(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記包帯フィルムの前記第2の部分が、前記連結具、パッド、およびフレームに近接し、かつ前記連結具、パッド、およびフレームを被覆するよう適合された大きさを有する、請求項1に記載の包帯。
請求項1に記載の前記包帯を備え、カテーテル締結手段をさらに備えるキットであって、前記カテーテル締結手段が、留置カテーテルを固定化するよう適合され、前記包帯フィルムが、前記締結手段を被覆し、かつ前記締結手段を患者の皮膚に取り付けるようサイズ設定されている、キット。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の目的は、CRBSIに対処するための解決策を提供することである。CRBSIのすべてのソースは、予防のための潜在的な標的であるが、本発明の焦点は、皮膚微生物叢からの感染に関与する。特に、本発明は、CRBSIと戦うために、カバレッジ、抗菌、および固定機能を一緒に組み合わせるIVカテーテル包帯装置を開示する。これらの多数の特徴の統合は、実施者に対しては包帯処置の工程を低減させ、病院に対しては在庫品目を低減させる。
【0013】
本開示は、皮膚軟化および感染の発生を低減するために、患者の皮膚から離れて流体を吸い上げることによって、カテーテル挿入部位でおよびその周辺で流体の蓄積を防止する、流体の吸収が可能である吸収材料で設計された包帯装置を記述する。流体の除去は、皮膚軟化を低減することが知られており、流体は、吸い上げ機構および吸収機構によって皮膚から離れて輸送される。本明細書に開示される包帯装置はまた、カテーテルおよび挿入部位の視界を可能にしながら、挿入部位に完全な360度の抗菌保護を提供する、カテーテル挿入部位を密接に包囲する少なくとも部分的に透明な材料に組み込まれた抗菌剤も備える。
【0014】
統合された固定手段を備える実施形態も開示される。特に、固定手段は、非接着性であり、したがって、接着剤からなる固定手段を備える包帯装置によるよりも、包帯装置の取り付けおよび取り外しを容易にする。
【0015】
包帯装置の取り外しを容易にする追加の特徴も開示される。具体的に、本発明は、カテーテルの挿入部位の上に非接着性フィルムまたは層が存在する実施形態を開示する。別の実施形態では、包帯装置は、容易な剥離のためのスパインを用いて、装置の固定部分を装置の抗菌部分とカバレッジ部分から分離させる2つのセクションの設計を含む。これらの特徴は、包帯の取り外し/交換を、従来技術の包帯装置よりも容易し、包帯交換時のカテーテルの移動を回避することを補助する。
【0016】
以下の説明で述べられている図は、包帯装置の要素の関係を示すために例示のみを目的としたものであり、必ずしも縮尺通りに描かれていないことを理解されたい。
【0017】
本明細書に記載するように、開示される包帯装置10は、基部20とパッド30の周囲を架橋する連結具70によって、パッド30に取り付けられた基部20を提供することによって、製造可能である。パッド30は、抗菌剤と、パッド30の周囲から、パッド30の中心に近接する開口60まで延びるスリット50とを備える。
図7aおよび7bを参照されたい。基部20およびパッド30は、それぞれ、患者の皮膚に面する近位表面と、皮膚から離れる方を向く遠位表面とを有する。患者の皮膚に面する近位表面と、患者の皮膚から離れる方を向く遠位表面を備え、包帯フィルム40の近位表面上に配設された接着剤80を備える包帯フィルム40も提供される。包帯フィルム40は、第1の部分90と第2の部分100とをさらに有する。包帯フィルム40の近位表面は、基部20の遠位表面に接着剤で取り付けられる。第1(110)および第2(120)の剥離紙が、包帯フィルム40の第1(90)および第2(100)の部分の近位表面にそれぞれ取り付けられている。最終的に、包帯フィルム40の第1の部分90の遠位表面が、包帯フィルム40の第2の部分100の遠位表面に近接するように、包帯フィルム40の第1の部分90は、包帯フィルム40の第2の部分100上に折りたたまれる。
図6a−bおよび8a−bを参照されたい。
【0018】
ここで
図6aおよび6bを参照すると、抗菌特性とカバレッジの機能を組み合わせる、多機能包帯装置10が示されている。
図6aおよび6bの包帯装置10は、挿入部位への視界を提供する半透明または透明な、抗菌剤が含浸された材料で、カテーテルの挿入部位周辺の360度の保護を提供する。
【0019】
図6aを参照すると、連結具70によってパッド30に、および包帯フィルム40に接続された基部20を備える本発明の包帯装置10の拡大図が示されている。基部20、連結具70、パッド30、および包帯フィルム40のそれぞれは、患者の皮膚に面する近位表面と、患者の皮膚から離れる方を向く遠位表面とを有する。包帯フィルム40は、包帯フィルム40の近位表面上に配設された接着剤80を含むことができる。包帯フィルム40は、包帯フィルム40の第1の部分90(
