(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記流路は、一部が上下に重なる、又は互いに交差する第1及び第2の流路を有し、該第1及び第2の流路の重なり部又は交差部に微細孔が形成されていることを特徴とする、請求項1〜6の何れかに記載のマイクロ分析パッケージ。
前記基板上に、前記検出部の検出結果を電気信号に変換するための検出用半導体素子が設けられていることを特徴とする、請求項1〜7の何れかに記載のマイクロ分析パッケージ。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態のマイクロ分析パッケージを、図面を参照して説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
マイクロ分析チップは強度的に弱いため、実際に製品として使用する場合、モールド等によりパッケージする必要がある。このとき、パッケージに設けた開口部からマイクロ流路のリザーバに検体液を滴下する必要がある。一方、微粒子検出信号は微弱であるため、外部のノイズの影響を無くすために、パッケージをシールドする必要がある。しかし、シールドを設けたとしても、検体液を導入するための開口部にはシールドがない部分が生じてしまい、この部分によるノイズの混入は避けられないと云う問題があった。
【0009】
図1は、第1の実施形態を説明するためのもので、マイクロ分析システムの構成例を示す斜視図である。
【0010】
半導体マイクロ分析チップ1は、単体では機能せず、検出ICと共に配線基板(配線層を有する基板)上にマウントされ、これらをモールドしたマイクロ分析パッケージ2として使用される。マイクロ分析パッケージ2は一般に、カセット3にセットして使用される。そして、チップ1の必要箇所に検体液4を滴下した後に、カセット3を判定器5に挿入することにより、微粒子の検査に供される。
【0011】
図2は、マイクロ分析パッケージ2の基本構成の一例を示す断面図である。
【0012】
配線基板60上に、半導体マイクロ分析チップ1、電流電圧変換用のIC6が搭載されている。半導体マイクロ分析チップ1とIC6はボンディングワイヤ65により電気的に接続され、IC6はボンディングワイヤ66により配線基板60に電気的に接続されている。また、配線基板60上には、外部電気接続端子(電気入出力端子)7が設けられている。
【0013】
半導体マイクロ分析チップ1及びIC6をマウントした配線基板60上に、半導体マイクロ分析チップ1及びIC6を覆うように、モールド層61が形成されている。このモールド層61は、例えばエポキシ樹脂であり、半導体マイクロ分析チップ1の流路開口であるリザーバ40上に開口61aを有している。ここで、半導体マイクロ分析チップ1及びIC6をモールド層61によりパッケージしたものが、マイクロ分析パッケージ2である。
【0014】
マイクロ分析パッケージ2は、これを囲む筐体70に収容されている。筐体70の一部には、モールド層61の開口61aに接続される開口70aが設けられている。また、配線基板60に設けた接続端子7は、筐体70の外に露出されている。
【0015】
これに加えて本実施形態では、外部のノイズの影響を無くすためにシールド構造を付加している。
図3は、第1の実施形態に係わるマイクロ分析パッケージの概略構成を示す断面図である。
【0016】
図3の構成では、
図2の構成に加えて、配線基板60の裏面に第1のシールド層81が設けられている。さらに、筐体70の上面に導電性シートからなる第2のシールド層82が着脱可能に設けられている。
【0017】
第1のシールド層81は、AlやWの等の金属膜であり、配線基板60の裏面に蒸着等により形成すればよい。この第1のシールド層81は、筐体70の接地端子(図示せず)又は接続端子7の一部に接続されている。
【0018】
第2のシールド層82は、樹脂等の基材上にメタルフィルムを形成し、裏面側に粘着剤を形成したメタル箔シールであり、メタルフィルム部分82aは、接続端子7に電気的に接続され、樹脂部分82bが着脱可能となっている。即ち、メタルフィルム部分82aの一部は筐体70の外壁面に固定され、筐体70内を貫通した配線83を介して接続端子7の一部に接続されている。樹脂部分82bは、接着層を兼ねたもので、筐体70の外壁面に着脱可能となっている。
