特許第6289321号(P6289321)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6289321配信装置、配信方法、および配信プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6289321
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月7日
(54)【発明の名称】配信装置、配信方法、および配信プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/24 20110101AFI20180226BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20180226BHJP
   H04N 21/235 20110101ALI20180226BHJP
   H04N 21/845 20110101ALI20180226BHJP
【FI】
   H04N21/24
   G06F13/00 550A
   G06F13/00 540P
   H04N21/235
   H04N21/845
【請求項の数】14
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-185418(P2014-185418)
(22)【出願日】2014年9月11日
(62)【分割の表示】特願2013-195696(P2013-195696)の分割
【原出願日】2013年9月20日
(65)【公開番号】特開2015-61317(P2015-61317A)
(43)【公開日】2015年3月30日
【審査請求日】2016年9月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】住友 永史
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 完太
(72)【発明者】
【氏名】木村 和嵩
【審査官】 富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−034981(JP,A)
【文献】 特開2004−164284(JP,A)
【文献】 特開2011−216071(JP,A)
【文献】 特開2006−048379(JP,A)
【文献】 特開2006−331257(JP,A)
【文献】 特開2012−070286(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00−21/858
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末に表示される第1コンテンツを制御する制御プログラムを前記ユーザ端末に配信する配信部を備え、
前記制御プログラムは、前記ユーザ端末に、
第1の表示様態にある第2コンテンツを含む前記第1コンテンツが表示されてから、前記第1コンテンツを前記ユーザ端末のユーザが閲覧するのに要する時間が経過したか否かを判定する判定手順と、
前記第1コンテンツが表示されてから前記時間が経過したと判定した場合に、前記第1コンテンツ内の前記第2コンテンツの表示様態を前記第1の表示様態から第2の表示様態に変更する変更手順と、
を実行させることを特徴とする配信装置。
【請求項2】
前記第1コンテンツ内の文章を前記ユーザが閲覧するのに要する時間を計算する計算部を更に備え、
前記判定手順は、前記第1コンテンツが表示されてから前記計算部により計算された時間が経過したか否かを判定し、
前記変更手順は、前記第1コンテンツが表示されてから前記計算部により計算された時間が経過したと判定した場合に、前記第2コンテンツの表示様態を変更することを特徴とする請求項1に記載の配信装置。
【請求項3】
前記計算部は、前記第1コンテンツの先頭から前記第2コンテンツまでの前記第1コンテンツ内の文字に、1文字当たりの文字の読み取り時間を乗じることにより前記時間を計算することを特徴とする請求項2に記載の配信装置。
【請求項4】
前記計算部は、前記第1コンテンツの先頭から所定数の行までの前記第1コンテンツ内の文字に、1文字当たりの文字の読み取り時間を乗じることにより前記時間を計算することを特徴とする請求項2に記載の配信装置。
【請求項5】
前記計算部は、前記第1コンテンツの先頭から最後までの前記第1コンテンツ内の文字に、1文字当たりの文字の読み取り時間を乗じることにより前記時間を計算することを特徴とする請求項2に記載の配信装置。
【請求項6】
前記計算部は、前記第1コンテンツ内の文字に、予め定められた1文字当たりの文字の読み取り時間を乗じることにより前記時間を計算することを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の配信装置。
【請求項7】
前記計算部は、前記第1コンテンツ内の文字に、前記第1コンテンツが表示されるユーザ端末のユーザの1文字当たりの文字の読み取り時間を乗じることにより前記時間を計算することを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の配信装置。
【請求項8】
前記計算部は、さらに、前記第1コンテンツにサムネイル画像が含まれる場合には、前記時間として0を計算することを特徴とする請求項2〜7の何れか1項に記載の配信装置。
【請求項9】
