【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 株式会社フードシティによる試験導入 導入日: 平成25年3月25日 導入した場所: 名古屋第一赤十字病院内 5F食堂(愛知県名古屋市中村区道下町3丁目35番地)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 株式会社デジアイズによる試験導入 導入日: 平成25年6月7日 導入した場所: 株式会社デジアイズ内 社員食堂(岩手県奥州市前沢区字高畑31)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 日経産業新聞にて掲載 発行日: 平成25年7月31日 刊行物: 日経産業新聞 発行者: 日本経済新聞社
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 日刊工業新聞にて掲載 発行日: 平成25年8月6日 刊行物: 日刊工業新聞 発行者: 日刊工業新聞社
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 INTER−FOOD JAPAN 2013(第6回 居酒屋産業展/第5回 飲食店開業支援展/第4回 販促・店舗装飾EXPO)への出展 展示会名: INTER−FOOD JAPAN 2013(第6回 居酒屋産業展/第5回 飲食店開業支援展/第4回 販促・店舗装飾EXPO) 開催日: 平成25年8月5日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第1実施形態>
[券売機の外観例]
以下、本実施形態の券売機について説明する。本実施形態の券売機としては、飲食店に設置され、顧客が商品を選択して精算を行うのに応じて食券を発行するというものを例に挙げる。
【0018】
図1は、本実施形態における券売機100の外観例を示している。同図においては、券売機100における前面側のパネルが示されている。
同図に示すように、券売機100の前面には、操作表示パネル111が備えられる。操作表示パネル111は、顧客が商品を選択して購入するための画像が表示される。また、操作表示パネル111は、タッチパネルを備えることで、画面上の画像に対して指を触れることによる操作が可能である。顧客は、操作表示パネル111に表示された画像上に対してタッチ操作を行うことで、商品の選択や精算の指示などを行うことができる。
【0019】
また、券売機100には、顧客が支払のための貨幣を投入する部位として、コイン投入口105と紙幣投入口106が備えられる。
コイン投入口105は、硬貨(コイン)が投入される部位である。紙幣投入口106は、紙幣が投入される部位である。
払出口109は、精算の際に釣銭が排出される部位である。
【0020】
リーダー部110(入力部の一例)は、クーポン券からクーポン情報(入力情報の一例)を読み取る部位である。クーポン券は、顧客に特定のサービスを利用してもらうための券である。このようなクーポン券は、例えば紙媒体やカードなどとして配布されてもよいし、店舗側が運用するサーバなどから、クーポン券のデータを顧客の端末に対して送信することにより配布してもよい。
【0021】
クーポン券には、例えばバーコードなどによるコード情報としての形式のクーポン情報が含まれている。クーポン情報は、クーポン券が利用可能な店舗を示す利用可能店舗情報、クーポンが利用可能な期限(期間)を示す有効期限情報、クーポン券に対応したサービスを提供する商品画面を示す商品画面識別子を含む。なお、有効期限は、会員用商品画面を表示させることのできる資格についての有効性(有効または無効のいずれであるのか)を示す有効情報の1つである。
【0022】
顧客がクーポン券において示されるバーコードをリーダー部110の手前にかざすことで、リーダー部110がバーコードを検出し、検出したバーコードの読み取りを行う。これにより、リーダー部110がクーポン情報を読み取ることができる。
なお、例えばクーポン券にIC(Integrated Circuit)チップを埋め込んでおき、ICチップにクーポン情報を記憶させてもよい。この場合、リーダー部110は、通信距離内のICチップと通信を行ってクーポン情報を取得するように構成すればよい。
【0023】
[券売機によるサービス提供例]
本実施形態の券売機100を備える飲食店は会員制度を設けている。会員の顧客に対しては、会員でない一般顧客に対するサービスよりも優遇された内容のサービスを提供するようにしている。例えば、同じ商品であっても会員の顧客の割引率が一般顧客よりも高い、あるいは、会員にのみ無料でスープやデザートなどのサービスが付くといったものである。
このように一般顧客と会員とで異なるサービスを提供するにあたり、本実施形態の券売機100は、一般顧客と会員とでそれぞれ異なるサービス内容が反映された商品画面を提示する。
なお、商品画面とは、顧客が購入したい商品(メニュー)を選択する操作を行うための画面である。また、商品画面には、顧客に向けて各種のサービス内容も表示されている。例えば、「本日、カレー○○円引き!」「餃子セットにはスープを無料サービス」などのようなサービス内容を表す表示が商品画面上にて行われる。このような商品画面は、顧客にサービスを提供するためのサービス提供画面の一例である。
【0024】
図2を参照して、本実施形態の券売機100における商品画面の遷移について説明する。なお、
図2の説明にあたっては、会員として、Aランク会員とBランク会員との異なる2種類の種別が定められている場合を例に挙げる。そして、Aランク会員は、Bランク会員よりもランクが高く、サービス内容についてもBランク会員より優遇される。
【0025】
まず、券売機100の操作表示パネル111における初期表示としては、
