(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6290180
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月7日
(54)【発明の名称】キシレン生成を最大化するための複合重質リフォメートの脱アルキル化−トランスアルキル化法
(51)【国際特許分類】
C07C 6/12 20060101AFI20180226BHJP
C07B 61/00 20060101ALI20180226BHJP
C07C 4/12 20060101ALI20180226BHJP
C07C 15/06 20060101ALI20180226BHJP
C07C 15/08 20060101ALI20180226BHJP
【FI】
C07C6/12
C07B61/00 300
C07C4/12
C07C15/06
C07C15/08
【請求項の数】23
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-507206(P2015-507206)
(86)(22)【出願日】2013年4月19日
(65)【公表番号】特表2015-516978(P2015-516978A)
(43)【公表日】2015年6月18日
(86)【国際出願番号】US2013037304
(87)【国際公開番号】WO2013158956
(87)【国際公開日】20131024
【審査請求日】2014年12月8日
【審判番号】不服2016-18020(P2016-18020/J1)
【審判請求日】2016年12月1日
(31)【優先権主張番号】61/635,412
(32)【優先日】2012年4月19日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506018363
【氏名又は名称】サウジ アラビアン オイル カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100088616
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 一平
(74)【代理人】
【識別番号】100154829
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 成
(74)【代理人】
【識別番号】100132403
【弁理士】
【氏名又は名称】永岡 儀雄
(72)【発明者】
【氏名】アブダウード,ラエド
【合議体】
【審判長】
瀬良 聡機
【審判官】
瀬下 浩一
【審判官】
齊藤 真由美
(56)【参考文献】
【文献】
特表2011−500817(JP,A)
【文献】
特開平10−71334(JP,A)
【文献】
特開平8−301797(JP,A)
【文献】
特開昭53−116328(JP,A)
【文献】
特開2008−1699(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/036484(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C 4/12
C07C 6/12
C07C15/16
C07C15/18
C07C 7/04
C08B61/00
C10G69/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脱アルキル化‐トランスアルキル化システムを用いて重質リフォメートから混合キシレンを生成する方法であり、
前記重質リフォメートおよび水素を含む物質(水素含有物質)の両方を、前記重質リフォメートおよび前記水素含有物質が混ざり合い水素化脱アルキル触媒に接触し、前記脱アルキル化段階が前記水素化脱アルキル触媒を含み、前記重質リフォメートがメチルエチルベンゼンおよびトリメチルベンゼンを含み、さらに実質的に重量でトルエンを含まず、前記水素含有物質を、前記脱アルキル化−トランスアルキル化システムの脱アルキル化段階に取り込むステップと、
前記脱アルキル化段階を、前記水素化脱アルキル触媒の存在によって前記メチルエチルベンゼンおよび水素の反応からトルエンが生成するように、さらに脱アルキル化段階生成物が生成され、前記脱アルキル化段階がトルエン、トリメチルベンゼンおよび非芳香族生成ガスを含むように、操作するステップと、
前記非芳香族生成ガスおよび脱アルキル化重質リフォメートがそれぞれ生成されるとともに、前記脱アルキル化段階生成物がトランスアルキル化の発生する場である容器に取り込まれる前に、前記脱アルキル化段階生成物から前記非芳香族生成ガスが除去され、前記脱アルキル化重質リフォメートがトルエンおよびトリメチルベンゼンを含むように、非芳香族生成ガス分離段階を操作するステップと、
前記脱アルキル化重質リフォメートを、前記脱アルキル化重質リフォメートがトランスアルキル触媒に接触し、前記トランスアルキル化段階が前記トランスアルキル触媒を含み、前記トランスアルキル化段階に取り込むステップと、
前記トランスアルキル触媒の存在によってトリメチルベンゼンおよびトルエンの反応から混合キシレンが生成するように、トランスアルキル化段階生成物が生成され、前記トランスアルキル化段階生成物の混合物が混合キシレンを含むように、前記トランスアルキル化段階を操作するステップと、
によって特徴付けられ、
前記取り込まれた重質リフォメートの重量の少なくとも30パーセントは、メチルエチルベンゼンが含まれ、
前記取り込まれた重質リフォメートにおけるトリメチルベンゼンに対するメチルエチルベンゼンの重量比の値が、0.1から3の範囲である、方法。
【請求項2】
前記取り込まれた重質リフォメートが、重量で検出不可能な量のトルエンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
重質リフォメートに対する水素含有物質の供給比率が、1から4の範囲である、請求項1〜2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
非芳香族ガス分離装置による非芳香族生成ガスの前記選択的分離および前記重質リフォメートの脱アルキル化が、脱アルキル化リアクタで発生する、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
生成されたトランスアルキル化段階生成物中のパラ−キシレンの最大化を支持する条件で前記トランスアルキル化段階が、動作する、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
ベンゼン、トルエンおよび混合キシレンが前記生成されたトランスアルキル化段階生成物から選択的に分離されるような、前記脱アルキル化‐トランスアルキル化システムを操作するステップによってさらに特徴付けられる、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記選択的に分離されたベンゼンの少なくとも一部を前記トランスアルキル化段階へと再生利用するステップによってさらに特徴付けられる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記選択的に分離されたトルエンの少なくとも一部を前記トランスアルキル化段階へと再生利用するステップによってさらに特徴付けられる、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記選択的に分離された混合キシレンの少なくとも一部を前記トランスアルキル化段階へと再生利用するステップによってさらに特徴付けられる、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
