特許第6289512号(P6289512)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6289512液体充填カートリッジを使用するヒーター組立品を製造する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6289512
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月7日
(54)【発明の名称】液体充填カートリッジを使用するヒーター組立品を製造する方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 3/44 20060101AFI20180226BHJP
   A24F 47/00 20060101ALI20180226BHJP
【FI】
   H05B3/44
   A24F47/00
【請求項の数】18
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-561965(P2015-561965)
(86)(22)【出願日】2013年12月20日
(65)【公表番号】特表2016-509361(P2016-509361A)
(43)【公表日】2016年3月24日
(86)【国際出願番号】EP2013077651
(87)【国際公開番号】WO2014139610
(87)【国際公開日】20140918
【審査請求日】2016年12月16日
(31)【優先権主張番号】13159555.5
(32)【優先日】2013年3月15日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】トーレンス ミシェル
(72)【発明者】
【氏名】ルーヴェット アレクシス
(72)【発明者】
【氏名】デグモア イヴァン
(72)【発明者】
【氏名】デュビエフ フラヴィアン
【審査官】 土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−518567(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第02340729(EP,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0145169(US,A1)
【文献】 特開2000−012199(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第02460424(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 3/44
A24F 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
柔軟な芯の提供と
前記芯への剛性支持要素の結合と、
前記剛性支持要素の周りの発熱体の組立と、
前記剛性支持要素の除去とを含む、エアロゾル発生システムのためのヒーター組立品を製造する方法。
【請求項2】
前記剛性支持要素を前記芯内に挿入することにより、前記剛性支持要素が前記芯に結合される、請求項1に記載のヒーター組立品を製造する方法。
【請求項3】
前記剛性支持要素が前記芯の外部に結合される、請求項1に記載のヒーター組立品を製造する方法。
【請求項4】
前記剛性支持要素が前記芯が挿入される管状要素である、請求項3に記載のヒーター組立品を製造する方法。
【請求項5】
前記発熱体がまず前記管状要素の周りに組み立てられ、前記芯がその後、前記管状要素に挿入され、次に前記管状要素が前記発熱体および前記芯の両方から除去される、請求項4に記載のヒーター組立品を製造する方法。
【請求項6】
前記芯および管状要素が、前記管状要素が除去されたときに拡張して前記発熱体と接するように、前記芯が前記管状要素によって圧縮されるような寸法である、請求項4または5に記載のヒーター組立品を製造する方法。
【請求項7】
