特許第6286283号(P6286283)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6286283
(24)【登録日】2018年2月9日
(45)【発行日】2018年2月28日
(54)【発明の名称】蓋付カップ容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 51/22 20060101AFI20180215BHJP
【FI】
   B65D51/22 100
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-111234(P2014-111234)
(22)【出願日】2014年5月29日
(65)【公開番号】特開2015-224069(P2015-224069A)
(43)【公開日】2015年12月14日
【審査請求日】2016年12月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】早川 茂
【審査官】 吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−154953(JP,A)
【文献】 特開2014−046936(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0062158(US,A1)
【文献】 実開平03−008129(JP,U)
【文献】 特開2003−327266(JP,A)
【文献】 特開平06−278099(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 51/22
B65D 47/36
B65D 17/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物が収容される有底筒状のカップ体と、
前記カップ体に被着され、前記カップ体の開口部を覆う天壁部を有する蓋体と、
これらのカップ体と蓋体との間に配設され、前記カップ体の開口部を密封するシール材と、を備え、
前記蓋体は、前記天壁部に形成された貫通孔の上方、又は前記貫通孔内に配置され、前記シール材を破断して開封する開封部材を備える蓋付カップ容器であって、
前記開封部材は、第1ヒンジ部を介して前記天壁部に連結された後端縁から前方に向かうに従い漸次上方に向けて延在し、
前記開封部材の外周縁のうち、前端縁と後端縁とを接続する左右一対の側端縁と、前記天壁部と、が接続板を介して連結され、
前記接続板は、後方から前方に向かうに従い漸次左右方向の幅が広くなり、かつ左右方向に沿って前記開封部材側へ向かうに従い漸次上方に向けて延在し、
前記開封部材及び前記天壁部と、前記接続板と、が第2ヒンジ部を介して連結され、
前記開封部材には、
前後方向に延在し、かつ下方に向けて突出する左右一対の第1切刃部と、
これらの第1切刃部における前後方向の中間部同士の間で左右方向に延在し、かつ下方に向けて突出する第2切刃部と、が備えられ、
前記第1切刃部は、前後方向に沿って、前記第2切刃部に近づくに従い漸次下方に向けた突出量が大きくなっていることを特徴とする蓋付カップ容器。
【請求項2】
請求項1に記載の蓋付カップ容器であって、
この蓋付カップ容器を容器軸方向から見た平面視で、
前記第1切刃部の後方部分と、前記接続板と、が左右方向に並んで配置されており、
前記第1切刃部における前記後方部分の前後方向に沿う長さが、該後方部分より前方に位置する前方部分の前後方向に沿う長さ以上の大きさとされていることを特徴とする蓋付カップ容器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の蓋付カップ容器であって、
前記開封部材は、一対の前記第1切刃部同士の間に位置して下方に向けて突出し、かつ前記第2切刃部よりも前方に配置された押さえ部を備えることを特徴とする蓋付カップ容器。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓋付カップ容器であって、
前記第1切刃部の下端と、前記第2切刃部の下端と、が互いに同じ高さに配置されることを特徴とする蓋付カップ容器。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の蓋付カップ容器であって、
前記開封部材における前記第2切刃部よりも前方に位置する部分には、注出口が形成されることを特徴とする蓋付カップ容器。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の蓋付カップ容器であって、
