特許第6284731号(P6284731)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6284731
(24)【登録日】2018年2月9日
(45)【発行日】2018年2月28日
(54)【発明の名称】貫通溝区分を備えるタンポン
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/15 20060101AFI20180215BHJP
   A61F 13/20 20060101ALI20180215BHJP
【FI】
   A61F13/15 240
   A61F13/20 211A
   A61F13/20 260B
【請求項の数】29
【外国語出願】
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2013-199478(P2013-199478)
(22)【出願日】2013年9月26日
(65)【公開番号】特開2014-69073(P2014-69073A)
(43)【公開日】2014年4月21日
【審査請求日】2016年8月24日
(31)【優先権主張番号】61/706,346
(32)【優先日】2012年9月27日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/717,919
(32)【優先日】2012年12月18日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】597046982
【氏名又は名称】ジョンソン・アンド・ジョンソン・ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Gmbh
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド・エル・キンボール
(72)【発明者】
【氏名】トニー・シー・ヌグ
(72)【発明者】
【氏名】タラ・ゼダイコ
【審査官】 米村 耕一
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/002357(WO,A1)
【文献】 国際公開第2008/135925(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/129910(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/069908(WO,A1)
【文献】 特開2011−083616(JP,A)
【文献】 特表2009−525091(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F13/15−13/84
A61L15/16−15/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手方向の溝及び所定の仕上がり直径を有する、圧縮タンポンプレジットを形成する方法であって、
a.カバーに少なくとも部分的に包囲されているタンポンブランクを、中央プレス軸及び該中央プレス軸を中心に配置された複数の細長いプレスダイを有するプレス凹型内に挿入するステップであって、前記タンポンブランクは、前記中央プレス軸に沿って配置されている長手方向軸線を有する、ステップと、
b.所望の圧縮タンポンプレジットの複数の長手方向の溝区分に対応するプレス面を有する複数の長手方向の貫通ダイを、前記中央プレス軸に向けて、前記プレス凹型内へ移動させることによって、初期圧縮ステップを実施するステップであって、前記貫通ダイは、所望の第1の溝区分の形状に対応するプレス面を有する、少なくとも1つの第1の貫通ダイと、第2の溝区分の形状に対応するプレス面を有する、少なくとも1つの第2の貫通ダイと、を含み、複数の長手方向のリブによって間隔がとられている、複数の長手方向の溝を有するプレフォームを作製し、
i.前記第1の溝区分の形状及び前記第2の溝区分の形状は組み合わせて、前記圧縮タンポンプレジットの外側表面上に溝形態をもたらし、前記溝形態は、前記圧縮タンポンプレジットの一方の端部に近接する交点を有し、
ii.前記第1の貫通ダイの前記プレス面及び前記第2の貫通ダイの前記プレス面は、前記所定の仕上がり直径よりも小さい、前記中央プレス軸からの明確な距離を有して閉鎖位置に位置付けられ、
iii.前記第1の貫通ダイの前記プレス面は、前記第2の貫通ダイの前記プレス面を越えて、前記圧縮タンポンプレジットの前記端部に向かって長手方向に延びることによって、前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイは、プレス機内の同じ空間を通過し、前記溝形態を形成する、ステップと、
c.前記中央プレス軸から離して前記貫通ダイを戻すステップと、
d.前記プレフォームと比較して減少した直径の圧縮タンポンプレジットを提供するために、前記プレフォームの前記長手方向のリブに、前記中央プレス軸に向かって方向付けられた半径方向圧力を適用することによって、第2の圧縮ステップを実施するステップと、
e.前記圧縮タンポンプレジットを、前記所定の仕上がり直径未満の内径を有する円筒形キャリアに移動させるステップと、
f.前記圧縮タンポンプレジットを、前記所定の仕上がり直径と等しい内径を有する一次包装で包囲することによって、前記圧縮タンポンプレジットが前記所定の仕上がり直径に広がるのを可能にするステップと、を含む、方法。
【請求項2】
前記長手方向の貫通ダイが、前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイの少なくとも2つの対を含み、前記圧縮タンポンプレジットの外側表面に、対応する数の溝形態を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記長手方向の貫通ダイが、前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイの隣接する対の間に独立した貫通ダイを含み、前記圧縮タンポンプレジットの外側表面の隣接する溝形態間に、独立した長手方向の溝を形成する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記中央プレス軸から離して前記貫通ダイを戻すステップは、前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイを、前記独立した貫通ダイよりも前記中央プレス軸から離れた距離まで戻すことを含み、前記独立した貫通ダイは、前記タンポンプレフォームが、前記プレス凹型から外に移動される時に、前記タンポンプレフォームと接触したままである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の圧縮ステップが、前記所定の仕上がり直径より小さい出口オリフィスの直径を有する成形ダイを通して、前記タンポンプレフォームを移動させることを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記中央プレス軸から離して前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイを戻すステップは、前記第2の貫通ダイを、前記第1の貫通ダイよりも前記中央プレス軸から離れた距離まで戻すことを含み、前記第1の貫通ダイは、前記タンポンプレフォームが、前記プレス凹型から外に移動される時に、前記タンポンプレフォームと接触したままである、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の圧縮ステップが、前記所定の仕上がり直径より小さい出口オリフィスの直径を有する成形ダイを通して、前記タンポンプレフォームを移動させることを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記溝形態が、前記圧縮タンポンプレジットの各端部に近接する交点を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の貫通ダイの前記プレス面が、前記第2の貫通ダイの前記プレス面を越えて、前記圧縮タンポンプレジットの第1端部に向かって長手方向に