特許第6290394号(P6290394)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6290394コンテンツの再生/一時停止を行うシステムと方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6290394
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月7日
(54)【発明の名称】コンテンツの再生/一時停止を行うシステムと方法
(51)【国際特許分類】
   G10K 15/02 20060101AFI20180226BHJP
【FI】
   G10K15/02
【請求項の数】17
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2016-525403(P2016-525403)
(86)(22)【出願日】2014年7月7日
(65)【公表番号】特表2016-532889(P2016-532889A)
(43)【公表日】2016年10月20日
(86)【国際出願番号】US2014045594
(87)【国際公開番号】WO2015006226
(87)【国際公開日】20150115
【審査請求日】2016年3月24日
(31)【優先権主張番号】13/937,890
(32)【優先日】2013年7月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506030756
【氏名又は名称】ソノズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】ニール・グリフィス
(72)【発明者】
【氏名】ジョナソン・ライリー
【審査官】 岩田 淳
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−535127(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0174204(US,A1)
【文献】 国際公開第2008/004181(WO,A2)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0171487(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0038672(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0148344(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 15/00−15/12
G06F 13/00
H04N 7/10
7/14− 7/173
7/20− 7/56
21/00−21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ装置により、1つ以上の再生デバイスを含むゾーンからオーディオを再生することを指示するオーディオ再生命令を受信するステップ、ここで、前記ゾーンは、前記オーディオ再生命令に応答して、再生キューに由来するアイテムを再生するように構成されている、
前記コンピュータ装置により、再生に利用可能なコンテンツが前記再生キューに含まれていないことを確認するステップ、
再生に利用可能なコンテンツが前記再生キューに含まれていないことを確認したことを受けて、前記再生キューに追加する少なくとも1つの再生可能アイテムを決定するステップ、ここで前記少なくとも1つの再生可能アイテムを選択する場合として、
i:前記確認するステップを実施する前に、前記少なくとも1つの再生可能アイテムが前記ゾーンの再生キューに含まれていたとき、
ii:前記確認するステップを実施するときには前記少なくとも1つの再生可能アイテムが前記ゾーンの再生キューに含まれておらず、前記確認するステップを実施した後に、前記少なくとも1つの再生可能アイテムが前記再生キューに追加されたとき、
iii:前記確認するステップを実施する前に、前記少なくとも1つの再生可能アイテムが、前記ゾーンを含むゾーングループの再生キューに含まれていたとき、
iv:前記少なくとも1つの再生可能アイテムが第2のゾーンの再生キュー内に存在しているとき、
v:前記少なくとも1つの再生可能アイテムが、前記ゾーンがアクセス可能なお気に入りリストに由来するものであるとき、および/または、
vi:前記少なくとも1つの再生可能アイテムが、前記1つ以上の再生デバイスからの入力に基づいて、前記少なくとも1つの再生可能アイテムを決定する第3者メディアサービスに由来するものであるとき、であり、
前記ゾーンの再生キューに、少なくとも1つの再生可能アイテムを表す情報を自動的に追加するステップ、
前記コンピュータ装置により、前記オーディオ再生命令に応答して、前記少なくとも1つの再生可能アイテムを前記ゾーンにより再生するステップ、
を含む方法。
【請求項2】
前記オーディオ再生命令は、前記1つ以上の再生デバイスに含まれる再生デバイスに設けられた制御インターフェースを介して受信した、ユーザーの入力に応答するものである、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記オーディオ再生命令は、前記ゾーンに結合したコントローラに設けられた制御インターフェースを介して受信した、ユーザーの入力に応答するものである、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記再生キューに再生可能アイテムが全く含まれていないことを確認するステップは、前記再生キュー内にどのアイテムも存在しないことを確認するステップを含む、
請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記再生キューに再生可能アイテムが全く含まれていないことを確認するステップは、
前記再生キュー内にアイテムが存在すること、および、
該アイテムに対応する音声データを前記ゾーンによる再生のために読み出せないことを理由として、該アイテムは再生できないものであること、
を確認するステップを含む、
請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの再生可能アイテムは、前記ゾーンの再生キューに以前に含まれていたものである、
請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの再生可能アイテムは、前記ゾーンを含むゾーングループの再生キューに以前に含まれていたものである、
請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの再生可能アイテムは、第2のゾーンの再生キュー内に存在する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの再生可能アイテムは、前記ゾーンがアクセス可能なお気に入りリストに由来するものである、
請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記お気に入りリストから、少なくとも1つの再生可能アイテムを決定するステップをさらに含
前記お気に入りリストに含まれるアイテムは、1日のうちの特定の時間、および、1週間のうちの特定の日、の少なくとも一方に基づいて変化し、
前記お気に入りリストに含まれるアイテムは、再生のために頻繁にアクセスまたは選択されるストリーミングコンテンツの特定のプレイリストに由来するものである、
請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの再生可能アイテムは、第3者メディアサービスに由来するものであり、
前記第3者メディアサービスは、前記1つ以上の再生デバイスからの入力に基づいて前記少なくとも1つの再生可能アイテムを決定する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記再生キューは、インターネットラジオステーションを含む、
請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
追加のコンテンツが再生に利用できないものであると決定された場合、前記再生デバイスの出力インターフェースを駆動するステップをさらに含む、
請求項1から12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
1つ以上の再生デバイスを含むゾーン、
請求項1から13のいずれか1項に記載の方法を実施するように構成されたプロセッサ、
を備えたシステム。
【請求項15】
請求項14に記載のシステムと一緒に用いるように構成された、
再生デバイス。
【請求項16】
コンピュータ装置により実行可能な命令が記憶されたコンピュータ可読有形記憶媒体であって、前記命令は、前記コンピュータ装置に、請求項1から13のいずれか1項に記載の方法を実行させるものである、
コンピュータ可読有形記憶媒体。
【請求項17】
請求項1から13のいずれか1項に記載の方法をプロセッサに実行させるための、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、消費財に関するものであり、特に、メディア再生に向けられた方法、システム、製品、特徴、サービスおよびその他のアイテム、並びにそれらの態様に関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルオーディオデバイス上で人々がデジタル音楽を聞くための消費者レベル技術の進歩により、デジタル音楽は容易に聞くことが可能となっている。デジタルオーディオに関する消費者の好みが多様化しているため、パーソナルオーディオデバイスは、携帯情報端末(PDA)、携帯電話およびその他のモバイルデバイスへ統合されている。これらのモバイルデバイスの携帯性により、人々はモバイルデバイスとともに音楽を携行し、家庭の外でも聴取体験を行うことができる。人々は、自分のコンピュータまたは同様のデバイスを用いて、デジタル音楽ファイルまたはインターネットラジオなどのデジタル音楽を家庭で使用することができる。現在では、デジタル音楽、並びにデジタルビデオおよび写真を含むその他のデジタルコンテンツを使用する方法が多く存在している。それらは、家庭での高速インターネットアクセス、モバイルブロードバンドによるインターネットアクセス、およびデジタルメディアに対する消費者の渇望により、刺激されている。
【0003】
最近まで、アウトラウド環境において、デジタルオーディオにアクセスして視聴するオプションは限られていた。2005年にSonos社が最初に販売したデジタルオーディオシステムは、人々が1つまたは複数のネットワーク接続されたゾーンプレーヤーを通じて無制限のオーディオソースに視覚的にアクセスすることや、コマンドで複数のゾーンプレーヤーを動的にグループ化またはグループ解除することや、ローカルネットワーク上においてゾーンプレーヤー間でオーディオを無線送信することや、デジタルオーディオを同期して大きな音量で再生することを、可能にしたものである。Sonos社のシステムは、あるネットワークに接続可能なモバイルデバイスおよびコンピュータにダウンロードされたソフトウェアアプリケーションによって制御することができる。
