特許第6289023号(P6289023)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6289023クリーンルームおよび空気供給用の乾燥ユニットを有するブロー成形機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6289023
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月7日
(54)【発明の名称】クリーンルームおよび空気供給用の乾燥ユニットを有するブロー成形機
(51)【国際特許分類】
   B29C 49/42 20060101AFI20180226BHJP
   B29C 49/48 20060101ALI20180226BHJP
【FI】
   B29C49/42
   B29C49/48
【請求項の数】9
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-218342(P2013-218342)
(22)【出願日】2013年10月21日
(65)【公開番号】特開2014-94561(P2014-94561A)
(43)【公開日】2014年5月22日
【審査請求日】2016年10月11日
(31)【優先権主張番号】10 2012 110 072.1
(32)【優先日】2012年10月22日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】508120916
【氏名又は名称】クロネス アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン フランツ
(72)【発明者】
【氏名】ソエルナー ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】ミュラー ホルガー
【審査官】 大塚 徹
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0223464(US,A1)
【文献】 特開昭52−085257(JP,A)
【文献】 特公昭47−003548(JP,B1)
【文献】 特開2008−207434(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 49/00 − 49/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチック予備成形物をプラスチック容器に成形するための装置(1)は、移送ユニット(2)を備え、前記移送ユニット(2)は、当該移送ユニット(2)上に複数の成形ステーション(4)が設けられて、これらの成形ステーション(4)を所定の移送路(P)に沿って移動させるものであり、前記複数の成形ステーション(4)は、互いに関して移動可能なブロー金型部品(12)をそれぞれ有し、前記ブロー金型部品は、ブロー金型を開閉するために互いに関して移動可能であり、前記装置(1)は、前記成形ステーション(4)が移送される移送路(P)を囲むクリーンルーム(20)を含み、前記クリーンルーム(20)は、少なくとも1つの壁(22)によって環境(U)から切り離されており、前記装置(1)は、前記それぞれの成形ステーション(4)の少なくとも1つのエレメントを冷やすための冷却システム(6)を含み、前記装置(1)は、前記クリーンルーム(20)にガス状の媒体を供給する供給ユニット(8)を含む、装置(1)であって、
前記装置(1)は、前記供給ユニット(8)を介して前記クリーンルーム(20)に供給される前記ガス状の媒体を乾燥させるために乾燥ユニット(14)を備え、
前記冷却システム(6)は、流動可能な冷却媒体を導くための少なくとも1つの導管(62)を含み、前記流動可能な冷却媒体は、ブロー金型部品を冷やすために前記ブロー金型部品(12)に供給される、
ことを特徴とする装置(1)。
【請求項2】
前記導管(62)は、少なくとも部分的に前記乾燥ユニット(14)の構成要素もまた形成する、ことを特徴とする請求項に記載の装置(1)。
【請求項3】
前記導管(62)は、前記冷却媒体を冷やすための冷却ユニット(66)から生じて、前記冷却媒体が最初に前記乾燥ユニット(14)に到達し、その後前記成形ステーション(4)の前記エレメントに到達するというような仕方で延びる、ことを特徴とする請求項に記載の装置(1)。
【請求項4】
前記装置(1)は、前記流動可能な媒体の温度または濃度を含む少なくとも1つの特有の物性を決定するための測定ユニット(56)を含む、ことを特徴とする請求項に記載の装置(1)。
【請求項5】
前記測定ユニット(56)は、前記流動可能な媒体における冷却物質の割合を検出する、ことを特徴とする請求項に記載の装置(1)。
【請求項6】
前記装置(1)は、前記流動可能な媒体の温度を検出するための第2の測定ユニット(52)を含む、ことを特徴とする請求項に記載の装置(1)。
【請求項7】
