特許第6285533号(P6285533)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6285533様々な構成要素の複合サンドイッチパネル内への負荷付与および/または複合サンドイッチパネルに対する固定のためのインサートおよびそれを含む軽量支持構造を製造する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6285533
(24)【登録日】2018年2月9日
(45)【発行日】2018年2月28日
(54)【発明の名称】様々な構成要素の複合サンドイッチパネル内への負荷付与および/または複合サンドイッチパネルに対する固定のためのインサートおよびそれを含む軽量支持構造を製造する方法
(51)【国際特許分類】
   F16B 5/01 20060101AFI20180215BHJP
   B64C 1/00 20060101ALI20180215BHJP
   F16B 5/00 20060101ALI20180215BHJP
   B21D 47/00 20060101ALI20180215BHJP
【FI】
   F16B5/01
   B64C1/00 A
   F16B5/00 D
   B21D47/00 F
   B64C1/00 B
【請求項の数】12
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-503560(P2016-503560)
(86)(22)【出願日】2013年12月10日
(65)【公表番号】特表2016-521334(P2016-521334A)
(43)【公表日】2016年7月21日
(86)【国際出願番号】EP2013076129
(87)【国際公開番号】WO2014146740
(87)【国際公開日】20140925
【審査請求日】2016年8月17日
(31)【優先権主張番号】13160092.6
(32)【優先日】2013年3月20日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】515261893
【氏名又は名称】ルアク・シュヴァイツ・アクチェンゲゼルシャフト・ルアク・スペース
【氏名又は名称原語表記】RUAG SCHWEIZ AG, RUAG SPACE
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】グレゴール・ブルクハルト
(72)【発明者】
【氏名】ドミニク・クリスティアン・ネゲリ
【審査官】 保田 亨介
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第03662805(US,A)
【文献】 特開2006−076035(JP,A)
【文献】 米国特許第04812193(US,A)
【文献】 米国特許第04729705(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D47/00−55/00
B64B1/00−1/70
B64C1/00−99/00
B64D1/00−47/08
B64F1/00−5/00
B64G1/00−99/00
F16B5/00−5/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
成要素の複合サンドイッチパネル(5)内への負荷付与および/または複合サンドイッチパネル(5)に対する固定のためのインサート(50)であって、
前記インサート(50)は、
−回転対称な内側インサートリング(51)と、
−前記内側インサートリング(51)に対して同心円状に配置されている回転対称な外側インサートリング(52)と、
−前記内側インサートリング(51)を前記外側インサートリング(52)と接続するインサート接続部(53)と、
−前記外側インサートリング(52)と前記内側インサートリング(51)との間に設けられているインサートトレンチ(54)と
を備え、
前記外側インサートリング(52)は、前記内側インサートトレンチ(54)から延びて前記外側インサートリング(52)を貫通する、少なくとも1個のチャネル(57)を備える、インサート(50)。
【請求項2】
−前記インサート(50)は、第1の表面板(10)を通じて前記複合サンドイッチパネル(5の軽量芯材(15)内へと延伸する、前記複合サンドイッチパネル(5)の基本的に回転対称な切り欠き(30)内にフィット可能であるように構成されており、
−前記内側インサートリング(51)および前記外側インサートリング(52)はそれぞれ、前記複合サンドイッチパネル(5)の、基本的に回転対称で基本的に同心円状の内側切り欠き(31)および外側切り欠き(32)内に受け入れ可能であるように構成されており、
−前記インサートトレンチ(54)は、前記複合サンドイッチパネル(5)の内側切り欠き(31)と外側切り欠き(32)との間に設けられている、前記複合サンドイッチパネル(5)の支持部(40)を受け入れるように構成されており、
−前記インサート接続部(53)は、前記複合サンドイッチパネル(5)の前記支持部(40)の支持表面板ディスク(42)上に載置可能であるように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のインサート(50)。