オルト‐キシレン、パラ‐キシレンおよびメタ‐キシレンが前記混合キシレンから選択的に分離されるように、前記脱アルキル化‐トランスアルキル化システムを操作するステップによってさらに特徴付けられる、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記選択的に分離されたメタ‐キシレンの少なくとも一部を前記トランスアルキル化段階へと再生利用するステップによってさらに特徴付けられる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
メチルエチルベンゼンおよびトリメチルベンゼンを含む重質リフォメートから、混合キシレンを生成するのに有益な脱アルキル化‐トランスアルキル化システムであり、
水素を含む物質と前記重質リフォメートの両方を受け取る操作が可能で、トルエン、トリメチルベンゼンおよび非芳香族生成ガスを含む脱アルキル化リアクタ生成物を生成する操作が可能な、水素化脱アルキル触媒を含む脱アルキル化リアクタと、
前記脱アルキル化リアクタと流体結合し、前記脱アルキル化リアクタ生成物を受け取る操作が可能で、前記非芳香族生成ガスおよびトルエンとトリメチルベンゼンとを含む脱アルキル化重質リフォメートをそれぞれ生成する操作が可能な、非芳香族生成ガス分離装置と、
前記非芳香族生成ガス分離装置と流体結合し、トランスアルキル触媒を含み、前記脱アルキル化重質リフォメートを受け取る操作が可能で、混合キシレンを含むトランスアルキル化リアクタ生成物を生成する操作が可能な、トランスアルキル化リアクタであり、
前記水素化脱アルキル触媒がメチルエチルベンゼンおよび水素を選択的にトルエンおよび前記非芳香族生成ガスへと変換する操作が可能で、
前記トランスアルキル触媒がトリメチルベンゼンおよびトルエンを選択的に混合キシレンへと変換する操作が可能で、
前記水素化脱アルキル触媒および前記トランスアルキル触媒が同一の物質ではなく、
前記水素化脱アルキル触媒および前記トランスアルキル触媒が同一のリアクタに含まれない、前記トランスアルキル化リアクタと、を含み、
前記取り込まれた重質リフォメートの重量の少なくとも30パーセントは、メチルエチルベンゼンが含まれ、
前記取り込まれた重質リフォメートにおけるトリメチルベンゼンに対するメチルエチルベンゼンの重量比の値が、0.1から3の範囲である、
システム。
【請求項13】
前記非芳香族生成ガス分離装置および脱アルキル化リアクタが同一の容器である、請求項12記載のシステム。
【請求項14】
前記脱アルキル化リアクタを前記非芳香族生成ガス分離装置に流体結合し、水素を前記脱アルキル化リアクタに運搬する操作が可能な、再生利用ループによってさらに特徴付けられる、請求項12〜13のいずれかに記載のシステム。
【請求項15】
前記トランスアルキル化リアクタ生成物を受け取る操作が可能で、ベンゼン生成物、トルエン生成物、混合キシレン生成物およびC9+アルキル芳香族を生成する操作が可能な、前記トランスアルキル化リアクタと流体結合するポスト脱アルキル化−トランスアルキル化精製システムによってさらに特徴付けられる、請求項12〜14のいずれかに記載のシステム。
【請求項16】
前記脱アルキル化リアクタを前記ポスト脱アルキル化‐トランスアルキル化精製システムに流体結合し、前記C9+アルキル芳香族を前記脱アルキル化リアクタに運搬する操作が可能な、再生利用ループによってさらに特徴付けられる、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記トランスアルキル化リアクタを前記ポスト脱アルキル化‐トランスアルキル化精製システムに流体結合し、前記ベンゼン生成物の少なくとも一部を前記トランスアルキル化リアクタに運搬する操作が可能な、再生利用ループによってさらに特徴付けられる、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記トランスアルキル化リアクタを前記ポスト脱アルキル化‐トランスアルキル化精製システムに流体結合し、前記トルエン生成物の少なくとも一部を前記トランスアルキル化リアクタに運搬する操作が可能な、再生利用ループによってさらに特徴付けられる、請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記トランスアルキル化リアクタを前記ポスト脱アルキル化‐トランスアルキル化精製システムに流体結合し、前記混合キシレン生成物の少なくとも一部を前記トランスアルキル化リアクタに運搬する操作が可能な、再生利用ループによってさらに特徴付けられる、請求項15に記載のシステム。
【請求項20】
前記ポスト脱アルキル化‐トランスアルキル化精製システムは、さらに、前記混合キシレンからパラ‐キシレン生成物、オルト‐キシレン生成物およびメタ−キシレン生成物を生成する操作が可能な、請求項15に記載のシステム。
【請求項21】
前記トランスアルキル化リアクタを前記ポスト脱アルキル化−トランスアルキル化精製システムに流体結合し、前記メタ−キシレン生成物の少なくとも一部を前記トランスアルキル化リアクタに運搬する操作が可能な、再生利用ループによってさらに特徴付けられる、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記トランスアルキル化リアクタが、流動触媒床を含む、請求項12〜21のいずれかに記載のシステム。
【請求項23】
前記トランスアルキル化リアクタが、移動触媒床を含む、請求項12〜21のいずれかに記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は混合キシレンの生成に関する。具体的には、本発明の分野は、重質リフォメートを用いた複合キシレンの生成に関する。
【0002】
石油化学精製装置は、重質リフォメートストリームの利用についての問題に直面している。環境規制はガソリン燃料における芳香族(C6+)含有量を制限している。ガソリン精製装置および混合装置は伝統的にC6+芳香族を使用しており、これには自動車燃料におけるオクタン価およびアンチノック特性を向上させるためのC6−8BTEX構成要素(ベンゼン、トルエン、エチルベンゼンおよび混合キシレン)が含まれる。
【0003】
自動車燃料使用はBTEX構成要素の主要な消費体であるが、個々のBTEX製品は自動車燃料としての用途以外においても代替市場を有する。ベンゼンは多くの化学工程および溶媒和工程で広く使用される前駆体である。トルエンおよびエチルベンゼンもまた化学工程および重合工程における反応剤および前駆体である。キシレン(C
8H
10)の3つの異性体―パラ‐キシレン(p‐キシレン)、メタ‐キシレン(m‐キシレン)およびオルト‐キシレン(o‐キシレン)―はすべて石油化学の価値ある原材料である。
【0004】
「混合キシレン」は3つのキシレン異性体全ての混合物である。p‐キシレンはポリエステル、つまり重要かつ高まる世界需要を有するポリマーの供給源である。o‐キシレンは無水フタル酸生成における原材料であり、これが今度はアルキド樹脂およびウレタン生成の供給源となる。m‐キシレンはその他2つのキシレンよりは低い商業的需要を有し、イソフタル酸および可塑剤を生成する。触媒の改質において混合キシレンが生成するとき、熱力学的理由から、パラ−キシレンおよびオルト‐キシレンよりも多量のメタ‐キシレンが生成する。しかしながら、市場需要は現在o‐キシレンよりもはるかにp−キシレンを支持している。
【0005】
ナフサ触媒の改質から生成する下位生成物であるリフォメート、およびエチレン分解の副産物である分解ガソリン(パイガス)は、それらの化合物の通常の供給源である。リフォメートおよびパイガスからBTEX化合物を抽出することは、重質リフォメートを残すが、これは主にC9+アルキル芳香族化合物から構成される(パイガスはジオレフィンも含むことがある)。重質リフォメートは、同じナフサ原材料から追加の水素アルカンおよびオレフィンを生成するための高温水素生成を行う工程から生成することもある。