前記第2切刃部は、左右方向に沿って、一対の前記第1切刃部から離間するに従い漸次下方に向けた突出量が大きくなっていることを特徴とする蓋付カップ容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓋付カップ容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の蓋付カップ容器として、例えば下記特許文献1に示されるような、内容物が収容される有底筒状のカップ体と、前記カップ体に被着され、前記カップ体の開口部を覆う天壁部を有する蓋体と、これらのカップ体と蓋体との間に配設され、前記カップ体の開口部を密封するシール材と、を備えたものが知られている。また前記蓋体は、前記天壁部に形成された貫通孔の上方、又は前記貫通孔内に配置され、前記シール材を破断して開封する開封部材を備えている。
この蓋付カップ容器は、使用者が開封部材を手指等で押し下げると、開封部材が、該開封部材と天壁部とを連結するヒンジ部回りに回動して、この開封部材の切刃部がシール材を破断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4258603号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の蓋付カップ容器では、開封部材を押し下げた手指等に対して、シール材の破断部分が露呈する。このため、蓋付カップ容器の開封時に、飛散した内容物で手指等が汚れるおそれがあった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、シール材の破断時に内容物が飛散した場合であっても、飛散した内容物が手指等に付着することを防止できる蓋付カップ容器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
すなわち、本発明は、内容物が収容される有底筒状のカップ体と、前記カップ体に被着され、前記カップ体の開口部を覆う天壁部を有する蓋体と、これらのカップ体と蓋体との間に配設され、前記カップ体の開口部を密封するシール材と、を備え、前記蓋体は、前記天壁部に形成された貫通孔の上方、又は前記貫通孔内に配置され、前記シール材を破断して開封する開封部材を備える蓋付カップ容器であって、前記開封部材は、第1ヒンジ部を介して前記天壁部に連結された後端縁から前方に向かうに従い漸次上方に向けて延在し、前記開封部材の外周縁のうち、前端縁と後端縁とを接続する左右一対の側端縁と、前記天壁部と、が接続板を介して連結され、前記接続板は、後方から前方に向かうに従い漸次左右方向の幅が広くなり、かつ左右方向に沿って前記開封部材側へ向かうに従い漸次上方に向けて延在し、前記開封部材及び前記天壁部と、前記接続板と、が第2ヒンジ部を介して連結され、前記開封部材には、前後方向に延在し、かつ下方に向けて突出する左右一対の第1切刃部と、これらの第1切刃部における前後方向の中間部同士の間で左右方向に延在し、かつ下方に向けて突出する第2切刃部と、が備えられ、前記第1切刃部は、前後方向に沿って、前記第2切刃部に近づくに従い漸次下方に向けた突出量が大きくなっていることを特徴とする。
【0007】
この蓋付カップ容器では、開封部材を使用者が手指等で押し下げると、開封部材は第1、第2ヒンジ部回りに下方に向けて回動し、第1、第2切刃部は、貫通孔を通してシール材を破断する。
本発明の蓋付カップ容器によれば、天壁部に形成された貫通孔のうち開封部材の左右に位置する開口部分を、接続板が覆うので、開封部材の押し下げ操作によって第1、第2切刃部によりシール材が破断させられたときに、カップ体の内容物が飛散した場合であっても、この内容物が接続板に当たるようになっている。つまり、飛散した内容物が接続板に当てられることで、開封部材の上方までは到達しにくくされているので、使用者の手指等に付着しにくい。従って、蓋付カップ容器の開封時に、内容物で手指等が汚れることを防止できる。
【0008】
また、開封部材において第1切刃部が、前後方向に延びるとともに左右方向に間隔をあけて一対設けられ、これら第1切刃部の前後方向の中間部同士の間で第2切刃部が左右方向に延在していることから、これら第1、第2切刃部によって開封部材には、下面視でH字状をなす切刃部が形成されている。そして、開封部材を押し下げたときに、これらの第1、第2切刃部が複数箇所においてそれぞれシール材に切り込み、複数箇所が切断されつつ、これらの切断箇所同士がH字状に接続される。
【0009】
これにより、シール材の特定の範囲(所期する範囲)を特定の開口形状(所期する開口形状)となるように、精度よく安定して破断できる。また、破断時にシール材の一部が分離してしまうことも防止される。
【0010】
以上より本発明によれば、シール材の破断時に内容物が飛散した場合であっても、飛散した内容物が手指等に付着することを防止できる。また、シール材を精度よく安定して破断できる。
【0011】
また、本発明の蓋付カップ容器において、この蓋付カップ容器を容器軸方向から見た平面視で、前記第1切刃部の後方部分と、前記接続板と、が左右方向に並んで配置されており、前記第1切刃部における前記後方部分の前後方向に沿う長さが、該後方部分より前方に位置する前方部分の前後方向に沿う長さ以上の大きさとされていることとしてもよい。