図6aには図示せず)の近位表面と基部20取り付けられた、第1の剥離紙110をさらに備える。包帯フィルム40はまた、包帯フィルム40の第2の部分100(
図6aには図示せず)の近位表面に取り付けられた、第2の剥離紙120をさらに備える。第1(110)および第2(120)の剥離紙は、患者への包帯装置10の適用前に、接着剤80を被覆しかつ保護する。包帯装置10は、基部20に接続され、パッド30および連結具70を包囲する開口部190(
図9bを参照、黒線に囲まれた区域)を備えるフレーム140をさらに備える。フレーム140は、留置カテーテルを固定化するよう適合されている。フレーム140は、患者の皮膚に面する近位表面と、皮膚から離れる方を向く遠位表面とを有する。
【0020】
パッド30は、抗菌剤と、パッド30の周囲から、パッド30の中心に近接する開口60(
図6aには図示せず、
図7a−cを参照)まで延びるスリット50(
図6aには図示せず、
図7a〜cを参照)とを備える。基部20は、基部20とパッド30の周囲を架橋する連結70によって、パッド30に接続する。基部20、パッド30、および連結具70は、抗菌剤を備える。包帯フィルム40は、包帯フィルム40の遠位表面の周辺区域に取り付けられた着脱可能なフレーム130を有することができる。着脱可能なフレーム130は、包帯装置10の患者への適用の際に、包帯装置10に強固さを提供する。
【0021】
図6bは、包帯装置10の側面図であり、包帯装置は、包帯フィルム40(包帯フィルム40の近位表面上に配設された接着剤80を具備する)と、包帯フィルム40の遠位表面の周辺区域に取り付けられた着脱可能なフレーム130と、を備える。
図6bに示す実施形態は、基部20(
図6bには図示せず)に接続され、パッド30(
図6bには図示せず)および連結具70(
図6bにはさらに図示せず)を包囲する開口部190(
図9bの黒線によって囲まれた区域を参照)を備えるフレーム140をさらに備える。
図6bに示す包帯フィルム40は、包帯フィルム40の第1の部分90(
図6aには図示せず)の近位表面と基部20(
図6aには図示せず)とに取り付けられた、第1の剥離紙110をさらに備える。包帯フィルム40は、包帯フィルム40の第2の部分100(
図6bには図示せず)の近位表面に取り付けられた、第2の剥離紙120をさらに備える。
【0022】
包帯装置10のパッド30は、
図7a〜7cに示す任意の好適な形状のものであってもよい。
図7aは、円形の形状を有する、包帯装置10のパッド30を示し、
図7bは、矩形の形状を有する、包帯装置10のパッド30を示す。その他の好適な形状としては、楕円形、台形、または任意の多角形が挙げられるが、これらに限定されず、留置カテーテルの挿入部位周辺で周囲のカバレッジが存在するような設計が採用される。
【0023】
図7cは、パッド30(円形形状を有する)に連結具70を通して接続する基部20に接続するフレーム140を備える包帯装置10の実施形態をさらに示す。
図7cの実施形態は、包帯フィルムで患者の皮膚へのカテーテルハブの固定を強化する。フレーム140は、留置カテーテルを固定化するよう適合されている。フレーム140は、患者の皮膚に面する近位表面と、皮膚から離れる方を向く遠位表面とを有する。
【0024】
折りたたまれた状態の包帯装置10の平面図を図示する
図8aを参照すると、この実施形態は、基部20(点線で表示)に接続され、パッド30および連結具70を包囲する開口部190(
図10bの、黒線で囲まれた領域を参照)を備えるフレーム140を備える。包帯フィルム40は、包帯フィルム40の近位表面上に配設された接着剤80を備え、包帯フィルム40は、第1の部分90と第2の部分100に分割され、各部分は、それに取り付けられた剥離ライナー/紙を有する。包帯フィルムの第1の部分90は、基部20を被覆するよう適合された大きさを有し、包帯フィルム40の第1の部分90の近位表面は、基部20の遠位表面に接着剤で取り付けられている。包帯フィルム40は、包帯フィルム40の第1部分90の近位表面と基部20とに取り付けられた第1の剥離紙110(
図8bを参照)をさらに備える。
【0025】
包帯フィルム40の第2の部分100は、連結具70、パッド30、およびフレーム140に近接し、これらを被覆するよう適合されたサイズを有する。包帯フィルム40の第2の部分100の近位表面は、フレーム140の遠位表面に接着剤で取り付けられる。パッド30および連結具70は、
図8aおよび8bに示すように、接着剤80に取り付けられる必要はない。包帯フィルム40はまた、包帯フィルム40の第2部分100の近位表面に取り付けられた第2の剥離紙120(
図8bを参照)も備える。第110および第2の剥離紙は、患者への包帯装置10の適用前に、接着剤80を被覆しかつ保護する。
