(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1の論理チャネル上で、データストリームに関連付けられた第1のデータパケットを受信するステップであって、前記第1のデータパケットは、第1の優先度値を有する、ステップと、
第2の論理チャネル上で、前記データストリームに関連付けられた第2のデータパケットを受信するステップであって、前記第2のデータパケットは、前記第1の優先度値とは異なる第2の優先度値を有する、ステップと、
前記第1の論理チャネル上で前記第1のデータパケットを受信することに基づいて、再送の第1の最大回数を前記第1のデータパケットに割り当てるステップであって、再送の前記第1の最大回数は、前記第1の論理チャネルに関連付けられる、ステップと、
前記第2の論理チャネル上で前記第2のデータパケットを受信することに基づいて、再送の第2の最大回数を前記第2のデータパケットに割り当てるステップであって、再送の前記第2の最大回数は、前記第2の論理チャネルに関連付けられ、再送の前記第1の最大回数は、再送の前記第2の最大回数とは異なる、ステップと、
再送の前記第1の最大回数に従って、前記第1の論理チャネルにマッピングされた第1のベアラ上で前記第1のデータパケットを送信するステップと、
再送の前記第2の最大回数に従って、前記第1のベアラとは異なりかつ前記第2の論理チャネルにマッピングされた第2のベアラ上で前記第2のデータパケットを送信するステップと
を備え、
前記第1の論理チャネルおよび前記第2の論理チャネルは、前記データストリームに関連付けられたアプリケーションによって使用されること
を特徴とする方法。
再送の前記第1の最大回数および再送の前記第2の最大回数の再送は、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)再送であり、および、前記方法は、前記第1の最大回数および前記第2の最大回数のHARQ再送を、前記データストリームに関連付けられたユーザ機器に送信するステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記第1の最大回数の再送を送信することおよび前記第2の最大回数の再送を送信することは、ネットワークデバイスに再送を送信することを備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記第1の最大回数の再送および前記第2の最大回数の再送は、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を介して、前記ネットワークデバイスに送信されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
前記第1の最大回数の再送および前記第2の最大回数の再送は、否定応答(NACK)フィードバック送信で、前記ネットワークデバイスに送信されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
アプリケーションレイヤからの通信を介して、前記アプリケーションから前記データストリームについての優先度情報を受信するステップをさらに備え、前記第1の論理チャネルおよび前記第2の論理チャネルの各々は、優先度に関連付けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記データストリームについての優先度情報を受信するステップをさらに備え、前記優先度情報は、前記データストリームの以前に受信されたデータパケットに関連することを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記第1の論理チャネルは、第1の無線ベアラに関連付けられ、および、前記第2の論理チャネルは、前記第1の無線ベアラとは異なる第2の無線ベアラに関連付けられることを特徴とする請求項14に記載のネットワークデバイス。
再送の前記第1の最大回数および再送の前記第2の最大回数の再送は、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)再送であり、および、前記プロセッサは、前記第1の最大回数および前記第2の最大回数のHARQ再送を、前記データストリームに関連付けられたユーザ機器に送信するようにさらに構成されたことを特徴とする請求項14に記載のネットワークデバイス。
前記プロセッサは、前記第1の最大回数の再送および前記第2の最大回数の再送を、ネットワークデバイスに送信するようにさらに構成されたことを特徴とする請求項22に記載のUE。
前記第1の最大回数の再送および前記第2の最大回数の再送は、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を介して、前記ネットワークデバイスに送信されることを特徴とする請求項23に記載のUE。
前記第1の最大回数の再送および前記第2の最大回数の再送は、否定応答(NACK)フィードバック送信で、前記ネットワークデバイスに送信されることを特徴とする請求項23に記載のUE。
前記プロセッサは、アプリケーションレイヤからの通信を介して、前記アプリケーションから前記データストリームについての優先度情報を受信するようにさらに構成され、
前記第1の論理チャネルおよび前記第2の論理チャネルの各々は優先度に関連付けられること
を特徴とする請求項22に記載のUE。
前記プロセッサは、前記データストリームについての優先度情報を受信するようにさらに構成され、前記優先度情報は、前記データストリームの以前に受信されたデータパケットに関連することを特徴とする請求項22に記載のUE。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ビデオ送信と関係することが可能なシステム、方法、および手段が、本明細書で説明される。開示されるシステム、方法、および手段のうちの1または複数が、例えば、適応HARQ再送を使用することによって、テレビ会議、ビデオストリーミング、クラウドゲームなどのアプリケーションにおけるワイヤレスビデオの送信に関連するパフォーマンスを向上させることが可能である。ワイヤレスのテレビ会議システムが、1または複数のワイヤレスホップ(例えば、2つのワイヤレスホップ)を利用することが可能である。
【0010】
図1Aが、2つのワイヤレスホップを使用する例示的なテレビ会議アーキテクチャを示し、さらに
図1B〜
図1Cが、単一のワイヤレスホップをそれぞれが使用する例示的なテレビ会議アーキテクチャを示す。アップリンクワイヤレスホップは、送信元ユーザ機器(UE)から送信元発展型ノードB(eNB)に至ることが可能であり、さらにダウンリンク(DL)ワイヤレスホップは、宛先eNBから宛先UEに至ることが可能である。適応最大HARQ再送は、一方のワイヤレスホップで、または両方のワイヤレスホップで実施されることが可能である。適応最大HARQ再送は、単一のワイヤレスホップ上で実施されてもよい。アップリンクワイヤレスホップは、例えば、アップリンクにおいて帯域幅制約がより頻繁に生じるため、ダウンリンクワイヤレスホップと比べて、適応最大HARQからより多くの利益を得る可能性がある。
【0011】
LTEシステムにおけるHARQコントローラは、ビデオパケットストリームの瞬時パケット優先度と関係する情報を使用して変更されて、それのパラメータを変えることが可能であり、このことが、全体的なビデオ体験を向上させる可能性がある。ビデオパケットデータストリーム(例えば、各パケット)内の1または複数のパケットが、優先度で分類されることが可能である。例えば、ビデオパケットのパケット優先度は、例えば、符号化プロセスの一環としてビデオアプリケーションによって生成されることが可能であり、一種のパケット検査を実行するビデオデータストリーム解析モジュールを使用して生成されることが可能であり、または、それ以外で生成されることが可能である。ビデオパケットを優先度に分類することは、失われたフレームがビデオ品質に与えるものと見込まれる影響を示し得るビデオフレーム依存のシーケンスを生成することが可能なビデオ符号化方法を使用して実行され得る。優先度は、ビデオフレームを、それぞれの時間基準に応じて時間レイヤに細分すること、およびそれぞれのレイヤを異なる優先度グループに関連付けることを可能にし得る階層型Pビデオ符号化を使用して生成されることが可能である。それぞれのIDRフレームが、誤り伝播から回復するのに利用され得る。最新の瞬時復号器リフレッシュ(IDR)フレーム(例えば、最新の、または最後のIDRフレーム)以来のいくつかのフレームが、フレーム優先度を指定することが可能である。様々な優先度を有するビデオデータパケットを生成することは、ビデオデータを、様々な解像度および/または基準ポイントを有するレイヤに分けることを含み、これらのレイヤが、復号器において再び組み合わされることが可能である。より高い解像度のレイヤは、より低い優先度を有するものとして扱われることが可能である。
【0012】
