(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、特許文献1に記載の異物収集装置では、揺動篩体(1)が
図2や
図5の矢印から明白なように、左右(横)方向へ揺動されるようになっており、しかもその揺動篩体(1)は前端部の砂に喰い込む刃先(3)側から、異物溜め(4)の存在する後方へ迫り上がり状に傾斜された姿勢状態(
図4や
図6のような後上がり傾斜姿勢状態)にあるため、その刃先(13)をバンカー(19)面へ少し喰い込ませたままで、前方へ移動(前進)させるだけでは、小石やその他の異物は自づと後方へ移動して、その後端部にある異物溜め(4)の内部へ確実に溜まることはなく、その収集作用上の安全性と効率に劣る。
【0005】
他方、特許文献2に記載の砂場清掃篩機は作業者の手押し作業する歩行型であり、その砂場での走行中にローター(7)が深く沈下するため、重労働となり、特に起伏が多く広大なゴルフ場のバンカー用としては、快適に便利良く使うことができない。
【0006】
また、砂場での走行中、回転ローター(7)の砂掻き片(6)により掻き上げられた砂とその夾雑物を、カバーシート(20)とガイド板(23)に当てて、篩篭(8)へ導入するようになっているが、風力を受ける作業環境上、カバーシート(20)によって上記ローター(7)と躯体部(15)の上方を、
図1、2のような円弧形の被覆状態に保持することは不可能であり、砂とその夾雑物を篩篭(8)の内部へ確実に安定良く導入することができない。
【0007】
何れにしても、特許文献1、2に記載された公知発明の構成では、その砂掬い刃先(3)/砂掻き片(6)並びに揺動篩体(1)/篩篭(8)が作業者の直前位置において作動中にあるため、その作業者が砂ほこりなどに晒されるのであり、その作業環境の悪化が特許文献2の手押し歩行型において特に顕著となる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明はこのような課題の改良を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では動力本機の搭載油圧シリンダーによって昇降作動されるヒッチフレームへ、着脱自在に連結使用される牽引式の砂場清掃作業機であって、
【0009】
その作業機の前進走行中に砂場から小石や木片、貝殻,その他の各種異物が混入した砂を掬い上げる砂掬いブレードと、その掬い上げた砂を後方の振動篩室へ掃き込む回転ブラシと、その掃き込んだ砂の振動篩機構と、その砂の篩落し後に残る上記異物を振動篩室から更に後方へ排出する異物排出路とを備え、
上記振動篩機構を、
【0010】
振動篩室と異物排出路との連続的な囲い底枠になる振動フレームと、その振動フレームの底面をなす篩網と、上記振動フレームを作業機本体フレームの左右両サイドカバープレートから吊り下げる前後一対づつ合計4本の振動リンクから成る平行リンク機構と、上記振動フレームを動力本機からの取り出し回転動力により、その平行リンク機構を介して前後方向へ往復運動させる動力変換機構とから形作ったことを特徴とする。
【0011】
また、請求項2では振動篩室を作業機本体フレームの左右両サイドカバープレートと水平なトップカバープレートとから成る断面門字形として、これにより振動フレームの約前半部を包囲する一方、
【0012】
その振動篩室の背後壁を上記トップカバープレートから下向き一体的に張り出す砂落し隔壁として、これにより上記振動フレームの約後半部をなす異物排出路と区分すると共に、
【0013】
その砂落し隔壁の下端部へ異物の逆止弁として働く開閉ドアを枢着したことを特徴とする。
【0014】
請求項3では作業機本体フレームのトップカバープレートに、振動篩室内の透視可能なルーバーを設けたことを特徴とする。
【0015】
請求項4では振動篩室と異物排出路との連続的な囲い底枠となる振動フレームを、その砂や異物が溢れ落ちない一定深さの断面U字形に造形すると共に、
【0016】
その底面へ篩網を着脱・交換自在に取り付けたことを特徴とする。
【0017】
更に、請求項5では作業機本体フレームの左右両サイドカバープレートに複数の撹拌棒を固定横架させると共に、
【0018】
前後方向に沿って延在する撹拌棒受け入れ長孔を、振動フレームの左右両サイド縁部に対応形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