延び、前記第2の貫通ダイの前記プレス面が、前記第1の貫通ダイの前記プレス面を越えて、前記圧縮タンポンプレジットの第2端部に向かって長手方向に延びる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記貫通ダイが、所望の第3の溝区分形状に対応するプレス面を有する第3の貫通ダイを更に含み、前記第1の貫通ダイの前記プレス面が、前記第2の貫通ダイの前記プレス面を越えて、前記圧縮タンポンプレジットの第1端部に向かって長手方向に延び、前記第2の貫通ダイの前記プレス面が、前記第3の貫通ダイの前記プレス面を越えて、前記圧縮タンポンプレジットの第2端部に向かって長手方向に延びる、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の圧縮ステップが、前記プレフォームの前記長手方向の溝間の前記長手方向のリブにほぼ対応するプレス面を有する、複数の形成ダイを、前記中央プレス軸に向かって移動させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の圧縮ステップが、前記所定の仕上がり直径より小さい出口オリフィスの直径を有する成形ダイを通して、前記タンポンプレフォームを移動させることを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイが、前記プレス機内を同時に移動し、前記第1の貫通ダイは、前記第2の貫通ダイが前記プレス機内の同じ空間を通過して前記溝形態を形成するのを可能にするノッチを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイが前記プレス機内を連続して移動し、前記第1の貫通ダイが、前記プレス機内のその最大貫通位置に移動する前に、前記第2の貫通ダイが、前記プレス機内のその最大貫通位置内へ移動し、かつ該位置から後退する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記一次包装が、タンポンアプリケータを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記一次包装が、プラスチックフィルムのチューブを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記カバーが、少なくとも部分的に液体透過性である、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
婦人衛生用の膣内タンポンであって、
a)ほぼ円筒形の吸収性プレジットであって、カバーに少なくとも部分的に包囲され、長さ、長手方向軸線、挿入端、及び抜去端を有し、かつ
i)自立形状に圧縮された繊維塊と、
ii)前記繊維塊を少なくとも部分的に包囲するシート様の液体透過性カバーと、を含む、吸収性プレジット、並びに、
b)前記ほぼ円筒形のプレジットに、該プレジットの前記抜去端に近接して操作可能に接続された、抜去要素と、を含み、
前記吸収性プレジットは、前記圧縮タンポンプレジットの外側表面に少なくとも1つの溝形態を含み、前記溝形態は、前記プレジットの前記抜去端及び前記挿入端のそれぞれに近接して配置されたターンを有し、かかる溝形態によって境界を付けられた別個の表面区域を形成し、各ターンが、少なくとも0.7mmの深さを有する少なくとも2つの溝区分の交点を含む、タンポン。
【請求項19】
前記プレジットが、2つの溝形態間に配置された、少なくとも1つの追加の溝を含む、請求項18に記載のタンポン。
【請求項20】
前記少なくとも1つの追加の溝が、長手方向に方向付けられている、請求項19に記載のタンポン。
【請求項21】
アプリケータ内に収容されている、請求項18に記載のタンポン。
【請求項22】
婦人衛生用の膣内タンポンを作製する装置であって、
a.中央プレス軸を有するタンポンプレス機であって、
i.前記中央プレス軸を中心に配置されて、プレス凹型を形成する、複数の細長いプレスダイであって、前記細長いプレスダイは、所望の圧縮タンポンプレジットの複数の長手方向の溝区分に対応するプレス面を有し、かつ所望の第1の溝区分の形状に対応するプレス形状を有する、少なくとも1つの第1の貫通ダイと、第2の溝区分の形状に対応するプレス面を有する、少なくとも1つの第2の貫通ダイと、を含む、複数の長手方向の貫通ダイを含み、前記第1の溝区分の形状及び前記第2の溝区分の形状は組み合わせて、前記プレス機内で形成されたタンポン上に溝形態を形成し、前記第1の貫通ダイの前記プレス面は、前記第2の貫通ダイの前記プレス面を越えて、前記プレス凹型の端部に向かって長手方向に延びることによって、前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイが、前記プレス機内の同じ空間を通過し、前記溝形態を形成することができる、細長いプレスダイ、
ii.前記プレス凹型内及び外への、前記細長いプレスダイの移動を制御するための制御機構、を含む、タンポンプレス機と、
b.所定の仕上がり直径より小さい直径を有する、円筒形キャリアと、
c.前記所定の仕上がり直径と等しい内径を有する一次包装で前記圧縮タンポンプレジットを包囲する手段と、を備える、装置。
【請求項23】
前記複数の長手方向の貫通ダイが、前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイの少なくとも2つの対を備える、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記複数の長手方向の貫通ダイが、前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイの隣接する対の間に、独立した貫通ダイを更に備える、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記複数の細長いダイが、前記貫通ダイに適応するように構成され配置された、前記貫通ダイと交互の複数の形成ダイを更に備え、前記形成ダイは、閉鎖位置に移動可能であり、ほぼ円筒形のプレス凹型を提供して、前記プレス機から前記圧縮タンポンプレジットを排出するための平滑なガイドを提供する、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記所定の仕上がり直径より小さい出口オリフィスの直径を有する成形ダイを更に備え、前記成形ダイが、前記プレス凹型と同軸に、かつ前記プレス機内の排出開口部と隣接して配置されている、請求項22に記載の装置。
【請求項27】
前記圧縮タンポンプレジットの一方の端部を仕上げる手段を更に備える、請求項22に記載の装置。
【請求項28】
前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイが、前記プレス機内を同時に移動するように配置され、かつ構成されており、前記第1の貫通ダイは、前記第2の貫通ダイが前記プレス機内の同じ空間を通過して、前記溝形態を形成するのを可能にするノッチを備える、請求項22に記載の装置。
【請求項29】
前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイが前記プレス機内を連続して移動するように配置され、かつ構成されており、前記第1の貫通ダイが、前記プレス機内のその最大貫通位置に移動する前に、前記第2の貫通ダイが、前記プレス機内のその最大貫通位置内へ移動し、該位置から後退する、請求項22に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、婦人衛生用の膣内タンポンに関する。具体的には、本発明は、製造時に、隣接する貫通ジョーが、同じタンポンプレス空間を通過する、比較的深い貫通溝を有する、かかるタンポンの作製方法と、かかるタンポンの作製に有用な装置と、その装置を用いて作製されたタンポンとに関する。
【背景技術】
【0002】
体液を膣内に捕らえ、貯めておくデバイスが市販されており、文献で知られている。婦人衛生用の膣内タンポンは、そのようなデバイスの最も一般的な例である。市販のタンポンは一般に、吸収性又は非吸収性カバー層によって収容され得る、圧縮された円筒形の吸収性繊維塊である。
【0003】
