特許第6286349号(P6286349)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6286349水中遠隔作業機用光ファイバケーブルシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6286349
(24)【登録日】2018年2月9日
(45)【発行日】2018年2月28日
(54)【発明の名称】水中遠隔作業機用光ファイバケーブルシステム
(51)【国際特許分類】
   B63C 11/00 20060101AFI20180215BHJP
【FI】
   B63C11/00 C
【請求項の数】18
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-511550(P2014-511550)
(86)(22)【出願日】2012年5月17日
(65)【公表番号】特表2014-519438(P2014-519438A)
(43)【公表日】2014年8月14日
(86)【国際出願番号】US2012038423
(87)【国際公開番号】WO2012158958
(87)【国際公開日】20121122
【審査請求日】2015年5月11日
(31)【優先権主張番号】13/110,726
(32)【優先日】2011年5月18日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512317009
【氏名又は名称】ブルーフィン・ロボティクス・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100117411
【弁理士】
【氏名又は名称】串田 幸一
(72)【発明者】
【氏名】ホークス,グラハム
(72)【発明者】
【氏名】チャウ,チャールズ・エス
(72)【発明者】
【氏名】ライト,アダム
【審査官】 結城 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第6167831(US,B1)
【文献】 特開昭62−59193(JP,A)
【文献】 特開平2−296201(JP,A)
【文献】 特開2004−93788(JP,A)
【文献】 特開2007−69685(JP,A)
【文献】 特開2000−85686(JP,A)
【文献】 特開2008−296875(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B63C 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバ(109)を格納するスプール(107)と、
前記スプール(107)を回転させるモータ(108)と、
水中で装置の移動速度を検出する速度トランスデューサ(303)と、
検出された水中での装置の移動速度以上の速度で前記スプール(107)から前記光ファイバ(109)を外すことを制御するために前記モータ(108)に連結された制御器(304)とを含み、
前記スプール(107)、前記モータ(108)、前記速度トランスデューサ(303)および前記制御器(304)に連結された遠隔作業機(ROV)(101)をさらに含む、装置。
【請求項2】
前記遠隔作業機は翼付き潜水装置である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記スプールから外される前記光ファイバに張力を加える放出体をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記放出体は、前記光ファイバの一部を取り囲む管を通して水を送る水ポンプを含む、請求項に記載の装置。
【請求項5】
前記光ファイバの一端に取り付けられた回転結合装置をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記スプールは
筒部と、
前記円筒部の一端に連結された第1フランジと、
前記円筒部の他端に連結された第2フランジと、
前記円筒部を取り囲む圧縮性筒体とを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記光ファイバは生分解性を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
光ファイバ(109)を格納するスプール(107)と、
前記スプール(107)を回転させるモータ(108)と、
装置速度信号を受信するための、前記光ファイバ(109)に連結された受信機(305)と、
前記装置速度信号以上の速度で前記スプール(107)から前記光ファイバ(109)を外すことを制御するための、モータ(108)に連結された制御器(304)とを含み、
前記スプール(107)、前記モータ(108)、前記受信機(305)および前記制御器(304)に連結された遠隔作業機(ROV)(101)をさらに含む、装置。
【請求項9】
前記遠隔作業機は翼付き潜水装置である、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記スプールから外される前記光ファイバに張力を加える放出体をさらに含む、請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記放出体は、前記光ファイバの一部を取り囲む管を通して水を送る水ポンプを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記光ファイバの一端に取り付けられた回転結合装置をさらに含む、請求項に記載の装置。