前記計算部は、さらに、前記第1コンテンツに複数の記事が含まれる場合には、該複数の記事のうち最も文字数が多い記事の文字数に、1文字あたりの文字の読み取り時間を乗じることにより前記時間を計算することを特徴とする請求項2〜8の何れか1項に記載の配信装置。
【請求項10】
前記判定手順は、さらに、前記第1コンテンツの続きがロードされたか否かを判定し、
前記変更手順は、さらに、前記第1コンテンツの続きがロードされたと判定した場合に、前記第1コンテンツの続きの所定の表示領域において前記第2コンテンツの表示様態を変更することを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の配信装置。
【請求項11】
前記変更手順は、前記第1コンテンツが表示された場合に、前記ユーザの顔が前記ユーザ端末を向いていることを検出してから、前記第1コンテンツに含まれる文章を前記ユーザ端末のユーザが閲覧するのに要する時間が経過したか否かを判定することを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の配信装置。
【請求項12】
コンピュータが、
制御プログラムを含む第1コンテンツをユーザ端末に配信する工程を実行し、
前記制御プログラムは、前記ユーザ端末に、
第1の表示様態にある第2コンテンツを含む前記第1コンテンツが表示されてから、前記第1コンテンツを前記ユーザ端末のユーザが閲覧するのに要する時間が経過したか否かを判定する判定手順と、
前記第1コンテンツが表示されてから前記時間が経過したと判定した場合に、前記第1コンテンツ内の前記第2コンテンツの表示様態を前記第1の表示様態から第2の表示様態に変更する変更手順と、
を実行させることを特徴とする配信方法。
【請求項13】
コンピュータに、
制御プログラムを含む第1コンテンツをユーザ端末に配信する手順を実行させ、
前記制御プログラムは、前記ユーザ端末に、
第1の表示様態にある第2コンテンツを含む前記第1コンテンツが表示されてから、前記第1コンテンツを前記ユーザ端末のユーザが閲覧するのに要する時間が経過したか否かを判定する判定手順と、
前記第1コンテンツが表示されてから前記時間が経過したと判定した場合に、前記第1コンテンツ内の前記第2コンテンツの表示様態を前記第1の表示様態から第2の表示様態に変更する変更手順と、
を実行させることを特徴とする配信プログラム。
【請求項14】
ユーザ端末に、
第1の表示様態にある第2コンテンツを含む第1コンテンツが前記ユーザ端末に表示されてから、当該第1コンテンツを前記ユーザ端末のユーザが閲覧するのに要する時間が経過したか否かを判定する判定手順と、
前記第1コンテンツが前記ユーザ端末に表示されてから前記時間が経過したと判定した場合に、前記第1コンテンツ内の前記第2コンテンツの表示様態を前記第1の表示様態から第2の表示様態に変更する変更手順と、
を実行させることを特徴とする端末用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配信装置、配信方法、および配信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1には、ウェブページなどのコンテンツの領域のうち、ウェブブラウザの画面に表示されている可視領域内に動画の表示領域内に設定された基準位置が含まれた場合に、当該表示領域に動画を再生させる広告配信装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−128204号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、例えば、ウェブページ内のある記事の横に動画が表示される表示領域がある場合に、ウェブページの閲覧者などのユーザが、当該記事を読み終わっていないにも関わらず、表示領域で動画が再生されてしまう場合があるという問題がある。このように、上記特許文献1の技術では、適切なタイミングで動画を再生することが依然として困難である。
【0005】
そこで、本発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、適切なタイミングで動画を再生できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の第一の態様の配信装置は、例えば、ユーザ端末に表示されるコンテンツを制御するコンテンツ制御プログラムを前記ユーザ端末に配信する配信部を備え、前記コンテンツ制御プログラムは、前記ユーザ端末に、前記コンテンツが表示されてから、前記コンテンツに含まれる文章を前記ユーザ端末のユーザが閲覧するのに要する時間が経過したか否かを判定する判定手順と、前記コンテンツが表示されてから前記時間が経過したと判定した場合に、前記コンテンツ内の動画の再生を開始する動画再生手順と、を実行させることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の第二の態様の配信方法は、例えば、コンピュータが、コンテンツ制御プログラムを含むコンテンツをユーザ端末に配信する工程を実行し、前記コンテンツ制御プログラムは、前記ユーザ端末に、前記コンテンツが表示されてから、前記コンテンツに含まれる文章を前記ユーザ端末のユーザが閲覧するのに要する時間が経過したか否かを判定する判定手順と、前記コンテンツが表示されてから前記時間が経過したと判定した場合に、前記コンテンツ内の動画の再生を開始する動画再生手順と、を実行させることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の第三の態様の配信プログラムは、例えば、コンピュータに、コンテンツ制御プログラムを含むコンテンツをユーザ端末に配信する手順を実行させ、前記コンテンツ制御プログラムは、前記ユーザ端末に、前記コンテンツが表示されてから、前記コンテンツに含まれる文章を前記ユーザ端末のユーザが閲覧するのに要する時間が経過したか否かを判定する判定手順と、前記コンテンツが表示されてから前記時間が経過したと判定した場合に、前記コンテンツ内の動画の再生を開始する動画再生手順と、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、適切なタイミングで動画を再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、第1の実施形態における処理の概略の一例を説明するための概念図である。