タンポンは、人間の膣内に挿入され、そこに、膣内の体液、最も一般的には月経液を捕らえ貯めておくために一時的に保持される。膣内の体液がタンポンに接触すると、体液はタンポンの吸水性材料によって吸収及び保持されるべきである。しばらくすると、タンポン及びその保持された流体は除去及び廃棄され、必要な場合は、別のタンポンが挿入される。
【0004】
市販のタンポンによってしばしば経験される欠点には、早期の不具合となる傾向であり、これはタンポンが定位置にある状態で、タンポンが体液で完全に飽和する前に、膣からの体液の漏出として定義される場合がある。膨張していない圧縮タンポンが、すぐに体液を吸収できないという問題が発生すると考えられていると、特許分野では説明している。したがって、特許分野では、早期の漏出は、体液が圧縮タンポンの一部分と接触し、この流体が容易に吸収されない時に生じ得ると推測している。
【0005】
早期の漏出発生を防ぐ1つの方法は、タンポンの外側表面に沿って移動する流体のために設計した経路を提供することである。この経路の増加は、流体の吸収を向上させ得る一方で、製造プロセス中に溝を追加することが、プロセスの課題を提起する可能性がある。従来技術には、タンポンに溝を組み込もうとする試みの例が豊富にある。多くの場合、新しいステップが、既に複雑な製造プロセスに追加されるか、又はその方法は十分に説明されていない。
【0006】
Frieseらの欧州特許第0422660(B2)号は、長手方向の溝を備えたタンポンを製造する装置を開示している。タンポンを作製する装置は、プレス軸に垂直な面に配置された2つの群のダイを含む。第1群のダイは、圧縮区分を形成し、第2群のダイはスライドプレートを形成する。ダイはそれぞれ、面から突出しているプレスカッターを有する。ブランクは、プレス加工され、高圧縮されたコアと、溝によって分離された長手方向のリブを有するプレフォームになる。ダイはショルダーを形成するための表面は含まない。
【0007】
Schoellingの米国特許出願公開第2002−0151859(A1)号は、螺旋形状で、圧縮された長手方向の溝を有するタンポンを製造する装置を開示している。この装置は、プレス軸に対して星形の形成物に配置されている、実質的に等しい寸法のプレスジョーを有する。このジョーは、開口位置と閉鎖位置の間で同時に移動させることができる。各プレスジョーは、プレス用ブレード及びプレス用ショルダーを含む、段付きプレス面を有する。プレス用ショルダーの領域は、プレス用ブレードの領域よりも大きい。プレス用ブレード及びプレス用ショルダーは、閉鎖位置、すなわちプレス位置において80°〜150°の円周角αにわたって延びる。プレフォームがプレス機から排出される時、プレスジョーはわずかに後退してクリアランスを与える。
【0008】
Van Ingelgemらの欧州特許第1547555(B1)号は、少なくとも3つのプレスジョーを用いてタンポンを製造する装置を開示することを意図しており、各プレスジョーは、吸収材料及びプレス用ショルダーを貫通するための貫通区分を有している。貫通区分の中央は、プレス機内にある時、その貫通区分の半径から分岐する。貫通区分の中央は、貫通区分の断面において、その先端部及びその底部の中間点を通って引かれる直線である。1つのプレスジョーは、貫通区分又はプレス用ショルダーのいずれか、又は1つの貫通区分と、貫通区分のいずれかの側又は両側において配置されたプレス用ショルダーの組合せを含み得る。貫通区分及びプレス用ショルダーが別々のプレスジョーに固定されている場合、それらは同時に圧縮するのが好ましい。プレスジョー、具体的には、貫通区分は長手方向において、直線、正弦波形状、螺旋状(二次元)、又は螺旋状(三次元)の形状を有し、タンポンの軸方向において、実質的に直線、正弦波形状、又は螺旋状、又は螺旋状の溝を形成する。得られるタンポンは、横断方向断面において少なくとも3つのリブを有し、半径から少なくとも部分的に放射状に広がっている中央を有し、ここではリブの中央は、一連の弧線の中間点を通って引かれた線であり、リブの縁部によって境界を付けられ、この弧は、タンポンのX−X断面の中間点である共有の中央を有する。
【0009】
Schmidtの欧州特許第1459720(B1)号は、波形状に形成されている溝の採用により、タンポンの表面積の増加を開示することを意図する。角度付きの点を備える波形の溝を含め、複数の実施例が示されているが、この公開は、タンポンの製造方法に関する詳細を開示していない。具体的には、公開は、圧縮、プレスジョー、又はプレス機からのプレフォーム又はタンポンの排出方法に関する詳細を含んでいない。
【0010】
Ruhlmannの国際公開第2009/129910(A1)号は、タンポンの近位端と遠位端の間で、それらの経路に沿って、少なくとも1つの第1の表面溝、及び第1の表面溝を横断する、少なくとも1つの第2の表面溝を有するタンポンを開示することを意図する。しかしながら、この開示は、特に商業的に実現可能な製造プロセスにおいて、及び/又はカバーを用いて、横断溝がどのように形成されているかについて教示していない。
【0011】
Fungの米国特許出願公開第2011−0092940(A1)号は、圧縮材料から形成され、少なくとも2つの分割された溝が内部に形成されている外側表面を有する、膣内タンポンを開示しており、それぞれ分割された溝は、隣接の分割された溝から、ある距離を置いて分離され、かつ離間されている。各分割溝は、少なくとも1つの実質的に長手方向の区分と、少なくとも1つの蓄積区分とを有する。これらの区分の配設は、タンポンの外側表面に沿った体液の流動を妨げるための貯留領域を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上記の実施例が、溝を備えるタンポン、又はかかるタンポンの作製方法を説明しているが、これらのタンポンは、様々な体液の処理特性を備える、視覚的に明確な区域を有していない。更に、それらのプロセスは、かかる一意の膣内タンポンの作製方法を示していない。
【0013】
更に、上記の実施例は、深く貫通し、吸収性構造体への流体のアクセスを提供し、かつカラムの強度をもたらす、交差する長手方向の溝区分を有するタンポンを提供していない。かかる貫通溝はまた、通常(非伸縮性の)カバーストックでタンポンブランクを圧縮して得られるカバー材料を透過する過剰な液体を入れて収めるための場所を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
交差する溝区分は、ほぼ円筒形のタンポンの深く貫通する溝の形成により、流体をタンポンのコアに移動させるための深い溝の利点と、タンポンの表面で交差する溝の利点とを提供することができるということが発見されている。
【0015】
本発明の一態様において、実質的に長手方向の溝及び所定の仕上がり直径を有する、圧縮タンポンプレジットを形成する方法は、液透過性カバーに実質的に包囲されているタンポンブランクを、プレス凹型内に挿入することと、プレス面を有する複数の長手方向の貫通ダイを、中央プレス軸に向けて、プレス凹型内へ移動させることによって、初期圧縮ステップを実施することと、中央プレス軸から離して貫通ダイを戻すことと、第2の圧縮ステップを実施することと、圧縮タンポンプレジットを、所定の仕上がり直径未満の内径を有する円筒形キャリアに移動させることと、圧縮タンポンプレジットを、所定の仕上がり直径と実質的に等しい内径を有する一次包装で包囲することによって、圧縮タンポンプレジットが所定の仕上がり直径に広がるのを可能にすることと、を含む。プレス凹型は、中央プレス軸及び中央プレス軸を中心に配置された複数の細長いプレスダイを有し、ここでタンポンブランクは、中央プレス軸に実質的に沿って配置されている長手方向軸線を有する。貫通ダイのプレス面は、所望の圧縮タンポンプレジットの複数の長手方向の溝区分に対応し、少なくとも1つの第1の貫通ダイは、所望の第1の溝区分の形状に対応するプレス面を有し、少なくとも1つの第2の貫通ダイは、第2の溝区分の形状に対応するプレス面を有する。初期圧縮ステップは、複数の実質的に長手方向のリブによって間隔がとられている、複数の実質的に長手方向の溝を有するプレフォームを作製する。第1の溝区分の形状及び第2の溝区分の形状は組み合わせて、圧縮タンポンプレジットの外側表面上に溝形態をもたらし、この溝形態は、圧縮タンポンプレジットの一方の端部に近接する交点を有する。第1の貫通ダイのプレス面及び第2の貫通ダイのプレス面は、初期圧縮ステップにおいて、所定の仕上がり直径よりも小さい、中央プレス軸からの明確な距離を有して閉鎖位置に位置付けられる。第1の貫通ダイのプレス面は、第2の貫通ダイのプレス面を越えて、圧縮タンポンプレジットの端部に向かって長手方向に延びることによって、第1の貫通ダイ及び第2の貫通ダイは、プレス機内の同じ空間を通過し、溝形態を形成する。第2の圧縮ステップは、プレフォームと比較して減少した直径の圧縮タンポンプレジットを提供するために、プレフォームの実質的長手方向のリブに、中央プレス軸に向かって方向付けられた半径方向圧力を適用することを含む。
