特許第6285526号(P6285526)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6285526
(24)【登録日】2018年2月9日
(45)【発行日】2018年2月28日
(54)【発明の名称】空気充填ポール及びその加工機
(51)【国際特許分類】
   B31D 5/00 20170101AFI20180215BHJP
   B65D 81/05 20060101ALI20180215BHJP
【FI】
   B31D5/00
   B65D81/05 400
【請求項の数】12
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-215248(P2016-215248)
(22)【出願日】2016年11月2日
(65)【公開番号】特開2017-94724(P2017-94724A)
(43)【公開日】2017年6月1日
【審査請求日】2016年11月4日
(31)【優先権主張番号】104138357
(32)【優先日】2015年11月19日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】509324687
【氏名又は名称】亞比斯包材工場股▲分▼有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】506406054
【氏名又は名称】廖苔安
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(72)【発明者】
【氏名】廖苔安
(72)【発明者】
【氏名】廖國雄
(72)【発明者】
【氏名】廖建華
【審査官】 小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2006/0042184(US,A1)
【文献】 特開2009−078537(JP,A)
【文献】 特開昭50−050195(JP,A)
【文献】 特開2015−013668(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B31D 5/00
B65D 81/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
は円錐形構造を呈するガイド部位を包括し、後端は外径が前記ガイド部位の外径より大きいパッキン部位を包括し、前記パッキン部位に形する吸気口を含み、空気を前記吸気口から注入するためのチャンバーと、本体の外壁に形成し、前記ガイド部位と前記パッキン部位の間に間隔を置いて配置される、空気を吹き出すための複数の吹出孔とを更に含む本体と、
前記本体の後端から外方へ延伸する連接棒と、
前記本体の後端に設けられて前記後端パッキン部位と前記連接棒の間に位置するカッターと、
前記パッキン部位の前記吸気口に連接することで空気を前記チャンバーまで輸送するために用いられる少なくとも1個の空気充填管と、を含むことを特徴とする、
空気充填ポール。
【請求項2】
前記本体の全体は、細長い円錐体で、仕切板を含み、前記仕切板が前記チャンバーに設けられることで2つの空気充填対応ゾーンを区分し、前記仕切板の外端が前記吸気口に位置することで2つ以上の開口部を形成し、前記2つ以上の開口部が各々2個以上の前記空気充填管に連接することを特徴とする請求項1に記載の空気充填ポール。
【請求項3】
複数の開閉弁を更に含み、各当該開閉弁が各前記空気充填管に各々設けられて空気充填の開閉を制御することを特徴とする請求項2に記載の空気充填ポール。
【請求項4】
前記本体は、小さいサイズから大きいサイズまでの複数球体を直結してからなり、前記ガイド部位が複数の小球体箇所に位置し、前記パッキン部位が前記大球体箇所に位置することを特徴とする請求項1に記載の空気充填ポール。
【請求項5】
本体の先端は円錐体で、本体の段間部から後端までが円管とすることを特徴とする請求項1に記載の空気充填ポール。
【請求項6】
搬送ローラと加工テーブルとを含み、前記搬送ローラが空気未充填の空気密封体を前記加工テーブルに搬送する前置作業台と、
その前記連接棒は前記加工テーブルに固定され、前記本体のガイド部位を前記空気密封体の空気充填通路内に挿入する請求項1〜5のいずれか一項に記載の空気充填ポールと、
