(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6286556
(24)【登録日】2018年2月9日
(45)【発行日】2018年2月28日
(54)【発明の名称】原料置き場及び原料置き場の原料貯蔵装置
(51)【国際特許分類】
B65G 3/04 20060101AFI20180215BHJP
【FI】
B65G3/04 Z
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-536989(P2016-536989)
(86)(22)【出願日】2014年6月12日
(65)【公表番号】特表2016-539881(P2016-539881A)
(43)【公表日】2016年12月22日
(86)【国際出願番号】CN2014079695
(87)【国際公開番号】WO2015085738
(87)【国際公開日】20150618
【審査請求日】2016年8月18日
(31)【優先権主張番号】201310681919.7
(32)【優先日】2013年12月12日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516165790
【氏名又は名称】中冶賽迪工程技術股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】CISDI ENGINEERING CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】陳 尚倫
(72)【発明者】
【氏名】王 沛慶
【審査官】
八板 直人
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2000/046131(WO,A1)
【文献】
特開2000−044062(JP,A)
【文献】
特開平07−277516(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/069946(WO,A1)
【文献】
実開昭51−085983(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 3/00− 3/04
B65G 65/28−65/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料支持底板を備え、
前記原料支持底板には、2つの障壁が設けられ、
2つの障壁の間には、原料貯蔵倉が形成され、
前記原料貯蔵倉の長手方向の両側には、原料支持底板と障壁からなる原料貯蔵室が設けられ、前記原料貯蔵倉は、前記原料貯蔵室よりも高く、
前記原料貯蔵倉は、前記原料貯蔵倉の中に配置される複数の横方向隔壁によって、複数の独立したユニット原料貯蔵倉に仕切られる、ことを特徴とする原料置き場の貯蔵装置。
【請求項2】
前記原料貯蔵倉の底部は、W字形、V字形、又は二重V字形である、ことを特徴とする請求項1に記載の原料置き場の貯蔵装置。
【請求項3】
前記原料貯蔵倉は、前記原料貯蔵倉の中に配置される複数の縦方向隔壁によって、複数の独立したユニット原料貯蔵倉に仕切られる、ことを特徴とする請求項1に記載の原料置き場の貯蔵装置。
【請求項4】
前記原料貯蔵室は、前記原料貯蔵室の中に配置される複数の横方向隔壁によって、複数の独立したユニット原料貯蔵室に仕切られる、ことを特徴とする請求項1に記載の原料置き場の貯蔵装置。
【請求項5】
貯蔵カバーを備え、
前記貯蔵カバーの中には、請求項1〜4のいずれか1項に記載の原料置き場の貯蔵装置が設けられる、ことを特徴とする閉鎖型原料置き場。
【請求項6】
前記貯蔵カバーは、カバー頂面と、カバー頂面の支持構造とを備え、
前記カバー頂面の支持構造は、支持柱、全閉鎖型壁体、又は開孔を有する壁体である、ことを特徴とする請求項5に記載の閉鎖型原料置き場。