請求項1の構成によれば、振動篩機構の振動フレームを動力本機からの取り出し回転動力によって前後方向(走行方向)へ往復運動させるようになっているため、砂の篩落し作用とその後に残る各種異物の排出作用とを自づと確実に安定良く遂行できる効果がある。
【0020】
上記振動フレームが振動篩室と異物排出路との連続的な囲い底枠をなし、その底面に篩網が取り付けられており、このような振動フレームが作業機本体フレームの左右両サイドカバープレートから平行リンク機構を介して吊り下げられていることも、上記効果の達成に役立つ。
【0021】
その場合、請求項2の構成を採用するならば、振動篩室が断面門字形をなし、その背後壁が砂落し隔壁として作業機本体フレームのトップカバープレートから下向きに張り出しているため、回転ブラシによって振動篩室内へ掃き込まれる砂を、確実に洩れなく受け止めて振動フレームの篩網上に落下させることができ、効率良く振動篩作用し得るのである。
【0022】
しかも、振動篩室は断面門字形として振動フレームの約前半部を包囲しているため、その振動篩作用中の砂ほこりが外方へいたずらに発散することはなく、作業者の乗用する動力本機によって牽引される清掃作業機であることとも相俟って、作業環境の悪化を招くこともない。
【0023】
また、上記振動フレームの前後方向(走行方向)に沿う往復運動によって、各種異物は振動篩室から後方の異物排出路へ流動するが、その上記砂落し隔壁の下端部には逆止弁として働く開閉ドアが枢着されているため、逆に異物排出路から前方の振動篩室へ異物の戻り流動するおそれはなく、上記砂とこれに混入の各種異物とを確実に篩分けることができるのである。
【0024】
請求項3の構成を採用するならば、上記振動篩室を断面門字形に造形しつつも、そのトップカバープレートに設けられたルーバーを通じて、振動フレームの往復運動による砂の篩作用状況を外部から目視できる効果がある。
【0025】
特に、請求項4の構成を採用するならば、砂とこれに混入している各種異物の大きさや状態などに応じて、振動フレームの篩網をその篩目の口径が異なるそれと交換することができ、使用上の利便性と篩効果の向上に役立つ。
【0026】
更に、請求項5の構成を採用するならば、砂が固く団塊化しているような場合でも、その振動フレームの往復運動中に、これと直交する横架状態の撹拌棒によって、その砂の団塊を容易に分解・崩落させることができ、著しく便利でもある。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面に基いて本発明の好適な実施形態を詳述すると、
図1〜7はその動力本機による牽引式砂場清掃作業機の概略全体を示しており、(V)は乗用の三輪駆動車や四輪トラクター、その他の動力本機であって、その機体(1)にエンジン(2)とこれにより作動される第1油圧ポンプ(3)並びにその第1油圧ポンプ(3)により作動される油圧シリンダー(4)を搭載している。(5)は第1油圧ポンプ(3)と油圧シリンダー(4)とを連通接続する第1油圧ホース、(6)は上記エンジン(2)によって作動される第2油圧ポンプであり、後述する作業機側の油圧モーターを駆動する。(7)は作業者の座席である。
【0029】
また、(8)は機体(1)の後部へ左右一対として、又は左右(横)方向へ延在する一本物として取り付け固定されたヒッチフレームであり、
図8、9に示す如く、そのヒッチフレーム(8)に水平なピン(9)を介して枢着された左右一対のリフトアーム(10)と、上記油圧シリンダー(4)の前後方向に沿って進退するピストンロッド(11)とが、枢支ピン(12)を介して連結されている。
【0030】
更に、(13)は上記リフトアーム(10)よりも長く前後方向へ延在する左右一対の牽引アームであり、その一端部(前端部)が水平なピン(14)を介して上記ヒッチフレーム(8)に枢着されている一方、同じく牽引アーム(13)の他端部(後端部)がやはり水平なピン(15)を介して、後述する作業機本体フレーム(16)の左右両サイドカバープレート(17)に枢着されている。(18)はその牽引アーム(13)における一端部(前端部)の左右相互間に固定横架された連結杆(スペーサー)である。
【0031】