巻取リールを含み、前記巻取リールが空気充填済みの前記空気密封体を巻き取る後置リールスタンドと、を含むことを特徴とする、
加工機。
【請求項7】
複数の加圧ローラを更に含み、前記加圧ローラが前記空気充填ポールに隣接して設けられ、各前記加圧ローラが各々前記空気密封体の上方と下方に押し当てて平面形前記空気密封体を前記後置リールスタンドに搬送することを特徴とする請求項6に記載の加工機。
【請求項8】
複数の加圧ローラを更に含み、前記加圧ローラが前記空気充填ポールに隣接して設けられ、各前記加圧ローラが各々前記空気密封体の前方と後方に押し当てて立形前記空気密封体を前記後置リールスタンドに搬送することを特徴とする請求項6に記載の加工機。
【請求項9】
前記加圧ローラの形状は、円形の加圧ローラ、歯車状の加圧ローラ或いは蝶形の加圧ローラのいずれかとすることを特徴とする請求項8に記載の加工機。
【請求項10】
前記蝶形の加圧ローラは、凹溝を含み、前記空気充填ポールが前記凹溝内に位置することを特徴とする請求項9に記載の加工機。
【請求項11】
前記搬送ローラ及び前記加工テーブルの間に位置する摺動軸を更に含み、前記摺動軸が前記空気密封体を動かせることを特徴とする請求項7に記載の加工機。
【請求項12】
前記空気密封体は、複数のフィルム及び複数のヒートシール線とを含み、前記ヒートシール線が前記フィルムに熱溶着されて空気未充填の複数の気室を形成し、空気未充填の前記気室が前記空気充填ポールの前記パッキン部位に押し込まれ、前記パッキン部位にある前記吹出孔が空気未充填の前記気室に空気を充填し、前記カッターで前記フィルム側端の前記ヒートシール線を切断することを特徴とする請求項7に記載の加工機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気密封体の空気充填構造に関し、特に、空気充填ポール及びその加工機に関する。
【背景技術】
【0002】
現在エアー緩衝材製造機は、主に前置送材端、加工テーブル及び後端リールスタンドが設けられ、加工テーブルが前置送材端から送ってきた空気未充填の包装袋を受け、加工テーブル上においてエアー注入機で包装袋に空気を充填し、空気充填済みの包装袋を引き続き後端リールスタンドに搬送して巻き取る。
【0003】
図1を参照する。図1は連続空気充填密封袋の上面図で、特許文献1に開示されている連続空気充填密封袋の輸送方法である。この従来技術の加工テーブルA上にあるエアー注入機Bは、エアチューブ構造B1のみで、エアチューブ構造B1で包装袋Dの空気充填通路D1内にエアブローするが、エアチューブ構造B1自体が空気充填大きさの調整による制御作用を提供しておらず、且つ包装袋Dが加工テーブルA上においてシワ、ぎっしりと詰まった状態が発生した時、従来の単一のエアブロー口のエアチューブ構造B1は、シワ箇所を伸ばして平坦な状態にさせることができず、包装袋Dのシワ、ぎっしりと詰まった状態を改善できなかった場合、加工過程の不順及び危険が起きる恐れがある。よって、如何にして加工時の包装袋Dに形成するシワ箇所を効果的に伸ばす空気充填ポール及び加工機を製造するかが、終始当業者が解決を望んでいる問題であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許公告第5261466号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の従来技術の問題点に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、以下の発明を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、本体と連接棒とカッターと少なくとも1個の空気充填管とを含む空気充填ポールを提供する。本体の先端は円錐形構造を呈するガイド部位を包括し、本体の後端は外径がガイド部位の外径より大きいパッキン部位を包括し、本体のパッキン部位に吸気口を形成し、本体は空気を吸気口から注入するためのチャンバーと、本体の外壁に形成し、空気を吹き出すための複数の吹出孔とを更に含み、連接棒は、本体の後端から外方へ延伸し、カッターは本体の後端に設けられてパッキン部位と連接棒の間に位置し、少なくとも1個の空気充填管がパッキン部位の吸気口に連接することで空気をチャンバーまで輸送するために用いられる。
【0007】