プラスチック予備成形物をプラスチック容器に成形するための方法において、前記プラスチック容器は、移送ユニット(2)上に設けられる複数の成形ステーション(4)において移送されて、前記プラスチック容器にガス状の媒体を適用することによってこの移送動作中に成形され、前記成形ステーション(4)は、クリーンルーム(20)の中を移送され、前記成形ステーション(4)の少なくとも1つのエレメントは、冷却システム(6)によって冷やされる、方法であって、
乾燥空気が乾燥ユニット(14)から前記クリーンルーム(20)に供給され、
前記冷却システム(6)は、流動可能な冷却媒体を導くための少なくとも1つの導管(62)を含み、前記流動可能な冷却媒体は、ブロー金型部品を冷やすために前記ブロー金型部品(12)に供給される、
ことを特徴とする方法。
【請求項8】
前記成形ステーション(4)の前記エレメントを冷やすために、および、前記クリーンルーム(20)に供給される空気を乾燥させるために、前記乾燥ユニットを通り、そして少なくとも前記成形ステーション(4)の少なくとも一領域を通って連続して流れる流動可能な媒体が用いられる、ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項9】
冷やすための流動可能な媒体の温度または濃度を含む少なくとも1つの物性が決定される、ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチック予備成形物をプラスチック容器に成形するための装置および方法に関する。この種の装置および方法は、長い間先行技術から公知であった。
【背景技術】
【0002】
特定の飲料を瓶詰めするプロセスは、無菌の方法で実施されなければならないものである。しかしながら、近年において、無菌状態の下でブロー成形プロセスを実行することのできるブロー成形機もまた、明らかとなった。これらの機械は、これにより、クリーンルームを通常有して、その中で、プラスチック予備成形物の成形が行われる。
【0003】
この種のクリーンルームまたはそれぞれの隔離装置にクリーンルームの空気を提供するために、環境空気は、例えばデプスフィルタによって通常濾過される。これは、全てのクリーンルームのための濾過ユニットを介して一元的に、あるいは、隔離装置のそれぞれの領域またはそれぞれのクリーンルームにおいて個々の濾過ユニットを介して分散する方法的に、のいずれかにより実行されることができる。さらなる方法において、個々の成形ステーションまたはそのそれぞれの少なくともブロー金型がブローモジュールの中でほぼ10℃の温度に冷やされることは、加えて必要である。そのような場合、湿った空気がこれらの金型キャリア上に凝結することが発生する場合がある。これは、微生物学的に大きな危険に至ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明は、作動するのにより安全であるようにこの種のブロー成形機を設計することを目的とする。特に、回避すべき危険は、無菌室の中での空気の凝結から生じるそれらである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、これらの目的は、独立請求項の主題によって達成される。有利な実施形態および展開は、従属請求項の主題である。
【0006】
プラスチック予備成形物をプラスチック容器に成形するための本発明による装置は、移送ユニットを備え、移送ユニットは、当該移送ユニット上に複数の成形ステーションが設けられて、これらの成形ステーションを所定の移送路に沿って移動させるものである。これらの成形ステーションは、ブロー金型を開閉するために互いに関して移動することができるブロー金型部品をそれぞれ含む。さらに、装置は、成形ステーションが移送される移送路を囲むクリーンルームを含み、クリーンルームは、少なくとも1つの壁によって(非無菌の)環境から切り離される。さらに、装置は、それぞれの成形ステーションの少なくとも1つのエレメントを冷やすための冷却システムを含み、そして、装置は、クリーンルームにガス状の媒体を供給する供給ユニットをさらに含む。
【0007】
本発明によれば、装置は、供給ユニットを介してクリーンルームに供給されるガス状の媒体を乾燥させるために乾燥ユニットを含む。
【0008】
したがって、クリーンルーム空気を形成する媒体が乾燥ユニットによって最初に乾燥されることが、提案される。このようにして、比較的冷たいブロー金型部品上のいかなる凝結も、回避されることができる。特に、ブロー金型を冷やすために、そして特に、成形工程の間、拡大(expand)されるプラスチック予備成形物と接触する領域のブロー金型を冷やすために、冷却システムが使われる。
【0009】
クリーンルームに供給されるガス状の媒体は、ここで好ましくは、プラスチック予備成形物を拡大させるために供給される媒体ではなく、この媒体は、クリーンルーム自体に供給されるものである。
【0010】
