【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成26年度、総務省、「スライサブルな超100Gイーサネットシステムを実現するための大規模プログラマブル光ネットワークの研究開発」委託研究 産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記決定する工程では、光パケット信号を伝送するための回線の設定に使用されていない状態にあり、かつ、それまでにノード装置間の接続状態を確認するために使用されていない第1のノード装置を、前記送信させる工程で使用する第1のノード装置に決定する
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
前記方法は、前記制御装置が、前記複数のノード装置のそれぞれから、各ノード装置が有する送信及び受信ポートを示す情報を含むノード情報を、前記制御網を介して取得する工程、を更に含み、
前記特定する工程では、前記光ラベルを検出した第2のノード装置から前記制御網を介して受信した情報と、前記ノード情報とに基づいて、前記光パケットスイッチネットワークにおけるノード装置間の接続状態を特定する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
前記特定する工程では、前記光ラベルを検出した第2のノード装置から、前記光ラベルが検出された受信ポートを示す情報が通知されると、前記ノード情報が示す前記第1のノード装置の送信ポートと、前記通知された情報が示す第2のノード装置の受信ポートとが接続されていることを特定する
ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
ノード装置間の接続状態を確認するために使用すべき送信ポートが存在する場合とは、前記光ラベルを検出した第2のノード装置が有する送信ポートのうちで、それまでにノード装置間の接続状態を確認するために使用されていない送信ポートが存在し、かつ、当該送信ポートが使用可能である場合に相当することを特徴とする請求項7に記載の方法。
前記特定する工程では、前記光ラベルを検出した第2のノード装置が前記スイッチング処理を実行可能であると、当該第2のノード装置から通知される情報が示す送信ポートと、前記スイッチング処理によって前記光ラベルを次に検出した第2のノード装置から通知される情報が示す受信ポートとが接続されていることを特定する
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
光伝送路を介して光パケット信号を伝送可能な光パケットスイッチネットワークに含まれる複数のノード装置と、前記複数のノード装置を、制御網を介して制御可能な制御装置とを備えるシステムであって、
前記複数のノード装置は、光パケット信号を生成して他のノード装置に送信する第1のノード装置と、受信ポートを介して受信した光パケット信号を、送信ポートを介して他のノード装置に送信するスイッチング処理を実行する少なくとも1つの第2のノード装置と、を含み、
前記第1のノード装置は、
前記制御装置からの要求に従って、ノード装置間の接続状態の確認用の光ラベルを付与した光パケット信号を生成し、光伝送路を介して送信する送信手段、を備え、
前記第2のノード装置は、
光伝送路を介して他のノード装置から受信した光パケット信号から前記光ラベルを検出する検出手段と、
前記光ラベルが検出されると、前記光ラベルが検出された受信ポートを示す情報を、前記制御網を介して前記制御装置に通知する第1の通知手段と、
前記光ラベルが検出され、かつ、前記スイッチング処理を実行可能であれば、前記光ラベルが付与された光パケット信号の前記スイッチング処理を実行するとともに、当該光パケット信号の送信元となる送信ポートを示す情報を、前記制御網を介して前記制御装置に通知する第2の通知手段と、を備え、
前記制御装置は、
前記第1のノード装置に、前記光ラベルを付与した光パケット信号を生成し、光伝送路を介して送信するよう要求する要求手段と、
前記光ラベルを検出した前記第2のノード装置から通知される、前記光ラベルが検出された受信ポートを示す情報と、当該第2のノード装置が前記スイッチング処理を実行可能である場合に、前記光ラベルが付与された光パケット信号の前記スイッチング処理を実行する際に当該第2のノード装置から通知される、当該光パケット信号の送信元となる送信ポートを示す情報とを、前記制御網を介して受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された情報に基づいて、前記光パケットスイッチネットワークにおけるノード装置間の接続状態を特定する特定手段と、を備える
