(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
次の成分(A)〜(D)を含有し、成分(A)の含有量が2.5質量%以上8質量%以下、成分(B)の含有量が0.6質量%以上5質量%以下、成分(B)の含有量に対する成分(A)の含有量の質量比(A)/(B)が1以上4以下、成分(A)の含有量に対する成分(D)の含有量の質量比(D)/(A)が0.1以上1.0以下である整髪剤組成物。
(A) 主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも2つに、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(1);
【化1】
〔式中、R
1は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、nは2又は3を示す。〕
で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサンであって、
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの数平均分子量が800以上1,600以下であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が65/35以上82/18以下であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が10,000以上100,000以下である、
オルガノポリシロキサン
(B) シリコーン油、エステル油及び炭化水素油から選ばれる1種又は2種以上の25℃で液状である油剤
(C) カチオン系増粘剤
(D)
グリセリン、プロピレングリコール及びジプロピレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の多価アルコール
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の整髪剤組成物では、整髪後のウェーブを整える効果や、感触は良好だが、ふんわりとしたボリュームを付与することはできなかった。また、特許文献2に記載の整髪剤組成物では、整髪後にボリュームを付与することができても、立体感のあるウェーブを付与することはできないという問題を有していた。
【0007】
更には、特許文献1、2のどちらの整髪剤組成物でも、化学処理履歴の無いウェーブ毛に対する塗り広げやすさや、整髪しやすさは十分であるが、パーマネントウェーブ等ダメージを受けて親水的になったウェーブ毛に対しては塗布する際に伸ばしにくく、その後揉み込んでウェーブを出す操作をする際にも髪同士が絡まったり引っかかったりしやすいという問題を有していた。
【0008】
このように、従来の整髪剤組成物では、パーマネントウェーブ等の化学処理によってダメージを受けたウェーブ毛に対して、立体感があり、リッジのはっきりしたウェーブがありながら、ふんわりとしたボリュームを付与したヘアスタイルに仕上げることができ、更には塗布時の塗り広げやすさや整髪しやすさ、整髪後の毛髪の感触、すべてを両立する技術は存在しなかった。
【0009】
従って本発明は、健常毛に対しても、パーマネントウェーブ等の化学処理履歴のあるウェーブ毛に対しても、塗布時に伸ばしやすく、整髪時に髪同士のひっかかりや絡まりがなく髪に揉み込みやすく、整髪後は立体感があり、リッジのはっきりしたウェーブがありながら、ふんわりとしたボリュームを付与したヘアスタイルに仕上げることができ、感触が良好な整髪剤組成物に関する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、特定のポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性オルガノポリシロキサンと特定の液状油とを一定の量比で併用すると共に、更に特定のカチオン性増粘剤を使用することにより、パーマネントウェーブ等の化学処理によりダメージを受けたウェーブ毛にボリュームとリッジ(束感のある、しっかりしたウェーブ)を出すために特定のポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性オルガノポリシロキサンを一定量以上配合した場合であっても、ダメージ毛に塗布する際に塗り伸ばしやすい整髪剤組成物が得られることを見出した。
【0011】
本発明は、次の成分(A)〜(C)を含有し、成分(A)の含有量が2.5質量%以上8質量%以下、成分(B)の含有量に対する成分(A)の含有量の質量比(A)/(B)が1以上4以下である整髪剤組成物を提供するものである。
(A) 主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも2つに、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(1);
【0012】
【化1】
【0013】
〔式中、R
1は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、nは2又は3を示す。〕
で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサンであって、
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの数平均分子量が800以上1,600以下であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(A)との質量比(a/b)が65/35以上82/18以下であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が10,000以上100,000以下である、
オルガノポリシロキサン
