【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、本発明の一側面は、特に、好ましくは更に少なくとも部分的に上記欠点及び/若しくは課題の1つ以上を排除し、且つ/又は上記需要の1つ以上を満たす代替的な照明ユニットを提供することである。
【0008】
本明細書において、明るさを低減するだけでなく、LEDのむらを抑制し得る三角形の出口窓を使用することを特に提案する(しかし、他の形状も可能である;下記参照)。
【0009】
したがって、第1の側面において、本発明は、(i)照明ユニットキャビティ(「キャビティ」)と、(ii)光源ユニット光を生成する光源ユニットであって、光源及び任意でコリメータを含み、照明ユニットキャビティ内に光源ユニット光を供給する光源ユニットと、(iii)照明ユニットキャビティの少なくとも一部を包囲し、光源ユニット光の少なくとも一部を光線として透過させる光出口窓であって、上流面及び下流面を有し、上流面は照明ユニットキャビティに向けられる光出口窓(「出口窓」)とを含む照明ユニットであって、照明ユニットは仮想の第1の照明ユニット断面(「断面」)内に仮想の第1の照明ユニット軸(「照明ユニット軸」)を有し、断面内の光出口窓の特に少なくとも30%、少なくとも50%等(一実施形態では少なくとも75%等)の長さにわたり、
光源ユニットは、光出口窓のある点における光源ユニット光を、当該点における光源ユニット光の入射角の広がり(β)≦20°で生成し、
上流面は、光出口窓を介して光源ユニット光を照明ユニットの外部に結合する光外部結合構造を有し、光外部結合構造は特にプリズム光外部結合構造を含み、
照明ユニットは、断面内で90−170°の範囲内のビーム角(γ)を有する光線を光出口窓の下流に生成する、照明ユニットを提供する。特に、光の強度(すなわち、ワット単位の可視光強度)の少なくとも75%、更に特に光の強度の少なくとも85%がこのビーム角内に認められる。よって、全強度(ワット)の特に25%未満、更に特に15%未満がこれらのカットオフ角度外に認められる。特に、ビーム角(γ)は90−160°、90−140°又は120−160°等の範囲内にある。一般的に、このビーム角は(断面内で)対称であり、すなわち、ビーム角(γ)は2*45−2*80°(すなわち、90−160°)の範囲内にあり得る。一実施形態では、ビーム角(γ)は>140°且つ170°≧の範囲内にあり得る。
【0010】
このような照明ユニットは、好適には道路照明用に使用され得る。当該照明ユニットによれば、実質的にむら又は望ましくない明るさの問題なく、光が長いストリップにわたり分配され得る。更に、本発明はシステムのLED依存性を下げる二段階オプティクスを提供し得る。特に、照明ユニットのLED(複数のLEDを仮定)の光が光出口窓に向かって伝搬する(「輸送」されている)とき、LEDの光は空間において重なり始める。光は光出口窓で(光外部結合構造により;下記参照)方向転換される。光輸送によって生じる重なり及び方向転換により、LEDのむらが低減される。光出口窓からの光がより均一になるため、見かけが使用されるLEDの数に、より依存しなくなる。このため、光出口窓からの光の見かけを変化させることなくLED(及びオプションの光学素子)をアップグレードすることができる。
【0011】
したがって、照明ユニットは特に道路照明に適用され得る。しかし、オフィス照明システム、ハウスホールド用システム、店舗照明システム、ホーム照明システム、アクセント照明システム、スポット照明システム、劇場照明システム、光ファイバ用システム、投射システム、自発光型(self−lit)ディスプレイシステム、ピクセルディスプレイシステム、セグメントディスプレイシステム、警告標識システム、医用照明用システム、指示標識システム、装飾照明システム、ポータブルシステム、自動車用、及び温室照明システムからなる群から選択されるアプリケーションのような、道路照明以外のアプリケーションも除外されない。本明細書にて、用語「道路」は、とりわけ、(更に)道、自動車道路、大通り、路地、並木道、裏街道、私道、高速道路、幹線道路、車線、駐車場、パークウェイ、通路、細道、舗道、有料道路、車道、ルート、街路、地下道、テラス、超高速道路、スルーウェイ、トラック、小道、ターンパイク、陸橋等を指す。この用語は、特に乗り物が進む任意のエンティティを指し、エンティティは例えば>1、特に>>100のアスペクト比を有する。しかし、本発明の照明ユニットは、駐車場、スクエア、オープンプレイス、スタジアム等のような大きなエリアの照明のためにも使用され得る。
