(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6284817
(24)【登録日】2018年2月9日
(45)【発行日】2018年2月28日
(54)【発明の名称】パレットサポート
(51)【国際特許分類】
B65D 19/38 20060101AFI20180215BHJP
【FI】
B65D19/38 A
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-90077(P2014-90077)
(22)【出願日】2014年4月24日
(65)【公開番号】特開2015-209218(P2015-209218A)
(43)【公開日】2015年11月24日
【審査請求日】2017年4月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】392011507
【氏名又は名称】日本物流機器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100068021
【弁理士】
【氏名又は名称】絹谷 信雄
(72)【発明者】
【氏名】▲吉▼田 武
【審査官】
谷川 啓亮
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭62−045224(JP,U)
【文献】
特開2005−219750(JP,A)
【文献】
特開昭54−154689(JP,A)
【文献】
実開昭49−009653(JP,U)
【文献】
特開2009−018831(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3171036(JP,U)
【文献】
仏国特許発明第2088697(FR,A)
【文献】
米国特許第3348723(US,A)
【文献】
登録実用新案第3114920(JP,U)
【文献】
独国実用新案第20218276(DE,U1)
【文献】
特開2011−219109(JP,A)
【文献】
実開昭51−34157(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 19/00 − 19/38
B65D 6/00 − 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種の荷を載せる荷役用パレットを、荷を載せた状態で他の荷役用パレットを段積み可能にするためのパレットサポートにおいて、
メッシュ状に形成したメッシュパネルを展開自在に連結して荷役用パレットの周囲を覆うためのメッシュ枠体を形成し、そのメッシュ枠体にメッシュ状のトップパネルを設け、前記荷役用パレットを覆うメッシュ枠体の下部に、前記荷役用パレットのフォーク差し込み穴に対応してフォーク穴を形成したことを特徴とするパレットサポート。
【請求項2】
前記メッシュパネルは、金属棒で四角形状に形成した外周部材と、その外周部材に金属棒をメッシュ状に設けたメッシュ部材とを備え、
二枚の前記メッシュパネルの外周部材同士を開閉自在に結束部材で連結して分割メッシュ枠体を形成し、その分割メッシュ枠体の開放端側に、他の分割メッシュ枠体と相互に着脱自在に締結するための締結部材を設けた請求項1に記載のパレットサポート。
【請求項3】
前記トップパネルは、金属棒で四角形状に形成した外周部材と、その外周部材に金属棒をメッシュ状に設けたメッシュ部材とを備え、そのトップパネルの下面には、前記メッシュ枠体の上縁に嵌合する嵌合フレームが形成される請求項1に記載のパレットサポート。
【請求項4】
前記結束部材は、鋼材を螺旋状に形成した螺旋体からなり、該螺旋体が、隣接する前記外周部材同士に巻き掛けられて前記メッシュパネル同士を連結する請求項2に記載のパレットサポート。
【請求項5】
前記締結部材は、締結すべき一方のメッシュパネルに設けられ他方のメッシュパネルの網目に挿通される受けリングと、前記他方のメッシュパネルにスライド可能に設けられ前記受けリングに挿通される閂とを備える請求項2又は4に記載のパレットサポート。
【請求項6】
前記メッシュ枠体のフォーク穴には、そのフォーク穴の一側から前記フォーク差し込み穴に向かって突出する係合爪が設けられる請求項1から5のいずれかに記載のパレットサポート。
【請求項7】