(B) シリコーン油、エステル油及び炭化水素油から選ばれる1種又は2種以上の25℃で液状である油剤
(C) カチオン系増粘剤
【発明の効果】
【0014】
本発明の整髪剤組成物は、パーマネントウェーブ等の化学処理によりダメージを受けたウェーブ毛に対しても伸ばしやすく、髪同士が絡まることなく髪に揉み込みやすく、リッジのよく出たウェーブに仕上げることができ、また望む部分にボリュームを付与することができる。また、仕上がった後のべたつきも抑えることができる。
なお、ここで、リッジのよく出たウェーブとは、ウェーブにくっきりとした束感がある状態をいう。
【発明を実施するための形態】
【0015】
〔(A):オルガノポリシロキサン〕
成分(A)はウェーブ毛に束感を出し、セット性を良好にするのに有効である。成分(A)において、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントは、オルガノポリシロキサンセグメントを構成する任意のケイ素原子に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して少なくとも2つ結合することが可能であるが、両末端を除く2以上のケイ素原子に上記アルキレン基を介して結合していることがより好ましい。
【0016】
オルガノポリシロキサンセグメントとポリ(N-アシルアルキレンイミン)との結合において介在するヘテロ原子を含むアルキレン基としては、窒素原子、酸素原子及び/又はイオウ原子を1〜3個含む炭素数2〜20のアルキレン基が挙げられる。その具体例としては、以下の基が挙げられる。
【0018】
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントを構成するN-アシルアルキレンイミン単位は前記一般式(1)で表されるものであるが、一般式(1)において、R
1の炭素数1〜22のアルキル基としては、例えば、炭素数1〜22の直鎖、分岐状又は環状のアルキル基が例示され、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロへキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ドコシル基等が例示される。中でも、炭素数1〜10、更には炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。
【0019】
アラルキル基としては、例えば、炭素数7〜15のアラルキル基が例示され、具体的には、ベンジル基、フェネチル基、トリチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基等が例示される。中でも、炭素数7〜14、更には炭素数7〜10のアラルキル基が好ましい。
【0020】
アリール基としては、例えば、炭素数6〜14のアリール基が例示され、具体的には、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基等が例示され、中でも、炭素数6〜12、更には炭素数6〜9のアリール基が好ましい。
【0021】
これらの中でも、R
1としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。
【0022】
オルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)は、粘着性を有しつつもべたつかず、パーマウェーブ毛に束感を与え、かつセット性及び再整髪性に優れたものとする観点から、65/35以上であって、好ましくは68/32以上、より好ましくは70/30以上、更に好ましくは73/27以上であり、また、82/18以下であって、好ましくは80/20以下、より好ましくは79/21以下である。
【0023】
なお、本明細書において、質量比(a/b)は、成分(A)のオルガノポリシロキサンを重クロロホルム中に5質量%溶解させ、核磁気共鳴(
1H-NMR)分析により、オルガノポリシロキサンセグメント中のアルキル基又はフェニル基と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント中のメチレン基の積分比より求めた値をいう。
【0024】
また、隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWg)は、粘着性を有しつつもべたつかず、パーマウェーブ毛に束感を与え、かつセット性及び再整髪性に優れたものとする観点から、好ましくは1500以上、より好ましくは1600以上、更に好ましくは1700以上であり、また、好ましくは3500以下、より好ましくは3200以下、更に好ましくは3000以下である。
【0025】
本明細書において、「隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメント」とは、下記式(2)に示すように、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントのオルガノポリシロキサンセグメントに対する結合点(結合点A)から、これに隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの結合点(結合点B)までの2点間において破線で囲まれた部分であって、1つのR
2SiO単位と、1つのR
6と、y+1個のR
22SiO単位とから構成されるセグメントをいう。また、「ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント」とは、上記R
6に結合する−Z−R
7をいう。
【0027】
上記一般式(2)中、R
2はそれぞれ独立に炭素数1〜22のアルキル基又はフェニル基を示し、R
6はヘテロ原子を含むアルキレン基を示し、−Z−R
7はポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントを示し、R