前記ヒーター組立品が、液体エアロゾル形成基質を含むか、または含むように適応された液体貯蔵部分を含み、また前記剛性支持要素の除去の工程の前に、前記芯が前記液体貯蔵部分または前記液体貯蔵部分の一部に組み立てられる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のヒーター組立品を製造する方法。
【請求項8】
前記液体貯蔵部分が主要部分およびキャップ部分を含む、請求項7に記載のヒーター組立品を製造する方法であって、前記方法が前記主要部分が前記液体エアロゾル形成基質で充填された後に、前記主要部分および前記キャップ部分をひとまとめに組み立てる工程を含む、方法。
【請求項9】
前記剛性支持要素を除去する前に、前記芯を前記キャップ部分に組み立てる工程を含む、請求項8に記載のヒーター組立品を製造する方法。
【請求項10】
前記キャップ部分が複数の断片を含み、前記複数の断片を前記芯の周りに結合する工程をさらに含む、請求項8または9に記載のヒーター組立品を製造する方法。
【請求項11】
前記ヒーター組立品がさらに前記発熱体に接続された一つ以上の電気接点要素を含み、使用時に前記発熱体と外部回路の間の電気的接続を提供し、前記一つ以上の電気接点要素を前記発熱体に接続する前に、前記一つ以上の電気接点要素を前記液体貯蔵部分に取り付ける工程をさらに含む、請求項7〜10のいずれか1項に記載のヒーター組立品を製造する方法。
【請求項12】
前記一つ以上の電気接点要素を、その部分を前記芯に対して固定される前に、前記液体貯蔵部分の一部分に取り付ける工程を含む、請求項11に記載のヒーター組立品を製造する方法。
【請求項13】
前記発熱体が電気抵抗性ワイヤーのコイルである、請求項1〜12のいずれか1項に記載のヒーター組立品を製造する方法。
【請求項14】
前記電気抵抗性ワイヤーが前記剛性支持要素の周りに巻かれる、請求項13に記載のヒーター組立品を製造する方法。
【請求項15】
加圧成形または圧着の作業で、電気抵抗性ワイヤーの前記コイルを前記芯または剛性の支持要素に対して加圧成形または圧着する工程を含む、請求項13または14に記載のヒーター組立品を製造する方法。
【請求項16】
前記加圧成形または圧着の作業が前記剛性支持要素の除去の前に実施される、請求項15に記載のヒーター組立品を製造する方法。
【請求項17】
柔軟な芯の提供と、
前記芯への張力の適用と、
前記芯の周りの発熱体の組立と、
前記芯からの張力の開放とを含む、エアロゾル発生システムのためのヒーター組立品を製造する方法。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法に従い製造されるヒーター組立品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生システムに使用するのに適したヒーター組立品を製造する方法に関連する。特に、本発明は毛細管芯に噛み合うヒーターを含むヒーター組立品を製造する方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
手持ち式で、毛細管芯内の液体エアロゾル形成基質を加熱することにより動作する電気加熱式の喫煙システムは、当該技術分野において公知である。例えば、WO2009/132793には、シェルおよび交換可能なマウスピースを含む、電気加熱式の喫煙システムの記載がある。シェルは電源および電気回路を含む。マウスピースは液体貯蔵部分と、第一の端および第二の端を持つ毛細管芯とを含む。芯の第一の端は、その内部の液体と接触するために、液体貯蔵部分内に延びる。マウスピースはまた、毛細管芯の第二の端を加熱するための発熱体と、空気出口と、毛細管芯の第二の端と空気出口との間のエアロゾル形成チャンバーとを含む。シェルおよびマウスピースが噛み合う時、発熱体は回路を経由して電源と電気的接続状態になり、また空気の流れ経路は、少なくとも一つの空気吸込み口からエアロゾル形成チャンバーを経由して空気出口へ流れる経路として画定される。使用時に、液体は芯内での毛細管作用によって、液体貯蔵部分から発熱体に向かって移動される。液体は毛細管芯の第二の端で発熱体によって気化される。過飽和蒸気が生成され、混合されて、少なくとも一つの空気吸込み口からエアロゾル形成チャンバーへと空気の流れに乗って運ばれる。エアロゾル形成チャンバー内で、蒸気は凝結してエアロゾルを形成し、これが空気出口に向かって運ばれ、ユーザーの口内に入る。