【0012】
この場合、第1切刃部によって開口されるシール材の破断部分の前後方向に沿う全体の領域(全長)のうち、半分以上の領域を接続板によって覆うことができるので、上述した作用効果がより格別顕著なものとなる。
【0013】
また、本発明の蓋付カップ容器において、前記開封部材は、一対の前記第1切刃部同士の間に位置して下方に向けて突出し、かつ前記第2切刃部よりも前方に配置された押さえ部を備えることとしてもよい。
【0014】
この場合、第1切刃部のうち、第2切刃部よりも前方に位置する部分で切断したシール材の破断部分を、押さえ部によって押さえることができる。これにより、シール材が破断されて形成された開口部分が、シール材の前記破断部分によって閉塞されるのを(覆われるのを)防ぐことができる。すなわち、開封時にシール材の前記破断部分を、開封部材の押さえ部が押さえることで、内容物の取り出し時の流動などによりこの開口した破断部分が閉じてしまうことを防止できるとともに、該破断部分を大きく開いたままに維持することができる。
【0015】
具体的に、開封部材の押さえ部は、一対の第1切刃部同士の間に位置しており、シール材におけるこれらの第1切刃部が破断した間の部分を押さえるとともに、該押さえ部は第2切刃部の前方に配置されることから、確実に前記破断部分に当接させられる。この破断部分は、シール材に片持ち状態で接続されているので、押さえ部が前記破断部分に当接したときにこれを突き破ってしまうことはない。
このような押さえ部によって、シール材の不規則な破断を防止しつつ、シール材の開口部分の面積を安定して確保できる。
【0016】
また、本発明の蓋付カップ容器において、前記第1切刃部の下端と、前記第2切刃部の下端と、が互いに同じ高さに配置されることとしてもよい。
【0017】
この場合、第1、第2切刃部がシール材に同時に切り込むことから、シール材の複数箇所を安定して切断しやすくなる。従って、上述した作用効果がより確実に得られる。
【0018】
また、本発明の蓋付カップ容器において、前記開封部材における前記第2切刃部よりも前方に位置する部分には、注出口が形成されることとしてもよい。
【0019】
この場合、開封部材の第2切刃部よりも前方にわたって第1切刃部が延びているので、シール材において注出口の直下に位置する部分を、第1切刃部によって切断でき、該切断部分から注出口へと内容物をスムーズに流すことができる。
【0020】
また、本発明の蓋付カップ容器において、前記第2切刃部は、左右方向に沿って、一対の前記第1切刃部から離間するに従い漸次下方に向けた突出量が大きくなっていることとしてもよい。
【0021】
この場合、第2切刃部がシール材を切断し始める位置を、一対の第1切刃部がシール材を切断し始める位置から離間させることができる。これにより、開封部材を押し下げたときに、第1、第2切刃部がシール材における所期した複数箇所を、互いの切断に影響を及ぼし合うことなくそれぞれ安定して切断し始めた後、これらの切断箇所同士がH字状に接続される。従って、シール材に対して所期した開口形状を所期した位置に、精度よく安定して形成できる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の蓋付カップ容器によれば、シール材の破断時に内容物が飛散した場合であっても、飛散した内容物が手指等に付着することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施形態に係る蓋付カップ容器を示す縦断面図である。
図2】蓋付カップ容器の蓋体を示す上面図である。
図3】蓋付カップ容器の蓋体を示す下面図である。
図4】開封部材及び接続板近傍を前方から見た部分正面図である。
図5】第1、第2切刃部がシール材を破断する部分の形状を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態に係る蓋付カップ容器1について、図面を参照して説明する。
図1に示されるように、本実施形態の蓋付カップ容器1は、飲料等の内容物が収容される有底筒状のカップ体2と、カップ体2に被着され、カップ体2の開口部3を覆う天壁部6を有する蓋体5と、これらのカップ体2と蓋体5との間に配設され、カップ体2の開口部3を密封するシール材4と、蓋体5に被着され、該蓋体5を覆うオーバーキャップ7と、を備えている。
【0025】