【0026】
図8aは、包帯フィルム40の第1の部分90の遠位表面が、包帯フィルム40の第2の部分100の遠位表面に近接するように、装置10の包帯フィルム40の第1の部分90が、包帯フィルム40の第2の部分100上にどのように折りたたまれるかを示している。
図8bは、
図8aでは折りたたまれた状態で示した、包帯装置10の斜位像を示し、ここでは、包帯装置10がフレーム140を有するとき、包帯フィルム40の第2の部分100の近位表面が、フレーム140(第2の剥離紙120上のフレーム140を示すために、
図8bでは点線によって示す)の遠位表面に接着剤で取り付けられることを示している。したがって、この実施形態では、包帯フィルムの第2の剥離紙120は、包帯フィルム40の第2の部分100の近位表面とフレーム140とに取り付けられてもよい。
【0027】
図8aおよび8bに示すように、包帯フィルム40は、包帯フィルム40の遠位表面の周辺区域に取り付けられた着脱可能なフレーム130を有することができる。着脱可能なフレーム130は、包帯装置の患者への適用の際に、包帯装置10に強固さを提供する。
【0028】
図9aは、患者の体内の留置カテーテル180上に設置された、
図8aおよび8bで描写された包帯装置10を示し、包帯装置10は、基部20に接続され、連結具70によって基部20に接続するパッド30を包囲する開口部190(フレーム開口部)を備えるフレーム140を備える。包帯フィルム40の近位表面上に配設された接着剤80を具備する包帯フィルム40は、留置カテーテル180の上方に適用されるとき、フレーム140、基部20、パッド30、および連結具70の遠位表面に接着剤で取り付けられる。
【0029】
一実施形態では、包帯フィルム40の第2の部分100は、パッド30の遠位表面に近接する区域内において接着剤80を有さずともよく、すなわち、包帯フィルム40の第2の部分100は、パッド30およびパッド30のすぐ周囲の区域内に接着剤80を有さない。例えば、交換時の包帯装置10の取り外しを容易にするために、フレーム開口部190を包含する
図9bの黒線によって取り囲まれる、
図9aの包帯フィルムの区域は、接着剤80がない状態にされ得る。具体的には、
図9bの黒線によって画定され、フレーム開口部190としても画定される、フレーム内のカテーテル180のすぐ周囲の区域は、包帯の容易な取り外しのために、所望により、いかなる接着剤80もない状態にされ得、同時にパッド30、基部20、連結具70、およびフレーム140も接着剤を含有し得ない。これは、包帯装置10の取り外し/交換を、従来技術の包帯装置よりも容易にする。
【0030】
別の実施形態では、
図8a−bおよび9a−bに示す、スパイン150が、包帯装置10の包帯フィルム40に埋め込まれている。
図10に示すように、スパイン150は、包帯フィルム40に埋め込まれ、包帯フィルム40を1次部分160および2次部分170に分割し、1次部分160は、基部20、連結具70、およびパッド30を備え、2次部分170は、留置カテーテル180の少なくとも一部を被覆する包帯フィルム40の部分を備える。スパイン150は、スパイン150の取り外しの際に、包帯フィルム40を2つの別個の部分に裂くよう適合されている。具体的には、スパイン150が包帯フィルム40に対して引張られるとき、スパイン150は、包帯フィルム40よりも強固であるために、スパイン150は、包帯フィルム40を切断し、したがって、スパイン150は、フィルム40を2つの部分に裂く。スパインは、ポリエステルなどのより強固なプラスチックストリップであり得る。
図10は、包帯フィルム40を半分に破るために、包帯フィルム40がスパイン150を付与されるとき、この実施形態が、包帯交換の際に、カテーテルハブを患者の皮膚にどのように保持し、または固定し/固定化し得るかを示している。スパイン150を用いて、ヘルスケア従事者は、包帯フィルム40を裂き、カテーテルハブを外すことなく包帯フィルム40の1次部分160を先ず初めに取り外し、したがって、カテーテルが不適切に配置されることを防止することができる。患者に新しい包帯を配置するとき、カテーテルハブを被覆する包帯フィルム40の2次部分170(古い包帯)が取り外されまたは引き剥がされる前に、挿入部位が先ず初めに被覆され得、再度、カテーテルの安全性を確保する。カテーテルハブとフレーム140との間には接着剤がないため、取り外しは容易である。
【0031】
カテーテルハブの固定のための別の実施形態は、
図11aおよび11bに示すように、カテーテル締結手段、またはキャップの使用を伴う。
図11aおよび11bに示すキャップ200および210は、留置カテーテルを固定化するよう適合されている。一実施形態では、キャップ200は、
