(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記第一施療子を進出させた状態又は前記第二施療子を進出させた状態でマッサージ部を移動することを特徴とする請求項5又は6のいずれかに記載のマッサージ部。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明のマッサージ部6を搭載した椅子型マッサージ機1の斜視図である。
なお、以下の説明で用いる方向の概念は、起立状態にあるマッサージ機1に着座した被施療者から見たときの方向の概念と一致するものとし、左手側が「左」であり、右手側が「右」であり、頭部側が「上」であり、腰部側が「下」であり、被施療者の顔側が「前」であり、被施療者の後頭部側が「後」であり、その他の場合は適宜説明するものとする。
図1の椅子型マッサージ機1は、被施療者の背中を支持する背凭れ部2と、被施療者が着座する座部3と、脹脛と足を支持するフットレスト4を有している。また、フットレスト4は、脚保持部41と足保持部42に分割されていてもよい。
図2は、本発明のマッサージ部6を搭載した椅子型マッサージ機1の斜視図である。前記椅子型マッサージ機1が有する複数のマッサージ部6を露出させた図である。
図3は、本発明のマッサージ部6を搭載した椅子型マッサージ機1を簡略化した図であり、座部3と、背凭れ部2と、フットレスト4と、複数のマッサージ部6と、ガイドレール151が記載されている。
図4の椅子型マッサージ機1のエアマッサージ部の配置を示すものである。
図5の椅子型マッサージ機1は、本発明の実施形態に係る椅子型マッサージ機1のブロック図である。
【0020】
図1に示すとおり、本発明の椅子型マッサージ機1は、主として、被施療者が着座する座部3と、座部3の後部に一体的に設けられた使用者が凭れる背凭れ部2と、座部3の前部に一体的に設けられた使用者の脚部を支持するフットレスト4と、座部3の両側面に設けられた肘掛け部5により構成される椅子本体11と、この椅子本体11を前後に揺動可能に支持するとともに床面に設置されるベース12と、椅子本体11をベース12に対して前後に揺り動かす揺動手段(図示せず)と、椅子本体11に設けられた使用者の被施療部をマッサージするマッサージ部6を有している。
また、背凭れ部2の前面には、開口部26が形成されており、背凭れ部26の内部をマッサージ部6が上下昇降可能に設けられている。
また、前記背凭れ部2,前記座部3,前記フットレスト4は、身体を支持する身体支持部として機能する。
【0021】
[椅子本体11について]
図2に示すとおり、椅子本体11は、上側パネル21、下側パネル22、左側面パネル23、右側面パネル24、背面パネル25によって形成されており、上側パネル21、下側パネル22、左側面パネル23、右側面パネル24、背面パネル25を組み立てることで、前面に開口部26を有する椅子型となる。組み立てられた椅子本体11には、被施療者が着座する座部3と、該座部3の後部に設けられた被施療者が凭れる背凭れ部2と、該座部3の前部に設けられた被施療者の脚部を支持するフットレスト4とが形成される。このように、前記背凭れ部2,前記座部3,前記フットレスト4は、身体を支持する身体支持部として機能する。
また、椅子本体11の左側面パネル23と右側面パネル24の夫々には、後述するガイドレール151が設けられる。この後述するガイドレール151に沿ってマッサージ部6がガイドレール151の長手方向にそれぞれ移動可能である。
前記マッサージ部6は、昇降機構を有し、前記昇降機構の昇降モータ61の駆動により、後述するガイドレール151上を移動可能である。
また、座部3の両側面には、肘掛け部5が設けられている。
【0022】
図3には、椅子型マッサージ機1の椅子本体11が簡略化されて図示されている。
図3は、
図1,2に示した椅子型マッサージ機1の背凭れ部2や座部3やフットレスト4にガイドレール151を設けて複数のマッサージ部6が移動可能に設けられている。
このように、マッサージ部6を複数設けて、ガイドレール151上を複数のマッサージ部6が移動可能としてもよい。
また、
図3aは、ガイドレール151が、少なくとも前記背凭れ部2に対応する位置から前記座部3に対応する位置まで、湾曲部141aを介して連続的に延設され、少なくとも前記フットレスト4に対応する位置から前記座部3に対応する位置まで、湾曲部141bを介して連続的に延設されている。
また、ガイドレール151の各所には、被検出部155が設けられている。
また、
図3bは、前記背凭れ部2の内部にはガイドレール151aが設けられ、前記座部3の内部にはガイドレール151bが設けられ、前記フットレスト4の内部にはガイドレール151cが設けられている。
また、ガイドレール151a,151b,151cの夫々の端部には、被検出部155が設けられている。
またこのガイドレール151a,151b,151c上には、前記マッサージ部6が設けられており、前記マッサージ部6は、昇降機構を有し、前記昇降モータ61の駆動により、ガイドレール151a,151b,151c上を移動可能である。
【0023】
[エアマッサージ部について]
また、
図4は、本発明の実施形態に係る椅子型マッサージ機のエアマッサージ部の配置を示すものである。前記椅子型マッサージ機1の椅子本体11の各所には、エアマッサージ部が設けられている。
エアマッサージ部は、前記座部3の下方にある給排気装置32によって動作するエアセルであり、背凭れ部2に設けられた背凭れエアマッサージ部9A,座部3に設けられた座エアマッサージ部9B,フットレスト4に設けられたフットレストエアマッサージ部9C,肘掛け部5に設けられた肘掛けエアエアマッサージ部9D,被施療者の肩にあたる部分に設けられた肩エアマッサージ部9Eによって構成されている。
また、
図5は、本発明の実施形態に係る椅子型マッサージ機1のブロック図である。
座部3の下方には、制御基盤が設けられており、制御部31が形成されている。前記制御部31は、操作部33の操作信号を伝達する。
制御部31は、背凭れ部アクチュエータ34,フットレストアクチュエータ35,ロッキングアクチュエータ39,昇降モータ61,揉みモータ62,叩きモータ63,給排気装置32等の動作を制御する。
【0024】
前記背凭れ部2に設けられた背凭れエアマッサージ部9Aは、背凭れ部2の身体支持面2Aの下側に設けられた腰エアセルL303aと腰エアセルR303bと、背凭れ部2の身体支持面2Aの上側に設けられた背裏エアセルL302aと背裏エアセルR302bとを有している。
これらの腰エアセルL303aと腰エアセルR303bと、背裏エアセルL302aと背裏エアセルR302を膨張させることで、被施療者の身体を挟み、腰エアセルL303aと腰エアセルR303bのいずれか一方を膨張させることで、被施療者の身体を傾けてストレッチすることが可能である。
また、腰エアセルL303aと腰エアセルR303bと、背裏エアセルL302aと背裏エアセルR302は、取り付け端部が対向している。
また、背凭れ部2の肩部分に設けられた背裏エアセルL302aと背裏エアセルR302bは、電磁弁イ36bにつながれており、背裏エアセルL302aと背裏エアセルR302bは同期しており、同じタイミングで膨張収縮を行う。また、背裏エアセルL302a,背裏エアセルR302bと後述する電磁弁ハ36dを駆動させて、肩エアセルL304a,肩エアセルR304bを膨張させると、被施療者の上腕部と肩部を挟んで押圧することが可能である。
背凭れ部2の腰部分に設けられた腰エアセルL303aと腰エアセルR303bは、電磁弁ロ36cにつながれている。腰エアセルL303aと腰エアセルR303bは、同期しており、同じタイミングで膨張収縮を行う。また、前記腰エアセルL303aと腰エアセルR303bを膨張させることで、被施療者の腰で固定保持することが可能である。
【0025】
前記座部3に設けられた座エアマッサージ部9Bは、座部3の身体支持面3A(座面)に設けられ、背凭れ部2側にある座エアセルL307と座エアセルR308と、フットレスト4側にある座エアセルA309で構成されている。
また、前記座エアセルL307と前記座エアセルR308は、被施療者の臀部の左右を抑えて押圧したり、左右交互に膨張させてストレッチ動作が行える。
前記座エアセルL307は電磁弁へ36gに繋がれており、前記座エアセルR308は電磁弁ト36hに繋がれており、前記座エアセルA309は電磁弁チ36iに繋がれており、夫々独立して動作させることが可能であるため、前記座エアセルL307と前記座エアセルR308は、臀部の左右を抑えて押圧したり、左右交互に膨張させてストレッチ動作が行え、前記座エアセルA309は、被施療者の膝部分を押し上げることができる。
【0026】
前記フットレスト4に設けられたフットレストエアマッサージ部9Cは、フットレストの脚を保持する脚保持部41の凹状の溝部分に設けられており、前記凹状部分の両側壁部には、対向して設けられた一対のエアセル(脹脛エアセルLA310a,脹脛エアセルLB310b)が設けられており、脚の両側面を押圧する。