【0012】
本発明の照明ユニットの更なる利点は、原則的に、任意の光源、特に任意のLED光源が用いられ得ることである。したがって、更なる利点は、光源が取り替え可能なことである。
【0013】
具体的な一実施形態では、光源はソリッドステートLED光源(例えば、LED又はレーザーダイオード等)を含む。「光源」との用語は、複数の光源、例えば2−5000、2−200、10−200、20−200、又は2−20等の(ソリッドステート) LED光源にも関し得る。したがって、LEDとの用語は、複数の(ソリッドステート)LEDも指し得る。光源は、特に可視光を生成するよう構成される。これは白色光又は有色光であり得る。したがって、一実施形態では、光源ユニットはソリッドステートLED(発光ダイオード)を含み得る。照明ユニットは複数の光源ユニット、例えば2−5000、2−200、10−200、20−200、又は2−20等の光源ユニットを有し得る。更に、光源ユニットは複数の光源を含み得る。任意で、複数の光源は単一のコリメータを共有する。光源ユニットについては更に後述する。光源は非点光源であり得る。非点光源は、星のような光点ではなく、照らされた表面のように見える程度に十分に大きいサイズを有し、観察者に十分に近い光源として定められ得る。例えば、0.5cm
2より大きいダイ面積、1cm
2より大きいダイ面積、更には2cm
2以上等のダイを有するLED光源が用いられてもよい。特に、(例えば、ダイ面積が0.5cm
2より大きい等の)非点光源が用いられる場合、光源ユニットは必ずしもコリメータを有さなくてもよい。更に、このような場合、照明ユニットは特に、断面に対して垂直な(且つ長軸に対して平行な、下記参照)かかる光源ユニットのアレイを有してもよい。
【0014】
照明ユニットは照明ユニットキャビティ、光源ユニット、及び光出口窓を含む。当業者にとって明らかなように、コントロール、電源等の他の要素も含まれ得る。
【0015】
照明ユニットは照明ユニットキャビティを含む。これは、少なくとも部分的に光出口窓によって包囲される光チャンバとして見ることができる。照明ユニットキャビティは、光源ユニット光を受け取る中空のアイテム(又は、一般的には複数のエンベロープ部品の中空体)である。言い換えれば、光源ユニットは照明ユニットキャビティ内に光源ユニット光を供給するよう構成される。一実施形態では、照明ユニットキャビティは光源ユニットの少なくとも一部を含む。特に、照明ユニットキャビティ全体が(i)光出口窓、(ii)光源ユニット又は光源ユニットを有する部分、及び(iii)任意でリフレクタによって実質的に包囲される。リフレクタとの用語は複数のリフレクタも指し得ることに留意されたい。言い換えれば、照明ユニットキャビティは、少なくとも光出口窓及び光源ユニットを有する部分(ここでは、1つ以上の光源ユニットを(更に)有する支持体とも示される)を含み、更に任意で他の部分を含み得るエンベロープによって包囲され、後者の部分は特に反射性である。したがって、キャビティの一部はリフレクタによって包囲され得る。支持体も反射性であり又は反射部分を含み得ることに留意されたい。キャビティは包囲されるので、キャビティは、少なくとも一部(すなわち、光出口窓)が透光性な(実質的に)閉じたユニットである。特に、エンベロープの残りの部分は反射性である。本明細書において、「反射」との用語は、特に可視光に対して反射性であることを指す。
【0016】
