特許第6285989号(P6285989)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6285989マルチモーター時間制御システム及びその制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6285989
(24)【登録日】2018年2月9日
(45)【発行日】2018年2月28日
(54)【発明の名称】マルチモーター時間制御システム及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   H02P 5/46 20060101AFI20180215BHJP
【FI】
   H02P5/46 A
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-126087(P2016-126087)
(22)【出願日】2016年6月24日
(65)【公開番号】特開2017-77152(P2017-77152A)
(43)【公開日】2017年4月20日
【審査請求日】2016年6月24日
(31)【優先権主張番号】201510665543.X
(32)【優先日】2015年10月14日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515342457
【氏名又は名称】エーエーシー テクノロジーズ ピーティーイー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】AAC TECHNOLOGIES PTE.LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】胡 ▲曉▼斐
(72)【発明者】
【氏名】王 洪▲興▼
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲堯▼
【審査官】 マキロイ 寛済
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−239360(JP,A)
【文献】 特開2006−288106(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0260657(US,A1)
【文献】 特開2012−135755(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 5/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチモーター時間制御システムであって、
トリガーイベントに対応する情報を生成するためのイベント発生モジュールと、
前記イベント情報に基づき、前記イベントに必要とする振動情報を選択するための信号選択モジュールと、
複数のモーターを含むモーターモジュールと、
前記振動情報に基づいて前記モーターモジュールを振動させるように駆動するための駆動モジュールと、
前記イベントに対応するイベント情報を分析し、さらに前記振動情報を遅延させる必要があるかどうかを判断するための制御モジュールと、
前記振動情報を遅延させる必要がある場合、前記振動情報を、前記駆動モジュールに遅延して送信することにより、前記モーターモジュールを遅延して振動させるように駆動して、前記振動情報を遅延させる必要がない場合、前記振動情報を前記駆動モジュールに送信することにより、前記モーターモジュールを振動させるように駆動するための遅延モジュールと、
前記イベントに必要とする振動情報を記憶するための信号記憶モジュールと、を備え
前記駆動モジュールは、それぞれ複数の前記モーターを駆動するために複数が設置されており、
前記振動情報は、それぞれ前記モーターを振動させるように駆動するための複数の振動信号を備え、
前記制御モジュールは、前記複数の振動信号を判断し、遅延させる必要がある振動信号を、前記遅延モジュールに送信することにより、対応するモーターを遅延して振動させるように駆動し、遅延させる必要がない振動信号を、前記駆動モジュールに直接に送信することにより、対応するモーターを振動させる駆動することを特徴とするマルチモーター時間制御システム。
【請求項2】
請求項1に記載のマルチモーター時間制御システムの制御方法であって、
イベント発生モジュールがイベントAを発生し、前記イベントAに対応する情報を生成するステップS1と、
制御モジュールが前記イベントAに対応するイベント情報を分析するステップS2と、
信号選択モジュールがイベントAに必要とする振動情報を選択するステップS3と、
前記制御モジュールが前記振動情報を遅延させる必要があるかどうか判断するステップS4と、
前記振動情報を遅延させる必要がある場合、遅延モジュールは当該振動情報をある長さの時間だけ遅延させてから駆動モジュールに送信することにより、前記モーターモジュールを振動させるように駆動するステップS5と、
前記振動情報を遅延させる必要がない場合、前記制御モジュールは前記振動情報を前記駆動モジュールに直接に送信することにより、前記モーターモジュールを振動させるように駆動するステップS6とを備え
