特許第6289628号(P6289628)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6289628調光式LEDモジュール及びその使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6289628
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月7日
(54)【発明の名称】調光式LEDモジュール及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20180226BHJP
【FI】
   H05B37/02 A
【請求項の数】21
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-524566(P2016-524566)
(86)(22)【出願日】2014年10月28日
(65)【公表番号】特表2017-502448(P2017-502448A)
(43)【公表日】2017年1月19日
(86)【国際出願番号】CN2014089730
(87)【国際公開番号】WO2016065539
(87)【国際公開日】20160506
【審査請求日】2016年7月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】516114020
【氏名又は名称】タオライト カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー ファーフェイ
(72)【発明者】
【氏名】ドゥラランド ベルトラン
(72)【発明者】
【氏名】ルロワ ジェローム
(72)【発明者】
【氏名】ウー リーボー
【審査官】 安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3169679(JP,U)
【文献】 国際公開第2011/129309(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0217912(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチを介してAC主電源に電気的に接続されるように構成された調光式LEDモジュールであって、
該調光式LEDモジュールは、小型及び/又は携帯型の照明モジュールとして構成されており、
作動すると対応する照明特性を放出するように構成された複数の作動可能なLED光源と、制御ユニットとを備え、
前記制御ユニットは、該制御ユニットによって受け取られる前記スイッチの所定の切替え動作によって発生する制御信号に応じて、前記複数のLED光源のうちの少なくとも1つを選択的に作動させるように構成され、それにより、該制御ユニットによって選択的に作動する前記複数のLED光源のうちの前記少なくとも1つに対応して、複数の点灯モードを該調光式LEDモジュールから選択的に出力することができ、
前記複数の点灯モードは、該複数の点灯モードに対応して前記複数の選択的に作動するLED光源のうちの前記少なくとも1つによって放出される結果としての照明特性を示し、
前記複数の点灯モードは、少なくとも第1の点灯モード及び第2の点灯モードを含み、前記第2の点灯モードは、前記第1の点灯モードの結果としての照明特性と比較して、相対的に減光されている結果としての照明特性を示し、
前記スイッチは、オン/オフスイッチを含み、
前記複数の点灯モードのうちのいずれの点灯モードが前記調光式LEDモジュールから選択可能に出力されるかを制御するための制御信号を生成するのに用いられる前記スイッチの所定の切替え動作は、前記オン/オフスイッチを所定回数だけオン状態とオフ状態との間で切り替えることを含み、及び、前記スイッチの所定の切替え動作は、前記オン/オフスイッチを所定の速度でオン状態とオフ状態との間で切り替えること、及び/又は、前記オン/オフスイッチをオン状態とオフ状態との間で連続的に切り替える速度を変化させることを含む、調光式LEDモジュール。
【請求項2】
前記第1の点灯モードの前記結果としての照明特性に比較して相対的に減光されている前記第2の点灯モードの前記結果としての照明特性は、前記第2の点灯モードの輝度及び色温度のうちの少なくとも一方を含む、請求項1に記載の調光式LEDモジュール。
【請求項3】
前記複数のLED光源は、作動するときに異なる対応する照明特性を放出するように構成されている、請求項1又は2に記載の調光式LEDモジュール。
【請求項4】
前記複数のLED光源のうちの少なくとも1つは、同時に作動するように構成された電気的に接続されたLEDのストリングを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の調光式LEDモジュール。
【請求項5】
