(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
搬送物を載置位置で載置支持する載置体と、前記搬送物を移載方向に沿って移動させて前記載置体に対して前記移載方向で第1方向側に位置する移載対象箇所と前記載置位置との間で前記搬送物を移載する移載装置と、を備え、
前記搬送物における前記移載方向で前記第1方向側とは反対側の第2方向側の端部に被係合部が備えられ、
前記移載装置は、前記搬送物の前記被係合部に係合する係合部を備えた出退部と、前記出退部を前記移載方向に出退自在に支持する基部と、前記出退部を突出位置及び引退位置に出退移動させる出退駆動部と、を備え、
前記突出位置が、前記基部に対して前記移載方向で前記第1方向側に突出した位置であり、前記引退位置が、前記基部の直上の位置である物品搬送装置であって、
前記移載装置における前記基部を前記移載方向に沿って第1移動位置と当該第1移動位置より前記移載方向で第2方向側に位置する第2移動位置とに移動操作する移動装置が備えられ、
前記移動装置は、前記載置体の前記搬送物を載置支持する載置面より下方に備えられ、
前記出退部は、前記載置面より上方で且つ前記載置体に載置支持されている前記搬送物と移載方向視で重複する高さに備えられ、
前記第1移動位置は、前記出退部を前記突出位置に突出させた状態で前記移載対象箇所に位置する前記搬送物の前記被係合部に前記係合部が係合する位置に設定され、
前記第2移動位置は、前記出退部を前記引退位置に引退させた状態で前記載置位置に位置する前記搬送物の前記被係合部に前記係合部が係合し且つ前記基部が前記載置位置に位置する前記搬送物よりも前記移載方向で前記第2方向側に位置する位置に設定され、
前記移動装置は、前記基部を前記第1移動位置と前記第2移動位置とに移動させる移動駆動部と、固定部と、前記基部を前記固定部に対して昇降移動させる昇降駆動部と、を備え、前記固定部は、前記昇降駆動部を前記移載方向に移動自在に支持し、
前記昇降駆動部は、前記固定部と前記基部との間に介在し、当該昇降駆動部が前記基部を前記固定部に対して上下方向に移動させることで前記移載装置を昇降移動させる物品搬送装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の物品搬送装置では、搬送物を移載対象箇所から載置位置に移動させる途中で、搬送コンベヤによる搬送物の搬送の邪魔にならないように、移載装置を退避高さまで下降移動させる必要がある。そのため、搬送コンベヤにより搬送物を載置位置まで載置搬送する途中、搬送物の移載方向の第2方向側の端部が搬送コンベヤの移載方向の第1方向側の端部に載った状態で、搬送物の移動を一旦停止させている。そのため、搬送物の移載対象箇所から載置位置への移載に要する時間の短縮を図る余地があった。
【0005】
そこで、搬送物の移載対象箇所から載置位置への移載に要する時間の短縮を図ることができる物品搬送装置が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る物品搬送装置の特徴構成は、搬送物を載置位置で載置支持する載置体と、前記搬送物を移載方向に沿って移動させて前記載置体に対して前記移載方向で第1方向側に位置する移載対象箇所と前記載置位置との間で前記搬送物を移載する移載装置と、を備え、前記搬送物における前記移載方向で前記第1方向側とは反対側の第2方向側の端部に被係合部が備えられ、前記移載装置は、前記搬送物の前記被係合部に係合する係合部を備えた出退部と、前記出退部を前記移載方向に出退自在に支持する基部と、前記出退部を突出位置及び引退位置に出退移動させる出退駆動部と、を備え、前記突出位置が、前記基部に対して前記移載方向で前記第1方向側に突出した位置であり、前記引退位置が、前記基部の直上の位置である物品搬送装置において、
前記移載装置における前記基部を前記移載方向に沿って第1移動位置と当該第1移動位置より前記移載方向で第2方向側に位置する第2移動位置とに移動操作する移動装置が備えられ、前記移動装置は、前記載置体の前記搬送物を載置支持する載置面より下方に備えられ、前記出退部は、前記載置面より上方で且つ前記載置体に載置支持されている前記搬送物と移載方向視で重複する高さに備えられ、前記第1移動位置は、前記出退部を前記突出位置に突出させた状態で前記移載対象箇所に位置する前記搬送物の前記被係合部に前記係合部が係合する位置に設定され、前記第2移動位置は、前記出退部を前記引退位置に引退させた状態で前記載置位置に位置する前記搬送物の前記被係合部に前記係合部が係合し且つ前記基部が前記載置位置に位置する前記搬送物よりも前記移載方向で前記第2方向側に位置する位置に設定され、前記移動装置は、前記基部を前記第1移動位置と前記第2移動位置とに移動させる移動駆動部と
、固定部と、前記
基部を前記固定部に対して昇降移動させる昇降駆動部と、を備え、
前記固定部は、前記昇降駆動部を前記移載方向に移動自在に支持し、前記昇降駆動部は、前記固定部と前記基部との間に介在し、当該昇降駆動部が前記基部を前記固定部に対して上下方向に移動させることで前記移載装置を昇降移動させる点にある。
【0007】
