(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施の形態1.
[実施の形態1の装置の構成]
(照明ランプの構成)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる照明ランプの主要構成を示す斜視図である。
図1を参照して、実施の形態1にかかる照明ランプ1の構成を説明する。照明ランプ1は、直管形LEDランプである。
図2は、本発明の実施の形態1にかかる照明ランプの主要構成と特徴を説明するための断面図である。
【0013】
照明ランプ1は、第1端部40および第2端部41を備える筒管4を備えている。筒管4は、外形R1および内径R2を備えている。第1端部40には、筒管4と同心円状の筒型であるアース口金5の第1嵌合部52が接続する。アース口金5は、第1嵌合部52の逆側に底部を備えた第1口金筐体50、およびその底部に取り付けられた1本のアース端子51を備えている。
【0014】
第2端部41には、筒管4と同心円状の筒型である給電口金6の第2嵌合部62が接続する。給電口金6は、第2嵌合部62の逆側に底部を備えた第2口金筐体60、およびその底部に設けられた2本のL型形状の給電端子61を備えている。筒管4の素材は透光性であり、ガラス素材でも樹脂素材でも良い。
【0015】
照明ランプ1は、筒管4の内部に発光部7を備えている。発光部7は、複数のLED素子10が、幅Wを備える長尺の基板20に、直列に一定距離離間しつつ表面実装されたものである。発光部7においてLED素子10と基板20の回路パターンとが電気的に接続されるとともに、基板20はアース端子51および給電端子61と電気的に接続されている。発光部7には図示しない駆動回路などを含んでも良い。基板20は、基材200と、基板電極201とを備えている。これらの構造については、
図5を用いて後ほど説明する。
【0016】
実施の形態1において、基板20の幅(短辺の長さ)寸法Wは、W1=4.00〔mm〕に設定する。実施の形態1では、筒管4に、T8タイプの外管バルブを使用する。実施の形態1において、LED素子10の発光面は、筒管4の筒方向の中心軸OからD1だけ筒管4の内面側に偏移して、筒管4の内面に近接して配設される。つまり、基板20が、LED素子10の光出射方向と逆の方向に、中心軸OからD1だけ偏らせて配置される。実施の形態1では、D1=11.9〔mm〕とする。
【0017】
なお、本発明においてW1は上記寸法に限定されるものではなく、4.00〔mm〕以外の寸法とすることもできる。LED素子10の寸法(L1、L2)、LEDに電流を供給するためのパターン、安全規格に対応して必要となる沿面距離、筒管4の寸法、筒管4への発光部7の取り付け構造など、照明ランプ1の製品仕様によって決定される。また、本発明においてD1は上記寸法に限定するものではない。筒管4の寸法や基板20の厚さ寸法などを含む、照明ランプ1の製品仕様に応じて決定される。
【0018】
基板20を筒管4に取り付ける取付構造は特に限定しないが、例えば図示しない接着部材を用いて筒管4に取付けても良い。あるいは、筒管4が樹脂製である場合には、筒管4の内面に、基板20を取付可能な保持部を筒管4と一体に形成しても良い。また、この図示しない保持部は、別途の部材を用いて筒管4の内部空間に筒管4の内面に基板20を取り付け可能に配設しても良い。
【0019】
図3は、本発明の実施の形態1にかかる照明ランプ1の配光角について説明するための図である。実施の形態1によれば、照明ランプ1を図示しない照明装置(器具)に装着した場合の配光角(度)θ2は、約310°となることが、シミュレーションで確認されている。
【0020】
なお、
図3等に示すとおり、シミュレーションでは、主に中心点Oからの距離D1等の対比を行うため、基板20が非透光性の基材であるものとして、配光角θ2を計算している。
【0021】
配光角θ2(度)は、LED素子10の部品仕様や、筒管4の表面に対する拡散、集光といった光学処理によって変わる。配光角θ2(度)は、図示しない照明ランプ1に装着する照明装置(器具)の光学仕様などによっても変わる。しかし、これらの条件を固定すれば、基板20を器具側に最大偏移(D1)して配設することが配光角(度)の最大化に寄与する。