前記第1の点灯モードの結果としての照明特性に対して異なる大きさに減光された結果としての照明特性をそれぞれ示す複数の点灯モードを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の調光式LEDモジュール。
【請求項6】
前記制御ユニットによって受け取られる前記スイッチの所定の切替え動作によって発生する制御信号に応じて、前記制御ユニットは、ユーザーの選択に対して該調光式LEDモジュールから前記複数の点灯モードを逐次出力するように構成され、前記逐次出力は、前記第1の点灯モードの前記結果としての照明特性に対して前記結果としての照明特性の調光の大きさが順に増加するか又は減少する、請求項1〜のいずれか一項に記載の調光式LEDモジュール。
【請求項7】
前記第1の点灯モードによって示される前記結果としての照明特性は、前記複数のLED光源の間から選択的に作動するクールホワイトLED光源の照明特性を含み、
前記第2の点灯モードによって示される前記結果としての照明特性は、前記複数のLED光源の間から選択的に作動するウォームホワイトLED光源の照明特性を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の調光式LEDモジュール。
【請求項8】
前記制御ユニットによって受け取られる前記スイッチの所定の切替え動作によって発生する制御信号に応じて、前記制御ユニットは、前記複数のLED光源のうちの少なくとも1つを選択的に作動させるように構成され、それにより、選択的に作動する前記複数のLED光源のうちの前記少なくとも1つに対応して、該調光式LEDモジュールから複数のムード照明モードを選択的に出力することができ、前記複数のムード照明モードは、該ムード照明モードに対応して前記複数の選択的に作動するLED光源のうちの前記少なくとも1つによって放出される結果としての照明特性を示す、請求項1〜のいずれか一項に記載の調光式LEDモジュール。
【請求項9】
前記制御ユニットは、前記複数のLED光源を駆動する電源ドライバー回路を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の調光式LEDモジュール。
【請求項10】
前記複数のLED光源は、共通の熱放散ユニット、共通の光学ユニット及び共通のドライバー回路ユニットのうちの少なくとも1つを含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の調光式LEDモジュール。
【請求項11】
スイッチを介してAC主電源と電気的に接続されるように構成された調光式LEDモジュールを用いて調光式照明を提供する方法であって、
前記LEDモジュールは、小型及び/又は携帯型の照明モジュールとして構成されており、作動すると対応する照明特性を放出するように構成された複数の作動可能なLED光源を含み、
該方法は、前記スイッチの所定の切替え動作によって発生する制御信号に応じて、制御ユニットが、前記複数のLED光源のうちの少なくとも1つを選択的に作動させ、それにより、選択的に作動する前記複数のLED光源のうちの前記少なくとも1つに対応して、前記調光式LEDモジュールから複数の点灯モードを選択的に出力することができるようにし、
前記複数の点灯モードは、該点灯モードに対応して前記複数の選択的に作動するLED光源のうちの前記少なくとも1つによって放出される結果としての照明特性を示すことを含み、
前記複数の点灯モードは、少なくとも第1の点灯モード及び第2の点灯モードを含み、前記第2の点灯モードは、前記第1の点灯モードの結果としての照明特性と比較して相対的に減光されている結果としての照明特性を示し、
前記スイッチは、オン/オフスイッチを含み、
前記複数の点灯モードのうちのいずれの点灯モードが前記調光式LEDモジュールから選択可能に出力されるかを制御するための制御信号を生成するのに用いられる前記スイッチの所定の切替え動作は、前記オン/オフスイッチを所定回数だけオン状態とオフ状態との間で切り替えることを含み、及び、前記スイッチの所定の切替え動作は、前記オン/オフスイッチを所定の速度でオン状態とオフ状態との間で切り替えること、及び/又は、前記オン/オフスイッチをオン状態とオフ状態との間で連続的に切り替える速度を変化させることを含む、方法。
【請求項12】
前記第1の点灯モードの前記結果としての照明特性と比較して相対的に減光されている前記第2の点灯モードの前記結果としての照明特性は、前記第2の点灯モードの輝度及び色温度のうちの少なくとも一方を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
作動するときに異なる対応する照明特性を放出するように前記複数のLED光源を構成するステップを含む、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
