(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
デジタルデータの原盤情報が複製された複製情報であって、前記複製情報が記憶される記録媒体の種類を示す記録媒体情報のうち自装置を示す記録媒体情報が関連付けられている原盤情報が複製された前記複製情報が、予め記憶されている記憶部と、
現在の時刻を計時する時計部と、
重力方向に対する自装置の方向の変化を自装置に対する操作として検出する方向検出部と、
前記方向検出部が検出した結果に基づいて、動作モードを判定する判定部と、
前記時計部が計時する時刻と、前記判定部が判定する前記動作モードとのうち、少なくともいずれか1つに基づいて、前記記憶部に記憶されている前記複製情報を再生する再生部と、
前記再生部の前記複製情報の再生の状態に応じた当該状態を示す画像を表示し、前記方向検出部が検出する自装置の方向に基づいて、前記画像の向きを変更する表示部と、
を備えることを特徴とする再生装置。
デジタルデータの原盤情報が複製された複製情報であって、前記複製情報が記憶される記録媒体の種類を示す記録媒体情報のうち自装置を示す記録媒体情報が関連付けられている原盤情報が複製された前記複製情報が、予め記憶されている再生装置のコンピュータに、
現在の時刻を計時する時計ステップと、
重力方向に対する自装置の方向の変化を自装置に対する操作として検出する方向検出ステップと、
前記方向検出ステップが検出した結果に基づいて、動作モードを判定する判定ステップと、
前記時計ステップが計時する時刻と、前記判定ステップが判定する前記動作モードとのうち、少なくともいずれか1つに基づいて、前記複製情報を再生する再生ステップと、
前記再生ステップの前記複製情報の再生の状態に応じた当該状態を示す画像を表示し、前記方向検出ステップが検出する自装置の方向に基づいて、前記画像の向きを変更する表示ステップと、
を実行させるための再生プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では、消費者のニーズの多様化に伴い、コンテンツの供給者側には、多種多様な製品を供給することが求められている。特に、音コンテンツについては、様々な形態の媒体によって供給できることが望ましい。しかしながら、従来の音コンテンツの供給媒体では、多様化する消費者のニーズに対応できないことがあるという問題があった。
【0005】
本発明は、多様化する消費者のニーズに対応できる音コンテンツの供給媒体としての再生装置、再生プログラム、及び再生装置製造システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、デジタルデータの原盤情報が複製された複製情報であって、前記複製情報が記憶される記録媒体の種類を示す記録媒体情報のうち自装置を示す記録媒体情報が関連付けられている原盤情報が複製された前記複製情報が、予め記憶されている記憶部と、現在の時刻を計時する時計部と、
重力方向に対する自装置の方向の変化を自装置に対する操作として検出する方向検出部と、前記方向検出部が検出した結果に基づいて、動作モードを判定する判定部と、前記時計部が計時する時刻
と、前記判定部が判定する前記動作モードとのうち、少なくともいずれか1つに基づいて、前記記憶部に記憶されている前記複製情報を再生する再生部と、前記再生部の前記複製情報の再生の状態に応じ
た当該状態を示す画像を
表示し、
前記方向検出部が検出する自装置の方向に基づいて、前記画像の向きを変更する表示部と、を備えることを特徴とする再生装置である。
また、本発明の一実施形態の再生装置において、前記表示部は、前記動作モードに応じた画像を表示する。
また、本発明の一実施形態は、デジタルデータの原盤情報が複製された複製情報であって、前記複製情報が記憶される記録媒体の種類を示す記録媒体情報のうち自装置を示す記録媒体情報が関連付けられている原盤情報が複製された前記複製情報が、予め記憶されている記憶部と、現在の時刻を計時する時計部と、入力される操作を検出する操作検出部と、前記記憶部に記憶されている前記複製情報を再生する再生部と、前記再生部の前記複製情報の再生の状態に応じて、当該状態を示す画像を表示する表示部と、を備え、前記複製情報には、前記原盤情報の再生順を示す再生順序情報が関連付けられており、前記記憶部には、前記原盤情報とは情報の内容が異なる第2複製情報と、自装置の出荷時に予め設定される時刻を示すランダム情報と、が予め記憶され、前記再生部は、前記操作検出部が前記操作を検出した場合、前記複製情報に関連付けられた前記再生順序情報に基づく順序によって前記複製情報を再生し、前記操作検出部が前記操作を検出しない場合、前記時計部が計時する時刻と、前記ランダム情報とのうち、少なくともいずれか1つに基づいて、前記複製情報、及び前記第2複製情報を再生する、ことを特徴とする再生装置である。