7は重合開始剤の残基を示し、yは正の数を示す。
【0028】
MWgは、上記一般式(2)において破線で囲まれた部分の分子量であるが、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント1モル当たりのオルガノポリシロキサンセグメントの質量(g/mol)と解することができ、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの官能基がポリ(N-アシルアルキレンイミン)で100%置換されると、変性オルガノポリシロキサンの官能基当量(g/mol)と一致する。このため、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの官能基当量が明確なときには、MWgは以下の式で算出することができる。
MWg=〔原料化合物の官能基当量〕×(100−〔官能基残存率(%)〕)/100
【0029】
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの分子量(MWox)は、N-アシルアルキレンイミン単位の分子量と重合度とから算出する方法又は後述するゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定法により測定することが可能であるが、本発明においてはGPC測定法により測定される数平均分子量をいう。本発明においてポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの分子量は、べたつかず、かつセット性及び再整髪性により優れたものとする観点から、800以上であり、好ましくは850以上、より好ましくは900以上であり、また、1,600以下であり、好ましくは1,500以下、より好ましくは1,400以下である。
【0030】
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWsi)は、十分な皮膜強度、水等の極性溶媒への溶解性と溶解後の取り扱いやすさ、毛髪に良好な感触を付与する観点から、10,000以上であり、好ましくは20,000以上、より好ましくは30,000以上であり、また、100,000以下であり、好ましくは80,000以下、より好ましくは60,000以下である。MWsiは、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンと共通の骨格を有するため、MWsiは原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量と略同一である。なお、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、下記測定条件によるGPCで測定し、ポリスチレン換算したものである。
【0031】
カラム :Super HZ4000+Super HZ2000(東ソー株式会社製)
溶離液 :1mMトリエチルアミン/THF
流量 :0.35mL/min
カラム温度:40℃
検出器 :UV
サンプル :50μL
【0032】
成分(A)のオルガノポリシロキサンの重量平均分子量(MWt)は、十分な皮膜強度を確保でき、加えて水等の極性溶媒に対する溶解性が優れるものとし、毛髪に良好な感触を付与する観点から、好ましくは12,000以上、より好ましくは24,000以上、更に好ましくは37,000以上であり、また、好ましくは150,000以下、より好ましくは120,000以下、更に好ましくは92,000以下である。また、べたつかず、かつセット性及び再整髪性の両スタイリング性がより一層向上したものとすることができる。本明細書において、MWtは、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量と、前述の質量比(a/b)とから求めることができる。
【0033】
成分(A)のオルガノポリシロキサンは、公知の方法(例えば特開2010−138099号公報に記載の方法)により製造することができる。
【0034】
成分(A)のオルガノポリシロキサンとしては、ポリ(N-ホルミルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N-アセチルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)オルガノシロキサン等が挙げられる。
【0035】
成分(A)のオルガノポリシロキサンは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、本発明の整髪剤組成物中の含有量は、パーマウェーブ毛のボリュームとリッジを出す観点から、2.5質量%以上であり、好ましくは2.55質量%以上、より好ましくは2.6質量%以上であり、また、パーマウェーブ毛への伸ばしやすさ、揉み込みやすさ、仕上がり後のべたつき低減の観点から、8質量%以下であり、好ましくは7.7質量%以下、より好ましくは7.5質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
【0036】
〔(B):25℃で液状の油剤〕