同時に作動するように構成された電気的に接続されたLEDのストリングとして前記複数のLED光源のうちの少なくとも1つを提供するステップを含む、請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の点灯モードの前記結果としての照明特性に対して異なる大きさに減光された結果としての照明特性をそれぞれ示す複数の点灯モードを提供するステップを含む、請求項11〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記スイッチはオン/オフスイッチを含み、前記スイッチの所定の切替え動作によって発生する前記制御信号は、所定のタイミングプロトコルに従ってオン状態とオフ状態との間でオン/オフスイッチを切り換えることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記制御ユニットによって受け取られる前記スイッチの所定の切替え動作によって発生する制御信号に応じて、前記制御ユニットは、ユーザーの選択に対して該調光式LEDモジュールから前記複数の点灯モードを逐次出力するように構成され、前記逐次出力は、前記第1の点灯モードの前記結果としての照明特性に対して前記結果としての照明特性の調光の大きさが順に増加する又は減少する、請求項11〜16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の点灯モードによって示される前記結果としての照明特性は、前記複数のLED光源の間から選択的に作動するクールホワイトLED光源の照明特性を含み、
前記第2の点灯モードによって示される前記結果としての照明特性は、前記複数のLED光源の間から選択的に作動するウォームホワイトLED光源の照明特性を含む、請求項11〜17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記スイッチの所定の切替え動作によって発生する制御信号に応じて、前記制御ユニットによって、前記複数のLED光源のうちの少なくとも1つを選択的に作動させることができ、それにより、選択的に作動する前記複数のLED光源のうちの前記少なくとも1つに対応して、前記調光式LEDモジュールから複数のムード照明モードを選択的に出力することができるように、前記制御ユニットを構成するステップであって、前記複数のムード照明モードは、該ムード照明モードに対応して前記複数の選択的に作動するLED光源のうちの前記少なくとも1つによって放出される結果としての照明特性を示す、ステップを含む、請求項11〜18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記制御ユニットは、前記複数のLED光源を駆動する電源ドライバー回路を含む、請求項11〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記複数のLED光源は、共通の熱放散ユニット、共通の光学ユニット及び共通のドライバー回路ユニットのうちの少なくとも1つを含む、請求項11〜20のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調光式LED照明ユニットの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
照明器具システム用の調光器は、異なる点灯モードをもたらすことを含む様々な用途に、及びエネルギーを節約する目的で使用される。
【0003】
幾つかの既存の照明器具システムは、組み合わせて使用されて所望の照明効果で所与の領域を照明する、幾つかの異なる照明器具システムを利用することにより、調光及び色温度調整を可能にする。しかしながら、この手法により、異なる照明器具システム及びそれらのそれぞれの別個の制御インターフェースを設置しなければならないこと、及び所望の照明効果をもたらすために異なる照明器具システムの各々の制御を別個に同期させなければならないことに関して、更なる不都合及び複雑性が生じる。
【0004】
白熱電球、蛍光灯及び電球形蛍光灯(CFL)等の既存の照明器具システムはまた、調光をもたらすために位相カット調光器を利用し、この位相カット調光器は、壁若しくは天井に設置しなければならないか、又は携帯型照明器具ユニットに一体的に製造しなければならない。位相カット調光器を設置するコスト及び複雑性に加えて、こうした既存の照明器具システムはまた、例えば、通常は、特注の壁スイッチ制御パネル、赤外線(IR)若しくは無線周波数(RF)リモートコントローラー、スマートフォンソフトウェアアプリケーション、又はデジタル調光照明インターフェース(DALI)若しくはDMX512等のプロトコルと互換性がある専用制御ケーブルの形態の専用内部制御ユニット及び/又は一体型制御インターフェースを使用する必要がある。したがって、位相カット調光器、内部制御ユニット、制御インターフェース及び制御ケーブルの設置には、追加の実装及び電気配線が必要であり、それは、既存の調光器及び制御セットアップを有していない既存の設備には不都合であり、過度に複雑であり、かつコストがかかる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した問題のうちの少なくとも1つを軽減しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、幾つかの広範な形態を含むことができる。本発明の実施形態は、本明細書に記載する異なる広範な形態のうちの1つ又は任意の組合せを含むことができる。