ことを特徴とするシステム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、実施形態の説明に必要ではない構成要素については図から省略する。また、以下の実施形態は例示であり、本発明を実施形態の内容に限定するものではない。
【0014】
<光パケットスイッチネットワークの構成例>
図1は、本発明の一実施形態に係る、複数のノード装置を含む光パケットスイッチネットワークと、当該複数のノード装置を制御可能なネットワークコントローラとを備える光通信システムの概略的な構成例を示す図である。光パケットスイッチネットワーク10は、複数のノード装置を含み、ノード装置間で、光伝送路14を介して光パケット信号を伝送可能である。光パケットスイッチネットワーク10は、複数のノード装置として、1つ以上の光送受信器12と、1つ以上の光パケットスイッチ(SW)ノード13とを含む。
【0015】
光送受信器12は、光送受信器を備えるノード装置であり、光パケットスイッチノード13は、光パケット交換(スイッチング)処理を実行可能な光パケットスイッチを備えるノード装置である。本実施形態では、光送受信器12は、光パケット信号を生成して他のノード装置に送信する第1のノード装置の一例であり、光パケットスイッチノード13は、受信ポートを介して受信した光パケット信号を、送信ポートを介して他のノード装置に送信するスイッチング処理を実行する第2のノード装置の一例である。光パケットスイッチネットワーク10には、光送受信器12及び光パケットスイッチノード13がそれぞれ何台設けられてもよい。光伝送路14は、光ファイバ及び光信号増幅器によって構成され、当該光伝送路14を介して接続されているノード装置間で光信号を伝送するために用いられる。
【0016】
光パケットスイッチネットワーク10は、更に、
図1において点線で示す回線で構成される制御管理網(制御網)を介して複数のノード装置(光送受信器12及び光パケットスイッチノード13)と接続されたネットワークコントローラ(制御装置)11を更に含む。ネットワークコントローラ11は、制御管理網を介して、光パケットスイッチネットワーク10内の各ノード装置を制御する機能を有する。なお、制御管理網は、有線及び無線を問わず、制御信号を伝送可能な通信網であればよい。
【0017】
光送受信器12は、光パケット信号を送受信可能な光送受信器を備えるノード装置である。光送受信器12は、送信すべき光パケット信号に任意のラベル情報(光ラベル)を付与することが可能である。ここで、
図2は、光送受信器12によって生成される光パケット信号の構成例を示す図であり、一般的な光パケット信号の構成(非特許文献1)に相当する。光パケット信号20は、ヘッダ21及びペイロード22で構成される。ペイロード22の前後には、光パケットスイッチノード13に到着する光パケット信号20のタイミングのずれに対処するための、ガードタイムが設けられる。
【0018】
ペイロード22は、ユーザのデータが収容される部分であり、光パケット信号の大部分を占めている。ヘッダ21は、以下のような複数のフィールドを有する。
・「同期」:パケット信号の区切り表示と同期ビットを示す情報を含むフィールド。
・「送信元ラベル」:送信元のアドレスを示す情報を含むフィールド。
・「発信先ラベル」:送信先のアドレスを示す情報を含むフィールド。
・「種別」:パケットの種別と当該パケットが運ぶペイロードの種別及び優先度を示す情報を含むフィールド。
・「シーケンス番号」:順序が乱れて到着したパケットを正しい順序に並べ直すためのパケットシーケンス番号を示す情報を含むフィールド。
・「運用管理保守機能」:運用管理保守のために用いられるフィールド。(現時点では標準化された機能は存在しない。)
・「将来用予約バイト」:将来使用するための空き領域として設けられたフィールド。
・「ヘッダ誤り訂正符号」:ヘッダ21部分の誤り訂正用の情報を含むフィールド。
【0019】
光パケットスイッチノード13は、それぞれが光伝送路14に接続された1つ以上の受信ポート(入力ポート)及び1つ以上の送信ポート(出力ポート)を備え、受信ポートを介して他のノード装置(光送受信器12または光パケットスイッチノード13)から受信した光パケット信号のスイッチング処理を実行するノード装置である。ここで、スイッチング処理とは、(複数の受信ポートのうちの1つの)受信ポートを介して受信した光パケット信号を、(複数の送信ポートのうちの1つの)送信ポートを介して他のノード装置に送信する処理に相当する。
【0020】
光パケットスイッチノード13は、受信した光パケット信号に含まれるラベル情報を読み取る機能を有する。光パケットスイッチノード13は、受信した光パケット信号から読み取ったラベル情報に応じて送信ポートを切り替えて、当該光パケット信号を出力することによって、スイッチング処理を実行する。なお、光パケットスイッチノード13は、事前に決められた規則(スイッチングテーブル)に従って、光パケット信号を出力する送信ポートを切り替える。スイッチングテーブルには、例えば、ラベル情報=Aの場合には送信ポートA、ラベル情報=Bの場合には送信ポートBを出力ポートとして選択すべきことが定められる。