図11aに示すように、カテーテルハブを完全に被覆するか封入する。この実施形態では、キャップ200は、カテーテルハブと少なくとも同じくらい高い、各側の壁部または境界部220を含む。別の実施形態では、キャップ210は、
図11bに示すように、カテーテルハブを部分的に被覆するか封入することができる。この実施形態では、キャップ210は、片側に壁部または境界部230の1つのみを含む。各キャップ200および210は、カテーテルハブに緩く係合するポスト240および250を含む。
【0032】
両方のキャップ200および210は、包帯装置10と併用して使用することができ、これらは、キットの別個の部分としてパッケージされて、包帯装置10についてくる。接着剤80を具備する包帯フィルム40は、カテーテル締結手段を被覆し、締結手段を患者の皮膚に固定するようサイズ設定される。ヘルスケア提供者は、接着剤を気に掛ける必要なく、キャップ200または210をカテーテルハブ上に配置することになる。より具体的には、本発明のカテーテル締結手段は、それ自体の接着剤を有さない。むしろ、包帯フィルム40の近位表面上の接着剤80は、カテーテルハブを封入するカテーテル締結手段に固着する。この実施形態では、包帯フィルム40は、
図10に示すように、スパイン150を有することになる。キャップ200/210は、接着剤を有さないために、包帯交換中の取り外しは容易である。
図12は、患者の皮膚上の定位置にあるカキャップ200/210を示す。
【0033】
包帯装置10のパッド30、基部20、連結具70、および/またはフレーム140は、抗菌剤で含浸されるパッドから形成されてもよい。さらに、パッド30、基部20、連結具70、およびフレーム140は、流体吸着に対する要求に対処するための材料で構成され得る。これらの材料は、膨潤性ゲルまたは超吸収体に相当する、約300%までの吸収性発泡体などの、材料の体積当たり流体の10%体積から、約90%までの流体吸収能力を有し得る。一実施形態では、材料は、生体液または滲出物の20〜80体積%を吸収している。これらの要素は、それを通してカテーテル管を見るのに少なくとも十分半透明であり得る。この要素はまた、留置カテーテルの挿入部位を視覚的に評価する目的のために透明であってもよい。一実施形態では、透明度は、30%の透明などの、約20%〜約100%の透明である。
【0034】
パッド30は、挿入部位で限局感染を予防するために、留置カテーテル周辺に施される。パッド30、基部20、連結具70、およびフレーム140は、メッシュ、発泡体、ヒドロゲル、繊物、不織布材料、これらの組み合わせ、または上述の望ましい特性を提供する任意の材料を含んでもよい。
【0035】
パッド30に好適ではあるが不透明な他の材料としては、組織との適合性がある任意の吸収性発泡体、ヒドロゲル、繊物、織布または不織布材料、セルロース系材料、または繊物構造体、若しくは他の好適な材料が挙げられる。吸収性材料は、ポリウレタン発泡体のようなフェルト、ポリエステルマット、天然、合成、または合成/天然ハイブリッドのポリエステル、セルロース、アルギネート、ポリアクリレート、ポリオレフィン、および木綿を含み得る。
【0036】
パッド30に組み込むことが可能な抗菌剤としては、例えばグルコン酸クロルヘキシジンまたは酢酸クロルヘキシジンなどクロルヘキシジン化合物、ヨウ化銀、臭化銀、塩化銀など銀化合物、またはナノ粒子状金属銀、塩化ベンザルコニウム、ポリヘキサメチレンビグアニド(PHMB)、トリクロサン、メトロニダゾールなど抗生物質、アルコール、ヨウ素、または、皮膚との適合性があり、かつ例えば、黄色ブドウ球菌およびメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)など例えば周知の皮膚細菌叢のような種々の微生物に対して有用な、他の周知の抗菌化合物およびそれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、抗菌剤は、安全かつ有効であることが周知の、外科用消毒剤として広く使用されているグルコン酸クロルヘキシジンである。単独または組み合わせとしての、可塑剤、着色剤、界面活性剤、および安定剤をパッド30に組み込むこともまた可能である。
【0037】
図に示されかつ本明細書で開示される包帯装置10のパッド30、基部20、連結具70、および/またはフレーム140は、それぞれいかなる接着剤も有さずともよく、
図7a〜7cに示す任意の好適な形状であってもよい。一実施形態では、包帯装置10のパッド30は、
図7aおよび7cに示すように、円形形状を有する。
図7cは、基部に接続するフレーム140を備える包帯装置10の実施形態をさらに示す。
図13a、13b、および13cは、患者の皮膚上のそれぞれ
図7a、7b、および7cに示す設計の外観を示す。留置カテーテル装置の挿入部位周辺の完全な360度のカバレッジがあることが望ましいが、パッド30は、任意の好適な形状であってもよい。