また、前記凹部の両側壁部の間にある底面部には、脹脛の背面を押圧する脹脛裏エアセルL311aが設けられている。
前記脹脛エアセルLA310a,脹脛エアセルLB310bは、電磁弁ヌ36jに繋げられており、前記脹脛裏エアセルL311aは、電磁弁ル36kに設けられており、前記脹脛裏エアセルL311aは、電磁弁ル36kにつながれている。
また、脚保持部41は左右の脚が保持できるように左右一対設けられており、左右で同様の構成となっている。
【0027】
さらにフットレスト4は、足を保持する足保持部42を有していてもよく、足保持部42にも凹状の溝部分にも、フットレストエアマッサージ部9Cが設けられている。
前記凹状部の両側壁部は、足先から足首に沿って設けられており、凹状部の両側壁部に、対向して設けられた一対の足首エアセルLA311c,足首エアセルLB311dが設けられており、足首を両側面から押圧する。
前記足先部の凹部46は、両側壁部に、対向して設けられた一対の足先エアセルLA310e,足先エアセルLB310fが設けられており、前記両側壁部の間にある底面部には、足裏を押圧する足裏エアセルL311gが設けられている。
前記足首エアセルLA311c,足首エアセルLB311d,足裏エアセルL311gは、電磁弁ル36kに繋がれており、前記足先エアセルLA310e,足先エアセルLB310fは前記電磁弁ヌ36jにつながれている。
また、足保持部42は左右の足が保持できるように左右一対設けられており、左右で同様の構成となっている。
【0028】
また、フットレスト4の脹脛を施療する脚施療部41と、足首から足先までを施療する足施療部42は、スライドするフレーム(図示せず)を介して繋がれていてもよく、被施療者の足の長さに合わせて、脚施療部41と足施療部42を近接離間させるように構成されていてもよい。
さらに、前記フレームの端部は、座部3に連結されており、回動自在となっていてもよい。
このような場合は、前記座部3は、フットレスト4を上下方向に回動させるアクチュエータ35を有しており、フットレスト4を上下方向にリクライニングさせることが可能となっている。
【0029】
また、肘掛け部5に設けられた肘掛けエアマッサージ部9Dは、被施療者の手先部を施療する手エアセルLA305a,手エアセルLB305b,手エアセルRA306a,手エアセルRB306bと、被施療者の前腕部を施療する前腕エアセルLA305c,前腕エアセルLB305d,前腕エアセルRA306c,前腕エアセルRB306dとを有している。
前記肘掛け部5は、被施療者の手先部と前腕部との側方に壁を設け、更に手先部と前腕部の上方にまで、壁を延設している構造となっており、手先部と前腕部を支持する支持面と、手先部と前腕部の側方に立設された側壁面と、手先部と前腕部の上方に設けられた天井面とによって構成されていてもよい。
左側の肘掛け部5にある手先部と前腕部を支持する支持面上に手エアセルLA305aと前腕エアセルLA305cが設けられ、前記天井面に被施療者の手先部を押圧する手エアセルLB305bと前腕部を押圧する前腕エアセルLB305dが設けられている。
また、前記手エアセルLA305a、手エアセルLB305bと前腕エアセルLA305cと前腕エアセルLB305dは、電磁弁ニ36eに繋がれている。前腕エアセルLA305cと前腕エアセルLB305dとの途中には、絞り37bが設けられている。前腕エアセルに絞り37bが設けられているのは手エアセルLA305a、手エアセルLB305bと前腕エアセルLA305cと前腕エアセルLB305dに施療のタイミングをずらすためである。
また、手エアセルRA306a,手エアセルRB306bと前腕エアセルRA306c,前腕エアセルRB306dは、電磁弁ホ36fに繋がれており、左側の肘掛け部5と同じ構成となっている。
また、電磁弁ニ36eと電磁弁ホ36fを同時に膨張させずに片方ずつ膨張させている。これは、両手腕を同時に施療すると、緊急時にマッサージ機1から脱出するのが困難になるため、片方ずつ電磁弁を操作している。
【0030】
また、前記肘掛け部5は、背凭れ部2のリクライニングに追従して傾動可能に設けられていてもよい。肘掛け部5は、背凭れ部2と座部3にそれぞれ固定されており、座部3側の固定部には、スライド溝(図示せず)が設けられており、背凭れ部2のリクライニングよって、スライド溝(図示せず)上を移動して、リクライニングに追従することができる。
このように肘掛け部5を、背凭れ部2のリクライニングに追従させることで、被施療者を適正な位置で保持、施療することが可能となる。
【0031】
また、肘掛け部5は、被施療者の手先部と前腕部との側方に、設けた壁を被施療者の上腕部まで延設しもよい。
この場合、被施療者の上腕部まで延設した壁に前記肩エア施療部9Eを設けることが可能となる。
前記肩エア施療部9Eは、肩エアセルL304aを有しており、肩エアセルL304aは、エアセルを複数重合していてもよい。
また、右側の肘掛け部5においても同じ構造となっており、左側の肩エアセルL304a,右側の肩エアセルR304bによって、被施療者の上腕や肩を横方向又は上方向からも押圧することが可能となっている。
前記肩エアセルL304aと肩エアセルR304bは、電磁弁ハ36dに繋がれている。前記肩エアセルL304aと肩エアセルR304bは同期しており、同じタイミングで膨張収縮を行う。
前述の通り、背裏エアセルL302a,背裏エアセルR302bと肩エアセルL304aと肩エアセルR304bを膨張させることで、被施療者の上腕部と肩部を挟んで押圧することが可能である。
【0032】
また、前記肩エアマッサージ部9Eは、肘掛け部5の延設した壁部に設けられているが、背凭れ部2の左右側方にあればよく、背凭れ部2の側面に直接取付けて、背凭れ部2の側方から突出して設けられていてもよい。
この場合、背凭れ部2の側方には、左側突出壁及び右側突出壁が設けられ、左側突出壁の内側には肩エアセルL304aが設けられ、右側突出壁の内側には肩エアセルR304bが設けられる。
この様な構成とすることで、被施療者の上腕や肩を横方向又は上方向からも押圧することが可能となっている。
【0033】
[マッサージ部について1]
図6は、本発明のマッサージ部6を示す図である。
図6のマッサージ部6は、複数の施療子81を有する保持部45と、該保持部45を支持する支持部40と、該保持部45を被施療者に対して進退出させる進退手段と、マッサージ駆動手段60と、を有している。
図6aは、マッサージ部6の支持部40と保持部45を示す図である。
図6bは、マッサージ部6の支持部40を示す図である。
図6cは、マッサージ部6の保持部45を示す図である。
図7は、本発明のマッサージ部6を簡略化した図である。
図8は、本発明のマッサージ部6を左側面から見た図である。
図8では、前記支持部40の左側板40cを取り除いている。
図8aは、マッサージ部6を左側面から見た図であり、前記第一進退手段101と第二進退手段111が駆動していない図である。
図8bは、マッサージ部6を左側面から見た図であり、前記第一進退手段101が保持部45の上方を前方へ進出させた状態の図である。
図8cは、マッサージ部6を左側面から見た図であり、前記第二進退手段111が保持部45の下方を前方へ進出させた状態の図である。
図9は、本発明のマッサージ部6を右側面から見た図である。
図9では、前記支持部40の右側板40dを取り除いている。
図9aは、マッサージ部6を右側面から見た図であり、前記第一進退手段101と第二進退手段111が駆動していない図である。
図9bは、マッサージ部6を右側面から見た図であり、前記第一進退手段101が保持部45の上方を前方へ進出させた状態の図である。
図9cは、マッサージ部6を右側面から見た図であり、前記第二進退手段111が保持部45の下方を前方へ進出させた状態の図である。
図10は、マッサージ部6の左右の側面を示す図である。
図10aは、マッサージ部6を左側面から見た図を示しており、
図10bは、マッサージ部6を右側面から見た図を示している。
【0034】
図6に示すように、前記支持部40は、枠体40aであり、前記枠体40aは、底板40bと、底板40bから立設された左側板40cと右側板40dと、底板40bから立設された上側板40eと、下側板40fにより構成されている。
また、支持部40には、昇降モータ61が設けられており、椅子本体11の身体支持部2,3,4の長手方向に移動できるようになっている。
前記保持部45も、枠体45aであり、前記枠体45aは、底板45bと、底板45bから立設された左側板45cと右側板45dと、底板45bから立設された上側板45eと、下側板45fと、により構成されている。
前記マッサージ駆動手段60は、各マッサージ動作を行うための揉みモータ62(
図5参照)、叩きモータ63(
図5参照)と、マッサージ部6を昇降移動させる昇降モータ61と、各モータに対応する駆動伝達機構が設けられている
また、前記保持部45は、支持部40よりも小さい枠体となっている。
この様に構成することで、保持部45が支持部40によって支持される。
【0035】