【0007】
また、本発明の一実施形態の再生装置において、前記複製情報は、前記記憶部に記憶された後の追記、書き換え、及び消去のうち少なくともいずれか1つが制限されている。
【0008】
また、本発明の一実施形態の再生装置において、入力される操作を検出する
操作検出部を更に備え、前記再生部は、前記
操作検出部の検出結果に基づいて前記複製情報を再生する。
【0009】
また、本発明の一実施形態の再生装置において、前記複製情報には、前記原盤情報の再生順を示す再生順序情報が関連付けられており、前記記憶部には、前記原盤情報とは情報の内容が異なる第2複製情報が予め記憶され、前記再生部は、前記
操作検出部が前記操作を検出した場合、前記複製情報に関連付けられた前記再生順序情報に基づく順序によって前記複製情報を再生し、前記
操作検出部が前記操作を検出しない場合、前記時計部が計時する時刻に基づいて前記複製情報、及び前記第2複製情報を再生する。
【0010】
また、本発明の一実施形態の再生装置において、前記再生装置の筐体表面には、前記再生装置に記憶される前記複製情報の複製元である前記原盤情報の著作権者、製作者、又は出演者に関連する情報が付される。
【0011】
また、本発明の一実施形態の再生装置において、前記原盤情報とは、音データである。
【0012】
また、本発明の一実施形態は、デジタルデータの原盤情報が複製された複製情報であって、前記複製情報が記憶される記録媒体の種類を示す記録媒体情報のうち自装置を示す記録媒体情報が関連付けられている原盤情報が複製された前記複製情報が、予め記憶されている再生装置のコンピュータに、現在の時刻を計時する時計ステップと、
重力方向に対する自装置の方向の変化を自装置に対する操作として検出する方向検出ステップと、前記方向検出ステップが検出した結果に基づいて、動作モードを判定する判定ステップと、前記時計ステップが計時する時刻
と、前記判定ステップが判定する前記動作モードとのうち、少なくともいずれか1つに基づいて、前記複製情報を再生する再生ステップと、前記再生ステップの前記複製情報の再生の状態に応じ
た当該状態を示す画像を
表示し、
前記方向検出ステップが検出する自装置の方向に基づいて、前記画像の向きを変更する表示ステップと、を実行させるための再生プログラムである。
また、本発明の一実施形態は、デジタルデータの原盤情報が複製された複製情報であって、前記複製情報が記憶される記録媒体の種類を示す記録媒体情報のうち自装置を示す記録媒体情報が関連付けられている原盤情報が複製された前記複製情報が、予め記憶されている再生装置のコンピュータに、現在の時刻を計時する時計ステップと、入力される操作を検出する操作検出ステップと、前記複製情報を再生する再生ステップと、前記再生ステップの前記複製情報の再生の状態に応じて、当該状態を示す画像を表示する表示ステップと、を実行させるための再生プログラムであって、前記複製情報には、前記原盤情報の再生順を示す再生順序情報が関連付けられており、前記コンピュータには、前記原盤情報とは情報の内容が異なる第2複製情報と、自装置の出荷時に予め設定される時刻を示すランダム情報と、が予め記憶され、更に、前記再生ステップは、前記操作検出ステップが前記操作を検出した場合、前記複製情報に関連付けられた前記再生順序情報に基づく順序によって前記複製情報を再生し、前記操作検出ステップが前記操作を検出しない場合、前記時計ステップが計時する時刻と、前記ランダム情報とのうち、少なくともいずれか1つに基づいて、前記複製情報、及び前記第2複製情報を再生する、再生プログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、多様化する消費者のニーズに対応できる音コンテンツの供給媒体としての再生装置、再生プログラム、及び再生装置製造システムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1の実施形態]
以下、図を参照して本発明の第1の実施形態による再生装置10について説明する。始めに
図1及び
図2を参照して、再生装置10の構成の概要について説明する。
図1は、本実施形態における再生装置10の外観構成の一例を示す模式図である。
