【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成24年3月4日 電子情報通信学会データ工学研究専門委員会、日本データベース学会及び情報処理学会データベースシステム研究会主催の「第4回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(第10回日本データベース学会年次大会)」において文書をもって発表
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明による地図情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。また、本実施の形態において説明する各情報の形式、内容などは、あくまで例示であり、各情報の持つ意味を示すことができれば、形式、内容などは問わない。
【0038】
(実施の形態1)
本実施の形態において、略地図上の座標と、実地図上の地点との3以上の対応関係を用いて、略地図上に記載のない実地図の地点を、略地図上に追記する地図情報処理装置1について説明する。
【0039】
図1は、本実施の形態における地図情報処理装置1のブロック図である。地図情報処理装置1は、地点情報格納部11、略地図情報格納部12、地図間対応情報格納部13、略地図文字列取得部14、地図間対応情報取得部15、地図間対応情報蓄積部16、受付部17、略地図座標情報取得部18、出力部19を備える。また、地図間対応情報取得部15は、第一地図間対応情報取得手段151、重心算出手段152、第二地図間対応情報取得手段153、分散算出手段154、第三地図間対応情報取得手段155を備える。また、略地図座標情報取得部18は、距離算出手段181、第一略地図座標情報取得手段182、相対位置類似度算出手段183、第二略地図座標情報取得手段184を備える。
【0040】
地点情報格納部11には、実地図上の地点を示す1以上の地点情報が格納される。実地図とは、通常、測量に基づいて作成されたいわゆる測量地図や、実測地図などであり、通常、ガイドマップや、アクセスマップなどのいわゆる略地図は含まない。また、地点とは、通常、地名を示す地点である。当該地点は、例えば、駅や、観光名所、公園、テーマパーク、その他の建造物などある。また、地点情報は、例えば、実地図上の地点の位置を示す位置情報である地点位置情報や、実地図上の地点の名称を示す地点名称情報、地点を識別するための地点識別子などを有する。当該位置情報は、通常、経緯度を示す経緯度情報である。また、地点識別子は、通常、IDであるが、地点名称情報であってもよい。
【0041】
また、地点情報は、実地図を示す実地図情報が有していてもよい。つまり、地点情報格納部11には、1以上の地点情報を有する実地図地図情報が格納されてもよい。実地図情報とは、実地図を示す地図情報である。また、地図情報とは、地図を示す情報であり、通常、地図の画像である。画像は、例えば、ラスタデータや、ベクタデータ、カーナビゲーションで用いられるKIWIフォーマットのものなどである。
【0042】
略地図情報格納部12には、略地図を示す地図情報である略地図情報が格納される。略地図とは、実地図上の対象物(地点、道路、山、川など)が変形、強調、削除された地図であり、通常は、対象物の配置が変更された地図である。また、当該略地図には、通常、略地図上の1以上の各対象物を示す1以上の文字列(以下、適宜、略地図文字列)が記載されている。当該「文字列が記載されている」とは、略地図情報が示す略地図上に文字列が存在することや、地図の画像を構成する1以上の画素により、文字列が表現されていることなどを意味する。
【0043】
地図間対応情報格納部13には、3以上の地図間対応情報が格納される。地図間対応情報とは、略地図文字列と、実地図上の地点との対応関係を示す情報である。地図間対応情報は、通常、一の略地図文字列と、実地図上の地点を示す一の地点情報とを対応づけて有するが、当該一の略地図文字列と、実地図上の地点を示す2以上の地点情報とを対応付けて有してもよい。また、地図間対応情報は、通常、略地図上の座標を示す略地図座標情報を有する。当該座標は、通常、いわゆる直交座標系の座標である。また、当該略地図座標情報は、通常、当該略地図文字列の略地図上の位置を示す。
【0044】
略地図文字列取得部14は、略地図情報から、略地図上に記載されている3以上の文字列を取得する。当該略地図文字列の取得は、通常、いわゆるOCR(Optical Character Recognition)を用いて行う。なお、OCRは、公知の技術であるので、詳細な説明を省略する。また、略地図文字列取得部14は、通常、略地図文字列の取得の際に、略地図座標情報も取得する。当該略地図座標情報が示す座標は、例えば、略地図上の文字列が外接する多角形の重心や、当該多角形が有する頂点のいずれか、当該多角形が有する辺のいずれかの中心などである。
【0045】
地図間対応情報取得部15は、まず、地点情報格納部11に格納されている地点情報であり、略地図文字列取得部14が取得した3以上の各文字列に対応する地点情報を特定する。当該「特定する」とは、当該文字列に対応する地点情報と、当該文字列とを対応付けることや、当該文字列に対応する地点情報を取得することなどを含む。そして、地図間対応情報取得部15は、略地図文字列取得部14が取得した3以上の各文字列と、特定した地点情報とが対応付いた3以上の地図間対応情報を取得する。つまり、地図間対応情報取得部15は、略地図文字列取得部14が取得した3以上の各文字列と、地点情報格納部11に格納されている地点情報であり、当該各文字列に対応する地点情報とを対応付け、3以上の地図間対応情報を生成する。なお、地図間対応情報取得部15は、通常、後述の各手段により、地図間対応情報を取得する。つまり、後述の第一地図間対応情報取得手段151または第二地図間対応情報取得手段153が取得した地図間対応情報が、地図間対応情報取得部15が取得した地図間対応情報となる。
【0046】
第一地図間対応情報取得手段151は、略地図文字列取得部14が取得した3以上の各文字列と、当該各略地図文字列に対応する1または2以上の地点情報を有する3以上の地図間対応情報を取得する。第一地図間対応情報取得手段151は、例えば、以下の様な処理を行う。
(1)略地図文字列取得部14が取得した3以上の文字列のうちの一の文字列を取得する。
(2)(1)で取得した文字列との文字数が同じである地点名称情報を有する地点情報を、地点情報格納部11から取得する。
(3)(1)で取得した文字列との類似度が、予め決められた条件を満たすほど大きい地点名称情報を有する1または2以上の地点情報を、(1)で取得した地点情報から取得する。
(4)(1)で取得した文字列と、(3)で取得した1または2以上の地点情報とを対応付け、地図間対応情報を取得する。
【0047】
上記(1)〜(4)の処理は、通常、略地図文字列取得部14が取得した文字列の数だけ繰り返される。
【0048】
また、上記(3)において、類似度とは、2つの文字列が類似する度合を示す情報である。類似度は、通常、編集距離(レーベンシュタイン距離)であるが、類似の度合を示す情報であれば、何でもよい。また、編集距離とは、2つの文字列がどの程度異なっているかを示す情報である。具体的には、編集距離は、文字の挿入や削除、置換によって、一つの文字列を別の文字列に変形するのに必要な手順の最小回数である。なお、編集距離は、公知であるので、詳細な説明を省略する。
【0049】
また、上記(3)において、予め決められた条件とは、類似度に関する条件である類似度条件である。類似度条件は、通常、任意の記憶領域、または予め決められた記憶領域に格納されている。また、当該類似度条件は、例えば、「類似度が90%以上であること」などである。
【0050】
重心算出手段152は、第一地図間対応情報取得手段151が取得した3以上の地図間対応情報を用いて、一の略地図文字列に対応する2以上の各地点情報が示す地点間の重心を算出する。当該重心は、通常、重み付き平均により算出する。重心算出手段152は、例えば、第一地図間対応情報取得手段151が取得した3以上の地図間対応情報に、一の略地図文字列に対応する2以上の地点情報を有する地図間対応情報が含まれるか否かを判断する。そして、含まれる場合に、重心算出手段152は、当該一の略地図文字列に対応する2以上の地点情報を有する地図間対応情報を用いて、当該2以上の各地点情報が示す地点間の重心を算出する。
【0051】
なお、「重み付き平均」とは、例えば、n個の数値の平均の算出に際して、当該n個の各数値に重みを掛けて算出する平均のことである。重心算出手段152は、上記の重心の算出には、通常、一の地図間対応情報が有する地点情報の数の逆数を、重みとして用いる。また、重心算出手段152は、上記の重心の算出には、通常、当該各地点情報が有する地点位置情報を用いる。つまり、重心算出手段152は、通常、一の地図間対応情報が有する2以上の各地点位置情報に、当該地点位置情報の数の逆数を掛け、一の略地図文字列に対応する2以上の各地点情報が示す地点間の重心を算出する。なお、重心の算出の方法や手順などは、公知であるので、説明を省略する。
【0052】
また、重心算出手段152は、例えば、算出した重心に対して、略地図文字列との類似度が大きい地点情報ほど近くなるように、当該重心を補正してもよい。また、重心算出手段152は、例えば、後述の第二地図間対応情報取得手段153からの指示に従い、当該指示が有する2以上の地点情報を用いて、当該2以上の各地点情報が示す地点間の重心を算出してもよい。
【0053】
第二地図間対応情報取得手段153は、重心算出手段152が算出した重心を用いて、第一地図間対応情報取得手段151が取得した3以上の地図間対応情報から、一の略地図文字列と、当該略地図文字列に対応する一の地点情報を有する3以上の地図間対応情報を取得する。つまり、第二地図間対応情報取得手段153は、第一地図間対応情報取得手段151が取得した3以上の各地図間対応情報において、一の略地図文字列に真に対応する一の地点情報を特定する。
【0054】
第二地図間対応情報取得手段153は、例えば、第一地図間対応情報取得手段151が取得した一の地図間対応情報について、当該地図間対応情報から、重心算出手段152が算出した重心からの距離が予め決められた条件を満たすほど近い地点を示す一の地点情報を取得する。当該「条件を満たすほど近い地点を示す一の地点情報を取得する」ことは、当該一の地点情報以外の地点情報を削除することであってもよい。また、当該予め決められた条件とは、距離に関する条件である距離条件である。当該距離条件は、通常、任意の記憶領域、または予め決められた記憶領域に格納されている。また、当該距離条件は、例えば、「距離が5km以下であること」などである。そして、第二地図間対応情報取得手段153は、当該一の地図間対応情報が有する略地図文字列と、取得した一の地点情報とを対応付け、一の略地図文字列と、当該略地図文字列に対応する一の地点情報を有する地図間対応情報を生成する。
【0055】
また、第二地図間対応情報取得手段153は、例えば、第一地図間対応情報取得手段151が取得した一の地図間対応情報について、当該一の地図間対応情報から、重心算出手段152が算出した重心から最も近い距離にある地点を示す一の地点情報を取得する。当該「最も近い距離にある地点を示す一の地点情報を取得する」ことは、当該一の地点情報以外の地点情報を削除することであってもよい。そして、第二地図間対応情報取得手段153は、当該一の地図間対応情報が有する略地図文字列と、取得した一の地点情報とを対応付け、一の略地図文字列と、当該略地図文字列に対応する一の地点情報を有する地図間対応情報を生成してもよい。
【0056】
また、第二地図間対応情報取得手段153は、例えば、第一地図間対応情報取得手段151が取得した一の地図間対応情報について、当該一の地図間対応情報から、重心算出手段152が算出した重心から最も遠い距離にある地点を示す一の地点情報を削除する。当該「最も遠い距離にある地点を示す一の地点情報を削除する」ことは、当該一の地点情報以外の地点情報を取得することであってもよい。そして、第二地図間対応情報取得手段153は、当該一の地図間対応情報が有する地点情報が示す地点間の重心を算出する。当該重心は、通常、重心算出手段152が算出する。また、このとき、第二地図間対応情報取得手段153は、削除後の地点情報を用いて重心を算出する旨を、重心算出手段152に指示する。当該指示は、通常、地点情報を有する。そして、第二地図間対応情報取得手段153は、当該地点情報の削除と、重心の算出を、一の地図間対応情報が一の地点情報を有するようになるまで繰り返してもよい。
【0057】
なお、上記の様に、重心算出手段152が算出した重心を用いる場合、第二地図間対応情報取得手段153は、通常、当該重心を算出した地図間対応情報から、一の略地図文字列と、当該略地図文字列に対応する一の地点情報を有する地図間対応情報を取得する。
【0058】
また、上記の様に、第二地図間対応情報取得手段153は、重心算出手段152が算出した重心からの距離に応じて、第一地図間対応情報取得手段151が取得した3以上の地図間対応情報から、地点情報を取得したり、地点情報を削除したりすることにより、一の略地図文字列に対応する一の地点情報を有する3以上の地図間対応情報を取得する。
【0059】
分散算出手段154は、第二地図間対応情報取得手段153が取得した3以上の地図間対応情報を用いて、当該3以上の地図間対応情報のうちの一の地図間対応情報が有する地点情報が示す地点と、他の2以上の地図間対応情報が有する地点情報が示す地点との分散(以下、適宜、実地図上分散)を算出する。つまり、分散算出手段154は、第二地図間対応情報取得手段153が取得した3以上の各地図間対応情報が有する地点情報を基準とし、当該3以上の地図間対応情報の分散を算出する。なお、「地点情報を基準とする」とは、当該地点情報を期待値とすることである。また、分散の算出の方法や手順などは、公知であるので、説明を省略する。また、分散の算出には、通常、地点情報が有する地点位置情報を用いる。当該地点位置情報は、緯度と経度の両方であってもよいし、緯度のみであってもよいし、経度のみであってもよい。
【0060】
例えば、第二地図間対応情報取得手段153が3つの地図間対応情報を取得し、当該3つの地図間対応情報が、A、B、Cの3つの各地点を示す地点情報を有しているとする。この場合、分散算出手段154は、Aを基準とした分散と、Bを基準とした分散と、Cを基準とした分散との合計3つの分散を算出する。
【0061】
また、分散算出手段154は、第二地図間対応情報取得手段153が取得した3以上の地図間対応情報を用いて、当該3以上の地図間対応情報のうちの一の地図間対応情報が有する略地図座標情報が示す座標と、他の2以上の地図間対応情報が有する略地図座標情報が示す座標との分散(以下、適宜、略地図上分散)を算出してもよい。
【0062】
また、分散算出手段154は、例えば、後述の第三地図間対応情報取得手段155からの指示に従い、当該指示が有する地図間対応情報を用いて、当該地図間対応情報が示す地点間や座標間の分散を算出してもよい。
【0063】
第三地図間対応情報取得手段155は、分散算出手段154が算出した分差を用いて、第二地図間対応情報取得手段153が取得した地図間対応情報から、一の略地図文字列と、当該略地図文字列に対応する一の地点情報を有する3以上の地図間対応情報を取得する。つまり、第三地図間対応情報取得手段155は、第二地図間対応情報取得手段153が取得した地図間対応情報から、不要な地図間対応情報を削除する。当該「地図間対応情報を削除する」ことは、いわゆる外れ値を検出し、当該外れ値を削除することである。また、当該「不要な地図間対応情報」とは、例えば、略地図文字列が地名を示していない地図間対応情報や、略地図上に存在しない地点を示す地点情報を有する地図間対応情報などである。
【0064】
第三地図間対応情報取得手段155は、例えば、分散算出手段154が算出した分散が予め決められた条件を満たすほど小さい地点情報を有する3以上の地図間対応情報を、第二地図間対応情報取得手段153が取得した地図間対応情報から取得する。当該予め決められた条件とは、分散に関する条件である分散条件である。分散条件は、通常、任意の記憶領域、または予め決められた記憶領域に格納されている。また、当該分散条件は、例えば、「分散が60以下であること」や、「分散が略地図上分散の平均の120%以下であること」などであってもよい。
【0065】
また、第三地図間対応情報取得手段155は、例えば、分散算出手段154が算出した分散が予め決められた条件を満たすほど大きい一の地点情報を有する一の地図間対応情報を、第二地図間対応情報取得手段153が取得した地図間対応情報から削除してもよい。当該予め決められた条件は、上記同様、分散条件であり、例えば、「分散が60よりも大きいこと」や、「分散が略地図上分散の平均の150%よりも大きいこと」などである。
【0066】
また、第三地図間対応情報取得手段155は、例えば、上記の様な取得または削除を、予め決められた条件を満たさなくなるまで繰り返してもよい。また、このとき、第三地図間対応情報取得手段155は、取得または削除後の地図間対応情報を用いて、新たに分散を算出してもよい。当該分散は、通常、分散算出手段154が算出する。また、このとき、第三地図間対応情報取得手段155は、取得または削除後の地図間対応情報を用いて分散を算出する旨を、分散算出手段154に指示する。当該指示は、通常、地図間対応情報を有する。
【0067】
また、第三地図間対応情報取得手段155は、実地図上分散と略地図上分散とを用いて、スミルノフ・グラブス検定を行い、当該2つの分散の差が有意に大きいと判断できる実地図上分散に対応する一の地図間対応情報を削除してもよい。なお、スミルノフ・グラブス検定は、公知であるので、詳細な説明を省略する。
【0068】
地図間対応情報蓄積部16は、地図間対応情報取得部15が取得した3以上の地図間対応情報を、地図間対応情報蓄積部16に蓄積する。
【0069】
受付部17は、実地図上の地点を示す1以上の地点情報を受け付ける。当該「受け付け」とは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。また、受付部17は、例えば、現在地点を示す地点情報を取得してもよい。この場合、受付部17は、例えば、現在位置を示す位置情報を、現在地点を示す地点情報として取得する。
【0070】
受付部17における地点情報の入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるものなど、何でもよい。受付部17は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェアなどで実現され得る。また、受付部17は、MPUやメモリ等から実現され得てもよい。受付部17の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。また、現在位置情報を取得する場合、受付部17は、通常、衛星航法システム(GPS受信機など)や、移動体通信用の基地局から位置情報を受信する装置などから、現在位置情報を取得する。この場合、受付部17は、これらの装置を有していてもよいし、これらの装置で実現され得てもよい。
【0071】
略地図座標情報取得部18は、3以上の地図間対応情報を用いて、受付部17が受け付けた1以上の各地点情報が示す地点に対応する略地図座標情報を取得する。略地図座標情報取得部18は、通常、後述の各手段により、略地図座標情報を取得する。
【0072】
距離算出手段181は、受付部17が受け付けた1以上の各地点情報が示す地点(以下、対象地点)と、地図間対応情報格納部13に格納されている3以上の各地図間対応情報が有する地点情報が示す3以上の地点(以下、周辺地点)との距離を算出する。
【0073】