【0038】
包帯装置10のパッド30は、フィルム包帯40よりも小さい。パッド30の直径は、所望の医薬品の投与量および送達持続時間に応じて、任意で変化させてよい。通常、好適なパッドの直径は、2cm〜約5cm、または約2.5cmなどの約1cm〜約10cmの範囲内にあるであろう。上述した実施形態における開口部60の直径は、1mm〜約20mm(例えば、1mm〜15mm)の範囲の典型的な直径を有し、密接な係合で適切なカテーテルがぴったりとはまるように選択される。
【0039】
パッド30の厚さは、所望の医薬品の投与量および送達持続時間に応じて、任意で変化させてよい。好適なパッドの厚さは、約0.3mm〜約5mm(例えば、1mm〜3mm)の範囲であろう。
【0040】
本明細書に記載される包帯装置10は、上述のようにスリットをさらに備えることにより、患者の皮膚を穿刺して皮膚から突出している一部分を有する留置カテーテルとともに使用するように適応され得る。具体的には、包帯装置10のパッド30は、切断または打ち抜きなどにより形成することができるスリット50を有する。パッド30のスリット50の幅は、既に設置済みの留置されているカテーテルを覆う設置を可能にするように適応される。スリットの幅は、スリットの両側が互いに触れるときの非常に小さい(すなわち、非常に細い刃で切り込まれる)約0.1mm未満の隙間に対応する幅から、約1mmの隙間まで、またはゼロ〜約50マイクロメートルまでの隙間の範囲である。スリット50は、本発明の包帯装置が挿入または穿刺部位でカテーテルを完全に囲むことを可能にする。開口部60の大きさは、ぴったりとしたまたは緩い構成で皮膚から突き出ている留置カテーテルを完全に囲むように適応され、開口部の直径は、留置カテーテルの外径の約90%から、留置カテーテルの外径の約150%までの範囲であり、例えば、留置カテーテルの外径の95%、102%、105%、または110%である。一実施形態では、開口部直径は留置カテーテルの外径の100%に等しい。
【0041】
基部20の大きさは、2.5cm〜8cm(1インチ〜3インチ)であり得る。連結具70の大きさは、パッド30の0.2直径からパッド30の1直径であり得る。一実施形態では、連結具70は、パッド30の0.5〜0.7直径である。フレーム140は、形状が矩形であり、2.5cm〜13cm(1インチ〜5インチ)の大きさを有し得る。基部20、連結具70、およびフレーム140は、パッド30と同じ材料から形成され得る。パッド30、連結具70、基部20、およびフレーム140構造は、打抜きまたはレーザー切断などの任意の他の材料切断技術によって作られ得る。この構造全体の大きさは、構造の外周を形成するフレームの大きさに相当する。
【0042】
包帯装置10の包帯フィルム40は、約50〜350マイクロメートル、好ましくは100〜200マイクロメートルの厚さを備える、ポリウレタンフィルムまたはコポリエステルフィルムなどの任意の創傷用の接着性半透明または透明包帯から形成され得る。包帯フィルム40用の他の好適な材料としては、感圧性生体適合性接着剤を備える透明なポリエステルフィルムが挙げられる。包帯フィルム40は、それに配設された接着剤80の層、典型的には感圧性接着剤層を有する。この感圧性接着剤80は、当該技術分野において周知の任意の感圧性接着剤でよい。この接着剤80は、典型的には、約5〜10マイクロメートルから、約50〜200マイクロメートルまでの厚さを有する。この接着剤は、連続または不連続であってもよく、すなわち、パターンを成すように適用されてもよい。一実施形態では、接着剤80は、包帯を通気性にするためにストライプ状に適用される。別の実施形態では、接着剤80は、フレーム開口部190を包含する区域内に適用されず、包帯交換中に包帯装置10の取り外しを容易にする。
【0043】
一実施形態では、包帯フィルム40は、ヘルスケア従事者が留置カテーテル装置の挿入部位の周囲の皮膚の区域を目視確認することが可能なように、少なくとも部分的に半透明または透明である(約25%〜約100%、例えば50%〜約99%の光透過率を有する)。さらに別の実施形態では、包帯フィルム40は、フィルム厚さ、フィルムの種類に応じて、空気の通気が約500cc/m
2/24時間から約10,000cc/m
2/24時間またはそれ以上であり、1000〜10000g/m
2/24時間の水蒸気透過率(MVTR)であることを意味する少なくとも部分的に通気性である。
【0044】
本明細書に記載される包帯装置10の包帯フィルム40は、任意の好適な形状のものであってもよい。包帯フィルム40の好適な形状としては、円形、正方形、矩形、楕円形、台形、または基部20、パッド30、連結具70、並びに存在する場合フレーム140の外周を越える完全なカバレッジ、および信頼できる皮膚との接着を確実にもたらす任意の他の好適な形状(ただし限定せず)が挙げられる。