【請求項7】
前記原料貯蔵倉の上方には、原料貯蔵倉の供給搬送装置及び原料貯蔵倉のスタッカが設けられ、
前記原料貯蔵倉の底部には、原料貯蔵倉のフィーダー及び原料貯蔵倉の原料搬出装置が設けられ、
前記原料貯蔵室の上方には、原料貯蔵室の供給搬送装置及び原料貯蔵室のスタッカが設けられ、
前記原料貯蔵室の側辺には、原料貯蔵室のリクレーマ及び原料貯蔵室の原料搬送装置が設けられる、ことを特徴とする請求項5に記載の閉鎖型原料置き場。
【請求項8】
前記障壁には、原料貯蔵倉のスタックプラットホーム及び原料貯蔵室のスタックプラットホームが設けられ、
前記原料貯蔵倉の供給搬送装置及び原料貯蔵倉のスタッカは、原料貯蔵倉のスタックプラットホームに設けられ、
前記原料貯蔵室の供給搬送装置及び原料貯蔵室のスタッカは、原料貯蔵室のスタックプラットホームに設けられる、ことを特徴とする請求項7に記載の閉鎖型原料置き場。
【請求項9】
前記原料貯蔵倉のスタックプラットホーム及び原料貯蔵室のスタックプラットホームは、頂面が同一平面に位置し、又は前記原料貯蔵倉のスタックプラットホームは、原料貯蔵室のスタックプラットホームよりも位置が高い、ことを特徴とする請求項8に記載の閉鎖型原料置き場。
【請求項10】
前記障壁には、原料貯蔵室のための粉塵抑制噴霧装置が設けられる、ことを特徴とする請求項5〜9のいずれか1項に記載の閉鎖型原料置き場。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バルク材の貯蔵と搬送施設に関し、特に原料置き場及び原料置き場の原料貯蔵装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、露天原料置き場は、国内外の発電所、建材業、鉱山、港湾、冶金業、食糧業などの業界に広く使用されており、バルク材の主な貯蔵方式である。露天原料置き場は、広い応用例、フレキシブルな工程の配置、成熟した技術、信頼性の高い設備、及び成熟した建築と他の共通附帯施設などの利点を有する。しかし、このような露天原料置き方式は、環境汚染、原料損失、低い置き空間利用率、大きい設置面積、及び長い搬送経路などの問題に直面している。特に、防湿、防雨、防風、防寒、防凍結などの特別な要求を求めるバルク材に対して、このような露天原料置き場は、バルク材の貯蔵要求を満たすことが困難である。
【0003】
国内外が環境保護、持続可能な発展、人間本位、及び運転コストの競争力などに対する重視につれて、閉鎖型原料置き場は、使われるようになってきており、発電所、建材業、冶金業、食糧業などの業界に応用されている。閉鎖型原料置き場は、露天原料置き場と比べて、環境保護、消費電力削減、排出ガス削減、省エネルギー、用地節約、及び安定生産などの点で顕著な利点を有しているが、様々な欠点もある。
【0004】
例えば、従来の閉鎖型原料置き場には、原料置き場の長手方向に沿って延伸する原料貯蔵領域が設けられている。前記原料貯蔵領域は、その中に設けられた縦方向隔壁によって2つの独立した領域に仕切られている。さらに、2つの独立した領域は、横方向隔壁によって複数のユニット原料貯蔵領域に仕切られている。このような閉鎖型原料置き場の欠点は、具体的に、次の4点である。
【0005】
1、作業中、1つの原料貯蔵領域の原料を空にした場合、縦方向隔壁は、隣接する原料貯蔵領域の原料からの大きな圧力を受けている。したがって、縦方向隔壁の耐圧強度を保証するために、厚い縦方向隔壁が建造され、建造コストが高くなる。
【0006】
2、原料貯蔵領域に原料を供給する過程で、縦方向隔壁の上部には、∨字形空間が形成される。これによって、原料置き場の上部空間利用率が低くなり、原料置き場の空き空間が大きくなり、暖房などの電力消費が多くなり、運転コストが高くなる。
【0007】
3、空気に露出している原料貯蔵領域の面積が大きいため、原料装入及び取出の場合、多量の粉塵が発生し易く、環境に優しくない。