【0016】
他の態様では、本発明は、ほぼ円筒形の吸収性プレジットと、ほぼ円筒形のプレジットに、プレジットの抜去端に近接して操作可能に接続された抜去要素と、を含む、婦人衛生用の膣内タンポンに関する。吸収性プレジットは、長さ、長手方向軸、挿入端、及び抜去端を有する。それは自立形状に圧縮された繊維塊と、この繊維塊を実質的に包囲するシート様の液体透過性のカバーと、を含む。吸収性プレジットは、圧縮タンポンプレジットの外側表面に少なくとも1つの溝形態を含み、溝形態は、少なくとも約0.7mmの深さを有する少なくとも2つの溝区分の交点を含むターンを、圧縮タンポンプレジットの一方の端部に近接して有する。
【0017】
更に他の態様では、本発明は、婦人衛生用の膣内タンポンを製造するための装置に関する。本装置は、タンポンプレス機と、円筒形キャリアと、所定の仕上がり直径と実質的に等しい内径を有する一次包装で圧縮タンポンプレジッドを包囲する手段と、を含む。プレス機は、中央プレス軸を有し、それは、中央プレス軸を中心に配置されて、プレス凹型を形成する、複数の細長いプレスダイを含む。細長いプレスダイは、所望の圧縮タンポンプレジットにおいて複数の長手方向の溝区分に対応するプレス面を有する、複数の長手方向の貫通ダイを含む。プレスダイの少なくとも1つは、所望の第1の溝区分の形状に対応するプレス形状を有する、第1の貫通ダイであり、プレスダイの少なくとも1つの他のものは、第2の溝区分の形状に対応するプレス面を有する、第2の貫通ダイである。第1の溝区分の形状及び第2の溝区分の形状は組み合わせて、プレス機内で形成されたタンポン上に溝形態を形成する。更に、第1の貫通ダイのプレス面は、第2の貫通ダイのプレス面を越えて、プレス凹型の端部に向かって長手方向に延びる。したがって、第1の貫通ダイ及び第2の貫通ダイは、プレス機内の同じ空間を通過し、溝形態を形成することができる。プレス機はまた、プレス凹型内及び外への、細長いプレスダイの移動を制御するための制御機構を含む。
【0018】
本発明の他の態様及び特徴は、付属の図面と併せて、以下の本発明の具体的な実施形態の説明を精査することによって、当業者には明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明によるタンポンの一実施形態の側面図。
図2】本発明によるタンポンの他の実施形態の側面図。
図3】本発明によるタンポンの第3の実施形態の側面図。
図4】本発明によるタンポンの第4の実施形態の側面図。
図5】本発明によるタンポンの第5の実施形態の側面図。
図6】本発明によるタンポンの第6の実施形態の側面図。
図7】本発明のタンポンの形成に有用な、単一カムを有するプレス機の斜視図であり、カムは部分切り欠きであり、プレス機の要素の一部は、例示のプレス機の要素の明確さを高めるために取り除かれている。
図7A図7のプレス機の中央部分の側面図であり、プレスダイ及び中央凹型を含み、カム及び他のプレス機の要素の外側部分は、中央のプレス部分の明確さを高めるために取り除かれている。
図8図7のプレス機のプレスダイのうちの4つの斜視図。
図9】開口位置において線(D−D)に沿って、図7Aのプレス機の中央部分の断面図であり、プレス機の要素の外側部分は、中央のプレス部分の明確さを高めるために取り除かれている。
図10】初期圧縮ステップ時にノッチに近接している、図7のプレス機の中央部分の断面図であり、プレス機の要素の外側部分は、中央のプレス部分の明確さを高めるために取り除かれている。
図11】初期圧縮ステップ中に交差している貫通ダイの先端部を明らかに示している、図10のプレス機の拡大断面図であり、残りのプレス機の要素は取り除かれている。
図12図11のプレス機の拡大斜視図であり、残りのプレス機の要素は取り除かれている。
図13】排出ステップ時の線(D−D)に沿った、図7Aのプレス機の中央部分の断面図であり、プレス機の要素の外側部分は、中央部分の明確さを高めるために取り除かれている。
図14】排出位置における図13のプレス機の端面図。
図15】排出ステップ中の図13のプレス機の長手方向の断面図。
図16】挿入端の仕上げ及びパッケージング前の圧縮タンポンプレジットの側面図。
図17】初期圧縮ステップ時の、代替のプレス機の中央部分の断面図。
図18】排出ステップ時の図17のプレス機の断面図であり、プレス凹型から圧縮タンポンプレジットを案内することができる貫通ダイを示している。
図19図6のタンポンを形成するのに有用な3つの貫通ダイのプレス面の線の図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「溝」という用語及びその変化形は、タンポンの表面の凹みに関する。明確さのために、溝は、タンポン内部に少なくとも0.7mm(又はその半径の10%、どちらか大きいほう)延びる「貫通溝」であり得、又はそれらは、「浅い溝」、すなわちタンポン本体内部への有意な貫通(0.7mm以下、半径の10%以下)がない、主に表面の凹みであり得る。溝間の領域は、リブの形態をとってもよい。
【0021】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「溝形態」及びその変形は、溝、あるいはタンポンプレジットの少なくとも表面で一意の分離型の機構をもたらすような、視覚的に特定可能な方式で接続されている溝区分の組合せに関する。
【0022】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される用語「ターン」及びその変化形は、溝形態の一部分に関し、ここでは、溝及び/又は溝要素は、実質的にU型又は実質的にV型の構成において、それ自体の上で/それら自体を逆転させる。「ターン」はまた、実質的にY形状の構成など、交点から略線形の延長部を有し得る。
【0023】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される、溝形態に関する用語「主軸」及びその変化形は、溝形態の最も遠い点をつなぐ最短の線によって画定される。一般に、この主軸は、プレジットの一方の端部に近接する、少なくとも1つのターンを通過する。
【0024】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「長手方向軸」という用語及びその変化形は、実質的にタンポンの中央を通って挿入端から抜去端に延びる軸に関する。
【0025】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される用語「自立形状」及びその変化形は、圧縮されて及び/又は成形されて、寸法安定性な一般的な形状及び寸法と見なされるタンポンプレジットに関する。例えば、自立型形状を有するデジタルタンポンは一般的に、一次包装又はオーバーラップが取り除かれた後、その形状を維持し、膣の挿入に対して、そのような形状を一般的に維持する。タンポンは体液を吸収することを意図され、かかる流体を吸収する時、使用時において実質的に形状を変え得るということが認識されている。
【0026】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される用語「プレジット」及びその変化形は、体液を吸収するように設計された繊維などの吸収性材料のパッド又は圧定布に関する。
【0027】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される用語「実質的に長手方向に方向付けられる」及びその変化形は、45°超のらせん角度を有する溝、若しくは溝区分、又は溝形態に関する。