【0003】
このタイプのシステムは利点を持つ一方、マウスピースを製造する上で、および特に発熱体を毛細管芯と組み立てる上で課題がある。こうしたヒーター組立品を製造するための、頑丈で安価で、生産ラインでの大量生産に適した方法を提供できるようにすることが望ましい。
【発明の概要】
【0004】
第一の態様で、エアロゾル発生システムのためのヒーター組立品を製造する方法が提供されており、その方法は、
柔軟な芯の提供と、
芯への剛性支持要素の結合と、
剛性支持体の周りの発熱体の組立と、
剛性支持体の除去とを含む。
【0005】
剛性支持体は、剛性支持要素を芯内に挿入することにより、芯に結合されうる。別の方法として、剛性支持要素は芯の外側に結合されうる。特に、剛性支持要素は芯が挿入される管状要素としうる。
【0006】
剛性支持要素が管状要素である場合に、発熱体はまず管状要素の周りに組み立てられ、芯がその後、管状要素に挿入され、次に発熱体および芯の両方から管状要素が除去されるようにしうる。芯および管状要素は、芯が管状要素によって開放されるとき、発熱体が芯に接触して芯を保持するような寸法としうる。
【0007】
発熱体は電気抵抗性ワイヤーのコイルとしうる。別の方法として、発熱体は、後の工程で芯の周りを包むことのできる、シート状ブランクのスタンピングまたはエッチングによって形成されうる。好ましい実施形態で、少なくとも一つの発熱体は電気抵抗性ワイヤーのコイルである。コイルのピッチは0.5〜1.5 mmであることが好ましく、およそ1.5mmであることが最も好ましい。コイルのピッチは隣接して巻かれたコイルの間隔を意味する。コイルの巻き数は6回未満であることが有利であり、5回未満であることが好ましい。電気抵抗性ワイヤーの直径は0.10〜0.15mmであることが有利であり、およそ0.125mmであることが好ましい。電気抵抗性ワイヤーは、904または301ステンレス鋼で製造されることが好ましい。
【0008】
ヒーター組立品は液体エアロゾル形成基質を含むか、または含むように適応された液体貯蔵部分を含みうる。芯は、剛性支持体の除去の前または後に、液体貯蔵部分に組み立てうる。芯はまた、発熱体が剛性支持体の周りに組み立てられる前または後に、液体貯蔵部分に組み立てうる。
【0009】
液体貯蔵部分は2つの部分を備えうる。2つの部分は、その部分のうち一方が液体エアロゾル形成基質で充填された後にひとまとめに組み立てられうる。2つの部分は、溶接、糊付けおよび機械的ロックを含めた適切な任意の方法を使用して、ひとまとめに組み立てられうる。2つの部分は主要部分およびキャップ部分を備えうる。
【0010】
一つの実施形態で、芯は、ヒーター組立品が組み立てられたときに、液体貯蔵部分のキャップ部分内にある開口部を通して配置されうる。芯は有利なことに、剛性支持要素が除去される前に、キャップ部分に固定されうる。キャップ部分は芯の周りに結合される複数の断片から組み立てうる。複数の断片は、溶接、糊付けおよび機械的ロックを含めた適切な任意の方法を使用して結合されうる。キャップ部分はその後、液体貯蔵部分の主要部分に組み立てうる。一つの実施形態で、キャップ部分は芯の周りに結合される2つの断片から形成される。
【0011】
別の実施形態で、芯は主要部分の開口部を通って延びる。芯は有利なことに、剛性支持要素が除去される前に、主要部分に固定されうる。主要部分は芯の周りに結合される複数の断片から組み立てうる。主要部分はその後、キャップ部分またはプラグ部分に組み立てうる。一つの実施形態で、主要部分は芯の周りに結合される2つの部分から形成される。
【0012】
ヒーター組立品はさらに、発熱体に固定されて、使用時に発熱体と外部回路との間の電気的接続を提供する一つ以上の電気接点要素を含みうる。一つ以上の電気接点要素は、それぞれ導電性の刃の形態を取りうる。電気接点要素(単一または複数)は、液体貯蔵部分に取り付けうる。
【0013】
電気接点要素は発熱体に接続される前に、液体貯蔵部分に取り付けうる。電気接点要素は、液体貯蔵部分の一部分が芯に対して固定される前に、その部分に取り付けうる。