図2(a)に示すように、一般顧客用商品画面P1(第1サービス提供画面の一例)が表示される。また、初期表示においては、一般顧客用商品画面P1とともに、例えば「会員の方はクーポン券をリーダー部にかざして下さい」のように、顧客が会員である場合には、クーポン券をリーダー部110により読み取らせることを促す表示が行われる。
【0026】
券売機100の前に立って商品を購入しようとする顧客がAランク会員またはBランク会員である場合、顧客は、自分が所有しているクーポン券のバーコード部分をリーダー部110の前にかざし、券売機100にクーポン券のクーポン情報を読み取らせる。
【0027】
クーポン情報には、前述のように、利用可能店舗情報、有効期限情報、商品画面識別子(例えば遷移先の商品画面としてのページ情報)が含まれる。
ここで、券売機100は、クーポン情報における利用可能店舗情報と有効期限情報を利用して、クーポン券に対応するサービスを提供する商品画面を表示可能な条件(商品画面表示条件)を満たしているか否かについて判定する。具体的に、券売機100は、商品画面表示条件として、利用可能店舗情報に自機の設置されている店舗が含まれており、かつ、有効期限情報が示す有効期限に現日時が含まれているか否かについて判定する。
商品画面表示条件を満たしている場合、券売機100は、クーポン情報における商品画面識別子が示す商品画面を操作表示パネル111に表示させる。
【0028】
具体的に、クーポン情報における商品画面識別子がAランク会員に対応する商品画面を示している場合、券売機100は、読み取られた商品画面識別子に基づき
図2(b)に示すように、操作表示パネル111の表示について、一般顧客用商品画面P1からAランク会員用商品画面P2(第2サービス提供画面の一例)に遷移させる。
また、クーポン情報における商品画面識別子がBランク会員に対応する商品画面を示している場合、券売機100は、読み取られた商品画面識別子に基づき
図2(c)に示すように、操作表示パネル111の表示について、一般顧客用商品画面P1からBランク会員用商品画面P3(第2サービス提供画面の一例)に遷移させる。
【0029】
また、顧客がAランク会員でもBランク会員でもない一般顧客である場合、クーポン券は所持していないので、クーポン情報が読み取られることもない。この場合、操作表示パネル111の表示は
図2(a)の状態の初期表示を保つ。
また、顧客がAランク会員またはBランク会員であっても、クーポン券が期限切れの場合には、前述の表示条件を満たさない。従って、この場合にも、操作表示パネル111の表示は
図2(a)の状態の初期表示のままであり、会員用商品画面に遷移しない。ただし、クーポン券が期限切れであることにより
図2(a)の状態の初期表示のままとする場合には、クーポン券が期限切れであることを顧客に通知するメッセージが表示される。
【0030】
このように、本実施形態の券売機100は、クーポン券のクーポン情報を読み取ることにより、表示を一般顧客用商品画面P1から、会員のみを対象としたサービスを提供できる会員専用の商品画面に遷移させることができる。
【0031】
ここで、一般顧客用商品画面P1、Aランク会員用商品画面P2、Bランク会員用商品画面P3のそれぞれにおいては、例えば、多数の商品の提示とともに、顧客に向けてのサービスが提示されている。顧客は、このように提示されるサービスのうちで気に入ったものがあれば、そのサービスが受けられる商品を選択して購入する操作を行えばよい。これにより、顧客は、値引きや無料サービス品の追加などのサービスを享受することができる。
そのうえで、Aランク会員用商品画面P2とBランク会員用商品画面P3は、一般顧客用商品画面P1よりも顧客を優遇したサービス内容を提示している。さらにAランク会員用商品画面P2とBランク会員用商品画面P3とを比較した場合には、Aランク会員用商品画面P2がBランク会員用商品画面P3よりも優遇されたサービスを提供する内容になっている。つまり、本実施形態においては、クーポン券を読み取らせることによって、顧客の種別に応じて異なるサービスを提供することができる。
【0032】
そのうえで、本実施形態においては、クーポン券は具体的なサービス内容との対応付けは行われておらず、サービスを提供するための商品画面と対応付けられている。これにより、本実施形態では、商品画面に掲載するサービスの内容を変更することで、1つのクーポン券に対応させて多様なサービスを容易に提供できる。
例えば、サービス内容を印刷したクーポン券を顧客に配布するという態様では、クーポン券に対応するサービスが固定的になってしまうために、本実施形態のようにサービスの多様性を与えることは難しい。
【0033】
さらに、本実施形態においては、一般顧客用商品画面P1、Aランク会員用商品画面P2、Bランク会員用商品画面P3は、例えば本部にて作成され、サーバ装置200を介して店舗の券売機100にデータとして配信される。
このように商品画面のデータを本部側から配信する態様とすることで、本部側で必要に応じていつでも表品画面を編集し直してサービス内容を変更することが可能である。これにより、本実施形態としては、そのときの売上状況や当日の天候などに応じてサービス内容を柔軟に変更することも可能である。
【0034】
[券売機の構成例]
図3は、本実施形態の券売機100の構成例を示している。なお、同図において、
図1と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
同図に示す券売機100は、CPU101、RAM102、記憶部103、通信部104、コイン投入口105、紙幣投入口106、貨幣識別部107、貨幣払出部108、払出口109、リーダー部110、操作表示パネル111、印字部112を備える。
