特許第6285573号(P6285573)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6285573
(24)【登録日】2018年2月9日
(45)【発行日】2018年2月28日
(54)【発明の名称】発光素子
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/10 20100101AFI20180215BHJP
   H01L 33/38 20100101ALI20180215BHJP
   H01L 33/44 20100101ALI20180215BHJP
【FI】
   H01L33/10
   H01L33/38
   H01L33/44
【請求項の数】10
【全頁数】41
(21)【出願番号】特願2016-565155(P2016-565155)
(86)(22)【出願日】2015年4月29日
(65)【公表番号】特表2017-518633(P2017-518633A)
(43)【公表日】2017年7月6日
(86)【国際出願番号】KR2015004307
(87)【国際公開番号】WO2015170848
(87)【国際公開日】20151112
【審査請求日】2016年10月28日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0054684
(32)【優先日】2014年5月8日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0057693
(32)【優先日】2014年5月14日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0057696
(32)【優先日】2014年5月14日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513276101
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100203035
【弁理士】
【氏名又は名称】五味渕 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100185959
【弁理士】
【氏名又は名称】今藤 敏和
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】コ,ウンピン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ポムトゥ
(72)【発明者】
【氏名】イ,サンチュン
【審査官】 大和田 有軌
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−206133(JP,A)
【文献】 特開2003−124517(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/061503(WO,A1)
【文献】 特開2013−168444(JP,A)
【文献】 特開2013−058622(JP,A)
【文献】 特表2012−532438(JP,A)
【文献】 特開2012−231014(JP,A)
【文献】 特開2011−243956(JP,A)
【文献】 特開2011−192960(JP,A)
【文献】 特開2011−166139(JP,A)
【文献】 特開2011−023504(JP,A)
【文献】 特開2008−192690(JP,A)
【文献】 特開2004−140074(JP,A)
【文献】 特開平10−256600(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0117402(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0104997(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00 − 33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持基板と、
前記支持基板の上に配置されたボンディング層と、
前記ボンディング層の上に配置された反射層と、
前記反射層の上に配置され、複数のホールを含むODR層と、
前記ODR層のホールに配置されたオーミック接触層と、
前記ODR層の上に配置されたウィンドウ層と、
前記ウィンドウ層の上に配置され、第1導電型半導体層、前記第1導電型半導体層の下に配置された活性層、前記活性層の下に配置された第2導電型半導体層を含む発光構造物と、
前記発光構造物の上に配置され、複数のホールを含む保護層と、
前記複数のホール内に配置され、前記第1導電型半導体層に電気的に連結され、前記複数のホールのうちの一つのホールに配置されるメイン電極と、前記メイン電極と離隔し、前記複数のホールのうちの他のホールにそれぞれ配置される複数の金属ドットを有する周辺電極を含む第1電極と、
前記第1電極及び前記保護層の上に配置され、前記第1電極前記複数の金属ドットを電気的に連結させ電極パッドと、を含み、
前記オーミック接触層は、前記ウィンドウ層を介して前記第2導電型半導体層に電気的に連結され、
前記保護層は、前記発光構造物の側面及び前記ウィンドウ層の一部領域の上に配置され、前記保護層の上面に形成された光抽出構造を含み、
前記電極パッドは、前記メイン電極の上に配置されたメインパッドと、前記メインパッドから分岐して前記周辺電極の複数の金属ドットを電気的に連結し、前記発光構造物の外郭方向に延長されたフィンガーパッドを含むことを特徴とする発光素子。
【請求項2】
前記発光構造物の上面は、第1辺と、前記第1辺と対向する第2辺と、前記第1辺と前記第2辺を連結する第3辺と、前記第3辺と対向する第4辺を含み、
前記複数の金属ドットは、第1金属ドット、第2金属ドット、第3金属ドット及び第4金属ドットを含み、
前記周辺電極は、前記メイン電極から前記第1辺方向に配置された第1金属ドットと前記第1金属ドットから前記第3辺方向に配置された第2金属ドットを有する第1周辺電極と、前記メイン電極から前記第2辺方向に配置された第3金属ドットと前記第3金属ドットから前記第4方向に配置された第4金属ドットを有する第2周辺電極とを含み、
前記フィンガーパッドは、前記第1周辺電極と対応するように配置された第1フィンガーパッドと前記第2周辺電極と対応するように配置された第2フィンガーパッドを含むことを特徴とする、請求項1に記載の発光素子。
【請求項3】
前記第1導電型半導体層と接触する前記保護層の一面に光抽出構造をさらに含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の発光素子。
【請求項4】
記保護層の屈折率は、前記第1導電型半導体層の屈折率より小さい値を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項5】
前記メイン電極は、前記発光構造物の上部面の中央領域に配置され、
前記周辺電極の幅は、前記メイン電極の幅より小さく、
前記メイン電極が配置される前記保護層の前記一つのホールが、前記周辺電極が配置される前記保護層の他のホールより大きいことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項6】
前記周辺電極は、前記メイン電極から遠ざかるほど小さい寸法を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項7】
前記周辺電極の幅は、4マイクロメートル乃至5マイクロメートルであることを特徴とする、請求項1〜4及び6のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項8】
前記ウィンドウ層は、(AlGa1-x)In1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)の組成式を有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項9】
前記ODR層は、前記発光構造物をなす物質の屈折率より低い屈折率を有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項10】
前記ODR層は、SiO、SiN、ITO(Indium-Tin-Oxide)、IZO(Indium-Zinc-Oxide)、AZO(Aluminum-Zinc-Oxide)、ATO(Antimony-Tin-Oxide)、IZTO(Indium-Zinc-Tin-Oxide)、IAZO(Indium-Aluminum-Zinc-Oxide)、GZO(Gallium-Zinc-Oxide)、IGZO(Indium-Gallium-Zinc-Oxide)、IGTO(Indium-Gallium-Tin-Oxide)、AZO(Aluminum-Zinc-Oxide)の物質から選択された少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の発光素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、発光素子、発光素子パッケージ及びライトユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
発光素子の一つとして発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)が多く使用されている。発光ダイオードは、化合物半導体の特性を利用して電気信号を赤外線、可視光線、紫外線のような光の形態に変換する。
【0003】
発光素子の光効率が増加することによって、表示装置、照明機器をはじめとする多様な分野に発光素子が適用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施例は、光抽出効率を向上させることができる発光素子、発光素子パッケージ、ライトユニットを提供する。
【0005】
実施例は、動作電圧を下げ、信頼性を向上させることができる発光素子、発光素子パッケージ、ライトユニットを提供する。
【0006】
実施例は、動作電圧を下げ、光度を向上させることができる発光素子、発光素子パッケージ、ライトユニットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施例に係る発光素子は、第1導電型半導体層、前記第1導電型半導体層の下に配置された活性層、前記活性層の下に配置された第2導電型半導体層を含む発光構造物と、前記発光構造物の上に配置され、複数の貫通ホールを含む保護層と、前記複数の貫通ホール内にそれぞれ提供され、前記第1導電型半導体層に電気的に連結された複数の金属ドット(dot)を含む第1電極と、前記第1電極を構成する前記複数の金属ドットを電気的に連結させ、第1領域は前記第1電極の上に配置され、第2領域は前記保護層の上に配置された電極パッドと、前記第2導電型半導体層に電気的に連結された第2電極と、を含む。
【0008】
実施例に係る発光素子は、第1導電型半導体層、前記第1導電型半導体層の下に配置された活性層、前記活性層の下に配置された第2導電型半導体層を含む発光構造物と、前記発光構造物の下に配置され、前記発光構造物からの距離に応じてエネルギーバンドギャップが一定な第1領域と、前記第1領域からの距離に応じてエネルギーバンドギャップが漸次小さくなる第2領域とを含むエネルギーバッファ層と、前記エネルギーバッファ層の下に配置され、前記第2領域のエネルギーバンドギャップより小さいか等しいエネルギーバンドギャップを有する引っ張り歪バリア層と、前記引っ張り歪バリア層の下に配置されたウィンドウ層と、を含む。
【0009】
実施例に係る発光素子は、第1導電型半導体層、前記第1導電型半導体層の下に配置された活性層、前記活性層の下に配置された第2導電型半導体層を含む発光構造物と、前記発光構造物の下に配置され、前記第2導電型半導体層に含まれた不純物と同じ不純物を含む第1ウィンドウ層と、前記第1ウィンドウ層の下に配置され、前記第1ウィンドウ層に含まれた不純物と異なる不純物を含み、前記第1ウィンドウ層より不純物の濃度が高い第2ウィンドウ層と、前記発光構造物の上に配置され、前記第1導電型半導体層に電気的に連結された第1電極と、前記第2ウィンドウ層の下に配置され、前記第2導電型半導体層に電気的に連結された第2電極と、を含む。
【発明の効果】
【0010】
実施例に係る発光素子、発光素子パッケージ、ライトユニットは、光抽出効率を向上させることができる長所がある。
【0011】
実施例に係る発光素子、発光素子パッケージ、ライトユニットは、動作電圧を下げ、信頼性を向上させることができる長所がある。
【0012】
実施例に係る発光素子、発光素子パッケージ、ライトユニットは、動作電圧を下げ、光度を向上させることができる長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施例に係る発光素子を示した図である。
図2】実施例に係る発光素子に適用された第1電極の例を示した図である。
図3】実施例に係る発光素子に適用された電極パッドの例を示した図である。
図4】実施例に係る発光素子の製造方法を示した図である。
図5】実施例に係る発光素子の製造方法を示した図である。
図6】実施例に係る発光素子の製造方法を示した図である。
図7】実施例に係る発光素子の製造方法を示した図である。
図8】実施例に係る発光素子の他の例を示した図である。
図9図8に示された発光素子に適用された第1電極の例を示した図である。
図10図8に示された発光素子に適用された電極パッドの例を示した図である。
図11】実施例に係る発光素子に適用されたオーミック接触領域と従来の発光素子に適用されたオーミック接触領域との差を説明する図である。
図12】実施例に係る発光素子に適用されたオーミック接触領域と従来の発光素子に適用されたオーミック接触領域との差を説明する図である。
図13】実施例に係る発光素子に適用されたオーミック接触領域と従来の発光素子に適用されたオーミック接触領域との差を説明する図である。
図14】実施例に係る発光素子に適用されたオーミック接触領域と従来の発光素子に適用されたオーミック接触領域との差を説明する図である。
図15】実施例に係る発光素子を示した図である。
図16】実施例に係る発光素子に適用された半導体層のエネルギーバンドギャップを示した図である。
図17】実施例に係る発光素子の製造方法を示した図である。
図18】実施例に係る発光素子の製造方法を示した図である。
図19】実施例に係る発光素子の製造方法を示した図である。
図20】実施例に係る発光素子の製造方法を示した図である。
図21】実施例に係る発光素子を示した図である。
図22】実施例に係る発光素子に適用された半導体層のエネルギーバンドギャップを示した図である。
図23】実施例に係る発光素子の製造方法を示した図である。
図24】実施例に係る発光素子の製造方法を示した図である。
図25】実施例に係る発光素子の製造方法を示した図である。
図26】実施例に係る発光素子の製造方法を示した図である。
図27】実施例に係る発光素子パッケージを示した図である。
図28】実施例に係る表示装置を示した図である。
図29】実施例に係る表示装置の他の例を示した図である。
