特許第6284810号(P6284810)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6284810装飾箸の製造方法、及びその方法によって模様付けされた装飾箸
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6284810
(24)【登録日】2018年2月9日
(45)【発行日】2018年2月28日
(54)【発明の名称】装飾箸の製造方法、及びその方法によって模様付けされた装飾箸
(51)【国際特許分類】
   A47G 21/10 20060101AFI20180215BHJP
【FI】
   A47G21/10 B
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-82333(P2014-82333)
(22)【出願日】2014年4月11日
(65)【公開番号】特開2015-202171(P2015-202171A)
(43)【公開日】2015年11月16日
【審査請求日】2016年11月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】500028630
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】100103805
【弁理士】
【氏名又は名称】白崎 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100126516
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 綽勝
(74)【代理人】
【識別番号】100132104
【弁理士】
【氏名又は名称】勝木 俊晴
(72)【発明者】
【氏名】石田 茂
(72)【発明者】
【氏名】石田 丈幸
【審査官】 長清 吉範
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−206993(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3178906(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3188250(JP,U)
【文献】 特開2012−5550(JP,A)
【文献】 実公昭48−32146(JP,Y1)
【文献】 実開昭59−178176(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 21/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記1〜4の工程からなる装飾箸の製造方法。
1)素材箸に凹部を形成する工程、
2)凹部を形成した素材箸に、熱収縮性を持つシュリンクフィルム筒を位置決めする位置決め工程、
3)該凹部を形成した素材箸にシュリンクフィルム筒を加熱して圧着固定させる工程、
4)素材箸にシュリンクフィルム筒を加熱して圧着固定した後、凹部を除く部分に塗料を塗布する塗布工程。
【請求項2】
上記4)の塗布工程における塗布は、塗料が付与された布材の上に素材箸を転動させることにより行うことを特徴とする請求項1記載の装飾箸の製造方法。
【請求項3】
上記4)の塗布工程における塗布は、塗料が付与された布材の上に素材箸を転動させることにより行った後、更に塗料が付与された糸体を圧着させたシュリンクフィルム筒の端部に接触させることにより突出したラインを形成させることを特徴とする請求項1記載の装飾箸の製造方法。
【請求項4】
凹部が、箸の長さ方向に連続して形成された多数の小凹部よりなることを特徴とする請求項1記載の装飾箸の製造方法。
【請求項5】
素材箸の断面が角形であることを特徴とする請求項1記載の装飾箸の製造方法。
【請求項6】
上記請求項1〜5のいずれか1項に記載の装飾箸の製造方法によって模様が付与された装飾箸。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食事の際に使用する箸に関し、更に詳しくは、装飾箸の製造方法、及びその方法によって模様付けされた装飾箸に関する。
【背景技術】
【0002】
日本では、食事の際に使用する道具として箸は、伝統的に古くから使われており、近年、多様化の流れから多くの種類のものが上市されている。
現在では、特に装飾性のある箸が大人、子供を含め多くの世代で人気があり、従来の素朴な模様から、華麗な模様へと趣向が変化してきている。
【0003】
ところで箸の材料としては、木、ラミン、竹、マラス、鉄木、プラスチック等が主に使用されており、これらの素材の特性を生かせるように色付けや加飾処理を施して装飾性が付与されている。
このような装飾加工には、箸の表面に塗料を塗る方法があるが、最近では、印刷フィルムを使った装飾方法が採用されている。
【0004】
例えば、特許文献1、特許文献2に示すような模様の印刷された熱収縮性の樹脂フィルム筒、シュリンクフィルム筒を加熱収縮させ箸に被せる方法がある。
これによると、樹脂フィルム筒、シュリンクフィルム筒に印刷された模様であれば、簡単に箸の表面にその模様を付与することができる利点がある。