【0022】
LEDパッケージの配光特性や筒管(外管バルブ)の光学特性などを勘案しながら、照明ランプの設計仕様を満足するように、基板の幅寸法(つまり基板の短辺の長さ)と配設位置とを計算により求める。
【0023】
円の「弦」や「弧」の具体的数値は、幾何学的に一般式で導出することができる。一般に、円の直径をR、配光角に相当する中心角をθ、基板の幅寸法に相当する弦の長さをWとした場合は、W=R×sin(θ/2)である。θは弧度法で測った角度である。θ1は、LEDパッケージの配光特性で、例えばθ1=120°〜130°である。
【0024】
(LED素子の構成)
図4は、本発明の実施の形態1にかかるLED素子10の外観を示す平面図である。
図5は、本発明の実施の形態1にかかるLED素子10と基板20との接続を示す断面図である。以下、これらの図面を用いてLED素子10の構成を説明する。
【0025】
実施の形態1では、LED素子10を基板20に対していわゆるフリップチップ実装する。これにより、基板20の幅(短辺の長さ)寸法Wを最小化できるので、発光部7を筒管4の内(壁)面に近接して配接可能となる。
【0026】
LED素子10は、
図4に示すように、横幅L1、縦幅L2の寸法を備えている。
図5は、
図4のA−A線に沿ってLED素子10を切断した断面構造を示している。
図5に示すように、LED素子10は、その内部にLEDチップ100を有している。LEDチップはいわゆるベアチップである。LED素子10は、その裏面側に、カソード電極107およびアノード電極106を備えている。
【0027】
LEDチップ100は、カソード電極107の上面に接着部材103を介して固定される。カソード電極107とアノード電極106に、LEDチップ100のカソードおよびアノードがワイヤ102を介して接続されている。ケース105がLEDチップ100の周りを囲い、ケース105の内部には蛍光体101を含む封止樹脂104でLEDチップ100が封止される。
【0028】
アノード電極106およびカソード電極107は、それぞれ、LEDチップ100側を向く平面部106a、107aを備えている。平面部107aは、LEDチップ100の実装面となっている。平面部106a、107aから下方に直角に折れ曲がり、ケース105と平行な側面部106b、107bが形成されている。側面部106b、107bから、さらに直角に内側に折れ曲がって、先端部106c、107cが形成されている。その結果、
図4に示すとおり、アノード電極106およびカソード電極107は、それぞれ、全体としてコの字の断面形状を備えている。
【0029】
LED素子を、便宜上、「LED素子本体」と「素子電極」に区分する。そうすると、実施の形態1では、カソード電極107およびアノード電極106が「素子電極」に相当している。また、LED素子10のうち素子電極を除いた部分が、「LED素子本体」に相当している。
図5には、LED素子本体11を模式的に示している。LED素子本体11は、LEDチップ100及びそのパッケージ構造(つまりケース105や封止樹脂104等)である。
【0030】
LED素子10では、LED素子本体11の裏面に素子電極が設けられた構成となっている。素子電極および基板電極201は、LED素子本体11の裏面側の面内に配置されている。「LED素子本体11の裏面側」とは、LED素子10における光出射方向とは逆側を意味している。素子電極および基板電極201が、LED素子本体11の裏面側の面内に収まっており、この面内より外側には突き出ていない。
【0031】
この点について図面を用いて説明する。まず、平面視(図
4の平面図で見た方向)では、LED素子10の外形寸法は、ケース105の外形寸法と一致する。つまり、LED素子10の外形寸法は、
図4のL1×L2である。さらに、実施の形態1では、アノード電極106およびカソード電極107の外形寸法(外側端部の幅寸法および長さ寸法)は、平面視で、ちょうどLED素子10の外形寸法と同じである。さらに、基板電極201の外側端部間の寸法も、LED素子10の外形寸法と同じであるものとする。
【0032】
基板電極201は、
図5に示すように所定の間隔を置いて2つの部分に分かれている。ここで「基板電極201の外側端部の間の寸法」と言った場合には、一方の外側端部201aから逆側の外側端部201bまでの寸法を意味している。なお、