図2図2は、第1の実施形態における配信システムの一例を示すシステム構成図である。
図3図3は、コンテンツデータ格納部に格納されるデータの構造の一例を示す図である。
図4図4は、コンテンツの構造の一例を示す概念図である。
図5図5は、動画広告格納部に格納されるデータの構造の一例を示す図である。
図6図6は、第1の実施形態におけるユーザ端末の機能構成の一例を示すブロック図である。
図7図7は、第1の実施形態におけるユーザ端末の動作の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、第2の実施形態における配信装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図9図9は、ユーザ別読取時間格納部に格納されるデータの構造の一例を示す図である。
図10図10は、読取時間計算部が実行する他の処理について説明するための図である。
図11図11は、読取時間計算部が実行する他の処理について説明するための図である。
図12図12は、判定部および動画制御部が実行する他の処理について説明するための図である。
図13図13は、配信装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
[処理の概略]
図1は、第1の実施形態における処理の概略の一例を説明するための概念図である。
【0013】
ユーザ端末は、配信装置から配信されたコンテンツデータを取得し、取得したコンテンツデータに基づいてコンテンツ100を作成する。そして、ユーザ端末は、作成したコンテンツ100をユーザ端末の画面に表示する。本実施形態におけるコンテンツ100には、動画の表示領域102が含まれており、当該表示領域102において動画が再生される。本実施形態において、コンテンツ100の表示領域102内で再生される動画は、例えば動画広告である。
【0014】
本実施形態において、配信装置からユーザ端末に配信されるコンテンツデータには、コンテンツ制御プログラムが含まれている。本実施形態において、コンテンツ100は、例えばWebコンテンツである。コンテンツ制御プログラムは、例えばJavaScript(登録商標)等である。ユーザ端末は、コンテンツ制御プログラムを実行することにより、表示領域102内での動画広告の再生を制御する。ここで、配信装置は、コンテンツデータに基づくコンテンツがユーザ端末で表示された時刻からコンテンツに含まれる文章をユーザが読み終わったと推定される時刻までの時間Tendを計算する。そして、配信装置は、ユーザ端末に配信するコンテンツデータに、計算した時間Tendを含め、時間Tendが含まれたコンテンツデータをユーザ端末に配信する。
【0015】
図1の時刻Tにおいて、ユーザ端末は、コンテンツ100内の領域をユーザ端末の画面に表示する。この段階では、表示領域102において、動画広告は再生されない。そして、ユーザ端末は、コンテンツデータに含まれる時間Tendを取得する。
【0016】
そして、ユーザ端末は、コンテンツ100が画面に表示されてからの時間が時間Tendに達した場合には、例えば、図1の時刻Tのように、動画広告を表示領域102において再生させる。なお、動画広告が音声付きの動画である場合には、ユーザ端末は、当該動画を表示領域102内で再生させると共に、当該音声を再生する。
【0017】
したがって、本実施形態によれば、コンテンツに含まれる文章をユーザが読み終わったと推定されるタイミングで動画広告の再生を行うことができる。よって、本実施形態によれば、適切なタイミングで動画を再生することができる。
【0018】
[配信システム10および配信装置20の構成]
図2は、第1の実施形態における配信システムの一例を示すシステム構成図である。本実施形態における配信システム10は、配信装置20、ユーザ端末30、および広告サーバ40を備える。配信装置20および広告サーバ40は、通信回線11に接続され、通信回線11を介して通信データの送信および受信が可能である。
【0019】
配信装置20は、コンテンツデータ格納部21、配信部22及び読取時間計算部23を有する。図3は、コンテンツデータ格納部に格納されるデータの構造の一例を示す図である。コンテンツデータ格納部21には、例えば図3に示すように、それぞれのコンテンツデータ211のアクセス先を示すURL210に対応付けて、当該コンテンツデータ211が格納される。図3には、1番目のレコードに、「http://www.abcde.co.jp/xxx/」のURL210に対応付けて、「コンテンツ1」のコンテンツデータ211が格納されているコンテンツデータ格納部21が例示されている。
【0020】