さらに有利な実施形態において、移送ユニットは、回転可能な移送ユニットであり、特に、個々の成形ステーションが(特に等距離に)配置される回転可能なキャリアである。
【0011】
都合のよいことに、少なくとも1つの成形ステーションおよび、特に好ましくは全ての成形ステーションもまた、それらの長手方向にプラスチック予備成形物を延ばす(stretch)伸縮性ロッドをそれぞれ含む。さらに、成形ステーション上に、ブローノズルが好ましくはそれぞれ設けられる。そしてそれは、プラスチック予備成形物を拡大するために、プラスチック予備成形物上にガス状の媒体および特に加圧空気を適用する。
【0012】
さらに有利な実施形態において、濾過ユニットも設けられる。そしてそれは、供給ユニットを介してクリーンルームに供給されるガス状の媒体を濾過する。
【0013】
都合のよいことに、ガス状の媒体が(非無菌の)環境からクリーンルームに供給されるというような仕方で、クリーンルームへのガス状の媒体の供給は、設計される。
【0014】
さらに有利な実施形態において、冷却ユニットは、それを冷やすためにブロー金型部品に供給される、流動可能なそして特に液体の冷却媒体を導くための少なくとも1つの導管を含む。したがって、ブロー金型部品のそして特にブロー金型の冷却が冷却剤によって実行されることがここで提案される。この目的で、ブロー金型部品は、例えば、それを通って流動可能なそして特に液体の冷却媒体が導かれることのできる通路を含んでよい。したがって、この種の通路は、例えば、ブロー金型において、またはその支持トレーにおいて設けられてよい。
【0015】
さらに有利な実施形態において、この導管は、少なくとも部分的に乾燥ユニットの構成要素でもある。
【0016】
空気の乾燥用システムは、他の領域から公知である。しかしながら、ここでは、プロセスの間、凝結の可能性がいつでも回避されることが確実でなければならない。したがって、互いに独立して作動するシステム(例えば、空気を乾燥させるための1つの冷却回路、およびブロー金型またはそれぞれの金型キャリアを冷やすためのさらなる冷却回路)を使用することが考えられるにもかかわらず、しかしながら、これは、増加した制御の複雑さならびに、いくつかの冷却ユニットの高コストの供給を必要とする。また、複雑さのレベルおよび、したがってまたエラーに対する感受性の程度は、増加する。
【0017】
したがって、本実施形態において、冷却ユニットがブロー金型の冷却およびクリーンルームに供給される空気の乾燥の両方を遂行することを提案する。
【0018】
換言すれば、前記冷却媒体はまた、クリーンルームに供給される空気を乾燥させるために、特に使われる。
【0019】
都合のよいことに、乾燥ユニットおよび成形ステーションのエレメントを冷やすための冷却ユニットは、共通の冷却回路に統合される。都合のよいことに、この冷却回路は、ポンプユニットを含む。
【0020】
さらに有利な実施形態において、上述の導管は、冷却媒体が、冷却媒体を冷やすための冷却ユニットから生じて、最初に乾燥ユニットに到達し、その後成形ステーションのエレメントに到達するというような仕方で、延びる。都合のよいことに、冷却剤(例えばグリコール)は、エアードライヤを介して、そしてその後、金型キャリア冷却ユニットまたはそれぞれのブロー金型を介して直列に、最初に導かれる。都合のよいことに、冷却剤の体積流量は、ここでは一定に保たれる。好ましくは、冷却能力を提供するためのコンプレッサは、金型キャリアまたはそれぞれのブロー金型のための冷却ステージの入力で所望の温度値を維持する。この領域において、最適の容器成形プロセスのためのそれぞれの温度は、実質的に一定でなければならない。
【0021】
都合のよいことに、冷却回路のポンプユニットは、一定の体積流量を確保する。
【0022】
さらに有利な実施形態において、装置は、少なくとも1つの物性(すなわち流動可能な媒体の特性)を決定するための測定ユニットを含む。
【0023】
都合のよいことに、測定ユニットは、これにより、流動可能な媒体における冷却物質の割合を検出する。
【0024】
冷却回路に測定ユニットを提供することは、ここで提案される。そしてそれは、冷却物質(それは特にグリコールである)の濃度を決定する。好ましくは、この測定ユニットは、グリコールと溶剤(例えば特に水)との間の比率を測定する。
【0025】
特に水の中の30容量%未満のグリコールの濃度で、微生物学的な固有安定性は、もはや存在しない。したがって、システムの無菌状態は、もはや確実にされない。それらの冷却回路を有する金型キャリアがクリーンルームの中に位置することが、ここで確実にされる。ここで記載されているこのグリコールの割合の測定が上述の乾燥ユニットとは独立して使われることもできることが指摘される。
【0026】
出願人はまた、ブロー成形機の保護を請求する権利も保有する。そしてそれは、冷却回路におけるこのセンサユニットによって正確に特徴づけられて、そしてそれは、必要に応じて、上述の乾燥ユニットなしで作動することもできる。
【0027】