【0021】
本実施形態では、
図2に示すような一般的な光パケット信号の構成を利用して、光パケット信号のラベル情報(具体的には、「送信先ラベル」フィールドに格納されるアドレス)に基づいてノード装置間の接続状態を確認する。
【0022】
具体的には、ネットワークコントローラ11が、光送受信器12に、ノード装置間の接続状態の確認用の光ラベルを付与した光パケット情報を生成させ、光伝送路を介して送信させる。光パケットスイッチノード13のそれぞれは、光伝送路を介して他のノード装置から受信した光パケット信号から、確認用の光ラベルを検出すると、当該光ラベルが検出された受信ポートを示す情報を、ネットワークコントローラ11に通知する。更に、その光パケットスイッチノード13がスイッチング処理を実行可能である場合には、確認用の光ラベルを付与した光パケット信号のスイッチング処理を行い、送信元となる送信ポートを示す情報を、ネットワークコントローラ11に通知する。ネットワークコントローラ11は、光パケットスイッチノード13から通知された情報に基づいて、光パケットスイッチネットワーク10におけるノード装置間の接続状態を特定する。
【0023】
本実施形態では、このような処理によって、手作業に依存することなく、ノード装置間の接続状態を確認できるようにする。また、光パケット信号の送受信器として既にネットワーク内に配置されているものを利用可能にすることで、各ノード装置に光送受信器を新たに設ける必要なしに、ノード装置間の接続状態を確認できるようにする。
【0024】
<ノード装置間の接続状態の確認処理>
次に、
図3及び
図4を参照して、光パケットスイッチネットワーク10において実行される、ノード装置間の接続状態の確認処理についてより具体的に説明する。
図3は、ネットワークコントローラ11によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。また、
図4は、光パケットスイッチネットワーク10内の各装置によって実行される処理に関するシーケンス図である。なお、
図4では、光パケットスイッチネットワーク10内に2台の光送受信器12−1,12−2、及び2台の光パケットスイッチノード13−1,13−2が存在する場合を一例として示すとともに、
図3の各ステップとの対応関係を示している。
【0025】
まずS31で、ネットワークコントローラ11は、制御管理網を介して、光パケットスイッチネットワーク10内の各ノード装置にノード情報要求を送信して、光パケットスイッチネットワーク10内の各ノード装置が有する情報(ノード情報)を取得する。具体的には、ネットワークコントローラ11は、各光送受信器12及び各光パケットスイッチノード13が有する情報(ノード識別子,ポート番号)を取得して記憶する。このように、ノード情報は、各ノード装置が有する送信ポート及び受信ポートを示す情報を含む。
【0026】
次にS32で、ネットワークコントローラ11は、光パケットスイッチネットワーク10に含まれる光送受信器12のうちで、ノード装置間の接続状態を確認するために使用する光送受信器(
図4では光送受信器12−1)を選択(決定)する。ここで、ネットワークコントローラ11は、光パケット信号を伝送するための回線の設定に使用されていない(サービスに使用されていない)状態にあり、かつ、それまでにノード装置間の接続状態を確認するために使用されていない光送受信器を選択しうる。このようにして、接続状態の確認用の光ラベルが付与された光パケット信号を送信させる光送受信器12が決定される。
【0027】
なお、S32では、このような光送受信器が複数存在する場合には、例えば、より若番のノード識別子に対応する光送受信器を選択してもよい。また、光送受信器が複数の送信ポートを有する場合、より若番のポート番号に対応する送信ポートを選択してもよい。また、ノード装置間の接続状態を確認するために既に使用したことがある光送受信器であっても、光パケットスイッチネットワーク10の構成が変化した場合には、接続状態をあらためて確認するために、そのような光送受信器を選択してもよい。
【0028】
次にS33で、ネットワークコントローラ11は、選択した光送受信器(光送受信器12−1)に、接続状態の確認用のラベル情報(光ラベル)を有する光パケット信号の送信要求(
図4の信号送信要求)を送信する。ネットワークコントローラ11から信号送信要求を受信した光送受信器12は、受信した要求に従って光パケット信号を生成し、光伝送路14を介して送信する。なお、光送受信器12は、複数の送信ポートを備える場合、受信した要求で指定された送信ポートから光パケット信号を送信する。