【請求項3】
前記インサート(50)は自己切断式インサート(50)であり、その内側インサートリング(51)は少なくとも部分的に、アブレーシブコーティングおよび/または鋸歯型幾何形状(51.3)を設けられており、その外側インサートリング(52)は少なくとも部分的に、アブレーシブコーティングおよび/または鋸歯型幾何形状(52.3)を設けられており、これらのアブレーシブコーティングおよび/または鋸歯型幾何形状は、前記インサート(50)をその回転軸(R)を中心として回転させることによって、第1の表面板(10)を切り開き、前記複合サンドイッチパネル(5)の軽量芯材(15)内に切り込むことによって、前記複合サンドイッチパネル(5)内にインサート切り欠き(30)の内側切り欠き(31)および外側切り欠き(32)を切るように構成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のインサート(50)。
【請求項4】
前記インサート(50)は、切り欠き(30)内に導入されると、前記インサート(50)を前記切り欠き(30)内に接着するように配置および構成されている自給式接着剤(56)をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインサート(50)。
【請求項5】
−前記自給式接着剤(56)は、前記内側インサートリング(51)と前記外側インサートリング(52)との間の前記インサートトレンチ(54)内に設けられており、
−前記インサート(50)は、前記トレンチ(54)から前記外側インサートリング(52)を通じて延伸する少なくとも1つのチャネル(57)を備え、前記チャネル(57)は、前記インサート(50)が前記複合サンドイッチパネル(5)の前記切り欠き(30)内にフィットされたときに、前記複合サンドイッチパネル(5)の前記の内側切り欠き(31)と前記外側切り欠き(32)との間の前記第1の表面板(10)内に形成される前記支持表面板ディスク(42)が、前記少なくとも1つのチャネル(57)を通じて前記接着剤(56)を圧迫するように構成されていることを特徴とする、請求項4に記載のインサート(50)。
【請求項6】
前記少なくとも1つのチャネル(57)は好ましくは、前記インサート(50)の回転軸(R)に対して或る角度で設けられ、それによって、前記インサート(50)が前記複合サンドイッチパネル(5)の前記切り欠き(30)内に挿入されると、前記接着剤(56)が前記外側インサートリング(52)の周にわたって、少なくとも部分的に分散されることを特徴とする、請求項5に記載のインサート。
【請求項7】
前記インサート(50)が前記複合サンドイッチパネル(5)の切り欠き(30)内に挿入されたときに、前記インサート(50)を自動位置合わせするために、前記内側インサートリング(51)は先細り円錐断面(51.5)を備え、および/または、前記外側インサートリング(52)は先細り円錐断面(52.5)を備えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のインサート。
【請求項8】
前記インサート(50)は、構成要素を前記複合サンドイッチパネル(5)内に付着させ、および/または、前記複合サンドイッチパネル(5)に対して固定するための治具(100)を受け入れるためのインサート受け入れ領域(55)を備え、前記インサート受け入れ領域(55)は好ましくは、中にネジ止めされている前記治具(100)が振動に起因して緩むのを防止するために、変形ネジ山が少なくとも部分的に設けられていることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載のインサート。
【請求項9】
軽量支持構造(1)を製造する方法であって、
−複合サンドイッチパネル(5)を提供するステップであって、前記複合サンドイッチパネルは、
−第1の表面板(10)と、
−前記第1の表面板(10)に付着されている軽量芯材(15)と
を備える、ステップと、
−回転対称インサート(50)をその回転軸(R)を中心として回転させることによって、前記第1の表面板(10)を切り開き、前記軽量芯材(15)内に切り込むことによって、前記複合サンドイッチパネル(5)内に、基本的に回転対称で基本的に同心の内側切り欠き(31)および外側切り欠き(32)を切るステップであって、前記インサート(50)は、少なくとも部分的にアブレーシブコーティングおよび/または鋸歯型幾何形状(51.3、52.3)を設けられている内側インサートリング(51)および外側インサートリング(52)を備える、ステップと、
−前記内側切り欠き(31)および前記外側切り欠き(32)を切ることによって、中間に支持部(40)を提供するステップであって、前記支持部(40)は、前記軽量芯材(15)から切り出される芯材支持部(41)と、前記第1の表面板(10)から切り出される、上部の支持表面板ディスク(42)とを含む、ステップと、
成要素の前記複合サンドイッチパネル(5)内への負荷付与および/または前記複合サンドイッチパネル(5)に対する固定のために前記インサート(50)を前記切り欠き(30)内にフィットさせるステップと
を含み、