図6〜9に示すように、前記進退手段101,111は、前記支持部40と前記保持部45の間に設けられている。前記進退手段は、第一進退手段101と、第二進退手段111と、を有している。
前記第一進退手段101は、第一進退駆動部102と、第一連結部103と、により構成されている。
前記第二進退手段111は、第二進退駆動部112と、第二連結部113と、により構成されている。
前記第一進退手段101の第一連結部103は、その端部側に夫々軸を有している。
この軸により、第一連結部103は、クランク形状となっており、前記第一連結部103の一方の端には第一軸104が設けられ、他方の端には第三軸105が設けられている。
また、前記第一軸104は、前記保持部45に枢着され、前記第三軸105は、前記支持部40に枢着されている。
また、前記第二進退手段111の第二連結部113も第一連結部103と同様に、その端部側に夫々軸を有している。
この軸により、第二連結部113は、クランク形状となっており、前記第二連結部113の一方の端に第二軸114が設けられ、第二連結部113の他方の端に第四軸115が設けられる。
また、前記第二軸114は、前記保持部45に枢着され、前記第四軸115は、前記支持部40に枢着されている。
【0036】
また、前記第一軸104は、前記保持部45の一方に設けられ、前記第二軸114は、前記保持部45の他方に設けられる。つまり、前記第一軸104と第二軸114は、所定距離をもって保持部45に設けられることとなる。
また、第三軸105は、前記支持部40の右側板40dに枢着されており、前記第一連結部103の一方の端に設けられた第一軸104と所定距離をもって配置されている。第四軸115は、前記支持部40の左側板40cに枢着されており、前記第二連結部113の一方の端に設けられた第二軸114と所定距離をもって配置されている。
また、前記保持部45は、保持部45の一方に前記第一軸104と、保持部45の他方に第二軸114を有している。
つまり、前記保持部45の上方にあたる一方には、前記第一軸104が枢着されており、前記保持部45の下方にあたる他方には、前記第二軸114が枢着されている。
この様に構成することで、前記第一進退手段101の第一連結部103は、第一軸104を保持部45の上方に枢着し、第三軸105を支持部40に枢着している。
前記第二進退手段111の第二連結部113は、第二軸114を保持部45の下方に枢着し、第四軸115を支持部40に枢着している。
また、第一進退手段101の第一進退駆動部102は、前記支持部40と前記保持部45の間に設けられており、前記保持部45の上方に第一進退駆動部102が設けられている。このため第一進退駆動部102は、保持部45の上方を進出させることが可能である。
また、第二進退手段111の第二進退駆動部112は、前記支持部40と前記保持部45の間に設けられており、前記保持部45の下方に第二進退駆動部112が設けられている。このため第二進退駆動部112は、保持部45の下方を進出させることが可能である。
また、第一進退駆動部101と第二進退駆動部111は、エアセル(102,112)で構成されており、その膨張収縮によって前記保持部45の端部を被施療者に向かって進退出させることが可能である。
また、前記エアセル102は、電磁弁A51(
図5参照)に繋がれおり、前記エアセル112は、電磁弁B52(
図5参照)に繋がれており、夫々独立して膨張収縮する。
【0037】
また、前記第一進退手段101が前記保持部45の上方を進退出させる場合、前記第三軸105を支点に進退出させる。また、その第三軸105の仮想直線上には、第二軸114がある。第二軸114と第三軸105は、仮想軸線上で同じ位置あり、第一進退手段101は、前記第三軸105を支点にすると共に、第二軸114も支点とすることが可能である。
また、前記第二進退手段111が前記保持部45の下方を進退出させる場合、前記第四軸115を支点に進退出させる。また、その第四軸115の仮想直線上には、第一軸104がある。第一軸104と第四軸115は、仮想軸線上で同じ位置あり、第二進退手段111は、前記第四軸115を支点にすると共に、第一軸104も支点とすることが可能である。
この様に構成することで、保持部45の一方である上方を進出させる際に、第三軸105と第二軸114を進出の回動軸とすることによって、保持部45の上方が左右に傾いて進出することを防止でき、保持部45の他方である下方を進出させる際に、第四軸115と第一軸104を進出の回動軸とすることによって、保持部45の下方が左右に傾いて進出することを防止することができる。
【0038】
また、同一の回動軸で保持部の上下を進出させようとしたものに比べて、保持部45の上方と保持部45の下方を進出させる回動軸を別々としているため、上方の進出量と下方の進出量を大きく又は小さくできる。
保持部45の上方を大きく進出させたい場合は、第三軸105と第二軸114を保持部45の下端側へ設けることで、保持部45の上方の進出量は最大となり、保持部45の下方を大きく進出させたい場合は、第四軸115と第一軸104を保持部45の上端側へ設けることで、保持部45の下方の進出量は、最大となる。
また、保持部45の上方を小さい進出量としたい場合は、第三軸105と第二軸114を保持部45の下端側から上端側へ近い位置に設けるほど、保持部45の上方の進出量は小さくなっていき、保持部45の下方を小さい進出量としたい場合は、第四軸115と第一軸104を保持部45の上端側から下端側へ近い位置に設けるほど、保持部45の下方の進出量は、小さくなっていく。
この様に前記第一進退手段101と前記第二進退手段111は軸を設けた位置によって、保持部45を大きく前方へ進出させたり、小さく前方へ進出させたりすることが可能となる。
また、前記保持部45の施療子81(上側施療子81a,下側施療子81b)は、前記第一進退手段101と前記第二進退手段111によって、異なる支点を利用して保持部45を被施療者に対して進退出させるので、進出量を変更しても、施療子81a,施療子81bの距離を一定に保つことが可能である。
【0039】
図10は、前記第一進退手段101と前記第二進退手段111を、同時に駆動させて保持部45を被施療者側へ進出させている図である。
マッサージ部6は、前記第一進退手段101と前記第二進退手段111を夫々独立して駆動させて、上方又は下方の片側のみ駆動させて保持部45を被施療者側へ進出させたりするだけでなく、
図10に示す様に、前記第一進退手段101と前記第二進退手段111を、同時に駆動させて保持部45を被施療者側へ進出させることも可能である。
また、前記第一進退手段101と前記第二進退手段111を、同時に駆動させて保持部45を被施療者側へ進出させる場合、前記保持部45に溝46を設けて第一軸104と第二軸114がスライド可能に設けるとよい。前記溝46は、前記保持部45の左側板45cと右側板45dに設けられており、前記第一軸104と第二軸114をスライド可能に保持できるようになっている。
【0040】
[マッサージ部について2]
図11は、前記マッサージ部6を簡略化した図である。
図12は、マッサージ部6のコンロッド70と施療アーム80を示す図である。
図12aは、施療アーム80の左側面を示した図である。
図12bは、施療アーム80の右側面を示した図である。
図12cは、コンロッド70を示した図である。
図13は、マッサージ部6の左側面を示す図である。
図13aは、前記第一進退手段121と第二進退手段126が駆動していない図である。
図13bは、前記第一進退手段121が保持部45の上方を前方へ進出させた状態の図である。
図13cは、前記第二進退手段126が保持部45の下方を前方へ進出させた状態の図である。
図14は、マッサージ部6の右側面を示す図である。
図14aは、前記第一進退手段121と第二進退手段126が駆動していない図である。
図14bは、前記第一進退手段121が保持部45の上方を前方へ進出させた状態の図である。
図14cは、前記第二進退手段126が保持部45の下方を前方へ進出させた状態の図である。
【0041】
図11に示す様に、マッサージ部6は、左側マッサージユニット14と右側マッサージユニット15とを有している。また、マッサージ部6は、マッサージ動作を行わせる揉みモータ62(
図5参照),叩きモータ63(
図5参照)と、前記昇降モータ61(
図5参照)を有している。マッサージ動作を行わせる揉みモータ62(
図5参照),叩きモータ63(
図5参照)のマッサージ駆動手段60は、前記前記保持部45に収容されていてもよい。
また、マッサージ部6には、昇降モータ61(
図5参照)が設けられており、椅子本体11の身体支持部2,3,4の長手方向に移動できるようになっている。
前記左側マッサージユニット14と前記右側マッサージユニット15は、構成が同じため、前記左側のマッサージユニット14を例に挙げて説明する。
図12〜
図14に示す様に、前記前記左側マッサージユニット14は、コンロッド70と施療アーム80を有している。前記施療アーム80は、複数の施療子81(上側施療子81a,下側施療子81b)を有する保持部145と、該保持部145を支持する支持部140と、を有している。