成分(B)である25℃で液体の油剤は、シリコーン油、エステル油、及び炭化水素油から選ばれ、パーマウェーブ処理等で表面が傷んだ毛髪に対する伸ばしやすさの向上、揉み込む際の毛髪の絡まりや引っ掛かりの低減、揉みこみやすさ、整髪後の毛髪の良好な感触に有効である。成分(B)のうち、シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン等が挙げられる。これらのうち、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーンが好ましく、なかでもポリエーテル変性シリコーンが好ましい。成分(B)のうち、エステル油としては、リンゴ酸ジイソステアリル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、イソステアリン酸エチル、オレイン酸オレイル、2-エチルヘキサン酸ヘキサデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸トリデシル、イソステアリン酸コレステリル、ミリスチン酸イソプロピル、オリーブ油、ツバキ油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油、アルモンド油、アボカド油、カロット油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油、ホホバ油等が挙げられる。なかでも、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピルが好ましい。成分(B)のうち、炭化水素油としては、流動パラフィン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、シクロパラフィン、α-オレフィンオリゴマー、スクワラン等が挙げられる。これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0037】
成分(B)としては、ダメージを受けた毛髪表面と成分(A)との相互作用を緩和し、ダメージ毛に対する毛髪化粧料の伸びを改善し、毛髪同士をしっかり固定する一方で手への粘着を低減し、揉み込む際に髪同士が絡まりにくく、毛髪を揉み込んだ形に形付ける観点から、2種以上の油剤を含有することが好ましく、更には、シリコーン油1種以上とエステル油1種以上を組み合わせて含有することが好ましい。シリコーン油とエステル油を組み合わせる場合、エステル油としては脂肪酸の1価アルコールエステルが好ましく、特にミリスチン酸イソプロピルが好ましい。シリコーン油とエステル油との質量比(シリコーン油)/(エステル油)は、好ましくは1/5以上、より好ましくは1/4以上、更に好ましくは1/3以上、更に好ましくは1/2以上であり、また、好ましくは5/1以下、より好ましくは4/1以下、更に好ましくは3/1以下、更に好ましくは2/1以下である。
【0038】
本発明の整髪剤組成物中の成分(B)の含有量は、スタイル保持性と、毛髪に対する伸びの両立の観点から、好ましくは0.6質量%以上、より好ましくは0.7質量%以上、更に好ましくは0.8質量%以上であり、また、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3.5質量%以下、更に好ましくは2.5質量%以下である。
【0039】
成分(B)の含有量に対する成分(A)の含有量の質量比(A)/(B)は、ダメージを受けた毛髪表面と成分(A)との相互作用を緩和し、ダメージ毛に対する伸びを改善し、揉み込みやすくする観点から、1以上であり、より好ましくは1.2以上、更に好ましくは1.3以上、更に好ましくは1.5以上、更に好ましくは2以上であり、また、スタイル保持性とべたつきのなさの観点から、4以下であり、好ましくは3.8以下、より好ましくは3.7以下、更に好ましくは3.6以下である。
【0040】
〔(C):カチオン系増粘剤〕
成分(C)のカチオン系増粘剤としては、ポリ塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムが好適に用いられる。ポリ塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムは、ポリクオタニウム-37の名称でINCI辞典(米国,International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)第10版中に記載されているカチオン性ポリマーが好ましいものとして挙げられる。組成物に適度な粘度を付与し、髪に伸ばしやすいものとする観点から、ポリクオタニウム-37の重量平均分子量は、100万以上、更には重量120万以上が好ましく、1,000万以下、更には500万以下が好ましい。
【0041】
本発明の整髪剤組成物中の成分(C)の含有量は、高いセット力と再整髪性を得ると共に、乾きぎわの粘着性の発現を適度な速さとし、髪に伸ばしやすく滑らかな感触を得る観点から、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上であり、また、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1.5質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。
【0042】
〔(D):多価アルコール〕
本発明の整髪剤組成物は、パーマウェーブ毛への揉み込みやすさ、リッジ感の出しやすさ、仕上げ後のべたつき抑制、良好な感触付与の観点から、更に多価アルコールを含有することが好ましい。多価アルコールとしては、炭素数2〜20のもの、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール等のアルキレングリコール類;グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセリン類;キシリット、マンニット、ガラクチット、ソルビット等の糖アルコール類;その他トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。
【0043】
多価アルコールは2種以上を併用してもよい。また、本発明の整髪剤組成物中の多価アルコールの含有量は、パーマウェーブ毛への揉み込みやすさ、リッジ感の出しやすさ、仕上げ後のべたつき抑制、良好な感触付与の観点から、0.1質量%以上、更には0.5質量%以上、更には1.0質量%以上が好ましく、また、10.0質量%以下、更には7.5質量%以下、更には5.0質量%以下が好ましい。