距離算出手段181は、例えば、地図間対応情報格納部13に格納されている3以上の地図間対応情報を取得する。当該取得する地図間対応情報の選択方法は、通常、予め決められている。距離算出手段181は、例えば、対象地点の周辺の地点を示す地点情報を有する3以上の地図間対応情報を取得する。
【0074】
また、対象地点と、3以上の各周辺地点との距離は、通常、当該3以上の距離の比率(比)である。また、当該距離は、例えば、対象地点と、3以上の周辺地点を結んで形成される多角形の各辺(以下、地点間辺)との距離であってもよい。また、当該距離は、例えば、当該各地点間辺上の地点と、3以上の各周辺地点との距離であってもよい。当該各地点間辺上の地点とは、例えば、当該各地点間辺と直交する直線であり、対象地点を通過する3以上の直線と、当該各地点間辺との交点である。
【0075】
例えば、対象地点と周辺地点を図形で表したときに、周辺地点が△ABC、対象地点が当該△ABC内の点Xであるとする。この様な場合、距離算出手段181は、例えば、線分XA、線分XB、線分XCのそれぞれの距離を算出する。また、この場合、距離算出手段181は、例えば、線分XA、XB、XCの距離の比率を算出してもよい。また、この場合において、点Xを通る△ABCの各辺への垂線と、△ABCの各辺との交点が、p、q、r、s、t、uであり、辺AB上にp、q、辺BC上にr、s、辺CA上にt、uがあるとする。この様な場合、距離算出手段181は、線分Apと線分pBの比、線分Aqと線分qBの比、線分Brと線分rCの比、線分Bsと線分sCの比、線分Ctと線分tAの比、線分Cuと線分Auの比を算出してもよい。
【0076】
また、当該距離の算出には、距離算出手段181は、通常、各地点情報が有する地点位置情報を用いる。また、距離算出手段181は、通常、当該各地点間辺上の地点と、3以上の各周辺地点との距離の比率を算出することが好適である。
【0077】
また、距離算出手段181は、例えば、地図間対応情報格納部13から、2以上の地図間対応情報集合を取得する。当該地図間対応情報集合とは、3つの地図間対応情報の集合である。そして、距離算出手段181は、対象地点と、当該2以上の地図間対応情報集合に含まれる地点情報が示す3つの各周辺地点との距離を算出してもよい。
【0078】
第一略地図座標情報取得手段182は、距離算出手段181が用いた3以上の各地図間対応情報が有する略地図座標情報と、距離算出手段181が算出した距離とを用いて、当該略地図座標情報が示す略地図上の3以上の座標(以下、周辺座標)から当該距離にある略地図上の座標を示す略地図座標情報を取得する。
【0079】
例えば、距離算出手段181が、対象地点と、3以上の周辺地点との距離を算出した場合、第一略地図座標情報取得手段182は、まず、当該3以上の各周辺地点に対応する周辺座標を示す略地図座標情報を、距離算出手段181が用いた3以上の地図間対応情報から取得する。そして、第一略地図座標情報取得手段182は、当該3以上の各周辺座標を中心とし、当該3以上の各周辺座標に対応する周辺地点から対象地点までの距離を半径とする円を生成する。当該「生成する」とは、当該円を構成する座標情報を取得することや、当該円を略地図上に描画すること、当該円を表現する式を取得することなどである。そして、第一略地図座標情報取得手段182は、当該3以上の円の交点の座標を示す略地図座標情報を取得する。
【0080】
また、例えば、距離算出手段181が、対象地点と、3以上の地点間辺との距離を算出した場合、第一略地図座標情報取得手段182は、まず、当該3以上の各周辺地点に対応する周辺座標を示す略地図座標情報を、距離算出手段181が用いた3以上の地図間対応情報から取得する。そして、第一略地図座標情報取得手段182は、当該3以上の周辺座標を結んで形成される多角形の各辺(以下、座標間辺)から、当該3以上の各座標間辺に対応する地点間辺から対象地点までの距離にある直線を生成する。そして、第一略地図座標情報取得手段182は、当該3以上の直線の交点の座標を示す略地図座標情報を取得する。
【0081】
また、例えば、距離算出手段181が、3以上の各地点間辺上の地点と、3以上の各周辺地点との距離を算出した場合、第一略地図座標情報取得手段182は、まず、当該3以上の各周辺地点に対応する周辺座標を示す略地図座標情報を、距離算出手段181が用いた3以上の地図間対応情報から取得する。そして、第一略地図座標情報取得手段182は、当該3以上の座標間辺上に、当該座標間辺に対応する地点間辺上の地点に対応する点を生成する。このとき、第一略地図座標情報取得手段182は、各周辺座標と各座標間辺上の点との距離が、各周辺地点と各地点間辺上の地点との距離と同一になるようにする。そして、第一略地図座標情報取得手段182は、3以上の座標間辺上の2つの点を結ぶ直線を生成する。このとき、第一略地図座標情報取得手段182は、各地点間辺上の地点を通る垂線上にある2つの地点に対応する2つの点を結ぶ直線を生成する。そして、第一略地図座標情報取得手段182は、当該3以上の直線の交点の座標を示す略地図座標情報を取得する。
【0082】
また、第一略地図座標情報取得手段182は、例えば、上記の様にして、距離算出手段181が用いた2以上の各地図間対応情報集合ごとに、一の略地図座標情報を取得してもよい。この場合、第一略地図座標情報取得手段182は、合計2以上の略地図座標情報を取得する。
【0083】
相対位置類似度算出手段183は、第一略地図座標情報取得手段182が2以上の略地図座標情報を取得した場合に、距離算出手段181が用いた2以上の地図間対応情報集合ごとに、当該各地図間対応情報集合に含まれる3つの地図間対応情報が示す地点または座標の、相対的な位置関係の類似度を算出する。
【0084】
具体的には、相対位置類似度算出手段183は、まず、距離算出手段181が用いた2以上の地図間対応情報集合ごとに、当該地図間対応情報集合に含まれる3つの地点情報を取得する。そして、相対位置類似度算出手段183は、例えば、当該3つの地点情報が示す地点のうちの一の地点と、残りの2つの地点を結んで形成される直線との位置関係を示す情報(以下、地点位置関係情報)を算出する。当該地点位置関係情報は、例えば、当該地点と当該直線との角度や、当該地点と当該直線との距離などである。また、同様に、相対位置類似度算出手段183は、当該地図間対応情報集合に含まれる3つの略地図座標情報についても、一の座標と、残りの2つの座標を結んで形成される直線との位置関係を示す情報(以下、座標位置関係情報)を算出する。これにより、相対位置類似度算出手段183は、一の地図間対応情報集合につき、3つの地点位置関係情報と、3つの座標位置関係情報を算出する。
【0085】
次に、相対位置類似度算出手段183は、3つの地点位置関係情報のベクトルである地点相対位置ベクトルと、3つの座標位置関係情報のベクトルである座標相対位置ベクトルとを算出する。
【0086】
最後に、相対位置類似度算出手段183は、当該地点相対位置ベクトルと、座標相対位置ベクトルとの類似度である相対位置類似度を算出する。なお、当該類似度の算出の方法や手順などは、問わない。これにより、相対位置類似度算出手段183は、一の地図間対応情報集合につき、一の相対位置類似度を算出する。
【0087】
第二略地図座標情報取得手段184は、第一略地図座標情報取得手段182が2以上の略地図座標情報を取得した場合に、通常、当該2以上の略地図座標情報の平均を算出し、当該平均の略地図座標情報を取得する。また、この場合、相対位置類似度算出手段183は、当該2以上の各略地図座標情報に対応する相対位置類似度を算出している。従って、第二略地図座標情報取得手段184は、例えば、当該2以上の相対位置類似度情報を用いて、第一略地図座標情報取得手段182が算出した2以上の略地図座標情報が示す座標の重心を算出し、当該重心を示す略地図座標情報を取得してもよい。当該「相対位置類似度情報を用いて重心を算出する」とは、いわゆる重み付き平均を算出することである。
【0088】
出力部19は、略地図座標情報取得部18が取得した略地図座標情報が示す略地図上の座標に、受付部17が受け付けた地点情報が示す地点に対応する座標であることを示す情報を付加する。当該情報は、例えば、文字列や、アイコンなどである。そして、出力部19は、当該情報が付加された略地図情報を出力する。
【0089】
なお、文字列は、例えば、受付部17が受け付けた地点情報が有する地点名称情報や、所定の文字列などである。所定の文字列は、例えば、「現在地」や、「現在位置」などである。また、アイコンとは、図柄、絵柄、記号、文字などを表現したものである。アイコンは、通常、いわゆる画像であるが、当該画像の形式は問わない。つまり、当該画像は、ラスタデータであってもよいし、ベクタデータであってもよいし、その他のデータであってもよい。
【0090】
また、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。なお、送信や蓄積、処理結果の引渡しについては、出力対象が最終的にユーザに提示されるものとする。
【0091】
出力部19は、ディスプレイやスピーカーなどの出力デバイスを含むと考えてもよいし、含まないと考えてもよい。出力部19は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイスなどで実現され得る。
【0092】
なお、地点情報格納部11、略地図情報格納部12、地図間対応情報格納部13は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0093】
また、略地図文字列取得部14、地図間対応情報取得部15、第一地図間対応情報取得手段151、重心算出手段152、第二地図間対応情報取得手段153、分散算出手段154、第三地図間対応情報取得手段155、地図間対応情報蓄積部16、略地図座標情報取得部18、距離算出手段181、第一略地図座標情報取得手段182、相対位置類似度算出手段183、第二略地図座標情報取得手段184は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。略地図文字列取得部14などの処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
【0094】
次に、地図情報処理装置1の全体動作について、
図2のフローチャートを用いて説明する。なお、所定の情報におけるi番目の情報は、「情報[i]」と記載するものとする。
【0095】
(ステップS201)受付部17は、地点情報を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS218に進み、そうでない場合は、ステップS201に戻る。
【0096】
(ステップS202)略地図座標情報取得部18は、地図間対応情報格納部13に3以上の地図間対応情報が格納されているか否かを判断する。格納されている場合は、ステップS203に進み、そうでない場合は、ステップS218に進む。なお、格納されている場合、地図間対応情報格納部13には、m個の地図間対応情報集合が格納されているものとする。
【0097】
(ステップS203)略地図座標情報取得部18は、カウンタiに1をセットする。
【0098】
(ステップS204)距離算出手段181は、対象地点と、地図間対応情報集合[i]に含まれる3つの地点情報が示す各周辺地点との距離を算出する。
【0099】
(ステップS205)第一略地図座標情報取得手段182は、ステップS204で算出した距離を、略地図情報格納部12に格納されている略地図情報が示す略地図に適用する。当該「適用する」とは、例えば、略地図において、周辺地点に対応する周辺座標や、周辺座標から、各周辺地点から対象地点までの距離にある点、地点間辺に対応する座標間辺、地点間辺上の地点に対応する座標間辺上の点などを特定し、対象地点に対応する略地図上の座標を特定することである。
【0100】
(ステップS206)第一略地図座標情報取得手段182は、ステップS205で特定した座標を示す略地図座標情報を取得する。
【0101】
(ステップS207)略地図座標情報取得部18は、iがmであるか否かを判断する。mである場合は、ステップS208に進み、そうでない場合は、ステップS209に進む。
【0102】
(ステップS208)略地図座標情報取得部18は、iを1インクリメントし、ステップS204に戻る。
【0103】
(ステップS209)略地図座標情報取得部18は、ステップS206で取得した略地図座標情報が2以上であるか否かを判断する。2以上である場合は、ステップS210に進み、そうでない場合は、ステップS217に進む。ここで、地図間対応情報集合の数と、ステップS206で取得する略地図座標情報の数は、通常、同じである。従って、略地図座標情報取得部18は、mが2以上であるか否かを判断してもよい。
【0104】
(ステップS210)略地図座標情報取得部18は、カウンタiに1をセットする。
【0105】
(ステップS211)相対位置類似度算出手段183は、地図間対応情報集合[i]を用いて、地点位置関係情報と、座標位置関係情報とを算出する。
【0106】
(ステップS212)相対位置類似度算出手段183は、ステップS211で算出した地点位置関係情報と、座標位置関係情報とを用いて、地点相対位置ベクトルと、座標相対位置ベクトルとを算出する。
【0107】
(ステップS213)相対位置類似度算出手段183は、ステップS212で算出した地点相対位置ベクトルと、座標相対位置ベクトルとを用いて、相対位置類似度を算出する。
【0108】
(ステップS214)略地図座標情報取得部18は、iがmであるか否かを判断する。mである場合は、ステップS216に進み、そうでない場合は、ステップS215に進む。
【0109】
(ステップS215)略地図座標情報取得部18は、iを1インクリメントし、ステップS211に戻る。
【0110】
(ステップS216)第二略地図座標情報取得手段184は、ステップS206で取得したm個の略地図座標情報と、ステップS213で算出したm個の相対位置類似度とを用いて、当該m個の略地図座標情報の重み付き平均を算出し、当該算出した略地図座標情報を取得する。
【0111】
(ステップS217)出力部19は、略地図座標情報を出力する。通常、ステップS206で1個の略地図座標情報を取得した場合、出力部19は、当該略地図座標情報を出力する。そうでない場合、出力部19は、ステップS216で取得した略地図座標情報を出力する。そして、ステップS201に戻る。
【0112】
(ステップS218)地図間対応情報取得部15は、地図間対応情報を取得し、地図間対応情報蓄積部16は、当該地図間対応情報を、地図間対応情報格納部13に蓄積する。この処理の詳細は、
図3のフローチャートを用いて説明する。そして、ステップS201に戻る。
【0113】
なお、
図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理を終了してもよい。
【0114】
図3は、
図2のフローチャートのステップS218の地図間対応情報の取得と蓄積処理を示すフローチャートである。なお、
図3のフローチャートにおいて、地点情報格納部11には、n個の地点情報が格納されているものとする。
【0115】
(ステップS301)略地図文字列取得部14は、略地図情報格納部12に格納されている略地図情報から、3以上の略地図文字列を取得する。ここで、m個の略地図文字列が取得できたものとする。
【0116】
(ステップS302)地図間対応情報取得部15は、カウンタiに1をセットする。
【0117】
(ステップS303)地図間対応情報取得部15は、カウンタjに1をセットする。
【0118】
(ステップS304)第一地図間対応情報取得手段151は、略地図文字列[i]と、地点情報[j]が有する地点名称情報との類似度を算出する。
【0119】
(ステップS305)第一地図間対応情報取得手段151は、ステップS304で算出した類似度が予め決められた条件を満たすか否かを判断する。満たす場合は、ステップS306に進み、そうでない場合は、ステップS308に進む。
【0120】
(ステップS306)第一地図間対応情報取得手段151は、地点情報[j]を取得する。
【0121】
(ステップS307)第一地図間対応情報取得手段151は、略地図文字列[i]と、ステップS306で取得した地点情報[j]とを対応付け、地図間対応情報[i]を生成する。
【0122】
(ステップS308)地図間対応情報取得部15は、jがnであるか否かを判断する。nである場合は、ステップS310に進み、そうでない場合は、ステップS309に進む。
【0123】
(ステップS309)地図間対応情報取得部15は、jを1インクリメントし、ステップS304に戻る。
【0124】
(ステップS310)地図間対応情報取得部15は、iがmであるか否かを判断する。mである場合は、ステップS312に進み、そうでない場合は、ステップS311に進む。
【0125】
(ステップS311)地図間対応情報取得部15は、iを1インクリメントし、ステップS303に戻る。
【0126】
(ステップS312)地図間対応情報取得部15は、カウンタiに1をセットする。
【0127】
(ステップS313)地図間対応情報取得部15は、ステップS307で生成した地図間対応情報[i]が有する地点情報の数が2以上であるか否かを判断する。2以上である場合は、ステップS314に進み、そうでない場合は、ステップS316に進む。
【0128】
(ステップS314)重心算出手段152は、地図間対応情報[i]が有する2以上の地点情報が示す地点間の重心を算出する。
【0129】
(ステップS315)第二地図間対応情報取得手段153は、ステップS314で算出した重心から最も遠い距離にある地点を示す地点情報を、地図間対応情報[i]から削除する。そして、ステップS313に戻る。
【0130】
(ステップS316)地図間対応情報取得部15は、iがmであるか否かを判断する。mである場合は、ステップS318に進み、そうでない場合は、ステップS317に進む。
【0131】
(ステップS317)地図間対応情報取得部15は、iを1インクリメントする。
【0132】
(ステップS318)地図間対応情報取得部15は、m個の地図間対応情報から、不要な地図間対応情報を削除する。この処理の詳細は、
図4のフローチャートを用いて説明する。
【0133】
(ステップS319)地図間対応情報蓄積部16は、ステップS318で取得した地図間対応情報を、地図間対応情報格納部13に蓄積する。そして、上位処理にリターンする。
【0134】
図4は、
図3のフローチャートのステップS318の不要な地図間対応情報の削除処理を示すフローチャートである。なお、
図4において、第二地図間対応情報取得手段153は、m個の地図間対応情報を取得したものとする。
【0135】
(ステップS401)地図間対応情報取得部15は、カウンタiに1をセットする。
【0136】
(ステップS402)分散算出手段154は、地図間対応情報[i]が有する地点情報が示す地点を基準とした実地図上分散を算出する。
【0137】
(ステップS403)分散算出手段154は、地図間対応情報[i]が有する略地図座標情報が示す座標を基準とした略地図上分散を算出する。
【0138】
(ステップS404)第三地図間対応情報取得手段155は、ステップS402で算出した実地図上分散が、ステップS403で算出した略地図上分散と、予め決められた範囲で近似しているか否かを判断する。近似しているか否かを判断する。当該「範囲」は、例えば、「±10%」や、「±5」などである。近似している場合は、ステップS406に進み、そうでない場合は、ステップS405に進む。
【0139】
(ステップS405)第三地図間対応情報取得手段155は、地図間対応情報[i]を削除する。当該削除は、例えば、地図間対応情報[i]に削除したことを示すフラグを付与することなどであってもよい。
【0140】