若干の実施例において、本体の全体は、細長い円錐体で、仕切板を含み、仕切板がチャンバーに設けられることで2つの空気充填対応ゾーンを区分し、仕切板の外端が吸気口に位置することで2つ以上の開口部を形成し、2つ以上の開口部が各々2個以上の空気充填管に連接し、且つ空気充填ポールは複数の開閉弁を含み、各開閉弁が各空気充填管に各々設けられて空気充填の開閉を制御する。
【0008】
若干の実施例において、本体は、小さいサイズから大きいサイズまでの複数球体を直結してからなり、ガイド部位が複数の小球体箇所に位置し、パッキン部位が複数の大球体箇所に位置する。
【0009】
若干の実施例において、本体の先端は円錐体で、本体の段間部から後端までが円管とする。
【0010】
本発明は、前置作業台と上記空気充填ポールと後置リールスタンドとを含む加工機を更に開示する。前置作業台は、搬送ローラと加工テーブルとを含み、搬送ローラが空気未充填の空気密封体を加工テーブルに搬送し、空気充填ポールの連接棒は加工テーブルに固定され、本体のガイド部位を空気密封体の空気充填通路内に挿入し、後置リールスタンドは、巻取リールを含み、巻取リールが空気充填済みの空気密封体を巻き取る。
【0011】
若干の実施例において、加工機は、複数の加圧ローラを更に含み、複数の加圧ローラが空気充填ポールに隣接して設けられ、各加圧ローラが各々空気密封体の上方と下方に押し当てて平面形空気密封体を後置リールスタンドに搬送する。
【0012】
若干の実施例において、加工機は、複数の加圧ローラを更に含み、複数の加圧ローラが空気充填ポールに隣接して設けられ、各加圧ローラが各々空気密封体の前方と後方に押し当てて立形空気密封体を後置リールスタンドに搬送する。
【0013】
若干の実施例において、加圧ローラの形状は、円形の加圧ローラ、歯車状の加圧ローラ或いは蝶形の加圧ローラとする。蝶形の加圧ローラは、凹溝を含み、空気充填ポールが凹溝内に位置する。これ以外に、加工機は搬送ローラ及び加工テーブルの間に位置する摺動軸を更に含み、摺動軸が空気密封体を動かせる。
【0014】
若干の実施例において、空気密封体は、複数のフィルム及び複数のヒートシール線とを含み、複数のヒートシール線が複数のフィルムに熱溶着されて空気未充填の複数の気室を形成し、空気未充填の複数の気室が空気充填ポールのパッキン部位に押し込まれ、パッキン部位にある複数の吹出孔が空気未充填の複数の気室に空気を充填し、カッターで複数のフィルム側端の複数ヒートシール線を切断する。
【発明の効果】
【0015】
上記空気充填ポールの構造設計によって、空気充填ポールの先端の円錐形構造は、空気密封体の空気充填通路内に挿入して空気を充填することに便利で、空気充填ポールの後端の体積が比較的大きいため、シワのフィルムに対応し、空気が吹出孔から気室に吹き込むことをアシストし、且つシワを伸ばすことができ、該カッターが空気密封体の側端をスムーズに切断させることができ、連接棒が空気密封体の側端に詰まらないため、空気充填後の気室をスムーズに巻き進めることができる。
このほか、加工機の複数の加圧ローラにより空気密封体を前進させると共に空気密封体の側端に押し当て、空気密封体の空気充填時、気室の膨張による収縮変位の問題を減らす。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】従来技術の連続空気充填密封袋の上面図である。
図2】本発明の実施例1に係る空気充填ポールの立体外観図である。
図3】本発明の実施例1に係る空気充填ポールの側面図である。
図4】本発明の実施例2に係る空気充填ポールの側面図である。
図5】本発明の実施例1に係る加工機の側面図である。
図6】本発明の実施例1に係る加工機の上面図である。
図7】本発明に係る歯車状の加圧ローラと空気密封体の部分拡大図である。
図8】本発明に係る歯車状の加圧ローラと空気密封体の正面図である。
図9】本発明に係る蝶形の加圧ローラと空気密封体の部分拡大図である。
図10】本発明に係る円形の加圧ローラ/蝶形の加圧ローラと空気密封体の正面図である。
図11】本発明の実施例2に係る加工機の側面図である。
図12】本発明の実施例2に係る加工機の上面図である。
図13】本発明の実施例3に係る加工機の立体外観図である。
図14】本発明に係る空気充填ポールの別の実施態様の立体外観図である。