【0004】
デジタルメディアに対する消費者の飽くなき欲求のため、人々がデジタルメディアにアクセスして消費する方法を大幅に改革する消費者技術の開発に関して継続的なニーズが存在する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本開示技術の特徴、態様、および利点は、以下の記載、添付の特許請求の範囲、および添付の図面を参照するとより良く理解される。
【0006】
図1】実施形態を実施可能な例示的な構成を示す図
図2A】内蔵アンプおよび変換器を備える例示的なゾーンプレーヤーを示す図
図2B】内蔵アンプを備え外部スピーカに接続された例示的なゾーンプレーヤーを示す図
図2C】A/V受信機およびスピーカに接続された例示的なゾーンプレーヤーを示す図
図3】例示的なコントローラを示す図
図4】例示的なゾーンプレーヤーの内部機能ブロック図
図5】例示的なコントローラの内部機能ブロック図
図6】メディアコンテンツ再生用のネットワークの例を示す図
図7】例示的なアドホック再生ネットワークを示す図
図8】クラウドベースのネットワークと少なくとも1つのローカル再生ネットワークとを含む複数のネットワークを備えるシステムを示す図
図9】実施形態に係るユーザーインターフェースの例を示す図
図10】再生コンテンツを決定する方法の例を示すフローチャート
図11】再生する代替コンテンツを選択する方法の例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0007】
さらに、図面はある例示的な実施形態を説明することを目的としているが、本開示は図面に示した配置および手段に限定されるものではないことが理解される。
【0008】
I.概要
ここで開示している実施形態により、ゾーンプレーヤーに設けられるユーザーインターフェースを介してコンテンツ再生の制御を行うことができる。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは限定的なユーザーインターフェースを有する。例えば、ゾーンプレーヤーは、制御インターフェースを有する。制御インターフェースは、再生/一時停止制御とボリューム(音量)アップ、ボリュームダウン)制御のための入力デバイス、ボタンなどを有していてもよい。ゾーンプレーヤーは、ステータス情報を出力するための出力インターフェース(例えば1つ以上の発光ダイオード)をさらに有していてもよい。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは、再生デバイスの現在の再生モードに基づいて、制御インターフェースを介して受信したユーザーの入力に応答する。例えば、コンテンツ再生モードでの動作中に再生/一時停止制御が選択された場合、ゾーンプレーヤーは、コンテンツの再生を一時停止する。一方、コンテンツ再生/一時停止モードでの動作中に再生/一時停止制御が選択された場合、ゾーンプレーヤーは、コンテンツ再生の一時停止モードに入る前に再生していたコンテンツでコンテンツ再生の再開を試みることができる。ただし、以前に再生したコンテンツを再生できないことがある。ここで開示している実施形態によれば、先行技術のシステムと異なり、ユーザーが再生/一時停止制御を選択した(例えば、ボタンを押すなどして作動させた)ときに、ゾーンプレーヤーが、自身の現在の再生モードと再生コンテンツの選択可能性に基づいて、再生するコンテンツを決定できる。
【0009】
以下の説明で議論されるその他の実施形態、あるいは当業者によって理解可能なその他の実施形態も可能である。
【0010】
II.動作環境の例
図面を参照すると、同様のパーツに対しては、複数の図面において同様の符号を付している。図1は、本明細書で開示される1つまたは複数の実施形態が実行または実施可能なシステム100の例を示している。
【0011】
例示のために、メディアシステム構成100は、複数のゾーンで構成されたホームを示し、ホームは1つのゾーンのみで構成することができる。さらに、時間が経過すると1つまたは複数のゾーンを追加することもできる。ホーム内の各ゾーンは、例えば、オフィス、バスルーム、寝室、キッチン、ダイニングルーム、ファミリールーム、ホームシアタールーム、ユーティリティまたはランドリールーム、およびパティオなどの異なる部屋またはスペースを示してもよい。そのように構成されている場合では、1つのゾーンが複数の部屋を含んでいてもよい(本明細書では示していない)。図1に示すように、ホーム内の各ゾーンに1つまたは複数のゾーンプレーヤー102−124が示されている。ゾーンプレーヤー102−124は、再生デバイス、マルチメディアユニット、スピーカ、プレーヤーなどと呼ばれ、オーディオ、ビデオ、および/またはオーディオビジュアルの出力を行う。(例えば、例示のためにキッチン内に示される)コントローラ130は、メディアシステム構成100の制御を行う。コントローラ130は、ゾーンに固定されていてもよいし、あるいは、コントローラ130は、ゾーンの周りを移動可能な移動体であってもよい。メディアシステム構成100は、複数のコントローラ130を含んでもよく、また、時間が経過するとシステムに新たなコントローラが追加されてもよい。
【0012】
メディアシステム構成100は、例示的なハウスメディアシステム全体を表すが、本明細書に記載の技術は、これらの特定の場所への用途に限定されず、また、図1のハウスメディアシステム100全体のような広範囲のシステムにも限定されない。
【0013】
a.ゾーンプレーヤーの例
図2A図2B図2Cは、様々な種類のゾーンプレーヤーの例を示している。例えば、図2A図2B図2Cのゾーンプレーヤー200、202、および204は、それぞれ、図1のゾーンプレーヤー102−124のいずれにも対応できる。ある実施形態では、オーディオが、フルレンジプレーヤー等の単一のゾーンプレーヤーのみから再生されてもよい。ある実施形態では、オーディオは、2つ以上のゾーンプレーヤー、例えば、複数のフルレンジプレーヤーの組み合わせ、またはフルレンジプレーヤーと特定のプレーヤーとの組み合わせ等で再生されてもよい。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー200−204はまた、「スマートスピーカ」と呼ばれてもよい。この理由は、オーディオの再生以上の処理能力を備えているからであり、以下に詳細に述べられている。
【0014】
図2Aは、フルレンジサウンドを再生可能なサウンド生成機器208を含むゾーンプレーヤー200を示す。サウンドは、オーディオ信号から得られ、オーディオ信号は、有線データネットワーク上または無線データネットワーク上でゾーンプレーヤー200によって受信および処理することができる。サウンド生成機器208は、1つまたは複数の内蔵アンプと、1つまたは複数の音響変換器(例えば、スピーカ)を含む。内蔵アンプは、図4を参照して以下にさらに詳細に述べられている。スピーカまたは音響変換器は、例えば、ツイーター、ミッドレンジドライバ、低域ドライバ、およびサブウーファーのいずれかを含んでいてもよい。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー200は、ステレオオーディオ、モノラルオーディオ、またはその両方を再生するように静的にまたは動的に構成することができる。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー200は、フルレンジサウンドのサブセットを再生するように構成されてもよい。そのような構成は例えば、ゾーンプレーヤーが他のゾーンプレーヤーとグループ化されてステレオオーディオ、モノラルオーディオ、および/またはサラウンドオーディオを再生するとき、またはゾーンプレーヤー200によって受信したオーディオコンテンツがフルレンジより低いときなどに行われてもよい。
【0015】
図2Bは、分離した1セットのスピーカ210に電力を供給する内蔵アンプを含むゾーンプレーヤー202を示す。分離したスピーカは、例えば、任意のタイプのラウドスピーカを含むことができる。ゾーンプレーヤー202は、1つ、2つ、またはそれより多い数の別々のラウドスピーカに電力を供給するように構成されてもよい。ゾーンプレーヤー202は、有線パスを通じてオーディオ信号(例えば、右または左のチャネルオーディオまたはその構成に応じた数のチャネル)を分離したスピーカ210に対して通信するように構成されている。図示している例では、ゾーンプレーヤー202は、制御インターフェース212を有する。制御インターフェース212により、ユーザーは、ゾーンプレーヤー202にデータの入力および/または命令を行うことができる。ある実施形態では、ユーザーは、制御インターフェース212を用いて、ゾーンプレーヤー202の動作を制御する。例えば、ユーザーは、ゾーンプレーヤー202のオーディオ特性(例えばボリューム)および/または再生モード(例えば、再生、一時停止、停止)を制御してもよい。
【0016】
図2Cは、内蔵アンプを含まないが、データネットワーク上で受信した、オーディオ信号を、内蔵アンプを備えるオーディオ(または「オーディオ/ビデオ」)受信器214に通信するゾーンプレーヤー204を示している。図示している例では、ゾーンプレーヤー204は、ユーザーによるゾーンプレーヤー204へのデータの入力および/または命令を可能にする制御インターフェース216を有する。
【0017】
