【実施例】
【0026】
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する前に、本発明の概念構成を説明する。本発明は光電センサの表示部をドットマトリックス方式のディスプレイを採用した点に第1の特徴がある。ドットマトリックス方式のディスプレイの典型例は液晶ディスプレイ(LCD)であるが、有機ELディスプレイであってもよい。勿論、白黒ディスプレイであってもよいが、典型的にはカラーディスプレイが採用される。
【0027】
ボックス型の表示例(図1〜図7):
図1〜
図7の参照符号100は、
図41を参照して説明したボックス型光電センサに好適に採用可能な矩形の表示部を示し、この矩形の表示部100はドットマトリックス方式のディスプレイ(具体的には液晶ディスプレイ)で構成される。
【0028】
図1の表示例は、表示部100の大部分の面積を占める主領域102に数値又は文字が表示される。この表示例によれば、例えば4〜6桁の数値を横並びに大きく表示することができる。この表示の典型例が光電センサを運用(RUN)している最中での現在値(距離や受光量)である。勿論、主領域102に数値情報を大きな数字で表示する場合に、その左又は右に、この数値の意味やこの数値に関連する状態などを意味する文字情報などのキャラクタを表示するようにしてもよい。
【0029】
また、この主領域102に文字情報を表示する場合には数多くの文字を表示することができる。この主領域102に文字情報を表示するときには、主領域102の側方位置に例えば現在値や設定値を小さな数字で表示するのがよい。
【0030】
図2の表示例は、表示部100に向かってその左側を残して大部分の面積を占める主領域104と、主領域104の一側、例えば左側に隣接して且つ主領域104とは干渉しない位置にサブ領域106を配置した例を示す。このサブ領域106は図示のように上下に互いに干渉しない配置で第1、第2のサブ領域106A、106Bに二分割してもよい。
【0031】
この
図2の表示例では、典型的には主領域104にユーザが最も必要とするメイン数値情報が大きく表示され、サブ領域106には、ユーザが参考にしたいサブ数値情報が相対的に小さく表示される。この表示の典型例が光電センサの設定値(しきい値)を変更するときの表示態様である。主領域104に時々刻々変化する現在値(距離又は受光量)を表示する一方で、しきい値を第1又は第2のサブ領域106A、106Bに表示すればよい。しきい値が2つ有る場合には、第1のしきい値を第1サブ領域106Aに表示し、第2のしきい値を第2サブ領域106Bに表示すればよい。
【0032】
また、この
図2の表示例では、エラー及びワーニング、上位機器側との通信状態などを文字情報で表示するのに好適である。この文字情報を主領域104に表示しつつ、文字情報に関連する数値情報や現在値やしきい値を、サブ領域106を使って表示することができる。
【0033】
勿論、第1、第2のサブ領域106A、106Bのいずれか一方の領域に文字情報を表示し、他方の領域に数値情報を表示してもよい。また、主領域104や第1及び/又は第2のサブ領域106A、106Bに数値情報を表示するときには、その左又は右に、この数値の意味を意味するキャラクタを表示するようにしてもよい。
【0034】
図3の表示例は、表示部100を上下に二分割して第1、第2の領域108A、108Bを配置し、この第1、第2の領域108A、108Bに同じ大きさの異なる数値情報を表示してもよい。また、第1、第2の領域108A、108Bの左側の空いたスペースに文字や符号などのキャラクタを表示する領域を付加してもよい。勿論、第1、第2の領域108A、108Bに表示の数値情報の左又は右に、この数値の意味を意味するキャラクタを表示するようにしてもよい。
【0035】
図4の表示例は、表示部100の大部分を占める主領域110と、その下に位置するサブ領域112とに分け、主領域110にユーザが最も必要とするメイン数値情報を大きな数字で表示し、ユーザが参考にしたいサブ的な情報(数値又は文字)をサブ領域112に相対的に小さな数字で表示するのに好都合である。また、主領域110及びサブ領域112の左側の空いたスペースに文字や符号などのキャラクタを表示する領域を付加してもよい。また、
図4に矢印で示すように、サブ領域112を上に配置し、主領域110を下に配置してもよい。
【0036】
図5の表示例は、
図4の表示例の変形例でもある。
図4を参照して説明したサブ領域112を横並びに且つ互いに干渉しない配置で第1、第2のサブ領域112A、112Bに分割してもよい。また、主領域110の左側の空いたスペースに文字などのキャラクタを表示する領域を付加してもよい。また、
図5に矢印で示すように、第1、第2のサブ領域112A、112Bを上に配置し、主領域110を下に配置してもよい。
【0037】
図6の表示例は、
図5の表示例の変形例でもある。
図6から分かるように、第1、第2のサブ領域112A、112Bを上下に配置してもよく、また、この第1、第2のサブ領域112A、112Bを左右にオフセットして配置してもよい。勿論、第1、第2のサブ領域112A、112Bの夫々に異なる数値情報を表示してもよいが、第1、第2のサブ領域112A、112Bのいずれか一方に数値情報を表示し、他方に文字情報を表示してもよい。また、主領域110及び第1、第2のサブ領域112A、112Bの左側の空いたスペースに文字などのキャラクタを表示する領域を付加してもよい。また、
図6に矢印で示すように、第1、第2のサブ領域112A、112Bの少なくとも一つの領域を主領域110の上に配置し、その下に主領域110を配置してもよい。
【0038】
図7の表示例は、
図6の表示例の変形例でもある。
図7から分かるように、この表示例は、第1、第2のサブ領域112A、112Bを上下に配置すると共に、この第1、第2のサブ領域112A、112Bは、上下に整列した状態で表示する例を示す。この
図7の表示例においても、主領域110の左側の空いたスペースに文字などのキャラクタを表示する領域を付加してもよい。また、第1、第2のサブ領域112A、112Bの左側の空いたスペースに文字などのキャラクタを表示する領域を付加してもよい。また、
図7に矢印で示すように、第1、第2のサブ領域112A、112Bの少なくとも一つの領域を主領域110の上に配置し、その下に主領域110を配置してもよい。
【0039】
図4〜
図7の表示例においても、主領域110及びサブ領域112に表示の数値情報の左又は右に、この数値の意味を意味する文字や符号などのキャラクタを表示するようにしてもよいのは言うまでもない。
【0040】
図7を再び参照して、
図7に図示の表示例は矩形の表示部100を上下三段で情報表示することを提案している。最も上の段のメイン表示領域110には、典型的には現在値が表示される。中段の第1サブ領域112Aには、典型的には設定値(しきい値)が表示される。これら現在値やしきい値は桁数がこの例では4桁である。設定値の数字を現在値の数字よりも小さく表示した場合、中段の下にブランクが発生する。このブランクを使って、前述した下段の第2サブ領域112Bに第2の設定値を表示してもよい。また、この第2サブ領域112Bを表示部100の幅方向の一端部から他端部まで設定した場合には、この第2サブ領域112Bを使って文字情報を表示してもよい。勿論、文字情報を構成する文字数(ターム数)が多い場合には、この第2サブ領域112Bに適合した文字サイズを選択すればよい。文字数(ターム数)が多い場合には文字サイズが小さくなるが、ユーザが目をこらさずに読み取れる程度の文字サイズであればユーザは文字列を直ちに認識することができる。
【0041】
勿論、第2サブ領域112Bに表示する文字情報は表示画面によって様々である。ユーザの注意を促す、例えば警告表示などの表示は大きなサイズの文字を採用してもよいが、このような特別な場合を除いて、第2サブ領域112Bに表示する文字情報の文字サイズは統一するのがよい。
【0042】
図1〜
図7を参照して上述した表示例は、表示部100に表示した情報によって適宜使い分ければよい。従来から各種のスイッチを使って表示部100の表示の切り替えや光電センサの動作モードの切り替えが行われているが、この表示の切り替えや動作モードの変更に伴って、ユーザが視認し易い表示形態を適宜採用してもよい。
【0043】