(ステップS406)地図間対応情報取得部15は、iがmであるか否かを判断する。mである場合は、上位処理にリターンし、そうでない場合は、ステップS407に進む。
【0141】
(ステップS407)地図間対応情報取得部15は、iを1インクリメントし、ステップS402に戻る。
【0142】
(具体例)
次に、地図情報処理装置1の動作の具体例について説明する。なお、本具体例において、地図情報処理装置1は、例えば、ユーザが指定した地点を、ユーザが指定した略地図上に表示するナビゲーション装置であるものとする。
【0143】
(例1)
本例において、地図間対応情報の取得の例について説明する。なお、本例において、地点情報格納部11には、
図5に示す地点情報が格納されているものとする。当該地点情報は、レコードを一意に特定するためのID(項目名:ID)と、地点名称情報(項目名:名称)と、地点位置情報(項目名:位置)とを有する。
【0144】
まず、ユーザが、
図6の略地図を読み込むようにナビゲーション装置を操作したとする。すると、
図6の略地図を示す略地図情報が、略地図情報格納部12に蓄積される。
【0145】
次に、略地図文字列取得部14は、略地図情報格納部12に格納されている略地図情報から、当該略地図情報が示す略地図上の文字列を取得する。
図6の略地図には、例えば、「金閣寺」や、「千本」、「堀川」などの文字列が記載されている。従って、略地図文字列取得部14は、当該略地図情報から、当該3以上の文字列を取得する。また、略地図文字列取得部14は、略地図上の文字列に外接する矩形の中心点の座標を示す略地図座標情報を、当該文字列と共に取得する。
【0146】
次に、第一地図間対応情報取得手段151は、略地図文字列取得部14が取得した3以上の各文字列との類似度が予め決められた条件を満たす地点名称情報を有する地点情報を、
図5の地点情報から取得する。そして、当該3以上の各文字列と、取得した地点情報とを対応付け、地図間対応情報を生成する。その結果、第一地図間対応情報取得手段151は、
図7に示す地図間対応情報を生成したものとする。当該地図間対応情報は、レコードを一意に特定するためのID(項目名:ID)と、略地図文字列取得部14が取得した略地図文字列(項目名:文字列)と、当該略地図文字列に対応する略地図座標情報(項目名:座標)と、地点名称情報(項目名:名称)と、地点位置情報(項目名:位置)とを有する。
【0147】
次に、重心算出手段152は、
図7の地図間対応情報のうち、地点情報を2以上有する「ID=011」や、「ID=013」、「ID=014」などの地図間対応情報について、当該地図間対応情報が有する2以上の地点情報が示す地点間の重心を算出する。
【0148】
次に、第二地図間対応情報取得手段153は、
図7の「ID=011」や、「ID=013」、「ID=014」などの地図間対応情報について、重心算出手段152が算出した重心から最も近い距離にある地点を示す地点情報以外の地点情報を削除する。例えば、
図7の「ID=011」について、当該地図間対応情報が有する3つの地点情報が示す地点間の重心から、1番目の「銀閣寺」が最も近いとする。すると、第二地図間対応情報取得手段153は、
図7の「ID=011」から、1番目以外の2番目と3番目の地点情報を削除する。また、例えば、
図7の「ID=012」について、当該当該地図間対応情報が有する2つの地点情報が示す地点間の重心から、2番目の「祇園四条」が最も近いとする。すると、第二地図間対応情報取得手段153は、
図7の「ID=012」から、1番目の地点情報を削除する。そして、第二地図間対応情報取得手段153は、
図7の「ID=014」の地図間対応情報についても、重心から最も近い距離にある地点を示す地点情報以外の地点情報を削除する。その結果、第二地図間対応情報取得手段153は、
図8に示す地図間対応情報を取得したものとする。
【0149】
次に、分散算出手段154は、
図8の地図間対応情報を用いて、
図8の各地図間対応情報を基準とした実地図上分散と、略地図上分散とを算出する。ここで、例えば、
図8において、m個の地図間対応情報があるとする。すると、分散算出手段154は、各地図案対応情報を基準とした合計m組の実地図上分散と略地図上分散の組を算出する。
【0150】
第三地図間対応情報取得手段155は、分散算出手段154が算出したm組の実地図上分散と略地図上分散の組を用いて、
図8の地図間対応情報から不要な地図間対応情報を削除する。ここで、当該削除の条件が、「実地図上分散が、略地図上分散の150%以上であること」であるとする。そして、第三地図間対応情報取得手段155は、分散算出手段154が算出したm組の各実地図上分散と略地図上分散について、実地図上分散が略地図上分散の150%以上であるか否かを判断する。その結果、
図8の「ID=014」の地図間対応情報について、当該地図間対応情報が有する地点位置情報を基準として算出した実地図上分散が、当該地図間対応情報が有する略地図座標情報を基準として算出した略地図上分散の150%以上であったとする。すると、第三地図間対応情報取得手段155は、
図8の「ID=014」の地図間対応情報を削除する。そして、第三地図間対応情報取得手段155は、この様にして不要な地図間対応情報を削除した結果、
図9に示す地図間対応情報を取得したものとする。
【0151】
次に、地図間対応情報蓄積部16は、
図9の地図間対応情報を、地図間対応情報格納部13に蓄積する。
【0152】
(例2)
本例において、実地図上の地点に対応する略地図上の地点の特定の例について説明する。なお、本例において、略地図情報格納部12には、
図6の様な略地図情報が格納されているものとする。また、地図間対応情報格納部13には、
図9の様な地図間対応情報が格納されているものとする。
【0153】
まず、ユーザが、
図6の略地図上に、当該略地図上にない「京都御所」を表示するようにナビゲーション装置を操作したとする。すると、受付部17は、「京都御所」の位置を示す地点位置情報を有する地点情報を取得する。以下、当該地点情報を、指定地点情報とする。
【0154】
次に、距離算出手段181は、
図9の地図間対応情報から、3つの地図間対応情報の集合である地図間対応情報集合を取得する。ここで、例えば、
図9において、m個の地図間対応情報があるとする。すると、当該地図間対応情報集合は、m個から3個を取得する組み合わせであるので、距離算出手段181は、合計「(m^3−3m^2+2m)/6」個の地図間対応情報集合を、
図9の地図間対応情報から取得する。ここで、距離算出手段181は、合計n個の地図間対応情報集合を取得したものとする。
【0155】
次に、距離算出手段181は、指定地点情報が示す対象地点と、n個の各地図間対応情報集合に含まれる3つの地点情報が示す周辺地点との距離を算出する。ここで、距離算出手段181は、各周辺地点と、地点間辺上の地点との距離(比)を算出するとする。
【0156】
例えば、対象地点をX、一の地図間対応情報集合に含まれる地点情報が示す3つの周辺地点をそれぞれA、B、Cとする。すると、距離算出手段181は、まず、点Xを通過し、△ABCの各辺と垂直に交わる3本の直線を生成する。このときの様子は、例えば、
図10の様になる。そして、当該3本の直線と△ABCの各辺とが直交する点を、順に点p、点q、点rとする。また、当該3本の直線と△ABCの各辺とが直交しない点を、順に、点s、点t、点uとする。そして、距離算出手段181は、距離算出手段181は、線分Ap:線分pB、線分Bq:線分qC、線分Cr:線分rA、線分Bs:線分sC、線分Ct:線分tA、線分Bu:線分uCの合計6個の比を算出する。
【0157】
次に、第一略地図座標情報取得手段182は、距離算出手段181が算出した比を、略地図に適用し、周辺地点に対応する周辺座標と、地点間辺上に対応する座標間辺上の点を特定する。第一略地図座標情報取得手段182は、例えば、
図10の点Aについて、当該点Aを示す地点情報に対応付いている略地図座標情報により、当該点Aに対応する略地図上の点A'を特定する。また、第一略地図座標情報取得手段182は、点B、点Cについても同様に、略地図上の点B'、点C'を特定する。また、第一略地図座標情報取得手段182は、例えば、
図10の点pについて、
図11の様に、距離算出手段181が算出した線分Ap:線分pBの比を用いて、点pに対応する辺A'B'上の点p'を特定する。このとき、線分A'p':線分p'B'の比は、線分Ap:線分pBの比と同一である。また、第一略地図座標情報取得手段182は、点q、点r、点s、点t、点uについても同様に、略地図上の点q'、点r'、点s'、点t'、点u'を特定する。
【0158】
次に、第一略地図座標情報取得手段182は、
図12の様に、距離算出手段181が距離を算出する際に生成した直線上の2つの各点に対応する点を結ぶ直線を生成する。このとき、第一略地図座標情報取得手段182は、
図12の様に、通常、3本の直線を生成する。そして、第一略地図座標情報取得手段182は、当該3本の直線の交点を、対象地点Xに対応する略地図上の点X'であると特定する。そして、第一略地図座標情報取得手段182は、当該点X'を示す略地図座標情報を取得する。
【0159】
以上の様にして、距離算出手段181と、第一略地図座標情報取得手段182とは、n個の地図間対応情報集合ごとに、対象地点に対応する略地図上の座標を特定する。
【0160】
なお、距離算出手段181と、第一略地図座標情報取得手段182とは、通常、
図13の様に、対応する2以上の周辺地点と周辺座標(2以上の地図間対応情報集合)を用いて、一の対象地点に対応する2以上の略地図上の座標を特定する。
図13において、実線で結んだ周辺地点と周辺座標とは、それぞれ、対応する周辺地点と周辺座標である。つまり、
図13において、点Aと点Bと点Cの周辺地点の組と、点A'と点B'と点C'の周辺地点の組とは、対応する。また、それぞれの地点と座標も対応する。破線、一点鎖線で結んだ周辺地点と周辺座標についても同様である。
【0161】
次に、相対位置類似度算出手段183は、上記のn個の地図間対応情報集合を用いて、一の地図間対応情報集合ごとに、相対位置類似度を算出する。ここで、相対位置類似度算出手段183は、
図13の各対応する周辺地点と周辺座標を用いて、相対位置類似度を算出する。例えば、
図13の△ABCと△A'B'C'について、相対位置類似度算出手段183は、まず、△ABCから3つの地点位置関係情報を算出する。次に、相対位置類似度算出手段183は、△A'B'C'から3つの座標位置関係情報を算出する。次に、相対位置類似度算出手段183は、算出した3つの地点位置関係情報と3つの座標位置関係情報から、地点相対位置ベクトルと座標相対位置ベクトルとを算出する。そして、相対位置類似度算出手段183は、当該2つのベクトルから、相対位置類似度を算出する。
【0162】
次に、第二略地図座標情報取得手段184は、第一略地図座標情報取得手段182が取得した2以上の略地図座標情報から、一の略地図座標情報を取得する。ここで、第一略地図座標情報取得手段182が、点X1'、点X2'、点X3'の3つの略地図座標情報を取得していたとする。すると、第二略地図座標情報取得手段184は、相対位置類似度算出手段183が算出した相対位置類似度を用いて、当該3つの点の重み付き平均を算出し、
図14の様に、対象地点Xに対応する略地図上の座標X'を特定する。そして、第二略地図座標情報取得手段184は、特定した座標を示す略地図座標情報を取得する。
【0163】
次に、出力部19は、略地図座標情報取得部18が取得した略地図座標情報を、例えば、
図15の様に、略地図情報と共に出力する。
【0164】
以上、本実施の形態における地図情報処理装置1によれば、3以上の地図間対応情報を用いて、略地図上にない実地図上の地点を、略地図上に追記することができる。
【0165】
(実施の形態2)
本実施の形態において、略地図上の座標と、実地図上の地点との2つの対応関係を用いて、略地図上に記載のない実地図の地点を、略地図上に追記する地図情報処理装置2について説明する。
【0166】
なお、本実施の形態における地図情報処理装置2のブロック図は、
図1と同様であるので、説明を省略する。また、本実施の形態における地図情報処理装置2が備える各部が行う処理などは、略地図文字列や、地図間対応情報が、3以上ではなく2つになるだけであり、実施の形態1における地図情報処理装置1が備える各部が行う処理などと同様であるので、説明を省略する。つまり、本実施の形態において、地図間対応情報格納部13には、2つの地図間対応情報が格納される。また、略地図文字列取得部14は、2つの略地図文字列を取得する。また、地図間対応情報取得部15は、2つの地図間対応情報を取得する。また、地図間対応情報蓄積部16は、地図間対応情報取得部15が取得した2つの地図間対応情報を蓄積する。略地図座標情報取得部18は、地図間対応情報格納部13に格納されている2つの地図間対応情報を用いて、受付部17が受け付けた1以上の各地点情報が示す地点に対応する略地図座標情報を取得する。
【0167】
(具体例)
次に、地図情報処理装置2の動作の具体例について説明する。なお、本具体例において、地図情報処理装置2は、例えば、ユーザが指定した地点を、ユーザが指定した略地図上に表示するナビゲーション装置であるものとする。また、地図間対応情報格納部13には、実地図上の地点Aと、略地図上の地点A'とが対応付いていることを示す地図間対応情報と、実地図上の地点Bと、略地図上の地点B'とが対応付いていることを示す地図間対応情報との、2つの地図間対応情報が格納されているものとする。また、実施の形態1の具体例において説明した処理などについては、説明を省略する。
【0168】
(例1)
本例において、2つの地図間対応情報を用いて、実地図上の地点に対応する略地図上の地点を特定する例について説明する。
【0169】
まず、ユーザが、
図16の様に、実地図上の地点Aと地点Bとを結ぶ直線上にある地点Xを、略地図上に表示するようにナビゲーション装置を操作したとする。すると、受付部17は、地点Xの位置を示す地点位置情報を有する地点情報を取得する。以下、当該地点情報を、指定地点情報とする。
【0170】
次に、距離算出手段181は、
図16の様に、地点AX間の距離と、地点BX間の距離との比を算出し、「AX:BX=4:3」を取得したものとする。
【0171】
次に、第一略地図座標情報取得手段182は、
図16の様に、地図間対応情報格納部13に格納されている地図間対応情報を用いて、地点Aに対応する略地図上の地点A'と、地点Bに対応する略地図上の地点B'を特定する。
【0172】
次に、第一略地図座標情報取得手段182は、
図16の様に、距離算出手段181が算出した「AX:BX=4:3」を用いて、線分A'B'を「4:3」に分割する点を、対象地点Xに対応する略地図上の点X'であると特定する。例えば、
図16の略地図において、線分A'B'の長さ(距離)が「7cm」であったとする。すると、第一略地図座標情報取得手段182は、線分A'B'上の点であり、点A'から長さ(距離)が「4cm」である点を、対象地点Xに対応する略地図上の点X'であると特定する。そして、第一略地図座標情報取得手段182は、当該点X'を示す略地図座標情報を取得する。
【0173】
(例2)
本例において、2つの地図間対応情報を用いて、実地図上の地点に対応する略地図上の地点を特定する例について説明する。
【0174】
まず、ユーザが、
図17の様に、実地図上の地点Aと地点Bとを結ぶ直線にはない地点Xを、略地図上に表示するようにナビゲーション装置を操作したとする。すると、受付部17は、地点Xの位置を示す地点位置情報を有する地点情報を取得する。以下、当該地点情報を、指定地点情報とする。
【0175】
次に、距離算出手段181は、
図17の様に、地点AB間の距離と、地点AX間の距離と、地点BX間の距離との比を算出し、「AB:AX:BX=16:9:9」を取得したものとする。
【0176】
次に、第一略地図座標情報取得手段182は、
図17の様に、地図間対応情報格納部13に格納されている地図間対応情報を用いて、地点Aに対応する略地図上の地点A'と、地点Bに対応する略地図上の地点B'を特定する。
【0177】
次に、第一略地図座標情報取得手段182は、
図17の様に、距離算出手段181が算出した「AB:AX:BX=16:9:9」と、線分A'B'の長さ(距離)を用いて、線分A'X'の長さ(距離)と、線分B'X'の長さ(距離)を算出する。なお、点X'は、対象地点Xに対応する略地図上の点である。例えば、
図17の略地図において、線分A'B'の長さが「8cm」であったとする。すると、第一略地図座標情報取得手段182は、線分A'X'の長さを「4.5cm」、線分B'X'の長さを「4.5cm」と算出する。
【0178】
次に、第一略地図座標情報取得手段182は、
図17の様に、点A'を中心とした半径がR1の円と、点B'を中心とした半径がR2の円との交点を、点X1'、点X2'とする。R1の長さは、算出した線分A'X'の長さ「4.5cm」であり、R2の長さも、算出した線分B'X'の長さ「4.5cm」である。
【0179】
ここで、
図17の実地図において、点Xは、線分ABの上部に位置する。従って、第一略地図座標情報取得手段182は、略地図上の点X1'を、対象地点Xに対応する略地図上の点X'であると特定する。そして、第一略地図座標情報取得手段182は、当該点X'を示す略地図座標情報を取得する。
【0180】
以上、本実施の形態における地図情報処理装置2によれば、2つの地図間対応情報を用いて、略地図上にない実地図上の地点を、略地図上に追記することができる。
【0181】
(実施の形態3)
本実施の形態において、端末装置が、略地図上の1以上の文字列と、ユーザの現在位置とをサーバ装置に送信し、サーバ装置が、受信した1以上の文字列と、実地図上の地点を示す1以上の地点情報とを用いて、略地図におけるユーザの現在位置を示す座標を算出し、端末装置に送信し、端末装置が、受信した略地図上の座標に現在位置であることを示す文字列や記号などを追記する地図情報処理システム3について説明する。
【0182】
図18は、本実施の形態における地図情報処理システム3の概念図である。
図18において、端末装置31と、サーバ装置32とは、ネットワーク33を介して接続されている。端末装置31は、例えば、スマートフォンや、携帯電話などであり、通常、インターネット経由で略地図の画像の閲覧や、保存されている略地図の画像を閲覧などが行える機能を有する。また、ネットワーク33は、有線または無線の通信回線であり、例えば、インターネットやイントラネット、LAN(Local Area Network)、公衆電話回線網などである。
【0183】
図19は、本実施の形態における端末装置31のブロック図である。端末装置31は、略地図情報格納部311、受付部312、略地図文字列取得部313、送信部314、受信部315、出力部316を備える。なお、略地図情報格納部311、受付部312、略地図文字列取得部313のそれぞれにおける処理や動作などは、実施の形態1の略地図情報格納部12、受付部17、略地図文字列取得部14のそれぞれにおける処理や動作などと同様であるので、説明を省略する。また、出力部316における処理や動作などは、受信部315が受信した略地図座標情報を用いる以外は、実施の形態1の出力部19における処理や動作等と同様であるので、説明を省略する。
【0184】
また、
図20は、本実施の形態におけるサーバ装置32のブロック図である。サーバ装置32は、地点情報格納部321、サーバ受信部322、地図間対応情報取得部323、略地図座標情報取得部324、サーバ送信部325を備える。なお、地点情報格納部321、略地図座標情報取得部324のそれぞれにおける処理や動作などは、実施の形態1の地点情報格納部11、略地図座標情報取得部18のそれぞれにおける処理や動作などと同様であるので、説明を省略する。また、地図間対応情報取得部323における処理や動作などは、サーバ受信部322が受信した3以上の略地図文字列を用いる以外は、実施の形態1の地図間対応情報取得部15における処理や動作などと同様であるので、説明を省略する。また、略地図座標情報取得部324は、地図間対応情報取得部323が取得した地図間対応情報を用いて、地点情報に対応する略地図座標情報を取得する。