【0008】
4、形成可能なユニット原料貯蔵領域が少ないため、品目に対する適応性が悪い。
したがって、従来の閉鎖型原料置き場に存在した高い投資費用、閉鎖空間の低い利用率、及び品目に対する適応性の悪さなどの欠点を改善する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このために、本発明は、従来の閉鎖型原料置き場に関する高い投資費用、閉鎖空間の低い利用率、及び品目に対する適応性の悪さなどの問題を解決するように、原料置き場の原料貯蔵装置及び閉鎖型原料置き場を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による原料置き場の貯蔵装置は、原料支持底板を備え、前記原料支持底板には、2つの障壁が設けられ、2つの障壁の間には、原料貯蔵倉が形成され、原料貯蔵倉の長手方向の両側又は一側には、原料支持底板と障壁からなる原料貯蔵室が設けられる。
前記原料貯蔵倉は、原料貯蔵室よりも高く、又は原料貯蔵室と面一である。
前記原料貯蔵倉の底部は、W字形、V字形、又は二重V字形である。
【0011】
さらに、前記原料貯蔵倉は、前記原料貯蔵倉の中に配置される複数の横方向隔壁によって、又は前記原料貯蔵倉の中に配置される複数の縦方向隔壁によって、又は前記原料貯蔵倉の中に互いに交差して配置される複数の横方向隔壁及び複数の縦方向隔壁によって、複数の独立したユニット原料貯蔵倉に仕切られる。
【0012】
さらに、前記原料貯蔵室は、前記原料貯蔵室の中に配置される複数の横方向隔壁によって、複数の独立したユニット原料貯蔵室に仕切られる。
【0013】
本発明による閉鎖型原料置き場
において、貯蔵カバー
には請求項1乃至4のいずれか一項に記載の原料置き場の原料貯蔵装置が設けられる。
【0014】
さらに、前記貯蔵カバーは、カバー頂面と、カバー頂面の支持構造とを備え、前記カバー頂面の支持構造は、支持柱、全閉鎖型壁体、又は開孔を有する壁体である。
【0015】
さらに、前記原料貯蔵倉の上方には、原料貯蔵倉の供給搬送装置及び原料貯蔵倉のスタッカが設けられ、前記原料貯蔵倉の底部には、原料貯蔵倉のフィーダー及び原料貯蔵倉の原料搬出装置が設けられ、前記原料貯蔵室の上方には、原料貯蔵室の供給搬送装置及び原料貯蔵室のスタッカが設けられ、前記原料貯蔵室の側辺には、原料貯蔵室のリクレーマ及び原料貯蔵室の原料搬送装置が設けられる。
【0016】
さらに、前記障壁には、原料貯蔵倉のスタックプラットホーム及び原料貯蔵室のスタックプラットホームが設けられ、前記原料貯蔵倉の供給搬送装置及び原料貯蔵倉のスタッカは、原料貯蔵倉のスタックプラットホームに設けられ、前記原料貯蔵室の供給搬送装置及び原料貯蔵室のスタッカは、原料貯蔵室のスタックプラットホームに設けられる。
【0017】
さらに、前記原料貯蔵倉のスタックプラットホーム及び原料貯蔵室のスタックプラットホームは、頂面が同一平面に位置し、又は前記原料貯蔵倉のスタックプラットホームは、原料貯蔵室のスタックプラットホームよりも位置が高い。
【0018】
さらに、原料貯蔵室は、原料貯蔵倉の縦方向の一側のみに設けられ、前記カバー頂面の支持構造において、カバー頂面の最も高所を支持する箇所は、障壁に設けられる。
【0019】
さらに、前記障壁には、原料貯蔵室のための粉塵抑制噴霧装置が設けられる。
【発明の効果】
【0020】
1、本発明による原料置き場の原料貯蔵装置及び閉鎖型原料置き場において、原料貯蔵倉に貯蔵された原料は両側の原料貯蔵室に貯蔵された原料よりも高くしてもよく、これにより、従来の閉鎖型原料置き場における原料頂部のV字形空間を防止することができ、原料置き場の上部において原料の堆積されていなかった空間をできるだけ減少させることができる。さらに、原料置き場の原料貯蔵量及び空間利用率を向上し、原料置き場の設置面積の減少及び投資費用の節約に有利になる。原料貯蔵倉の空間利用率の向上によって、空き空間が減少され、さらに、原料置き場の換気、暖房及び照明などの電力消費が低減され、運転コストを低減することができる。