【0045】
担体または着脱可能なフレーム130は、包帯フィルム40の適用前に、包帯装置10の包帯フィルム40を支持する犠牲材料であり得、包帯フィルム40の皺発生を防止することができる。当該技術分野において周知の1つのプロセスでは、着脱可能なフレーム130は、打抜きによって作られ得、紙または同様な材料から作られ得る。紙は、包帯フィルム40の成形中に支持体として使用することができ、包帯フィルム40は、紙上に直接成形し、いかなる接着剤もなしに付着をもたらすことができる。次いで、紙が打抜かれ、紙の一部が担体フレームを残して取り外され得る。
【0046】
本明細書に記載される包帯装置10は、任意の好適な形状のものであってもよい。一実施形態では、包帯フィルム40は円形形状を有する。他の好適な形状としては、限定されずに、矩形、楕円形、台形、または任意の多角形形状が挙げられる。当業者は、装置の使用目的および1つまたは複数の抗菌剤の意図される投与量並びに放出特性など(ただし限定せず)を含むが、これに限定されない、予測される結果に基づいて、本発明の装置の長さ、幅、および/または直径を含む形状および大きさをどのように変更するかを理解するであろう。
【0047】
本発明の包帯装置が使用され得るカテーテルは、いくらかの相当時間にわたって留置している。留置カテーテルの例は、中心静脈カテーテル、末梢静脈カテーテル、または患者への送達および/または患者からのサンプリング用の任意の他の留置カテーテルである。これらの留置カテーテルはすべては、定位置にあるときに、皮膚の外部に突出したまま残される装置の一部を有し、その部分が医療装置の挿入部位周囲の感染を引き起こす場合がある。
【0048】
本発明はまた、包帯装置を留置カテーテルを覆い、患者の皮膚上に設置する方法にも関する。
図14a〜14fは、留置カテーテルを覆う、
図8a〜bおよび9a〜b(スパイン150なし)に示す包帯装置10の展開に関与し得る種々の工程を示す。
図14aに示すように、留置カテーテルの上方で使用されるとき、パッド30を具備する包帯装置10は、カテーテルの管とは反対側の留置カテーテル180挿入部位に近接して配置される。カテーテルは、スリット50を通して、パッド30の開口部60に挿入される。留置されているカテーテルはスリット50を通じて誘導され、パッド30が挿入または穿刺部位でカテーテルを完全に囲むのを可能にする。抗菌剤を含むパッド30の近位表面は、したがって、包帯装置10が、カテーテルシャフト周辺の360度のまたは完全な周囲のカバレッジを提供するように、挿入部位または穿孔部位を包囲する皮膚と接触状態にある。
【0049】
図14bは、包帯フィルム40の第1部分90の近位表面と基部20とに接続された第1の剥離紙110の取り外しを示す。
図14cは、包帯フィルム40の第1の部分90の近位表面および基部20を患者の皮膚に接着剤で取り付ける次の工程を示す。
【0050】
図14bは、包帯フィルム40の第2部分100の近位表面とフレーム140とに接続された第2の剥離紙120の取り外しを示す。
図14eは、包帯フィルム40の第2の部分100の近位表面およびフレーム140とを広げ、患者の皮膚に接着剤で取り付ける次の工程を示す。
図14eは、着脱可能なフレーム130をさらに備える、包帯装置10の実施例をさらに示す。
図14fは、包帯フィルム40の遠位表面から取り外された脱着可能なフレーム130で、患者の体内の留置カテーテル180の上方で、完全に設置された包帯装置10を示す。
【0051】
包帯装置10が、カテーテル締結手段を具備するキットとして購入される場合、このとき、留置カテーテルの上方で患者の皮膚上に包帯装置を設置する方法は、包帯フィルム40の第2の部分100の表面を広げ、これを患者の皮膚に接着剤で取り付ける工程後に、留置カテーテルを固定手段内に固定する追加の工程を含む。
【0052】
本発明はまた、特に、スパイン150が上述のように包帯フィルム40内に埋め込まれているとき、患者の皮膚上で留置カテーテル180を覆う、包帯装置10を交換する方法にも関する。交換される包帯装置10は、以降、中心静脈カテーテルの場合についての
図15aに示すような第1の包帯装置と呼ばれ、新しい包帯装置(第1の包帯装置に取って代わる)は、以降第2の包帯装置と呼ばれる。第1および第2の包帯装置の両方は、包帯フィルム40に埋め込まれているスパイン150を備え、スパイン150は、包帯フィルム40を1次部分160および2次部分170に裂き、1次部分160は、基部20、連結具70、およびパッド30を備え、2次部分170は、留置カテーテル180の少なくとも一部を被覆する包帯フィルム40の部分を備える。第1および第2の包帯装置のスパイン150は、
図15bおよび15cに示すような、スパイン150の取り外しの際に、第1および第2の包帯装置の包帯フィルム40を、2つの部分に裂くよう適合されている。
