【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)刊行物名:2013環境用品総合カタログ YAMAZAKI,発行者:山崎産業株式会社,発行日:平成24年12月3日 (2)ウェブサイトのアドレス:http://catalog2.yamazaki−sangyo.co.jp/digitalcatalog/pdf/273.pdf,掲載者:山崎産業株式会社,掲載日:平成24年12月3日 (3)ウェブサイトのアドレス:http://www.monotaro.com/g/00496670/,掲載者:株式会社MonotaRO,掲載日:平成25年2月13日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来技術に存した上記のような課題に鑑み行われたものであって、その目的とするところは、耐磨耗性及び耐久性が向上し、而も、被載置面上で滑ることや騒音を生じることが可及的に防がれる敷体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の敷体は、次のように表すことができる。
【0009】
1.板状の載荷物受止部を上側に有する剛性材料製の受止体と弾力性を有する材料からなるマット状基盤体が結合されてなる敷体であって、
下部において水平面上に載置された場合に、前記マット状基盤体が前記水平面に接し、前記受止体は前記水平面に接しないものであり、
前記受止体の載荷物受止部は、前記マット状基盤体上に支持されて載荷物を受止するものであることを特徴とする敷体。
【0010】
敷体上を移動する台車その他の車両若しくは人等又は敷体上に載置される荷物若しくは設備・家具等の静止物、すなわち載荷物を、マット状基盤体上に支持されている剛性材料製の板状の載荷物受止部において受止することにより、敷体の耐磨耗性及び耐久性が向上する。
【0011】
而も、敷体が下部において水平面上に載置された場合に、弾力性を有する材料からなるマット状基盤体が前記水平面に接し、前記受止体は前記水平面に接しない。そのため、敷体が硬質の被載置面上に載置された状態で、板状部上に台車その他の車両、載置物、人などの荷重が載荷又は除荷され或いは板状部上をそれらが通過する場合に、硬質の被載置面に対し剛性材料製の受止体が接して被載置面上で滑ることや騒音を生じること又は被載置面を損傷させることが可及的に防がれる。
【0012】
2.上記載荷物受止部が、滑止突起部を有する上記1記載の敷体。
【0013】
敷体上を移動する台車その他の車両若しくは人等又は敷体上に載置される荷物若しくは設備・家具等の静止物、すなわち載荷物を、マット状基盤体上に支持されており滑止突起部を有する剛性材料製の板状の載荷物受止部において受止することにより、載荷物に対する滑止効果が永く得られると共に、敷体の耐磨耗性及び耐久性が向上する。
【0014】
3.上部のうち平面視における全部又は所定区域が、載荷物が載荷される被載荷部であり、
載荷物による前記被載荷部に対する荷重は、実質上、上記載荷物受止部に載荷される上記1又は2記載の敷体。
【0015】
載荷物による被載荷部に対する荷重は、実質上、マット状基盤体上に支持されている剛性材料製の板状の載荷物受止部に載荷されるので、敷体の耐磨耗性及び耐久性が向上する。載荷物受止部が滑止突起部を有する場合、載荷物に対する滑止効果が永く得られる。
【0016】
4.上記受止体を異なる水平方向位置に複数有する上記1乃至3の何れかに記載の敷体。
【0017】
剛性材料製の受止体を異なる水平方向位置に複数有するので、必要に応じ受止体同士の間でマット状基盤体を切断することにより、板状の載荷物受止部を上側に有する剛性材料製の受止体と弾力性を有する材料からなるマット状基盤体が結合されてなる複数の敷体に分割することができる。
また、異なる水平方向位置の受止体により載荷物を分散して受止することができるので、柔軟且つ安定的に載荷物を受止することが可能となる。
【0018】
5.上記マット状基盤体が、複数のブロック状基盤部同士が、互いに間隙を挟んで平面的に隣接配列された状態で、前記間隙に部分的に設けられた結合部を介して結合してなるものであり、
前記各ブロック状基盤部毎に別々に、載荷物受止部がブロック状基盤部上に支持された受止体を有する上記4に記載の敷体。
【0019】
