(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
荷受台昇降装置は主に車両後部に架装されており、地面と車両荷台との間で荷物の積みおろしに利用される。当該装置には、例えば、荷受台を水平姿勢から起立姿勢に姿勢変更し、その起立姿勢を保持して車両走行が可能とされるものがある。
【0003】
起立姿勢とされる荷受台には、
図5(a)のように、基端側の第1荷受部91にヒンジ部92を介して回動可能な先端側の第2荷受部93が設けられてなるものがある。この荷受台は、第2荷受部93が
図5(b)に示す矢印A91に沿って回動されることで、実線で示す折り畳み状態となる。このとき、第1荷受部91に設けられた略J字状のロックハンドル94の一端部が、第2荷受部93の側面に設けられたロック孔95に挿通されることで、車両走行中における第2荷受部93の揺動が防止されている(特許文献1等)。
【0004】
荷受台を折り畳み状態とすると、起立させた際の高さを抑制でき、車両走行中の後方視界を拡大できる。また、車両法定高さの遵守にも役立つ。特に、荷物の積みおろしに関して昇降効率を高めるために、荷受台の長さを大きくする場合に顕著な効果がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のロックハンドル94の取り付け位置に関しては、高い精度が求められる。
【0007】
ロック孔95の内径がロックハンドル94の外径より余裕ある大きさの場合、ロック孔95に挿通したロックハンドル94は、車両走行中に振動し易くなり好ましくない。また、不要にロック孔95を大きくすると、荷受台の強度低下も招いてしまう。そのため、ロック孔95は、ロックハンドル94の外径とほぼ同じ大きさとなっており、第2荷受部93が回動されて
図5(b)の実線部の状態となった際に、ロック孔95はロックハンドル94の回動軌跡(矢印A92)上に的確に位置する必要がある。
【0008】
ロックハンドル94が設けられている第1荷受部91においても、ロックハンドル94の取り付け部位にはロックハンドル94の操作や折り畳み状態の保持の際に負荷がかかる。そのため、第1荷受部91に第2荷受部93を組み付けた後に、ロックハンドル94の取り付け位置を不用意に変更することはできない。
【0009】
したがって、第1荷受部91に対する第2荷受部92の組み付けは、ヒンジ部92を介したものではあるが、組み付け誤差を防止して高精度で実施する必要がある。さらに、第1荷受部91又は第2荷受部93には、折り畳み状態とする際の衝撃緩和のための緩衝材96が設けられており、緩衝材96の位置や大きさも考慮した折り畳まれた状態に対して、的確にロックハンドル94が機能するようにしなければならない。したがって、煩雑性が抑制されて簡易に設置できるロックハンドル94とすることが強く求められている。
【0010】
本発明は、これらの点を鑑みてなされており、折り畳み状態の荷受台の揺動を防止するロックハンドルを簡易に取り付け可能な荷受台昇降装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明では、上記課題を解決するために以下の手段を用いる。
【0012】
第1荷受部と、幅方向を回動軸方向とするヒンジ部を介して前記第1荷受部に連設された第2荷受部と、前記第1荷受部又は前記第2荷受部の一方の回動を規制するロック部と、を備え、前記ヒンジ部は、前記第1荷受部の側部に設けられた第1ヒンジブラケットと、前記第2荷受部の側部に設けられた第2ヒンジブラケットと、を有し、前記ロック部は、前記第1荷受部又は前記第2荷受部の一方が他方に接近するように回動された折り畳み状態で、前記一方の回動を規制するハンドル部を有しており、前記ハンドル部は、前記幅方向を回動軸方向として回動可能に前記第1ヒンジブラケット又は前記第2ヒンジブラケットに設けられている構成とする。
【0013】
なお、本発明に係る荷受台、第1荷受部、及び第2荷受部において、「側面」は車両側方側を向いている面を指しており、荷受台が水平姿勢の際に、上面となって荷物が載置される面は「表面」、下面となって地面と接する面は「裏面」を意味している。
