【実施例】
【0083】
実施例1から11
このように、10個のT.O.T.−膨潤性T.O.T.混合層粒子Si
4Mg
3O
10(OH)
2/(Si
xGe
1−x)
4M
3−εO
10(OH)
2,(M’
m+)
ε’.nH
2O試料を以下のように調製する。
−T.O.T.−膨潤性T.O.T.混合層粒子Si
4Mg
3O
10(OH)
2/Si
4Mg
3−εO
10(OH)
2,(Mg
2+)
ε’.nH
2Oから、及び着色塩としてそれぞれ、CrCl
3、MnCl
2、FeCl
3、CoCl
2、NiCl
2、CuCl、CeCl
3、NdCl
3、HoCl
3(試料1から9)を用いる、
−T.O.T.−膨潤性T.O.T.混合層粒子Si
4Ni
3O
10(OH)
2/Si
4Ni
3−εO
10(OH)
2,(Ni
2+)
ε’.nH
2Oから、及び着色塩としてFeCl
3(試料10)を用いる。
【0084】
撹拌下で1時間、1mol/Lの濃度の着色塩を溶解した40mLの水溶液中、乾燥機であらかじめ乾燥した1gのT.O.T.−膨潤性T.O.T.混合層粒子Si
4Mg
3O
10(OH)
2/Si
4Mg
3−εO
10(OH)
2,(Mg
2+)
ε’.nH
2O又はSi
4Ni
3O
10(OH)
2/Si
4Ni
3−εO
10(OH)
2,(Ni
2+)
ε’.nH
2Oを用いる。
【0085】
試料11は、本発明による着色工程に供さないT.O.T.−膨潤性T.O.T.混合層Si
4Mg
3O
10(OH)
2/Si
4Mg
3−εO
10(OH)
2,(Mg
2+)
ε’.nH
2Oに対応する。
【0086】
11個の試料は、ケイ素/ゲルマニウム−金属ゲルの調製の第1の変形形態に続き、160℃で48時間の水熱処理により調製された。
【0087】
試料1から11のT.O.T.−膨潤性T.O.T.混合層無機粒子は、10nm未満の厚さ及び50nm未満の最大寸法を示す。特に、そのほとんどについては、5nm未満の厚さ及び30nm未満の最大寸法を示す。前記粒子の厚さ及び最大寸法は、透過型電子顕微鏡(TEM)による観察により測定された。
【0088】
表1には、T.O.T.−膨潤性T.O.T.混合層粒子の各試料1から10について、元素の種類M、着色カチオンの種類Z、電子マイクロプローブCameca SX50(登録商標)を使って測定された前記T.O.T.−膨潤性T.O.T.混合層粒子中の着色カチオンZ
p+重量濃度[Z]、ケイ素原子に対する着色カチオンZの原子比(Z/Si)及び得られた色が示されている。
【0089】
実施例12から21
試料12から21は、ケイ素/ゲルマニウム−金属ゲルの調製の第1の変形形態に続き、試料12から14については300℃で3日間(72時間)、及び試料15から21については300℃で6時間の水熱処理により調製された。
【0090】
撹拌下で、Δt
2の時間、モル濃度[Z]
2の着色塩を溶解した40mLの水溶液中で、乾燥機であらかじめ乾燥した0.5gのフィロケイ酸塩無機粒子を用いる。
【0091】
試料12から21についての着色工程は、上記に記載の工程1から3に従って行われ、次いで、得られた着色フィロケイ酸塩無機粒子は、試料12から15については12時間、試料16から21については36時間、110℃の乾燥機で乾燥する。
【0092】
更に、着色工程中に、試料12から15はこの工程の最後の20分間超音波に供した。試料15は、また、着色工程開始時に1時間超音波に供した。反面、試料17は、着色工程開始時に3分間、及び着色工程中に3分間で5回、超音波に供した。
【0093】
試料12から21のフィロケイ酸塩無機粒子は、50nm未満の厚さ及び200nm未満の最大寸法を示す。前記粒子の厚さ及び最大寸法は、透過型電子顕微鏡(TEM)による観察で測定された。
【0094】
表2には、各試料12から21について、フィロケイ酸塩無機粒子の元素の種類M、着色カチオンの種類Z、着色溶液中の着色カチオンZ
p+のモル濃度[Z]
2、着色工程の時間Δt
2及び得られた色が示されている。
【0095】
実施例22から25
試料22から25は、ケイ素/ゲルマニウム−金属ゲルの調製の第1の変形形態に続き、温度T
3で時間Δt
3の水熱処理により調製された。
【0096】