また、支持部140は、前記コンロッド70と連結され、マッサージ動作が伝達されている。前記支持部140と保持部145は、一体化とすることで、施療アーム80となっている。
【0042】
前記コンロッド70には、施療アーム80を揺動可能に設けられるように第一揺動軸72と、施療アーム80の揺動を規制する規制手段73と、揉軸71に連結連動される揉軸連結部75と、叩軸76にクランクロッド76aの端部を取り付ける叩軸連結部77を有している。また、前記コンロッド70には、施療アーム80を揺動から復帰させる付勢手段74を取り付けることが可能である。
また、コンロッド70は、後述する揺動検出手段(肩位置検出手段)64を有しており、施療アーム80の揺動動作を検出している。
【0043】
前記第コンロッド70は、使用者側を前端部70aとし、使用者から最も離れた部分を後端部70bとしている。前記前端部70aには、スリット78が設けられており、前記スリット78の間に施療アーム80が設けられており、前記スリット78と施療アーム80を貫通し、施療アーム80を揺動可能に支持する第一揺動軸72が設けられている。
また、前端側70aには、施療アーム80の揺動を規制する規制手段73が設けられており、施療アーム80が適切な揺動範囲で、揺動するようになっている。
また、前記施療アーム80を揺動状態から復帰させる付勢手段74を設けることで、揺動状態の施療アーム80を元の位置に復帰させることができる。
【0044】
また、スリット78には、揺動検出手段(肩位置検出手段)64が設けられており、施療アーム80の揺動を検出できるようになっている。揺動検出手段(肩位置検出手段)64は、光学式のセンサを用いており、センサのオンオフで施療アーム80の揺動状態を検出している。
前記揺動検出手段(肩位置検出手段)64は、コンロッド70のスリット78の内部で対向するように設けられている。施療アーム80が、前記スリット78内で揺動することによって、光センサの発光部と受光部の間を通り、オンとオフが切り替わり、施療アーム80の揺動を検出できるようになっている。
また、後述する第一昇降機構の昇降動作によって身体の起伏に沿って施療アーム80を揺動させ、身体の起伏を検出するので、肩位置のみに限らず、臀部や腰、背中等の位置検出も行うことができる。
【0045】
前記コンロッド70の後端部には、球状の凹部が設けられており、叩軸76のクランク部(図示せず)に設けられたクランクロッド76aの端部が連結される球状座79が設けられている。
クランクロッド76aの端部は、球状となっており、コンロッド70の球状座79と嵌合することで、前記クランクロッド76aからの叩きマッサージ動作を伝達することが可能となっている。
叩きマッサージ動作を伝達するクランクロッド76aをコンロッドの後端側に設けた球状座79に連結させることで、前端部70aに設けられた施療アーム80をてこの原理で大きく叩き動作することができるようになる。
また、コンロッド70の揉軸連結部75は、前端部70aと後端部70bの間に設けられている。
コンロッド70は前述の通り、揉軸71の偏角部(図示せず)に設けられており、揉軸71の回転により揉みマッサージ動作を伝達できるようになっている。
前記揉軸連結部75は、偏角カム75aと、ベアリング75bとで構成されることで、揉軸71と連結され、揉み動作が可能となっている。
【0046】
前記施療アーム80は、コンロッド70に揺動可能に設けられ、上下一対の施療子81(上側施療子81a,下側施療子81b)と、進退手段121,126,を有している。
具体的には、施療アーム80は、複数の施療子81を有する保持部145と、前記保持部145を支持する支持部140と、保持部145の一方を被施療者に対して進退出させる第一進退手段121と、前記保持部145の他方を被施療者に対して進退出させる第二進退出手段126と、を有している。
このような構成とすることで、施療アーム80の保持部の施療子81を被施療者に対して進退出させてマッサージを行うことが可能である。
【0047】
前記支持部140は、扁平な板材を組合わせて形成されており、その前面は、左右側面の長手方向に壁を有し、コ字状となっている。また、後面には、薄い板材が突設され、前記板材には、前記第一揺動軸72を通す貫通孔が設けられている。このように構成することにより、前記第コンロッド70の前端部70aに設けた、スリット78に板材が位置し、前記第一揺動軸72によって、コンロッド70に対して施療アーム80が揺動可能に支持される。
また、後面には、第一進退手段121と第二進退手段126の配管を通す孔が設けられている。
また、前記支持部140の前面は、コ字状の枠体140aとなっており、前記枠体140aは、ベース板140bと、ベース板140bから立設された左側板140cと右側板140dと、により構成されている。また、ベース板140bから上側板と下側板を設けることも可能である。
また、前記第一進退手段121の第一進退駆動部122を取付ける第一取付部140eと、前記第二進退手段126の第二進退駆動部127を取り付ける第二取付部140fが設けられている。
また、左側板140cには、貫通孔140gが設けられ、右側板140dには、貫通孔140hが設けられている。この貫通孔140g,140hの位置は、左側板140cと右側板140dで高さが異なる。
【0048】
前記保持部145も、枠体145aであり、前記枠体145aは、ベース板145bと、ベース板145bから立設された左側板145cと右側板145dと、により構成されている。また、ベース板145bから上側板と下側板を設けることも可能である。
前記保持部145は、複数の施療子81(上側施療子81a,下側施療子81b)を有している。複数の施療子81(上側施療子81a,下側施療子81b)は、前記保持部145の一方と他方に設けられている。
この一方と他方は、前記保持部145の上側と下側又は左側と右側となっていてもよい。実施例では、上側と下側に施療子81a,81bを設けている。
また、保持部145は第一進退手段121によって、保持部145の一方である上方が進退出されるので、保持部145の上側に設けた施療子81aが被施療者側に進退出されることとなる。
また、保持部145は、第二進退手段126によって、保持部145の他方である下方が進退出されるので、下側に設けた施療子81bが被施療者側に進退出されることとなる。
また、保持部145の左側板145cには貫通孔145eが設けられ、右側板145dには貫通孔145fがそれぞれ設けられている。
また、この貫通孔145e,145fの位置は、左側板145cと右側板145dで高さが異なっている。
【0049】
また、支持部140と保持部145が一体となった際に、支持部140の左側板140cの貫通孔140gと保持部145の左側板145cの貫通孔145eの位置も上下で高さが異なっており、支持部140の右側板140bの貫通穴140hと保持部145の右側板145dの貫通孔145fの位置も上下で高さが異なっている。また、高さ位置を同一とし、仮想軸線上に、支持部140の右側板140dの貫通穴140hと保持部145の右側板145dの貫通孔145fを設けてもよい。
また、前記支持部140の左側板140cの貫通孔140gと保持部145の右側板145dの貫通孔145fの高さ位置は、同一となる。
また、前記支持部140の右側板140dの貫通孔140hと保持部145の左側板145cの貫通孔145eの高さ位置は、同一となる。また、高さ位置を同一とし、仮想軸線上に、前記支持部140の右側板140dの貫通孔140hと保持部145の左側板145cの貫通孔145eを設けてもよい。
このように支持部140と保持部145の貫通孔140g,140h,145e,145fは、上下で異なる位置で配置されている。
【0050】
また、前記支持部140と前記保持部145の間には、進退手段が設けられる。進退手段は、第一進退手段121と第二進退手段126を有している。
前記第一進退手段121は、第一進退駆動部122と、第一連結部123と、を有している。
また、前記第二進退手段126は、第二進退駆動部127と、第二連結部128、を有している。
第一進退手段121は、前記保持部145の一方を被施療者に対して進退出させることが可能となっており、前記第二進退手段126も、前記保持部145の他方を被施療者に対して進退出させることが可能となっている。
前記第一進退駆動部122と前記第二進退駆動部127は、進退用エアセルとなっている。この進退用エアセル122,127は、前記支持部140の上側と下側に設けられる。
また、前記第一進退手段121の第一連結部123と第二進退手段126の第二連結部128は、その端部側に夫々軸を有している。
前記第一連結部123の一方の端には、第一軸124が設けられ、第一連結部123の他方の端には、第三軸125が設けられている。この第一軸124と第三軸125は、第一連結部123にコ字状となるように設けられる。この第一軸124と第三軸125の取り付けかたは、コ字状に限られず、クランク状となっていてもよい。