光電センサの動作モードの切り替え、表示情報の遷移、設定値の調整などは従来から機械的なスイッチを使って行われている。その典型例がプッシュ式のスイッチであり、また、設定値の調整ではスイング式のスイッチも使われている。このスイッチの数が多くなるほど、表示部100が占める面積を相対的に小さくせざるを得ない。換言すれば、スイッチの数が少ないほど表示部100が占める面積を相対的に拡大することができる。
【0044】
ボックス型でのスイッチの配置例(図8〜図11):
図8〜
図11は、矩形の表示部100の表示に関連した機械式のスイッチ120の配置を例示するための図である。図示の例では第1、第2、第3の3つのスイッチ120A、120B、120Cを配置した例を示す。第1のスイッチ120Aには例えば3秒以上の長押し又は1秒以下の短押しによって表示を切り替える機能が付与される。また、第2スイッチ120Bには、表示部100に表示されている選択可能な項目を一つずつ上に移行させる又は表示部100に表示の数値(典型的には設定値)を大きくするアップ機能が付与される。第3スイッチ120Cには、表示部100に表示されている選択可能な項目を一つずつ下に移行させる又は表示部100に表示の数値(典型的には設定値)を小さくするダウン機能が付与される。この第2、第3のスイッチ120B、120Cはスイング式のスイッチで構成してもよい。
【0045】
第1のスイッチ120A及び/又は第2、第3のスイッチ120B、120Cを必要に応じて点灯又は点滅させるのがよい。これを実現するために、第1のスイッチ120A及び/又は第2、第3のスイッチ120B、120Cに光源(図示せず)を内蔵させればよい。そして、光電センサが第1のスイッチ120A及び/又は第2、第3のスイッチ120B、120Cの操作を受け入れることができる状態のときに点灯又は点滅させるのがよい。
【0046】
すなわち、第1〜第3のスイッチ120A、120B、120Cは、各々に異なる機能が割り付けられている。光電スイッチが、各スイッチ120A、120B、120Cに割り付けた機能を実行する準備ができているときに、当該スイッチ120A又は120B又は120Cが点灯又は点滅する。この点灯又は点滅に誘導されてユーザはスイッチ操作を行うことができる。
【0047】
例えば、第1のスイッチ120Aには設定(確定)機能が付与されている。光電センサが、この設定(確定)を受け入れる準備ができたときに、第1のスイッチ120Aが点灯又は点滅する。別の例で説明すれば、設定値を調整するのに第2、第3のスイッチ120B、120Cにアップ又はダウンの機能が付与されている。光電センサが設定値の調整を受け入れる準備ができているときには、第2、第3のスイッチ120B、120Cが点灯又は点滅する。
【0048】
もちろん、第1のスイッチ120Aだけに光源を内蔵させてもよい。また、第2、第3のスイッチ120B、120Cだけに光源を内蔵させるようにしてもよい。
【0049】
図8の配置例は、表示部100の左に第1スイッチ120Aを配置し、表示部100の下に第2、第3のスイッチ120B、120Cを横並びに配置した例を示す。
図9の配置例は、表示部100の左に第1スイッチ120Aを配置し、表示部100の右に第2、第3のスイッチ120B、120Cを縦並びに配置した例を示す。
図10の配置例は、表示部100の下に第1スイッチ120Aを配置し、表示部100の右に第2、第3のスイッチ120B、120Cを縦並びに配置した例を示す。
図11の配置例は、表示部100の右に第1スイッチ120Aを配置し、表示部100の下に第2、第3のスイッチ120B、120Cを横並びに配置した例を示す。このように、表示部100に隣接して、表示部100の表示に関連する第1〜第3のスイッチ120A、120B、120Cを配置することで、ユーザは表示部100に注目している目線をずらすことなく表示切り替えや設定値の調整を行うことができる。
【0050】
ボックス型でのタッチスイッチの構成例(図12〜図15):
現在、タッチパネルが普及している。このタッチパネルは液晶ディスプレイとタッチスイッチのような位置入力装置を組み合わせたディスプレイであり、感圧式、静電容量式が普及している。タッチパネルは「タッチスクリーン」又は「タッチ画面」とも呼ばれている。
【0051】
表示部100の全域をタッチパネルで構成してもよいが、その一部にタッチスイッチを配置して部分的にタッチパネルの機能つまりタッチスイッチの機能を付加してもよい。
図12〜
図15はタッチスイッチ130の配置例を説明するための図である。
図12は、表示部100の左側部に第1のタッチスイッチ130Aを配置し、この第1のタッチスイッチ130Aに上述した第1のスイッチ120Aの機能を割り付けた例を示す。この第1のタッチスイッチ130Aに、この第1のタッチスイッチ130Aに割り付けられた機能を意味する文字やキャラクタを表示するのがよい。
図12には、表示部100の下に、第2、第3のスイッチ120B、120Cを横並びに配置した例が図示されているが、この第2、第3のスイッチ120B、120Cを表示部100の右に縦並びに配置してもよい。
【0052】
図13は、第1、第2、第3の3つのタッチスイッチ130A、130B、130Cを配置した例を示す。第2のタッチスイッチ130Bには、上述した第2のスイッチ120Bの機能が割り付けられ、第3のタッチスイッチ130Cには第3のスイッチ120Cの機能が割り付けられる。これら第1〜第3のタッチスイッチ130A〜130Cの部分に、各々に割り付けられた機能を意味する文字やキャラクタを表示するのがよい。
図13に開示の例は、表示部100の左側部に第1のタッチスイッチ130Aを配置し、第2、第3のタッチスイッチ130B、130Cを表示部100の下端部に横並びに配置した例を示す。この
図13に図示の配置例の変形例として、第2、第3のタッチスイッチ130B、130Cを表示部100の右側部に縦並びに配置してもよい。また、第1のタッチスイッチ130Aを表示部100の下端部に配置してもよい。
【0053】
図14は、表示部100の下方に第1のスイッチ120Aを配置し、矩形の表示部100の右側部に第2、第3のタッチスイッチ130B、130Cを縦並びに配置した例を示す。この
図14の配置例の変形例として、第2、第3のタッチスイッチ130B、130Cを表示部100の下端部に横並びに配置してもよい。
【0054】
図15は、表示部100の下端の左側に第1のタッチスイッチ130Aを配置し、表示部100の右側部に第2、第3のタッチスイッチ130B、130Cを縦並びに配置した例を示す。第1のタッチスイッチ130Aは、表示部100の上端に配置してもよい。勿論、これら第1〜第3のタッチスイッチ130A〜130Cの部分に、その各々に割り付けられた機能を意味する文字やキャラクタを表示するのがよい。
【0055】
第1〜第3のスイッチ120A、120B、120Cのスイッチ機能をタッチパネルで構成する場合に、このタッチパネル機能を備えた第1、第2、第3のタッチスイッチ130A、130B、130Cの部分を、
図12〜
図15などを参照して説明したのと同様に、必要に応じて点灯又は点滅させて、ユーザのスイッチ操作を誘導させるのがよい。
【0056】
例えば、第1のタッチスイッチ130Aには設定(確定)機能が付与されている。光電センサが、この設定(確定)を受け入れる準備ができているときには、第1のタッチスイッチ130Aの部分を点灯又は点滅させるのがよい。別の例で説明すれば、設定値を調整するのに第2、第3のタッチスイッチ130B、130Cにアップ又はダウンの機能が付与されている。光電センサが設定値の調整を受け入れる準備ができているときには、第2、第3のタッチスイッチ130B、130Cの部分を点灯又は点滅させるのがよい。
【0057】
もちろん、第1のタッチスイッチ130Aの部分だけを上述した誘導的な点灯又は点滅させるようにしてもよい。また、第2、第3のタッチスイッチ130B、130Cの部分だけをスイッチ操作を誘導するために点灯又は点滅させるようにしてもよい。
【0058】
表示部100の少なくとも一部にタッチスイッチの機能を付加することで、機械式のスイッチの設置を省くことができ、これに伴って表示部100の長手方向長さを延長させる自由度を手にすることができる。
【0059】
スリム型の表示例(図16〜図20):
図16〜
図20の参照符号200はスリム型光電センサに好適に採用可能な細長い表示部を示し、この細長い表示部200はドットマトリックス方式のディスプレイ(具体的には液晶ディスプレイ)で構成される。