この特徴構成によれば、移載装置を第1移動位置に移動させた状態で出退部を突出位置に突出させることで、移載対象箇所に位置する搬送物の被係合部に係合部を係合させることができる。そして、係合部が搬送物の被係合部に係合している状態のまま、移載装置の出退部を突出位置から引退位置に引退させ、この移載装置の引退と同時又は連続して移動装置により移載装置の基部を第1移動位置から第2移動位置に移動させることで、第2移動位置に位置する基部上に出退部が位置することになり、その出退部の係合部に被係合部が係合する搬送物は載置位置に位置する。
つまり、移載装置の基部に対する出退部の移動と移載装置の基部の移動とが行われ、この間、搬送物の被係合部に係合部が係合した状態が維持されているので、移載装置の基部に対する出退部の移動と移載装置の基部の移動とにより、搬送物を移載対象箇所から載置位置に移載することができる。
【0008】
従って、搬送物を移載対象箇所から載置位置に移載するときに、移載装置を下方に退避する必要がなく、搬送物を移載対象箇所から載置位置まで停止することなく継続して移動させることができるので、搬送物の移載対象箇所から載置位置までの移載に要する時間の短縮を図ることができる。
【0009】
ここで、前記搬送物は、前記被係合部としての第1被係合部に加えて、当該搬送物における前記移載方向で前記第1方向側の端部に第2被係合部を備え、前記出退部が、前記係合部としての第1係合部に加えて、当該第1係合部に対して前記移載方向で第2方向側に位置する第2係合部を備え、前記載置位置としての第1載置位置で前記搬送物を載置支持する前記載置体としての第1載置体に加えて、当該第1載置位置より前記移載方向で前記第2方向側に位置する第2載置位置で前記搬送物を載置支持する第2載置体を備え、前記移載対象箇所である第1移載対象箇所に加えて、前記載置体に対して前記移載方向で前記第2方向側に位置する第2移載対象箇所が備えられ、前記移載装置が、前記移載対象箇所である第1移載対象箇所と前記第1載置位置との間での前記搬送物の移載に加えて、前記第2移載対象箇所と前記第2載置位置との間で前記搬送物を移載自在に構成され、前記第1載置位置と前記第2載置位置との間で前記搬送物を搬送する転送装置が備えられていると好適である。
【0010】
この構成によれば、移載装置の出退部の第1突出位置から引退位置への引退移動と、移載装置の基部の第1移動位置から第2移動位置への移動とにより、搬送物の第1被係合部に第1係合部が係合した状態を維持しながら、搬送物を第1移載対象箇所から第1載置位置に移載する(受け取る)ことができる。また、移載装置の出退部の引退位置から第1突出位置への突出移動と、移載装置の基部の第2移動位置から第1移動位置への移動とにより、搬送物の第1被係合部に第1係合部が係合した状態を維持しながら、搬送物を第1載置位置から第1移載対象箇所に移載する(受け渡す)ことができる。
【0011】
移載装置の出退部の第2突出位置から引退位置への引退移動と、移載装置の基部の第2移動位置から第1移動位置への移動とにより、搬送物の第2被係合部に第2係合部が係合した状態を維持しながら、搬送物を第2移載対象箇所から第2載置位置に移載する(受け取る)ことができる。また、移載装置の出退部の引退位置から第2突出位置への突出移動と、移載装置の基部の第1移動位置から第2移動位置への移動とにより、搬送物の第2被係合部に第2係合部が係合した状態を維持しながら、搬送物を第2載置位置から第2移載対象箇所に移載する(受け渡す)ことができる。
【0012】
そして、転送装置にて、第1載置体の第1載置位置と第2載置体の第2載置位置との間で搬送物を転送することができる。
そのため、移載装置にて第1移載対象箇所から第1載置位置に搬送物を移載し、転送装置にて第1載置位置から第2載置位置に搬送物を転送し、移載装置にて第2載置位置から第2移載対象箇所に搬送物を移載することで、搬送物を第1移載対象箇所から第2移載対象箇所に搬送することができる。また、逆に、移載装置にて第2移載対象箇所から第2載置位置に搬送物を移載し、転送装置にて第2載置位置から第1載置位置に搬送物を転送し、移載装置にて第1載置位置から第1移載対象箇所に搬送物を移載することで、搬送物を第2移載対象箇所から第1移載対象箇所に搬送することができる。
【0013】
このように、載置体の移載方向の第1方向側に位置する第1移載対象箇所と載置体の移載方向の第2方向側に位置する第2移載対象箇所との間で搬送物を搬送することができる。
ちなみに、第1移載対象箇所に対応する位置と第2移載対象箇所に対応する位置との間で物品搬送装置を移動させる場合に、その移動の間に搬送物の転送を行うことで、第1移載対象箇所と第2移載対象箇所搬送物との間で搬送物を搬送するのに要する時間の短縮を図ることができる。
【0014】
また、前記転送装置として、前記搬送物の搬送経路の途中に前記第1載置位置及び前記第2載置位置が設定された搬送コンベヤが設けられ、前記移載装置を昇降移動させる
前記昇降駆動部を備え、前記昇降駆動部は、前記出退部が前記載置面より上方に位置して前記係合部が前記被係合部に係合する係合高さと、前記出退部が前記載置面より上方に位置して前記係合部が前記搬送物の前記被係合部から下方に離脱する離脱高さと、前記出退部が前記載置面より下方に位置する退避高さと、に前記移載装置を昇降移動させるように構成されていると好適である。
【0015】
この構成によれば、転送装置が搬送コンベヤにて構成されているため、搬送コンベヤの駆動により第1載置位置と第2載置位置との間で搬送物を転送することができる。このように転送装置にて搬送物を転送するときに、昇降駆動部にて移載装置を退避高さに下降させておくことで、転送する搬送物が移載装置に干渉することがない。