【0028】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される用語「繊維密度」及びその変化形は、所与の繊維構造体の容積における繊維と何もない空間の相対的比率に関する。
【0029】
本発明は、体液がタンポンプレジットに吸収されることなく、表面に沿って流動する可能性が低いタンポンに関する。これは、それぞれがほぼ長手方向の向き、プレジットの長さの少なくとも150%の長さ(溝に沿って測定)、及び挿入端及び抜去端のうちの少なくとも1つに近接するターンを有する、少なくとも2つの別個の溝形態を提供することによって達成される。別個の溝形態は、体液を処理する様々な特性を備える、視覚的に明確な区域を提供する。更に、タンポンの少なくとも一方の端部に近接するターンは、流体がタンポンプレジットの様々な部分に分配されるよう、少なくとも2つの溝経路を提供する。したがって、本発明は、改善された流体処理特性を提供するとして、従来技術によって認識されている複数の溝を備えるタンポンを提供するだけではなく、本発明はまた、タンポンに体液をより良く収容するための吸収性収容容器を含め、ユーザーに機能的利益を視覚的に伝える、完全又は部分的のいずれかで閉鎖吸収区域を提供する。
【0030】
図1を参照して、婦人衛生用の膣内タンポン10は、ほぼ円筒形状の吸収性プレジット20、及びそこから延びる抜去要素30を含む。プレジット20は、長手方向軸線21、挿入端22(これはドーム23において終端し得る)、及び抜去端24を有する。プレジットは、自立形状に圧縮された繊維塊と、この繊維塊を実質的に包囲するシート様の液体透過性カバー25(例えば穿孔フィルムカバー)と、を含む。紐などの抜去要素30は、その抜去端24に近接するプレジット20に動作可能に接続され、ここから延びる。
【0031】
プレジット20は、プレジット20の外側表面の周囲に配置された複数の分離型の溝形態40を含む。図1の実施形態では、分離型の溝形態40はそれぞれ、波形の溝区分41、42の対を含み、これらは交差して、プレジット20の挿入端22に近接してターン43を作製し、抜去端24に近接して分離する。
【0032】
図2の実施形態では、追加の長手方向の溝44が分離性の溝形態40の間に配置される。
【0033】
図3の実施形態は、図1の実施形態と同様である。しかしながら、図3の実施形態において、ターン43は抜去端24に近接している。
【0034】
図4の実施形態は、図1の実施形態と同様である。しかしながら、図4の実施形態において、追加の長手方向の溝区分45は、溝区分42と交差して、抜去端24に近接する第2のターン43を形成する。これは実質的に反転した「N型」の分離型の溝形態を形成する。
【0035】
図5の実施形態では、分離型の溝形態40’はそれぞれ、一対の溝区分41’及び42’を含み、これらは交差してプレジット20の挿入端22及び抜去端24の両方に近接してターン43’を作製し、包囲する溝形態40’によって境界を付けられる、別個の表面区域46を提供する。
【0036】
図6の実施形態では、追加の長手方向の溝44が分離性の溝形態40’の間に配置される。
【0037】
再び、溝形態は複数の溝区域を含み得る。これらの溝区域は、直線、複数の結合した角度付き区域(例えばのこぎり歯の波形又は矩形の波形)、複数の湾曲した区域(例えば正弦波の波形)、及びこれらの組合せである構成を有し得る。
【0038】
溝区分の構成は、溝形態間で異なってもよく、あるいはそれらは同じであってもよい。各溝形態内の溝区分の構成は、同じであってもよく、又は異なっていてもよい。長手方向の溝44を含め、更なる溝は、互いに同様であってもよく、又は互いに異なってもよく、溝区分の構成は、溝形態40を構成する。
【0039】
吸収性プレジットは、自立形状に圧縮された繊維塊を含む。プレジットはまた、発泡体、超吸収体、ヒドロゲルなどの追加の吸収性材料を含み得る。本発明に好ましい吸収材料には、発泡体及び繊維が挙げられる。吸収性発泡体には、親水性発泡体、水性流体で濡れやすい発泡体、並びに発泡体自体を形成する気泡壁が液体を吸収する発泡体を挙げることができる。
【0040】
好ましくは、吸収体の形成に使用される繊維には、再生セルロース繊維、天然繊維、及び合成繊維が挙げられる。好ましくは、本発明によるタンポンの形成に使用される材料には、繊維、発泡体、ヒドロゲル、木材パルプ、超吸収体などが挙げられる。有用な吸収体繊維の有用な非限定的なリストとしては、綿、木材パルプ、黄麻などの天然繊維、及び再生セルロース、硝酸セルロース、酢酸セルロース、レーヨン、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリアミン、ポリアミド、ポリアクリロニトリルなどの加工繊維が挙げられる。吸収体に所望の特性を追加するために、上記の繊維に加えて他の繊維を含めてよい。好ましくは、タンポン繊維は、レーヨン、綿、又はそれらのブレンドであり、より好ましくは、この繊維はレーヨンである。この繊維は任意の有用な断面を有してもよい。
【0041】
繊維の断面は多枝及び非枝(non-limbed)を含む。多枝再生セルロール繊維は、長年にわたって市販されてきた。これらの繊維は、非枝繊維よりも増加した比吸収率を有することが知られている。これらの繊維の市販されている例は、Kelheim Fibres GmbH(Kelheim,Germany)から市販されているGalaxy(登録商標)多枝ビスコースレーヨン繊維である。これらの繊維は、Wilkesらの米国特許第5,458,835号に詳細に記載され、その開示は、本明細書に援用するものである。好ましくは、繊維は親水性繊維を含み、より好ましくは、繊維は吸収性繊維、すなわち個々の繊維はそれ自体が流体を吸収する。有用なタンポン繊維の有用な非限定的なリストとしては、綿、木材パルプ、黄麻、麻布などの天然繊維、及び再生セルロース、硝酸セルロース、酢酸セルロース、レーヨン、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリアミン、ポリアミド、ポリアクリロニトリルなどの加工繊維が挙げられる。吸収体に所望の特性を追加するために、上記の繊維に加えて他の繊維を含めてよい。例えば、タンポンの外側表面に使用され得る疎水性繊維は、表面湿潤性を低減させることができ、親水性繊維は、身体内及び身体のあらゆる場所の流体移動の速度を上昇させるために使用され得る。好ましくは、タンポン繊維は、レーヨン又は綿であり、繊維はレーヨンであることがより好ましい。繊維は任意の有用な断面を有し得る。
【0042】
プレジットは、シート様のカバー材料液体透過性カバーによって実質的に包囲される繊維塊を含む。したがって、カバーは、タンポンの外側表面の大部分を包囲する。これは、Frieseの米国特許第4,816,100号に開示されるように達成されてもよく、その開示は、その開示は、本明細書に援用するものである。更に、タンポンの片方又は両方の端がカバーによって包囲されてもよい。当然ながら、処理や他の理由のために、タンポンの表面のいくらかの部分にはカバーがなくてもよい。例えば、タンポンの挿入端及びこの端に隣接する円筒形表面の一部分が、タンポンが流体を受け入れやすいようにカバーなしで露出されていてもよい。
【0043】
カバーは、体腔へのタンポンの挿入を容易にすることができ、また繊維がタンポンから分離する可能性を低くすることができる。有用なカバーは、当業者に既知のものであり、それらは一般に、機械方向及び断面方向の両方において低伸長性を備え、寸法安定性である。そのようなカバーは、(熱接着などによって)融合された外側繊維層、不織布、有孔フィルムなどから選択されることができる。カバーは、疎水仕上げされることが好ましい。
【0044】
液体透過性カバーが半径方向への圧縮タンポンに対して有益な追加である一方で、それらの寸法安定性は、いくつかの製造の課題を生み出す場合がある。例えば、円筒形の外側表面の周囲に配置された寸法安定性のカバーを有する、円筒形のタンポンブランクを半径方向に圧縮することは、圧縮タンポンプレジッドの外側表面から延びるカバーにしわを生じたり、又はカバーを緩める可能性がある。したがって、タンポンブランクの放射状の圧縮を含め、多くのプロセスは、カバー材料を吸収性構造体に比較的深く貫通する溝又は折りたたみ部へと折り畳むことによって、又はひだを作ることによって、この主要因になる。