前記切り欠き(30)は、前記インサート(50)を受け入れるように構成されており、前記支持部(40)は、前記インサート(50)を前記複合サンドイッチパネル(5)内で安定させるように構成されている、軽量支持構造(1)を製造する方法。
【請求項10】
前記インサート(50)を前記切り欠き(30)内にフィットさせるステップは、
−前記インサート(50)の前記内側インサートリング(51)を、前記複合サンドイッチパネル(5)の前記内側切り欠き(31)内にフィットさせることと、
−前記インサート(50)の前記外側インサートリング(52)を、前記複合サンドイッチパネル(5)の前記外側切り欠き(32)内にフィットさせることと、
−前記内側インサートリング(51)を前記外側インサートリング(52)と接続する、前記インサート(50)のインサート接続部(53)を、前記支持部(40)の前記支持表面板ディスク(42)上に載置することと
を含み、
フィットされると、前記インサート(50)は、好ましくは、前記内側インサートリング(51)の先細り円錐断面(51.5)および/または前記外側インサートリング(52)の先細り円錐断面(52.5)を用いて、前記切り欠き(30)と自動位置合わせされることを特徴とする、請求項に記載の軽量支持構造(1)を製造する方法。
【請求項11】
前記インサート(50)を前記切り欠き(30)内にフィットさせるステップは、
a)前記支持表面板ディスク(42)に対して圧力をかける前記インサート接続部(53)を用いて前記芯材支持部(41)を圧縮するステップであって、前記芯材支持部(41)は好ましくは、前記インサート接続部(53)の厚さ(D)に等しい圧縮(Δ)によって圧縮される、ステップと、
b)前記インサート(50)の上面と前記第1の表面板(10)との間の高低差(U)を測定するステップと、
c)前記圧縮(Δ)を増大させるステップと、
d)前記高低差(U)が所定の高低差許容範囲を下回るまで、すなわち、前記インサート(50)が前記複合サンドイッチパネル(5)内部で水平の状態になるまで、ステップa)〜c)を反復するステップと
を含むことを特徴とする、請求項10に記載の軽量支持構造(1)を製造する方法。
【請求項12】
前記回転対称インサート(50)は、形状フィットおよび/もしくは圧力ばめおよび/もしくははんだ付けおよび/もしくはろう付けおよび/もしくは溶接、ならびに/または、接着剤を用いて、好ましくは、前記内側インサートリング(51)および前記外側インサートリング(52)の間に設けられる接着剤(56)を用いて前記複合サンドイッチパネル(5)の前記切り欠き(30)内にフィットされ、
前記外側インサートリング(52)を通じて、前記内側インサートリング(51)と前記外側インサートリング(52)との間に設けられているトレンチ(54)から延伸する少なくとも1つのチャネル(57)は、前記インサート(50)が前記複合サンドイッチパネル(5)の前記切り欠き(30)内にフィットされると、前記支持表面板ディスク(42)が前記接着剤(56)を、前記少なくとも1つのチャネル(57)を通じて圧迫するように構成されていることを特徴とする、請求項9〜11のいずれか一項に記載の軽量支持構造(1)を製造する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、様々な構成要素の複合サンドイッチパネル内への負荷付与および/または複合サンドイッチパネルに対する固定のためのインサートに関する。本発明はさらに、そのようなインサートを使用することをそれぞれ含む、軽量支持構造を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複合サンドイッチパネルは、2つの相対的に薄いが堅固な表面板を軽量であるが厚い芯材に取り付けることによって作製される特別なタイプの複合材料/構造体である。芯材は通常、相対的に強度の低い材料であるが、より厚くなっていることによって、サンドイッチ複合材を、全体的に低密度で曲げ剛性を高くすることができる。複合サンドイッチパネルは、一般的に、引張強度をもたらす2つの薄い層間に芯材をはさんで層状にすることによって作製される。軽量芯材は通常、接着結合および/または金属ろう付けによって表面板に取り付けられる。これによって、プレート状のアセンブリが形成される。
【0003】
表面板は通常、ガラスおよび/もしくは炭素繊維強化熱可塑性樹脂、ならびに/または、不飽和ポリエステル、エポキシのような熱硬化性樹脂の積層板である。代替的に、好ましくはアルミニウムのような軽金属の金属薄板が、サンドイッチパネルの表面板に利用される場合もある。サンドイッチパネルの軽量芯材は通常、連続気泡構造発泡体および/もしくは独立気泡構造発泡体(ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレンまたは発泡ポリスチレン、シンタチックフォームなど)、または、好ましくはアルミニウムのような軽金属の連続気泡金属発泡体および/もしくは独立気泡金属発泡体である。
【0004】
好ましくはアルミニウムのような軽金属またはガラス繊維および先進的な複合材料のハニカム構造が、それらの強度重量比が優れていることに起因して、軽量芯材として好まれることが非常に多い。ハニカム構造は、最小の重量に達するのに使用される材料の量を最小限に抑えることを可能にする、蜂の巣状の幾何形状を有する構造である。ハニカム構造の幾何形状は広く多様で有り得るが、すべてのそのような構造の共通の特徴は、薄い垂直な壁の間に形成される中空の小部屋が並んでいることである。小部屋は六角柱の形状であることが多い。ハニカム形状構造は、最小限の密度ならびに相対的に高い面外圧縮特性および面外せん断特性を材料にもたらす。