【0007】
第1の広範な形態において、本発明は、スイッチを介してAC主電源に電気的に接続されるように構成された調光式LEDモジュールであって、作動すると対応する照明特性を放出するように構成された複数の作動可能なLED光源と、制御ユニットであって、該制御ユニットによって受け取られるスイッチの所定の切替え動作によって発生する制御信号に応じて、複数のLED光源のうちの少なくとも1つを選択的に作動させるように構成され、それにより、該制御ユニットによって選択的に作動する複数のLED光源のうちの少なくとも1つに対応して、複数の点灯モードを調光式LEDモジュールから選択的に出力することができ、複数の点灯モードは、点灯モードに対応して複数の選択的に作動するLED光源のうちの少なくとも1つによって放出される結果としての照明特性を示す、制御ユニットと、を備え、複数の点灯モードは、少なくとも第1の点灯モード及び第2の点灯モードを含み、第2の点灯モードは、第1の点灯モードの結果としての照明特性と比較して相対的に減光されている結果としての照明特性を示す、調光式LEDモジュールを提供する。
【0008】
好ましくは、第1の点灯モードの結果としての照明特性と比較して相対的に減光されている第2の点灯モードの結果としての照明特性は、第2の点灯モードの輝度及び色温度のうちの少なくとも一方を含むことができる。
【0009】
好ましくは、複数のLED光源は、作動するときに異なる対応する照明特性を放出するように構成することができる。
【0010】
好ましくは、複数のLED光源のうちの少なくとも1つは、同時に作動するように構成された電気的に接続されたLEDのストリングを含むことができる。
【0011】
好ましくは、本発明は、第1の点灯モードの結果としての照明特性に対して異なる大きさに減光された結果としての照明特性をそれぞれ示す複数の点灯モードを含むことができる。
【0012】
好ましくは、スイッチは、オン/オフスイッチを含むことができ、所定の切替え動作は、所定のタイミングプロトコルに従ってオン状態とオフ状態との間でオン/オフスイッチを切り換えることを含むことができる。
【0013】
好ましくは、スイッチの所定の切替え動作によって発生する制御信号に応じて、制御ユニットは、ユーザーの選択に対して調光式LEDモジュールから複数の点灯モードを逐次出力するように構成することができ、逐次出力は、第1の点灯モードの結果としての照明特性に対して結果としての照明特性の調光の大きさが順に増加する又は減少する。
【0014】
好ましくは、第1の点灯モードによって示される結果としての照明特性は、複数のLED光源の間から選択的に作動するクールホワイトLED光源の照明特性を含むことができ、第2の点灯モードによって示される結果としての照明特性は、複数のLED光源の間から選択的に作動するウォームホワイトLED光源の照明特性を含む。
【0015】
好ましくは、制御ユニットによって受け取られるスイッチの所定の切替え動作によって発生する制御信号に応じて、制御ユニットは、複数のLED光源のうちの少なくとも1つを選択的に作動させるように構成することができ、それにより、選択的に作動する複数のLED光源のうちの少なくとも1つに対応して、調光式LEDモジュールから複数のムード照明モードを選択的に出力することができ、複数のムード照明モードは、ムード照明モードに対応して複数の選択的に作動するLED光源のうちの少なくとも1つによって放出される結果としての照明特性を示す。
【0016】
好ましくは、制御ユニットは、複数のLED光源を駆動する電源ドライバー回路を含むことができる。
【0017】
好ましくは、複数のLED光源は、共通の熱放散ユニット、共通の光学ユニット及び共通のドライバー回路ユニットのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0018】
好ましくは、調光式LEDモジュールは、小型及び/又は携帯型の照明モジュールとして構成することができる。
【0019】