図15】本発明に係る複数の加圧ローラで平面形空気密封体に押し当てている様子の上面図である。
図16】本発明に係る加圧ローラの別の実施態様の立体外観図である。
図17】本発明に係る立形空気密封体の立体外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
≪実施例1≫
図2は空気充填ポール1の実施例1の立体外観図である。本実施例において、空気充填ポール1は細長い棒状の構造であるが、これに限られるものではなく、若干の実施態様において、空気充填ポール1は複数の直結した球体11bで構成(図4)され、本実施例において、空気充填ポール1は本体11と連接棒21とカッター22と複数の空気充填管31(1個の空気充填管31を使用してもよい)とを含む。
【0018】
更に図2図3を参照する。図3は、実施例1に係る空気充填ポールの側面図で、本体11が細長い円錐体11aで、本体11の内部が中空となり、本体11は金属又はプラスチック素材で製造されことができ、本体11の先端から後端に向けて徐々に拡大することでガイド部位13及びパッキン部位14を形成し、ガイド部位13は頭部が小さいため空気密封体9の空気充填通路90内に挿入することに便利である。
本体11のパッキン部位14に吸気口15を形成し、本体11はチャンバー16及び複数の吹出孔17を更に含む。チャンバー16は本体11の様式により口径が小から大にできるものを形成し、チャンバー16は空気が吸気口15から注入するために用いられ、且つ空気が本体11外壁にある複数の吹出孔17から吹き出す。各吹出孔17の間隔は等距離或いは不等距離とすることができ、各吹出孔17が本体11外壁の任意の位置に設けられることができ、各吹出孔17の孔径も細長い円錐体11aの体積に合わせて小から大にできるが、これに限られるものではなく、各吹出孔17の孔径を一致させてもよい。本実施例において、各吹出孔17の孔径は2.5mm又は3.2mmで、且つ各吹出孔17中心間の間隔は実質的に8mmとする。
【0019】
上記空気充填ポール1の全体が円錐形構造を呈するのは、第1実施態様である。別の若干の実施態様において、図13図14を参照する。図13が加工機の実施例3の立体外観図で、図14が空気充填ポール1の別の実施態様の立体外観図である。
ここで、空気充填ポール1の第2実施態様として、空気充填ポール1の本体11のガイド部位13を円錐形構造として設計し、空気密封体9の空気充填通路90内に挿入するため、円錐形構造のガイド部位13が上下の2個の加圧ローラ64外部に突出し、且つ、空気充填ポール1はガイド部位13が円錐形構造(円錐体)を呈する以外に、本体11の段間部から後端までが円管で、即ち円の直径が同一の円管状構造として設計する。つまり空気充填ポール1の全体は尖端が円錐状で後端が平坦(先端が先鋭で、後端が真っ直ぐ)となる設計で、且つ本体11の後端のパッキン部位14の外径は尖端のガイド部位13の外径より大きい。
【0020】
更に図2図5図6及び図11を参照する。図5は、実施例1に係る加工機の側面図で、図6が実施例1に係る加工機の上面図で、図11が実施例2に係る加工機の側面図である。
本実施例において、連接棒21は本体11の後端から外方へ延伸し、加工テーブル62に連接するために用いられる。カッター22は、本体11の後端に設けられてパッキン部位14及び連接棒21の間に位置し、パッキン部位14を通過する空気密封体9を通させ、且つ空気密封体9が引き続き前進している時、空気密封体9側端がカッター22で切断され、空気密封体9はスムーズに前行させることができることで、連接棒21に接触して詰まることにより、前進できないという問題が起きないようにする。
【0021】
このほかに、空気密封体9の空気充填過程中、側端9aで空気充填ポール1を覆い、上下の2個の加圧ローラ64が空気密封体9の側端9aに押し当てて空気密封体9を安定して前進させ、空気密封体9の各気室95に空気を充填した後、最後にカッター22を通じて空気密封体9の側端9aを切断し、空気密封体9の側端9aを開いて空気充填ポール1から離脱させ、つまり空気密封体9のヒートシール部で封止した側端9aはカッター22で切断する。
【0022】