【0045】
溝の付いた区域を備える、本発明の婦人衛生用の膣内タンポンの形成に有用な方法は、開放繊維構造から始まる。開放構造は、不織布繊維ウェブ、不規則若しくは実質的に均一に配向された繊維、及び、発泡体又は粒子などの任意の材料の塊であってもよい。次いで、この塊はタンポンブランクを形成するように処理される。
【0046】
本発明に有用な不織布は、当業者によって所望される任意の方法で形成されてもよい。例えば、繊維は、鋸歯状開綿機内で繊維を連続的に測定することによって、開綿する及び/又はブレンドすることができる。ブレンドされた繊維は、繊維ウェブを形成するために、例えば導管を通る空気によって、梳綿場に輸送することができる。あるいは、実質的に不規則に配向された繊維塊は、繊維を開綿するかつ/又はブレンドし、それらを例えばティーバッグ型タンポンブランクを形成するための場所に上記のように輸送することによって、形成することができる。更なるプロセスは、繊維トウ内に配向された繊維を採用してもよい。
【0047】
タンポンブランクは、タンポンを形成するために更に処理されてもよい。タンポン形成プロセスにおいて、ウェブは薄い繊維スライバに形成され、タンポンブランクを形成するために回旋状に巻かれてもよい。更に、タンポンの繊維状吸収部分を実質的に含有するように、液体透過性カバー材料がタンポンブランクの周囲に巻かれてもよい。本明細書に援用する米国特許第7,845,055号(Kimballら)に開示されているように、スライバの選択的ニードルパンチを用いて繊維性スライバを処理することが望ましい場合がある。
【0048】
図7〜16に示されているように、所定の仕上がり直径を有する、図1の婦人衛生用の膣内タンポンは、(1)中央プレス軸104及びほぼ円筒形の周径を有するほぼ円筒形のプレス凹型102と、(2)複数の細長いプレスダイ、とを有するプレス機100の内部で形成され得る。プレス機100の部分切欠斜視図が図7に示されている。この図は、16のプレスダイのうちの7つのみを含み、プレスカムの一部分は明確にするために取り除かれている。プレスダイは、完成したタンポンプレジット内に延びる、1セットの貫通溝を画定するためのプレス面を有する貫通ダイ106と、表面形状(結果として生じる圧縮タンポンプレジットの外側表面上の浅い溝を含む)を形成する、又は結果として生じる圧縮タンポンプレジットの外側表面を平滑にする、又は結果として得られる圧縮タンポンプレジットを、排出ステップ時にプレス機から外にガイドするための連続的な直径を形成するための形成ダイ108と、を含んでもよい。貫通ダイ106及び形成ダイ108は、円筒形のプレス凹型の周径を中心に交互である。
【0049】
プレスダイの更なる詳細は、図7の底部の右の4つのプレスダイの拡大図である図8に見ることができる。この図において、第1の貫通ダイ106aは、プレス面107、及び溝区分41に対応する形状を有し、第2の貫通ダイ106bは(図1の)溝区分42に対応する形状を有する。図8にて分かるように、第1の貫通ダイ106aの1つの端部150aは、第2の貫通ダイ106bの対応する端部150bを越えて延びる。実際に、第2の貫通ダイ106bの端部150bは、挿入端22に近接してタンポンプレジット20の表面にターン43を形成するために(図1に示されるように)、第1の貫通ダイ106aに向かって湾曲されている。この実施形態では、第1の貫通ダイ106aの端部150aは、図1のタンポンプレジット20の挿入端22に対応する。
【0050】
分離型の溝形態40のターン43は、溝区分41と42との間の交点で形成される(図1を参照)。溝形態40を形成するために、貫通ダイ106a、106bは、タンポンブランク200(図9を参照)の圧縮時に横断する経路上を移動し、プレジット20を形成する。したがって、より長い貫通ダイ106aは、(端部150aから離間されているが)端部150aに近接して形成されているノッチ152(図8を参照)を有し、貫通ダイ106bの端部150bが、貫通ダイ106aの移動経路を通過するのを可能にする。
【0051】
形成ダイ108は、それらの間に配置される貫通孔第106の形状を収容するような形状に成形される。このように、形成ダイ108aは、溝区分41及び42、並びにターン43によって収容されるプレジット20の表面に対応する。この形成ダイ108aは、形成ダイ108bよりも短く、挿入端22に開口しているプレジット20の表面に対応している。
【0052】
前述の説明において、4つの圧縮片のグループ化を4回繰り返して、タンポンプレジットの周径にわたって4つの「ペタル」を提供してもよい。あるいは、タンポンプレジットの周径にわたって3つの「ペタル」を形成するために、4つのプレスダイの3セットが存在してもよい。
【0053】
この方法において、ほぼ円筒形のタンポンブランク200が、図9に示されている開放位置において(プレス機の内部から図1のタンポンの挿入端に対応するプレス機の端部の方向を見た、図7Aのプレス機の断面及び第1の貫通ダイ106aにおけるノッチ152に近接しているタンポン。)、プレス凹型102内に挿入され、その後、初期圧縮ステップが実施される。この初期圧縮ステップにおいて、少なくとも貫通ダイ106は、図10において、並びに図11及び12において詳細に示されているように、プレス凹型102内に、所定の仕上がり直径より小さい、プレス軸線104からの明確な距離「r」(図11を参照)を有して、貫通ダイの閉鎖位置に移動される。これによって、ターンを形成する、隣接する貫通ダイの部分がプレス機内の同じ空間を通過する。図12に示されているように、これは、第1の貫通ダイ106aにおいてノッチ152を形成し、第2の貫通ダイ106bが、貫通ダイの閉鎖位置において、その内部を横断できるようにすることによって達成され得る。この初期圧縮ステップは、タンポンの圧縮された繊維コアを形成し、ディジタル挿入として当該技術分野において既知のタンポンアプリケータを必要としない、容易な挿入のための強度をカラムにもたらす。
【0054】
一実施形態において、プレフォームの実質的に長手方向のリブに、中央のプレス軸に向かって方向付けられた半径方向圧力を適用し、プレフォームと比較して減少した直径の圧縮タンポンプレジットを提供する、第2の圧縮ステップが、図13(プレス凹型の中心に近接しているプレス機の断面図)及び図14(プレス機の端面図)に示されている。このステップにおいて、貫通ダイ106は、形成ダイ108が、貫通ダイを越えてプレス軸に向かって前進できるように十分な、プレス軸からの明確な距離を取るように後退する。次いで、形成ダイのセットは、閉鎖位置の形成ダイに移動する。押し込みロッド110(図15に示されている)を用いて、圧縮タンポンプレジットの一方の端部を押すことにより、圧縮タンポンプレジットをプレス機から取り外せるようにする、圧縮タンポンプレジットのための実質的に平滑なガイドを提供するために、圧縮タンポンプレジットは、形成ダイ108を使用して、プレス凹型102から排出されてもよい。
【0055】
タンポンは更に成形され、パッケージ化されてもよい。例えば、挿入端は、半球形若しくは楕円形のドーム形状に形成されてもよく、タンポンはタンポンの最終形状を指示することもできる、一次包装材料に包囲されてもよい。
【0056】
少し詳細に、図7及び8のタンポンプレス機100は、カム120、貫通ダイアセンブリ130、及び形成ダイアセンブリ140を含む。カム120はほぼ円形であり、スロット122を含み、カムがプレス軸線104を中心に旋回する時、ダイアセンブリ130、140をプレス凹型102の内部及び外部に付勢する。貫通ダイアセンブリ130はそれぞれ、一対の滑走部(例示の滑走部132は、カム120の一方の側に示されており、示されていないのはカム120の反対側上のものである)及び貫通ダイ106を含む。形成ダイアセンブリ140はそれぞれ、一対の滑走部(例示の滑走部142は、カム120の一方の側に示されており、示されていないのはカム120の反対側上のものである)及び形成ダイ108を含む。あるいは、複数のカム120a、120bは、ダイの移動の制御により多くの変動制を可能にするように使用されてもよい(例えば、あるカムは貫通ダイ106を操作することができ、他のカムは形成ダイを操作することができる)。
【0057】