CPU(Central Processing Unit)101は、記憶部103に記憶されるプログラム(図示せず)を実行することにより、券売機100における各種の制御を実行する。CPU101は、表示制御部、精算部の一例である。
RAM(Random Access Memory)102は、CPU101の作業領域であり、演算結果が一時的に記憶される。
【0035】
記憶部103は、例えばフラッシュメモリやハードディスクなどを備え、CPU101が利用する各種の情報を記憶する。同図において、記憶部103は、商品ファイル記憶部131と商品画面制御データ記憶部132とを含む。
【0036】
商品ファイル記憶部131は、商品ファイルを記憶する。商品ファイルは、商品に関連する所定の情報を商品ごとに格納した情報である。
図4は、商品ファイル記憶部131が記憶する商品ファイルの構造例を示している。同図に示すように、商品ファイルは、1つの商品に対応する品番ごとに、品名、値段、画像データが対応付けられる。
品番は、対応の商品を一意に示す番号である。値段は対応の商品に設定された価格を示す。画像データは、商品画面において対応の商品のキー(ボタン)に表示すべき画像のデータである。
【0037】
ここで、本実施形態の商品ファイルにおいては、同図における「カレー」の例として示すように、同じ品名であっても値段が異なる商品については、値段ごとに応じて異なる品番が対応付けられるようにして管理される。
このように、商品ファイルにおいて同じ商品であっても値段が異なるものについては個別に管理することで、同じ商品について、商品画面(一般顧客用商品画面P1、Aランク会員用商品画面P2、Bランク会員用商品画面P3)ごとに異なる値段を設定するための制御を容易に実現できる。
【0038】
商品画面制御データ記憶部132は、商品画面制御データ(サービス提供画面制御データの一例)を記憶する。商品画面制御データは、
図2に例示したような各商品画面(一般顧客用商品画面P1、Aランク会員用商品画面P2、Bランク会員用商品画面P3)の表示に利用されるデータである。
CPU101は、商品画面制御データを利用して、一般顧客用商品画面P1、Aランク会員用商品画面P2、Bランク会員用商品画面P3を操作表示パネル111に表示させる。
なお、一般顧客用商品画面P1、Aランク会員用商品画面P2、Bランク会員用商品画面P3の各データは、例えば階層化などによって複数の画面から構成されていてもよい。
【0039】
商品画面制御データは、例えば、キーファイルとサービス管理ファイルとを含む。これに応じて、商品画面制御データ記憶部132は、キーファイル記憶部132aとサービス管理ファイル記憶部132bとを備える。
キーファイル記憶部132aはキーファイルを記憶する。本実施形態の商品画面は、商品ごとに対応した複数のキー(ボタン)が表示される。顧客は、商品画面上で表示されたキーを操作することによって商品を選択できる。キーファイルは、商品画面上のキーを表示するのに利用される情報である。
【0040】
図5はキーファイル記憶部132aが記憶するキーファイルの構造例を示している。
同図に示すキーファイルは、商品画面に配置されるキーごとに1つのレコードが対応する。1つのキーに対応して、1つのレコードは、キー番号、品番、支点座標、キーサイズ、商品画面識別子、品名、画像データを含む。
キー番号は、対応のキーに付与された番号を示す。品番は、対応のキーに表示される商品の番号を示す。
始点座標は、対応のキーが配置される商品画面上での始点となる1つの座標を示す。キーサイズは、対応のキーのサイズとして、例えば縦方向と横方向のサイズを示す。
商品画面識別子は、対応のキーが配置される商品画面を示す。これまでの説明から理解されるように、本実施形態における商品画面識別子によっては、顧客の種別(一般顧客、Aランク会員、Bランク会員)に応じた一般顧客用商品画面P1、Aランク会員用商品画面P2、Bランク会員用商品画面P3のそれぞれが示される。
品名は、対応のキーに表示される商品の名称を示す。画像データは、対応のキーに表示される画像である。
【0041】
CPU101は、1つの商品画面を表示させるにあたり、表示すべき商品画面の商品画面識別子を含むレコードをキーファイルから取得し、取得したレコードにおける各属性の情報を利用して、例えば商品の画像が表示されたキーを商品画面の背景画像上に配置させる。この際、CPU101は、レコードにおける品番に対応付けられた品名と画像データを商品ファイルから取得し、取得した品名と画像データを対応のキーの画像として表示させる。
ただし、1つのキー番号には一定範囲内で複数の品番を対応させることができる。1つのキー番号に複数の品番(商品)を対応させている場合、商品ファイルから1つの品名と画像データを特定して取得できない。このような場合に、CPU101は、キーファイルのレコードにおいて格納されている品名と画像データとを利用してキーの画像を生成する。したがって、キーファイルにおける品名と画像データは、必須ではなく、1つのキー番号に1つの品番(商品)を対応させている場合には格納しておく必要はない。
【0042】
サービス管理ファイル記憶部132bは、サービス管理ファイルを記憶する。サービス管理ファイルは、サービス内容の異なる商品画面のそれぞれを顧客種別と対応付ける情報である。
図6は、記憶部103が記憶するサービス管理ファイルの構造例を示している。同図において、サービス管理ファイルは、商品画面識別子ごとに顧客種別と有効期限とが対応付けられている。なお、サービス番号は、第2の実施形態に対応する情報であることから、ここでの説明は省略する。
【0043】
商品画面識別子は、対応の商品画面を一意に示す識別子である。顧客種別は、商品画面が対応する顧客の種別を示す。
また、商品画面にて提供されるサービスには有効期限が設定されている。つまり、商品画面には有効期限が対応付けられる。サービス管理ファイルにおける有効期限は、対応の商品画面により提供されるサービスの有効期限を示す。