第2の広範な形態において、本発明は、スイッチを介してAC主電源と電気的に接続されるように構成された調光式LEDモジュールを用いて調光式照明を提供する方法であって、LEDモジュールは、作動すると対応する照明特性を放出するように構成された複数の作動可能なLED光源を含み、本方法は、スイッチの所定の切替え動作によって発生する制御信号に応じて、制御ユニットが、複数のLED光源のうちの少なくとも1つを作動させることであって、それにより、選択的に作動する複数のLED光源のうちの少なくとも1つに対応して、調光式LEDモジュールから複数の点灯モードを選択的に出力することができるようにし、複数の点灯モードは、点灯モードに対応して複数の選択的に作動するLED光源のうちの少なくとも1つによって放出される結果としての照明特性を示すことを含み、複数の点灯モードは、少なくとも第1の点灯モード及び第2の点灯モードを含み、第2の点灯モードは、第1の点灯モードの結果としての照明特性と比較して相対的に減光されている結果としての照明特性を示す、方法を提供する。
【0020】
好ましくは、第1の点灯モードと比較して相対的に減光されている第2の点灯モードの結果としての照明特性は、第2の点灯モードの輝度及び色温度のうちの少なくとも一方を含むことができる。
【0021】
好ましくは、本発明は、作動するときに異なる対応する照明特性を放出するように複数のLED光源を構成するステップを含むことができる。
【0022】
好ましくは、本発明は、同時に作動するように構成された電気的に接続されたLEDのストリングとして複数のLED光源のうちの少なくとも1つを提供するステップを含むことができる。
【0023】
好ましくは、本発明は、第1の点灯モードの結果としての照明特性に対して異なる大きさに減光された結果としての照明特性をそれぞれ示す複数の点灯モードを提供するステップを含むことができる。
【0024】
好ましくは、スイッチはオン/オフスイッチを含むことができ、スイッチの所定の切替え動作は、所定のタイミングプロトコルに従ってオン状態とオフ状態との間でオン/オフスイッチを切り換えることを含むことができる。
【0025】
好ましくは、制御ユニットによって受け取られるスイッチの所定の切替え動作によって発生する制御信号に応じて、制御ユニットは、ユーザーの選択に対して調光式LEDモジュールから複数の点灯モードを逐次出力するように構成され、逐次出力は、第1の点灯モードの結果としての照明特性に対して結果としての照明特性の調光の大きさを順に増加する又は減少することができる。
【0026】
好ましくは、第1の点灯モードによって示される結果としての照明特性は、複数のLED光源の間から選択的に作動するクールホワイトLED光源の照明特性を含むことができ、第2の点灯モードによって示される結果としての照明特性は、複数のLED光源の間から選択的に作動するウォームホワイトLED光源の照明特性を含む。
【0027】
好ましくは、本発明は、スイッチの所定の切替え動作によって発生する制御信号に応じて、制御ユニットによって、複数のLED光源のうちの少なくとも1つを選択的に作動させることができ、それにより、選択的に作動する複数のLED光源のうちの少なくとも1つに対応して、調光式LEDモジュールから複数のムード照明モードを選択的に出力することができるように、制御ユニットを構成するステップであって、複数のムード照明モードは、ムード照明モードに対応して複数の選択的に作動するLED光源のうちの少なくとも1つによって放出される結果としての照明特性を示す、ステップを含むことができる。
【0028】
好ましくは、制御ユニットは、複数のLED光源を駆動する電源ドライバー回路を含むことができる。
【0029】
好ましくは、複数のLED光源は、共通の熱放散ユニット、共通の光学ユニット及び共通のドライバー回路ユニットのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0030】
好ましくは、調光式LEDは、小型及び/又は携帯型の照明モジュールとして構成することができる。
【0031】
本発明は、添付図面に関連して記載する、好ましいが限定しない本発明の実施形態の以下の詳細な説明から、より十分に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の第1の実施形態による例示的な小型かつ携帯型の調光式LEDランプモジュールを示す図である。
図2】本発明の第1の実施形態による、第1の実施形態の小型かつ携帯型の調光式LEDランプモジュールの例示的な回路図である。
図3】本発明の第1の実施形態による、第1の実施形態の小型かつ携帯型の調光式LEDランプモジュールの例示的なフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
ここで、本発明の好ましい実施形態について、図1及び図3を参照して説明する。
【0034】