プレス機100からの排出時に、圧縮されたプレジット20は図16に示されているようにほぼ円筒形である。圧縮された溝区分は全体的に、挿入端22から抜去端24まで延びる。プレジットのターン43から挿入端22まで延びる、これらの通過した溝区分50は本質的に、上記のドーム形成時に再構築され、それらを審美的かつ機能的に実質的に排除する。これは、ドーム23の領域におけるカバー25の欠如によって強化される。
【0058】
代替の実施形態において、具体的には、複数のカムによって制御されたプロセスによって可能になることで、貫通ジョー106a、106bは、それらを別々に前進させるように制御されてもよい。例えば、貫通ジョー106bは、閉鎖位置に前進して、十分に引かれて、貫通ジョー106aが閉鎖位置においてプレス軸104に向かって前進できるようにする。これは、2つの貫通ジョーが同時に同じ空間を占有する必要がないため、貫通ジョー106aにおけるノッチ152の必要性を排除する。更に、以下の実施形態に記載されるように、これは貫通ジョー106aがプレス機からの排出時に、圧縮タンポンプレジット20と接触したままであるのを可能にし得る。
【0059】
代替のプロセスにおいて、図17〜18において示すように、形成ダイ108は削除されてもよい。再び、ほぼ円筒形のタンポンブランク200は、開放位置にあるプレス凹型102内に挿入され(図9に示されているものと同様)、そのあと、初期圧縮ステップが実施される。この初期圧縮ステップにおいて、少なくとも1セットの貫通ダイ106bが、プレス凹型102内へ、圧縮タンポンプレジットの最終の圧縮された半径より小さい、プレス軸104からの明確な距離を有して、閉鎖位置の貫通ダイまで移動される(図17に示す)。貫通ジョー106aが、閉鎖位置にあるプレス軸104に向かって十分に前進できるよう、貫通ダイ106bの第1のセットが十分に引かれる。貫通ジョー106aは、プレス機からの排出時に圧縮タンポンプレジット20と接触したままであってもよい。この圧縮は、タンポンの高密度化繊維コアを形成し、ディジタル挿入として当該技術分野において既知のタンポンアプリケータを必要としない、容易な挿入のための強度をカラムにもたらす。圧縮タンポンプレジットは、プレス凹型102から、絞りブッシュに排出されて、押し込みロッド110(図15に示されているものと同様のもの)を用いて、圧縮タンポンプレジットの一方の端部を押圧することによって、圧縮されたプレジットを中空のマンドレル内に移動させる。
【0060】
前述の詳細の実施形態が、8つの交差する溝区分から得られる4つの溝形態を有するタンポンを説明している一方で、溝形態及び/又は溝区分の数は、所望のとおり様々であってもよい。偶数又は奇数の溝形態及び/又は溝区分が存在してもよく、例えば、図6に示されているものと同様な実施形態は、同じ数の追加の溝によって分離された3つ又は4つの溝を有してもよい。したがって、3つの追加の溝を備える3つの溝形態の構造は、6つの交差する溝区分(3つの溝形態を形成する)と、3つの追加の溝の組合せで、合計9つの溝区分及び/又は溝によって形成されてもよい。上記の図7〜16を参照して説明されている16の貫通ダイとは対称的に、対応する数の貫通ダイが必要とされるであろう。かかる実施形態の3つの隣接するダイのセットのプレス面107の線画は、図19に示されている。この図面において、貫通ダイ106a’、106b’は溝形態を形成し、一方で、独立した貫通ダイ106cは、図6の溝形態40’間に追加の溝44を形成する。
【0061】
上記の明細書及び実施形態は、本願において開示される発明の完全かつ非限定的な理解を補助するために提示される。本発明の多くの変形及び実施形態が、その趣旨及び範囲から逸脱せずに作製され得、本発明は以下に添付される請求項に示される。
【0062】
〔実施の態様〕
(1) 実質的に長手方向の溝及び所定の仕上がり直径を有する、圧縮タンポンプレジットを形成する方法であって、
a.カバーに実質的に包囲されているタンポンブランクを、中央プレス軸及び該中央プレス軸を中心に配置された複数の細長いプレスダイを有するプレス凹型内に挿入するステップであって、前記タンポンブランクは、前記中央プレス軸に実質的に沿って配置されている長手方向軸線を有する、ステップと、
b.所望の圧縮タンポンプレジットの複数の長手方向の溝区分に対応するプレス面を有する複数の長手方向の貫通ダイを、前記中央プレス軸に向けて、前記プレス凹型内へ移動させることによって、初期圧縮ステップを実施するステップであって、前記貫通ダイは、所望の第1の溝区分の形状に対応するプレス面を有する、少なくとも1つの第1の貫通ダイと、第2の溝区分の形状に対応するプレス面を有する、少なくとも1つの第2の貫通ダイと、を含み、複数の実質的に長手方向のリブによって間隔がとられている、複数の実質的に長手方向の溝を有するプレフォームを作製し、
i.前記第1の溝区分の形状及び前記第2の溝区分の形状は組み合わせて、前記圧縮タンポンプレジットの外側表面上に溝形態をもたらし、前記溝形態は、前記圧縮タンポンプレジットの一方の端部に近接する交点を有し、
ii.前記第1の貫通ダイの前記プレス面及び前記第2の貫通ダイの前記プレス面は、前記所定の仕上がり直径よりも小さい、前記中央プレス軸からの明確な距離を有して閉鎖位置に位置付けられ、
iii.前記第1の貫通ダイの前記プレス面は、前記第2の貫通ダイの前記プレス面を越えて、前記圧縮タンポンプレジットの前記端部に向かって長手方向に延びることによって、前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイは、プレス機内の同じ空間を通過し、前記溝形態を形成する、ステップと、
c.前記中央プレス軸から離して前記貫通ダイを戻すステップと、
d.前記プレフォームと比較して減少した直径の圧縮タンポンプレジットを提供するために、前記プレフォームの前記実質的に長手方向のリブに、前記中央プレス軸に向かって方向付けられた半径方向圧力を適用することによって、第2の圧縮ステップを実施するステップと、
e.前記圧縮タンポンプレジットを、前記所定の仕上がり直径未満の内径を有する円筒形キャリアに移動させるステップと、
f.前記圧縮タンポンプレジットを、前記所定の仕上がり直径と実質的に等しい内径を有する一次包装で包囲することによって、前記圧縮タンポンプレジットが前記所定の仕上がり直径に広がるのを可能にするステップと、を含む、方法。
(2) 前記長手方向の貫通ダイが、前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイの少なくとも2つの対を含み、前記圧縮タンポンプレジットの外側表面に、対応する数の溝形態を形成する、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記長手方向の貫通ダイが、前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイの隣接する対の間に独立した貫通ダイを含み、前記圧縮タンポンプレジットの外側表面の隣接する溝形態間に、独立した長手方向の溝を形成する、実施態様2に記載の方法。
(4) 前記中央プレス軸から離して前記貫通ダイを戻すステップは、前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイを、前記独立した貫通ダイよりも前記中央プレス軸から離れた距離まで戻すことを含み、前記独立した貫通ダイは、前記タンポンプレフォームが、前記プレス凹型から外に移動される時に、前記タンポンプレフォームと接触したままである、実施態様3に記載の方法。
(5) 前記第2の圧縮ステップが、前記所定の仕上がり直径より小さい出口オリフィスの直径を有する成形ダイを通して、前記タンポンプレフォームを移動させることを含む、実施態様4に記載の方法。
【0063】
(6) 前記中央プレス軸から離して前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイを戻すステップは、前記第2の貫通ダイを、前記第1の貫通ダイよりも前記中央プレス軸から離れた距離まで戻すことを含み、前記第1の貫通ダイは、前記タンポンプレフォームが、前記プレス凹型から外に移動される時に、前記タンポンプレフォームと接触したままである、実施態様2に記載の方法。