【0044】
成分(A)の含有量に対する成分(D)の含有量の質量比(D)/(A)は、仕上げ後のべたつきを抑制し、パーマウェーブ毛のリッジ感、束感を出しやすくする観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.5以上であり、好ましくは2.0以下、より好ましくは1.5以下、更に好ましくは1.0以下である。
【0045】
〔界面活性剤〕
本発明の整髪剤組成物には、溶剤の可溶化、分散性等を含めた系の安定性、及び感触向上の観点から、界面活性剤を含有させることができる。界面活性剤としては、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤及びアニオン界面活性剤のいずれをも使用できる。
【0046】
カチオン界面活性剤としては、次の一般式(5)で表される第4級アンモニウム塩が挙げられる。
【0048】
〔式中、R
8及びR
9は各々独立して水素原子、炭素数1〜28のアルキル基又はベンジル基を示し、同時に水素原子、ベンジル基若しくは炭素数1〜3の低級アルキル基又はこれらの組み合わせとなる場合を除く。An
-は前記と同義である。〕
【0049】
ここでR
8及びR
9は、その一方が炭素数16〜24、更には22のアルキル基、更には直鎖アルキル基であるのが好ましく、また他方は炭素数1〜3の低級アルキル基、更にはメチル基であるのが好ましい。
【0050】
カチオン界面活性剤としては、モノ長鎖アルキル四級アンモニウム塩が好ましく、具体的には、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルベンザルコニウム等が挙げられ、なかでも塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムが好ましい。
【0051】
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、高級脂肪酸ショ糖エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸モノ又はジエタノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、アルキルサッカライド系界面活性剤、アルキルアミンオキサイド、アルキルアミドアミンオキサイド等が挙げられる。これらのうち、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が好ましく、なかでもポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンアルキルエーテルが好ましい。
【0052】
両性界面活性剤としてはイミダゾリン系、カルボベタイン系、アミドベタイン系、スルホベタイン系、ヒドロキシスルホベタイン系、アミドスルホベタイン系等が挙げられる。中でも、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン等のベタイン系界面活性剤が好ましく、なかでも脂肪酸アミドプロピルベタインが好ましい。脂肪酸アミドプロピルベタインは、炭素数8〜18、更には炭素数10〜16のアシル基を有するものが好ましく、なかでもラウリン酸アミドプロピルベタイン、パーム核油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等が好ましい。
【0053】
アニオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、N-アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、スルホコハク酸エステル等が挙げられる。上記界面活性剤のアニオン性残基の対イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン;カルシウムイオン、マグネシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン;アンモニウムイオン;炭素数2又は3のアルカノール基を1〜3個有するアルカノールアミン(例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等)を挙げることができる。またカチオン性残基の対イオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等のハロゲン化物イオン、メトサルフェートイオン、サッカリネートイオンを挙げることができる。
【0054】
これらのうち、感触の点から、カチオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤が好ましい。界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用でき、本発明の整髪剤組成物中の含有量は、溶剤の可溶化、油剤の乳化等を含めた系の安定性の点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上であり、また、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。
【0055】
〔溶媒〕
本発明の整髪剤組成物には、更に溶媒としてエタノール及び/又は水が含有されることが好ましい。本発明の整髪剤組成物中の媒体の含有量は、組成物に含まれるポリマーや可塑剤の溶解性を良好にする観点から、好ましくは4質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは50質量%以上であり、また、好ましくは98.4質量%以下、より好ましくは98質量%以下、更に好ましくは95質量%以下である。
【0056】
〔他の任意成分〕