また、前記第二連結部128の一方の端には、第二軸129が設けられ、第二連結部128の他方の端には、第四軸130が設けられている。この第二軸129と第四軸130は、第二連結部128にコ字状となるように設けられる。この第二軸129と第四軸130の取り付けかたは、コ字状に限られず、クランク状となっていてもよい。
また、前記第一軸124,第二軸129,第三軸125,第四軸130は、その端部に球状部を有していてもよい。この場合、支持部140と保持部145の前記軸部を枢着する部分には、球状座が設けられる。
このように軸部に球状部を設け、支持部140と保持部145に球状座を設けることで、施療子81a,81bを様々な方向へ傾けて、被施療者側へ進出させることも可能である。
【0051】
前記第一連結部123と第二連結部128は、前記保持部145が被施療者に対して、前記支持部140から進退出できるように、前記保持部145と前記支持部140を連結している。
前記支持部140と前記保持部145が対向し、前記支持部140の右側板140dと前記保持部145の右側板145dの外側に前記第一連結部123が位置し、前記支持部140の左側板140cと前記保持部145の左側板145cの外側に第二連結部128が位置する。
前記第一連結部123の第一軸124は、前記保持部145の右側板145dに設けられた貫通孔145fに枢着され、前記第一連結部123の第三軸125は、前記支持部140の右側板140dに設けられた貫通孔140hに枢着される。
前記第二連結部128の第二軸129は、前記保持部145の左側板145cに設けられた貫通孔145eに枢着され、前記第二連結部128の前記第四軸130は、前記支持部140の左側板140cに設けられた貫通孔140gに枢着される。
このように、前記支持部140と保持部145が第一連結部123と第二連結部128によって連結される。
また、前記第一軸124は、前記保持部145の右側板145dの一方である上側に設けられ、前記第二軸129は、前記保持部145の左側板145cの他方である下側に設けられる。
つまり、前記第一軸124と第二軸129は、所定距離をもって保持部145に設けられることとなる。
また、第三軸125は、前記支持部140の右側板140dに枢着されており、前記第一連結部123の一方の端部に設けられた第一軸124と所定距離をもって配置されている。
また、第四軸130は、前記支持部140の左側板140cに枢着されており、前記第二連結部128の一方の端に設けられた第二軸129と所定距離をもって配置されている。
このように構成することで、前記保持部145の上方にあたる一方には、前記第一軸124が枢着されており、前記保持部145の下方にあたる他方には、前記第二軸129が枢着されている。
【0052】
また、第一進退手段121の第一進退駆動部122は、前記支持部140と前記保持部145の間に設けられており、前記保持部145の上方に第一進退駆動部122が設けられている。このため第一進退駆動部122は、保持部145の上方を進出させることが可能である。
また、第二進退手段126の第二進退駆動部127は、前記支持部140と前記保持部145の間に設けられており、前記保持部145の下方に第二進退駆動部127が設けられている。このため第二進退駆動部127は、保持部145の下方を進出させることが可能である。
また、第一進退駆動部122と第二進退駆動部127は、進退エアセルで構成されており、その膨張収縮によって前記保持部145の端部を被施療者に向かって進退出させることが可能である。
前記エアセル122,127は、前記支持部140のベース板140bに上方に設けられた第一取付位置140eに第一進退エアセル122を設置できるようになっており、前記支持部140のベース板140bの下方に設けられた第二取付位置140fに第二進退エアセル127を設置できるようになっている。
この第一進退エアセル122の第一取付位置140eと第二進退エアセル127の止着位置は、前記支持部140の中央付近に位置し、前記第一進退エアセル122の止着位置と前記第二進退エアセル127の止着位置は互いに対向している。
この様に第一進退エアセル122と第二進退エアセル127を設けることで、第二取付位置140fのない解放端がおおきく膨張することが可能であり、前記保持部145の上側及び下側を被施療者に向かって進退出することが可能である。
【0053】
また、前記第一進退手段121が前記保持部145の一方を進退出させる場合、前記第三軸125と第二軸129を支点に進退出させる。前記第三軸125と第二軸129は、同じ高さにあるので、前記第三軸125と第二軸129を支点とすることが可能である。 また、その第三軸125の仮想直線上に、第二軸129を設けてもよく、この場合も、第一進退手段121は、前記第三軸125と第二軸129も支点として、保持部145の施療子81を進退出することが可能である。
また、前記第二進退手段126が前記保持部145の他方を進退出させる場合、前記第四軸130と第一軸124を支点に進退出させる。前記第四軸130と第一軸124は同じ高さにあるので、前記第四軸130と前記第一軸124を支点とすることが可能である。
また、その第四軸130の仮想直線上に、第一軸124を設けてもよく、この場合も、第二進退手段129は、前記第四軸130と第一軸124も支点として、保持部145の施療子を進退出することが可能である。
この様に構成することで、保持部145の上方を進出させる際に、第三軸125と第二軸129を進出の支点とすることによって、保持部145の上方が傾いて進出することを防止でき、保持部145の他方である下方を進出させる際に、第四軸130と第一軸124を進出の支点とすることによって、保持部145の下方が傾いて進出することを防止することができる。
【0054】
また、保持部145の上方と保持部145の下方を進出させる回動軸を別々とすることで、上方の進出量と下方の進出量を大きく又は小さくできる。つまり、保持部145の上方を大きく進出させたい場合は、第三軸125と第二軸129を保持部145の下端側へ設けることで、保持部145の上方の進出量は最大となり、保持部145の下方を大きく進出させたい場合は、第四軸130と第一軸124を保持部145の上端側へ設けることで、保持部145の下方の進出量は、最大となる。
保持部145の上方を小さい進出量としたい場合は、第三軸125と第二軸129を保持部145の下端側から上端側へ近い位置に設けるほど、保持部145の上方の進出量は小さくなっていき、保持部145の下方を小さい進出量としたい場合は、第四軸130と第一軸124を保持部145の上端側から下端側へ近い位置に設けるほど、保持部145の下方の進出量は、小さくなっていく。
【0055】
また、進退手段121,126は、保持部145が支持部140から前記進退手段121,126によって進出した状態から復帰するための付勢手段が設けられており、前記進退手段121,126が動作しない状態では、保持部145は支持部140に沿った状態で保持されている。
【0056】
このような機構の採用により、前記保持部145の第一施療子81aと前記第二施療子81bは、相対的距離を変更されずに進退出することが可能である。第一施療子81aと第二施療子81bの距離が保持されるので、例えば、第一施療子81aと第二施療子81bの距離が接近した状態となり、施療部を挟み込むような掴み動作とならない。
掴み動作は、部位によって効果的な場所効果的でない場所があり、広い面を施療するには向かない。また、施療動作の変更となってしまい、第一施療子81aと前記第二施療子81bは、相対的距離を変更せずに、施療中のマッサージ動作の強弱を調整することができない。
このように第一施療子81aと第二施療子81bの距離を保持することで、同一種類のマッサージ動作を強弱調整できるようになる。
【0057】
また、第一進退駆動部122の進退エアセルと第二進退駆動部127の進退エアセルは、蛇腹状のエアセルとなっていてもよい。この蛇腹状のエアセルは、支持部140の第一取付部140eと第二取付部140fに設けられている。
また、ベース板140bには、配管を通す孔があり、蛇腹状のエアセルの給排気口がそこから出されている。
また、前記蛇腹状のエアセルは、施療用のエアセル(302a等)に比べて小さくなっていることが好ましい。エアセルを小さくすることで、少ないエア量で膨張状態とすることができ、応答速度の速い強弱調整が可能となっている。
また、前記第一進退駆動部122の進退エアセルへの給排気は、給排気装置32(
図5参照)より行われ、電磁弁C53,電磁弁E55(
図5参照)の制御により、膨張収縮を行う。
また、前記第二進退エアセル127への給排気は、給排気装置32(
図5参照)より行われ、電磁弁D54,電磁弁F56(
図5参照)の制御により、膨張収縮を行う。
また、前記第一進退駆動部122の進退エアセルと第二進退駆動部127の進退エアセルの給排気口につながれているエア配管(図示せず)は、座部3の下方にある給排気装置32へと繋がっている。
【0058】
前記エア配管の途中には、絞り37aが配置されていてもよい。