【0019】
第2のシールド層82は、検体液注入時にはシールを剥がして使用して、測定時には再度貼りつけることにより、検体液注入穴(開口70a)の部分で電気シールドに穴が開かない構造となっている。さらに、廃棄時にはテープで開口部を塞ぐことが可能であるため、汚染を防止することが可能である。
【0020】
なお、この第2のシールド層82は、パッケージとセット部品となっていて、検体液を注入後に貼りつける構造としてもよい。このとき、
図4に示すように、筐体70の上面に、接続端子7に接続された電極84を露出させておき、第2のシールド層82を貼り付けた際にメタルフィルム部分82aと電極84とが確実に接続されるようにすればよい。
【0021】
このように本実施形態では、マイクロ分析パッケージ2を挟んで、配線基板60の裏面側に第1のシールド層81を設け、筐体70の外壁面に第2のシールド層82を設けることにより、マイクロ分析パッケージをシールドすることができる。そしてこの場合、第2のシールド層82としてメタル箔シールを用いているので、検体液注入時にはシールを剥がして使用して、測定時には再度貼り付けることにより、検体液注入穴で電気シールドに穴が開かない構造となっている。このため、検体液導入のための開口部を含めて確実にシールドすることができ、装置信頼性の向上をはかることができる。
【0022】
また、マイクロ分析パッケージの廃棄時には第2のシールド層82で筐体70の開口70aを塞ぐことができるため、マイクロ分析パッケージ内のウイルス等による汚染を防止することが可能である。
【0023】
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態に係わるマイクロ分析パッケージの概略構成を示す断面図である。なお、
図3と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。
【0024】
本実施形態は、先の第1の実施形態の構成に加え、筐体70の開口70a内にアルコールや水等の液体を浸した液体浸漬繊維90を有する構成となっている。液体浸漬繊維90は、例えばレーヨンやポリエステル等の合成繊維を素材とした不織布に、エタノール等を含浸させたものを用いることができる。
【0025】
このような構成であれば、筐体70の開口70aに液体浸漬繊維90を設置したことにより、半導体マイクロ分析チップ1の流路壁の表面状態が経時変化により疎水性になるのを未然に防止することができる。このため、第1の実施形態と同様の効果が得られるのは勿論のこと、更なる信頼性向上をはかることができる。また、第2のシールド層82を有するため、液体浸漬繊維90が開口70aから脱落するのを防止することができる利点もある。
【0026】
(第3の実施形態)
第3の実施形態として、第1及び第2の実施形態に用いた半導体マイクロ分析チップの各種例を、
図6〜
図8を参照して説明しておく。
【0027】
図6(a)(b)は、第1の半導体マイクロ分析チップの概略構成を説明するためのもので、(a)は平面図、(b)は(a)の矢視B−B’断面図である。ここでは、
図6(a)の最表面は、
図6(b)におけるキャップ層18を取り除いた状態で表示している。
【0028】
この半導体マイクロ分析チップは、半導体基板10の上に絶縁膜15、絶縁膜17、絶縁膜18を積層成膜している。半導体基板10としては、例えばSiを用いるが、Siと同様に加工可能な他の基板、例えばGe、SiCなどを用いることも可能である。また、絶縁膜15,17,18は、SiO
2 、Si
3N
4 、Al
2O
3 などの誘電膜やポリイミドなどのポリマー材料を用いることができる。Si基板10の表面には第1のマイクロ流路21を例えば2μm掘り込んで形成しており、流路21の一端側は検体液の導入開口45に接続している。第1の流路21の導入開口41側には、流路底面から流路上面に伸延する柱状体(ピラー)アレイ50を形成している。
【0029】