前記ハンドル部は、前記第1ブラケット又は前記第2ブラケットに締結されているとしても良い。
また、前記第2荷受部は前記第1荷受部に対して回動可能に設けられており、前記ハンドル部は前記第1ブラケットに設けられている構成としても良い。
ことを特徴とする請求項1または2に記載の荷受台。
さらには、上述した荷受台を備えた荷受台昇降装置を対象とすることもできる。
【0014】
具体的には、車両側に対して一端が軸支されて上下回動可能なリンクアーム、又は車両側に立設された一対の支柱並びに当該支柱に沿って昇降可能なスライダを備え、前記荷受台は、前記リンクアーム又は前記スライダに支持されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明のように、第1ヒンジブラケット又は第2ヒンジブラケットの一方に、ハンドル部を備えていることで、第1荷受部及び第2荷受部の組み付け精度に関係なく、第1ヒンジブラケット及び第2ヒンジブラケットが組み付けられてなるユニット体のみで、ハンドル部が良好に機能する状態にできる。つまり、確実にロックできるロック部を簡易に設けることができ、製造工数の向上にも貢献する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係る荷受台昇降装置について、図面を用いて実施形態の一例を説明する。
【0018】
図1は、本実施形態に係る荷受台昇降装置100の側面図である。荷受台昇降装置100は、車両後方に架装されており、車両に対して上下回動可能に支持された左右一対の回動アーム1と、回動アーム1の先端に固定されて3枚のプレートが溶接されてなるコラム2と、コラム2に対して上下回動可能に支持されて折り畳み可能な荷受台3とを備えている。回動アーム1は、車両の荷台Bを支持する左右一対の車体枠CFに架設された連結部4に連結されている。荷受台3は、車両幅方向を幅方向としており、回動アーム1によって地面と荷台高さとの間を昇降する。なお、図示された荷受台昇降装置100は、起立状態の荷受台3を実線で示し、当該起立状態から展開された水平状態の荷受台3を一点鎖線で示し、水平姿勢から荷物積みおろし姿勢となって下降途中に位置する荷受台3を二点鎖線で示している。
【0019】
連結部4は既知の構成で詳細な図示はしていないが、車両前後方向を長手方向として左右一対の車体枠CFの下部に固着されたフレームブラケットと、左右のフレームブラケットに架設されて車両幅方向を長手方向とする連結パイプと、連結パイプの両端に固定された取付部材41とで構成されている。
【0020】
回動アーム1は、左右それぞれの取付部材41に支持されている。回動アーム1のそれぞれは、2つのアーム(リフトアーム11、コンプレッションアーム12)で構成されている。上側のリフトアーム11は基端側が枢軸11aで枢支され、下側のコンプレッションアーム12は基端側が枢軸12aで枢支されている。また、各アーム11、12の先端側は、コラム2に対して枢軸11b、12bでそれぞれ枢支されている。リフトアーム11及びコンプレッションアーム12は、取付部材41とコラム2とで平行リンク機構を構成している。取付部材41には油圧シリンダ5が設けられており、この油圧シリンダ5の伸縮を利用して平行リンク機構が上下回動されて、図示する水平状態を維持したまま荷受台3の昇降動作が行われる。
【0021】
荷受台3は、水平姿勢と起立姿勢との間で回動して姿勢変更する際、その回動中心に近い側を基端部側とし、回動先端側を先端部側としている。この荷受台3は、2つの荷受部31、32がヒンジ部33を介して連設されてなり、基端部側が第1荷受部31で、先端部側が第2荷受部32となっている。第2荷受部32は、第1荷受部31に対して、ヒンジ部33を中心に回動して接近した折り畳み状態、又は回動して離れた展開状態となるように設けられている。折り畳み状態の際、ヒンジ部33に設けられたロック部(以下、単に「折り畳みロック部」と記す。)34によって、第2荷受部32は、第1荷受部31に対する相対位置が保持された状態で固定される。
【0022】