図30】実施例に係る照明装置を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施例を説明するに当たって、各層(膜)、領域、パターン、または構造物が基板、各層(膜)、領域、パッド、またはパターンの“上/の上(on/over)”に、または“下(under)”に形成されると記載される場合において、“上/の上(on/over)”と“下(under)”は、“直接(directly)”または“他の層を介して(Indirectly)”形成されるものを全て含む。また、各層の上/の上または下に対する基準は、図面を基準として説明する。
【0015】
以下、添付された図面を参照して実施例に係る発光素子、発光素子パッケージ、ライトユニット及び発光素子の製造方法について詳しく説明する。
【0016】
図1は、実施例に係る発光素子を示した図である。
【0017】
実施例に係る発光素子は、図1に示されたように、発光構造物10、第1電極60、電極パッド70、保護層80を含むことができる。
【0018】
前記発光構造物10は、第1導電型半導体層11、活性層12、第2導電型半導体層13を含むことができる。前記活性層12は、前記第1導電型半導体層11と前記第2導電型半導体層13との間に配置される。前記活性層12は、前記第1導電型半導体層11の下に配置され、前記第2導電型半導体層13は前記活性層12の下に配置される。
【0019】
例えば、前記第1導電型半導体層11が第1導電型ドーパントとしてn型ドーパントが添加されたn型半導体層で形成され、前記第2導電型半導体層13が第2導電型ドーパントとしてp型ドーパントが添加されたp型半導体層で形成できる。また、前記第1導電型半導体層11がp型半導体層で形成され、前記第2導電型半導体層13がn型半導体層で形成されてもよい。
【0020】
前記第1導電型半導体層11は、例えばn型半導体層を含むことができる。前記第1導電型半導体層11は化合物半導体で具現できる。前記第1導電型半導体層11は、例えばII族−VI族化合物半導体またはIII族−V族化合物半導体で具現できる。
【0021】
例えば、前記第1導電型半導体層11は、(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0≦y≦1)の組成式を有する半導体材料で具現できる。前記第1導電型半導体層11は、前記組成式においてyは0.5の値を有し、xは0.5乃至0.8の値を有することもできる。前記第1導電型半導体層11は、例えばAlGaInP、AlInP、GaP、GaInPなどから選択でき、Si、Ge、Sn、Se、Teなどのn型ドーパントがドーピングされる。
【0022】
前記活性層12は、前記第1導電型半導体層11を介して注入される電子(または正孔)と前記第2導電型半導体層13を介して注入される正孔(または電子)が互いに会って(再結合して)、前記活性層12の形成物質によるエネルギーバンド(Energy Band)のバンドギャップ(Band GaP)差によって光を放出する層である。前記活性層12は、単一井戸構造、多重井戸構造、量子点構造または量子線構造のうちいずれか1つで形成できるが、これに限定されるものではない。
【0023】
前記活性層12は化合物半導体で具現できる。前記活性層12は、例えばII族−VI族またはIII族−V族化合物半導体で具現できる。前記活性層12は、例えば(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0≦y≦1)の組成式を有する半導体材料で具現できる。前記活性層12は、例えばAlGaInP、AlInP、GaP、GaInPなどから選択できる。前記活性層12が多重井戸構造で具現された場合、前記活性層12は複数の井戸層と複数の障壁層が積層されて具現できる。
【0024】
前記第2導電型半導体層13は、例えばp型半導体層で具現できる。前記第2導電型半導体層13は化合物半導体で具現できる。前記第2導電型半導体層13は、例えばII族−VI族化合物半導体またはIII族−V族化合物半導体で具現できる。
【0025】
例えば、前記第2導電型半導体層13は(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0≦y≦1)の組成式を有する半導体材料で具現できる。前記第2導電型半導体層13は、例えばAlGaInP、AlInP、GaP、GaInPなどから選択でき、Mg、Zn、Ca、Sr、Ba、Cなどのp型ドーパントがドーピングされる。
【0026】
例えば、前記発光構造物10は、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、リン(P)から選択された少なくとも2つ以上の元素を含んで具現できる。
【0027】
一方、前記第1導電型半導体層11がp型半導体層を含み、前記第2導電型半導体層13がn型半導体層を含むこともできる。また、前記第2導電型半導体層13の下には、n型またはp型半導体層を含む半導体層が更に形成されてもよい。これによって、前記発光構造物10はnp、pn、npn、pnp接合構造のうち少なくともいずれか1つを有することができる。また、前記第1導電型半導体層11及び前記第2導電型半導体層13内の不純物のドーピング濃度は均一または不均一に形成できる。即ち、前記発光構造物10の構造は多様に形成可能であり、これについては限定しない。
【0028】
実施例に係る発光素子はウィンドウ層15を含むことができる。前記ウィンドウ層15は、(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0≦y≦1)の組成式を有する半導体材料で具現できる。前記ウィンドウ層15は、例えばAlGaInP、AlInP、GaP、GaInPなどから選択できる。前記ウィンドウ層15は、前記第2導電型半導体層13の下に配置される。前記ウィンドウ層15は電流拡散効果(Current spreading effect)を提供することができる。
【0029】
実施例に係る発光素子は、ODR(Omni Directional Reflector)層21、オーミック接触層23、反射層30を含むことができる。
【0030】
前記ODR層21は、上部方向から入射する光を上部方向に反射させる機能を行うことができる。前記ODR層21は、例えば前記発光構造物10より低い屈折率を有するように具現できる。前記ODR層21は、前記発光構造物10をなす物質の屈折率と大きな差を有する低い屈折率を有するように選択されることで、反射機能を提供することができる。前記ODR層21は、前記ウィンドウ層15に接触して配置される。
【0031】
前記ODR層21は、酸化物または窒化物を含むことができる。前記ODR層21は、例えばSiO、SiN、ITO(Indium-Tin-Oxide)、IZO(Indium-Zinc-Oxide)、AZO(Aluminum-Zinc-Oxide)、ATO(Antimony-Tin-Oxide)、IZTO(Indium-Zinc-Tin-Oxide)、IAZO(Indium-Aluminum-Zinc-Oxide)、GZO(Gallium-Zinc-Oxide)、IGZO(Indium-Gallium-Zinc-Oxide)、IGTO(Indium-Gallium-Tin-Oxide)、AZO(Aluminum-Zinc-Oxide)などの物質から選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0032】
前記オーミック接触層23は、前記ウィンドウ層15とオーミック接触するように具現できる。前記オーミック接触層23は、前記ウィンドウ層15とオーミック接触する領域を含むことができる。前記オーミック接触層23は前記発光構造物10に電気的に連結される。前記オーミック接触層23は前記ODR層21を貫通して配置される。例えば、前記オーミック接触層23は円形または楕円形の上部面を有するように具現できる。前記オーミック接触層23は、例えばAu、Au/AuBe/Au、AuZn、ITO、AuBe、GeAuなどの物質から選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0033】
前記反射層30は、前記オーミック接触層23の下に配置される。前記反射層30は前記ODR層21の下に配置される。前記反射層30は、上部方向から入射する光を上部方向に反射させる機能を行うことができる。前記反射層30は、例えばAg、Au、Alなどの物質から選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0034】
実施例に係る発光素子は、ボンディング層40と支持基板50を含むことができる。前記ボンディング層40は、前記反射層30と前記支持基板50を付着させる機能を行うことができる。
【0035】
前記ボンディング層40は、例えばSn、AuSn、Pd、Al、Ti、Au、Ni、Cr、Ga、In、Bi、Cu、Ag、Nb、Ta、Ti/Au/In/Auなどの物質から選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。前記支持基板50は、Ti、Cr、Ni、Al、Pt、Au、W、Cu、Mo、Cu−Wまたは不純物が注入された半導体基板(例えば、Si、Ge、GaN、GaAs、ZnO、SiC、SiGeなど)のうちから選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0036】
実施例に係る発光素子は、前記発光構造物10の上に配置された前記第1電極60、前記電極パッド70、前記保護層80を含むことができる。
【0037】
前記第1電極60は前記第1導電型半導体層11に電気的に連結される。前記第1電極60は前記第1導電型半導体層11に接触して配置される。前記第1電極60は前記第1導電型半導体層11にオーミック接触して配置される。前記第1電極60は前記発光構造物10とオーミック接触する領域を含むことができる。前記第1電極60は前記第1導電型半導体層11とオーミック接触する領域を含むことができる。前記第1電極60は、Ge、Zn、Mg、Ca、Au、Ni、AuGe、AuGe/Ni/Auなどから選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0038】
実施例に係る発光素子は、前記第1電極60と前記第1導電型半導体層11との間に高濃度不純物半導体層が更に配置されてもよい。例えば、前記高濃度不純物半導体層は、GaAs層で具現されてもよい。前記高濃度不純物半導体層は、前記第1導電型半導体層11と同じ極性の不純物を含むことができる。前記高濃度不純物半導体層は、前記第1導電型半導体層11より高い濃度の不純物を含むことができる。
【0039】
前記電極パッド70は前記第1電極60に電気的に連結される。前記電極パッド70は前記第1電極60の上に配置される。前記電極パッド70は前記第1電極60の上に接触して配置される。前記電極パッド70は、外部電源に連結されて前記発光構造物10に電源を提供することができる。前記電極パッド70は、Cr、V、W、Ti、Zn、Ni、Cu、Al、Au、Mo、Ti/Au/Ti/Pt/Au、Ni/Au/Ti/Pt/Au、Cr/Al/Ni/Cu/Ni/Auなどから選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0040】
実施例によれば、前記保護層80は前記発光構造物10の上部に配置される。前記保護層80は前記発光構造物10の周りに配置される。前記保護層80は前記発光構造物10の側面に配置される。前記保護層80は前記ウィンドウ層15の周りに配置される。前記保護層80の一部領域は前記ウィンドウ層15の一部領域の上に配置される。
【0041】
前記保護層80は、酸化物または窒化物のうち少なくとも1つを含むことができる。前記保護層80は、例えばSiO、Si、Si、Si、SiO、Al、TiO、AlNなどからなる群から少なくとも1つが選択されて形成できる。
【0042】
一方、図2は、実施例に係る発光素子に適用された第1電極60の例を示した平面図であり、図3は、実施例に係る発光素子に適用された電極パッド70の例を示した平面図である。
【0043】
実施例に係る第1電極60は、前記発光構造物10の上に配置される。前記第1電極60は、メイン電極61と周辺電極63を含むことができる。例えば、前記メイン電極61は、前記発光構造物10の上部面の中央領域に配置され、前記周辺電極63は、前記メイン電極61から分岐して外郭方向に延長されて配置される。例えば、前記周辺電極63の幅は4マイクロメートル乃至5マイクロメートルで提供される。前記メイン電極61は、円形または多角形の上部面を含むことができる。
【0044】
前記第1電極60は前記第1導電型半導体層11に電気的に連結される。前記メイン電極61は前記第1導電型半導体層11に電気的に連結される。前記周辺電極63は前記第1導電型半導体層11に電気的に連結される。
【0045】
実施例によれば、前記電極パッド70は、前記メイン電極61に対応する位置に配置される。前記電極パッド70の形状は円形または多角形の上部面を含むことができる。
【0046】
前記電極パッド70は前記第1電極60に電気的に連結される。前記電極パッド70は前記メイン電極61に電気的に連結される。前記電極パッド70は前記周辺電極63に電気的に連結される。
【0047】
実施例によれば、前記電極パッド70は前記メイン電極61の上に配置される。前記電極パッド70は前記メイン電極61に接触して配置される。例えば、前記電極パッド70の面積は前記メイン電極61の面積より大きく提供される。このように、前記電極パッド70の面積が前記メイン電極61の面積より大きく具現される場合、前記電極パッド70の下部に前記保護層80が配置される。
【0048】
実施例によれば、前記保護層80は前記発光構造物10の上に配置される。前記保護層80は前記第1導電型半導体層11の上に配置される。前記第1導電型半導体層11は上部面に提供された光抽出構造を含むことができる。前記光抽出構造は凹凸構造と称することができる。また、前記光抽出構造はラフネス(roughness)と称することもできる。前記保護層80は、前記第1導電型半導体層11に提供された光抽出構造に対応する光抽出構造を含むことができる。
【0049】
前記保護層80は貫通領域を含むことができる。前記第1電極60は前記貫通領域内に配置される。例えば、前記メイン電極61と前記周辺電極63が前記保護層80に形成された貫通領域内に提供される。前記電極パッド70は前記第1電極60に電気的に連結され、前記電極パッド70の第1領域は前記第1電極60の上に配置され、第2領域は前記保護層80の上に配置される。
【0050】
実施例によれば、前記電極パッド70の面積が前記メイン電極61の面積より大きく提供される。これによって、前記電極パッド70の第1領域は前記メイン電極61の上に接触して配置され、前記電極パッド70の第2領域は前記メイン電極61の上部の周りに配置され、前記保護層80の上に配置される。
【0051】
前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80の屈折率は、前記第1導電型半導体層11の屈折率より小さい値を有するように選択できる。これによって、前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80は、一種のODR層の機能を行うことができ、前記発光構造物10から入射する光が前記保護層80で反射して再び前記発光構造物10方向に伝播する。