【0060】
図16の表示例では、細長い表示部200の大部分の面積を占める主領域202に数値又は文字が表示される。この表示例によれば、例えば4〜8桁の数値を横並びに大きく表示することができる。この表示の典型例が光電センサを運用(RUN)している最中での現在値(距離や受光量)である。勿論、数値の左又は右に、この数値の意味やこの数値に関連する状態などを意味するキャラクタを表示するようにしてもよい。また、この主領域202に文字情報を表示する場合には数多くの文字を表示することができる。この主領域202に文字情報を表示するときには、主領域202の横に例えば現在値や設定値を比較的小さな数字で表示するサブ領域204を配置するのがよい(
図17)。
【0061】
図18に図示の表示例は、細長い表示部200の中央部分を占める主領域206と、主領域206の右側に隣接してサブ領域208を配置した例を示す。このサブ領域208は図示のように上下に第1、第2のサブ領域208A、208Bに二分割してもよい。この
図18の表示例では、典型的には主領域206に、ユーザが最も必要とするメイン数値情報が大きく表示され、サブ領域208には、ユーザが参考にしたいサブ数値情報が相対的に小さく表示される。この表示の典型例が光電センサの設定値(しきい値)を変更するときの表示態様である。主領域206に時々刻々変化する現在値(距離又は受光量)を表示する一方で、しきい値を第1又は第2のサブ領域208A、208Bに表示すればよい。しきい値が2つ有る場合には、第1のしきい値を第1サブ領域208Aに表示し、第2のしきい値を第2サブ領域208Bに表示すればよい。
【0062】
図19は、
図18に図示の表示例の変形例である。この
図19に図示の表示例では、細長い表示部200の右側に主領域206が配置され、この主領域206の左側にサブ領域208が配置されている。
【0063】
図20は、
図17に図示の表示例の変形例である。
図17に図示の表示例では、主領域202に文字情報を表示するときに、主領域202の左に比較的小さな数字で数値表示するサブ領域204が配置されるが、このサブ領域204を主領域202の右に配置してもよい(
図20)。また、
図20では、このサブ領域204に比較的大きな数字で数値表示される。このことは
図17に図示のサブ領域204にも採用可能である。勿論、このサブ領域204に比較的小さな数字で数値表示するようにしてもよい。
【0064】
スリム型でのスイッチの配置例及びタッチスイッチの構成例(図21〜図23):
前述した
図8〜
図11で使用した参照符号を使って、スリム型でのスイッチの配置例を、
図21を参照して説明すると、細長い表示部200の左端に隣接して第1のスイッチ120Aを配置し、表示部200の右端に隣接して第2、第3のスイッチ120B、120Cを縦並びに配置するのがよい。この第2、第3のスイッチ120B、120Cはスイングスイッチで構成してもよい。参照符号120B&Cはスイングスイッチを示す。このスイングスイッチ120B&Cは細長い表示部200の長手方向軸線を中心に揺動可能であるのがよい。
【0065】
図22、
図23は、細長い表示部200の一部にタッチパネルを配置して部分的にタッチスイッチの機能を付加した例を示す。勿論、細長い表示部200の全域をタッチパネルで構成してもよい。
図22、
図23に図示の例を、前述の
図12〜
図15で使用した参照符号を使って説明する。
【0066】
図22は、表示部200の左端部に第1タッチスイッチ130Aを配置し、この第1タッチスイッチ130Aに上述した第1のスイッチ120Aの機能を割り付けた例を示す。この
図22の例では、表示部200の右端に隣接して第2、第3のスイッチ120B、120C又はスイングスイッチ120B&Cを配置するのがよい。
【0067】
図23は、表示部200の左端部に第2タッチスイッチ130Bを配置し、右端部に第3のタッチスイッチ130Cを配置した例を示す。この
図23の例では、表示部200の左端に隣接して第1のスイッチ120Aを配置するのがよい。
【0068】
図21〜
図23に図示の例でも、
図12〜
図15などを参照して説明したのと同様に、スイッチ操作を誘導するために第1、第2、第3のタッチスイッチ130A〜130Cの部分を点灯又は点滅するのがよい。
【0069】
実施例:
図24は実施例の光電センサ300の平面図である。この光電センサ300は距離設定型光電センサであり且つボックス型である。前述した特許文献3(JP特開2007−33097号公報)はスリム型の距離設定型光電センサであるが、光電センサ300の内部構成は特許文献3(JP特開2007−33097号公報)と実質的に同じであることから、この特許文献3の開示を本明細書に援用して、その詳しい説明は省略する。
【0070】
図24を参照して、光電センサ300の上面300aつまり操作面には、
図1〜
図7を参照して説明した矩形の表示部100が配設され、また、
図8〜
図11を参照して説明した第1〜第3のボタンスイッチ120A〜120Cが配設されている。表示部100の左端に隣接した第1ボタンスイッチ120Aを、この実施例では「SETスイッチ」又は「SETボタン」と呼ぶ。表示部100の下端に隣接して横並びに配置された第2、第3スイッチ120B、120Cのうち左側に位置する第2スイッチ120Bを「DISPスイッチ」「DISPボタン」又は「アップボタン」と呼び、他方、相対的に右側に位置する第3スイッチ120Cを「MENUスイッチ」又は「MENUボタン」又は「ダウンボタン」と呼ぶ。
【0071】
引き続き
図24を参照して、光電センサ300の上面300aの左端部には出力表示灯302が配設されている。光電センサ300の入出力はケーブル304を通じて行われる。ここに、実施例の光電センサ300は、出力動作を行わずに、検出した距離を表示部100に表示するだけの機能を備えている。
【0072】
なお、
図24は、表示部100の下端部において、好ましくはアップボタン120Bとダウンボタン120Cに対応した位置に、これらアップ、ダウンのボタン120B、120Cの機能を説明するための三角印のアップ、ダウンのキャラクタ122を表示した例を示している。このアップシンボル122u、ダウンシンボル122dのキャラクタ122は、後に説明するしきい値調整や表示メニューの選択など第2、第3のボタンスイッチ120B、120Cを数値や選択のためのアップダウン操作に使用する際に限定して表示部100に表示するようにしてもよいし、点滅や表示色を変えるなどユーザの注目を引きつける表示方法を採用してもよい。
【0073】
第1〜第3のスイッチ120A〜120Cには、図外の光源(ランプ)が内蔵され、このランプは、
図12〜
図15などを参照して説明したのと同様に、スイッチ操作を誘導するために点滅又は点灯される。表示部100にアップシンボル122u及びダウンシンボルを表示する場合には、第2、第3のスイッチ120B、120C(アップボタン、ダウンボタン)の代わりに、アップシンボル122u、ダウンシンボル122dが
図12〜
図15などを参照して説明したのと同様にスイッチ操作を誘導するために点滅又は点灯される。これに加えて又はこれに代えてアップシンボル122u、ダウンシンボル122dの色を変化させてもよい。
【0074】
勿論、第1スイッチ120Aを明示するシンボルなどのキャラクタを表示部100に表示する場合には、この第1スイッチ120Aを点灯又は点滅する代わりに、この第1スイッチ120Aを明示するシンボルなどのキャラクタを点灯又は点滅させるようにしてもよい。これに加えて又はこれに代えて第1スイッチ120Aを明示するシンボルなどのキャラクタの色を変化させてもよい。
【0075】
また、アップシンボル122u、ダウンシンボル122dや第1スイッチ120Aを明示するシンボルなどのキャラクタは、第1乃至第3のスイッチ120A〜120Cの操作を光電センサ300が受け入れる状態のときだけ表示し、これらの操作を受け付けないときにはこれらのアップシンボル122u、ダウンシンボル122dや第1スイッチ120Aを明示するシンボルなどのキャラクタを表示部100から消失させてもよい。
【0076】
図25を参照して、実施例の光電センサ300は、その入力ケーブル304に含まれる第1、第2の入出力線306(黒線)、308(白線)の接続方法を変えることで8つの入出力の態様から一つを設定することができる。