配信部22は、ユーザ端末30から送信されたURLを受信すると、受信したURLに対応するコンテンツデータを配信対象のコンテンツデータ(ユーザ端末30に配信するコンテンツデータ)としてコンテンツデータ格納部21から取得する。そして、配信部22は、配信対象のコンテンツデータを読取時間計算部23に送る。また、配信部22は、後述の時間Tendを読取時間計算部23から受信すると、配信対象のコンテンツデータに、受信した時間Tendを含め、時間Tendが含まれたコンテンツデータをユーザ端末30に配信する。
【0021】
ここで、本実施形態におけるコンテンツ100のデータ構造について説明する。図4は、コンテンツの構造の一例を示す概念図である。本実施形態におけるコンテンツ100には、動画広告等の動画が再生される表示領域102が含まれており、当該表示領域102には、動画広告が表示される領域であることを示す動画広告領域IDが対応付けられている。動画広告領域IDの情報は、コンテンツデータに含まれている。なお、以下では、動画広告領域IDを略して領域IDと呼ぶ場合がある。
【0022】
また、本実施形態におけるコンテンツ100には、読取時間計算部23によって計算された時間Tendが含まれる。例えば、読取時間計算部23は、配信部22から配信対象のコンテンツデータを受信すると、受信したコンテンツデータに含まれる文字の数をカウントする。なお、ここでいう文字は、例えば、コンテンツデータに基づくコンテンツの先頭から動画が再生される表示領域102までの文字である。そして、読取時間計算部23は、カウントした文字の数に、ユーザが1文字を読み取るのに要する予め定められた時間αを乗じた時間を、コンテンツデータに基づくコンテンツがユーザ端末30で表示された時刻からコンテンツに含まれる文章をユーザが読み終わったと推定される時刻までの時間Tendとして計算する。そして、読取時間計算部23は、計算した時間Tendを配信部22に送る。配信部22は、ユーザ端末30に配信するコンテンツデータに、受信した時間Tendを含め、時間Tendが含まれたコンテンツデータをユーザ端末30に配信する。
【0023】
広告サーバ40は、動画広告格納部43、提供部45を有する。
【0024】
図5は、動画広告格納部に格納されるデータの構造の一例を示す図である。動画広告格納部43には、例えば図5に示すように、ユーザ端末30のユーザの属性を示す属性情報430毎に広告データテーブルが格納されている。それぞれの広告データテーブルには、広告ID431に対応付けて、動画広告データ432および広告主ID434が含まれる。
【0025】
広告IDは、それぞれの広告を識別する情報である。また、属性情報には、例えば、ユーザの年齢、性別、国籍等が含まれる。属性情報には、これ以外に、ユーザが使用しているユーザ端末30の仕様や性能等の情報が含まれていてもよい。また、広告主IDとは、それぞれの広告の広告主を識別する情報である。なお、以下では、動画広告データを、単に、広告データと呼ぶ場合がある。
【0026】
図5には、「属性1」の属性情報430に対応付けられた広告データテーブルが例示されている。また、図5に例示されている広告データテーブルには、「A001」の広告ID431に対応付けて、「動画広告1」の動画広告データ432と、「S001」の広告主ID433とが格納されている。
【0027】
図2に戻って説明を続ける。提供部45は、通信回線11を介してユーザ端末30から、ユーザの属性情報と、1つ以上の動画広告領域IDとを有する広告要求を受信した場合には、動画広告格納部43を参照し、受信した広告要求に含まれている属性情報に対応付けられている広告データテーブルから、広告IDと共に、当該広告IDに対応付けられている動画広告データを抽出する。そして、提供部45は、広告要求に含まれているそれぞれの領域IDについて、広告IDと、動画広告データとを、通信回線11を介してユーザ端末30へ送信する。
【0028】
[ユーザ端末30の構成]
ユーザ端末30は、例えば、ユーザによって利用される携帯型PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォンなどであり、ブラウザアプリケーション(例えばブラウザプログラムなど)がインストールされている。なお、本実施形態において、ユーザ端末30にインストールされている標準的なブラウザプログラムが、JavaScript等の制御プログラムを解釈して実行するが、スマートフォンなどのスマートデバイスには、これ以外にも、Webコンテンツの表示が可能な各種アプリがインストールされている場合がある。これらのアプリが、JavaScript等の制御プログラムを解釈して実行することで、ユーザ端末に30に制御プログラムに基づく機能を実現させてもよい。図6は、第1の実施形態におけるユーザ端末の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施形態におけるユーザ端末30は、データ取得部300、表示制御部301、判定部303、動画制御部305、表示装置310、入力装置311、及び、スピーカ312を有する。
【0029】
ユーザ端末30が有する機能のうち、データ取得部300、表示制御部301、判定部303、及び、動画制御部305は、ユーザ端末30内の演算装置が実行するブラウザプログラムにより実現される。
【0030】
特に、判定部303、及び、動画制御部305は、配信装置20から配信されたコンテンツデータに含まれているコンテンツ制御プログラムを、ブラウザプログラムが実行することにより実現される。
【0031】
データ取得部300は、通信回線11を介して配信装置20へコンテンツデータのURLを送信することにより、当該コンテンツデータを通信回線11を介して配信装置20から取得する。そして、データ取得部300は、取得したコンテンツデータを解析して、作成されるコンテンツ100に含まれる領域の領域IDを抽出する。