マット状基盤体が、複数のブロック状基盤部同士が、互いに間隙を挟んで平面的に隣接配列された状態で、前記間隙に部分的に設けられた結合部を介して結合してなるものであり、各ブロック状基盤部毎に別々に、載荷物受止部がブロック状基盤部上に支持された受止体を有するので、所要の結合部を切断することにより、受止体とブロック状基盤部が結合されてなる複数の敷体に分割することができる。
また、平面的に隣接配列されたブロック状基盤部毎の受止体により載荷物を分散して受止することができるので、柔軟且つ安定的に載荷物を受止することが可能となる。
【0020】
6.載荷物受止部、及び、マット状基盤体のうち前記載荷物受止部を支持する部分に、それぞれ上下に貫通する貫通部を有し、載荷物受止部における貫通部とマット状基盤体における貫通部が上下に通じるものである上記1乃至5の何れかに記載の敷体。
この場合、マット状基盤体上に支持された載荷物受止部上の水又はその他の液体や、泥や砂粒や塵埃等を、上下に通じた両者の貫通部を介して下方に排出又は落下させることができる。
【0021】
7.複数のマット状基盤体同士の間で連結及び脱離が可能な連結機構を備えた上記1乃至6の何れかに記載の敷体。
この場合、敷体同士を連結又は脱離させて必要な形状及びサイズに合わせることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の敷体においては、載荷物を、マット状基盤体上に支持されている剛性材料製の板状の載荷物受止部において受止することにより、敷体の耐磨耗性及び耐久性が向上する。
【0023】
而も、敷体が下部において水平面上に載置された場合に、弾力性を有する材料からなるマット状基盤体が前記水平面に接し、前記受止体は前記水平面に接しないので、硬質の被載置面に対し剛性材料製の受止体が接して被載置面上で滑ることや騒音を生じること又は被載置面を損傷させることが可及的に防がれる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[1] 本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0026】
図面は何れも本発明の敷体Aの実施の形態の一例についてのものである。
【0027】
この敷体Aは、ステンレス鋼製の受止体Rとポリ塩化ビニル樹脂製のマット状基盤体Mが結合されてなるものである。
【0028】
(1) マット状基盤体Mは、平面視において実質上同一の正方形状の16個のブロック状基盤部M1同士が、互いに間隙Gを挟んで4行4列の碁盤目状に平面的に隣接配列された状態で結合してなるものである。ブロック状基盤部M1同士の結合は、隣接するブロック状基盤部M1の相対する辺同士の間隙Gに、辺の長さ方向における所定間隔毎に設けられた結合部Bを介して行われている。
【0029】
マット状基盤体Mの全体の平面視形状は正方形状をなし、所要の結合部Bを切断することにより、マット状基盤体Mを所要のブロック状基盤部M1からなる複数個に分割し、分割されたそれぞれ又は一部を用いることができる。
【0030】
各ブロック状基盤部M1は、天板部M2と、四隅部を含む不連続の外周壁部M3と、複数の円筒状の支持脚部M4からなり、天板部M2を、外周壁部M3と、その内側に設けられた複数の支持脚部M4により支持するものである。
【0031】
ブロック状基盤部M1は、天板部M2における平面視における4辺のやや内側において正方形外周状に上方に開口し、その各辺は、両端部(すなわち四隅部)が無底溝状の結合孔部M5、両結合孔部M5の間は有底溝状の嵌合凹部M6により構成されている。
【0032】
ブロック状基盤部M1における各結合孔部M5の下部には、嵌合横棒部M7が設けられている。
【0033】
また天板部M2には、平面視における4辺と平行な縦横3行3列配置の9箇所に円形貫通部S1を有する。また、9箇所の円形貫通部S1のうち縦横2行2列配置となる4箇所の円形貫通部S1で囲まれた中心位置に円形の小貫通部S2を有する。各天板部M2に縦横2行2列配置となる4箇所の円形貫通部S1は4組存在するので、小貫通部S2も4箇所に有する。
【0034】
円筒状の支持脚部M4は、その上端が、円形貫通部S1のうち、各辺に沿うものの中央部の円形貫通部S1の外周を囲むように形成され、下方に垂直状に延設されている。各円筒状の支持脚部M4の内周側は、上下に貫通している。
【0035】
ブロック状基盤部M1の相対する辺同士の間隙Gの幅は、ブロック状基盤部M1の平面視における対角線の1/40程度である。
