特許第6288093号(P6288093)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6288093
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月7日
(54)【発明の名称】排便補助
(51)【国際特許分類】
   A47K 17/02 20060101AFI20180226BHJP
【FI】
   A47K17/02 A
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-531941(P2015-531941)
(86)(22)【出願日】2013年8月20日
(65)【公表番号】特表2015-528376(P2015-528376A)
(43)【公表日】2015年9月28日
(86)【国際出願番号】US2013055703
(87)【国際公開番号】WO2014046830
(87)【国際公開日】20140327
【審査請求日】2016年5月25日
(31)【優先権主張番号】61/702,349
(32)【優先日】2012年9月18日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515072440
【氏名又は名称】タードル タイム, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ロール, レノ
(72)【発明者】
【氏名】ワイズマン, トッド
【審査官】 金高 敏康
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−217788(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3153288(JP,U)
【文献】 特開2005−052460(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0260216(US,A1)
【文献】 米国特許第06148448(US,A)
【文献】 特開2005−185865(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 17/02
A61H 7/00 − 15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
排便における補助のためのデバイスであって、
前記デバイスは、排便中のしゃがみの圧力をシミュレートするために使用され、前記デバイスは、ユーザの膝にフィットするサイズの持ち運び可能な手持ち式本体を備え、
前記本体は、複数の異なる形状を規定する表面を伴って細長く、前記本体は、前記ユーザの腹部に印加されると腸運動を促進し得る異なる圧力点を規定し、
前記デバイスの前記異なる圧力点のうちの1つは、前記ユーザの下腹部に対して配置され、
前記デバイスの前記異なる圧力点のうちの前記1つからの圧力は、前記ユーザの結腸に印加される、デバイス。
【請求項2】
前記デバイスは、発泡体で作製される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記デバイスは、プラスチックで作製される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記複数の異なる形状のうちの1つは、平坦な表面を有する半月形である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記複数の異なる形状のうちの1つは、湾曲状である、請求項1に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
先行出願への参照
本願は、Reno RolleおよびTodd Wisemanによる「BOWEL EVACUATION AID」題された2012年9月18日出願の仮特許出願第61/702,349号の優先権を主張する。
本発明の背景
本発明の分野
本発明の分野は、概して、ヒトの排泄物の排泄の分野に関し、より具体的に、より効率的な腸運動のために結腸を刺激するデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術の説明
ヒトは、排便しながらしゃがんでいるようにデザインされている。しゃがんでいる間、大腿部は、腹壁と接触し、有益な圧力を結腸にかける。この圧力は、排泄物を、結腸を通って緩やかに移動させてそれから出すために役立つ。標準的なトイレットは、現代の人類の歴史において、ほぼ間違いなく最悪な発明である。トイレット上に着座している間、身体は、直立するので、排便中における容易性および効率性のためには不正確な解剖学的位置にある。腹壁と接触する大腿部の支持および有益な圧力がなければ、人々は、押しかつ緊張させるような状態に置かれ、過剰な健康関連問題、すなわち、痔、便秘等につながる。
【0003】
本発明の目的は、排泄物の排泄のためのトイレットおよび現代の配管設備を依然として使用しながら、排便のためのより自然なしゃがみ圧力をシミュレートする手段を提供することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の基本的な実施形態は、細長い本体と、第1の端部と、第2の端部とを備え、該細長い本体は、該第1の端部に接続され、該第2の端部は、該第1の端部および該第2の端部と同じ形状である、排便における補助のためのデバイスを教示する。
【0005】