(7) 前記第2の圧縮ステップが、前記所定の仕上がり直径より小さい出口オリフィスの直径を有する成形ダイを通して、前記タンポンプレフォームを移動させることを含む、実施態様6に記載の方法。
(8) 前記溝形態が、前記圧縮タンポンプレジットの各端部に近接する交点を有する、実施態様1に記載の方法。
(9) 前記第1の貫通ダイの前記プレス面が、前記第2の貫通ダイの前記プレス面を越えて、前記圧縮タンポンプレジットの第1端部に向かって長手方向に延び、前記第2の貫通ダイの前記プレス面が、前記第1の貫通ダイの前記プレス面を越えて、前記圧縮タンポンプレジットの第2端部に向かって長手方向に延びる、実施態様8に記載の方法。
(10) 前記貫通ダイが、所望の第3の溝区分形状に対応するプレス面を有する第3の貫通ダイを更に含み、前記第1の貫通ダイの前記プレス面が、前記第2の貫通ダイの前記プレス面を越えて、前記圧縮タンポンプレジットの第1端部に向かって長手方向に延び、前記第2の貫通ダイの前記プレス面が、前記第3の貫通ダイの前記プレス面を越えて、前記圧縮タンポンプレジットの第2端部に向かって長手方向に延びる、実施態様8に記載の方法。
【0064】
(11) 前記第2の圧縮ステップが、前記プレフォームの前記実質的に長手方向の溝間の前記長手方向のリブにほぼ対応するプレス面を有する、複数の形成ダイを、前記中央プレス軸に向かって移動させるステップを含む、実施態様1に記載の方法。
(12) 前記第2の圧縮ステップが、前記所定の仕上がり直径より小さい出口オリフィスの直径を有する成形ダイを通して、前記タンポンプレフォームを移動させることを更に含む、実施態様11に記載の方法。
(13) 前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイが、前記プレス機内を同時に移動し、前記第1の貫通ダイは、前記第2の貫通ダイが前記プレス機内の同じ空間を通過して前記溝形態を形成するのを可能にするノッチを備える、実施態様1に記載の方法。
(14) 前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイが前記プレス機内を連続して移動し、前記第1の貫通ダイが、前記プレス機内のその最大貫通位置に移動する前に、前記第2の貫通ダイが、前記プレス機内のその最大貫通位置内へ移動し、かつ該位置から後退する、実施態様1に記載の方法。
(15) 前記一次包装が、タンポンアプリケータを含む、実施態様1に記載の方法。
【0065】
(16) 前記一次包装が、プラスチックフィルムのチューブを含む、実施態様1に記載の方法。
(17) 前記カバーが、少なくとも部分的に液体透過性である、実施態様1に記載の方法。
(18) 婦人衛生用の膣内タンポンであって、
a)ほぼ円筒形の吸収性プレジットであって、カバーに実質的に包囲され、長さ、長手方向軸線、挿入端、及び抜去端を有し、かつ
i)自立形状に圧縮された繊維塊と、
ii)前記繊維塊を実質的に包囲するシート様の液体透過性カバーと、を含む、吸収性プレジット、並びに、
b)前記ほぼ円筒形のプレジットに、該プレジットの前記抜去端に近接して操作可能に接続された、抜去要素と、を含み、
前記吸収性プレジットは、前記圧縮タンポンプレジットの外側表面に少なくとも1つの溝形態を含み、前記溝形態は、少なくとも約0.7mmの深さを有する少なくとも2つの溝区分の交点を含むターンを、前記圧縮タンポンプレジットの一方の端部に近接して有する、タンポン。
(19) 前記少なくとも1つの溝形態の前記ターンが、前記プレジットの前記挿入端に近接して配置される、実施態様18に記載のタンポン。
(20) 前記少なくとも1つの溝形態の前記ターンが、前記プレジットの前記抜去端に近接して配置される、実施態様18に記載のタンポン。
【0066】
(21) 前記少なくとも1つの溝形態が、前記プレジットの前記抜去端及び前記挿入端のそれぞれに近接して配置されたターンを有し、かかる溝形態によって境界を付けられた別個の表面区域を形成する、実施態様18に記載のタンポン。
(22) 前記少なくとも1つの溝形態が、前記プレジットの前記抜去端及び前記挿入端のそれぞれに近接して配置された少なくとも1つのターンを有し、前記プレジットの前記外側表面の周囲に配置された、複数の相互接続する長手方向の溝区分を形成する、実施態様18に記載のタンポン。
(23) 前記プレジットが、2つの溝形態間に配置された、少なくとも1つの追加の溝を含む、実施態様18に記載のタンポン。
(24) 前記少なくとも1つの追加の溝が、実質的に長手方向に方向付けられている、実施態様23に記載のタンポン。
(25) アプリケータ内に実質的に収容されている、実施態様18に記載のタンポン。
【0067】
(26) 婦人衛生用の膣内タンポンを作製する装置であって、
a.中央プレス軸を有するタンポンプレス機であって、
i.前記中央プレス軸を中心に配置されて、プレス凹型を形成する、複数の細長いプレスダイであって、前記細長いプレスダイは、所望の圧縮タンポンプレジットの複数の長手方向の溝区分に対応するプレス面を有し、かつ所望の第1の溝区分の形状に対応するプレス形状を有する、少なくとも1つの第1の貫通ダイと、第2の溝区分の形状に対応するプレス面を有する、少なくとも1つの第2の貫通ダイと、を含む、複数の長手方向の貫通ダイを含み、前記第1の溝区分の形状及び前記第2の溝区分の形状は組み合わせて、前記プレス機内で形成されたタンポン上に溝形態を形成し、前記第1の貫通ダイの前記プレス面は、前記第2の貫通ダイの前記プレス面を越えて、前記プレス凹型の端部に向かって長手方向に延びることによって、前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイが、前記プレス機内の同じ空間を通過し、前記溝形態を形成することができる、細長いプレスダイ、
ii.前記プレス凹型内及び外への、前記細長いプレスダイの移動を制御するための制御機構、を含む、タンポンプレス機と、
b.所定の仕上がり直径より小さい直径を有する、円筒形キャリアと、
c.前記所定の仕上がり直径と実質的に等しい内径を有する一次包装で前記圧縮タンポンプレジットを包囲する手段と、を備える、装置。
(27) 前記複数の長手方向の貫通ダイが、前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイの少なくとも2つの対を備える、実施態様26に記載の装置。
(28) 前記複数の長手方向の貫通ダイが、前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイの隣接する対の間に、独立した貫通ダイを更に備える、実施態様27に記載の装置。
(29) 前記複数の細長いダイが、前記貫通ダイに適応するように構成され配置された、前記貫通ダイと交互の複数の形成ダイを更に備え、前記形成ダイは、閉鎖位置に移動可能であり、ほぼ円筒形のプレス凹型を提供して、前記プレス機から前記圧縮タンポンプレジットを排出するための実質的に平滑なガイドを提供する、実施態様28に記載の装置。
(30) 前記所定の仕上がり直径より小さい出口オリフィスの直径を有する成形ダイを更に備え、前記成形ダイが、前記プレス凹型と同軸に、かつ前記プレス機内の排出開口部と隣接して配置されている、実施態様26に記載の装置。
【0068】
(31) 前記圧縮タンポンプレジットの一方の端部を仕上げる手段を更に備える、実施態様26に記載の装置。
(32) 前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイが、前記プレス機内を同時に移動するように配置され、かつ構成されており、前記第1の貫通ダイは、前記第2の貫通ダイが前記プレス機内の同じ空間を通過して、前記溝形態を形成するのを可能にするノッチを備える、実施態様26に記載の装置。
(33) 前記第1の貫通ダイ及び前記第2の貫通ダイが前記プレス機内を連続して移動するように配置され、かつ構成されており、前記第1の貫通ダイが、前記プレス機内のその最大貫通位置に移動する前に、前記第2の貫通ダイが、前記プレス機内のその最大貫通位置内へ移動し、該位置から後退する、実施態様26に記載の装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図7A
図8
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