絶縁膜15は、第1の流路21に蓋をするように形成しており、その一部に微細孔30を形成している。絶縁膜17は、導入開口45、排出開口46と、第2のマイクロ流路22を形成している。絶縁膜18は、第2のマイクロ流路22に蓋をするように形成し、その一部に導入開口45、排出開口46を形成している。微細孔30は、第1のマイクロ流路21の上面から第2のマイクロ流路22の底面に連通しており、第1のマイクロ流路21と第2のマイクロ流路22は微細孔30を介して空間的に接続されている。
【0030】
微細孔30の開口サイズは、検出する微粒子(ウィルス、細菌、花粉などやそれらを他の粒子に結合させた複合体の最大径)より僅かに大きなサイズとする。具体的には検出する微粒子の外径より5%以上大きくし、微粒子が液体圧送や電気泳動などで微細孔を通過可能なサイズとする。また、微細孔30の開口サイズは、検出する微粒子の通過し易さと後述するイオン電流変化の感度を考慮して決めれば良く、例えば検出する微粒子外径の1.5倍から5倍以内とする。
【0031】
上記のように構成した半導体マイクロ分析チップにおいて、導入開口45に検体液(検出する微粒子を含む液体)を注入すると、毛細管現象により第1のマイクロ流路21に検体液が流入して微細孔30に達する。検出する微粒子(検体)を含ませる液体は通電が可能な液体、例えばKCl水溶液などの電解質溶液、TE(Tris Ethylene diamine tetra acetic acid)緩衝溶液やPBS(Phosphate Buffered Saline)緩衝溶液などの各種緩衝溶液などを用いることができる。その後、第2のマイクロ流路22に検体微粒子を含まない通電可能な液体を満たす。検体液中の微粒子は、毛細管現象による第1のマイクロ流路21の検体液の流入に乗って流路内を移動するが、この状態で必要に応じて導入開口45及び排出開口46にそれぞれ金属ワイヤなどの電極を挿入し、電極間に電圧印加して検体微粒子を強制的に電気泳動させても構わない。
【0032】
次に、導入開口45及び排出開口46にそれぞれ微細孔30の通過電流観測用の電極(金属ワイヤなど)を挿入して電圧印加し、その間に流れるイオン電流を観測する。微粒子が電界により泳動されて微細孔30を通過する際、微粒子が絶縁性の場合には微粒子が微細孔30の開口を遮蔽するためイオン電流経路の電気抵抗が増大し、イオン電流が減少する。逆に、微粒子が導電性で且つ電子親和力が検体液との電位障壁を形成しにくい関係の場合にはイオン電流の増加が観測される場合もある。このイオン電流の変化を観測することで、微粒子が微細孔30を通過したことを検出可能となる。
【0033】
第1のマイクロ流路21中に流路底面から流路上面に伸延するピラーアレイ50を適切なピラー間隔となるように配置しておくことで、サイズの大きな不要粒子をトラップし、サイズの小さな微粒子のみを下流に通過させることが可能となる。例えば、約100nm前後の大きさのウィルスを検出しようとする場合、ピラーアレイ50のピラー間隔を250nmとしておけば、少なくとも0.5μm以上の巨大粒子が微細孔30に達して孔を塞いでしまうようなことを防止できる。また、ピラーアレイ50のピラー間隔とアレイ長を適切に調整してやることにより、微細孔30に達する微粒子の最大サイズを揃えることが可能となる。そして、検出するイオン電流変化のピーク電流値のある値以上をノイズ分布の一部として割り出せることから、検出精度を向上できるようになる。
【0034】
なお、ピラーアレイ50は、排出開口側からのダスト逆流などを防ぐため第2のマイクロ流路22中にも形成することも可能であり、また、ピラーアレイ50の代わりにスリット状流路アレイ等を用いることも可能である。
【0035】
図7は、第2の半導体マイクロ分析チップの概略構成を示す斜視図である。
【0036】
図中の10は半導体基板であり、この基板10としては、Si,Ge,SiC,GaAs,InP,GaNなど各種の半導体を用いることができる。
【0037】