【0185】
送信部314は、受付部312が受け付けた1以上の地点情報と、略地図文字列取得部313が取得した3以上の略地図文字列とを、サーバ装置32に送信する。このとき、当該1以上の地点情報のうちの1つの地点情報は、ユーザの現在位置を示す地点情報であることが好適である。また、送信部314は、通常、当該1以上の地点情報と、3以上の略地図文字列とを、一緒に送信する。
【0186】
受信部315は、受付部312が受け付けた1以上の各地点情報が示す地点に対応する略地図上の座標を示す1以上の略地図座標情報を、サーバ装置32から受信する。このとき、当該1以上の各略地図座標情報には、当該略地図座標情報が示す略地図上の座標に対応する実地図上の地点を示す地点情報が対応付いていている。
【0187】
サーバ受信部322は、3以上の略地図文字列と、1以上の地点情報とを、端末装置31から受信する。
【0188】
サーバ送信部325は、略地図座標情報取得部324が取得した1以上の略地図座標情報を、端末装置31に送信する。このとき、サーバ送信部325は、通常、当該1以上の各略地図座標情報に、サーバ受信部322が受信した地点情報であり、当該各略地図座標情報に対応する地点情報を対応付けて送信する。
【0189】
なお、送信部314、サーバ送信部325は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されてもよい。
【0190】
また、受信部315、サーバ受信部322は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されてもよい。
【0191】
次に、地図情報処理システム3の全体動作について説明する。まず、端末装置31の全体動作について、
図21のフローチャートを用いて説明する。
【0192】
(ステップS2101)略地図文字列取得部313は、受付部312が1以上の地点情報を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS2102に進み、そうでない場合は、ステップS2101に戻る。
【0193】
(ステップS2102)略地図文字列取得部313は、略地図情報格納部311に格納されている略地図情報から、3以上の略地図文字列を取得する。
【0194】
(ステップS2103)送信部314は、ステップS2101で受け付けた1以上の地点情報と、ステップS2102で取得した3以上の略地図文字列とを、サーバ装置32に送信する。
【0195】
(ステップS2104)出力部316は、受信部315が1以上の略地図座標情報を受信したか否かを判断する。受信した場合は、ステップS2105に進み、そうでない場合は、ステップS2104に戻る。
【0196】
(ステップS2105)出力部316は、ステップS2104で取得した1以上の各略地図座標情報が示す略地図上の座標に、ステップS2101で受け付けた1以上の地点情報が示す地点に対応する座標であることを示す情報を付加する。
【0197】
(ステップS2106)出力部316は、ステップS2105で情報が付加された略地図情報を出力する。
【0198】
なお、
図21のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理を終了してもよい。
【0199】
次に、サーバ装置32の全体動作について、
図22のフローチャートを用いて説明する。
【0200】
(ステップS2201)地図間対応情報取得部323は、サーバ受信部322が1以上の地点情報と3以上の略地図文字列とを受信したか否かを判断する。受信した場合は、ステップS2202に進み、そうでない場合は、ステップS2201に戻る。
【0201】
(ステップS2202)地図間対応情報取得部323は、ステップS2201で受信した3以上の略地図文字列と、地点情報格納部321に格納されている地点情報とを用いて、3以上の地図間対応情報を取得する。
【0202】
(ステップS2203)略地図座標情報取得部324は、ステップS2202で取得した3以上の地図間対応情報を用いて、ステップS2201で受信した1以上の各地点情報に対応する略地図座標情報を取得する。
【0203】
(ステップS2204)サーバ送信部325は、ステップS2203で取得した1以上の略地図座標情報を、端末装置31に送信する。
【0204】
なお、
図22のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理を終了してもよい。
【0205】
また、
図22のフローチャートにおいて、ステップS2202の処理は、
図3のフローチャートを用いて説明したので、説明を省略する。
【0206】
また、
図22のフローチャートにおいて、ステップS2203の処理は、
図2のフローチャートを用いて説明したので、説明を省略する。
【0207】
(具体例)
地図情報処理システム3の動作の具体例については、以下の事項以外は、実施の形態1の具体例において説明したので、説明を省略する。
(1)端末装置31において、1以上の地点情報を受け付け、また、3以上の略地図文字列を略地図情報から取得し、当該1以上の地点情報および3以上の略地図文字列をサーバ装置32に送信すること
(2)サーバ装置32において、3以上の略地図文字列を端末装置31から受信し、当該3以上の略地図文字列を用いて、3以上の地図間対応情報を取得すること
(3)サーバ装置32において、1以上の地点情報を端末装置31から受信し、取得した3以上の地図間対応情報を用いて、当該1以上の各地点情報に対応する略地図座標情報を取得し、当該1以上の略地図座標情報を端末装置31に送信すること
(4)端末装置31において、1以上の略地図座標情報をサーバ装置32から受信し、当該1以上の略地図座標情報を用いて、略地図情報に所定の情報を付加すること
【0208】
以上、本実施の形態における地図情報処理システム3によれば、端末装置31にて指定した1以上の地点を、略地図上に追記することができる。
【0209】
(実施の形態4)
本実施の形態において、名称が記載されていない略地図上の線状オブジェクトの名称や、記載されていない略地図上の線状オブジェクトを、略地図上に追記する地図情報処理装置4について説明する。
【0210】
図23は、本実施の形態における地図情報処理装置4のブロック図である。地図情報処理装置4は、略地図情報格納部41、実地図線状オブジェクト情報格納部42、略地図線状オブジェクト情報取得部43、対応オブジェクト決定部44、略地図追加情報取得部45、出力部46を備える。また、略地図線状オブジェクト情報取得部43は、略地図線状オブジェクト情報取得手段431、名称文字列取得手段432を備える。また、対応オブジェクト決定部44は、無名称略地図線状オブジェクト決定手段441、条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443、対応オブジェクト決定手段444を備える。
【0211】
略地図情報格納部41には、略地図情報が格納される。当該略地図情報が示す略地図には、地点や、その名称以外に、通常、1以上の線状オブジェクトが記載されている。線状オブジェクトとは、例えば、道路や、線路、川などである。また、「線状オブジェクトが記載されている」とは、当該略地図上に線状オブジェクトが存在することや、地図の画像を構成する1以上の画素により、線状オブジェクトが表現されていることなどを意味する。また、略地図上の線状オブジェクトを、以下、適宜、略地図線状オブジェクトとする。
【0212】
実地図線状オブジェクト情報格納部42には、実地図上の線状オブジェクトに関する情報である1以上の実地図線状オブジェクト情報が格納される。実地図線状オブジェクト情報は、通常、実地図上の線状オブジェクトを示す。また、実地図線状オブジェクト情報は、例えば、道路を示す道路情報や、線路を示す線路情報、河川を示す河川情報などである。これらの各情報は、通常、実地図線状オブジェクトの種類や、当該各種類における分類、位置、名称、色、画像、その他識別子などを示す情報を有する。また、実地図線状オブジェクト情報は、実地図線状オブジェクトが通過する1以上の各地点を示す1以上の地点情報や、通過する1以上の位置を示す1以上の位置情報を有してもよい。
【0213】
また、実地図線状オブジェクト情報は、実地図を示す実地図情報が有していてもよい。つまり、実地図線状オブジェクト情報格納部42には、1以上の実地図線状オブジェクト情報を有する実地図情報が格納されていてもよい。
【0214】
略地図線状オブジェクト情報取得部43は、略地図情報格納部41に格納されている略地図情報から、略地図線状オブジェクトを示す1以上の略地図線状オブジェクト情報を取得する。略地図線状オブジェクト情報は、例えば、略地図における線状オブジェクトの位置を示す1以上の座標や、当該線状オブジェクトの範囲(領域)を示す2以上の座標、当該線状オブジェクトの色、当該線状オブジェクトの画像などを有する情報である。
【0215】
また、略地図線状オブジェクト情報取得部43は、通常、略地図線状オブジェクトの名称を示す文字列(以下、適宜、名称文字列)を、当該略地図線状オブジェクト情報と共に略地図情報から取得する。この場合、略地図線状オブジェクト情報取得部43は、通常、略地図線状オブジェクトを示す略地図線状オブジェクト情報と、当該名称文字列とを、対応付けて取得する。また、略地図線状オブジェクト情報は、当該名称文字列を有する情報であってもよい。なお、略地図線状オブジェクト情報取得部43は、通常、後述の各手段により略地図線状オブジェクト情報や名称文字列を取得する。
【0216】
略地図線状オブジェクト情報取得手段431は、略地図情報から、1以上の略地図線状オブジェクト情報を取得する。略地図線状オブジェクト情報取得手段431は、通常、直線検出のアルゴリズムや、曲線検出のアルゴリズム、パターン認識などを用いて、略地図情報から、線状オブジェクトを検出する。そして、略地図線状オブジェクト情報取得手段431は、検出した線状オブジェクトが位置する略地図上の座標や、当該位置する略地図上の範囲、当該線状オブジェクトの色、当該線状オブジェクトの画像などを示す情報を、略地図線状オブジェクト情報として、略地図情報から取得する。
【0217】
例えば、略地図情報が示す略地図上において、座標(x1,y1)から座標(x2,yx)に直線が引かれているとする。この場合、略地図線状オブジェクト情報取得手段431は、当該直線を検出し、当該2つの座標を示す情報を、略地図線状オブジェクト情報として取得する。また、この場合、略地図線状オブジェクト情報取得手段431は、当該直線の画像を、略地図線状オブジェクト情報として取得してもよい。また、当該直線の色が「#336699」であったとする。この場合、略地図線状オブジェクト情報取得手段431は、当該色を示す情報「#336699」を、略地図線状オブジェクト情報として取得する。また、この場合、略地図線状オブジェクト情報取得手段431は、当該直線の画像を、略地図線状オブジェクト情報として取得してもよい。
【0218】
なお、直線検出のアルゴリズムや、曲線検出のアルゴリズム、パターン認識などを用いて、画像から直線や曲線を検出する方法や手順などは、公知であるので、詳細な説明を省略する。
【0219】
また、略地図線状オブジェクト情報取得手段431は、通常、略地図上のすべての各略地図線状オブジェクトや、略地図上のいくつかの各略地図線状オブジェクトなどを示す略地図線状オブジェクト情報を取得する。いくつかの略地図線状オブジェクト情報を取得する場合、すべての略地図線状オブジェクトからいくつかの略地図線状オブジェクトを選択する方法や手順などは、問わない。
【0220】
名称文字列取得手段432は、略地図情報から、1以上の各略地図線状オブジェクトの名称を示す文字列(以下、適宜、名称文字列)を取得する。名称文字列取得手段432は、通常、いわゆるOCR(Optical Character Recognition)を用いて、名称文字列を取得する。
【0221】
また、名称文字列取得手段432は、通常、取得した文字列が、どの略地図線状オブジェクトの名称であるか否かを判断する。この場合、名称文字列取得手段432は、例えば、取得した文字列と、略地図線状オブジェクト情報取得手段431が検出した略地図線状オブジェクトとの距離を、当該文字列と略地図線状オブジェクトのそれぞれが記載されている略地図上の座標を用いて算出する。そして、当該距離が所定の条件を満たすほど小さい場合に、名称文字列取得手段432は、当該文字列が、当該略地図線状オブジェクトの名称であると判断する。そして、名称文字列取得手段432は、当該略地図線状オブジェクトを示す略地図線状オブジェクト情報と、当該文字列とを対応付ける。
【0222】
また、名称文字列取得手段432は、例えば、取得した文字列が略地図線状オブジェクトの名称であるか否かを判断するためのパターンを保持していてもよい。そして、名称文字列取得手段432は、取得した文字列が、当該パターンに合致するか否かを判断してもよい。パターンは、例えば、「国道N号」、「国道N号線」、「○○通り」、「○○通」などである。
【0223】
対応オブジェクト決定部44は、略地図上に記載されている1以上の各略地図線状オブジェクトと、実地図線状オブジェクト情報格納部42に格納されている1以上の各実地図線状オブジェクト情報が示す実地図線状オブジェクトとの対応を決定する。対応オブジェクト決定部44は、例えば、略地図上に記載されている略地図線状オブジェクトおよび略地図の範囲内において未記載である略地図線状オブジェクトと、当該実地図線状オブジェクトとの対応を決定する。
【0224】
略地図上に記載されている略地図線状オブジェクトと、実地図線状オブジェクトとの対応を決定する場合、対応オブジェクト決定部44は、通常、略地図線状オブジェクト情報取得部43が取得した略地図線状オブジェクト情報と、実地図線状オブジェクト情報格納部42に格納されている実地図線状オブジェクト情報とを対応付ける。また、略地図の範囲内において未記載である略地図線状オブジェクトと、実地図線状オブジェクトとの対応を決定する場合、対応オブジェクト決定部44は、通常、略地図上の座標を示す1以上の略地図座標情報と、実地図線状オブジェクト情報格納部42に格納されている実地図線状オブジェクト情報とを対応付ける。なお、対応オブジェクト決定部44は、通常、後述の各手段により、対応を決定する。
【0225】
無名称略地図線状オブジェクト決定手段441は、略地図線状オブジェクト情報取得部43が取得した1以上の各略地図線状オブジェクト情報が示す1以上の略地図線状オブジェクトから、名称のない略地図線状オブジェクト(以下、適宜、無名称略地図線状オブジェクト)を決定する。具体的に、無名称略地図線状オブジェクト決定手段441は、略地図線状オブジェクト情報取得手段431が取得した1以上の略地図線状オブジェクト情報のうち、名称文字列取得手段432が名称文字列を取得できなかった略地図線状オブジェクト情報が示す略地図線状オブジェクトを、無名称略地図線状オブジェクトであると決定する。このとき、無名称略地図線状オブジェクト決定手段441は、通常、略地図線状オブジェクト情報取得手段431が取得した1以上の略地図線状オブジェクト情報について、名称文字列が対応付いているか否かを判断する。そして、無名称略地図線状オブジェクト決定手段441は、対応付いていないと判断した略地図線状オブジェクト情報が示す略地図線状オブジェクトを、無名称略地図線状オブジェクトであると決定する。
【0226】
なお、無名称略地図線状オブジェクトであるとの決定は、例えば、名称文字列が対応付いていないと判断した略地図線状オブジェクト情報を取得することや、当該略地図線状オブジェクト情報に、無名称略地図線状オブジェクトであることを示す情報を付与することなどである。
【0227】
条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442は、1以上の実地図線状オブジェクト情報が示す実地図線状オブジェクトのうち、所定の条件を満たす実地図線状オブジェクト(以下、適宜、条件合致実地図線状オブジェクト)を決定する。
【0228】
当該所定の条件とは、実地図線状オブジェクト情報に関する選択条件である。選択条件は、例えば、実地図線状オブジェクトの幅が、所定の条件を満たすことや、実地図線状オブジェクトが示す道路の種類が、所定の条件を満たすこと、実地図線状オブジェクトが示す線路の種類が、所定の条件を満たすこと、実地図線状オブジェクトが示す河川の種類が、所定の条件を満たすことなどである。また、選択条件は、通常、条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442が保持しているが、任意の記憶領域や所定の記憶領域などに格納されていてもよい。
【0229】
条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442は、通常、実地図線状オブジェクト情報が、選択条件に合致するか否かを判断する。そして、合致する場合、条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442は、当該選択条件に合致する実地図線状オブジェクト情報が示す実地図線状オブジェクトが、条件合致実地図線状オブジェクトであると決定する。
【0230】
例えば、実地図線状オブジェクト情報が、実地図線状オブジェクトの種類を示す種類情報「道路」を有しているとする。また、選択条件が「種類=道路or河川」であるとする。この場合、条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442は、当該実地図線状オブジェクト情報が、当該選択条件に合致すると判断する。
【0231】
また、例えば、実地図線状オブジェクト情報が、種類情報「河川」と、道路の分類を示す分類情報「一級河川」を有しているとする。また、選択条件が「(種類=河川)&(分類=一級河川)」であるとする。この場合、条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442は、当該実地図線状オブジェクト情報が、当該選択条件に合致すると判断する。
【0232】
また、選択条件は、予め決められていてもよいし、そうでなくてもよい。そうでない場合、選択条件は、例えば、ユーザが決めたものであってもよいし、略地図上に記載されている線状オブジェクトの種類から決められたものであってもよい。
【0233】
また、条件合致実地図線状オブジェクトであるとの決定は、例えば、選択条件に合致すると判断した実地図線状オブジェクト情報を取得することや、当該実地図線状オブジェクト情報に、条件合致実地図線状オブジェクトであることを示す情報を付与することなどである。
【0234】
不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、略地図の範囲内において未記載である略地図線状オブジェクト(以下、適宜、不存在略地図線状オブジェクト)を、1以上の実地図線状オブジェクト情報を用いて決定する。不存在略地図線状オブジェクトとは、実地図上には記載されているが、略地図上には略地図であるが故に記載されていない線状オブジェクトのことである。そして、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、通常、不存在略地図線状オブジェクトが位置する略地図上の1以上の座標を示す1以上の略地図座標情報を、不存在略地図線状オブジェクトを示す情報として取得する。
【0235】
