特許第6289907号(P6289907)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6289907
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月7日
(54)【発明の名称】振動塗布器
(51)【国際特許分類】
   A45D 34/04 20060101AFI20180226BHJP
【FI】
   A45D34/04 530
【請求項の数】11
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-528104(P2013-528104)
(86)(22)【出願日】2011年7月8日
(65)【公表番号】特表2013-537058(P2013-537058A)
(43)【公表日】2013年9月30日
(86)【国際出願番号】KR2011005031
(87)【国際公開番号】WO2012033282
(87)【国際公開日】20120315
【審査請求日】2014年6月25日
【審判番号】不服2016-8119(P2016-8119/J1)
【審判請求日】2016年6月2日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0087941
(32)【優先日】2010年9月8日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513276101
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】ビヨン,デギル
【合議体】
【審判長】 内藤 真徳
【審判官】 関谷 一夫
【審判官】 五閑 統一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−205008(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0287616(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 34/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗布ボール、
前記塗布ボールを自転させるためのボール自転部が形成された第1胴体、
前記第1胴体に第1端部が結合され、収納空間が形成された第2胴体、及び
前記第2胴体の前記第1端部と対向する第2端部を介して結合され、前記第1及
び第2胴体に振動を提供する振動発生部を含み、
前記第1胴体は円筒形状で形成された第1胴体部、前記第2胴体と結合される方
向と反対方向に形成された前記第1胴体部の一側端部から環型に突出して、前記塗
布ボールの離脱を防止する第2胴体部、及び前記第1胴体部と前記第2胴体部の境
界部分の外周面から環型に突出して、前記第2胴体に係止する第3胴体部を含み、
前記振動発生部は、前記第2胴体の前記第2端部を介して前記第2胴体の内部に
挿入され、前記第2胴体の内部には、前記振動発生部と接触し、前記収納空間を形
成する隔壁が形成され、前記隔壁の中央部には、前記第2胴体に向かって凹溝が形
成され、
記凹溝により前記隔壁は平坦部及び前記平坦部と連結された傾斜部を含むことを特徴とする、振動塗布器。
【請求項2】
前記塗布ボールと前記第1胴体部の前記一側端部との間にはギャップが形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の振動塗布器。
【請求項3】
前記塗布ボールは、表面に形成されたアノダイジング皮膜を含むことを特徴とする、請求項1に記載の振動塗布器。
【請求項4】
前記振動発生部は、前記第2胴体に結合する円筒形状のケース、前記ケース内に配置されて乾電池と接触する電極部、前記ケース内に固定されて前記乾電池から発生された電源によって振動を発生する振動モーター、及び前記振動モーターをオン/オフするスイッチ部を含むことを特徴とする、請求項1に記載の振動塗布器。
【請求項5】
前記ケースに固定され、前記振動モーターから発生した振動を前記第2胴体に伝達するために前記振動モーターと接触し、前記隔壁の前記溝に突出した振動伝達部材を含むことを特徴とする、請求項4に記載の振動塗布器。
【請求項6】
前記第2胴体の前記収納空間には、前記塗布ボールの自転によって外部に排出される流動性物質が収納されたことを特徴とする、請求項4に記載の振動塗布器。
【請求項7】
前記第2胴体は、前記振動モーターによって発生した振動によって前記収納空間に収納された前記流動性物質が流動されるのを確認するために、透明な材質で形成されたことを特徴とする、請求項6に記載の振動塗布器。
【請求項8】
前記振動モーターは、コイン型振動モーター及び円筒形リニア振動モーターのうちいずれか一つを含むことを特徴とする、請求項4に記載の振動塗布器。
【請求項9】