【0006】
化学ストリームとしての重質リフォメートは、それ自体としては直接的な商業的価値はほとんどない。ガソリンプールにC9+アルキル芳香族を混合させる能力は、急速に衰退している。
【0007】
トルエンは以前回収されたようには重質リフォメートの中には通常見られない、つまり重質リフォメートはトルエンのような低級芳香族が生じないよう厳しい製造条件のもとで生成されている。重質リフォメート内に見られるトリメチルベンゼンをキシレン化するためにトランスアルキル化を用いる石油化学精製装置は、あらかじめ抽出されたトルエンをしばしば重質リフォメートストリーム内に追加する。これは処理エネルギーの無駄であり、無駄に資本支出を増加させる。
【発明の概要】
【0008】
メチルエチルベンゼンおよびトリメチルベンゼンの両方を含む重質リフォメートから混合キシレンを生成するのに有益な、脱アルキル化‐トランスアルキル化システムは、脱アルキル化段階、非芳香族生成ガス分離段階およびトランスアルキル化段階を含む。脱アルキル化段階は、水素化脱アルキル触媒を含む。水素化脱アルキル触媒は、メチルエチルベンゼンおよび水素を選択的にトルエンおよび非芳香族生成ガスに変換するように操作が可能である。脱アルキル化段階は、水素を含む物質および重質リフォメートの両方を受け取る操作が可能で、さらにトルエン、トリメチルベンゼンおよび非芳香族生成ガスを含むアルキル化段階生成物を生成する操作が可能である。非芳香族生成ガス分離段階は、脱アルキル化段階に流体連結される。非芳香族生成ガス分離段階は、脱アルキル化段階生成物を受け取るように操作が可能で、さらに非芳香族生成ガスおよびトルエンとトリメチルベンゼンを含む脱アルキル化重質リフォメートを別に生成するように操作が可能である。非芳香族生成ガス分離段階は、脱アルキル化段階に流体連結され、トランスアルキル触媒を含む。トランスアルキル触媒は、トリメチルベンゼンおよびトルエンを選択的に混合キシレンに変換するように操作が可能である。水素化脱アルキル触媒およびトランスアルキル触媒は、同様の物質ではない。トランスアルキル化段階は、脱アルキル化重質リフォメートを受け取るように操作が可能で、さらに混合キシレンを含むトランスアルキル化段階生成物を生成するように操作が可能である。水素化脱アルキル触媒およびトランスアルキル触媒は、同様の段階には含まれない。
【0009】
脱アルキル化‐トランスアルキル化システムを用いて重質リフォメートから混合キシレンを生成する方法は、重質リフォメートおよび水素を含む物質が混ざり合い、水素化脱アルキル触媒に接触するように、重質リフォメートおよび水素を含む物質の両方を脱アルキル化‐トランスアルキル化システム内の脱アルキル化段階に取り込むステップを含む。取り込まれた重質リフォメートは、大量のメチルエチルベンゼンおよびトリメチルベンゼンを含み、重量で実質的にトルエンを含まない。取り込まれた水素を含む物質は水素を含む。この方法は、メチルエチルベンゼンの反応からトルエンが、水素化脱アルキル触媒の存在によって水素がそれぞれ生成することで、脱アルキル化段階生成物が生成されるように、脱アルキル化段階を操作するステップもまた含む。脱アルキル化段階生成物はトルエン、トリメチルベンゼンおよび非芳香族生成ガスを含む。この方法は、非芳香族生成ガスおよび脱アルキル化重質リフォメートがそれぞれ生成されるように、非芳香族生成ガス分離段階を操作することもまた含む。脱アルキル化重質リフォメートは、トルエンおよびトリメチルベンゼンを含む。この方法は、脱アルキル化重質リフォメートを、脱アルキル化重質リフォメートがトランスアルキル触媒に接触するように、トランスアルキル化段階に取り込むステップもまた含む。この方法はトリメチルベンゼンの反応から混合キシレンが、トランスアルキル触媒の存在によってトルエンがそれぞれ生成することで、トランスアルキル化段階生成物が生成されるように、トランスアルキル化段階を操作するステップもまた含む。トランスアルキル化段階生成物は、混合キシレンを含む。
【0010】
C9+芳香族を含む重質リフォメートから混合キシレンおよび他のBTEX構成要素を生成する方法は、混合キシレンを形成するために、トランスアルキル化選択的触媒の存在によって、重質リフォメートに見られるC9アルキル芳香族であるトリメチルベンゼン(TMB)をトルエンと反応させるためにトランスアルキル化を用いる。
【0011】
この方法において、トランスアルキル化前に重質リフォメートが処理される際にトルエンがその場で生成される。水素化脱アルキル触媒および水素を用いた先行脱アルキル化工程は、重質リフォメートと共に取り込まれたメチルエチルベンゼン(MEB)をトルエンおよびエタンに選択的に変換する。終了段階の非芳香族生成ガス分離工程は、アルカン生成ガスおよび未反応の水素をトランスアルキル化前の脱アルキル化芳香族から除去する。
【0012】
この方法は、重質リフォメートを2つの別々の段階(連続したリアクタ)に変換することを要求する。脱アルキル化段階においては、MEBの選択的水素化脱アルキル触媒によって選択的脱アルキル触媒がその場のトルエンの製造を最大化する。トランスアルキル化段階においては、選択的トランスアルキル化触媒が脱ガス後に脱アルキル化段階の成果を処理する。脱アルキル化重質リフォメート内のトルエンは、脱アルキル段階で未変換のTMBをトランスアルキル化段階の混合キシレンにトランスアルキル化する。このシステムは、最適なトランスアルキル化触媒の部分とトランスアルキル化段階の作動条件の管理によってp‐キシレンが好ましく生成するように作動する。
【0013】
脱アルキル化‐トランスアルキル化段階の工程で、有益な量のベンゼン、トルエン、アルカンおよびオレフィン(これらはすべて商業的に高価値である)が生成する。この方法の様々な実施形態においては、トランスアルキル化段階の熱力学を変更し、p‐キシレンの生成を高めるため、少なくとも複数のベンゼン、トルエン、混合キシレンおよびm‐キシレンが再生利用される。
【0014】
脱アルキル化‐トランスアルキル化段階の方法は、低値の重質リフォメート(C9+)からのキシレンの最大化を可能にし、脱アルキル化−トランスアルキル化の2段階反応システムを用いることで、脱アルキル化段階がその場のトルエン生成のための重質リフォメート内のMEBの脱アルキル化を最大化し、さらに終了段階のトランスアルキル化段階が、その場で生成されたトルエンを用いてTMBを選択的にトランスアルキル化する。この別々で注目すべき2部分反応システムは、1段階または容器システムを上回って、重質リフォメート材料のための混合キシレンの生成量を向上する。脱アルキル化に対して特定の作動条件において最適な選択性がある単一触媒は、トランスアルキル化に対しては同様の作動条件において最適な選択性がなく、逆もまた同様である。異なる触媒および作動条件が、効率性と選択性を向上させる。1段階または容器システムにおいて二元触媒を用いることは、不均化を起こすTMBなどのC9+アルキル芳香族の原因となったり、より重質のアルキル芳香族へトランスアルキル化させたりすることがある。そのような副反応はコーキングによる急速な触媒の非活性化およびポリ芳香族の形成を引き起こすことがある。
【0015】
脱アルキル化‐トランスアルキル化法は、脱アルキル化段階生成物がトランスアルキル化の発生する場である容器に取り込まれる前に、そこから低級非芳香族生成ガスを除去する。この脱ガスはトランスアルキル化段階に必要である容器の物理的大きさを縮小する。非芳香族ガスの除去は、希釈材料の除去によってトランスアルキル化処理の効率性もまた向上させる。二元触媒を用いる1段階システムにおいては、同伴ガスが触媒床から漏れるのに伴って、脱アルキル化処理の工程で生成する低級ガスが触媒床量の増加を招く。
【0016】