【0044】
なお、同図に示すサービス管理ファイルの構造では、一般顧客、Aランク会員、Bランク会員ごとの区分にしたがって商品画面が対応付けられている。しかし、例えば、例えば、Aランク会員あるいはBランク会員をさらに細分化したサブランクを設定し、サブランクごとに商品画面を対応付けるようにすることも可能である。
【0045】
説明を
図3に戻す。
通信部104は、ネットワーク300を介してサーバ装置200と通信を実行する。
【0046】
貨幣識別部107は、コイン投入口105に投入された硬貨の種別と、紙幣投入口106に投入された紙幣の種別を識別する。
【0047】
貨幣払出部108は、券売機100内にて蓄えられている硬貨や紙幣を、釣銭や払戻金として払い出す部位である。
払出口109は、貨幣払出部108によって払い出された硬貨や紙幣が排出される部位である。
【0048】
リーダー部110は、前述のようにクーポン券に印刷されたバーコードを読み取ることによりクーポン情報を取得する。
操作表示パネル111は、CPU101の制御に応じて画像を表示する。また、操作表示パネル111は、タッチ操作が行われるのに応じて操作情報をCPU101に出力する。CPU101は、操作情報に応じて所定の処理を実行する。
【0049】
印字部112は、CPU101の制御に応じて、食券に印字を行い、印字した食券を発行する。印字した食券は、払出口109に排出される。
【0050】
[サーバ装置]
図3においては、サーバ装置200も示されている。サーバ装置200は、券売機100の上位装置である。券売機100は、例えば店舗を管理する本部に設置され、店舗に設置される券売機100とネットワーク300を介して通信が可能なように接続されている。なお、本部が複数の店舗を管理する場合、サーバ装置200は、複数の店舗ごとに設置される複数の券売機100と接続されてもよい。
【0051】
本部においては、顧客種別ごとの商品画面制御データを作成する。作成された商品画面制御データはサーバ装置200から券売機100に対して送信される。
本部は、これまでの売上状況や天候などに応じてサービス内容を変更する場合には、サービス内容を変更した商品画面制御データを作成し、サーバ装置200にアップロードすればよい。サーバ装置200はアップロードされた商品画面制御データを券売機100に対して送信する。
このように、商品画面制御データを券売機100に送信する構成により、本部にて商品画面制御データを編集するだけでサービス内容を柔軟に変更することが可能とされている。
【0052】
図7は、サーバ装置200の構成例を示している。同図に示すサーバ装置200は、通信部201、CPU202、RAM203、記憶部204を備える。
通信部201は、ネットワーク300を介して券売機100と通信を実行する。
【0053】
CPU(Central Processing Unit)202は、記憶部204に記憶されるプログラム(図示せず)を実行することにより、券売機100における各種の制御を実行する。
RAM(Random Access Memory)203は、CPU202の作業領域であり、演算結果が一時的に記憶される。
【0054】
記憶部204は、例えばフラッシュメモリやハードディスクなどを備え、CPU202が利用する各種の情報を記憶する。同図においては、記憶部204は、商品画面制御データ記憶部241と特典管理ファイル記憶部242とを備える。
商品画面制御データ記憶部241は、商品画面制御データを記憶する。前述のように商品画面制御データは、キーファイルとサービス管理ファイルとを含む。これに対応して、商品画面制御データ記憶部241は、キーファイル記憶部241aとサービス管理ファイル241bとを備える。商品画面制御データ記憶部241が記憶する商品画面制御データ(キーファイル及びサービス管理ファイル)は、前述のように、本部が編集し、アップロードしたものである。また、編集者の操作に応じて商品画面制御データの編集が可能なようにサーバ装置200を構成してもよい。
【0055】
特典管理ファイル記憶部242は、特典管理ファイルを記憶する。顧客に特典を提供するのに利用されるファイルである。具体的に、特典管理ファイルは、顧客情報と、顧客の種別ごとに提供すべき特典のデータを含む。
例えば、Aランク会員にクーポン券を配布しようとする場合、特典管理ファイルには、Aランク会員用のクーポン券のデータが登録される。CPU202は、特典管理ファイルの顧客情報において登録されているAランク会員の端末のアドレス(メールアドレスなど)に対して、Aランク会員用のクーポン券のデータを送信する。これにより、Aランク会員の端末にAランク会員のクーポン券が送信される。Aランク会員は、例えば端末が受信したクーポン券のデータを端末で表示させてかざしたり、クーポン券のデータを印刷したものをかざしたりすることで、券売機100のリーダー部110に読み取らせることができる。
【0056】
CPU202は、例えば運用者による送信指示などに応じて、商品画面制御データを商品画面制御データ記憶部241から読み出す。CPU202は、読み出した商品画面制御データを券売機100に送信する。
券売機100は、サーバ装置200から受信した商品画面制御データを、記憶部103における商品画面制御データ記憶部132に記憶させる。
このようにして、券売機100は、商品画面制御データを取得することができる。また、券売機100は、受信した商品画面制御データによりこれまで記憶していた商品画面制御データを更新する。これにより、以降において、操作表示パネル111に表示される商品画面の内容も変更される。
【0057】
なお、同図では、サーバ装置200が、券売機100への商品画面制御データの送信と、顧客の端末へのクーポン券のデータの送信を行っている。しかし、券売機100への商品画面制御データを送信するサーバ装置と、顧客の端末へのクーポン券のデータの送信を行うサーバ装置とがそれぞれ個別に備えられてもよい。