さらに有利な実施形態において、装置は、流動可能な媒体の、特に冷却媒体の温度を検出する第2の測定ユニットを含む。上述したように、冷却媒体の入力温度をこのようにしてできるだけ一定に保つために、都合のよいことに、この測定温度に基づいて冷却ユニットを制御するコントロールユニットが、さらに設けられる。
【0028】
本発明は、プラスチック容器を成形する方法であって、プラスチック容器は、移送ユニット上に設けられる複数の成形ステーションにおいて移送されて、プラスチック予備成形物にガス状の媒体を適用することによってこの移送動作中に成形され、成形ステーションは、クリーンルームの中を移送され、個々の成形ステーションの少なくとも1つのエレメントは、冷却システムによって冷やされる、方法にさらに関する。
【0029】
本発明によれば、乾燥空気は、乾燥ユニットによってクリーンルームに供給される。
【0030】
この供給された空気はまた、プラスチック予備成形物のいずれかを拡大するためにそれに供給される空気ではなく、クリーンルームの雰囲気に供給される空気である。都合のよいことに、上述したように、ブロー空気もまた、個々のプラスチック予備成形物に対してその拡大のために加えて供給される。この空気は、また、無菌の空気でもよい。
【0031】
都合のよいことに、成形ステーションのエレメントを冷やすために、およびクリーンルームに供給されるガス状の媒体を乾燥させるために、流動可能な媒体は、用いられる。この流動可能な媒体は、乾燥ユニットを通って、そして成形ステーションの少なくとも1つの領域を次々に通って、連続して流れる。方法の側では、したがって、ブロー金型を冷やすために用いられる同じ媒体が、クリーンルームに供給される空気を乾燥させるためにも用いられることも提案される。
【0032】
さらなる好ましい方法において、流動可能な媒体の少なくとも1つの物理的および/または化学的性質は、決定される。都合のよいことに、これは、この冷却媒体の成分の濃度(特にグリコールの割合)である。
【0033】
好ましくは、冷却媒体は、一定の体積流量で運ばれる。さらに有利な方法において、流動可能な媒体の少なくとも2つの物性は、決定される。特に、流動可能な媒体の温度ならびに、この冷却媒体の成分の上述の濃度は、決定される。都合のよいことに、冷却ユニットは、決定された温度に基づいて制御される。さらに有利な方法において、流動可能な媒体は、空気を乾燥させるために最初に用いられて、個々のブロー金型を冷やすためにその後用いられる。
【0034】
2つの熱交換器を直列に接続して、1つの温度測定ユニットに基づいて好ましくは制御することによって、乾燥ユニットとブロー金型部品の冷却との間の温度差は、常に確保される。したがって、(乾燥ユニットの熱がグリコールへ移されるので、)乾燥ユニットは、金型キャリアまたはそれぞれのブロー金型よりもいずれにせよ冷たいと、認められる。したがって、より低い温度のせいで、空気の飽和限度が水とともに低下するので、より多くの水は凝結する。このようにして、空気の温度は、冷やしている金型キャリアのまたはそれぞれのブロー金型の温度よりも、乾燥ユニットの後で低い。
【0035】
隔離装置において、このように乾燥した空気がより高い温度である金型キャリアに接触する場合、凝結の危険度がない。このようにして、システムは、乾燥したままであり、したがって、微生物学的に安定なままである。上述の直列接続の結果、これはまた、冷却媒体の実際の温度からも独立している。
【0036】
ここに記載されているシステムは、金型キャリアを冷やすためのすでに存在する冷却ユニットを用いて作動することができる。そしてそれは、特に、標準としてすでに利用可能である。したがって、付加的な効果は要求されず、必要な全ては、乾燥ユニットとの結合である。これはまた、モジュラリティを許容する。
【0037】
上述したようなグリコールの濃度の測定の結果、方法の無菌状態はまた、確実にされることができる。濃度が最小レベル以下に落ちる場合、冷却剤を交換させるために、好ましくは警告を発生することができる。
【0038】
さらなる利点および実施形態は、添付図面から明白になる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1図1は、本発明による装置を例示するための概略図を示す。
図2図2は、本発明による方法を例示するための概略的ブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1は、プラスチック予備成形物をプラスチック容器に成形するための本発明による装置1の概略図を示す。参照番号2は、その上に個々の成形ステーション4が設けられるブローホイールのような移送ユニットをここに非常に概略的な形で識別する。参照番号12は、ブロー金型を開閉するために、ここで図のレベルにおいて旋回可能なブロー金型キャリアのようなブロー金型部品を識別する。キャリア58上に保持される伸縮性ロッド5は、(成形ステーション4の中の)プラスチック予備成形物を長手方向に延ばすために用いることができる。それから離れて、プラスチック予備成形物上へガス状の媒体および特に加圧空気を適用するために、ブローノズル7もまた設けられる。