【0005】
複合サンドイッチパネルの挙動は直交異方性であり、それゆえ、パネルは、構造の向きに応じて異なる反応を示す。それゆえ、面内力と面外力との間で区別することが必要である。複合サンドイッチパネルにおいて、表面板は、面内力を伝達するために設けられるが、軽量芯材は、高い面外圧縮耐性のために設けられる。
【0006】
複合サンドイッチパネルは、平坦またはわずかに湾曲した表面が必要とされ、それらの高い強度重量比が有益である場合に広く使用されている。複合サンドイッチパネルは、この理由から航空宇宙産業に広く利用されており、長年にわたって航空機およびロケットに取り上げられている。サンドイッチパネルは高い負荷を支えることが可能であるが、様々な構成要素の負荷付与および/または固定は、上記のように付与される力の方向に応じて強度が異なることに起因して、特定のソリューションを必要とする。複合サンドイッチパネルの高度な特性を完全利用し、その損傷を回避するために、レンズ、アンテナなどのような取り付けられる構成要素からの静的および動的負荷が、構造体に最適に伝達されなければならない。航空機、宇宙船、ロケット、衛星などは、最大100g程度の強い振動を受けるため、それらの振動を支える、サンドイッチパネルに対する構成要素の固定点に対する負荷は非常に高い。
【0007】
これらの厳しい要求を満たすために、構成要素の固定および負荷付与は、英国特許第1328429号明細書に開示されているインサートのような、サンドイッチ構造内に嵌め込まれるインサートによって達成され得る。同時に、インサートは、複合サンドイッチパネル内にフラットに収まるように嵌められるべきである。このプロセスは現在、主に手作業で、または、様々なツールおよび補助手段を必要とする、労力のかかる製造ステップを含む複雑なプロセスによって実施されている。たとえば、英国特許第1328429号明細書のインサートは、複合サンドイッチパネルの表面板に平行な補助板を使用することによって取り付けられ、補助板は、インサートのパネルへの挿入の間、および、インサートをパネル内に接着する接着剤が硬化している間、インサートに取り付けられている。しかしながら、これは最大48時間かかる可能性があり、これによって、このプロセスは非常に非効率になっている。さらに、予期せず接着剤が漏れて補助板がインサートに接着されてしまうことが非常に多く、これによって、インサートに応力が加えられ、または最悪の場合には、補助板を取り外している間にサンドイッチパネルから抜け落ちてしまい、それによって、サンドイッチパネル全体が損傷を受けることさえあり得る。加えて、複合サンドイッチパネルへの負荷付与のための既知のインサートは、それらが取り付けられる切り欠きと非常に精密に位置合わせされなければならず、自動の組み立てが不可能になるか、または非常に費用がかかるものになってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】英国特許第1328429号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の目的は、様々なツールおよび補助を必要とすることなく、ほとんど労せずに複合サンドイッチパネル内に容易にフィットされることができる、様々な構成要素の複合サンドイッチパネル内への負荷付与および/または複合サンドイッチパネルに対する固定のためのインサートを提供することである。
【0010】
本発明のさらなる目的は、複合サンドイッチパネルと、インサートとを備える軽量支持構造を製造する方法であって、様々なツールおよび補助を必要とすることなくそのような軽量支持構造を提供する労力を劇的に低減しながら、様々な構成要素の安全かつ強固な固定、および、そのような複合サンドイッチパネル内への最適な負荷付与を可能にする、方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
様々なツールおよび補助を必要とすることなく、ほとんど労せずに複合サンドイッチパネル内に容易にフィットされることができる、様々な構成要素の複合サンドイッチパネル内への負荷付与および/または複合サンドイッチパネルに対する固定のためのインサートを提供するという目的は、本発明によれば、回転対称内側インサートリングと、上記内側インサートリングに対して同心円状に配置されている回転対称外側インサートリングと、上記内側インサートリングを上記外側インサートリングと接続するインサート接続部と、外側インサートリングと内側インサートリングとの間に設けられているインサートトレンチとを備えるインサートによって解決される。
【0012】
複合サンドイッチパネルと、インサートとを備える軽量支持構造を製造する方法であって、様々なツールおよび補助を必要とすることなくそのような軽量支持構造を提供する労力を劇的に低減しながら、様々な構成要素の安全かつ強固な固定、および、そのような複合サンドイッチパネル内への最適な負荷付与を可能にする、方法を提供するという本発明の目的は、
−複合サンドイッチパネルを提供するステップであって、上記複合サンドイッチパネルは、