ビデオアウェアのHARQアーキテクチャは、アップリンク(UL)ワイヤレスホップとダウンリンク(DL)ワイヤレスホップの一方、または両方に関して実施されることが可能である。ビデオアウェアのHARQは、最大HARQ再送のクロスレイヤ制御を実施することが可能である。UEが、ビデオパケットを、それらがワイヤレスプロトコルスタックの中で伝搬されるにつれ、追跡することが可能であり、さらに/または各ワイヤレスPHYトランスポートブロックに関して、例えば、ビデオパケット優先度に基づいて、実行すべきHARQ再送の回数(例えば、HARQ再送の最大回数)を指定することが可能である。HARQ再送の最大回数は、例えば、HARQ処理の実行のためにeNBに返されるように通信され得る。ビデオアウェアのHARQアーキテクチャは、HARQ再送のLC制御を実施することが可能である(例えば、最大再送)。最大HARQ再送は、例えば、瞬時トランスポートブロック送信が運んでいることが可能な論理チャネルに基づいて、eNBにおいて決定され得る。最大HARQ再送は、ULワイヤレスホップ上とDLワイヤレスホップ上の両方で実施されることも、ULワイヤレスホップ上で実施されることも、またはDLワイヤレスホップ上で実施されることも可能である。
【0013】
ハイブリッド自動再送要求(HARQ)は、ワイヤレス通信システム(例えば、LTEワイヤレス通信システム)における伝送完全性および/または伝送堅牢性をもたらし得る。HARQは、例えば、インクリメンタルターボ符号化冗長性および/またはソフトコンバイニングを使用して受信機から受信されたフィードバックに基づいて、物理レイヤ再送をもたらすことが可能である。
【0014】
ソフトコンバイニング操作は、例えば、誤って受信されたトランスポートブロック(例えば、検出された誤りを有するブロック)のそれぞれの情報が、冗長性の追加の量を含み得る再送されたトランスポートブロックと組み合わされることが可能であるため、HARQパフォーマンスを向上させることが可能である。組み合わされたトランスポートブロックは、例えば、誤りなしに、正しく検出されることが可能である。
【0015】
関連する1または複数のUEに関するHARQ再送の最大回数が、例えば、無線リソース(RRC)レイヤによって設定されることが可能である。再送の最大回数は、パケットがドロップされるまでに再送され得る回数であり得る。再送の最大回数は、一定の数(例えば、4)に設定されることが可能であり、さらに通信セッションの実質的に全体に関してなど、通信セッションの少なくとも一部分に関して使用されることが可能である。1または複数のHARQプロセスが、例えば、送信されているデータのタイプおよび/または重要度の相違に関連せずに、実行されることが可能である。
【0016】
ビデオアウェアのHARQ技法は、ビデオパケット優先度情報を実装して、例えば、トランスポートブロック送信に関する最大HARQ再送を設定することが可能である。この操作は、送信される1または複数のビデオパケットに関して誤り保護をもたらすことが可能である。
【0017】
ビデオ符号器が、パケット優先度情報をもたらすことが可能である。ビデオ符号器、例えば、H.264が、イメージフレーム間の相関を使用して、例えば、高い効率の、さらに/または高い品質の圧縮されたビデオストリームを実現することが可能である。そのような圧縮されたビデオストリームは、例えば、相関スキーム内のパケットの位置に依存して、いくつかの失われたパケットの影響を受けやすい可能性がある。ビデオパケットに割り当てられる優先度は、ビデオパケットに関連する誤り伝播効果に基づくこと、および/またはビデオパケットに関連する受信されたビデオの品質の知覚される低下に基づくことが可能である。ビデオパケットに割り当てられる優先度は、受信されるビデオ品質に対するビデオパケットに関連する誤り伝播の影響を反映することが可能である。
【0018】
ビデオ符号器(例えば、H.264における階層型P符号化)は、反復的であり得る効率的な依存関係スキームを構築する能力を有することが可能であり、さらに/またはパケット優先度割り当てをもたらすことが可能である。階層型P符号化は、テレビ会議(例えば、超低遅延などの、相当に小さい遅延を有するテレビ会議)に適していることが可能である。各ビデオパケットに関する優先度を指定することは、パケットの時間レイヤに依存する、または基づくことが可能である。例えば、
図2に示されるとおり、より下位のレイヤに、より上位のレイヤに割り当てられる優先度より高い優先度が割り当てられることが可能である。
【0019】
ビデオパケットに関する優先度は、ビデオパケット内の、瞬時復号器リフレッシュ(IDR)フレームからのビデオフレームの距離に基づいて指定されることが可能である。繰り返されるIDRフレーム挿入を有するIPPPピクチャ符号化構造を使用している場合、IDRフレームに近い1または複数のPビデオフレームに、そのIDRフレームからより離れて位置する1または複数のPビデオフレームと比べて、それぞれのより高い優先レベルが割り当てられることが可能である。
【0020】
例えば、
図3に関連して、PフレームにP1からP14まで番号が付けられることが可能であり、さらにそれぞれの優先レベルが、IDRフレームからのフレーム距離が増加するにつれ、減少することが可能である。IDRフレームにより近い1または複数のPビデオフレームには、例えば、IDRフレームにより近いPビデオフレームにおける誤りが、より高い度合の誤り伝播を生じさせる可能性があるため、IDRフレームからより離れたPフレームと比べて、より高い優先度が与えられることが可能である。誤りPフレームが、ピクチャのグループ(GOP)の終わり近くである、例えば、IDRフレームの生成の直前である場合、誤り伝播は、次の(例えば、後続の、順番に続く)IDRフレームが生成されるまでのいくつかのPフレームに限られることが可能である。
【0021】
ネットワーク抽象化レイヤ(NAL)ユニットが、優先度差別化の際に利用され得る。例えば、H.264において、ビデオ出力は、NALユニットの形態であることが可能であり、さらに、例えば、通常のビデオ符号化レイヤ(VCL)データ、データ区画A(DPA)、データ区画B(DPB)、データ区画C(DPC)、補足的拡張情報(SEI)、シーケンスパラメータセット(SPS)、ピクチャパラメータセット(PPS)などを含む、様々なタイプのNALユニットが、NATユニットタイプと呼ばれる5ビットフィールドによって指定されることが可能である。さらに、NAL Ref IDCと呼ばれる2ビットフィールドが、NALユニットの1または複数の優先度を指定することが可能である。ビデオ符号器が、RefIDCフィールドの中で優先度値を指定することが可能である。00という値が、NALユニットの内容が、例えば、ピクチャ間予測のための基準ピクチャを再構築するのに使用され得ないことを示すことが可能である。そのようなNALユニットは、基準ピクチャの完全性を危険にさらすことなしに破棄され得る。00より大きい値は、NALユニットの復号が、基準ピクチャの完全性を保持し得ることを示すことが可能である。NALユニット優先レベルは、RefIDC値とともに線形にマップされることが可能であり、例えば、00が、最低の優先レベルを表すことが可能であり、11が、最高の優先レベルを表すことが可能である。3の時間レイヤを有する階層型Pの場合、レイヤ1に属するパケットは、RefIDC=3によって識別されることが可能であり、レイヤ2からのパケットは、RefIDC=2によって識別されることが可能であり、さらにレイヤ3からのパケットは、RefIDC=3によって識別されることが可能である。例示的なNALユニットフォーマットが、
図4に示される。
【0022】
図5を参照すると、ビデオアプリケーションが、NALユニットをリアルタイムトランスポートプロトコル(RTP)に送ると、RTPパケットフォーマットが、NALユニットのタイプに関する情報を保存するのに使用されることが可能である。RTPパケットヘッダの中に、7ビット長であり得る、ペイロードタイプ(PT)と呼ばれるフィールドが存在することが可能である。PT値が割り当てられることが可能である(RFC3551におけるとおり)。ビデオコーデックに、PT値が割り当てられることが可能である(例えば、H.263に関してRFC3551におけるとおり)。動的であると指定されることが可能であり、さらに/または会議制御プロトコルを介して動的に定義され得る、或る範囲の、例えば、96から127までの値が存在することが可能である。これらの値は、例えば、H.264/AVCなどのビデオコーデックのために、ビデオパケットの様々なタイプを識別するのに使用され得る。例えば、これらの値は、以下のとおり割り当てられることが可能である。
96:H.264/AVC 優先度 NRI=11
97:H.264/AVC 優先度 NRI=10
98:H.264/AVC 優先度 NRI=01
99:H.264/AVC 優先度 NRI=00
...
【0023】
別の例によれば、これらの値は、以下のとおり割り当てられることが可能である。
96:H.264/AVC nal_unit_type=5(IDR)
97:H.264/AVC nal_unit_type=2(区画A)
98:H.264/AVC nal_unit_type=3(区画B)
99:H.264/AVC nal_unit_type=4(区画C)
...