【0021】
2、本発明による原料置き場の原料貯蔵装置及び閉鎖型原料置き場は、原料貯蔵倉を配置し、横方向隔壁及び縦方向隔壁によって原料貯蔵倉及び原料貯蔵室をより多くの独立したユニット原料貯蔵倉及びユニット原料貯蔵室に仕切る。従来の閉鎖型原料置き場と比べて、本発明は、より多くの品目の原料を同じ貯蔵空間に貯蔵し、より多くの品目に適応することができる。
【0022】
3、本発明による原料置き場の原料貯蔵装置及び閉鎖型原料置き場は、2つの障壁と障壁を支持する複数の横方向隔壁とを配置することで、障壁の剛性及び耐圧性能が大幅に向上する。建造過程において、障壁の厚さは従来の閉鎖型原料置き場の単一の障壁の厚さよりも薄いので、原料置き場の建造の投資費用が大幅に低減される。
【0023】
4、本発明による原料置き場の原料貯蔵装置及び閉鎖型原料置き場において、原料貯蔵倉は、原料を頂部から供給し底部から搬出する方式を用いる。原料貯蔵倉の頂部供給口は比較的小さく、原料貯蔵倉は、原料貯蔵室に対して、原料の空気への露出が比較的少なく、原料装入及び取出の場合に、粉塵の巻き上がり量が少なくなる。したがって、高い環境性が要求されている原料は、原料貯蔵倉に貯蔵されて、環境に優しい。
【0024】
5、本発明による原料置き場の原料貯蔵装置及び閉鎖型原料置き場は、貯蔵カバーによって、原料と生産への外部悪天候の影響を大幅に低減し、原料損失を低減し、原料特性及び生産を安定させることができる。
本発明の利点、目標と特徴はある程度で後述の明細書に記載され、かつある程度で下記の明細書の内容に基づく研究は当業者にとって明らかであり、または本発明の実践から教示されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】
図1は閉鎖型原料置き場の第1の実施形態の平面図である。
【
図3】
図3は閉鎖型原料置き場の第2の実施形態の横方向断面模式図である。
【
図4】
図4は閉鎖型原料置き場の第3の実施形態の横方向断面模式図である。
【
図5】
図5は閉鎖型原料置き場の第4の実施形態の横方向断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面
を用いて、本発明の好ましい実施
例について
詳細に説明する。
好ましい実施例は本発明を説明するためのものであり、本発明の保護範囲を制限するものではないと理解するべきである。
【0027】
図1〜2に示すように、本実施例による原料置き場の貯蔵装置は、原料支持底板1を備える。前記原料支持底板1には、2つの障壁2が設けられる。2つの障壁の間には、原料貯蔵倉3が形成される。原料貯蔵倉3の長手方向の両側には、原料支持底板1と障壁2からなる原料貯蔵室4が設けられる。もちろん、具体的な実施において、必要に応じて、原料貯蔵倉3の片側のみに、原料貯蔵室4が設けられてもよい(
図5に示すように)。
【0028】
本実施例による原料置き場の原料貯蔵装置において、原料貯蔵倉3に貯蔵された原料は両側の原料貯蔵室4に貯蔵された原料よりも高くしてもよく、これにより、従来の閉鎖型原料置き場における原料頂部のV字形空間を防止することでき、原料置き場の上部において原料の堆積されてなかった空間をできるだけ多く減少させる。さらに、原料置き場の原料貯蔵量及び空間利用率が向上し、原料置き場の設置面積の減少及び投資費用の節約に有利になる。原料貯蔵倉の空間利用率の向上によって、空き空間が減少され、さらに、原料置き場の換気、暖房及び照明などの電力消費が低減され、運転コストを低減することができる。
【0029】
また、本実施例は、2つの障壁2を用いて原料の圧力を受けることで、各障壁2の受ける力が少なくなる。したがって、障壁2を建造するとき、障壁の厚さが薄くなり、投資費用の低減を有利にすることができる。
