特許第6289265号(P6289265)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6289265
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月7日
(54)【発明の名称】容器支持トレー
(51)【国際特許分類】
   A47F 3/14 20060101AFI20180226BHJP
   B65D 77/08 20060101ALI20180226BHJP
   A47F 3/04 20060101ALI20180226BHJP
【FI】
   A47F3/14
   B65D77/08 F
   A47F3/04 D
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-107277(P2014-107277)
(22)【出願日】2014年5月23日
(65)【公開番号】特開2015-221162(P2015-221162A)
(43)【公開日】2015年12月10日
【審査請求日】2017年2月17日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成26年4月25日 株式会社セブン−イレブン・ジャパン商品部主催の2014・株式会社セブン−イレブン・ジャパン社内説明会にて公開した。
(73)【特許権者】
【識別番号】596126465
【氏名又は名称】アサヒ飲料株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 和大
(72)【発明者】
【氏名】石川 将人
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 朋巳
(72)【発明者】
【氏名】市川 実香
【審査官】 長清 吉範
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−266152(JP,A)
【文献】 特開2006−141664(JP,A)
【文献】 実公昭50−24149(JP,Y1)
【文献】 欧州特許出願公開第0252797(EP,A1)
【文献】 特許第3341132(JP,B2)
【文献】 実開昭60−125495(JP,U)
【文献】 実開昭50−79630(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3015887(JP,U)
【文献】 特表平11−511050(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 3/14
A47F 3/04
B65D 77/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦型の容器を傾斜させた状態で保管及び陳列するため冷蔵庫の内部に配置される容器支持トレーであって、
トレー本体と、
前記トレー本体の上面に形成され所定の角度で傾斜する傾斜部と、
前記傾斜部の下端部に配置され前記トレー本体の上面から上方に起立する起立部と、
前記傾斜部の下端部に形成され前記トレー本体を厚さ方向に貫通する貫通孔とを備え
前記傾斜部は、該傾斜部の傾斜方向に複数列に配置され、
隣り合って配置される2つの前記傾斜部における前記複数の容器配置部は、前記傾斜方向視においてずれて配置される容器支持トレー。
【請求項2】
前記傾斜部は、
前記容器の形状に対応する形状に形成されると共に前記傾斜部の傾斜方向に直交する方向に並んで設けられる複数の容器配置部と、
隣り合う2つの前記容器配置部の間に設けられる区画部と、を備える請求項1に記載の容器支持トレー。
【請求項3】
前記複数列の前記傾斜部は、
上端部が前記トレー本体の上面の前縁側に位置する前側傾斜部と、
下端部が前記トレー本体の上面の奥縁側に位置する奥側傾斜部と、を備え、
前記奥側傾斜部における前記容器配置部の数は、前記前側傾斜部における前記容器配置部の数よりも少ない請求項1または2に記載の容器支持トレー。
【請求項4】
前記複数列の前記傾斜部は、
上端部が前記トレー本体の上面の前縁側に位置する前側傾斜部と、
下端部が前記トレー本体の上面の奥縁側に位置する奥側傾斜部と、を備え、