【0032】
次に、データ取得部300は、配信システム10のユーザの属性情報と、抽出した領域IDとを含む広告要求を、通信回線11を介して広告サーバ40へ送信する。ユーザの属性情報は、ユーザ端末30内に保存されているHTTPクッキー(HyperText Transfer Protocol Cookie)を用いることができる。
【0033】
そして、データ取得部300は、通信回線11を介して広告サーバ40から、領域ID毎に広告ID及び広告データの情報を受信する。そして、データ取得部300は、コンテンツデータを表示制御部301へ送る。
【0034】
表示制御部301は、データ取得部300から受け取ったコンテンツデータに基づいて、コンテンツ100を構築する。また、表示制御部301は、コンテンツデータに含まれる時間Tendを抽出し、抽出した時間Tendを判定部303へ送る。さらに、表示制御部301は、表示装置310にコンテンツ100を表示させたタイミングで、コンテンツ100の表示を開始したことを示すメッセージを判定部303に送る。これにより、判定部303は、コンテンツ100の表示が開始されたタイミングを把握することができる。
【0035】
また、表示制御部301は、タッチパネル等の入力装置311を介して受け付けたユーザの操作に応じて、コンテンツ100内の可視領域を特定する。なお、以下では、コンテンツ100内の領域のうち、ユーザ端末30の画面に表示される領域を、可視領域と呼ぶ。そして、表示制御部301は、特定した可視領域に含まれるコンテンツ100の画像のデータを表示装置310へ送る。また、再生された動画広告のフレームデータを領域IDと共に動画制御部305から受け取った場合、表示制御部301は、受け取った領域IDに対応する表示領域102に、受け取ったフレームデータの画像をマッピングして表示装置310へ送る。表示装置310は、例えば液晶パネルであり、表示制御部301から受け取ったデータに基づいて画像を表示する。
【0036】
ここで、可視領域について説明する。可視領域とは、コンテンツ100の領域のうち、ブラウザプログラムによって表示される表示領域に含まれ、かつ、ユーザ端末30の画面の表示領域に含まれる領域をいう。なお、本発明はこれに限られず、例えば、コンテンツ100の領域のうち、ブラウザプログラムによって表示される表示領域に含まれている領域を可視領域としてもよい。
【0037】
表示制御部301は、可視領域の位置および大きさを示す位置情報を、例えばOS等から取得する。表示制御部301は、可視領域の位置情報を、例えばコンテンツ100内の座標に変換して管理している。
【0038】
判定部303は、表示制御部301から時間Tendが送信されてくることをトリガーとして、コンテンツ100の表示が開始されてから、時間Tendが経過したか否かを、時間Tendが経過したと判定するまで、繰り返し判定する。すなわち、判定部303は、コンテンツ100が表示されてから、コンテンツ100に含まれる文章をユーザ端末30のユーザが閲覧するのに要すると推定される時間が経過したか否かを繰り返し判定する。
【0039】
そして、判定部303は、コンテンツ100の表示が開始されてから、時間Tendが経過したと判定した場合、表示制御部301から、領域ID毎に、広告ID、動画広告データ、および関連情報を受け取って、受け取った領域ID、該領域IDに対応する広告ID、動画広告データ、および関連情報を動画制御部305に送る。そして、動画制御部305は、判定部303から領域IDを受け取った場合に、受け取った領域IDに対応する動画広告データの再生を開始する。
【0040】
例えば、動画制御部305は、動画広告データをデコードし、フレームデータを領域IDと共に表示制御部301へ送ることにより、動画広告の再生を開始する。動画広告が音声付きの動画である場合、動画制御部305は、当該音声のデコードも行い、デコードした音声をスピーカ312を介して出力する。
【0041】
[ユーザ端末の動作]
図7は、第1の実施形態におけるユーザ端末の動作の一例を示すフローチャートである。ユーザ端末30は、コンテンツデータを配信装置20から取得し、取得したコンテンツデータに含まれているコンテンツ制御プログラムを読み込むことにより、本フローチャートに示す動作を開始する。
【0042】
まず、判定部303は、表示制御部301からコンテンツ100の表示を開始したことを示すメッセージを受信したか否かを判定する(S100)。メッセージを受信していない場合(S100;No)には、判定部303は、再び、S100に示す処理を行う。
【0043】
一方、メッセージを受信した場合(S100;Yes)には、判定部303は、時間を計測するためのタイマーを起動する(S102)。これにより、コンテンツ100の表示が開始されてからの時間がタイマーにより計測できる。そして、判定部303は、タイマーが示す時間が、時間Tendを経過したか否かを判定する(S104)。時間Tendを経過していない場合(S104;No)には、判定部303は、再び、S104に示す処理を実行する。一方、時間Tendを経過した場合(S104;Yes)には、判定部303は、可視領域に含まれている表示領域102に対応する領域IDを動画制御部305へ送る。動画制御部305は、判定部304から受け取った領域IDに対応する動画広告データの再生を開始する(S106)。なお、動画制御部305は、既に動画広告の一部を再生している場合には、その続きから動画広告を再生してもよく、改めて最初から動画広告を再生してもよい。