41〜44は検体液の注入、排出を行うためのリザーバであり、41は検体液導入領域、42は電解液導入領域、43は検体液排出領域、44は第2の電解液排出領域となる。これらのリザーバ41〜44は、Si基板10の表面部を例えば選択エッチングにより、例えば1mm角の正方形のパターンに2μm掘り込むことで形成されている。
【0038】
21は検体液を通流させるための第1のマイクロ流路、22は電解液を通流させるための第2のマイクロ流路である。これらのマイクロ流路21,22は、異なるレイアウトで一部が近接するように配置され、Si基板10を例えば50μm幅で2μm深さに掘り込んで形成されている。さらに、マイクロ流路21,22は、上部がシリコン酸化膜(SiO
2 )やシリコン窒化膜(SiNx)、アルミナ膜(Al
2O
3 )などの絶縁薄膜(例えば厚さ200nm)で覆われ、キャップ層15(流路をシールする蓋)が形成されている。これにより、第1及び第2のマイクロ流路共に溝型トンネル流路となっている。
【0039】
このとき、キャップ層15の形成は、リザーバ41〜44に接続する部分までとし、リザーバ上部と流路の接続部には検体液や電解液が通過可能となるように、少なくとも一部は流路キャップを形成しないようにする。これにより、マイクロ流路21及び22はリザーバ部分で開口したトンネル状流路となる。
【0040】
30は第1のマイクロ流路21と第2のマイクロ流路22との接触部に設けた微細孔であり、流路21と流路22の隔壁31(例えば0.2μm厚のSiO
2 )の一部をスリット状にエッチング除去することにより形成されている。微細孔30の大きさ(幅)は検出する粒子のサイズより僅かに大きいサイズとし、検出する微粒子サイズが1μmφの場合、微細孔30の幅を例えば1.5μmとする。
【0041】
51,52は微粒子を検出するための電極であり、それぞれマイクロ流路21,22の内部に一部露出するように形成されている。これらの電極材料としては、検体液接触面がAgCl,Pt,Auなどとなるように構成すれば良い。また、電極は必ずしも
図7のように集積化されていなくとも良く、それぞれの流路のリザーバに外部電極を差し込むことでも微粒子の検出は可能である。
【0042】
微細孔30を通るイオン電流、即ち2つのマイクロ流路21,22に電解液(電解質を溶融させてイオン電流が流れ得る溶液)を充填し、電極51と52に電圧印加して流れる電流(微粒子非通過時の定常電流)は、基本的に微細孔30の開口サイズで決定する。また、検出する微粒子が微細孔30を通過する際には、微粒子が微細孔30の一部を塞いでイオンの通過を阻害するため、その度合いに応じた電流の減少が生じる。但し、微粒子が導電性又は表面準位伝導可能な場合、微粒子がイオン電荷の授受を行って微粒子自体の電気伝導で電流が増加する場合もある。このイオン電流変化は、微細孔30と微粒子の形状、大きさ、長さなどの相対関係で決定するため、イオン電流の変化量や継時変化などを観測することで、微細孔を通過した微粒子内容を割出すことが可能になる。
【0043】
微細孔30の開口サイズは、検出する微粒子の通過し易さとイオン電流の変化度合い(感度)を考慮して決めれば良く、例えば検出微粒子外径の1.5倍から5倍以内とする。また、検出する微粒子を分散させる電解液として、例えばKCl水溶液などの電解液、TE(Tris Ethylene diamine tetra acetic acid)緩衝溶液やPBS(Phosphate Buffered Saline)緩衝溶液などの各種緩衝溶液を用いることができる。
【0044】
このような半導体マイクロ分析チップにおいては、検体液の導入と電気的な観測だけで微粒子検出ができ、更に半導体加工技術による超小型化と大量生産が可能で微粒子検出回路や識別判定回路などの集積も可能である。このため、超小型で高感度のマイクロ分析チップを低コストに大量生産することが可能である。従って、細菌やウィルスなどの高感度検出を手軽に実施できるようになり、伝染性病原体や食中毒原因菌の簡易検出などに応用することで、流行性疾病の拡大防止や食の安全確保といった分野に貢献することが可能となる。例えば、新型インフルエンザなど緊急隔離対策が必要な疾病に対する高速一次検査キットや一般家庭での簡易食中毒検査など、莫大数量を非常に低コストに提供する必要がある用途などに適している。
