特許第6285502号(P6285502)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6285502
(24)【登録日】2018年2月9日
(45)【発行日】2018年2月28日
(54)【発明の名称】水力タービン用の支持装置
(51)【国際特許分類】
   F03B 13/26 20060101AFI20180215BHJP
   F03B 17/06 20060101ALI20180215BHJP
【FI】
   F03B13/26
   F03B17/06
【請求項の数】15
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-130034(P2016-130034)
(22)【出願日】2016年6月30日
(62)【分割の表示】特願2014-545348(P2014-545348)の分割
【原出願日】2012年12月6日
(65)【公開番号】特開2016-191384(P2016-191384A)
(43)【公開日】2016年11月10日
【審査請求日】2016年6月30日
(31)【優先権主張番号】1121179.4
(32)【優先日】2011年12月9日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】513279386
【氏名又は名称】タイダルストリーム リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100549
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 嘉之
(74)【代理人】
【識別番号】100113608
【弁理士】
【氏名又は名称】平川 明
(74)【代理人】
【識別番号】100123319
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 武彦
(72)【発明者】
【氏名】トドマン,マイケル トル
(72)【発明者】
【氏名】アームストロング,ジョン リチャード カリュー
【審査官】 松浦 久夫
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/004308(WO,A2)
【文献】 英国特許出願公開第02434410(GB,A)
【文献】 英国特許出願公開第02441822(GB,A)
【文献】 特表2012−532274(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F03B 13/26
F03B 17/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の水流タービンをその上に装着するように構成された長尺状の浮力フレームと、一端が前記フレームに回動自在に結合され、他方の端部が水面下の係留装置に結合するように構成される剛体アームと、前記フレームの浮力を変化させる手段であって、それによって、前記フレームが、使用中に、ほぼ水平の保守管理位置とほぼ垂直の運転位置との間において前記結合の回りに回動自在になる手段と、を備え、前記フレームはバラスト水によってバラスト調整できるように構成された浮力室を有し、第1の浮力室は、バラスト水を満たすと前記保守管理位置に向かって前記フレームを回動させ、第2の浮力室は、バラスト水を満たすと前記運転位置に向かって前記フレームを回動させる、水面下のタービン装着装置。
【請求項2】
前記室にバラスト水を追加できるように、および/または、前記室からバラスト水を排出できるように操作可能な1つまたは複数の弁をさらに含む、請求項1に記載の装着装置。
【請求項3】
前記運転状態において、前記フレームの垂直方位のトリム調整を可能にするために、第1の浮力室が水流の方向に対して前方に、第2の浮力室が後方に設けられる、請求項1または2に記載の装着装置。
【請求項4】
前記前方および後方の室が、前記運転状態において、前記フレームのほぼ鉛直の区画部材によって画定される、請求項3に記載の装着装置。
【請求項5】
前記保守管理状態において、浮力室が、水流の方向に対して前記フレームの長手方向に設けられ、前記室は、前記保守管理状態と前記運転状態との間の移行時にあるときに、前記アームに対する前記フレームの角度のトリム調整を可能にする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装着装置。
【請求項6】