前記トップパネルには、上積みされる他の荷役用パレットのメッシュ枠体の位置ずれを規制するための上段位置決め爪が設けられた請求項1から6のいずれかに記載のパレットサポート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種の荷を載せる荷役用パレットを、荷を載せた状態で他の荷役用パレットに段積み可能にするためのパレットサポートに関する。
【背景技術】
【0002】
荷を載せた荷役用パレット(一貫輸送用平パレット:以下、単にパレットという)を段積み可能にするための器具としては、ネスティングラックやパレットサポート等が知られている。
【0003】
ネスティングラックは、段積み可能なラックであり、パレットを取り出し可能に載置できるようになっている。
【0004】
また、パレットサポートとしては、パレットの隅部に設けられる複数本の柱と、これら柱を連結する複数の梁とで構成されるものが知られている。このパレットサポートは、柱上に他のパレットを積み上げられるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−204126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、荷をパレットごと搬送するとき、ネスティングラックはパレットと分離され、搬送途中での荷崩れを防止することはできないため、パレット上の荷にストレッチフィルムやバンドを巻き付ける必要があり、煩雑であった。
【0007】
また、上述のパレットサポートは、パレットと一体に移動できるものの、トラック搬送途中での荷崩れを確実に防止することはできなかった。また、上述のパレットサポートには、荷が積まれた状態のパレットに取り付けられないタイプと、取り付けられるタイプとがあるが、取り付けられないタイプは、荷を積み直さなければならず、効率が悪いという課題があった。また、取り付けられるタイプは、パレットの外側にはみ出してしまうため、トラックの荷台上に2列で載置することができず、効率よく搬送できないという課題があった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、荷を載せた荷役用パレットに着脱できると共に段積みでき、かつ、搬送途中での荷崩れを防止でき、効率よく搬送できるパレットサポートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するため、本発明は、各種の荷を載せる荷役用パレットを、荷を載せた状態で他の荷役用パレットを段積み可能にするためのパレットサポートにおいて、メッシュ状に形成したメッシュパネルを展開自在に連結して荷役用パレットの周囲を覆うためのメッシュ枠体を形成し、そのメッシュ枠体にメッシュ状のトップパネルを設け、前記荷役用パレットを覆うメッシュ枠体の下部に、前記荷役用パレットのフォーク差し込み穴に対応してフォーク穴を形成したものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明のパレットサポートによれば、荷を載せた荷役用パレットに着脱できると共に段積みでき、かつ、搬送途中での荷崩れを防止でき、効率よく搬送できるる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施の形態に係るパレットサポートの展開斜視図である。
【
図2】パレットとパレットサポートとが係合する部分の拡大斜視図である。
【
図4】パレットサポートの分割部分の拡大斜視図である。
【
図5】パレットサポートの折り曲げ可能部分の拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
【0013】
図1に示すように、パレットサポート1は、荷役用パレット2の周囲を覆うためのメッシュ枠体3と、メッシュ枠体3上に設けられるメッシュ状のトップパネル4とを備える。
【0014】
メッシュ枠体3は、メッシュ状に形成されたメッシュパネル5を展開自在に連結してなる。具体的には、メッシュ枠体3は、一対の分割メッシュ枠体6に分割可能に形成されている。
【0015】
図1及び
図5に示すように、分割メッシュ枠体6は、二枚のメッシュパネル5を結束部材7で開閉自在に連結してなる。各メッシュパネル5は、金属棒で四角形状に形成された側面外周部材8と、側面外周部材8に金属棒がメッシュ状に設けられてなる側面メッシュ部材9とを備える。特に、側面外周部材8の上縁は、同じ高さで平行に延びる二本の金属棒8aと、これら金属棒8a間に配置される側面メッシュ部材9の金属棒9aとで形成されており、側面外周部材8の他の部分より幅広に形成されている。側面外周部材8及び側面メッシュ部材9を構成する金属棒8a、9aは、直径3mmから8mm程度の鉄製の棒材からなる。金属棒同士は、互いに当接する位置にて溶接される。また、結束部材7は、鋼材を螺旋状に形成した螺旋体7aからなり、隣接する側面外周部材8同士に巻き掛けられることでメッシュパネル5同士を開閉自在に連結する。