【0036】
結合部Bは、ブロック状基盤部M1同士の間隙Gの上部のうちブロック状基盤部M1の辺の長さ方向における4箇所に所定間隔おきに設けられている。全ての結合部Bの結合する方向に対し垂直な横断面積の合計は、そのブロック状基盤部M1同士の間隙Gの横断面積の1/30程度である。
【0037】
このマット状基盤体Mは、複数のマット状基盤体M同士の間で連結及び脱離が可能な連結機構を備える。これにより、マット状基盤体M同士を連結又は脱離させて必要な形状及びサイズに合わせることができる。連結機構は、マット状基盤体Mの何れかの隣り合う2辺を構成するブロック状基盤部M1の辺にそれぞれ2箇所ずつ連結ループ部Lを設け、他の隣り合う2辺を構成するブロック状基盤部M1の辺にそれぞれ連結ループ部に嵌合着脱し得る連結突部Pを2箇所ずつ設けた周知のものである。
【0038】
(2) 受止体Rは、平面視正方形状の平板状の載荷物受止部R1を上側に有し、載荷物受止部R1の4辺の下側における各辺の両端部を除く部分に壁状の下方嵌合部R2を有し、各辺の両端部に、それぞれ下方突出の板状の下方結合部R3を有する。従って、載荷物受止部R1の四隅部には、それぞれ、水平断面において略L字形状をなす一対の板状の下方結合部R3を有する。
【0039】
各下方結合部R3の下部には、一部が下方に開通した略円形状の嵌合孔部R4が形成されている。
【0040】
マット状基盤体Mのブロック状基盤部M1に、それぞれ1つの受止体Rが結合されている。全ての受止体Rは同一であり、各受止体Rにおける載荷物受止部R1の平面視の正方形状輪郭は、ブロック状基盤部M1の平面視の正方形状輪郭よりもやや小さい。
【0041】
受止体Rの下方結合部R3がブロック状基盤部M1の結合孔部M5に挿入され、嵌合横棒部M7が嵌合孔部R4に嵌合することにより、受止体Rとブロック状基盤部M1が固定的に結合される。同時に、下方嵌合部R2は、嵌合凹部M6に嵌合し、下方嵌合部R2の下端部は、嵌合凹部M6の底部において支持される。
【0042】
受止体Rとブロック状基盤部M1が結合された状態において、載荷物受止部R1は、ブロック状基盤部M1の上部を、平面視における4辺近傍(すなわち周縁部)を除いて全て覆う状態でブロック状基盤部M1上に水平状に支持され、載荷物(台車その他の車両若しくは人等又は敷体A上に載置される荷物若しくは設備・家具等の静止物等)を受止することができるものとなっている。
【0043】
マット状基盤体Mのブロック状基盤部M1と結合した受止体Rの下端部である下方結合部R3の下端部は、ブロック状基盤部M1の下端には達しない。そのため、敷体Aが下部において水平面上に載置された場合に、ブロック状基盤部M1からなるマット状基盤体Mがその水平面に接し、受止体Rは、その水平面に接しない。
【0044】
載荷物受止部R1は、円形の透孔T1(上下方向貫通孔)の周囲を90度中心角ごとに切り起して立ち上げられた4箇所の突起N1からなる滑止突起部Nを、平面視における4辺と平行な縦横3行3列配置の9箇所に互いに離隔して有する。また、9箇所の滑止突起部Nのうち縦横2行2列配置となる4箇所の滑止突起部Nの中心位置に円形の小透孔T2(上下方向貫通孔)を有する。滑止突起部Nの縦横2行2列配置は4組であるため、各組毎に、4箇所の滑止突起部Nの中心位置に小透孔T2を有する。従って、小透孔T2は4箇所に有する。
【0045】
受止体Rとマット状基盤体Mのブロック状基盤部M1が結合された状態において、載荷物受止部R1の透孔T1及び小透孔T2とブロック状基盤部M1の円形貫通部S1及び小貫通部S2は、それぞれ平面視の位置が一致して上下に貫通し、ブロック状基盤部M1上に支持された載荷物受止部R1上の水又はその他の液体や、泥や砂粒や塵埃等を、透孔T1及び小透孔T2並びに円形貫通部S1及び小貫通部S2を通じて下方に排出又は落下させることができる。
【0047】
この敷体Aの上部は、平面視における全部が、載荷物が載荷される被載荷部である。載荷物による被載荷部に対する荷重は、実質上、載荷物受止部R1に載荷される。
【0048】
すなわち、受止体Rの載荷物受止部R1は、ブロック状基盤部M1の上部を、平面視における4辺近傍(すなわち周縁部)を除いて全て覆う状態でブロック状基盤部M1上に水平状に支持され、載荷物を受止することができるものであり、敷体Aの上部は、僅かな間隙Gを除いて載荷物受止部R1によりほぼ覆われた状態であるため、台車その他の車両若しくは人等又は敷体A上に載置される荷物若しくは設備・家具等の静止物等の通常の載荷物による荷重は全て載荷物受止部R1に載荷される。