本発明の整髪剤組成物には、上記成分のほか、通常の毛髪化粧料に用いられる成分を目的に応じて配合できる。このような成分としては、例えば、成分(A)以外の被膜形成性ポリマー(例えばカラギーナン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体等)、エタノール以外の有機溶剤(芳香族アルコール等)、抗フケ剤、ビタミン剤、殺菌剤、抗炎症剤、キレート剤、保湿剤(パンテノール等)、pH調整剤、染料、顔料等の着色剤、植物エキス、パール化剤、香料、紫外線吸収剤、酸化防止剤などが挙げられる。
【0057】
本発明の整髪剤組成物は、ジャー、ポンプディスペンサー、エアゾール缶、ポンプミストに入れて使用することができる。この中でも好ましくはポンプディスペンサーである。
【0058】
〔粘度、剤型〕
本発明の整髪剤組成物は、様々な容器に充填することができるので、30〜50,000mPa・sの幅広い粘度領域で好適に使用することができる。ポンプ式容器(ポンプディスペンサー)に入れて使用する場合には、比較的低粘度であることが好ましく、かかる粘度は、50〜20,000mPa・sが好ましく、更には100〜10,000mPa・s、更には200〜5,000mPa・s、更には500〜2,000mPa・sが好ましい。ここで粘度は、B型粘度計TVB-10形(東機産業社)で、30℃、30r/m、60秒間回転後の条件により測定される。ローターは、粘度が1,000mPa・sまではNo.2で、それ以上4,000mPa・sまではNo.3で、それ以上の粘度の場合は、No.4を使用する。
【0059】
本発明の整髪剤組成物の形態は、液状、ゲル状、ペースト状、クリーム状等、適宜選択できる。また、本発明の整髪剤組成物を用いて整髪する方法としては、ウェーブ毛、なかでもパーマネントウェーブ処理により表面が親水化した毛髪に対して、本発明の整髪剤組成物を均一に塗布し、その後、揉み込みながらスタイルを整え、整髪する方法が好ましい。
【実施例】
【0060】
以下の合成例において、オルガノポリシロキサンセグメントの含有率とは核磁気共鳴法(
1H-NMR)から求めた値であり、また最終生成物の重量平均分子量は計算値である。ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)より求めた、数平均分子量である。
【0061】
Column :K-804L+K-804L 昭和電工(株)製
溶離液 :1mmol/LファーミンDM20(花王(株)製)/クロロホルム
流量 :1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出器 :RI
サンプル量:5mg/mL,100μL
ポリスチレン換算
【0062】
合成例1 オルガノポリシロキサンA
硫酸ジエチル19.0g(0.12モル)と2-エチル-2-オキサゾリン81.0g(0.82モル)を脱水した酢酸エチル203.0gに溶解し、窒素雰囲気下8時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)を合成した。数平均分子量をGPCにより測定したところ、1100であった。ここに、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(重量平均分子量32000、アミン当量2000)300gの33%酢酸エチル溶液を一括して加え、10時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、N-プロピオニルエチレンイミン−ジメチルシロキサン共重合体を、淡黄色ゴム状固体(390g、収率97%)として得た。最終生成物のシリコーンセグメントの含有率は75質量%、重量平均分子量は40000であった。溶媒としてメタノールを使用した塩酸による中和滴定の結果、約20モル%のアミノ基が残存していることがわかった。
【0063】
合成例2 オルガノポリシロキサンB
硫酸ジエチル6.5g(0.042モル)と2-エチル-2-オキサゾリン34.4g(0.36モル)を脱水した酢酸エチル87gに溶解し、窒素雰囲気下8時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)を合成した。数平均分子量をGPCにより測定したところ、1300であった。ここに、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(重量平均分子量32000、アミン当量2000)100gの33%酢酸エチル溶液を一括して加え、10時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、N-プロピオニルエチレンイミン−ジメチルシロキサン共重合体を、淡黄色ゴム状半固体(138g、収率98%)として得た。最終生成物のオルガノポリシロキサンセグメントの含有率は71質量%、重量平均分子量は46000であった。溶媒としてメタノールを使用した塩酸による中和滴定の結果、約22モル%のアミノ基が残存していることがわかった。
【0064】
実施例1〜8及び比較例1〜8
表1及び2に示す整髪剤組成物を常法に従って調製し、以下に示す方法及び基準に従って、その評価を行った。
【0065】
(評価用トレス)
重さ5g、幅3cm、長さ25cmの日本人毛髪トレスを直径14mmの円筒状ロッドにらせん状に巻きつけ、浴比(毛髪:剤,質量比)1:1でウェーブパーマ第1剤(ゴールドウェル社トップフォルムCNa)を塗布し均一になじませ、室温で20分間放置した。次いで、ロッドに巻いた状態の毛束を40℃の流水中で30秒間すすぎ、タオルで水気を除いた後、ウェーブパーマ第2剤(ゴールドウェル社トップフォルムCNa)を浴比(毛髪:剤,質量比)1:1で塗布し、均一になじませ室温で15分間放置した。最後に、毛束をロッドから外し、40℃の流水中で30秒すすぎ、ウェーブパーマ処理を終了した。その後、以下に示すモデルシャンプーで3回洗浄し、その後室温にて12時間放置し乾燥させたものを評価用トレスとした。