カップ体2、蓋体5及びオーバーキャップ7の各中心軸線は、共通軸上に位置している。本明細書では、この共通軸を容器軸Oといい、容器軸Oに沿う方向(容器軸O方向)のうち、カップ体2の底部9側(図1における下側)を下方といい、蓋体5及びオーバーキャップ7側(図1における上側)を上方という。また、容器軸O方向から見た平面視で、容器軸Oに直交する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。また径方向のうち、容器軸Oから後述する開封部材17の注出口20側へ向かう方向(図1図3における左方向)を前方といい、これとは反対側へ向かう方向(図1図3における右方向)を後方という。また径方向のうち、前方及び後方に直交する方向(図2及び図3における上下方向)を左右方向という。
【0026】
図1において、カップ体2は、板状の底部9と、筒状の胴部10とを有している。
胴部10は、その上端に位置する開口部3から下方に向かうに従い漸次縮径している。底部9は、胴部10の下端部内に配設されている。図示の例では、底部9は、胴部10の下端よりも若干上方に位置している。
【0027】
また、カップ体2の上端開口縁には、径方向の外側に向かって突出するとともに周方向に沿って延びる環状のフランジ部12が形成されている。そして、このフランジ部12の上面にシール材4が固着されているとともに、開口部3を封止している。
シール材4は、例えば合成樹脂や金属箔の単層或いは積層シート、又は金属薄膜層と合成樹脂層とが積層された積層シート等で形成されている。また、フランジ部12の上面にシール材4を固着する方法としては、例えば貼着、圧着、熱溶着、高周波溶着や接着等が挙げられる。
【0028】
図1図3に示されるように、蓋体5は、シール材4をその上方から覆うように形成された天壁部6と、天壁部6に形成された貫通孔8の上方、又は貫通孔8内に配置され、シール材4を破断して開封する開封部材17と、天壁部6に対して開封部材17の位置を変位可能にこれらを連結する接続板18と、天壁部6の外周縁部から上方に向けて立設された内筒13と、内筒13の上端に連結されるとともに該内筒13の径方向外側を覆うように配設された外筒14と、外筒14の下端開口縁に連結されてカップ体2のフランジ部12に被着される装着筒15と、を有している。
【0029】
天壁部6は、円板状をなしており、シール材4よりも若干上方に離間して配置されていて、これら天壁部6とシール材4との間には間隙が設けられている。この間隙が設けられることで、電子レンジによる加熱等によってカップ体2の内圧が上昇したときに、シール材4が上方に向けて所定範囲内において膨出可能とされている。
【0030】
図1に示される側断面視(縦断面視)において、内筒13は、天壁部6の外周縁部から上方に向けて容器軸Oに平行に延びている。内筒13の直径は、容器軸O方向に沿って略一定とされている。
【0031】
またこの縦断面視で、外筒14は、内筒13に連結された上端から下方に向かうに従い漸次拡径している。具体的に外筒14は、内筒13の径方向外側に同軸に、かつ該内筒13との間に若干の間隙をあけて配置されている。
これらの外筒14と内筒13とは、図1の縦断面視において、上方に向けて凸となる曲線状をなす頂壁23により、互いに連結されている。
【0032】
装着筒15は有頂筒状をなしており、天壁15aと、周壁15bと、を有している。
天壁15aは、外筒14の下端開口縁から径方向外側へ向けて突出するとともに、周方向に沿って延びる環状をなしている。本実施形態では、天壁15aにシール筒24が垂下設されており、該シール筒24は、カップ体2のフランジ部12上に配設されたシール材4の外周縁部に、その上方から当接している。
【0033】
また、周壁15bの内周面には、アンダーカット突起25が設けられている。アンダーカット突起25は、カップ体2のフランジ部12の外周縁部に、その下方から当接している。
【0034】
図2及び図3において、天壁部6の貫通孔8は、該天壁部6の前端部に位置するとともに、後述するシール材4の破断部分Bに容器軸O方向から対向配置される注出部11と、注出部11の後方に位置する被カバー部16と、を備えている。これら注出部11及び被カバー部16が前後方向に連通して、前後方向に延在する1つの貫通孔8が形成されている。
【0035】
図2及び図3に示されるように、容器軸O方向から見た平面視において、貫通孔8のうち、注出部11は矩形孔状をなしており、被カバー部16は台形孔状をなしている。詳しくは、被カバー部16は、後端縁が上底で前端縁が下底とされた等脚台形孔状である。
【0036】
注出部11は、この蓋付カップ容器1を開封して内容物を容器の外部に取り出すときの流通孔となる。この平面視で、注出部11の前端縁に位置して左右方向に延びる辺部11aは、前方(径方向外側)に向かって凸となる緩やかな曲線状をなしており、具体的には、容器軸Oを中心とする円弧状をなしている。
【0037】
また、注出部11の前端縁における左右端部11bは、辺部11aよりも曲率半径の小さな曲線状(具体的には、斜め前方(径方向外側)に向かって凸となる曲線状)をそれぞれなしており、注出部11の左右端縁に位置して前後方向に延びる一対の側端縁11cに対して、滑らかに連なっている。一対の側端縁11cにおける後端部は、それぞれ曲線状(具体的には、斜め後方(径方向内側)に向かって凸となる曲線状)をなしており、後方に向かうに従い漸次左右方向に沿う外側へ向けて延びている。
