(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6289938
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月7日
(54)【発明の名称】用紙上の大判シート画像の見当合わせ
(51)【国際特許分類】
B41J 2/01 20060101AFI20180226BHJP
B41F 33/00 20060101ALI20180226BHJP
【FI】
B41J2/01 301
B41J2/01 305
B41J2/01 401
B41J2/01 451
B41F33/00 290
【請求項の数】12
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-40594(P2014-40594)
(22)【出願日】2014年3月3日
(65)【公開番号】特開2014-177122(P2014-177122A)
(43)【公開日】2014年9月25日
【審査請求日】2017年2月8日
(31)【優先権主張番号】13/803,311
(32)【優先日】2013年3月14日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596170170
【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン・ビー・ハンター
【審査官】
上田 正樹
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−258845(JP,A)
【文献】
特開2012−091436(JP,A)
【文献】
特開2012−206451(JP,A)
【文献】
特開2009−248480(JP,A)
【文献】
特開2011−126204(JP,A)
【文献】
特開2007−076256(JP,A)
【文献】
特開2009−137040(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01 〜 2/215
B41F 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
大型プリンタ内の大判媒体基材上に画像を正確に生成するための画像見当合わせシステムであって、
レール支持トラックと、
前記大判媒体基材上に画像を配置するデジタル印刷領域と、
前記デジタル印刷領域を通って前記レール支持トラックに沿って移動可能なプラテンカートであって、プラテンカートが前記デジタル印刷領域を通って移動している間、前記デジタル印刷領域は、前記画像を前記大判媒体基材上に配置する、プラテンカートと、
前記プラテンカート上の前記大判媒体基材の位置を取り込み、前記位置を前記デジタル印刷領域に中継するための画像取込装置および画像処理システムであって、前記デジタル印刷領域は、前記プラテンカートが前記デジタル印刷領域を通って移動している間に、前記位置に対応して位置調整され、媒体基材上に画像を正確に配置することを保証する、画像取込装置および画像処理システムと、
を備え、
前記レール支持トラックは、複数の代替ルートを含む閉ループを形成し、前記プラテンカートは、前記閉ループに含まれる前記複数の代替ルートの中のいずれかのルートを通って前記閉ループを循環し、
前記画像取込装置は、前記プラテンカートに対する前記大判媒体基材の位置を取り込む、
画像見当合わせシステム。
【請求項2】
前記画像処理システムは、さらに、用紙上画像補正システムを備える、請求項1に記載の画像見当合わせシステム。
【請求項3】
前記画像取込装置は2次元アレイカメラである、請求項1に記載の画像見当合わせシステム。
【請求項4】
前記画像取込装置はデジタルカメラである、請求項1に記載の画像見当合わせシステム。
【請求項5】
前記デジタル印刷領域は、前記大判媒体基材をマーキングするためのインクジェットアセンブリを含む印刷アセンブリを含む、請求項1に記載の画像見当合わせシステム。
【請求項6】
前記大判媒体基材は、少なくとも40インチ×60インチの寸法のシートである、請求項1に記載の画像見当合わせシステム。
【請求項7】
さらに、前記プラテンカート上に前記大判媒体基材を配置するためのシート充填装置を備える、請求項1に記載の画像見当合わせシステム。
【請求項8】
前記大判媒体基材は、印加された力によって、前記プラテンカート上の位置に保持される、請求項1に記載の画像見当合わせシステム。
【請求項9】
前記大型プリンタは、写真品質印刷に用いられる、請求項1に記載の画像見当合わせシステム。
【請求項10】
画像処理システムを用いて大判媒体基材上に画像を正確に生成する方法であって、
前記大判媒体基材をプラテンカート上に充填することと、