【0052】
実施例によれば、前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80の屈折率が、前記電極パッド70が配置されない領域の前記保護層80より低い屈折率を有するように具現されてもよい。また、前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80の物質と前記電極パッド70が配置されない領域の前記保護層80が互いに異なる物質で具現されてもよい。例えば、前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80は酸化物を含み、前記電極パッド70が配置されない領域の前記保護層80は窒化物を含むことができる。
【0053】
このように具現される場合、前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80は、一種のODR層の機能を行って前記発光構造物10方向から入射する光を反射させ、前記電極パッド70が配置されない領域の前記保護層80は、前記発光構造物10方向から入射する光を外部に透過させることもできる。
【0054】
実施例によれば、前記発光構造物10から入射する光が前記保護層80を透過して前記電極パッド70に吸収されることを防止することができる。これによって、前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80で反射した光が前記発光構造物10方向に伝播し、前記伝播する光は前記発光構造物10を透過するか、または前記発光構造物10から他方向に反射して外部に抽出されることで、実施例に係る発光素子の全体光抽出効果が向上する。
【0055】
実施例によれば、前記メイン電極61及び前記周辺電極63の配置は多様に変形できる。また、前記パッド電極70の配置は、前記メイン電極61及び前記周辺電極63の配置に対応して多様に変形できる。
【0056】
一方、実施例によれば、図1に示されたように、前記支持基板50が伝導性で具現でき、前記支持基板50に連結された外部電源によって前記発光構造物10に電源が印加される。前記支持基板50を介して前記第2導電型半導体層13に電源が印加される。
【0057】
また、実施例によれば、前記第2導電型半導体層13に電気的に連結された第2電極は、前記オーミック接触層23、前記反射層30、前記ボンディング層40、前記支持基板50のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0058】
次は、図4乃至図7を参照して、実施例に係る発光素子の製造方法を説明する。
【0059】
実施例に係る発光素子の製造方法によれば、図4に示されたように、基板5の上にエッチング停止層7、第1導電型半導体層11、活性層12、第2導電型半導体層13、ウィンドウ層15を形成できる。前記第1導電型半導体層11、前記活性層12、前記第2導電型半導体層13は、発光構造物10と称することができる。
【0060】
前記基板5は、例えばサファイア基板(Al)、SiC、GaAs、GaN、ZnO、Si、GaP、InP、Geのうち少なくとも1つで形成できるが、これについては限定しない。前記基板5と前記エッチング停止層7との間にはバッファ層が更に形成されてもよい。
【0061】
前記エッチング停止層7は、例えば(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0≦y≦1)の組成式を有する半導体材料で具現できる。前記エッチング停止層7の機能については後述する。
【0062】
実施例によれば、前記第1導電型半導体層11が第1導電型ドーパントとしてn型ドーパントが添加されたn型半導体層で形成され、前記第2導電型半導体層13が第2導電型ドーパントとしてp型ドーパントが添加されたp型半導体層で形成できる。また、前記第1導電型半導体層11がp型半導体層で形成され、前記第2導電型半導体層13がn型半導体層で形成されてもよい。
【0063】
前記第1導電型半導体層11は、例えばn型半導体層を含むことができる。前記第1導電型半導体層11は化合物半導体で具現できる。前記第1導電型半導体層11は、例えばII族−VI族化合物半導体またはIII族−V族化合物半導体で具現できる。
【0064】
例えば、前記第1導電型半導体層11は、(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0≦y≦1)の組成式を有する半導体材料で具現できる。前記第1導電型半導体層11は、前記組成式においてyは0.5の値を有し、xは0.5乃至0.8の値を有することもできる。前記第1導電型半導体層11は、例えばAlGaInP、AlInP、GaP、GaInPなどから選択でき、Si、Ge、Sn、Se、Teなどのn型ドーパントがドーピングされる。
【0065】
前記活性層12は、前記第1導電型半導体層11を介して注入される電子(または正孔)と前記第2導電型半導体層13を介して注入される正孔(または電子)が互いに会って(再結合して)、前記活性層12の形成物質によるエネルギーバンド(Energy Band)のバンドギャップ(Band Gap)差によって光を放出する層である。前記活性層12は、単一井戸構造、多重井戸構造、量子点構造または量子線構造のうちいずれか1つで形成できるが、これに限定されるものではない。
【0066】
前記活性層12は化合物半導体で具現できる。前記活性層12は、例えばII族−VI族またはIII族−V族化合物半導体で具現できる。前記活性層12は、例えば(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0≦y≦1)の組成式を有する半導体材料で具現できる。前記活性層12は、例えばAlGaInP、AlInP、GaP、GaInPなどから選択できる。前記活性層12が多重井戸構造で具現された場合、前記活性層12は複数の井戸層と複数の障壁層が積層されて具現できる。
【0067】
前記第2導電型半導体層13は、例えばp型半導体層で具現できる。前記第2導電型半導体層13は化合物半導体で具現できる。前記第2導電型半導体層13は、例えばII族−VI族化合物半導体またはIII族−V族化合物半導体で具現できる。
【0068】
例えば、前記第2導電型半導体層13は(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0≦y≦1)の組成式を有する半導体材料で具現できる。前記第2導電型半導体層13は、例えばAlGaInP、AlInP、GaP、GaInPなどから選択でき、Mg、Zn、Ca、Sr、Ba、Cなどのp型ドーパントがドーピングされる。
【0069】
例えば、前記発光構造物10は、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、リン(P)から選択された少なくとも2つ以上の元素を含んで具現できる。
【0070】
前記ウィンドウ層15は、(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0≦y≦1)の組成式を有する半導体材料で具現できる。前記ウィンドウ層15は、例えばAlGaInP、AlInP、GaP、GaInPなどから選択できる。前記ウィンドウ層15は発光素子の駆動時、電流拡散効果を提供することができる。
【0071】
次に、図5に示されたように、前記ウィンドウ層15の上にODR層21、オーミック接触層23、反射層30を形成できる。
【0072】
前記ODR層21は、入射する光を再反射させる機能を行うことができる。前記ODR層21は、例えば前記発光構造物10より低い屈折率を有するように具現できる。前記ODR層21は、前記発光構造物10をなす物質の屈折率と大きな差を有する低い屈折率を有するように選択されることで、反射機能を提供することができる。前記ODR層21は、前記ウィンドウ層15に接触して配置される。
【0073】
前記ODR層21は、酸化物または窒化物を含むことができる。前記ODR層21は、例えばSiO、SiNx、ITO(Indium-Tin-Oxide)、IZO(Indium-Zinc-Oxide)、AZO(Aluminum-Zinc-Oxide)、ATO(Antimony-Tin-Oxide)、IZTO(Indium-Zinc-Tin-Oxide)、IAZO(Indium-Aluminum-Zinc-Oxide)、GZO(Gallium-Zinc-Oxide)、IGZO(Indium-Gallium-Zinc-Oxide)、IGTO(Indium-Gallium-Tin-Oxide)、AZO(Aluminum-Zinc-Oxide)などの物質から選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0074】
前記オーミック接触層23は、前記ウィンドウ層15とオーミック接触するように具現できる。前記オーミック接触層23は、前記ウィンドウ層15とオーミック接触する領域を含むことができる。前記オーミック接触層23は前記発光構造物10に電気的に連結される。前記オーミック接触層23は前記ODR層21を貫通して配置される。例えば、前記オーミック接触層23は円形または楕円形の上部面を有するように具現できる。前記オーミック接触層23は、例えばAu、Au/AuBe/Au、AuZn、ITO、AuBe、GeAuなどの物質から選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0075】
前記反射層30は前記オーミック接触層23の上に配置される。前記反射層30は前記ODR層21の上に配置される。前記反射層30は入射する光を再反射させる機能を行うことができる。前記反射層30は、例えばAg、Au、Alなどの物質から選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0076】
続いて、図6に示されたように、前記反射層30の上にボンディング層40、支持基板50が提供される。
【0077】
前記ボンディング層40は、前記反射層30と前記支持基板50を付着させる機能を行うことができる。前記ボンディング層40は、例えばSn、AuSn、Pd、Al、Ti、Au、Ni、Cr、Ga、In、Bi、Cu、Ag、Nb、Ta、Ti/Au/In/Auなどの物質から選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。前記支持基板50は、Ti、Cr、Ni、Al、Pt、Au、W、Cu、Mo、Cu−Wまたは不純物が注入された半導体基板(例えば、Si、Ge、GaN、GaAs、ZnO、SiC、SiGeなど)のうちから選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0078】
次に、前記エッチング停止層7から前記基板5を除去する。一例として、前記基板5はエッチング工程によって除去できる。前記基板5がGaAsで具現される場合、前記基板5は湿式エッチング工程によって除去でき、前記エッチング停止層7はエッチングされないことによって、前記基板5のみエッチングされて分離されるように停止層の機能を行うことができる。前記エッチング停止層7は、別途の除去工程を介して前記発光構造物10から分離される。例えば、前記エッチング停止層7は別途のエッチング工程を介して除去できる。前記エッチング停止層7は、例えば(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0≦y≦1)の組成式を有する半導体材料で具現できる。
【0079】
続いて、図7に示されたように、前記発光構造物10の上に第1電極60が形成され、前記第1導電型半導体層11に光抽出構造を形成できる。次に、アイソレーションエッチングが行われて前記発光構造物10の側面がエッチングされる。そして、前記発光構造物10の上に保護層80と電極パッド70を形成できる。
【0080】
実施例に係る第1電極60は、前記発光構造物10の上に配置される。前記第1電極60は、メイン電極61と周辺電極63を含むことができる。例えば、図2及び図7に示されたように、前記メイン電極61は、前記発光構造物10の上部面の中央領域に配置され、前記周辺電極63は、前記メイン電極61から分岐して外郭方向に延長されて配置される。例えば、前記周辺電極63の幅は4マイクロメートル乃至5マイクロメートルで提供される。前記メイン電極61は、円形または多角形の上部面を含むことができる。
【0081】
前記第1電極60は前記第1導電型半導体層11に電気的に連結される。前記メイン電極61は前記第1導電型半導体層11に電気的に連結される。前記周辺電極63は前記第1導電型半導体層11に電気的に連結される。
【0082】
実施例によれば、図3及び図7に示されたように、前記電極パッド70は、前記メイン電極61に対応する位置に配置される。前記電極パッド70の形状は円形または多角形の上部面を含むことができる。
【0083】
前記電極パッド70は前記第1電極60に電気的に連結される。前記電極パッド70は前記メイン電極61に電気的に連結される。前記電極パッド70は前記周辺電極63に電気的に連結される。
【0084】
実施例によれば、前記電極パッド70は前記メイン電極61の上に配置される。前記電極パッド70は前記メイン電極61に接触して配置される。例えば、前記電極パッド70の面積は前記メイン電極61の面積より大きく提供される。このように、前記電極パッド70の面積が前記メイン電極61の面積より大きく具現される場合、前記電極パッド70の下部に前記保護層80が配置される。
【0085】
実施例によれば、前記保護層80は前記発光構造物10の上に配置される。前記保護層80は前記第1導電型半導体層11の上に配置される。前記第1導電型半導体層11は上部面に提供された光抽出構造を含むことができる。前記光抽出構造は凹凸構造と称することができる。また、前記光抽出構造はラフネス(roughness)と称することもできる。前記保護層80は、前記第1導電型半導体層11に提供された光抽出構造に対応する光抽出構造を含むことができる。
【0086】
前記保護層80は貫通領域を含むことができる。前記第1電極60は前記貫通領域内に配置される。前記電極パッド70は前記第1電極60に電気的に連結され、前記電極パッド70の第1領域は前記第1電極の上に配置され、第2領域は前記保護層80の上に配置される。
【0087】
実施例によれば、前記電極パッド70の面積が前記メイン電極61の面積より大きく提供される。これによって、前記電極パッド70の第1領域は前記メイン電極61の上に接触して配置され、前記電極パッド70の第2領域は前記メイン電極61の上部の周りに配置され、前記保護層80の上に配置される。
【0088】
前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80の屈折率は、前記第1導電型半導体層11の屈折率より小さい値を有するように選択できる。これによって、前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80は、一種のODR層の機能を行うことができ、前記発光構造物10から入射する光が前記保護層80で反射して再び前記発光構造物10方向に伝播する。
【0089】