前記1つまたは複数の室にバラスト水を追加するように、および/または、前記1つまたは複数の室からバラスト水を排出するように操作可能なポンプをさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の装着装置。
【請求項7】
前記フレームは、前記浮力室のバラストの差で回動される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装着装置。
【請求項8】
前記フレームが前記保守管理位置にあり、かつ、前記アームの他方の端部がほぼ水平に前記フレームと並べられ、前記アームの他方の端部が、前記フレームの曳航点を有する浮上配備状態を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装着装置。
【請求項9】
前記結合が、前記運転位置において浸漬される前記フレームの部分において行われる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の装着装置。
【請求項10】
前記フレームが、前記運転位置において部分的に浸漬される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の装着装置。
【請求項11】
1つまたは複数の交差部材によって連結される複数のほぼ平行な長尺状のフレームを含み、さらに、前記アームが、前記フレームの2つに回動自在に結合するように係留装置の端部からフォーク状になっている、請求項1〜10のいずれか一項に記載の装着装置。
【請求項12】
前記装着装置の上に装着された1つまたは複数の水流タービンをさらに含み、前記ター
ビンが、前記保守管理位置においては実質的に前記水面の上部にある、請求項1〜11のいずれか一項に記載の装着装置。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか一項に記載の水面下のタービン装着装置を、ほぼ水平の保守管理位置とほぼ垂直の運転位置との間に動かす方法であって、前記アームを水面下の係留装置に係留するステップと、前記フレームの浮力を変化させるステップと、を含む方法。
【請求項14】
前記第1の浮力室をバラスト水で満たすことによって前記フレームを前記運転位置から前記保守管理位置に回動させるステップと、
前記第2の浮力室をバラスト水で満たすことによって前記フレームを前記保守管理位置から前記運転位置に回動させるステップと、
を含む請求項13に記載の方法。
【請求項15】
バラスト水は、前記第1の浮力室に満たされると前記第2の浮力室から排出され、逆もまた同様である、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水流、特に沿岸領域または河口における水流から動力を発生させるためのタービンに関する。
【背景技術】
【0002】
河川流中におけるこのようなタービンの装着装置用として多くのシステムが提案されてきた。具体的な問題は、いかにして、タービンを運転位置に運び込んで配備し、さらに保守管理または取り外しのために回収できるように構成するかという点である。
【0003】
いくつかのこのようなシステムの特徴は、配備段階および回収段階において補助をする可変浮力を備えた装着フレームの使用である。例えば、英国特許第2348249B号明細書(Armstrong)は、装着フレームを、水面下の係留装置を貫通する傾斜縦軸の回りに、配備される運転位置から水平の浮上保守管理位置まで揺動させる可変浮力の使用を開示している。英国特許出願公開第2434410A号明細書(Todman)は、同様の効果を実現するために、装着フレームを剛体のテザーアームの回りに制御して回転させるが横揺れの回転は伴わない方式と組み合わされた可変浮力の使用を開示している。他のいくつかの提案は、例えば英国特許出願公開第2256011A号明細書(Fraenkel)のように、ケーブルなどの可撓性のテザーに基づいてなされている。
【0004】
考慮するべき他の因子として、運転流れ中におけるタービンの縦揺れ(すなわち、水面下の係留装置を通る横方向の水平軸の回りの回転)の安定性が含まれる。上記に引用した特許文献および英国特許出願公開第2409885A号明細書(MCT)などの先行のいくつかの開示においては、浮力駆動の受動的縦揺れ安定性を達成するために、装着装置の1つまたは複数の部分が表面を貫通することを利用する。それによって、流れおよび牽引の条件が変化しても、タービンは制御された限度内で昇降する。タービンの完全な浸漬の実現を希望する他の方式は、表面穿通部材の代わりに、このような安定性を実現する能動制御表面を用いる(例えば国際公開第00/42318A号パンフレット、Dehlsen)。例えば英国特許第2422878B号明細書(Mackie)など、縦揺れの制御に表面穿通部材を提案し、可撓性テザーによって繋がれるタービンの横揺れの調整に能動制御表面を提案しているものもある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、浮上配備状態からほぼ浸漬された運転位置へのバラストの調整による動きを伴う代替的な構成を提供する。