【0045】
なお、図中の50a,50bは微小サイズのピラーアレイであり、微小な柱状構造体(ピラー)を等間隔に配列し、その配置間隔により検体液中微粒子をサイズでフィルタリングするものである。ピラーアレイ50a,50bには、壁状構造体(スリット)アレイなどを用いることも可能である。
【0046】
図8は、第3の半導体マイクロ分析チップの概略構成を示す平面図であり、マイクロ流路21とマイクロ流路22を別々の工程によって形成し、2つの流路21,22の交差する積層部(接触部)を設ける例である。ここでは、検体導入流路となる21を下側に形成し、検体受容流路となる22を上側に形成した、2段型流路とする。このとき、微細孔30は2つの流路の積層部(接触部)に設け、第1のマイクロ流路21の上面及び第2のマイクロ流路の下面となる隔壁(第1の流路のキャップ絶縁膜)にフォトリゾグラフィーにより形成する。
【0047】
図7の半導体マイクロ分析チップでは、2つのマイクロ流路21,22が隔壁を挟んで横方向に隣接しており、微細孔30をSi基板10に対して垂直な隔壁に形成する必要があり、隔壁側部からパターンニングしてスリット状の微細孔30を形成していた。このときの微細孔形状は、流路深さが微細孔幅と同じ場合で正方形に近い四角形であるが、流路深さが微細孔幅より深い場合は縦長のスリットとなっていた。このため、微細孔30を微粒子が通過する際、微粒子で微細孔30の開口を十分に遮蔽することができず、イオン電流の変化が円形微細孔に比し小さいという問題があった。
【0048】
これに対し、
図8の半導体マイクロ分析チップにおいては、微細孔30を直接パターンニング可能であり、微細孔30の開口形状を任意に形成可能であるため、微粒子によるイオン電導を最も効果的に遮蔽可能な円形開口とすることができる。これにより、検出する微粒子が微細孔30を通過する際のイオン電流変化を最大化することができ、第2のマイクロ分析チップよりも更に高感度の微粒子検出が可能となる。
【0049】
第1のマイクロ流路21は掘り込み型のトンネル流路となり、第2のマイクロ流路22は絶縁膜トンネル型の流路となる。また、2つの流路21,22の交差する接触部において、絶縁膜15に微細孔30を形成しており、その開口形状は任意に形成可能である。イオン電流を観測する電極は、第1のマイクロ流路21の下面と第2のマイクロ流路22の上面に形成されている。これにより、微細孔形状の最適化による高感度化が実現できる。
【0050】
なお、ここでは2つの流路21,22が交差するように配置しているため、リザーバ41に滴下した検体液はリザーバ43に排出されるようになる。これは勿論、2つの流路21,22が積層接触する部分の後、元の流路側に戻すように配置(41への滴下検体液を42に排出)することでも構わないものである。
【0051】
このような半導体マイクロ分析チップでは、2つのマイクロ流路21,22を交差させることにより微細孔30を円形開口とすることができるため、より高感度の微粒子検出が可能となる。
【0052】
(変形例)
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではない。
【0053】
マイクロ分析チップの構成は、前記
図6〜8に何ら限定されるものではなく、微粒子を検出するための検出部と、該検出部に微粒子検出用の検体液を注入及び排出するための流路と、該流路へ外部から前記検体液を導入するための液溜め部とを有するものであれば良い。さらに、マイクロ分析チップを形成する基板は必ずしも半導体基板に限るものではなく、例えば半導体を全て酸化した石英などの材料でも良く、微細な流路や微粒子検出用の微細孔を作製可能な基板であればよい。
【0054】
マイクロ分析パッケージがモールドのみでも十分な強度が得られる場合は、パッケージを収容する筐体は必ずしも必要なく、省略することも可能である。さらに、マイクロ分析パッケージは必ずしもカセットにセットして用いられる必要はなく、パッケージ単体で使用することも可能である。
【0055】
本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。