この敷体Aにおいては、載荷物を、マット状基盤体のブロック状基盤部M1上に支持されている剛性材料製の板状の載荷物受止部R1において受止することにより、敷体Aの耐磨耗性及び耐久性が向上する。敷体A上を移動する台車その他の車両若しくは人等又は敷体上に載置される荷物若しくは設備・家具等の静止物、すなわち載荷物を、マット状基盤体Mのブロック状基盤部M1上に支持されており滑止突起部Nを有する剛性材料製の受止体Rにおける板状の載荷物受止部R1において受止することにより、載荷物に対する滑止効果が永く得られると共に、敷体の耐磨耗性及び耐久性が向上する。
敷体Aが下部において水平面上に載置された場合に、弾力性を有する材料からなるマット状基盤体Mが前記水平面に接し、受止体Rは前記水平面に接しないので、硬質の被載置面に対し剛性材料製の受止体Rが接して被載置面上で滑ることや騒音を生じること又は被載置面を損傷させることが可及的に防がれる。
【0049】
[2] 本発明の実施の形態を、上記以外の形態を含めて更に説明する。
【0050】
本発明の敷体は、受止体とマット状基盤体が結合されてなるものである。
【0052】
(1-1) マット状基盤体は、エチレン酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ABS樹脂、PET、ポリアミド等の熱可塑性樹脂を始めとする合成樹脂、NBR、SBR等の合成ゴム、熱可塑性エラストマー等のエラストマー、又はその他の弾力性を有する材料からなるものとすることができる。弾力性を有する材料というのは、マット状基盤体がコンクリートや陶製タイルや石材等からなる硬質の被載置面上に載置された状態において、荷重の移動等により被載置面との間で接触状態が変化(接触と非接触の変化や接触度合いの変化等)しても騒音を生じ難い程度の弾力性を有する材料を言う。
【0053】
(1-2) マット状基盤体の形態としては、例えば、天板部と、連続又は不連続の外周壁部と、複数の支持脚部および/または支持壁部からなり、天板部を、外周壁部と、その内側に設けられた複数の支持脚部および/または支持壁部により支持するものを挙げることができるが、これに限るものではない。例えば、厚板状のもの、底部に格子状又は溝状等の凹部が設けられた厚板状のもの等を用いることもできる。
【0054】
また、マット状基盤体は、上下に貫通する貫通部を、満遍なく又は部分的に有するものとすることができる。貫通部を通じて、マット状基盤体上の水又はその他の液体や、泥や砂粒や塵埃等を下方に排出又は落下させることができる。
【0055】
(1-3) マット状基盤体は、複数のブロック状基盤部同士が、互いに間隙を挟んで平面的に隣接配列された状態で、前記間隙に部分的(例えば1箇所の間隙1箇所又は所定間隔おきに複数箇所)に設けられた結合部を介して結合してなるものとすることができる。この場合、所要の結合部を切断することにより、マット状基盤体を所要のブロック状基盤部からなる複数個に分割し、分割されたそれぞれ又は一部を用いることができる。
【0056】
ブロック状基盤部の形態としては、例えば、天板部と、連続又は不連続の外周壁部と、複数の支持脚部および/または支持壁部からなり、天板部を、外周壁部と、その内側に設けられた複数の支持脚部および/または支持壁部により支持するものを挙げることができるが、これに限るものではない。
【0057】
この場合のマット状基盤体を構成するブロック状基盤部は、平面視の形状及び大きさが同じ複数のブロック状基盤部とすることができるほか、平面視の形状又は大きさが異なる複数種のブロック状基盤部とすることもできる。ブロック状基盤部の平面視形状としては、正方形、長方形、その他の多角形を例示することができる。
【0058】
マット状基盤体は、例えば、平面視正方形状若しくは長方形状のブロック状基盤部又はその他の形状のブロック状基盤部、特に、全て平面視において実質上同一形状(例えば連結機構等の有無や配置位置による相違等は実質上同一であることを妨げない)のブロック状基盤部を碁盤目状(隣接するブロック状基盤部の縦横の辺同士が平行に相対するように)又は縦横整列状に配置したものとすることができるが、これに限るものではない。
【0059】