また、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、通常、略地図線状オブジェクト情報取得部43が取得した1以上の略地図線状オブジェクト情報と、実地図線状オブジェクト情報格納部42に格納されている1以上の実地図線状オブジェクト情報とを用いて、1以上の不存在略地図線状オブジェクトを決定する。また、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、例えば、実地図線状オブジェクト情報格納部42に格納されている1以上の実地図線状オブジェクト情報に代えて、条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442が決定した1以上の各条件合致実地図線状オブジェクトを示す1以上の実地図線状オブジェクトを用いてもよい。また、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、例えば、略地図線状オブジェクト情報取得部43が取得した1以上の略地図線状オブジェクト情報に代えて、略地図情報格納部41に格納されている略地図情報を用いてもよい。
【0236】
なお、以下、説明上、略地図線状オブジェクト情報取得部43が取得した略地図線状オブジェクト情報を、対象略地図線状オブジェクト情報とする。また、同様に、実地図線状オブジェクト情報格納部42に格納されている実地図線状オブジェクト情報、および条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442が決定した条件合致実地図線状オブジェクトを示す実地図線状オブジェクトを、対象実地図線状オブジェクト情報とする。また、同様に、略地図情報格納部41に格納されている略地図情報を、対象略地図情報とする。
【0237】
(1)対象略地図線状オブジェクト情報と対象実地図線状オブジェクト情報とを用いる場合
【0238】
不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、例えば、実施の形態1の略地図座標情報取得部18における処理と同様の処理を行い、対象実地図線状オブジェクト情報が有する1以上の各位置情報に対応する1以上の略地図座標情報を取得する。そして、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、当該1以上の略地図座標情報のすべてを、1以上の対象略地図線状オブジェクト情報のいずれが有するか否かを判断する。当該「すべて」は、「1以上」であってもよい。そして、いずれの対象略地図線状オブジェクト情報も有さない場合に、不存在線状オブジェクト決定手段は、当該1以上の座標上に存在すべき略地図線状オブジェクトを不存在略地図線状オブジェクトであると決定し、当該1以上の略地図座標情報を、不存在略地図線状オブジェクトを示す情報として取得する。
【0239】
また、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、例えば、対象実地図線状オブジェクト情報が有する画像を、パターン認識におけるパターンとして取得する。そして、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、当該パターンを上下左右に拡大および縮小しながら、当該パターンが、1以上の対象略地図線状オブジェクト情報が有する画像のいずれに一致するか否かを判断する。当該「一致」には、おおよそ一致することも含まれる。また、「おおよそ一致する」とは、一致の度合いが、所定の条件を満たすほど高いことを意味する。そして、パターンに一致する画像がない場合、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、実施の形態1の略地図座標情報取得部18における処理と同様の処理を行い、対象実地図線状オブジェクト情報が有する1以上の各地点情報に対応する1以上の略地図座標情報を、不存在略地図線状オブジェクトを示す情報として取得する。
【0240】
(2)対象略地図情報と対象実地図線状オブジェクト情報とを用いる場合
【0241】
不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、例えば、実施の形態1の略地図座標情報取得部18における処理と同様の処理を行い、対象実地図線状オブジェクト情報が有する1以上の各位置情報に対応する1以上の略地図座標情報を取得する。そして、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、当該1以上の各略地図座標情報が示す1以上の座標上に略地図線上オブジェクトが存在するか否かを、対象略地図情報を用いて判断する。そして、存在しない場合に、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、当該1以上の座標上に存在すべき略地図線状オブジェクトを不存在略地図線状オブジェクトであると決定し、当該1以上の略地図座標情報を、不存在略地図線状オブジェクトを示す情報として取得する。
【0242】
また、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、例えば、対象実地図線状オブジェクト情報が有する画像を、パターン認識におけるパターンとして取得する。そして、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、当該パターンを上下左右に拡大および縮小しながら、当該パターンに一致する略地図上の領域があるか否かを、対象略地図情報を用いて判断する。当該「一致」には、おおよそ一致することも含まれる。そして、パターンに一致する領域がない場合、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、実施の形態1の略地図座標情報取得部18における処理と同様の処理を行い、実地図線状オブジェクト情報が有する1以上の各地点情報に対応する1以上の略地図座標情報を、不存在略地図線状オブジェクトを示す情報として取得する。
【0243】
対応オブジェクト決定手段444は、略地図線状オブジェクトと、実地図線状オブジェクトとの対応を決定する。「対応を決定する」とは、具体的には、略地図線状オブジェクト情報と、実地図線状オブジェクト情報とを対応付けることである。また、「対応を決定する」とは、略地図座標情報と、実地図線状オブジェクト情報とを対応付けることであってもよい。また、「対応付ける」とは、例えば、対応付けた情報を取得することや、対応付けを示す情報を作成することなどである。
【0244】
対応オブジェクト決定手段444は、例えば、以下の略地図線状オブジェクト情報と、実地図線状オブジェクト情報とを対応付ける。
(1)略地図線状オブジェクト情報取得部43が取得した1以上の各略地図線状オブジェクト情報と、実地図線状オブジェクト情報格納部42に格納されている1以上の各実地図線状オブジェクト情報
(2)無名称略地図線状オブジェクト決定手段441が決定した1以上の無名称略地図線状オブジェクトを示す1以上の各無名称略地図線状オブジェクト情報と、実地図線状オブジェクト情報格納部42に格納されている1以上の各実地図線状オブジェクト情報
(3)略地図線状オブジェクト情報取得部43が取得した1以上の各略地図線状オブジェクト情報と、条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442が決定した1以上の条件合致実地図線状オブジェクトを示す1以上の各実地図線状オブジェクト情報
(4)無名称略地図線状オブジェクト決定手段441が決定した1以上の無名称略地図線状オブジェクトを示す1以上の各無名称略地図線状オブジェクト情報と、条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442が決定した1以上の条件合致実地図線状オブジェクトを示す1以上の各実地図線状オブジェクト情報
【0245】
なお、以下、説明上、略地図線状オブジェクト情報取得部43が取得した略地図線状オブジェクト情報、および無名称略地図線状オブジェクト決定手段441が決定した無名称略地図線状オブジェクトを示す無名称略地図線状オブジェクト情報を、対象略地図線状オブジェクト情報とする。また、同様に、実地図線状オブジェクト情報格納部42に格納されている実地図線状オブジェクト情報、および条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442が決定した条件合致実地図線状オブジェクトを示す実地図線状オブジェクト情報を、対象実地図線状オブジェクト情報とする。
【0246】
対応オブジェクト決定手段444は、例えば、1以上の各対象略地図線状オブジェクト情報について、当該一の対象略地図線状オブジェクト情報に対応する名称文字列を、1以上の対象実地図線状オブジェクト情報が有する名称情報のいずれが含むか否かを判断する。当該「含む」は、「一致する」であってもよい。そして、対応オブジェクト決定手段444は、含むと判断した名称情報を有する対象実地図線状オブジェクト情報と、当該名称文字列に対応する対象略地図線状オブジェクト情報とを対応付ける。
【0247】
また、対応オブジェクト決定手段444は、例えば、1以上の各対象実地図線状オブジェクト情報について、実施の形態1の略地図座標情報取得部18における処理と同様の処理を行い、当該一の対象実地図線状オブジェクト情報が有する1以上の各位置情報に対応する1以上の略地図座標情報を取得する。そして、対応オブジェクト決定手段444は、当該1以上の略地図座標情報のすべてを、1以上の対象略地図線状オブジェクト情報のいずれが有するか否かを判断する。当該「すべて」は、「1以上」であってもよい。そして、対応オブジェクト決定手段444は、有すると判断した対象略地図線状オブジェクト情報と、略地図座標情報を取得した対象実地図線状オブジェクト情報とを対応付ける。
【0248】
また、対応オブジェクト決定手段444は、例えば、1以上の各対象略地図線状オブジェクト情報について、当該一の対象略地図線状オブジェクト情報が有する画像を、パターン認識におけるパターンとして取得する。そして、対応オブジェクト決定手段444は、当該パターンを上下左右に拡大および縮小しながら、当該パターンが、1以上の対象実地図線状オブジェクト情報が有する画像のいずれに一致するか否かを判断する。当該「一致」には、おおよそ一致することも含まれる。そして、対応オブジェクト決定手段444は、一致すると判断した対象実地図線状オブジェクト情報と、パターンを取得した対象略地図線状オブジェクト情報とを対応付ける。
【0249】
また、略地図線状オブジェクト情報と、実地図線状オブジェクト情報とを対応付けた情報を、以下、適宜、線状オブジェクト対応情報とする。
【0250】
略地図追加情報取得部45は、対応オブジェクト決定部44が決定した1以上の対応ごとに、略地図追加情報を取得する。略地図追加情報とは、略地図に追加される情報である。当該「追加される」とは、「付加される」であってもよい。また、略地図追加情報は、例えば、実地図線状オブジェクトの名称や、略地図線状オブジェクトを示す画像、略地図線状オブジェクトの色などを示す情報である。また、略地図追加情報取得部45は、通常、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443が不存在略地図線状オブジェクトを決定した場合と、対応オブジェクト決定手段444が略地図線状オブジェクトと実地図線状オブジェクトとの対応を決定した場合とで、異なる略地図追加情報を取得する。
【0251】
(1)不存在略地図線状オブジェクト決定手段443が不存在略地図線状オブジェクトを決定した場合
【0252】
略地図追加情報取得部45は、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443が、不存在略地図線状オブジェクトであると決定した1以上の各略地図線状オブジェクトに対応する1以上の各実地図線状オブジェクトの名称である名称情報を、実地図線状オブジェクト情報格納部42から取得する。また、略地図追加情報取得部45は、当該不存在略地図線状オブジェクトであると決定した1以上の各略地図線状オブジェクトを示す1以上の略地図線状オブジェクト情報を生成する。当該略地図線状オブジェクト情報は、通常、画像、または色を示す情報である。また、当該「生成」とは、生成した情報を取得することである。
【0253】
画像を取得する場合、略地図追加情報取得部45は、例えば、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443が取得した1以上の各略地図座標情報が示す略地図上の座標により形成される形状の画像を作成する。当該画像の作成方法は、公知であるので、詳細な説明を省略する。
【0254】
また、画像を取得する場合、略地図追加情報取得部45は、例えば、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443が決定した不存在略地図線状オブジェクトに対応する実地図線状オブジェクトの画像を、実地図線状オブジェクト情報格納部42から取得する。そして、略地図追加情報取得部45は、取得した画像を、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443が取得した1以上の各略地図座標情報が示す略地図上の座標により形成される形状に一致するように、上下左右に拡大および縮小する。当該「一致」には、おおよそ一致することも含まれる。
【0255】
また、色を示す情報を取得する場合、略地図追加情報取得部45は、例えば、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443が決定した不存在略地図線状オブジェクトに対応する実地図線状オブジェクトの色を示す色情報を、実地図線状オブジェクト情報格納部42から取得する。
【0256】
また、略地図追加情報取得部45は、取得した情報と、不存在略地図線状オブジェクトの略地図上の位置を示す1以上の略地図座標情報とを対応付けることが好適である。
【0257】
(2)対応オブジェクト決定手段444が略地図線状オブジェクトと実地図線状オブジェクトとの対応を決定した場合
【0258】
略地図追加情報取得部45は、対応オブジェクト決定手段444が対応を決定した1以上の各実地図線状オブジェクトの名称である1以上の名称情報を取得する。このとき、略地図追加情報取得部45は、通常、対応オブジェクト決定手段444が取得した1以上の各線状オブジェクト対応情報から名称情報を取得する。また、略地図追加情報取得部45は、例えば、実地図線状オブジェクト情報格納部42から名称情報を取得してもよい。また、略地図追加情報取得部45は、通常、取得した1以上の線状オブジェクト対応情報ごとに、名称情報を取得する。
【0259】
略地図追加情報取得部45は、取得した名称情報と、対応オブジェクト決定手段444が線状オブジェクト情報と対応付けた1以上の略地図線状オブジェクト情報とを対応付けることが好適である。
【0260】
出力部46は、略地図追加情報取得部45が取得した1以上の略地図追加情報を、略地図情報に付加し、1以上の略地図追加情報が付加された略地図情報を出力する。略地図追加情報取得部45は、例えば、名称情報や、画像、色情報などを取得する。従って、出力部46は、通常、略地図追加情報取得部45が取得した情報に応じて、略地図情報に情報を付加し、当該情報が付加された略地図情報を出力する。
【0261】
例えば、略地図追加情報取得部45が名称情報のみを取得した場合、当該名称情報には、通常、略地図線状オブジェクト情報が対応付いている。従って、この場合、出力部46は、当該略地図線状オブジェクト情報が示す略地図上の略地図線状オブジェクトに対応付く位置に、当該名称情報を付加する。そして、出力部46は、当該名称情報が付加された略地図情報を出力する。「対応付く位置」とは、例えば、予め決められた距離や、範囲内にある位置である。
【0262】
また、例えば、略地図追加情報取得部45が名称情報と画像を取得した場合、当該取得した情報には、通常、1以上の略地図座標情報が対応付いている。従って、この場合、出力部46は、まず、当該1以上の略地図座標情報が示す略地図上の座標により形成される形状に一致するように、当該画像を付加する。そして、出力部46は、当該画像が付加されたことにより示される略地図線状オブジェクトに対応付く位置に、当該名称情報を付加する。そして、出力部46は、当該画像と名称情報とが付加された略地図情報を出力する。
【0263】
また、例えば、略地図追加情報取得部45が名称情報と色情報とを取得した場合、当該取得した情報には、通常、1以上の略地図座標情報が対応付いている。従って、この場合、出力部46は、まず、当該1以上の略地図座標情報が示す略地図上の座標を結ぶ画素の画素値を、当該色情報が示す画素値に変更する。そして、出力部46は、当該画素値を変更したことにより示される略地図線状オブジェクトに対応付く位置に、当該名称情報を付加する。そして、出力部46は、当該画像と名称情報とが付加された略地図情報を出力する。
【0264】
出力部46は、ディスプレイやスピーカーなどの出力デバイスを含むと考えてもよいし、含まないと考えてもよい。出力部46は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイスなどで実現され得る。
【0265】
略地図情報格納部41、実地図線状オブジェクト情報格納部42は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。また、略地図情報格納部41などに所定の情報が記憶される過程は、問わない。例えば、当該所定の情報は、記録媒体や、通信回線、入力デバイスなどを介して略地図情報格納部41に記憶されてもよい。
【0266】
また、略地図線状オブジェクト情報取得部43、略地図線状オブジェクト情報取得手段431、名称文字列取得手段432、対応オブジェクト決定部44、無名称略地図線状オブジェクト決定手段441、条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443、対応オブジェクト決定手段444、略地図追加情報取得部45は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。略地図線状オブジェクト情報取得部43などの処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
【0267】
次に、地図情報処理装置4の全体動作について、
図24のフローチャートを用いて説明する。なお、所定の情報におけるi番目の情報は、「情報[i]」と記載するものとする。また、
図24のフローチャートにおいて、実地図線状オブジェクト情報格納部42には、n個の実地図線状オブジェクト情報が格納されているものとする。
【0268】
(ステップS2401)略地図線状オブジェクト情報取得部43は、略地図情報格納部41に略地図情報が格納されているか否かを判断する。格納されている場合は、ステップS2402に進み、そうでない場合は、ステップS2401に戻る。
【0269】
(ステップS2402)略地図線状オブジェクト情報取得手段431は、略地図情報格納部41に格納されている略地図情報から、略地図線状オブジェクト情報を取得する。ここで、m個の略地図線状オブジェクト情報が取得できたものとする。
【0270】
(ステップS2403)名称文字列取得手段432は、略地図情報格納部41に格納されている略地図情報から、ステップS2402で取得したm個の各略地図線状オブジェクト情報に対応する名称文字列を取得する。
【0271】
(ステップS2404)無名称略地図線状オブジェクト決定手段441は、カウンタpに0をセットする。