画像取込装置を用いて前記プラテンカート上の前記大判媒体基材の位置を取り込んで、前記プラテンカートに対する前記大判媒体基材の位置を決定することと、
レール支持トラック上での前記プラテンカート上の前記大判媒体基材を、前記大判媒体基材上に画像を配置するように構成されたデジタル印刷領域を通じて搬送することと、
前記画像処理システムを用いて前記デジタル印刷領域に前記位置を中継し、それにより、前記デジタル印刷領域を位置調整して、前記大判媒体基材上での適切な画像生成を保証することであって、前記プラテンカートが前記デジタル印刷領域を通って移動している間、前記デジタル印刷領域は、前記画像を前記大判媒体基材上に配置する、保証することと、
を含み、
前記レール支持トラックは、複数の代替ルートを含む閉ループを形成し、前記プラテンカートは、前記閉ループに含まれる前記複数の代替ルートの中のいずれかのルートを通って前記閉ループを循環し、
前記画像取込装置は、前記プラテンカートに対する前記大判媒体基材の位置を取り込む、
方法。
【請求項11】
前記画像処理システムは、さらに、用紙上画像補正システムを備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記画像取込装置はデジタルカメラである、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、媒体基材上の、特に、大判媒体表面上の画像を正確に転写するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタやコピーなどの文書処理機器は、通過する基材媒体のシートを搬送するためのシステムを備える。機器のスループットを増やすために、搬送システムは、媒体を媒体処理経路に沿って高速で動かすように設計される。搬送システムは、幅の広い搬送ベルトを備えることができ、または、印刷するために、媒体を大型フラットテーブルに対して保持することができる。スループットに悪い影響を及ぼす可能性のある経路の一部は、画像が配置される印刷領域を通る移動範囲である。印刷領域では、シートの移動を正確に制御して出力の高品質化を図ることが重要である。制御された方法で媒体を印刷領域内に、および印刷領域の外に移動させることは、典型的には複雑な転写が要求され、さまざまなステップを必要とする。
【0003】
カラー印刷では、単一の印刷シート上に異なる画像レイヤを重ね合わせるか、またはカラー画像を別々に重ね合わせることを繰り返すことによって、カラー画像を印刷媒体上に生成する。これは、典型的には、後続の画像レイヤが、感光体の後続のパス上に形成され、それぞれが感光体の1回の回転中に異なる画像レイヤを書き込む(単一パス)か、または複数の露光機器を使用することによって、それぞれが異なる感光体上に異なるレイヤを書き込む処理によって実現される。その場合、色の付いた現像画像が感光体から用紙または同様の素材に転写され、トナー画像が、熱および圧力によって固定され(定着)、恒久的なコピーを形成する。
【0004】
通常サイズの媒体基材用に設計された文書処理機器では、媒体基材上の画像の適切な見当合わせは、電荷結合素子(CCD)を使用することで保証される。CCDセンサを使用して、1枚の用紙の縁の位置を検出し、処理経路に沿って用紙を移動させるステアリングローラにその位置を中継する。次いで、ステアリングローラは、用紙の移動を適切に調整し、正確な見当合わせのための適切な位置で、用紙がプリンタによって係合されることを保証する。
【0005】
これは、大判媒体基材に対応する文書処理機器、特に、とりわけ重い(400ポンド超)レール上のプラテンカートを使用する機器およびシステムではほとんど不可能である。これらのプリンタおよびシステムでは、ほとんどの軸で用紙処理経路を調整することによって媒体基材の位置を調整することは、不可能ではなくても、困難である。大判カットシート用高速インクジェットマーキング機器は、現在のシステムを使用する場合、生産量、媒体タイプおよび画像品質に関して特に制約を受ける。また、そのようなシステムは、特にその自動化されたコンポーネントに関連して柔軟性がなく、変更または補正が困難である傾向がある。
【0006】
また、高速インクジェット印刷アセンブリを含む文書処理機器も、前記機器を介して基材媒体シートを搬送するためのシステムを含む。機器のスループットを増やすために、搬送システムは、媒体を媒体処理経路に沿って高速で動かすように設計される。しかしながら、大きさが60インチ×40インチであるようなカットシートなどの大判媒体の搬送は、より困難である可能性がある。大きな媒体を、大きな印刷領域にわたって平らに保持することは、より困難である可能性がある。また、大きな印刷領域にわたって印刷する場合に、画像品質も問題となる可能性がある。