【0044】
以上、本発明の第1の実施形態について説明した。
【0045】
上述したように、本実施形態の配信システム10によれば、コンテンツに含まれる文章をユーザが読み終わったと推定されるタイミングで動画広告の再生を行うことができる。よって、本実施形態の配信システム10によれば、適切なタイミングで動画を再生することができる。
【0046】
また、本実施形態の配信システム10によれば、予め定められた1文字当たりの読取時間αを用いて時間Tendを計算するので、簡易な方法で、動画の再生を制御できる。
【0047】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、第1の実施形態と同様または同一の機能を有する構成については、第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する場合がある。第2の実施形態の配信システムは、第1の実施形態の配信装置20に代えて、配信装置50を有する。
【0048】
[配信装置50の構成]
図8は、第2の実施形態における配信装置の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施形態における配信装置50は、先の第1の実施形態における配信装置20と比較して、読取時間計算部23に代えて読取時間計算部53を有する点、及び、ユーザ別読取時間格納部54を有する点が異なる。
【0049】
本実施形態の配信システムでは、第1の実施形態と比べて、時間Tendを計算する際に用いる、ユーザが1文字を読み取るのに要する時間が異なる。本実施形態の配信システムでは、ユーザ端末30のユーザごとに、ユーザに対応する1文字を読み取るのに要する時間を用いて時間Tendを計算する。このように、本実施形態の配信システムでは、ユーザ特有の時間Tendを計算するので、動画広告の再生を行うタイミングが、ユーザに適したタイミングとなる。よって、本実施形態の配信システムによれば、更に適切なタイミングで動画を再生することができる。
【0050】
また、本実施形態では、ユーザ端末30は、コンテンツがユーザ端末30の画面に表示されてからユーザがコンテンツの画面を閉じるまでの時間Tcloseを計測し、計測した時間とともに当該コンテンツに対応するURL、及び、ユーザ端末30のユーザのユーザIDを配信装置50に送信する。
【0051】
図9は、ユーザ別読取時間格納部に格納されるデータの構造の一例を示す図である。ユーザ別読取時間格納部54には、例えば図9に示すように、ユーザ端末30のユーザのIDであるユーザIDに対応付けて、1文字当たりの読取時間が含まれる。
【0052】
図9に示すユーザ別読取時間格納部54の1番目のレコードは、ユーザIDが「AAA」であるユーザの1文字当たりの読取時間が0.2秒であることを示す。また、2番目のレコードは、ユーザIDが「BBB」であるユーザの1文字当たりの読取時間が0.15秒であることを示す。
【0053】
読取時間計算部53は、ユーザ端末30から受信した時間Tclose、コンテンツに対応するURL及びユーザIDを用いて、以下に説明するように、ユーザの1文字当たりの読取時間を計算する。すなわち、読取時間計算部53は、まず、受信したURLに対応するコンテンツデータをコンテンツデータ格納部21から取得する。そして、読取時間計算部53は、取得したコンテンツデータに含まれる文字の数をカウントする。そして、読取時間計算部53は、受信した時間Tcloseをカウントした文字の数で除した値を、受信したユーザIDが示すユーザの1文字当たりの読取時間として計算する。そして、読取時間計算部53は、計算した読取時間と、ユーザIDとを対応付けてユーザ別読取時間格納部54に格納する。このようにして、読取時間計算部53は、ユーザIDに対応付けてユーザの1文字当たりの読取時間をユーザ別読取時間格納部54に格納する。
【0054】
また、読取時間計算部53は、配信部22から配信対象のコンテンツデータを受信すると、受信したコンテンツデータに含まれる文字の数をカウントする。なお、ここでいう文字は、例えば、コンテンツデータに基づくコンテンツの先頭から動画が再生される表示領域102までの文字である。そして、読取時間計算部53は、コンテンツデータを配信する対象のユーザ端末30のユーザIDに対応する読取時間をユーザ別読取時間格納部54から取得する。そして、読取時間計算部53は、カウントした文字の数に、取得した読取時間を乗じた時間を、コンテンツデータに基づくコンテンツがユーザ端末30で表示された時刻からコンテンツに含まれる文章をユーザが読み終わったと推定される時刻までの時間Tendとして計算する。そして、読取時間計算部53は、計算した時間Tendを配信部22に送る。配信部22は、ユーザ端末30に配信するコンテンツデータに、受信した時間Tendを含め、時間Tendが含まれたコンテンツデータをユーザ端末30に配信する。
【0055】
以上、本発明の第2の実施形態について説明した。
【0056】
上述したように、本実施形態の配信システムでは、ユーザ端末30のユーザごとに、ユーザに対応する1文字を読み取るのに要する時間を用いて時間Tendを計算する。このように、本実施形態の配信システムでは、ユーザ特有の時間Tendを計算するので、動画広告の再生を行うタイミングが、ユーザに適したタイミングとなる。よって、本実施形態の配信システムによれば、更に適切なタイミングで動画を再生することができる。
【0057】