−第1の表面板と、
−第1の表面板に付着されている軽量芯材と
を備える、ステップと、
−回転対称インサートをその回転軸を中心として回転させることによって、第1の表面板を切り開き、上記軽量芯材内に切り込むことによって、上記複合サンドイッチパネル内に、基本的に回転対称で基本的に同心の内側切り欠きおよび外側切り欠きを切るステップであって、上記インサートは、少なくとも部分的にアブレーシブコーティングおよび/または鋸歯型幾何形状を設けられている、ステップと、
−上記内側切り欠きおよび外側切り欠きを切ることによって、中間に支持部を提供するステップであって、上記支持部は、上記軽量芯材から切り出される芯材支持部と、上記第1の表面板から切り出される、上部の支持表面板ディスクとを含む、ステップと、
−様々な構成要素の複合サンドイッチパネル内への負荷付与および/または複合サンドイッチパネルに対する固定のためにインサートを上記切り欠き内にフィットさせるステップと
を含む方法であって、
−上記切り欠きは、上記インサートを受け入れるように構成されており、上記支持部は、上記インサートを複合サンドイッチパネル内で安定させるように構成されている、方法によって解決される。
【発明の効果】
【0013】
したがって、本発明のもっとも重要な利点は、様々なツールおよび補助を必要とすることなく、ほとんど労せずに、様々な構成要素の複合サンドイッチパネル内への負荷付与および/または複合サンドイッチパネルに対する固定を容易に可能にすることができることである。
【0014】
インサートおよび複合サンドイッチパネルに対する応力、接着剤の漏れは、すべて防止することができる。
【0015】
好適な一実施形態において、インサートを受け入れるための複合サンドイッチパネル内への切り欠きを切るステップは、インサート自体を使用して実施することができ、特別なカッターの必要性だけでなく、製造ステップもなくなる。
【0016】
さらなる好適な実施形態において、インサートを複合サンドイッチパネル内にフィットさせるときの位置整合の問題も回避することができる。
【0017】
なおさらなる好適な実施形態において、インサートを複合サンドイッチパネル内に固定するための接着剤を提供することは、自給式接着剤によって単純化され、同時に、接着剤が均一に周上に分散されることも保証される。
【0018】
以下において、本発明のさらなる特性および利点が、本明細書によって、および、図面を参照することによって詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】既知の複合サンドイッチパネルの斜視図である。
図2A】第1の表面板および第2の表面板を有する既知の好適な複合サンドイッチパネルの斜視図である。
図2B図2Aの既知の好適な複合サンドイッチパネルの側面図である。
図2C】第1の表面板および第2の表面板を有する既知の好適な複合サンドイッチパネルの斜視図である。
図3A】複合サンドイッチパネルの上面図である。
図3B図3Aの複合サンドイッチパネルのX−X’に沿った断面の斜視図である。
図3C図3Aの複合サンドイッチパネルのX−X’に沿った側断面図である。
図3D図3CのY−Y’に沿った複合サンドイッチパネルの断面の上面図である。
図3E図3CのY−Y’に沿った複合サンドイッチパネルの断面の斜視図である。
図4A】本発明によるインサートの断面斜視図である。
図4B図4Aのインサートの側断面図である。
図4C】本発明によるインサートのさらなる実施形態の断面斜視図である。
図4D図4Cのインサートの側断面図である。
図4E】本発明によるインサートのさらなる実施形態の断面斜視図である。
図4F図4Eのインサートの側断面図である。
図5A】インサートの特に好適な実施形態の斜視図である。
図5B図5Aのインサートの側断面図である。
図6A】インサートのなおさらなる実施形態の側断面図である。
図6B】自給式接着剤を有するインサートが複合サンドイッチパネルに嵌め込まれるときの、接着剤の分散を示す側断面図である。
図7A】自己切断式インサートを使用して複合サンドイッチパネル内に切り欠きを切る方法ステップを示す断面斜視図である。
図7B】切断ツールを使用して複合サンドイッチパネル内に切り欠きを切る方法ステップを示す側断面図である。
図8A】複合サンドイッチパネル内に嵌め込まれる直前のインサートを示す断面斜視図である。
図8B】複合サンドイッチパネル内に嵌め込まれる直前のインサートを示す側断面図である。
図8C】複合サンドイッチパネル内に圧入されているインサートを示す側断面図である。
図8D】複合サンドイッチパネルの芯材のスプリングバック効果を示す側断面図である。
図9A】複合サンドイッチパネルに嵌め込まれたインサートを備える軽量支持構造の断面斜視図である。
図9B】複合サンドイッチパネルに嵌め込まれたインサートを備える軽量支持構造の側断面図である。
図10A】インサート内に治具が受け入れられている、複合サンドイッチパネルに嵌め込まれたインサートを備える軽量支持構造の断面斜視図である。
図10B】インサート内に治具が受け入れられている、複合サンドイッチパネルに嵌め込まれたインサートを備える軽量支持構造の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