上記したように、光出口窓は光源ユニット光の少なくとも一部を光線として透過させるよう構成されており、光出口窓は上流面と下流面とを有し、上流面は照明ユニットキャビティに向けられる。したがって、光出口面は内側面と外側面とを有する。後者は、照明ユニットの動作中に照明ユニットの観察者によって知覚され得る。したがって、上流面は照明ユニットキャビティの少なくとも一部を包囲する。
【0017】
上流面は、光源ユニット光を光出口窓を介して照明ユニットの外部に結合するよう構成された光外部結合構造を有する。これは、照明ユニットキャビティ中を伝搬する光源ユニットからの光が光外部結合構造に衝突し、光外部結合構造及び光出口窓(の残りの部分)を通過し、下流面から光出口窓を出ることを示唆する。特に、光外部結合構造はプリズム光外部結合構造を有し得る。このようにして、光が全内部反射(TIR)によって光外部結合構造及び光出口窓から出て、光出口窓の下流のビームに寄与し得る。特に、上流面の相当な部分がこれらの光外部結合構造を有する。例えば、光出口窓の少なくとも30%がかかる光外部結合構造を有し得る。これらの光外部結合構造は、0.1mm−1cm、0.1mm−5mm等、0.2−2mmのような寸法を有し得る。ここで、「寸法」との用語は特に長さ、幅、又は直径に関する。特に、光外部結合構造は、辺が上記の範囲内の長さを有する三角プリズム及び/又は四面体プリズム等のプリズムのような面を有する。したがって、一実施形態では、光外部結合構造はプリズム構造を含む。プリズム構造等の光外部結合構造は細長くてもよく、特に断面に対して垂直な(且つ、特に照明ユニットの長軸に対して平行な、下記参照)方向に細長くてもよい。プリズム構造等の光外部結合構造は、変化するピッチ及び/又は変化する角度を有し得る。ピッチは、例えば約0.1−1.5cm、0.15−1.5cm等、0.5−1cmのような範囲内であり得る。
【0018】
照明ユニットの光学的特性の定義を助けるために、仮想の照明ユニット軸及び仮想の照明ユニット断面が定められる。しかし、これらの側面について説明する前に、照明ユニット、特に光出口窓の一般的な形状のいくつかの実施形態について先に述べる。
【0019】
一般的に、照明ユニット(特にその光出口窓)は縦長の形状を有し得る。例えば道路照明のための使用時、照明ユニットは、照明ユニットが道路の方向に対して垂直に構成されるよう構成され得る。照明ユニットは体軸又は長軸(仮想)を有し得る。例えば、この長軸と平行に、複数の光源ユニットが構成され得る。
【0020】
一実施形態では、光出口窓は、45−90°の範囲内の角度(δ)で配置された2つのファセットを有するV字型である。この実施形態では、照明ユニットは特にトラフ状の形状又は(細長い)三角柱形状を有し得る。上記の角度で配置される2つの(細長い)面(「ファセット」)は、実質的に光出口窓を提供し、残りの(細長い)面は、1つ以上の光源ユニットを有し得る。したがって、一実施形態では、光出口窓は細長いV字型トラフの形状を有する。
【0021】
しかし、光出口窓は(長軸に対して垂直な方向に)湾曲を有してもよい。したがって、一実施形態では、光出口窓は曲がった形状を有する。例えば、照明ユニット、特にその光出口窓は、切り落とされた円柱の形状を有し得る。したがって、一実施形態では、光出口窓はトラフ状の細長い切り落とされた円柱の形状を有する。
【0022】
(したがって)光出口窓は複数の、例えば2つ以上のファセットを含んでもよい。V字型光出口窓の場合、光出口窓は通常2つのファセットを有する(上記も参照)。しかし、光出口窓は3つ以上のファセットを含んでもよい。一実施形態では、光出口窓は例えば、照明ユニットの長軸に対して平行な3つのファセットを含み得る。したがって、一実施形態では、光出口窓は複数のファセットを含み、1つのファセットは第1の照明ユニット軸に対して垂直に配置される(下記でより詳細に説明する)。
【0023】
したがって、一実施形態では、光出口窓は平らでない(非平面)形状、例えば曲がった又はファセットを有する(facetted)ような形状を有する。ここで、形状の記載は、特に断面内での形状に関する。例えば、光出口窓は(3Dで)半円柱形状又はトラフ形状等を有し得る。