ところで、コンテンツ100内にサムネイル画像がある場合には、ユーザがコンテンツ100内の文章を読まずに、サムネイル画像だけを見て、次のコンテンツに移る場合がある。このような場合には、ユーザが文章を読んでいないため、コンテンツ100がユーザ端末30で表示された場合には、即座に、動画広告の再生を開始させることが好ましい。そこで、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態における読取時間計算部は、配信対象のコンテンツデータに基づくコンテンツ100内に、サムネイル画像があるか否かを判定し、サムネイル画像がある場合には、時間Tendとして「0」秒または、0に近い数値(例えば「0.1」秒)を計算することもできる。これにより、図10に示すように、時刻Tにおいて、サムネイル画像110を含むコンテンツ100がユーザ端末30に表示されると、時刻Tと略同一の時刻Tにおいて、表示領域102で動画広告が再生される。したがって、コンテンツ100内にサムネイル画像がある場合にサムネイル画像だけを見て、次のコンテンツに移るようなユーザに対して適切なタイミングで動画を再生することができる。
【0058】
また、コンテンツ100内に複数の記事がある場合には、ユーザが、複数の記事の中でも特ダネの記事だけを読んだだけで、他のコンテンツに移る場合がある。このような場合に、コンテンツ100がユーザ端末30で表示されたときには、ユーザが特ダネの記事を読み終わったタイミングで動画広告の再生を開始させることが好ましい。そこで、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態における読取時間計算部は、配信対象のコンテンツデータに基づくコンテンツ100内に、複数の記事があるか否かを判定し、複数の記事がある場合には、最も文字数が多い記事を特ダネの記事として特定し、特定した特ダネの記事の文字数と、1文字当たりの読取時間とを乗じることにより時間Tendを計算することもできる。これにより、図11に示すように、時刻Tにおいて、複数の記事100a〜100eを含むコンテンツ100がユーザ端末30に表示されると、時刻Tから、特ダネの記事と考えられる最も文字数が多い記事100cを閲覧するのに要する時間Tendが経過した時刻Tにおいて、表示領域102で動画広告が再生される。したがって、特ダネの記事だけを読んだだけで、他のコンテンツに移るようなユーザに対して適切なタイミングで動画を再生することができる。
【0059】
また、第1の実施形態及び第2の実施形態における判定部303及び動画制御部305は、上述した処理以外にも様々な処理を行うことができる。ここで、コンテンツ100が、タイムライン形式で表示されるコンテンツであり、ユーザの操作により、コンテンツ100のリロードが開始される場合がある。リロードが開始されたということは、ユーザがそれまでのコンテンツの内容を閲覧した可能性が高い。そのため、リロードされたコンテンツの続きに動画広告を再生した場合には、ユーザが動画広告を見る可能性が高い。そこで、判定部303は、コンテンツの続きがリロードされたか否かを判定する。コンテンツの続きがリロードされたと判定した場合には、動画制御部305は、リロードされたコンテンツの続きの所定の部分(例えば、先頭の部分)における動画広告の再生を開始させる。これにより、ユーザ端末30は、ユーザが動画広告を見る可能性の高い状況で、動画広告を再生することができる。
【0060】
例えば、図12の時刻Tにおいて、コンテンツ100の続きをリロードする要求を受け付けるためのボタン103がユーザ端末30に表示される。そして、その後の時刻Tにおいて、ユーザがボタン103をタッチして、ユーザからコンテンツ100の続きをリロードする要求をユーザ端末30が受け付けると、コンテンツ100の続きがリロードされる。このとき、判定部303は、コンテンツの続きがリロードされたと判定する。すると、図12の時刻Tにおいて、動画制御部305は、リロードされたコンテンツの続きの所定の部分(例えば、先頭の部分)における動画広告の再生を開始させる。これにより、ユーザ端末30は、ユーザが動画広告を見る可能性の高い状況で、動画広告を再生することができる。
【0061】
また、第1の実施形態及び第2の実施形態において、配信装置の読取時間計算部が、コンテンツの先頭から動画が再生される表示領域102までの文字の数をカウントし、カウントした文字の数に、1文字当たりの読取時間を乗じて時間Tendを計算する場合について例示した。しかしながら、配信装置の読取時間計算部が、コンテンツの先頭から所定数の行までの文字の数をカウントし、第1の実施形態または第2の実施形態と同様の方法で、カウントした文字の数に、1文字当たりの読取時間を乗じて時間Tendを計算してもよい。これにより、ユーザが、ユーザ端末30に表示されたコンテンツの初めの所定数の行を読んで、ユーザ端末30に表示されたコンテンツをスクロールした場合に、可視領域内に表示領域102が含まれることとなったときには、可視領域内に表示領域102が含まれるタイミングで動画を再生することができる。したがって、適切なタイミングで動画を再生することができる。
【0062】
また、配信装置の読取時間計算部が、コンテンツの先頭からコンテンツの最後までの文字の数をカウントし、第1の実施形態または第2の実施形態と同様の方法で、カウントした文字の数に、1文字当たりの読取時間を乗じて時間Tendを計算することもできる。これにより、ユーザが、ユーザ端末30に表示されたコンテンツの全ての文字を読んだタイミングで動画を再生することができる。したがって、コンテンツの全ての文字を読んだタイミングというキリの良いタイミングで動画を再生することができる。よって、適切なタイミングで動画を再生することができる。