【0030】
本実施例の改良として、前記原料貯蔵倉3は、その中に互いに交差して配置される複数の横方向隔壁5及び複数の縦方向隔壁6によって、複数の独立したユニット原料貯蔵倉7に仕切られる(
図1に示すように)。もちろん、異なる実施例において、前記ユニット原料貯蔵倉7は、原料貯蔵倉3の中に配置される複数の横方向隔壁5のみによって(
図3と
図5に示すように)、又は原料貯蔵倉3の中に配置される複数の縦方向隔壁6のみによって、仕切られる。どちらの方式を選択するかは、貯蔵しなければならない原料の品目などの条件によって、特定される。
【0031】
この改良によって、原料貯蔵倉3は、より多くの品目の原料を貯蔵し、原料置き場をより多くの品目に適応させる。さらに、ユニット原料貯蔵倉7の頂部供給口は比較的小さいので、ユニット原料貯蔵倉7は、原料貯蔵室に対して、原料の空気への露出を比較的少なくし、原料装入及び取出の場合に、粉塵の巻き上がり量が少なくなる。したがって、高い環境性が要求されている原料は、ユニット原料貯蔵倉7に貯蔵されて、環境に優しい。
【0032】
さらに、複数の横方向隔壁5を配置していることによって、横方向隔壁5は、障壁2を支持することができ、これにより、障壁2の剛性及び耐圧性能が大幅に向上する。建造過程において、障壁2の厚さは従来の閉鎖型原料置き場の単一の障壁の厚さよりも薄いので、原料置き場の建造の投資費用が大幅に低減される。
【0033】
本実施例の改良として、前記原料貯蔵室4は、その中に配置される複数の横方向隔壁5によって、複数の独立したユニット原料貯蔵室8に仕切られる。この改良によって、原料貯蔵室4はより多くの品目の原料を貯蔵することができ、原料置き場はより多くの品目に適応される。また、原料貯蔵室4における横方向隔壁5は、障壁2の剛性及び耐圧性能をさらに向上させる。建造過程において、障壁2の厚さはさらに低減され、投資費用が節約される。
【0034】
本実施例による閉鎖型原料置き場は、貯蔵カバー9を備える。前記貯蔵カバー9には、前記実施例による原料置き場の原料貯蔵装置が設けられる(
図1と
図2に示すように)。もちろん、異なる実施例において、閉鎖型原料置き場の貯蔵カバー9には、前記実施例によって開示された他の構造の原料置き場の原料貯蔵装置が設けられてよい(
図3と
図5に示すように)。貯蔵カバー9は、原料置き場全体を閉鎖し、風による発塵及び雨雪による影響を避けることができ、原料の特性を安定させることができ、省エネルギーや、環境保護、消費電力削減を実現することができる。
【0035】
本実施例において、前記貯蔵カバー9は、カバー頂面91とカバー頂面の支持構造92とを備える。本実施例において、前記カバー頂面91は、円弧形状である。もちろん、異なる実施例において、前記カバー頂面91は、逆V字状であってもよい(
図4と
図5に示すように)。本実施例において、前記カバー頂面の支持構造92は、全閉鎖型壁体である。当該全閉鎖型壁体は、原料と生産への外部悪天候影響を防止し、原料損失を低減する最良な効果を有する。もちろん、異なる実施例において、前記カバー頂面の支持構造92は、支持柱又は開孔を有する壁体であってもよい。このような構造の貯蔵カバーは、半閉鎖型構造であり、建造コストが全閉鎖型壁体よりも安いが、外部悪天候を抵抗する能力が本実施例の貯蔵カバーに及ばない。また、原料貯蔵室4が原料貯蔵倉3の縦方向の一側のみに設けられた原料貯蔵装置に対して、前記カバー頂面の支持構造92においてカバー頂面の最も高所を支持する箇所は、障壁2に設けられる(
図5に示すように)。これによって、貯蔵カバー9の建造コストは低減される。
【0036】