図5では、これと寸法L1がちょうど一致している。
【0033】
このように、LED素子10では、アノード電極106、カソード電極107、および基板電極201が、ケース105の外側に突出することがない。つまり、素子電極が、LED素子本体11の裏面の面内に収まっており、LED素子10と基板20とが対向して重なり合う領域に収まっている。このため、実装面積を最小化することができる。
【0034】
なお、先端部106c、107cの端および基板電極201の外側端部201a、201bが、LED素子10の寸法L1よりも内側に入り込むようにしてもよい。また、素子電極の外形寸法と基板電極201は、必ずしも同一形状および同一面積でなくとも良く、外側端部201a、201bの間の寸法のほうが、素子電極の外形寸法よりも小さくともよい。
【0035】
LED素子10は、青色LEDおよび蛍光体(黄色)の素子構成とする。但し、近紫外LEDおよび3色の蛍光体や、いわゆる3色LEDの素子構成であっても良い。好ましいパッケージタイプとして、SOJ(Small Outline J-leaded)、BGA(Ball Grid Array)、LGA(Land Grid Array)、LLCC (Lead Less Chip Carrier)のいずれかを適用してもよい。
【0036】
基板20は、基材200上に基板電極201が形成されたものである。基板電極201は2つの部分から成っており、それぞれの部分は、アノード電極106の先端部106cおよびカソード電極107の先端部107cと同じ大きさを備えている。その結果、
図4に示すように、基板電極201は寸法L1の外側にはみ出していない。
【0037】
基材200は、電路となる導電性パターンを形成できること、LED素子10を面実装可能できること、パターン上の基板電極(パッド)201とLED素子10が有するアノード電極106およびカソード電極107とが電気的かつ物理的に接続可能な材料であることを満たせばよい。
【0038】
実施の形態1では、基板20の材料として透光性を有する基板(透光性の基材および基板電極)を使用する。具体的には、ガラスや樹脂材料を用いることで、基板20が、LED素子10の搭載面と反対側の裏面にも光が透過するようにする。これにより、一層の広配光角化を可能とする。
【0039】
次に、LED素子10と基板20との接続について説明する。実施の形態1にかかるフリップチップ実装は、半田や導電ペースト等を用いずに、基板電極(パッド)201とLED素子10が有するアノード電極106およびカソード電極107とを接続する実装構造である。これにより、接続に要する面積(実装面積)を小さくすることができる。
【0040】
実施の形態1では、LED素子10を基板20に実装するために、超音波接合工法を用いるものとする。超音波接合工法は、異種金属どうしの接合が容易であること、薄い金属どうしの接合が可能であること、温度特性や導電性に優れること、半田や蝋(ロウ)材と異なりフラックスが不要であること、特別な環境条件が不要であること、表面処理(清浄処理)が不要であること、熟練を必要としないこと、などの利点がある。なお、超音波接合工法に代えて、圧接工法或いは溶接工法を用いてもよい。
【0041】
なお、基板電極(パッド)201、アノード電極106、カソード電極107に、各電極素材と同種(または異種の)素材によって金属バンプを形成して、基板電極(パッド)201とアノード電極106およびカソード電極107との接続に用いても良い。
【0042】
(照明装置の構成)
次に、上記の実施の形態1にかかる照明ランプ1を用いた照明装置を説明する。照明ランプ1は、公知の点灯装置と接続することで、照明装置を構成する。点灯装置は、点灯回路、調光回路、および制御回路を備える。点灯回路は、一端側(入力側)で商用電源に接続し、他端側(出力側)で照明ランプ1に接続される。
【0043】
点灯回路は、商用電源から供給される交流電流を制御し、照明ランプ1に電力を供給して照明ランプ1を点灯させる。調光回路は、指定された調光率に従って照明ランプ1を調光制御するように、点灯回路に制御信号を与える。LED照明ランプを制御するための点灯装置は既に公知であり、新規な事項ではないため、これ以上の説明は省略する。