【0038】
被カバー部16における左右方向の幅は、後端縁から前方に向かうに従い漸次大きくなっている。具体的に、被カバー部16の前端縁における左右方向の幅は、注出部11における左右方向の幅(一対の側端縁11c同士の間の距離)よりも大きくされており、また被カバー部16の後端縁における左右方向の幅は、前記注出部11における左右方向の幅よりも小さくされている。
【0039】
開封部材17は、前後方向に延在する矩形板状をなしている。図1に示される側断面視において、開封部材17は、第1ヒンジ部21を介して天壁部6に連結された後端縁から前方に向かうに従い漸次上方に向けて延在している。
図2及び図3において、第1ヒンジ部21は左右方向に延在しており、天壁部6に対して開封部材17は、第1ヒンジ部21回りに上下に回動可能である。
【0040】
そして、開封部材17の外周縁のうち、前端縁と後端縁とを接続する左右一対の側端縁と、天壁部6と、が接続板18を介して連結されている。具体的には、開封部材17及び天壁部6と、該開封部材17の左右に設けられた一対の接続板18と、が第2ヒンジ部22を介して連結されている。
【0041】
より詳しくは、開封部材17と接続板18、及び、接続板18と天壁部6が、一対の第2ヒンジ部22によりそれぞれ接続されており、前記一対の第2ヒンジ部22の組が、開封部材17の左右にそれぞれ(つまり計2組)設けられている。
【0042】
また開封部材17は、前後方向に延在し、かつ下方に向けて突出する左右一対の第1切刃部31と、これらの第1切刃部31における前後方向の中間部同士の間で左右方向に延在し、かつ下方に向けて突出する第2切刃部32と、一対の第1切刃部31同士の間に位置して下方に向けて突出し、かつ第2切刃部32よりも前方に配置された押さえ部19と、開封部材17における前方部分(少なくとも前端部)に配置された注出口20と、を備えている。
【0043】
図1に示されるように、第1切刃部31は、前後方向に沿って、第2切刃部32に近づくに従い漸次下方に向けた突出量が大きくなっている。具体的に、第1切刃部31は、開封部材17の前後方向に沿う略全長にわたって延在しており、第2切刃部32は、開封部材17における前端縁と容器軸Oとの間に位置している。つまり第1切刃部31は、開封部材17における前端縁と容器軸Oとの間において、下方に向けた突出量が最も大きくされている。
【0044】
第1切刃部31の下端縁において、下方に向けた突出量が最も大きくなる先鋭部の前後に位置する刃先部分は、それぞれ曲線状(具体的には、上方に向かって凸となる曲線状)をなしている。本実施形態では、第1切刃部31における第2切刃部32よりも前方に位置する前記刃先部分の曲率半径が、第2切刃部32よりも後方に位置する前記刃先部分の曲率半径よりも小さくされている。
また図4に示されるように、第1切刃部31は、下方に向かうに従い漸次刃厚が薄くされており、下端に位置する前記先鋭部において最も鋭利な刃先とされている。
【0045】
また図2及び図3において、第1切刃部31は、開封部材17における接続板18との連結部分及びその前方にわたって延在している。具体的に本実施形態では、開封部材17の側端縁における後方部分と、接続板18と、が左右方向に連結されており、よって開封部材17の側端縁が、その全長にわたって接続板18に連結されているわけではない。より詳しくは、図2及び図3に示されるように、開封部材17の側端縁における第2切刃部32よりも後方部分と、接続板18と、が互いに左右方向に連結されている。
【0046】
そして、図2及び図3に示される平面視で、第1切刃部31の後方部分と、接続板18と、が左右方向に並んで配置されており、より詳しくは、第1切刃部31における第2切刃部32よりも後方に位置する部位と、接続板18と、が左右方向に並んで配置されている。
また、第1切刃部31において接続板18に隣り合う前記後方部分の前後方向に沿う長さが、該後方部分より前方に位置する前方部分の前後方向に沿う長さ以上の大きさとされている。
【0047】
図3及び図4に示されるように、第2切刃部32は、一対の第1切刃部31における前後方向の中間部同士を連結している。また、第2切刃部32は、左右方向に沿って、一対の第1切刃部31から離間するに従い漸次下方に向けた突出量が大きくなっている。本実施形態では、第2切刃部32の下端縁において、下方に向けた突出量が最も大きくなる先鋭部の左右に位置する刃先部分が、それぞれ直線状をなしている。
また図1に示されるように、第2切刃部32は、下方に向かうに従い漸次刃厚が薄くされており、下端に位置する前記先鋭部において最も鋭利な刃先とされている。
【0048】