前記前側傾斜部における前記容器配置部の数は、前記奥側傾斜部における前記容器配置部の数よりも少ない請求項1または2に記載の容器支持トレー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器支持トレーに関する。具体的には、冷蔵庫の内部に飲料等の容器を傾斜させた状態で収容させるための容器支持トレーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲料等は、冷蔵庫等で冷却されると共に、飲料が入った容器が見えるように陳列されて販売されている。販売の際には、容器の側面に付されたラベル等の表示が視認しやすいことが求められる。このため、容器を傾斜させた状態で陳列することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−266152号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の発明では、冷蔵庫の下段では容器が立てて収容されることで予冷され、冷蔵庫の上段にのみ容器が傾斜させて配置されている。このため、傾斜させた状態で販売できる飲料の本数が少ない。容器を立てた状態で冷却すると、容器と容器の間の空間が狭くなる。また、冷却機構から遠い位置に配置される容器も存在するので、販売に適する温度になるまでに時間がかかる。特許文献1の発明では、販売に適した温度で冷却及び陳列できる飲料の本数が限定されている。
【0005】
飲料の売れ行きが良い場合には、即時に販売できる状態の飲料が多く必要となる。また、飲料を販売可能な温度まで迅速に冷却することが望まれている。
【0006】
本発明は、飲料入りの容器を傾斜させた状態で、より多く迅速に冷却することができる容器支持トレーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 本発明の容器支持トレーは、縦型の容器を傾斜させた状態で保管及び陳列するため冷蔵庫の内部に配置される容器支持トレーであって、トレー本体と、前記トレー本体の上面に形成され所定の角度で傾斜する傾斜部と、前記傾斜部の下端部に配置され前記トレー本体の上面から上方に起立する起立部と、前記傾斜部の下端部に形成され前記トレー本体を厚さ方向に貫通する貫通孔と、を備える。
【0008】
(2) 前記傾斜部は、前記容器の形状に対応する形状に形成されると共に前記傾斜部の傾斜方向に直交する方向に並んで設けられる複数の容器配置部と、隣り合う2つの前記容器配置部の間に設けられる区画部と、を備えることが好ましい。
【0009】
(3) 前記傾斜部は、該傾斜部の傾斜方向に複数列に配置され、隣り合って配置される2つの前記傾斜部における前記複数の容器配置部は、前記傾斜方向視においてずれて配置されることが好ましい。
【0010】
(4) 前記複数列の前記傾斜部は、上端部が前記トレー本体の上面の前縁側に位置する前側傾斜部と、下端部が前記トレー本体の上面の奥縁側に位置する奥側傾斜部と、を備え、前記奥側傾斜部における前記容器配置部の数は、前記前側傾斜部における前記容器配置部の数よりも少ないことが好ましい。
【0011】
(5) 前記複数列の前記傾斜部は、上端部が前記トレー本体の上面の前縁側に位置する前側傾斜部と、下端部が前記トレー本体の上面の奥縁側に位置する奥側傾斜部と、を備え、前記前側傾斜部における前記容器配置部の数は、前記奥側傾斜部における前記容器配置部の数よりも少ないことが好ましい。
【0012】
(6) 前記傾斜部の上端側に配置され前記トレー本体の上面から上方に延びて前記容器の上部を支持する上部支持部を更に備えることが好ましい。
【0013】
(7) 前記トレー本体は、底面が開口した中空形状に形成されることが好ましい。
【0014】
(8) 前記傾斜部の傾斜角度は、前記トレー本体の下端縁に対して15度〜30度の角度であることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、飲料入りの容器を傾斜させた状態で、より多く迅速に冷却することができる容器支持トレーを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】第1実施形態の冷蔵庫を示す正面図である。
図2】第1実施形態の収容容器を示す斜視図である。
図3】第1実施形態の容器支持トレーを示す斜視図である。
図4】第1実施形態の容器支持トレーを示す正面図である。
図5】第1実施形態の容器支持トレーを示す側面図である。
図6図2のA−A線断面図である。