脱アルキル化‐トランスアルキル化法は、処理された重質リフォメート以外のベンゼン、トルエン、混合キシレン、メタ‐キシレンまたはその他の芳香族ストリームのシステムへの取り込みまたは再生利用を必要としない。脱アルキル化段階はその場でトルエンを発生させるため、C9+アルキル芳香族の変換を助けるための第一次芳香族の取り込みは必要とされない。そのような物質は、互いに望ましい割合で望ましいシステム生成物を生成するために、終了段階の精製処理から任意に再生利用されてもよい。
【0017】
低値の重質リフォメートストリームおよび少々の水素を用いる脱アルキル化‐トランスアルキル化の使用方法は、石油化学処理装置の経済性を大いに向上させる、様々な有益かつ商業的に高価値な化学物質のスペクトルを生成することができる。処理の一環としてその場でトルエンを発生させることは、MEBを消費しそれを有益な化学成分に変換するだけでなく、TMB変換をもたらすための事前処理されたBTEX化学物質の使用に対する要件を除外する。任意に、ベンゼン、トルエンまたは混合キシレンおよびメタ‐キシレンを含むその他1つ以上のキシレン異性体の少なくとも一部は、中間および最終生成物混合物を変換するために、トランスアルキル化段階または脱アルキル化段階に再生利用および再取り込みされてもよい。MEBのその場のトルエンへの変換は、残りのTMBの混合キシレンへの変換に十分なトルエンを供給する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明におけるこれらおよび他の特徴、様態および利点は、以下の詳細な記述、添付の特許請求の範囲および以下の図を考慮することでよりよく理解される。
【0019】
【
図1】本発明に係る脱アルキル化‐トランスアルキル化システムの一実施形態のプロセスフロー図である。
【0020】
【
図2】追加の再生利用および分離工程を含む本発明に係る脱アルキル化‐トランスアルキル化システムの一実施形態のプロセスフロー図である。
【0021】
付属の図において、同様の構成要素または特徴またはその両方は同様の参照ラベルを有していてもよい。
【0022】
図は本発明に係る脱アルキル化‐トランスアルキル化システムの一実施形態の一般的なプロセスフロー図である。図およびその記述は、本発明に係る脱アルキル化‐トランスアルキル化システムおよびその使用方法についてよりよい理解を促す。図は本発明の範囲を限定または規定するものでは決してない。図は各記述の簡単な図である。当業者はそのようなシステムが、それらを意図された目的のために使用可能にするための補助装置およびサブシステムを備えた複雑な構造であると理解する。
【発明を実施するための形態】
【0023】
発明の概要、図面の簡単な説明および好適な実施形態の説明および添付の特許請求の範囲を含む本明細書は、本発明の特定の特徴(工程および段階法を含む)について言及する。当業者は、本発明が本明細書に記載された全ての可能な組み合わせおよび特定の特徴の使用を含むと理解する。当業者は、本発明が本明細書に記載された実施形態の記述のみに、またはそれによって限定されないと理解する。本発明の主題は、本明細書の意図および添付の特許請求の範囲のみを除き限定されない。
【0024】
当業者は、特定の実施形態の記載に使用される専門用語が本発明の範囲または幅を限定するものでないこともまた理解する。本明細書および添付の特許請求の範囲の解釈に際して、全ての用語は各々の文脈に調和する形で可能な限り最も広義で解釈されるべきである。本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される全ての技術的および科学的用語は、別段の規定がある場合を除いて本発明を所有する当業者によって通例理解される意味と同じ意味を有する。
【0025】
本明細書および添付の特許請求の範囲に使用されている通り、「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかに別段の指示をする場合を除いて複数の参照を含む。動詞「含む(comprises)」およびその抱合型は、非排他的な形で要素、構成要素およびステップに言及すると解釈されるべきである。参照された要素、構成要素およびステップは明確に参照されていない他の要素、構成要素およびステップと共に存在、利用または結合されてもよい。動詞「結合する(couple)」およびその抱合型は、2つ以上の事前に結合されていない物体から単体の物体を形成するための電気的、機械的または流動的を含む必要とされるいかなる結合も完了することを意味する。もし第1装置が第2装置に結合する場合には、その連結は直接または共通の連結装置を通して発生してもよい。「任意に(Optionally)」およびその様々な形態は、その後に記述される事象または状況が発生してもしなくてもよいということを意味する。その記述は、事象または状況が発生する例およびそれが発生しない例を含む。「操作可能な(Operable)」およびその様々な形態は、適切な機能のために適合していることおよびその意図された使用のために使用されることが可能であるということを意味する。「関連した(Associated)」およびその様々な形態は、あるものと他のものが共に発生するため、または一方が他方を生成するために、あるものが他のものと結合していることを意味する。
【0026】
空間的用語は、ある物体または物体群の他の物体または物体群に対する相対的な位置を記述する。空間関係は縦軸および横軸に沿って適用される。「上流の、開始段階の(upstream)」および「下流の、終了段階の(downstream)」および他同様の用語を含む方向性および関係性の単語は記述便利性のためのものであり、別段の指示がある場合を除いて限定的ではない。
【0027】
本明細書または添付の本特許請求の範囲が様々な値を提供する一方で、間隔は上限と下限の間に介在する各々の値および上限および下限の値を包含すると理解される。本発明は与えられたいかなる特定の除外に依存した小範囲の間隔を包含し、境界を示す。「実質的に含まない(Substanyially free)」は、示された測定単位において1%以下を意味する。「大量の(Significant)」は、示された測定単位において10%またはそれ以上を意味する。「検出量(Detectable amount)」は、示された測定単位において0.1%を意味する。
【0028】
本明細書および添付の特許請求の範囲が2つまたは3つ以上のステップからなる方法に言及するとき、文脈がその可能性を排除する場合を除いて規定されたステップはどの順番で実行されても同時に実行されてもよい。
【0029】
本開示において特許や出版物が言及されるとき、その言及は本開示でなされる主張と矛盾しない範囲でその全体を参照によって引用するものとする。
[
図1]
【0030】
図1は脱アルキル化‐トランスアルキル化システムのある実施形態のプロセスフロー図である。工程100はC9+重質リフォメート供給ストリーム102を取り込むことにより開始する。供給ストリーム102はC9およびC10型のアルキル芳香族を含み、気化される。供給ストリーム102は水素再生利用ストリーム104および重質芳香族再生利用ストリーム106と結合し、混合供給ストリーム108を形成する。工程100は混合供給ストリーム108を脱アルキル化リアクタ110へと通す。
【0031】
脱アルキル化リアクタ110における触媒の水素脱アルキル化反応は、アルキル基エチルおよびそれより高次のエチルをそれに関連した芳香環から除去する。供給の変換は、エタンおよびオレフィンを含む低級アルカン(これにはプロピレンも含まれる)の形成につながる。さらに、未使用の水素のいくらかは脱アルキル化リアクタ110から通過する。低級非芳香族ガスは芳香族から分離し、脱アルキル装置低級ストリーム112を通してガス処理システム114へと進む。ベンゼン、トルエンおよび他のメチル化芳香族を含む脱アルキル化芳香族は脱アルキル化リアクタ110を通して脱アルキル化リアクタ生成物ストリーム116へと通過する。