図1及び図4に示されるように、第1切刃部31の下端と、第2切刃部32の下端と、は互いに同じ高さに配置されている。具体的には、第1切刃部31において下方に最も突出した先鋭部の容器軸O方向に沿う位置と、第2切刃部32において下方に最も突出した先鋭部の容器軸O方向に沿う位置と、が互いに同等(略同一の高さ位置)とされている。
【0049】
また押さえ部19は、開封部材17の前端部から垂下設されている。具体的に本実施形態では、図4に示されるように、押さえ部19は、開封部材17の前端縁から垂下設された矩形板状をなしているとともに、左右方向に沿って延びている。
【0050】
押さえ部19の下端縁における左右の両端部は、曲線状(具体的には、斜め下方に向かって凸となる曲線状)にそれぞれ形成されている。また図1に示されるように、押さえ部19の板厚は、全体に一定の厚さとされている。押さえ部19の下端縁は、第1切刃部31及び第2切刃部32の下端に位置する各先鋭部よりも上方に配置されている。このような押さえ部19の形状及び配置により、該押さえ部19がシール材4に意図せず切り込むことが抑制される。
【0051】
図2及び図3において、注出口20は、開封部材17における第2切刃部32よりも前方に位置する部分に形成されており、本実施形態では注出口20が、第2切刃部32の前方に隣接配置されている。また注出口20は、開封部材17において接続板18に連結する連結部分よりも前方に位置する部分に形成されている。具体的に本実施形態では、注出口20は矩形孔状をなしており、開封部材17の前端部に形成されている。
ただし、注出口20の形状はこれに限定されるものではなく、例えば前記矩形孔状以外の多角形孔状、円形孔状、楕円形孔状、及び孔の内周の一部が分断されるように形成された切り欠き孔状等であってもよい。また注出口20を設けなくてもよい。
【0052】
また図1及び図3において、注出口20の前方に隣り合うように、押さえ部19が配設されている。つまり押さえ部19は、注出口20の前方に配置されている。また注出口20の後方に隣り合うように、第2切刃部32が配設されている。つまり第2切刃部32は、注出口20の後方に配置されている。
【0053】
図2図4に示されるように、接続板18は、後方から前方に向かうに従い漸次左右方向の幅が広くなり、かつ左右方向に沿って開封部材17側(左右方向に沿う内側、左右方向の中央側)へ向かうに従い漸次上方に向けて延在している。
本実施形態では、接続板18は、三角形板状をなしている。尚、接続板18の形状は前記三角形板状に限定されるものではなく、例えば後端縁が上底で前端縁が下底とされた台形板状等であってもよい。
【0054】
本実施形態の接続板18は、天壁部6の上方に位置した開封部材17を使用者が手指等で下方に押し込み操作(押し下げ操作)したときに、第2ヒンジ部22回りに回動変位する。これにより開封部材17は、貫通孔8内を通って天壁部6の下方に移動可能である(反転動作できる)。つまり図4に示されるように、天壁部6より上方に向けて突出する山型とされた開封部材17及び一対の接続板18が、使用者の押し下げ操作により反転動作することで、天壁部6より下方に向けて窪む谷型に変形する(図1を参照)。
尚、開封部材17及び一対の接続板18が反転した後は、開封部材17及び一対の接続板18が天壁部6の下方に配置された反転後の前記谷型の形状が、そのまま維持される。
【0055】
図1において、オーバーキャップ7は、例えば合成樹脂からなる薄肉の成形品であり、有頂筒状をなしている。オーバーキャップ7は、蓋体5における外筒14及び装着筒15の形状に倣いつつ、これらを径方向の外側から覆うように形成された筒状の外装部33と、外装部33の上端部に接続された天板部34と、を備えている。
【0056】
図1に示される側断面視で、外装部33の下端部は、蓋体5の装着筒15よりも下方に向けて延びており、該下端部において径方向の内側に向けて突出した係止部35が、装着筒15の下端開口縁に対して、アンダーカット嵌合されている。オーバーキャップ7は、蓋体5に対して着脱可能に装着される。
【0057】
天板部34は、外装部33との連結部分である環状の外周縁部よりも径方向の内側に位置する部位が、前記外周縁部に対して一段下方に窪んだ上面視円形状の凹部36とされている。凹部36の内径は、カップ体2の胴部10の下端の外径よりも大きくなっており、これにより凹部36上に、別の蓋付カップ容器1のカップ体2を載置可能である。尚、図1に示される例では、天板部34の凹部36が、蓋体5における開封部材17の前端縁に、その上方から当接している。
【0058】
以上説明した本実施形態の蓋付カップ容器1では、開封部材17を使用者が手指等で押し下げると、開封部材17は第1、第2ヒンジ部21、22回りに下方に向けて回動し、第1、第2切刃部31、32は、貫通孔8を通してシール材4を破断する。