上記の実施形態は、該第1の端部および該第2の端部が半月形であることを規定することによって、さらに改変されることができる。
【0006】
上記の実施形態は、該第1の端部および該第2の端部が円形であることを規定することによって、さらに改変されることができる。
【0007】
上記の実施形態は、該第1の端部および該第2の端部が四角形であることを規定することによって、さらに改変されることができる。
【0008】
上記の実施形態は、該デバイスが発泡体で作製されることを規定することによって、さらに改変されることができる。
【0009】
上記の実施形態は、該デバイスが木材で作製されることを規定することによって、さらに改変されることができる。
【0010】
上記の実施形態は、該デバイスがプラスチックで作製されることを規定することによって、さらに改変されることができる。
【0011】
上記の実施形態は、該デバイスが金属で作製されることを規定することによって、さらに改変されることができる。
【0012】
第2の実施形態は、排便中のしゃがみの圧力をシミュレートするためのデバイスを取得するステップであって、該デバイスは、細長い本体と、第1の端部と、第2の端部とをさらに備え、該細長い本体は、該第1の端部に接続され、該第2の端部は、該第1の端部および該第2の端部と同じ形状であるステップと、トイレットに着座するステップと、ユーザの下腹部に対して該デバイスの配置を可能にするステップと、該デバイスから該ユーザの結腸に圧力をかけるステップと、腸を動かすステップとを含む、排便における補助のための方法を教示する。
【0013】
上記の実施形態は、該第1の端部および該第2の端部が半月形であることを規定することによって、さらに改変されることができる。
【0014】
上記の実施形態は、該第1の端部および該第2の端部が円形状であることを規定することによって、さらに改変されることができる。
【0015】
上記の実施形態は、該第1の端部および該第2の端部が四角形であることを規定することによって、さらに改変されることができる。
【0016】
上記の実施形態は、該デバイスが発泡体で作製されることを規定することによって、さらに改変されることができる。
【0017】
上記の実施形態は、該デバイスが木材で作製されることを規定することによって、さらに改変されることができる。
【0018】
上記の実施形態は、該デバイスがプラスチックで作製されることを規定することによって、さらに改変されることができる。
【0019】
上記の実施形態は、該デバイスが金属で作製されることを規定することによって、さらに改変されることができる。
【0020】
上記の実施形態は、該デバイスが球状であり、第1の端部と第2の端部とを接続する細長い本体を有しないが、必要に応じて、腹部に直接適用されることができることを規定することによって、さらに改変されることができる。
【0021】
第3の実施形態は、外側表面と、堅固であるが柔軟な材料(単数または複数)で充填された内側部分とを伴う球体である、デバイスを教示する。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
排便における補助のためのデバイスであって、前記デバイスは、
細長い本体と、
第1の端部と、
第2の端部と
を備え、前記細長い本体は、前記第1の端部に接続され、前記第2の端部は、前記第1の端部および前記第2の端部と形状である、デバイス。
(項目2)
前記第1の端部および前記第2の端部は、半月形である、項目1に記載のデバイス。
(項目3)
前記第1の端部および前記第2の端部は、円形である、項目1に記載のデバイス。
(項目4)
前記第1の端部および前記第2の端部は、四角形である、項目1に記載のデバイス。
(項目5)
前記デバイスは、発泡体で作製される、項目1に記載のデバイス。
(項目6)
前記デバイスは、木材で作製される、項目1に記載のデバイス。
(項目7)
前記デバイスは、プラスチックで作製される、項目1に記載のデバイス。
(項目8)
前記デバイスは、金属で作製される、項目1に記載のデバイス。
(項目9)
排便における補助のための方法であって、前記方法は、
排便中のしゃがみの圧力をシミュレートするためのデバイスを取得するステップであって、前記デバイスは、
細長い本体と、
第1の端部と、
第2の端部と
をさらに備え、前記細長い本体は、前記第1の端部に接続され、前記第2の端部は、前記第1の端部および前記第2の端部と同じ形状である、ステップと、
トイレットに着座するステップと、
前記ユーザの下腹部に対して前記デバイスの配置を可能にするステップと、
前記デバイスから前記ユーザの結腸に圧力をかけるステップと、
腸を動かすステップと
を含む、方法。
(項目10)
前記第1の端部および前記第2の端部は、半月形である、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記第1の端部および前記第2の端部は、円形状である、項目9に記載の方法。
(項目12)
前記第1の端部および前記第2の端部は、四角形である、項目9に記載の方法。
(項目13)
前記デバイスは、発泡体で作製される、項目9に記載の方法。
(項目14)
前記デバイスは、木材で作製される、項目9に記載の方法。
(項目15)
前記デバイスは、プラスチックで作製される、項目9に記載の方法。
(項目16)
前記デバイスは、金属で作製される、項目9に記載の方法。
(項目17)
前記デバイスは、球状であり、第1の端部と第2の端部とを接続する細長い本体を有しないが、必要に応じて、腹部に直接適用されることができる、項目9に記載の方法。
(項目18)