図1に戻って、ある実施形態では、1つ、幾つか、または全てのゾーンプレーヤー102から124は、ソースから直接オーディオを取り出すことができる。例えば、ゾーンまたはゾーングループにおける特定のゾーンプレーヤーに、再生キュー(または「待ち行列」)が割り当てられてもよい。再生キューは、関連するゾーンまたはゾーングループにより再生する0以上のオーディオアイテムに対応する情報を含む。実施形態では、再生キューは、ユーザーに関連するゾーンにより再生するアイテム(例えば全アイテム)を表す情報を含む。この実施形態に従って、例えば、再生キューは、「再生中」のインターフェース(またはこれと似たインターフェース)または「表示キュー」のインターフェース(またはこれと似たインターフェース)に表示される情報を含む。「再生中」インターフェースは、例えば、ゾーンが現在再生しているアイテム、または、現在再生を停止もしくは一時停止しているアイテムを表す情報を表示する。「表示キュー」インターフェースは、例えば、ゾーンにより再生する0以上のアイテムのリストを表す情報を表示する。一例では、(例えば、表示キューの曲が現在再生されている場合)「再生中」インターフェースと「表示キュー」インターフェースの両方で、アイテムを特定できる。他の例では、「再生中」インターフェースと「表示キュー」インターフェースが空である場合に、再生キューは空である。他の例では、「再生中」インターフェースと「表示キュー」インターフェースのいずれかが1つ以上のアイテムを表す情報を表示する場合に、再生キューは空でない(例えば、インターネットラジオが再生されている場合に、アイテムは「再生中」インターフェースでのみ現れる)。再生キューは、ゾーンプレーヤーまたは指定された他の幾つかのデバイス上でメモリに記憶されてよい。再生キュー内の各項目は、ユーアールアイ(URI)または幾つかの他の識別子を含んでいてもよい。URIまたは識別子は、特定されたオーディオソースからオーディオアイテムを探すおよび/または読み出すためにゾーンプレーヤーによって使用可能である。アイテムに応じて、オーディオソースは、インターネット(例えば、クラウド)上で見つけられるかもしれないし、データネットワーク128上の別のデバイス、ゾーンプレーヤー自体に格納されたコントローラ130からローカルに見つかるかもしれないし、またはゾーンプレーヤーと直接通信するオーディオソースから見つかるかもしれない。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは、オーディオそのものを再生できるし、オーディオを再生するために別のデバイスに送信できるし、またはゾーンプレーヤーと1つまたは複数の追加のゾーンプレーヤーとを同期してオーディオを再生することもできる。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは第1のオーディオコンテンツを再生する(または全く再生しない)一方で、別のゾーンプレーヤーに異なる第2のオーディオコンテンツを再生のために送信することができる。ユーザーに対して、再生キュー内の各アイテムは、トラック名、アルバム名、プレイリストまたはその他の表示などのエレメントによって、コントローラのインターフェース上に表される。ユーザーは、興味のあるオーディオアイテムを再生キューに入力することができる。所望の場合には、ユーザーは、再生キューを修正およびクリアにすることができる。
【0018】
説明のため、カリフォルニア州サンタバーバラのソノズ・インコーポレイテッドが現在販売提供している「PLAY:5」、「PLAY:3」、「PLAYBAR」、「CONNECT:AMP」、「CONNECT」、および「SUB」と呼ばれるゾーンプレーヤーがある。他の過去、現在、および/または将来の任意のゾーンプレーヤーは、追加的にまたは代替的に本明細書で開示された実施例のゾーンプレーヤーに実装して使用することができる。更に、ゾーンプレーヤーは、図2A、2B、2Cに示された特定の例または提供されるソノズ製品に限定されない。例えば、ゾーンプレーヤーは、有線のヘッドホンまたは無線のヘッドホンで構成されていてもよい。更に別の例では、ゾーンプレーヤーは、テレビ用のサウンドバーを含んでいてもよい。更に別の例では、ゾーンプレーヤーは、アップル社のIPOD(商標)または同様のデバイス用のドッキングステーションを含むことができるし、また、それらと対話することができる。
【0019】
b.コントローラの例
図3は、ドッキングステーション302内の無線コントローラ300の例を示す。説明のため、コントローラ300は、図1の制御デバイス130に対応可能である。ドッキングステーション302が備えられ/使用されている場合、ドッキングステーション302は、コントローラ300に電力を提供し、さらにコントローラ300のバッテリーを充電してもよい。ある実施形態では、コントローラ300は、タッチスクリーン304を備えており、ユーザーは、タッチスクリーン304をタッチすることでコントローラ300と対話可能となっている。例えば、ユーザーは、オーディオコンテンツの再生リストを取り出し、ナビゲートし、1つまたは複数のゾーンプレーヤーの動作を制御し、システム構成100の全体を制御することができる。その他の実施形態では、ボイスコントロールのようなその他の入力機構を使用してコントローラ300との交信が行われる。ある実施形態では、任意の数のコントローラを使用して、システム構成100を制御することができる。ある実施形態では、システム構成100を制御可能なコントローラの数を制限することができる。コントローラは、無線コントローラ300のように無線であってもよいし、またはデータネットワーク128に有線で接続されてもよい。
【0020】
ある実施形態では、複数のコントローラが図1のシステム100に使用される場合、各コントローラは、共通のコンテンツを表示するために調整されてもよいし、1つのコントローラによるシステム100の変更を示すために全てのコントローラを動的に更新してもよい。調整は、例えば、コントローラによって、ゾーンプレーヤーのうちの1つまたは複数から直接または間接的に状態変数を定期的に要請することによって行われてもよい。状態変数は、システム100についての情報を提供してもよく、例えば、現在のゾーングループ構成、1つまたは複数のゾーンで再生しているもの、ボリュームレベル、および興味のある他の項目などを提供してもよい。状態変数は、必要に応じて、または多くの場合プログラムされて、ゾーンプレーヤー(および、もし望むのであれば、コントローラ)間のデータネットワーク128上に渡されてもよい。
【0021】
更に、任意のネットワーク対応携帯デバイス、例えば、IPHONE(登録商標)、IPAD(登録商標)、ANDROID(登録商標)対応電話/タブレット、または任意の他のスマートフォン若しくはネットワーク対応デバイスなどで実行されるアプリケーションが、データネットワーク128に接続することによってコントローラとして使用できる。ラップトップまたはデスクトップのPC若しくはMac上で実行されるアプリケーションも、コントローラ130として使用される。そのようなコントローラは、データネットワーク128、ゾーンプレーヤー、無線ルータを備えるインターフェースを通じてシステム100に接続されるか、または幾つかの他の構成された接続パスを使用してシステム100に接続されてもよい。カリフォルニア州サンタバーバラのソノズ・インコーポレイテッドが提供するコントローラの例としては、「コントローラ200」、「SONOS(登録商標) CONTROL」、「IPHONE用SONOS(登録商標)コントローラ」、「IPAD用SONOS(登録商標)コントローラ」、「ANDROID用SONOS(登録商標)コントローラ」、「MACまたはPC用SONOS(登録商標)コントローラ」を含む。
【0022】
c.データ接続の例
図1のゾーンプレーヤー102から124は、直接または間接的にデータネットワーク、例えばデータネットワーク128に接続される。コントローラ130は、直接または間接的にデータネットワーク128に接続されるか、または個別にゾーンプレーヤーに接続されてもよい。データネットワーク128は、示された他の構成要素から目立つように図中に八角形で示されている。データネットワーク128が1つの場所に示されているが、そのようなネットワークは、システム100の中および周りに拡がっていることが理解される。特に、データネットワーク128は、有線ネットワーク、無線ネットワーク、または有線ネットワークと無線ネットワークの両方の組み合わせとすることができる。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー102−124の1つまたは複数は、専有のメッシュネットワークに基づいて、データネットワーク128に無線で接続されている。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーのうちの1つまたは複数は、有線ルータまたは無線ルータのような集中型アクセスポイントを使用して、データネットワーク128に接続される。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー102−124の1つまたは複数は、イーサネットまたは同様の技術を使用し、データネットワーク128への有線を通じて接続されている。1つまたは複数のゾーンプレーヤー102−124をデータネットワーク128に接続することに加えて、データネットワーク128は、更に、例えば、インターネットなどのワイドエリアネットワークにアクセス可能である。
【0023】
ある実施形態では、ゾーンプレーヤー102−124の幾つか、または幾つかの他の接続デバイスをブロードバンドルータに接続することによって、データネットワーク128が形成されてもよい。他のゾーンプレーヤー102−124は、その後、データネットワーク128に対して有線で追加することができるか、または無線で追加することができる。例えば、ゾーンプレーヤー(例えば、ゾーンプレーヤー102−124のいずれか)は、ゾーンプレーヤーに設けられたボタンを単に押すことによって、システム構成100に追加され(または幾つかの他のアクションを実行し)、データネットワーク128への接続を可能にしている。ブロードバンドルータは、例えば、インターネットサービスプロバイダ(ISP)に接続することができる。ブロードバンドルータは、他のアプリケーション(例えば、ウェブサーフィン)に使用可能なシステム構成100内の別のデータネットワークを形成するために使用することができる。データネットワーク128はまた、そのようにプログラムされている場合にも使用することができる。一例では、第2ネットワークは、サンタバーバラのソノズ・インコーポレイテッドによって開発されたソノズネット・プロトコルを実装してもよい。ソノズネットは、安全で、AES暗号化された、ピア・ツー・ピアの無線メッシュネットワークを表す。あるいは、ある実施形態では、データネットワーク128は、家庭内の他の用途に使用されるネットワーク、例えば従来の有線ネットワークまたは無線ネットワークと同じネットワークである。
【0024】
d.ゾーン構成の例
特定のゾーンは、1つまたは複数のゾーンプレーヤーを含むことができる。例えば、図1のファミリールームでは、2つのゾーンプレーヤー106および108を含んでおり、一方キッチンでは、1つのゾーンプレーヤー102を備えていることが示されている。別の例では、ホームシアタールームは、5.1チャネル以上のオーディオソースからのオーディオ(例えば、5.1以上のオーディオチャネルにてエンコードされたムービー)を再生する追加のゾーンプレーヤーを有する。ある実施形態では、1つは、ルーム内またはスペース内にゾーンプレーヤーを配置し、コントローラ130を通じてゾーンプレーヤーを新しいゾーンに割り当てるか、または既存のゾーンに割り当てることができる。そのように、ゾーンが形成されてもよく、別のゾーンと組み合わされてもよく、取り除かれてもよく、特定の名前(例えば、「キッチン」)を与えてもよい。また、望むのならば、コントローラ130でそのようにするようにプログラムされてもよい。さらに、ある実施形態では、ゾーン構成は、コントローラ130または幾つかの他の機構を使用して構成された後においても動的に変更してもよい。ある実施形態では、「結合ゾーン」が、2つ以上のゾーンプレーヤー、例えば、ファミリールームにおいて2つのゾーンプレーヤー106および108を含むゾーンであり、2つのゾーンプレーヤー106および108は、同じオーディオソースを同期して再生するように構成することができる。一例では、2つのゾーンプレーヤー106および108は、例えば、左と右のチャネルのように、2つの別のサウンドを再生するようにペアにすることもできる。言い換えれば、サウンドのステレオ効果は、一方を左サウンド用、他方を右サウンド用として使用する2つのゾーンプレーヤー106および108を通して、再現されてもよく、または強化されてもよい。