【0005】
また、上記の装飾方法を更に発展させものとして、特許文献3に示すような分割された複数の加熱収縮するチューブ状フィルムを使って模様を付与する方法も開発されている。
これは、分割されたチューブ状フィルム間の間隔部に露出する模様層があるので、複雑な組み合わせ模様が可能となり、極めて有用なものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開昭49−37276号公報
【特許文献2】特開平10−108776号公報
【特許文献3】特開2012−5550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上述した従来の箸への装飾を付与する方法としては、シュリンクフィルム筒に印刷された模様を基礎にしているため、いわゆる立体的な模様は期待できないものであった。
しかも印刷と塗料による組み合わせ模様に立体性を付与するものはなく、その製造方法も、未だ提供されていない。
【0008】
本発明はかかる実情を背景になされたものである。
すなわち、本発明の目的は、印刷と塗料による組み合わせ模様に立体性を付与された装飾箸の製造方法を提供すること、及びその方法によって模様が形成された箸を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上のような背景に対して、本発明者らは鋭意工夫を重ねた結果、素材箸にシュリンクフィルム筒を加熱して圧着固定した後、素材箸の凹部を除く部分に塗料を塗布することにより、上記課題を解決できることを見出し、その知見に基づき本発明を完成させたものである。
【0010】
即ち、本発明は、(1)、下記1〜4の工程からなる装飾箸の製造方法に存する。
1)素材箸1に凹部を形成する工程、
2)凹部を形成した素材箸1に、熱収縮性を持つシュリンクフィルム筒2を位置決めする位置決め工程、
3)該凹部を形成した素材箸1にシュリンクフィルム筒2を加熱して圧着固定させる工程、
4)素材箸1にシュリンクフィルム筒2を加熱して圧着固定した後、凹部11を除く部分に塗料を塗布する塗布工程。
【0011】
即ち、本発明は、(2)、上記4)の塗布工程における塗布は、塗料が付与された布材Fの上に素材箸1を転動させることにより行う上記(1)記載の装飾箸の製造方法に存する。
【0012】
即ち、本発明は、(3)、上記4)の塗布工程における塗布は、塗料が付与された布材Fの上に素材箸1を転動させることにより行った後、更に塗料が付与された糸体を圧着させたシュリンクフィルム筒2の端部に接触させることにより突出したラインを形成させる上記(1)記載の装飾箸の製造方法に存する。
【0013】
即ち、本発明は、(4)、凹部11が、箸の長さ方向に連続して形成された多数の小凹部11よりなる上記(1)記載の装飾箸の製造方法に存する。
【0014】
即ち、本発明は、(5)、素材箸1の断面が角形である上記(1)記載の装飾箸の製造方法に存する。
【0015】
即ち、本発明は、(6)、上記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の装飾箸の製造方法によって模様が付与された装飾箸に存する。
【0016】
なお本発明の目的に沿ったものであれば上記発明を適宜組み合わせた構成も採用可能である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、印刷と塗料による組み合わせ模様を付与することができ、現出された模様も立体性に富んだものとなる。
また、塗料を塗る工程が極めて効率良く行える、すなわちシュリンクフィルム筒の上に塗料による模様が簡単に付与される。
箸の製造方法として極めて効率がよい。
箸に形成された凹部と他の領域との境界部がシュリンクフィルム筒により被われて滑らかになり鋭い角が立たない立体形状となる。
素材箸1の磨き過程を必ずしも必要としない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、装飾箸の製造方法における工程を示したブロック図である。
図2図2は、凹部が形成されていない状態の素材箸を示す図である。
図3図3は、凹部を形成した後の状態の素材箸を示す図である。
図4図4は、シュリンクフィルム筒を示す図である。
図5図5は、素材箸にシュリンクフィルム筒を挿入する途中の状態を示す図である。
図6図6は、素材箸にシュリンクフィルム筒を挿入し位置決めした状態を示す図である。
図7図7は、シュリンクフィルム筒が素材箸の上に加熱収縮により圧着固定された状態を示す図である。
図8図8は、布材の塗料を素材箸のシュリンクフィルム筒の上に塗布する操作を概略的に示す説明図である。
図9図9は、シュリンクフィルム筒の上に塗料が塗布された状態を示す図である。
図10図10は、布材を区分して、ある領域にA色、また別の領域にB色を含ませた状態を示す。
図11図11は、張架状態に保持した糸材に箸を接触させて回動し横ラインを塗布する操作を概略的に示す説明図である。
図12図12は、横ラインが塗布形成された状態の素材箸を示す図である。
図13図13は、張架状態にした3本の糸材に素材箸を接触させて回動し、横ラインを塗布する操作を概略的に示す説明図である。