第2荷受部32には、その側面に荷受台3の起立姿勢を保持するための既知のロック部(以下、単に「起立ロック部」と記す。)35の取り付け部35aが設けられている(例えば、特許4219936号公報)。荷台BのサイドゲートB1上には、略U字状の溝部を有するロックブラケットB35が設けられている。荷受台3が起立姿勢の際には、上記略U字状の溝部にロック部35が係止されることで、荷受台3の起立姿勢を保持できる状態となる。また、コラム2と第2荷受部との間には、2枚の長尺プレートが連結されてなる屈折式のリンク部36が設けられている。当該リンク部36は、水平姿勢とされた荷受台3を支持しており、起立姿勢に姿勢変更する際にはV字状に屈折し、起立姿勢となったときにはコラム2と荷受台3の間に収納される。なお、本実施形態に係る荷受台3、第1荷受部31、及び第2荷受部32において、「側面」は車両側方側を向いている面を指しており、荷受台3が水平姿勢の際に、上面となって荷物が載置される面は「表面」、下面となって地面と接する面は「裏面」を意味している。
こうした荷受台昇降装置100を利用する際には、以下のようにして荷受台3の姿勢変更及び昇降動作を行う。
【0023】
車両停止後、起立ロック部35による固定を解除し、手動で荷受台3を起立姿勢から水平姿勢に姿勢変更する。その後、折り畳みロック部34による第2荷受部32の固定を解除し、第2荷受部32が第1荷受部31と略面一となるように展開する(矢印A1)。そして、展開状態のまま、荷受台3の昇降動作を行う(矢印A2)。なお、荷受台昇降装置100による作業を終了して車両走行可能な状態とするには、反対に手動で第2荷受部32を折り畳み状態とし(矢印A1)、折り畳みロック部34で第2荷受部32を固定する。その後、水平姿勢の荷受台3を起立姿勢に姿勢変更し、起立ロック部35で固定する。
【0024】
次に、ヒンジ部33及び折り畳みロック部34の構成について、
図2の斜視図及び側面図を用いて説明する。なお、当図は車両左側となる荷受台3のヒンジ部33付近を示している。
【0025】
図2(a)に示すとおり、ヒンジ部33は、第1荷受部31に設けられた第1ヒンジブラケット331と、第2荷受部32に設けられた第2ヒンジブラケット332と、両ブラケット331、332に挿通されて第2ヒンジブラケット332を第1ヒンジブラケット331に対して回動可能に支持するヒンジ軸部333とを有している。なお、図示のとおり、第2ヒンジブラケット332は、第1ヒンジブラケット331に隣接した状態で荷受台3の幅方向内側に設けられている。
【0026】
折り畳みロック部34は、一部が荷受台3の外側方に突出した略J字状のハンドル部341と、ハンドル部341が挿通されて第1ヒンジブラケット331の外表面に設けられたロックブラケット342と、ロックブラケット342を第1ヒンジブラケット331に螺合する4本のボルト343とを有している。なお、ハンドル部341は、第1ヒンジブラケット331に挿通されたロッド部341aを有する。このロッド部341aは、荷受台3の幅方向に沿って突出しており、ハンドル部341はロッド部341aを回動軸として回動可能となっている。
【0027】
第2ヒンジブラケット332の外表面には、ハンドル部341の外径より僅かに大きい程度の内径を有するロック孔37が設けられている。第2荷受部32がヒンジ軸部333を中心に回動されて荷受台3が折り畳み状態となった際には、作業者がハンドル部341を回動操作して一端部341bをロック孔37に挿通することができる。
荷受台3が折り畳み状態となる際、
図2(b)に示されているヒンジ部33及びその付近に設けられた折り畳み支持部38が機能する。
【0028】
折り畳み支持部38は、第1荷受部31のデッキ面(荷物が載置される面)に溶着された断面コ字状の台座部381と、台座部381の上に締結されたクッションゴム382と、第2荷受部32のデッキ面及び第2ヒンジブラケット332に溶着されたブロック状でクッションゴム38と係止される係止部383とを有する。
【0029】
係止部383は、荷受台3を折り畳み状態にすると