そして、搬送物を移載方向に沿って移動させるだけで搬送物を転送できるため、例えば、転送装置を、昇降移動及び水平移動自在な載置台にて構成して、第1載置位置と第2載置位置との間で搬送物を転送するときに、移載装置に干渉しないように搬送物を持ち上げる場合に比べて、搬送物を安定よく転送できる。
【0016】
また、前記移載対象箇所として、手前側の移載対象箇所と、当該手前側の移載対象箇所より前記移載方向で前記第1方向側に位置する奥側の移載対象箇所と、があり、前記
出退部の前記突出位置として、前記手前側の移載対象箇所に位置する前記搬送物の前記被係合部に前記係合部が係合する手前側用突出位置と、前記奥側の移載対象箇所に位置する前記搬送物の前記被係合部に前記係合部が係合する奥側用突出位置と、が設定されていると好適である。
【0017】
この構成によれば、移載装置の出退部の手前側突出位置と引退位置との間での出退移動及び移載装置の基部の第1移動位置と第2移動位置との間での移動により、搬送物の被係合部に係合部が係合した状態を維持しながら、搬送物を手前側の移載対象箇所と載置位置との間で移載することができる。また、移載装置の出退部の奥側突出位置と引退位置との間での出退移動及び移載装置の基部の第1移動位置と第2移動位置との間での移動により、搬送物の被係合部に係合部が係合した状態を維持しながら、搬送物を奥側の移載対象箇所と載置位置との間で移載することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明にかかる物品搬送装置を備えた自動倉庫の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、自動倉庫には、搬送物としての容器Cを収納する収納部1を縦横に並設した収納棚2と、自動倉庫に容器Cを搬入する搬入装置3と、自動倉庫から容器Cを搬出する搬出装置4と、収納棚2の前方を棚横幅方向Yに沿って走行して容器Cを搬送する物品搬送装置としてのスタッカークレーン5と、が設けられている。
収納棚2は、互いに対向するように間隔を隔てた状態で一対設置されており、スタッカークレーン5は、一対の収納棚2の間に形成された走行経路を棚横幅方向Yに沿って走行移動して、搬入装置3上から収納部1又は収納部1から搬出装置4上に容器Cを搬送するように構成されている。
【0020】
〔容器〕
次に、容器Cについて説明する。尚、容器Cを説明するにあたり、容器Cは、スタッカークレーン5の移載方向Xに長手方向が沿い、スタッカークレーン5の走行方向であり且つ移載方向Xと平面視で直交する棚横幅方向Yに短手方向が沿う姿勢でスタッカークレーン5にて搬送されるため、容器Cの長手方向を移載方向Xと称し、容器Cの短手方向を棚横幅方向Yと称して説明する。また、移載方向Xの一方側を第1方向側(
図1における左側)、移載方向Xの他方側を第2方向側(
図1における右側)と称する。
【0021】
図3に示すように、容器Cには、収容物を収容する容器本体7と、容器Cにおける移載方向Xの第2方向側の端部に備えられた第1被係合部8(被係合部に相当)と、容器Cにおける第1方向側の端部に備えられた第2被係合部9と、が備えられている。
容器本体7は、底面部と4辺の壁部とを備えて平面視矩形状に形成されている。そして、容器本体7の上端部から側周囲に突出するように縁部10が形成されており、その縁部10に第1被係合部8及び第2被係合部9が形成されている。そのため、第1被係合部8は、容器本体7における壁部上端から移載方向Xの第2方向側に突出する状態で備えられ、第2被係合部9は、容器本体7における壁部上端から移載方向Xの第1方向側に突出する状態で備えられており、第1被係合部8や第2被係合部9は、容器本体7より移載方向Xで第1方向側又は第2方向側に位置している。
ちなみに、第1被係合部8や第2被係合部9と容器本体7の底面とは、移載装置24における出退移動する部分(第1出退部34及び第2出退部35)の上下の厚み以上に上下方向に離れている。
【0022】
第1被係合部8は、棚横幅方向視で逆U字状に形成されており、後述する第1係合部32が下方から係合自在で且つ第1係合部32が下方に離脱自在に形成されている。第2被係合部9は、第1被係合部8と同様に、棚横幅方向視で逆U字状に形成されており、後述する第2係合部33が下方から係合自在で且つ第2係合部33が下方に離脱自在に形成されている。
【0023】
〔収納棚〕
図1に示すように、収納棚2は、棚横幅方向Yに並ぶ複数の支柱枠11と、支柱枠11の間に位置して上下方向に複数枚並設された棚板12と、を備えて構成されている。そして、棚板12上に、容器Cを収納する収納部1が形成されており、収納部1は、一枚の棚板12上に棚横幅方向Yに複数並設され且つ移載方向Xに2つ並設されている。
尚、移載方向Xに並ぶ2つの収納部1について、移載方向Xでスタッカークレーン5の走行経路が存在する手前側に位置する収納部1を手前側の収納部1と称し、その反対側の奥側に位置する収納部1を奥側の収納部1と称する。また、上述の如く収納棚2は一対設置されており、スタッカークレーン5の走行経路に対して移載方向Xで第1方向側に位置する収納棚2の収納部1を第1の収納部1(第1手前側の収納部1、第1奥側の収納部1)と称し、スタッカークレーン5の走行経路に対して移載方向Xで第2方向側に位置する収納棚2の収納部1を第2の収納部1(第2手前側の収納部1、第2奥側の収納部1)と称する。