【0006】
本発明によれば、1つまたは複数の水流タービンをその上に装着するように構成された長尺状の浮力フレームと、一端がそのフレームに回動自在に結合され、他方の端部が水面下の係留装置に結合するように構成される剛体アームと、前記フレームの浮力を変化させる手段であって、それによって、前記フレームが、使用中に、ほぼ水平の保守管理位置とほぼ垂直の運転位置との間において、前記結合の回りに回動自在になる手段と、を備えた水面下のタービン装着装置が提供される。
【0007】
保守管理位置と運転位置との間の動きは、実質的に、例えば適切なポンプ、弁などを介してバラスト水を追加または排出することによる浮力の変化によって決定される。浮力室からバラスト水を排出するには圧縮空気を用いることができる。動きは、フレームとアームとの間に作用するブレーキまたは同類器具、例えば、相対的に可動な構成要素のブレー
キ表面を把持する一構成要素のキャリパーブレーキによって制御することができる。
【0008】
一実施形態において、フレームは、1つまたは複数の浮力室を含み、浮上配備/保守管理状態と、浸漬または部分浸漬された運転状態との間の動きに対して構成されたほぼ中空の容器によって構成することができる。
【0009】
保守管理状態と運転状態との間の動きは、水流の牽引力および/または水力タービンを好ましい方向に回転させることによって補助することができる。タービンは、自動回転を可能にすることも、所要の方向に推進力を発生させるように駆動することも、いくつかのタービンを異なる方向に回転させることもできる−それぞれ、装着装置の動きを補助する目的に対して、付加的な牽引力が生じる。
【0010】
一実施形態においては、装着装置に、装着装置を円弧状に動かす牽引力が誘起される作動状態と、円弧状の動きが導入されない実質的な非作動状態との間に配置可能な1つまたは複数の能動的牽引力表面が設けられる。
【0011】
一実施形態においては、浮力の変化によって、装着装置が実質的に運転状態の方向に回転し、それと同時に、能動的牽引力表面が、装着装置を運転状態に移行させるかまたはそれを補助するように配置される。
【0012】
使用中、フレームは1つまたは複数の水流タービンを支持するが、この水流タービンは、通常、フレームの下流側に配置される水平軸のタ−ビンである。フレームは、運転状態と保守管理状態との間の直角のほぼ全域に回動するが、この構成によって、装着装置の保守管理状態において、タービンが、ほぼまたは完全に水面上に出ることが可能になる。
【0013】
アームは、配備状態にあるときの装着装置を曳航する部材を含むことができる。このため、アームは、フレームのほぼ前方に突き出るように、浮上していても、フレームに係止していてもよい。曳航状態においては、アームの先端部(係留端部)はほぼ水面上にある。配備位置に到着すると、アームの係止を解除し、アームを、フレームに取り付けたまま、水面下の係留装置に結合するために沈下させる。係留装置は、回動自在な結合を構成して、装着装置の水流中における昇降を可能にし、潮汐装着(tidal installation)の場合には、潮の干満の両者における発電を可能にするために、ほぼ垂直な軸の回りのアームの回動を可能にする。係留装置における関節構造は、水面におけるアームの保守管理を可能にするように、例えば自在継ぎ手の形で、アームの端部に設けることが望ましい。アームは、係留装置において、適切な係止具と共に、関節構造と、プラグおよびソケット構成とを含むことができる。
【0014】
好ましい実施形態においては、アームおよびフレームは、運転状態に回動する際にフレームの過大回転を防止するために、運転状態において当接する。アームとフレームとの間の直接接触、または、末端ストップまでカラー内を摺動するステー材の利用を含む任意の当接方式を設けることができる。この当接部は、柔軟なおよび/または弾力のある緩衝材を含むことができ、また、平均位置の回りの幾分かの相対的な角度動作、通常±10°以下の角度動作を可能にすることができる。アームおよびフレームは、運転状態において、ほぼ固定された角度関係の位置に係止することができる。