【0024】
したがって、NALユニットのタイプが、RTPパケットヘッダの中で開示され得る。RTPパケットを下方のプロトコルスタックに送る際、複数のUDPソケットが開かれることが可能である。各UDPソケットは、異なるタイプのRTPパケットに対応することが可能であり、さらに/または異なるタイプのNALユニットに対応することが可能である。各RTPパケットは、高度な通信システムにおいて全体として扱われる可能性がある。そのような場合、異なるタイプのNALユニットは、単一のRTPパケットの中に混在しない可能性がある。
【0025】
受信機側で、複数のサブストリームがマージされて、ビデオ復号器のための単一のストリームにされることが可能である。受信機UEは、RTPパケットをマージして、単一のストリームにすることができる。ストリームを分割すること、および/またはサブストリームをマージすることは、例えば、ビデオコーデックとRTPの間にミドルウェアを導入することによって、さらに/またはRTPを強化することによって実行され得る。サブストリームが受信機においてマージされると、マージされたビデオパケットは、順序が乱れている可能性がある。並べ直すことが、例えば、ビデオパケットがビデオ復号器に供給される前、RTPによって実行されることが可能である。分離およびマージの例示的な機能が、
図5に示される。
【0026】
図6は、最大HARQ再送に関するクロスレイヤ制御を伴う例示的なビデオアウェアのHARQアーキテクチャを示す。ビデオパケット、例えば、RTPプロトコルを介して送信されたビデオパケットの最大HARQ再送の適応が、送信元UEによって送信元ワイヤレスホップにおいて、さらに/または宛先UEによって宛先ワイヤレスホップにおいて独立に行われることが可能である。送信元UEにおいて、クロスレイヤHARQコントローラが、例えば、ワイヤレスプロトコルスタックサブレイヤ内で、1または複数のRTPパケット(例えば、ビデオパケット)に関連する少なくとも1のシーケンス番号を追跡することが可能である。このことは、RTPパケットの優先度を、1または複数のMACプロトコルデータユニット(PDU)に関連付けることが可能である。パケット優先度は、UL適応HARQ制御ユニットにおいて処理されることが可能であり、さらに最大HARQ再送にマップされることが可能である。MAC PDUに関するRTPパケット優先度と最大HARQ再送の間のマッピングは、先行する1または複数のトランスポートブロックのACK/NACK結果による影響を受けることが可能である。最大HARQ再送は、例えば、選択された最大HARQ再送を伴うHARQ操作を実行するために、eNBに送り返されることが可能である。
【0027】
以上のことは、関連する宛先ワイヤレスホップにおいて実行されることが可能であり、以前に受信された1または複数のRTPパケットが、DL適応HARQ制御ユニットによって使用されることが可能である。例えば、受信される1または複数のトランスポートブロックの優先度が、予測されることが可能であり、さらに/または受信される1または複数のトランスポートブロックの優先度が、適切な最大HARQ再送にマップされることが可能である。最大HARQ再送は、PUSCH(物理UL共有チャネル)を介してeNBに通信されることが可能であり、さらにeNBが、例えば、対応する最大HARQ再送を使用して、HARQ操作を実行することが可能である。
【0028】
MAC PDU優先度選択が、以下、すなわち、各MAC PDUに関連する論理チャネルIDおよび/またはRLC PDUシーケンス番号を識別すること、または本明細書で説明される(例えば、
図7に示される)パケット追跡テーブルを使用することのうちの1または複数によって実施されることが可能である。RTPパケットシーケンス番号−PDCP PDUシーケンス番号(例えば、1対1でマップされた)マッピングテーブルが、実装されることが可能である。このシステムは、PDCPレイヤにおけるペイロード(例えば、RTPシーケンス番号がPDCPペイロードの一部である)の暗号化のため、PDCPシーケンス番号を追跡することができる(例えば、より下位のレイヤにおけるディープパケットインスペクションを使用するのではなく)。PDCP PDUシーケンス番号−RLC PDUシーケンス番号マッピングテーブルが、実装されることが可能である。RLC PDUは、複数のPDCP PDUを有することが可能であり、さらにそれらのPDCP PDUは、例えば、MACサービスデータユニット(SDU)サイズに合うようにセグメント化されることが可能である。マッピングテーブルは、瞬時MAC PDUの中に含められることが可能な論理チャネルのID、およびRLC PDUシーケンス番号を識別することが可能である。
【0029】
図8は、ワイヤレス終端間アプローチによる最大HARQ再送に関する論理チャネル制御を伴う例示的なビデオアウェアのHARQアーキテクチャを示す。割り当てられたサービス品質(QoS)を有する1または複数の発展型パケットシステム(EPS)ベアラが、例えば、ワイヤレスネットワークを介して、例えば、ビデオデータアプリケーションを運ぶように、例えば、それぞれ、送信元ワイヤレスホップと宛先ワイヤレスホップの一方、または両方の上で確立されることが可能である。EPSベアラのQoSクラスは、例えば、ビデオ符号器によって生成された、または、例えば、パケット検査に関連して、それ以外で生成されたビデオパケット優先度の様々なレベルをサポートするようにセットアップされ得る。EPSベアラは、論理チャネルに1対1でマップされることが可能である。各論理チャネルは、例えば、EPSベアラの初期セットアップ(例えば、LC1が最高の優先度であり、LCnが最低の優先度である)に従って異なる優先度を有する異なるQoSグループに属することが可能である。送信元UEにおけるビデオ符号器によって生成されたビデオパケットは、例えば、LC優先度をビデオパケット優先度と合致させるようにそれらの異なる論理チャネルに向けられることが可能である。
【0030】
宛先ワイヤレスホップにおいて、DL EPSベアラが、例えば、IMS PCRF(IPマルチメディアサービスポリシーおよび課金規則機能)の制御を伴って、送信元ワイヤレスホップと同様に確立されることが可能である。宛先eNBにそのEPSベアラを介して到達するビデオパケットは、例えば、送信元ワイヤレスホップにおけるそれぞれの元のEPSベアラに従って、対応する論理チャネルにマップされ得る。宛先ワイヤレスホップeNBは、EPSベアラを確立する過程でセットアップされた論理チャネルQoS優先度に応じて、1または複数の特定の論理チャネルに関連するビデオパケットに関する最大HARQ再送を設定することが可能である。宛先ワイヤレスホップにおけるEPSベアラ差別化の結果、送信元ワイヤレスホップ(例えば、送信元ワイヤレスホップにおけるUEビデオ符号器)から高い優先度で発信されたパケットが、宛先ワイヤレスホップにおいて多数回の最大HARQ再送を経験することが可能である。以上のことは、スケジューラに、キューの中で先に待っていた可能性がある、より高い優先度のパケットを送信することを優先させ、その後、それぞれの遅延限度に達していない可能性がある、より低い優先度のパケットを送信させることが可能である。
図9は、それぞれ、送信元ワイヤレスネットワークおよび宛先ワイヤレスネットワークにおける発展型パケットシステム(EPS)ベアラ確立につながる例示的なプロセスを示す。
【0031】
図10は、独立した送信元ワイヤレスホップアプローチによるLC制御およびLC再組み立てを伴う例示的なビデオアウェアのHARQアーキテクチャを示す。例えば、独立した送信元ワイヤレスホップを有するテレビ会議システムにおいて、UEは、例えば、ビデオ体験を向上させる(例えば、最適化する)ように、例えば、PCRFを介して、複数のEPSベアラを確立するよう、ポリシー−課金執行機能(PCEF)に要求することが可能である。UEは、それぞれの異なる優先度を有する1または複数のパケットを多重化して、UDPポート番号で識別されることが可能であり、さらに、例えば、LTEプロトコルスタックを介してeNBに送信されるべき異なるLTE無線ベアラにマップされることが可能である複数のサブストリームにすることができる。スケジューラ(例えば、eNBにおけるMACスケジューラ)が、LC優先度およびバッファ状態を利用して、各TTIに関して使用される最大HARQ再送を指定することが可能である。ビデオパケットは、パケットデータネットワークゲートウェイ(P−GW)に運ばれ、マージされて単一のストリームにされ、さらに宛先ユーザに送信されることが可能である。
【0032】
図11は、独立した宛先ワイヤレスホップアプローチによるLC制御およびLC再組み立てを伴う例示的なビデオアウェアのHARQアーキテクチャを示す。例えば、独立した宛先ワイヤレスホップを有するテレビ会議システムにおいて、ビデオアウェアのHARQ制御は、宛先eNBに位置することが可能である。送信元ユーザは、ビデオパケットを符号化することが可能であり、さらにそれぞれのパケット優先度を異なるUDPポート番号として宛先ワイヤレスネットワークに通信することが可能である。宛先ワイヤレスホップにおいて、P−GWが、パケットフィルタリングを実行することが可能であり、さらにそれらの異なるビデオパケットを、例えば、それぞれのUDPポート番号に応じて、複数のEPSベアラにマップすることが可能である。LTE eNBは、様々な無線ベアラに割り当てられたビデオパケットをそれらに対応するLCにマップすることが可能である。eNBスケジューラが、例えば、それぞれのデータオリジンローカルチャネルID(LCID)およびLCバッファ状態に応じて、各トランスポートブロックに関する最大HARQ再送を指定する(例えば、割り当てる)ことが可能である。ビデオパケットは、UEに運ばれ、マージされて単一のストリームにされ、さらに宛先ビデオ復号器アプリケーションに送信されることが可能である。UEにおけるパケット並べ直しが、例えば、パケットシーケンス番号およびパケットタイムスタンプを使用してRTPによって実行されることが可能である。
【0033】
LTEプロトコル変更などのプロトコル変更が、適応最大HARQ再送をサポートするようにもたらされることが可能である。UE HARQエンティティが、E−UTRANによって、例えば、HARQ再送の最大回数を指定するパラメータ、maxHARQ−TxでRRCプロトコルを使用して構成されることが可能である。UL HARQ操作の制御が、関連するeNBによって実行されることが可能である。UEに関するPDCCHが正しく受信された場合、場合によって、eNBからのHARQフィードバック(ACKまたはNACK)の内容にかかわらず、UEは、PDCCHからの命令指示に従って、例えば、送信または再送を実行することが可能である。UEによるmaxHARQ−Txの使用は、UL HARQ活動を命令するPDCCHが受信されない事例に限定されることが可能である。
【0034】
ビデオアウェアのHARQにおいて、ビデオパケット優先度の情報は、UE側(例えば、UE)に存在することに限定され得る。UEは、その情報を、関連するeNBに伝送することが可能である。このことは、eNBが、例えば、対応する1または複数のトランスポートブロックによって伝送された、識別されたUEパケット優先度に基づいて、最大HARQ再送を制御することを可能にし得る。
【0035】
ビデオアウェアのHARQ操作をサポートするのに使用され得る1または複数のプロトコル(例えば、LTEプロトコル)に対する変更が行われることが可能である。例えば、クロスレイヤ制御を伴うビデオアウェアのHARQにおいて、ビデオパケット優先度に関係がある情報が、関連するUEにだけ存在することが可能である。したがって、UEは、ビデオ優先度を最大HARQ再送にマップすることが可能であり、さらにその情報をeNBに通信することが可能である。eNBは、その情報を使用して、再送をスケジュールし、さらに/または送信を生成することが可能である。