実施例によれば、前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80の屈折率が、前記電極パッド70が配置されない領域の前記保護層80より低い屈折率を有するように具現されてもよい。また、前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80の物質と前記電極パッド70が配置されない領域の前記保護層80が互いに異なる物質で具現されてもよい。例えば、前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80は酸化物を含み、前記電極パッド70が配置されない領域の前記保護層80は窒化物を含むことができる。
【0090】
このように具現される場合、前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80は、一種のODR層の機能を行って前記発光構造物10方向から入射する光を反射させ、前記電極パッド70が配置されない領域の前記保護層80は、前記発光構造物10方向から入射する光を外部に透過させることもできる。
【0091】
実施例によれば、前記発光構造物10から入射する光が前記保護層80を透過して前記電極パッド70に吸収されることを防止することができる。これによって、前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80で反射した光が前記発光構造物10方向に伝播し、前記伝播する光は前記発光構造物10を透過するか、または前記発光構造物10から他方向に反射して外部に抽出されることで、全体光抽出効果が向上する。
【0092】
実施例によれば、前記メイン電極61及び前記周辺電極63の配置は多様に変形できる。また、前記パッド電極70の配置は、前記メイン電極61及び前記周辺電極63の配置に対応して多様に変形できる。
【0093】
図8は、実施例に係る発光素子の他の例を示した図である。図8を参照して実施例に係る発光素子を説明するに当たって、図1乃至図7を参照して説明された部分に対しては簡略に説明されるか、または説明が省略されることがある。
【0094】
実施例に係る発光素子は、図8に示されたように、発光構造物10、第1電極60、電極パッド70、保護層80を含むことができる。
【0095】
実施例に係る第1電極60は、前記発光構造物10の上に配置される。前記第1電極60は、図8及び図9に示されたように、メイン電極61と周辺電極63を含むことができる。前記メイン電極61と前記周辺電極63は、前記発光構造物10の上に相互離隔して配置される。前記周辺電極63は複数で提供される。
【0096】
前記メイン電極61と前記周辺電極63は、ドット(dot)形状で提供される。前記メイン電極61と前記周辺電極63の大きさは相互同一であってもよく、相互異なってもよい。前記周辺電極63は複数のドット形状で提供され、互いに異なる大きさを有するように提供されてもよい。例えば、前記周辺電極63は、前記メイン電極61から遠ざかるほど、より小さな大きさで提供されてもよい。前記周辺電極63の幅は、4マイクロメートル乃至5マイクロメートルで提供される。前記メイン電極61と前記周辺電極63は、円形または多角形の上部面を含むことができる。
【0097】
前記第1電極60は前記第1導電型半導体層11に電気的に連結される。前記メイン電極61は前記第1導電型半導体層11に電気的に連結される。前記周辺電極63は前記第1導電型半導体層11に電気的に連結される。
【0098】
実施例によれば、前記電極パッド70は、図8及び図10に示されたように、メイン(main)パッド71とフィンガー(finger)パッド73を含むことができる。前記フィンガーパッド73は前記メインパッド71に電気的に連結される。前記フィンガーパッド73は前記メインパッド71から分岐して配置される。例えば、前記メインパッド71に外部からの電源が印加される。前記フィンガーパッド73は前記メインパッド71から外郭方向に延長されて配置される。前記フィンガーパッド73は対称形状に配置されてもよく、非対称形状に配置されてもよい。
【0099】
前記電極パッド70は前記第1電極60に電気的に連結される。前記電極パッド70は前記メイン電極61に電気的に連結される。前記電極パッド70は前記周辺電極63に電気的に連結される。
【0100】
実施例によれば、前記電極パッド70は前記メイン電極61の上に配置される。前記電極パッド70は前記メイン電極61に接触して配置される。例えば、前記電極パッド70の面積は前記メイン電極61の面積より大きく提供される。このように、前記電極パッド70の面積が前記メイン電極61の面積より大きく具現される場合、前記電極パッド70の下部に前記保護層80が配置される。
【0101】
実施例によれば、前記保護層80は前記発光構造物10の上に配置される。前記保護層80は前記第1導電型半導体層11の上に配置される。前記第1導電型半導体層11は上部面に提供された光抽出構造を含むことができる。前記光抽出構造は凹凸構造と称することができる。また、前記光抽出構造はラフネス(roughness)と称することもできる。前記保護層80は、前記第1導電型半導体層11に提供された光抽出構造に対応する光抽出構造を含むことができる。
【0102】
前記フィンガーパッド73は前記周辺電極63の上に配置される。前記フィンガーパッド73は前記周辺電極63に接触して配置される。前記フィンガーパッド73は複数の前記周辺電極63に接触して配置される。前記フィンガーパッド73は前記メイン電極61と少なくとも1つの周辺電極63を電気的に連結させることができる。前記フィンガーパッド73は複数の前記周辺電極63を電気的に連結させることができる。
【0103】
例えば、前記第1電極60は、相互離隔して配置された第1領域(前記メイン電極61または前記周辺電極63のうちの1つ)と第2領域(前記周辺電極63のうちの他の1つ)を含み、前記電極パッド70は、前記第1領域及び前記第2領域と電気的に連結される。
【0104】
前記フィンガーパッド73の幅は、前記周辺電極63の幅と同一または異なって提供される。例えば、前記フィンガーパッド73の幅は、4マイクロメートル乃至5マイクロメートルで提供される。
【0105】
前記保護層80は複数の貫通ホールを含むことができる。前記メイン電極61と前記周辺電極63は前記貫通ホール内に提供される。前記貫通ホールの大きさは、対応する前記メイン電極61または前記周辺電極63の大きさと同一であってもよい。例えば、前記貫通ホールの幅は4マイクロメートル乃至5マイクロメートルであってもよい。
【0106】
実施例によれば、前記第1電極60は前記貫通ホール内にそれぞれ提供され、前記第1導電型半導体層11に電気的に連結された複数の金属ドット(dot)を含むことができる。前記保護層80は、前記複数のドット形状で提供された前記第1電極60の周りに配置される。前記保護層80の一部領域は前記電極パッド70の下に配置される。例えば、隣接した前記周辺電極63の間に提供された前記保護層80は前記フィンガーパッド73の下に配置される。また、前記メインパッド71の面積が前記メイン電極61の面積より大きく提供される場合、前記メインパッド71の下に前記保護層80が配置される。即ち、前記メインパッド71と前記第1導電型半導体層11との間に前記保護層80が配置される。
【0107】
前記電極パッド70は、前記第1電極60を構成する前記複数の金属ドットを電気的に連結させることができる。前記電極パッド70の第1領域は前記第1電極60の上に配置され、前記電極パッド70の第2領域は前記保護層80の上に配置される。
【0108】
実施例によれば、前記第1電極60が互いに離隔して配置された複数の領域を含み、離隔して配置された複数の領域が前記電極パッド70によって電気的に連結される。そして、前記電極パッド70に連結された外部電源が前記メインパッド71と前記フィンガーパッド73を介して前記メイン電極61と前記周辺電極63に印加される。これによって、前記電極パッド70に連結された外部電源が前記第1電極60を介して前記第1導電型半導体層11に印加されることになる。
【0109】
実施例によれば、前記メイン電極61及び前記周辺電極63の配置は多様に変形できる。また、前記メインパッド71と前記フィンガーパッド73の配置は、前記メイン電極61及び前記周辺電極63の配置に対応して多様に変形できる。
【0110】
前記メイン電極61と前記周辺電極63は、前記第1導電型半導体層11とオーミック接触を形成する。一般に、金属層と半導体層のオーミック接触は、半導体層に金属層を形成した後、一種の熱処理工程を通じて具現することになる。この時、熱処理段階を通じて金属層と半導体層との間には拡散領域(diffusion area)が形成されるが、拡散領域では光吸収が発生する。これによって、拡散領域が大きいほど発光構造物から外部に提供される光抽出効果が減少することになる。
【0111】
図11及び図12は、従来の発光素子に適用されたオーミック接触領域を示したものであり、図13及び図14は、実施例に係る発光素子に適用されたオーミック接触領域を示したものである。
【0112】
従来の発光素子の場合、図11及び図12に示したように、所定長さを有する金属層65と半導体層17との間に拡散領域19が提供されることが見られる。この時、前記拡散領域19は前記金属層65の周辺及び下部に拡散して形成される。
【0113】
これに対して、実施例に係る発光素子の場合、図13及び図14に示したように、複数の金属ドット63と半導体層27との間に拡散領域29が提供されることが見られる。この時、複数の金属ドット63が小さい領域を占めることによって前記拡散領域29も小さい領域を形成することが見られる。実施例によれば、オーミック接触領域を形成するに当たって、前記拡散領域29を小さく提供することができるので、前記拡散領域29で吸収される光量を減らすことができ、結果として、外部に抽出される光量を向上させることができるようになる。
【0114】
このように、実施例に係る発光素子によれば、前記第1電極60が相互離隔して配置されたメイン電極61と周辺電極63で提供されることで、前記第1電極60が前記発光構造物10の上に従来の発光素子より小さい領域に提供される。
【0115】
したがって、実施例に係る発光素子は、光抽出効率を向上させることができる長所がある。また、前記メイン電極61と前記周辺電極63が前記第1導電型半導体層11の上に均一に分布されることで、電流拡散効果も提供可能になる。
【0116】
前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80の屈折率は、前記第1導電型半導体層11の屈折率より小さい値を有するように選択できる。これによって、前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80は、一種のODR層の機能を行うことができ、前記発光構造物10から入射する光が前記保護層80で反射して再び前記発光構造物10方向に伝播する。
【0117】
実施例によれば、前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80の屈折率が、前記電極パッド70が配置されない領域の前記保護層80より低い屈折率を有するように具現されてもよい。また、前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80の物質と前記電極パッド70が配置されない領域の前記保護層80が互いに異なる物質で具現されてもよい。例えば、前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80は酸化物を含み、前記電極パッド70が配置されない領域の前記保護層80は窒化物を含むことができる。
【0118】
このように具現される場合、前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80は、一種のODR層の機能を行って前記発光構造物10方向から入射する光を反射させ、前記電極パッド70が配置されない領域の前記保護層80は、前記発光構造物10方向から入射する光を外部に透過させることもできる。
【0119】
実施例によれば、前記発光構造物10から入射する光が前記保護層80を透過して前記電極パッド70に吸収されることを防止することができる。これによって、前記電極パッド70の下部に配置された前記保護層80で反射した光が前記発光構造物10方向に伝播し、前記伝播する光は前記発光構造物10を透過するか、または前記発光構造物10から他方向に反射して外部に抽出されることで、全体光抽出効果が向上する。
【0120】
実施例によれば、前記メイン電極61及び前記周辺電極63の配置は多様に変形できる。また、前記パッド電極70の配置は、前記メイン電極61及び前記周辺電極63の配置に対応して多様に変形できる。
【0121】
一方。実施例によれば、図8に示されたように、前記支持基板50が伝導性で具現でき、前記支持基板50に連結された外部電源によって前記発光構造物10に電源が印加される。前記支持基板50を介して前記第2導電型半導体層13に電源が印加される。
【0122】
また、実施例によれば、前記第2導電型半導体層13に電気的に連結された第2電極は、前記オーミック接触層23、前記反射層30、前記ボンディング層40、前記支持基板50のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0123】
図15は、実施例に係る発光素子を示した図である。
【0124】
実施例に係る発光素子は、図15に示されたように、発光構造物10、ウィンドウ層15、エネルギーバッファ層90、引っ張り歪バリア層95(Tesnile Strain Barrier Layer)を含むことができる。図1に示された構成を除いて説明する。
【0125】
前記エネルギーバッファ層90は前記発光構造物10の下に配置される。前記エネルギーバッファ層90は不純物を含むことができる。前記エネルギーバッファ層90は、例えば前記第2導電型半導体層と極性が同じ不純物を含むことができる。前記エネルギーバッファ層90は、前記発光構造物10からの距離に応じてエネルギーバンドギャップが変化する領域を含むことができる。図16は、実施例に係る発光素子に適用された半導体層のエネルギーバンドギャップを示した図である。
【0126】
図15及び図16に示されたように、前記エネルギーバッファ層90は第1領域91と第2領域92を含むことができる。前記第1領域91は、前記発光構造物10からの距離変化に関係なくエネルギーバンドギャップが一定に提供される。前記第2領域92は、前記第1領域91からの距離に応じてエネルギーバンドギャップが漸次小さくなるように提供される。
【0127】
前記引っ張り歪バリア層95は前記エネルギーバッファ層90の下に配置される。前記引っ張り歪バリア層95は前記第2領域92の下に配置される。前記引っ張り歪バリア層95は、前記エネルギーバッファ層90のエネルギーバンドギャップより小さいか等しいエネルギーバンドギャップを有することができる。前記引っ張り歪バリア層95は、前記第2領域92のエネルギーバンドギャップより小さいか等しいエネルギーバンドギャップを有することができる。前記引っ張り歪バリア層95は不純物を含むことができる。例えば、前記引っ張り歪バリア層95は、前記第2導電型半導体層13と同じ極性の不純物を含むことができる。
【0128】