図7図2のB−B線断面図である。
図8】第1実施形態の容器支持トレーの使用の状態を示す斜視図である。
図9】第1施形態の容器支持トレーが冷蔵庫に収容された状態を示す側面の概略図である。
図10】第2実施形態の容器支持トレーを示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の容器支持トレー1の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。まず、第1実施形態に係る容器支持トレー1が収容される冷蔵庫100及び収容容器80について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態の冷蔵庫を示す正面図である。説明の便宜のため、内部に収容した収容容器80の一つを引き出した状態で示している。図2は、収容容器80を示す斜視図である。
【0018】
冷蔵庫100は、図1に示すように、冷蔵庫本体101と、収容容器80と、容器支持トレー1と、を有する。なお、本明細書における「冷蔵庫」とは、冷凍温度で冷却したり、飲料を過冷却したりするものも含む。
【0019】
冷蔵庫本体101は、前面(一の側面)が開放された直方体の形状であり、本体部開口111と、物品収容部112と、扉113と、コンプレッサ114と、冷媒管115と、を有する。
本体部開口111は、冷蔵庫本体101の前面に形成される長方形の開口部である。
物品収容部112は、冷蔵庫により冷蔵する物品を収容する。この物品収容部112は、上下方向に複数段に区画されている。本実施形態では、物品収容部112は、上下方向に4段に区画されている。
扉113は、本体部開口111を開閉し、冷蔵庫本体101を密閉又は開放する厚板状の形状を有する。
コンプレッサ114は、冷蔵庫本体101の下方の奥側Rに配置され、熱交換を行う冷媒を圧縮するものである。
冷媒管115は、コンプレッサ114から延び、物品収容部112のそれぞれの上下に配置されている。冷媒管115では、内部に冷媒が流通する。
【0020】
収容容器80は、図2に示すように、上部が開口した箱型の形状を有する。収容容器80は、物品収容部112に配置され、前後に引き出し及び押し入れ可能である。本実施形態では、収容容器80は、4つに区画された物品収容部112のうちの上部の3段に配置される。収容容器80は、底面部81と、前壁82と、奥壁83と、一対の側壁84と、を有する。
前壁82、奥壁83及び一対の側壁84は、底面部81から上方に起立している。前壁82は、収容容器80の前面に配置され、奥壁83は、前壁82に対向して配置されている。一対の側壁84は、前壁82及び奥壁83に略直交する方向に延びている。
【0021】
取手部85は、収容容器80の前壁82の略中央部に配置され、前壁82の一部が奥側Rに向かって凹んで形成されている。
以上の収容容器80は、前壁82が本体部開口111側(前側F)に位置するように物品収容部112に収容される。
【0022】
次に、図3図7を参照して、容器支持トレー1について説明する。図3は、容器支持トレー1を示す斜視図である。図4は、容器支持トレー1を示す正面図である。図5は、容器支持トレー1を示す側面図である。図6は、図3のA−A線断面図であり、図7は、図3のB−B線断面図である。
【0023】
容器支持トレー1は、収容容器80の内部に配置され、飲料等を充填した縦型の容器9を傾斜させた状態で保管及び陳列する台である。本明細書において、容器支持トレー1を冷蔵庫100に収容した状態における奥側Rと前側Fを、それぞれ容器支持トレー1の奥側R及び前側Fと称する。
【0024】
容器支持トレー1は、図3及び図4に示すように、トレー本体10と、傾斜部20と、上部支持部30と、貫通孔40と、起立部50と、を有する。容器支持トレー1は、樹脂により全体が一体に形成されている。
【0025】
トレー本体10は、図3に示すように、所定の厚さを有し、図4に示すように、正面視で概ね四角形をしている。トレー本体10は、切欠き11と、下端縁12とを有する。
切欠き11は、トレー本体10の前側Fに位置する一方の辺が内側に切り欠かれて形成される。
下端縁12は、トレー本体10の下端の縁であり、容器支持トレー1を置く面に接するように略水平方向に延びている。
トレー本体10は、上面が表側となり、裏側となる底面は、開口した中空形状に形成されている。すなわち、トレー本体10を裏返すと、表面側へ向かって窪む凹部を形成するように形成されている。