【0036】
本明細書で説明されるのは、クロスレイヤ制御を伴うビデオアウェアのHARQをサポートするために1または複数のプロトコル(例えば、LTEプロトコル)上で実行され得る変更である。
【0037】
UL送信元ワイヤレスホップにおいて、UEからeNBに最大HARQ再送を伝送するメッセージが、追加されることが可能である。最大HARQメッセージは、例えば、バッファ状態報告(BSR)メッセージを含み得るMAC PDUの中で、PUSCHを介して通信されることが可能である。例示的なLTEプロトコル交換、ならびにビデオアウェアのHARQをサポートするさらなる定義が、
図12に示されることが可能である。
【0038】
図13A〜
図13Cが、最大HARQ再送MAC制御要素を含むMAC PDUの例を示す。
【0039】
DL宛先ワイヤレスホップにおいて、UEが、アプリケーションレイヤから、過去に受信されたパケットについての優先度情報を獲得することが可能であり、さらに後続で受信される1または複数のパケットの優先度を予測することが可能である。UEは、例えば、第1のNACKフィードバック送信に最大HARQ再送を含めることによって、1または複数のトランスポートブロック(TB)に関して推奨される最大HARQ再送についてeNBに知らせることができる。この特定のメッセージシーケンスは、最大HARQ再送メッセージとTB HARQプロセスIDの間の関連付けをもたらすことが可能である。PUSCHが、NACKの第1の送信中にスケジュールされない、または最大HARQ再送が受信されない場合、eNBは、1または複数のTBに関して再送のデフォルトの最大回数を使用することが可能である。
図14が、第1の送信NACKフィードバックにMAC DL最大HARQ再送制御フィードバックを含める例示的なシーケンスを示す。
【0040】
図15が、最大HARQ再送制御をサポートするUL−SCHに関するトランスポートチャネル処理の例を示す。チャネルインターリーバが、PUSCHに関するリソース要素マッピングに関連して、送信波形上への変調シンボルのタイムファースト(time−first)マッピングを実施することが可能である。最大HARQ再送制御ビットが、ACK/NACKビットおよび/またはRIビットと同様に扱われるようにチャネルインターリーバに追加されることが可能である。
【0041】
論理チャネル(LC)制御を伴うビデオアウェアのHARQアーキテクチャが、単一のビデオアプリケーションに関する複数のESPベアラなどの、1または複数のESPベアラを確立することが可能である。これらの様々なESPベアラは、ビデオパケットの様々な優先度に関するそれぞれの異なるQoSを特徴とすることが可能である。異なるQoSは、例えば、QoSクラスに関する限られたオプションを有する、QoSクラス指標(QCI)特性テーブルによって指定され得る。複数のLCにマップされた複数のビデオアプリケーションをサポートするために、このQCIテーブルが拡張されることが可能である。単一のビデオアプリケーションに関して複数のLCを使用している場合、ビデオパケットは、ビデオ送信元(例えば、送信元ワイヤレスホップにおけるUE)で分離され、さらにその後、宛先(例えば、宛先ワイヤレスホップにおけるUE)において適切な順序で再びマージされることが可能である。両方のUEが両立する操作を使用するものと想定して、1または複数の分割プロセスおよびマージプロセスが、UEにおいて行われることが可能である。
【0042】
eNBが、各LCに関して最大HARQ再送に関する正しい値を指定するために、UE(例えば、送信元UE)が、各LCに関して最大HARQ再送の数についてeNBに知らせることが可能である。UEは、例えば、サービングLC優先度に応じて、最大HARQ再送に関する所望される値を決定することができる。UEは、所望される最大HARQ再送値を、UEに関連するネットワークデバイス(例えば、eNB)に通信(例えば、送信)することが可能である。UEは、単一のビデオアプリケーションに属する選定されたLCについてeNBに知らせることができる。eNBは、例えば、単一のビデオアプリケーションに属する様々なLC QCI値に応じて、最大HARQ再送を指定することができる。
【0043】
LC制御を伴うULビデオアウェアのHARQアーキテクチャにおいて、ビデオパケット優先度に関係がある情報が、UEから関連するeNBに、例えば、BSRメッセージの中のLCIDフィールドを介して送られる(例えば、暗黙に)ことが可能である。ビデオパケットがUL LTEスタックに着信すると、MACレイヤが、QoSアウェアのパケットスケジューリングのサポート、および/またはHARQ再送の最大回数の選択をもたらし得るバッファ状態報告(BSR)を生成することが可能である。
図16が、UEからeNBへのLTE UL伝送のための例示的なプロトコル交換を示す。ビデオアウェアのHARQ操作が、5および8で実行されることが可能であり、スケジューラが、例えば、それぞれの後続の1または複数の伝送のパケット優先度を暗黙に示し得る、1または複数のBSR値に基づいて、さらなる再送を実行すべきかどうかを決定することが可能である。
【0044】
LTE BSR機構は、2つの段階(例えば、トリガすること、および報告すること)を含み得る。BSRトリガは、周期的に、例えば、タイマ満了に基づいて、またはアップリンクデータがUE送信バッファの中に到着し、さらにそのデータが、UE送信バッファの中に既に入っているデータのそれより高い優先度を有する論理チャネルグループに属する場合に、行われることが可能である。BSR報告は、例えば、UEに、TTIの中でPUSCH上のリソースが割り当てられ、さらに報告イベントがトリガされた場合に、MAC制御要素(CE)を介して実行されることが可能である。少なくとも2つのBSRフォーマット、すなわち、1のLCGグループからのデータが存在する場合、1のLCIDが報告される、ショートBSR、および/または1より多くの無線ベアラグループの中にデータが存在し、さらに/もしくはBSR MAC CEが、割り当てられたトランスポートサイズの中に入る場合、4の論理チャネルグループが報告され得る、ロングBSRが使用されることが可能である。
図17A〜
図17Cが、MAC CEの一部としての例示的なMAC PDU構造および例示的なBSR構造を示す。
【0045】
LC制御情報を伴うDLビデオアウェアのHARQにおいて、ビデオパケット優先度が、それらのビデオパケットを、例えば、対応するS1ベアラを介して、eNBに送られ得る様々なESPベアラにマップすることによって、例えば、P−GWを介して、関連するeNBに伝送されることが可能である。eNBに配置されたDL MACスケジューラが、各LCに割り当てられたDLバッファ占有(buffer occupancy)についての実質的に完全な情報を有することが可能であり、さらに、例えば、トランスポートブロック(TTI)ベースで、最大HARQ再送を制御することが可能である。
【0046】
複数のLCからのそれぞれのMAC SDUが、
図18に示されるとおり、多重化されて単一のMAC PDUにされることが可能である。各SDUは、対応する優先度を有する単一のLCに割り当てられた1または複数のパケットを表すことが可能である。各PDUには、HARQ再送の単一の最大回数が関連付けられていることが可能であり、さらに複数のMAC SDU優先度は、ULとDLの両方に関してMACスケジューラにおいてHARQ再送の単一の最大回数にマップされることが可能である。
図18は、単一のMAC PDUにマップされた複数のMAC SDUを表す優先度のベクトルと、TTIの中で選択されたHARQ再送の最大回数の間のマッピング関数を示す。HARQmax値は、例えば、TTIの中の最高優先度の多重化されたSDUに関する、HARQ再送の最大回数を表す。
【0047】
本明細書で説明されるとおり、単一のビデオアプリケーションに関する関連するQoSパラメータを有する複数のEPSベアラの使用は、様々な優先度を有し得る複数の論理チャネルに対応するようにQCIテーブルを拡張することを含み得る。
【0048】
複数のビデオストリームを伝送するための限られたEPSベアラ差別化が、適切なPER、遅延、および優先度で、様々なサービスに関するQCI値を使用することによって実現され得る。例えば、低い優先度に関してQCI=1を使用し、さらに高い優先度に関してQCI=2を使用する。QCI=1は、PER=10
∧−2を示すことが可能であり、さらにQCI=2は、PER=10
∧−3を示すことが可能である。他の任意の適切な組み合わせが、例えば、QoS特性が満たされる場合に、実施されることが可能である。
【0049】
QCIテーブルを変更することを伴わない複数のEPSベアラのサポートが、同一のQCI値を有する複数のEPSベアラを確立することによって実現されることが可能であり、さらにそれらのEPSベアラ間の差別化が、RRCプロトコルによってLogicalChannelConfig情報要素セットアップの中で適切な優先度パラメータを設定することによって、例えば、無線でE−UTRANにおいて、実行されることが可能である。「優先度」パラメータは、例えば、EPSベアラQoSおよび/またはトラフィックフローテンプレート(TFT)に応じて、E−UTRANによって設定されることが可能であり、EPSベアラQoSおよび/またはTFTは、いずれのタイプのアプリケーションがそれらの上で実行されるべきかを示すことが可能である。優先度パラメータは、UEが許可されると、LCに優先順位を付けるのにUE UL MACスケジューラにおいて使用されることが可能である(例えば、値が小さいほど、優先度が高い)。
【0050】
図19が、例示的な専用のEPSベアラ活性化手順に関するステップを示す。RRC接続構成ステップ5の一環として、eノードBが、例えば、ビデオストリーム相対優先度に応じて、LogicalChannelConfig情報要素の中で優先度パラメータを適切な優先度に構成することが可能である。特定のビデオサブストリームに対応する無線ベアラ優先度の識別は、いずれのタイプのアプリケーションがそれらの上で実行されるべきかを示すことが可能な、関連するEPSベアラレベルTFT、およびTFTの一部であり得るTCP/UDPポート番号を識別することによって実行されることが可能である。TFT情報は、ACTIVE ESP BEARER CONTEXT REQUESTメッセージの中に含められることが可能であり、さらに、例えば、eNBを介して、MMEからUEに送られることが可能である。eNBは、ディープパケットインスペクションを実行することが可能であり、ESPベアラに関連するポート番号を識別することが可能であり、さらに/またはポート値を無線ベアラ優先度にマップすることが可能である。TFTに関連するESPベアラIDを無線ベアラ優先度(例えば、論理チャネル優先度)にマップすることは、ネットワークプロバイダによって実行されることが可能である。
【0051】
テレビ通話(例えば、テレビ会議)が、2つの公共モバイルネットワークを介して2つのモバイルデバイス(例えば、2つのUE)の間で開始され、さらにそれらのモバイルネットワークのうちのいずれかが、複数のビデオサブストリームの優先順位付けをサポートしない場合、独自のアプローチは、パフォーマンス利得をもたらさない可能性がある。複数のビデオサブストリーム優先順位付けをサポートしないワイヤレスネットワークは、同一の優先度で無線ベアラにマップされた複数のEPSベアラを介してビデオを配信する可能性がある。このシナリオにおける利得は、サポートしないネットワークの輻輳状態に依存する可能性がある。