しかも、その作業機本体フレーム(16)の両サイドカバープレート(17)に対して上記牽引アーム(13)が枢着された中途高さ位置には、その両サイドカバープレート(17)の連結ビーム(ツールバー)(19)が水平に固定横架されており、その連結ビーム(19)の途中から一体的に垂立する左右一対のアイボルト(20)と、上記左右一対のリフトアーム(10)とがハンガーチェン(21)を介して連結されている。後述の砂場清掃作業機(A)が上記動力本機(V)によって牽引されるようになっているのである。
【0032】
他方、上記動力本機(V)によって牽引される砂場清掃作業機(A)は、
図3〜7に抽出して示す如く、その作業機本体フレーム(16)の前端部に取り付けられたスキッドプレート(橇/シュー)(22)と、これよりも後側位置において砂場から小石やその他の各種異物(夾雑物)(b)が混入した砂(a)を掬い上げるブレード(ショベル)(23)と、その掬い上げた砂(a)を振動篩室(R1)へ掃き入れる回転ブラシ(24)と、その掃き入れられた砂(a)の振動篩機構(固体分離機構)(S)と、その砂(a)の篩落し後に残る小石やその他の異物(b)を溜める異物収集篭(25)と、上記作業機本体フレーム(16)を後端部において支持する尾輪(26)とを備えている。
【0033】
上記砂場清掃作業機(A)の主要な構成部材を順次具体的に説明すると、先ず作業機本体フレーム(16)は左右一対のサイドカバープレート(17)と、回転ブラシ(24)を被覆するフロントカバープレート(27)と、水平なトップカバープレート(28)とから囲い壁状に組み立てられているが、そのトップカバープレート(28)の中途部はルーバー(29)として、ここから振動篩室(R1)内での振動篩作用状況を透視することができるようになっている。
【0034】
また、上記トップカバープレート(28)からは砂落し隔壁(30)が下方への一体的に張り出し横架されており、これよりも約前半部が上記ルーバー(29)を通じて透視できる振動篩室(R1)として、残りの約後半部が小石やその他の異物排出路(R2)として区分されている。振動篩室(R1)の背後壁が砂落し隔壁(30)として機能するようになっているのである。
【0035】
しかも、その砂落し隔壁(30)の下端部には少なくとも左右一対の蝶番(31)を介して開閉ドアー(32)が枢着されており、上記小石などの異物(b)を振動篩室(R1)から後方の異物排出路(R2)に向かっては流動させるが、逆な前方の振動篩室(R1)に向かってはその異物(b)を戻り流動させないようになっている。その開閉ドアー(32)が異物(b)の逆止弁として働くようになっているのである。
【0036】
その場合、図示の実施形態では回転ブラシ(24)からの砂(a)を洩れなく受け止めるため、上記砂落し隔壁(30)よりも前側の振動篩室(R1)が、作業機本体フレーム(16)の左右両サイドカバープレート(17)とトップカバープレート(28)とから断面門字形に包囲されており、これに比して砂落し隔壁(30)よりも後側に上記トップカバープレート(28)はなく、上記異物排出路(R2)の上面は開放状態にあるが、その上面をトップカバープレート(28)によって閉鎖してもさしつかえない。
【0037】
尚、上記砂落し隔壁(30)を図示の実施形態では垂直状態に固定横架しているが、その下端部に異物(b)の逆止弁となる開閉ドア(32)を具備する限り、砂落し隔壁(30)を後下がりの傾斜状態に設置しても良い。
【0038】
上記作業機本体フレーム(16)の左右両サイドカバープレート(17)はそのトップカバープレート(28)のルーバー(29)よりも前側位置において、上方と前方へ部分的に大きく張り出し形成されており、先に一言した連結ビーム(ツールバー)(19)がそのフロントカバープレート(27)の直前位置を水平に横架している。その水平の連結ビーム(19)は両サイドカバープレート(17)の中途高さ位置にあり、その両サイドカバープレート(17)の下端部に上記スキッドプレート(22)の両端部が左右一対の支点ピン(33)を介して、起伏的な回動自在に枢着されている。
【0039】
つまり、スキッドプレート(22)は