前記第2胴体に結合されるキャップをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の振動塗布器。
【請求項10】
前記キャップは、前記キャップの内側面から突出し、前記キャップが前記第2胴体と結合された時に前記塗布ボールの表面を加圧して前記塗布ボールによって前記第1胴体及び前記第2胴体の連結通路を閉鎖する漏液防止部を含むことを特徴とする、請求項9に記載の振動塗布器。
【請求項11】
前記漏液防止部は、前記キャップの内側面から円筒形態に突出することを特徴とする、請求項10に記載の振動塗布器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動塗布器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、社会全般的に容姿が重要視されながら服と化粧品等を利用して自分の外見を仕上げている。特に、容姿中外部に露出される顔は美の基準となるため、人々はより一層美しく見えるために透明で綺麗な顔肌を好み、これを実現するために多種の化粧品を顔に塗布して肌を整える。
【0003】
一般に、顔及び手等の外部に露出される肌に液体またはゲル状の化粧品を化粧綿または手等で肌に塗った後、肌に吸収されるまで待つか、手で叩いて化粧品を肌に吸収させた。
【0004】
この方法は、手または化粧綿を利用して肌に化粧品を塗らなければならない煩わしいさがあって、塗る時に手にも化粧品が多く吸収されるため、顔肌に吸収されるべき化粧品の吸収率が減少する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、化粧品容器に塗布用ボールを利用して化粧品を肌に塗布すると共に、肌及び塗布用ボールに振動を与えて、製品の便宜性及び肌に塗布した化粧品の吸収率を向上させた振動塗布器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するための本発明に係る振動塗布器は、塗布ボール、前記塗布ボールを自転させるためのボール自転部が形成された第1胴体、前記第1胴体に第1端部が結合され、収納空間が形成された第2胴体、及び前記第2胴体の前記第1端部と対向する第2端部を介して結合され、前記第1及び第2胴体に振動を提供する振動発生部を含むことを特徴とする。
【0007】
前記第1胴体は、円筒形状で形成され、一側端部の直径が前記塗布ボールの直径より小さく形成された第1胴体部、前記第1胴体部の内側面から環型で突出して前記塗布ボールの離脱を防止する第2胴体部、及び前記第1胴体部の外側面から環型で突出して前記第2胴体に係止する第3胴体部を含むのが好ましい。
【0008】
前記塗布ボールと前記第1胴体部の前記一側端部との間には、ギャップが形成されるのが好ましい。
【0009】
前記塗布ボールは、表面に形成されたアノダイジング皮膜を含む。
【0010】
前記振動発生部は、前記第2胴体の前記第2端部を介して前記第2胴体の内部に挿入され、前記第2胴体の内部には、前記振動発生部と接触し、前記収納空間を形成する隔壁が形成されるのが好ましく、前記隔壁の中央部には、前記第2胴体に向かって凹状に形成されるのが好ましい。
【0011】
前記振動発生部は、前記第2胴体に結合する円筒形状のケース、前記ケース内に配置され乾電池と接触する電極部、前記ケース内に固定され前記乾電池から発生された電源によって振動を発生する振動モーター、及び前記振動モーターをオン/オフするスイッチ部を含むのが好ましい。
【0012】
また、前記ケースに固定され、前記振動モーターから発生された振動を前記第2胴体に伝達するために前記振動モーターと接触し、前記隔壁の前記溝に突出した振動伝達部材を含むのが好ましい。
【0013】
前記第2胴体の前記収納空間には、前記塗布ボールの自転によって外部に排出される流動性物質が収納されるのが好ましい。
【0014】
前記第2胴体は、前記振動モーターによって発生された振動によって前記収納空間に収納された前記流動性物質が流動されるのを確認するために、透明な材質で形成されるのが好ましい。
【0015】
前記振動モーターは、コイン型振動モーター及び円筒型リニア振動モーターのうちいずれか一つを含むのが好ましい。
【0016】
一方、前記第2胴体に結合されるキャップがさらに含まれてもよいが、前記キャップは、前記キャップの内側面から突出し、前記キャップが前記第2胴体に結合された時に前記塗布ボールの表面を加圧して、前記塗布ボールによって前記第1胴体及び前記第2胴体の連結通路を閉鎖させる漏液防止部を含むのが好ましい。前記漏液防止部は、前記キャップの内側面から円筒形態に突出形成されるのが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る振動塗布器によると、化粧品が満たされた化粧品胴体に肌との摩擦によって回転しながら化粧品胴体の化粧品を肌に塗布する塗布ボールと、塗布ボールに振動を加える振動発生部を結合させて、振動によって肌に塗布した化粧品の吸収率を向上することができ、手及び化粧綿等を利用せずに肌に化粧品を塗って吸収させることができて、便宜性を向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係る振動塗布器の斜視図である。