更に図2図3図6を参照する。複数の空気充填管31がパッキン部位14の吸気口15に連接し、空気をチャンバー16までに輸送するために用いられる。本実施例は、2個の空気充填管31を利用して吸気口15に連接するもので、詳細に言うと、本体11は仕切板112を含み、仕切板112がチャンバー16に設けられることでチャンバー16を2つの空気充填対応ゾーン161(複数の仕切板112で3つ以上の空気充填対応ゾーン161に区分することもよい)に区分する。仕切板112の外端は吸気口15に位置することで2つの開口部151を形成し、2つの開口部151が各々2つの空気充填管31に連接し、且つ、各該空気充填管31に開閉弁32を各々設け、各開閉弁32を介して空気充填の開閉を制御し、空気充填の需要を見て同時に空気充填を開き、或いは段階的に開くこともでき、空気密封体9上の空気充填済みの各気室95のサイズが異なる時、空気の入れ時間を見て空気充填調整を行って異なる気室95のサイズの需要に応じて開閉弁32で大気室95と小気室95の間の空気充填時間を制御できる。本実施例における2個の空気充填管31を本体11に連接する方式は、挙げた例のみであり、若干の実施態様において、1個の空気充填管31のみを本体11に連接する方式とすることができる。
【0023】
図4を参照する。実施例2に係る空気充填ポール1の側面図である。本実施例と実施例1の相違点は、本体11が小さいサイズから大きいサイズまでの複数球体11bを直結してなり、各球体11bの内部が中空で、各球体11bのチャンバー16が各球体11bの外形により口径が小から大へと形成し、且つ、ガイド部位13が比較的小さい複数の小球体11b箇所に位置し、パッキン部位14が比較的大きい複数の大球体11b箇所に位置し、1個の空気充填管31が最後の大球体11bに連接する。空気充填管31で複数の球体11b内に空気を充填した時、空気は順次大球体11bから小球体11bへ注入し、そして複数の球体11b外壁の複数の吹出孔17から吹き出す。各吹出孔17の間の間隔は等距離或いは不等距離とすることができ、各吹出孔17は本体11外壁の任意の位置に設けられることができ、各球体11bの外壁上の垂直な3つの分点上に吹出孔17を形成することもでき、且つ、各吹出孔17の孔径もサイズの異なる球体11bの体積に合わせて小から大に変化できるが、これに限られることはなく、各吹出孔17の孔径を一致させることもできる。
【0024】
図4図11及び図12を参照する。図12は、実施例2に係る加工機の上面図である。本実施例において、複数の球体11bの断面が略凹凸状を呈し、空気密封体9の断面が略凹凸状を呈する複数気室95に対応し、複数の球体11b外壁は複数の吹出孔17を備える。
複数の球体11bが空気密封体9の空気充填通路90内に挿入して空気充填を行い、空気充填後の各気室95が膨張し、各気室95の断面が略球形を呈し、空気未充填の膨張してない気室95の断面は依然平面で、各空気未充填の気室95が位置するフィルム91は拡開されていないため容易に互いにシワが発生し、各フィルム91の収縮によりシワ箇所94(図5)が形成される。各空気未充填の気室95がシワ箇所94において互いにぎっしり詰まり、重なると、連接棒21前のカッター22が空気密封体9の側端9aを正確に切断できず、空気密封体9の前行の順方向流動が阻害を受け、空気密封体9が加工テーブル62上で詰まってしまう。
【0025】
図4図11及び図12を参照する。複数の小球体11bが複数の大球体11bに連接する空気充填ポール1の設計で、複数の大球体11b間は空気が充填されたことにより互いに近くに寄り、押し込んで球状のパッキン設計を形成し、空気が各大球体11bの吹出孔17から気室95に吹き込むことをアシストでき、且つ該ゾーンの各フィルム91で形成されるシワ箇所94を効果的に伸ばし、シワ箇所94の各フィルム91を平坦にさせ、該カッター22がスムーズに空気密封体9の側端9aを切断させることができる。このため、連接棒21に空気密封体9の側端9aが詰まることはなく、空気充填後の気室95をスムーズに前方に向かって巻き進めることができる。
【0026】
図5図6図11及び図12を参照する。図5図6は、加工機の実施例1で、図5図6が細長い円錐体11aを使用した空気充填ポール1で、図11図12が加工機の実施例2で、図11図12が複数の球体11bを使用した空気充填ポール1で、図5が側面図、図6が上面図、図11が側面図、図12が上面図となる。
本実施例の加工機5は、前記の2つの実施例のいずれかの空気充填ポール1を使用する。ここで、加工機5は前置作業台6と前記空気充填ポール1と後置リールスタンド7とを含む。