【0014】
ヒーター組立品は第一の電気接点要素および第二の電気接点要素を備えることができ、第一の電気接点要素は第二の電気接点要素とは反対側の発熱体の端に接する。キャップ部分または主要部分の第一および第二の断片が芯に対して固定される前に、第一の電気接点要素はキャップ部分または主要部分の第一の断片に固定することができ、第二の電気接点要素はキャップ部分または主要部分の第二の断片に固定することができる。
【0015】
剛性支持要素が除去される前に、電気接点要素(単一または複数)は発熱体と接するようにしうる。この剛性支持体は、電気接点部分が発熱体と接するように押し付ける加圧成形または圧着の作業で有利であることがある。別の方法として、または追加的に、電気接点要素(単一または複数)は発熱体に溶接しうる。電気接点要素(単一または複数)の溶接は、剛性支持要素を除去する前に実施しうる。別の方法として、または追加的に、電気接点要素(単一または複数)のクランプ止めまたは糊付けを、剛性支持要素を除去する前に使用しうる。電気接点部分をヒーターおよび液体貯蔵部分に取り付けるために、糊付け、はんだ付けおよび機械的連動を含む、その他任意の適切な手段を使用しうる。
【0016】
電気接点要素(単一または複数)は、芯を液体貯蔵部分または液体貯蔵部分の一部分に固定する前または後に、液体貯蔵部分または液体貯蔵部分の一部分に取り付けうる。
【0017】
発熱体が電気抵抗性ワイヤーのコイルである実施形態で、電気抵抗性ワイヤーは剛性支持要素の周りに巻き付けうる。抵抗性ワイヤーはその後、加圧成形または圧着の作業で芯または剛性の支持要素に対して加圧成形または圧着される。電気接点要素は加圧成形または圧着の作業を実施するために使用されうる。加圧成形または圧着の作業は、剛性支持要素の除去の前または後で実施しうるが、有利なことに剛性支持要素が除去される前に実施される。
【0018】
剛性支持要素の周りの電気抵抗性ワイヤーの巻き付けは、張力をかけた電気抵抗性ワイヤーの供給に対して、剛性支持要素を回転させることにより実施しうる。別の方法として、剛性支持要素の周りの電気抵抗性ワイヤーの巻き付けは、フライヤーを剛性支持要素に対して回転させることにより実施することができ、張力をかけた電気抵抗性ワイヤーの供給はフライヤーに対して供給される。
【0019】
ヒーター組立品はさらに、芯および発熱体の上に提供され、発熱体を囲むチャンバーを画定するカバー部分を備えうる。カバー部分は、組立プロセスの最終段階として液体貯蔵部分に組み立てることができ、溶接、糊付けまたは機械的ロックの手段などの適切な任意の手段によって、液体貯蔵部分に固定しうる。
【0020】
第二の態様で、エアロゾル発生システムのためのヒーター組立品を製造する方法が提供されており、その方法は、
柔軟な芯の提供と、
芯への張力の適用と、
芯の周りの発熱体の組立と、
芯からの張力の開放とを含む。
【0021】
第一の態様に関連して説明した特徴は、第二の態様に適用されうる。特に、芯を液体貯蔵部分または液体貯蔵部分の一部分に組み立てる工程、電気接点要素を発熱体に接続する工程、および発熱体を芯の周りに圧着する工程は、張力が芯にかけられている間に実施しうる。
【0022】
張力を芯に供給する工程は、芯を2対の保持要素間で保持する工程を含みうる。
【0023】
さらに、第一の態様に関連して説明した、発熱体、電気接点部分(単一または複数)、液体貯蔵部分およびカバーの構造および組立の特徴は第二の態様に適用でき、張力を芯から開放する工程が、剛性支持要素を除去する工程に取って代わり、また発熱体が剛性支持要素の周りにではなく、直接的に芯の周りに組み立てられるという違いがある。
【0024】
第三の態様では、第一または第二の態様の方法に従い製造されるヒーター組立品が提供されている。
【0025】