図10、11のような側面視の擬似鈍角三角形に造形されて、作業機本体フレーム(16)を横断しており、その一定長さ(L1)を有する左右両サイド取付片(34)の前端部が、上記支点ピン(33)によって両サイドカバープレート(17)へ枢着されているのである。(35)は上記スキッドプレート(22)の設置角度調整ハンドルであって、その連結ビーム(19)の中央部を貫通する状態に垂立されたハンドル軸(36)の下端部が、スキッドプレート(22)の後端部に枢支連結されており、しかもそのハンドル軸(36)の中途部とこれを軸受けする連結ビーム(19)の中央部とは、螺合締結状態に保たれている。
【0040】
そのため、調整ハンドル(35)を回動操作して、上記スキッドプレート(22)の後端部を残る先端部に位置する上記支点ピン(33)の廻りに、上下方向へ起伏させることができ、その後端部の接地面(表面)(GL)を高く又は低く調整し得るのである。
【0041】
更に言えば、先に一言した砂掬いブレード(ショベル)(23)はスキッドプレート(22)の後側位置に横断しており、その先端部(前端部)が上記スキッドプレート(22)の接地面(GL)から地中(砂中)へ所要深さ(d)だけ喰い込む前下がり傾斜状態として、上記両サイドカバープレート(17)の下端部に固定されている。(37)はその両サイドカバープレート(17)に対する砂掬いブレード(23)の左右両サイド取付片である。
【0042】
その結果、上記スキッドプレート(22)の接地面(GL)を調整ハンドル(35)の回動操作によって、高く又は低く調整することは、その接地面(GL)から砂掬いブレード(23)が地中へ喰い込む深さ(d)を、相対的に深く又は浅く調整することを意味することになる。(L2)は砂掬いブレード(23)の一定長さを示している。
【0043】
尚、図示の実施形態では砂掬いブレード(23)の砂掬い角度(α)を例えば約30度や約45度の一定不変として、その地中へ喰い込む深さ(d)だけを深く又は浅く調整セットできるようになっているが、砂場の湿り程度などに応じて、その砂掬い角度(α)も大きく又は小さく調整できるように定めても良い。
【0044】
上記回転ブラシ(24)について言えば、これは
図12、13に抽出して示す如く、ブラシ毛(38)とこれを植え付けた保持ベース(39)とから成り、その比較的に短かい一定長さ(幅)(L3)の複数(図例では合計5個)が断面正多角形(図例では正方形)な中空角軸(40)の各辺面へ、貫通ボルト(41)と固定ナット(41)によりブラシ毛(38)が交互の異なる方向を指す配列として、しかも長手方向(左右方向)に沿う言わば点在分布状態に取り付けられたものである。
【0045】
そして、上記スキッドプレート(22)と砂掬いブレード(23)との前後相互間に介在する位置関係として、その中空角軸(40)の左右両端丸軸部(ジャーナル)(43)が上記作業機本体フレーム(16)の左右両サイドカバープレート(17)へ回転自在に軸受けされている。(44)は上記ブラシ毛(38)の植え付け保持ベース(39)に切り欠かれた左右一対づつのボルト受け入れ長溝であり、そのブラシ毛(38)が中空角軸(40)のフラットな各辺面から張り出す量の大小調整に使用される。(C)はその上記砂掬いブレード(23)の掬い上げる砂(a)まで到達するブラシ毛(38)の回転軌跡を示している。
【0046】
その場合、図示の実施形態では回転ブラシ(24)の複数(先に例示した合計5個)を、作業機本体フレーム(16)の幅寸法よりも言わば短かい寸法に細分された一定長さ(幅)(L3)のブラシ単体として、上記中空角軸(40)の長手方向(左右方向)に沿う点在分布状態に取り付け固定しているが、作業機本体フレーム(16)の幅寸法とほぼ同じ一定長さ(幅)寸法の長い回転ブラシ(24)を、中空角軸(40)のフラットな各辺面へ貫通ボルト(41)と固定ナット(42)によって、
図13と同じ側面視の指向配列状態に取り付けても良い。
【0047】
何れにしても、上記中空角軸(40)における左右何れか一方の丸軸部(43)は、その作業機本体フレーム(16)の対応するサイドカバープレート(17)から横方向へ張り出しており、その張り出し先端部には回転ブラシ用伝動プーリー(45)が嵌め付け一体化されている。
【0048】
(46)は上記動力本機(V)側の第2油圧ポンプ(6)により駆動される油圧モーターであって、
図3〜5や