【0027】
図5及び図11図を参照する。本実施例において、前置作業台6は搬送ローラ61と加工テーブル62とを含み、搬送ローラ61が空気未充填の空気密封体9を加工テーブル62に搬送し、空気充填ポール1の連接棒21が加工テーブル62に固定され、加工テーブル62が平坦な台で、空気未充填の各気室95が加工テーブル62で開いて加工させることができる。
本体11のガイド部位13が空気密封体9の空気充填通路90内に挿入されて空気充填(図7)を行い、引き続き前進する空気密封体9が後置リールスタンド7に移動する。後置リールスタンド7は巻取リール71を含み、巻取リール71が空気充填済みの空気密封体9を巻き取り、巻取リール71を介して連続して空気密封体9を巻き取ることができる。このほかに、加工機5は摺動軸65を更に含み、摺動軸65が搬送ローラ61及び加工テーブル62の間に位置し、摺動軸65が空気密封体9を前進させ、且つ摺動軸65を介して抵抗力を下げて空気密封体9を前進させる便宜が図られる。
【0028】
図5及び図6を参照する。本実施例において、加工機5は複数の加圧ローラ64を更に含み、複数の加圧ローラ64が空気充填ポール1に隣接して設けられ、各加圧ローラ64が空気密封体9の上方と下方に各々押し当て、各加圧ローラ64を通じて空気密封体9を後置リールスタンド7まで搬送する。加圧ローラ64は空気密封体9を前進させながら空気密封体9の側端9aに押し当てることで、空気密封体9に空気を充填した時、気室95の膨張による収縮変位の問題を減らし、次に、加圧ローラ64で空気密封体9に押し当てることで、気室95内の空気漏れを防止する。
【0029】
図13及び図15を参照する。図15は複数の加圧ローラで平面形空気密封体に押し当てている様子の上面図である。若干の実施態様において、三組の加圧ローラ64(2個の加圧ローラ64を一組とする)を使用し、第1組の加圧ローラ64は、空気充填ポール1のガイド部位13に隣り合う箇所に設けられ、第2組の加圧ローラ64及び第3組の加圧ローラ64が隣り合い、且つ空気充填ポール1のパッキン部位14に位置する箇所に設けられる。
カッター22は、第2組の加圧ローラ64及び第3組の加圧ローラ64の間に位置し、三組の加圧ローラ64で空気密封体9に押し当てることで気室95内の空気漏れを防止し、空気の外部漏洩を阻止する。三組の加圧ローラ64の実施形態は、これに限られるものではなく、若干の実施態様において一組の加圧ローラ64又は二組の加圧ローラ64の使用も可能とする。
【0030】
図13及び図15を参照する。上記複数の加圧ローラ64が空気密封体9の側端9aの上方及び下方に位置して押し当てを行うのは、第1実施態様とし、且つ複数の加圧ローラ64が上方及び下方に位置して加工機5の作業エリア51上に取り付けられ、空気密封体9の側端9aを水平にするよう各組の加圧ローラ64の間に搬送及び空気充填を行う。ただし、この種の形態はこれに限られるものではない。
【0031】
別の若干の実施態様に係る、図16及び図17を参照する。図16は複数の加圧ローラ64の別の実施態様の立体外観図で、図17が立形空気密封体の立体外観図である。
ここで、複数の加圧ローラ64の第2実施態様は、複数の加圧ローラ64が前方及び後方に位置して加工機5の作業エリア上(言い換えると、第1実施態様の複数の加圧ローラ64、カッター22、空気充填ポール1等の構成要素を90度に回転する)に取り付けられ、空気密封体9’の側端9aを立てるように各組の加圧ローラ64の間に置いて搬送及び空気充填を行う。
【0032】
加工機5は、外形の異なる空気密封体9’の空気充填及び成形に適する平面形空気充填包装袋の使用(図15)或は立形空気充填包装袋(図16)の使用に提供される。特に、この複数の加圧ローラ64が前方及び後方に位置して空気密封体9を搬送及び空気充填することを通じて立形空気密封体9’のキャップ構造96が加工機台5に詰まることによって搬送できない問題の発生を避け、加工機5による異なる完成品の空気密封体9’の製作を増やし、図17のような空気を充填した後円筒状の空気充填包装袋を形成する。
【0033】
若干の実施態様において、空気充填ポール1、加圧ローラ64、連接棒及び空気充填管31は、予め設置した滑軋座(図示せず)に沿って移動でき、隣り合う加圧ローラ64は押し当て作用の軸受を設け、張出台を予め設置し、空気密封体9の段間部に空気を充填する必要がある時、別の上、下空気充填機構で空気充填を補助して実現できる。