すべての態様で、毛細管芯は繊維質または海綿状の構造を持ちうる。毛細管芯は一束の毛細管を含むことが好ましい。例えば、毛細管芯は複数の繊維もしくは糸、またはその他の微細チューブを含みうる。繊維または糸は一般的にエアロゾル発生システムの長軸方向に配列されうる。別の方法として、毛細管芯はロッド形状に形成された海綿体様または発泡体様の材料を含みうる。ロッド形状はエアロゾル発生システムの長軸方向に沿って延びうる。芯の構造は複数の小さな穴またはチューブを形成し、それを通して液体が毛細管作用によって電気発熱体に移動できる。毛細管芯は適切な任意の材料または材料の組み合わせを含みうる。適切な材料の例には、繊維または焼結粉末の形態のセラミックまたはグラファイトをベースにした材料がある。毛細管芯は密度、粘性、表面張力および蒸気圧といった異なる液体物理特性で使用されるように、適切な任意の毛細管および空隙率を持ちうる。芯の毛細管の性質が、液体の性質と相まって、加熱領域でその芯を常に湿った状態に保つ。
【0026】
すべての態様で、ヒーター組立品は単一の発熱体を含みうる。別の方法として、ヒーター組立品は、複数の発熱体、例えば2個、または3個、または4個、または5個、または6個またはそれ以上の発熱体を含みうる。発熱体(単一または複数)は、エアロゾル形成基質を最も効果的に熱するように適切に配列されうる。
【0027】
発熱体は電気抵抗性の材料を含むことが好ましい。適切な金属の例は、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属を含む。適切な合金の例は、ステンレス鋼、コンスタンタン、ニッケル-、コバルト-、クロミウム-、アルミニウム-チタン-ジルコニウム-、ハフニウム-、ニオビウム-、モリブデン-、タンタル-、タングステン-、スズ-、ガリウム-、マンガン-および鉄を含有する合金、およびニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、鉄-アルミニウム系の合金および鉄-マンガン-アルミニウム系の合金を含む。Timetal(登録商標)は、Titanium Metals Corporation(1999 Broadway Suite 4300, Denver, Colorado)の登録商標である。複合材料で、電気抵抗性の材料は、エネルギー移動の動態学および要求される外部の物理化学的性質に応じて、随意に絶縁材への埋込、封入、または塗布あるいはその逆ができる。発熱体は2層の不活性材料の間で絶縁された金属製でエッチング加工が施された箔を備えうる。その場合、不活性材料はKapton(登録商標)、全層ポリイミドまたはマイカ箔を含みうる。Kapton(登録商標)は、E.I. du Pont de Nemours and Company(1007 Market Street、Wilmington、Delaware 19898、United States of America)の登録商標である。発熱体はまた、リボンの形態で提供される金属箔(例えば、アルミ箔)を含みうる。別の方法として、金属箔は芯材料上に印刷されうる。
【0028】
液体貯蔵部分およびカバー部分は、適切な任意の材料または材料の組み合わせを含みうる。適切な材料の例は、金属、合金、プラスチックもしくはそれらの1つ以上の材料を含有する複合材料、または例えば、ポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)およびポリエチレンなど、食品または医薬品の用途に適した熱可塑性物質を含む。材料は軽量であり、壊れやすくないことが好ましい。
【0029】
ヒーター組立品は携帯可能なエアロゾル発生システムでの使用に適していることが好ましい。エアロゾル発生システムは喫煙システムとすることができ、従来型の葉巻たばこや紙巻たばこと匹敵するサイズを持ちうる。喫煙システムの全長は、およそ30 mm〜およそ150 mmとしうる。喫煙システムの外部直径は、およそ5 mm〜およそ30 mmとしうる。
【0030】
ここで本発明の実施形態を、以下の添付図面を参照しながら、例証としてのみではあるが詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、エアロゾル発生システムでの使用に適したヒーター組立品の分解斜視図である。
図2図2は、図1に示すタイプのヒーター組立品を組み立てるための第一の製造プロセスの概略図である。