【0024】
他の実施形態では、光出口窓は(実質的に)平ら(又は平面状)である。特に、光出口窓の長さ(すなわち、断面内の照明ユニット軸に対して垂直な長さ/動作時は一般的には道路に対して平行な長さ)及びキャビティの高さは、動作時に上記ビーム角を有する光線を生成するよう選択される。このような実施形態では、エンベロープは(実質的に)平らな光出口窓を含む。更に、このようなエンベロープは通常、リフレクタを有し、光出口窓はリフレクタの片側(下流側)に配置される。リフレクタの上流側には、光源ユニット(又は複数の光源ユニット)が配置される。特に、このような実施形態では、光源とリフレクタとの間の最短距離は小さく、例えば<10cm等、特に<5cm、<2.5cm等の範囲内である。通常、リフレクタの始点は、光源ユニットの支持体と物理的に接する。したがって、支持体の幅は比較的狭くてもよい。上記したように、支持体は更に反射特性を有し得る。複数の光源ユニットが用いられる場合、仮想の断面内の光源ユニット間の最大相互距離も比較的短く、<10cm等、特に<5cm、<2.5cm等である。
【0025】
光源ユニットは(動作時)ビーム軸を有する光を生成する。多くの場合、ビーム軸は光の伝搬方向を示す。単一の光源ユニットを仮定すると、そのビーム軸は通常、長軸に対して垂直に構成される。複数の光源ユニットを仮定すると、複数の光源のビーム軸は同様に、通常、長軸に対して垂直に構成される。特に平均では、複数の光源のビーム軸は同様に、通常、長軸に対して垂直に構成される。
【0026】
本明細書において、第1の照明ユニット軸が定められる。これは、照明ユニットのいくつかの側面を定めるための仮想軸である。特に、この第1の照明ユニット軸は、光源ユニットのビーム軸と一致し得る。したがって、一般的に、縦長の照明ユニットを仮定すると、この第1の照明ユニット軸は長軸に対して垂直になる。長軸に対して平行な(一又は多次元の)アレイに配置された複数の光源ユニットが用いられる場合、特に1つの平面内に含まれる複数の第1の照明ユニット軸が同様に定められ得る。この平面は特に、照明ユニットの長軸も含み得る。
【0027】
本明細書において、更に、第1の照明ユニット断面(「断面」)が定められる。この第1の照明ユニット断面は仮想面である。第1の照明ユニット断面は、第1の照明ユニット軸を含む。再び縦長の照明ユニットを仮定すると、第1の照明ユニット断面は、長軸に対して垂直になる。道路上に配置された動作中の照明ユニットを仮定すると、第1の照明ユニット軸は道路に対して垂直であり、第1の照明ユニット断面も道路に対して垂直であるが、道路の長軸に対して水平であり得る。長軸に対して水平なアレイに配置された複数の光源ユニットが用いられると仮定すると、各(第1の)照明ユニットは対応する第1の照明ユニット断面内に含まれ、このようにして提供される(第1の)照明ユニット断面は互いに平行に構成され、平行に配置された(長軸に対して垂直であり得る)(第1の)照明ユニット断面のアレイを形成し得る。第1の照明ユニット断面は、特に光出口窓に対して垂直に構成される。
【0028】
以下、本発明のいくつかの側面を仮想の第1の照明ユニット軸及び仮想の第1の照明ユニット断面を参照して説明する。ただし、これらが複数存在する場合、例えば特に長軸方向に配置された光源ユニットのアレイが用いられる場合、以下に定められる側面は、第1の断面が光出口窓を遮断する光出口窓の各部分に関連し得る。言い換えれば、入射角の広がり(下記参照)及び光外部結合構造(下記参照)に関する特定の定義は、光出口窓の上流面の面積の30%以上に適用され得る。
【0029】