【0024】
図4に示すように、棚板12は、板状の部材をプレス加工することにより形成されている。棚板12には、奥側規制部13、手前側突出部14及び横側突出部15が形成されている。
図1及び
図4に示すように、奥側規制部13は、棚板12の移載方向Xの奥側の端部を上方に向けて鉛直に伸びるように屈曲させて形成されており、この奥側規制部13は、棚横幅方向Yに沿って形成されている。そして、奥側規制部13は、奥側の収納部1に収納された容器Cより移載方向Xで奥側に位置しており、この奥側規制部13に容器Cが接触することにより、容器Cが奥側の収納部1より移載方向Xで奥側に移動することが規制されている。
手前側突出部14は、棚板12の移載方向Xの手前側の端部を上方に向けて山形に膨出させた形状に形成されており、この手前側突出部14は、棚横幅方向Yに沿って形成されている。そして、手前側突出部14は、手前側の収納部1に収納された容器Cより移載方向Xで手前側に位置しており、この手前側突出部14に容器Cが接触することにより、容器Cが手前側の収納部1より移載方向Xで手前側に移動することが抑制されている。
横側突出部15は、棚板12の移載方向Xの中央部を上方に向けて山形に膨出させた形状に形成されており、この横側突出部15は、移載方向Xに沿って形成されている。そして、横側突出部15は、手前側の収納部1及び奥側の収納部1に対して棚横幅方向Yの両側に位置しており、この横側突出部15に容器Cが接触することにより、容器Cが手前側の収納部1や奥側の収納部1から棚横幅方向Yに移動することが抑制されている。
【0025】
第1手前側の収納部1及び搬入装置3上が、手前側の第1移載対象箇所に相当し、第1奥側の収納部1が、奥側の第1移載対象箇所に相当する。また、第2手前側の収納部1及び搬出装置4上が、手前側の第2移載対象箇所に相当し、第2奥側の収納部1が、奥側の第2移載対象箇所に相当する。
このように移載対象箇所として、手前側の移載対象箇所と、当該手前側の移載対象箇所より移載方向Xで第1方向側に位置する奥側の移載対象箇所とがある。また、移載対象箇所として、移載装置24の第1載置位置P1に対して移載方向Xで第1方向側に位置する第1移載対象箇所と、移載装置24の第2載置位置P2に対して移載方向Xで第2方向側に位置する第2移載対象箇所と、がある。
【0026】
〔スタッカークレーン〕
図1に示すように、スタッカークレーン5は、収納棚2の支柱枠11に支持された走行レール17に沿って走行移動する走行台車18と、走行台車18に立設された昇降マスト19に沿って昇降移動する昇降台20と、昇降台20に支持されて搬入装置3、搬出装置4及び収納部1と自己の間で容器Cを移載する係合載置搬送装置21と、を備えて構成されている。
そして、スタッカークレーン5は、走行用モータ18a(
図8参照)の駆動による走行台車18の走行、昇降用モータ20a(
図8参照)の駆動による昇降台20の昇降、及び、係合載置搬送装置21の作動により、搬入装置3から収納部1に容器Cを搬送し且つ収納部1から搬出装置4に容器Cを搬送するように構成されている。
【0027】
〔係合載置搬送装置〕
図2に示すように、係合載置搬送装置21は、移載方向Xに沿って容器Cを載置搬送するベルトコンベヤにて構成された搬送コンベヤ23と、容器Cを移載方向Xに沿って移動させて収納部1と搬送コンベヤ23上との間で容器Cを移載するフォーク式の移載装置24と、移載装置24を移載方向Xに沿って移動させる移動装置25と、搬送コンベヤ23にて搬送される容器Cや移載装置24にて移載される容器Cを移載方向Xに沿って案内する案内体26と、搬送コンベヤ23上に位置する容器Cの位置を検出する位置検出センサ27と、が設けられている。
【0028】
〔搬送コンベヤ〕
搬送コンベヤ23は、コンベヤ用モータ31を正逆に回転駆動させることで、容器Cを移載方向Xの第1方向側及び第2方向側に向けて載置搬送するように構成されている。
そして、搬送コンベヤ23は、容器Cを載置搬送する搬送経路の途中に第1載置位置P1及び当該第1載置位置より移載方向Xで第2方向側に位置する第2載置位置P2が設定されている。
つまり、搬送コンベヤ23は、容器Cを第1載置位置P1(載置位置に相当)で載置支持する第1載置体(載置体に相当)及び容器Cを第2載置位置P2で載置支持する第2載置体として機能、並びに、第1載置位置P1と第2載置位置P2との間で容器Cを転送する転送装置としての機能を備えている。
ちなみに、第1載置位置P1は、第1載置位置P1に位置する容器Cの移載方向Xで第1方向側の端部が、搬送コンベヤ23における移載方向Xの第1方向側も端部の直上に位置する位置に設定されている。また、第2載置位置P2は、第2載置位置P2に位置する容器Cの移載方向Xで第2方向側の端部が、搬送コンベヤ23における移載方向Xの第2方向側も端部の直上に位置する位置に設定されている。尚、第1載置位置P1と第2載置位置P2とは移載方向Xで互いに重複する範囲を持っていてもよい。
【0029】