絞り37aは、第一進退駆動部122の進退エアセルと第二進退駆動部127の進退エアセルへのエアの流入流出量を抑制している。
第一進退駆動部122の進退エアセルと第二進退駆動部127の進退エアセルは、他のエアセルに比べて小さいサイズであるため、通常のエアセルと同じ様にエアを入れてしまうと反応速度が速すぎてしまうため、絞り37aを設けてエアの流入流出を抑制している。
前記絞り37a(37b,37c)は、エア配管とエア配管の途中に配置できるように、配管と配管を繋ぐ管状部材で形成されている。
また、絞り37a(37b,37c)は流路の途中で単に内径を縮小させた形状となっていてもいいし、内径を徐々に小さくしていくような形状となっていてもよい。
例えば、進退手段側(エアの流出側)から見た絞り37a(37b,37c)の内径は、単に内径を縮小させた形状とし、給排気装置32側(エア流入側)から見た絞り37a(37b,37c)の内径は、進退手段に向かって徐々に小さくしていくような形状とした場合は、エアの流入は、エアの流出に比べて早く、エアの流出は、エアの流入に比べて遅いといった変化を付けることができる。
【0059】
また、第一進退駆動部122の進退エアセルと第二進退駆動部127の進退エアセルは、そのクッション性により、被施療者に負担の少ない施療を可能としている。
このように、クッション性を持たせることで、強すぎる施療が適さない箇所に施療を施すことが可能である。
また、施療子81を進出させた場合、被施療者の体重を施療子で受けることとなり、施療子81を支える施療アーム80や、マッサージ部6に負担がかかってしまう。
例えばクッション体を設けないマッサージ機であった場合は、マッサージ機に負担がかかりすぎてしまう。
このように進出機構をエアセルとすることで被施療者の体重を受けたとしても、進出機構の負担を少なくすることが可能である。
また、前記エアセルには、圧力センサ(図示せず)が設けられており、圧力がかかりすぎた場合、エアセル内部の空気を逃がす様に、所定量の空気を外部に放出する弁体が設けられていてもよい。
【0060】
図15は、前記第一進退手段121と前記第二進退手段126を、同時に駆動させて保持部145を被施療者側へ進出させている図である。
マッサージ部6は、上方又は下方の片側のみ駆動させて保持部145を被施療者側へ進出させたりするだけでなく、
図15に示す様に、前記第一進退手段121と前記第二進退手段126を、同時に駆動させて保持部145を被施療者側へ進出させることも可能である。
また、前記第一進退手段121と前記第二進退手段126を、同時に駆動させて保持部145を被施療者側へ進出させる場合、前記保持部145に溝146を設けて第一軸124と第二軸129がスライド可能に設けるとよい。前記溝146は、前記保持部145の左側板145cと右側板145dに設けられており、前記第一軸124と第二軸129をスライド可能に保持できるようになっている。
また、前記保持部145の施療子81a,81bは、前記第一進退手段121と前記第二進退手段126によって、異なる支点を利用して保持部145を被施療者に対して進退出させるので、進出量を変更しても、施療子81a,施療子81bの距離を一定に保つことが可能である。
【0061】
また、
図3に示すように、前記マッサージ部6は、ガイドレール151に沿って昇降動作を行なうことが可能である。
前記マッサージ部6を移動させる昇降モータ61は、前記マッサージ部6内に設置されており、前記昇降モータ61によって、前記ガイドレール151上をマッサージ部6は移動できるようになっている。
マッサージ部6は、第一ガイド軸67(
図6参照)と第二ガイド軸68(
図6参照)を有している。第一ガイド軸67(
図6参照)と第二ガイド軸68(
図6参照)は、前記昇降モータ61の駆動力を受け、駆動する軸である。
前記第一ガイド軸67の両端部付近には、ガイドレール151内を転動するローラ67aが設けられており、第二ガイド軸68の両端部付近には、ガイドレール151内を転動するローラ68aが設けられている。
【0062】
また、前記マッサージ部6には、検出部85が設けられている。
この検出部85は、ガイドレール151に設けられた複数の被検出部155を検出する。
前記検出部85は、ガイドレール151に設けられた被検出部155を検出することで、マッサージ部6の位置を制御することが可能となっている。前記ガイドレール151は、背凭れ部2の長手方向,座部3の長手方向,フットレスト4の長手方向に設けられている。
また、ガイドレール151の端部付近には、被検出部155が設けられている。
また、ガイドレール151の中途部に被検出部155を設けてもよい。
この被検出部155をマッサージ部6の検出部85が検知することで、マッサージ部6がガイドレール151から脱落することを防ぐことができる。
また、マッサージ部6は、このガイドレール151の長手方向に移動し、前記被検出部155の位置を検知したところで、昇降モータ61の駆動の正逆を切り代えると、進行方向と逆側に移動し、ガイドレール151上を往復動することが可能となる。
【0063】
左側マッサージユニット14の施療子81(81a,81b)と右側マッサージユニットの施療子81(81a,81b)は、制御部31によって、その動作を制御されている。
このため、前記マッサージ機の制御部31は、前記マッサージ部6の第一施療子81aを進出させた状態又は前記第二施療子81bを突出させた状態でマッサージ動作を行うことが可能であり、前記マッサージ部6の第一施療子81aを突出させた状態又は前記第二施療子81bを突出させた状態でマッサージ部6を移動させることが可能である。
つまり、一方の施療子81a,81bを進出させた状態で、マッサージを行うことが可能なので、施療部位によって、上側の施療子81aの進出が効果的な施療部位、下側の施療子81bの進出が効果的な施療部位に対応することができる。このため、前記マッサージ部6は、上下夫々の施療子81a,81bを進退出できるため、前記ガイドレール151を長く設けなくても、施療範囲を多くすることが可能である。
例えば、従来の背凭れ部に設けられたマッサージ部が、上側のみの施療子を進出させることができる場合は、施療子を進出させて腰部をマッサージしようとしても、腰部よりも下方までガイドレールを延設していなければ、進出した状態の施療子を腰部に当てることができない。
また、従来の背凭れ部に設けられたマッサージ部が、下側のみ施療子を進出させることができる場合は、施療子を進出させて肩部をマッサージしようとしても、頭部よりも上方までガイドレールを延設していなければ、進出した状態の施療子を肩部に当てることができない。
しかし、上下それぞれの施療子81a,81bを進退出できる本発明のマッサージ部6は、腰部に対しては、下側の施療子81bを進出させ、肩部に対しては、上側の施療子81aを進出させることができるので、ガイドレール151aを頭部の上方、腰部の下方まで延設せずとも、肩部と腰部に効果的にマッサージが可能である。
これは、座部2やフットレスト4においても、同じことが言え、例えば座部3であれば、座部3の長手方向に設けたガイドレール151bが短いものであっても、上側の施療子81aを進出させることで、臀部から腰部までをマッサージすることが可能であり、下側の施療子81bを進出させることで、大腿部から膝部までをマッサージすることが可能である。
また、フットレスト4であれば、フットレスト4の長手方向に設けたガイドレール151cが短いものであっても、上側の施療子81aを進出させることで、脹脛から膝部までをマッサージすることが可能であるし、下側の施療子81bを進出させることで、脹脛から足部までをマッサージすることが可能である。
このように、上側の施療子81aと下側の施療子81bが夫々独立して、進出可能であるので、長いガイドレールを設けなくとも、被施療者の身体を効果的にマッサージすることが可能である。
【0064】
図16〜
図19は、マッサージ部6の左側マッサージユニット14と右側マッサージユニット15を簡略化して示している。図中に示す第一施療子81a又は第二施療子81bが網掛けされているものは、施療子が進出状態となっていることを示しており、網掛けされていないものは、施療子が後退状態をとなっていることを示している。
図16aは、右側マッサージユニット15の第二施療子81bが進出していることを示す図である。
図16bは、左側マッサージユニット14の第一施療子81aが進出し、右側マッサージユニット15の第二施療子81bが進出していることを示す図である。
図17aは、右側マッサージユニット15の第二施療子81bが進出していることを示す図である。
図17bは、左側マッサージユニット14の第一施療子81aが進出し、右側マッサージユニット15の第二施療子81bが進出していることを示す図である。
図17cは、左側マッサージユニット14の第一施療子81aが進出し、右側マッサージユニット15の第二施療子81bが進出し、左側マッサージユニット14と右側マッサージユニット15が接近していることを示す図である。
図18aは、左側マッサージユニット14の第一施療子81aと第二施療子81bが進出し、右側マッサージユニット15の第一施療子81aと第二施療子81bが進出していることを示す図である。