図14図14は、3本の横ラインが塗布形成された状態の素材箸を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
〔第1の実施形態〕
以下、図面に基づき発明の実施における最適な例を示す。
本発明の装飾箸の製造方法は、次に示すような主なる工程(1〜4)を含むものである。
(1)素材箸1に凹部11を形成する工程、
(2)凹部11を形成した素材箸1に熱収縮性を持つシュリンクフィルム筒2を位置決めする位置決め工程、
(3)該凹部11を形成した素材箸1にシュリンクフィルム筒2を加熱して圧着固定させる工程、
(4)素材箸1にシュリンクフィルム筒2を加熱して圧着固定した後、凹部11を除く部分に塗料を塗布する塗布工程。
【0020】
更に以下で、装飾箸の製造方法について詳しく説明することとする。
図1は、その製造方法における工程を示したブロック図である。
(1)素材箸1用意
まず、予め木材を製品の形に切削して素材箸1を用意する。
この時使用する素材箸1は、特に限定されないが主に、鉄木、ラミン、竹、マラス等の木材が使用される。
【0021】
図2は、まだ凹部11が形成されていない状態の素材箸1を示す図である。
(2)凹部形成工程
次に、素材箸1に凹部11を形成するための工程を遂行する。
この場合は、木製の場合は、切削加工が主に採用されるが、凹部11として、間隔を開けて孤立した小さな凹部11よりなるもの、箸の長さ方向に連続して形成された多数の小さな凹部11よりなるもの、箸の長さ方向に線状になった凹部11よりなるもの、等が挙げられる。
【0022】
図3は、凹部11を形成した後の状態の素材箸1Aを示す図である。
この図では、箸の長さ方向に菱形の凹部11を箸の全周囲に規則的に形成したものを例示する。
(3)位置決め工程
この工程は、シュリンクフィルム筒2を素材箸1Aの長さ方向のある位置にセットする位置決め工程である。
【0023】
ここで図4は、シュリンクフィルム筒2を示す図である。
シュリンクフィルム筒2は、有色や透明のものに印刷模様(文字等を含む)が施されており、素材箸1Aの挿入可能なものである。
その材質としては、塩化ビニル、OPS(ポリスチレン)、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等があるが、熱を加えることで収縮して径が小さくなる特色を有する。
前工程において凹部11を形成した後は、シュリンクフィルム筒2を素材箸1に形成された凹部11を被うように外挿し、位置決めする。
【0024】
図5は、素材箸1Aにシュリンクフィルム筒2を挿入する途中の状態を示す図である。
【0025】
図6は、素材箸1Aにシュリンクフィルム筒2を挿入し位置決めした状態を示す図である。
この場合、シュリンクフィルム筒2は、少なくとも前記の工程で形成した凹部11の領域をカバーできるような長さのものを使う。
【0026】
(4)圧着固定工程
この工程はシュリンクフィルム筒2を凹部11が形成された素材箸1Aに圧着固定する工程である。
操作としては、シュリンクフィルム筒2が外挿された状態の素材箸1Aを適当な方法、例えば、加熱して、シュリンクフィルム筒2を収縮させ径を小さくする。
その結果、シュリンクフィルム筒2が凹部11を設けた素材箸1Aの表面に上から圧着固定されることとなる。
【0027】
図7は、シュリンクフィルム筒2が凹部を形成した素材箸1Aの上に加熱収縮により圧着固定された状態(素材箸1B)を示す図である。
なお、加熱の方法は、シュリンクフィルム筒2が十分な力で圧着、固定できるまで収縮できれば、どのような仕方でもよいが、温度調節が容易で且つムラなく均等に素材箸全体に熱を加えられ、加熱時間の設定も容易であるとの観点から、電気加熱室で加熱することが好ましい。
【0028】
熱によりシュリンクフィルム筒2が収縮して素材箸1Aを被うことで素材箸1Aの表面の粗さが隠されるのと、凹部11とその他の領域との境界部が鋭くならなく滑らかな状態となる。
この場合、シュリンクフィルム筒2の径L1は、素材箸1Aの径L2の太さに収縮することにより、凹部11の底面に確実に圧接することができる。
そのために、シュリンクフィルム筒2の熱収縮率は、少なくとも凹部11の底面における径よりも縮径となるようにL2/L1が必要である。
【0029】
(5)塗布工程
この工程は、シュリンクフィルム筒2を圧着固定した状態の素材箸1Bに対して塗料を塗布する工程である。
シュリンクフィルム筒2を圧着固定した後は、凹部11を除く部分に塗料を塗布する。
シュリンクフィルム筒2の印刷模様に加え、凹部11を除いた部分に塗料が付与されて、印刷模様と塗料による模様が組み合わされた独特の装飾が現出される。
この場合に、凹部11には塗布しないため、凹部11に塗布できない特有の塗布方法を採用する。
すなわち、塗料を含んだ布材Fを空中に張架し(保持し)、或いは平台に置き、この上に素材箸1を転動させるのである。
【0030】
図8は、布材Fの塗料を素材箸1Bのシュリンクフィルム筒2の上に転移させて塗布する操作を概略的に示す説明図である。
図に示すように、布材Fの上を素材箸1Bが転がる結果、塗料は、素材箸1Bの凹部11には付着しないが、それ以外の部分には付着する。
ここで、凹部11は、最初の素材箸1を例えば削って形成したものであるため、素材箸1の削られていない径の大きい部分には塗料は付着しない。