図25の参照符号310は電源線(茶)を示し、参照符号312はアース線(青)を示す。また、参照符号314は入力負荷を示す。
【0077】
図25を引き続き参照して、(1)「Out1+Out2」では、黒線306を出力1に割り当てることができ、白線308を出力2に割り当てることができる。(2)「Input+Out1」では、黒線306を外部入力に割り当てることができ、白線308を出力1に割り当てることができる。(3)「Out1+Analog」では、黒線306を出力1に割り当てることができ、白線308をアナログ出力に割り当てることができる。(4)「Input+Analog」では、黒線306を外部入力に割り当てることができ、白線308をアナログ出力に割り当てることができる。
【0078】
初期設定(図26、図27):
ユーザが光電センサ300を入手した後、初めて電源を投入するとき又は初期化を実行したときに初期設定を求める画面が表示部100に表示される。
図26を参照して初期設定を説明する。表示部100には、先ず、入出力を選択する画面が表示される(S1)。
図25を参照して説明した入出力の配線に相当する入出力態様を、このステップS1で選択する。
【0079】
具体的には、SETボタン120Aを短押し(1秒以下の短い時間押し下げる)すると、表示部100に「Out1+Out2」、「Input+Out1」、「Out1+Analog」、「Input+Analog」の一覧が上下に並んで表示される。このSETボタン120Aの操作を誘導するためにSETボタン120Aを点灯又は点滅させるようにしてもよい。
【0080】
ユーザはメニュー画面に表示された一覧を見て、アップボタン120B又はダウンボタン120Cを押し下げることで該当する入出力態様(メニュー)を選択することができる。光電センサ300がメニュー選択の操作を受け入れる状態のときには、この操作を誘導するためにアップボタン120B、ダウンボタン120C又はアップシンボル122u、ダウンシンボル122dが点灯又は点滅される。これに加えて又はこれに代えてアップシンボル122u、ダウンシンボル122dの色を変えてもよいし、アップシンボル122u、ダウンシンボル122dの形状を変化させてもよい。また、光電センサ300がメニュー選択の操作を受け入れる状態のときだけアップシンボル122u、ダウンシンボル122dを表示部100に表示するようにしてもよい。
【0081】
所望の入出力態様を選択したらSETボタン120Aを短押しすることで、その設定が行われ、表示部100には設定された入出力態様が文字表示(例えば「Out1+Out2」)される。この設定によって、
図25を参照して説明したように黒線306、白線308に対する割り当てが実行される。
【0082】
ダウンボタン120Cを押し下げると次の画面に切り替わる。図中S2は、「Out1+Out2」又は「Input+Out1」の入出力態様が設定された場合の画面を示す。S3は、「Out1+Analog」、「Input+Analog」の入出力態様が設定された場合の画面を示す。
【0083】
図中、S2で示す画面によって入力の選択を行うことができる。他方、S3に示す画面によってアナログ入力が電流か電圧かを設定することができる。このS3に続くS4、S5は後に説明する詳細設定で行うようにしてもよいが、この実施例では初期設定の中に含まれる。
【0084】
ステップS4の画面によってアナログ下限値を設定することができる。他方、ステップS5の画面によってアナログ上限値を設定することができる。S4又はS5に表示されている数値を変更したいときには、SETボタン120Aを短押し(1秒以下押し下げる)、次いでアップボタン120B又はダウンボタン120Cを押し下げることで表示の数値を変化させる。この数値のアップ、ダウンの操作を誘導するためにアップボタン120B、ダウンボタン120C又はアップシンボル122u、ダウンシンボル122dが点灯又は点滅される。これに加えて又はこれに代えてアップシンボル122u、ダウンシンボル122dの色を変えてもよいし、アップシンボル122u、ダウンシンボル122dの形状を変化させてもよい。また、光電センサ300が、この数値変更の操作を受け入れる状態のときだけアップシンボル122u、ダウンシンボル122dを表示部100に表示するようにしてもよい。
【0085】
所望の数値になったらSETボタン120Aを押し下げることにより、当該数値が設定される。
図27は、アナログ上限値、アナログ下限値の設定を説明するための図である。初期設定値が、4mAに対して「0」(下限値)、20mAに対して「5000」(上限値)であるときに、ユーザの手で4mAに対して「2000」(下限値)、20mAに対して「4000」(上限値)を設定した例を示す。
【0086】
上限値、下限値の設定が完了したら、ダウンボタン120Cを押し下げることにより次のS6の画面に切り替わる。このS6の画面を使って、アップボタン120B又はダウンボタン120Cを押し下げることでNPN又はPNPの設定を行うことができる。この操作を誘導するためにアップボタン120B又はダウンボタン120Cが点灯又は点滅される。これに加えて又はこれに代えてアップシンボル122u、ダウンシンボル122dの色を変えてもよいし、アップシンボル122u、ダウンシンボル122dの形状を変化させてもよい。また、光電センサ300が、この選択操作を受け入れる状態のときだけアップシンボル122u、ダウンシンボル122dを表示部100に表示するようにしてもよい。
【0087】
上記のS1〜S6の設定画面によって各種の設定を完了した後にダウンボタン120Cを押し下げるとS7の終了画面が表示される。なお、S1〜S6の設定画面に戻りたいときにはアップボタン120Bを押し下げればよい。S7の終了画面が表示されているときに、SETボタン120Aを短押しすることで、光電センサ300はその動作が運用(RUN)モードに切り替わる。このSETボタン120Aの操作を誘導するために、SETボタン120Aが点灯又は点滅される。
【0088】
検出モード(図28〜図33):
光電センサ300は、運用(RUN)モード(検出モード)として、「DATUMモード」、「距離モード」、「ウィンドウモード」を含んでいる。この検出モードの選択及び設定は後に説明する詳細設定モードに光電センサの動作を切り替えて、この詳細設定モードで行うことができる。
【0089】
DATUMモード(図28):
このDATUMモードは、後に説明する詳細設定モードで、光電センサ300の検出モードの選択肢から「Standard」を選択することで設定される。
(1)
運用(RUN)時の動作:
このDATUMモードでは、任意の背景つまり基準面を「0」として、この基準面からの高さが表示部100に表示される。そして、基準面を挟んでNear側の第1のしきい値(A)とFar側の第2のしきい値(−A)とで出力が反転される。
【0090】
図28に図示の「N.O.」はノーマルオープンを意味し、第1、第2のしきい値の間にワークが位置しているときにはOFF信号が出力され、第1しきい値(A)より近位(Near)及び第2しきい値(−A)よりも遠位(Far)にワークが位置しているときにはON信号が出力される。
【0091】
図示の「N.C.」はノーマルクローズを意味し、第1、第2のしきい値の間にワークが位置しているときにはON信号が出力され、第1しきい値(A)より近位(Near)及び第2しきい値(−A)よりも遠位(Far)にワークが位置しているときにはOFF信号が出力される。
【0092】
(2)
設定:
図28を引き続き参照して、基準面BSを位置決めした後にSETボタン120Aを先ず短押しし、次に長押しすることで、この基準面BSを挟んで第1、第2のしきい値が設定される。この第1、第2のしきい値を自動設定する基準面BSからの距離「A」の値を変更したいときには、後に説明する詳細設定で行うことができる。また、ヒステリシス(Hys)についても、その値の変更を詳細設定で行うことができる。
【0093】
DATUMモードは、ユーザが単にSETボタン120Aを長押しするだけで設定が完了する。勿論、この設定が完了した直後から光電センサ300はRUNモードに復帰してDATUMモードで動作する。
【0094】
距離モード(図29〜図31):
この距離モードは、後に説明する詳細設定モードで、光電センサ300の検出モードの選択肢から「距離」を選択することで設定される。