【0026】
傾斜部20は、トレー本体10の上面に形成される。図5に示すように、傾斜部20は、トレー本体10の下端縁12に対して15度〜30度の傾斜角度θで傾斜する面により構成される。傾斜部20は、トレー本体10に容器9を載置した状態で容器9の下端部から上端部までの距離を短くする観点から、18度〜25度の傾斜角度θを有することが更に好ましい。
【0027】
傾斜部20は、容器配置部21と、区画部22と、前側傾斜部23と、奥側傾斜部24と、を有する。傾斜部20は、傾斜方向Dに沿って複数列配置されている。
容器配置部21は、図6及び図7に示すように、容器9の形状に対応する形状に形成されており、略円筒状の飲料の容器9に対応して断面視が弧状の湾曲した曲面を有する。容器配置部21は、複数が隣り合い、傾斜部20の傾斜する方向に直交する方向に並んで配置されている。
区画部22は、隣り合う容器配置部21と容器配置部21との間に設けられ、傾斜方向Dに沿って真っ直ぐに延びている。区画部22は、隣り合う容器配置部21同士の湾曲面におけるもっとも上端部側の間に配置されている。
【0028】
前側傾斜部23は、図3及び図4に示すように、トレー本体10の前側Fに容器配置部21及び区画部22が複数配置されることで構成される。前側傾斜部23の上端部は、トレー本体10の上面の前縁側に位置している。前側傾斜部23には、容器配置部21が5本分互いに隣接して配置されている。図6に示すように、前側傾斜部23では、区画部22の下面において、下方に補強リブ22aが形成されており、前側傾斜部23の裏側は中空の空間が形成されている。
【0029】
奥側傾斜部24は、図3及び図4に示すように、トレー本体10の奥側Rに容器配置部21及び区画部22が複数配置されることで構成される。奥側傾斜部24の下端部は、トレー本体10の上面の奥縁側に位置している。奥側傾斜部24には、容器配置部21が4本分互いに隣接して配置されている。奥側傾斜部24における容器配置部21の数は、前側傾斜部23における容器配置部21の数よりも少ない。奥側傾斜部24は、図5に示すように、容器9を前側及び奥側に載置した際に、容器9が上下に重なるように配置され、具体的には、奥側傾斜部24の最下端部は、前側傾斜部23の最下端部より上方側に位置している。
【0030】
奥側傾斜部24では、図3及び図4に示すように、前側傾斜部23に配置されている容器配置部21と容器配置部21との間で、その奥側Rに容器配置部21が配置されている。すなわち、奥側傾斜部24における容器配置部21は、前側傾斜部23における容器配置部21と互い違いになるように配置されており、傾斜方向Dから見た状態でずれて配置されている。図7に示すように、奥側傾斜部24では、容器配置部21の最も下方に湾曲した下端部の裏側に、補強リブ21aが形成されており、奥側傾斜部24の裏側は中空の空間が形成されている。
【0031】
貫通孔40は、図4に示すように、傾斜部20における容器配置部21の下端部に、それぞれ一つずつ形成されている。貫通孔40は、トレー本体10の厚さ方向に貫通して形成されている。貫通孔40は、容器9の下端部の少なくとも一部が係合可能な大きさを有して形成される。
【0032】
上部支持部30は、傾斜部20の上端部側に配置され、容器配置部21及び区画部22の前側Fにおける上端から上方に延びている。図5に示すように、上部支持部30は、所定の角度で傾斜して延びる傾斜部20の上端部から、上方に屈曲して延びている。
【0033】
起立部50は、図5に示すように、傾斜部20の下端部に配置され、トレー本体10の上面から上方に起立している壁状の部分である。起立部50は、前側傾斜部23の下端部と、奥側傾斜部24の下端部に形成され、奥側傾斜部24の下端部に形成される起立部50は、トレー本体10の奥壁を構成する。起立部50は、容器9を容器配置部21に配置したときに、容器9の底面の一部を支持する。
【0034】
図8は容器支持トレー1の使用の状態を示す斜視図である。図8に示すように、以上の容器支持トレー1には、飲料を充填した容器9が載置される。
容器9は、500mlの飲料入りのペットボトルである。容器9は、容器本体91と、蓋部92と、示温シール93と、を有する。
容器本体91は、上部に開口を有する。
蓋部92は、容器本体91の開口を塞ぐものである。