【0029】
本実施形態では、接続状態の確認用の光ラベルとして、光パケット信号の送信元を示すために使用可能なアドレスのうちで、光パケットスイッチネットワーク10において使用されていないアドレスが使用される。即ち、光パケットスイッチネットワーク10内で回線設定のために使用されていない、接続状態の確認用の固有のアドレスが、そのような光ラベルとして使用される。当該固有のアドレスは、ネットワークコントローラ11から各ノード装置(光送受信器12及び光パケットスイッチノード13)に予め通知されていてもよいし、各ノード装置に予め設定されていてもよい。これにより、光パケットスイッチノード13が、光伝送路14を介して受信した光パケット信号からこのような光ラベルを検出(即ち、接続状態の確認用の光パケット信号の受信を検出)することが可能になる。
【0030】
その後、S34で、ネットワークコントローラ11は、光パケット信号から接続状態の確認用の光ラベルを検出した光パケットスイッチノード13(
図4では光パケットスイッチノード13−1)から、受信ポート情報を検出通知として受信する。受信ポート情報は、検出通知の送信元の光パケットスイッチノード13に対応するノード識別子と、接続状態の確認用の光ラベルが検出された受信ポートを示す受信ポート番号と、検出された光ラベルを示すラベル情報とを含む。ネットワークコントローラ11は、受信した受信ポート情報に基づいて、ノード装置間の接続状態を確認(特定)し、ノード装置の接続関係を記憶する。例えば、ネットワークコントローラ11は、ノード情報が示す、光送受信器12−1の送信ポート(ノード識別子A,ポート番号B)と、受信ポート情報が示す、光パケットスイッチノード13−1の受信ポート(ノード識別子C,ポート番号D)とが接続されていることを記憶する。
【0031】
次にS35で、ネットワークコントローラ11は、接続状態の確認用の光ラベルを検出した光パケットスイッチノード13(
図4では光パケットスイッチノード13−1)について、当該光ラベルを有する光パケット信号のスイッチング処理が可能であるか否かを判定する。即ち、ネットワークコントローラ11は、光パケットスイッチノード13において、接続状態の確認用の光ラベルが検出された受信ポートからいずれかの送信ポートへの、当該光ラベルを有する光パケット信号のスイッチング処理が可能であるか否かを判定する。具体的には、
図4に示すように、ネットワークコントローラ11は、光パケットスイッチノード13−1にスイッチング可否確認要求を送信する。光パケットスイッチノード13−1は、当該要求を受信すると、スイッチング処理が可能か否かを確認する。
【0032】
光パケットスイッチノード13(
図4では
図4では光パケットスイッチノード13−1)は、所定の判定基準に基づく判定の結果、光パケット信号のスイッチング処理が可能であると判定した場合、スイッチング処理が可能であることを示すスイッチング可否通知をネットワークコントローラ11に送信する。一方、光パケットスイッチノード13は、所定の判定基準に基づく判定の結果、光パケット信号のスイッチング処理が不可能であると判定した場合、スイッチング処理が不可能であることを示すスイッチング可否通知をネットワークコントローラ11に送信する。ネットワークコントローラ11は、光パケットスイッチノード13から送信されるスイッチング可否通知に基づいて、S35における判定を行う。
【0033】
ここで、S35における判定基準について説明する。本実施形態では、光パケットスイッチノード13は、当該ノードが有する送信ポートのうちで、ノード装置間の接続状態を確認するために使用すべき送信ポートが存在する場合には、スイッチング処理が可能と判定し、存在しない場合には、スイッチング処理が不可能と判定する。より具体的には、光パケットスイッチノード13において、ノード装置間の接続状態の確認が終了していない(それまでに接続状態の確認のために使用していない)送信ポートが存在しない場合には、接続状態の確認のためのスイッチング処理の対象とすべき送信ポートが存在しないことになる。この場合、光パケットスイッチノード13は、スイッチング処理が不可能であると判定する。ただし、光パケットスイッチノード13は、接続状態の確認のためのスイッチング処理の対象とすべき送信ポートが存在したとしても、その全てのポートが故障等で使用不可能な場合には、スイッチング処理が不可能であると判定する。送信ポートが使用不可能であれば、当該送信ポートを対象として実際にスイッチング処理を行うことはできないためである。
【0034】