注記:図面は原寸に比例して描かれてはおらず、例示として提供されているに過ぎず、より良好な理解のための役割のみを果たし、本発明の範囲を規定するためのものではない。本発明のいかなる特徴の限定も、これらの図面から暗示されるべきではない。
【0021】
本特許出願において特定の用語が使用されるが、それらの明確な表現は、選択される特定の用語によって限定されるように解釈されるべきではなく、その特定の用語の背景にある一般概念に関係するものとして解釈されるべきである。
【0022】
図1は、表面板10および軽量芯材15を有する複合サンドイッチパネルの斜視図を示し、一方で図2Aは、第1の表面板10および第2の表面板20を有し、その間に軽量芯材15を有する複合サンドイッチパネルの斜視図を示す。2つの表面板を有するサンドイッチパネルがより一般的であり、好適でもあるが、本発明の概念は、1つのみの表面板10を有する複合サンドイッチパネルに適用可能である。図2Bは、図2Aの同じ好適な複合サンドイッチパネル5の側面図を示す。複合サンドイッチパネル5(後述する本発明の切り欠きはない)自体は、既知の方法によって、相対的に薄いが堅固な表面板10、20を軽量であるが厚い芯材15に取り付けることによって製造される。芯材は通常、相対的に強度の低い材料であるが、より厚くなっていることによって、サンドイッチ複合材を、全体的に低密度で曲げ剛性を高くすることができる。複合サンドイッチパネル5は好ましくは、引張強度をもたらす2つの薄い表面板10、20の間に軽量芯材15をはさんで層状にすることによって作製される。
【0023】
複合サンドイッチパネル5の表面板10、20は、
−ガラスおよび/もしくは炭素繊維強化熱可塑性樹脂ならびに/または不飽和ポリエステル、エポキシのような熱硬化性樹脂の積層板と、ならびに/あるいは
−好ましくはアルミニウムのような軽金属の金属薄板と、のうちの1つまたは複数を含む。
【0024】
ほとんどの図面(図2Cを除く)は、軽量芯材15としてハニカム構造を示しているが、軽量芯材は、
−ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレンまたは発泡ポリスチレン、シンタチックフォームのような連続気泡構造発泡体および/または独立気泡構造発泡体と、
−好ましくはアルミニウムのような軽金属の連続気泡金属発泡体および/または独立気泡金属発泡体と、
−好ましくはアルミニウムのような軽金属またはガラス繊維および先進的な複合材料のハニカム構造と、のうちの1つまたは複数を(限定ではなく)含む。
【0025】
軽量芯材15は好ましくは、接着および/または金属ろう付けによって、第1の表面板10および/または上記第2の表面板20に付着される。発泡体の形態の代替的な軽量芯材15が、図2Cに示されている。
【0026】
図3Aは、基本的に回転対称な切り欠き30をさらに備える複合サンドイッチパネル5の上面図を示し、切り欠き30は、上記第1の表面板10から切り出される支持表面板ディスク42(図3Bおよび図3Cに示されているような支持部40の一部)をもたらす、基本的に互いに対して同心円状に配置されている、基本的に回転対称な内側切り欠き31、および、基本的に回転対称な外側切り欠き32を含む。
【0027】
図3Aに見てとれるように、切り欠き30の支持表面板ディスク42の表面上にある第1の表面板10の材料を取り除くことによって、軽量芯材15が露出する。
【0028】
図3B図3Aの複合サンドイッチパネルのX−X’に沿った断面の斜視図を示し、図3Cはその側面図を示す。同心円状に配置された内側切り欠き31と外側切り欠き32との間に形成された支持部40がこれらの図面によく示されており、切り欠き30が第1の表面板10を貫通して上記軽量芯材15内へとどのように延伸しているかを示している。それゆえ、支持部40の芯材支持部41は、内側切り欠き31と外側切り欠き32との間にある軽量芯材15の材料から形成されている。軽量芯材15がハニカム構造である実施形態において、ハニカム構造の個々の小部屋のサイズおよび幾何形状は、芯材支持部40が、上部の支持表面板ディスク42を堅固に支持するように選択される。
【0029】
図面に示すように、本発明の最も有利な実施形態によれば、外側切り欠き32は、本質的に中空の円筒形(管状)として切断され、一方で、内側切り欠きは31であり、本質的に中実の円筒形として切断される。それにもかかわらず、軽量芯材15が不均質である可能性があることに起因して、外側切り欠き32および内側切り欠き31(結果もたらされる形態それぞれ上記中空および中実の円筒形切断)は必ずしも、円筒形の外面を有するとは限らない。この理由から、外側切り欠き32および内側切り欠き31はそれぞれ、本特許出願において、本質的に回転対称な切り欠きと称される。これは、図3CのY−Y’に沿った複合サンドイッチパネル5の断面の上面図を示す3Dおよびその斜視図を示す図3E上によく示されている。ここに見てとれるように、外側切り欠き32および内側切り欠き31のそれぞれの外面は、その不均質である可能性のある構造が(切り欠き中に)いくらかが取り除かれている軽量芯材15によって画定される。これらの図面に示す例において、ハニカム軽量芯材15の事例における切り欠き31、32の外面は、完全なままのおよび/または部分的に切り取られた「不完全な」六角形蜂の巣状の小部屋によって画定される。
【0030】