【0025】
他の実施形態では、2つ以上のゾーンプレーヤーを音響的に統合し、単一の統合されたゾーンプレーヤーを形成することができる。統合されたゾーンプレーヤーは、追加のスピーカドライバを通ってサウンドが流れるため、(複数の異なったデバイスから構成されている)統合されたゾーンプレーヤーは、統合されていないゾーンプレーヤーまたはペアにされたゾーンプレーヤーと比べて、サウンドの処理や再現を異なるように構成することができる。統合されたゾーンプレーヤーは、更に、単一のゾーンプレーヤーまたは他の統合されたゾーンプレーヤーとペアにすることができる。統合された再生デバイスのそれぞれの再生デバイスは例えば、統合モードに構成することができる。
【0026】
ある実施形態では、対になった、または統合されたゾーンプレーヤー(「結合ゾーンプレーヤー群」とも称される)が、同じゾーンまたは別のゾーン内にある他のゾーンプレーヤーと同期してオーディオを再生できる。
【0027】
ある実施形態によれば、ユーザーは、ゾーンプレーヤーのグループ化、統合、ペアリング等のいずれかを行い続け、所望の構成を完成させることができる。グループ化、統合、およびペアリングの操作は、好ましくは、例えば、コントローラ130を使用するなどの制御インターフェースを通じて行われ、異なる構成を作成するようにスピーカワイヤーを、例えば、個々の、離れたスピーカに物理的に接続および再接続することなく行われる。このように、本明細書に記載されたある実施形態は、より柔軟で動的なプラットフォームを提供し、サウンド再生をエンドユーザーに提供することができる。
【0028】
e.オーディオソースの例
ある実施形態では、各ゾーンは、別のゾーンのオーディオソースと同じオーディオソースから再生できる。また、各ゾーンは、それぞれ異なるオーディオソースで再生することもできる。例えば、誰かがパティオ上でグリルしながら(grilling)、ゾーンプレーヤー124を通じてジャズ音楽を聞くことができる。また、誰かがキッチンで食事の準備をしながらゾーンプレーヤー102を通じてクラシック音楽を聞くこともできる。さらに、誰かがオフィスにいながら、パティオ上でゾーンプレーヤー124を通じて再生されているジャズ音楽と同じ音楽を、ゾーンプレーヤー110を通じて聞くこともできる。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー110と124を通じて再生されるジャズ音楽が、同期して再生される。複数のゾーン間で再生を同期することで、オーディオを途切れさせることなく(またはほぼ途切れさせることなく)聞きながら、ユーザーは、複数のゾーンを移動することができる。さらに、ゾーンを「パーティーモード」とし、連結された全てのゾーンが同期してオーディオを再生することもできる。
【0029】
ゾーンプレーヤー102−124によって再生されるオーディオコンテンツのソースは、多数ある。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー自体が有するオーディオにアクセスされ、その音楽が再生されてもよい。ある実施形態では、コントローラ上のオーディオは、データネットワーク128を介してアクセスされ、再生される。ある実施形態では、コンピュータまたはネットワーク接続ストレージ(NAS)上に記憶された個人のライブラリから音楽が、データネットワーク128を通じてアクセスされ、再生されてもよい。ある実施形態では、インターネットラジオ局、番組、およびポッドキャストが、データネットワーク128を通じてアクセスされ再生される。ユーザーに音楽とオーディオコンテンツを流す、および/またはダウンロードさせる音楽サービスまたはクラウドサービスは、データネットワーク128を通じてアクセスできる。さらに、音楽は、例えば、ターンテーブルまたはCDプレーヤーなどの従来のソースから、ラインイン接続を通じてゾーンプレーヤーに接続して、得られてもよい。オーディオコンテンツはまた、異なるプロトコル、例えば、アップル社のエアプレイ(商標)ワイヤレス技術を使用して、アクセスすることができる。1つまたは複数のソースから受信されたオーディオコンテンツは、データネットワーク128および/またはコントローラ130を通じて、ゾーンプレーヤー102から124の間で共有することができる。上述したオーディオコンテンツのソースは、本明細書において、ネットワークベースのオーディオ情報ソースと呼ばれる。しかしながら、ネットワークベースのオーディオ情報は、それらに限定されない。
【0030】
ある実施形態では、例示のホームシアターゾーンプレーヤー116、118、120は、テレビ132などのオーディオ情報に接続されている。ある例では、テレビ132が、ホームシアターゾーンプレーヤー116、118、120のためのオーディオソースとして使用されており、一方、他の例においては、テレビ132からのオーディオ情報がオーディオシステム100内のゾーンプレーヤー102−124のいずれかと共有することができる。
【0031】
III.ゾーンプレーヤー
図4を参照すると、実施の形態に関連するゾーンプレーヤー400の例示的なブロック図が示されている。図4のゾーンプレーヤー400は、ネットワークインターフェース402、プロセッサ408、メモリ410、オーディオ処理コンポーネント412、1つまたは複数のモジュール414、オーディオアンプ416、およびスピーカユニット418を含む。スピーカユニット418は、オーディオアンプ416に接続されている。図2Aは、そのようなゾーンプレーヤーの例を図示している。他のタイプのゾーンプレーヤーは、(例えば、図2Bに示される)スピーカユニット418または(例えば、図2Cに示される)オーディオアンプ416を含まなくてもよい。さらに、ゾーンプレーヤー400は、別のコンポーネントに統合できることが意図されている。例えば、ゾーンプレーヤー400は、屋内または屋外で使用するテレビ、照明、または幾つかの他のデバイスの一部として構成することができる。
【0032】
ある実施形態では、ネットワークインターフェース402は、データネットワーク128上のゾーンプレーヤー400と他のデバイスとの間のデータフローを可能にする。ある実施形態では、データネットワーク128上の別のゾーンプレーヤーまたはデバイスからオーディオを取得することに加えて、ゾーンプレーヤー400は、オーディオソースから、例えば、ワイドエリアネットワーク上のオーディオソースから、またはローカルネットワーク上のオーディオソースから直接オーディオにアクセスできる。更に、ある実施形態では、ネットワークインターフェース402は、各パケットのアドレス部を扱い、各パケットが正しい宛先に到達するように、ゾーンプレーヤー400に向かうべきパケットを受信する。したがって、ある実施形態では、パケットのそれぞれは、IPベースのソースアドレスだけでなくIPベースの宛先アドレスも含む。
【0033】
ある実施形態では、ネットワークインターフェース402は、無線インターフェース404と有線インターフェース406のどちらか一方または両方を含むことができる。無線インターフェース404は、無線周波数(RF)インターフェースとも呼ばれ、ゾーンプレーヤー400にネットワークインターフェース機能を提供し、通信プロトコル(例えば、IEEE802.11a、802.11b、802.11g、802.11n、または802.15、4Gモバイル通信規格などを含む任意の無線規格)に従って他のデバイス(例えば、他のゾーンプレーヤー、スピーカ、受信機、データネットワーク128に関連付けられたコンポーネントなど)と無線で通信する。無線インターフェース404は、1つまたは複数のラジオを含んでもよい。無線信号を受信し、無線信号を無線インターフェース404に提供し、無線信号を送信するため、ゾーンプレーヤー400は、1つまたは複数のアンテナ420を含む。有線インターフェース406は、ネットワークインターフェース機能をゾーンプレーヤー400に提供し、通信プロトコル(例えば、IEEE802.3)に従って他のデバイスと有線で通信する。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは、複数の無線インターフェース404を含む。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは、複数の有線インターフェース406を含む。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは、インターフェース404と406の両方を含む。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー400は、無線インターフェース404のみを含むか、または有線インターフェース406のみを含む。
【0034】
ある実施形態では、プロセッサ408は、クロック駆動の電子デバイスであり、コンピュータのメモリ410に記憶された命令に従って、入力データを処理するように構成されている。メモリ410は、1つまたは複数のソフトウェアモジュール414を搭載することができるデータストレージであり、コンピュータのプロセッサ408によって実行されることで特定のタスクを実行することができる。図示された実施形態では、メモリ410は、有形のコンピュータで読み取り可能な記録媒体であって、プロセッサ408によって実行可能な命令を記憶している。ある実施形態では、タスクとは、ゾーンプレーヤー400が別のゾーンプレーヤーまたはネットワーク上のデバイスから(例えば、ユニフォームリソースロケータ(URL)または幾つかの他の識別子を使用して)オーディオデータを取得することであってもよい。ある実施形態では、タスクは、ゾーンプレーヤー400が別のゾーンプレーヤーにオーディオデータを送信することか、またはネットワーク上のデバイスにオーディオデータを送信することであってもよい。ある実施形態では、タスクは、ゾーンプレーヤー400のオーディオの再生を1つまたは複数の追加のゾーンプレーヤーと同期させることであってもよい。ある実施形態では、タスクは、ゾーンプレーヤー400を1つまたは複数のゾーンプレーヤーとペアにし、マルチチャネルオーディオ環境を作成することであってもよい。追加のタスクまたは代替的なタスクは、1つまたは複数のソフトウェアモジュール414およびプロセッサ408を通じて実行することができる。
【0035】
オーディオ処理コンポーネント412は、1つまたは複数のデジタル−アナログ変換器(DAC)、オーディオ前処理コンポーネント、オーディオ強化コンポーネントまたはデジタル信号プロセッサなどを含むことができる。ある実施形態では、オーディオ処理コンポーネント412は、プロセッサ408の一部であってもよい。ある実施形態では、ネットワークインターフェース402を通じて取り出されたオーディオは、オーディオ処理コンポーネント412によって処理される、および/または意図的に変更される。さらに、オーディオ処理コンポーネント412は、アナログオーディオ信号を生成することができる。処理されたアナログオーディオ信号は、オーディオアンプ416に提供され、スピーカ418を通して再生される。また、オーディオ処理コンポーネント412は、ゾーンプレーヤー400から再生するための入力としてアナログまたはデジタル信号を処理し、ネットワーク上の別のゾーンプレーヤーに送信することができる。また、オーディオ処理コンポーネント412は、ネットワーク上の別のデバイスに再生と送信の両方を行うための回路を含むこともできる。入力の例としては、ラインイン接続(例えば、オートディテクティング3.5mmオーディオラインイン接続)を含む。