図2図1に図示されたI−I'線に沿って切断した断面図である。
図3図1の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施形態を詳細に説明する。この過程において図面に図示された構成要素の大きさや形状等は、説明の明瞭性と便宜上、誇張して示すことができる。また、本発明の構成及び作用を考慮して、特別に定義された用語は、ユーザ、運用者の意図、または、慣例により変わってもよい。このような用語に対する定義は、本明細書全般にわたった内容を基に本発明の技術的思想に適合する意味と概念として解釈されなければならない。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態に係る振動塗布器の斜視図である。図2は、図1をI−I'線に沿って切断した断面図である。図3は、図1の分解斜視図である。
【0021】
図1乃至図3を参照すると、振動塗布器700は、塗布ボール100、第1胴体200、第2胴体300、及び振動発生部400を含む。さらに、振動塗布器はキャップ500を含んでもよい。
【0022】
塗布ボール100は、液体またはゲル状の化粧品を肌に塗布するためのものであって、後述する第1胴体200に結合され、肌との摩擦によって第1胴体200の内部で自転する。
【0023】
塗布ボール100は、例えば、アルミニウムで形成され、塗布ボール100の表面にはアノダイジングコーティング膜が形成される。塗布ボール100が、第1胴体200内で自転する時、化粧品は塗布ボール100の表面に形成された微細な凹凸によって持続的に肌に塗布されるが、適量の化粧品が塗布ボール100の表面に塗布されるようにアノダイジングコーティングされた塗布ボール100の表面は粗さを有する。
【0024】
第1胴体200は、塗布ボール100を自転できるように固定及び化粧品を塗布ボール100に供給する役割を果たす。
【0025】
また、第1胴体200は、第1胴体部210、第2胴体部220、及び第3胴体部230を含む。
【0026】
第1胴体部210は、一側面から前記一側面と対向する他側面まで貫通孔が形成された円筒形状と類似する形状で形成され、第1胴体部210は、塗布ボール100に化粧品を供給する通路を提供し、第1胴体部210の外周面には、後述する第2胴体300とねじ結合されるように第1ねじ山215が形成される。
【0027】
第2胴体部220は、第2胴体300と結合される方向と反対方向に形成された第1胴体部210の一側端部から環型に突出して、塗布ボール100が第1胴体200から離脱しないように固定する。
【0028】
図2を参照すると、第2胴体部220には塗布ボール100の自転ができるようにボール挿入部225が形成されるが、ボール挿入部225は、塗布ボール100と対応する曲面を有する溝で第2胴体部220から第1胴体部210に延びる。
【0029】
第2胴体部220に塗布ボール100が結合された時、塗布ボール100の一部が常に第2胴体部220の外部に露出するように、ボール挿入部225の深さは塗布ボール100の直径より低く形成し、第2胴体部220は、塗布ボール100の約3/4まで覆う高さで突出させる。
【0030】
ボール挿入部225内において塗布ボール100がスムーズに自転できるように、ボール挿入部225の直径は、塗布ボール100の直径より多少大きく形成されて、塗布ボール100とボール挿入部225との間にギャップが形成され、ギャップを介して化粧品が排出される。
【0031】
ボール挿入部225の直径が、塗布ボール100の直径より大きくても、第2胴体部220の開口の直径が塗布ボール100の直径より小さいため、ボール挿入部225に挿入された塗布ボール100は、第1胴体200の外部に抜けない。
【0032】
円筒形状の第1胴体部210によって第1胴体部210内部及びボール挿入部225は、互いに連結されて、化粧品を塗るために振動塗布器を傾けると、化粧品がボール挿入部225と塗布ボール100との間のギャップを介して流れて自転する塗布ボール100の表面に化粧品が継続的に提供される。
【0033】
第3胴体部230は、第1胴体部210の一側端部、即ち第1胴体部210及び第2胴体部220の境界部分の外周面から環型に突出して、第1胴体200が後述する第2胴体300の内部に一定深さまで流入するように段差の役割を果たす。
【0034】
図2及び図3を参照すると、第2胴体300は円筒形状で、液剤またはゲル状の化粧品が入る化粧品容器である。第2胴体300は、開口部310、収納空間320、及び隔壁330を含む。
【0035】
開口部310は、第1胴体部210と結合されて、収納空間320に満たされた化粧品を第1胴体200側に提供して、塗布ボール100に化粧品を供給する部分であり、第1胴体200と結合する第2胴体300の第1端部に形成されて収納空間320と連結される。