示温シール93は、容器9内の温度を示すものであり、販売に適した温度になると所定の色に変化する。示温シール93は、容器9の高さ方向における1/2よりも下側に貼付されている。
【0035】
図9は、容器支持トレー1が冷蔵庫100に収容された状態を示す側面の概略図である。図8及び図9を参照して、容器支持トレー1の使用の態様を説明する。
【0036】
容器支持トレー1は、予め収容容器80に収容されている。トレー本体10の切欠き11は、収容容器80の前壁82から奥側Rに凹んで形成される取手部85の周囲を囲むように配置されており、容器支持トレー1が収容容器80の内部で動きにくいように構成されている。
【0037】
まず、冷蔵庫100の物品収容部112に収容された収容容器80の取手部85に手を入れて収容容器80を手前に引き出す。そして、容器支持トレー1の傾斜部20における容器配置部21に、それぞれ飲料が充填された容器9を配置する。このとき、容器9の上端部を上部支持部30に載置し、容器9の下端部を貫通孔40に位置させるように配置する。容器9の下端部は、起立部50により支持されて、容器9は安定して傾斜した状態で容器支持トレー1に支持される。また、容器9に貼付した示温シール93が上側に向くように容器9を載置する。
【0038】
上部支持部30は、図5に示すように、傾斜部20の傾斜角度θと異なる角度で上方に延びているので、上部支持部30に容器9の上部を支持させると、容器9と傾斜部20の上面との間に隙間Sが形成される(図8参照)。この隙間Sにより、容器9の容器配置部21における上面に対面している側も、冷却された空気に触れ、効率よく冷却される。
【0039】
容器9の下端部を貫通孔40に位置させると、容器9の下端部は、容器支持トレー1の下方に位置する収容容器80の底面部81に接する。したがって、容器9が、貫通孔40を設けない場合と比べて、容器9を傾斜させた状態における下端部から上端部までの垂直方向の距離が小さくなる。また、図9に示すように、冷蔵庫100内の物品収容部112と容器9の下端部との間は、貫通孔40により、トレー本体10の底面を介さずに収容容器80の底面部81のみで仕切られているため、冷却された空気がより直接的に容器9に伝わる。
【0040】
傾斜部20は、15度〜30度、好ましくは18度〜25度の傾斜角度θで傾斜している。このため、容器9が収容容器80から上方へはみ出ることなく収容されている。そして、収容容器80は、図9に示すように、冷蔵庫100に三段収容されている。このため、容器9がより多く収容容器80に収容されて冷却される。なお、収容容器80の高さが低いほど、冷蔵庫100に収容容器80を多く配置するようにすることができ、ひいては冷却できる容器9の本数が増加する。また、傾斜部20の傾斜角度θが上記の範囲内であるため、容器9が傾斜しても、容器9に充填された飲料が、容器9の上方の側面から離れない。このため、示温シール93が正確に容器9内部の温度を示すことができる。
【0041】
冷蔵庫100には、図9に示すように、物品収容部112の上下に冷媒管115が設けられているので、収容容器80に収容された容器9は、上側からも下側からも冷却される。トレー本体10の裏側は、中空に形成されているため、下側で流通する冷却された空気が傾斜部20の裏側を通じて容器9を冷却しやすい。
【0042】
容器9は、前側傾斜部23に5本載置され、奥側傾斜部24に4本載置される。容器9が奥側Rと前側Fで互い違いに配置されているので、奥側Rと前側Fの容器9が重なる部分が最小限で済み、容器9の表面が冷却された空気に触れる面積が多い。また、前側Fに容器9を多く配置することができるため、容器9が取り出しやすい。
【0043】
以上説明した第1実施形態の容器支持トレー1によれば、以下のような効果を奏する。
【0044】
(1) 縦型の容器9を傾斜させた状態で保管及び陳列するため冷蔵庫100の内部に配置される容器支持トレー1を、トレー本体10と、トレー本体10の上面に形成され所定の角度で傾斜する傾斜部20と、傾斜部20の下端部に配置される起立部50と、傾斜部20の下端部に形成されトレー本体10を厚さ方向に貫通する貫通孔40と、を含んで構成した。これにより、容器9の下端部の一部が貫通孔40の内部に位置し、かつ起立部50に支持された状態で、傾斜部20に沿って傾斜する。貫通孔40は、トレー本体10の厚さ方向に貫通しているため、容器9の下端部はトレー本体10の下方に位置する収容容器80の底面部81に接する。この姿勢により、容器9が好適に傾き、傾いた状態の容器9の下端部から上端部までの距離が短くなる。更に、容器9の下端部が、トレー本体10の底面を介さずに、収容容器80の底面部81のみを隔てて冷蔵庫100の内部に配置されるため、冷却効率が向上する。