図2は、本実施形態における再生装置10の筐体の展開図の一例である。本実施形態において、再生装置10は、例えば、立方体の外観形状を有する。再生装置10の大きさは、
図1に示すxyz直交座標系において、x方向の奥行きd、y方向の幅w、z方向の高さhである。
図2に示すように、再生装置10は、正面F、背面B、上面U、底面D、左面L、及び右面Rを有する。
【0017】
再生装置10は、操作部110と、表示部120と、スピーカ150とを備える。
操作部110は、再生ボタン、停止ボタン、曲送りボタン、曲戻しボタンなどの操作ボタンを備えている。操作部110は、再生装置10の背面Bに備えられる。
表示部120は、液晶ディスプレイなどの表示デバイスを備えており、時刻や日付などを表示する。表示部120は、再生装置10の正面Fに備えられる。
スピーカ150は、再生装置10が備える制御部140の制御に基づいて、音を再生する。スピーカ150は、再生装置10の背面Bに備えられる。
次に、制御部140の構成について、
図3を参照して説明する。
【0018】
図3は、本実施形態における再生装置10の機能構成の一例を示す構成図である。再生装置10は、上述した表示部120と、操作部110と、スピーカ150とに加え、記憶部130と、制御部140とを備える。
【0019】
[記憶部の構成]
記憶部130は、ワンタイム・プログラミング型のフラッシュメモリなどを備えている。この記憶部130には、制御部140が動作するためのプログラムに加え、スピーカ150によって再生される音の情報(複製情報CpI)が記憶されている。ここで、再生装置製造システム1が、記憶部130に複製情報CpIを書き込む仕組みについて説明する。
【0020】
再生装置製造システム1は、サーバSVと、書込み装置WDとを備える。
サーバSVは、データベースDBを備えている。このデータベースDBには、原盤情報OrIが記憶されている。原盤情報OrIとは、音コンテンツの情報であり、複製情報CpIの複製元の情報である。すなわち、複製情報CpIとは、音コンテンツの情報であり、原盤情報OrIが複製された情報である。
音コンテンツが、あるアーティストが演奏した楽曲を複数収録した音楽アルバムである場合を一例にして説明する。原盤情報OrIは、例えば、レコーディングスタジオにおいて収録された複数のトラックを有するデータ、すなわちマルチトラックデータがミックスダウンされたのち、マスタリングされて製作される。原盤情報OrIのファイル形式には、非圧縮形式や、圧縮形式などの様々なファイル形式がある。次に、
図4を参照してデータベースDBに記憶される原盤情報OrIの詳細について説明する。
【0021】
図4は、本実施形態におけるデータベースDBに記憶される管理情報MngI1の一例を示す表である。この一例では、管理情報MngI1が、10曲の楽曲を含む音楽アルバムを管理する場合について説明する。データベースDBには、ファイルFlが、アーティスト名ArN、アルバム名Alb、トラック番号TrN、楽楽曲名TrC、及び記録媒体情報Mdに関連付けられて、管理情報MngI1として記憶されている。管理情報MngI1として記憶されているファイルFlを総称して、原盤情報OrIという。
また、ファイルFlには、データベースDBの各レコードを固有に識別するための識別IDが関連付けられている。
アーティスト名ArNとは、ファイルFlに記憶される楽曲を演奏するアーティストの名称である。アルバム名Albとは、複数の楽曲の集合を示す名称である。楽楽曲名TrCとは、ファイルFlに示される楽曲の題名である。記録媒体情報Mdとは、ファイルFlの複製が記憶される媒体の種類を示す情報である。例えば、記録媒体情報Mdには、CD、DVDが含まれる。また、この記録媒体情報Mdには、再生装置10が含まれる。なお、これら複数の記録媒体情報Mdを総称して記録媒体情報TyIと称する。
【0022】
次に、管理情報MngI1によって管理されるファイルFlの具体例について説明する。識別ID1には、”ABCD”がアーティスト名ArNとして、”abcd”がアルバム名Albとして、”1”がトラック番号TrNとして、”t001”がファイルFlとして、”CD”が記録媒体情報Mdとして、それぞれ関連付けられている。
また、識別ID2には、”ABCD”がアーティスト名ArNとして、”abcd”がアルバム名Albとして、”2”がトラック番号TrNとして、”t002”がファイルFlとして、”CD”が記録媒体情報Mdとして、それぞれ関連付けられている。