図4Aは本発明によるインサート50の斜視断面を示し、図4Bはその側断面を示す。インサート50は、様々な構成要素の複合サンドイッチパネル5内への負荷付与および/または複合サンドイッチパネルに対する固定の目的を果たす。上記様々な構成要素は、限定ではなく、様々なアンテナ、鏡またはレンズのような光学素子を含む。
【0031】
インサート50は、複合サンドイッチパネル5内の切り欠き30内に嵌まり込むように構成されている。したがって、インサート50は、複合サンドイッチパネル5の内側切り欠き31に対応する基本的に回転対称な内側インサートリング51と、複合サンドイッチパネル5の外側切り欠き32に対応する基本的に回転対称な外側インサートリング52とを備える。図示されているインサート50ならびにその内側インサートリング51および外側インサートリング52は円筒形状である。しかしながら、円錐形状も有益であり得る。さらに、外側インサートリング52は、上記内側インサートリング51に対して、複合サンドイッチパネル5の支持部40を受け入れるためのインサートトレンチ54を中間に設けるように配置される。
【0032】
内側インサートリング51および外側インサートリング52は、それらの間のインサート接続部53によって接続される。インサート接続部53は好ましくは、インサート50が複合サンドイッチパネル5内でフラットに嵌まることができるようにフラットである。さらに、インサート接続部53の厚さは、複合サンドイッチパネル5の軽量芯材15の圧迫深度(図9Aおよび図9Bを参照して後述)に対応するように選択される。したがって、インサート接続部53の厚さを軽量芯材15の圧迫深度に対応するように選択することによって、インサート50は、複合サンドイッチパネル5から突出することなく複合サンドイッチパネル5内に完全に沈むことができる。
【0033】
その最も好適な実施形態において、インサート50は、様々な構成要素の複合サンドイッチパネル5内への取り付けおよび/または複合サンドイッチパネル5に対する固定のための治具100を受け入れるための受け入れ領域55を備える。図面は、受け入れ領域55を、部分的に内側インサートリング51内にあるインサート50内の円筒開口として示している。治具は、形状フィットによって、圧入によって、接着剤を用いて、内部のネジ山を用いてなどで、受け入れ領域55に取り付けられ得る。特に好適な実施形態において、インサート50の受け入れ領域55には、内部にネジ固定された治具100が振動に起因して緩むのを防止するために、変形ネジ山が設けられる。
【0034】
インサート50の特に好適な実施形態は、自己切断式インサート50であり、内側インサートリング51および外側インサートリング52は、アブレーシブコーティング(ダイヤモンド粒子コーティングなど)および/または図5Bおよび図6Aにおいて点線で示されている鋸歯型幾何形状51.3、52.3を少なくとも部分的に設けられる。インサート50をその回転軸R周りに回転させることによって、インサート50は、第1の表面板10を貫通して上記軽量芯材15に切り込むことによって複合サンドイッチパネル5に内側切り欠き31および外側切り欠き32を切り込むことができる。切り欠き30を自己切断した後、自己切断式インサート50は、好ましくは、形状フィットおよび/もしくは圧力嵌めによって、ならびに/または接着剤を用いて、切り欠き30内に嵌め込まれる。
【0035】
図4Cは本発明による自己位置合わせインサート50の斜視断面を示し、図4Dはその側断面を示し、内側インサートリング51は、インサート50が複合サンドイッチパネル5に挿入されたときに切り欠き30と精密に位置合わせするように設けられているテーパー状の円錐部分51.5を備える。代替的にまたは付加的に、外側インサートリング52はまた、図4Eおよび図4Fに示すように、インサート50が複合サンドイッチパネル5に挿入されたときにインサート50を切り欠き30と位置合わせするためのテーパー状の円錐部分52.5をも、その下端に備えてもよい。
【0036】
インサート50の自己位置合わせによって、複合サンドイッチパネル5へのインサート50の自動的な装着が可能になる。さらに、自己位置合わせは、切り欠き30へのインサート50の非常に緊密な嵌まり込みを可能にし、接着剤の漏れが防止される。同時に、切り欠き30へのインサート50の緊密な嵌まり込みによって、たとえ接着剤(またはインサートを固定する他の代替的な手段)がまだその最終的な接合に達していない場合であっても、インサート50が複合サンドイッチパネル5内で安定化されてはならないことが保証される。
【0037】
図5Aは、本発明による自己位置合わせインサート50の特に好適な実施形態の斜視断面を示し、図5Bは、その側断面を示す。
【0038】
図6Aは、上記切り欠き30内に導入されると、インサート50を上記切り欠き30内に接着するように配置および構成されている自給式接着剤56を備える、自己切断式インサート50のさらなる好適な実施形態の側断面を示す。自給式接着剤56は好ましくは、内側インサートリング51と外側インサートリング52との間の上記トレンチ54内に設けられる。接着剤56が圧力を加えられたときに外側インサートリング52の外面52.2に達することを可能にするために、外側インサートリング52は、トレンチ54から外側インサートリング52を貫通して延伸する少なくとも1つのチャネル57、好ましくは複数のチャネル57を設けられる。