【0034】
図5図6及び図7を参照する。空気密封体9が複数のフィルム91及び複数のフィルム91上で熱溶着して形成する複数のヒートシール線93で構成され、複数のヒートシール線93が複数のフィルム91に熱溶着されることで複数の気室95ゾーンを形成し、空気未充填の複数の気室95が空気充填ポール1のパッキン部位14に押し込まれ、パッキン部位14にある複数の吹出孔17が空気未充填の複数の気室95に空気を充填し、カッター22が複数のフィルム91の側端9aの複数のヒートシール線93を切断してから空気密封体9を引き続き後置リールスタンド7に前進させることができる。
【0035】
図7図8図9及び図10を参照する。図6は、歯車状の加圧ローラと空気密封体の部分拡大図で、図8が歯車状の加圧ローラと空気密封体の正面図で、図9が蝶形の加圧ローラと空気密封体の部分拡大図で、図10が円形の加圧ローラ/蝶形の加圧ローラと空気密封体の正面図である。
本実施例において、加圧ローラ64の形状は、円形の加圧ローラ641、歯車状の加圧ローラ642とすることができ、円形の加圧ローラ641が2個の上下相互当接する円盤状の滾輪又は蝶形の加圧ローラ643とすることができる。また歯車状の加圧ローラ642が上下の1対2或いは上下の2対1の計3個のローラが互いに噛み合う方式で配列でき、且つ空気密封体9が上、下ローラの間に位置し、加圧ローラ64が空気密封体9を押し当て及び前進させる作用を有する。蝶形の加圧ローラ643がローラ外表面に凹溝645を備えており、蝶形の加圧ローラ643の断面から見ると、中央が内方に凹んで環形凹溝645を形成する。つまり空気充填ポール1をその中に移動制限する凹溝645の構造である。
【0036】
図11を参照する。本実施例において、後置リールスタンド7はテンションコントローラ73及び計算器74を更に設け、テンションコントローラ73が巻き取った空気充填済みの空気密封体9の密着度を制御し、計算器74が巻き取った空気充填済みの空気密封体9の長さを制御する。
【0037】
上記空気充填ポールの構造設計を通じて、空気充填ポールの先端の円錐形構造が空気密封体の空気充填通路内に挿入して空気を充填することに便利で、空気密封体の空気充填ポールを通過する先端が平滑になり、空気充填ポールの後端の体積が比較的大きいため、シワのフィルムに対応し、空気が吹出孔から気室に吹き込むことをアシストし、且つシワを伸ばすことができ、該カッターが空気密封体の側端をスムーズに切断させることができ、連接棒が空気密封体の側端に詰まらないため、空気充填後の気室をスムーズに巻き進めることができる。
このほかに、加工機の複数の加圧ローラにより空気密封体を前進させると共に空気密封体の側端に押し当て、空気密封体の空気充填時、気室の膨張による収縮変位の問題を減らす。
【0038】
上述の説明は、単に本発明の最良の実施例を挙げたまでであり、本発明を限定しない。その他本発明の開示する要旨を逸脱することなく完成された同等効果の修飾または置換はいずれも後述の特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0039】
1 空気充填ポール
11 本体
11a 円錐体
11b 球体
112 仕切板
13 ガイド部位
14 パッキン部位
15 吸気口
151 開口部
16 チャンバー
161 空気充填対応ゾーン
17 吹出孔
21 連接棒
22 カッター
31 空気充填管
32 開閉弁
5 加工機
51 作業エリア
6 前置作業台
61 搬送ローラ
62 加工テーブル
64 加圧ローラ
641 円形の加圧ローラ
642 歯車状の加圧ローラ
643 蝶形の加圧ローラ
645 凹溝
65 摺動軸
7 後置リールスタンド
71 巻取リール
73 テンションコントローラ
74 計算器
9/9’ 空気密封体
9a 側端
90 空気充填通路
91 フィルム
93 ヒートシール線
94 シワ箇所
95 気室
96 キャップ構造
A 加工テーブル
B エアー注入機
B1 エアチューブ構造
D 包装袋
D1 空気充填通路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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