【0272】
(ステップS2405)無名称略地図線状オブジェクト決定手段441は、カウンタiに1をセットする。
【0273】
(ステップS2406)無名称略地図線状オブジェクト決定手段441は、ステップS2402で取得した略地図線状オブジェクト情報[i]に名称文字列が対応付いているか否かを判断する。対応付いている場合は、ステップS2409に進み、そうでない場合は、ステップS2407に進む。
【0274】
(ステップS2407)無名称略地図線状オブジェクト決定手段441は、pを1インクリメントする。
【0275】
(ステップS2408)無名称略地図線状オブジェクト決定手段441は、無名称略地図線状オブジェクト情報[p]に略地図線状オブジェクト情報[i]をセットする。
【0276】
(ステップS2409)無名称略地図線状オブジェクト決定手段441は、iがmであるか否かを判断する。mである場合は、ステップS2411に進み、そうでない場合は、ステップS2410に進む。
【0277】
(ステップS2410)無名称略地図線状オブジェクト決定手段441は、iを1インクリメントし、ステップS2406に戻る。
【0278】
(ステップS2411)条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442は、カウンタqに0をセットする。
【0279】
(ステップS2412)条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442は、カウンタiに1をセットする。
【0280】
(ステップS2413)条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442は、実地図線状オブジェクト情報格納部42に格納されている実地図線状オブジェクト情報[i]が選択条件に合致するか否かを判断する。合致する場合は、ステップS2414に進み、そうでない場合は、ステップS2416に進む。
【0281】
(ステップS2414)条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442は、qを1インクリメントする。
【0282】
(ステップS2415)条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442は、条件合致実地図線状オブジェクト情報[q]に実地図線状オブジェクト情報[i]をセットする。
【0283】
(ステップS2416)条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442は、iがnであるか否かを判断する。nである場合は、ステップS2418に進み、そうでない場合は、ステップS2417に進む。
【0284】
(ステップS2417)条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442は、iを1インクリメントし、ステップS2413に戻る。
【0285】
(ステップS2418)不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、不存在略地図線状オブジェクトを決定し、不存在略地図線状オブジェクト情報を取得する。この処理の詳細は、
図25のフローチャートを用いて説明する。
【0286】
(ステップS2419)対応オブジェクト決定手段444は、略地図線状オブジェクトと実地図線状オブジェクトとの対応を決定し、線状オブジェクト対応情報を取得する。この処理の詳細は、
図26のフローチャートを用いて説明する。
【0287】
(ステップS2420)略地図追加情報取得部45は、ステップS2418で取得した不存在略地図線状オブジェクト情報およびステップS2419で取得した線状オブジェクト対応情報を用いて、略地図追加情報を取得する。
【0288】
(ステップS2421)出力部46は、ステップS2420で取得した略地図追加情報を、略地図情報格納部41に格納されている略地図情報に付加する。
【0289】
(ステップS2422)出力部46は、ステップS2421で略地図追加情報が付加された略地図情報を出力する。
【0290】
なお、
図24のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理を終了してもよい。
【0291】
図25は、
図24のフローチャートのステップS2418の不存在略地図線状オブジェクトの決定処理を示すフローチャートである。
【0292】
(ステップS2501)不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、カウンタrに0をセットする。
【0293】
(ステップS2502)不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、カウンタiに1をセットする。
【0294】
(ステップS2503)不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、ステップS2415で取得した条件合致実地図線状オブジェクト情報[i]が有する1以上の各地点情報に対応する1以上の略地図座標情報を取得する。
【0295】
(ステップS2504)不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、ステップS2503で取得した1以上の略地図座標情報が示す座標が、略地図情報格納部41に格納されている略地図情報が示す略地図の範囲内であるか否かを判断する。範囲内である場合は、ステップS2505に進み、そうでない場合は、ステップS2514に進む。
【0296】
(ステップS2505)不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、フラグにfalseをセットする。
【0297】
(ステップS2506)不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、カウンタjに1をセットする。
【0298】
(ステップS2507)不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、ステップS2402で取得した略地図線状オブジェクト情報[i]が示す略地図上の領域と、ステップS2503で取得した1以上の略地図座標情報が示す略地図上の領域とが一致するか否かを判断する。一致する場合は、ステップS2508に進み、そうでない場合は、ステップS2509に進む。
【0299】
(ステップS2508)不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、フラグにtrueをセットする。
【0300】
(ステップS2509)不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、jがmであるか否かを判断する。mである場合は、ステップS2511に進み、そうでない場合は、ステップS2510に進む。
【0301】
(ステップS2510)不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、jを1インクリメントし、ステップS2507に戻る。
【0302】
(ステップS2511)不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、フラグがfalseであるか否かを判断する。falseである場合は、ステップS2512に進み、そうでない場合は、ステップS2514に進む。
【0303】
(ステップS2512)不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、rを1インクリメントする。
【0304】
(ステップS2513)不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、不存在略地図線状オブジェクト情報[r]にステップS2503で取得した1以上の略地図座標情報をセットする。
【0305】
(ステップS2514)不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、iがqであるか否かを判断する。qである場合は、上位処理にリターンし、そうでない場合は、ステップS2515に進む。
【0306】
(ステップS2515)不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、iを1インクリメントし、ステップS2503に戻る。
【0307】
図26は、
図24のフローチャートのステップS2419の線状オブジェクトの対応の決定処理を示すフローチャートである。
【0308】
(ステップS2601)対応オブジェクト決定手段444は、カウンタsに0をセットする。
【0309】
(ステップS2602)対応オブジェクト決定手段444は、カウンタiに1をセットする。
【0310】
(ステップS2603)対応オブジェクト決定手段444は、カウンタjに1をセットする。
【0311】
(ステップS2604)対応オブジェクト決定手段444は、実地図線状オブジェクト情報格納部42に格納されている実地図線状オブジェクト情報[i]が有する1以上の各地点情報に対応する1以上の略地図座標情報を取得する。
【0312】
(ステップS2605)対応オブジェクト決定手段444は、ステップS2604で取得した1以上の略地図座標情報が示す座標が、略地図情報格納部41に格納されている略地図情報が示す略地図の範囲内であるか否かを判断する。範囲内である場合は、ステップS2606に進み、そうでない場合は、ステップS2609に進む。
【0313】
(ステップS2606)対応オブジェクト決定手段444は、ステップS2408で取得した無名称略地図線状オブジェクト情報[i]が示す略地図上の領域と、ステップS2604で取得した1以上の略地図座標情報が示す略地図上の領域とが一致するか否かを判断する。一致する場合は、ステップS2607に進み、そうでない場合は、ステップS2609に進む。
【0314】
(ステップS2607)対応オブジェクト決定手段444は、sを1インクリメントする。
【0315】
(ステップS2608)対応オブジェクト決定手段444は、線状オブジェクト対応情報[s]に無名称略地図線状オブジェクト情報[i]と実地図線状オブジェクト情報[j]とを対応付けた情報をセットする。
【0316】
(ステップS2609)対応オブジェクト決定手段444は、jがnであるか否かを判断する。nである場合は、ステップS2611に進み、そうでない場合は、ステップS2610に進む。
【0317】
(ステップS2610)対応オブジェクト決定手段444は、jを1インクリメントし、ステップS2604に戻る。
【0318】
(ステップS2611)対応オブジェクト決定手段444は、iがpであるか否かを判断する。pである場合は、上位処理にリターンし、そうでない場合は、ステップS2612に進む。
【0319】
(ステップS2612)対応オブジェクト決定手段444は、iを1インクリメントし、ステップS2603に戻る。
【0320】
(具体例)
次に、地図情報処理装置4の動作の具体例について説明する。なお、本具体例において、地図情報処理装置4は、スマートフォンであるものとする。また、略地図情報格納部41には、
図27に示す略地図を示す略地図情報が格納されているものとする。当該略地図は、観光案内図である。また、当該略地図には、合計4本の略地図線状オブジェクト(道路)が存在する。また、実地図線状オブジェクト情報格納部42には、
図28に示す実地図線状オブジェクト情報が格納されているものとする。当該実地図線状オブジェクト情報は、レコードを一意に特定するためのID(項目名:ID)と、実地図線状オブジェクトの種類を示す種類情報(項目名:種類)と、当該種類における分類を示す分類情報(項目名:分類)と、実地図線状オブジェクトの名称を示す名称情報(項目名:名称)と、実地図線状オブジェクトが通過する1以上の各地点を示す地点情報(項目名:通過地点)とを有する。
【0321】
まず、ユーザが、スマートフォンを操作し、Webサイトを閲覧し、
図27の略地図をスマートフォンの画面に表示する操作を行ったとする。すると、略地図線状オブジェクト情報取得部43は、
図27の略地図から略地図線状オブジェクトの検出を開始する。
【0322】
まず、略地図線状オブジェクト情報取得手段431は、
図27の略地図において存在する2本の直線について、上部にある直線を「直線01」として、下部にある直線を「直線02」として検出する。そして、略地図線状オブジェクト情報取得手段431は、検出した2本のそれぞれの直線が位置する1以上の略地図座標情報を、略地図線状オブジェクト情報として取得する。当該略地図座標情報は、当該2本の各直線の中心線を形成する1以上の各画素の座標を示す略地図座標情報であり、当該座標には、当該中心線の両端の画素の座標を含む。
【0323】
次に、略地図線状オブジェクト情報取得手段431は、
図27の略地図において存在する2本の曲線について、上部にある曲線を「曲線01」として、下部にある曲線を「曲線02」として検出する。そして、略地図線状オブジェクト情報取得手段431は、検出した2本のそれぞれの曲線が位置する1以上の略地図座標情報を、略地図線状オブジェクト情報として取得する。当該略地図座標情報は、当該2本の各曲線の中心線を形成する1以上の各画素の座標を示す略地図座標情報であり、当該座標には、当該中心線の両端の画素の座標を含む。
【0324】
次に、名称文字列取得手段432は、
図27の略地図から、名称文字列を取得する。ここで、名称文字列取得手段432は、略地図線状オブジェクトの名称のパターン「○○街道」、「○○通り」、「○○通」を保持しているとする。すると、名称文字列取得手段432は、当該3つのパターンを用いて、
図27の略地図から、曲線01に対応する名称文字列として「外街道」を、曲線02に対応する名称文字列として「内街道」を取得する。
【0325】
次に、対応オブジェクト決定部44は、
図27の略地図上の線状オブジェクトと、
図28の実地図線状オブジェクトとの対応を決定する。
【0326】
まず、無名称略地図線状オブジェクト決定手段441は、略地図線状オブジェクト情報取得手段431が取得した略地図線状オブジェクト情報が示す略地図線状オブジェクトについて、名称文字列が対応付いていない直線01と直線02とが、無名称略地図線状オブジェクトであると決定する。
【0327】
次に、条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442は、
図28の各実地図線状オブジェクト情報が示す実地図線状オブジェクトから、条件合致実地図線状オブジェクトを決定する。ここで、条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442は、選択条件「(種類=道路)&(分類=国道or県道or市道)」を保持しているとする。すると、条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442は、当該選択条件を用いて、
図28のすべての略地図線状オブジェクトについて、条件合致実地図線状オブジェクトであると決定する。
【0328】
次に、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、まず、
図28の各実地図線状オブジェクト情報が有する1以上の各地点情報に対応する略地図座標情報を取得する。例えば、
図28の「ID=011」の実地図線状オブジェクト情報であれば、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、地点A11に対応する略地図座標情報、地点B11に対応する略地図座標情報、・・・と、各地点情報に対応する略地図座標情報を取得する。
【0329】
次に、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、各実地図線状オブジェクト情報ごとに取得した1以上の略地図座標情報について、当該1以上の各略地図座標情報が示す略地図上の座標により形成される形状が、略地図線状オブジェクト情報取得部43(略地図線状オブジェクト情報取得手段431)が取得した4つの略地図線状オブジェクト情報が有する1以上の略地図座標情報が示す略地図上の座標により形成される形状のいずれかに一致するか否かを判断する。
【0330】
ここで、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、
図28の「ID=016」の実地図線状オブジェクト情報について、どの略地図線状オブジェクト情報にも一致しないと判断したとする。すると、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、
図28の「ID=016」の実地図線状オブジェクト情報に対して取得した1以上の略地図座標情報が示す略地図上の座標により形成される領域を、不存在略地図線状オブジェクトであると決定する。不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、当該1以上の略地図座標情報を取得する。また、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、当該1以上の略地図座標情報に対応付けて、
図28の「ID=016」の実地図線状オブジェクト情報が有する名称情報を取得する。
【0331】
次に、対応オブジェクト決定手段444は、条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442が条件合致実地図線状オブジェクトであると決定した
図28のすべての実地図線状オブジェクト情報について、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443と同様に、当該各実地図線状オブジェクト情報ごとに、1以上の略地図座標情報を取得する。そして、対応オブジェクト決定手段444は、当該1以上の各略地図座標情報が示す略地図上の座標により形成される形状が、無名称略地図線状オブジェクト決定手段441が決定した無名称略地図線状オブジェクトを示す2つの略地図線状オブジェクト情報が有する1以上の略地図座標情報が示す略地図上の座標により形成される形状のいずれに一致するか否かを判断する。
【0332】
ここで、対応オブジェクト決定手段444は、無名称略地図線状オブジェクト決定手段441が無名称略地図線状オブジェクトであると決定した直線01については、
図28の「ID=013」と、同様に直線02については、
図28の「ID=014」と一致すると判断し、曲線01と曲線02については、一致しないと判断したとする。すると、対応オブジェクト決定手段444は、一致すると判断した各線状オブジェクトを示す線状オブジェクト情報を対応付け、
図29に示す線状オブジェクト対応情報を作成し、取得する。当該線状オブジェクト対応情報は、各レコードを一意に特定するためのID(項目名:ID)と、略地図線状オブジェクト情報を識別する識別子(項目名:略地図オブジェクト)と、実地図線状オブジェクト情報を識別する識別子(項目名:実地図オブジェクト)とを有する。
【0333】
次に、略地図追加情報取得部45は、まず、不存在略地図線状オブジェクト決定手段443が取得した1以上の略地図座標情報を用いて、当該1以上の各略地図座標情報が示す1以上の略地図上の座標により形成される形状に一致する画像を生成する。また、略地図追加情報取得部45は、当該1以上の略地図座標情報に対応付いている名称情報「中抜通り」を取得する。
【0334】
次に、略地図追加情報取得部45は、対応オブジェクト決定手段444が取得した
図29の線状オブジェクト情報を用いて、