また、識別ID10には、”ABCD”がアーティスト名ArNとして、”abcd”がアルバム名Albとして、”10”がトラック番号TrNとして、”t010”がファイルFlとして、”CD”が記録媒体情報Mdとして、それぞれ関連付けられている。
すなわち、識別ID1には、アルバム”ABCD”の1曲目の情報が、識別ID2には、アルバム”ABCD”の2曲目の情報が、識別ID10には、アルバム”ABCD”の10曲目の情報が、CDに書き込むための情報として、それぞれ関連付けられている。
【0023】
また、識別ID11には、”ABCD”がアーティスト名ArNとして、”abcd”がアルバム名Albとして、”1”がトラック番号TrNとして、”t001”がファイルFlとして、”CUBE”が記録媒体情報Mdとして、それぞれ関連付けられている。
また、識別ID12には、”ABCD”がアーティスト名ArNとして、”abcd”がアルバム名Albとして、”2”がトラック番号TrNとして、”t002”がファイルFlとして、”CUBE”が記録媒体情報Mdとして、それぞれ関連付けられている。
また、識別ID20には、”ABCD”がアーティスト名ArNとして、”abcd”がアルバム名Albとして、”10”がトラック番号TrNとして、”t010”がファイルFlとして、”CUBE”が記録媒体情報Mdとして、それぞれ関連付けられている。
すなわち、識別ID1には、アルバム”ABCD”の1曲目の情報が、識別ID2には、アルバム”ABCD”の2曲目の情報が、識別ID10には、アルバム”ABCD”の10曲目の情報が、CUBEに書き込むための情報として、それぞれ関連付けられている。ここで、記録媒体情報Mdの”CUBE”とは、ファイルFlを複製して書き込む先の記録媒体が、再生装置10であることを示す。
【0024】
なお、
図4では、1つのファイルFlに1つの記録媒体情報TyIが関連付けられる場合について説明したが、これに限られない。管理情報MngI1の変形例である管理情報MngI2について、
図5を参照して説明する。
【0025】
図5は、本実施形態におけるデータベースDBに記憶される原盤情報OrIの一例を示す第2の表である。
図5に示すとおり、管理情報MngI2は、1つのファイルFlに対して、複数の記録媒体情報TyIを関連付けている。具体的には、識別ID1には、”t001”がファイルFl1として、”CD”と、”CUBE”と、”DVD”とが記録媒体情報TyIとして、それぞれ関連付けられている。このように原盤情報OrIを管理することにより、ひとつの原盤情報OrI(例えば、ファイルFl1)に対して、様々な記録媒体を対応付けることができ、記録媒体の追加などの際の管理が容易になる。上述したように、様々な種類の記録媒体に対応付けられることが、原盤情報OrIの特徴のひとつである。また、原盤情報OrIは、入手する際に対価が発生しうる音コンテンツの、デジタル音データである。例えば、原盤情報OrIは、アーティストの楽曲のオリジナルサウンドトラックのデジタル音データや、そのオリジナルサウンドトラックをリマスターしたデジタル音データが含まれる。また、例えば、原盤情報OrIは、40kHz(キロヘルツ)以上のサンプリング周波数でサンプリングされたデジタル音データである。また、原盤情報OrIは、高音質であることが望ましい。例えば、原盤情報OrIは、48kHz以上のサンプリング周波数でサンプリングされたデジタル音データであることが好ましい。また、原盤情報OrIは、非圧縮形式のデジタル音データであることが好ましい。また、原盤情報OrIは、音鑑賞(音コンテンツが楽曲の場合には、音楽鑑賞)に耐えうる音コンテンツのデジタル音データであることが望ましい。例えば、音コンテンツが楽曲の場合には、原盤情報OrIは、マルチトラック・レコーディング過程と、ミックスダウン過程とを経て作成される音コンテンツのデジタル音データである。
【0026】
次に、
図3に戻り、書込み装置WDについて説明する。書込み装置WDは、書き込み対象の記録媒体を示す情報と、記録媒体にどのような音コンテンツを書き込むのかを示す情報とを取得する。ここでは、書込み装置WDが、再生装置10に、アーティスト”ABCD”のアルバム”abcd”を書き込む場合を一例にして説明する。この場合、書き込み装置WDの操作者は、書き込み対象の記録媒体を示す情報として、再生装置10を示す”CUBE”を、書き込み装置WDに対して指示する。また、書き込み装置WDの操作者は、記録媒体にどのような音コンテンツを書き込むのかを示す情報として、アーティスト”ABCD”のアルバム”abcd”を指示する。