前記イベント情報は、イベントタイプ情報と、イベントに対応する振動情報と、前記振動情報を遅延させる必要があるかどうかの情報とを備え、
前記振動情報は、それぞれ前記モーターを振動させるように駆動するための複数の振動信号を含み、
ステップS4においては、前記振動情報に含まれている複数の振動信号を判断して、遅延させる必要がある振動信号を、遅延モジュールに送信して前記モーターを遅延して駆動し、遅延させる必要がない振動信号を、前記駆動モジュールに直接に送信して前記モーターを振動させるように駆動することを特徴とするマルチモーター時間制御システムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モーターに関し、特に、マルチモーター時間制御システム及びその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
振動機能は、既に移動電子機器における欠かせない機能になっている。移動電子機器の振動機能は、振動モーターにより実現するが、1つの振動モーターにより対応する振動機能を実現することが比較的よく使われている。移動電子機器に対する人々の要求が益々高まっていることに伴い、複数のモーターが同一の移動電子機器に用いられることは、ますます普及してきた。よって、複数のモーターが一定の順序に従って動作させるように時間の順序を如何に効率的に配分し、ひいては豊富な効果が得られるかという問題が生じる。
【0003】
従来の電子機器は、殆ど1つのモーターしか備えていないため、複数のモーターによる動作順序という問題を考える必要がない。しかしながら、複数の振動モーターを有する移動電子機器の場合、モーターの異なる動作順序が簡単なシステムにより実現することができない。
【0004】
従って、新たなマルチモーター時間制御システム及びその制御方法を提供する必要がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、新たなマルチモーター時間制御システム及びその制御方法を提供することを目的としている。
【0006】
本発明の技術案は、次の通りである。
マルチモーター時間制御システムであって、
トリガーイベントに対応する情報を生成するためのイベント発生モジュールと、
前記イベント情報に基づき、前記イベントに必要とする振動情報を選択するための信号選択モジュールと、
複数のモーターを含むモーターモジュールと、
前記振動情報に基づいて前記モーターモジュールを振動させるように駆動するための駆動モジュールと、
前記イベントに対応するイベント情報を分析し、さらに前記振動情報を遅延させる必要があるかどうかを判断するための制御モジュールと、
前記振動情報を遅延させる必要がある場合、前記振動情報を、前記駆動モジュールに遅延して送信することにより、前記モーターモジュールを遅延して振動させるように駆動して、前記振動情報を遅延させる必要がない場合、前記振動情報を前記駆動モジュールに送信することにより、前記モーターモジュールを振動させるように駆動するための遅延モジュールと、を備える。
【0007】
当該制御システムは、前記イベントに必要とする振動情報を記憶するための信号記憶モジュールを更に備えることが好ましい。
【0008】
前記駆動モジュールは、それぞれ複数の前記モーターを駆動するために複数が設置されていることが好ましい。
【0009】
前記振動情報は、それぞれ前記モーターを振動させるように駆動するための複数の振動信号を備えることが好ましい。
【0010】
前記制御モジュールは、前記複数の振動信号を判断し、遅延させる必要がある振動信号を、前記遅延モジュールに送信することにより、対応するモーターを遅延して振動させるように駆動し、遅延させる必要がない振動信号を、前記駆動モジュールに直接に送信することにより、対応するモーターを振動させる駆動することが好ましい。
【0011】
マルチモーター時間制御システムの制御方法であって、
イベント発生モジュールがイベントAを発生し、前記イベントAに対応する情報を生成するステップS1と、
制御モジュールが前記イベントAに対応するイベント情報を分析するステップS2と、
信号選択モジュールがイベントAに必要とする振動情報を選択するステップS3と、
前記制御モジュールが前記振動情報を遅延させる必要があるかどうか判断するステップS4と、
前記振動情報を遅延させる必要がある場合、遅延モジュールは当該振動情報をある長さの時間だけ遅延させてから駆動モジュールに送信することにより、前記モーターモジュールを振動させるように駆動するステップS5と、
前記振動情報を遅延させる必要がない場合、前記制御モジュールは前記振動情報を前記駆動モジュールに直接に送信することにより、前記モーターモジュールを振動させるように駆動するステップS6とを備える。
【0012】
前記イベント情報は、イベントタイプ情報と、イベントに対応する振動情報と、前記振動情報を遅延させる必要があるかどうかの情報とを備えることが好ましい。
【0013】
前記振動情報は、それぞれ前記モーターを振動させるように駆動するための複数の振動信号を含むことが好ましい。