一方、光パケットスイッチノード13は、ノード装置間の接続状態の確認が終了していない(それまでに接続状態の確認のために使用していない)送信ポートが存在し、かつ、その送信ポートが使用可能である(故障等が生じていない)場合には、スイッチング処理が可能であると判定する。なお、接続状態の確認のためのスイッチング処理の対象とすべき送信ポートが回線設定に使用されている場合もありうるが、回線交換の場合のように設定された回線によって送信ポートが専有されることはない。このため、対象となる送信ポートが回線設定に使用されている場合、当該送信ポートを介して流れる光パケット信号(トラヒック)が途切れたタイミングに、接続状態を確認するためのスイッチング処理に当該送信ポートを使用可能である。
【0035】
ネットワークコントローラ11は、S35で、光パケットスイッチノード13からのスイッチング可否通知に基づいて、スイッチング処理が可能であると判定すると、処理をS36に進める。S36で、ネットワークコントローラ11は、接続状態の確認用の光ラベルを検出した光パケットスイッチノード13(
図4では光パケットスイッチノード13−1)にスイッチング要求を送信することで、光パケット信号のスイッチング処理を実行させる。これにより、光パケットスイッチノード13−1は、受信ポートを介して受信した光パケット信号を、接続状態の確認のためのスイッチング処理の対象とする送信ポートを介して、隣接するノード装置(
図4では光パケットスイッチノード13−2)に送信する。その際、光パケットスイッチノード13−1は、送信ポート情報をネットワークコントローラ11に送信する。送信ポート情報は、光パケットスイッチノード13−1に対応するノード識別子と、接続状態の確認用の光ラベルを有する光パケット信号の送信元となる送信ポートを示す送信ポート番号と、光ラベルを示すラベル情報とを含む。
【0036】
その後、ネットワークコントローラ11は、S36からS34に処理を戻し、光パケット信号から接続状態の確認用の光ラベルを検出した光パケットスイッチノード13(
図4では光パケットスイッチノード13−2)から、受信ポート情報を検出通知として受信する。ネットワークコントローラ11は、受信した受信ポート情報に基づいて、ノード装置間の接続状態を確認(特定)し、ノード装置の接続関係を記憶する。例えば、ネットワークコントローラ11は、S36で通知された送信ポート情報が示す、光パケットスイッチノード13−1の送信ポート(ノード識別子A,ポート番号E)と、S34で今回通知された受信ポート情報が示す、光パケットスイッチノード13−2の受信ポート(ノード識別子F,ポート番号G)とが接続されていることを記憶する。
【0037】
S34の後、S35で、ネットワークコントローラ11は、接続状態の確認用の光ラベルを検出した光パケットスイッチノード13(
図4では光パケットスイッチノード13−2)について、上述のように、当該光ラベルを有する光パケット信号のスイッチングが可能であるか否かを判定する。ここでは、ネットワークコントローラ11は、
図4に示すように、光パケットスイッチノード13−2によるスイッチングが不可能であると判定し、処理をS37に進めるものとする。
【0038】
S37で、ネットワークコントローラ11は、S32において既に選択した光送受信器12以外の、他の光送受信器12を選択可能であるか否かを判定する。ネットワークコントローラ11は、他の光送受信器12を選択可能ではない場合には処理を終了し、選択可能である場合には処理をS32に戻し、他の光送受信器12を選択し、上述の処理(S33〜S37)を繰り返す。
【0039】
このように、ネットワークコントローラ11は、光パケットスイッチネットワーク10内の各ノード装置(光パケットスイッチノード13または受信側の光送受信器12)による、接続状態の確認用の光ラベルの検出結果に基づいて、ノード装置間の接続状態を確認できる(S35)。なお、ネットワークコントローラ11は、接続状態の確認用の光ラベルを検出した各光パケットスイッチノード13において、複数の送信ポートに対するスイッチングが可能である場合には、各送信ポートに対するスイッチングを順に行うよう、その光パケットスイッチノード13に要求してもよい(S36)。これにより、各光パケットスイッチノード13の複数の送信ポートについて、隣接するノード装置との接続状態を確認できる。
【0040】
<光送受信器における処理>
次に、
図5を参照して、光送受信器12において実行される処理について説明する。なお、
図4では、光送受信器12−1,12−2が、
図5のフローチャートに示す手順に従った処理を実行した場合を示している。
【0041】
まずS51で、光送受信器12は、ネットワークコントローラ11から制御管理網を介してメッセージを受信したか否かを判定し、受信した場合には処理をS52に進める。S52で、光送受信器12は、受信したメッセージがノード情報要求(S31)であるか信号送信要求(S33)であるかを判定する。光送受信器12は、ノード情報要求を受信した場合には処理をS53に進め、信号送信要求を受信した場合には処理をS54に進める。