【請求項13】
前記スプールは
筒部と、
前記円筒部の一端に連結された第1フランジと、
前記円筒部の他端に連結された第2フランジと、
前記円筒部を取り囲む圧縮性筒体とを含む、請求項に記載の装置。
【請求項14】
前記光ファイバは生分解性を有する、請求項に記載の装置。
【請求項15】
速度トランスデューサを有する遠隔作業機(ROV)の移動を検出するステップと、
前記速度トランスデューサからモータへ速度信号を送信するステップと、
前記遠隔作業機の移動速度以上の速度で光ファイバを格納するスプールを前記モータによって回転させるステップと、
前記スプールと前記遠隔作業機とから前記光ファイバを外すステップとを含む、方法。
【請求項16】
管を通して前記光ファイバを配置するステップと、
前記遠隔作業機の移動速度より速い速度で前記管を通して水を汲み出すステップとをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記スプールと前記管との間の、前記光ファイバの一部に対する引張力を維持するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記光ファイバの一部に対する前記引張力は56.7g(2オンス)未満である、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連特許出願の相互参照
本出願は、2011年5月18日出願の「OPTICAL FIBER MANAGEMENT SYSTEM」という名称の米国特許出願第13/110,726号の優先権を主張するものである。米国特許出願第13/110,726号の内容は参照により本明細書に組み込まれる。本出願はまた、2010年6月3日出願の「DEPLOYABLE OPTICAL FIBER CARTRIDGE」という名称の米国特許出願第12/793,589号、および2010年6月8日出願の「OCEAN DEPLOYABLE BIODEGRADABLE OPTICAL FIBER CABLE」という名称の米国特許出願第12/795,971号を含み、それらの内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、水中応用例において光ファイバカートリッジから光ファイバを展開するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
光ファイバなどのファイバは、情報の送受信を行うために水中応用例において使用されている。例えば、水中装置は、推進系および方向制御機構を有することができる。水中装置は支援船によって展開可能であり、光ファイバは水中装置と支援船との間に結合することができる。支援船は、方向制御機構を操作するために使用される制御情報を水中装置に送信することができる。
【0004】
いくつかの水中装置では、光ファイバは、支援船の動き、水中装置、水流、ならびに海洋生物および静止した物体との接触により、かなりの張力を受ける可能性がある。破断することなく引張力に抵抗するために、光ファイバケーブルが破断するのを防止する保護ジャケットで光ファイバケーブルを覆うことができる。しかしながら、この保護ジャケットにより、光ファイバにはかなりの重量と体積とが付加される。保護ジャケットのない細い光ケーブルを使用することができるように、光ファイバに著しい引張力が加わるのを防止する改良されたシステムが求められている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
細い断面を有する光ファイバは高強度ジャケットを含まず、遠隔作業機(ROV)上の光ファイバ管理システムに格納されたスプール上に格納される。好適な実施形態では、参照により本明細書に組み込まれる、「OCEAN DEPLOYABLE BIODEGRADABLE OPTICAL FIBER CABLE」という名称の米国特許出願第12/795,971号によって開示されるように、光ファイバは生分解性を有する。参照により本明細書に組み込まれる、「DEPLOYABLE OPTICAL FIBER CARTRIDGE」という名称の米国特許出願第12/793,589号によって開示されるように、光ファイバを耐圧スプールに巻くことができる。ROVが水中を移動すると、センサはROVの速度を検出し、光ファイバ管理システムはスプールを回転させ、供給システムは、ROVが水中を移動する速度とほぼ同じかそれより速い速度で光ファイバをスプールから引き出す。ROVから光ファイバを放出することによって、光ファイバは本質的に水中で静止し、ファイバに加えられる張力は最小のものになる。
【0006】
別の実施形態では、光ファイバの第2のスプールを有する第2の光ファイバ管理システムは、水上支援船上の水上構造に、または水上支援船に隣接して取り付け可能である。センサは、水上支援船の移動を検出し、支援船が水中を移動する速度とほぼ同じかそれより速い速度で第2のスプールから光ファイバを放出することができる。支援船が移動すると、光ファイバは第2のスプールから解放されるため、ファイバにおける張力を最小限に抑えることができる。
【0007】