【0053】
本方法の第1の包帯装置は、上述の通りに患者の皮膚上の留置カテーテル180の上方に設置されている。具体的には、第1の包帯は、留置カテーテル180の挿入部位に近接して、パッド30で配置され、留置カテーテルは、スリット50を通して開口部60に導入される。第1の剥離紙110が取り外され、包帯フィルム40の第1の部分90の近位表面が、患者の皮膚に接着剤で取り付けられる。次いで、第2の剥離紙120が取り外され、包帯フィルムの第2の部分100の近位表面がほどかれ、これが患者の皮膚に接着剤で取り付けられる。次いで、第1の包帯装置が、12時間から10日間まで、好ましくは24時間から7日間までの期間にわたって使用される。
【0054】
ユーザーが、第1の包帯装置を交換したいと望むとき、
図15bに示すように、第1の包帯装置の包帯フィルム40内に埋め込まれたスパイン150が引張られ、取り外される。次いで、第1の包帯装置の包帯フィルム40の第1の部分160、基部20、連結具70、およびパッド30が、
図15cおよび15dに示すように、患者の皮膚から取り外される。ヘルスケア従事者は、その後、
図15dに示すように、第1の包帯装置の包帯フィルム40の第2の部分170を取り外すことができる。
【0055】
次いで、ヘルスケア従事者は、
図15eに示すように、病院またはCDCプロトコルに基づいて挿入部位を洗浄し、上述の手順により第2の包帯装置を設置することができる。留置カテーテル180の管が、第2の包帯装置のパッド30のスリット50を通して開口部60内に挿入される。第2の包帯装置の第1の剥離紙110が取り外され、第2の包帯装置の包帯フィルム40の第1の部分90の近位表面が、患者の皮膚に接着剤で取り付けられる。次いで、ヘルスケア従事者は、第2の包帯装置の第2の剥離紙120を取り外し、その後、第2の包帯装置の包帯フィルム40の第2の部分100の表面を広げ、患者の皮膚にこれを接着剤で取り付ける。
【0056】
本発明はそのように説明され、同様のことは多くの方法で変更してよいことが明らかであろう。そのような変更は、本発明の趣旨および範囲から逸脱するものとしては見なされず、当業者に明らかとなるそのようなすべての修正は、以下の特許請求の範囲に含められることが意図される。
【0057】
〔実施の態様〕
(1) 包帯装置であって、
パッドに、および包帯フィルムに接続される基部を備え、前記基部、前記パッド、および前記包帯フィルムがそれぞれ、患者の皮膚に面する近位表面と、前記皮膚から離れる方を向く遠位表面とを有し、
前記パッドが、前記パッドの周囲から前記パッドの中心に近接する開口部まで延びるスリットと、抗菌剤と、を備え、
前記基部が、前記基部と前記パッドの前記周囲を架橋する連結具によって、前記パッドに接続され、
前記包帯フィルムが、前記包帯フィルムの前記近位表面上に配設された接着剤を備え、第1の部分と第2の部分とを有し、前記包帯フィルムの前記第1の部分の前記近位表面が、前記基部の前記遠位表面に接着剤で取り付けられ、
前記包帯フィルムが、前記包帯フィルムの前記第1の部分および前記基部の前記近位表面に取り付けられた第1の剥離紙と、前記包帯フィルムの前記第2の部分の前記近位表面に取り付けられた第2の剥離紙と、をさらに備え、
前記包帯フィルムの前記第1の部分の前記遠位表面が、前記包帯フィルムの前記第2の部分の前記遠位表面に近接するように、前記包帯フィルムの前記第2の部分が、前記包帯フィルムの前記第1の部分上に折りたたまれる、包帯装置。
(2) 前記包帯フィルムの前記第2の部分が、前記パッドの前記遠位表面に近接する区域内に接着剤を有さない、実施態様1に記載の包帯。
(3) 前記包帯フィルムが、前記包帯フィルムの前記遠位表面の周辺区域に取り付けられた着脱可能なフレームを有する、実施態様1に記載の包帯。
(4) 前記包帯フィルムが、少なくとも部分的に透明である、実施態様1に記載の包帯。
(5) 前記包帯フィルムが、少なくとも部分的に通気性である、実施態様1に記載の包帯。
【0058】
(6) 前記包帯が、前記基部に接続され、かつ前記パッドおよび前記連結具を包囲する開口部を備える、フレームをさらに備える、実施態様1に記載の包帯。
(7) 前記フレームと、前記基部と、前記連結具が、前記抗菌剤をさらに備える、実施態様6に記載の包帯。
(8) 前記包帯フィルムの前記第2の部分が、前記連結具、パッド、およびフレームに近接し、かつ前記連結具、パッド、およびフレームを被覆するよう適合された大きさを有する、実施態様6に記載の包帯。
(9) 前記包帯フィルムの前記第1の部分が、前記基部を被覆するよう適合された大きさを有する、実施態様1に記載の包帯。
(10) 前記パッドが流体吸収能力を有する、実施態様1に記載の包帯。
【0059】
(11) 前記パッドが、メッシュ、発泡体、ヒドロゲル、繊物、不織布材料、またはこれらの組み合わせを備える、実施態様1に記載の包帯。