試料22から25についての着色工程は、上記に記載の工程1から3に従って行われる。試料22については0.6gのフィロケイ酸塩無機粒子(10%の乾燥抽出物のゲルから)、及び試料23から25については、撹拌下で30分間、1mol/Lのモル濃度の着色塩を溶解した40mLの水溶液中で、乾燥機であらかじめ乾燥した1gのフィロケイ酸塩無機粒子を用いる。 次に、回収した粒子は110℃の乾燥機内で48時間乾燥した。
【0097】
更に、着色工程中に、試料22、23、24は、同時に超音波に供した。試料22、23、24についての着色工程が行われた温度は20℃であった。試料25は、着色工程中に超音波に供さなかった。試料25についての着色工程が行われた温度は80℃であった。
【0098】
試料22から25のフィロケイ酸塩無機粒子は、50nm未満の厚さ及び200nm未満の最大寸法を示す。前記粒子の厚さ及び最大寸法は、透過型電子顕微鏡(TEM)による観察により測定された。
【0099】
表3には、フィロケイ酸塩無機粒子の各試料22から25について、元素の種類M、着色カチオンの種類Z、温度T
3、フィロケイ酸塩無機粒子が調製された水熱処理の時間Δt
3、並びに着色工程後に得られた色が示されている。
【0100】
実施例26から29
試料26から29は、ケイ素/ゲルマニウム−金属ゲルの調製の第1の変形形態に続き、試料26、27、29については160℃で3日間(72時間)、及び試料28については160℃で2日間(48時間)の水熱処理により調製された。
【0101】
試料26及び27については1gのフィロケイ酸塩無機粒子、及び試料28及び29については2gのフィロケイ酸塩無機粒子を用いる。乾燥機であらかじめ乾燥したフィロケイ酸塩無機粒子は、撹拌下で時間Δt
2の間、モル濃度[Z]
2の着色塩を溶解した40mLの水溶液と接触させた。
【0102】
試料26から29についての着色工程は、上記に記載の工程1から3に従って行われ、次いで得られた着色フィロケイ酸塩無機粒子は、試料26及び27については110℃で12時間、及び試料28及び29については110℃で24時間、乾燥機内で乾燥する。
【0103】
更に、着色工程開始時に、試料28及び29は2分間超音波に供した。
【0104】
試料26から29のフィロケイ酸塩無機粒子は、50nm未満の厚さ及び200nm未満の最大寸法を示す。前記粒子の厚さ及び最大寸法は、透過型電子顕微鏡(TEM)による観察で測定された。
【0105】
表4には、各試料26から29について、フィロケイ酸塩無機粒子の元素の種類M、着色カチオンZ、着色溶液中の着色カチオンZ
p+のモル濃度[Z]
2、着色工程の時間Δt
2及び得られた色が示されている。
【0106】
着色フィロケイ酸塩無機粒子を含む、かかる組成物は、例えば化粧品分野において特に重要性を示す。例えば、スキンケア及び/又はメイクアップ用の化粧品の組成に、ミネラル補給として、及び/又は着色剤として用いることを検討してもよい。着色フィロケイ酸塩無機粒子のかかる組成物は、更には、有機顔料を減量又は代替することを可能にする。
【0107】
比較例
比較例として、300nmを超える厚さを示し、最大寸法が20μmを超える、トリムン採掘場(Luzenac、フランス)に由来する純粋な天然タルクの粒子を、本発明による着色工程において、着色カチオンと接触させた。
【0108】
前記天然タルク粒子(1g)は、着色塩(NiCl
2)を溶解した40mLの水溶液中、撹拌下で30分間、次いで静止状態で5時間置く。溶液中の着色塩の濃度は、1mol/Lである。7000rpmで5分間の遠心分離及び上清の除去の後、天然タルク粒子は、120℃で12時間乾燥する。次に、天然タルク粒子は、蒸留水で洗浄し、次いで溶液は9000rpmで5分間遠心分離する。除去した上清は混濁して、緑色である。回収した天然タルク粒子は白色である。乾燥後、最初の着色と同じ色、すなわち白色を示す天然タルク粒子が得られる。
【0109】
従って、100nmを超える厚さを示し、最大寸法が10μmを超える天然タルク粒子について行った、本発明による着色工程により、着色ケイ酸塩無機粒子を得ることはできない。
【0110】
C/−分析及び構造のキャラクタリゼーション
X線(RX)回折において、アーノルド鉱山(ニューヨーク州、米国)に由来するタルクのような天然タルクは、以下の特徴回折線を示すことが知られている(刊行物Ross M., Smith W.L.及びAshton W.H., 1968, “Triclinic talc and associated amphiboles from Gouverneur mining district, New York; American Mineralogist”, volume 53, p 751-769)。