図1及び図2に、小型かつ携帯型の調光式LEDランプ1の形態で本発明の例示的な実施形態を表す。LEDランプ1は、第1のLEDストリング2及び第2のLEDストリング3が動作可能に実装されているメタルバック基板(MBPCB)と、第1のLEDストリング2及び第2のLEDストリング3を選択的に作動させるAC電源ドライバー回路が組み込まれたマイクロプロセッサ等の制御ユニット4と、第1のLEDストリング2及び第2のLEDストリング3によって発生する熱を周囲空気に熱放散させるマルチフィン付きヒートシンク5と、ランプから放出される光を適切に拡散させる拡散カバー等の光学要素6とを含む。LEDランプ1はまた電気接点7も含み、この電気接点7は、既存の壁又は天井設備のランプソケットにLEDランプ1を電気的にインターフェースし、それにより、LEDランプ1に対して、既存の設備の既存のオン/オフ照明スイッチ9を介してAC主電源8によって電力を供給することができるように構成される。この実施形態の電気接点7は、LEDランプ1をLEDランプソケットに解除可能に取り付けるために、図1に示すようなねじ接続部材を含む。
【0035】
この例示的な実施形態では、第1のLEDストリング2の照明特性は、第2のLEDストリング3の照明特性とは異なり対照をなしている。例として、第1のLEDストリング2は、2700Kの色温度で350lmの照明特性を有する全てウォームホワイトのLEDのストリングを含む。対照的に、第2のLEDストリング3は、5000Kの色温度で450lmの照明特性を有する全てクールホワイト(寒色系白色)のLEDを含む。LEDランプ1はまた、異なるLEDストリングが異なる色温度とともに異なる光束を有するように構成することもできる。例えば、代替実施形態では、2つのLEDストリングの場合、ウォームホワイトLEDは、2200K〜3000Kの色温度で、全点灯モードで全光束の10%〜60%の範囲で構成することができ、クールホワイトLEDは、4000K〜7000Kの色温度で全光束の40%〜90%の範囲で構成することができ、それにより、「調光点灯」モード及び「全点灯」モードに対して異なる照明効果をもたらすことができる。
【0036】
この実施形態では、LEDランプ1は、2つの異なる点灯モードのうちの1つで動作するように構成されている。すなわち、
(i)4000Kで800lm光束の結果としての照明特性を出力するように、制御ユニット4によって第1のLEDストリング2及び第2のLEDストリング3の両方を同時に選択的に作動させる、「全点灯」モード、
(ii)2700Kで350lmの結果としての照明特性を出力するように、制御ユニット4によって第1のLEDストリング2のみを選択的に作動させる、「調光点灯」モード。
【0037】
従来、青色光の成分が高いクールホワイトLEDによって提供される相対的に最大輝度の高い色温度は、より明るく、「より鮮やかな」照明環境を必要とする読書、作業又は他の場合に特に望ましい照明効果であるように知覚される。対照的に、ウォームホワイトLEDによって提供される調光点灯モードは、低い、すなわち暖色系の色温度を表しやすく、この色温度は、「くつろいだ」環境を引き起こすために望ましいように知覚される。
【0038】
有利には、この実施形態では、第1のLEDストリング及び第2のLEDストリングを共に「全点灯」モードで選択的に作動させる際、第1のLEDストリング2及び第2のLEDストリング3は、同じ制御ユニット4及び一体化された電源ドライバー回路と、同じ熱放散用のヒートシンクと、同じ光学部品6とを共有するように構成されている。好都合なことに、構成部品の数が低減することは、LEDランプ1の相対的に小型かつ携帯型の設計を可能にするのに役立つだけではなく、本発明の実施形態の全体的な製造コスト及び複雑性も低下させる。
【0039】
制御ユニット4は、LEDランプ1が最初にAC主電源から電源が投入されると、一体化したドライバー回路が、第1のLEDストリング及び第2のLEDストリングの両方を同時に選択的に作動させて、LEDランプ1から最初に「全点灯」モードを出力するようなデフォルト設定を有するようにプログラムされている。このステップは、図3においてブロック100によって表されている。その後、LEDランプ1をAC主電源に電気的に接続する既存の設備の壁パネルに通常取り付けられている、既存の照明スイッチ9が、好都合に利用されて、いかなる追加の/代替的なコストのかかる複雑な制御ハードウェア及び配線の設置及び構成を必要とすることなく、LEDランプ1の出力点灯モードの更なる動作が制御される。例えば、LEDランプ1が全点灯モードで動作しており、照明スイッチ9がオフにされ、その後、所定の時間間隔(例えば、2秒間)以内に再度オンにされる場合、制御ユニット4は、この特定の所定切替え動作によって発生する電気信号波形を検知するようにプログラムされており、それにより、第1のLEDストリングのみを選択的に作動させることにより、LEDランプ1の出力を「調光点灯」モードに変更する。このステップは、図3においてブロック101によって表されている。