【0007】
現代の大判プリンタは、用紙が固定ヘッドの下を複数回移動する、またはヘッドが用紙の上を複数回移動する多重通過システムを用いる。プリントヘッドとシートとの間の多重通過は、生産を遅速させることによって生産性を下げ、さらにシートを異なる通過で所望される位置において標的にすることの困難さのために画像品質を下げる傾向がある。したがって、プラテンカートに対して媒体基材の位置を適切に把握し、用紙の上に適切な位置で画像を供給するために、プリンタ出力での基材位置も適切に調整するようシステムを位置づけることが重要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、画像を媒体基材上に正確に転写して、高品質の出力を可能にするための媒体搬送システムおよび方法を提供することが望ましいであろう。
【0009】
そのため、本明細書では、大型プリンタで大判媒体基材上に画像を正確に生成するための画像見当合わせシステムを提供する。画像見当合わせシステムは、レール支持トラック、印刷領域、およびレール支持トラックに沿って前記印刷領域を通って移動可能なプラテンカートを備える。画像見当合わせシステムはまた、画像取込装置および画像処理システムも備える。画像取込装置および画像処理システムを使用して、プラテンカート上の媒体基材の位置を取り込み、印刷領域にその位置を中継する。それにより、その位置に対応するために位置調整をして、媒体基材上の画像を適切に再現することを保証する。
【0010】
一実施形態において、見当合わせシステムの画像処理システムは、少なくとも1つの送信器と、少なくとも1つの受信器とを含むデジタル信号中継システムを備える。画像取込装置は、中継システムを使用して、プラテンカートでの媒体基材の位置を、印刷領域と制御可能に係合する受信器に送信する。他の実施形態において、画像処理システムは、さらに、用紙上画像見当合わせ補正システムを備える。一実施形態において、用紙上画像見当合わせ補正システムは、多段階調高位置づけ可能画像経路電子見当合わせまたは画像見当合わせエラー制御技術の一方である。
【0011】
他の実施形態において、画像取込装置は、2次元アレイカメラである。他の実施形態において、画像取込装置は、デジタルカメラである。さらに他の実施形態において、印刷領域は、媒体基材をマーキングするためのインクジェットアセンブリである、印刷アセンブリを含む。
【0012】
さらなる実施形態において、画像見当合わせシステムが意図する媒体基材は、少なくとも40インチ×60インチの寸法のカットシートである。他の実施形態において、画像見当合わせシステムは、さらに、シート装填装置を備え、プラテンカートに媒体基材を配置する。さらに他の実施形態において、媒体基材は、印加された力によってプラテンカート上の定位置に保持される。
【0013】
また、本明細書では、大判媒体基材上の画像を正確に生成する方法を開示する。本方法は、大判媒体基材をプラテンカート上に装填することと、画像取得装置を用いてプラテンカート上の媒体基材の位置を取り込んでプラテンカートに対する媒体基材の位置を決定することと、レール支持トラック上でのプラテンカート上の大判媒体基材を、印刷領域を通じて搬送することと、画像処理システムを用いて印刷領域にその位置を中継し、それにより、印刷領域を位置調整して、大判媒体基材上での適切な画像生成を保証することとを備える。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、開示する技術の一態様による媒体印刷システムの透視図である。
【
図2】
図2は、開示する技術の一態様による媒体印刷システムの端面図である。
【
図3】
図3は、開示する技術の一態様による印刷領域および搬送スレッドの拡大透視図である。
【
図4】
図4は、開示する技術の印刷システムのワークフローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
これらの例示的な実施形態について図面を参照してさらに詳細に説明する。
【0016】
本明細書で使用する場合、「画像データ」または(「デジタル画像」)は、データのグループを、確立された手段を通じて、画素カラー値に変換する画像入力機器によって受け取られたデータを意味する。画像データは、原稿の理想的な表現を表す。
【0017】