第2載置位置P2は、第1載置位置P1より移載方向Xで第2方向側に設定されている。そして、搬送コンベヤ23は、コンベヤ用モータ31の駆動により、第1載置位置P1に位置する容器Cを移載方向Xの第2方向側に向けて載置搬送して第2載置位置P2まで搬送し、第2載置位置P2に位置する容器Cを移載方向Xの第1方向側に向けて載置搬送して第1載置位置P1まで搬送するように構成されている。つまり、搬送コンベヤ23は、第1載置位置P1と第2載置位置P2との間で容器Cを搬送する転送装置としての機能も備えている。
【0030】
〔移載装置〕
移載装置24は、第1係合部32及び第2係合部33を備えた出退部としての第1出退部34と、この第1出退部34を移載方向Xに出退移動自在に支持する第2出退部35と、この第2出退部35を移載方向Xに出退移動自在に支持する基部36と、第2出退部35の出退移動に連動して第1出退部34を出退移動させる連動機構(図示せず)と、基部36に対して第2出退部35を出退移動させる移載用駆動部としての出退用モータ37と、を備えている。
そして、移載装置24は、出退用モータ37の駆動により第2出退部35が基部36に対して移載方向Xの第1方向側に移動するに伴って、連動機構により第1出退部34が第2出退部35に対して移載方向Xの第1方向側に移動するように構成されている。また、移載装置24は、出退用モータ37の駆動により第2出退部35が基部36に対して移載方向Xの第2方向側に移動するに伴って、連動機構により第1出退部34が第2出退部35に対して移載方向Xの第2方向側に移動するように構成されている。
【0031】
移載装置24は、上述の如く出退用モータ37の駆動により第1出退部34を出退移動させることで、第1出退部34を基部36に対して移載方向Xの第1方向側に突出させた第1突出位置(
図5(b),(c)及び
図5(a),(b)参照)、第1出退部34を基部36に対して移載方向Xの第2方向側に突出させた第2突出位置、及び、第1出退部34が基部36上に位置する引退位置(
図5(a),(d)参照)に出退移動するように構成されている。
第1突出位置として、手前側用第1突出位置(
図5(b),(c)参照)と、この手前側用第1突出位置より移載方向Xで第1方向側に位置する奥側用第1突出位置(
図6(a),(b)参照)と、が設定されている。また、第2突出位置として、手前側用第2突出位置と、この手前側用第2突出位置より移載方向Xで第2方向側に位置する奥側用第2突出位置とが設定されている。
尚、第2突出位置については、第1突出位置と同様に、手前側用第2突出位置と奥側用第2突出位置とが設定されているが、第1突出位置(手前側用第1突出位置、奥側用第1突出位置)とは突出方向が異なるだけであるので図示は省略する。
【0032】
第1出退部34には、容器Cの第1被係合部8に係合する第1係合部32と、容器Cの第2被係合部9に係合する第2係合部33と、が備えられている。第2係合部33は、第1係合部32より移載方向Xの第2方向側に位置しており、移載装置24の第1出退部34が引退位置に位置している状態では、第1係合部32は、第2出退部35や基部36より移載方向Xで第1方向側に位置しており、第2係合部33は、第2出退部35や基部36より移載方向Xで第2方向側に位置している。
【0033】
第1係合部32や第2係合部33は、第1出退部34の本体部から上方に突出する形状に形成されており、容器Cに対して上方に移動させることで第1被係合部8や第2被係合部9に係合し、容器Cに対して下方に移動させることで第1被係合部8や第2被係合部9から離脱するように構成されている。
【0034】
〔移動装置〕
移動装置25は、移載装置24を移載方向Xに沿って移動自在に支持する固定部39と、移載装置24を固定部39に対して移載方向Xに沿って移動させる移動駆動部としての移動用モータ40と、移載装置24を固定部39に対して昇降移動させる昇降駆動部としての昇降用シリンダ41と、を備えている。
移動装置25は、搬送コンベヤ23の載置面より下方に備えられている。説明を加えると、移動装置25の固定部39や移動用モータ40は、搬送コンベヤ23の搬送面より下方に配設されており、移動装置25の昇降用シリンダ41は、移載装置24が後述する離脱高さ及び退避高さで搬送コンベヤ23の搬送面より下方に位置するように配設されている。
【0035】
昇降用シリンダ41は、例えば、電動シリンダにて構成すれば好ましく、昇降用シリンダ41における本体部が固定部39に移載方向Xに沿って移動自在に支持されており、昇降用シリンダ41におけるロッド部が移載装置24の基部36に連結されている。そして、昇降用シリンダ41は、上下方向に伸縮作動することで、移載装置24を、係合高さ(
図5(c),(d)及び
図6(b)参照)と離脱高さ(
図5(a),(b)及び
図6(a)参照)と退避高さ(
図7(a),(b)参照)とに昇降移動させるように構成されている。
【0036】
係合高さは、第1係合部32が搬送コンベヤ23上の容器Cにおける第1被係合部8や収納部1に収納されている容器Cにおける第1被係合部8に係合する高さで、且つ、第2係合部33が搬送コンベヤ23上の容器Cにおける第2被係合部9や収納部1に収納されている容器Cにおける第2被係合部9に係合する高さに設定されている。
離脱高さは、第1係合部32が搬送コンベヤ23上の容器Cにおける第1被係合部8や収納部1に収納されている容器Cにおける第1被係合部8から下方に離脱する高さで、且つ、第2係合部33が搬送コンベヤ23上の容器Cにおける第2被係合部9や収納部1に収納されている容器Cにおける第2被係合部9から下方に離脱する高さに設定されている。