その後、LEDランプ1が「調光点灯」モードで動作しており、照明スイッチ9がオフにされ、所定時間間隔(例えば、2秒間)以内に再度オンにされる場合、制御ユニット4は、再度、この切替え動作によって発生するスイッチング波形を検知し、第1のLED照明ストリング及び第2のLED照明ストリングの両方を選択的に作動させることにより、LEDランプ1の出力を「全点灯」モードに変更する。このステップは、図3においてブロック102によって表されている。見ることができるように、本発明の実施形態の新規な設計は、既存の設備のオン/オフ照明スイッチ9を利用して、LEDランプの調光機能の迅速かつ容易な制御をもたらし、これにより、位相カット調光器回路、関連するコントローラーユニット、コントローラーインターフェース及び電気配線の複雑かつコストのかかる設置が不要になる。
【0040】
制御ユニット4はまた、スイッチ9が2秒間より長くオフ位置にされたときを検知するようにもプログラムされており、その場合、制御ユニット4のデフォルトプログラミングは、スイッチが2秒間より長くオフにされる前と同じ点灯モードを選択的に出力するように構成されている。このステップは、図3においてブロック103によって表されている。制御ユニット4のマイクロプロセッサは、オンチップメモリを有し、それにより、制御ユニット4は、スイッチが2秒間より長くオフにされる前の最後の点灯モードを記憶することができる。代替的に、簡略化のためにこのメモリ機能なしに、LEDランプ1はまた、スイッチ9が2秒間より長くオフにされ、その後、再度オンにされる場合、単にデフォルトの「全点灯」モードで再始動するようにも構成することもできる。さらに代替的に、可変調光出力レベルの3つ以上の点灯モードがある実施形態では、制御ユニット4は、LEDランプ1の全点灯モードと最大調光点灯モードとの間の中間範囲のデフォルト出力点灯モードで再始動するように構成することができる。
【0041】
理解を容易にするために、本明細書に記載する実施形態は、照明特性が異なる2つのLEDストリングのみを利用している。しかしながら、より多くのLEDストリングが利用される、照明特性の異なる3つ以上の異なるLEDストリングを容易に利用することができ、ユーザーによってLEDランプ1から選択的に出力することができる別個の調光点灯モードのより優れた選択が可能になることが理解される。制御ユニット4は、ユーザーの選択に対して調光の量が増加又は減少する順に複数の点灯モードを逐次出力するようにプログラムすることができる。調光の量が増加又は減少する順での1つの点灯モードから別の点灯モードへの逐次切替えは、制御ユニット4によって検知される照明スイッチ9の所定の切替え動作によって発生する電気信号波形が検知されると起動される。例えば、この実施形態では、制御ユニット4は、スイッチ9がオンにされた後、2秒の時間間隔以内に再度オフにされるのを検知することにより、ユーザーの選択に対して調光の量が増加又は減少する順に1つの点灯モードから別の点灯モードに逐次切り替わるように構成されている。
【0042】
本発明の代替実施形態では、第1のLEDストリング2及び第2のLEDストリング3を選択的に作動させるように制御ユニット4を起動するために利用することができるスイッチの所定の動作は、特に、所与の期間スイッチがトグルされる(又は、他の方法で様々なあり得る動作状態の間で切り替えられる)回数、スイッチのトグルの速度、及びスイッチの連続的なトグルの速度の変動、又はこうした動作の任意の組合せを含むことができる。スイッチの所定の動作が、動作状態の間のスイッチの一連の連続したトグルの速度の変動を含む場合、これは、例えば、
(i)オン位置からオフ位置への1回の相対的に高速のトグルと、それに続くオフ位置からオン位置への相対的に低速のトグル、又は
(ii)オン位置からオフ位置への1回の相対的に低速のトグルと、それに続くオフ位置からオン位置への相対的に高速のトグル、又は
(iii)オン位置からオフ位置への1回の相対的に低速のトグルと、それに続くオフ位置からオン位置への別の相対的に低速のトグル、又は
(iv)オン位置からオフ位置への1回の相対的に高速のトグルと、それに続くオフ位置からオン位置への別の相対的に高速のトグル、を含むことができる。
【0043】
既存のオン/オフトグルスイッチのみに基づいて、上記例から、制御ユニット4の動作を起動させるために既に4つの異なる所定の切替え動作を利用することができることが理解される。したがって、ユーザーの選択に対して1つの点灯モードから別の点灯モードに逐次切り替えるように制御ユニット4を構成するのではなく、使用される3つ以上のLEDストリング及び3つ以上の点灯モード(例えば、4つの点灯モード)があり得る実施形態では、出力すべき適切な点灯モードを認識するように構成される制御ユニット4に、オン/オフトグルスイッチの上記4つの所定の切替え動作のうちの1つを入力することにより、所望の点灯出力を即座に選択することができる。制御ユニット4の動作を起動するために使用される既存の設備の既に設置されているスイッチは、オン動作状態とオフ動作状態とのみの間でトグルする単純なオン/オフスイッチに限定される必要はないことが理解される。スイッチは、3つ以上の動作状態を含むことができ、又は異なるタイプの切替え機構(可変動作状態の間で回転可能なスイッチ等)を含むことができる。こうした代替的なスイッチが利用される場合、これらの代替的なタイプのスイッチを利用して行うことができるあらゆる数の異なる所定の切替え動作を検知するように、制御ユニット4を容易に構成することができる。