図14、15のように、作業機本体フレーム(16)における上記回転ブラシ用伝動プーリー(45)が張り出す側と同じサイドカバープレート(17)の前上隅部へ、内側から固定状態に架設されており、そのサイドカバープレート(17)から横方向へ張り出す出力軸(47)上の出力プーリー(48)と、上記中空角軸(40)における丸軸部(43)上の回転ブラシ用伝動プーリー(45)とが、無端な伝動ベルト(Vベルト)(49)を介して連繋されている。(50)は上記第2油圧ポンプ(6)と作業機(A)側の油圧モーター(46)とを連通接続する第2油圧ホースである。
【0049】
次に、振動篩機構(S)を具体的に説明すると、これは
図14〜16から明白なように、上記振動篩室(R1)と異物排出路(R2)との連続的な囲い底枠になる振動フレーム(51)と、その振動フレーム(51)を上記作業機本体フレーム(16)の左右両サイドカバープレート(17)から吊り下げる前後一対づつ合計4本の振動リンク(52)(53)と、その両サイドカバープレート(17)から吊り下げられた状態にある振動フレーム(51)を、上記油圧モーター(46)からの取り出し回転動力によって、前後方向(走行方向)へ直線的に往復運動させる動力変換機構(B)とから成る。
【0050】
上記振動フレーム(51)は囲い底枠として、その前端縁部と左右両サイド縁部並びに後端縁部が
図4、7のように曲げ起されることにより、上記振動篩室(R1)並びに異物排出路(R2)から砂(a)や異物(b)が溢れ落ちない一定深さの断面U字形に形成されているが、その振動フレーム(51)の後端縁部は
図17、18のような平面視の二股状に分岐されることにより、左右両サイド縁部との相互間に左右一対の狭い異物排出口(54)を区成している。
【0051】
そして、その各異物排出口(54)に対して後方から上記異物収集篭(25)が抜き差し自在に差し込み固定されるようになっている。(55)はその差し込み時の位置決めピンであって、異物収集篭(25)の開口下縁部から下向きに突出しており、異物排出口(54)の開口下縁部に対応形成されたピン受け入れ孔(56)へ、差し込み係止されることになる。(57)は上記差し込み状態を固定維持する施錠金具(パッチン錠)であって、異物収集篭(25)の上面に取り付けられており、異物排出口(54)の開口上縁部に対応設置されたフック片(58)へ、係脱自在に係止される。(59)は同じく異物収集篭(25)の上面に取り付けられた把手である。
【0052】
尚、図示実施形態の場合、振動フレーム(51)の異物排出路(R2)として働く後端縁部を平面視の二股状に分岐して、その左右一対の異物排出口(54)へ別個な小型の異物収集篭(25)を取り付け使用しているが、上記振動フレーム(51)の後端縁部を全体的な異物収集凹所として、作業機本体フレーム(16)の横断状態に造形しても良い。
【0053】
また、上記振動フレーム(51)にはその振動篩室(R1)と異物排出路(R2)との連続的な底面になる一枚物の篩網(60)が、複数の固定ボルト(61)などによって下方から着脱自在に取り付けられており、その篩目の口径が異なる篩網(60)の交換使用を行えるようになっている。篩目の口径よりも小粒子の砂(a)を振動篩室(R1)から篩落すと共に、その分離後に残る大きな小石や木片、松かさ、枯れ葉、貝殻、ゴミ、その他の異物(b)を、異物排出路(R2)から後方の異物収集篭(25)へ収集するのである。その篩網(60)としてはステンレス製の金網を用いることが好ましい。
【0054】
上記振動フレーム(51)を吊り下げる合計4本の振動リンク(52)(53)のうち、その前側振動リンク(52)の左右一対は後側振動リンク(53)の左右一対よりも背高く(長く)、その中途高さ位置が上記作業機本体フレーム(16)における左右両サイドカバープレート(17)のほぼ中間部へ、同じく下端部が振動フレーム(51)における左右両サイド縁部の前端位置へ、各々水平の支点ボルト(62)(63)を介して枢着されている。
【0055】
他方、後側振動リンク(53)の左右一対は背低く(短かく)、その上端部が上記作業機本体フレーム(16)における左右両サイドカバープレート(17)の後端部付近へ、同じく下端部が振動フレーム(51)における左右両サイド縁部の対応位置へ、各々水平の支点ボルト(64)(65)を介して枢着されており、その振動リンク(52)(53)の全体として四節平行リンク機構を形作っている。
【0056】
しかも、その場合作業機本体フレーム(16)の両サイドカバープレート(17)に対して上記前側振動リンク(52)の中途高さ位置を枢着する支点ボルト(62)は、その枢着位置を例えば