【0015】
使用中、装着装置は水流の中に流され、従って、水流の牽引力を、保守管理状態から運転状態への動きを補助するのに利用することができる。特に、フレームを(垂直の)運転状態にほぼ近い状態に動かすために、浮力を変えることができる。この構成によって、浮力が高められると、逆の動きが確実に遂行される。運転状態への最後の動きは、能動的牽引力表面(active drag surfaces)および/またはアクチュエータ
によって行うことができる。アクチュエータは、例えば、アームおよびフレーム間において回動軸の回りに運転可能なモータ、掴握装置、突き出し装置、あるいは、運転状態への動きの最後の部分を得るのに適切な他の任意の装置を含むことができる。
【0016】
代わりの方式として、フレームがテザーアームとのその係合位置に近付いた際のフレームのトリム調整を可能にするために、バラスト室を別個の区画に分割することができる。一実施形態においては、フレームが、その垂直に近い位置において、別個の前方および後方(水流の方向に対して)の室を有することができ、バラスト水を差別的に追加または排出することによって、垂直線に対するフレームの角度の調整が可能になり、その結果、係止のための正しい位置を実現できるであろう。通常、緩やかに増大する動きが実現される。水平位置と垂直位置との間のフレームの回転のトリム調整のために、フレームの垂直軸(配備状態における)に沿って配置される室における差別的なバラスト水注入を用いることができる。
【0017】
一実施形態例において、アームは、ほぼ真直であり、水流の方向に対してアームの後部においてフレームに支承されている(保守管理状態において)。このような結合は、運転状態にある場合はフレームの中央点の下部にあり、一実施形態例においては、その下端に隣接している。別の例では、アームは、配備状態において、肘状の屈曲形態で下向きにクランク状に折り曲げられており、長尺状のフレームのほぼ中央点において結合されている。
【0018】
さらに別の例においては、アームを、(保守管理状態において)フレームのさらに前端部の方向に結合することができる。この場合、アームの下部の延長部分は、運転状態において、フレームの後端部または下部部分に対して固定される。
【0019】
本発明は、さらに、浮力の調整のみによって、水流タービンの装着装置を配置する方法も提供する。
【0020】
本発明の他の特徴は、単なる事例として添付の図面に示す好ましい実施形態に関する以下の記述から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の第1実施形態の、配備状態における側面図である。
図2図1に対応する図であり、保守管理状態における第1実施形態を示す。
図3】運転状態への移動中の第1実施形態を示す。
図4】運転状態における第1実施形態を示す。
図5】双胴の実施形態の運転状態における斜視図を示す。
図6】運転状態における本発明の第2実施形態を示す。
図7】配備状態における本発明の第3実施形態を示す。
図8】運転状態における本発明の第3実施形態を示す。
図9】配備状態における本発明のさらに別の実施形態を示す。
図10】保守管理状態における図9の実施形態を示す。
図11】運転状態における図9の実施形態を示す。
図12】運転状態における本発明のさらに別の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1〜4を参照すると、水流タービン組立体10は、タービン12、13用の支持装置11と、剛体のテザー14とを含む。水面下の地表面(例えば海底)が符号15で示され、水面が16で示される。テザー14の一方の端部には、水面下の地表面または所定位置の水面下の装着点に固定するために、水面下の係留具17が設けられる。テザー14の他
方の端部は、支承部18を介して支持装置に結合される。係留具17は、自在継ぎ手または同類の器具と、水面下の係留装置のソケット用のオス型突起形態のプラグとを含む。
【0023】
図1は、組立体10が、例えば引き船に曳航されて、据え付け位置に浮かべられた配備状態を示す。組立体の吃水は浅く、タービン12、13は、水面の外に出るように、支持装置11の上向きの表面上に配置される。テザー14は、組立体用の曳航アームとして機能することができ、係留具17は、ほぼ表面における曳航点を構成する。
【0024】