【0052】
例示的なビデオアウェアのHARQ技法が、2つの操作、すなわち、ビデオパケットを、ビデオパケット優先度に応じて、複数のEPSベアラ、および対応する論理チャネルに分離すること、およびMAC SDU関連の論理チャネル優先度に応じてMAC PDU最大HARQ再送を適応させることを組み合わせることが可能である。
【0053】
図22に示されるとおり、ビデオ品質利得が、例えば、ビデオパケットの差別化を実行すること、および/またはそれらのパケットを複数のEPSベアラ(LC)にマップすることによって、ワイヤレスシステムに重い負荷がかかっている場合に、HARQを適応させることなしに実現されることが可能である。スケジューラが、確立された複数のLC優先順位付けを利用して、より高い優先度を有するパケット伝送を先にスケジュールし、その後、より低い優先度のパケットをスケジュールすることが可能である。スケジューラによる、異なる優先度を有する異なるビデオサブストリームからのパケットの並べ直しにより、並べ直しは、例えば、ビデオパケットがビデオ復号器に供給される前に、RTPによって行われることが可能である。輻輳が生じると、より低い優先度を有するパケットは、それらのパケットが、キューの中で送信されるのをより長い間待っている可能性があり、さらにより多くの伝送タイムアウトを経験する可能性があるので、ドロップされる確率がより高い可能性がある。高い優先度を有するパケットが、先に送信されることが可能であり、したがって、高優先度パケットは、伝送タイムアウトによりパケットドロップを、より低い確率で経験することが可能である。
【0054】
クロスレイヤ制御アーキテクチャを伴うビデオアウェアのHARQアーキテクチャが、例えば、1または複数のパフォーマンス指標(例えば、過去のACK/NACK信号が、ワイヤレスチャネルにおける相関を示し得る)に基づいて、適応させられることが可能な最大再送スキームを含むことが可能である。このことは、各伝送と一緒に実質的に瞬時に最大再送を通信することによって実行されて、実質的に無制限の最大再送オプションを許すようにすることが可能である。最大再送の選択は、MAC PDUによって実行され得る1または複数のビデオパケット(例えば、すべてのビデオパケット)の指示に基づいて実行され得る。それらのパケットを並べ直すことは、例えば、パケットが順に着信するように単一のLCを介して送信され得る場合、ビデオ復号の前に実行されなくてもよい。
【0055】
LC制御を伴うビデオアウェアのHARQアーキテクチャが、UEから関連するeNBへの最大HARQ再送の瞬時のシグナリングを含まなくてもよい。最大HARQ再送は、各論理チャネルに関してセッション開始中にシグナリングされてもよい(例えば、複数のLCを使用してQoSを実施することと同様に)。前述した最大再送制御は、ULとDLの一方、または両方に適用されることが可能である。
【0056】
1または複数の論理チャネルを使用して、それぞれの異なる優先度を有するビデオパケットを差別化することが、実施されることが可能である。例えば、それぞれの異なる優先度を有するビデオパケットが、スケジューラ(例えば、MACスケジューラ)によってキューの中に記録されることが可能であり、ただし、より高い優先度パケットは、より大きい最大HARQ再送で先に送信されるようにスケジュールされることが可能であり、その後、より低い優先度パケットが、より小さい最大HARQ再送で送信されるようにスケジュールされることが可能である。1より多くのキューが、実施されてもよい(例えば、第1の高優先度キューおよび第2の低優先度キュー)。スケジューラ(例えば、MACスケジューラ)が、第1のキューおよび第2のキューを監視することが可能であり、さらに例えば、スケジューラに関連するポリシーに準拠して、第1のキューと第2のキューの一方から、または両方から送信されるようにパケットを割り当てることが可能である。スケジューラは、低優先度キューの中の1または複数のパケットが先に生成されており、さらに/またはそれぞれの遅延限度に達していない場合でさえ、低優先度キューの中で待っている1または複数のパケットより前に、高優先度キューの中で待っている1または複数のパケットが送信されるようにすることが可能である。高優先度キューおよび低優先度キューはそれぞれ、それぞれの異なる論理チャネルに関連することが可能である。
【0057】
パフォーマンス評価が、クロスレイヤ制御を伴うビデオアウェアのHARQアーキテクチャのシミュレーションに基づいて実行されることが可能である。例示的なシステムシミュレーション構造は、DLマルチユーザシステムシミュレーション、パケットデータフローシミュレーション、ならびに各ユーザに関するビデオ符号器および/または復号器を組み込むことを含み得る。DLシステムシミュレーションは、PHYレイヤおよび/またはMACレイヤスケジューラのシミュレーションを実行することが可能である。データフローシミュレーションは、RLC操作、ならびにIPパケット処理(handling)機能および/またはIPパケットセグメント化−再組み立て(SAR)機能を含み得るビデオ符号器および/またはビデオ復号器とPHYレイヤおよび/またはMACレイヤの間のインターフェースをエミュレートすることが可能である。ビデオ符号器は、X264を使用して実装されることが可能であり、さらにビデオ復号器は、JMビデオ復号器を使用して実装されることが可能である。組み込まれたシミュレーションからの結果は、例えば、チャネル誤りによる、さらに/またはマルチユーザスケジューリングタイムアウトによる、パケットドロップを考慮に入れた、1フレーム当たり1ユーザ当たりのピーク信号対雑音比(PSNR)であることが可能である。
【0058】
使用されるシステムシミュレーションパラメータには、以下が含まれ得る。すなわち、
データソース
− 1Mbps CBR(一定ビットレート)で符号化された「fifa_cif」CIFビデオクリップ
データフローシミュレータ
− ワイヤレス送信機に対する入力においてバッファリングされたNALパケット
− NALパケットが、時間限度(150ミリ秒)内に送信されない場合、タイムアウトする可能性がある
− ワイヤレス受信機の出力においてバッファリングされたNALパケット
− ワイヤレスシステムに転送されたパケットが、入力NALバッファから除去される
− 伝送遅延が測定され得る
ワイヤレスシミュレータ
− 3GPP TS 36.814に準拠するLTE FDDダウンリンク共有チャネル
− 帯域幅=10MHz
− 3の活性セクタ。通常のネットワーク負荷:23のUE。輻輳した:37のUE
− TTI=1ミリ秒。シミュレートされるTTIの数 4,000
− 1セクタ当たりのユーザの数=12
− スケジューラオプション
M−LWDF(maximum largest weight delay first)
− HARQ再送:最大4の再送が、適応最大HARQ2乃至6再送と比較される
目標ブロック誤り率=10%、および
ビデオパケット優先度スキーム 15フレームごとのIDRレートでのIDRからの距離
【0059】
図20が、適応最大HARQ再送の使用を示す。曲線1が、4最大HARQ再送という固定の値に関する1フレーム当たりのPSNRを示す。曲線2が、IDRフレームからのビデオフレーム距離に基づく適応最大HARQに関するPSNR結果を示す。円形の点は、その特定のビデオフレームにおけるパケット誤りに対応し、さらに正方形の点は、IDRフレームを表す。曲線2で示されるとおり、ほとんどのパケット誤りは、IDRフレームの直前に位置しており、したがって、短い期間にわたるPSNR損失をもたらすのに対して、曲線1上で、誤りは、IDRフレームに対してランダムな位置に位置しており、このことは、比較的長い期間のPSNR低下をもたらし得る。
【0060】
図21は、ユーザを考慮した際の、それぞれ、「フットボール」例ビデオシーケンスに関する約1dB、および「主任(foreman)」例ビデオシーケンスに関する約0.8dBを含む、例示的なビデオシーケンスに関する平均PSNR利得を示す。
図21は、85%のUEに関してPSNR>xであるパケットのパーセンテージを表すメトリックを示す。固定HARQに優る適応HARQの利得は、PSNRのほとんどの範囲に関して大幅(例えば、1dB〜5dB)であり得る。
【0061】
図22が、様々なシステム負荷条件の下で適応HARQおよびLC優先順位付けに帰せられることが可能であり得るパフォーマンス利得を示す。低い、通常のシステム負荷の場合、主要なPSNR利得は、1または複数の適応HARQ技法によって実現され得る。重いシステム負荷条件の場合、主要なPSNR利得は、LC優先順位付けによって実現され得る。
【0062】
本明細書で説明されるビデオアウェアのHARQ技法によれば、最大HARQ再送パラメータが、例えば、ビデオアプリケーションパケット優先度に基づいて、適応的に選択され得る。クロスレイヤ制御アーキテクチャを伴うビデオアウェアのHARQアーキテクチャは、各TBを構築するのに使用され得る、1または複数のビデオパケットおよび/またはそれぞれの関連する優先度を識別することが可能であり、さらにこの情報を使用して最大HARQ再送を調整して、例えば、全体的なビデオパフォーマンスを向上させることが可能である。論理チャネル制御を伴うビデオアウェアのHARQアーキテクチャは、単一のビデオアプリケーションに関して様々な優先度を有する複数のLCの確立(送信元ワイヤレスホップと宛先アクセスホップの両方における)に基づくことが可能であり、さらにビデオパケットを、それらのビデオパケットの優先度をLC優先度と合致させるようにマップすることが可能である。ビデオアウェアのHARQアーキテクチャ(例えば、クロスレイヤ制御アーキテクチャを伴うビデオアウェアのHARQアーキテクチャ)は、さらなるメッセージ、例えば、送信元ワイヤレスホップに関するBSRに同期されたメッセージ、および/または宛先ワイヤレスホップに関する第1のNACKフィードバックに同期され得る異なるメッセージを用いて実装され得る。
【0063】
図23Aは、開示される1または複数の実施形態が実施され得る例示的な通信システム100の図である。例えば、ワイヤレスネットワーク(例えば、通信システム100の1または複数の構成要素を備えるワイヤレスネットワーク)が、そのワイヤレスネットワークを超えて(例えば、ワイヤレスネットワークに関連する、ウォールドガーデンを超えて)広がるベアラにQoS特性が割り当てられ得るように構成されることが可能である。
【0064】
通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、ブロードキャストなどのコンテンツを複数のワイヤレスユーザに供給する多元接続システムであり得る。通信システム100は、複数のワイヤレスユーザが、ワイヤレス帯域幅を含むシステムリソースの共有を介して、そのようなコンテンツにアクセスすることを可能にすることができる。例えば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、シングルキャリアFDMA(SC−FDMA)などの1または複数のチャネルアクセス方法を使用することが可能である。
【0065】