書き込み装置WDは、操作者からの指示に基づいて、サーバSVが備えるデータベースDBの原盤情報OrIを参照する。具体的には、書込み装置WDは、記録媒体情報Mdが”CUBE”であって、アーティスト名ArNが”ABCD”、アルバム名Albが”abcd”である原盤情報OrIを検索する。書込み装置WDは、検索の結果、抽出された原盤情報OrIを読み出して複製することにより、複製情報CpIを生成する。次に、書込み装置WDは、生成した複製情報CpIを再生装置10へ書き込む。この場合、書込み装置WDは、抽出した原盤情報OrIに関連付けられている識別IDが示す順序に基づいて複製情報CpIを再生装置10の記憶部130に書き込む。これにより、記憶部130には、原盤情報OrIが複製された複製情報CpIが書き込まれる。
再生装置10への書込み装置WDによる複製情報CpIの書き込みは、再生装置10の製造時にのみ行われる。再生装置10は、記憶部130に記憶された複製情報CpIを改変する手段を備えない。また、再生装置10は、記憶部130に記憶された複製情報CpIの改変を抑止する機能を備えていてもよい。
【0027】
なお、ここでは複製情報CpIが再生装置10の製造時に書き込まれる場合について説明したが、これに限られない。再生装置10への書込み装置WDによる複製情報CpIの書込みは、再生装置10の工場出荷時や、販売時に行われてもよい。
【0028】
[制御部の構成]
制御部140は、CPU(Central Processing Unit)を備えており、その機能部としての検出部141と、表示制御部142と、判定部143と、時計部144と、再生部145とを備える。
検出部141は、操作部110に対する操作を検出する。検出部141は、操作部110に対する操作を検出した場合、検出した操作に応じた情報を再生部145と、表示制御部142とに出力する。ここで、検出した操作に応じた情報とは、音コンテンツの再生を指示する情報、停止を指示する情報、曲送りを指示する情報、曲戻しを指示する情報である。
【0029】
時計部144は、時刻を計時して時刻情報TIを生成する。時計部144は、生成した時刻情報TIを表示制御部142に供給する。また、時計部144は、アラーム情報AIを記憶する、不図示のアラーム時刻記憶部を備える。このアラーム情報AIとは、ユーザによって設定されたアラーム時刻を示す情報である。時計部144は、時刻情報TIが示す現在時刻と、アラーム情報AIが示すアラーム時刻とが一致した場合、アラームが発生したことを示す情報を判定部143へ供給する。
【0030】
なお、ここでは、アラーム情報AIが時刻を示す情報である場合について説明したが、これに限られない。アラーム情報AIは、日付を示す情報であってもよく、年月を示す情報であってもよい。例えば、アラーム情報AIが、年月日を示す情報であって、再生装置10の所有者の誕生日を示す情報である場合には、この誕生日にあわせてアラームを発生させることができる。
【0031】
判定部143は、検出部141、又は時計部144から割込み情報IIを取得した否かを判定する。判定部143は、検出部141、又は時計部144から割込み情報IIを取得した場合、記憶部130から複製情報CpIを読み出す。判定部143は、記憶部130から読み出したこの複製情報CpIを再生部145へ供給する。
【0032】
表示制御部142は、時計部144から時刻情報TIを取得する。表示制御部142は、時計部144から取得した時刻情報TIを表示部120へ供給する。
また、表示制御部142は、検出部141から検出情報DIを取得する。表示制御部142は、取得した検出情報DIに基づいて、再生状態情報PCIを表示部120へ供給する。再生状態情報PCIとは、再生装置10による複製情報CpIの再生状態を示す情報である。具体的には、再生状態情報PCIは、検出情報DIが複製情報CpIの再生を指示する情報であった場合、再生中を示す情報である。また、再生状態情報PCIは、検出情報DIが停止を指示する情報であった場合、停止中を示す情報である。
【0033】
表示部120は、表示制御部142から時刻情報TIを取得する。表示部120は、取得した時刻情報TIに基づいて時刻を表示する。また、表示部120は、表示制御部142から検出情報DIを取得する。表示部120は、取得した検出情報DIに基づいて再生状態情報PCIを表示する。
【0034】
なお、この一例では、表示部120が、時刻情報TIを表示する場合について説明したが、これに限られない。再生装置10は、少なくとも時計部144が時刻情報TIを計時すればよく、表示部120は時刻情報TIを表示しなくてもよい。