光ファイバ管理システムは、光ケーブルのスプールを回転させるモータと、光ケーブルをスプールから引き出す光ファイバ放出体と、モータの速度と光ケーブル放出体の引き出す速度とを制御する制御器とを含むことができる。制御器がROVまたは支援船の速度を監視し、モータの回転速度を調整することで、光ケーブルは同じかわずかに速い速度で放出される。
【0008】
一実施形態では、光ファイバ管理システムは、ROVに送信される制御信号によって制御可能である。ROVが信号を受信していずれかの方向に移動する場合、光ファイバ管理システムは、制御信号の速度を判断し、かつ光ファイバを同じかわずかに速い速度で放出することができる。本実施形態では、光ファイバ管理システムは、移動制御信号が受信される時に光ファイバを放出することができるため、より迅速に応答することができる。ROVの応答はいくらか遅れることがあるため、光ファイバ管理システムはROVが移動する直前に光ケーブルを放出することができる。
【0009】
光ケーブルをスプールから外して放出体に供給し、放出体は光ケーブルに張力を加えることができるため、光ケーブルをスプールから絡ませずに外すことができる。放出体は引張力を加えることが可能であるが、その引張力を約0.45kg(1ポンド)の力よりも小さくすることができる。例えば、一実施形態では、放出体は光ケーブルに約14.17〜28.35g(1/2〜1オンス)の張力を加えることができる。この張力により、光ケーブルを回転させる時、スプールから当該ケーブルを静かに引き出すことができるが、光ファイバをスプールに巻き付ける際にモータの回転より速く回転させることができない場合がある。
【0010】
ROV上の通信装置はスプール上の光ファイバによって支援船と通信することができる。しかしながら、スプールは回転するため、回転結合装置を光ファイバに取り付けることで、光ケーブルがスプール上で回転しながら信号を送信することが可能になる。光ケーブルの一端を回転結合装置に連結することができ、それにより光信号が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】光ケーブルを格納するスプールを有するROVを示す図である。
図2】光ケーブルによって支援船に連結される翼付きROVを示す図である。
図3】ケーブル管理システムの一実施形態を示す図である。
図4】光ケーブルを格納するスプールの断面図である。
図5】光ケーブルを格納するスプールの正面図である。
図6】光ケーブルの一実施形態を示す図である。
図7】生分解性被覆と不透明層とを有する光ケーブルの一実施形態を示す図である。
図8】部分的に溶解させた生分解性被覆を有する光ケーブルの一実施形態を示す図である。
図9】被覆が溶解した後の光ファイバを示す図である。
図10】砂状の小片に分解された後の光ファイバを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、水中応用例のためのファイバを格納するためのスプールに関する。図1を参照すると、一実施形態において、ファイバを、スプール107上に格納される光ファイバ109とすることができる。このファイバは支援船103と遠隔作業機(ROV)101との間の通信のために使用される。光ファイバ109の一端を支援船103上の通信機器に連結することができ、光ファイバ109の他端をROV101上の通信および制御機器に連結することができる。
【0013】
光ファイバ109のスプール107はROV101上に格納される。ROV101が進むと、スプール107は回転し、これにより、光ファイバ109はROV101から続けて放たれる。光ファイバ109の一端を回転結合装置111に連結することができるため、スプール107はROV101と支援船103との間の通信を維持しながら回転することができる。一実施形態では、センサ303は、水中のROV101の相対速度を検出してから、スプール107の回転速度を制御して、水中のROV101の相対速度とほぼ同じかそれより速い速度で光ファイバ109を放出することができる。
【0014】
別の実施形態では、受信機305は支援船103からの制御信号を検出することができる。これらの制御信号は、ROV101の推進系を制御する速度信号を含むことができる。受信機305は支援船103からROV101への制御速度信号を検出した後、スプール107の回転速度を制御して、水中のROV101の制御信号の速度とほぼ同じかそれより速い速度で光ファイバ109を放出することができる。
【0015】
図2を参照すると、一実施形態において、光ファイバ109のそれぞれの端を2つの別個のスプールの周りに巻き付けることができ、または、システムは連結される2つの異なるスプール上に巻き付けられた2つの光ファイバを使用することができる。そのスプールはそれぞれ、図1に示すスプールと同様のものとすることができる。一方のスプールを支援船103から離れて進むROV102に取り付けることができ、もう一方のスプールは水面近くに取り付け可能で、支援船103と接続可能である。ROV102を、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,131,389号に記載される「翼付き潜水装置」とすることができる。ROV102は支援船103から離れて進むと、光ファイバ109はROV102のスプールから外される。同様に、支援船103が推進力または海流によって水中を移動すると、光ファイバ109はもう一方のスプールから外される。したがって、ROV102および支援船103が移動しても、光ファイバ109にはそれほどの張力は加わらない。