図3図3は、図1に示すタイプのヒーター組立品を製造するための第二の組立プロセスの概略図である。
図4図4は、図1に示すタイプのヒーター組立品を製造するための第三の組立プロセスの概略図である。
図5図5は、図1に示すタイプのヒーター組立品を製造するための第四の組立プロセスの概略図である。
図6図6は、芯を取り扱うための組立ラインを示す。
図7図7A〜7Fは、組立プロセス中に芯の長さに剛性を与えるための代替的な配列を示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1はヒーター組立品の分解図である。ヒーター組立品は芯100と、芯100の周りに包まれた電気抵抗性フィラメントのコイルの形態の発熱体200とを含む。フィラメントは電気抵抗性の金属または金属合金から形成される。芯100はキャップ部分300および主要部分310を含む液体貯蔵部分に固定される。図1はまた、これから説明する一部の組立方法において主要部分310に対して別個の要素としてのみ必要とされるプラグ要素320も示す。ヒーター組立品はまた、発熱体200と、ヒーター組立品が使用されるエアロゾル発生装置内の任意の電源を含む外部回路との間の電気的接続を提供する電気接点部分400を含む。電気接点部分400は、例えば金メッキを施した金属および合金、真鍮、および/または銅など、低い抵抗率を持つ任意の導電材料から形成でき、キャップ部分300内のそれ用のくぼみ内に適合する形状である。
【0033】
カバー部分500は発熱体200および芯100の上に延びるよう提供され、ヒーター200の作用によって気化した液体が凝縮してエアロゾルを形成しうるエアロゾル形成チャンバーを画定する。
【0034】
このタイプのヒーター組立品の組立での一つの特定の問題は、柔軟な芯100の周りの発熱体200の位置決めである。図2は、図1に示すタイプのヒーター組立品を組み立てるための第一の製造方法の概略図である。図2の方法で、発熱体はまず、その内部に芯を受けることができるような寸法の剛性管状支持体の周りにフィラメントを巻き付けることにより構成される。剛性管状支持体は、芯材料が支持体から滑り落ちるのを妨げないような滑りやすい面を持つ、例えば研磨面のあるまたはないステンレス鋼製チューブなどの任意の剛性材料から製造されうる。剛性管状支持体600の周りにフィラメント610を巻き付けるこの第一の工程をS1として図示する。第二の工程S2で、芯100は必要な長さに切断される。芯100が回転移動チューブ620内に装填されるが、これには漏斗部分が含まれうる。芯が移動チューブ内に装填されると、芯は剛性管状支持体600内に押し込まれる。これを工程S3として示す。工程S3に続き、キャップ部分300および電気接点要素400が管状支持体600の周りに位置付けされる。これを工程S4として示す。この実施形態で、キャップ300および電気接点要素400はすべて互いに組み立てられる。その後の工程S5で、電気接点部分400が発熱体200の反対側の端に溶接または圧着によって固定される。ヒーターへの電気接点部分の組立に続き、剛性支持要素は除去されることが好ましいが、キャップおよび接点組立品の取り扱いを容易にするために、そのままにしておくことができる。これは、管状の支持要素を発熱体600およびキャップ部分から引き出すのと同時に、芯を管状の支持要素600から押し出すことによって達成される。これを工程S6として示す。
【0035】
この工程に続いて、またはこの工程と同時に、液体貯蔵部分の主要部分310はエアロゾル形成基質で充填される。これは従来式の任意の充填方法を用いて実施できる。ヒーター、芯およびキャップ部分の半組立品は次に、液体貯蔵部分の主要部分310に対して位置付けされる。これを工程S8として示す。工程S9で、芯は貯蔵部内に挿入され、キャップ部分および主要部分が結合される。キャップ部分および主要部分は、レーザー溶接、超音波技術、または機械的ロックなどの適切な任意の機構を用いて結合しうる。最終工程S10で、カバー部分500が芯の上に装填され、機械的ロックの噛み合いを使用してキャップ部分300に固定される。
【0036】