【0036】
開口部310の外周面には後述するキャップ500とねじ結合する第2ねじ山314が形成され、開口部310の内周面には、第1胴体部210に形成された第1ねじ山215とねじ結合する第1ねじ溝312が形成される。
【0037】
開口部310の内側に第1胴体200の第1胴体部210が挿入されてねじ結合し、開口部310の端面に第1胴体200の第3胴体部230が係止するため、外見上開口部310の直径は、第1胴体200の第3胴体部230の直径と同一に形成される。
【0038】
図2を参照すると、収納空間320は、第2胴体300の内部に形成され、隔壁330により第1収納空間322及び第2収納空間324に仕分けられる。第1収納空間322は、隔壁330と開口部310との間に形成され、液体またはゲル状の化粧品が満たされる。
【0039】
第2収納空間324は、隔壁330と第2胴体300の第1端部と対向する第2端部との間に形成されて、後述する振動発生部400が収納される。ここで、第2胴体300の第2端部は、開口されて第2収納空間324が外部に露出し、開口を介して振動発生部400が第2収納空間324に挿入される。
【0040】
隔壁330は、前述したように、第1収納空間322と第2収納空間324との間に形成され、隔壁330の中央には凹溝335が第1収納空間322側に形成される。
【0041】
後述する振動発生部400によって第1収納空間322に満たされた化粧品が振動するのを視認するため、例えば、第2胴体300は透明または半透明な材質で形成される。
【0042】
図2及び図3を再び参照すると、振動発生部400は、第2胴体300の第2収納空間324に結合されて、第1及び第2胴体200、300及び塗布ボール100に振動を与えるもので、振動発生部400は、ケース410、電極部420、振動モーター430、及びスイッチ部440を含む。さらに振動発生部400は、振動伝達部材を含む。
【0043】
ケース410は、内部に収納空間が形成され、第2胴体300の隔壁と対向するケース410の一側面が収納空間と連結される開口が形成された円筒形状で、収納空間の内部に後述する電極部420、振動モーター430、及びスイッチ部440の一部が固定される。
【0044】
ケース410の外周面中央部分には段差412が形成されて第2胴体300の第2端部が段差412に係止する。第2胴体300の隔壁330と対向するケース410の一側面から段差412までのみ、第2胴体300の第2収納空間324に挿入されるため、ケース410の一側面から段差412までの高さは、第2収納空間324の深さと同一である。
【0045】
振動塗布器の外見上段差412から一側面と対向されるケース410の他側面までの直径は、例えば、第2胴体300の直径と同一である。
【0046】
電極部420は、ケース410の収納空間に配置されて振動モーター430に電源を供給するもので、乾電池421、陽極板424及び負極板425を含む。
【0047】
乾電池421は、振動モーター430を駆動するために必要な電源を供給するもので、乾電池421の一側端面に陽極端子422が形成され、乾電池421の側面から他側端まで負極端子423が形成される。
【0048】
陽極板424は、乾電池420の陽極端子422に接触し、後述する振動モーター430の陽極配線に電気的に連結される。
【0049】
負極板425は、乾電池421の負極端子423に接触し、後述する振動モーター430の負極配線に電気的に連結される。
【0050】
振動モーター430は、ケース410の収納空間に固定され、配線を介して電極部420と電気的に連結されて電極部420から発生した電源によって振動を発生する。
【0051】
図示はしなかったが、振動モーター430は、空間が形成されたケース、ケースの内部に回転できるように配置され、電源部から発生する電源によって高速に回転する回転軸、回転軸に偏心するように固定されて振動を発生する回転子、及び回転子と共に発生させた磁場によって回転軸を回転させるマグネットを含む。
【0052】
回転子は、回転軸に偏心するように固定されて、回転軸が回転する時に振動を発生させるウェイト及びマグネットと対応して配置されて、マグネットと共に回転軸を回転させるために必要な磁場を発生させるコイルを含む。
【0053】
スイッチ部440は、電極部及び振動モーターを電気的に結合して振動モーターをオン/オフさせる。スイッチ部440は、スイッチボタン442及びスイッチ板446を含む。
【0054】
スイッチボタン446は、振動モーターを駆動するためにユーザがスイッチ部をオン/オフするボタンであり、ケース410の段差412から突出してケース410の他側面側に延びる。
【0055】
スイッチボタン442の一側端部、即ち段差412と隣接した部分を除いたスイッチボタン442の下端及び側面は、ケース410から分離される。分離したスイッチボタン442は、ケース410の外側方向に持ち上げられ、ケース410の他側面に行くほどケース410の外周面より突出して弾性力を有する。