図29の各実地図線状オブジェクト情報が有する名称情報「中央通り」、「参拝通り」のそれぞれを、直線01に対応する名称情報、直線02に対応する名称情報として取得する。
【0335】
次に、出力部46は、略地図追加情報取得部45が名称情報「中抜通り」と共に取得した画像と、直線01に対応する名称情報「中央通り」と、直線02に対応する名称情報「参拝通り」とを、
図27の略地図を示す略地図情報に付加する。このとき、出力部46は、画像については、当該画像の生成に用いた1以上の略地図座標情報が示す座標上に付加する。また、出力部46は、名称情報「中抜通り」については、当該画像の上部に付加する。また、出力部46は、名称情報「中央通り」については、直線01の傾きに合う様に回転させ、直線01の下部に付加する。また、出力部46は、名称情報「参拝通り」については、直線02の傾きに合う様に回転させ、直線02の下部に付加する。そして、出力部46は、各種情報が付加された略地図情報を出力する。このときの様子は、
図30の様になる。
【0336】
以上、本実施の形態における地図情報処理装置4によれば、略地図上に記載のない線状オブジェクトや、その名称などを、略地図上に追記することができる。
【0337】
なお、本実施の形態において、対応オブジェクト決定手段444は、例えば、略地図線状オブジェクトと実地図線状オブジェクトとの対応を決定した結果、1つの略地図線状オブジェクトに対して2以上の実地図線状オブジェクトが対応付いた場合、実施の形態1の地図間対応情報取得部15における処理と同様の処理を行い、当該2以上の実地図線状オブジェクト間の重心や分散などから、当該1つの略地図線状オブジェクトに対応する1つの実地図線状オブジェクトを決定してもよい。
【0338】
(実施の形態5)
本実施の形態において、名称が記載されていない略地図上の線状オブジェクトの名称や、記載されていない略地図上の線状オブジェクトを、略地図上に追記し、かつ、ユーザの現在位置や、目的地、また、現在位置から目的地までの経路なども略地図上に追記する地図情報処理装置5について説明する。
【0339】
図31は、本実施の形態における地図情報処理装置5のブロック図である。地図情報処理装置5は、略地図情報格納部41、実地図線状オブジェクト情報格納部42、略地図線状オブジェクト情報取得部43、対応オブジェクト決定部44、略地図追加情報取得部45、地点情報格納部11、略地図文字列取得部14、地図間対応情報取得部15、受付部17、略地図座標情報取得部18、実地図情報格納部51、経路探索部52、出力部53を備える。また、地図間対応情報取得部15は、第一地図間対応情報取得手段151、重心算出手段152、第二地図間対応情報取得手段153、分散算出手段154、第三地図間対応情報取得手段155を備える。また、略地図座標情報取得部18は、距離算出手段181、第一略地図座標情報取得手段182、相対位置類似度算出手段183、第二略地図座標情報取得手段184を備える。
【0340】
実地図情報格納部51には、実地図情報が格納される。また、実地図情報格納部51は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。また、実地図情報格納部51に所定の情報が記憶される過程は、問わない。例えば、当該所定の情報は、記録媒体や、通信回線、入力デバイスなどを介して実地図情報格納部51に記憶されてもよい。
【0341】
経路探索部52は、受付部17が受け付けた現在位置情報および目的地情報を、実地図情報に対して適用し、現在位置から目的地までの経路を探索し、経路を示す経路情報を取得する。「実地図情報に対して現在位置情報を適用する」とは、当該現在位置情報で示される実地図上の位置を、出発地とすることである。また、「実地図情報に対して目的地情報を適用する」とは、当該目的地情報で示される地図上の地点を、目的地とすることである。また、経路情報は、通常、1以上の道路情報を有する。また、経路情報は、通常、経路が経由する地点を示す1以上の経由地情報を有する。経由地情報は、地点情報である。また、経路情報は、経路を示す画像であってもよい。なお、経路探索は、公知の技術であるので、詳細な説明を省略する。
【0342】
また、経路探索部52は、例えば、略地図座標情報取得部18が取得した略地図座標情報であり、受付部17が受け付けた現在位置情報および目的地情報に対応する略地図座標情報を、略地図情報に対して適用し、略地図上における現在地から目的地までの経路を探索してもよい。
【0343】
経路探索部52は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。経路探索部52の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
【0344】
出力部53は、略地図追加情報取得部45が取得した略地図追加情報や、略地図座標情報取得部18が取得した略地図座標情報、経路探索部52が取得した経路情報などに関する情報を略地図情報に付加し、当該所定の情報が付加された略地図情報を出力する。なお、略地図追加情報が付加された略地図情報の出力の方法や手順などは、実施の形態4における出力部46による出力の方法や手順などと同様であるので、説明を省略する。また、略地図座標情報が付加された略地図情報の出力の方法や手順などは、実施の形態1における出力部19による出力の方法や手順などと同様であるので、説明を省略する。
【0345】
また、経路情報を略地図情報に付加する場合、出力部53は、まず、略地図座標情報取得部18が取得した2以上の略地図座標情報であり、経路探索部52が取得した経路情報が有する2以上の各地点情報に対応する2以上の略地図座標情報を取得する。そして、出力部53は、当該2以上の略地図座標情報が示す2以上の略地図上の座標により形成される領域に、経路であることを示す情報を付加する。例えば、経路情報が道路情報である場合、出力部53は、当該領域の画素値を、経路であることがわかる画素値に変更する。また、経路情報が画像である場合、出力部53は、当該領域に一致するように、当該画像を付加する。そして、出力部53は、当該情報が付加された略地図情報を出力する。
【0346】
出力部53は、ディスプレイやスピーカーなどの出力デバイスを含むと考えてもよいし、含まないと考えてもよい。出力部53は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイスなどで実現され得る。
【0347】
次に、地図情報処理装置5の全体動作について、
図32のフローチャートを用いて説明する。
【0348】
(ステップS3201)略地図線状オブジェクト情報取得部43は、略地図情報格納部41に略地図情報が格納されているか否かを判断する。格納されている場合は、ステップS3202に進み、そうでない場合は、ステップS3201に戻る。
【0349】
(ステップS3202)略地図線状オブジェクト情報取得手段431は、略地図情報格納部41に格納されている略地図情報から、1以上の略地図線状オブジェクト情報を取得する。
【0350】
(ステップS3203)名称文字列取得手段432は、略地図情報格納部41に格納されている略地図情報から、ステップS3202で取得した1以上の各略地図線状オブジェクト情報に対応する名称文字列を取得する。
【0351】
(ステップS3204)無名称略地図線状オブジェクト決定手段441は、ステップS3202で取得した1以上の略地図線状オブジェクト情報と、ステップS3203で取得した1以上の名称文字列とを用いて、無名称略地図線状オブジェクトを決定し、1以上の無名称略地図線状オブジェクト情報を取得する。
【0352】
(ステップS3205)条件合致実地図線状オブジェクト決定手段442は、実地図線状オブジェクト情報格納部42に格納されている1以上の実地図線状オブジェクト情報と、選択条件とを用いて、条件合致実地図線状オブジェクトを決定し、1以上の条件合致実地図線状オブジェクト情報を取得する。
【0353】
(ステップS3206)不存在略地図線状オブジェクト決定手段443は、ステップS3202で取得した1以上の略地図線状オブジェクト情報と、ステップS3203で取得した1以上の名称文字列と、ステップS3205で取得した1以上の条件合致実地図線状オブジェクト情報とを用いて、不存在略地図線状オブジェクトを決定し、1以上の不存在略地図線状オブジェクト情報を取得する。
【0354】
(ステップS3207)対応オブジェクト決定手段444は、ステップS3204で取得した1以上の無名称略地図線状オブジェクト情報と、実地図線状オブジェクト情報格納部42に格納されている1以上の実地図線状オブジェクト情報とを用いて、略地図線状オブジェクトと実地図線状オブジェクトとの対応を決定し、1以上の線状オブジェクト対応情報を取得する。
【0355】
(ステップS3208)略地図追加情報取得部45は、ステップS3206で取得した1以上の不存在略地図線状オブジェクト情報およびステップS3207で取得した線状オブジェクト対応情報を用いて、1以上の略地図追加情報を取得する。
【0356】
(ステップS3209)出力部46は、ステップS3208で取得した1以上の略地図追加情報を、略地図情報格納部41に格納されている略地図情報に付加する。
【0357】
(ステップS3210)出力部46は、ステップS3209で略地図追加情報が付加された略地図情報を出力する。
【0358】
(ステップS3211)略地図文字列取得部14は、受付部17が1以上の地点情報を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS3212に進み、そうでない場合は、ステップS3201に戻る。ここで、受付部17は、出発地情報と目的地情報とを受け付けたものとする。
【0359】
(ステップS3212)略地図文字列取得部14は、略地図情報格納部41に格納されている略地図情報から、3以上の略地図文字列を取得する。
【0360】
(ステップS3213)地図間対応情報取得部15は、ステップS3212で取得した3以上の略地図文字列と、地点情報格納部11に格納されている地点情報とを用いて、3以上の地図間対応情報を取得する。
【0361】
(ステップS3214)経路探索部52は、ステップS3211で受け付けた出発地情報と目的地情報とを、実地図情報格納部51に格納されている実地図情報に適用し、出発地から目的地までの経路を探索し、当該経路を示す経路情報を取得する。
【0362】
(ステップS3215)略地図座標情報取得部18は、ステップS3213で取得した3以上の地図間対応情報を用いて、ステップS3214で取得した経路情報が有する2以上の各地点情報に対応する略地図座標情報を取得する。
【0363】
(ステップS3216)出力部53は、ステップS3215で取得した2以上の略地図座標情報が示す略地図上の座標により形成される領域に、経路であることを示す情報を付加する。
【0364】
(ステップS3217)出力部53は、ステップS3216で経路であることを示す情報が付加された略地図情報を出力する。
【0365】
なお、
図32のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理を終了してもよい。
【0366】
また、
図32のフローチャートにおいて、ステップS3204の処理は、
図24のフローチャートを用いて説明したので、説明を省略する。
【0367】
また、
図32のフローチャートにおいて、ステップS3205の処理は、
図24のフローチャートを用いて説明したので、説明を省略する。
【0368】
また、
図32のフローチャートにおいて、ステップS3206の処理は、
図25のフローチャートを用いて説明したので、説明を省略する。
【0369】
また、
図32のフローチャートにおいて、ステップS3207の処理は、
図26のフローチャートを用いて説明したので、説明を省略する。
【0370】
また、
図32のフローチャートにおいて、ステップS3213の処理は、
図3のフローチャートを用いて説明したので、説明を省略する。
【0371】
また、
図32のフローチャートにおいて、ステップS3215の処理は、
図2のフローチャートを用いて説明したので、説明を省略する。
【0372】
(具体例)
次に、地図情報処理装置5の動作の具体例について説明する。なお、本具体例において、実施の形態4の具体例において説明した、略地図上に記載のない線状オブジェクトの名称や、略地図上に記載のない線状オブジェクトなどを、略地図上に表示する例については、説明を省略する。本具体例においては、ユーザが指定した目的地までの経路を、略地図上に表示する例について説明する。
【0373】
また、本具体例において、地図情報処理装置5は、スマートフォンであるものとする。また、略地図情報格納部41には、
図27に示す略地図を示す略地図情報が格納されているものとする。
【0374】
まず、ユーザが、スマートフォンを操作し、Webサイトを閲覧し、
図27の略地図をスマートフォンの画面に表示する操作を行ったとする。そして、略地図追加情報取得部45などが、当該略地図に記載されていない線状オブジェクトや、その名称を示す情報を取得し、出力部53が、
図28の略地図を示す略地図情報を出力し、当該略地図がスマートフォンの画面に表示されているものとする。
【0375】
次に、ユーザが、スマートフォンを操作し、現在位置から、
図28の略地図における「□□神社」までの経路を略地図上に表示するための操作を行ったとする。ユーザの現在位置は、
図33の略地図における「◇」の地点である。すると、受付部17は、現在位置を示す現在位置情報と、目的地である「□□神社」の地点を示す地点情報を受け付ける。
【0376】
次に、経路探索部52は、受付部17が受け付けた現在位置情報と、「□□神社」を示す地点情報とを、実地図情報格納部51に格納されている実地図情報に適用し、現在位置から「□□神社」までの経路を探索し、当該経路を示す経路情報を取得する。当該経路は、
図33の略地図における「◇」の地点から「○」の地点までの経路である。また、当該経路情報は、当該経路の出発地である「◇」の地点を示す地点情報と、当該経路の目的地である「○」の地点を示す地点情報と、交差点などのその他の地点を示す2以上の地点情報を有する。
【0377】
次に、略地図座標情報取得部18は、経路探索部52が取得した経路情報が有する2以上の各地点情報に対応する略地図座標情報を取得する。当該略地図情報の取得に際し、地図間対応情報取得部15は、既に、3以上の地図間対応情報を取得しているものとする。なお、当該地図間対応情報の取得の例については、実施の形態1の具体例と同様であるので、説明を省略する。また、当該地図間対応情報を用いての略地図座標情報の取得の例についても、実施の形態1の具体例と同様であるので、説明を省略する。また、ここで、略地図座標情報取得部18は、
図33の略地図における「◇」の地点、「○」の地点、「外街道」と「中央通り」との交差点(交差点A)、「内街道」と「中央通り」との交差点(交差点B)、「内街道」と「参拝通り」との交差点(交差点C)、「◇」の地点と交差点Aとの中間地点、交差点Aと交差点Bとの中間地点、交差点Bと交差点Cとの中間地点、交差点Cと「○」の地点との中間地点の合計9個の地点の座標を示す略地図座標情報を取得したものとする。
【0378】
次に、出力部53は、
図33の略地図を示す略地図情報において、略地図座標情報取得部18が取得した9個の各略地図座標情報が示す座標に、経路であることを示す画像を付加する。そして、出力部53は、当該画像が付加された略地図情報を出力する。このときの様子は、例えば、
図34の様になる。
【0379】
なお、本具体例の様に、経路探索部52が取得した経路情報が有する2以上の各地点情報に対応する2以上の略地図座標情報の取得は、通常、略地図座標情報取得部18が行う。また、当該略地図座標情報の取得に用いる3以上の地図間対応情報は、通常、地図間対応情報取得部15が取得する。
【0380】
以上、本実施の形態における地図情報処理装置5によれば、現在位置から目的地までの経路を略地図上に追記することができる。
【0381】
(実施の形態6)
本実施の形態において、端末装置が、1以上の略地図線状オブジェクト情報をサーバ装置に送信し、サーバ装置が、受信した1以上の略地図線状オブジェクト情報と、1以上の実地図線状オブジェクト情報とを用いて、略地図に記載されていない略地図線状オブジェクトや、その名称などを取得し、端末装置に送信し、端末装置が、受信した略地図線状オブジェクトや、その名称などを、略地図上に追記する地図情報処理システム6について説明する。
【0382】
なお、本実施の形態における地図情報処理システム6の概念図は、
図18と同様であり、
図18の端末装置31を端末装置61と、サーバ装置32をサーバ装置62と、ネットワーク33をネットワーク63と読み替えたものである。端末装置61は、例えば、スマートフォンや、携帯電話などであり、通常、インターネット経由で略地図の画像の閲覧や、保存されている略地図の画像を閲覧などが行える機能を有する。また、ネットワーク63は、有線または無線の通信回線であり、例えば、インターネットやイントラネット、LAN(Local Area Network)、公衆電話回線網などである。
【0383】
図35は、本実施の形態における端末装置61のブロック図である。端末装置61は、略地図情報格納部611、略地図線状オブジェクト情報取得部612、送信部613、受信部614、出力部615を備える。なお、略地図情報格納部611、略地図線状オブジェクト情報取得部612のそれぞれにおける処理や動作などは、実施の形態4における略地図情報格納部41、略地図線状オブジェクト情報取得部43のそれぞれにおける処理や動作などと同様であるので、説明を省略する。また、出力部615における処理や動作などは、受信部614が受信した略地図追加情報を用いる以外は、実施の形態4における出力部46における処理や動作などと同様であるので、説明を省略する。
【0384】
また、
図36は、本実施の形態におけるサーバ装置62のブロック図である。サーバ装置62は、実地図線状オブジェクト情報格納部621、サーバ受信部622、対応オブジェクト決定部623、略地図追加情報取得部624、サーバ送信部625を備える。なお、実地図線状オブジェクト情報格納部621、略地図追加情報取得部624のそれぞれにおける処理や動作などは、実施の形態4における実地図線状オブジェクト情報格納部42、略地図追加情報取得部45のそれぞれにおける処理や動作などと同様であるので、説明を省略する。また、対応オブジェクト決定部623における処理や動作などは、サーバ受信部622が受信した略地図線状オブジェクト情報を用いる以外は、実施の形態4における対応オブジェクト決定部44における処理や動作などと同様であるので、説明を省略する。
【0385】
送信部613は、略地図線状オブジェクト情報取得部612が取得した1以上の略地図線状オブジェクト情報を、サーバ装置62に送信する。
【0386】
受信部614は、1以上の略地図追加情報を、サーバ装置62から受信する。当該略地図追加情報は、例えば、略地図線状オブジェクトの略地図上の座標を示す1以上の略地図座標情報が対応付いた1以上の名称情報や、略地図線状オブジェクトを示す略地図線状オブジェクト情報などである。
【0387】
サーバ受信部622は、1以上の略地図線状オブジェクト情報を、端末装置61から受信する。
【0388】
サーバ送信部625は、略地図追加情報取得部624が取得した1以上の略地図追加情報を、端末装置61に送信する。このとき、当該略地図追加情報が名称情報である場合、サーバ送信部625は、当該1以上の各名称情報に、対応する略地図線状オブジェクト情報を対応付ける。
【0389】
なお、送信部613、サーバ送信部625は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されてもよい。