【0016】
光ファイバ管理システムの一実施形態のさらに詳細な例示を図3に示す。本例では、光ファイバ管理システムは、回転結合装置111、スプール107、モータ108および放出体機構301を含むことができる。スプール107はモータ108に連結される回転軸106に取り付けられて、スプール107が回転できるようにする。モータ108は、モータ108の回転速度を制御する制御器304に連結可能である。制御器304はまた、ROVの速度を示すことができるセンサに連結可能である。例えば、制御器304を、水中のROV101の速度を検出する速度センサ303に連結することができる。速度センサ303は、水中または他の周囲流体中のROVの速度を検出する、機械式、超音波または任意の他の機構とすることができる速度トランスデューサとすることができる。
【0017】
別の実施形態では、光ファイバ管理システムは、光ケーブル109の一端に連結される受信機305を含むことができる。受信機305はROVの速度を制御する支援船からの制御信号を受信することができる。本実施形態では、受信機305は、移動制御信号を検出して、その制御信号を制御器304に送信することができる。制御器は、その後これらの制御信号からROVの速度を予測して、ROVの予測速度以上の速度で光ケーブル109を解放するために必要な速度で、モータ108を回転させることができる。他の実施形態では、制御器304に連結された受信機305と速度センサ303の双方を組み合わせて機能させることができる。受信機305からの信号は、ROVが移動しようとしていることを示すことが可能であり、制御器304はモータ108の回転を開始させることができる。次いで、光ケーブル109の移動速度がROVの実際速度に対応するように、速度センサ303は、制御器304に速度信号を送信することができる。
【0018】
モータの回転は、光ケーブルの速度=スプールの半径とモータの回転速度との積の式に基づくものとすることができる。したがって、スプールが約8.89cm(3.5インチ)または0.0889m(0.2917フィート)である場合、スプールの円周は0.5586m(1.8326フィート)である。ROVの検出速度が毎秒1.52m(5フィート)である場合、モータの回転速度は1秒当たり1.52m(5フィート)/0.5586m(1.8326フィート)、1秒当たり2.728回転または163.7回転/分(RPM)を超えるものでなければならない。一実施形態では、ROVは毎秒3.048m(10フィート)未満で進む場合があり、対応する回転速度は327.4RPMより大きいものである場合がある。
【0019】
光ファイバ管理システムはまた、光ケーブル109をスプール107から外すための放出体機構301を含むことができる。スプール107をモータ108のみによって回転させる場合、光ケーブルがROVを出る前に光ケーブル109が絡むことがある。光ケーブル109がROVから円滑に外されるようにするために、放出体機構301は、モータ108の回転速度に関わらずに、光ケーブル109における定張力を維持することができる。一実施形態では、放出体機構301は、水ポンプ321、水ポンプモータ323および供給管325を含むことができる。モータ323は水ポンプ321を作動させて、水ポンプ321は供給管325を通して水を汲み出すことができる。水は、供給管325の前端から入って、供給管325の後端から出ていく。供給管325は、広径の前端および細径の後端を有する。光ケーブル109は供給管325内に配置されて、供給管325内の光ケーブル109の周りの水の速度により、定張力を有する光ケーブル109を引き出す。一実施形態では、光ケーブル109は、供給管325の前端にあるぴったりと合わさった孔に嵌合し、供給管325の後端にある広い孔から出ることができる。供給管325の後端は最小抵抗の経路を提供するため、供給管325内へ汲み出される実質的にすべての水が、前端に流れ込み後端から流れ出る。供給管325の後端の狭径により、水が供給管325の後端に入ると流水速度が増すことになる。この増加した速度により、光ケーブル109に対する張力を増加させることができる。他の実施形態では、他の種類の放出体機構を光ファイバ管理システムと共に使用することができる。
【0020】
放出体機構301によって引き起こされる光ケーブル109の張力は、約0.45kg(1ポンド)の力よりも少ない張力を維持することができる。一実施形態では、光ケーブル109における張力を、約14.17〜28.35g(1/2〜1オンス)の力とすることができる。この力は、スプール107と供給管325との間の光ケーブル109の一部を教示させ続けることができるが、モータ108を回転させずにスプール107を回転させるほどの力ではない。供給管325の後端はROVの外側に位置付けられて、ROVの後方へ誘導される。
【0021】