−(001)面については、9.34Åの距離に位置する線、
−(002)面については、4.68Åの距離に位置する線、
−(020)面については、4.56Åの距離に位置する線、
−(003)面については、3.115Åの距離に位置する線、
−(060)面については、1.52Åの距離に位置する線。
【0111】
唯一の図は、前述の組成物で得られたX線回折で行った分析の結果を示している。
【0112】
回折図は、INEL社(Artenay、フランス)から市販されている装置CPS120に記録した。これは湾曲検出器を備えた回折計であり、120°の角度範囲のリアルタイム検出が可能である。使用した加速電圧は40kV、電流は25mAである。構造上の等距離を与えるブラッグの関係式は、d
hkl=0.89449/sinθ(コバルト製の対陽極を使用)である。
【0113】
試料1、2、3、4、5、6、7、8、9のRX回折図は、それぞれ唯一の図の曲線1、2、3、4、5、6、7、8、9に表されている。唯一の図の曲線11は、本発明による方法に供さなかった(あるいは、着色及び水溶液の除去の前:試料11)T.O.T.−膨潤性T.O.T.混合層粒子Si
4Mg
3O
10(OH)
2/Si
4Mg
3−εO
10(OH)
2,(Mg
2+)
ε’.nH
2OのRX回折図を表す。従って、これらの分析により、本発明による着色工程中にいかなる新しい相も生成されていないことが確認される。
【0114】
曲線11と曲線1から9との間の留意すべき唯一の差は、曲線11上の、水熱処理媒体に由来する塩の存在を表す37°及び53°にそれぞれ位置する線の存在にある。これらの塩は、着色溶液中で、及び試料1から9に関しては洗浄により除去した。
【0115】
D/−T.O.T.−膨潤性T.O.T.混合層組成物の熱処理
前述に記載のように、乾燥及び破砕後に調製した着色T.O.T.−膨潤性T.O.T.混合層組成物は、30分〜24時間、特に1時間〜10時間、及び300℃〜600℃、特に500〜550℃の温度の無水熱処理に供することができる。このために、これを白金製のるつぼに入れ、次いで加熱する。また、セラミック製のるつぼ、又は他のあらゆる適切な材料を用いることもできる。反応は、低圧下、5バール未満−特に大気圧下−で行われる。
【0116】
前述に定義された方法の実施中及び実施後に続く熱処理により得られた着色T.O.T.−膨潤性T.O.T.混合層粒子の結晶構造及び層状構造は、X線回折によりキャラクタリゼーションされた。
【0117】
これらの分析の結果により、T.O.T.−膨潤性T.O.T.混合層の着色粒子組成物の熱処理により、着色タルク組成物が得られる可能性が確認された。得られた着色タルク組成物の色は、熱処理後も変わらないが、熱処理前の対応するT.O.T.−膨潤性T.O.T.混合層の着色粒子組成物の色よりも濃いことがある。
【0118】
E/−本発明による着色フィロケイ酸塩無機粒子の着色の安定性のキャラクタリゼーション
MnCl
2(試料2)との接触による着色T.O.T.−膨潤性T.O.T.混合層粒子Si
4Mg
3O
10(OH)
2/Si
4Mg
3−εO
10(OH)
2,(Mg
2+)
ε’.nH
2Oの着色の安定性及び持続性を蒸留水中で検査した。
【0119】
1gの試料2の粒子を蒸留水の入ったビーカーに配置する。溶液は1分間機械的に混合し、次いで30秒間超音波に供する。栗色のケイ酸塩無機粒子水溶液は、12時間静置する。非撹拌下で12時間後、栗色のケイ酸塩無機粒子はビーカーの底に沈殿物を形成し、上清の水溶液は透明である。
【0120】
このように、本発明による着色ケイ酸塩無機粒子を溶液に入れることにより粒子の着色を失うことはなく、得られた着色は安定で持続性があることが観察された。
【0121】
本発明は、上記の実施態様に対する、他の多数の用途及び様々な変形形態の対象となりうる。特に、元素Zは、上記に例示したもの以外の式であって、上記に挙げたもの以外の色のフィロケイ酸塩無機粒子組成物を得ることを可能にする、他のあらゆる化学元素であり得る。また、複数の異なる着色カチオンを同じ着色溶液中で同時に、又は連続的に用いることができる。