【0036】
オーディオアンプ416は、1つまたは複数のスピーカ418を駆動できるレベルまでオーディオ信号を増幅するデバイスである。1つまたは複数のスピーカ418は、個々の変換器(例えば、「ドライバ」)または1つまたは複数のドライバを内包する筐体を含んだ完全なスピーカシステムを含むことができる。特定のドライバは、例えば、サブウーファー(低周波用)、ミッドレンジドライバ(中周波用)、およびツイーター(高周波用)であってもよい。筐体は、例えば、密封することもでき、または移植することもできる。各トランスデューサは、それ自体の個々の増幅器によって駆動されてもよい。
【0037】
ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは、制御インターフェース、例えば、ゾーンプレーヤー202(図2B)の制御インターフェース212とゾーンプレーヤー204(図2C)の制御インターフェース216とを有する。図示している実施形態では、1つ以上の入力デバイスが制御インターフェース422に接続される。制御インターフェース422は、例えば、オーディオセンサ、マイクおよび/またはボタンにより構成される。
【0038】
ある実施形態では、ゾーンプレーヤー400は、ステータス情報を出力するための出力インターフェース424を有する。出力インターフェース424は、例えば、ディスプレイデバイス、例えば、発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、液晶ディスプレイ(LCD)および/またはタッチスクリーンにより構成されてもよい。ある実施形態では、制御インターフェース422と出力インターフェース424とを組み合わせて1つのインターフェースにしてもよい。例えば、制御インターフェース422は、タッチスクリーンインターフェース424に設けられる1つ以上の柔らかいボタンにより構成されてもよい。
【0039】
ある実施形態では、ゾーンプレーヤー400は、再生コンテンツセレクタ426を有する。ある実施形態では、再生コンテンツセレクタ426は、プロセッサ408の一部であってもよく、かつ/または、メモリ410に搭載されたソフトウェアのモジュールであってもよい。再生コンテンツセレクタ426は、ゾーンプレーヤー400が再生モードで動作しているときに、どのコンテンツを再生するかを決定する。例えば、ユーザーは、制御インターフェース422を介して、ゾーンプレーヤー400の再生を一時停止し、その後に再生することがある。ただし、以前に再生したコンテンツは、再生できないことがある。例えば、ストリーミングコンテンツのサーバーが応答しないか、ミュージックライブラリがアクセスできない状態であるかもしれない。このような場合、再生コンテンツセレクタ426は、更なるユーザーの入力なしに、再生する代替コンテンツを選択する。
【0040】
ある実施形態では、再生コンテンツセレクタ426は、ゾーンプレーヤー400が最後に再生したコンテンツに似たコンテンツを選択する。例えば、再生コンテンツセレクタ426は、どのコンテンツが再生されたかをモニタリングし、似た属性(アーティスト、ジャンル、テンポ、ムードなどのうち1つ以上)のコンテンツを含むキュー(例えば再生キュー)を作成してもよい。ある実施形態では、再生コンテンツセレクタ426は、所定時間(例えば最近1時間)に再生されたコンテンツに基づいて、類似のコンテンツのリストをモニタリングし、アップデートする。
【0041】
ある実施形態では、再生コンテンツセレクタ426は、「お気に入り」に指定されたコンテンツを指定する。例えば、お気に入りコンテンツは、ユーザー設定のプレイリストおよび/または再生回数の多い曲からなるプレイリストまたはストリーミングコンテンツ(例えば、インターネットラジオステーション)を含む。ある例では、お気に入りコンテンツは、1日のうちの特定の時間、1週間のうちの特定の日に応じて変化する。例えば、ユーザーが起床する朝の時間帯のお気に入りコンテンツは、ユーザーが夕食をとる夜の時間帯のお気に入りコンテンツとは異なっていてもよい。
【0042】
ある実施形態では、再生コンテンツセレクタ426は、以前にゾーンプレーヤー400および/またはゾーングループに関連していた再生キューからコンテンツを選択する。ある実施形態では、再生コンテンツセレクタ426は、ハウスホールド内の他のゾーンプレーヤーおよび/またはゾーングループからコンテンツを選択する。例えば、ゾーンプレーヤー110の再生コンテンツセレクタ426は、ゾーンプレーヤー102に由来するキューを要求する。ある実施形態では、再生コンテンツセレクタ426は、そのときに「再生可能」でない代替コンテンツを決定する。こうした実施形態では、再生コンテンツセレクタ426は、出力インターフェース424により、コンテンツが「再生不可能」であることを示す。
【0043】
現在、市販されている例として知られているゾーンプレーヤーとして、内蔵アンプとスピーカとを備えるPLAY:5がある。PLAY:5は、例えば、インターネットまたはローカルネットワークなどのソースから直接オーディオを取り出すことができる。特に、PLAY:5は、5アンプ、5ドライバ・スピーカシステムであり、それは2つのツイーター、2つのミッドレンジドライバおよび1つのウーファーを含んでいる。PLAY:5を通じてオーディオコンテンツを再生する場合、トラックの左側のオーディオデータは、左側のツイーターと左側のミッドレンジドライバから送信される。トラックの右側のオーディオデータは、右側のツイーターと右側のミッドレンジドライバから送信される。また、モノラル低音は、サブウーファーから送信される。さらに、両方のミッドレンジドライバと両方のツイーターが同じイコライゼーション(または実質的に同じイコライゼーション)を有してもよい。つまり、これらの両方が同じ周波数だが異なるオーディオチャネルから送信される。PLAY:5は、インターネットラジオ局またはオンライン音楽・ビデオサービスからのオーディオ、ダウンロードされた音楽、アナログオーディオ入力、テレビ、DVDなどを再生することができる。
【0044】
IV.コントローラ
図5を参照すると、図1の制御デバイス130に対応可能なコントローラ500の例示的なブロック図が示されている。コントローラ500は、システム内のマルチメディアアプリケーションの制御、自動化およびその他のことを可能にするために使用することができる。特に、コントローラ500は、ネットワーク上にて利用可能な複数のオーディオソースを選択することを可能にすると共に、無線または有線のネットワークインターフェース508を通じて1つまたは複数のゾーンプレーヤー(例えば、図1のゾーンプレーヤー102−124)の制御を可能にするように構成することができる。一実施形態によれば、無線通信は、標準規格に基づいている(例えば、赤外線、ラジオ、あるいは、IEEE802.11a、802.11b、802.11g、802.11n、802.15および4Gモバイル通信規格を含む無線規格など)。さらに、特定のオーディオがコントローラ500を通じてアクセスされている場合か、または特定のオーディオがゾーンプレーヤーを経由して再生されている場合、画像(例えば、アルバムアート)または他のデータが、オーディオおよび/またはオーディオソースに関連付けられてコントローラ500へ送信され、あるゾーンプレーヤーまたは他の電子機器から表示することもできる。
【0045】
コントローラ500には、スクリーン502と入力インターフェース514が設けられている。これにより、ユーザーはコントローラ500と対話し、例えば、多くのマルチメディア項目の再生リストをナビゲートしたり、1つまたは複数のゾーンプレーヤーの動作を制御したりすることができる。コントローラ500上のスクリーン502は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)スクリーンとすることができる。スクリーン502は、マイクロコントローラ(例えば、プロセッサ)506によって制御されるスクリーンドライバ504と通信すると共に、コマンドを受信する。メモリ510は、1つまたは複数のアプリケーションモジュール512をロードすることができる。ある実施形態では、アプリケーションモジュール512は、選択された複数のゾーンプレーヤーをゾーングループにグループ化し、ゾーンプレーヤーを同期して、オーディオを再生することができるように構成されている。ある実施形態では、アプリケーションモジュール512は、ゾーングループ内のゾーンプレーヤーのオーディオサウンド(例えば、ボリューム)を制御するように構成されている。動作中において、マイクロコントローラ506がアプリケーションモジュール512の1つまたは複数を実行するとき、スクリーンドライバ504は、スクリーン502を駆動するための制御信号を生成し、特定のユーザーインターフェースにアプリケーションを表示する。
【0046】
コントローラ500は、有線または無線でゾーンプレーヤーと通信できるネットワークインターフェース508を含む。ある実施形態では、ボリュームコントロールおよびオーディオ再生同期などのコマンドは、ネットワークインターフェース508を通じて送信される。ある実施形態では、保存されたゾーングループ構成がネットワークインターフェース508を通じてゾーンプレーヤーとコントローラとの間に転送される。コントローラ500は、1つまたは複数のゾーンプレーヤー、例えば、図1のゾーンプレーヤー102−124などを制御することができる。特定のシステム用に複数のコントローラを利用することができる。各コントローラは別のコントローラと共通の情報を共有することができる。または、ゾーンプレーヤーが構成データ(例えば、状態変数など)を格納している場合、ゾーンプレーヤーから共通の情報を取り出すことができる。さらに、コントローラは、ゾーンプレーヤーに統合することできる。
【0047】
他のネットワーク対応デバイス、例えば、IPHONE(登録商標)、IPAD(登録商標)若しくは他の任意のスマートフォンまたはネットワーク対応デバイス(例えば、PCまたはMAC(登録商標)などのネットワーク化されたコンピュータなど)は、特定の環境内のゾーンプレーヤーと対話するためのコントローラ、または制御するためのコントローラとしても使用できることに留意すべきである。ある実施形態では、ソフトウェアアプリケーションまたは更新は、ネットワーク対応デバイス上にダウンロードされ、本明細書で述べられている機能を実行できる。
【0048】