一実施形態では、スプール107は、開放型圧縮性円筒構造121を含むことができる。図4はスプール107の断面図であり、図5は圧縮性円筒構造121の周りに巻き付けられた光ケーブル109を有するスプール107の正面図である。スプール107は、剛性中心円筒部115、フランジ117、および剛性中心円筒部115を取り囲む弾性圧縮性円筒構造121を含むことができる。一実施形態では、圧縮性円筒構造121の外径を直径約12.7〜22.86cm(5〜9インチ)とすることができる。しかしながら、他の実施形態では、この直径をより大きくまたはより小さくすることができる。光ファイバ109は、圧縮性円筒構造121の外径の周りに巻き付けられる。光ファイバ109は、所定の張力で圧縮性円筒構造121の周りに巻き付けられる。一実施形態では、張力を約0.45〜450g(0.001〜1ポンド)の力とすることができる。
【0022】
スプール107は加圧された水中環境で使用されているため、高い水圧による圧縮性円筒構造121の変形は生じ得ない。周囲圧力は水中のROVの深度に直接比例する。例えば、淡水中では、0.305m(1フィート)の深度当たり約0.030kg/平方センチメートル(0.43ポンド/平方インチゲージ(PSIG))であり、塩水中では、圧力の増加は0.305m(1フィート)の深度当たり約0.031kg/平方センチメートル(0.44PSI)である。したがって、30.48m(100フィート)まで潜水すると3.02〜3.09kg/平方センチメートル(43〜44PSIG)の周囲圧力が生じ、1,524m(5,000フィート)まで潜水すると151〜154kg/平方センチメートル(2,150〜2,200PSIG)の周囲圧力が生じることになる。圧縮性円筒構造121は非常に高い周囲圧力でその形状を保持可能でなければならず、圧縮性を維持しなければならない。圧縮性円筒構造121が圧力下で変形する材料からできており、スプールを水面下に沈める場合、光ファイバ109はかなり浅い深度でほどけるようになる。これは、スプール上の光ファイバ109を解体させ、おそらくは絡ませることになる。光ファイバ109がスプール107から引き出されると、張力は一定ではなくなり、光ファイバ109は絡まるようになる。
【0023】
図6を参照すると、一実施形態において、光ファイバは、光送信機であるコア501と、プラスチック被覆505とを含むことができる。一実施形態では、コア501は直径約10μmであり、約125μmの外径を有する被覆505によって取り巻かれている。他の実施形態では、直径約5〜400μmのコアとすることができ、被覆は約50〜500μmの直径を有することができる。コアはガラス製とすることが可能である。しかしながら、他の実施形態では、コアは、フッ化ジルコン酸塩ガラス、フッ化アルミン酸ガラスおよびカルコゲニドガラス、ならびにサファイアのような結晶性物質といった、他の材料から作られることも可能である。シリカガラスおよびフッ化物ガラスは、約1.5の屈折率を有することが多いが、カルコゲニドなどの材料の中には、3に達する屈折率を有するものもあり得る。通常は、コア501と被覆505との間の屈折率の差異は1パーセント未満である。他の実施形態では、コア501は、0.5ミリメートルかそれ以上の芯直径を有する場合があるプラスチック光ファイバ(POF)から作られることが可能である。
【0024】
光ファイバ501は1つまたは複数の被覆を有することができる。内部一次被覆505は、マイクロベンディングによって生じる減衰を最小限に抑えるための緩衝装置として機能することができる。光ファイバ被覆を、多くのさまざまな方法で施すことができる。「ウェットオンドライ」工程では、光ファイバは、一次被覆施工を通過してからUV硬化される。光ファイバ被覆は同心円状に施されて、引き込みが行われている最中のファイバへの損傷を防止し、かつ、ファイバ強度とマイクロベンディング耐性とを最大化する。
【0025】
コア501は、約5〜400μmの外径を有するプラスチック被覆505によって取り巻かれ、好適な実施形態では、その直径を約125μmとすることができる。他の実施形態では、コア501を直径内とすることができ、被覆505は、約50〜500μmの直径を有することができる。説明したように、光ファイバコア501の被覆を、海洋での展開における特有の要件を満たすために特別に設計された外部可溶性または生分解性プラスチック被覆とすることができる。未加工の光ファイバコア501の外部プラスチック被覆505は、水溶性プラスチック、例えば、コーンスターチを含有するプラスチックに変更される。こういったプラスチックは、海水中でセ氏0度に近い温度で、海底に置かれるかわずかに堆積物に埋め込まれるかされると、例えばおよそ1か月で劣化していく。
【0026】
光ファイバ被覆505の別の可能な材料はポリ乳酸(PLA)である。PLAは多くの熱可塑性物質と同様に加工され得る。PLAのいくつかの形態には、ポリ−L−ラクチド(PLLA)およびポリ−D−ラクチド(PDLA)が含まれ、これらは結晶性を高めた非常に規則的なステレオコンプレックスを形成する。PDLAおよびPLLAの生分解は、より高い結晶性によってPLAより緩やかに生じる。
【0027】
図7を参照すると、さまざまな実施形態において、光ファイバ被覆505を透明または不透明とすることができる。いくつかの場合では、コア501を透過する光を、透明な光ファイバ被覆505を通して放射することもできる。この照射は赤外光学領域内で可能であり、光ファイバ被覆505を、ケーブルをかみ裂いたり損傷を与えたりする可能性のある動物および他の光に反応する生物にとっての潜在的な標的となり得る。また、人目につかず防御された状態での用途の場合、ケーブルが何らかの光を放射することは、結果的にセンサによって検出されることになる。この潜在的問題を解消するために、光ファイバ被覆505を不透明とすることができる。添加剤を加えることによって被覆505を不透明にすることができる。他の実施形態では、追加の不透明層515を被覆505に施して光ファイバ被覆505によってすべての光が放射されないようにすることができる。不透明層515を生分解性とすることもでき、被覆505のように水中で溶解することができる。