【0016】
図1、
図3及び
図4に示すように、分割メッシュ枠体6の開放端側には、他の分割メッシュ枠体6と相互に着脱自在に締結するための締結部材10が設けられている。締結部材10は、締結すべき一方の分割メッシュ枠体6のメッシュパネル5に設けられ他方の分割メッシュ枠体6のメッシュパネル5の網目に挿通される受けリング11と、他方の分割メッシュ枠体6のメッシュパネル5にスライド可能に設けられ受けリング11に挿通される閂12とを備える。
【0017】
受けリング11は、金属棒を屈曲形成してなり、側面外周部材8より外方に突出されている。
【0018】
閂12は、水平方向に直線状に延びる断面円形の棒材からなる閂本体13と、閂本体に設けられ閂本体の位置をロックするためのロック部14とを備える。閂本体13は、メッシュパネル5の外面側に延長方向にスライド可能、かつ、中心軸回りに回動可能に設けられている。ロック部14は、略コ字状に屈曲形成された金属棒からなり、両端部が閂本体13からメッシュパネル5側に突出するように閂本体13の外周面に溶接されている。ロック部14は、閂本体13が中心軸回りに回動されることでメッシュパネル5の網目に挿抜されるようになっている。具体的には、ロック部14は、両端部がメッシュパネル5の網目から抜かれたとき閂本体13の軸方向の移動を許容し(ロック解除)、両端部がメッシュパネル5の網目に挿入されたとき、閂本体13の軸方向の移動をロックするようになっている。また、両端部とは反対側のロック部14には、ロック部14を操作するためのハンドル15が形成されている。
【0019】
締結部材10は、分割メッシュ枠体6に上下方向に複数(本実施の形態では3つ)設けられており、上下の複数の位置で分割メッシュ枠体6同士を締結するようになっている。
【0020】
図1及び
図2に示すように、パレット2を覆うメッシュ枠体3の下部には、パレット2のフォーク差し込み穴2aに対応してフォーク穴16が形成されている。フォーク穴16は、フォーク差し込み穴2aより大きく形成されており、メッシュ枠体3に囲まれたパレット2にフォークリフトのフォーク(図示せず)を容易に差し込めるようになっている。具体的には、フォーク穴16は、各メッシュパネル5の下部に左右に離間して一対形成されており、四方にフォーク差し込み穴2aが形成されたプラスチックパレットに対応できるようになっている。
【0021】
また、メッシュ枠体3のフォーク穴16には、フォーク穴16の一側からフォーク差し込み穴2aに向かって突出する係合爪17が設けられる。係合爪17は、金属棒を屈曲形成してなり、メッシュ枠体3の内側に延びる。また、係合爪17は、各メッシュパネル5に形成された左右一対のフォーク穴16のうち、左側のフォーク穴16の左端にそれぞれ設けられる。これにより、メッシュ枠体3がパレット2に取り付けられたとき、パレット2を囲むそれぞれのメッシュパネル5が係合爪17を介してパレット2と係合されると共に、メッシュ枠体3を構成する分割メッシュ枠体6が二つ折りに折り畳まれたとき、それぞれのメッシュパネル5の係合爪17同士が干渉しないようになっている。係合爪17が各フォーク差し込み穴2aに挿入・係合されることにより、メッシュ枠体3がパレット2と一体化されるようになっている。これにより、メッシュ枠体3を取り付けたパレット2の取り回しが容易になると共に、パレット2が補強されるようになっている。
【0022】
また、メッシュ枠体3を構成する一対の分割メッシュ枠体6は同じものとなっており、任意の分割メッシュ枠体6を組み合わせることで容易にメッシュ枠体3を形成できるようになっている。
【0023】
図1及び
図3に示すように、トップパネル4は、金属棒で四角形状に形成された頂面外周部材18と、頂面外周部材18に金属棒がメッシュ状に設けられてなる頂面メッシュ部材19と、頂面外周部材18の下面に設けられメッシュ枠体3の上縁と嵌合する嵌合フレーム20とを備える。
【0024】
頂面外周部材18及び頂面メッシュ部材19を構成する金属棒には、側面外周部材8及び側面メッシュ部材9を構成する金属棒と同じものが用いられている。
【0025】