ある実施形態では、ユーザーは、コントローラ500から少なくとも2つのゾーンプレーヤーを含むゾーングループ(結合されたゾーンとも呼ばれる)を作成することができる。ゾーングループ内のゾーンプレーヤーは、同期化された方法でオーディオを再生し、ゾーングループ内の全てのゾーンプレーヤーが同一のオーディオソースを再生する方法か、試聴遅延がないかまたは音が途切れない(試聴遅延がほぼないかまたは音の途切れがほぼない)ように同期する方法で、同一のオーディオソースのリストを再生することができる。同様に、ある実施形態絵は、ユーザーがコントローラ500からグループのオーディオボリュームを大きくするとき、グループのオーディオボリュームを大きくする信号またはデータが、ゾーンプレーヤーの1つに送信され、グループ内の他のゾーンプレーヤーのボリュームを一緒に大きくする。
【0049】
ユーザーは、コントローラ500を通じて、「Link Zones」(「ゾーンをリンク」)または「Add Zones」(「ゾーンを追加」)のソフトボタンをアクティブにすることによってゾーンプレーヤーをゾーングループにグループ化することができ、またユーザーは、「Unlink Zones」(「ゾーンをリンク解除」)または「Drop Zones」(「ゾーンをドロップ」)ボタンをアクティブにすることによってゾーングループをグループ解除することができる。例えば、オーディオを再生するためにゾーンプレーヤーを一緒に「参加させる」ための1つの機構は、複数のゾーンプレーヤーをリンクしてグループを形成することである。
【0050】
ある実施形態では、ユーザーは、例えば、単一のゾーンで始めて、その後手動でそれぞれのゾーンをそのゾーンにリンクすることによって、6つのゾーンプレーヤーのうち任意の数のゾーンプレーヤーだけをリンクすることができる。
【0051】
ある実施形態では、ゾーンは、コマンドを使用して共に動的にリンクし、(最初にゾーンシーンを作成した後に)ゾーンシーンまたはテーマを作成することができる。例えば、「Morning」(「朝」)ゾーンシーンコマンドは、寝室、オフィス、およびキッチンゾーンを1つの動作で一緒にリンクすることができる。この単一のコマンドがないと、ユーザーは、各ゾーンを手動で個別にリンクする必要がある。単一のコマンドは、マウスクリック、ダブルマウスクリック、ボタンを押すこと、ジェスチャー、または幾つかの他のプログラム/学習された動作を含んでもよい。時間が経過すると、他の種類のゾーンシーンをプログラム/学習することもできる。
【0052】
ある実施形態では、ゾーンシーンは、時間(例えば、アラームクロック機能)に基づいてトリガーすることができる。例えば、ゾーンシーンは、午前8:00に適用されるように構成することができる。システムは、適切なゾーンに自動的にリンクすることができ、特定の音楽を再生するように構成することができる。任意の特定のゾーンが時間に基づいて状態を「オン」または「オフ」にトリガーすることができるが、例えば、ゾーンシーンは、シーンとリンクされた任意のゾーンが、予め定義されたオーディオ(例えば、お気に入りの曲、予め定義された再生リスト)を、特定の時間に、および/または特定の期間で再生可能なようにしている。何らかの理由により、スケジュールされた音楽の再生を失敗した(例えば、再生リストが空である、共有への接続がない、ユニバーサルプラグアンドプレイ(UPnP)の失敗、インターネットラジオ局へのインターネット接続がないなどの)場合、バックアップブザーが鳴るようにプログラムすることができる。
【0053】
V.再生キュー
上述のように、ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは、当該ゾーンプレーヤーで再生するための1つ以上のメディアアイテムを特定する、あるいは特定しない再生キューに割り当てられる。再生キュー内で特定されるメディアアイテムは、コントローラ上のインターフェースを介してユーザーに表示される。当該表示において例えば、ゾーンプレーヤーがどのように再生キューを使用しているかを、「再生中」アイテムを強調表示すること、以前に再生されたアイテムをグレー表示すること、再生すべきアイテムを強調表示すること等により、ユーザーに示してもよい。
【0054】
ある実施形態では、単一のゾーンプレーヤーが再生キューに割り当てられる。例えば、図1のバスルーム内のゾーンプレーヤー114は、「バスルーム」再生キューにリンクされる、あるいは割り当てられる。ある実施形態では、「バスルーム」の再生キューは、ユーザーがゾーンプレーヤー114をバスルームに指定した結果によりシステムによって確立されている。このため、「バスルーム」の再生キューに入力され特定されたコンテンツは、ゾーンプレーヤー114(バスルームゾーン)を介して再生することができる。
【0055】
ある実施形態では、ゾーンまたはゾーングループは、再生キューに割り当てられる。例えば、図1のファミリールーム内のゾーンプレーヤー106、108は、「ファミリールーム」の再生キューにリンクされる、あるいは割り当てられる。別の例では、ファミリールームのゾーンおよびダイニングルームのゾーンがグループ化された場合には、新たなグループがファミリールーム+ダイニングルームの再生キューにリンクされる、あるいは割り当てられる。ある実施形態では、ファミリールーム+ダイニングルームの再生キューは、グループの作成に基づいて確立される。ある実施形態では、新たなグループが確立されると、ファミリールーム+ダイニングルームの再生キューは、ファミリールーム若しくはダイニングルームのいずれかまたはその両方に関連する再生キューのうちの1つ(または両方)のコンテンツを自動的に含めることができる。一例では、ユーザーがファミリールームから開始してダイニングルームを追加した場合、ファミリールームの再生キューのコンテンツは、ファミリールーム+ダイニングルームの再生キューのコンテンツとなる。別の例では、ユーザーがファミリールームから開始してダイニングルームを追加した場合、ファミリールームの再生キューは、ファミリールーム+ダイニングルームの再生キューに再指定される。新たなグループが「グループ解除」された場合には、ファミリールーム+ダイニングルームの再生キューは、システムから削除される、および/または複数のゾーンのうちの1つに再指定される(例えば、「ファミリールーム」または「ダイニングルーム」に指定される)。グループ解除した後、ファミリールームおよびダイニングルームのそれぞれは、別々の再生キューに割り当てられる。ゾーンまたはゾーングループ内のゾーンプレーヤーのうちの1つまたは複数が、関連する再生キューをメモリ内に記憶していてもよい。
【0056】
このため、ゾーンまたはゾーングループがコントローラを介してユーザーによって動的に「グループ化」または「グループ解除」された場合、ある実施形態では、各ゾーンまたはゾーングループを再生キューに割り当てるため、システムはそれぞれの再生キューを確立または削除/再指定する。すなわち、再生キューは、割り当てられたゾーンによって再生されるメディアアイテムを入力可能な容器として動作する。ある実施形態では、再生キュー内で特定されるメディアアイテムを操作することができる(例えば、再配置、追加、削除など)。
【0057】
例示として、図6は、メディアコンテンツを再生するための例示的なネットワーク600を示す。図示するように、例示的なネットワーク600は、例示的なゾーンプレーヤー612、614と、例示的なオーディオソース662、664と、例示的なメディアアイテム620とを備える。メディアアイテム620は、プレイリスト622と、音楽トラック624と、お気に入りインターネットラジオ局626と、プレイリスト628、630と、アルバム632とを備える。一実施形態では、ゾーンプレーヤー612、614は、図1、2、4に示す任意のゾーンプレーヤーである。ゾーンプレーヤー612、614は例えば、ファミリールーム内のゾーンプレーヤー106、108である。
【0058】
一例では、オーディオソース662、664およびメディアアイテム620は、図8に関連して後述するように、クラウドネットワーク上に部分的に記憶されてもいる。あるケースでは、オーディオソース662、664およびメディアアイテム620の一部が、ゾーンプレーヤー612、614のうちの1つまたはその両方にローカルに記憶されている。一実施形態では、プレイリスト622、お気に入りインターネットラジオ局626およびプレイリスト630はローカルに記憶されており、音楽トラック624、プレイリスト628およびアルバム632はクラウドネットワーク上に記憶されている。
【0059】
メディアアイテム620のそれぞれは、ゾーンプレーヤーによって再生可能なメディアアイテムのリストであってもよい。一実施形態では、メディアアイテムは、他の場所(オーディオソース662、664等)に記憶されたメディアアイテムに関する基礎データへのリンクまたはポインタ(すなわち、URI)の集合体であってもよい。別の実施形態では、メディアアイテムは、ローカルゾーンプレーヤー、ローカルネットワーク上の別のゾーンプレーヤーまたはローカルネットワークに接続されたコントローラデバイス上に記憶されたメディアコンテンツへのポインタを含む。
【0060】
図示するように、ネットワーク600は、ゾーンプレーヤー612に関連付けられた再生キュー602と、ゾーンプレーヤー614に関連付けられた再生キュー604とを備える。再生キュー606は、存在する場合にはゾーンプレーヤー612、614を含むグループに関連付けられてもよい。再生キュー606は新たな再生キューを含む、あるいは、再生キュー602または再生キュー604の再指定バージョンとして存在してもよい。ある実施形態では、グループ内において、ゾーンプレーヤー612、614は再生キュー602に割り当てられる一方で、再生キュー602、604はその時に利用できない場合がある。ある実施形態では、グループが存在しないときには、再生キュー606は使用できない。それぞれのゾーンプレーヤー、ゾーンプレーヤーのネットワークにおけるゾーンプレーヤーのそれぞれの組合せ(図1に示される組合せあるいはゾーンプレーヤー612、614の組合せなど)および組合せ616は、対応する再生キューに一意的に割当てられてもよい。
【0061】
再生キュー602―606などの再生キューは、対応するゾーンプレーヤーまたはその組み合わせによって再生されるメディアコンテンツの識別情報を含んでもよい。このため、再生キューに追加されるメディアアイテムは、対応するゾーンプレーヤーまたはゾーンプレーヤーの組み合わせによって再生が予定されるものである。ゾーンプレーヤーは、再生キュー内のアイテムを特定の順序(例えば、アイテムが追加された順)、ランダムな順序または他の順序に従って再生するように構成される。
【0062】
再生キューは、再生キューに追加されたプレイリストおよびその他のメディアアイテムの組み合わせを含んでもよい。一実施形態では、ゾーンプレーヤー612によって再生される再生キュー602内のアイテムは、オーディオソース662、664からのアイテム、またはメディアアイテム622―632のいずれかを含む。再生キュー602はまた、ゾーンプレーヤー612上にローカルに記憶されているアイテムまたはゾーンプレーヤー614からアクセス可能なアイテムを含んでもよい。再生キュー602は例えば、インターネットラジオ626、アルバム632、オーディオソース662からのアイテムおよびゾーンプレーヤー612上に記憶されたアイテムを含む。
【0063】