上記したように、第1の照明ユニット断面は、特に光出口窓に対して垂直である。したがって、照明ユニット断面が光出口窓の上流面を遮断する光出口窓沿いの線が存在する。V字型光出口窓の場合、この線は直線(又は2つの直線)になり、曲面光出口窓等の場合、曲線になる。この線はある長さを有し、この長さの少なくとも30%、例えばこの長さの少なくとも50%にわたり、光源ユニットは、光出口窓のある点(P)における光源ユニット光を、当該点(P)における光源ユニット光の入射角の広がり(β)≦20°で生成するよう構成されるという条件が適用され得る。光源ユニットは純粋な点光源ではない可能性があるため、光源ユニットの光は、光線が光源ユニットから出射した位置に基づき、同じ位置において異なる角度で光出口面に入射し得る。したがって、光源ユニット及び照明ユニットキャビティの寸法、すなわち例えばLEDダイの寸法、任意でコリメータの寸法、及び当然ながら照明ユニットキャビティの寸法は、入射角の広がりが≦20°以下になるように選択される。例えば、入射角の広がりは1−20°の範囲内であり得る。特に、光源ユニットは、光出口窓のある点(P)における光源ユニット光を、当該点(P)における光源ユニット光の入射角の広がり(β)≦10°で生成するよう構成される。
【0030】
複数の光源ユニットが用いられる場合、これは各光源ユニットに適用され得る。各光源ユニットが対応する断面を有し得ることに留意されたい。
【0031】
したがって、上記一般的及び具体的な条件は、光出口窓沿いのこの線の長さの少なくとも30%、更に特に光出口窓沿いのこの線の長さの少なくとも50%にわたり適用される。一実施形態では、上記一般的及び具体的な条件は、光出口窓沿いのこの線の長さの少なくとも75%にわたり適用される。したがって、この長さの30%(以上)の範囲内の任意の点Pは、≦20°の入射光の広がりで光源ユニットから光を受け取る。点Pにおけるこの入射角の広がりは、特に、P点に光を供給し得る光源ユニット毎に評価される。特に、複数の光源ユニットが存在する場合、入射角の広がりは、光源ユニット毎に別々に決定され得る。
【0032】
この長さの少なくとも30%にわたり、例えばこの長さの少なくとも50%にわたり、上流面が、光源ユニット光を光出口窓を介して照明ユニットの外部に結合するよう構成された光外部結合構造を有するという条件が更に適用され、光外部結合構造は特に、プリズム光外部結合構造を有し得る。光外部結合構造については上述されている。具体的な実施形態では、上流面の少なくとも50%がプリズム光外部結合構造を有する。
【0033】
したがって、上記一般的及び具体的条件は、光出口窓沿いのこの線の長さの少なくとも30%にわたり、更に特に光出口窓沿いのこの線の長さの少なくとも50%にわたり適用される。したがって、この30%(以上)の範囲内の実質的に任意の点Pは、プリズム構造(又はプリズム構造のアレイ)の一部である。
【0034】
このようにして、照明ユニットは、断面内で90−170°、90−140°、又は120―160°等の範囲内のビーム角(γ)を有する光線を光出口窓の下流に生成するよう構成され得る。照明ユニット光の可視光の強度(ワット)の少なくとも75%がこの角度範囲内に認められ得る。したがって、一実施形態では、照明ユニットは特に、光出口窓の下流に光線を生成するよう構成され、光線は特に170°以下、例えば140°以下等の円錐角を有する。特に、この円錐は細長い円錐であり、90−170°、例えば90−140°の範囲内の最大円錐角(及び最大円錐角より小さい最小円錐角)を有し得る。ビームは、アスペクト比が例えば>2、>4等、一実施形態では>10、又は場合によっては>100の断面積を有し得る。このようにして、道路を効率的に照らすことができるビームが提供され得る。特定の実施形態では、ビームは、アスペクト比が例えば>4の断面積を有し得る。
【0035】
照明ユニットの幾何学的側面に戻る。特定の実施形態では、断面内の光出口窓の少なくとも30%の長さ、特にこの長さの少なくとも50%にわたり、更に以下が特に適用され得る:光出口窓は、照明ユニット軸に対して30−60°の範囲内の傾斜角(α)で配置される。したがって、少なくとも30%の長さにわたり、任意の点がかかる傾斜角を有する。例えば、V字型光出口窓の傾斜角は、両方のファセットに関して特に30−60°の範囲内にあり得る(上記も参照)。より小さい又は大きい角度は、長さの大部分に関してより劣った外部結合効率をもたらし得る。しかし、例えば切り落とされた円柱の場合、上流面の一部は第1の照明ユニット軸に対して大きい角度を有し、一部は小さい角度を有し得ることに留意されたい。特に、第1の照明ユニット軸が光出口窓と交わる場所では、この角度は90°であり、一方、光源ユニットを有する部分により近い位置では、この角度は一部の実施形態では0°(又は180°)に近くてもよい(すなわち、第1の照明ユニット軸に対して実質的に平行)。