【0044】
[実施の形態の効果]
(実施の形態に対する比較例およびその課題)
図13は、実施の形態に対する比較例の照明ランプの主要構成と課題を説明する断面図である。なお、LED素子10は、実施の形態1と同様の方法で、基板20dに載置(表面実装)されている。
【0045】
図示のとおり、LED(パッケージ)の発光面は筒管4の筒方向の中心軸と略重なる位置に配設されている。この場合は、筒管4の内壁面との間に必要なクリアランスを確保するために、筒管4の内径寸法R2(24.04〔mm〕)未満の値を設定する。すなわち、例えば、基板20dの幅(短辺の長さ)寸法Wは、W=24.00〔mm〕に設定する。実施の形態1と比較すると大型の基板20dは、実施の形態1で述べたのと同様の構造で筒管4に固定される。
【0046】
図14は、
図13に示すLED素子10の発光面を配設した場合の、照明ランプ1の配光角(度)のシミュレーション結果を重ねた図である。
図13に示す位置にLED素子10の発光面を配設した場合には、照明ランプ1の配光角(度)θ2は、約190°となることが、シミュレーションで確認されている。
【0047】
基板20dが透光性ではないと、基板20dがLED素子10から出射される光を遮蔽するため、実施の形態1と同等の配光角(度)を得ることはできない。仮に、基板20dを透光性の機能を付加すれば改善は可能であるが、基板20dは大型であり、大型の基板20dを筒管4に取り付ける構成が複雑となりやすい。その結果、材料コストや製造コストが増加してしまう。
【0048】
図16は、実施の形態に対する比較例として示す、LED素子110と基板220の接続構造の平面図である。
図17は、
図16のB−B線に沿ってLED素子110を切断した断面図である。LED素子110のケース105は実施の形態1と同様に横幅L1を有しているが、アノード電極206およびカソード電極207の先端部がパッケージの外側に突き出ている。このため、これらの電極を含めた横幅が、
図16に示すとおり、L1を超える大きさLbとなっている。
【0049】
さらに、接続部材3がアノード電極206およびカソード電極207の先端部を覆うように広範囲に塗布されている。なお、接続部材3は、後述する実施の形態2でも述べるが、半田などの接続手段である。
【0050】
その結果、半田等の接続部材3のフィレットが、LED素子10の外形のさらに外側の領域まで及んでしまう。これに応じて、基板220の基板電極221の外側端部の寸法Lcも、基板20の基板電極201よりも大きな幅となっている。その結果、この比較例では、実施の形態1に比して、実装面積が大きくなってしまうという問題がある。
【0051】
図18は、実施の形態に対する比較例として示す、LED素子10と基板220の接続構造を示す図である。
図19は、
図18のC−C線に沿ってLED素子110および基板220を切断した断面図である。
図18および
図19に示す比較例では、実施の形態1と同じLED素子10であるため、アノード電極106およびカソード電極107を含めた寸法は実施の形態1と同じくL1である。しかし、基板電極221の外側端部の寸法Leが実施の形態1の場合に比して大きくなっており、接続部材3を基板電極221に合わせて広範囲に塗布しているので、実装面積が大きくなってしまうという問題がある。
【0052】
これに対し、実施の形態1にかかる基板20においては、基板電極201の各部分が、先端部106cおよび107cとそれぞれ同じ大きさである。さらに、基板電極201の各部分が、先端部106c、107cと対向する領域にのみ形成されている。従って、実装面積を最小限にすることができる。
【0053】
なお、ここでは上記特許文献に記載の技術的課題についても、概略的に説明する。
特許文献1に記載の技術は、異なる複数の向きにLEDから光を出射させるため、異なる複数の向きに対応して、LEDを載置(実装)する複数の基板を用いて構成する必要があり、構造が複雑であるという問題があった。
【0054】
特許文献2に記載の技術は、LED素子を載置(実装)する基板を、ガラス管の内面の離間した2箇所に架橋することを前提にしており、LED素子の外形寸法をはるかに超える短辺(幅)寸法を有する基板が必要となり、基板の材料費を増大させてしまうという問題があった。特許文献3および特許文献4に記載の技術も同様の課題を有していた。