図18bは、左側マッサージユニット14の第一施療子81aと第二施療子81bが進出し、右側マッサージユニット15の第二施療子81bが進出していることを示す図である。
図18cは、左側マッサージユニット14の第一施療子81aが進出し、右側マッサージユニット15の第二施療子81bが進出していることを示す図である。
図18dは、右側マッサージユニット15の第二施療子81bが進出していることを示す図である。
図18eは、右側マッサージユニット15の第一施療子81aと第二施療子81bが進出していることを示す図である。
図18fは、左側マッサージユニット14の第二施療子81bが進出し、右側マッサージユニット15の第二施療子81bが進出していることを示す図である。
図19は、マッサージ部6の揉み動作の際の第一施療子81aと第二施療子81bの位置を示す図である。
図19aは、マッサージ部6の左側マッサージユニット14の第一施療子81aと右側マッサージユニット15の第一施療子81aが接近し、左側マッサージユニット14の第二施療子81bと右側マッサージユニット15の第二施療子81bが離反し、左側マッサージユニット14の第一施療子81aと右側マッサージユニット15の第一施療子81aが進出した状態を示す図である。
図19bは、マッサージ部6の左側マッサージユニット14の第一施療子81aと右側マッサージユニット15の第一施療子81aが離反し、左側マッサージユニット14の第二施療子81bと右側マッサージユニット15の第二施療子81bが接近し、左側マッサージユニット14の第二施療子81bと右側マッサージユニット15の第二施療子81bが進出した状態を示す図である。
【0065】
前記制御部31は、
図16に示す様に、前記マッサージ部6の左側マッサージユニット14と、右側マッサージユニット15を利用して、マッサージ動作を行う。前記マッサージ動作は、左側マッサージユニット14の保持部145の第一施療子81aと第二施療子81bいずれかを進出させる第一ステップ又は右側マッサージユニット15の保持部145の第一施療子81aと第二施療子81bのいずれかを進出させる第一ステップと、前記第一ステップで進出させた施療子の進出状態を維持し、進出させた施療子の対角に位置する施療子を進出させる第二ステップと、によって行われている。
図16においては、前記右側マッサージユニット15の保持部145の第二施療子81bを進出させる第一ステップと、前記第一ステップで進出させた第二施療子81bの進出状態を維持し、前記左側マッサージユニット14の保持部145の第一施療子81aを進出させる第二ステップを示している。
また、前記第一ステップにおいて、右側マッサージユニット15の保持部145の第二施療子81bを進出させたが、左側マッサージユニット14の保持部145の第二施療子81bを進出させてもよい。その場合、前記第二ステップにおいては、右側マッサージユニット14の保持部145の第一施療子81aを進出させるとよい。
また、第一施療子81aと第二施療子81bの進出させる順番を変更してもよい。
この様な順序で施療子81を進出させることで、先に進出させた施療子81で被施療者を支えて、後に進出させる施療子81によって、施療部を挟むような体感を与えることが可能である。
【0066】
また、前記ステップの動作を行う前に、マッサージ部6を被施療者の腰部に移動させた後に、行ってもよい。
例えば、前記マッサージ部6の制御部31は、マッサージ部6を被施療者の腰部まで移動させる第一ステップと、前記右側マッサージユニット15の保持部145の第二施療子81bを進出させる第二ステップと、前記第二ステップで進出させた第二施療子81bの進出状態を維持し、前記左側マッサージユニット14の保持部145の第一施療子81aを進出させる第三ステップを有する、としてもよい。
また、先に進出させる第二施療子81bを左側マッサージユニット14の第二施療子81bとしてもよいし、後に進出させる第一施療子81aを右側マッサージユニット15の第一施療子81aとしてもよい。 このような順序で動作させることで、先に進出させた第二施療子81bによって、被施療者の臀部を支持し、前記進出させた第二施療子81bと異なる側の保持部145の第一施療子81aを進出させることで、腰部を挟むような施療を行うことが可能である。
【0067】
また、肩部をマッサージする場合は、以下のような動作を行ってもよい。
前記マッサージ部6の制御部31は、マッサージ部6を被施療者の肩部まで移動させる第一ステップと、前記右側マッサージユニット15の保持部145の第一施療子81aを進出させる第二ステップと、前記第二ステップで進出させた第一施療子81aの進出状態を維持し、前記左側マッサージユニット14の保持部145の第二施療子81bを進出させる第三ステップを有する、としてもよい。
また、また、先に進出させる第一施療子81aを左側マッサージユニット14の第一施療子81aとしてもよいし、後に進出させる第二施療子81bを右側マッサージユニット15の第二施療子81bとしてもよい。
このような順序で動作させることで、先に進出させた第一施療子81aによって、被施療者の肩部を支持し、前記進出させた第一施療子81aと異なる側の保持部145の第二施療子81bを進出させることで、下側から進出する第二施療子81bによって発生する身体の上方への移動を、先に進出させた第一施療子81aによって防止し、肩部を挟むような施療を行うことが可能である。
【0068】
また、前記制御部31は、
図17に示すような動作をおこなってもよい。
前記マッサージ部6の制御部31が行うマッサージ動作は、左側マッサージユニット14の保持部145の第一施療子81aと第二施療子81bいずれかを進出させる第一ステップ又は右側マッサージユニット15の保持部145の第一施療子81aと第二施療子81bのいずれかを進出させる第一ステップと、前記第一ステップで進出させた施療子の進出状態を維持し、進出させた施療子の対角に位置する施療子を進出させる第二ステップと、
前記第一ステップ及び第二ステップで進出させた施療子の進出状態を維持し、左側マッサージユニット14の保持部145と右側マッサージユニット15の保持部145を左右方向に接近させる第三ステップと、により行う。
図17では、右側マッサージユニット15の保持部145の第二施療子81bを進出させる第一ステップと、前記第一ステップで進出させた右側マッサージユニット15の第二施療子81bの進出状態を維持し、左側マッサージユニット14の保持部145の第一施療子81aを突出させる第二ステップと、前記第一ステップで進出させた右側マッサージユニット15の第二施療子81bの進出状態と第二ステップで進出させた左側マッサージユニット14の第一施療子81aの進出状態を維持し、左右の保持部145を左右方向に接近させる第三ステップを示している。
このような順序で動作させることで、先に進出させた第二施療子81bによって、被施療者を支持し、前記進出させた第二施療子81bと異なる側の保持部145の第一施療子81aを進出させることで、施療部を挟むような施療を行うことが可能であり、左右の保持部145を左右方向に接近させるので、挟んだ施療部を左右方向に寄せるような体感を作り出すことが可能となり体感のバリエーションを増やすことが可能である。
なお、この動作は左側マッサージユニット14と右側マッサージユニット15の動作を変更しておこなってもよい。
【0069】
また、前記制御部31は、
図18に示すような動作をおこなってもよい。
マッサージ部6の制御部31は、左側マッサージユニット14の第一施療子81aと第二施療子81bと、右側マッサージユニット15の第一施療子81aと第二施療子81bと、を被施療者側へ進出させる第一ステップと、前記進出させたいずれかの施療子81a,81bを後退させる第二ステップを有している。
この様に進出させた施療子81a,81bのいずれかを退出させることで、進出状態の施療子がより身体に強い押圧を与えることが可能となる。
また、前記第一ステップと第二ステップを行うにあたり、第二ステップは、複数のパターンが用意されていてもよい。
例えば、
図18bに示す様に、右側マッサージユニット15の第一施療子81aを後退させ、右側マッサージユニット15の第二施療子81bと左側マッサージユニット14の第一施療子81aと第二施療子81bの進出状態を維持する第二ステップであってもよい。
この場合は、左側マッサージユニット14の第一施療子81aと第二施療子81b、右側マッサージユニット15の第一施療子81aと第二施療子81bのうちいずれかの一つの施療子が後退していればよい。
このような動作を行うことで、身体を支える4つの施療子のうち1つが後退するので、後退した施療子側に身体が傾き、進出状態の施療子による押圧作用が強くなる。
例えば、
図18cに示す様に、左側マッサージユニット14においては、第一施療子81aの進出状態を維持し、第二施療子81bを後退させ、右側マッサージユニット15においては、第一施療子81aを後退させ、第二施療子81bの進出状態を維持する第二ステップであってもよい。