【0035】
再生部145は、判定部143から取得した複製情報CpIを再生する。具体的には、再生部145と、スピーカ150とは接続されており、再生部145は、スピーカ150によって複製情報CpIを再生する。
【0036】
また、
図2に示すように、一例として、再生装置10の上面U、左面L、右面R、及び底面Dには、記憶部130に記憶されている音コンテンツに関連する絵柄、例えば、アーティストの写真等が付される。つまり、再生装置10の外観は、アーティストやアルバムごとに独自の絵柄である。したがって、再生装置10は、ユーザの購買欲を刺激するとともに、収集欲を満足させることができる。
【0037】
なお、再生装置10の筐体表面に付される
図2に示す絵柄は、一例であって、これに限られない。筐体表面に付される絵柄は、記憶部130に記憶されている音コンテンツに関連するものであれば何でもよく、例えば、文字や著作権に関連する情報であってもよい。また、再生装置10の筐体表面に付される絵柄は、記憶部130に記憶されている音コンテンツに関連しないものであってもよい。例えば、再生装置10の筐体表面に付される絵柄は、再生装置10が販売される場所に関連する絵柄や、再生装置10が配布されるイベントに関連する絵柄であってもよい。また、筐体表面に絵柄が付されていなくてもよい。
【0038】
なお、本実施形態では再生装置10が立方体である場合について説明したが、これに限られない。再生装置10は、筐体を有する装置であればよく、形状は直方体、球体、三角錐、カード型等であってもよい。
【0039】
[再生装置の動作]
次に
図6を参照して、再生装置10の動作について説明する。
図6は、本実施形態におけるアラーム発生時の再生装置10の動作の一例を示す流れ図である。
時計部144は、計時する時刻がアラーム情報AIによって示される時刻か否かを判定する(ステップS100)。時計部144は、計時する時刻がアラーム情報AIによって示される時刻となった場合(ステップS100;YES)には、処理をステップS110に進める。一方、時計部144は、計時する時刻がアラーム情報AIによって示される時刻ではないと判定した場合(ステップS100;NO)、ステップS100の処理を繰り返す。時計部144は、割込み情報IIを判定部143へ供給する(ステップS110)。
【0040】
判定部143は、時計部144から割込み情報IIが供給されるか否かを判定する(ステップS120)。判定部143は、時計部144から割込み情報IIを取得した場合(ステップS120;YES)には、処理をステップS130へ進める。一方、判定部143は、時計部144から割込み情報IIを取得していない場合(ステップS120;NO)、ステップS120の処理を繰り返す。判定部143は、再生部145に対して、複製情報CpIの供給を指示する(ステップS130)。
【0041】
再生部145は、判定部143から複製情報CpIの供給を指示するか否かを判定する(ステップS140)。再生部145は、判定部143から複製情報CpIの供給の指示を受けた場合(ステップS140;YES)には、処理をステップS150へ進める。一方、再生部145は、判定部143から複製情報CpIの供給の指示を受けていない場合(ステップS140;NO)、ステップS140の処理を繰り返す。
再生部145は、記憶部130から複製情報CpIを読み出し(ステップS150)、読み出した複製情報CpIを再生する(ステップS160)。
【0042】
次に
図7を参照して、再生装置10の動作の変形例について説明する。
図7は、本実施形態におけるユーザ操作検出時の再生装置10の動作の一例を示す流れ図である。
検出部141は、操作部110に対する操作の有無を判定する(ステップS200)。検出部141は、操作部110に対する操作を検出した場合(ステップS200;YES)には、処理をステップS210に進める。一方、検出部141は、操作部110に対する操作を検出しない場合(ステップS200;NO)、ステップS200の処理を繰り返す。
以降の動作については、
図6に示す再生装置10の動作と同様の動作となるため、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0043】