図23Aに示されるとおり、通信システム100が、複数のワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)、例えば、WTRU102a、102b、102c、および102dなどの少なくとも1のWTRU、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク106、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、および他のネットワーク112を含むことが可能であり、ただし、開示される実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を企図することを理解されたい。WTRU102a、102b、102c、および102dのそれぞれは、ワイヤレス環境において動作し、さらに/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。例として、WTRU102a、102b、102c、および102dは、ワイヤレス信号を送信するように、さらに/または受信するように構成されることが可能であり、さらにユーザ機器(UE)、移動局、固定加入者ユニットもしくはモバイル加入者ユニット、ポケットベル、セルラ電話機、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、ワイヤレスセンサ、家庭用電子機器などを含み得る。
【0066】
通信システム100は、基地局114aおよび基地局114bを含むことも可能である。基地局114a、114bのそれぞれは、コアネットワーク106、インターネット110、および/またはネットワーク112などの1または複数の通信ネットワークに対するアクセスを円滑にするようにWTRU102a、102b、102c、および102dのうちの少なくとも1とワイヤレスでインターフェースをとるように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。例として、基地局114a、114bは、基地局トランシーバ(BTS)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、ワイヤレスルータなどであり得る。基地局114a、114bはそれぞれ単一の要素として示されるが、基地局114a、114bは、任意の数の互いに接続された基地局および/またはネットワーク要素を含み得ることを理解されたい。
【0067】
基地局114aは、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノードなどの、他の基地局および/またはネットワーク要素(図示せず)を含むことも可能なRAN104の一部であり得る。基地局114aおよび/または基地局114bは、セルと呼ばれ得る特定の地理的区域(図示せず)内でワイヤレス信号を送信するように、さらに/または受信するように構成され得る。セルは、セルセクタにさらに分割され得る。例えば、基地局114aに関連するセルが、3のセクタに分割されることが可能である。このため、一実施形態において、基地局114aは、3の、すなわち、セルの各セクタにつき1のトランシーバを含み得る。別の実施形態において、基地局114aは、多入力多出力(MIMO)技術を使用することが可能であり、したがって、セルの各セクタにつき複数のトランシーバを利用することが可能である。
【0068】
基地局114a、114bは、任意の適切なワイヤレス通信リンク(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光など)であり得る無線インターフェース116を介してWTRU102a、102b、102c、および102dのうちの1または複数と通信することができる。無線インターフェース116は、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立されることが可能である。
【0069】
より具体的には、前述したとおり、通信システム100は、多元接続システムであることが可能であり、さらにCDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAなどの1または複数のチャネルアクセススキームを使用することが可能である。例えば、RAN104における基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cが、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))を使用して無線インターフェース116を確立することができる、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実施することが可能である。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または発展型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含み得る。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含み得る。
【0070】
別の実施形態において、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cが、ロングタームイボリューション(LTE)および/またはLTEアドバンスト(LTE−A)を使用して無線インターフェース116を確立することが可能な、発展型UMTS地上無線アクセス(E−UTRA)などの無線技術を実施することが可能である。
【0071】
他の実施形態において、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cが、IEEE802.16(すなわち、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェイブアクセス(Worldwide Interoperability for Microwave Access)(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV−DO、暫定標準2000(IS−2000)、暫定標準95(IS−95)、暫定標準856(IS−856)、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(Global System for Mobile Communications)(GSM(登録商標))、エンハンストデータレートフォーGSMエボリューション(Enhanced Data rates for GSM Evolution)(EDGE)、GSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実施することが可能である。
【0072】
図23Aにおける基地局114bは、例えば、ワイヤレスルータ、ホームノードB、ホームeノードB、またはアクセスポイントであることが可能であり、さらに営業所、自宅、車両、キャンパスなどの局在化された区域内でワイヤレス接続を円滑にするために任意の適切なRATを利用することが可能である。一実施形態において、基地局114b、およびWTRU102c、102dが、IEEE802.11などの無線技術を実施してワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立することが可能である。別の実施形態において、基地局114b、およびWTRU102c、102dが、IEEE802.15などの無線技術を実施して、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立することが可能である。さらに別の実施形態において、基地局114b、およびWTRU102c、102dが、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を利用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立することが可能である。
図23Aに示されるとおり、基地局114bは、インターネット110に対する直接の接続を有することが可能である。このため、基地局114bは、コアネットワーク106を介してインターネット110にアクセスすることを要求されない可能性がある。
【0073】
RAN104は、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの1または複数に音声サービス、データサービス、アプリケーションサービス、および/またはボイスオーバインターネットプロトコル(VoIP)サービスを提供するように構成された任意のタイプのネットワークであり得る、コアネットワーク106と通信状態にあることが可能である。例えば、コアネットワーク106は、呼制御、料金請求サービス、モバイルロケーションベースのサービス、プリペイド通話、インターネット接続、ビデオ配信などを提供することが可能であり、さらに/またはユーザ認証などの高レベルセキュリティ機能を実行することが可能である。
図23Aには示されないものの、RAN104および/またはコアネットワーク106は、RAN104と同一のRAT、または異なるRATを使用する他のRANと直接または間接の通信状態にあることが可能であることが理解されよう。例えば、E−UTRA無線技術を利用していることが可能なRAN104に接続されていることに加えて、コアネットワーク106は、GSM無線技術を使用する別のRAN(図示せず)と通信状態にあることも可能である。
【0074】
また、コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102c、102dがPSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするゲートウェイの役割をすることも可能である。PSTN108は、普通の従来の電話サービス(POTS)を提供する回線交換電話ネットワークを含み得る。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイートの中の伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、およびインターネットプロトコル(IP)などの一般的な通信プロトコルを使用する互いに接続されたコンピュータネットワークおよびコンピュータデバイスの地球規模のシステムを含み得る。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有され、さらに/または運用される有線通信ネットワークまたはワイヤレス通信ネットワークを含み得る。例えば、ネットワーク112は、RAN104と同一のRATを使用することも、異なるRATを使用することも可能な1または複数のRANに接続された別のコアネットワークを含むことが可能である。
【0075】
通信システム100におけるWTRU102a、102b、102c、102dのうちのいくつか、またはすべてが、マルチモード能力を含むことが可能であり、すなわち、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なるワイヤレスリンクを介して異なるワイヤレスネットワークと通信するための複数のトランシーバを含むことが可能である。例えば、
図23Aに示されるWTRU102cが、セルラベースの無線技術を使用することが可能な基地局114a、およびIEEE802無線技術を使用することが可能な基地局114bと通信するように構成されることが可能である。
【0076】
図23Bは、例示的なWTRU102のシステム図である。
図23Bに示されるとおり、WTRU102は、プロセッサ118、トランシーバ120、送信/受信要素122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド128、非リムーバブルメモリ130、リムーバブルメモリ132、電源134、全地球測位システム(GPS)チップセット136、およびその他の周辺装置138を含み得る。WTRU102は、実施形態と合致したままでありながら、前述した要素の任意の部分的組み合わせを含んでもよいことを理解されたい。