【0014】
ステップS4においては、前記振動情報に含まれている複数の振動信号を判断して、遅延させる必要がある振動信号を、遅延モジュールに送信して前記モーターを遅延して駆動し、遅延させる必要がない振動信号を、前記駆動モジュールに直接に送信して前記モーターを振動させるように駆動することが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明のマルチモーター時間制御システムは、各モーターの振動順序を効率的に調整することができるので、複数のモーターを、具体的なイベントに応じて適切な順序で振動させることができる。よって、より豊富な振動効果が得られる
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】は、本発明のマルチモーター時間制御システムの構造のブロック図である。
図2】は、本発明のマルチモーター時間制御システムの制御のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、図面及び実施形態を用いて本発明を更に説明する。
【0018】
図1に示すように、マルチモーター時間制御システムは、イベント発生モジュール101と、イベント発生モジュール101に電気的に接続される制御モジュール102と、制御モジュール102に電気的に接続される信号選択モジュール103と、遅延モジュール105と、駆動モジュール106と、駆動モジュール106に電気的に接続されるモーターモジュール107とを備える。当該マルチモーター時間制御システムは、信号選択モジュール103に電気的に接続される信号記憶モジュール104をさらに備える。本実施例では、信号記憶モジュール104は、制御モジュール102に直接に電気的に接続されてもよい。本実施例では、モーターモジュール107は複数のモーターを備える。
【0019】
あるイベント又は要求が発生した場合、イベント発生モジュール101は、当該イベント又は請求に対応する情報を生成して制御モジュール102に送信する。当該イベントに対応する情報は、イベントタイプ情報と、イベントに対応する振動情報と、振動を遅延させる必要があるか否かの情報とを備えるが、これらに限られません。イベントタイプとは、発生したイベントが如何なるイベントであることを意味する。例えば、目覚まし時計が設定された時間になったこと、日付提示等のリアルタイム操作ではないイベントであっても良く、ある1つのアプリケーションプログラムがユーザーにより起動される、又はあるビデオやゲームがユーザーによりオープンされることなどのリアルタイム操作であるイベントであっても良く、動画におけるある場面によって生じたトリガーイベント等の非人工操作であっても良い。本発明において定義されている「イベント」とは、同一のイベントタイプにおいて、振動させる必要がある複数のモーターが順に動作することを意味する。例えば、あるビデオを再生する際に異なるシーンがある時に、シーンの変化に伴い、振動させる必要があるモーターも徐々に変化し、例えば、モーター1、モーター2の振動が順に起動させる。このような同一のイベントタイプ(動画再生)においてシーンの変化のため複数のモーターの振動が順に起動させることは、1つの「イベント」と定義することができる。このような同一のイベントタイプにおいて振動させる必要がある複数のモーターが順に起動することによって、イベント発生モジュール101がイベント情報を制御モジュール102に送信することはトリガーされることになっている。
【0020】
制御モジュール102は、イベント発生モジュール101から送信してきたイベント情報を受信し、コマンドを信号選択モジュール103に送信する。信号選択モジュール103は、制御モジュール102によって分析されたイベントタイプ及びその対応する振動情報に基づき、信号記憶モジュール104から当該イベントに対する必要な振動情報を呼び出す。振動情報は、イベントに対応する振動タイプと、イベントに対応する振動強度情報と、振動持続時間情報とを備えるが、こられに限られない。振動情報は、モーターを振動させるように駆動する複数の振動信号を含む。振動強度情報は、イベント に対する必要な振動強度の変化を表示する。振動持続時間情報とは、ある1つ又は幾つかのモーターがどのぐらいの時間で所要な強度をもって持続して振動すべきかを意味する。
【0021】
制御モジュール102は、イベント情報を分析している時に、振動を遅延させる必要があるか否かの情報をさらに抽出するとともに、抽出された振動を遅延させる必要があるか否かの情報に基づき、信号選択モジュール103から送信された振動情報を判断し、振動情報に含まれている複数の振動信号のうち、遅延させる必要がある振動信号及び遅延させる必要がない振動信号を判断する。制御モジュール102は、制御モジュール102による判断結果に基づき、遅延させる必要がある振動信号を遅延モジュール105に送信し、遅延させる必要がない振動信号を駆動モジュール106に送信する。
【0022】
遅延モジュール105は、受信された遅延の必要がある振動信号を、ある長さの時間だけ遅延させ、その後、当該振動信号を駆動モジュール106に送信する。