【0055】
また、特許文献2に記載の技術では、この特許文献2の
図3等に図示されているとおり、LED素子がパッケージ外形からさらに外側に突き出た部分を備えている。これは、上記の
図17および
図19に記載の比較例と同種の構造であり、上記比較例と同様の問題点を有していた。
【0056】
さらに、特許文献3には透光性の基板を用いると記載されているが、ガラス管内の中心軸付近にLED素子が配設される構造である。この場合、配光範囲(角度)は最大とならず、また、基板の両端部を保持するために設けられる凹部は配光特性を不連続とし、光学特性の面でも課題を有していた。
【0057】
(実施の形態1の効果)
実施の形態1において、基板20の幅(短辺の長さ)を寸法W1として、LED素子10の発光面を、筒管4の筒方向の中心軸OからD1だけLED素子10の光出射方向と逆側に偏移させている。発光部7を筒管4の内面に近接して配設するので、発光部7が器具側への光を遮蔽する範囲が最小となり、照明ランプ1は最大の配光角度を得ることができる。しかも、基板20は透光性の基材200で形成されているので、さらなる広配光角の向上が達成される。
【0058】
実施の形態1において、基板20の幅(短辺の長さ)寸法Wは、必要最低限の面積に応じたものである。基板20は最小面積となるので、軽量化と材料コストの低減に寄与する。透光性の基板材料を用いた場合であっても、コストアップを避けることができる。
【0059】
また、基板20を小型化することによって、基板20は、複雑な構成を必要とすることなく簡素な方法で筒管4の内部空間に取付けが可能となるので、軽量化、材料コストの低減、および製造コストの低減、製造品質の安定化に寄与する。
【0060】
[実施の形態1の変形例]
以下、図面を参照しつつ、実施の形態1の他の変形例を説明する。LEDパッケージのサイズが多少大きい場合や、LEDパッケージを長尺方法に並列に載置する場合などには、基板の幅(短辺の長さ)は、最小寸法以外のバリエーションから選択されてもよい。
【0061】
図6は、本発明の実施の形態1の第1変形例にかかる照明ランプの主要構成と特徴を説明する断面図である。
図7は、本発明の実施の形態1の第1変形例にかかる照明ランプの配光角を示す図である。
【0062】
第1変形例では、幅W2を備える基板20aを用いている点が、実施の形態1とは異なっている。W2は、W1よりも大きい。基板20aが幅W2を備えることで、本変形例では、LED素子10の発光面は、筒管4の筒方向の中心軸OからD2だけ器具側に偏移して、筒管4の内面に近接して配設される。D2は、D1よりも小さい。
【0063】
図8は、本発明の実施の形態1の第2変形例にかかる照明ランプの主要構成と特徴を説明する断面図である。
図9は、本発明の実施の形態1の第2変形例にかかる照明ランプの配光角を示す図である。
【0064】
第2変形例では、幅W3を備える基板20bを用いている点が、実施の形態1とは異なっている。W3は、W2よりも大きい。基板20bが幅W3を備えることで、本変形例では、LED素子10の発光面は、筒管4の筒方向の中心軸OからD3だけ器具側に偏移して、筒管4の内面に近接して配設される。D3は、D2よりも小さい。
【0065】
図10は、本発明の実施の形態1の第3変形例にかかる照明ランプの主要構成と特徴を説明する断面図である。
図11は、本発明の実施の形態1の第3変形例にかかる照明ランプの配光角を示す図である。
【0066】
第3変形例では、幅W4を備える基板20cを用いている点が、実施の形態1とは異なっている。W4は、W3よりも大きい。基板20cが幅W4を備えることで、本変形例では、LED素子10の発光面は、筒管4の筒方向の中心軸OからD4だけ器具側に偏移して、筒管4の内面に近接して配設される。D4は、D3よりも小さい。
【0067】
図15は、実施の形態1およびその第1〜3変形例が有する、比較例に対する優位性を説明するための表である。実施の形態1およびその第1〜3変形例が有する有利な効果について、比較例と対比しつつ説明する。
【0068】