【0036】
プリズム構造タイプであり得る光外部結合構造に加えて、屈折により光を照明ユニットキャビティの外部に向けるよう構成された構造も存在し得る。したがって、一実施形態では、上流面は更に、屈折光外部結合構造を有する領域を含む。通常、屈折光外部結合構造を有する領域は、第1の照明ユニット軸に対して大きい角度を有し、一方、プリズム光外部結合構造を有する領域は、屈折光外部結合構造を有する領域よりも、第1の照明ユニット軸に対して小さい角度を有する。また、プリズム構造等のこれらの外部結合構造に関して、変化するピッチ及び/又は変化する角度を有し得ることが適用される。ピッチは、例えば約0.1−1.5cm、0.15−1.5cm等、0.5−1cmのような範囲内であり得る。
【0037】
良好な効率及び良好な配光のために、照明ユニットキャビティの寸法に関して、特定の比率を定めることが有益であり得る。特に、キャビティはキャビティ高さ及び最大キャビティ幅を有し、キャビティ高さのキャビティ幅に対する比は0.4より大きい。更に特に、キャビティ高さのキャビティ幅に対する比は0.4−2、例えば少なくとも0.7の範囲内にある。これは、光出口窓が平らでない(非平面状の)実施形態、例えば曲面若しくはV字型、又はファセットを有する実施形態等に適用され得る。
【0038】
上記したように、光源ユニットはコリメータを含み得る。コリメータは特に、光線を細くするデバイスである。ここでは様々な種類のコリメータが用いられ、CPC(compound parabolic concentrator;CPC内の光源の光をコリメートするためにも使用され得る)としても知られるタイプが含まれる。特に、コリメータは、断面に垂直な寸法において光源光をコリメートするよう構成される。道路上で動作する照明ユニットを仮定すると、これは特に、(より)細い光線(道路の幅に比して細い)をもたらし得る。このようにして、これはより大きいアスペクト比を有する光線を得ることを助ける(すなわち、道路の長さにおいて)。とはいえ、コリメータは、断面に平行な寸法においてコリメートするよう構成されてもよい。これは、光出口窓の上流面への入射角の広がりを低減することを助け得る。この広がりが大き過ぎる場合、カットオフ(角度)外の角度におけるアーティファクト無く方向転換することが困難な光がもたらされる。始めから光のこの部分をカットオフすることは、良い出発点である。したがって、一実施形態では、光源ユニットは任意でコリメータを含み、コリメータは、特に、一又は二次元で光源光をコリメートするよう構成され得る。コリメータは、断面に平行な寸法及び/又は断面に垂直な寸法において光をコリメートし得る。よって、一実施形態では、コリメータは特に、断面に垂直な方向において光源光をコリメートするよう構成される。一実施形態では、コリメータはリフレクタ、例えば(長軸が第1の照明ユニット断面に平行な)V字型リフレクタ等であり得る。しかし、コリメータはCPCであってもよい(上記も参照)。特定の実施形態では、各光源ユニットが光源と、対応する光源からの光をコリメートするよう構成されたコリメータとを含み得る。他の実施形態では、複数の光源ユニットが用いられ、複数の光源ユニットが(それぞれ)コリメータを含む場合、光源ユニットの2Dアレイが用いられ得る(すなわち、1つ以上の光源を有するコリメータのアレイが用いられ得る)。
【0039】