(1)
運用(RUN)時の動作(図29):
図29を参照して、距離モードでは、光電センサ300からワークまでの距離が検出され、この検出した距離が表示部100に表示される。そして、しきい値(A)との対比で、ノーマルオープン(N.O.)の場合、しきい値(A)よりも遠位(Far)にワークが位置しているときにOFF信号が出力され、しきい値(A)より近位(Near)にワークが位置しているときにはON信号が出力される。ノーマルクローズ(N.C.)の場合には、その逆に、しきい値(A)よりも遠位(Far)にワークが位置しているときにはON信号が出力され、しきい値(A)よりも近位(Near)にワークが位置しているときにはOFF信号が出力される。
【0095】
(2)
設定:
距離モードでのしきい値の設定方法は、(A)2点チューニング法、(B)フルオートチューニング法、(C)1点チューニング法の3種類が用意されている。
【0096】
(A)
2点チューニング法:
図29を参照して、ワークWを遠位(Far)に位置決めした後にSETボタン120Aを短押しする。次に、ワークWを近位(Near)に位置決めした後にSETボタン120Aを短押しする。これにより、遠位(Far)と近位(Near)との中間にしきい値が設定される。
【0097】
(B)
フルオートチューニング法(図30):
このフルオートチューニング法は検出体つまりワークWを定置できない場合、例えばコンベアによって搬送されているワークWのようにワークWを定置できない場合に効果的に適用できる。
【0098】
図30を参照して、先ず、ワークW無しの状態(基準面BS)でSETボタン120Aを長押しする。次に、このSETボタン120Aを押し続けている状態でワークWを検出する。これにより、基準面BSとワークWの高さとの中間にしきい値Aが設定される。
【0099】
(C)
1点チューニング法(図31):
この1点チューニング法は上限(遠位)に検出体つまりワークWを定置できる場合に効果的に適用できる。
【0100】
図31を参照して、ワークWを位置決めした後にSETボタン120Aを長押しする。これによりワークWから所定距離だけ近位の位置にしきい値(A)が設定される。この所定距離つまり余裕代は、後に説明する詳細設定で設定することができる。
【0101】
ウィンドウモード(図32、図33):
このウィンドウモードは、後に説明する詳細設定モードで、光電センサ300の検出モードの選択肢から「Window」を選択することで設定される。
(1)
運用(RUN)時の動作:
図32を参照して、光電センサ300からの距離が表示部100に表示される。そして、設定した遠位しきい値(Far)と近位しきい値(Near)とで出力が反転される。
【0102】
(2)
設定:
ウィンドウモードでのしきい値の設定方法は、(A)2点チューニング法(
図32)、(B)1点チューニング法(
図33)の2種類が用意されている。
【0103】
(A)
2点チューニング法(図32):
図32を参照して、ワークWを遠位(Far)に位置決めした後にSETボタン120Aを短押しする。次に、ワークWを近位(Near)に位置決めした後にSETボタン120Aを短押しする。これにより、遠位しきい値(Far)と近位しきい値(Near)とが設定される。
【0104】
(B)
1点チューニング法(図33):
図33を参照して、ワークWを遠位(Far)に位置決めした後にSETボタン120Aを長押しする。これにより遠位しきい値(Far)が設定され、また、この遠位しきい値(Far)から所定距離だけ離れた近位しきい値(Near)が設定される。この所定距離の値を変更したいときには、後に説明する詳細設定で行うことができる。
【0105】
運用(RUN)時の表示態様の設定(図34):
運用時の表示部100の表示態様は、光電センサ300を運用している最中でも設定することができる。光電センサ300が運用モードにあるとき、アップボタン120Bを長押しすることで表示態様変更モードに入ることができる。
【0106】
図34を参照して、表示態様変更モードに入ると、表示部100には、選択メニューに含まれる項目が上下に2つずつの文字列で表示される。この選択可能な文字列には、(1)Standard、(2)Peak Bottom、(3)Bar(4)Simpleの4つがあり、その各々が表示態様の概要を明示している。アップボタン120B又はダウンボタン120Cを短押しすることにより、これらの項目から意図する項目を選択することができる。次にSETボタン120Aを短押しすることで、この選択した表示態様を設定することができる。これにより、運用(RUN)中に表示態様を簡単な操作で切り替えることができる。
【0107】
図34の(I)は「Standard」表示態様を設定した例を示す。この表示例はしきい値が一つの場合であり、しきい値が2つ有る場合には、第1しきい値と第2しきい値とが横並びに表示される。
図34の(I)から分かるように、「Standard」表示態様での画面構成では、現在値「4567」が大きな数字で表示され、その下に、相対的に小さな数字でしきい値つまり設定値「2345」が表示される。勿論、現在値と設定値とを同じ色で表示してもよいが、異なる色で表示してもよい。
【0108】
図34の(II)は「Peak Bottom」表示態様を設定した例を示す。
図34の(II)から分かるように、「Peak Bottom」表示態様での画面構成では、現在値「4567」が大きな数字で表示され、その下に、相対的に小さな数字でピーク値「2345」とボトム値「6789」が横並びに表示される。このピーク値とボトム値とを同じ色で表示してもよいが、異なる色で表示してもよい。ピーク値「2345」の左隣りに見られる「P」は「2345」の数値がピーク値であることを意味している。ボトム値「6789」の左隣りに見られる「B」は、「6789」の数値がボトム値であることを意味している。
【0109】
図34の(III)は「Bar」表示態様を設定した例を示す。
図34の(III)から分かるように、「Bar」表示態様での画面構成では、現在値「1845」が大きな数字で表示され、その下に、横方向に延びるバーが表示される。このバーは、ワークWが上限値と下限値との間のどの位置に位置しているかを意味している。ちなみに、受光量の大小を表示する光電センサでは、このバーを使って受光量の余裕度を表示することができる。
【0110】
図34の(IV)は「Simple」表示態様を設定した例を示す。
図34の(IV)から分かるように、「Simple」表示態様での画面構成では、現在値「1845」が表示部100の大部分を占める大きな数字で表示される。なお、
図34の(I)〜(IV)の表示例において、表示部100の左上に「1」「2」が上下に並んで表示されているが、この「1」、「2」は光電センサ300の出力チャンネルつまり光電センサ300の表示部100に表示されている数値情報が第1チャンネル(ch.1)に関する数値か第2チャンネル(ch.2)に関する数値であるかを意味している。表示中のチャンネル番号を明るく表示する、点滅させるなどユーザが認識し易い表示方法を採用するのがよい。
【0111】
図34の(I)〜(IV)を参照して、運用(RUN)中に切り替えることのできる表示態様の例から分かるように、各表示態様では、現在値の他に、出力チャンネル、設定値、ボトム値、ピーク値がある。その他にも、後に説明するように、ホールド値、余裕度、設定値が2つあるときには第1、第2の設定値を、運用中の表示態様の中に含めることができる。
【0112】
図34を参照して上述したように、運用(RUN)中にアップボタン120Bを長押しすることで表示態様変更モードに入ることできるが、この表示態様変更モードでは、「Standard」、「Peak Bottom」などの文字情報によるメニュー案内が表示部100に表示されることから、ユーザは自分が求める表示態様を選択するのが容易である。また、SETボタン120Aを押し下げることで、選択した表示態様の画面が表示部100に表示されることから、その確認も容易である。更に、表示部100に表示される現在値以外の数値情報に関しては、表示の数値に隣接した位置に、当該数値の意味を直接的に明示するキャラクタが表示されることから、表示部100に呼び出した画面に表示の数値を直ちに認識することができる。したがって、この表示態様変更モードで表示態様を切り替えている最中で次々と表示部100に表示される数値が設定値であるのか、ホールド値であるのか、ピーク値であるのか、など、数値の意味の勘違いの発生を防止することができる。