図2(c)に示すようにクッションゴム382に係止される。このとき、係止部383は所定長さL383を有する平坦面部383aがクッションゴム382の上面部382aに当接する。上面部382aも平坦面となっており、係止部383の平坦面部383aよりも大きな面積を有している。係止部383及びクッションゴム382の互いの平坦面同士が当接することで、荷受台3の折り畳み状態のときに第1荷受部31及び第2荷受部32の対向面(デッキ面)が平行状態となる。平坦面部383a及び上面部382aの大きさや形状等は、前記の対向面(デッキ面)が平行状態となるものであれば適宜変更可能である。なお、本実施形態では第2荷受部32のデッキ面は、図示のとおり、第1荷受部31のデッキ面と略面一状態となっているが、第2荷受部32のデッキ面が傾斜面等の場合に、係止部383を第2ヒンジブラケット332だけに溶着して固定した構成としても良い。勿論、デッキ面の形状に関係なく、やデッキ面又は第2ヒンジブラケット332のいずれか一方のみに溶着した構成としても良い。台座部381の設置に関しても同様である。
【0030】
この折り畳み状態を保持するための折り畳みロック部34は、
図3で示す状態で機能する。なお、当図では、説明の便宜上、荷受台3の起立ロック部35や屈折式のリンク部36は省略されている。折り畳みロック部34は
図3(a)のとおり、ヒンジ軸部333の真上付近に位置するロック孔37に、ハンドル部341の一端部341bが挿通されることで、ハンドル部341の回動及び第2荷受部32の回動の両方が規制される。ハンドル部341は
図3(b)のように、第1ヒンジブラケット331に設けられた挿通孔331aに挿通されるものであり、ロッド部341aにおいて挿通される部位には当図では図示していないがスプリングが巻回状態で設けられる。また、ロックブラケット342を締結するボルト343は、上記挿通孔331aの周囲に設けられたボルト孔331bに挿通される。
【0031】
ここで、折り畳みロック部34が設けられている状態について、
図4を用いて詳説する。
図4(a)は展開状態の荷受台3を裏面(デッキ面と反対面)から見た一部切り欠かれてなる要部平面図、
図4(b)は折り畳み状態の荷受台3の要部側面図である。
【0032】
図4(a)のとおり、ロッド部341aにおける挿通部位にはスプリング341cが巻回されている。ロックブラケット342には、その内側主面(第1ヒンジブラケット331と当接する当接面)に円筒部3311が設けられている。円筒部3311の内周面は、挿通孔331a(
図3(b)参照)と同一径及び同一中心となるように設けられており、ロッド部341aはこれらの内周面に支持されている。なお、円筒部3311に関しては、ロックブラケット342と別部材ではなく、同一部材で成形されてなるものとしても良い。また、ボルト孔331bには螺旋きり加工が施されており、ボルト343を第1ヒンジブラケット331に螺進させるだけで接合状態にすることができる。よって、折り畳みロック部34の取り付け又は取り外しのためには、挿通孔331aとボルト孔331bだけが形成されていれば良く(
図3(b)参照)、メンテナンス用に別途開口部等を設ける必要もないので、荷受台3の強度低下も防止できる。
【0033】
折り畳みロック部34は、上記の構成によって、ロッド部341aの一部が第1荷受部31内に挿通された状態で、第1ヒンジブラケット331に支持されている。折り畳みロック部34を操作するには、一点鎖線で示すようにハンドル部341を荷受台3の外側方(図中の左方向)に引き出す。このとき、スプリング341cによってハンドル部341には荷受台3の内側方(図中の右方向)に付勢する付勢力が生じる。その付勢力に抗して、
図4(b)に示すように、矢印A3に沿って一点鎖線部から実線部の位置にハンドル部341を回動させた後、付勢力を利用してロック孔37にハンドル部341を挿通する。
【0034】
折り畳みロック部34は、上述のとおり、第1荷受部31ではなく、第1ヒンジブラケット331のみに支持されており、ロック孔37は第2ヒンジブラケット332に設けられているので、第1ヒンジブラケット331に対する第2ヒンジブラケット332の組み付けだけを的確に実施することで、ハンドル部341をロック孔37に的確に係止可能な状態にできる。また、その検証作業も、第1ヒンジブラケット331、第2ヒンジブラケット332、及びヒンジ軸部333によるユニット体が組み付けられた時点で実施できる。つまり、折り畳みロック部34の機能良否に関して、ヒンジ部33に対する第1荷受部31又は第2荷受部32の組み付け精度の影響を受けない。また、第1ヒンジブラケット331、第2ヒンジブラケット332は、