【0039】
図6Bに示すように、インサート50が複合サンドイッチパネル5の切り欠き30内に圧入されると、接着剤56が、インサート接続部53の下面、内側インサートリング51の外面、外側インサートリング52の内面および支持表面ディスク42によって画定される空間を漸進的に低減することによって生成される圧力に起因してチャネル57内へと押し込まれる。
【0040】
図5A図6Bに見られるように、チャネル57は好ましくは、インサート50の回転軸Rに対して或る角度で設けられ、それによって、インサート50が複合サンドイッチパネル5の切り欠き30内に挿入されると、接着剤が外側インサートリング52(の少なくとも相当部分)の周りに分散される。
【0041】
図7Aは、自己切断式インサート50を垂直回転軸Rを中心として回転させることによって内側切り欠き31および外側切り欠き32を複合サンドイッチパネル5内に切り込むための自己切断式インサート50の斜視断面を示し、図7Bは、その側断面を示す。
【0042】
図7Aおよび図7Bは、自己切断式インサート50を使用して複合サンドイッチパネル5内に内側切り欠き30を切っているところを示す。図示されているように、インサート50は、第1の表面板10を貫通して、その後、軽量芯材内に貫入してその一部を取り除き、それによって、内側切り欠き31および外側切り欠き32を形成する。
【0043】
図8Aは、複合サンドイッチパネル5に嵌め込まれる直前のインサート50を示す斜視断面を示す。
【0044】
図8Bは、本発明の好適な実施形態を示す側断面を示し、それによれば、インサート50が複合サンドイッチパネル5に嵌め込まれると、インサート50は、上記インサート接続部53が支持表面板ディスク42に対してブロック矢印Aによって示す圧力をかけることによって、芯材支持部41の軽量芯材15を圧縮する。芯材支持部41は好ましくは、インサート接続部53の厚さDに等しい圧縮Δによって圧縮され、結果としての、支持表面板ディスク42の位置が点線によって示されている。結果として、インサート50は、フィットされると、図9Aおよび図9Bに示すように、上記複合サンドイッチパネル5内でフラットに収まり得る。
【0045】
図8Cに示すように、軽量芯材15の弾性に応じて、芯材支持部41の圧縮Δは、図8Dにおいてブロック矢印Sによって示す芯材の「スプリングバック」効果を補償するように、インサート接続部53の厚さDよりも大きくなるように選択することができる。芯材の性質が不均質である可能性があることに起因して、芯材支持部41の弾性、すなわち「スプリングバック」の量を予測することは不可能であることが多い。それゆえ、インサート50を複合サンドイッチパネル5内部にフィットさせる特に好適な方法によれば、インサート50は、インサート接続部53の厚さDに等しいか、または、ほんのわずか上回る初期圧縮Δで切り欠き30内に圧入される。その後、芯材支持部41のスプリングバックSBが、好ましくはインサート50の上部と第1表面板10との間の高低差Uとして測定される。圧縮Δが増大され、測定される高低差Uが所定の高低差許容範囲を上回る限り、上記ステップが繰り返される。本発明は、1/100mm程度の高低差許容範囲を許容する。
【0046】
図9Aは、複合サンドイッチパネル5内で水平にフィットされる、本発明によるインサート50を備える軽量支持構造1の斜視断面を示し、図9Bはその側断面を示す。
【0047】
図10Aは、インサート50内に治具100が受け入れられている、複合サンドイッチパネル5内にフィットされているインサート50を備える軽量支持構造1の斜視断面を示し、図10Bは、その側断面を示す。インサート接続部53を支持部40の支持表面板ディスク42上に載置することの複合効果、すなわち、インサート50の内側インサートリング51の複合サンドイッチパネル5の内側切り欠き31への精密な嵌まり込みと、インサート50の外側インサートリング52の外側切り欠き32への精密な嵌まり込みとによって、複合サンドイッチパネル5の構造内に負荷を伝達しながら、治具100を安定して固定することが可能になる。
【0048】
添付の特許請求の範囲において規定されているような本発明の範囲から逸脱することなく、前述した特定の構造および方法に基づいて多くの変形形態を採用することができることが理解されよう。
【符号の説明】
【0049】
1 軽量支持構造体
5 複合サンドイッチパネル
10 第1の表面板
15 軽量芯材
20 第2の表面板
30 切り欠き
31 内側切り欠き
32 外側切り欠き
40 支持部
41 芯材支持部
42 支持表面板ディスク
50 インサート
51 内側インサートリング
51.3 (内側インサートリングの)アブレーシブコーティングおよび/または鋸歯型幾何形状
51.5 (内側インサートリングの)先細り部分
52 外側インサートリング
52.3 (外側インサートリングの)アブレーシブコーティングおよび/または鋸歯型幾何形状
52.5 (外側インサートリングの)先細り部分
53 インサート接続部
54 インサートトレンチ
55 インサート受け入れ領域
56 接着剤
57 チャネル
100 治具
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図10A
図10B