本実施形態の蓋付カップ容器1によれば、天壁部6に形成された貫通孔8のうち開封部材17の左右に位置する開口部分(具体的には図2及び図3に示される平面視で、貫通孔8における被カバー部16のうち開封部材17の左右に位置する部分)を、接続板18が覆うので、開封部材17の押し下げ操作によって第1、第2切刃部31、32によりシール材4が破断させられたときに、カップ体2の内容物が飛散した場合であっても、この内容物が接続板18に当たるようになっている。つまり、飛散した内容物が接続板18に当てられることで、開封部材17の上方までは到達しにくくされているので、使用者の手指等に付着しにくい。従って、蓋付カップ容器1の開封時に、内容物で手指等が汚れることを防止できる。
【0059】
また、開封部材17において第1切刃部31が、前後方向に延びるとともに左右方向に間隔をあけて一対設けられ、これら第1切刃部31の前後方向の中間部同士の間で第2切刃部32が左右方向に延在していることから、これら第1、第2切刃部31、32によって開封部材17には、図3に示される下面視でH字状をなす切刃部が形成されている。そして、開封部材17を押し下げたときに、これらの第1、第2切刃部31、32が複数箇所においてそれぞれシール材4に切り込み、複数箇所が切断されつつ、これらの切断箇所同士がH字状に接続される。
尚、本実施形態では、一対の第1切刃部31の前後方向の中間部同士を第2切刃部32が連結しているので、シール材4をより精度よく前記H字状に切断可能である。
【0060】
図5は、開封部材17の第1、第2切刃部31、32によって切断される、シール材4の破断部分Bを表している。尚、図5における左側が、蓋付カップ容器1の前方であり、図5における右側が、蓋付カップ容器1の後方である。
この破断部分Bは、切刃部全体として下面視H字状をなす第1、第2切刃部31、32に切断されることにより、全体としてH字状に形成される。具体的に、シール材4の破断部分Bのうち、前後方向に延在するとともに、左右方向に間隔をあけて配置された一対の切断部分B1が、一対の第1切刃部31によって切断される。また、これら切断部分B1同士の間で左右方向に延在する切断部分B2が、第2切刃部32によって切断される。
【0061】
尚、図5に示される各矢印は、第1、第2切刃部31、32の下端に位置する各先鋭部がシール材4に切り込む位置(つまり第1、第2切刃部31、32がシール材4を切断し始める位置)S1、S2から、各切刃部31、32がシール材4を切断する向きをそれぞれ表している。
また切断部分B1については、シール材4の前端部から後端部にわたって形成されており、具体的に切断部分B1の前後方向の長さは、図1において2点鎖線で示される反転動作後の第1切刃部31が、シール材4に切り込んだ領域(シール材4の下方に位置する領域)に対応している。
尚、開封部材17及び接続板18の反転動作の完了に先立ち、第1、第2切刃部31、32によりシール材4が破断されるため、該切刃部31、32以外の部分によりシール材4が不規則に破断されることが防止されている。このため、シール材4に安定した破断開口を形成できる。
【0062】
本実施形態の開封部材17の切刃部(第1切刃部31及び第2切刃部32)によれば、シール材4における特定の範囲を、特定の開口形状となるように破断できる。
つまり、本実施形態によれば、シール材4の特定の範囲(所期する範囲)を特定の開口形状(所期する開口形状)となるように、精度よく安定して破断できる。これにより、破断時にシール材4の一部が分離してしまうことも防止される。
【0063】
以上より本実施形態によれば、シール材4の破断時に内容物が飛散した場合であっても、飛散した内容物が手指等に付着することを防止できる。また、シール材4を精度よく安定して破断できる。
【0064】
また本実施形態では、図2及び図3に示されるように、蓋付カップ容器1を容器軸O方向から見た平面視で、第1切刃部31の後方部分と、接続板18と、が左右方向に並んで配置されており、第1切刃部31における前記後方部分の前後方向に沿う長さが、該後方部分より前方に位置する前方部分の前後方向に沿う長さ以上の大きさとされているので、下記の作用効果を奏する。
すなわち上記構成によれば、第1切刃部31によって開口されるシール材4の破断部分Bの前後方向に沿う全体の領域(全長)のうち、半分以上の領域(図5において符号BBが指す領域)を接続板18によって覆うことができるので、上述した作用効果がより格別顕著なものとなる。
【0065】
また本実施形態では、開封部材17が、一対の第1切刃部31同士の間に位置して下方に向けて突出し、かつ第2切刃部32よりも前方に配置された押さえ部19を備えているので、下記の作用効果を奏する。
すなわち上記構成によれば、第1切刃部31のうち、第2切刃部32よりも前方に位置する部分で切断したシール材4の破断部分B(具体的には、図5に符号BFで示される部分)を、押さえ部19によって押さえることができる。これにより、シール材4が破断されて形成された開口部分が、シール材4の破断部分Bによって閉塞されるのを(覆われるのを)防ぐことができる。つまり図1に示されるように、開封時にシール材4の破断部分Bを、開封部材17の押さえ部19が押さえることで、内容物の取り出し時の流動などによりこの開口した破断部分Bが閉じてしまうことを防止できるとともに、該破断部分Bを大きく開いたままに維持することができる。