図4(a)からも分かるように、第1荷受部31を構成する部材厚みよりも厚みが大きく、ハンドル部341の操作に起因して発生する負荷に対しても比較的高い強度を有している。
【0035】
本実施形態では、荷受台3の折り畳み状態を保持、具体的には第1荷受部31に対する第2荷受部32の回動を規制するものでありながら、第1荷受部31及び第2荷受部32の組み付け精度に関係なく、ロック孔37に対してハンドル部341を確実かつ簡易に挿通できる状態にすることができる。ヒンジ部33を第1荷受部31及び第2荷受部32に固着する前に、折り畳みロック部34が良好に機能することも確認できるため、第1荷受部31と第2荷受部32との組み付け工数の向上にもつながる。なお、ハンドル部341はロック孔37に挿通する構成としているが、作業者が把持する部位341aを図示する長さよりも長尺化し、把持する部位341に対して折り曲げ加工されてなる一端部(
図2(a)参照)341bを第2荷受部32の裏面部(図中において上を向いている面)32aに係止させることで、荷受台3の折り畳み状態を保持する構成としても良い。この場合、ロック孔37を省略することができ、第2ヒンジブラケット332の強度アップにもつながる。
【0036】
また、折り畳みロック部34の取り付けに関しては、ボルト343を介して第1ヒンジブラケット331に締結されているので、この締結を解除すると折り畳みロック部34を交換する等の作業を簡易に行うことができる。よって、第1荷受部31を切り欠く等の作業が不要である。その他、締結される構成なので、第1ヒンジブラケット331と異なる材質で構成されるハンドル部341又はロックブラケット342とすることもできる。
さらに、折り畳みロック部34がヒンジ部33に設けられていることで、第1荷受部31を短くすることができる。
【0037】
具体的には、
図4(b)に示す第1ヒンジブラケット331と起立ロック部35の間で距離L1の領域(以下、「起立ロック部隣接領域」と記す。)S1を縮小できる。折り畳みロック部34は、起立ロック部35(
図1参照)やその取り付け部材35aとの干渉が回避されていること、及び第2荷受部332の回動規制が可能な大きさであることを満たす限り、起立ロック部隣接領域S1に他の部材が設けられていないことから当該領域S1を縮小できる。つまり、第1荷受部31の長さ(図中の左右方向の長さ)を短くでき、荷受台3が起立姿勢で車両走行可能状態のときの荷受台3の高さを小さくすることにつながる。その結果、車両運転手等の後方視界の確保につながる。また、起立ロック部35を備えていない荷受台昇降装置の場合には、
図4(b)において起立ロック部35の取り付け部材35aが設けられて屈折式のリンク部36に至るまでの距離L2の領域(以下、「屈折リンク部隣接領域」)S2も縮小できる。したがって、第1荷受部31の長さのさらなる縮小化、及びさらなる後方視界の確保につながる。その他、第1荷受部31を短くすることで、荷受台昇降装置100を架装した状態の車両高さを抑制することにもつながる。
【0038】
以上のとおり、折り畳みロック部34は、第1ヒンジブラケット331に設けられた構成としているが、第2ヒンジブラケット332に設けられた構成としても同等の効果を得ることができる。また、ハンドル部341の固定に関しては、上述した締結手段だけでなく、溶着手段を用いても折り畳みロック部34が的確に機能する状態に簡易に設定できる。
【0039】
その他、荷受台昇降装置100は、回動アーム1の上下回動を利用して荷受台3が昇降される構成としたが、荷受台が折り畳み状態とされて水平姿勢から起立姿勢に姿勢変更される構成であれば、例えば、車両後方に支柱を左右一対で備え、その支柱に沿って荷受台が昇降する既知の構成(例えば、特開平7−251670)としても良い。
【0040】
また、車両走行時に起立姿勢以外の姿勢とされるものであって、荷受台3をコンパクト化するために折り畳み状態とするいずれの荷受台昇降装置にも、上述した折り畳みロック部34は適用可能である。