本明細書で使用する場合、「画像経路」は、画像処理システムの経路であると理解され、第1の端では、画像の画素またはデータ構造を受け取り、そこで1つまたは複数の動作を実行することによって画素を処理し、処理された画像データを、画像経路内の印刷エンジンなどの1つまたは複数の機器に提供する。さらに、画像経路は、印刷システムのさまざまな機器制御機能を組み込むか、印刷システムのさまざまな機器制御機能と通信する。複雑なマルチ機能機器では、画像経路内の電子見当合わせ処理は、画像の縮小、拡大、ならびに/もしくは画像の挿入/もしくは画像からの/画像への画素列/行の全体もしくは一部の除去による歪みに起因するIOP見当合わせにおけるエラーを補償する。この電子見当合わせ処理はまた、画像全体を処理方向またはクロス処理方向にシフトし、画像を用紙に並べることを可能にする。
【0018】
本明細書で使用する場合、「画像処理システム」は、画像入力機器から受け取った文書の画像データを処理するためのハードウェアまたはソフトウェアシステムを意味する。画像処理システムは、複雑な文書再現システムの画像経路内にあることが好ましく、さらに、色管理システムのさまざまな態様を組む込むことが可能である。本方法のさまざまな実施形態は、画像経路内に配置された画像処理システムを対象とする。画像処理システムは、IOP見当合わせエラーに関する測定値を受け取る際に、デジタル画像内の画素を操作し、画像が用紙に対して所望の位置に印刷されるよう、位置エラーに対して補償をすることができる。
【0019】
本明細書で使用する場合、「媒体基材」または「シート」は、画像を配置することができる基材を意味する。そのような媒体基材は、これらに限定されないが、用紙、トランスペアレンシー、羊皮紙、フィルム、布地、プラスチック、写真紙、段ボール、または情報もしくはマーキングを可視化する、ならびに/もしくは再現することができる他のコーティングされた基材、もしくはコーティングされていない基材を含むことができる。
【0020】
本明細書で使用する場合、「大判媒体基材」は、8.5×11インチ規格、またはA4紙規格よりも大きい媒体基材を意味する。好適な実施形態では、大判媒体基材は、40×60インチである。
【0021】
本明細書で使用する場合、「印刷領域」は、画像を媒体基材に配置する媒体処理経路内の位置を意味する。印刷領域は、プリンタ、印刷アセンブリ、または印刷システムに含むことができる。
【0022】
そのようなプリンタ、印刷アセンブリ、または印刷システムは、静電帯電パターンを使用して情報を記録ならびに再現することによって基材上に画像を形成することを意味する「電子写真法」を使用してプリントアウトを生成することができ、情報を記録ならびに再現するために帯電板上に樹脂粉末を使用することを意味する「乾式写真複写法」を使用することができ、または、プリントアウトを生成するために、インクジェット処理、液状インク処理、固形インク処理などの他の適切な処理を使用することができる。また、印刷システムは、単色またはカラー画像データのいずれかを印刷および/または処理することができる。
【0023】
本明細書で使用する場合、「媒体入口ステーション」は、媒体シートが、処理経路の一方から処理経路の他方に搬送される媒体処理経路内のある位置を意味する。
【0024】
本明細書で使用する場合、「プラテンカート」は、媒体搬送機器、または媒体基材を横向きに支持し、媒体処理経路に沿って媒体基材を移動させる機器である。そのような媒体搬送機器には、媒体基材シートをその上で直接支持するためのプラテン、またはスレッドを保持するフレームを備える。本明細書に記述されるようなカートまたは媒体カートは、レール上を走るスレッド、トラックと転がり係合するホイールを有する運搬装置、他の可動担体構造体および/またはこれらの任意の組み合わせを含むことが可能である。
【0025】
本明細書で使用する場合、「用紙上画像見当合わせ」すなわち「IOP見当合わせ」は、パターンがマークされた媒体の1つまたは複数の位置に関して、ドットなどの幾何学形状のパターンもしくは集まりを識別し、適切に再現することを保証する測定、較正、および処理を意味する。したがって、IOP見当合わせは、媒体基材上の画像を正確に印刷することに関する。
【0026】
本明細書で使用する場合、「見当合わせシステム」は、基材上に画像を塗布するために基材がデジタル文書再現システムを通過する際の印刷処理に関して媒体基材を適切に位置決めするために使用される処理および関連するハードウェアならびにソフトウェアを意味する。
【0027】