【0032】
脱アルキル化リアクタ生成物ストリーム116は脱アルキル化重質リフォメートをトランスアルキル化リアクタ118に取り込む。トランスアルキル化リアクタ118は、混合キシレンおよびトルエンを生成するためのトリメチル化芳香族を用いたベンゼンおよびトルエンの反応を促進する。メチル化芳香族の不均化は、追加の混合キシレンおよびC10アルキル芳香族もまた産出する。キシレンに富んだ生成物ストリームは、トランスアルキル化リアクタ118からキシレン分割供給ストリーム120を通して通過する。
【0033】
芳香族分割供給ストリーム120は、キシレンに富んだ生成物ストリームを芳香族分割装置122へとりこむ。芳香族分割装置122は、ベンゼン124、トルエン126および混合キシレン128の生成物ストリームを選択的に分離し通過させる。芳香族分割低級ストリーム130は、トランスアルキル化リアクタ118で生成されたアルカンおよびオレフィンを、分離のためガス処理システム114へと通過させる。工程100は、トランスアルキル化リアクタ118内で生成されたC10アルキル芳香族を含むキシレン(C9+)アルキル芳香族よりも重質なアルキル芳香族を、重質芳香族再生利用ストリーム106を通して再生利用する。
【0034】
ガス処理システム114は、脱アルキル化低級ストリーム112および芳香族分割低級ストリーム130の内容物を受け取り、アルカンおよびオレフィンから水素を分離する。水素再生利用ストリーム104は、脱アルキル化リアクタ110内での水素を含む物質としての使用のため、ガス処理システム114から通過してくる水素を開始段階の工程100へと運搬し、低級化学物質ストリーム132は、アルカンおよびオレフィンをプロセス100外部の工程へと運搬する。
[
図2]
【0035】
図2は、追加の再生利用および分離工程を含む脱アルキル化‐トランスアルキル化システムのある実施形態のプロセスフロー図である。工程200は、キシレン生成を最大化するため、追加の再生利用および分離工程を利用する。工程200は、C9+重質リフォメート供給ストリーム202の導入によって開始する。供給ストリーム202はC9+アルキル芳香族を含む。供給ストリーム202、水素再生利用ストリーム204および重質芳香族再生利用ストリーム206はそれぞれ別々に脱アルキル化リアクタ110へと通過する。
【0036】
脱アルキル化リアクタ210における触媒の水素化脱アルキル化反応は、エチルより高次のアルキル基をそれに関連した芳香環から除去する。混合脱アルキル化重質リフォメートおよび低級非芳香族ガスは、脱アルキル化リアクタ生成物ストリーム216を通して脱アルキル化リアクタ210から通過する。
【0037】
脱アルキル化リアクタ生成物ストリーム216は、混合脱アルキル化重質リフォメートおよび低級非芳香族ガスを非芳香族ガス分離装置252へ取り込む。非芳香族ガス分離装置252は、水素を含む非芳香族ガスを脱アルキル化重質リフォメートから分離する。工程200は非芳香族ガス分離装置252から脱アルキル化低級ストリーム212を通してガス処理装置214へ低級非芳香族ガスを移動させる。工程200はまた、非芳香族ガス分離装置252からトランスアルキル化リアクタ供給ストリーム250を通してトランスアルキル化リアクタ218へと脱アルキル化重質リフォメートを移動させる。
【0038】
トランスアルキル化リアクタ218への取り込み前、任意に、生成されたベンゼンの少なくとも一部がベンゼン再生利用ストリーム254を通して取り込まれ、生成されたトルエンの少なくとも一部がトルエン再生利用ストリーム256を通して取り込まれ、さらに生成されたメタキシレンの少なくとも一部がm‐キシレン再生利用ストリーム258を通して取り込まれる。
図2は、脱アルキル化重質リフォメートをm‐キシレン、トルエンおよびベンゼンの生成量の全部とは言わずともその一部で補完し、補完された脱アルキル化重質リフォメートを形成する任意の能力を示す。この選択的な補完は、トランスアルキル化リアクタ218の反応出力を修正し、p‐キシレンおよびo‐キシレン生成を促進する、トランスアルキル化反応供給ストリーム250におけるC6−8の比率を増加させる。
【0039】
トランスアルキル化リアクタ供給ストリーム250は、補完された脱アルキル化重質リフォメートをトランスアルキル化リアクタ218へと取り込む。トランスアルキル化リアクタ218は、ベンゼンおよびトルエンのメチル化芳香族との反応、およびこれによる混合キシレンおよびトルエンの形成を促進する。キシレンに富んだ生成物ストリームは、トランスアルキル化リアクタ218から分割供給ストリーム220を通して通過する。
【0040】
分割供給ストリーム220は、キシレンに富んだ生成物を芳香族分割装置222に取り込む。芳香族分割装置222は、ベンゼン224、トルエン226および混合キシレン228の生成物ストリームを分離、生成する。工程200は、生成されたベンゼンの全部とは言わずともその一部をベンゼン再生利用ストリーム254を通して、および生成されたトルエンの全部とは言わずともその一部をトルエン再生利用ストリーム256を通して、工程200の開始段階部へと再生利用する操作が可能である。芳香族分割装置222は、追加処理のため、混合キシレン生成物ストリーム228を通してキシレン分割装置262へと混合キシレンを通過させる。芳香族分割低級ストリーム230は、追加分割のため、ガス処理装置214へと低級アルカンおよびオレフィンを通過させる。キシレン(C9+)より重質のアルキル芳香族は、重質芳香族再生利用ストリーム206を通して、工程200で再生利用される。
【0041】
キシレン分割装置262は、p‐キシレン264、o‐キシレン266およびm‐キシレン268の生成物ストリームを取り込まれた混合キシレンストリームから選択的に分割し生成する。工程200は、生成されたm‐キシレンの全部とは言わずともその一部をm‐キシレン再生利用ストリーム258を通して工程200の開始段階部分へと再生利用する操作が可能である。
【0042】
ガス処理装置214は脱アルキル化低級ストリーム212および芳香族分割低級ストリーム130を受け取り、アルカンおよびオレフィンを水素から分割する。水素再生利用ストリーム204は、ガス処理装置214から脱アルキル化リアクタ210へと水素を通過させる。低級化学物質ストリーム232は、アルカンおよびオレフィンを工程200から搬出する。
[処理反応剤]
【0043】
脱アルキル化‐トランスアルキル化法のために取り込まれた処理反応剤は、C9+アルキル芳香族および水素を含む物質(水素自体を含む)である、重質リフォメートである。
【0044】
脱アルキル化‐トランスアルキル化のための炭化水素供給源は「重質」リフォメートである。現代の触媒再形成工程およびエチレン熱分解装置は、ナフサ供給原料の触媒活性再形成によって低級ガスおよび水素の生成を最大化する操作が可能である。同様に、芳香族およびアルキル芳香族は、これらの工程の底部または後部に集中することでリフォメートを形成する。低級芳香族をリフォメートから回収すること、または十分重程度のナフサの再形成は、「重質」リフォメートを生成する。重質リフォメートは、処理設備の内部または外部がその発生源である。1つの発生源は、ナフサを再形成しBTEX化合物を抽出した後の底部または後部ストリームである。この重質リフォメートは、C9+アルキル芳香族の典型的な構成を有し、C6−8を十分には有さない。重質リフォメートは、C6+芳香族およびアルキル芳香族を含むストレートリフォメートと考えられているものでもよい。コーキング作業から生成する分解ガソリンまたは液化石炭物質の重質分別は、「重質」リフォメートを供給することがある。脱アルキル化‐トランスアルキル化法自体が、未反応のC9+アルキル芳香族を含む再生利用ストリームを提供することもある。当業者は、脱アルキル化−トランスアルキル化法にとって有益なC9+アルキル芳香族の他の供給源を明確に認識することができる。