【0058】
[処理手順例]
図8のフローチャートは、第1実施形態の券売機100が、商品画面の表示に関連して実行する処理手順例を示している。
【0059】
ステップS101:券売機100におけるCPU101は、初期表示として、操作表示パネル111における一般顧客用商品画面P1の表示を開始させる。
【0060】
ステップS102:一般顧客用商品画面P1を表示させている状態の下で、CPU101は、リーダー部110によるクーポン情報の読み取りが行われたか否かについて判定する。
クーポン情報の読み取りが行われていない場合、CPU101は、ステップS105に処理を進める。
【0061】
ステップS103:ステップS102にてクーポン情報の読み取りが行われた場合、CPU101は、読み取られたクーポン情報を取得する。そして、前述のように、取得したクーポン情報に含まれる利用可能店舗情報及び有効期限情報が表示条件を満たしているか否かについて判定する。
表示条件を満たしていない場合、CPU101は、ステップS105に処理を進める。
【0062】
ステップS104:表示条件を満たしている場合、CPU101は、読み取られたクーポン情報における商品画面識別子に対応するレコードをキーファイルから取得し、取得したレコードの情報を前述のように利用してキーを配置するように商品画面を生成する。そして、生成した商品画面を操作表示パネル111に表示させる。
このようにして、ステップS104によっては、
図2にて説明したように、顧客がクーポン券をリーダー部110に読み取らせるのに応じて、会員用商品画面が表示される。つまり、クーポン券がAランク会員に対応したサービスを提供するものである場合には、Aランク会員用商品画面P2が表示される。また、クーポン券がBランク会員に対応したサービスを提供するものである場合には、Bランク会員用商品画面P3が表示される。
【0063】
ステップS105:CPU101は、ステップS101により一般顧客用商品画面P1が表示されている状態、あるいは、ステップS104によりAランク会員用商品画面P2またはBランク会員用商品画面P3が表示されている状態において、精算が終了するのを待機している。
なお、精算が終了するまでの間においては、顧客は、表示されている商品画面に対して商品選択の操作を行い、支払金額の投入などを行う。この際、顧客は、商品画面に表示されているいくつかのサービスの通知を見て、気に入ればそのサービスに該当する商品を選択する。
【0064】
そして、精算が終了するのに応じて、CPU101は、ステップS101に処理を戻す。つまり、精算終了後においては、必ず初期表示による一般顧客用商品画面P1の表示に戻るようにされている。この際、CPU101は、これまで操作が可能な状態で会員用商品画面(Aランク会員用商品画面P2またはBランク会員用商品画面P3:第2サービス提供画面の一例)を表示させていた場合、精算が終了するのに応じて、一般顧客用商品画面P1に戻すことにより、会員用商品画面について操作が不可の状態とする。
これにより、例えば会員用商品画面が表示された状態のまま次の顧客の順番になり、次の顧客がクーポン券を読み取らせることなく会員用商品画面を利用して精算が行われてしまうような不都合を回避できる。
あるいは、精算の終了後においても会員用商品画面については表示させたうえで、精算の終了後に会員用商品画面に対する操作によって選択されたサービスに応じた次の精算については不可とする(禁止する)ように構成してもよい。このように構成しても、次の顧客がクーポン券を読み取らせることなく会員用商品画面を利用して精算が行われてしまうことを回避できる。
【0065】
なお、会員用商品画面の表示の有効性の判定に利用される有効情報としては、有効期限の他に、クーポン券を利用可能な回数を示す有効回数であってもよい。
この場合には、例えば、クーポン情報にクーポン券を一意に識別するクーポン券識別子も含める。そのうえで、券売機100は、クーポン券が利用されるのに応じて、クーポン情報に含まれていたクーポン券識別子をサーバ装置200に送信する。サーバ装置200は、送信されたクーポン券識別子にクーポン券の使用回数を対応付けて記憶する。
券売機100は、クーポン券からクーポン情報を読み取ると、クーポン情報に含まれるクーポン券識別子をサーバ装置200に送信して、使用可否を問い合わせる。サーバ装置200は、問い合わせに応答して、受信したクーポン券識別子に対応する使用回数を参照する。サーバ装置200は、使用回数が有効回数以下であれば使用可能であることを券売機100に通知し、使用回数が有効回数を越えていれば使用不可であることを券売機100に通知する。
券売機100は、
図8のステップS103として、使用可能の通知を受けた場合にはステップS104に進み、使用不可の通知を受けた場合にはステップS105に進むようにすればよい。
【0066】
<第2実施形態>
[概要]
続いて、本願発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態の券売機100は、予め特定ランクの会員に所定の桁数の番号(以降、サービス番号と呼ぶ)を通知しておくようにする。
なお、通知の態様としては、特定ランクの会員のメールアドレスを登録してもらうようにしたうえで、登録されたメールアドレスを宛先として、サービス番号の記載された電子メールを送信すればよい。あるいは、はがきやダイレクトメールなどで郵送することによりサービス番号を通知してもよい。
【0067】
そして、サービス番号の通知を受けた特定ランクの会員は、券売機100が設置された店舗に赴き、券売機100に表示される案内に従ってサービス番号に対応する数値を入力(指定)する操作を行う。ここで、入力したサービス番号が正しければ、券売機100は、特定ランクの会員向けの会員用商品画面を表示する。一方、入力したサービス番号が正しくなければ、券売機100は、特定ランクの会員向けの会員用商品画面の表示には遷移しない。