【0028】
ROV任務が完了した後、ROVは浮上し回収されて、光ケーブルをROVおよび支援船から分離することができる。図8を参照すると、光ファイバケーブルが水中に残される場合、被覆505および場合によっては不透明層515も水中で溶解する。図9を参照すると、最終的にコア501の材料のみが残される。同軸ガラスコア501を、生分解性被覆505を有さない単一モード光ファイバケーブルの標準の光ファイバとほぼ同一とすることができる。コア501は通常、直径0.008cm(0.003インチ)しかないため、保護被覆505がなければ極めて脆弱なものになる。図10を参照すると、何らかの屈曲または物理的接触により、光学コア501は堆積物において機械的に分解されて、本質的に「砂」に戻る。したがって、プラスチック被覆およびガラスコアからなる、配置済みファイバは、急速に劣化可能とされ無公害なものとされる。
【0029】
本発明の別の特徴は光ケーブルの浮力を制御する能力である。好適な実施形態では、完全な光ファイバケーブルの密度は海水の密度に近いが、それよりわずかに大きい。この密度は緩やかに下降していくため、光ファイバケーブルが任務期間中海底に接触してしまう危険性を最小限に抑える。しかし、中立浮力光ファイバケーブルは、海底に接触せずに周囲水中で効率的に浮遊するため、無制限の作動時間をもたらすことになる。しかしながら、環境への懸念のため、ファイバを、確実に時機を逸せずに海底へ落下させて堆積物と同化し生分解されるように、わずかに高い密度とすることが望ましい。図8を参照すると、生分解処理中、外部被覆505が溶解する間、海底が海洋生物に与える害もより少ない。
【0030】
別の実施形態では、光ファイバケーブルは、任務期間中は中立浮力式となるように設計され得るが、プラスチック被覆505の生分解の速度をより速くすることができる。例えば、24時間以内に、被覆505は重量を増やすか体積を減らすことができ、その結果、光ファイバケーブルの耐用寿命を使い果たした後、ケーブルは沈下し、海底の堆積物に急速に同化する。さらにこの設計は、海底と接触する可能性を最小限にするため、光ファイバケーブルの早期破損の危険性を低減する。さらに別の実施形態では、光ファイバケーブルは最初に正の浮力を有することができる。水中に位置付けられると、被覆は周囲水の一部を吸収することができ、水中でのその重量は調整されて、用途による必要に応じてわずかに負または中立とすることができる。
【0031】
光ファイバケーブルの浮力を変更するために、被覆の密度を変更することができ、または、コアと被覆との相対的な直径を調整することができる。本発明の好適な実施形態では、ファイバの生産用具に最小限の変更が加えられる。したがって、好ましい事例では、ガラス単一モードコア501の直径および密度は、変更されず標準のままである。さらに、プラスチック被覆505の外径も変更されず、標準の生産用具の使用を可能にし、外部保護可溶性プラスチック層の密度を変更するだけで、所望の結果が得られる。
【0032】
コアの密度および直径ならびに被覆の外径を知ることにより、被覆に必要とされる密度を判断し、適した材料を使用して光ファイバケーブルを製作することができる。例えば、標準の生産用具を使用した被覆に対する比重0.89を有する超高分子量(UHMW)ポリエチレンなどの超軽量プラスチックにより、海水中で中立浮遊に非常に近い状態の光ファイバが生産されることになる。さらに、超軽量プラスチック被覆は、コーンスターチなどの可溶性成分を有するドープ塗料が施されて、水中における可溶性をさらに促進させることができる。
【0033】
実際的には、海水の密度自体が温度、塩分および深度によって可変であるため、理想的で完璧な中立浮遊は実現不可能である。したがって、単一の水域内であっても、密度は変化する場合がある。したがって、好適な実施形態では、光ファイバケーブルにわずかに負の浮力を持たせて、配置済みファイバを海底の堆積物に落とし込むことによって環境上の安全に考慮するという結果を導くようにする。したがって、好適な実施形態は、既存の標準的ファイバの生産時の直径を維持し、溶解度の修正後、0.89よりわずかに大きく、好ましくは0.9〜0.94の範囲の比重を有するプラスチック被覆が設計されることになる。
【0034】
ほぼ中立浮力光ファイバケーブルに対して、以下の計算を行う。単一モードファイバに対して、ガラス内部コアおよび外部同軸ガラスコアは共に、外径およそ0.008cm(0.003インチ)で標準化できる。したがって、304.8m(1,000フィート)単位の長さ当たりのガラス体積は、π×(半径)×長さ、すなわち、π×(0.008cm(0.003インチ)/2)×30,480cm(12,000インチ)=1.5321立方センチメートル(0.0848立方インチ)となる。浮力計算に対して、単一モードコアを透過する光からなる2つのガラス(異なる屈折率およびわずかに異なる比重を有する)の組み合わせた比重は、2.7となり得る。したがって、ガラスの立方インチ当たりの重量は、およそ0.044kg(0.097ポンド)であり、直径0.008cm(0.003インチ)のガラスの304.8m(1,000フィート)の重量は、約0.0037kg(0.0082ポンド)である。