特に第1の照明ユニット断面に対して垂直な平面(又は方向)における更なるコリメーションのために、光出口窓の下流面にも光学的特徴が提供されてもよい。したがって、一実施形態では、光出口窓は更に、下流面に複数の方向転換構造(光方向転換構造)を有してもよい。下流面のこれらの方向転換構造は、特に、断面に対して垂直な方向において光源光の広がりを制御するよう構成され得る。したがって、下流面のこれらの方向転換構造は、特に、断面に対して垂直な方向における光源光の分布を制御するよう構成され得る。これらの方向転換構造のタイプは、やはりプリズム構造タイプであり得る。これらの構造は、光が第1の照明ユニット断面に対して垂直な寸法において適切に広がることを保証し得る(道路上での動作時は、例えば道路の進行方向に対して垂直な寸法)。この分布の制御は、下流面に方向転換構造を提供することによってのみ制御されず、追加で又は代替的に、光出口窓の上流面のプリズム構造の少なくとも一部を傾斜させることによっても制御され得ることに留意されたい。プリズム構造等のこれらの方向転換構造に関して、変化するピッチ及び/又は変化する角度を有し得ることが適用される。ピッチは、例えば約0.1−1.5cm、0.15−1.5cm等、0.5−1cmのような範囲内にあり得る。プリズム構造等の下流面の光方向転換構造は、特に断面に対して平行な(且つ、特に照明ユニットの長軸に対して垂直な、下記参照)方向に細長くてもよい。したがって、第1の照明ユニット断面が光出口窓の上流面を遮断する光口窓沿いの線を辿るとき、上流面には光外部結合構造が認められ、光出口窓の下流面には光方向転換構造が認められ得る。構造は共に細長い構造であり、垂直なピッチでアレイに配置され得る。上流構造は長軸に対して平行な縦軸を有し、下流構造はそれに対して垂直な縦軸を有する。
【0040】
一実施形態では、光出口窓の一部が上流面に光外部結合構造を有し、光外部結合構造は、照明ユニット軸に対して実質的に平行に、例えばこれに対して0−5°の範囲内の角度で配置された1つ以上のファセットを有する。この部分は、特に照明ユニット軸の周りに集中し得る。したがって、特に、この部分は0−45°のビーム角(γ)内の領域に認められ得る。しかし、1つ以上の他の部分は、照明ユニット軸に対してより高い角度を有するファセット、例えば、照明ユニット軸に対して5−90°、特に10−80°の範囲内の角度で配置された1つ以上のファセットを有する光外部結合構造等(のみ)を含み得る。これらの1つ以上の他の部分は、特に、照明ユニット軸からより離れていてもよい。したがって、特に、これらの1つ以上の部分は、30−90°のビーム角(γ)内の領域に認められ得る。構造のピッチは(一般的に)、特に0.01−20mmの範囲内にある。特に、一実施形態では、光出口面の上流面の20−60%の範囲が前者の構造を有し、光出口面の上流面の30−70%の範囲が後者の構造を有する。上記したように、上流面全体が光外部結合構造を有さなくてもよい。特に、上流面の少なくとも50%、更に特に少なくとも75%が光外部結合構造を有する。ここで、パーセントは光出口面の上流面積を指す。したがって、プリズム構造のファセットの峻度は、光出口窓(の上流面)にわたり変化し得る。
【0041】
上記したように、照明ユニットは、光源ユニットのアレイと、照明ユニットキャビティの少なくとも一部を包囲し、また、光源ユニット光の少なくとも一部を光線として透過させるよう構成された細長い光出口窓とを含み得る。したがって、特に、このような照明ユニットは上記したように細長い照明ユニットであり、照明ユニットの長軸に対して平行なアレイに配置された光源ユニットのアレイを有し得る。かかるアレイはnxmアレイであってもよいことに留意されたい(n及びmは1−500の範囲内にあり、特にnは1−10、2−10等の範囲内にあり、mは10−500、20−200等の範囲内にあり得る)。ここで、nは第1の照明ユニット断面に対して平行な光源ユニットの数を示し、mはこの平面に対して垂直な(長軸に対して平行なような)アレイ内の光源ユニットの数を示し得る。
【0042】