【0066】
モデルシャンプー組成(質量%)
ポリオキシエチレン(2.5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム25質量%水溶液 62.00
ラウリン酸ジエタノールアミド 2.28
エデト酸二ナトリウム 0.10
安息香酸ナトリウム 0.50
オキシベンゾン 0.03
リン酸(75質量%水溶液) 0.10
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
塩化ナトリウム 0.80
赤色106号 0.00012
香料 0.26
精製水 バランス
【0067】
(評価方法)
「パーマウェーブ毛への伸ばしやすさ」
各整髪剤組成物0.5gを手に取った後に、評価用日本人パーマウェーブ毛トレスに塗り広げたときの、組成物の毛髪への伸ばしやすさの観点から評価を行った。
評価は7名のパネラーに上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「塗り広げやすい」/「どちらともいえない」/「塗り広げにくい」のいずれであるのかを択一的に選択させた。「塗り広げやすい」/「どちらともいえない」/「塗り広げにくい」と答えたパネラーの人数を順に示す。
【0068】
「パーマウェーブ毛へ塗布後の揉み込みやすさ」
各整髪剤組成物0.5gを手に取った後に評価用日本人パーマウェーブ毛トレスに塗り広げた後、ウェーブ感を出すために髪を揉み込む操作を行ったときの“髪の揉み込みやすさ”の観点から評価を行った。
評価は7名のパネラーに上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「髪同士が絡まらず揉み込みやすい」/「どちらともいえない」/「髪同士が絡まり揉み込みにくい」のいずれであるのかを択一的に選択させた。「髪同士が絡まらず揉み込みやすい」/「どちらともいえない」/「髪同士が絡まり揉み込みにくい」と答えたパネラーの人数を順に示す。
【0069】
「パーマウェーブ毛へ塗布後揉み込んだ後のパーマウェーブのボリューム」
各整髪剤組成物0.5gを手に取った後に最大幅が4.5cmである評価用トレスに塗り広げ、揉み込んだ後にトレスを吊るしたときのトレスの幅の最大値(cm)を測定した。
【0070】
「パーマウェーブ毛へ塗布後揉み込んだ後のパーマウェーブのリッジ」
各整髪剤組成物0.5gを手に取った後に評価用日本人パーマウェーブ毛トレスに塗り広げた後、ウェーブ感を出すために髪を揉み込む操作を行った後に“ウェーブのリッジが出ているか否か”の観点から評価を行った。
評価は7名のパネラーに上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「リッジがはっきりと出ている」/「どちらともいえない」/「リッジが出ていない」のいずれであるのかを択一的に選択させた。
なお、ここでの「リッジ」とは、パーマウェーブのくっきりした束感をいうものとする。
【0071】
「仕上げ後における髪のべたつきのなさ」
各整髪剤組成物0.5gを手に取った後に評価用日本人パーマウェーブ毛トレスに塗り広げた広げ、揉み込んで仕上げた後における“髪のべたつきのなさ“の観点から評価を行った。
評価は7名のパネラーに上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「べたつかない」/「どちらともいえない」/「べたつく」のいずれであるのかを択一的に選択させた。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】
<処方例1>
(質量%)
オルガノポリシロキサンA 2.7
ミリスチン酸イソプロピル 0.3
PEG-12ジメチコン 0.5
ポリクオタニウム-37 0.9
ステアルトリモニウムクロリド 0.2
濃グリセリン 1.0
PEG-65M 0.1
(C12-14)s-パレス-9 0.25
エタノール 17.5
香料 0.1
水 残量
【0075】
この整髪剤組成物は、健常毛にもパーマネントウェーブ等の化学処理履歴のあるウェーブ毛に対しても、塗布時に伸ばしやすく、整髪時に髪同士が絡まることなく髪に揉み込みやすく、また整髪後は立体感があり、リッジのはっきりしたウェーブがありながら、ふんわりとしたボリュームを付与したヘアスタイルに仕上げることができ、感触が良好である。
【0076】
<処方例2>
(質量%)
オルガノポリシロキサンA 2.5
オルガノポリシロキサンB 2.5
ミリスチン酸イソプロピル 1.0
PEG-12ジメチコン 1.0
ポリクオタニウム-37 0.6
ステアルトリモニウムクロリド 0.24
ジプロピレングリコール 1.0
PEG-2M 0.1
(C12-14)s-パレス-9 0.3
エタノール 15.0
香料 0.1
水 残量
【0077】
この整髪剤組成物は、健常毛にもパーマネントウェーブ等の化学処理履歴のあるウェーブ毛に対しても、塗布時に伸ばしやすく、整髪時に髪同士が絡まることなく髪に揉み込みやすく、また整髪後は立体感があり、リッジのはっきりしたウェーブがありながら、ふんわりとしたボリュームを付与したヘアスタイルに仕上げることができ、感触が良好である。
【0078】
<処方例3>
(質量)
オルガノポリシロキサンA 3.5
パルミチン酸イソプロピル 0.7
PEG-9ジメチコン 0.7
ポリクオタニウム-37 1.0
ステアルトリモニウムクロリド 0.24
プロピレングリコール 1.5
(C12-14)s-パレス-9 0.25
エタノール 18.0
香料 0.1
水 残量
【0079】
この整髪剤組成物は、健常毛にもパーマネントウェーブ等の化学処理履歴のあるウェーブ毛に対しても、塗布時に伸ばしやすく、整髪時に髪同士が絡まることなく髪に揉み込みやすく、また整髪後は立体感があり、リッジのはっきりしたウェーブがありながら、ふんわりとしたボリュームを付与したヘアスタイルに仕上げることができ、感触が良好である。