前記ウィンドウ層15は、前記引っ張り歪バリア層95の下に配置される。例えば、前記エネルギーバッファ層90の厚さは180ナノメートル乃至250ナノメートルで提供される。前記第1領域91の厚さは170ナノメートル乃至230ナノメートルで提供され、前記第2領域92の厚さは10ナノメートル乃至20ナノメートルで提供される。
【0129】
また、前記エネルギーバッファ層90が前記引っ張り歪バリア層95より厚く提供される。例えば、前記引っ張り歪バリア層95は10ナノメートル乃至20ナノメートルの厚さで提供される。
【0130】
実施例に係る発光素子は、前記発光構造物10の上に配置された第1電極60と電極パッド70を含むことができる。
【0131】
前記第1電極60は前記第1導電型半導体層11に電気的に連結される。前記第1電極60は前記第1導電型半導体層11に接触して配置される。前記第1電極60は前記第1導電型半導体層11にオーミック接触して配置される。前記第1電極60は前記発光構造物10とオーミック接触する領域を含むことができる。前記第1電極60は前記第1導電型半導体層11とオーミック接触する領域を含むことができる。前記第1電極60は、Ge、Zn、Mg、Ca、Au、Ni、AuGe、AuGe/Ni/Auなどから選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0132】
前記第1電極60と前記第1導電型半導体層11との間に高濃度不純物半導体層が更に含まれてもよい。例えば、前記第1電極60と前記第1導電型半導体層11との間に前記第1導電型半導体層11の不純物濃度より高い高濃度不純物を含むGaAs層が更に配置されてもよい。
【0133】
前記電極パッド70は前記第1電極60に電気的に連結される。前記電極パッド70は前記第1電極60の上に配置される。前記電極パッド70は前記第1電極60の上に接触して配置される。前記電極パッド70は、外部電源に連結されて前記発光構造物10に電源を提供することができる。前記電極パッド70は、Cr、V、W、Ti、Zn、Ni、Cu、Al、Au、Mo、Ti/Au/Ti/Pt/Au、Ni/Au/Ti/Pt/Au、Cr/Al/Ni/Cu/Ni/Auなどから選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0134】
実施例に係る発光素子は保護層80を含むことができる。前記保護層80は前記発光構造物10の上部に配置される。前記保護層80は前記発光構造物10の周りに配置される。前記保護層80は前記発光構造物10の側面に配置される。前記保護層80は前記ウィンドウ層15の周りに配置される。前記保護層80の一部領域は前記ウィンドウ層15の一部領域の上に配置される。
【0135】
前記保護層80は前記第1導電型半導体層11の上に配置される。前記保護層80は前記第1電極60の上に配置される。前記保護層80は上部面に提供された光抽出構造を含むことができる。前記光抽出構造は凹凸構造と称することもでき、またラフネス(roughness)と称することもできる。前記光抽出構造は規則的に配列されてもよく、ランダム(random)に配列されてもよい。前記保護層80の上部面に提供された光抽出構造は、前記第1導電型半導体層11の上部面に提供された光抽出構造に対応する。
【0136】
前記保護層80は、酸化物または窒化物のうち少なくとも1つを含むことができる。前記保護層80は、例えばSiO、Si、Si、Si、SiO、Al、TiO、AlNなどからなる群から少なくとも1つが選択されて形成できる。
【0137】
実施例に係る発光素子は、前記発光構造物10が損傷することを防止するために前記引っ張り歪バリア層95を更に含むことができる。前記引っ張り歪バリア層95は、成長基板と前記ウィンドウ層15との間の引っ張り歪(tensile strain)力を持つ物質で提供される。例えば、前記引っ張り歪バリア層95は、GaInPで提供される。
【0138】
ところが、前記引っ張り歪バリア層95が低いエネルギーバンドギャップを有することによって、ホール(hole)が活性層12に移動するに当たって損失が発生する可能性がある。このような点を考慮して、実施例に係る発光素子は、前記発光構造物10からの距離に応じてエネルギーバンドギャップが変化する前記エネルギーバッファ層90を更に含むことができる。
【0139】
例えば、前記エネルギーバッファ層90は、AlGaInP組成を含むことができる。前記エネルギーバッファ層90は、Alの組成比の変化によってエネルギーバンドギャップが変化する。前記第1領域91は、Al組成が一定になるように提供される。前記第2領域92は、前記第1領域91から遠ざかるほどエネルギーバンドギャップが小さくなるように提供される。前記第2領域92は、前記第1領域91からエネルギーバンドギャップが小さくなるように、Al組成が漸次小さくなるように提供される。
【0140】
例えば、前記第1領域91は、(AlGa(1−x)0.5In0.5P(x=0.85)組成を含み、前記第2領域92は、(AlGa(1−x)0.5In0.5P(0.3≦x≦0.85)組成を含むように具現できる。前記第2領域92は、前記第1領域91に隣接した区間はAl組成が0.85になるように提供され、前記第1領域91から遠ざかるほど漸次小さくなり、Al組成が0.3まで小さくなるように提供される。
【0141】
このように、前記エネルギーバッファ層90のエネルギーバンドギャップが順次変化するように具現することで、前記ウィンドウ層15方向から前記活性層12方向に移動するホールが消失することを防止することができる。
【0142】
実施例によれば、このようにホールの移動を向上させることで、動作電圧を減少させることができる。例えば、前記エネルギーバッファ層90が無い発光素子の場合は動作電圧が2.24Vを示しており、前記エネルギーバッファ層90が適用された発光素子の場合には1.96Vの動作電圧が測定された。
【0143】
例えば、前記第1導電型半導体層11はAl0.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.52eV)で具現され、前記活性層12は(Al0.1Ga0.90.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:1.97eV)の井戸層と(Al0.7Ga0.30.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.34eV)の障壁層で具現され、前記第2導電型半導体層13はAl0.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.52eV)で具現できる。
【0144】
また、前記エネルギーバッファ層90の第1領域91は(Al0.85Ga0.150.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.43eV)で具現され、前記エネルギーバッファ層90の第2領域92は(Al0.85Ga0.150.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.43eV)から(Al0.3Ga0.70.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.09eV)にAl組成が漸次小さくなるように具現できる。
【0145】
実施例によれば、前記エネルギーバッファ層90の最も低いエネルギーバンドギャップが前記活性層12をなす井戸層のエネルギーバンドギャップより大きく、前記ウィンドウ層15のエネルギーバンドギャップより小さく提供される。また、前記引っ張り歪バリア層95のエネルギーバンドギャップが前記活性層12をなす井戸層のエネルギーバンドギャップより大きく、前記ウィンドウ層15のエネルギーバンドギャップより小さく提供される。これは、前記活性層12をなす井戸層よりエネルギーバンドギャップが小さい半導体層がある場合には、その領域で光吸収が起きて、光損失が発生することを防止するためである。
【0146】
次は、図17乃至図20を参照して、実施例に係る発光素子の製造方法を説明する。
【0147】
実施例に係る発光素子の製造方法によれば、図17に示されたように、基板5の上にエッチング停止層7、第1導電型半導体層11、活性層12、第2導電型半導体層13、エネルギーバッファ層90、引っ張り歪バリア層95、ウィンドウ層15を形成できる。前記第1導電型半導体層11、前記活性層12、前記第2導電型半導体層13は発光構造物10と定義することができる。
【0148】
前記エネルギーバッファ層90は前記発光構造物10の上に形成できる。前記エネルギーバッファ層90は、前記発光構造物10からの距離に応じてエネルギーバンドギャップが変化する領域を含むことができる。図16は、実施例に係る発光素子に適用された半導体層のエネルギーバンドギャップを示した図である。
【0149】
図16及び図17に示されたように、前記エネルギーバッファ層90は第1領域91と第2領域92を含むことができる。前記第1領域91は、前記発光構造物10からの距離に応じてエネルギーバンドギャップが一定に提供される。前記第2領域92は、前記第1領域91からの距離に応じてエネルギーバンドギャップが漸次小さくなるように提供される。
【0150】
前記引っ張り歪バリア層95は前記エネルギーバッファ層90の上に形成できる。前記引っ張り歪バリア層95は前記第2領域92の上に形成できる。前記引っ張り歪バリア層95は、前記エネルギーバッファ層90のエネルギーバンドギャップより小さいか等しいエネルギーバンドギャップを有することができる。前記引っ張り歪バリア層95は、前記第2領域92のエネルギーバンドギャップより小さいか等しいエネルギーバンドギャップを有することができる。
【0151】
次に、図18に示されたように、前記ウィンドウ層15の上にODR層21、オーミック接触層23、反射層30を形成できる。
【0152】
続いて、図19に示されたように、前記反射層30の上にボンディング層40、支持基板50が提供される。
【0153】
また、図20に示されたように、前記発光構造物10の上に第1電極60が形成され、アイソレーションエッチングが行われて前記発光構造物10の側面がエッチングされる。
【0154】
そして、図20に示されたように、前記発光構造物10と前記第1電極60の上に保護層80と電極パッド70を形成できる。
【0155】
前記保護層80は前記発光構造物10の上部に配置される。前記保護層80は前記発光構造物10の周りに配置される。前記保護層80は前記発光構造物10の側面に配置される。前記保護層80は前記ウィンドウ層15の周りに配置される。前記保護層80の一部領域は前記ウィンドウ層15の一部領域の上に配置される。
【0156】
前記保護層80は、酸化物または窒化物のうち少なくとも1つを含むことができる。前記保護層80は、例えばSiO、Si、Si、Si、SiO、Al、TiO、AlNなどからなる群から少なくとも1つが選択されて形成できる。
【0157】
前記保護層80は前記第1導電型半導体層11の上に配置される。前記保護層80は前記第1電極60の上に配置される。前記保護層80は上部面に提供された光抽出構造を含むことができる。前記光抽出構造は凹凸構造と称することもでき、またラフネス(roughness)と称することもできる。前記光抽出構造は規則的に配列されてもよく、ランダム(random)に配列されてもよい。
【0158】
前記電極パッド70は前記第1電極60に電気的に連結される。前記電極パッド70は前記第1電極60の上に配置される。前記電極パッド70は前記第1電極60の上に接触して配置される。前記電極パッド70は、外部電源に連結されて前記発光構造物10に電源を提供することができる。前記電極パッド70は、Cr、V、W、Ti、Zn、Ni、Cu、Al、Au、Mo、Ti/Au/Ti/Pt/Au、Ni/Au/Ti/Pt/Au、Cr/Al/Ni/Cu/Ni/Auなどから選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0159】
以上で説明された発光素子の製造方法は、必要に応じてまた工程設計に応じて変更されて実施されてもよい。
【0160】
例えば、前記発光構造物10がGaAs成長基板で成長でき、前記発光構造物10はAlGaInP組成で成長できる。前記ウィンドウ層15はGaP組成で形成できる。この時、前記ウィンドウ層15がGaP組成で形成される場合、二層間の格子定数の差によって、前記ウィンドウ層15はGaAs成長基板を基準に20,000乃至30,000ppmの引っ張り歪(tensile strain)力が発生して、前記発光構造物10が損傷し得る問題点がある。
【0161】
これによって、実施例に係る発光素子は、前記発光構造物10が損傷することを防止するために前記引っ張り歪バリア層95を更に含むことができる。前記引っ張り歪バリア層95は、成長基板と前記ウィンドウ層15との間の引っ張り歪(tensile strain)力を持つ物質で提供される。例えば、前記引っ張り歪バリア層95は、GaInPで提供される。
【0162】
ところが、前記引っ張り歪バリア層95が低いエネルギーバンドギャップを有することによって、ホール(hole)が活性層12に移動するに当たって損失が発生する可能性がある。このような点を考慮して、実施例に係る発光素子は、前記発光構造物10からの距離に応じてエネルギーバンドギャップが変化する前記エネルギーバッファ層90を更に含むことができる。
【0163】
例えば、前記エネルギーバッファ層90はAlGaInP組成を含むことができる。前記エネルギーバッファ層90は、Alの組成比の変化によってエネルギーバンドギャップが変化する。前記第1領域91は、Al組成が一定になるように提供される。前記第2領域92は、前記第1領域91から遠ざかるほどエネルギーバンドギャップが小さくなるように提供される。前記第2領域92は、前記第1領域91からエネルギーバンドギャップが小さくなるように、Al組成が漸次小さくなるように提供される。
【0164】
例えば、前記第1領域91は(AlGa(1−x)0.5In0.5P(x=0.85)組成を含み、前記第2領域92は(AlGa(1−x)0.5In0.5P(0.3≦x≦0.85)組成を含むように具現できる。前記第2領域92は、前記第1領域91に隣接した区間はAl組成が0.85になるように提供され、前記第1領域91から遠ざかるほど漸次小さくなり、Al組成が0.3まで小さくなるように提供される。
【0165】
このように、前記エネルギーバッファ層90のエネルギーバンドギャップが順次変化するように具現することで、前記ウィンドウ層15方向から前記活性層12方向に移動するホールが消失することを防止することができる。
【0166】
実施例によれば、このようにホールの移動を向上させることで、動作電圧を減少させることができる。例えば、前記エネルギーバッファ層90が無い発光素子の場合は動作電圧が2.24Vを示しており、前記エネルギーバッファ層90が適用された発光素子の場合には1.96Vの動作電圧が測定された。
【0167】
例えば、前記第1導電型半導体層11はAl0.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.52eV)で具現され、前記活性層12は(Al0.1Ga0.90.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:1.97eV)の井戸層と(Al0.7Ga0.30.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.34eV)の障壁層で具現され、前記第2導電型半導体層13はAl0.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.52eV)で具現できる。