メディアアイテムがコントローラのインターフェースを介して再生キューに追加されると、当該アイテムへのリンクが再生キューに追加されてもよい。再生キューにプレイリストを追加する場合、プレイリスト内のメディアアイテムへのリンクを再生キューに提供してもよい。再生キュー602は例えば、インターネットラジオ626およびアルバム632からのポインタ、オーディオソース662上のアイテムへのポインタ、およびゾーンプレーヤー612上のアイテムへのポインタを含む。別のケースでは例えば、プレイリスト内のメディアアイテムへのリンクではなく、プレイリストへのリンクが再生キューに提供され、ゾーンプレーヤーまたはその組み合わせは、当該プレイリストを介してメディアアイテムにアクセスすることによってプレイリスト内のメディアアイテムを再生する。アルバム632は例えば、オーディオソース662上に記憶されたアイテムへのポインタを含む。オーディオソース662上のアイテムへのリンクを追加するのではなく、アルバム632へのリンクを再生キュー602に追加することで、ゾーンプレーヤー612がアルバム632内のポインタを介してアイテムにアクセスすることによって、オーディオソース662のアイテムを再生するようにしてもよい。
【0064】
あるケースにおいては、再生キューにある時点で存在するコンテンツは、プレイリストとして保存され、続いて同じ再生キューに後でまたは別の再生キューに追加される。例えば、特定の時点における再生キュー602内のコンテンツはプレイリストとして保存される、ゾーンプレーヤー612上にローカルに記憶される、および/またはクラウドネットワーク上に記憶される。保存されたプレイリストは、ゾーンプレーヤー614によって再生するための再生キュー604に追加される。
【0065】
VI.例示的なアドホックネットワーク
再生ネットワークへの接続を容易にする特定の実施形態を説明するために、図7に関連してある例が提供される。図7は、アドホックネットワーク710とも称されるネットワークブランチを形成する3つのゾーンプレーヤー702、704、706とコントローラ708が存在することを示している。ネットワーク710は、有線技術、無線技術またはこれらの組み合わせであってもよい。一般に、アドホック(または「自発的」)ネットワークは、全てのトラフィックに関するアクセスポイントが通常は存在しないローカルエリアネットワークまたはその他の小ネットワークである。確立されたアドホックネットワーク710において、デバイス702、704、706、708は全て、例えば「ピア・ツー・ピア」の通信方式により互いに通信可能である。また、ネットワーク710においてデバイスが追加/削除されてもよく、ネットワーク710は、ユーザーによる再設定がなくとも自動的にネットワーク710自体を再設定してもよい。図7ではアドホックネットワークを示したが、アドホックネットワークとは完全に異なるまたは部分的に異なる種類のネットワークに基づく再生ネットワークであってもよい。
【0066】
アドホックネットワーク710を使用することで、デバイス702、704、706、708は、1つまたは複数のオーディオソースを共有または交換するとともに、同一のまたは異なるオーディオソースを再生するように動的にグループ化(またはグループ解除)が可能である。例えば、デバイス702、704が1曲の音楽を再生するようにグループ化されると同時に、デバイス706は別の音楽を再生する。言い換えれば、デバイス702、704、706、708は、図7に示すように、オーディオを配信および/または音声を再生するHOUSEHOLD(ハウスホールド)を形成する。本明細書で使用されるHOUSEHOLD(ユーザーの居住地と明確に区別するために大文字で表される)という用語は、アプリケーションまたはサービスを提供するように協働するネットワークデバイスの集合体を表すものとして使用される。HOUSEHOLDの一例は、ハウスホールド710(またはハウスホールド識別子)により特定されるが、それとは異なる領域や場所によってHOUSEHOLDが特定されてもよい。
【0067】
ある実施形態では、ハウスホールド識別子(HHID)は、固有であることを保証するためにコンピュータで生成された短い文字列や識別子である。よって、ネットワーク710は、固有のHHIDと、チャネル(例えば、各周波数バンド)、サービスセット識別子(SSID)(無線ネットワークの名称である一連の英数字)およびWEPキー(有線同等プライバシーまたはその他のセ再生キューリティキー)などの構成変数やパラメータの固有セットと、によって特徴付けることができる。ある実施形態では、SSIDは、HHIDと同じになるように設定される。
【0068】
ある実施形態では、各HOUSEHOLDには、コントロールポイント(CP)とゾーンプレーヤー(ZP)の2種類のネットワークノードがある。コントロールポイントは、必要なネットワークパラメータ(例えば、セ再生キューリティキー)の自動生成を行い、ネットワーク全体のセットアッププロセスおよびそのシーケンシングを制御する。ある実施形態では、CPは、ハウスホールド設定用のユーザーインターフェースをユーザーに提供する。CP機能は例えば、CPアプリケーションモジュールを実行しているコンピュータによって、または、CPアプリケーションモジュールを実行しているハンドヘルドコントローラ(例えば、コントローラ308)によって提供することができる。ゾーンプレーヤーは、自動設定プロセスに参加するために配置されているネットワーク上のその他のデバイスである。本明細書で使用する表記としてのZPは例えば、コントローラ308またはコンピューティングデバイスを含む。ある実施形態では、CPとZPの両方における機能またはその一部が、単一のノードで組み合わされる(例えば、ZPがCPを含む、あるいはCPがZPを含む)。
【0069】
ある実施形態では、HOUSEHOLDの設定は、複数のCPおよびZPを含み、これらのCPおよびZPは、通信用の標準ネットワークプロトコル(例えば、有線または無線のイーサネットにおけるIP)が使用可能となる既知の設定を集合および確立するものである。ある実施形態では、イーサネット802.3およびワイヤレス802.11gの2種類のネットワーク/プロトコルが採用される。CPとZP間の相互接続には、ネットワーク/プロトコルのいずれも使用することができる。HOUSEHOLDのメンバーであるシステム内のデバイスは、両方のネットワークに同時に接続することができる。
【0070】
両方のネットワークが使用中である環境においては、システム内における少なくとも1つのデバイスがブリッジデバイスとしてその両方に接続されることが想定され、これにより、有線/無線のネットワーク間における他人とのブリッジングサービスを提供する。図7のゾーンプレーヤー706は例えば、両方のネットワークに接続されるように示されている。ネットワーク712への接続はイーサネットおよび/または無線に基づく一方で、所望の場合には、他のデバイス702、704、708への接続は無線およびイーサネットに基づいている。
【0071】
しかしながら、ある実施形態では、各ゾーンプレーヤー706、704、702は、ブリッジデバイスを介してクラウド(例えば、インターネット)からメディアを取得するときに、インターネットにアクセスすることができる。ゾーンプレーヤー702は例えば、クラウド内の特定のオーディオトラックへのアドレスを指定するユニフォームリソースロケータ(URL)を含む。URLを使用することで、ゾーンプレーヤー702はクラウドからオーディオトラックを取得し、最終的には1つまたは複数のゾーンプレーヤーから音声を再生する。
【0072】
VII.システム構成の例
図8は、クラウドベースのネットワークおよび少なくとも1つのローカル再生ネットワークを含んだ複数の相互接続ネットワークを備えるシステム800を示す。ローカル再生ネットワークは、複数の再生デバイスまたは再生プレーヤーを含むが、再生デバイスを1つのみ含むものであってもよい。ある実施形態では、それぞれのプレーヤーが再生用コンテンツを検索する能力を有する。制御およびコンテンツの検索は例えば、分散または集中して行ってもよい。入力には、ローカルでの配信および再生のためにクラウドに対して行う、ストリーミングコンテンツプロバイダによる入力、サードパーティアプリケーションによる入力、モバイルデバイスによる入力、ユーザーによる入力、および/またはその他の再生ネットワークによる入力が含まれてもよい。
【0073】
図8の例示的なシステム800によって示されるように、複数のコンテンツプロバイダ820―850を、クラウドおよび/またはその他のネットワーク810を通じて、1つまたは複数のローカル再生ネットワーク860―870に接続することができる。クラウド810、マルチメディアオーディオシステムサーバ820(例えば、ソノズ(商標))、モバイルデバイス830、サードパーティアプリケーション840およびコンテンツプロバイダ850などを使用して、ローカル再生ネットワーク860、870にマルチメディアコンテンツを提供することができる。オーディオコンテンツを再生するために、ローカル再生ネットワーク860、870、コントローラ862、872および再生デバイス864、874のそれぞれを使用することができる。
【0074】
VIII.ユーザーインターフェース
図9は、実施形態に係る例示的なユーザーインターフェース900を示す。ユーザーインターフェース900は、入力制御部902,904,906,908,910を含む制御インターフェース(例えば図4に示す制御インターフェース422)と、1つ以上の発光ダイオード912を含む出力インターフェース(例えば図4に示す出力インターフェース424)とを備える。図示している例では、入力制御部902,904,906,908,910は、ゾーンプレーヤーに設けられるボタン(例えばハードウェアボタン)である。ある例では、ユーザーインターフェース900は、タッチスクリーンインターフェース(例えば、ゾーンプレーヤーおよび/またはコントローラのLCDインターフェース)により構成される。例えば、入力制御部902,904,906,908,910は、タッチスクリーンインターフェースにより表示される「柔らかい(ソフト)」ボタンで構成される。図示している例は、ボタン状の入力制御部が設けられているが、他の制御インターフェースの制御部が追加されてもよく、または代わりに設けられてもよい。例えば、ユーザーインターフェース900は、ユーザーからの音声による命令(例えば、「再生」、「一時停止」、「停止」、「ボリュームアップ」、「ボリュームダウン」、「ミュート」)を受信するためのマイクを備えていてもよい。ある例では、ユーザーインターフェース900は、より少ない数の、または他の制御インターフェースの制御部を有する。
【0075】
入力制御部902は、コンテンツの再生中に、ゾーンプレーヤーのボリュームを上げる。ある例では、入力制御部902を用いて、コンテンツの再生中にゾーングループのボリュームが上げられる。入力制御部904は、コンテンツの再生中に、ゾーンプレーヤーのボリュームを下げる。ある例では、入力制御部904を用いて、コンテンツの再生中にゾーングループのボリュームが下げられる。入力制御部906を用いて、コンテンツの再生中に、ゾーンプレーヤーまたはゾーングループをミュートし、またはミュートの解除を行うことができる。
【0076】