【0113】
運用(RUN)時のしきい値の調整及びその設定(図35):
光電センサ300が運用(RUN)モードで動作している最中にしきい値の調整つまり再設定が必要である場合には、この運用モードで直接的にしきい値を調整することができる(マニュアルチューニング)(
図35)。
【0114】
(A)
しきい値が一つの検出モードのとき:
図35の(A)を参照して、運用(RUN)モードで動作しているときにアップボタン120B又はダウンボタン120Cを短押しすると、表示部100は、上に大きな数字で現在値「4567」を表示し、その下に設定値「2345」を表示するチューニング表示態様になる。変形例として、表示部100の主なる部分に「設定値」を表示し、この設定値と干渉しない位置、例えば表示部100の側部や下部に「現在値」を表示してもよい。
【0115】
表示部100に表示の設定値は、アップボタン120Bを押すと設定値の数値が大きくなる。また、ダウンボタン120Cを押すと設定値の数値が小さくなる。この数値のアップ、ダウンの操作を誘導するためにアップボタン120B、ダウンボタン120C又はアップシンボル122u、ダウンシンボル122dが点灯又は点滅される。これに加えて又はこれに代えてアップシンボル122u、ダウンシンボル122dの色を変えてもよいし、アップシンボル122u、ダウンシンボル122dの形状を変化させてもよい。光電センサ300が、この数値アップ、ダウンの操作を受け入れる状態のときだけ、第2スイッチ120B、第3スイッチ120Cの機能を説明する表示であるアップシンボル122u、ダウンシンボル122dを表示部100に表示するようにしてもよい。
【0116】
表示部100に表示の数値が変化すると、この変化した数値に基づいて光電センサ300は動作する。所望の数値になったら光電センサ300を放置することで、その3秒後に、この調整後の数値が設定され、光電センサ300は、新しく設定したしきい値の下で動作する。光電センサ300の表示は運用モードに復帰する。
【0117】
図35の一番上に描いてある(A)を参照して、運用(RUN)モードで正常に光電センサ300が動作しているときの表示部100は、そのほぼ全領域を使って現在値を表示する表示形態が採用されている。その下に図示のチューニング画面では、現在値が上に表示され、その下に、しきい値が表示されている。すなわち、運用モードの画面構成とマルチチューニングでの画面構成とが異なっており、しきい値の設定画面では、現在値としきい値とが同時に表示される表示形態が採用されている。しきい値設定画面では、現在値の数値と、しきい値の数値とを同じ大きさの数字で表示してもよいし、しきい値を表示部100の中央に表示し、これと干渉しない位置に現在値を表示してもよい。更に、表示部100に表示の設定値、現在値のいずれか一方を相対的に大きな数字で表示し、他方を小さな数字で表示してもよい。
【0118】
また、図示の例では、現在値が上に表示され、しきい値が下に表示されているが、これに代えて、しきい値を上に表示し、現在値を下に表示してもよい。
【0119】
更なる変形例として、上述したように、表示部100の主要部にしきい値を表示し、このしきい値の表示と干渉しない位置、例えば表示部100の左隅に相対的に小さな数字で現在値を表示する例えば
図2を参照して前述した表示形態を採用してもよい。
【0120】
勿論、現在値の表示色としきい値の表示色とは同じであってもよいが、異なる色で現在値としきい値とを表示するようにしてもよい。また、表示部100の画面がマニュアルチューニングの表示に切り替わったときに、しきい値を点滅させ、このしきい値を調整してその設定が完了したときに、この点滅を終了してもよい。変形例として、しきい値の調整中とその設定が完了した後とでしきい値の表示色を変えるようにしてもよい。また、しきい値の設定が完了する前はアップダウンのキャラクタ122(
図24)を点滅させてもよい。また、しきい値の設定が完了した時点で、アップダウンのキャラクタ122の表示を消失させるようにしてもよい。
【0121】
(B)
検出モードが「ウィンドウモード」のとき:
図35の(B)を参照して、運用(RUN)モードで動作しているときにアップボタン120B又はダウンボタン120Cを短押しすると、表示部100は、上に大きな数字で現在値「4567」を表示し、その下に第1の設定値「2345」、第2の設定値「6789」を横並びに表示する表示態様になる。次に、SETボタン120Aを押すと、第1又は第2の設定値を選択することができる。そして、アップボタン120B又はダウンボタン120Cを押すと、選択したしきい値(設定値)の数値が変化する。このしきい値の数値のアップ、ダウンの操作を誘導するためにアップボタン120B、ダウンボタン120C又はアップシンボル122u、ダウンシンボル122dが点灯又は点滅される。これに加えて又はこれに代えてアップシンボル122u、ダウンシンボル122dの色を変えてもよいし、アップシンボル122u、ダウンシンボル122dの形状を変化させてもよい。
【0122】
光電センサ300が、このしきい値の数値のアップ、ダウンの操作を受け入れるときだけ、アップシンボル122u、ダウンシンボル122dを表示部100に表示するようにしてもよい。
【0123】
表示部100に表示の数値が変化すると、この変化した数値に基づいて光電センサ300は動作する。第1、第2のしきい値が所望の数値になったら、光電センサ300を放置することで、その3秒後に、この調整後の数値が設定される。しきい値の調整及びその設定が完了する前は数値を点滅させる又は設定後と設定前とで数値を表示する色を異ならせてもよい。この設定が完了した後は、光電センサ300は、新しく設定したしきい値の下で動作する。
【0124】
この
図35の(B)の表示例でも、上述した
図35の(A)と同様に、運用(RUN)モードにおいて正常に動作しているときには表示部100のほぼ全領域に現在値を表示する表示態様が採用されている。そして、チューニング画面では、現在値の下に横並びで第1、第2のしきい値を表示する表示形態が設定されている。この場合にも、第1、第2のしきい値のうち選択されたしきい値の表示に関しては上記の
図35(A)で説明した表示方法を採用してもよいのは言うまでもない。
【0125】
この第1、第2のしきい値の表示に関して前述した
図5〜
図7の表示態様を採用してもよい。更なる変形例として、
図3を参照して説明した、上下に並んで配置された第1、第2の領域の夫々に第1、第2のしきい値を表示し、表示部100の左隅に、相対的に小さな数字で現在値を表示する表示形態を採用してもよい。
【0126】
(C)
「Out1+Out2」の入出力が設定されているとき:
図35の(C)を参照して、運用(RUN)モードで光電センサ300が正常に動作しているときにアップボタン120B又はダウンボタン120Cを短押しすると、表示部100は、「Out1」の文字及び出力1のしきい値(設定値)と、「Out2」の文字及び出力2のしきい値(設定値)とが上下に表示される。アップボタン120B又はダウンボタン120Cを短押しすることで、「Out1」又は「Out2」を選択することができる。この操作を誘導するためにアップボタン120B、ダウンボタン120C又はアップシンボル122u、ダウンシンボル122dを点灯又は点滅させてもよい。これに加えて又はこれに代えてアップシンボル122u、ダウンシンボル122dの色を変えてもよいし、アップシンボル122u、ダウンシンボル122dの形状を変化させてもよい。
【0127】
光電センサ300が、この選択操作を受け入れるときだけ、第2スイッチ120B、第3スイッチ120Cの機能を説明する表示であるアップシンボル122u、ダウンシンボル122dを表示部100に表示するようにしてもよい。
【0128】