【0042】
S53では、光送受信器12は、光送受信器12が有する情報(ノード情報)を、ネットワークコントローラ11に送信する。なお、ノード情報には、光送受信器12のノード識別子と、光送受信器12が備える各ポート(送信ポート及び受信ポート)のポート番号とが含まれる。
【0043】
一方、S54では、光送受信器12は、ネットワークコントローラ11から受信した信号送信要求に従って、接続状態の確認用の光ラベルを有する光パケット信号を生成し、光伝送路14を介して送信する。なお、光送受信器12は、複数の送信ポートを備える場合、受信した要求で指定された送信ポートから光パケット信号を送信する。
【0044】
S53またはS54の処理の後、光送受信器12は、処理をS51に戻し、ネットワークコントローラ11から次のメッセージを受信するまで待機する。
【0045】
<光パケットスイッチノードにおける処理>
次に、
図6を参照して、光パケットスイッチノード13において実行される処理について説明する。なお、
図4では、光パケットスイッチノード13−1,13−2が、
図6のフローチャートに示す手順に従った処理を実行した場合を示している。
【0046】
まずS61で、光パケットスイッチノード13は、ネットワークコントローラ11から制御管理網を介してメッセージを受信したか否かを判定し、受信していない場合にはS62へ、受信した場合にはS64へ、処理を進める。
【0047】
S62で、光パケットスイッチノード13は、1つ以上の受信ポートのいずれかを介して受信した光パケット信号から、接続状態の確認用の光ラベルを検出したか否かを判定する。光パケットスイッチノード13は、光ラベルを検出していない場合に処理をS61に戻し、検出した場合にはS63に処理を進める。S63で、光パケットスイッチノード13は、受信ポート情報を検出通知としてネットワークコントローラ11に送信し、その後、処理をS61に戻す。この受信ポート情報は、上述のように、光パケットスイッチノード13に対応するノード識別子と、接続状態の確認用の光ラベルが検出された受信ポートを示す受信ポート番号と、検出された光ラベルを示すラベル情報とを含む。
【0048】
一方S64で、光パケットスイッチノード13は、受信したメッセージがノード情報要求(S31)であるかスイッチング可否確認要求(S35)であるかを判定する。光パケットスイッチノード13は、ノード情報要求を受信した場合には処理をS65に進め、スイッチング可否確認要求を受信した場合には処理をS66に進める。
【0049】
ノード情報要求を受信した場合、S65で、光パケットスイッチノード13は、光パケットスイッチノード13が有する情報(ノード情報)を、ネットワークコントローラ11に送信し、その後、処理をS61に戻す。なお、ノード情報には、光パケットスイッチノード13のノード識別子と、光パケットスイッチノード13が備える各ポート(送信ポート及び受信ポート)のポート番号とが含まれる。
【0050】
スイッチング可否確認要求を受信した場合、S66で、光パケットスイッチノード13は、上述のような判定基準に基づいて、受信した光パケット信号のスイッチングが可能であるか否かを判定する。光パケットスイッチノード13は、スイッチングが不可能である場合には、スイッチングが不可能であることを示すスイッチング可否通知をネットワークコントローラ11に送信し、その後、処理をS61に戻す。一方、光パケットスイッチノード13は、スイッチングが可能である場合には、処理をS67に進める。
【0051】
S67で、光パケットスイッチノード13は、ネットワークコントローラ11からのスイッチング要求の受信に応じて、上述のようにして、接続状態の確認用の光ラベルを有する光パケット信号のスイッチングを実行する。更に、S68で、光パケットスイッチノード13は、制御管理網を介して送信ポート情報をネットワークコントローラ11に送信し、その後、処理をS61に戻す。送信ポート情報は、光パケットスイッチノード13に対応するノード識別子と、接続状態の確認用の光ラベルを有する光パケット信号の送信元となる送信ポートを示す送信ポート番号と、光ラベルを示すラベル情報とを含む。
【0052】
以上説明したように、本実施形態によれば、手作業に依存することなく、ノード装置間の接続状態を確認できる。また、光パケット信号の送受信器として既にネットワーク内に配置されているものを利用可能にすることで、各ノード装置に光送受信器を新たに設ける必要なしに、ノード装置間の接続状態を確認できる。このように、光パケットスイッチネットワークにおいて、ノード装置間の接続状態をより簡易に確認することができる。