【0035】
標準外径0.025cm(0.010インチ)を有する単一モードファイバの、304.8m(1,000フィート)当たりのプラスチック体積は、π×(半径)×長さ−ガラス体積、すなわち、π×(0.025cm(0.01インチ)/2)×30,480m(12,000インチ)−1.5321立方センチメートル(0.0848立方インチ)=13.43立方センチメートル(0.86立方インチ)となる。プラスチックの比重を1立方インチ当たり0.58または0.019kg(1.14または0.041ポンド)とすると、304.8m(1,000フィート)当たりの標準光ファイバケーブルにおけるプラスチック重量は、0.016kg(0.035ポンド)となる。したがって、ガラスコアおよびプラスチック被覆双方を有する標準の光ファイバケーブルは、海水よりも高い比重を有することができる。304.8m(1,000フィート)当たりの標準ファイバの合計重量は、0.0037kg(0.0082ポンド)+0.016kg(0.035ポンド)=0.0197kg(0.043ポンド)となる。ファイバの排水容積は、π×(0.025cm(0.01インチ)/2)×30,480センチメートル(12,000インチ)=14.96立方センチメートル(0.94立方インチ)となる。304.8m(1,000フィート)当たりの海水置換の標準重量は、14.96立方センチメートル(0.94立方インチ)×0.017kg(0.037ポンド)/16.39立方センチメートル(立方インチ)=0.254kg(0.035ポンド)となる。海水は、16.39立方センチメートル(1立方インチ)当たり0.017kg(0.037ポンド)の密度を有する。したがって、基準として、標準単一モードファイバの典型的な負の浮力は、標準光ケーブルの重量−水の重量:0.020kg(0.043ポンド)−0.016kg(0.035ポンド)=304.8m(1,000フィート)当たり0.004kg(0.008ポンド)となる。
【0036】
好適な実施形態では、ファイバ生産用具は相対的に変更されない場合があるが、プラスチック被覆材料は、例えば、UHMWポリエチレンに近い比重(比重=0.89、6.45平方センチメートル(平方インチ)当たり0.0145kg(0.032ポンド))を有するものと置き換えられる。ファイバの304.8m(1000フィート)当たりのプラスチック重量が304.8m(1,000フィート)につき0.012kg(0.027ポンド)に低減しているのが見られ、標準ガラスコアおよび標準外径を有する光ファイバの合計重量は、0.012kg(0.027ポンド)のプラスチック+0.0037kg(0.0082ポンド)のガラス=304.8m(1,000フィート)当たり0.016kg(0.035ポンド)の光ファイバケーブルとなる。
【0037】
光ファイバケーブルの排水量はまた、304.8m(1,000フィート)当たり0.016kg(0.035ポンド)であるため、比重が0.89で外径が0.025cm(0.01インチ)の標準プラスチック軽量被覆を有するこのファイバは、中立浮遊に非常に近い状態になる。しかしながら、好適な実施形態では、環境への影響を考慮すると、長い期間をかけて廃棄されたファイバを安全に海底へと到達させるが、緩やかに下方へ移動させ、通常は9〜12時間続くであろうROVの任務中にファイバの海底との接触を最小限に抑えるように、ファイバはわずかに負の状態にしておかなくてはならない。
【0038】
既存の光ファイバ直径とプラスチック被覆直径とが使用されることを仮定して、上記の計算は行われる。一代替実施形態では、光ファイバケーブルの外径を変更して所望の結果を実現することができる。上記の計算から、標準外径が0.025cm(0.010インチ)として、海洋展開可能な光ファイバのガラスコア周りの水溶性プラスチック被覆の理想的な比重は0.9〜0.95である。これにより、水中での重量は304.8m(1,000フィート)当たり0.004kg(0.008ポンド)から304.8m(1,000フィート)当たりおよそ0.0002〜0.0009kg(0.0005〜0.002ポンド)に低下し、10の平方根による標準的な摩擦抵抗の計算による理論上の下方移動速度を低減させることになる。
【0039】
他の実施形態では、0.025cm(0.010インチ)より大きいかそれより小さい外径を有する光ファイバケーブルを構成することが可能である。海水の密度がおよそ0.017kg(0.037ポンド)/inであるため、光ファイバケーブルの正味密度を0.017kg(0.037ポンド)/inよりもわずかに大きくしなければならない。5%〜10%大きくした密度は、0.018kg(0.039ポンド)/in〜0.019kg(0.041ポンド)/inとなり得る。したがって、密度がかなり低いプラスチック被覆を有する光ファイバケーブルは0.025cm(0.010インチ)より細くなり、より高い密度を有する被覆は0.025cm(0.010インチ)より大きい直径を有することができる。双方の光ファイバケーブルは同じ正味密度を有することができる。光ファイバケーブルの密度を、一般的密度の重量/体積の式で表すことができ、ここで、重量=被覆密度×体積+コア重量である。被覆材料の密度に基づき外径を調整することによって、光ファイバケーブルの正味密度を、約0.018kg(0.039ポンド)/inより大きくかつ約0.019kg(0.041ポンド)/inより小さくなるように調整することができる。