嵌合フレーム20は、直線状に形成されると共に断面U字状に形成された溝形鋼からなり、U字の開口が下向きに設定される。嵌合フレーム20は、メッシュ枠体3の各メッシュパネル5と嵌合するように頂面外周部材18の4つの各辺にそれぞれ設けられている。嵌合フレーム20は、各メッシュパネル5の上縁の長手方向中央部にのみ嵌合するように形成されており、メッシュパネル5が若干変形している場合であっても容易に嵌合でき、かつ、その変形を矯正できるようになっている。
【0026】
間隔を隔てて隣接する嵌合フレーム20の端部間には、嵌合フレーム20同士を連結する補強フレーム21が設けられている。これにより、トップパネル4の外周が環状に補強されるようになっている。
【0027】
また、トップパネル4には、上積みされる他のパレット2用のメッシュ枠体3の位置ずれを規制するための上段位置決め爪22が設けられている。上段位置決め爪22は、金属棒をフック状に屈曲してなる。具体的には、上段位置決め爪22は、トップパネル4の縁部に溶接され縁部から水平方向に延出する水平部23と、水平部23の先端から略直角に屈曲されて上方に延びる垂直部24とを備える。垂直部24の上端は金属棒をU字状に折り返して形成されており、誤ってパレットが乗った場合でもパレットを傷付けないようになっている。上段位置決め爪22はトップパネル4の各辺に複数離間して設けられており、トップパネル4上に載置される他のパレット2をそのメッシュ枠体3を介して正しい位置に保持できるようになっている。
【0029】
荷を載せた状態のパレット2にパレットサポート1を取り付ける場合、パレット2の片側2辺に沿って分割メッシュ枠体6を起立させる。このとき、分割メッシュ枠体6は、メッシュパネル2枚分の重さ(約17kg)であるため、一人で容易に取り扱うことができる。また、分割メッシュ枠体6は90°程度の角度で開くこととなり、自立するため、容易にパレット2の側面に沿わせておくことができる。
【0030】
この後、もう一つの分割メッシュ枠体6を他方の片側2辺に沿って起立させ、これら分割メッシュ枠体6をそれぞれの締結部材10で相互に締結する。具体的には、締結部材10の受けリング11を他方の分割メッシュ枠体6の開放端の網目に挿入して貫通させ、受けリング11側に閂12をスライドさせて挿入し、閂12のロック部14がメッシュパネル5の網目に挿入されるように閂12を回動させて閂12の移動をロックする。
【0031】
このとき、パレット2上の荷の一部がパレット2から若干はみ出していることもあるが、メッシュパネル5は荷と当たったとき、若干撓むことができると共に、螺旋体7aの許容範囲内で動くことができ、荷のはみ出しを吸収することができる。
【0032】
このようにして分割メッシュ枠体6が互いに締結されてメッシュ枠体3が形成されたら、メッシュ枠体3上にトップパネル4を載置してパレットサポート1を完成させる。具体的には、メッシュ枠体3の各辺の上にトップパネル4の嵌合フレーム20を位置させ、嵌合フレーム20内にメッシュ枠体3の各辺の上縁を嵌入させる。このとき、メッシュ枠体3の上縁がメッシュパネル5の撓み等により若干変形していることもあるが、嵌合フレーム20は、メッシュ枠体3の各辺の長手方向中央部のみに嵌合するようになっているため、容易に嵌合できる。また、メッシュ枠体3の各辺の上縁に嵌合フレーム20が嵌合することにより、メッシュ枠体3の変形を矯正することができると共に、メッシュ枠体3を補強することができる。トップパネルは、分割メッシュ枠体6より軽量(約12kg)であるため、一人で容易に取り扱うことができる。
【0033】
このようにしてパレットサポート1が取り付けられたパレットサポート1付きパレットを他のパレットサポート1付きパレット上に段積みする場合、まず、フォークリフトのフォークをパレット2のフォーク差し込み穴2aに差し込み、フォークを上昇させる。パレットサポート1はパレット2の外周の4辺に圧接されると共に、係合爪17でパレット2と係合されているため、パレット2と一体に上昇する。なお、パレットサポート1は、パレット2に上下方向に所定の遊びをもって係合されるものであってもよい。この場合、フォーク穴16の上縁がフォーク上に載ることでパレットサポート1をパレット2と共に上昇させることができる。
【0034】
次にフォークリフトで持ち上げたパレットサポート1付きパレットを、他のパレットサポート1付きパレットのトップパネル4上に載置する。このとき、トップパネル4の外周部には上段位置決め爪が設けられているため、上段位置決め爪が目印となり、正確な位置に容易に段積みできる。
【0035】