【0044】
この実施形態では、2つの別個のLEDストリングが利用されているが、他の実施形態では、2つの単一のLEDを使用することができる。他の実施形態では、単一のLEDからの出力発光を照明特性が異なる複数の出力照明チャネルに分割するように設計された、適切に構成された光学部品と組み合わせて、単一のLED光源を利用することができる。光学部品は、LEDランプ1から異なる点灯モードを選択的に出力するように、制御ユニット4によって制御することができる。
【0045】
好都合には、本発明のLEDランプ実施形態は、光調光動作とともに、既存の照明スイッチ9によって単純にかつ好都合に制御することができるムード照明動作として二重目的を提供するように構成することができる。すなわち、制御ユニット4は、照明スイッチ9の動作によって発生する所定のスイッチング波形信号が検知されたときに、「調光」動作から「ムード照明」動作に切り替わるようにプログラムすることができ、例えば、これは、照明スイッチ9を連続して3回、オン及びオフに迅速にトグルさせることによってもたらすことができる。ムード照明動作になると、制御ユニット4は、適切なムード照明特性を生成するLEDストリングの選択可能に作動する組合せを含む複数の予めプログラムされたムード照明モードを出力するようにプログラムすることができる。こうしたムード照明モードの出力は、調光点灯モードを逐次出力するために上述した方法と同様に、ユーザーの選択のために逐次出力することができる。
【0046】
例として、本発明の実施形態は、LEDランプの制御ユニット4に所定の制御入力を入力することにより、最初に光調光モードからムード照明モードに切り替わるように構成することができる。その後、照明スイッチ9のユーザーの操作により、更なる所定の制御入力が制御ユニット4に入力されることに応じて、ユーザーの選択に対してLEDランプから、複数の予めプログラムされているムード照明モードを逐次出力することができる。可変の色温度及び/又は輝度のLEDランプ1でより多くのLED光源が実施される場合、色温度混合によって出力することができる、異なるあり得るムード照明モードの数が同様に増加する。
【0047】
本発明の実施形態が、以下を含む複数の利点を提供することが明らかとなろう。
1.機能的複雑性を増大させ、かつ設置/実施の関連するコストを増大させる傾向があり既存の技術とは対照的に、本発明の調光式LEDランプ1の実施形態は、調光機能を提供するために、いかなる複雑かつコストのかかる位相カット調光器回路、制御ユニット、制御インターフェース、電気配線及びスイッチの設置も必要とすることなく、既存のLEDランプソケット設備にLEDランプ1を単に差し込むことによって利用することができ、その後、既存の照明スイッチ9の所定の切替え動作により好都合に制御可能に調光することができる、相対的に単純かつ実際的な調光式照明解決法を提供する。
2.調光式LEDランプ1は、制御ユニット4が異なる輝度及び/又は色温度のLEDストリングを選択的に作動させることができることにより、ムード照明装置として二重機能を好都合に提供する。
3.調光式LEDランプ1は、第1のLEDストリング及び第2のLEDストリングが、同じ制御ユニット4及び組み込まれた電源ドライバー回路、同じ熱放散用のヒートシンク、並びに同じ光学アセンブリを共有することに起因して、小型設計である。
4.LEDランプ1の製造のコスト及び複雑性は、使用することができる構成部品が少なくなることにより低減する。
【0048】
当業者は、本明細書に記載した発明が、本発明の範囲から逸脱することなく、具体的に記載したもの以外の変形及び変更が可能であることを理解するであろう。当業者に明らかとなるこうした全ての変形及び変更は、広範に上述したように本発明の趣旨及び範囲内にあるものとみなされるべきである。本発明は、全てのこうした変形及び変更を含むように理解されるべきである。本発明はまた、本明細書において個々に又はまとめて言及するか又は示したステップ及び特徴の全てと、上記ステップ又は特徴のうちの任意の2つ以上のありとあらゆる組合せとを含む。
【0049】
本明細書におけるいかなる従来技術に対する言及も、その従来技術が共通の一般知識の一部を形成するということを認めるものであるか、又はいかなる形態で示唆するものでもなく、かつそのように解釈されるべきではない。
図1
図2
図3