退避高さは、移載装置24の第1出退部34、第2出退部35及び基部36が、搬送コンベヤ23の搬送面より下方に位置している。
【0037】
係合高さ及び離脱高さのいずれにおいても、移載装置24の第1出退部34、第2出退部35及び基部36は、搬送コンベヤ23の搬送面や収納部1の載置面より上方に位置しており、搬送コンベヤ23に載置支持されている容器Cと移載方向視で重複する高さとなっている。
【0038】
移動用モータ40は、移載装置24を支持する昇降用シリンダ41を固定部39に対して移載方向Xに移動させるように構成されている。つまり、移動装置25は、移動用モータ40にて昇降用シリンダ41を固定部39に対して移載方向Xに移動させることで、移載装置24の基部36を第1移動位置(
図5(a)〜(c)、
図6(a),(b)及び
図7(b)参照)と第2移動位置(
図5(d)及び
図7(a)参照)とに移動させるように構成されている。
ちなみに、第1移動位置に位置する基部36は、その基部36の移載方向Xで第2方向側の端部が、搬送コンベヤ23における移載方向Xの第2方向側も端部の直上に位置している。また、第2移動位置に位置する基部36は、その基部36の移載方向Xで第1方向側の端部が、搬送コンベヤ23における移載方向Xの第1方向側も端部の直上に位置している。そして、基部36が第1移動位置に位置し且つ第1出退部34が引退位置に位置する移載装置24や基部が第2移動位置に位置し且つ第1出退部34が引退位置に位置する移載装置24は、搬送コンベヤ23の移載方向Xでの幅内に位置している。
尚、以下、基部36が第1移載位置に位置することを、移載装置24が第1移載位置に位置すると称する場合があり、基部36が第2移載位置に位置することを、移載装置24が第2移載位置に位置すると称する場合がある。
【0039】
第1移動位置は、第1出退部34を第1突出位置に突出させた状態で第1の収納部1に収納されている容器Cの第1被係合部8に第1係合部32が係合する位置に設定されている。説明を加えると、第1移動位置は、第1出退部34を手前側用第1突出位置に突出させた状態で第1手前側の収納部1に収納されている容器Cの第1被係合部8に第1係合部32が係合し、第1出退部34を奥側用第1突出位置に突出させた状態で第1奥側の収納部1に収納されている容器Cの第1被係合部8に第1係合部32が係合する位置に設定されている。
また、第
2移動位置は、第1出退部34を引退位置に引退させた状態で第1載置位置P1に位置する容器Cの第1被係合部8に第1係合部32が係合し、且つ、移載装置24の基部36が第1載置位置P1に位置する容器Cよりも移載方向Xで第2方向側に位置する位置に設定されている。
【0040】
第2移動位置は、第1出退部34を第2突出位置に突出させた状態で第2の収納部1に収納されている容器Cの第2被係合部9に第2係合部33が係合する位置に設定されている。説明を加えると、第2移動位置は、第1出退部34を手前側用第2突出位置に突出させた状態で第2手前側の収納部1に収納されている容器Cの第2被係合部9に第2係合部33が係合し、第1出退部34を奥側用第2突出位置に突出させた状態で第2奥側の収納部1に収納されている容器Cの第2被係合部9に第2係合部33が係合する位置に設定されている。
また、第
1移動位置は、第1出退部34を引退位置に引退させた状態で第2載置位置P2に位置する容器Cの第2被係合部9に第2係合部33が係合し、且つ、移載装置24の基部36が第2載置位置P2に位置する容器Cよりも移載方向Xで第1方向側に位置する位置に設定されている。
【0041】
位置検出センサ27は、移載方向Xに並ぶ状態で4つ設けられている。
3つの位置検出センサ27のうちの移載方向Xで最も第1方向側に位置する第1位置検出センサ27aは、搬送コンベヤ23における移載方向Xの第1方向側の端部上における容器Cの存否を検出するように、移載方向Xの第1方向側の端部に設けられている。また、この第1位置検出センサ27aは、第1載置位置P1に位置する容器Cにおける第1方向側の端部を検出するように設けられている。
3つの位置検出センサ27のうちの最も移載方向Xで第2方向側に位置する第2位置検出センサ27bは、搬送コンベヤ23における移載方向Xの第2方向側の端部上における容器Cの存否を検出するように、移載装置24の第2方向側の端部に設けられている。また、この第2位置検出センサ27bは、第2載置位置P2に位置する容器Cにおける第2方向側の端部を検出するように設けられている。
第3位置検出センサ27cは、第1載置位置P1に位置する容器Cを検出するように設けられており、第4位置検出センサ27dは、第2載置位置P2に位置する容器Cを検出するように設けられている。
【0042】
物品搬送設備には、上位のコントローラ(図示せず)からの搬送指令に基づいてスタッカークレーン5の作動を制御する制御装置Hが設けられている。
制御装置Hは、コントローラからの搬送指令に基づいて、移動制御と移載制御と転送制御とを実行するように構成されている。
【0043】
移動制御は、搬送指令にて指令された移載対象の収納部1、搬入装置3及び搬出装置4に対して予め設定された設定位置に移載装置24を位置させるべく、走行用モータ18a及び昇降用モータ20aの作動させる制御である。