【0066】
具体的に、開封部材17の押さえ部19は、一対の第1切刃部31同士の間に位置しており、シール材4におけるこれらの第1切刃部31が破断した間の部分を押さえるとともに、該押さえ部19は第2切刃部32の前方に配置されることから、確実にシール材4の破断部分BFに当接させられる。この破断部分BFは、シール材4に片持ち状態で接続されているので、押さえ部19が前記破断部分BFに当接したときにこれを突き破ってしまうことはない。
このような押さえ部19によって、シール材4の不規則な破断を防止しつつ、シール材4の開口部分の面積を安定して確保できる。
【0067】
また本実施形態では、反転動作した開封部材17及び接続板18が、シール材4よりも下方に配置されることから、該開封部材17の第1切刃部31のうち、第2切刃部32よりも後方に位置する部分で切断したシール材4の破断部分B(具体的には、図5に符号BBで示される部分)を、反転動作後の開封部材17及び接続板18によって押さえることができる。従って、上述した作用効果がさらに顕著なものとなる。
【0068】
また本実施形態では、第1切刃部31の下端と、第2切刃部32の下端と、が互いに同じ高さに配置されている。これにより、第1、第2切刃部31、32がシール材4に同時に切り込むことから、シール材4の複数箇所を安定して切断しやすくなる。従って、上述した作用効果がより確実に得られる。
【0069】
また本実施形態では、開封部材17における第2切刃部32よりも前方に位置する部分に、注出口20が形成されているので、下記の作用効果を奏する。
すなわち上記構成によれば、開封部材17の第2切刃部32よりも前方にわたって第1切刃部31が延びているので、シール材4において注出口20の直下に位置する部分BFを、第1切刃部31によって切断でき、該切断部分(破断部分)BFから注出口20へと内容物をスムーズに流すことができる。
さらに本実施形態では、第1切刃部31が、開封部材17における接続板18との連結部分(第2切刃部32よりも後方部分)及びその前方にわたって延在しており、開封部材17において前記連結部分よりも前方に位置する部分に、注出口20が形成されている。つまり、開封部材17の前記連結部分よりも前方に、内容物を容器の外部に注出する注出口20が形成されているので、内容物の注出が接続板18によって妨げられることはなく、安定して注出を行うことができる。
【0070】
また本実施形態では、第2切刃部32が、左右方向に沿って、一対の第1切刃部31から離間するに従い漸次下方に向けた突出量が大きくなっているので、下記の作用効果を奏する。
すなわち上記構成によれば、図5に示されるように、第2切刃部32がシール材4を切断し始める位置S2を、一対の第1切刃部31がシール材4を切断し始める位置S1から離間させることができる。これにより、開封部材17を押し下げたときに、第1、第2切刃部31、32がシール材4における所期した複数箇所を、互いの切断に影響を及ぼし合うことなくそれぞれ安定して切断し始めた後、これらの切断箇所同士がH字状に接続される。従って、シール材4に対して所期した開口形状を所期した位置に、精度よく安定して形成できる。
【0071】
尚、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0072】
例えば、前述の実施形態では、開封部材17に押さえ部19が設けられることとしたが、押さえ部19は設けられなくてもよい。この場合、図1において、開封部材17の前端縁がシール材4の破断部分Bを押し下げるように作用する。ただし、開封部材17に押さえ部19が設けられることによって、シール材4の破断部分Bの開口形状が、内容物の流動などにより閉じられることなく安定して維持されることから、より好ましい。
【0073】
また、第1切刃部31の下端と、第2切刃部32の下端と、が互いに同じ高さに配置されることとしたが、これら下端の高さ位置が、互いにずれていてもよい。
【0074】
また、蓋体5が、二重筒状の内筒13及び外筒14を備えていることとしたが、これに代えて、一重筒状の筒部を有していてもよい。
また、オーバーキャップ7は設けられていなくてもよい。
【0075】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0076】
1 蓋付カップ容器
2 カップ体
3 開口部
4 シール材
5 蓋体
6 天壁部
8 貫通孔
17 開封部材
18 接続板
19 押さえ部
20 注出口
21 第1ヒンジ部
22 第2ヒンジ部
31 第1切刃部
32 第2切刃部
O 容器軸
図1
図2
図3
図4
図5