以上説明したように、本実施形態の再生装置製造システム1は、サーバSVと、書込み装置WDと、再生装置10とを備える。このサーバSVは、データベースDBを備えており、データベースDBには、原盤情報OrIが記憶されている。書込み装置WDは、サーバSVが備えるデータベースDBから原盤情報OrIを参照する。書込み装置WDは、再生装置10に書き込む原盤情報OrIを抽出する。書込み装置WDは、この原盤情報OrIを複製し、複製情報CpIを生成する。書込み装置WDは、生成した複製情報CpIを再生装置10へ書き込む。再生装置10は、時計部144が計時する時刻情報TIと、アラーム情報AIとに基づいて、複製情報CpIを再生する。
【0044】
ここで、従来の技術では、音楽等の音情報が記録されるデータ記録媒体としてCD、及びDVDが一般的であり、消費者が音楽コンテンツを購入する際には、再生可能な音楽コンテンツが記憶されたCD、及びDVD等の記録媒体を購入する場合があった。
しかしながら、従来の技術では、CD、及びDVDに限られず、様々な方法によって音楽等の音情報を取得したいという消費者からのニーズに対応できない場合がある。すなわち、従来の技術では、多様化する消費者のニーズに応じて音楽等の音情報が記録される記録媒体を供給することができない場合があった。
【0045】
本実施形態の場合、再生装置10に予め記憶される複製情報CpIは、原盤情報OrIの複製情報である。この複製情報CpIは、オルゴール等の単純な音階によって構成される音情報とは異なる音情報であって、一般に市販される音楽CD、及び音楽DVD等に記憶される音情報と同様の音情報である。すなわち、ユーザは、従来の技術である、一般に市販される音楽CD、及び音楽DVD等とは異なる記録媒体である再生装置10を購入、又は入手する。これにより、ユーザは、新たな記録媒体である再生装置10が再生する複製情報CpIを聞くことができる。
【0046】
また、本実施形態の場合、再生装置10は、記憶部130に記憶された複製情報CpIを操作する手段を備えない。換言すれば、記憶部130に記憶された後の追記、書き換え、及び消去のうち少なくともいずれか1つが制限されている。
つまり、再生装置10は、データの書き換えや消去ができないCDやDVD等と同様の記録媒体である。これにより、再生装置10は、CDやDVDを入手する場合と同様にユーザの所有欲を刺激したり、収集欲を満足させることができる。
【0047】
また、本実施形態の場合、再生装置10に記憶される複製情報CpIは、識別IDに基づく順序によって記憶される。すなわち、再生装置10は、複製情報CpIを識別IDによって示される順序によって再生される。
これにより、ユーザは、複製情報CpIの複製元である原盤情報OrIを歌う歌手、又は演奏者等の表現の1つである曲順通りに複製情報CpIを聞くことができる。
【0048】
また、本実施形態の場合、再生装置10の上面U、左面L、右面R、及び底面Dには、再生装置10に予め記憶される複製情報CpIに関連する楽曲情報MIが付される。これにより、ユーザは、再生装置10の筐体表面に付される楽曲情報MIに基づいて、再生装置10に予め記憶される複製情報CpIの内容に関連する楽曲情報MIを視認する。
これにより、再生装置10毎に筐体表面に付される楽曲情報MIを変更することにより、ユーザの取得欲求を満たすことができる。
【0049】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態と、第2の実施形態との違いは、第2の実施形態の場合、複製情報CpIに加えて、第2複製情報CpI2が記憶部130に記憶されることにある。
第2複製情報CpI2とは、複製情報CpIとは異なる音声等の音情報を示すデータファイルである。データベースDBには、第2複製情報CpI2の複製元となる原盤情報OrIが記憶される。第2複製情報CpI2が再生装置10の記憶部130に記憶されるまでの過程は、第1の実施形態に示す複製情報CpIが再生装置10の記憶部130に記憶される過程と同様であるため、その説明を省略する。
また、本実施形態の場合、時計部144は、アラーム情報AIと、ランダム情報RIとを記憶する。ランダム情報RIとは、再生装置10の出荷時に予め設定される時刻を示す情報である。時計部144には、アラーム情報AIと、第2複製情報CpI2とが記憶される。時計部144は、時刻情報TIと、ランダム情報RIとが同じ時刻となった場合、割込み情報IIを判定部143へ供給する。判定部143が時計部144から割込み情報IIを取得した以降の動作は第1の実施形態に示す過程と同様であるため、その説明を省略する。
【0050】