【0168】
また、前記エネルギーバッファ層90の第1領域91は(Al0.85Ga0.150.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.43eV)で具現され、前記エネルギーバッファ層90の第2領域92は(Al0.85Ga0.150.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.43eV)から(Al0.3Ga0.70.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.09eV)にAl組成が漸次小さくなるように具現できる。
【0169】
実施例によれば、前記エネルギーバッファ層90の最も低いエネルギーバンドギャップが前記活性層12をなす井戸層のエネルギーバンドギャップより大きく、前記ウィンドウ層15のエネルギーバンドギャップより小さく提供される。また、前記引っ張り歪バリア層95のエネルギーバンドギャップが前記活性層12をなす井戸層のエネルギーバンドギャップより大きく、前記ウィンドウ層15のエネルギーバンドギャップより小さく提供される。これは、前記活性層12をなす井戸層よりエネルギーバンドギャップが小さい半導体層がある場合には、その領域で光吸収が起きて、光損失が発生することを防止するためである。
【0170】
図21は、実施例に係る発光素子を示した図である。
【0171】
実施例に係る発光素子は、図21に示されたように、発光構造物10、第1ウィンドウ層15、第2ウィンドウ層16を含むことができる。図1図15で示された構成を除いて説明する。
【0172】
前記第1ウィンドウ層15は、前記発光構造物10の下に配置される。前記第1ウィンドウ層15は不純物を含むことができる。前記第1ウィンドウ層15は、前記第2導電型半導体層13と同じ極性の不純物を含むことができる。例えば、前記第1ウィンドウ層15は、前記第2導電型半導体層13に含まれた不純物と同じ不純物を含むことができる。
【0173】
前記第1ウィンドウ層15は、(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0≦y≦1)の組成式を有する半導体材料で具現できる。前記第1ウィンドウ層15は、例えばAlGaInP、AlInP、GaP、GaInPなどから選択できる。前記第1ウィンドウ層15は、電流拡散効果を提供することができる。
【0174】
前記第2ウィンドウ層16は前記第1ウィンドウ層15の下に配置される。前記第2ウィンドウ層16は、前記第1ウィンドウ層15に含まれた不純物と異なる不純物を含むことができる。前記第2ウィンドウ層16に含まれた不純物の濃度は、前記第1ウィンドウ層15に含まれた不純物濃度より高い。
【0175】
前記第2ウィンドウ層16は、(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0≦y≦1)の組成式を有する半導体材料で具現できる。前記第2ウィンドウ層16は、例えばAlGaInP、AlInP、GaP、GaInPなどから選択できる。
【0176】
実施例に係る発光素子は、前記第1ウィンドウ層15と前記発光構造物10との間に配置されたエネルギーバッファ層90を含むことができる。
【0177】
図21及び図22に示されたように、前記エネルギーバッファ層90は第1領域91と第2領域92を含むことができる。前記第1領域91は、前記発光構造物10からの距離変化に関係なくエネルギーバンドギャップが一定に提供される。前記第2領域92は、前記第1領域91からの距離に応じてエネルギーバンドギャップが漸次小さくなるように提供される。
【0178】
実施例に係る発光素子は、前記エネルギーバッファ層90と前記第1ウィンドウ層15との間に配置された引っ張り歪バリア層95(Tesnile Strain Barrier Layer)を含むことができる。
【0179】
前記引っ張り歪バリア層95は前記エネルギーバッファ層90の下に配置される。前記引っ張り歪バリア層95は前記第2領域92の下に配置される。前記引っ張り歪バリア層95は、前記エネルギーバッファ層90のエネルギーバンドギャップより小さいか等しいエネルギーバンドギャップを有することができる。前記引っ張り歪バリア層95は、前記第2領域92のエネルギーバンドギャップより小さいか等しいエネルギーバンドギャップを有することができる。前記引っ張り歪バリア層95は不純物を含むことができる。例えば、前記引っ張り歪バリア層95は、前記第2導電型半導体層13と同じ極性の不純物を含むことができる。
【0180】
実施例に係る発光素子は、前記第1ウィンドウ層15と前記引っ張り歪バリア層95との間に配置された不純物トラップ層17を含むことができる。前記不純物トラップ層17は、前記第1ウィンドウ層15に含まれた不純物が前記発光構造物10に拡散することを防止することができる。前記第1ウィンドウ層15に含まれた不純物が前記発光構造物10に拡散する場合、光ドロップ(optical drop)が発生して、光抽出効率が低下し得る問題点がある。
【0181】
例えば、前記エネルギーバッファ層90の厚さは180ナノメートル乃至250ナノメートルで提供される。前記第1領域91の厚さは170ナノメートル乃至230ナノメートルで提供され、前記第2領域92の厚さは10ナノメートル乃至20ナノメートルで提供される。
【0182】
また、前記エネルギーバッファ層90が前記引っ張り歪バリア層95より厚く提供される。例えば、前記引っ張り歪バリア層95は、10ナノメートル乃至20ナノメートルの厚さで提供される。
【0183】
実施例に係る発光素子は、ODR(Omni Directional Reflector)層21、オーミック接触層23、反射層30を含むことができる。
【0184】
前記ODR層21は、上部方向から入射する光を上部方向に反射させる機能を行うことができる。前記ODR層21は、例えば前記発光構造物10より低い屈折率を有するように具現できる。前記ODR層21は、前記発光構造物10をなす物質の屈折率と大きな差を有する低い屈折率を有するように選択されることで、反射機能を提供することができる。前記ODR層21は、前記第2ウィンドウ層16に接触して配置される。前記ODR層21は、前記第1ウィンドウ層15をなす物質の屈折率と大きな差を有する低い屈折率を有するように選択されることで、反射機能を提供することができる。前記ODR層21は、前記第2ウィンドウ層16をなす物質の屈折率と大きな差を有する低い屈折率を有するように選択されることで、反射機能を提供することができる。
【0185】
前記オーミック接触層23は、前記第2ウィンドウ層16とオーミック接触するように具現できる。前記オーミック接触層23は、前記第2ウィンドウ層16とオーミック接触する領域を含むことができる。前記オーミック接触層23は前記発光構造物10に電気的に連結される。前記オーミック接触層23は前記ODR層21を貫通して配置される。例えば、前記オーミック接触層23は円形または楕円形の上部面を有するように具現できる。前記オーミック接触層23は、例えばAu、Au/AuBe/Au、AuZn、ITO、AuBe、GeAuなどの物質から選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0186】
前記反射層30は、前記オーミック接触層23の下に配置される。前記反射層30は前記ODR層21の下に配置される。前記反射層30は、上部方向から入射する光を上部方向に反射させる機能を行うことができる。前記反射層30は、例えばAg、Au、Alなどの物質から選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0187】
実施例に係る発光素子は、前記発光構造物10の上に配置された第1電極60と電極パッド70を含むことができる。
【0188】
前記第1電極60は前記第1導電型半導体層11に電気的に連結される。前記第1電極60は前記第1導電型半導体層11に接触して配置される。前記第1電極60は前記第1導電型半導体層11にオーミック接触して配置される。前記第1電極60は前記発光構造物10とオーミック接触する領域を含むことができる。前記第1電極60は前記第1導電型半導体層11とオーミック接触する領域を含むことができる。前記第1電極60は、Ge、Zn、Mg、Ca、Au、Ni、AuGe、AuGe/Ni/Auなどから選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0189】
前記第1電極60と前記第1導電型半導体層11との間に高濃度不純物半導体層が更に含まれてもよい。例えば、前記第1電極60と前記第1導電型半導体層11との間に前記第1導電型半導体層11の不純物濃度より高い高濃度不純物を含むGaAs層が更に配置されてもよい。
【0190】
前記電極パッド70は前記第1電極60に電気的に連結される。前記電極パッド70は前記第1電極60の上に配置される。前記電極パッド70は前記第1電極60の上に接触して配置される。前記電極パッド70は、外部電源に連結されて前記発光構造物10に電源を提供することができる。前記電極パッド70は、Cr、V、W、Ti、Zn、Ni、Cu、Al、Au、Mo、Ti/Au/Ti/Pt/Au、Ni/Au/Ti/Pt/Au、Cr/Al/Ni/Cu/Ni/Auなどから選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0191】
実施例に係る発光素子は保護層80を含むことができる。前記保護層80は前記発光構造物10の上部に配置される。前記保護層80は前記発光構造物10の周りに配置される。前記保護層80は前記発光構造物10の側面に配置される。前記保護層80は前記第1ウィンドウ層15の周りに配置される。前記保護層80の一部領域は前記第1ウィンドウ層15の一部領域の上に配置される。
【0192】
前記保護層80は前記第1導電型半導体層11の上に配置される。前記保護層80は前記第1電極60の上に配置される。前記保護層80は上部面に提供された光抽出構造を含むことができる。前記光抽出構造は凹凸構造と称することもでき、またラフネス(roughness)と称することもできる。前記光抽出構造は規則的に配列されてもよく、ランダム(random)に配列されてもよい。前記保護層80の上部面に提供された光抽出構造は、前記第1導電型半導体層11の上部面に提供された光抽出構造に対応する。
【0193】
前記保護層80は、酸化物または窒化物のうち少なくとも1つを含むことができる。前記保護層80は、例えばSiO、Si、Si、Si、SiO、Al、TiO、AlNなどからなる群から少なくとも1つが選択されて形成できる。
【0194】
一方、実施例によれば、図1に示されたように、前記支持基板50が伝導性で具現でき、前記支持基板50に連結された外部電源によって前記発光構造物10に電源が印加される。前記支持基板50を介して前記第2導電型半導体層13に電源が印加される。
【0195】
また、実施例によれば、前記第2導電型半導体層13に電気的に連結された第2電極は、前記オーミック接触層23、前記反射層30、前記ボンディング層40、前記支持基板50のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0196】
例えば、前記発光構造物10がGaAs成長基板で成長でき、前記発光構造物10はAlGaInP組成で成長できる。前記第1ウィンドウ層15はGaP組成で形成できる。この時、前記第1ウィンドウ層15がGaP組成で形成される場合、二層間の格子定数の差によって、前記第1ウィンドウ層15はGaAs成長基板を基準に20,000乃至30,000ppmの引っ張り歪(tensile strain)力が発生して、前記発光構造物10が損傷し得る問題点がある。
【0197】
これによって、実施例に係る発光素子は、前記発光構造物10が損傷することを防止するために前記引っ張り歪バリア層95を更に含むことができる。前記引っ張り歪バリア層95は、成長基板と前記第1ウィンドウ層15との間の引っ張り歪(tensile strain)力を持つ物質で提供される。例えば、前記引っ張り歪バリア層95はGaInPで提供される。
【0198】
ところが、前記引っ張り歪バリア層95が低いエネルギーバンドギャップを有することによって、ホール(hole)が活性層12に移動するに当たって損失が発生する可能性がある。このような点を考慮して、実施例に係る発光素子は、前記発光構造物10からの距離に応じてエネルギーバンドギャップが変化する前記エネルギーバッファ層90を更に含むことができる。
【0199】
例えば、前記エネルギーバッファ層90はAlGaInP組成を含むことができる。前記エネルギーバッファ層90は、Alの組成比の変化によってエネルギーバンドギャップが変化する。前記第1領域91は、Al組成が一定になるように提供される。前記第2領域92は、前記第1領域91から遠ざかるほどエネルギーバンドギャップが小さくなるように提供される。前記第2領域92は、前記第1領域91からエネルギーバンドギャップが小さくなるように、Al組成が漸次小さくなるように提供される。
【0200】
例えば、前記第1領域91は(AlGa(1−x)0.5In0.5P(0.5≦x≦0.9)組成を含み、前記第2領域92は(AlGa(1−x)0.5In0.5P(0.1≦x≦0.5)組成を含むように具現できる。前記第2領域92は、前記第1領域91に隣接した区間はAl組成が前記第1領域91と同様に提供され、前記第1領域91から遠ざかるほど漸次小さくなり、Al組成が小さくなるように提供される。
【0201】
このように、前記エネルギーバッファ層90のエネルギーバンドギャップが順次変化するように具現されることで、前記第1ウィンドウ層15方向から前記活性層12方向に移動するホールが消失することを防止することができる。
【0202】
実施例によれば、このようにホールの移動を向上させることで、動作電圧を減少させることができる。例えば、前記エネルギーバッファ層90が無い発光素子の場合は動作電圧が2.24Vを示しており、前記エネルギーバッファ層90が適用された発光素子の場合には1.96Vの動作電圧が測定された。
【0203】
例えば、前記第1導電型半導体層11はAl0.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.52eV)で具現され、前記活性層12は(Al0.1Ga0.90.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:1.97eV)の井戸層と(Al0.7Ga0.30.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.34eV)の障壁層で具現され、前記第2導電型半導体層13はAl0.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.52eV)で具現できる。
【0204】