この場合は、左側マッサージユニット14において第一施療子81aと第二施療子81bのいずれかが進出状態となっており、右側マッサージユニット15においては左側マッサージユニット14において、進出状態となっている施療子と異なる側の施療子が進出状態となっていればよい。
このような動作を行うことで、左側マッサージユニット14と右側マッサージユニット15の進出状態の施療子は対角線上に位置し、被施療者の身体を斜めに支えることとなり、押圧された身体の伸び方向は斜めとなる。また、この状態で揉み動作を行うことも可能であり、揉み動作を行うことで、施療部を上下で挟むように揉みマッサージを行うことが可能となる。
例えば、
図18dに示す様に、左側マッサージユニット14においては、第一施療子81aと第二施療子81bを後退させ、右側マッサージユニット15においては、第一施療子81aを後退させ、第二施療子81bが進出状態を維持する第二ステップであってもよい。
この場合は、左側マッサージユニット14と右側マッサージユニット15の施療子のうちいずれか一つが進出状態となっていれはばよい。
このような動作を行うことで、進出状態の施療子による局所的な押圧を可能とし、強い体感を被施療者に与えることが可能となる。また、右半身、左半身のいずれかに対して強いマッサージを施すことも可能である。
例えば、
図18eに示す様に、左側マッサージユニット14においては、第一施療子81aと第二施療子81bを後退させ、右側マッサージユニット15においては、第一施療子81aと第二施療子81bの進出状態を維持する第二ステップであってもよい。
この場合は、左側マッサージユニット14と右側マッサージユニット15のいずれか一方の上下の施療子81a,81bを後退させればよい。
このような動作を行うことで、被施療者の身体を後退した側に傾けることが可能となり、
身体を傾けることで、進出状態の施療子の当接する位置が変更される。また、施療子の押圧作用を強くすることが可能であると共に、右半身、左半身のいずれかに対して強いマッサージを施すことも可能である。
例えば、
図18fに示す様に、左側マッサージユニット14においては、第一施療子81aを後退させ、第二施療子81bの進出状態を維持し、右側マッサージユニット15においては、第一施療子81aを後退させ、第二施療子81bの進出状態を維持する第2ステップであってもよい。
この場合、左側マッサージユニット14と右側マッサージユニット15の進出状態を維持する施療子を上側か下側とすればよい。
このような動作を行うことで、左側マッサージユニット14と右側マッサージユニット15の第一施療子81aを進出させることで、被施療者の肩部に適したマッサージが可能となり、左側マッサージユニット14と右側マッサージユニット15の第二施療子81bを進出させることで、被施療者の腰部から臀部付近に適したマッサージが可能となる。
また、これらの進退出の動作と組み合わせて揉みや叩きのマッサージを行うことも可能であり、マッサージ部6の昇降によって変更される施療部位によって、進退出の動作を変更してマッサージを行うことが好ましい。
これらの施療動作は、様々な組み合わせが考えられ、必ずしも
図18aを行った後に、
図18b〜
図18fの動作を実行せずともよく、
図18bの動作から
図18aの動作を行ったり、
図18bの動作から
図18aの動作をおこなう間に、
図18dの動作をおこなっていてもよい。また、
図18bから
図18cの動作を行ってもよく、様々な施療動作を組み合わせることが可能である。
【0070】
また、マッサージ部6の制御部31は、マッサージ動作中に施療子81a,81bを進出させることも可能である。
図19に示す様に、マッサージ部6は、揉み動作の際に第一施療子81a又は第二施療子81bを進出させている。
揉み動作は、左右の施療子81a,81bが近接と離反を繰り返しおこなう動作となっている。揉み動作は、左側マッサージユニット14の第一施療子81aと右側マッサージユニット15の第一施療子81aが接近状態となった場合は、左側マッサージユニット14の第二施療子81bと右側マッサージユニット15の第二施療子81bが離反状態となり、左側マッサージユニット14の第二施療子81bと右側マッサージユニット15の第二施療子81bが接近状態となった場合は、左側マッサージユニット14の第一施療子81aと右側マッサージユニット15の第一施療子81aが離反状態となる。この近接離反の動作は、略楕円の軌跡を描くように動作している。
また、制御部31は、マッサージ部6に揉み動作を行わせ、左側マッサージユニット14の第一施療子81aと右側マッサージユニット15の第一施療子81aが接近状態となった際に、左側マッサージユニット14の第一施療子81aと右側マッサージユニット15の第一施療子81aを進出させ、左側マッサージユニット14の第二施療子81bと右側マッサージユニット15の第二施療子81bが接近状態となった際に、左側マッサージユニット14の第二施療子81bと右側マッサージユニット15の第二施療子81bを進出させる。
このように施療子81a,81bの接近にあわせて進出を行うことで、被施療者の背両部を施療子の接近方向に寄せながらマッサージを行うことが可能であり、マッサージのバリエーションを増やすことが可能となる。
【0071】
図20は、前記マッサージ部6を示している。
図20aは、マッサージ部6の左側面図である。
図20bは、マッサージ部6の右側面図である。
図20に示す前記マッサージ部6は、第一支持部40と、第一保持部45と、第二支持部140と、第二保持部145を有している。
前記第一支持部40は、第一保持部45を支持し、前記第一保持部45は、前記第二支持部140と、第二保持部145を保持し、前記第二支持部140は、前記第二保持部145を支持し、前記第二保持部145は施療子81を有している。
また、前記第一支持部40と第一保持部45は、第二支持部140と第二保持部145とを被施療者側へ進退出させる進退手段を有している。
前記進退出手段は、前記第二支持部140と第二保持部145の上側を進退出させる第一進退手段101と、前記第二支持部140と第二保持部145の下側を進退出させる第一進退手段111を夫々独立して進出させることが可能である。また、同時に第一進退手段101と第二進退手段111を駆動させて、前記第一支持部140と前記第二保持部145を被施療者側へ進出させることも可能である。
なお、前記第一進退手段101と前記第二進退手段111の説明は、上述の記載のとおりであるので、説明を省く。
また、第一保持部45に、前記第一軸104と第二軸114を枢着の箇所を溝46とすることで、前記第一進退駆動部101が駆動すると、前記第一軸104は前記溝46を移動し、前記第二支持部140と前記第二保持部145の上端を被施療者側へ大きく進出させることが可能である。また、前記第二進退駆動部111が駆動すると、前記第二軸114は前記溝46を移動し、前記第二支持部140と前記第二保持部145の下端を被施療者側へ大きく進出させることが可能である。さらに、前記第一進退駆動部102と前記第二進退駆動部112が同時に駆動した場合、前記保持部145の全体が被施療者側へ大きく進出させることが可能となる。
また、溝46を設ける場合、第一軸104と第二軸114の端部は、軸の径を大きくしておくことが好ましい。このように構成することで、前記溝46に前記第一軸104と第二軸114が挿入されたときに抜け落ちないようになっている。
【0072】
また、前記第二支持部140と第二保持部145は、コンロッド70によって固定されており、前記コンロッド70より、マッサージ動作が伝達される。
また、前記第二支持部140と第二保持部145を一つとして、施療アーム80となっている。また、第二保持部145には、施療子81a,81bが設けられている。
また、前述の通り、前記第二保持部145は、第二支持部140より、被施療者側に向かって進退出可能となっている。
前記進退手段は、前記第二保持部145の上側を進退出させる第一進退手段121と、前記第二保持部145の下側を進退出させる第二進退手段126によって行われる。
また、第一進退手段121と第二進退手段126は夫々独立して駆動を行うが、同時に行うことで、前記第二保持部145の施療子81aと施療子81bを同時に進退出させることも可能である。
また、前記第二保持部145には、溝部146が設けられており、この溝146に前記第一軸124と第二軸129を挿入し、前記第一軸124と第二軸129が溝内を移動することで、進出量をさらに大きくすることが可能である。
前記マッサージ部6は、第一保持部45を進退出させる進退手段(第一進退手段101,第二進退手段111)と、第二保持部145を進退出させる進退手段(第一進退手段121,第二進退手段126)とを有しているため、2段階で進退出が可能であるとともに、それぞれの進退手段は、前記保持部の上側と下側のいずれか、上側と下側の両方をそれぞれ進退出させることが可能であるので、適切な押圧力で被施療者をマッサージすることが可能であるとともに、マッサージのバリエーションを増やすことが可能である。