能動見当合わせシステムでは、シートは、シート歪み、横方向オフセット、および処理エラーを算出するセンサアレイ上を通過する。シートは、印刷領域、または画像をシートに溶融定着する定着器を通過する。溶融定着プリントが第2の印刷エンジンを通過することで(または、両面印刷のために同じ印刷エンジンに戻ることで)、用紙の脱水が起こる可能性があり、結果として、歪みの原因となる可能性がある。歪みは、2つの印刷エンジンにおいて印刷された画像部分の位置ずれを引き起こす可能性があり、2つのエンジン(または、2つの側面)の間で完璧な移動および傾き見当合わせを行っても、位置ずれにより生成される画像の乱れは、それでもなお、知覚可能である可能性がある。したがって、印刷エンジン(または、2つの側面)の間での画像処理見当合わせ動作は、デジタル画像上で実行され、シートがこれまでの印刷エンジン(または、第1の側面)によって印刷された画像と見当合わせされることを保証する。そのような処理において、第1の印刷エンジンによってシート上に(または、第1の側面上に)印刷された画像は、画像感知ユニットによって感知される。画像検知ユニットは、電荷結合素子(CCD)アレイ、例えば、全幅アレイ(もしくは、撮像バー)またはオフラインスキャナを含む任意の種類の電子センサを備えることができる。CCDまたは全幅アレイは、典型的に、フォトサイトの1つまたは複数の線形アレイを備え、各線形アレイは、1つまたは複数の色に対して高感度とすることができる。典型的に、全幅アレイは、3行の近接配置された光センサ素子(フォトサイト)の上側に、赤、緑、および青などの少なくとも3つの異なる色のフィルターを組み込み、画像に対応する電気出力信号をもたらす。典型的に、撮像バーは、多数の独立した撮像チップを突き合わせる縁部によって形成され、それぞれが、複数の微細で近接配置されたフォトサイトを有する。参照特徴の感知位置を有することにより、第2の印刷エンジン(または、側面)内のデジタル画像を処理し、見当合わせ動作のために十分な位置および方向を提供する制御器を介してこれまでの印刷画像との適切な見当合わせを保証することができる。本処理は、画像経路内の各印刷エンジン(または、各側面)に対して繰り返される。各カラー印刷エンジンがCMYKなどの異なる色で媒体基材をマークする4色カラープリンタでは、測定値は、第1の印刷エンジン(または、第1の側面)の出力で取得され、補正量は、制御器ユニットによって第2の印刷エンジン(または、第2の側面)に提供され、適切な見当合わせを保証する。次いで、第2の印刷エンジンの出力が測定され、機器制御器などによって第3の印刷エンジンに補正が適用される。CHIPERなどの電子見当合わせ処理を、各印刷エンジン間の画像経路で使用することができ、補償量を、次の印刷エンジンによって次の着色剤層の印刷に先だって画像に適用することができる。第2の印刷エンジンはまた、上記の説明においては、側面2上に印刷するためにシートを反転した後にシートを戻す場合と同じ印刷エンジンを意味することができる。その場合では、電子見当合わせ補償は、側面1から側面2への見当合わせエラーを減らすために適用することができる。
【0028】
図1を参照すると、印刷アセンブリ内で媒体基材シートを処理するための装置および画像見当合わせシステム100が示される。シート処理装置100は、大判カットシート用紙の高速インクジェットマーキングを、生産量速度および品質を向上させさらにシート/画像サイズ、媒体タイプおよび画像品質に関する制限をなくすることができる自動化における柔軟さで処理することに適する。装置100は、1つまたは複数のプラテンカート80を運搬するように設計されるモジュール式レール支持トラック40を含む。プラテンカート80は、レール支持トラック40に沿って移動可能であって、媒体基材シート5を処理方向Pに運搬する。媒体基材5は、カートが、レール支持トラック40のさまざまなルートR
1、R
2のうちの1つまたは複数を含む処理経路の1つまたは複数の部分に沿って移動する際にプラテンカート80のシートプラテン82上に保持される。シートの供給装置10は、装填装置92がプラテンカート80上へシートを装填し、それにより、シートが印刷領域20または他のシートマーキングもしくは処理ステーションに向かって運搬され得るように設けられることが可能である。図示されている他の2つのシート処理ステーションは、シートインバータ94と、装置100から処理シート11を取り出して集めるための取出し機構96とを含む。
【0029】
画像取込装置15を使用して、装置100および印刷システム全体で用紙上の画像の適切な見当合わせを保証する。画像取込装置は、プラテンカート上の媒体基材の位置を特定し、プリンタが媒体基材上に画像を正確に配置することを可能にする。画像取込装置はカメラとすることができる。好適な実施形態では、画像取込装置はデジタルカメラである。
【0030】
画像取込装置15は、
図1で17として代表的に示した画像処理システムに画像を送信、または中継する。画像処理システム17内の送信器は、画像を受信器に送信し、画像は、画像処理システム17を通過した後、印刷領域20によって最終的に受け取られる。本処理を示すフローチャートは、
図4でより詳細に示す。
【0031】