図19のような上中下の3段階(62a)(62b)(62c)として、その支点ボルト(62)から下端部の支点ボルト(63)までの作用長さ(高さ)(H)を変更することができ、これにより上記振動フレーム(51)の前後方向へ直線的に往復運動する振幅(W)を、
図20(イ)(ロ)や
図21(イ)(ロ)のように大きく又は小さく調整セットし得るようになっている。
【0057】
そして、上記背高い(長い)左右一対の前側振動リンク(52)における中途高さ位置の支点ボルト(62)よりも約上半部からは、上下方向に細長い角形の振動枠(66)が前向き一体的に張り出されている。(67)はその左右一対の振動枠(66)内を貫通する水平状態として、上記作業機本体フレーム(16)における左右両サイドカバープレート(17)の大きく張り出し形成された前側位置の後上隅部へ、回転自在に軸受けされた伝動軸であり、これが両サイドカバープレート(17)から横方向へ張り出す先端部には、左右一対の偏心輪(68)が
図14、22のように嵌め付け一体化されている。
【0058】
しかも、その伝動軸(67)が上記回転ブラシ用伝動プーリー(45)と同じ側のサイドカバープレート(17)から横方向へ張り出す先端部だけには、起振用伝動プーリー(69)も上記偏心輪(68)との並列状態に嵌め付け一体化されており、上記油圧モーター(46)の出力プーリー(48)と上記中空角軸(40)上の回転ブラシ用伝動プーリー(45)とを連繋する上記伝動ベルト(49)が、更にその伝動軸(67)上の起振用伝動プーリー(69)に対しても巻き掛けられている。このプーリー(45)(48)(69)同士の三者間に巻き掛けられた無端な伝動ベルト(49)が、上記油圧モーター(46)によって
図4や
図14の矢印方向へ回走駆動されるようになっているのである。
【0059】
その場合、上記伝動軸(67)の回転により、その軸線を中心として偏心回転する偏心輪(68)は、その外周面に嵌め付けられたベアリング(70)を介して、上記振動枠(66)の内壁面(スライド面)(71)と摺擦する関係にあり、伝動軸(67)との一体的に偏心輪(68)が偏心回転すると、上記前側振動リンク(52)における就中約上半部の振動枠(66)が言わばスライダーとなって、その偏心量だけ前後方向へ振動し、延いては上記支点ボルト(62)を中心として振動フレーム(51)が前後方向へ往復運動する。
【0060】
更に言えば、上記振動フレーム(51)を作業機本体フレーム(16)の左右両サイドカバープレート(17)から吊り下げる合計4本の振動リンク(52)(53)は、
図16(イ)のような停止状態において垂直姿勢にあり、その状態から上記偏心輪(68)が180度偏心回転すると、振動フレーム(51)が
図16(ロ)のように後方へ往動し、更に180度偏心回転すると、
図16(ハ)のように前方へ復動するという振動を起すことによって、その振動フレーム(51)の篩網(60)上に載った砂(a)を篩落し、小石やその他の異物(b)を自づと確実に後方へ移動させ、上記砂落し隔壁(30)の開閉ドア(32)とも相俟って、その異物(b)を二度と前方へ戻り移動させないようになっている。
【0061】
この点、図示実施形態では前側振動リンク(52)の振動枠(スライダー)(66)と、回転伝動軸(67)上の偏心輪(68)とから成る動力変換機構(B)を採用しているが、その回転伝動軸(67)上の偏心輪(68)に代るクランクの先端部と、前側振動リンク(52)の上端部とを一定長さのコンロッド(アーム)により枢支連結して、そのクランクの回転運動を振動フレーム(51)の前後方向に沿う直線的な往復運動に変換する機構(B)としても良い。
【0062】
尚、上記作業機本体フレーム(16)の後端部には背高い門字枠(72)が固定横架されており、その門字枠(72)の中央部に上記尾輪(26)の支軸(73)が、垂直軸線廻りの首振り(旋回)自在に取り付けられている。
【0063】
振動フレーム(51)がその振動篩室(R1)並びに異物排出路(R2)から砂(a)や異物(b)の溢れ落ちない一定深さを有することについては上記したが、その囲い底枠をなす左右両サイド縁部の中途高さ位置へ、