【0068】
図9を参照して、第2実施形態に係る券売機100における商品画面の遷移例について説明する。
なお、以降の説明にあたり、第2実施形態における顧客種別は、一般顧客、カード会員、メール会員の3種類である場合を例に挙げる。一般顧客は、カード会員とメール会員のいずれでもない顧客である。カード会員は、店舗側に会員として登録しており、会員カードを所有している会員である。メール会員は、カード会員よりもランクが高い会員であり、カード会員のうちで、店舗側にメールアドレスを登録している会員である。
ここで、会員カードには、会員カードを一意に識別するカード識別子などの情報を含むカード情報が記憶されている。
【0069】
第2実施形態の券売機100の場合、操作表示パネル111の初期表示として、
図9(a)に例示する顧客種別選択画面が表示される。顧客種別選択画面は、一般顧客と会員(カード会員またはメール会員)のうちのいずれかを顧客が選択する画面である。
顧客は、自分が会員(カード会員とメール会員のうちのいずれか)である場合には、顧客種別選択画面において配置される会員ボタンBT1と一般顧客ボタンBT2のうち、会員ボタンBT1をタッチする操作を行う。一方、顧客は、自分が会員ではない場合には、一般顧客ボタンBT2をタッチする操作を行う。
【0070】
一般顧客ボタンBT2が操作された場合、操作表示パネル111は、
図9(b)に示すように一般顧客用商品画面P11が表示される状態に変化する。この場合、一般顧客である顧客は、表示された一般顧客用商品画面P11に対する操作によって商品を選択し、精算を行う。
一方、一般顧客ボタンBT2が操作された場合、操作表示パネル111は、
図9(c)に例示するように会員カードを券売機100に読み取らせることを顧客に案内するためのカード提示案内画面の表示に変化する。そこで、顧客は、自分が所有している会員カードをリーダー部110にかざして、リーダー部110にカード情報の読み取りを実行させる。
【0071】
なお、第2実施形態において、リーダー部110は、会員カードに印刷されたコード情報としてのカード情報を読み取る構成でもよいし、会員カードに備えられたICチップに記憶されたカード情報を読み取る構成でもよい。
【0072】
券売機100は、会員カードからのカード情報の読み取りを行うと、カード情報に含まれるカード識別子などに基づいて、会員カードが使用可能なものであるか否かについてのカード認証を実行する。
カード認証が不成立の場合には、
図9(b)の一般顧客用商品画面P11の表示に遷移する。一方、カード認証が成立した場合、操作表示パネル111は、
図9(d)のカード会員用商品画面P13を表示する状態に遷移する。ここで、同図に示す操作表示パネル111においては、カード会員用商品画面P13とともにメール会員用ボタンBT3が配置されるとともに、メール会員にメール会員用ボタンBT3に対する操作を案内するメッセージが表示されている。
【0073】
顧客がカード会員である場合、顧客は、このまま、
図9(d)のように表示されたカード会員用商品画面P13に対して商品選択や精算のための操作を行って食券を購入する。
一方、顧客がメール会員である場合、顧客は、メール会員用ボタンBT3に対してタッチ操作を行う。メール会員用ボタンBT3に対するタッチ操作に応じて、操作表示パネル111は、
図9(e)に示すサービス番号入力画面P14の表示に遷移する。
【0074】
一例として、サービス番号入力画面P14は、同図に示すように、1〜9の各数に対応したキーが配列された画面である。
メール会員である顧客は、例えば電子メールによって通知された所定桁数のサービス番号に応じた複数のキーを桁順に従ってタッチ操作を行う。つまり、顧客はサービス番号の数値を入力(指定)する操作を行う。
【0075】
サービス番号として入力された数値が正しければ、操作表示パネル111は、
図9(f)に示すようにメール会員用商品画面P12を表示する状態に遷移する。
メール会員である顧客は、表示されたメール会員用商品画面P12に対して商品の選択と精算のための操作を行って食券を購入する。
これに対して、入力されたサービス番号の数値が正しくなかった場合、操作表示パネル111は、例えば
図9(d)のカード会員用商品画面P13が表示された状態に戻る。なお、例えば、サービス番号が正しくなかった場合の表示として、例えば一定回数の範囲内で
図9(e)のサービス番号入力画面P14の表示を維持したうえで、正しいサービス番号の再度の入力を顧客に促すようなメッセージを表示させてもよい。
【0076】
ここで、一般顧客用商品画面P11とメール会員用商品画面P12とカード会員用商品画面P13とでは、それぞれ、提供するサービス内容が異なっている。つまり、カード会員用商品画面P13におけるサービス内容は、一般顧客用商品画面P11におけるサービス内容よりも優遇された内容を有する。さらに、メール会員用商品画面P12におけるサービス内容は、カード会員用商品画面P13におけるサービス内容よりも優遇された内容を有する。このように、第2実施形態においては、会員カードとサービス番号との併用により、一般顧客、カード会員、メール会員の3つの顧客種別ごとに対応した商品画面を表示することができる。
【0077】
なお、
図9に示した商品画面の遷移によれば、一般顧客用商品画面P11とカード会員用商品画面P13との間においては、一般顧客用商品画面P11が第1サービス提供画面で、カード会員用商品画面P13が第2サービス提供画面という関係が成立する。また、これとともに、カード会員用商品画面P13とメール会員用商品画面P12との間において、カード会員用商品画面P13が第1サービス提供画面で、メール会員用商品画面P12が第2サービス提供画面という関係が成立する。このように、第2実施形態における