【0390】
また、受信部614、サーバ受信部622は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されてもよい。
【0391】
次に、地図情報処理システム6の全体動作について、まず、端末装置61の全体動作について、
図37のフローチャートを用いて説明する。
【0392】
(ステップS3701)略地図線状オブジェクト情報取得部612は、略地図情報格納部611に略地図情報が格納されているか否かを判断する。格納されている場合は、ステップS3702に進み、そうでない場合は、ステップS3701に戻る。
【0393】
(ステップS3702)略地図線状オブジェクト情報取得部612は、略地図情報格納部611に格納されている略地図情報から、1以上の略地図線状オブジェクト情報を取得する。また、このとき、略地図線状オブジェクト情報取得部612は、略地図情報格納部611に格納されている略地図情報から、当該1以上の各略地図線状オブジェクト情報に対応する名称文字列も取得し、取得できた場合は、当該1以上の各略地図線状オブジェクト情報に対応付ける。
【0394】
(ステップS3703)送信部613は、ステップS3702で取得した1以上の略地図線状オブジェクト情報を、サーバ装置62に送信する。
【0395】
(ステップS3704)出力部615は、受信部614が1以上の略地図追加情報を受信したか否かを判断する。受信した場合は、ステップS3705に進み、そうでない場合は、ステップS3704に戻る。
【0396】
(ステップS3705)出力部615は、ステップS3704で受信した1以上の略地図追加情報を、略地図情報格納部611に格納されている略地図情報に付加する。
【0397】
(ステップS3706)出力部615は、ステップS3705で略地図追加情報が付加された略地図情報を出力する。
【0398】
なお、
図37のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理を終了してもよい。
【0399】
次に、サーバ装置62の全体動作について、
図38のフローチャートを用いて説明する。
【0400】
(ステップS3801)対応オブジェクト決定部623は、サーバ受信部622が1以上の略地図線状オブジェクト情報を受信したか否かを判断する。受信した場合は、ステップS3802に進み、そうでない場合は、ステップS3801に戻る。
【0401】
(ステップS3802)対応オブジェクト決定部623は、ステップS3801で受信した1以上の略地図線状オブジェクト情報と、当該1以上の各略地図線状オブジェクト情報に対応付いている名称文字列とを用いて、無名称略地図線状オブジェクトを決定し、1以上の無名称略地図線状オブジェクト情報を取得する。
【0402】
(ステップS3803)対応オブジェクト決定部623は、実地図線状オブジェクト情報格納部621に格納されている1以上の実地図線状オブジェクト情報と、選択条件とを用いて、条件合致実地図線状オブジェクトを決定し、1以上の条件合致実地図線状オブジェクト情報を取得する。
【0403】
(ステップS3804)対応オブジェクト決定部623は、ステップS3801で受信した1以上の略地図線状オブジェクト情報と、当該1以上の各略地図線状オブジェクト情報に対応付いている名称文字列と、ステップS3803で取得した1以上の条件合致実地図線状オブジェクト情報とを用いて、不存在略地図線状オブジェクトを決定し、1以上の不存在略地図線状オブジェクト情報を取得する。
【0404】
(ステップS3805)対応オブジェクト決定部623は、ステップS3802で取得した1以上の無名称略地図線状オブジェクト情報と、実地図線状オブジェクト情報格納部621に格納されている1以上の実地図線状オブジェクト情報とを用いて、略地図線状オブジェクトと実地図線状オブジェクトとの対応を決定し、1以上の線状オブジェクト対応情報を取得する。
【0405】
(ステップS3806)略地図追加情報取得部624は、ステップS3804で取得した1以上の不存在略地図線状オブジェクト情報およびステップS3805で取得した線状オブジェクト対応情報を用いて、1以上の略地図追加情報を取得する。
【0406】
(ステップS3807)サーバ送信部625は、ステップS3806で取得した1以上の略地図追加情報を、端末装置61に送信する。
【0407】
なお、
図38のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理を終了してもよい。
【0408】
また、
図38のフローチャートにおいて、ステップS3802の処理は、
図24のフローチャートを用いて説明したので、説明を省略する。
【0409】
また、
図38のフローチャートにおいて、ステップS3803の処理は、
図24のフローチャートを用いて説明したので、説明を省略する。
【0410】
また、
図38のフローチャートにおいて、ステップS3804の処理は、
図25のフローチャートを用いて説明したので、説明を省略する。
【0411】
また、
図38のフローチャートにおいて、ステップS3805の処理は、
図26のフローチャートを用いて説明したので、説明を省略する。
【0412】
(具体例)
地図情報処理システム6の動作の具体例については、以下の事項以外は、実施の形態4の具体例において説明したので、説明を省略する。
(1)端末装置61において、1以上の略地図線状オブジェクト情報を取得し、当該1以上の略地図線状オブジェクト情報をサーバ装置62に送信すること
(2)サーバ装置62において、1以上の略地図線状オブジェクト情報を端末装置61から受信し、当該1以上の各略地図線状オブジェクト情報と、サーバ装置62が保持している1以上の各実地図線状オブジェクトとの対応を決定すること
(3)サーバ装置62において、1以上の略地図追加情報を取得し、当該1以上の略地図追加情報を端末装置61に送信すること
(4)端末装置61において、1以上の略地図追加情報を端末装置61から受信し、当該1以上の略地図追加情報を用いて、略地図情報に所定の情報を付加すること
【0413】
以上、本実施の形態における地図情報処理システム6によれば、略地図上に記載のない線状オブジェクトや、その名称などを、略地図上に追記することができる
【0414】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されてもよいことは言うまでもない。
【0415】
また、上記各実施の形態における地図情報処理装置は、例えば、スタンドアロンの装置であってもよいし、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、例えば、ASP(Application Service Provider)として略地図上に記載のない線状オブジェクトやその名称などの略地図上への表示が行われてもよい。
【0416】
また、上記各実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよいし、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0417】
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよいし、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。
【0418】
また、上記各実施の形態1における地図情報処理装置1を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記録媒体に、略地図を示す情報である略地図情報と、前記略地図上に記載されている文字列と、地図上の地点を示す地点情報とが対応付いた情報である3以上の地図間対応情報とが格納されており、コンピュータを、地図上の地点を示す1以上の地点情報を受け付ける受付部と、前記3以上の地図間対応情報を用いて、前記受付部が受け付けた1以上の各地点情報が示す地点に対応する略地図上の座標を示す前記略地図座標情報を取得する略地図座標情報取得部と、前記略地図情報が示す略地図上の座標であり、前記略地図座標情報取得部が取得した略地図座標情報が示す座標に、前記受付部が受け付けた1以上の各地点情報を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
【0419】
また、上記各実施の形態2における地図情報処理装置2を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記録媒体に、略地図を示す情報である略地図情報と、前記略地図上に記載されている文字列と、地図上の地点を示す地点情報とが対応付いた情報である2以上の地図間対応情報とが格納されており、コンピュータを、地図上の地点を示す1以上の地点情報を受け付ける受付部と、前記2以上の地図間対応情報を用いて、前記受付部が受け付けた1以上の各地点情報が示す地点に対応する略地図上の座標を示す前記略地図座標情報を取得する略地図座標情報取得部と、前記略地図情報が示す略地図上の座標であり、前記略地図座標情報取得部が取得した略地図座標情報が示す座標に、前記受付部が受け付けた1以上の各地点情報を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
【0420】
また、上記各実施の形態3における端末装置31を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、
記録媒体に、略地図を示す情報である略地図情報が格納されており、コンピュータを、地図上の地点を示す1以上の地点情報を受け付ける受付部と、前記略地図情報から、前記略地図に記載されている2または3以上の文字列を取得する略地図文字列取得部と、前記略地図文字列主塔部が取得した2または3以上の文字列を外部の装置に送信する送信部と、前記受付部が受け付けた1以上の各地点情報が示す地点に対応する前記略地図上の座標を示す1以上の略地図座標情報を外部の装置から受信する受信部と、前記略地図情報が示す略地図上の座標であり、前記略地図座標情報取得部が取得した略地図座標情報が示す座標に、前記受付部が受け付けた1以上の各地点情報を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
【0421】
また、上記各実施の形態3におけるサーバ装置32を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記録媒体に、地図上の地点を示す1以上の地点情報が格納されており、2または3以上の略地図文字列と、1以上の地点情報とを外部の装置から受信する受信部と、前記受信部が受信した2または3以上の各文字列に対応する一の地点情報を、当該2または3以上の文字列ごとに、前記記録媒体に格納されている地点情報から特定し、当該2または3以上の各文字列と、当該各文字列に対応する一の地点情報とを有する2または3以上の地図間対応情報を取得する地図間対応情報取得部と、前記地図間対応情報取得部が取得した2または3以上の地図間対応情報を用いて、前記受付部が受け付けた1以上の各地点情報が示す地点に対応する略地図上の座標を示す1以上の略地図座標情報を取得する略地図座標情報取得部と、前記略地図座標情報取得部が取得した1以上の略地図座標情報を外部の装置に送信する送信部として機能させるためのプログラムである。
【0422】
また、上記各実施の形態4における地図情報処理装置4を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記録媒体に、道路を含む線状のオブジェクトである1以上の線状オブジェクトが記載されている略地図を示す略地図情報と、実地図上の線状オブジェクトである実地図線状オブジェクトに関する情報であり、実地図線状オブジェクトの名称である名称情報を含む1以上の実地図線状オブジェクト情報とが格納されており、コンピュータを、前記略地図上の線状オブジェクトである1以上の各略地図線状オブジェクトと、前記1以上の各実地図線状オブジェクト情報が示す実地図線状オブジェクトとの対応を決定する対応オブジェクト決定部と、前記対応オブジェクト決定部が対応を決定した1以上の各実地図線状オブジェクトの名称である名称情報を含む情報である1以上の略地図追加情報を取得する略地図追加情報取得部と、前記略地図追加情報取得部が取得した1以上の略地図追加情報を、前記略地図情報に付加し、当該1以上の略地図追加情報が付加された略地図情報を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
【0423】
また、上記各実施の形態5における地図情報処理装置5を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記録媒体に、道路を含む線状のオブジェクトである1以上の線状オブジェクトが記載されている略地図を示す略地図情報と、実地図上の線状オブジェクトである実地図線状オブジェクトに関する情報である1以上の実地図線状オブジェクト情報を有する情報であり、実地図を示す情報である実地図情報が格納されており、現在位置を示す現在位置情報と、目的地を示す目的地情報とを受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた現在位置情報および目的地情報を、前記実地図情報に対して適用し、現在位置から目的地までの経路を探索し、当該経路を示す経路情報を取得する経路探索部と、前記経路探索部が取得した経路情報が示す経路が有する2以上の地点に対応する前記略地図上の座標を決定し、当該座標を示す2以上の略地図座標情報を取得する略地図座標情報取得部と、前記略地図座標情報取得部が取得した2以上の各略地図座標情報が示す略地図上の座標に、前記経路探索部が取得した経路情報が示す経路であることを示す情報を付加し、当該経路であることを示す情報が付加された略地図情報を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
【0424】
また、上記各実施の形態6における端末装置61を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記録媒体に、道路を含む線状のオブジェクトである1以上の線状オブジェクトが記載されている略地図を示す略地図情報が格納されており、コンピュータを、前記略地図情報から、略地図上の線状オブジェクトである略地図線状オブジェクトに関する情報である1以上の略地図線状オブジェクト情報を取得する略地図線状オブジェクト情報取得部と、前記略地図線状オブジェクト情報取得部が取得した1以上の略地図線状オブジェクト情報を外部の装置に送信する送信部と、前記略地図線状オブジェクトに対応する実地図線状オブジェクトの名称である名称情報を含む情報である1以上の略地図追加情報を外部の装置から受信する受信部と、前記受信部が受信した1以上の略地図追加情報を、前記略地図情報に付加し、当該1以上の略地図追加情報が付加された略地図情報を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
【0425】
また、上記各実施の形態6におけるサーバ装置62を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記録媒体に、実地図上の線状オブジェクトである実地図線状オブジェクトに関する情報であり、実地図線状オブジェクトの名称である名称情報を含む1以上の実地図線状オブジェクト情報が格納されており、略地図上の線状オブジェクトである略地図線状オブジェクトに関する情報である1以上の略地図線状オブジェクト情報を外部の装置から受信する受信部と、前記受信部が受信した1以上の各略地図線状オブジェクトと、前記記録媒体に格納されている1以上の各実地図線状オブジェクト情報が示す実地図線状オブジェクトとの対応を決定する対応オブジェクト決定部と、前記対応オブジェクト決定部が対応を決定した1以上の各実地図線状オブジェクトの名称である名称情報を含む情報である1以上の略地図追加情報を取得する略地図追加情報取得部と、前記略地図追加情報取得部が取得した1以上の略地図追加情報を外部の装置に送信する送信部として機能させるためのプログラムである。
【0426】
なお、上記プログラムにおいて、ハードウェアでしか行われない処理は少なくとも含まれない。
【0427】
また、上記プログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよいし、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
【0428】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよいし、複数であってもよい。つまり、集中処理を行ってもよいし、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0429】
また、
図39は、前述のプログラムを実行して、前述の実施の形態の地図情報処理装置等を実現するコンピュータシステム9の概観図である。前述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
【0430】
図39において、コンピュータシステム9は、CD−ROMドライブ9011、FDドライブ9012を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
【0431】
図40は、コンピュータシステム9のブロック図である。
図40において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ9011、FDドライブ9012に加えて、MPU9013と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM9014と、MPU9013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM9015と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク9016と、CD−ROMドライブ9011、FDドライブ9012、MPU9013等を相互に接続するバス9017とを備える。ここでは図示しないが、コンピュータ901は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを備えていてもよい。
【0432】
コンピュータシステム9に、前述の実施の形態の地図情報処理装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM9101、またはFD9102に記憶されて、CD−ROMドライブ9011またはFDドライブ9012に挿入され、さらにハードディスク9016に転送されてもよい。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク9016に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM9015にロードされる。プログラムは、CD−ROM9101、FD9102またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0433】
プログラムは、コンピュータ901に、前述の実施の形態の地図情報処理装置等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいればよい。コンピュータシステム9がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0434】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。