図23のような前後方向に延在する複数の棒受け入れ長孔(74)を開口形成し、その棒受け入れ長孔(74)に貫通する複数の水平な撹拌棒(75)を、上記作業機本体フレーム(16)の左右両サイドカバープレート(17)に固定横架させて、上記振動篩室(R1)に万一に堆積した湿った砂(a)の団塊を、その撹拌棒(75)により自づと確実に分解・崩落させることが好ましい。
【0064】
また、一定深さを有する振動フレーム(51)の前端縁部と、上記砂掬いブレード(23)の後端部との相互間に、
図24、25のような一定の間隙(O)を確保して、その砂掬いブレード(23)の砂掬い上げ量が過多である場合に、その間隙(O)から自づと溢れ落すことにより、その振動篩作用上の処理能力が不足したり、その篩効果の低下したりしないように定めることが望ましい。
【0065】
図示実施形態の牽引式砂場清掃作業機(A)は上記の構成を備えているため、これを使用して、例えばゴルフ場のバンカーを清掃するに当っては、動力本機(V)の機体(1)側に付属しているヒッチフレーム(8)のリフトアーム(10)と牽引アーム(13)へ、後方から砂場清掃作業機(A)の作業機本体フレーム(16)を油圧シリンダー(4)での昇降作動自在に連結する。
【0066】
また、その作業機(A)側に装備しているスキッドプレート(橇/シュー)(22)の設置角度調整ハンドル(35)を回動操作して、その接地面(GL)から砂掬いブレード(ショベル)(23)が地中へ喰い込む深さ(d)を適当に調整セットしておくと共に、振動篩機構(S)を形作っている振動フレーム(51)の振幅(W)も、その前側振動リンク(52)における枢着位置(支点ボルト(62))の高低変更により、適当な大きさに調整セットしておく。
【0067】
そして、動力本機(V)により牽引した上記作業機(A)を、ゴルフ場のバンカーへ乗り入れて、前進走行させれば、そのバンカーの砂(a)が
図26のように、砂掬いブレード(23)によって掬い上げられ、回転ブラシ(24)の回転により振動篩室(R1)の内部へ掃き込まれて、その振動フレーム(51)の底面をなす篩網(60)の上に載ることとなる。その回転ブラシ(24)によって遠く後方まで飛ばされた砂(a)は、砂落し隔壁(30)に衝当して、やはり振動篩室(R1)の篩網(60)上に落下する。
【0068】
上記振動フレーム(51)は前側振動リンク(52)の振動枠(スライダー)(66)と,回転伝動軸(67)上の偏心輪(68)とから成る動力変換機構(B)によって、前後方向へ直線的に往復運動しているため、その篩網(60)上に載った砂(a)は
図27、28のような振動篩作用を受けて、その砂(a)だけがバンカーへ篩落されることになる。
【0069】
砂(a)が万一振動篩室(R1)から後方の異物排出路(R2)に到達したとしても、その異物排出路(R2)にも振動フレーム(51)の篩網(60)が存在するため、ここから篩落されることになり、その分離作用上の洩れを生じるおそれはない。
【0070】
他方、砂(a)と篩分けられて振動フレーム(51)の篩網(60)上に残った小石や木片、松葉、松かさ、枯れ葉、ゴミ、その他の各種異物(夾雑物)(b)は、その振動フレーム(51)の直線的な往復運動により、上記振動篩室(R1)から後方の異物排出路(R2)を経て、その異物排出口(54)の異物収集篭(25)へ徐々に移動し、その異物収集篭(25)に自づと溜まることとなる。
【0071】
その場合、上記振動篩室(R1)と異物排出路(R2)との前後相互間には、砂落し隔壁(30)が介在しており、その下端部には異物(b)の逆止弁として働く開閉ドアー(32)が枢着されているため、その異物排出路(R2)から振動篩室(R1)へ上記異物(b)の戻り移動するおそれはないが、その異物(b)が万一異物排出路(R2)に停滞して、異物収集篭(25)の内部まで円滑に移動しないことが起ったときには、
図29のように動力本機(V)の搭載油圧シリンダー(4)を制御して、上記作業機(A)を前上がりの傾斜状態に上昇作動させれば良い。
【0072】
そうすれば、上記異物(b)はその振動フレーム(51)の異物排出路(R2)から後下がり傾斜状態にある篩網(60)に沿って、後方の異物収集篭(25)へ進入することになる。そのため、何れにしても上記異物(b)がその収集篭(25)に一定量だけ溜まったならば、作業者が動力本機(V)の座席(7)から降りて、又は別な補助者が上記振動フレーム(51)の異物排出口(54)から、その異物(b)の溜まった収集篭(25)を抜き出し、把手(59)により適当な収集場所などへ持ち運んで廃棄処理したり、作業機本体フレーム(16)のトップカバープレート(28)に載置した別個な大型の収集箱(76)(