本実施例において、前記原料貯蔵倉3の上方には、原料貯蔵倉の供給搬送装置10及び原料貯蔵倉のスタッカ11が設けられる。前記原料貯蔵倉の底部には、原料貯蔵倉のフィーダー12及び原料貯蔵倉の原料搬出装置13が設けられる。前記原料貯蔵室4の上方には、原料貯蔵室の供給搬送装置14及び原料貯蔵室のスタッカ15が設けられる。前記原料貯蔵室4の側辺には、原料貯蔵室のリクレーマ16及び原料貯蔵室の原料搬送装置17が設けられる。本実施例において、原料貯蔵倉の供給搬送装置10、原料貯蔵倉の原料搬出装置13、原料貯蔵室の供給搬送装置14、及び原料貯蔵室の原料搬送装置17は、いずれもベルトコンベヤであり、原料貯蔵倉のフィーダー12は、インペラフィーダーである。もちろん、異なる実施例において、原料貯蔵倉のフィーダー12は、アクティブフィーダー、テーブルフィーダー、ベルトフィーダー、又は振動フィーダーなどの原料供給設備である。原料貯蔵室のリクレーマ16は、半門型スクレーパ式リクレーマであり、もちろん、異なる実施例において、半門型スパイラルリクレーマなどの原料取出設備である。
【0037】
本実施例の改良として、前記障壁2には、原料貯蔵倉のスタックプラットホーム18及び原料貯蔵室のスタックプラットホーム19が設けられる。前記原料貯蔵倉の供給搬送装置10及び原料貯蔵倉のスタッカ11は、原料貯蔵倉のスタックプラットホーム18に設けられる。前記原料貯蔵室の供給搬送装置14及び原料貯蔵室のスタッカ15は、原料貯蔵室のスタックプラットホーム19に設けられる。原料貯蔵倉のスタックプラットホーム18及び原料貯蔵室のスタックプラットホーム19が障壁2に設けられる利点は、貯蔵カバー9の上部空間を節約し、原料貯蔵空間を増加することである。もちろん、異なる実施例において、前記原料貯蔵倉のスタックプラットホーム18及び原料貯蔵室のスタックプラットホーム19は、カバー頂面91の上方に吊下げられる。
【0038】
本実施例の改良として、前記原料貯蔵倉のスタックプラットホーム18及び原料貯蔵室のスタックプラットホーム19は、頂面が同一平面に位置する。このような構造は、カバー頂面91の円弧形状の構造と合わせて、貯蔵カバー9の上部空間を十分に利用することができる。もちろん、異なる実施例において、原料貯蔵倉のスタックプラットホーム18は、原料貯蔵室のスタックプラットホーム19よりも高くしても良い(
図4と
図5に示す)。このような構造は、カバー頂面が逆V字状である貯蔵カバーに適合し、カバー頂面の上部空間の利用率を高める。
【0039】
本実施例の改良として、前記障壁2には、原料貯蔵室4のための粉塵抑制噴霧装置20が設けられる。原料貯蔵室4の原料装入及び取出の場合に、粉塵抑制噴霧装置20は、水をスプレーして粉塵を抑制することで、粉塵の巻き上がり量を低減し、原料置き場の作業環境を向上することができる。
【0040】
最後に説明すべきは、以上の実施例が本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。本考案は、好ましい実施例を参照しながら説明されたが、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、当業者が本発明の技術案の修正や同等の置換を成し得るものは、本発明の範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0041】
1、原料支持底板
2、障壁
3、原料貯蔵倉
4、原料貯蔵室
5、横方向隔壁
6、縦方向隔壁
7、ユニット原料貯蔵倉
8、ユニット原料貯蔵室
9、貯蔵カバー
91、カバー頂面
92、カバー頂面の支持構造
10、原料貯蔵倉の供給搬送装置
11、原料貯蔵倉のスタッカ
12、原料貯蔵倉のフィーダー
13、原料貯蔵倉の原料搬出装置
14、原料貯蔵室の供給搬送装置
15、原料貯蔵室のスタッカ
16、原料貯蔵室のリクレーマ
17、原料貯蔵室の原料搬送装置
18、原料貯蔵倉のスタックプラットホーム
19、原料貯蔵室のスタックプラットホーム
20、粉塵抑制噴霧装置