図3は、図2に示したものに対する代替的な製造方法を図示したものである。図3の方法で、剛性管状支持体は図2に示すのと同じ方法で使用される。ただし、図3の方法では、液体貯蔵部分のキャップ部分300および主要部分310は予め組み立てられ、プラグ要素320が充填後に液体貯蔵部分をシールするために使用される。第一の工程S11では、発熱体が管状支持要素600の周りに、図2に図示した工程1と同じ方法で組み立てられる。第二の工程S12では、切断した長さの芯100が管状支持要素600内に供給される。回転移動チューブが図2で図示したのと同じ方法で使用されうる。第三の工程S13では、予め組み立てられた主要部分310、キャップ部分300および電気接点要素400の半組立品が、芯が主要部分310の内部内に延びるように管状支持要素600の周りに位置付けされる。第四の工程S14では、電気接点部分400が発熱体200のそれぞれの端に溶接または圧着される。第五の工程では、剛性支持要素600が除去される。同時に、芯が剛性管状支持体600とともに除去されないように、芯100は押さえられる。
【0037】
第六の工程S16では、芯が所定位置に固定された状態で、液体貯蔵部分がその後方の開放端から充填される。第七の工程S17で、シーリングプラグ320が主要部分310の開放端上に配置される。第八の工程S18で、液体貯蔵部分で漏れが起こらないようにするために、シーリングプラグが主要部分310に溶接される。最終工程S19で、図2の工程S10に関連して説明したのと同じ方法で、カバー部分500が芯の上の所定位置に固定される。
【0038】
当然ながら、図2および図3を参照して説明した両方の方法で、追加的な工程が実施されうる。例えば、工程S3とS4の間で、剛性支持体600の周りに発熱体200を圧着しうる。
【0039】
図2および図3を参照しながら説明した両方の方法で、剛性支持要素600は、剛性支持要素600の内側にあるときに芯が圧縮されるような寸法である。剛性支持要素が芯から除去されるときに、芯は拡張し発熱体200およびキャップ部分300と噛み合う。
【0040】
図4は、図1に示すタイプのヒーター組立品を組み立てるための第三の製造方法を図示したものである。第一の工程S20で、一般的に管状の芯100が剛性支持体取付具700上に装填される。剛性支持体取付具700はステンレス鋼製ロッドとしうる。第二の工程S21で、可動フライヤー組立品を使用して芯100の周りにフィラメントが巻き付けられる。フィラメントは一方の端の不動の点に固定される。フライヤーが芯の周りを移動し、また芯の長軸方向軸に平行に移動して、コイル200の形状の発熱体を形成する。フィラメント610は、コイルの巻き付け時に、張力調整装置を使用して張力が付けられる。
【0041】
第三の工程S22で、キャップ部分300および電気接点部分400が芯100の周りに組み立てられる。キャップ部分は2つの半分から形成される。それぞれの半分は予めそれに組み立てられた電気接点部分400を持つ。キャップ部分の2つの半分は芯の周りで一つにまとめられ、結合される。第四の工程S23で、電気接点部分400は発熱体のそれぞれの端に溶接される。
【0042】
第五の工程S24は、工程S20〜S23と平行して実施することができ、液体貯蔵部分の主要部分310がエアロゾル形成基質で充填される。第六の工程S25で、芯が液体エアロゾル形成基質内に延びた状態で、芯、ヒーター、キャップ部分、および電気接点部分の半組立品が主要部分310に取り付けられる。第七の工程で、支持体取付具700が芯の内部から除去される。第八の工程で、カバー部分500が、前述の通り、キャップ部分に組み立てられる。
【0043】
図5は、図1に示すタイプのヒーター組立品のための代替的な第四の組立方法の概略図である。図5の方法は、芯に剛性を与える張力状態に芯が維持されることに依存する。
【0044】
第一の工程S30で、ある長さの芯100が2対のグリッパー800の間に供給される。第二の工程S31で、グリッパー800は芯100の周りにクランプ止めされ、次に芯が切断される。第三の工程S32で、キャップ300および電気接点部分400が芯の周りに組み立てられる。キャップ部分300は、既に所定位置にある単一の電気接点要素のみを持つ。キャップ部分が芯の周りに組み立てられると、工程S33でヒーターフィラメントが電気接点要素に圧着される。この時点でもまた芯は回転して、その周りにコイルが巻き付けられる。この工程に続いて、工程S34で第二の電気接点要素が装填され、キャップ部分300に取り付けられ、発熱体に圧着される。