【0031】
図9は、素材箸1Bのシュリンクフィルム筒2の上に塗料が塗布された状態を示す図である。
この素材箸1Bの転動により、布と接触した部分にのみ塗料が付与されるため、効率よく模様が形成される。
塗料が付与された後の、素材箸1Cは、シュリンクフィルム筒2の印刷模様と、塗布による模様とが組み合わされた独特の立体模様が現出される。
ここで布材Fの全面に一様に同じ色の塗料を含ませることで、凹部11を除く部分に布材Fと同じ色を付与することができるが、必ずしも全面に同じ色ではなくとも部分的に異なった色を含ませることも可能である。
【0032】
図10は、布材Fを区分して、ある領域にA色、また別の領域にB色を含ませた状態を示す。
例えば、布材Fを区分して、ある領域にA色、また別の領域にB色を含ませておくことで、箸には、A色とB色とを凹部11を除く部分に塗布することができる。
本工程に使用される布材Fとしては、塗料を含ませることができるものであれば良く、薄板フィルムの他、スポンジ、発泡樹脂材、フエルト地、編地、織地等が採用される。
【0033】
塗布する塗料の種類は、例えばエポキシ系、ウレタン系、フェノール系、アクリル系(例えばアクリルウレタン、アクリルエポキシ、アクリルラッカー等)、ポリエステル系(例えばポリエステルウレタン等)、湿気硬化ウレタン系、フッ素樹脂系、ラッカー系等の樹脂塗料、或いは漆等が採用され、接着強度の強さ、耐水性の良さの観点からポリエステル系樹脂塗料が好ましい。
塗布工程の後は、乾燥することにより塗料を固化させる。
【0034】
〔第2の実施形態〕
上述した第1の実施形態の塗布工程において、更なる塗布を行うことができる。
すなわち塗布工程おいては、凹部11を除く部分に塗料が付与された素材箸1Cに対して、更に塗料が付与された糸材Sを接触させることにより横ラインLを形成させることができる。
【0035】
例えば、素材箸1Cに横ラインLを塗布するには、塗料を含ませた糸材Sを張架状態に保持し、それに箸を当接して回動させる。
すると糸材Sの塗料が箸に転移されて横ラインL(輪状のライン)が形成されるのである。
圧着固定させたシュリンクフィルム筒2の両端部付近に糸材Sを当接させると、その部分に横ラインLが形成される。
【0036】
図11は、張架状態に保持した糸材Sに箸を接触させて回動し、横ラインLを塗布する操作を概略的に示す説明図である。
糸材Sとしては、塗料を含ませることができるものであれば良く、モノフィラメント糸、或いはマルチフィラメントよりなる捲縮糸や、紡績糸等が採用可能である。
この場合、糸材Sを、複数本、張架状態に保持しておくことにより、複数の横ラインLを一挙に形成することもできる。
【0037】
図12は、横ラインLが塗布形成された状態の素材箸1Dを示す図である。
シュリンクフィルム筒2の両端部付近に横ラインLが塗布形成されている。
ところで、複数本の糸材Sを張架状態にし、各糸材Sに素材箸1Cを接触させて回動することで、複数本の横ラインLが塗布形成された素材箸1Dができる。
【0038】
図13は、張架状態にした3本の糸材Sに素材箸1Cを接触させて回動し、横ラインLを塗布する操作を概略的に示す説明図である。
【0039】
また、図14は3本の横ラインLが塗布形成された状態の素材箸1Dを示す図である。
【0040】
(6)乾燥工程
塗料を塗布した後、24時間以上放置して塗料を乾燥、凝固させる。
樹脂塗料が完全に乾燥したら装飾された箸の製造は終了となる。
以上のように、素材箸1→凹部を形成された素材箸1A→シュリンクフィルム筒2が圧着固定された素材箸1B→凹部以外の領域に塗料が塗布された素材箸1C→更に横ラインLが塗布形成された素材箸1Dとなり、最後に乾燥されて箸となる。
製造効率がよく、また製造された箸もシュリンクフィルム筒2の印刷模様と、塗布による模様とが組み合わされた独特の立体模様が現出されたものとなる。
【0041】
以上、本発明を説明したが、本発明は、実施の形態に限定されることなく、その目的に沿う限り変更が可能である。
例えば、塗布工程が終了したら後は、必要に応じて適宜、後処理(仕上げの透明樹脂塗等)を行うことができる。
また、乾燥は、乾燥室で乾燥したり、数時間放置することで乾燥させるが、どの方法によるかは限定されない。
また、凹部11を形成する方法としては、木製の場合は、前述した切削加工による方法の他に、押圧変形加工も採用でき、この場合は、水を含ませた加熱状態で行うことが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明の箸の模様付与方法は、素材箸1にシュリンクフィルム筒2を加熱して圧着固定した後、凹部11を除く部分に塗料を塗布するが、この塗布工程が、極めて効率よく行なわれる。
そのため、箸に対して凹部11以外の部分に塗料を塗るのに広く採用可能で有用性がある。
また、シュリンクフィルム筒2の印刷模様と、塗布による模様とが組み合わされた独特の立体模様が現出可能である。
【符号の説明】
【0043】
1、1A、1B、1C、1D…素材箸
11…凹部
2…シュリンクフィルム筒
3…塗料
F…布材
S…糸材
L…横ライン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14