図9の態様の下では、第1サービス提供画面と第2サービス提供画面の関係性を持つ商品画面の組合せが2つ存在する。
【0078】
<処理手順例>
図10は、第2実施形態の券売機100が、商品画面の表示に関連して実行する処理手順例を示している。
ステップS201:CPU101は、初期表示として、
図9(a)にて説明したように、顧客種別選択画面を操作表示パネル111の表示を開始させる。
ステップS202:CPU101は、顧客種別選択画面が表示されている状態の下で会員ボタンBT1または一般顧客ボタンBT2が操作されるのを待機している。そして、会員ボタンBT1または一般顧客ボタンBT2が操作されるのに応じて、CPU101は、操作されたボタンが会員ボタンBT1であるか否かについて判定する(ステップS202)。
操作されたボタンが会員ボタンBT1でない場合、CPU101は、ステップS206に処理を進める。
【0079】
ステップS203:CPU101は、操作されたボタンが会員ボタンBT1である場合、
図9(c)にて説明したように、カード提示案内画面を操作表示パネル111に表示させる。
ステップS204:CPU101は、カード提示案内画面を表示させた状態の下で、リーダー部110によるカード情報の読み取りが行われるのを待機する。
この場合において、例えば一定時間を経過してもカード情報の読み取りが行われなかったり、顧客種別選択画面に表示を戻す操作などが行われたりした場合、CPU101は、ステップS201に処理を戻し、再度、初期表示としての顧客種別選択画面を表示させる。
【0080】
ステップS205:カード情報の読み取りが行われた場合、CPU101は、読み取られたカード情報を利用してカード認証を行う。
【0081】
ステップS206:顧客種別選択画面において一般顧客ボタンBT2が操作された、あるいは、カード認証が成立しなかった場合、CPU101は、
図9(b)にて説明したように、操作表示パネル111に一般顧客用商品画面を表示させる。
ステップS207:CPU101は、一般顧客用商品画面を表示させた状態において精算が終了するのを待機する。そして、精算が終了するのに応じて、CPU101はステップS201に処理を戻すことで、初期表示としての顧客種別選択画面を操作表示パネル111に表示させる。
【0082】
ステップS208:カード認証が成立した場合、CPU101は、
図9(d)にて説明したようにカード会員用商品画面P13とメール会員用ボタンBT3を操作表示パネル111に表示させる。
ステップS209:CPU101は、カード会員用商品画面P13とメール会員用ボタンBT3を表示させた状態において、メール会員用ボタンBT3に対する操作が行われるのを待機する。
ステップS210:また、CPU101は、カード会員用商品画面P13とメール会員用ボタンBT3を表示させた状態において、カード会員用商品画面P13に対する操作に応じた精算が終了するのを待機している。精算が終了した場合、CPU101は、ステップS201に処理を戻すことで、初期表示としての顧客種別選択画面を操作表示パネル111に表示させる。
【0083】
ステップS211:メール会員用ボタンBT13に対する操作が行われるのに応じて、CPU101は、
図9(e)にて説明したようにサービス番号入力画面P14を表示させる。
ステップS212:CPU101は、サービス番号入力画面P14を表示させた状態において、サービス番号としての正しい数値が入力されたか否かについて判定する。
第2実施形態におけるサービス管理ファイルは、商品画面識別子、顧客種別、有効期限に加えてサービス番号を含む(
図6参照)。サービス管理ファイルにおけるサービス番号は、対応の商品画面を表示させるのに入力されるべきサービス番号を示す。
ステップS211の判定にあたっては、サービス番号入力画面P14に入力されたサービス番号が、サービス管理ファイルにおいてメール会員用商品画面P12を示す商品画面識別子に対応付けられたサービス番号と一致するか否かについて判定する。
【0084】
サービス番号入力画面P14に対して正しい数値が入力されなかった場合、CPU101は、ステップS208に処理を戻すことで、再度、カード会員用商品画面P13とメール会員用ボタンBT3を操作表示パネル111に表示させる。なお、前述のように、カード会員用商品画面P13とメール会員用ボタンBT3の表示に代えて、サービス番号入力画面を表示させた状態で再度のサービス番号の入力を促すメッセージを表示し、サービス番号の入力を再び待機してもよい。
【0085】
ステップS213:サービス番号入力画面P14に対して正しい数値が入力されるのに応じて、CPU101は、
図9(f)に示したようにメール会員用商品画面P12を操作表示パネル111に表示させる。
ステップS210:CPU101は、メール会員用商品画面P12を表示させた状態において、メール会員用商品画面P12に対する操作に応じた精算が終了するのを待機している。精算が終了した場合、CPU101は、ステップS201に処理を戻すことで、初期表示としての顧客種別選択画面を操作表示パネル111に表示させる。
【0086】
なお、第2実施形態の変形例として、従業員のみが知らされている従業員向けのサービス番号が入力されるのに応じて、例えば社員用の価格で商品を購入することのできるような従業員向けの商品画面が表示されるようにしてもよい。
【0087】
なお、第2実施形態において、メール会員用商品画面P12を表示させるにあたってサービス番号以外の態様による入力が行われてもよい。一例として、予め通知されたスライド操作のパターンによるスライド操作を、操作表示パネル111における所定の操作対象領域に行うようにしてもよい。
【0088】