支持装置は浮揚性であることが理解されるであろう。これは、任意の適切な方法によって、例えば、支持装置に1個または複数の適切な浮力室を設けることによって構成することができる。支持装置は、それ自体、所要の浮力を有する閉止された中空構造を含むことができる。以下に明らかになるように、組立体が発電状態を取り得るようにするため、支持装置の浮力は調整可能である。
【0025】
テザー14は、通常浮揚性であるが、支持装置11に適切な方法でロックするか係止することによって、図1の配備状態において支持することができる。例えば、自動作動させ得る取り外し可能な止ピン24などを設けることができる。
【0026】
図2は、テザー14が配備状態から解放され、水面下の地表面15に係留された、組立体の保守管理状態を示す。テザー係留装置20は、支持装置11が、例えば潮の干満の際の水面16のレベルの変化によって昇降するのを可能にするような関節構造を含む。この係留装置は、例えば潮の流れの逆転を受け入れるために、支持装置が水流の方向の変化に反応して向きを変えることを可能にすることもできる。
【0027】
ブレーキ21を、テザー14と支持装置11との間において作動するように設け、所要の場合に、相対的な動作を減衰または制限するように用いることができる。この場合、キャリパーブレーキが適している。
【0028】
図2の保守管理状態においては、タービンは、水面の外に出ており、保守管理、修理または交換に適した位置にある。例えばボートからのアクセスが容易であり、支持装置には適切な作業プラットホームなどを設けることができる。
【0029】
図3は、組立体の保守管理状態から運転状態への移行を表現している。支持装置の浮力が、通常は1つまたは複数の浮力室の中に導入される水の形のバラストを漸次追加することによって低減される。支持装置は、流れの方向の末端が沈下するように構成され、従って、図4の運転状態に近付くまで、支承部18の回りに(時計回りの方向に)回動する。この点において、浮力制御を中断するかまたは停止することが望ましい場合があり、それによって支持装置の逆の動きを確保できる。矢印19で示す水流からの牽引力を、支持装置11を一般的に垂直な図4の方位に回動させるための補助に利用することができる。
【0030】
タービンは、自動回転させることも、保守管理状態への動きまたはそれからの動きを補助する目的から牽引力を強化するために、逆方向に駆動することもできる。いくつかのタービンを、通常は異なる水平使用面に設けると、動きを強化するために差別的な回転を用いることができる。タービンの速度の制御によって、フレームの動きの精密制御が可能になる。
【0031】
代わりの方式として、能動的牽引力表面を配置することも、支承軸18を介してモータが作動することも、テザー14と支持装置11との間に、プッシュ−プル装置を設けることもできる。この構成の利点は、支持装置が、自動的に(または支援によって)、僅かに傾斜した状態、例えば垂直に対して10°未満の状態であって、浮力の変化が保守管理状
態の回復を確実にすると見られる状態に戻ることができる点にある。
【0032】
ピン24のような係止具を係合するためにフレームの垂直位置を調整する代替的手段または追加的手段は、例えば垂直区画部材77の前方および後方にバラスト室を設けることである。フレームの後端側(図に見て右側)の室にバラスト水を充満すると、フレームを時計回りの方向に回転させ、前端側(図に見て左側)の室の場合は反時計回りの方向になる。
【0033】
垂直位置以外の位置におけるフレームのトリム調整用として、垂直の運転状態と水平の保守管理状態との間の角度にある際のフレームのバランス位置のトリム調整を可能にするように、フレームの長さに沿ってバラスト室を配置することができる。
【0034】
テザー14は、支承部18の上部に延びる補助アーム22であって、運転状態にある時に支持装置11の当接部に係合可能な真直またはクランク状の端部23を有する補助アーム22を含む。当接部は、衝撃負荷を避けるために、柔軟な緩衝材などを含むことができる。図4の状態になると、支持装置およびテザー14が、規定の範囲、すなわち通常平均位置の回りに±10°以下の範囲を超えてさらに相対的に動くのを防止するために、ロックまたは係止具が係合される。
【0035】
図4に見られるように、支持装置は、その位置を示すことができるように、水面から突き出た状態で配置される。適切な警告灯を設けることができる。運転状態においては、タービン12、13は、完全に浸漬されて発電するように構成される。この電気は、任意の適切な方法で、例えばテザー14のケーブルおよび任意の適切なタイプの水中集電装置を介して伝送することができる。
【0036】