【0045】
(2) 傾斜部20を、容器9の形状に対応する形状に形成すると共に傾斜部20の傾斜方向Dに直交する方向に並んで設けられる複数の容器配置部21と、隣り合う2つの容器配置部の間に設けられる区画部22と、を含んで構成した。これにより、複数の容器9を傾斜させた状態で支持することができる。
【0046】
(3) 傾斜部20を、傾斜部20の傾斜方向Dに複数列配置した。また、隣り合って配置する2つの傾斜部20における複数の容器配置部21を、傾斜方向D視においてずらして配置した。これにより、容器9の表面が空気に触れる面積を増やすことができる。よって、冷却効率が向上する。
【0047】
(4) 傾斜部20を、上端部がトレー本体10の上面の前縁側に位置する前側傾斜部23と、下端部がトレー本体10の上面の奥縁側に位置する奥側傾斜部24と、を含んで構成した。また、奥側傾斜部24における容器配置部21の数を、前側傾斜部23における容器配置部21の数よりも少なくした。これにより、容器支持トレー1の前側Fに容器9を多く配置できるので、容器9の取り出しが容易になる。
【0048】
(5) 傾斜部20の上端側に配置されトレー本体10の上面から上方に延びて容器9の上部を支持する上部支持部30を更に含んで構成した。上部支持部30は傾斜部20から上方に延びているので、容器9を上部支持部30に支持させると、容器9の側面が傾斜部の上面から離間する。このため、容器9と傾斜部20との間に隙間Sが形成されて、容器9の側面が冷却された空気に触れる。よって、冷却効率が向上する。
【0049】
(6) トレー本体10を、底面が開口した中空形状に形成した。このため、トレー本体10の裏面には冷却された空気が存在するので、傾斜部20の上面に沿って配置されている容器9に冷気が伝わりやすくなる。
【0050】
(7)傾斜部20の傾斜角度θを、トレー本体10の下端縁12に対して15度〜30度の角度に構成した。傾斜角度θがこの範囲であると、容器9を傾斜させて容器支持トレー1に配置したときに、容器9の下端部から上端部までの距離が好適に短くなる。また、容器9に飲料の温度を示す示温シールを貼付した場合に、容器9の上方の側面から離れない位置に飲料が充填されており、示温シール93が正確に容器9内部の温度を示すことができる。
【0051】
次に、図10を参照して第2実施形態の容器支持トレー1Aについて説明する。図10は、第2実施形態の容器支持トレー1Aの正面図である。容器支持トレー1Aについて説明しない点は、第1実施形態における容器支持トレー1と同様である。
【0052】
第2実施形態では、容器配置部21Aは、奥側傾斜部24Aに、前側傾斜部23Aよりも多く配置されている。冷蔵庫100の奥側Rは、冷蔵庫本体101の本体部開口111から遠く、冷蔵庫100の内壁面により囲まれているので、冷却空気が逃げにくい。このため、奥側傾斜部24Aに容器配置部21Aを多くすると、多くの容器9を所定の温度までより早く冷却することができる。
【0053】
以上、本発明の好ましい各実施形態について説明したが、本発明は、上述した各実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、上記の実施形態では、容器9は500ml入りのペットボトルが用いられているが、これに限られない。容器の容量及び素材は、販売される飲料に応じて適宜変更されてよい。また、上記の実施形態では容器配置部はトレーに対し前側、奥側の2列設けられていたが、例えば冷却する容器の容量が280ml〜350ml入りのペットボトルの場合、容器配置部を前側、中側、奥側の3列に配置することも可能である。また、容器配置部の傾斜面に沿って穴が形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0054】
1 容器支持トレー
9 容器
10 トレー本体
20 傾斜部
21 容器配置部
22 区画部
23 前側傾斜部
24 奥側傾斜部
30 上部支持部
40 貫通孔
50 起立部
100 冷蔵庫
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10