なお、上記各実施形態においては、操作表示パネル111の画面上で顧客種別選択画面と各会員用商品画面のうちいずれか1つのみが表示されるようにしているが、顧客種別選択画面と各会員用商品画面とを同時に表示させてもよい。
この場合には、クーポン情報の読み取り、カード情報の読み取り、あるいはサービス番号の入力などに応じて、1つの商品画面のみを操作可能な状態で表示し、他の商品画面を操作不可の状態で表示すればよい。
【0089】
また、上記各実施形態においては、サーバ装置200が配信した商品画面制御データを券売機100が記憶部103に記憶し、券売機100は記憶部103から商品画面制御データを読み出して商品画面を生成し、生成した商品画面を表示させていた。
これに対して、例えば券売機100は、読み取ったクーポン情報、カード情報、サービス番号などをサーバ装置200に送信し、サーバ装置200が受信したこれらの情報の内容に応じて、券売機100にて表示すべき商品画面の商品画面制御データを逐次送信するようにしてもよい。券売機100は、逐次受信される商品画面制御データを利用して商品画面を生成し、生成した商品画面を表示させる。
【0090】
また、これまでの実施形態の説明では、飲食店に設置される券売機100を例に挙げているが、これに限定されることなく、本実施形態の構成は、例えば遊戯施設などで設置される他の券売機や、各所に設置される自動販売機などをはじめ、各種の販売機に適用できる。
また、上記実施形態の説明では、
図4の商品ファイルについて、同一品名ではあるが値段の異なる商品については、それぞれが異なる品番により管理する例を示した。しかし、このような商品の管理の態様については、これに限定されない。例えば、共通の品番の下で、値段の異なる商品を識別可能なように管理するようにしてもよい。
【0091】
上記実施形態として示した販売機に関し、以下の付記項を開示する。
(付記項1)
第1種別の顧客に対応する1以上のサービスを提供するための第1サービス提供画面と、第2種別の顧客に対応する1以上のサービスを提供するための第2サービス提供画面のうちのいずれか一方を操作が可能な状態で表示させる表示制御部と、入力情報を入力する入力部と、第1サービス提供画面または第2サービス提供画面に対する操作によって選択されたサービスに応じた精算を実行する精算部とを備え、前記表示制御部は、前記入力部が入力した入力情報に基づいて、第1サービス提供画面に代えて、第2種別の顧客に対応する1以上のサービスを提供するための第2サービス提供画面を操作が可能な状態で表示させる販売機。
【0092】
(付記項2)
前記入力部は、前記入力情報としてコード情報を読み取るように構成され、前記入力情報は、表示すべき第1サービス提供画面または第2サービス提供画面を示す情報を含む付記項1に記載の販売機。
【0093】
(付記項3)
前記入力部は、操作により指定された数値を前記入力情報として入力する付記項1に記載の販売機。
【0094】
(付記項4)
前記表示制御部は、前記入力部が入力した入力情報が前記第2サービス提供画面を表示可能な条件を満たしていない場合に第1サービス提供画面を表示させる付記項1から3のいずれか一項に記載の販売機。
【0095】
(付記項5)
前記表示制御部は、前記入力部が入力した入力情報に含まれる情報であって第2サービス提供画面を表示させることのできる資格についての有効性を示す有効情報に基づいて、前記資格が無効と判定した場合に第1サービス提供画面を表示させる付記項4に記載の販売機。
【0096】
(付記項6)
精算が終了するのに応じて、前記表示制御部が、第2サービス提供画面について操作が不可の状態とする、または、精算が終了するのに応じて、前記精算部が、前記精算の終了後に第2サービス提供画面に対する操作によって選択されたサービスに応じた次の精算を不可とする付記項1から5のいずれか一項に記載の販売機。
【0097】
(付記項7)
前記第2サービス提供画面により提供されるサービスの内容は、前記前記第1サービス提供画面により提供されるサービスの内容よりも顧客を優遇したものである付記項1から6のいずれか一項に記載の販売機。
上記構成により、入力情報の入力を行った顧客に対して、より優遇された内容のサービスを提供できる。
【0098】
(付記項8)
サーバ装置と販売機を備え、前記サーバ装置は、編集されたサービス提供画面制御データであって、第1種別の顧客に対応する1以上のサービスを提供するための第1サービス提供画面と、第2種別の顧客に対応する1以上のサービスを提供するための第2サービス提供画面との表示に利用されるサービス提供画面制御データを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されるサービス提供画面制御データを前記販売機に送信させる送信制御部とを備え、前記販売機は、前記サーバ装置から送信されたサービス提供画面制御データを取得する画面データ取得部と、取得されたサービス提供画面制御データを利用して、第1サービス提供画面と第2サービス提供画面のうちのいずれか一方を操作が可能な状態で表示させる表示制御部と、入力情報を入力する入力部と、第1サービス提供画面または第2サービス提供画面に対する操作によって選択されたサービスに応じた精算を実行する精算部とを備え、前記表示制御部は、前記入力部が入力した入力情報に基づき、第1サービス提供画面に代えて、第2サービス提供画面を操作が可能な状態で表示させる販売システム。
【0099】
なお、これまでに説明した券売機100またはサーバ装置200の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより券売機100またはサーバ装置200としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD−ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。