タービンの保守管理または修理が必要になると、当接部のロックを外し、かつ支持装置11の浮力を増大することによって、組立体を運転状態(図4)から保守管理状態(図2)に動かし得ることが理解されるであろう。この浮力の増大は、バラスト水を浮力室から排出することによって実現できる。円滑な進行移行を確実に行うために、支承部18の回りの相対的な動きの速度を制御するようにブレーキを用いることができる。
【0037】
例としての多タ−ビンアレイの斜視図が図5に示されている。このアレイは、2つの浮力室31からなる支持装置11を含み、この2つの浮力室31は、6個の発電タービン34のアレイが取り付けられるほぼ水平の上部および下部交差アーム32、33によって結合される。図5の構成は運転状態を表している。支持装置11は、使用中水流の方向に対して横方向に位置する一般的に十字形のフレームを含み、保守管理状態にある時には、水面とほぼ共面である。
【0038】
「Y」字形のテザー35が水面下の係留装置36に結合される頂点を有する。この係留装置36は、この実施形態においては、37における垂直軸の回りの360°の回転と、38における水平軸の回りの上下動とを可能にする。係留装置は、さらに、必要に応じて、側方から側方への構造の横揺れを可能にすることもできる。
【0039】
テザーの各アーム39は、下部交差アーム33と各室31との間の結合部に隣接して支持装置に支承され、さらに、それぞれの補助アーム40を規定する。この補助アーム40は、上部交差アーム32と各室31との間の結合部に隣接する係合用のクランク状の当接端部を有する。この構成は、図5に示すように一般的に対称である。図示の構成は、テザー35を水中において低い位置に配置しており、従って、船の通過を過度に妨げることはない。
【0040】
図6は別の実施形態を示す。この実施形態においては、補助アームまたは各補助アームが剛体リンク51を含み、この剛体リンク51は、テザー14の一方の端部に支承されると共に、支持装置11上に支承されるカラーまたは耳軸52内で摺動する。この構成は開閉窓のステーに似ている。リンク51は、支持装置11の緩衝材と係合するその自由端の当接部分と、運転状態にある場合に相対的な動きを防止するための適切なロックまたは係止具とを有する。当接部分は、支持装置を、運転状態にある場合にほぼ垂直の平面内に保持する。保守管理状態に動く際には、リンク51は、耳軸を貫通して摺動し、支持装置11の突然の方位変化を避けるようにブレーキで制動することができる。
【0041】
図7および8は第3実施形態を示す。この実施形態においては、タービン64を、支持装置61の前端または先端の方向に取り付け、支持装置を、最初に前端部から(反時計回りの方向に)、図8の運転状態に沈下させる。テザー62は、図7の配備状態において大きな吃水を有するように、例えば60°より大きい角度にクランク状に折り曲げられている。しかし、図8に見られるように、運転状態においては、テザーは水面下の地表面に近接して位置する。テザー62および支持装置61の相対的な動きを防止するための適切な当接部および係止具を、63の位置に設けることができる。この構成においては、タービン64は、支持装置61の先端側にあり、従って図4および6の構成に比べて、遮られることがない。
【0042】
図9〜11は第4実施形態を示す。この実施形態においては、テザー72は、係留端部73からフレーム支承部74まで真直であり、従って、配備状態において浅い吃水を有する(図9)。図10は保守管理状態を表す。
【0043】
図11は、支持装置71が時計回りの方向に90°回動された運転状態を示す。テザーのクランク状に折り曲げられた端部75は、支持装置71の後縁面に対する当接部76を構成している。支承部74は支持装置71の低部部分にあり(図11)、当接部は支持装置のほぼ中央点に位置している。前記のように緩衝材を組み込むことができる。
【0044】
図においては、図5の主フレームの円材31は真直に(かつ、保守管理状態においては水平に)表現されている。実際には、この円材は、保守管理状態において中央部が低下するように、僅かにくの字形に曲げることができる。このような構成は、凌波性を強化することができ、かつ、運転状態にある場合の浮力のバランスを改善することができる。
【0045】
図12は、運転状態において、テザー14がフレームのさらに上方に(中央点に隣接して)結合される運転システムの構成の別の例を示す。この場合、下方の補助アーム22が、フレームの後端部または下部部分(主支承部18と下端との間のほぼ中央)に対する固定用として用いられる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12