通常サイズの媒体基材用に設計された文書処理機器では、媒体基材上の画像の適切な見当合わせは、電荷結合素子(CCD)を使用することで保証される。CCDセンサを使用して、1枚の用紙の縁の位置を検出し、処理経路に沿って用紙を移動させるステアリングローラにその位置を中継する。次いで、ステアリングローラは、用紙の移動を適切に調整し、正確な見当合わせのための適切な位置で、用紙がプリンタによって係合されることを保証する。
【0032】
これは、大判媒体基材に対応する文書処理機器、特に、とりわけ重い(400ポンド超)レール上のプラテンカートを使用する機器およびシステムではほとんど不可能である。これらのプリンタおよびシステムでは、ほとんどの軸で用紙処理経路を調整することによって媒体基材の位置を調整することは、不可能ではなくても、困難である。大判カットシート用高速インクジェットマーキング機器は、現在のシステムを使用する場合、生産量、媒体タイプおよび画像品質に関して特に制約を受ける。また、そのようなシステムは、特にその自動化されたコンポーネントに関連して柔軟性がなく、変更または補正が困難である傾向がある。
【0033】
プラテンカート、すなわちスレッド上の媒体基材の位置決めは、スレッド上の媒体基材の位置を決定することが困難であるために重要であり、したがって、正確な画像見当合わせのためにプリンタを位置決めする。これは主に、媒体基材が印刷アセンブリに装填される方法の性質のためである。
図2は、処理経路と一致するルートを1つしか含まない、印刷アセンブリにおいて媒体基材を装填するシート装填装置95を含む大判シートを処理するための装置102を示す。また、装置102は、シート取出し装置としても機能するシート装填装置95を備える。シート装填装置95は、機械的アームを使用してシート5を把持し、さらにこれをプラテンカート80上へ位置づけ、またはプラテンカート80から取り出す。シート装填装置95は、
図1に示される自動アーム92、94、96と同様である。このような自動ロボットアーム92、94、95、96は、真空吸引、グリッパまたは大判基材媒体シートを把持してある位置から別の位置へ移動させるための他の既知手段を使用することができる。昇降式給紙装置または材料処理システムなどの代替的な自動および/またはロボットシステムを使用してもよい。また、ピック/プレース装填および手動装填をシステムに組み込むことも可能である。
【0034】
記載したようにシート装填装置を使用した結果として、プラテンすなわちスレッド上の媒体基材の正確な位置は決定することが困難である。この不確かさにより、精密な見当合わせを保証することが困難となる。従来の手法は、真空スレッド上におおよその位置でシートを位置づけ、画像操作によって適切なIOP性能を実現することである。
【0035】
本発明は、例えば、デジタルカメラによって画像を取り込むと、スレッドに対する用紙の正確な位置を決定するよう処理する。スレッドは、レールによって制御されるような極めて正確な方式で移動するため、スレッド上の用紙の相対位置が分かると、画像位置を正すために画像経路に補正をすることができる。このことは、高解像度ヘッドを使用する写真印刷で特に有利である。スレッドの印刷ヘッドに対する相対位置は、典型的に、±1ミクロン以内であることが知られている。
【0036】
上記のように、(これらに限定されないが)CHIPERやIRECTなどの画像補正および操作ルーチンを使用して、画像を正確に用紙に再配置および/または大きさ変更することができる。そのような処理は米国特許第2010/0309526号に開示され、参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0037】
レール支持トラック40により画定される閉ループ処理経路内では、媒体基材シート5に適用するための任意数の他のステーションを設けることができる。例えば、用紙クリーニングエレメント、インク硬化エリアおよびシート印刷ならびに/もしくはマーキングシステムを構成する他のさまざま機能などの追加的な印刷領域を含むことができる。レール支持トラック40がモジュール構造であることを考えれば、これらの追加的な機能/特徴は、要求に応じてシステム100に交換可能式に追加される、またはシステム100から取り外されることが可能である。
【0038】
最終的に、レール支持トラック40は1つの閉ループへと組み立てられ、プラテンカート80がトラック40を回って循環することを可能にする。例えば、供給装置10からのシートは、装填機構92によってカート80上へ装填することが可能である。その後、媒体カートは、印刷領域20を通って処理方向P沿いにシート5を運搬する。カート80がシャトル部分45に到達すると、カートは、2つのルートR
1、R
2のうちの一方に対して横方向へ運搬される。このようにして、トラック40は、媒体経路を形成するループ式レールシステムを提供する。本明細書で使用する場合、レール支持トラックに関する「ループ」または「閉ループ」という用語は、トラックに沿って始点から分岐し、さらに後にこの始点へ戻る経路を意味する。ループは、代替ルートR