そして、SETボタン120Aを短押しすると、表示部100は、選択した「Out1」又は「Out2」の現在値としきい値とを上下に表示する表示態様になる。この表示態様では、現在値の数値は大きな数字で表示され、その下にしきい値(設定値)の数値が小さな数字で表示される。そして、アップボタン120B又はダウンボタン120Cを押すと、選択したしきい値(設定値)の数値が変化する。このしきい値の数値のアップ、ダウンの操作を誘導するためにアップボタン120B、ダウンボタン120C又はアップシンボル122u、ダウンシンボル122dが点灯又は点滅される。これに加えて又はこれに代えてアップシンボル122u、ダウンシンボル122dの色を変えてもよいし、アップシンボル122u、ダウンシンボル122dの形状を変化させてもよい。表示部100に表示の数値が変化すると、この変化した数値に基づいて光電センサ300は動作する。所望の数値になったら光電センサ300を放置することで、その3秒後に、この調整後の数値が設定され、光電センサ300は、新しく設定したしきい値の下で動作する。勿論、光電センサ300の表示は運用モードに復帰する。
【0129】
図35の(C)の場合にも、しきい値の表示に関しては上記の
図35(A)で説明した表示方法を採用してもよいのは言うまでもない。
【0130】
詳細設定:
第3ボタン120Cを長押しすることで運用(RUN)モードから詳細設定モードに光電センサの動作を切り替えることができる。詳細設定モードを使って設定可能(選択可能)なメニューを例示的に列挙すると、(1)応答時間、(2)各出力の出力論理、(3)各出力の検出モード、(4)各出力のタイマーの時間、(5)ヒステリシス、(6)受光感度、(7)アナログ下限値、(8)アナログ上限値、(9)出力ホールドの設定又は設定解除、(10)表示部100の明るさなどである。
【0131】
各設定項目はアップボタン120B又はダウンボタン120Cを押すことで遷移する。表示部100に所望の設定項目が表示されたら、SETボタン120Aを短押しすることで設定可能なメニューが表示部100に表示され、この中からアップボタン120B又はダウンボタン120Cで選択することができる。また、ヒステリシスのような数値を設定し直す項目の場合にはアップボタン120B又はダウンボタン120Cで所望の数値に設定し直すことができる。
【0132】
この詳細設定モードは、表示部100に「詳細設定終了」の文字が表示された状態でSETボタン120Aを短押しすることで終了し、光電センサ300は運用(RUN)モードに復帰する。
【0133】
この詳細設定モードにおいて、光電センサ300がユーザのスイッチ操作を受け入れる状態になったら、このスイッチ操作を誘導するために当該第1スイッチ120A、第2スイッチ120B、第3スイッチ120Cを点灯又は点滅させる、あるいは、第2スイッチ120B、第3スイッチ120Cの機能を説明する表示であるアップシンボル122u、ダウンシンボル122dを点灯又は点滅させるようにしてもよい。また、操作を誘導するときだけ、第2スイッチ120B、第3スイッチ120Cの機能を説明するアップシンボル122u、ダウンシンボル122dを表示するようにしてもよい。
【0134】
以上、距離設定型光電センサ300の矩形の表示部100の表示態様を説明したが、スリム型の細長い表示部200であっても実質的に同じである。また、受光量の大小によってワークWの有無を検出する光電センサの表示に対しても同様である。
【0135】
スリム型光電センサ(図36〜図40):
図36〜
図40はスリム型光電センサ220に本発明を適用した例を示す。これら
図36〜
図40を参照して説明する技術的事項は、前述した矩形の表示部100を採用したボックス型光電センサ300にも適用可能である。
【0136】
図36、
図37を参照して、スリム型光電センサ220は2つのボタンスイッチを有し、この2つのボタンスイッチは、細長い表示部200の長手方向一端に隣接して位置する第1のスイッチ222と、他端に隣接して位置する第2のスイッチ224とで構成され、これら第1、第2のスイッチ222、224は、細長い表示部200の長手方向に延びる軸線上に配置されている。
【0137】
細長い表示部200には、光電センサ220が第1のスイッチ222の操作を受け付ける状態のときにアクティブになる第1のキャラクタ226が第1のスイッチ222に隣接した位置(表示部200の長手方向一端部)に表示され、他方、表示部200の長手方向他端部には、光電センサ220が第2スイッチ224の操作を受け付ける状態のときにアクティブになる第2のキャラクタ228が表示される。この第2のキャラクタ228は、これに隣接する第2スイッチ224の機能を説明する意義もある。
【0138】
変形例として、第1、第2のキャラクタ226、228は、これに対応する第1、第2のスイッチ222、224の操作が受け付けられる状態のときに表示部200に表示され、光電センサ220が第1、第2のスイッチ222、224の操作を受け付けない状態のときには表示部200から消失させるようにしてもよい。
【0139】
図36は、運用(RUN)中の表示例を示し、特にマニュアルチューニング(
図35)のときの状態を示す。この表示の状態では、第1のスイッチ222に設定値(しきい値「2345」)をダウンさせる機能が付与され、第2のスイッチ224に設定値(しきい値「2345」)をアップさせる機能が付与されている。
図36から分かるように、しきい値「2345」の左には現在値「4567」が表示され、この現在値の数字はしきい値よりも大きなサイズの数字で表示される。
【0140】
図37は、
図36と同様に、運用(RUN)中の表示例を示し、特にマニュアルチューニング(
図35)のときの状態を示す。
図36を参照して説明した例と同じに、この表示の状態では、第1のスイッチ222に設定値(しきい値「2345」)をダウンさせる機能が付与され、第2のスイッチ224に設定値(しきい値「2345」)をアップさせる機能が付与されている。前述した
図36とは逆に、
図37から分かるように、しきい値「2345」の右に現在値「4567」が表示されている。
【0141】
光電センサが設定値の調整を受け入れる状態にあるとき、第1、第2のスイッチ222、224の操作によって変更可能な設定値の数字を拡大してユーザに調整可能であることを明示してもよいし、この設定値の色を変化(例えば白黒反転)させてもよいし、設定値の文字又は数字の形状を変化させてもよい。
【0142】
図36、
図37に図示の光電センサ220は、第2のスイッチ224を長押しすることで詳細設定モードに移行する。この長押しを認識したときには、この長押しを認識したことを明示するシンボルやキャラクタが表示部200に表示される。長押しを認識したときの表示として、キャラクタを表示する他にこのキャラクタを点滅させる、例えば白黒表示のキャラクタであれば、このキャラクタの白黒を反転させる、キャラクタを拡大する、キャラクタの色を変化させる、キャラクタの形状を変化させるなどしてもよい。
【0143】
詳細設定モードにおいてしきい値や設定値の確定機能は第1又は第2のスイッチ222、224に割り付ければよく、この確定の操作を受け付けたときに表示部200にその旨(認識中)を明示するシンボルやキャラクタを表示するのがよい。この確定操作を認識したときの表示として、キャラクタを表示する他にこのキャラクタを点滅させる、例えば白黒表示のキャラクタであれば、このキャラクタの白黒を反転させる、キャラクタを拡大する、キャラクタの色を変化させる、キャラクタの形状を変化させるなどしてもよい。
【0144】
図38は、詳細設定モードで応答時間を設定するための画面を表示している状態のスリム側光電センサ220を示す。
図38の(I)は、詳細設定モードで設定可能な項目を選択するときの画面を示す。
図38の(II)は、応答時間を選択したときに、その設定値を変更するときの画面を示す。
【0145】
図38の(I)を参照して、詳細設定モードで設定可能な項目が細長い表示部200の左側に表示される。図示の例で説明すれば「Response Time(応答時間)」が設定可能な項目に相当する。図示の例では、Response Timeが括弧で囲まれている。これは、変更可能つまり他の設定可能な項目に移行させることが可能であることを意味している。変形例として、Response Timeの文字を拡大してもよいし、Response Timeの表示色を変化(例えば白黒反転)させてもよいし、Response Timeの文字の形状を変化させてもよい。
【0146】
表示部200には、その左端部に決定(Enter)を明示するシンボル230が表示され、この状態では第1のスイッチ222に、決定(確定)の機能が割り付けられた状態にある。他方、表示部200の右端部には、次の画面(次ページ)への移行を明示するシンボル232が表示され、この状態では第2のスイッチ224には、次画面へページ送りする機能が割り付けられた状態にある。この第2のスイッチ224を押し下げると、応答時間から次の設定可能な項目に画面が切り替わる。他方、第1のスイッチ222を押し下げると、応答時間の設定変更の画面に切り替わり、