【0045】
供給源に関係なく、有益な重質リフォメートはトルエンへの変換に適したMEBおよび混合キシレンへの変換に適したTMBを含む。有益な重質リフォメートは約15重量%から約50重量%のMEBおよび約25重量%から約80重量%のTMBを含む。重質リフォメート組成物におけるTMBに対するMEBの重量比の値は、約0.01から約100の範囲であってもよい。この方法のある実施形態は、重質リフォメート組成物におけるTMBに対するMEBの重量比の値が、約0.1から約3であることを含む。有益な重質リフォメートにおいては、0重量%から約15重量%のイソプロピルベンゼンを含む他のC9芳香族、0重量%から約25重量%で現れるC10芳香族、0重量%から約5重量%で現れるC11芳香族、および0重量%から約5重量%の組み合わせで現れる混合キシレンおよびエチルベンゼンの結合体を含む他の成分は任意に現れてもよい。有益な重質リフォメートは任意に、他のC9芳香族、C10芳香族、C11芳香族、混合キシレンおよびエチルベンゼンおよびそのどの組み合わせも十分には含まない。有益な重質リフォメートは、他のC9芳香族、C10芳香族、C11芳香族、混合キシレンおよびエチルベンゼンおよびそのどの組み合わせも検出不可能な量を含んでもよい。
【0046】
この方法のある実施形態は、BTEXのそれぞれの構成要素をどれも十分には含まない重質リフォメートを取り込むことを含む。重質リフォメートは、これまで脱アルキル化−トランスアルキル化システムに通される前にBTEX回復ユニットにおいて処理されてきた。この方法のある実施形態は、BTEXのそれぞれの構成要素をどれも検出可能な量を含まない重質リフォメートを取り込むことを含む。
【0047】
表1はナフサ改質装置から生成された重質リフォメートのストリームの分析例を示す。
【表1】
【0048】
表1の重質リフォメート組成物におけるメチルエチルベンゼンの全量は、約34.1重量%である。重質リフォメートから混合キシレンを生成する方法のある実施形態は、少なくとも約30重量%のメチルエチルベンゼンを有する重質リフォメートを取り込むことを含む。同じ重質リフォメート組成物におけるトリメチルベンゼン(TMB)の累計量は、約55.7重量%である。この方法の実施形態は、重量でMEBよりも多くのTMBを含む重質リフォメートを取り込むことを含む。表1の重質リフォメート組成物におけるTMBに対するMEBの重量比の値は、約0.61である。
【0049】
表1の重質リフォメートは、トルエンを十分には含まない。重質リフォメートから混合キシレンを生成するこの方法のある実施形態は、トルエンを十分には含まない重質リフォメートを取り込むことを含む。重質リフォメートから混合キシレンを生成するこの方法のある実施形態は、重量でトルエンを検出不可能な量含む重質リフォメートを取り込むことを含む。この方法においてMEBはトルエン前駆体である。MEBからその場で形成されたトルエンは、TMBによってトランスアルキル化する。
【0050】
取り込まれた水素を含む物質は水素自体を含む。水素を含む物質を通して脱アルキル化段階へ供給される水素は、様々な供給源から供給される。水素は、使用のために高圧液体水素を気化させる液化または低温貯蔵施設から生じてもよい。水素を含む物質は、生成物または再生利用ガスストリームとして、水素化分解システムを含む他の処理ユニットから生じてもよい。脱アルキル化−トランスアルキル化システムの他の部分も、低級ガス処理から脱アルキル化段階へと再生利用される水素として、水素を含む物質を供給してもよい。水素を含む物質における水素の濃度は、精製品質(+99.9%モル純度)または混合物の一部としてそれより低くてもよい。水素を含む物質を含む他のガスは、脱アルキル化法に対して不活性であり、コーキングまたは水素化脱アルキル触媒の非活性化を引き起こすような反応を含むいかなる副反応も起こすべきでない。好ましくは、処理装置のサイズを縮小し、エネルギー消費を減少させるため、水素を含む物質における非水素の量は最小化されるべきである。重質リフォメートから混合キシレンを生成するこの方法のある実施形態は、水素が少なくとも物質の99.9モル%を含む、水素を含む物質を取り込むことを含む。
[反応過程]
【0051】
脱アルキル化−トランスアルキル化法の主要な2つの反応は、水素化脱アルキルを用いてMEBをトルエンおよびベンゼンに変換する脱アルキル化反応、およびTMBを用いてトルエンおよびベンゼンを混合キシレンに変換するトランスアルキル化反応である。
[脱アルキル化反応]
【0052】
脱アルキル化反応は、芳香族塩基から結合しているアルキル成分を除去する。脱アルキル化の形態である水素化脱アルキルは、アルキル構成成分を開放し、芳香族塩基の不飽和を維持する一方で水素飽和によってアルカンを生成するために、水素および脱アルキル触媒の存在の組み合わせを用いる。例えば、化学反応式1は水素化脱アルキル工程を通してトルエンおよびエタンを生成する、水素と1−メチル−3−エチルベンゼン(「1M3EB」、MEB)を示す。
【化1】
【0053】
アルキル成分上に炭素が多ければ多いほど、水素化脱アルキルを通してアルキル成分がより脱アルキル化されやすくなる。非MEBアルキル芳香族は、水素および水素化脱アルキル触媒の存在によって脱アルキル化することができる。n‐プロピルベンゼンおよびイソプロピルベンゼン(nPBおよびiPB)の水素化脱アルキルは、エタン/トルエンおよびプロパン/トルエン反応生成物の組み合わせを生成することができる。水素化脱アルキルされるn‐ブチルベンゼン(nBB)は、ブタン/トルエン反応生成物を生成しがちである―n‐ブタンは水素の存在があってもより小さなアルカン生成物に分裂することはない。水素化脱アルキル中における低級オレフィンの生成は、少量にて発生する。メチル部分は、C2+アルキル群よりも何桁も小規模でしか反応しない;しかしながら、過剰水素を伴うと、長期の滞留時間および高温のデメチリゼーションが発生しうる。それゆえ、脱アルキル化段階はそのようなデメチリゼーションが軽減される操作が可能である。
【0054】
水素化脱アルキル反応においては、その脱アルキル化段階の操作条件でMEBの脱アルキル化反応を最大化する適切な脱アルキル触媒が、当業者によって選択される。有益な脱アルキル触媒は、金属負荷されたZSM‐5またはZSM‐12ゼオライトを含む。脱アルキル化に有益であるもう1つの触媒は、Ercan他に付与された同時係属中の米国仮特許出願第60/619,161号に詳細に記載されている触媒である。
[トランスアルキル化反応]
【0055】
トランスアルキル化反応は、1つのアルキル芳香族化合物からあるアルキル分岐を移動させ、それを水素原子と引き換えにもう1つの芳香族もしくはアルキル芳香族化合物に結合する。例えば、化学反応式2は、1,2,4−トリメチルベンゼン(「124TMB」、つまりTMBのうちの1つ)が、キシレンの3つの異性体のうちのどれか2つの分子を生成するためにトルエンと反応するところを示す。
【化2】
【0056】
既定のトランスアルキル化反応のいずれかにおいて、化学反応式2で生成された2つのキシレン分子が同様のキシレン異性体である必要はない。化学反応式2の反応および同様の反応は、3つのキシレン異性体を多量に生成し、結果として混合キシレンの生成につながる。化学反応式2で示された反応については、トランスアルキル触媒の選択およびTMBの異性体配分を含む数多くの要因が、混合キシレンの異性体の配分に影響を与える。重質リフォメートから混合キシレンを生成するこの方法のある実施形態は、トランスアルキル化段階を、生成されたトランスアルキル化段階生成物のパラ−キシレンが最大化するような状況に操作することを含む。
【0057】
他のトランスアルキル化反応は、キシレン分子およびC10アルキル芳香族を生成するための2つのTMBの不均化を含む。不均化反応は、経時的なコーキングによるトランスアルキル触媒の非活性化を助長するため、望ましいものではない。水素、低級アルカンおよびオレフィンもまた、トランスアルキル化工程において少量生成される。