1、R
2を有することが可能であるが、共通の開始位置へと戻る進路をとることが好ましい。このようにして、トラック40に沿って移動するプラテンカート80は、トラック40の1つまたは複数の部分に沿って再循環することができる。
【0039】
開示する技術の一態様は、印刷領域20において、1回の横方向通過で画像を配置するインクジェット印刷を用いる。
図3は、
図1の印刷領域20を示すレリーフ図を示す。図のように、マーキングカート80は基材媒体シート5を運搬していて、処理経路沿いにシート5の前縁がマーキング領域20へまさに進入しようとする場所まで達している。シート5は、次に、プリントヘッド25の下を一定速度で一旦通過する。印刷ヘッドは、印刷アセンブリ、またはインクジェットアセンブリ内に配置される。用紙が通過するにつれて、用紙上へ画像パネルが印刷される。このようにして、インクジェットプリントヘッド25はクロス処理方向へシート5を横断して移動し、好ましくは1回の通過で画像を配置する。これにより、特に、カートがマーキング領域においてその画像を受け取るために停止または減速する必要がないことに鑑みて、高いスループットまたは生産速度を可能となる。さらに、千鳥配列された少なくとも2列の別々の同色プリントヘッド25を設けることにより、単一通過の画像転写が可能となる。そのようなペアにされた8列の千鳥配列は、処理経路にわたって横方向に延びて示され、それにより、インクジェット印刷アセンブリは、その印刷範囲の横方向範囲全体をカバーするためにクロス処理方向いっぱいに移動する必要がない。したがって、プリントヘッド25は、横方向動作の短いバーストのみを含む1回の横方向通過で画像を転写することができる。マーキング領域20には8色構造が示されているが、本明細書における開示によれば、これより少ない、または多い数のインクジェットヘッドおよび/または色をマーキング領域に使用可能であることが理解されよう。本明細書に開示された技術の一態様によれば、モジュール式アセンブリには、任意数の色および硬化ステーションを組み込むことが可能である。
【0040】
プラテンカート82に印加した力、すなわち、用紙押さえ力は、1つまたは複数の既知の技術を介して有効化すること可能である。例えば、真空圧をシートの底側から与えることができ、機械的把持フィンガが用紙周囲へ圧力を加える可能性もあり、または静電粘着力が使用される可能性もある。さらに、システム内での印刷ヘッド間隙の検出および補正を有効化することもできる。印刷セルの上流側には、媒体の高さ、平坦度および縁反りを検出するためのセンサアレイが位置づけられる。この方策は、印刷ヘッドへの突っ込みを防止して、媒体画像品質を用紙間隙に対する正しい印刷ヘッドとの関連で保証する。
【0041】
図4を参照して、本発明の画像経路および画像処理システムを示すフローチャートを示す。第1のステップでは、画像取込装置15は、プラテンカート80上の媒体基材5の位置を検出する。次いで、画像取込装置15は、画像の位置を、画像処理システム17に送る。次いで、当分野で既知のように、用紙上画像補正システムを使用して、印刷領域の調整をして、適切な用紙上画像見当合わせを実現する。
【0042】
開示する技術の別の態様は、特に、約62インチ×42インチの用紙サイズを処理する能力で60インチ×40インチの画像領域に対応することができる、大判基材媒体シートの処理に関する。しかしながら、本明細書に開示するシステムの利点が、より大きなシートに加えて、より小さい用紙サイズにも対応できることにある点について理解されたい。また、本システムは、希望であれば、さらに大きな用紙サイズを処理するように設計することも可能である。大判の基材媒体カットシートを処理するためのプラテンの使用は、アクリルガラス(PMMA)、キャンバス、壁紙、積層板、厚紙、金属、アルミニウムなどの多基材材料上への印刷を導入するオプションを提供する。このようにして、ユーザインタフェースから操作されるシステム制御器は、システムがさまざまなタイプの基材またはさまざまな寸法の基材に適応し、さらに対応することを可能にする。また、プラテンカート80またはトラック40は、基材の厚さを検出するためのセンサ(図示せず)も含むことが可能である。シートの厚さを測定することに加えて、そのようなセンサは、シートの前縁がプラテン82から離れて持ち揚げられたかどうかを検出することも可能である。シート前縁の高さまたはシートの厚さを自動的に測定することにより、印刷ヘッドとシートとの間の間隙を自動的に調整することができる。これにより、不意にシートが直接印刷ヘッドに衝突することを防止することが可能となる。