なお、ここではランダム情報RIが再生装置10の出荷時に予め設定される時刻を示す情報である場合について説明したが、これに限られない。ランダム情報RIは、ユーザによって設定されてもよいし、時計部144によって自動に変更、及び更新されてもよい。時計部144によってランダム情報RIが変更、及び更新される場合、ランダム情報RIは、ユーザが予期しない間隔によって設定される。再生装置10は、ランダム情報RIに基づいてユーザが予期しない間隔によって第2複製情報CpI2を再生する。
【0051】
以上説明したように、本実施形態の再生装置10は、記憶部130に複製情報CpIと、第2複製情報CpI2とを予め記憶する。再生装置10は、ランダム情報RIに基づいて、第2複製情報CpI2を再生する。
すなわち、再生装置10は、ユーザが予期しない間隔によって第2複製情報CpI2を再生する。これにより、再生装置10は、ユーザへサプライズ演出を提供することができる。
【0052】
また、本実施形態において、複製情報CpIと、第2複製情報CpIとは、音楽、又は音声等を示す音情報であり、再生装置10は、複製情報CpI、及び第2複製情報CpI2を再生する。これにより、ユーザは、再生装置10を介して音楽、又は音声等を聞くことができる。
【0053】
[変形例]
以下、
図8を参照して、第1の実施形態と、第2の実施形態とに係る変形例について説明する。
図8は、再生装置10の操作の一例を示す模式図である。変形例が示す再生装置10は、角度センサ160を備える。角度センサ160は、重力方向に対する再生装置10の筐体の方向を示す情報を出力する。例えば、角度センサ160は、再生装置10の筐体表面の内、上面U、底面D、左面L、及び右面Rのいずれの面が設置面と接しているかを示す情報を供給する。具体的には、角度センサ160は、再生装置10の設置角度を示す角度情報AngIを検出部141へ出力する。検出部141は、角度センサ160が供給する角度情報AngIを検出する。
検出部141は、取得した角度情報AngIに応じて、再生装置10の設置面の情報である設置面情報ISIを判定部143へ供給する。判定部143は、設置面情報ISIに基づいて、再生装置10の動作モードOMを判定する。動作モードOMとは、再生装置10の動作状態の総称である。再生装置10の動作には、3つの状態がある。1つの状態は、時計部144が計時する時刻を表示する、計時モードTMである。1つの状態は、再生装置10が複製情報CpIを再生する、再生モードPMである。1つの状態は、アラーム情報AIによって示される時刻を確認・変更する、アラームモードAMである。すなわち、動作モードOMは、計時モードTMと、再生モードPMと、アラームモードAMとの総称である。
【0054】
判定部143は、判定する動作モードOMに応じて動作モード情報OMIを表示制御部142へ供給する。動作モード情報OMIは、判定部143が判定する動作モードOMを示す情報である。表示制御部142は、動作モード情報OMIに応じた情報を表示部120へ供給する。具体的には、動作モード情報OMIが計時モードTMを示す場合、表示部120は、時刻を表示する。また、動作モード情報OMIがアラームモードAMを示す場合、表示部120は、アラーム情報AIを表示する。また、動作モード情報OMIが再生モードPMを示す場合、再生状態情報PCIを表示する。
また、表示部120は、動作モード情報OMIに応じた情報を表示する場合、設置面情報ISIに応じて、表示の向きを変更する。
【0055】
ここで、再生装置10が角度センサ160を備えることにより、設置面情報ISIに応じて再生装置10の動作モードOMは変更される。また、表示部120は、設置面情報ISIに応じた情報を表示する。これにより、再生装置10は、多様な表示によってユーザにエンタテイメント性のある形で複製情報CpIを提供することができる。
【0056】
なお、上記の実施形態における再生装置10が備える各部は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、メモリおよびマイクロプロセッサにより実現させるものであってもよい。
【0057】
なお、再生装置10が備える各部は、メモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、再生装置10が備える各部の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
【0058】
また、再生装置10、及びサーバSVが備える各部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0059】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。