【0058】
トランスアルキル化反応において、そのトランスアルキル化段階の操作条件でTMBの混合キシレンへのトランスアルキル化反応を最大化するのに適切なトランスアルキル触媒が、当業者によって選択される。有益なトランスアルキル触媒は、ZSM‐12およびベータまたはモルデナイトゼオライトを含む。
【0059】
任意に、水素を含む物質の水素を含む少量の水素が、トランスアルキル化反応を促進しC10+アルキル芳香族およびポリ芳香族前駆体の生成を防止するため、全体のトランスアルキル化工程の一部として取り込まれてもよい。少量の水素は、2つのアルキル芳香族分子のアルキル転移が不成功の場合に、芳香族塩基上の反応場を急冷することができる。
[混合キシレンの生成方法]
【0060】
混合キシレン生成のための重質リフォメートの脱アルキル化‐トランスアルキル化法は、重質リフォメートおよび水素を含む物質を脱アルキル化‐トランスアルキル化システムの脱アルキル化段階へ取り込むことを含む。重質リフォメートおよび水素は、MEBおよび水素が脱アルキル化段階に含まれる水素化脱アルキル触媒に接触するように取り込まれる。混合キシレンを生成するこの方法のある実施形態は、重質リフォメートに対する水素を含む物質の供給比率が約1から約4の範囲であるものを含む。
【0061】
重質リフォメートから混合キシレンを生成するこの方法のある実施形態は、重質リフォメートおよび水素を含む物質を別々の流体ストリームとして脱アルキル化段階に取り込むことを含む。「Fluids(流体)」とは、蒸気、液体、ガスおよびその現状態における組み合わせを意味する。脱アルキル化段階に取り込まれる前に重質リフォメートおよび水素を含む物質を結合させることは、それらの物質が水素化脱アルキル触媒に接触する前にそれらを混ぜ合わせる。
【0062】
重質リフォメートおよび水素を含む物質は、脱アルキル化段階で水素化脱アルキル触媒に接触する。触媒は、全部とは言わずともかなりの部分の重質リフォメート内のMEBを、脱アルキル化段階の操作条件でトルエンおよびエタンに変換する操作が可能である。当業者は、この方法の脱アルキル化工程を行うのに、過度または必要以上の実験をすることなく、市販の適切な水素化脱アルキル触媒を選択することができる。適切な水素化脱アルキル触媒の物質的、選択的および活量的特性を選択するそのようなパラメータは、脱アルキル化段階の操作条件、供給原料の成分、MEBに対する水素の比率、望ましい変換の有効性および効率性、平均の脱アルキル化段階滞留時間および脱アルキル化段階の容器の物理的特性を含む。
【0063】
脱アルキル化段階は、TMBが維持され比較的影響を受けずにいる一方で、MEBの選択性水素化脱アルキルの生成物として、トルエンおよび非芳香族ガスが生成するように動作する。水素化脱アルキルの最中に発生する反応は、化学反応式1に示された反応に類似する。重質リフォメートから混合キシレンを生成するこの方法のある実施形態は、脱アルキル化段階を温度が約200℃から約540℃の間に維持されるように操作することを含む。この方法のある実施形態は、脱アルキル化段階の圧力が約10バールから約50バールの間に維持することを含む。この方法のある実施形態は、脱アルキル段階の液空間速度(FHSV)を約1hr
−1から約5hr
−1に維持することを含む。この方法のある実施形態は、供給比率が約1から約4の間であるように、水素を含む物質および重質リフォメートを取り込むことを含む。
【0064】
脱アルキル化段階生成物は、トルエンおよびTMBを含む。脱アルキル化段階生成物は、脱アルキル化反応から生成される副産物としてベンゼンおよび混合キシレンもまた含んでもよい。有益な脱アルキル化段階生成物は、約10重量%から約45重量%のトルエンおよび約15重量%から約70重量%のTMBを含む。有益な脱アルキル化段階生成物においては、0重量%から約15重量%のMEB;0重量%から約5重量%のベンゼン;0重量%から約25重量%のC1−5ガスである低級アルカンガス;0重量%から約2重量%の低級オレフィンを含む、他の成分が任意で出現する。
【0065】
脱アルキル化‐トランスアルキル化の方法は、脱アルキル化段階で生成された非芳香族ガスが脱アルキル化段階生成物から分離し、非芳香族生成ガスだけでなく脱アルキル化重質リフォメートをも生成するような、非芳香族生成ガス分離段階の操作を含む。脱アルキル化重質リフォメートは、トランスアルキル化段階へ取り込まれる前に生成する。非芳香族ガスの脱アルキル化段階生成物からの選択的な分離は、脱アルキル化重質リフォメートを生成する。非芳香族生成ガスは、有益かつ復元可能な量の水素を含む。非芳香族生成ガスは、トランスアルキル化工程を妨害する可能性のあるアルカンおよびアルケンをもまた含む。非芳香族ガスの除去は、トランスアルキル触媒の寿命と効率性を向上させる。
【0066】
脱アルキル化‐トランスアルキル化システムのある実施形態は、非芳香族生成ガス分離段階および脱アルキル化段階が同一の容器の一部であるようなものを含む。重質リフォメートから混合キシレンを生成するこの方法のある実施形態は、非芳香族生成ガスの選択的分離および重質リフォメートの脱アルキル化が同一の容器で発生するようなものを含む。そのような方法およびシステムにおいては、非芳香族ガスは分離手段を通過するが、これは非芳香族に選択的な分離薄膜または芳香族化合物の相変化を誘導するが低級アルケン、アルカン、非活性成分および水素を含む非芳香族化合物の相変化を誘導しない操作が可能なコンデンサーを含んでもよい。他の方法においては、分離手段は脱アルキル化非芳香族ガスを脱アルキル化段階外部の脱アルキル化重質リフォメートから選択的に分離する。
【0067】
重質芳香族の脱アルキル化‐トランスアルキル化法は、脱アルキル化重質リフォメートをトランスアルキル化段階へ取り込むことを含む。脱アルキル化重質リフォメートは、トルエンおよびTMBがトランスアルキル化段階に含まれているトランスアルキル触媒に接触するように取り込まれる。
【0068】
任意に、追加ベンゼン、トルエン、混合キシレンまたは精製メタ‐キシレンおよびそれらの組み合わせを取り込むことは、トランスアルキル化工程の結果として得られる融合体を変化させうる。化学反応式2に示された反応に類似したトランスアルキル化反応は、C9+アルキル芳香族、特にC10アルキル芳香族を、有益なC7−8アルキル芳香族へと分解させる。C6−8芳香族およびアルキル芳香族の供給源は、独立型の内部または外部貯蔵庫および生産施設だけでなく、芳香族およびキシレン分離システムを含む脱アルキル化−トランスアルキル化精製システム後および分離システムからの再生利用ストリームをも含む。重質リフォメートから混合キシレンを生成するこの方法のある実施形態は、生成されたトランスアルキル化段階生成物から選択的に分離された少なくとも一部のベンゼンを、再度トランスアルキル化段階へと再生利用することを含む。この方法のある実施形態は、生成されたトランスアルキル化段階生成物から選択的に分離されたトルエンの全部とは言わずとも一部を再度トランスアルキル化段階へと再生利用することを含む。この方法のある実施形態は、生成されたトランスアルキル化段階生成物から選択的に分離された混合キシレンの全部とは言わずとも一部を再度トランスアルキル化段階へと再生利用することを含む。この方法のある実施形態は、混合キシレンから選択的に分離されたメタ‐キシレンの全部とは言わずとも一部を再度トランスアルキル化段階へと再生利用することを含む。再生利用されたC6−8芳香族およびアルキル芳香族は、トランスアルキル化段階に取り込まれる前に脱アルキル化重質リフォメートとの完全混和を生成してもよく、別々にトランスアルキル化段階に取り込まれても、または1つ以上のストリームが再生利用される場合は両方とも取り込まれてもよい。