間隙を挟んだブロック状基盤部同士の距離、すなわち間隙の幅は、例えばブロック状基盤部の平面視における対角線の1/100乃至1/4(好ましくは1/50乃至1/10)程度とすることができるが、これに限られるものではない。
【0060】
結合部は、例えば、ブロック状基盤部同士の間隙における全ての結合部の結合する方向に対し垂直な横断面積の合計が、そのブロック状基盤部同士の間隙の横断面積よりも十分に小さい(例えば1/100乃至1/2、好ましくは1/50乃至1/10)ものとして切断し易くすることができる。また結合部は、結合されたブロック状基盤部が温度変化や経年使用により不均等に変形した場合のブロック状基盤部同士の間の寸法調整機能も有するものとすることができる。
【0061】
(1-4) マット状基盤体は、複数のマット状基盤体同士の間で連結及び脱離が可能な連結機構を備えたものとすることができる。これにより、マット状基盤体同士を連結又は脱離させて必要な形状及びサイズに合わせることができる。
【0062】
このような連結機構としては、例えば、マット状基盤体の何れかの隣り合う2辺に連結ループ部を設け、他の隣り合う2辺に、連結ループ部に嵌合着脱し得る連結突部を設けるものを挙げることができる。
【0064】
(2-1) 受止体は、剛性材料製であり、板状の載荷物受止部を上側に有する。
【0065】
受止体とマット状基盤体が結合された状態において、載荷物受止部はマット状基盤体上に支持されて載荷物を受止するものである。
【0066】
受止体を構成する剛性材料としては、耐磨耗性、耐繰り返し荷重性、靱性を有する材料が好ましく、ステンレス鋼等を好適に用いることができるが、その他の金属材料や非金属材料を用いることもできる。
【0067】
受止体は、載荷物受止部の下方に、マット状基盤体に結合するための下方結合部を有するものとすることができる。
【0068】
このような下方結合部は、例えば、載荷物受止部の下方に突出し、マット状基盤体に設けた上方開口の有底又は無底の結合孔部(断面形状は方形、円形、溝状等を問わない)に挿入してマット状基盤体と固定的に結合するものとすることができるが、これに限るものではない。
【0069】
受止体の下方結合部とマット状基盤体との固定的な結合は、例えば、下方結合部をマット状基盤体の結合孔部に挿入することにより、一方と他方が弾性的に嵌合して固定的に結合する(例えば、下方結合部を結合孔部に挿入する向きにおいては、一方の凹部に弾性材料製の他方が嵌合し得、逆向きにおいては前記一方からの他方が離脱し難い)ものとすることができる。
【0070】
また受止体は、載荷物受止部の下方に、前記下方結合部以外の下方嵌合部を有し、マット状基盤体に、下方嵌合部が嵌合する上方開口の嵌合凹部を有するものとし、下方嵌合部が嵌合凹部と嵌合することにより、マット状基盤体に対し受止体が水平方向に移動及び回転することが防がれるものとすることができる。
【0071】
下方嵌合部は、平面視において載荷物受止部の中央部を中心とした(360/n)中心角毎[nは2(好ましくは3又は4)以上の整数]に1又は2以上設けることが、マット状基盤体に対し受止体が水平方向に移動及び回転することが防がれる上で好ましい。
【0072】
下方嵌合部は、壁状又は突条状をなすものが好ましく、嵌合凹部は、壁状又は突条状の下方嵌合部が嵌合する有底又は無底の溝状をなすものが好ましいが、これに限るものではない。
【0073】
受止体の下方嵌合部は、凹部の底部又はその他の部分において上向きに支持されるものとすることもできる。
【0074】
敷体が下部において水平面上に載置された場合に、マット状基盤体がその水平面に接し、受止体は、その水平面に接しないようマット状基盤体と結合している。すなわち、マット状基盤体と結合した受止体は、少なくともマット状基盤体の下端には達しない。
【0075】
(2-2) 載荷物受止部は、板状をなすものであり、その上面は、平面に沿った板状であることが好ましいが、載荷物の上載や移動体の通過に支障がなく、騒音の問題も生じない程度であれば湾曲したものであっても差し支えない。
【0076】
また、載荷物受止部は、例えば、滑止突起部を含む上方突起や凹部を上面部に有するものとすることや、上下方向貫通孔を有するものとすることができる。載荷物受止部が上下方向貫通孔を有する場合、その載荷物受止部を支持するマット状基盤体にも上下に貫通する貫通部を有するものとし、両者の位置を対応させることにより、マット状基盤体上に支持された載荷物受止部上の水又はその他の液体や、泥や砂粒や塵埃等を下方に排出又は落下させることができる。