【0077】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する1または複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、他の任意のタイプの集積回路(IC)、状態マシンなどであり得る。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理、および/またはWTRU102がワイヤレス環境で動作することを可能にする他の任意の機能を実行することが可能である。プロセッサ118は、送信/受信要素122に結合されることが可能な、トランシーバ120に結合されることが可能である。
図23Bは、プロセッサ118とトランシーバ120を別々の構成要素として示すが、プロセッサ118とトランシーバ120は、電子パッケージまたは電子チップの中に一緒に組み込まれてもよいことを理解されたい。
【0078】
送信/受信要素122は、無線インターフェース116を介して基地局(例えば、基地局114a)に信号を送信するように、または基地局(例えば、基地局114a)から信号を受信するように構成され得る。例えば、一実施形態において、送信/受信要素122は、RF信号を送信するように、さらに/または受信するように構成されたアンテナであり得る。別の実施形態において、送信/受信要素122は、例えば、IR信号、UV信号、または可視光信号を送信するように、さらに/または受信するように構成されたエミッタ/検出器であり得る。さらに別の実施形態において、送信/受信要素122は、RF信号と光信号の両方を送受信するように構成され得る。送信/受信要素122は、ワイヤレス信号の任意の組み合わせを送信するように、さらに/または受信するように構成され得ることを理解されたい。
【0079】
さらに、送信/受信要素122は、
図23Bに単一の要素として示されるものの、WTRU102は、任意の数の送信/受信要素122を含むことが可能である。より詳細には、WTRU102は、MIMO技術を使用することが可能である。このため、一実施形態において、WTRU102は、無線インターフェース116を介してワイヤレス信号を送信するため、および受信するための2またはそれより多くの送信/受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含み得る。
【0080】
トランシーバ120は、送信/受信要素122によって送信されるべき信号を変調するように、さらに送信/受信要素122によって受信された信号を復調するように構成され得る。前述したとおり、WTRU102は、マルチモード能力を有することが可能である。このため、トランシーバ120は、WTRU102が、例えば、UTRAおよびIEEE802.11などの複数のRATを介して通信することを可能にするための複数のトランシーバを含み得る。
【0081】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイユニットもしくは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)に結合されることが可能であり、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128からユーザによって入力されたデータを受け取ることが可能である。また、プロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128にユーザデータを出力することも可能である。さらに、プロセッサ118は、非リムーバブルメモリ130および/またはリムーバブルメモリ132などの任意のタイプの適切なメモリからの情報にアクセスすること、およびそのようなメモリの中にデータを格納することが可能である。非リムーバブルメモリ130は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、ハードディスク、または他の任意のタイプのメモリストレージデバイスを含み得る。リムーバブルメモリ132は、加入者IDモジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカードなどを含み得る。他の実施形態において、プロセッサ118は、サーバ上、または自宅コンピュータ(図示せず)上など、WTRU102上に物理的に配置されていないメモリからの情報にアクセスすること、およびそのようなメモリの中にデータを格納することが可能である。
【0082】
プロセッサ118は、電源134から電力を受けることが可能であり、さらにWTRU102におけるその他の構成要素に対してその電力を分配するように、さらに/または制御するように構成されることが可能である。電源134は、WTRU102に電力を供給するための任意の適切なデバイスであり得る。例えば、電源134は、1または複数の乾電池(例えば、ニッケルカドミウム(NiCd)、ニッケル亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウムイオン(Li−ion)など)、太陽電池、燃料電池などを含み得る。
【0083】
また、プロセッサ118は、WTRU102のロケーションに関する位置情報(例えば、経度と緯度)をもたらすように構成され得るGPSチップセット136に結合されることも可能である。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはそのような情報の代わりに、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114a、114b)から無線インターフェース116を介して位置情報を受信し、さらに/または近くの2またはそれより多くの基地局から受信されている信号のタイミングに基づいてその位置を特定することが可能である。WTRU102は、実施形態と合致したままでありながら、任意の適切な位置特定方法によって位置情報を獲得することが可能であることを理解されたい。
【0084】
プロセッサ118は、さらなるフィーチャ、機能、および/または有線接続もしくはワイヤレス接続をもたらす1または複数のソフトウェアおよび/もしくはハードウェアモジュールを含み得る他の周辺装置138にさらに結合され得る。例えば、周辺装置138が、加速度計、電子コンパス、衛星トランシーバ、デジタルカメラ(写真またはビデオのための)、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、振動デバイス、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザなどを含むことが可能である。
【0085】
図23Cは、RAN104の例示的な実装形態を備えるRAN104a、およびコアネットワーク106の例示的な実装形態を備えるコアネットワーク106aを含む通信システム100の実施形態のシステム図である。前述したとおり、RAN104、例えば、RAN104aは、UTRA無線技術を使用して、無線インターフェース116を介してWTRU102a、102b、および102cと通信することが可能である。また、RAN104aは、コアネットワーク106aと通信状態にあることも可能である。
図23Cに示されるとおり、RAN104aは、無線インターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1または複数のトランシーバをそれぞれが含み得る、ノードB140a、140b、140cを含むことが可能である。ノードB140a、140b、140cはそれぞれ、RAN104a内の特定のセル(図示せず)に関連することが可能である。RAN104aは、RNC142a、142bを含むことも可能である。RAN104aは、実施形態と合致したままでありながら、任意の数のノードBおよびRNCを含むことが可能であることを理解されたい。
【0086】
図23Cに示されるとおり、ノードB140a、140bは、RNC142aと通信状態にあることが可能である。さらに、ノードB140cは、RNC142bと通信状態にあることが可能である。ノードB140a、140b、140cは、Iubインターフェースを介してそれぞれのRNC142a、142bと通信状態にあることが可能である。RNC142a、142bは、Iurインターフェースを介して互いに通信状態にあることが可能である。RNC142a、142bのそれぞれは、それが接続されたそれぞれのノードB140a、140b、140cを制御するように構成され得る。さらに、RNC142a、142bのそれぞれは、外部ループ電力制御、負荷制御、受け付け制御、パケットスケジューリング、ハンドオーバ制御、マクロダイバーシティ、セキュリティ機能、データ暗号化などの他の機能を実行するように、またはサポートするように構成され得る。
【0087】
図23Cに示されるコアネットワーク106aは、メディアゲートウェイ(MGW)144、移動交換局(MSC)146、サービングGPRSサポートノード(SGSN)148、および/またはゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)150を含み得る。前述した要素のそれぞれは、コアネットワーク106aの一部として示されるものの、これらの要素のうちのいずれの1つも、コアネットワーク運用者以外のエンティティによって所有され、さらに/または運用されてもよいことを理解されたい。
【0088】
RAN104aにおけるRNC142aが、IuCSインターフェースを介してコアネットワーク106aにおけるMSC146に接続され得る。MSC146は、MGW144に接続され得る。MSC146およびMGW144は、WTRU102a、102b、102cに、PSTN108などの回線交換ネットワークに対するアクセスをもたらして、WTRU102a、102b、102cと従来の固定電話通信デバイスの間の通信を円滑にすることができる。
【0089】
RAN104aにおけるRNC142aは、IuPSインターフェースを介してコアネットワーク106aにおけるSGSN148に接続されることも可能である。SGSN148は、GGSN150に接続され得る。SGSN148およびGGSN150は、WTRU102a、102b、102cに、インターネット110などのパケット交換ネットワークに対するアクセスをもたらして、WTRU102a、102b、102cとIP対応のデバイスの間の通信を円滑にすることができる。
【0090】
前述したとおり、コアネットワーク106aは、他のサービスプロバイダによって所有され、さらに/または運用される他の有線ネットワークまたはワイヤレスネットワークを含み得るネットワーク112に接続されることも可能である。
【0091】
図23Dは、RAN104の例示的な実装形態を備えるRAN104b、およびコアネットワーク106の例示的な実装形態を備えるコアネットワーク106bを含む通信システム100の実施形態のシステム図である。前述したとおり、RAN104、例えば、RAN104bは、E−UTRA無線技術を使用して、無線インターフェース116を介してWTRU102a、102b、および102cと通信することが可能である。また、RAN104bは、コアネットワーク106bと通信状態にあることも可能である。
【0092】