【0069】
脱アルキル化重質リフォメート内のトルエンおよびTMBはトランスアルキル触媒に接触する。トランスアルキル触媒は、脱アルキル化重質リフォメート内のTMBの全部とは言わずともかなりの部分をトランスアルキル化段階操作条件で混合キシレンに変換する操作が可能である。当業者は、この工程のトランスアルキル化の部分を行うために、過度または必要以上の実験をすることなく、市販の適切なトランスアルキル触媒を選択することができる。そのようなパラメータは、トランスアルキル化操作条件、供給原料組成、TMBに対するトルエンの比率、望ましい変換有効性および変換効率、段階滞留時間および第2段階反応容器の物理的特性を含む適切なトランスアルキル触媒の物理的特性、選択性および活量特性を含む。
【0070】
トランスアルキル化段階の形態は、いくつかのうちの1つの形態をとりうる。脱アルキル化‐トランスアルキル化システムのある実施形態は、トランスアルキル化段階が流動触媒床であるものを含む。脱アルキル化‐トランスアルキル化システムのある実施形態は、トランスアルキル化段階が移動触媒床であるものを含む。そのような形態においては、トランスアルキル触媒は除去、トランスアルキル化段階へと外部再生、流動式触媒分解(FCC)および連続触媒改質装置(CCR)システムに類似した従来の工程を用いて再導入されてもよい。そのようなシステム形態においては、任意の水素がトランスアルキル触媒としては用いられず、連続して再生および再導入されるであろう。
【0071】
トランスアルキル化段階は、トランスアルキル化段階生成物混合物が選択的トランスアルキル化反応から生成するような操作をする。トランスアルキル化の際に発生する反応は、化学反応式2に示された反応と類似する。重質リフォメートから混合キシレンを生成するこの方法のある実施形態は、トランスアルキル化段階の温度が約200℃から約540℃の間に維持されることを含む。この方法のある実施形態は、トランスアルキル化段階の圧力が約10バールから約50バールの間に維持されることを含む。この方法のある実施形態は、トランスアルキル段階の液空間速度(FHSV)が約1hr
−1から約5hr
−1に維持されることを含む。
【0072】
トランスアルキル化段階生成物は混合キシレンを含む。トランスアルキル化段階生成物は、ベンゼン、トルエン、アルカンおよびオレフィンもしくはその両方を含む低級ガス、および未反応のMEB及びTMBも含んでも良い。有益なトランスアルキル化段階生成物は、約20重量%から約40重量%の範囲の混合キシレンを含む。任意で存在している他の成分は、0重量%から約5重量%のベンゼン;0重量%から約30重量%のトルエン;0重量%から約10重量%の低級ガス;0重量%から約15重量%のMEB;0重量%から約40重量%のTMB;および0重量%から約3重量%のエチルベンゼンを含む。
【0073】
重質リフォメートから混合キシレンを生成するこの方法のある実施形態において、トランスアルキル化段階は、トランスアルキル化段階生成物を通過する前にトランスアルキル化段階反応において生成する、非芳香族ガスを選択的に除去する操作をする。トランスアルキル化段階非芳香族ガスは、水素、低級アルカン、および部分的に完了したトランスアルキル化および解離反応の結果生成するいくらかの低級オレフィンを含んでもよい。
【0074】
トランスアルキル化段階は、トランスアルキル化段階生成物混合物のほとんどの生成物をお互いから分離する操作が可能であり、脱アルキル化‐トランスアルキル化精製システム後または分離システムにトランスアルキル化段階生成物を供給する。重質リフォメートから混合キシレンを生成するこの方法のある実施形態は、ベンゼン、トルエンおよび混合キシレンが生成されたトランスアルキル化段階生成物から選択的に分離されるように、脱アルキル化‐トランスアルキル化システムを操作することを含む。脱アルキル化‐トランスアルキル化精製システム後は、トランスアルキル化段階生成物を、非芳香族ガス、ベンゼン、トルエンおよび混合キシレンを含むいくつかの有益な生成物に選択的に分離する操作が可能である。分離されたトランスアルキル化段階生成物混合物の「底部」である残留するC9+アルキル芳香族は、他の処理のため分離流体ストリームへと運搬される。既に記載したように、いくつかの実施形態においては、脱アルキル化‐トランスアルキル化システムは、トランスアルキル化段階の開始段階にあるベンゼン生成物、トルエン生成物および混合キシレン生成物またはそれらの組み合わせの全部とは言わずとも少なくとも一部を運搬する操作が可能である。
【0075】
分離後、あらかじめ取り除かれずに残留するC9+アルキル芳香族は、任意で再生利用されるか、後のバッチのような工程のために貯蔵される。脱アルキル化‐トランスアルキル化システムの実施形態は、脱アルキル化段階を脱アルキル化‐トランスアルキル化精製システム後に流体結合させ、脱アルキル化‐トランスアルキル化精製システム後から回復されたC9+アルキル芳香族を脱アルキル化段階へと運搬する操作が可能であり、再生利用のループを含む。未変換または部分的に変換されたC9+アルキル芳香族は、このシステムの実施形態の開始段階部分へと運搬され、原材料または未使用の重質リフォメート供給と混合されて、脱アルキル化段階に直接再び取り込まれる。この再生利用は、取り込まれたあらゆるC9+アルキル芳香族の「消滅するまで再生利用」に効果的に至る。これは、潜在する廃棄物ストリームを除去し、全てのC9+アルキル芳香族を水素から混合キシレンまでの有効な成分へと効果的に変換する。
【0076】
脱アルキル化‐トランスアルキル化精製システム後は、キシレン異性体を商用グレード生成物または工業原材料用途としての生成物へとさらに分離することができる。重質リフォメートから混合キシレンを生成するこの方法のある実施形態は、オルト‐キシレン、パラ‐キシレンおよびメタ‐キシレンが、あらかじめ生成された混合キシレンから選択的に分離されるように脱アルキル化トランスアルキル化システムを操作することを含む。個々のキシレン異性体は生成物および再生利用原材料として有益である。既に記載したように、いくつかの実施形態においては、脱アルキル化トランスアルキル化システムは全部とは言わずとも少なくとも一部のメタ−キシレン生成をトランスアルキル化開始段階へと運搬する操作が可能である。
【0077】
ガス分離システムは、脱アルキル化およびトランスアルキル化段階によって生成された低級ガスストリームから選択的に水素を抽出することができる。ガス処理システムは、脱アルキル化非芳香族ガスおよび脱アルキル化‐トランスアルキル化精製システム後および分離システムから水素を回収する操作が可能である。過剰な水素は、水素化脱アルキル反応の用途として脱アルキル化段階へと再生利用されてもよい。脱アルキル化‐トランスアルキル化システムのある実施形態は、脱アルキル化段階を非芳香族生成ガス分離段階に流体結合させ、非芳香族ガスから回収された水素を脱アルキル化段階へと運搬する操作が可能な再生利用のループを含む。ガス分離システムは、残留するガス―低級アルカン、アルケンおよびメタン―をこの工程から脱アルキル化−トランスアルキル化システム外部の他の化学的または石油化学的工程へと移動させてもよい。
[補助備品]
【0078】
実施形態は、記載された装置、工程、方法およびシステムを可能にし、操作可能にするための多くの追加標準構成部品または備品を含む。当業者に知られるそのような標準備品は、熱交換器、ポンプ、ブロワ、再沸器、水蒸気発生器、コンデンセート処理器、薄膜、単一および多重段階コンプレッサ、分離および分別備品、バルブ、スイッチ、コントローラ、および圧力/温度/湿度/流量検出装置を含む。
【0079】
工程または方法の一部または全部のステップの操作、制御および実行は、人的交流、事前にプログラム化されたコンピュータ制御および反応システムまたはこれらの組み合わせを通して発生してもよい。