したがって、本発明は、(i)照明ユニットキャビティ(「キャビティ」)と、(ii)光源ユニット光を生成する光源ユニットであって、光源及び任意でコリメータを含み、照明ユニットキャビティ内に光源ユニット光を供給する、光源ユニットと、(iii)照明ユニットキャビティの少なくとも一部を包囲し、光源ユニット光の少なくとも一部を光線として透過させる光出口窓であって、上流面と下流面とを有し、上流面は照明ユニットキャビティに向けられる、光出口窓(「出口窓」)とを含む照明ユニットであって、上流面は、光源ユニット光を光出口窓を介して照明ユニットの外部に結合するよう構成された光外部結合構造を有し、光外部結合構造は、特にプリズム光外部結合構造を含み、
照明ユニットは、90−170°の範囲内のビーム角(γ)を特に有する光線を光出口窓の下流に生成するよう構成され、光出口窓は特に平らでない形状、例えば曲がった形状、ファセットを有する形状、又はV字形状等を有する。特に、光の強度(すなわち、ワット単位の可視光強度)の少なくとも75%、更に特に光の強度の少なくとも85%がこのビーム角内に認められる。したがって、特に全強度(ワット)の25%未満、更に特に15%未満がこれらのカットオフ角度外に認められる。特に、ビーム角(γ)は90−160°、90−140°、又は120−160°等の範囲内にある。平らでない光出口窓も、ファセットを有する窓であり得る。ファセットを有するとは、特に、互いに対してゼロではない(及び180°又は360°ではない)角度で配置されたファセットを指す。
【0043】
用語「上流」及び「下流」は、光発生手段(ここでは特に光源)からの光の伝搬に対するアイテム又は特徴の配置に関連し、光発生手段からの光線内の第1の位置に対して、光発生手段により近い光線内の第2の位置は「上流」であり、光発生手段からより遠い光線内の第3の位置は「下流」である。
【0044】
本明細書において、「実質的に全ての発光」又は「実質的に〜からなる」等における用語「実質的に」は当業者によって理解されるであろう。用語「実質的に」は、「全体的に」、「完全に」、「全て」等を含む実施形態も含み得る。したがって、実施形態において実質的にとの修飾語は取り除かれてもよい。用語「実質的に」は90%以上、例えば95%以上、特に99%以上、更に特に99.5%以上に関連してもよく、100%を含む。用語「含む(又は備える若しくは有する)」は、用語「含む」が「〜からなる」を意味する実施形態も含む。
【0045】
更に、明細書及び特許請求の範囲における第1、第2、第3等の用語は類似する要素を区別するために用いられ、必ずしも連続的又は経時的な順番を表すために用いられているわけではない。これらの用語は適切な状況下で交換可能であり、本明細書に開示される本発明の実施形態は記載又は図示された順番以外の順番で動作し得ることを理解されたい。
【0046】
本明細書においてデバイスは、他の状態も存在する中で、とりわけ動作中について説明されている。当業者には明らかなように、本発明は動作方法又は動作中のデバイスに限定されない。
【0047】
上記実施形態は本発明を限定ではなく説明し、当業者は特許請求の範囲から逸脱することなく多数の他の実施形態を設計できることに留意されたい。請求項において、括弧内の参照符号はいずれも請求項の範囲を制限すると解されるべきではない。動詞「含む」及びその活用形の使用は、請求項内に記された以外の要素又はステップの存在を排除しない。要素は複数を除外しない。本発明は、複数の異なる要素を含むハードウェア手段によって、及び、適切にプログラミングされたコンピュータによって実施され得る。複数の手段を列挙する装置クレームにおいて、それらの手段のうちのいくつかが同一のハードウェアのアイテムによって具現化されてもよい。単に特定の手段が互いに異なる独立請求項に記載されているからと言って、それらの手段の組み合わせを好適に用いることができないとは限らない。
【0048】
本発明は、更に、明細書に記載された及び/又は添付の図面に示された特徴のうちの1つ以上を含む装置又はデバイスにも適用される。本発明は、更に、明細書内に記載された及び/又は添付の図面に示された特徴のうちの1つ以上を含む方法又はプロセスに関する。
【0049】
本特許において論じられた多様な側面は、追加の利点を提供するために組み合わせることができる。更に、特徴のうちのいくつかが1つ以上の分割出願の基礎を形成し得る。