【0040】
低下した密度により、重力によって水中での下方速度が低下する。標準的な光ファイバケーブルと比較すると、光ファイバケーブルが海底と接触する時はおよそ3倍以上とされるべきである。しかしながら、こういった小規模な場合の他の要因により、標準的な抵抗の計算は不正確になる場合がある。標準的な光ファイバケーブルについて、水中実験が行われた。この実験では、ケーブルを深度2,438m(8,000フィート)のモンテレー海底谷に沈めて、通常の作業機による任務をシミュレートした。標準的なファイバの平均残存時間は3時間であった。3時間後、光ファイバを海底に沈めることによって終結させて、その光ファイバを機械的に海底上の物体に突き当てて光ファイバを破損させた。したがって、海洋での実験結果から、3〜4倍緩やかに下方へ移動させた結果、光ファイバケーブルは少なくとも9〜12時間以上残存することがわかる。重力による下方移動速度を計算したが、上記で実現されるように、下方への重力または負の浮力を10倍低減させることによって、この下方移動速度を3倍低減させることができる。
【0041】
本発明のシステムは特定の実施形態に関して記載されたが、本発明のシステムの適用範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に対する追加、削除および変更を行うことができることは理解されたい。記載されたシステムはさまざまな構成要素を含むが、これらの構成要素および記載された構成を、他のさまざまな構成に修正かつ再配置可能であることは十分理解されたい。
以上説明したように、本発明は以下の形態を有する。
[形態1]
光ファイバを格納するスプールと、
前記スプールを回転させるモータと、
水中で装置の移動速度を検出する速度トランスデューサと、
検出された水中での装置の移動速度以上の速度で前記スプールから前記光ファイバを外すことを制御するために前記モータに連結された制御器とを含む、装置。
[形態2]
前記スプール、前記モータ、前記速度トランスデューサおよび前記制御器に連結された遠隔作業機(ROV)をさらに含む、形態1に記載の装置。
[形態3]
前記ROVは翼付き潜水装置である、形態2に記載の装置。
[形態4]
前記スプールから外される前記光ファイバに張力を加える放出体をさらに含む、形態1に記載の装置。
[形態5]
前記放出体は、前記光ファイバの一部を取り囲む管を通して水を送る水ポンプを含む、形態4に記載の装置。
[形態6]
前記光ファイバの一端に取り付けられた回転結合装置をさらに含む、形態1に記載の装置。
[形態7]
前記スプールは、
複数の流水孔を有する円筒部と、
前記円筒部の一端に連結された第1フランジと、
前記円筒部の他端に連結された第2フランジと、
前記円筒部を取り囲み、開放体積を有する圧縮性筒体とを含む、形態1に記載の装置。
[形態8]
前記光ファイバは生分解性を有する、形態1に記載の装置。
[形態9]
光ファイバを格納するスプールと、
前記スプールを回転させるモータと、
装置速度信号を受信するための、前記光ファイバに連結された受信機と、
前記装置速度信号以上の速度で前記スプールから前記光ファイバを外すことを制御するための、モータに連結された制御器とを含む、装置。
[形態10]
前記スプール、前記モータ、前記速度トランスデューサおよび前記制御器に連結された遠隔作業機(ROV)をさらに含む、形態9に記載の装置。
[形態11]
前記ROVは翼付き潜水装置である、形態10に記載の装置。
[形態12]
前記スプールから外される前記光ファイバに張力を加える放出体をさらに含む、形態9に記載の装置。
[形態13]
前記放出体は、前記光ファイバの一部を取り囲む管を通して水を送る水ポンプを含む、形態10に記載の装置。
[形態14]
前記光ファイバの一端に取り付けられた回転結合装置をさらに含む、形態9に記載の装置。
[形態15]
前記スプールは、
複数の流水孔を有する円筒部と、
前記円筒部の一端に連結された第1フランジと、
前記円筒部の他端に連結された第2フランジと、
前記円筒部を取り囲み、開放体積を有する圧縮性筒体とを含む、形態9に記載の装置。
[形態16]
前記光ファイバは生分解性を有する、形態9に記載の装置。
[形態17]
速度トランスデューサを有する遠隔作業機(ROV)の移動を検出するステップと、
前記速度トランスデューサからモータへ速度信号を送信するステップと、
前記ROVの移動速度以上の速度で光ファイバを格納するスプールを前記モータによって回転させるステップと、
前記スプールと前記ROVとから前記光ファイバを外すステップとを含む、方法。
[形態18]
管を通して前記光ファイバを配置するステップと、
前記ROVの移動速度より速い速度で前記管を通して水を汲み出すステップとをさらに含む、形態15に記載の方法。
[形態19]
前記スプールと前記管との間の、前記光ファイバの一部に対する引張力を維持するステップをさらに含む、形態16に記載の方法。
[形態20]
前記光ファイバの一部に対する前記引張力は56.7g(2オンス)未満である、形態17に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10