(12) 前記基部が、前記基部の前記近位表面上に配設された接着剤を備える、実施態様1に記載の包帯。
(13) スパインが、前記包帯フィルム内に埋め込まれ、前記スパインが、前記包帯フィルムを、1次部分と2次部分に分割し、前記1次部分が、前記基部、前記連結具、および前記パッドを備え、前記2次部分が、留置カテーテルの少なくとも一部を被覆する前記包帯フィルムの一部分を備え、前記スパインの取り外しの際に、前記スパインが、前記包帯フィルムを2つの別個の部分に裂くよう適合されている、実施態様6に記載の包帯。
(14) 前記基部がまた、前記抗菌剤を備える、実施態様1に記載の包帯。
(15) 実施態様1に記載の前記包帯を備え、カテーテル締結手段をさらに備えるキットであって、前記カテーテル締結手段が、留置カテーテルを固定化するよう適合され、前記包帯フィルムが、前記締結手段を被覆し、かつ前記締結手段を患者の皮膚に取り付けるようサイズ設定されている、キット。
【0060】
(16) 前記締結手段が、キャップである、実施態様15に記載のキット。
(17) 留置カテーテルの上方の患者の皮膚上に実施態様1に記載の前記包帯を設置する方法であって、
無菌技術を使用して、前記カテーテル挿入部位周辺の前記皮膚を消毒し、前記皮膚を完全に乾燥させる工程と、
前記パッドを具備する前記包帯を、前記留置カテーテルの挿入部位に近接して配置し、前記カテーテルを、前記スリットを通して前記開口部に挿入する工程と、
前記第1の剥離紙を取り外す工程と、
前記包帯フィルムの前記第1の部分の前記近位表面を、前記皮膚に接着剤で取り付ける工程と、
前記第2の剥離紙を取り外す工程と、
前記包帯フィルムの前記第2の部分の前記近位表面を広げ、これを前記皮膚に接着剤で取り付ける工程と、を含む方法。
(18) 前記包帯フィルムの前記第2の部分の前記近位表面を広げ、これを前記皮膚に接着剤で取り付ける工程後に、前記カテーテルを固定手段内に固定化する工程をさらに含む、実施態様17に記載の方法。
(19) 実施態様13に記載の前記包帯を交換する方法であって、
実施態様13に記載の第1の包帯を準備する工程と、
無菌技術を使用して、カテーテル挿入部位周辺の前記皮膚を消毒し、前記皮膚を完全に乾燥させる工程と、
前記パッドを具備する前記第1の包帯を、留置カテーテルの挿入部位に近接して配置し、前記カテーテルを、前記スリットを通して前記開口部に挿入する工程と、
前記第1の剥離紙を取り外す工程と、
前記包帯フィルムの前記第1の部分の前記近位表面を、前記皮膚に接着剤で取り付ける工程と、
前記第2の剥離紙を取り外す工程と、
前記包帯フィルムの前記第2の部分の前記近位表面を広げ、これを前記皮膚に接着剤で取り付ける工程と、
前記第1の包帯をある期間使用する工程と、
前記スパインを引張り、前記スパインを取り外す工程と、
前記包帯フィルムの前記1次部分と、前記基部と、前記パッドを患者の皮膚から取り外す工程と、
前記第1の包帯の前記包帯フィルムの前記2次部分を取り外す工程と、
無菌技術を使用して、前記カテーテル挿入部位周辺の前記皮膚を消毒し、前記皮膚を完全に乾燥させる工程と、
実施態様13に記載の第2の包帯を準備する工程と、
前記カテーテルを、前記第2の包帯の前記パッドの前記スリットを通して前記開口部に挿入する工程と、
前記第2の包帯の前記第1の剥離紙を取り外す工程と、
前記第2の包帯の前記包帯フィルムの前記第1の部分の前記近位表面を、前記皮膚に接着剤で取り付ける工程と、
前記第2の包帯の前記第2の剥離紙を取り外す工程と、
前記第2の包帯の前記包帯フィルムの前記第2の部分の前記近位表面を広げ、これを前記皮膚に接着剤で取り付ける工程と、を含む方法。
(20) 実施態様1に記載の前記包帯を製造する方法であって、
基部とパッドの周囲とを架橋する連結具によって前記パッドに接続された前記基部を準備する工程であって、前記パッドが、前記パッドの前記周囲から前記パッドの中心に近接する開口部まで延びるスリットと、抗菌剤とを有し、前記基部と前記パッドのそれぞれが、患者の皮膚に面する近位表面と、前記皮膚から離れる方を向く遠位表面とを有する、準備する工程と、
前記皮膚に面する近位表面と、前記皮膚から離れる方を向く遠位表面を備える包帯フィルムを準備する工程であって、前記包帯フィルムが、前記包帯フィルムの前記近位表面上に配設された接着剤を備え、第1の部分と第2の部分とを有する、準備する工程と、
前記包帯フィルムの前記近位表面を、前記基部の前記遠位表面に接着剤で取り付ける工程と、
第1および第2の剥離紙を、前記包帯フィルムの第1および第2の部分の前記近位表面にそれぞれ取り付ける工程と、
前記包帯フィルムの前記第1の部分の前記遠位表面が、前記包帯フィルムの前記第2の部分の前記遠位表面に近接するように、前記包帯フィルムの前記第2の部分を、前記包帯フィルムの前記第1の部分上に折りたたむ工程と、を含む方法。