排便における補助のためのデバイスであって、前記デバイスは、外側表面と、堅固であるが柔軟な材料(単数または複数)で充填された内側部分とを伴う球体を備える、デバイス。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の理解を深めるために、添付の図面を参照する。本発明は、それらの図面に示される正確な構成に限定されないことが、理解されるべきである。
【0023】
図1図1は、本発明のデバイスの上面斜視図である。
【0024】
図2A図2Aは、本発明の1つの実施形態の側面図である。
【0025】
図2B図2Bは、本発明の第2の実施形態の側面図である。
【0026】
図2C図2Cは、本発明の第3の実施形態の側面図である。
【0027】
図2D図2Dは、本発明の第4の実施形態の側面図である。
【0028】
図3図3は、本発明のデバイスを使用せずにトイレットに着座する人の側面図である。
【0029】
図4図4は、本発明のデバイスを使用しながらトイレットに着座する人の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
好ましい実施形態の詳しい説明
図面を参照すると、好ましい実施形態が、本発明のいくつかの図を通して類似する要素を表示する参照文字によって、例証および説明される。
【0031】
好ましい実施形態は、実質的に半月形である側面形状を伴う発泡体ブロック10である。しかしながら、この形状は、ブロック10が図2A〜2Bで例証されるような任意の数の形状を有する可能性があるので、本質的ではない。ブロックは、本質的に、同じ形状の2つの端部14、16で終わる細長い本体12を本質的に有する。
【0032】
好ましい実施形態は、半月状である端部14、16の形状を有するが、図2A〜2Bで見られるように、その形状はまた、デバイス10の機能を補助する円形18、六角形20、四角形22、または、任意の独特の形状24である可能性がある。
【0033】
これは、6インチの丸形発泡体ローラの半体から本質的に構築される。しかしながら、異なる材料および形状から構成される可能性もある。重要なことは、それが果たす機能である。
【0034】
デバイス10は、最初に、下腹部30に対する緩圧力28の印加を通して、結腸26を緩やかにマッサージするために使用され、それによって、血流を刺激する。デバイス10は、ユーザ34の膝32に配置される。次いで、ユーザ34は、前かがみになり、下腹部30をユーザ34の膝32に位置するデバイス10と接触させる。圧力は、様々な位置における具体的な点に対するより直接的な圧力を用いて、下腹部30に対して調節されることができる。ユーザ34が、前かがみになることによりしゃがみ位置(図4参照)を再現している間、または、デバイスを使用して身を乗り出さずに下腹部に単に圧力をかけている間、デバイス10は、穏やかではあるがしっかりと、結腸26に対して圧迫される。デバイス10が結腸26に対してもたらす緩圧力は、自然なしゃがみ位置における大腿部36のものにとって代わり、排泄物を下方かつ外に移動させるために役立つ。これは、歯磨き粉のチューブを圧搾することに類似する。これは、単純ではあるが、驚くほど有効である。細長いデバイスの実施形態については、2つの端部の態様によって、細長い本体または2つの端部のどちらかのいずれかが、必要および所望に応じて、圧力をかけるために使用されることができる。デバイスは、場所を問わず、助けが利用可能となるように、コンパクトかつ独立型であるので、他の所持品とともに容易に携行される。
【0035】
本特許に含まれる議論は、基本的な説明としての役割を果たすように意図されている。読者は、具体的な議論が全ての可能な実施形態を明示的に説明しない場合があり、代替が暗示されることを認識するべきである。また、本議論は、本発明の一般的な性質を十分に説明していない場合があり、どのように各々の特徴または要素が代表的なまたは同等の要素に実際になる可能性があるかを、明示的に示していない場合がある。再度、これらは、本開示の中に暗示的に含まれる。本発明がデバイス向けの専門用語で説明される場合に、本デバイスの各々の要素は、ある機能を暗示的に果たす。また、様々の変更が、本発明の本質から逸脱することなく行われ得ることが、理解されるべきである。そのような変更もまた、本明細書に暗示的に含まれる。それらの変更は、本発明の範囲内に依然として入る。
【0036】
さらに、本発明および特許請求の範囲の種々の要素の各々はまた、様々な方法で達成され得る。本開示は、任意の装置の実施形態の変形例であっても、方法の実施形態であっても、または、これらの任意の要素の単なる変形例であっても、各々のそのよう各変形例を包含することが、理解されるべきである。特に、本開示は本発明の要素に関するので、各要素についての用語は、機能または結果のみが同一であっても、同等の装置用語によって表現され得ることが、理解されるべきである。そのような同等であり、より広義であり、または、より包括的でさえある用語は、各要素または作用の説明に包含されると見なされるべきである。そのような用語は、本発明が得る権利がある暗示的に広範な範囲を明確化することが望ましい場合、置き換えられ得る。全ての作用は、その作用を取るための手段またはその作用をもたらす要素として表現され得ることが、理解されるべきである。同様に、開示される各物理的要素は、物理的要素が容易にする作用の開示を包含することが、理解されるべきである。そのような変更および代替的用語は、明細書に明示的に含まれることが、理解されるべきである。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4