【0077】
載荷物受止部の上面は、マット状基盤体上に支持された状態において水平状をなすものとすることが好ましいが、これに限るものではない。
【0078】
載荷物受止部の平面視形状は、例えば、正方形、長方形、その他の多角形、円形、楕円形、その他の閉曲線に囲まれた形状、円環状、方形環状等の各種環状、その他の各種形状とすることができる。
【0079】
(2-3) 載荷物受止部は、滑止突起部を有することが好ましい。
【0080】
滑止突起部としては、板状をなす載荷物受止部の上側部に対し立ち上げられた突起(例えば、切り起こした突起、予め設けられた突起、固着された突起等)からなるもの、上下方向貫通孔又は凹部の縁部に形成された水平方向突起からなるもの等を例示することができる。滑止突起部は、このような突起が複数若しくは多数集合配置された突起群からなるものとすることができる。
【0081】
滑止突起部は、一つの載荷物受止部における互いに離れた複数箇所および/または隣接した複数箇所に設けることができる。滑止突起部は、載荷物受止部に満遍なく配置することができるが、これに限るものではない。
【0082】
(2-4) 受止体は、例えば、マット状基盤体における異なる水平方向位置に複数有するものとすることができる。
この場合、異なる水平方向位置の受止体により載荷物を分散して受止することができるので、柔軟且つ安定的に載荷物を受止することが可能となる。
【0083】
(2-5) マット状基盤体は、複数のブロック状基盤部同士が、互いに間隙を挟んで平面的に隣接配列された状態で、前記間隙に部分的に設けられた結合部を介して結合してなるものである場合、各ブロック状基盤部毎に別々に、載荷物受止部がブロック状基盤部上に支持された受止体を有するものとすることができる。
この場合、平面的に隣接配列されたブロック状基盤部毎の受止体により載荷物を分散して受止することができるので、柔軟且つ安定的に載荷物を受止することが可能となる。
載荷物受止部は、例えば、各ブロック状基盤部上に1つずつ支持されたものとすることができるが、これに限るものではない。
【0084】
この場合、例えば、各ブロック状基盤部に、その平面視形状に合わせた平面視形状の載荷物受止部を備えた受止体を有するものとすることができる。
【0085】
また、例えばマット状基盤体が、全て平面視において実質上同一の形状の複数のブロック状基盤部が結合部を介して結合してなるものである場合、各ブロック状基盤部に同一の載荷物受止部を備えた受止体を有するものとすることができる。
【0087】
敷体の上部のうち平面視における全部又は所定区域が、載荷物が載荷される被載荷部である場合に、載荷物による前記被載荷部に対する荷重は、実質上、上記載荷物受止部に載荷されるものとすることができる。
【0088】
載荷物による被載荷部に対する荷重が実質上載荷物受止部に載荷されるというのは、被載荷部に対する荷重のうち、全てが載荷物受止部に載荷される場合のほか、前記荷重の大部分(例えば7割以上、好ましくは8割以上、より好ましくは9割以上)が載荷物受止部に載荷される場合を含む。
【0089】
載荷物による被載荷部に対する荷重が実質上載荷物受止部に載荷されるものとするには、例えば、敷体の上部のうち平面視における全部又は所定区域について、その全て又は大部分(例えば7割以上、好ましくは8割以上、より好ましくは9割以上)を載荷物受止部により構成すること、或いは、前記全部又は所定区域について、部分的に、マット状基盤体より高い位置に載荷物受止部を設け、被載荷部に対する荷重の全てが載荷物受止部に載荷されるようにすることができる。
【0090】
前記被載荷部は、敷体の上部のうち載荷対象となる区域であり、例えば敷体の周縁部が外方に向かって下降傾斜する傾斜部等である場合、そのような傾斜部は被載荷部に該当しないものとして受止体の載荷物受止部が存在しないか又は部分的に存在するものとすることができる。
【0091】
なお、以上の実施の形態についての記述における上下位置関係は、単に図に基づいた説明の便宜のためのものであって、実際の使用状態等を限定するものではない。
【0092】
以上の実施の形態についての記述における構成部品の寸法、個数、材質、形状、その相対配置などは、特にそれらに限定される旨の記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例に過ぎない。