【0045】
第六の工程S35で、液体貯蔵部分の主要部分310がエアロゾル形成基質で充填される。第七の工程S36で、芯、ヒーターおよびキャップ部分の半組立品が、充填された主要部分に取り付けられる。この工程で、下側の対のグリッパー800が芯100から解放されて、芯の自由端が液体エアロゾル形成基質内に挿入されるようになる。キャップ部分300はプロセスのこの工程で保持されることが有利である。
【0046】
第八の工程で、キャップ部分300が主要部分310に溶接され、液体漏れのない液体貯蔵部分が提供される。最終工程S38で、前述の通り、カバー500が芯100上に組み立てられる。
【0047】
説明した方法は、説明した工程に対応した加工段階の順序に沿って、芯および発熱体を移動させることで生産ラインに導入しうる。生産ラインは、回転ステージ上またコンベアに沿って配列されうる。
【0048】
一つの模範的な生産ラインの構成を図6に図示する。図6で、ローラー900および切刃902が提供されている。剛性管状支持体600の初期の位置を工程S39で示す。工程S40に移って、支持体600が前進し、発熱体200が支持体600の周りに形成される。次に工程S41で、ローラー900が芯100を支持体600の内部に押し込む。工程S42で、支持体600は引き戻され、要素200によって囲まれた芯100が残る。次に、工程S43で、切刃902は要素200を備えた組み立てられた芯100を所定の長さで切断する。
【0049】
当業者にとっては当然のことであるが、上記で論じた製造方法は模範的なものであり、また本明細書で論じた実施形態の範囲および精神を逸脱しないタイプの剛性支持体を使用して望ましい結果を達成する目的で、当該技術分野において公知の方法および器具を使用しうる。
【0050】
例えば、剛性支持体は本明細書で論じた通りに使用しうるが、剛性支持体の使い方のバリエーションを代りに使用することもできる。図7A〜7Fは、こうしたバリエーションを図示したものである。図7Aは、漏斗1001内に保持された中空のカニューレ1000を図示したものであり、芯100はカニューレを通して押される。図7Bは、芯材料に十分な剛性を与えて、芯100の周辺でヒーター要素200を包みやすくする、内側ワイヤー1002の用途を図示したものである。図7Cは、考えられる別の解決策を図示したものであり、ここで剛性のロッド1004は、芯100の第一の部分1006を漏斗1001に対して圧迫することにより芯材料を支え、要素200が周りに形成される第二の部分1008に十分な剛性を与える。図7Dは、芯100の側面に沿って提供されている補助ワイヤー1010を図示したものである。補助ワイヤー1010は、引き出すことも、完成した芯100および要素200組立品とともに維持することもできる。補助ワイヤー1010は、ワイヤーまたは別の方法としては織物またはその他の繊維で形成した紐でもよい。図7Eは、要素200で包む前に、芯100に剛性を与える別の手段を図示したものである。図7Eで、液体1012は、漏斗1001を通して芯100上に流れ、流れる液体の力が、要素200で包まれる芯100に対して十分な剛性を与える。液体1012は、液体が十分な密度を持ち、十分な流量レートを提供して芯100にそれを要素200で包むための十分な剛性を与えうる限り、強制空気を含めた適切な任意の液体とすることができる。図7Fは、凍らせた芯100の使用を図示したものであり、ここで芯100内を湿らせて液体を凍らせることで、芯100を要素200で包むための十分な剛性を与える。
【0051】
上述の模範的な実施形態は、例証のためであり、限定するためではない。上記で論じた模範的実施形態を考慮すると、上記の模範的実施形態と一貫したその他の実施形態は当業者に明らかとなる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7