RAN104bは、eノードB140d、140e、140fを含むことが可能であり、ただし、RAN104bは、実施形態と合致したままでありながら、任意の数のeノードBを含むことが可能であることを理解されたい。eノードB140d、140e、140fはそれぞれ、無線インターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1または複数のトランシーバを含み得る。一実施形態において、eノードB140d、140e、140fは、MIMO技術を実施することが可能である。このため、例えば、eノードB140dが、複数のアンテナを使用して、WTRU102aにワイヤレス信号を送信すること、およびWTRU102aからワイヤレス信号を受信することが可能である。
【0093】
eノードB140d、140e、および140fのそれぞれは、特定のセル(図示せず)に関連することが可能であり、さらに無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、アップリンクおよび/またはダウンリンクにおけるユーザのスケジューリングなどを扱うように構成されることが可能である。
図23Dに示されるとおり、eノードB140d、140e、140fは、X2インターフェースを介して互いに通信することが可能である。
【0094】
図23Dに示されるコアネットワーク106bは、移動性管理ゲートウェイ(MME)143、サービングゲートウェイ145、およびパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ147を含み得る。前述した要素のそれぞれは、コアネットワーク106bの一部として示されるが、これらの要素のうちのいずれの1つも、コアネットワーク運用者以外のエンティティによって所有され、さらに/または運用されてもよいことを理解されたい。
【0095】
MME143は、S1インターフェースを介してRAN104bにおけるeノードB140d、140e、および140fのそれぞれに接続されることが可能であり、さらに制御ノードの役割を果たすことが可能である。例えば、MME143は、WTRU102a、102b、102cのユーザを認証すること、ベアラ活性化/不活性化、WTRU102a、102b、102cの初期アタッチ中に特定のサービングゲートウェイを選択することなどを担い得る。また、MME143は、RAN104bと、GSMまたはWCDMAなどの他の無線技術を使用する他のRAN(図示せず)の間で切り換えを行うための制御プレーン機能をもたらすことも可能である。
【0096】
サービングゲートウェイ145が、S1インターフェースを介してRAN104bにおけるeノードB140d、140e、および140fのそれぞれに接続され得る。サービングゲートウェイ145は、一般に、WTRU102a、102b、102cに/からユーザデータパケットをルーティングすること、および転送することが可能である。サービングゲートウェイ145は、eノードB間ハンドオーバ中にユーザプレーンをアンカリングすること、WTRU102a、102b、102cが利用できるダウンリンクデータがある場合、ページングをトリガすること、WTRU102a、102b、102cのコンテキストを管理すること、および格納することなどの他の機能を実行することも可能である。
【0097】
サービングゲートウェイ145は、WTRU102a、102b、102cに、インターネット110などのパケット交換ネットワークに対するアクセスをもたらして、WTRU102a、102b、102cとIP対応のデバイスの間の通信を円滑にすることができる、PDNゲートウェイ147に接続され得る。
【0098】
コアネットワーク106bは、他のネットワークとの通信を円滑にするすることが可能である。例えば、コアネットワーク106bは、WTRU102a、102b、102cに、PSTN108などの回線交換ネットワークに対するアクセスをもたらして、WTRU102a、102b、102cと従来の固定電話通信デバイスの間の通信を円滑にすることができる。例えば、コアネットワーク106bは、コアネットワーク106bとPSTN108の間でインターフェースの役割をするIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含むことが可能であり、またはそのようなIPゲートウェイと通信することが可能である。さらに、コアネットワーク106bは、WTRU102a、102b、102cに、他のサービスプロバイダによって所有され、さらに/または運用される他の有線ネットワークまたはワイヤレスネットワークを含み得るネットワーク112に対するアクセスをもたらすことが可能である。
【0099】
図23Eは、RAN104の例示的な実装形態を備えるRAN104c、およびコアネットワーク106の例示的な実装形態を備えるコアネットワーク106cを含む通信システム100の実施形態のシステム図である。RAN104、例えば、RAN104cは、IEEE802.16無線技術を使用して、無線インターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するアクセスサービスネットワーク(ASN)であり得る。本明細書で説明されるとおり、WTRU102a、102b、102cの様々な機能エンティティ、RAN104cとコアネットワーク106cの間の通信リンクは、基準ポイントと定義され得る。
【0100】
図23Eに示されるとおり、RAN104cは、基地局102a、102b、102c、およびASNゲートウェイ141を含むことが可能であり、ただし、RAN104cは、実施形態と合致したままでありながら、任意の数の基地局およびASNゲートウェイを含むことが可能であることを理解されたい。基地局102a、102b、102cはそれぞれ、RAN104cにおける特定のセル(図示せず)に関連することが可能であり、さらに無線インターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1または複数のトランシーバをそれぞれ含むことが可能である。一実施形態において、基地局140g、140h、140iが、MIMO技術を実施することが可能である。このため、例えば、基地局140gが、複数のアンテナを使用して、WTRU102aにワイヤレス信号を送信すること、およびWTRU102aからワイヤレス信号を受信することが可能である。また、基地局140g、140h、140iは、ハンドオフをトリガすること、トンネル確立、無線リソース管理、トラフィック分類、サービス品質(QoS)ポリシー執行などの移動性管理機能をもたらすことも可能である。ASNゲートウェイ141は、トラフィック集約ポイントの役割をすることが可能であり、さらにページング、加入者プロファイルのキャッシング、コアネットワーク106cに対するルーティングなどを担うことが可能である。
【0101】
WTRU102a、102b、102cとRAN104cの間の無線インターフェース116は、IEEE802.16仕様を実装するR1基準ポイントと定義され得る。さらに、WTRU102a、102b、および102cのそれぞれが、コアネットワーク106cを相手に論理インターフェース(図示せず)を確立することが可能である。WTRU102a、102b、102cとコアネットワーク106cの間の論理インターフェースは、認証、許可、IPホスト構成管理、および/または移動性管理のために使用され得るR2基準ポイントと定義され得る。
【0102】
基地局140g、140h、140iのそれぞれの間の通信リンクは、WTRUハンドオーバ、および基地局間のデータの転送を円滑にするためのプロトコルを含むR8基準ポイントと定義され得る。基地局140g、140h、140iとASNゲートウェイ141の間の通信リンクは、R6基準ポイントと定義され得る。R6基準ポイントは、WTRU102a、102b、102cのそれぞれに関連する移動性イベントに基づく移動性管理を円滑にするためのプロトコルを含み得る。
【0103】
図23Eに示されるとおり、RAN104cは、コアネットワーク106cに接続され得る。RAN104cとコアネットワーク106cの間の通信リンクは、例えば、データ転送および移動性管理能力を円滑にするためのプロトコルを含むR3基準ポイントと定義され得る。コアネットワーク106cは、モバイルIPホームエージェント(MIP−HA)154、認証認可課金(AAA)サーバ156、およびゲートウェイ158を含み得る。前述した要素のそれぞれは、コアネットワーク106cの一部として示されるが、これらの要素のいずれの1つも、コアネットワーク運用者以外のエンティティによって所有され、さらに/または運用されることが可能であることを理解されたい。
【0104】
MIP−HAは、IPアドレス管理を担うことが可能であり、さらにWTRU102a、102b、および102cが、様々なASN、および/または様々なコアネットワークの間でローミングすることを可能にすることができる。MIP−HA154は、WTRU102a、102b、102cに、インターネット110などのパケット交換ネットワークに対するアクセスをもたらして、WTRU102a、102b、102cとIP対応のデバイスの間の通信を円滑にすることができる。AAAサーバ156は、ユーザ認証を担い、さらにユーザサービスをサポートすることを担うことが可能である。ゲートウェイ158は、他のネットワークとの網間接続を円滑にすることができる。例えば、ゲートウェイ158は、WTRU102a、102b、102cに、PSTN108などの回線交換ネットワークに対するアクセスをもたらして、WTRU102a、102b、102cと従来の固定電話通信デバイスの間の通信を円滑にすることができる。さらに、ゲートウェイ158は、WTRU102a、102b、102cに、他のサービスプロバイダによって所有され、さらに/または運用される他の有線ネットワークまたはワイヤレスネットワークを含み得るネットワーク112に対するアクセスをもたらすことが可能である。
【0105】
図23Eには示されないものの、RAN104cは、他のASNに接続されることが可能であり、さらにコアネットワーク106cは、他のコアネットワークに接続されることが可能であることを理解されたい。RAN104cと他のASNの間の通信リンクは、RAN104cと他のASNの間のWTRU102a、102b、102cの移動性を調製するためのプロトコルを含み得るR4基準ポイントと定義され得る。コアネットワーク106cとその他のコアネットワークの間の通信リンクは、ホームコアネットワークと移動先コアネットワークの間の網間接続を円滑にするためのプロトコルを含み得るR5基準ポイントと定義され得る。
【0106】
特徴および要素が、特定の組み合わせにおいて前段で説明されるものの、各特徴または各要素は、単独で使用されても、他の特徴および要素と任意の組み合わせで使用されてもよいことが当業者には認識されよう。さらに、本明細書で説明される方法は、コンピュータまたはプロセッサによって実行されるようにコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアとして実装され得る。コンピュータ可読媒体の例には、電子信号(有線接続またはワイヤレス接続を介して伝送される)およびコンピュータ可読記憶媒体が含まれる。コンピュータ可読記憶媒体の例には、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、ならびにCD−ROMディスクおよびデジタルバーサタイルディスク(DVD)などの光媒体が含まれるが、以上には限定されない。ソフトウェアに関連するプロセッサが、WTRUにおいて使用するための無線周波数トランシーバ、WTRU、端末装置、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータを実装するのに使用され得る。1または複数の例示的な実施形態による本明細書で説明された特徴および/または要素は、他の1または複数の例示的な実施形態による本明細書で説明された特徴および/または要素と組み合わせて使用されてもよい。