また、前記エネルギーバッファ層90の第1領域91は(Al0.85Ga0.150.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.43eV)で具現され、前記エネルギーバッファ層90の第2領域92は(Al0.85Ga0.150.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.43eV)から(Al0.3Ga0.70.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.09eV)にAl組成が漸次小さくなるように具現できる。
【0205】
実施例によれば、前記エネルギーバッファ層90の最も低いエネルギーバンドギャップが前記活性層12をなす井戸層のエネルギーバンドギャップより大きく、前記ウィンドウ層15のエネルギーバンドギャップより小さく提供される。また、前記引っ張り歪バリア層95のエネルギーバンドギャップが前記活性層12をなす井戸層のエネルギーバンドギャップより大きく、前記ウィンドウ層15のエネルギーバンドギャップより小さく提供される。これは、前記活性層12をなす井戸層よりエネルギーバンドギャップが小さい半導体層がある場合には、その領域で光吸収が起きて、光損失が発生することを防止するためである。
【0206】
一方、実施例に係る発光素子において、例えば前記第1ウィンドウ層15は3族または5族元素を不純物として含み、前記第2ウィンドウ層16は4族元素を不純物として含むことができる。前記第1ウィンドウ層15はSiまたはMg元素を不純物として含み、前記第2ウィンドウ層16はC元素を不純物として含むことができる。
【0207】
例えば、前記第1ウィンドウ層15のドーピング濃度は5×1016/cm乃至1×1018/cmであり、前記第2ウィンドウ層16のドーピング濃度は5×1018/cm乃至1×1020/cmで提供される。また、前記第1ウィンドウ層15は2,000ナノメートル乃至5,000ナノメートルの厚さで提供され、前記第2ウィンドウ層16は200ナノメートル乃至500ナノメートルの厚さで提供される。
【0208】
実施例に係る発光素子は、前記第2ウィンドウ層16が高濃度不純物を含むので、前記オーミック接触層23と良質のオーミック接触が具現される。これによって、実施例に係る発光素子は、動作電圧を減少させることができるようになる。
【0209】
また、従来の発光素子の場合、高濃度不純物を添加するために、例えばMg元素を不純物として多量にドーピングすることがあった。ところが、このようにMg元素を不純物として多量に追加する場合、Mg元素が発光構造物領域に拡散することによって、光ドロップが発生する短所があった。
【0210】
これに対して、実施例に係る発光素子は、例えばMg元素ではないC元素を不純物として添加させることで、Mg元素拡散による光ドロップ現象が発生することを防止することができる。
【0211】
次は、図23乃至図26を参照して、実施例に係る発光素子の製造方法を説明する。
【0212】
実施例に係る発光素子の製造方法によれば、図23に示されたように、基板5の上にエッチング停止層7、第1導電型半導体層11、活性層12、第2導電型半導体層13、エネルギーバッファ層90、引っ張り歪バリア層95、不純物トラップ層17、第1ウィンドウ層15、第2ウィンドウ層16が形成できる。前記第1導電型半導体層11、前記活性層12、前記第2導電型半導体層13は発光構造物10と定義することができる。
【0213】
前記エネルギーバッファ層90は前記発光構造物10の上に形成できる。前記エネルギーバッファ層90は、前記発光構造物10からの距離に応じてエネルギーバンドギャップが変化する領域を含むことができる。図22は、実施例に係る発光素子に適用された半導体層のエネルギーバンドギャップを示した図である。
【0214】
図22及び図23に示されたように、前記エネルギーバッファ層90は第1領域91と第2領域92を含むことができる。前記第1領域は、前記発光構造物10からの距離に応じてエネルギーバンドギャップが一定に提供される。前記第2領域92は、前記第1領域91からの距離に応じてエネルギーバンドギャップが漸次小さくなるように提供される。
【0215】
前記不純物トラップ層17は(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0≦y≦1)の組成式を有する半導体材料で具現できる。前記不純物トラップ層17は、例えばAlGaInP、AlInP、GaP、GaInPなどから選択できる。
【0216】
前記第1ウィンドウ層15は(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0≦y≦1)の組成式を有する半導体材料で具現できる。前記第1ウィンドウ層15は、例えばAlGaInP、AlInP、GaP、GaInPなどから選択できる。前記ウィンドウ層15は発光素子の駆動時、電流拡散効果を提供することができる。
【0217】
前記第2ウィンドウ層16は(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0≦y≦1)の組成式を有する半導体材料で具現できる。前記第2ウィンドウ層15は、例えばAlGaInP、AlInP、GaP、GaInPなどから選択できる。前記ウィンドウ層16は、前記第1ウィンドウ層15より高濃度不純物を含むように具現できる。
【0218】
実施例に係る発光素子の製造方法によれば、Ga元素とCH結合された有機物を利用して前記C元素を添加させることができる。例えば、従来のGaソースで供給される有機物を利用することができ、成長温度を低く設定することで(例えば、630℃)、C元素が高濃度の不純物として添加されることになる。
【0219】
次は、図24に示されたように、前記第2ウィンドウ層16の上にODR層21、オーミック接触層23、反射層30が形成できる。
【0220】
前記ODR層21は、入射する光を再反射させる機能を行うことができる。前記ODR層21は、例えば前記発光構造物10より低い屈折率を有するように具現できる。前記ODR層21は、前記発光構造物10をなす物質の屈折率と大きな差を有する低い屈折率を有するように選択されることで、反射機能を提供することができる。前記ODR層21は、前記第2ウィンドウ層16に接触して配置される。前記ODR層21は、前記第2ウィンドウ層16より低い屈折率を有するように具現できる。前記ODR層21は、前記第1ウィンドウ層11より低い屈折率を有するように具現できる。
【0221】
前記オーミック接触層23は、前記第2ウィンドウ層16とオーミック接触するように具現できる。前記オーミック接触層23は、前記第2ウィンドウ層16とオーミック接触する領域を含むことができる。前記オーミック接触層23は前記発光構造物10に電気的に連結される。前記オーミック接触層23は前記ODR層21を貫通して配置される。例えば、前記オーミック接触層23は円形または楕円形の上部面を有するように具現できる。前記オーミック接触層23は、例えばAu、Au/AuBe/Au、AuZn、ITO、AuBe、GeAuなどの物質から選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0222】
前記反射層30は前記オーミック接触層23の上に配置される。前記反射層30は前記ODR層21の上に配置される。前記反射層30は入射する光を再反射させる機能を行うことができる。前記反射層30は、例えばAg、Au、Alなどの物質から選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0223】
続いて、図25に示されたように、前記反射層30の上にボンディング層40、支持基板50が提供される。
【0224】
続いて、図26に示されたように、前記発光構造物10の上に第1電極60が形成され、アイソレーションエッチングが行われて前記発光構造物10の側面がエッチングされる。
【0225】
そして、図26に示されたように、前記発光構造物10と前記第1電極60の上に保護層80と電極パッド70が形成できる。
【0226】
以上で説明された発光素子の製造方法は、必要に応じて、また工程設計に応じて変更されて実施されてもよい。
【0227】
例えば、前記発光構造物10がGaAs成長基板で成長でき、前記発光構造物10はAlGaInP組成で成長できる。前記ウィンドウ層15はGaP組成で形成できる。この時、前記ウィンドウ層15がGaP組成で形成される場合、二層間の格子定数の差によって、前記ウィンドウ層15はGaAs成長基板を基準に20,000乃至30,000ppmの引っ張り歪(tensile strain)力が発生して、前記発光構造物10が損傷し得る問題点がある。
【0228】
これによって、実施例に係る発光素子は、前記発光構造物10が損傷することを防止するために前記引っ張り歪バリア層95を更に含むことができる。前記引っ張り歪バリア層95は、成長基板と前記ウィンドウ層15との間の引っ張り歪(tensile strain)力を持つ物質で提供される。例えば、前記引っ張り歪バリア層95はGaInPで提供される。
【0229】
ところが、前記引っ張り歪バリア層95が低いエネルギーバンドギャップを有することによって、ホール(hole)が活性層12に移動するに当たって損失が発生する可能性がある。このような点を考慮して、実施例に係る発光素子は、前記発光構造物10からの距離に応じてエネルギーバンドギャップが変化する前記エネルギーバッファ層90を更に含むことができる。
【0230】
例えば、前記エネルギーバッファ層90はAlGaInP組成を含むことができる。前記エネルギーバッファ層90は、Alの組成比の変化によってエネルギーバンドギャップが変化する。前記第1領域91は、Al組成が一定になるように提供される。前記第2領域92は、前記第1領域91から遠ざかるほどエネルギーバンドギャップが小さくなるように提供される。前記第2領域92は、前記第1領域91からエネルギーバンドギャップが小さくなるように、Al組成が漸次小さくなるように提供される。
【0231】
例えば、前記第1領域91は(AlGa(1−x)0.5In0.5P(x=0.85)組成を含み、前記第2領域92は(AlGa(1−x)0.5In0.5P(0.3≦x≦0.85)組成を含むように具現できる。前記第2領域92は、前記第1領域91に隣接した区間はAl組成が0.85になるように提供され、前記第1領域91から遠ざかるほど漸次小さくなり、Al組成が0.3まで小さくなるように提供される。
【0232】
このように、前記エネルギーバッファ層90のエネルギーバンドギャップが順次変化するように具現することで、前記ウィンドウ層15方向から前記活性層12方向に移動するホールが消失することを防止することができる。
【0233】
実施例によれば、このようにホールの移動を向上させることで、動作電圧を減少させることができる。例えば、前記エネルギーバッファ層90が無い発光素子の場合は動作電圧が2.24Vを示しており、前記エネルギーバッファ層90が適用された発光素子の場合には1.96Vの動作電圧が測定された。
【0234】
例えば、前記第1導電型半導体層11はAl0.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.52eV)で具現され、前記活性層12は(Al0.1Ga0.90.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:1.97eV)の井戸層と(Al0.7Ga0.30.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.34eV)の障壁層で具現され、前記第2導電型半導体層13はAl0.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.52eV)で具現できる。
【0235】
また、前記エネルギーバッファ層90の第1領域91は(Al0.85Ga0.150.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.43eV)で具現され、前記エネルギーバッファ層90の第2領域92は(Al0.85Ga0.150.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.43eV)から(Al0.3Ga0.70.5In0.5P(エネルギーバンドギャップ:2.09eV)にAl組成が漸次小さくなるように具現できる。
【0236】
実施例によれば、前記エネルギーバッファ層90の最も低いエネルギーバンドギャップが前記活性層12をなす井戸層のエネルギーバンドギャップより大きく、前記第1ウィンドウ層15のエネルギーバンドギャップより小さく提供される。また、前記引っ張り歪バリア層95のエネルギーバンドギャップが前記活性層12をなす井戸層のエネルギーバンドギャップより大きく、前記第1ウィンドウ層15のエネルギーバンドギャップより小さく提供される。これは、前記活性層12をなす井戸層よりエネルギーバンドギャップが小さい半導体層がある場合には、その領域で光吸収が起きて、光損失が発生することを防止するためである。
【0237】
一方、実施例に係る発光素子において、例えば前記第1ウィンドウ層15は、3族または5族元素を不純物として含み、前記第2ウィンドウ層16は4族元素を不純物として含むことができる。前記第1ウィンドウ層15は、SiまたはMg元素を不純物として含み、前記第2ウィンドウ層16はC元素を不純物として含むことができる。
【0238】
例えば、前記第1ウィンドウ層15のドーピング濃度は5×1016/cm乃至1×1018/cmであり、前記第2ウィンドウ層16のドーピング濃度は5×1018/cm乃至1×1020/cmで提供される。また、前記第1ウィンドウ層15は2,000ナノメートル乃至5,000ナノメートルの厚さで提供され、前記第2ウィンドウ層16は200ナノメートル乃至500ナノメートルの厚さで提供される。
【0239】
実施例に係る発光素子は、前記第2ウィンドウ層16が高濃度不純物を含むので、前記オーミック接触層23と良質のオーミック接触が具現できる。これによって、実施例に係る発光素子は、動作電圧を減少させることができるようになる。
【0240】
また、従来の発光素子の場合、高濃度不純物を添加するために、例えばMg元素を不純物として多量にドーピングすることがあった。ところが、このようにMg元素を不純物として多量に追加する場合、Mg元素が発光構造物領域に拡散することによって、光ドロップが発生する短所があった。
【0241】
これに対して、実施例に係る発光素子は、例えばMg元素ではないC元素を不純物として添加させることで、Mg元素拡散による光ドロップ現象が発生することを防止することができる。
【0242】
図27は、実施例に係る発光素子が適用された発光素子パッケージを示した図である。
【0243】
図27を参照すると、実施例に係る発光素子パッケージは、胴体120と、前記胴体120に配置された第1リード電極131及び第2リード電極132と、前記胴体120に提供され、前記第1リード電極131及び第2リード電極132と電気的に連結される実施例に係る発光素子100と、前記発光素子100を囲むモールディング部材140とを含むことができる。
【0244】
前記胴体120は、シリコン材質、合成樹脂材質、または金属材質を含んで形成でき、前記発光素子100の周囲に傾斜面が形成できる。
【0245】