【0056】
スイッチボタン442の他側端部は、ケース410の収納空間側に折り曲げられる。
【0057】
スイッチ板446は、導電性材質の薄い板で、スイッチボタン442の押圧可否により電極部420と振動モーター430との間をオン/オフさせて、振動モーター430に電源を印加する。スイッチ板446は、スイッチボタン442の下部に配置されて、スイッチボタン442が押圧されると電極部420の負極板425と接触して、電極部420と振動モーター430との間に閉回路を形成する。
【0058】
図2参照すると、振動伝達部材450は、振動モーター430から発生した振動を第2胴体300に伝達して化粧品及び塗布ボール100を振動させる。振動伝達部材450は、振動モーター430の外側面を覆って振動モーター430と接触し、ケース410の収納空間に固定されるが、振動伝達部材450は、第2胴体300の隔壁330と対向するケース410の一側面と振動モーター430との間に配置される。
【0059】
振動伝達部材450において、隔壁330の凹溝335と対応する部分は突出してケース410の開口を介して隔壁330の凹溝335に挿入され、隔壁330に接触して振動モーター430を介して振動伝達部材450に伝達される振動を第2胴体300に伝達する。
【0060】
図1乃至図3を参照すると、キャップ500は、第2胴体300の開口部310側にねじ結合して塗布ボール100に埃等の異物が付着するのを防止し、塗布ボール100表面から化粧品が蒸発されるのを防止する。
【0061】
キャップ500が第2胴体300に結合した時に、塗布ボール100と対向するキャップ500の一側面は、塗布ボール100と対応する曲線状に形成され、キャップ500の内部には塗布ボール100及び第1胴体200を収納するための収納空間が形成される。キャップ500の一側面と対向される他側面は、収納空間と連結されるように開口される。
【0062】
キャップ500の内側面には、キャップ500の内側面から塗布ボール100に向かって突出した円筒形状の漏液防止部510が形成される。
【0063】
漏液防止部510は、キャップ500が第2胴体300に結合される時に塗布ボール100を押し、これによって塗布ボール100は、第1胴体200に形成されたボール挿入部225に形成されて第2胴体300と連結通路役割を果たす開口212を塞ぐ。従って、キャップ500が第2胴体300に結合された時には、塗布ボール100が第2胴体300と連結された開口212を塞いで第2胴体300に収納された化粧品が外部と流出できなくなる。
【0064】
逆に、キャップ500が第2胴体300から分離した時には、漏液防止部510が塗布ボール100を押す力が解放され、これによって塗布ボール100と開口212との間にはギャップが形成され、ギャップを介して第2胴体300に収納された化粧品が塗布ボール100を介してユーザの肌に提供される。
【0065】
第2胴体300の開口部310に形成された第2ねじ山314と対応して、キャップ500の内側面には、第2ねじ山314とねじ結合する第2ねじ溝が形成される。
【0066】
本発明の一実施形態においては、塗布ボールを有する振動塗布器について説明したが、塗布ボールの代わりに化粧品を塗ることができる塗布ブラシを有する化粧品容器にも適用できる。また、化粧品が含まれる化粧品容器を前記図1乃至図3を参照して説明した第2胴体と同じ規格で製造し、振動発生部が挿入できる収納空間が形成されると、いずれの化粧品容器にも振動発生部を取り付けて用いることができる。
【0067】
以上で詳細に説明したところによると、振動塗布器は、化粧品が満たされた化粧品第2胴体に肌との摩擦によって回転しながら化粧品胴体に満たされた化粧品を肌に塗布する塗布ボールと、塗布ボールに振動を与える振動発生部を結合させて、振動によって肌に塗布された化粧品の吸収率を向上することができ、手及び化粧綿等を利用せずに肌に化粧品を塗って吸収させることができ、便宜性を向上できる効果がある。
【0068】
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、これは例示的なものに過ぎず、当分野で通常の知識を有する者であれば、これらから多様な変形及び均等な範囲の実施形態が可能であることを理解するだろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲によって定まらなければならない。
【符号の説明】
【0069】
700 振動塗布器
100 塗布ボール
200 第1胴体
215、314 ねじ山
225 挿入部
300 第2胴体
310 開口部
320 収納空間
330 隔壁
335 凹溝
400 振動発生部
410 ケース
412 段差
420 電極部
430 振動モーター
440 スイッチ部
450 振動伝達部材
500 キャップ
図1
図2
図3