【0023】
駆動モジュール106は、受信された振動信号に基づいてモーター107を振動させるように駆動する。本実施例において、駆動モジュール106は、振動信号を増幅し、モーターを振動させるように駆動する駆動信号を生成してモーターに送信することができる。本実施例において、駆動モジュール106は、それぞれモーターに接続されている複数の駆動サブモジュールを含む。一部の駆動サブモジュールは、遅延モジュール105に電気的に接続され、遅延された振動信号を受信して対応するモーターを遅延して振動させるように駆動する。他の一部の駆動サブモジュールは、制御モジュール102に直接に電気的に接続され、遅延の必要がない振動信号を受信して対応するモーターを振動させるように駆動する。
当該マルチモーター時間制御システムは、イベント情報を依拠として、制御モジュール102によって特定のイベントにおけるモーターの振動順序を判断するとともに、各モーターを適切な順位に従って振動させるように駆動する。これにより、良好な効率及び迅速な反応というメリットを実現する。しかも、マルチモーター時間制御により、より豊富な振動効果が得られる。
【0024】
図2に示すように、前記マルチモーター時間制御システムの制御方法は、主に、
イベント発生モジュールがイベントAを発生し、前記イベントAに対応する情報を生成するステップS1と、
制御モジュールが前記イベントAに対応するイベント情報を分析するステップS2と、
信号選択モジュールがイベントAに必要とする振動情報を選択するステップS3と、
前記制御モジュールが前記振動情報を遅延させる必要があるかどうか判断するステップS4と、
前記振動情報を遅延させる必要がある場合、遅延モジュールは当該振動情報をある長さの時間だけ遅延させてから駆動モジュールに送信することにより、前記モーターモジュールを振動させるように駆動するステップS5と、
前記振動情報を遅延させる必要がない場合、前記制御モジュールは前記振動情報を前記駆動モジュールに直接に送信することにより、前記モーターモジューを振動させるように駆動するステップS6とを備える。
【0025】
本実施例において、振動情報は、それぞれ複数のモーターの振動を制御するための振動信号を含む。制御モジュール102は、抽出された振動を遅延させる必要があるかどうかの情報に基づき、これらの振動信号のうち、遅延させる必要がある振動信号及び遅延させる必要がない振動信号を判断し、遅延させる必要がある振動信号を遅延モジュール105に送信する。遅延モジュール105は、当該振動信号を、ある長さの時間だけ遅延させ、その後、当該振動信号を駆動モジュール106に送信し、駆動モジュール106は、当該振動信号に対応するモーターを振動させる駆動する。制御モジュール102は、遅延させる必要がない振動信号を駆動モジュール106に送信し、駆動モジュール106は、当該振動信号に対応するモーターを振動させるように駆動する。異なる振動信号に制御される異なるモーターは、順に振動する。
【0026】
本発明の技術案をより良く理解するために、以下に、より具体的な例を用いて当該制御システムの制御方法を説明する。
【0027】
1つのイベントAが発生し、当該イベントAは、同一のイベントにおいて振動するモーターの変化である。イベントタイプAは、振動するモーター2から振動するモーター1に変更される。モーター1及びモーター2は、同じくそれぞれの振動持続時間及び振動強度を有する。
【0028】
イベントAが発生した時に、イベント発生モジュール101は、当該イベントAに対応する1つのイベント情報を生成して制御モジュール102に送信する。ことにより、制御モジュール102は、イベントタイプAが発生したことが「判る」。ここで、制御モジュール102は、制御コマンドを情報選択モジュール103に送信し、情報選択モジュール103は、信号記憶モジュール104からイベントタイプAにおけるモーター1及びモーター2の振動情報を抽出して制御モジュール102にフィードバックする。制御モジュール102は、抽出されたイベントタイプAの振動信号を遅延させる必要があるかどうかの情報に基づき、モーター1の振動情報及びモーター2の振動情報を遅延させる必要があるかどうかを判断する。制御モジュール102は、モーター1の振動情報を遅延させる必要があり、モーター2の振動情報を遅延させる必要がないことを確認した時に、モーター1の振動情報を遅延モジュール105に送信し、ある長さの時間だけ遅延させ、その後、遅延モジュール105により駆動モジュール106に送信し、駆動モジュール106によりモーター1を振動させるように制御する。それと同時に、モーター2の振動情報を駆動モジュール106に送信し、駆動モジュールによりモーター2を振動させるように制御する。そのとき、モーター2は先に振動し、モーター1はある長さの時間だけ遅延させた後に振動し、両者は順に振動する。これにより、豊富な振動効果が得られる。
【0029】
上述したのは、本発明の実施形態にすぎず、当業者は、本発明の特許請求の範囲を逸脱しない前提で更に改良することができるが、これらの改良は、いずれも本発明の保護請求の範囲に属する。
図1
図2