図38の(II)の表示状態になる。
【0147】
図38の(II)は、応答時間(Response Time)の設定を変更することのできる画面を示す。図示の例では応答時間「20ms」が表示され、そして、「20ms」の値が括弧で囲まれている。この括弧によって「20ms」が変更可能であることを明示している。変形例として、「20ms」の数字を拡大してもよいし、「20ms」の数字の表示色を変化(例えば白黒反転)させてもよいし、「20ms」の数字の形状を変化させてもよい。
【0148】
この「20ms」は、第2スイッチ224を押すことで別の設定可能な数値が表示部200に表示される。応答時間のメニューとして、例えば1000ms、500ms、200ms、100ms、20ms、1msが用意されていれば、これらの数値を、第2スイッチ224を押し下げることで表示部200に呼び出すことができる。表示部200の右端部には、メニューを順次呼び出す操作が可能であることを明示すると共に第2スイッチ224の機能を説明するシンボル234が表示され、この状態では第2のスイッチ224には、各メニューを呼び出す機能が割り付けられた状態にある。他方、表示部200の左端部には、決定(Enter)を明示し、また、これに隣接する第1スイッチ222の機能を説明するシンボル230が表示される。この状態では第1のスイッチ222に、決定(確定)の機能が割り付けられた状態にある。
【0149】
図38の(II)に図示の例で説明すれば、「20ms」がユーザの所望する応答時間であれば、第1スイッチ222を押し下げることで、この「20ms」が応答時間(Response Time)として設定される。この操作を促すために、決定(Enter)を意味するシンボル230を点滅させてもよいし、色を変えてもよい。
【0150】
図39、
図40は、3つのスイッチを備えたスリム型光電センサを示す。この3つのスイッチは、前述したボックス型光電センサ300の第1〜第3のスイッチ120A〜120Cと同じ機能を有していることから、
図39、
図40には同じ参照符号を付してある。なお、
図39、
図40では、第2、第3のスイッチ120B、120Cとしてスイング型のスイッチが図示してあるが、第2、第3のスイッチ120B、120Cを独立したスイッチで構成してもよい。第2、第3のスイッチ120B、120Cを独立したスイッチで構成した場合には、これらスイッチを上下に配置するのがよい。
【0151】
ここに、スイング式のスイッチ120B&Cは、表示部200の長手方向の軸線上に配置され且つこの軸線上で揺動するように位置決めされている。
【0152】
図39は、運用(RUN)中の表示例を示し、表示部200に各スイッチ120A、120B、120Cの機能を明示するために第1スイッチ120Aに隣接した位置に「Set」の文字236が表示されている。表示部200の他端部には、第2、第3のスイッチ120B、120Cの機能を説明する、例えばアップダウンのシンボルやキャラクタを表示してもよいが、この表示例では、運用中に、第2、第3のスイッチ120B、120Cの誤操作を誘発しないように、第2、第3のスイッチ120B、120Cの機能に関連した表示が行われていない。勿論、しきい値の調整など第2、第3のスイッチ120B、120Cの操作が必要となる画面表示では、第2、第3のスイッチ120B、120Cの機能を説明するためのシンボルやキャラクタを表示部200の右端部に表示するのがよい。また、第2、第3のスイッチ120B、120Cの長押しによるモード切り替えの操作を光電センサ220が認識したときに、光電センサ220がスイッチ操作を認識したことを明示するシンボルやキャラクタを表示部200に表示するようにしてもよい。このモード切り替え操作を認識したときの表示として、キャラクタを表示する他にこのキャラクタを点滅させる、例えば白黒表示のキャラクタであれば、このキャラクタの白黒を反転させる、キャラクタを拡大する、キャラクタの色を変化させる、キャラクタの形状を変化させるなどしてもよい。
【0153】
図39の(II)は、第1のスイッチ120Aの操作を必要としないステップでは、「Set」の文字236が消去されることを説明するための図である。「Set」の文字236が消えたことをユーザが見ることで、このステップでは第1のスイッチ120Aを操作しても無意味であることを認識することになる。
【0154】
図40は、詳細設定モードで動作中の表示例を示し、この
図40の図示例は、前述した
図38と同様に、「Response Time(応答時間)」の設定項目を表示している例であるので、詳細な説明は省略する。
【0155】
図40の(I)は、設定項目を選択できる状態を示す。
図40の(II)は設定値を変更できる状態を示す。表示部200の左端部には、Enterのシンボル230が表示される。他方、表示部200の右端部には、アップダウンのキャラクタ238が表示される。
【0156】
図36〜
図40を参照して、2つの機械的なスイッチ222、224又は3つの機械的なスイッチ120A〜120Cを備えたスリム型光電センサ220を説明し、これら
図36〜
図40の例はボックス型光電センサ300にも好適に適用できることを説明したが、表示部にタッチスイッチ機能を備えた光電センサにも適用可能であることは言うまでもない。
【0157】
静電容量式のタッチスイッチは、表示部100、200に触れるだけで押し操作になるため、例えばスリム型光電センサ220のように幅狭のセンサを隣り合わせに複数台設置した場合、隣接する光電センサも誤って操作してしまう可能性がある。この問題を解消するために、一の光電センサが押し操作を認識したときには、この情報を隣接する光電センサに供給して、当該隣の光電センサは一の光電センサの押し操作に関連した動作が完了するまでは、当該隣の光電センサのタッチパネルの機能を制限するようにしてもよい。すなわち、一の光電センサが押し操作を認識し、この押し操作に関連した動作を実行している最中は、隣の光電センサのタッチパネルの機能を制限する、つまり当該隣の光電センサの押し操作を受け付けないようにするのが好ましい。
【0158】
広く一般的な意味の光電センサにおいて表示部に表示する情報を例示的に列挙すれば次のとおりである。
(1)出力に関しては、ON/OFF、アナログ電流値又はアナログ電圧値、チャンネル番号、L―on/D―on設定状態。
(2)現在値に関しては、距離、受光量、一致度、余裕度、チャンネル番号、プリセット後の現在値、シフト後の現在値。
(3)ホールドに関しては、ピーク値、ボトム値。
【0159】
(4)設定値に関しては、しきい値、チャンネル番号、下限値、上限値、ウインドウの第1、第2のしきい値。
(5)光電センサの状態に関しては、キーロックの有無、エラー及びワーニングなどの異常状態、外部入力のON/OFF状態、外部入力機能の動作状態、プリセット状態、APC状態、上位機器側との通信状態、連結子機との通信状態、設定されている検出モード。
(6)その他として、表示部の表示の上下反転、横書き/縦書き、タグ表示、表示言語の切り替え、光電センサの形式やシリアル番号。
上記の表示情報のうち時系列で変化する表示は出力のON/OFF、現在値、外部入力である。
【0160】
表示部100、200の表示方法として、数値表示の場合、その数字の大きさ、色、濃淡、点滅、バー表示、時系列情報の波形表示を挙げることができる。
【0161】
運用(RUN)モードでボックス型又はスリム型の光電センサが正常に動作しているときの表示部100、200の表示態様として、現在値だけの表示、現在値としきい値(設定値)とを同時に表示する以外に次の組み合わせを挙げることができる。
(1)現在値とホールド値の同時表示、
(2)現在値とホールド値と出力状態の同時表示、
(3)現在値としきい値と出力状態の同時表示、
(4)現在値と余裕度の同時表示、
【0162】
(5)現在値と余裕度と出力状態の同時表示、
(6)現在値とバー表示の同時表示、
(7)現在値とバー表示と出力状態の同時表示、
(8)第1チャンネルの現在値と第2チャンネルの現在値の同時表示、
(9)第1チャンネルの現在値と第2チャンネルの現在値と出力状態の同時表示など。