【0041】
参照番号20は、その中で成形ステーション(および1つ以上の図示しないさらなる成形ステーションもまた)が導かれるクリーンルームを識別する。参照番号16は、それによってここで底部18(それもまたブロー金型の構成要素を形成する)が移動することのできる駆動ユニットを識別する。参照番号22は、クリーンルーム20を環境Uから切り離す壁を識別する。このクリーンルームは、特に無菌空気からのクリーンルーム雰囲気を含む。
【0042】
参照番号34は、クリーンルームを区切るさらなる壁を識別する。そして、この壁は、キャリアまたはそれぞれ移送ユニット自体によってここに形成される。成形ステーション12は、マウンティング36上に設けられる。そして、ブロー金型部品は、運動ユニット32によって旋回されることができる。
【0043】
参照番号8は、クリーンルーム20にガス状の媒体を供給するために、供給ユニットを識別する。この目的で、このガス状の媒体を乾燥させるために用いられる乾燥ユニット14は、設けられる。参照番号26は、可動壁34を切り離すために非常に概略的な仕方で封止ユニットを識別する。そしてそれは、静止壁22からクリーンルームを区切る。好ましくは、いわゆるサージチャンバが用いられる。そしてそれは、再循環通路およびこの通路に水に入れられる(submerge)ブレードを有する。この通路は、例えば、液体(例えば水)を含む。
【0044】
図2は、本発明による方法を例示するための概略的線図を示す。ここで再び、その中で個々の成形ステーション4が移送されるクリーンルーム20は、示される。参照番号6は、成形ステーション4の冷却エレメントのために使われる冷却システムの全体を識別する。この冷却システム6は、これにより、導管62に含まれる冷却媒体を完全に冷やすために、冷却ユニット66およびコンプレッサ64を含む。
【0045】
この導管62は、これにより、複数の導管部分62a、62b、62cを有する。見られることができるように、冷却媒体は、最初に、クリーンルーム20に供給される空気を乾燥させる乾燥ユニット14を通って、導管62内を流れる(矢印P1)。この文脈において、環境からの(好ましくはすでにフィルターに通された)空気は、導管42を介して乾燥ユニット40に供給される。そして、乾燥した空気は、さらなる放出導管44を介してクリーンルーム20に供給される。参照符号62aは、したがって、導管62の第1の導管部分を識別する。そしてそれは、乾燥ユニット14の上流に位置する。参照符号62bは、乾燥ユニットの中で空気を乾燥させるために設けられる部分を識別する。その後、冷却媒体は、それが個々の成形ステーション4を冷やすために使われる第3の部分62cに到達する。その後、冷却媒体は、冷却ユニット66へと戻される。本発明によれば、クリーンルーム20に供給される空気を乾燥させるための、および、成形ステーション4またはそこに含まれるそれぞれのブロー金型を冷やすための、共通の冷却回路を提供することは、したがって、好ましい。
【0046】
参照番号54は、冷却回路を通る冷却媒体をポンプで送るポンプユニットを識別する。参照番号52は、乾燥ユニット14の後で必要な冷却のための温度を測定するか、または、ブロー金型を冷やすための冷却媒体の必要な温度をそれぞれ確実にする温度測定ユニットを識別する。コンプレッサおよびしたがって冷却効果は、この温度の関数として制御される。冷却媒体は、ここで、成形ステーション4に供給されるだけでなく、好ましくは全ての成形ステーションに供給される。冷却媒体(図示せず)を個々の成形ステーションに分配するマニホルド配管によって、これは、次々に実施されることができる。
【0047】
参照番号56は、冷却剤(例えばグリコール)の濃度をここで決定するさらなる測定ユニットを識別する。それから離れて、コントロールユニット70(図示せず)は、設けられてよい。そしてそれは、例えば、測定ユニット52、56から測定値の関数として、全ての冷却プロセスを制御する。
【0048】
出願人は、それらが個々にまたは組み合わせて先行技術を超えて新規である限り、本発明の本質であるとして出願文書に開示される全ての特徴を請求する権利を保有する。
【符号の説明】
【0049】
1…装置
2…移送ユニット(ブローイングホイール)
4…成形ユニット
5…伸縮性ロッド
6…冷却システム
7…ブローイングノズル
8…供給ユニット
12…ブロー金型部品
14…乾燥ユニット
16…駆動ユニット
18…底部
20…クリーンルーム
22…静止壁
26…封止ユニット
32…運動ユニット
34…可動壁
36…マウンティング
42…導管
44…さらなる放出導管
52…温度測定ユニット
54…ポンプユニット
56…さらなる測定ユニット
58…キャリア
62…導管
62a,b,c…導管部
64…コンプレッサ
66…冷却ユニット
68…熱交換器(冷却ユニットの冷却剤のための)
70…コントロールユニット
U…環境
図1
図2