【0063】
また、第1の実施形態及び第2の実施形態において、判定部303が、コンテンツ100の表示が開始されてから、時間Tendが経過したか否かを、時間Tendが経過したと判定するまで、繰り返し判定する場合について例示した。しかしながら、判定部303は、以下に説明するようなタイミングから、時間Tendが経過したか否かを判定することもできる。すなわち、判定部303は、コンテンツ100がユーザ端末30に表示された場合に、ユーザ端末30に設けられたインカメラにより得られた画像からユーザの視線方向を検出する。そして、判定部303は、検出したユーザの視線方向から、ユーザの顔がユーザ端末30の画面の方を向いているか否かを判定する。そして、判定部303は、ユーザの顔がユーザ端末30の画面の方を向いていると判定した場合に、ユーザの顔がユーザ端末30の画面の方を向いていると判定したタイミングから、時間Tendが経過したか否かを、時間Tendが経過したと判定するまで、繰り返し判定する。これにより、ユーザがコンテンツ100を見たことを検出してから時間Tendが経過したか否かを判定するので、より適切なタイミングで動画を再生することができる。
【0064】
また、第1の実施形態及び第2の実施形態において、配信装置の読取時間計算部が、時間Tendを計算する場合について説明したが、ユーザ端末30が、読取時間計算部を有し、この読取時間計算部が、同様に、時間Tendを計算してもよい。
【0065】
また、上記第1の実施形態及び第2の実施形態における配信装置20は、例えば図13に示すような構成のコンピュータ80によって実現される。図13は、配信装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ80は、CPU(Central Processing Unit)81、RAM(Random Access Memory)82、ROM(Read Only Memory)83、HDD(Hard Disk Drive)84、通信インターフェイス(I/F)85、入出力インターフェイス(I/F)86、およびメディアインターフェイス(I/F)87を備える。
【0066】
CPU81は、ROM83またはHDD84に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM83は、コンピュータ80の起動時にCPU81によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ80のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0067】
HDD84は、CPU81によって実行されるプログラムおよび当該プログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス85は、通信回線11を介して他の機器からデータを受信してCPU81へ送り、CPU81が生成したデータを、通信回線11を介して他の機器へ送信する。
【0068】
CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU81は、生成したデータを、入出力インターフェイス86を介して出力装置へ出力する。
【0069】
メディアインターフェイス87は、記録媒体58に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM82を介してCPU81に提供する。CPU81は、当該プログラムを、メディアインターフェイス87を介して記録媒体88からRAM82上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体88は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0070】
コンピュータ80が第1の実施形態、第2の実施形態における配信装置20として機能する場合、コンピュータ80のCPU81は、RAM82上にロードされたプログラムを実行することにより、コンテンツデータ格納部21および配信部22の各機能を実現する。また、HDD84には、コンテンツデータ格納部21内のデータが格納される。
【0071】
コンピュータ80のCPU81は、プログラムを、記録媒体88から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信回線11を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0072】
また、第1の実施形態、第2の実施形態における配信装置20において、コンテンツデータ格納部21内に格納されているそれぞれのコンテンツに含まれているコンテンツ制御プログラムは、ユーザ端末30内のCPUに読み込まれることにより、ユーザ端末30に、判定部303及び動画制御部305の各機能を実現させる。
【0073】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者には明らかである。また、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0074】
10 配信システム
11 通信回線
12 基地局
20 配信装置
21 コンテンツデータ格納部
22 配信部
30 ユーザ端末
40 広告サーバ
303 判定部
305 動画制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12
図13