また、パレットサポート1付きパレットをトラック搬送する場合、上述と同様の手順でパレットサポート1付きパレットをフォークリフトで持ち上げ、トラックの荷台上に載置する。このとき、メッシュ枠体3は金属棒を組み合わせて形成され、水平方向の寸法が十分小さく形成されているため、パレットサポート1がないパレット2をトラックの荷台上に載置した場合と同様に2列で載置でき、効率よくトラック搬送できる。また、トラックでパレットサポート1付きパレットを段積みした場合、上段位置決め爪22が上段のパレット2をそのパレットサポート1を介して保持するため、振動等で上段のパレット2が動くことはなく、安定してトラック搬送できる。
【0036】
また、パレット2からパレットサポート1を取り外して収納する場合、メッシュ枠体3からトップパネル4を取り外したのち、それぞれ締結部材10の受けリング11から閂12を抜いてメッシュ枠体3を一対の分割メッシュ枠体6に分割し、分割メッシュ枠体6を内側に折り畳んで収納する。トップパネル4及び分割メッシュ枠体6は板状になっているため、小さなスペースで効率よく収納できる。また、分割メッシュ枠体6を折り畳むとき、重なり合うメッシュパネル5の係合爪17同士が干渉することはなく、分割メッシュ枠体6を綺麗に折り畳むことができる。
【0037】
このように、メッシュ状に形成したメッシュパネル5を展開自在に連結してパレット2の周囲を覆うためのメッシュ枠体3を形成し、そのメッシュ枠体3にメッシュ状のトップパネル4を設け、パレット2を覆うメッシュ枠体3の下部にパレット2のフォーク差し込み穴2aに対応してフォーク穴16を形成したため、荷を載せた状態のパレット2に着脱できると共に、段積みでき、搬送途中での荷崩れを防止でき、かつ、トラックの荷台に無駄なく積み込むことができ、荷を効率よく保管・搬送できる。
【0038】
メッシュパネル5は、金属棒で四角形状に形成した側面外周部材8と、側面外周部材8に金属棒をメッシュ状に設けた側面メッシュ部材9とを備え、二枚のメッシュパネル5の側面外周部材8同士を開閉自在に結束部材7で連結して分割メッシュ枠体6を形成し、その分割メッシュ枠体6の開放端側に、他の分割メッシュ枠体6と相互に着脱自在に締結するための締結部材10を設けるものとしたため、メッシュ枠体3の組み立て作業及びパレット2への取り付け作業を一人で容易に行うことができる。
【0039】
トップパネル4は、金属棒で四角形状に形成した頂面外周部材18と、その頂面外周部材18に金属棒をメッシュ状に設けた頂面メッシュ部材19とを備え、トップパネル4の下面には、メッシュ枠体3の上縁に嵌合する嵌合フレーム20が形成されるものとしたため、メッシュ枠体3にトップパネル4を一人で容易に取り付けることができる。
【0040】
結束部材7は、鋼材を螺旋状に形成した螺旋体7aからなり、螺旋体7aが、隣接する側面外周部材8同士に巻き掛けられてメッシュパネル5同士を連結するものとしたため、分割メッシュ枠体6を構成するメッシュパネル5同士を簡易な構造で連結できると共に遊びをもって連結でき、かつ、分割メッシュ枠体6の開閉を容易なものにできる。
【0041】
締結部材10は、締結すべき一方のメッシュパネル5に設けられ他方のメッシュパネル5の網目に挿通される受けリング11と、他方のメッシュパネル5にスライド可能に設けられ受けリング11に挿通される閂12とを備えるものとしたため、分割メッシュ枠体6同士を簡易な構造で容易に締結できる。
【0042】
メッシュ枠体3のフォーク穴16には、フォーク穴16の一側からフォーク差し込み穴2aに向かって突出する係合爪17が設けられるものとしたため、簡易な構造でパレット2とパレットサポート1とを一体化でき、パレット2を補強でき、パレット2の搬送を容易なものにできる。
【0043】
トップパネル4には、上積みされる他のパレット2のメッシュ枠体3の位置ずれを規制するための上段位置決め爪22が設けられるものとしたため、段積みした他のパレット2の水平方向の位置ずれを防止できると共に、荷を載せた状態のパレット2を容易かつ正確に段積みすることができる。
【0044】
なお、係合爪17は、左右のフォーク穴16のうち左側のフォーク穴16の縁にのみ設けられるものとしたが、右側のフォーク穴16の縁にのみ設けるものとしてもよく、左右のフォーク穴16の縁にそれぞれ設けるものとしてもよい。
【符号の説明】
【0045】
1 パレットサポート
2 パレット
2a フォーク差し込み穴
3 メッシュ枠体
4 トップパネル
5 メッシュパネル
16 フォーク穴