前記第1リード電極131及び第2リード電極132は相互電気的に分離され、前記発光素子100に電源を提供する。また、前記第1リード電極131及び第2リード電極132は、前記発光素子100から発生した光を反射させて光効率を増加させることができ、前記発光素子100から発生した熱を外部に排出させる役割を行うこともできる。
【0246】
前記発光素子100は、前記胴体120の上に配置されるか、前記第1リード電極131または第2リード電極132の上に配置される。
【0247】
前記発光素子100は、前記第1リード電極131及び第2リード電極132とワイヤ方式、フリップチップ方式またはダイボンディング方式のうちいずれか1つによって電気的に連結される。
【0248】
前記モールディング部材140は、前記発光素子100を囲んで前記発光素子100を保護することができる。また、前記モールディング部材140には蛍光体が含まれ、前記発光素子100から放出された光の波長を変化させることができる。
【0249】
実施例に係る発光素子または発光素子パッケージは、複数個が基板の上にアレイされ、前記発光素子パッケージの光の経路上に、光学部材であるレンズ、導光板、プリズムシート、拡散シートなどが配置される。このような発光素子パッケージ、基板、光学部材はライトユニットとして機能することができる。前記ライトユニットは、トップビューまたはサイドビュータイプで具現され、携帯端末及びノートパソコンなどの表示装置に提供されるか、照明装置及び指示装置などに多様に適用される。他の実施例は、上述した実施例に記載された発光素子または発光素子パッケージを含む照明装置として具現できる。例えば、照明装置はランプ、街灯、電光掲示板、ヘッドライトを含むことができる。
【0250】
実施例に係る発光素子は、ライトユニットに適用可能である。前記ライトユニットは複数の発光素子がアレイされた構造を含み、図28及び図29に示された表示装置、図30に示された照明装置を含むことができる。
【0251】
図28を参照すると、実施例に係る表示装置1000は、導光板1041と、前記導光板1041に光を提供する発光モジュール1031と、前記導光板1041の下に反射部材1022と、前記導光板1041の上に光学シート1051と、前記光学シート1051の上に表示パネル1061と、前記導光板1041、発光モジュール1031及び反射部材1022を収納するボトムカバー1011とを含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0252】
前記ボトムカバー1011、反射シート1022、導光板1041、光学シート1051はライトユニット1050と定義することができる。
【0253】
前記導光板1041は、光を拡散させて面光源化する役割を行う。前記導光板1041は透明な材質からなり、例えば、PMMA(polymethyl metacrylate)のようなアクリル樹脂系、PET(polyethylene terephthlate)、PC(poly carbonate)、COC(cycloolefin copolymer)及びPEN(polyethylene naphthalate)樹脂のうち1つを含むことができる。
【0254】
前記発光モジュール1031は、前記導光板1041の少なくとも一側面に光を提供し、究極的には表示装置の光源として作用することになる。
【0255】
前記発光モジュール1031は少なくとも1つが提供され、前記導光板1041の一側面で直接または間接的に光を提供することができる。前記発光モジュール1031は、基板1033と、上述した実施例に係る発光素子または発光素子パッケージ200を含むことができる。前記発光素子パッケージ200は、前記基板1033の上に所定の間隔でアレイされる。
【0256】
前記基板1033は、回路パターンを含む印刷回路基板(PCB;Printed Circuit Board)であってもよい。但し、前記基板1033は一般PCBだけではなく、メタルコアPCB(MCPCB、Metal Core PCB)、軟性PCB(FPCB;Flexible PCB)などを含むこともできるが、これについては限定しない。前記発光素子パッケージ200は、前記ボトムカバー1011の側面または放熱プレートの上に提供される場合、前記基板1033は除去可能である。ここで、前記放熱プレートの一部は前記ボトムカバー1011の上面に接触する。
【0257】
そして、前記多数の発光素子パッケージ200は、光が放出される出射面が前記導光板1041と所定距離離隔するように搭載されるが、これについては限定しない。前記発光素子パッケージ200は、前記導光板1041の一側面である入光部に光を直接または間接的に提供することができるが、これについては限定しない。
【0258】
前記導光板1041の下には前記反射部材1022が配置される。前記反射部材1022は、前記導光板1041の下面に入射する光を反射させて上に向けるようにすることで、前記ライトユニット1050の輝度を向上させることができる。前記反射部材1022は、例えばPET、PC、PVCレジンなどで形成できるが、これについては限定しない。前記反射部材1022は前記ボトムカバー1011の上面であってもよいが、これについては限定しない。
【0259】
前記ボトムカバー1011は、前記導光板1041、発光モジュール1031及び反射部材1022などを収納することができる。このために、前記ボトムカバー1011は、上面が開口されたボックス(box)形状を有する収納部1012が備えられるが、これについては限定しない。前記ボトムカバー1011はトップカバーと結合できるが、これについては限定しない。
【0260】
前記ボトムカバー1011は、金属材質または樹脂材質で形成でき、プレス成形または圧出成形などの工程を利用して製造される。また、前記ボトムカバー1011は、熱伝導性が良い金属または非金属材料を含むことができるが、これについては限定しない。
【0261】
前記表示パネル1061は、例えばLCDパネルとして、相互対向する透明な材質の第1及び第2基板、そして第1及び第2基板の間に介された液晶層を含む。前記表示パネル1061の少なくとも一面には偏光板が付着されるが、このような偏光板の付着構造に限定しない。前記表示パネル1061は、光学シート1051を通過した光によって情報を表示することになる。このような表示装置1000は、各種の携帯端末、ノートパソコンのモニタ、ラップトップパソコンのモニタ、テレビなどに適用可能である。
【0262】
前記光学シート1051は、前記表示パネル1061と前記導光板1041との間に配置され、少なくとも一枚の透光性シートを含む。前記光学シート1051は、例えば拡散シート、水平及び垂直プリズムシート、及び輝度強化シートのようなシートのうち少なくとも1つを含むことができる。前記拡散シートは入射する光を拡散させ、前記水平又は/及び垂直プリズムシートは入射する光を表示領域に集光させ、前記輝度強化シートは損失する光を再使用して輝度を向上させる。また、前記表示パネル1061の上には保護シートが配置されるが、これについては限定しない。
【0263】
ここで、前記発光モジュール1031の光の経路上には光学部材として、前記導光板1041及び光学シート1051を含むことができるが、これについては限定しない。
【0264】
図29は、実施例に係る表示装置の他の例を示した図である。
【0265】
図29を参照すると、表示装置1100は、ボトムカバー1152、上記に開示された発光素子パッケージ200がアレイされた基板1020、光学部材1154、及び表示パネル1155を含む。前記基板1020と前記発光素子パッケージ200は、発光モジュール1060と定義することができる。前記ボトムカバー1152には収納部1153を備えることができるが、これについては限定しない。
【0266】
ここで、前記光学部材1154はレンズ、導光板、拡散シート、水平及び垂直プリズムシート、及び輝度強化シートなどから少なくとも1つを含むことができる。前記導光板はPC材質またはPMMA(Poly methyl methacrylate)材質からなることができ、このような導光板は除去可能である。前記拡散シートは入射する光を拡散させ、前記水平及び垂直プリズムシートは入射する光を表示領域に集光させ、前記輝度強化シートは損失する光を再使用して輝度を向上させる。
【0267】
前記光学部材1154は前記発光モジュール1060の上に配置され、前記発光モジュール1060から放出された光を面光源するか、拡散、集光などを行うことになる。
【0268】
図30は、実施例に係る照明装置を示した図である。
【0269】
図30を参照すると、実施例に係る照明装置はカバー2100、光源モジュール2200、放熱体2400、電源提供部2600、内部ケース2700、ソケット2800を含むことができる。また、実施例に係る照明装置は部材2300とホルダ2500のうちいずれか1つ以上を更に含むことができる。前記光源モジュール2200は、実施例に係る発光素子パッケージを含むことができる。
【0270】
例えば、前記カバー2100は、バルブ(bulb)または半球の形状を有し、中空のものであって、一部分が開口された形状で提供される。前記カバー2100は、前記光源モジュール2200と光学的に結合できる。例えば、前記カバー2100は前記光源モジュール2200から提供される光を拡散、散乱、または励起させることができる。前記カバー2100は一種の光学部材であってもよい。前記カバー2100は前記放熱体2400と結合できる。前記カバー2100は前記放熱体2400と結合する結合部を有することができる。
【0271】
前記カバー2100の内面には乳白色塗料がコーティングされる。乳白色の塗料は光を拡散させる拡散材を含むことができる。前記カバー2100の内面の表面粗度は前記カバー2100の外面の表面粗度より大きく形成できる。これは、前記光源モジュール2200からの光が十分に散乱及び拡散して外部に放出させるためである。
【0272】
前記カバー2100の材質はガラス(glass)、プラスチック、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)などであってもよい。ここで、ポリカーボネートは耐光性、耐熱性、強度に優れる。前記カバー2100は外部から前記光源モジュール2200が見えるように透明であるか、または不透明である。前記カバー2100はブロー(blow)成形によって形成できる。
【0273】
前記光源モジュール2200は、前記放熱体2400の一面に配置される。したがって、前記光源モジュール2200からの熱は前記放熱体2400に伝導される。前記光源モジュール2200は、光源部2210、連結プレート2230、及びコネクタ2250を含むことができる。
【0274】
前記部材2300は前記放熱体2400の上面の上に配置され、複数の光源部2210とコネクタ2250が挿入されるガイド溝2310を有する。前記ガイド溝2310は、前記光源部2210の基板及びコネクタ2250と対応する。
【0275】
前記部材2300の表面は光反射物質で塗布またはコーティングされたものであってもよい。例えば、前記部材2300の表面は白色の塗料で塗布またはコーティングされたものであってもよい。このような前記部材2300は、前記カバー2100の内面に反射されて前記光源モジュール2200側方向に戻る光を再び前記カバー2100方向に反射する。したがって、実施例に係る照明装置の光効率を向上させることができる。
【0276】
前記部材2300は、例えば絶縁物質からなることができる。前記光源モジュール2200の連結プレート2230は、電気伝導性の物質を含むことができる。したがって、前記放熱体2400と前記連結プレート2230との間に電気的な接触がなされることができる。前記部材2300は絶縁物質で構成されて前記連結プレート2230と前記放熱体2400との電気的短絡を遮断することができる。前記放熱体2400は、前記光源モジュール2200からの熱と前記電源提供部2600からの熱の伝達を受けて放熱する。
【0277】
前記ホルダ2500は、内部ケース2700の絶縁部2710の収納溝2719を塞ぐ。したがって、前記内部ケース2700の前記絶縁部2710に収納される前記電源提供部2600は密閉される。前記ホルダ2500はガイド突出部2510を有する。前記ガイド突出部2510は、前記電源提供部2600の突出部2610が貫通するホールを有する。
【0278】
前記電源提供部2600は、外部から提供された電気的信号を処理または変換して前記光源モジュール2200に提供する。前記電源提供部2600は、前記内部ケース2700の収納溝2719に収納され、前記ホルダ2500によって前記内部ケース2700の内部に密閉される。
【0279】
前記電源提供部2600は、突出部2610、ガイド部2630、ベース2650、及び延長部2670を含むことができる。
【0280】
前記ガイド部2630は、前記ベース2650の一側から外部に突出した形状を有する。前記ガイド部2630は、前記ホルダ2500に挿入される。前記ベース2650の一面の上に多数の部品が配置される。多数の部品は、例えば外部電源から提供される交流電源を直流電源に変換する直流変換装置、前記光源モジュール2200の駆動を制御する駆動チップ、前記光源モジュール2200を保護するためのESD(Electrostatic discharge)保護素子などを含むことができるが、これについては限定しない。
【0281】
前記延長部2670は、前記ベース2650の他の一側から外部に突出した形状を有する。前記延長部2670は、前記内部ケース2700の連結部2750の内部に挿入され、外部からの電気的信号の提供を受ける。
【0282】
例えば、前記延長部2670は前記内部ケース2700の連結部2750の幅と等しいか小さく提供される。前記延長部2670には、“+電線”と“−電線”の各一端が電気的に連結され、“+電線”と“−電線”の他の一端はソケット2800に電気的に連結される。
【0283】
前記内部ケース2700は、内部に前記電源提供部2600と共にモールディング部を含むことができる。モールディング部はモールディング液体が固まった部分として、前記電源提供部2600が前記内部ケース2700の内部に固定されるようにする。
【0284】
以上、実施例に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも1つの実施例に含まれ、必ず1つの実施例のみに限定されるものではない。延いては、各実施例で例示された特徴、構造、効果などは、実施例が属する分野の通常の知識を有する者によって他の実施例に対しても組合または変形されて実施可能である。したがって、このような組合と変形に関連した内容は本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0285】
また、以上で実施例をもとに説明したが、これは単なる例示であり、本発明を限定するものでなく、本発明が属する分野の通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲内で、以上に例示していない多様な変形及び応用が可能であることが分かる。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は変形して実施することができる。そして、このような変形及び応用にかかわる差異点は、添付された特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
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