設定位置は、移載対象の収納部1に対する設定位置に移載装置24を位置させた状態で、平面視で移載装置24と移載対象の収納部1とが横幅方向に並び、移載対象の収納部1における手前側突出部14の上端と搬送コンベヤ23の搬送面とが同じ高さとなる位置である。そして、移載対象の収納部1に対する設定位置に移載装置24を位置させた状態では、移載装置24を係合高さや離脱高さとすることで、第1出退部34が、搬送コンベヤ23の搬送面より上方に位置して、移載対象の収納部1に収納されている容器Cと移載方向視で重複する高さとなっている。
【0044】
転送制御は、第1載置位置P1に位置する容器Cを第2載置位置P2に転送する、又は、第2載置位置P2に位置する容器Cを第1載置位置P1に転送するべく、コンベヤ用モータ31、移動用モータ40及び昇降用シリンダ41の作動を制御する処理である。
説明を加えると、第1載置位置P1に位置する容器Cを第2載置位置P2に転送する場合の転送制御は、移載装置24が第1移動位置で且つ係合用高さに位置し、第1出退部34が引退位置に位置しており、容器Cが第1載置位置P1に位置している容器Cの第1被係合部8に第1係合部32が係合している状態から、移載装置24を退避位置に下降させた後、移載装置24を第2移動位置に移動させるとともにこれに並行して搬送コンベヤ23を作動させて容器Cを第1載置位置P1から第2載置位置P2に載置搬送し、その後、移載装置24を係合高さに上昇させるべく、コンベヤ用モータ31、移動用モータ40及び昇降用シリンダ41の作動を制御する。
尚、第2載置位置P2に位置する容器Cを第1載置位置P1に転送する場合の転送制御については、第1載置位置P1に位置する容器Cを第2載置位置P2に転送する場合の転送制御の動きを逆にしただけであるため、説明は省略する。
【0045】
移載制御として、第1手前側の収納部1又は第1奥側の収納部1から第1載置位置P1に容器Cを移載するための第1受取用移載制御、第1載置位置P1から第1手前側の収納部1又は第1奥側の収納部1に容器Cを移載するための第1受渡用移載制御、第2手前側の収納部1又は第2奥側の収納部1から第2載置位置P2に容器Cを移載するための第2受取用移載制御、及び、第2載置位置P2から第2手前側の収納部1又は第2奥側の収納部1に容器Cを移載するための第2受渡用移載制御がある。
【0046】
図5及び
図6に示すように、第1受取用移載制御では、移載装置24が第1移動位置で離脱用高さに位置し且つ第1出退部34が引退位置に位置している状態から、第1出退部34を第1突出位置に突出させた後、移載装置24を係合高さに上昇移動させて、第1の収納部1に収納されている容器Cの第1被係合部8に第1係合部32を係合させ、その後、第1出退部34を引退位置に移動させて、容器Cを第1載置位置P1に移載させる。
また、この第1受取用移載制御では、第1出退部34を突出位置から引退位置に引退移動させる途中に第1位置検出センサ27aにて容器Cが検出されると、搬送コンベヤ23を作動させて当該搬送コンベヤ23と移載装置24の引退作動との協働により容器Cを移載方向Xの第2方向側に移動させ、第1出退部34が引退位置に移動すると同時に搬送コンベヤ23の作動を停止させる。
ちなみに、第1受取用移載制御において、移載対象の容器Cが第1手前側の収納部1に収納されている場合又は搬入装置3上に位置する場合は、突出位置として第1出退部34を手前側第1突出位置(
図5(b)参照)まで突出され、移載対象の容器Cが第1奥側の収納部1に収納されている場合は、突出位置として第1出退部34を奥側第1突出位置(
図6(a)参照)まで突出される。
【0047】
図5及び
図6に示すように、第1受渡用移載制御では、移載装置24が第1移動位置で係合高さに位置し且つ第1出退部34が引退位置に位置して、第1載置位置P1に位置している容器Cの第1被係合部8に第1係合部32が係合している状態から、第1出退部34を第1突出位置に突出させて容器Cを第1の収納部1に移載させ、その後、移載装置24を離脱高さに下降移動させた後、第1出退部34を引退位置に移動させる。
また、この第1受渡用移載制御では、第1出退部34を引退位置から突出位置に向けて突出作動の開始と同時に搬送コンベヤ23を作動させて当該搬送コンベヤ23と移載装置24の突出作動との協働により容器Cを移載方向Xの第1方向側に移動させ、第1位置検出センサ27aにて容器Cが検出されない状態となると、搬送コンベヤ23の作動を停止させる。
ちなみに、第1受渡用移載制御において、移載対象の容器Cを第1手前側の収納部1に移載する場合は、突出位置として第1出退部34が手前側第1突出位置(
図5(c)参照)まで突出され、移載対象の容器Cが第1奥側の収納部1に収納する場合は、突出位置として第1出退部34が奥側第1突出位置(
図6(b)参照)まで突出される。
【0048】
第2受取用移載制御では、移載装置24が第2移動位置で離脱用高さに位置し且つ第1出退部34が引退位置に位置している状態から、第1出退部34を第2突出位置に突出させた後、移載装置24を係合高さに上昇移動させて、第2の収納部1に収納されている容器Cの第1被係合部8に第1係合部32を係合させ、その後、第1出退部34を引退位置に移動させて、容器Cを第2載置位置P2に移載させる。
また、この第2受取用移載制御では、第1出退部34を突出位置から引退位置に引退移動させる途中に第2位置検出センサ27bにて容器Cが検出されると、搬送コンベヤ23を作動させて当該搬送コンベヤ23と移載装置24の引退作動との協働により容器Cを移載方向Xの第1方向側に移動させ、第1出退部34が引退位置に移動すると同時に搬送コンベヤ23の作動を停止させる。