図1参照)へまとめて移し入れ、清掃作業終了後に廃棄処理したりすれば良い。
【0073】
図示実施形態の上記構成によれば、作業機本体フレーム(16)の前端部を安定な接地状態に保つスキッドプレート(橇/シュー)(22)と、これにより地中への喰い込み深さ(d)が調整セットされる砂掬いブレード(ショベル)(23)との前後相互間に、その砂掬いブレード(23)の掬い上げた砂(a)を振動篩室(R1)の内部へ掃き込む回転ブラシ(24)が介挿設置されているため、その回転ブラシ(24)と砂掬いブレード(23)との協働作用により、小石や木片、枯れ葉、貝殻、その他の各種異物(b)が混入した砂(a)を、確実に作業機(A)の振動篩室(R1)へ投入することができる。
【0074】
その際、回転ブラシ(24)は
図12、13のようなブラシ毛(38)とその植え付け保持ベース(39)との複数から成り、断面正多角形な中空角軸(40)の各辺面へ交互の異なる方向を指す配列として、しかも長手方向(左右方向)に沿う点在分布状態に取り付け固定されているため、あたかも人間が左右両手を交互に動かして、水を掻き進む如く、上記砂(a)が湿気を帯びた重い団塊であっても、そのブラシ毛(38)の各個が別々に砂(a)を順次掃き込むことになり、過大な負荷を受けない結果、耐用性の向上に役立つ。
【0075】
また、振動篩室(R1)と異物排出路(R2)との連続的な囲い底枠をなす振動フレーム(51)が、作業機本体フレーム(16)の左右両サイドカバープレート(17)から四節平行リンク機構を介して、前後方向(走行方向)への直線的な往復運動を行えるように吊り下げられており、その底面に篩網(60)が取り付けられている。
【0076】
しかも、その振動フレーム(51)の上部空間をなす上記振動篩室(R1)と、異物排出路(R2)との前後相互間には、下端部に異物(b)の逆止弁として機能する開閉ドアー(32)を備えた砂落し隔壁(30)が介挿設置されていると共に、その前側の振動篩室(R1)は作業機本体フレーム(16)のフロントカバープレート(27)と左右両サイドカバープレート(17)並びにトップカバープレート(28)によって包囲されている。
【0077】
そのため、動力本機(V)により牽引される作業機(A)であることとも相俟って、その動力本機(V)の座席(7)に坐った作業者が、砂ほこりなどに晒される環境の悪化を招くことはなく、各種異物(b)が混入した砂(a)を、上記振動篩室(R1)により確実に振動篩作用して、その砂(a)だけを篩網(60)から落下させ、残った小石や木片、枯れ葉,その他の異物(b)を、その振動篩室(R1)から後方の異物排出路(R2)へ確実に安定良く移動させて、再度前方へ戻り移動するおそれなく、異物収集篭(25)の内部へ収集することができ、その振動篩作用の円滑性と篩効果に優れる。上記篩網(60)をその篩目の大きさが異なるそれと着脱・交換できることも、著しく便利であり、各種異物(b)に対応しやすい。
【0078】
その場合、異物収集篭(25)は異物排出路(R2)の二股状に分岐した左右一対の狭い異物排出口(54)へ、後方から抜き差し自在に差し込み固定されており、しかも持ち運び可能な把手(59)を具備した小型品であるため、その内部へ収集した異物(b)の廃棄処理を便利良く行える効果もある。
【0079】
尚、ゴルフ場のバンカーから砂(a)以外の各種異物(b)を除去する清掃作業として、図示実施形態の使用方法を説明したが、本発明の牽引式砂場清掃作業機(A)はゴルフ場のバンカーのみならず、学校や公園の砂場、ビーチ(砂浜)、その他の砂場についても広く適用することができる。
【解決手段】砂掬いブレード(23)と、その掬い上げた砂を振動篩室(R1)へ掃き込む回転ブラシ(24)と、その掃き込んだ砂の振動篩機構(S)と、砂篩落し後に残る異物の排出路(R2)とを備え、上記振動篩機構を底面に篩網付きの振動フレーム(51)と、その振動フレームを作業機本体フレーム(16)の左右両サイドカバープレート(17)から吊り下げる前後一対づつ合計4本の振動リンク(52)(53)から成る平行リンク機構と、上記振動フレームを動力本機からの取り出し回転動力により、その平行リンク機構を介して前後方向へ往復運動させる動力変換機構(B)とから形作った。