図15の表は、筒管4の筒方向の中心軸Oから偏移させた距離D1〜D4と、基板20a〜20dそれぞれの幅W1〜W4とを備える場合の、配光角θ2(度)のシミュレーション結果をまとめたものである。
図13および
図14に示した比較例では、D=0.00〔mm〕、W=24.00〔mm〕である。この表に示すように、実施の形態1およびその変形例では、比較例と比べて、配光角θ2が飛躍的に大きくなっている。
【0069】
なお、実施の形態1では、パッケージ化されたLED素子10を、基板20に実装している。しかしながら、本発明はこれに限られるものではなく、LEDチップ100を直接に基板20に実装するいわゆるベアチップ実装技術を用いてもよい。その場合の実装方法は、フリップチップ実装であることが好ましく、超音波接合工法、圧接工法、溶接工法のいずれかを用いてもよい。
【0070】
LEDチップ100を基板20にベアチップ実装する場合には、LEDチップ100そのものが「LED素子本体」に相当する。そして、LEDチップ100の裏面に設けられるべき電極(具体的には、金属バンプ)が、「素子電極」に相当する。
【0071】
この変形例においてLEDチップ100のベアチップ実装を行う場合にも、LED素子本体(LEDチップ100)の裏面の面内において、素子電極(金属バンプ)および基板電極が収まっていることが好ましい。これにより、実装面積を極小化することができる。
【0072】
実施の形態1では、基板20をガラス等の透光性の基材200で形成したが、フィルム状(シート状)の基板であって透光性あるいは半透光性のものを使用してもよい。筒管4の内面に接するように、このフィルム状の基板を曲げて取り付けてもよい。
【0073】
こうすることで、LED素子10の発光面を、筒管4の筒方向の中心軸Oから最大限、器具側に偏移させることができ、筒管4の内面に最大限近接して配設することができる。よって、一層の広配光角化が可能であり、また、軽量化も可能となる。
【0074】
フィルム状の基板に対しても、LEDチップ100を直接に実装してもよい。また、基板20を非透光性の基材で形成してもよい。少なくとも中心軸Oからの偏移により得られる広配光角化の効果は得られるからである。
【0075】
筒管4の素材は、ガラス素材の筒管と樹脂素材の筒管とを積層構造としたハイブリッド管でも良い。口金(実施の形態1ではアース口金5および給電口金6)のタイプは限定しない。嵌合部(実施の形態1ではアース口金5の第1嵌合部52および給電口金6の第2嵌合部62)の構造や口金と筒管との嵌合の方法は、
図1に示した具体的構造に限定されるものではない。
【0076】
実施の形態2.
実施の形態2にかかる照明ランプ1は、LED素子10において接続部材3が用いられている点を除き、実施の形態1と同様の構成を備えている。従って、実施の形態2にかかる照明ランプ1も、実施の形態1と同様に、筒管4および発光部7を備える。
【0077】
図12は、本発明の実施の形態2にかかるLED素子と基板との接続を示す断面図である。以下、
図12を参照して、LED素子10と基板20との接続(実施の形態1との相異部分)を説明する。実施の形態2にかかるフリップチップ実装方法では、接続部材3を用いて、基板電極(パッド)201とLED素子10が有するアノード電極106およびカソード電極107とを接続する。
【0078】
接続部材3としては、半田、導電ペースト、ACF(異方性導電フィルム)、ACP(異方性導電ペースト)、金属バンプ等を用いることができる。具体的な好ましいパッケージタイプとしては、実施の形態1と同様に、SOJ、BGA、LGA、LLCCを用いてもよい。
【0079】
実施の形態2では、接続部材3は、アノード電極106およびカソード電極107の先端部106c、107cにのみ設けられている。さらに、基板電極201が先端部106c、107cと同じ大きさであり、且つ接続部材3が先端部106c、107cと対向する領域をはみ出さないように形成されている。従って、実装面積を最小限にすることができる。
【0080】
実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、配光角度の最大化、基板20を最小面積とすることによる軽量化および材料コスト低減、基板20の小型化に伴う製造コスト低減、製造品質安定化といった効果を得ることができる。