ちなみに、第2受取用移載制御において、移載対象の容器Cが第2手前側の収納部1に収納されている場合は、突出位置として第1出退部34を手前側第2突出位置まで突出され、移載対象の容器Cが第2奥側の収納部1に収納されている場合は、突出位置として第1出退部34を奥側第2突出位置まで突出される。
【0049】
第2受渡用移載制御では、移載装置24が第2移動位置で係合高さに位置し且つ第1出退部34が引退位置に位置して、第2載置位置P2に位置している容器Cの第2被係合部9に第2係合部33が係合している状態から、第1出退部34を第2突出位置に突出させて容器Cを第2の収納部1に移載させ、その後、移載装置24を離脱高さに下降移動させた後、第1出退部34を引退位置に移動させる。
また、この第2受渡用移載制御では、第1出退部34を引退位置から突出位置に向けて突出作動の開始と同時に搬送コンベヤ23を作動させて当該搬送コンベヤ23と移載装置24の突出作動との協働により容器Cを移載方向Xの第2方向側に移動させ、第2位置検出センサ27bにて容器Cが検出されない状態となると、搬送コンベヤ23の作動を停止させる。
ちなみに、第2受渡用移載制御において、移載対象の容器Cを第2手前側の収納部1に移載する場合や搬出装置4に移載する場合は、突出位置として第1出退部34が手前側第2突出位置まで突出され、移載対象の容器Cが第2奥側の収納部1に収納する場合は、突出位置として第1出退部34が奥側第2突出位置まで突出される。
【0050】
搬送元の移載対象箇所から搬送先の移載対象箇所に容器Cを搬送する場合の制御装置Hの制御について説明する。
まず、移載装置上に容器Cを載置していない状態で搬送元の移載対象箇所に対応する位置に移載装置24を移動させるべく移動制御を実行する。次に、搬送元も移載対象箇所が移載方向Xで第1方向側に位置する場合は第1受取移載制御を実行し、搬送元の移載対象箇所が移載方向Xで第2方向側に位置する場合は第2受取移載制御を実行して、搬送元の移載対象箇所から移載装置24上の載置位置に容器Cを移載する。
次に、移載装置24上に容器Cを載置している状態で搬送先の移載対象箇所に対応する位置に移載装置24を移動させるべく移動制御を実行する。このとき、搬送元の移載対象箇所と搬送先の移載対象箇所とが移載方向Xで異なる側に位置する場合は、移載制御と並行して転送制御を実行する。
その後、搬送先の移載対象箇所が移載方向Xで第1方向側に位置する場合は第1受渡移載制御を実行し、搬送先の移載対象箇所が移載方向Xで第2方向側に位置する場合は第2受渡移載制御を実行して、移載装置24上の載置位置から搬送先の移載対象箇所に容器Cを移載する。
【0051】
このように、移載装置24は、容器Cを移載方向Xに沿って移動させて、第1の収納部1や搬入装置3上と第1載置位置P1との間で容器Cを移載し、且つ、第2の収納部1や搬出装置4上と第2載置位置P2との間で容器Cを移載するように構成されている。
【0052】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、第1移載対象箇所に加えて第2移載対象箇所を備えて、載置体に対して移載方向Xの両側に移載対象箇所を備えたが、載置体に対して移載方向Xの第1方向側にのみ移載対象箇所を備えてもよい。
【0053】
(2)上記実施形態では、移載対象箇所として、手前側の移載対象箇所と奥側の移載対象箇所とを備えて、載置体に対して移載方向Xの一方側に複数の移載対象箇所を移載方向Xに並べた状態で移載対象箇所を備えたが、載置体に対して移載方向Xの一方側に移載方向Xに複数の移載対象箇所が並べない状態で移載対象箇所を備えてもよい。
【0054】
(3)上記実施形態では、転送装置を、搬送物を載置搬送する搬送コンベヤ23にて構成して、搬送コンベヤ23の搬送作動により第1載置位置P1と第2載置位置P2との間で搬送物を転送したが、転送装置を、昇降移動及び水平移動自在な支持台にて構成して、載置台の昇降移動及び水平移動により、第1載置位置P1と第2載置位置P2との間で搬送物を転送してもよい。
ちなみに、前者の場合では、搬送物を水平方向に沿って移動させるときに搬送物が移載装置24に干渉しないように、移載装置24を退避高さに下降させたが、後者の場合では、搬送物を水平方向に沿って移動するときに搬送物が移載装置24に干渉しないように、載置体上の搬送物を支持台にて掬い取って搬送物を持ち上げる。
【0055】
(4)上記実施形態では、物品搬送装置をスタッカークレーン5にて構成して、係合載置搬送装置21を上下方向及び水平方向に沿って移動させたが、物品搬送装置を移動台車にて構成して、係合載置搬送装置21を水平方向に沿ってのみ移動させてもよい。
【0056】
(5)上記実施形態では、移載対象箇所を物品収納棚の収納部、搬入装置及び搬出装置としたが、例えば、移載方向に沿って載置搬送するコンベヤの下流側端部等、移載対象箇所は適宜変更してもよい。
【0057】
(6)上記実施形態では、移載装置24の全体を昇降移動させることで係合部を被係合部に対して係脱させたが、係合部を出退部の本体部分に対して昇降移動させる又は揺動させる係脱用駆動部を設けて、係脱用駆動部にて係合部が出退部の本体部分に対して昇降又は揺動させることで、係合部を被係合部に対して係脱させてもよい。