ある例では、入力制御部は、複数の機能を実行する。例えば、ユーザーが入力制御部904を長押し(ホールド)することにより、コンテンツ再生がミュート状態になるようにする。他の例では、ユーザーが入力制御部902を用いて、コンテンツ再生のミュート状態が解除されるようにする。他の例では、ユーザーがボリュームを0(ゼロ)にしつつ入力制御部902を用いて入力選択することにより、ボリュームが徐々に変わるのでなく、可聴レベルに変化するようにする。例えば、ユーザーがボリュームを0にしつつ入力制御部902を用いて3回入力することにより、レベル10までボリュームが段階的に上昇するようにしてもよい。反対に、ユーザーがボリュームを4にしつつ入力制御部902を用いて3回入力することにより、ボリュームが7まで徐々に上昇するようにしてもよい。
【0077】
入力制御部908(例えば、再生/一時停止制御部)によれば、ゾーンプレーヤーまたはゾーングループがコンテンツを再生していないときに、コンテンツ再生が可能になる。また、再生/一時停止制御部908によれば、ゾーンプレーヤーがコンテンツを再生している(例えば、ゾーンプレーヤーがコンテンツ再生モードで動作中である)ときに、コンテンツ再生を一時停止できる。コンテンツ再生の一時停止中に再生/一時停止制御部908が選択されたときに、最後に再生したコンテンツ再生が再開される。例えば、再生/一時停止制御部908を選択したときに、曲の途中でコンテンツ再生が再開されてもよい。ある例では、再生タスクと一時停止タスクとは、異なる2つの入力制御部により行われる。
【0078】
入力制御部910により、コンテンツ再生を停止させることができる。ある例では、コンテンツ再生の停止中に再生/一時停止制御部908が選択されたときに、最後に再生されたコンテンツの最初からコンテンツ再生が再開される。つまり、入力制御部910が選択された後に再生/一時停止制御部908を選択すると、曲の途中で再生が再開されるのでなく、曲が再度始めから再生される。ある例では、入力制御部910の停止タスクは、再生/一時停止制御部908に含められて(または結合されて)もよい。例えば、ユーザーが再生/一時停止制御部908を選択することにより、コンテンツ再生が一時停止され、または、ユーザーが再生/一時停止制御部908をホールドすることにより、コンテンツ再生が停止される。
【0079】
ユーザーインターフェース900は、出力インターフェース912を介して情報を出力する。図示した例では、出力インターフェース912は、3つのLEDを有する。LEDは、ゾーンプレーヤーの状態(例えば電源オンと電源オフ)、再生モード(例えば、コンテンツ再生、コンテンツ再生の一時停止またはコンテンツ再生の停止)、ネットワーク(例えばインターネットコンテンツ)の接続状態などを表示してもよい。図9の例では、LED912は、点灯して、再生コンテンツを「再生不可能」であることを示す。ある例では、ユーザーインターフェース900は、追加の情報(例えば、アーティスト名、現在再生しているコンテンツのタイトルなど)を表示する他のインターフェース(例えば、タッチスクリーンインターフェースやLEDインターフェース)を有する、
【0080】
IX. コンテンツを再生/一時停止する方法
図10は、制御インターフェース(例えば、図9の入力制御部908,910)を用いてユーザーが再生/一時停止を選択したときの再生コンテンツを決定する例示的な方法1000のフローチャートを示す。図10の方法1000は、再生/一時停止命令がゾーンプレーヤーに送信されたときに、ブロック1002で開始する。例えば、ユーザーは、図9のユーザーインターフェース900(例えば、ゾーンプレーヤー、コントローラなどのユーザーインターフェース)の再生/一時停止命令部908を選択する。ブロック1004では、ゾーンプレーヤーがコンテンツ再生モードにあるか否かが決定される。ブロック1004で、ゾーンプレーヤーがコンテンツ再生モードで動作している場合、ブロック1006で、再生コンテンツセレクタ426は、コンテンツ再生を一時停止する。次に、制御は、ブロック1002に戻り、別の再生/一時停止命令を待つ。
【0081】
一方、ブロック1004で、ゾーンプレーヤーがコンテンツ再生モードで動作していない場合、ブロック1008で、再生するコンテンツが利用可能であるか否かが決定される。前記の通り、コンテンツは再生キューに由来するものであってもよい。ある例では、コンテンツ再生が停止または一時停止している場合、ゾーンプレーヤーは再生状態の情報(ゾーンプレーヤーがコンテンツ再生モードで動作を再開するときにどのコンテンツを再生するかという情報、コンテンツ再生情報、など)を、例えば状態変数で記憶する。したがって、再生コンテンツセレクタ426は、状態変数からコンテンツ再生情報を得て、再生キュー内の特定の位置が再生に利用可能であるか否かを決定できる。ブロック1008で、コンテンツが再生に利用できる場合、ブロック1010で、ゾーンプレーヤーは、当該コンテンツを再生することにより、コンテンツ再生モードでの動作を再開する。コンテンツ再生モードが停止または一時停止する前に当該コンテンツが再生されていた場合、以前に再生していた位置で、コンテンツ再生が再開される。制御はブロック1002に戻り、別の再生/一時停止命令を待つ。
【0082】
ただし、ある例では、コンテンツ再生情報は、再生に利用できない(例えば再生できない)コンテンツに対応することがある。例えば、再生キューは、アクセスできないコンテンツを含んでいることがある。例えば、コンテンツサーバーが、ストリーミングコンテンツに対するリクエストに応答しないことがある。また、再生用コンテンツに対応する音声データが読み出しできないことがある(例えば、コンテンツがストリーミングに利用できない(コンテンツ用のデジタルストリーミングの権利に変更が生じたなど)、コンテンツのフォーマットがゾーンプレーヤーにより再生できないものである、など))。また、ライン入力型(ラインイン)コンテンツソースがゾーンプレーヤーに接続されてないことがある。再生キュー内の再生コンテンツは、選択できない(例えば、ミュージックライブラリがアクセスできない状態である)、または、再生キューが空であることがある。例えば、再生キューは中身がないことがある(つまり、空であることがある)。ブロック1008で、コンテンツ再生情報が、再生不可能かつ/または選択不可能なコンテンツに対応するものである場合、ブロック1012で、再生コンテンツセレクタ426は、コンテンツ再生情報が再生キューに関連するものであるか否かを決定する。
【0083】
ブロック1012で、コンテンツ再生情報が再生キューに関連しない場合、ブロック1014で、再生コンテンツセレクタ426は、ゾーンプレーヤーによる再生のために代替コンテンツを選択できるか否かを決定する。例えば、以下で図11に関連して説明するように、再生コンテンツセレクタ426は、コンテンツ再生情報に対応する代替コンテンツが選択できるか否かを決定してもよい。ブロック1014で、代替コンテンツを選択できない場合、ブロック1016で、どの再生コンテンツも選択できないことが表示される。例えば、ユーザーインターフェース900のLEDインターフェース912(図9)が点灯することにより、どの再生コンテンツも選択できないことが表示される。ある例では、ゾーンプレーヤーは、再生コンテンツを選択できないことを示す音声表示を出力する。例えば、ゾーンプレーヤーは、音程(トーン)、音声(サウンド)、チャイムなどを出力する。再生コンテンツが選択不可能かつ/または再生不可能であることを示す更なる方法が用いられてもよい。制御は、ブロック1002に戻り、別の再生/一時停止命令を待つ。一方、ブロック1014で、代替コンテンツが選択できるものである場合、ブロック1018では、当該代替コンテンツがゾーンプレーヤーにより再生される。つまり、再生コンテンツセレクタ426は、再生キューに、代替コンテンツを表す情報を自動的に追加する。これにより、当該代替コンテンツの再生が可能になる。制御は、ブロック1002に戻り、別の再生/一時停止命令を待つ。
【0084】
ブロック1012に戻り、コンテンツ再生情報が再生キューに関連するものである場合、ブロック1020で、当該コンテンツ再生情報が、再生キューの端に対応するものであるか否かが決定される。これは例えば、コンテンツ再生情報が再生キュー内の最後のアイテムに対応する、再生キューが空である、といった場合である。再生キューが端にない(例えば、再生キュー内の最後のアイテムが現在再生され、またはこれまで再生されてきた)場合、制御はブロック1014に進み、再生する代替コンテンツが決定される。
【0085】
一方、ブロック1020で、ゾーンプレーヤーが再生キューの端に到達した場合、ブロック1022で、繰り返し機能が選択されたか否かが決定される。例えば、ゾーンプレーヤーが再生キューの端に到達したときに、ユーザーが再生キューを設定して、繰り返しを行うことがある。繰り返し機能が選択されていない、または、再生キューが空の場合、制御はブロック1014に進んで、再生する代替コンテンツが決定される。ただし、ブロック1022で、繰り返し機能が選択され、再生キューが少なくとも1つの再生可能アイテムを有する場合、ブロック1024で、再生キューの再生が繰り返される。制御は、ブロック1002に戻り、別の再生/一時停止命令を待つ。
【0086】
図11は、再生する代替コンテンツを選択する(例えば、代替コンテンツを表す情報を特定し、再生キューに追加する)例示的な方法1100のフローチャートを示す。方法1100を用いて、図10のブロック1014を実施してもよい。再生すべく代替コンテンツを決定するリクエストを受信すると、方法1100がブロック1102で開始する。ブロック1104では、似ているコンテンツまたは「類似」コンテンツが選択可能かつ再生可能であるか否かが決定される。類似コンテンツは、ゾーンプレーヤーが再生していた最後のコンテンツであって、最早、選択可能でなくなってしまったものに似たものであってもよい。類似コンテンツを決定し、改良する方法、装置およびシステムは、例えば、Riemannによる米国特許出願(出願番号:13/536,154、発明の名称:Shift to Corresponding Media in a Playback Queue、参照により全体として本明細書に組み込まれる)で説明されている。
【0087】
ある例では、再生コンテンツセレクタ426(図4)は、第3者ソース(例えばメディアサーバー)に類似コンテンツを表す情報を提供し、代替コンテンツの再生を促進する。例えば、再生コンテンツセレクタ426は、類似コンテンツが特定の音楽ジャンル(例えばレゲエ音楽)を含むことを決定する。その結果、再生コンテンツセレクタ426は、レゲエ音楽識別情報をストリーミングサービス(例えばPandora Music社が運営するPANDORA(登録商標))に提供し(例えば自動的に提供し)、インターネットラジオステーションに「種を蒔く」。ただし、再生コンテンツセレクタ426は、他のコンテンツレコメンデーション(推薦)サービスを利用してもよい。ある例では、コンテンツレコメンデーションサービスは、似た再生コンテンツまたは類似再生コンテンツが選択不可能かつ/または再生不可能であること(例えば、選択可能であるがフォーマットが異なる、など)を示すメッセージを返してもよい。
【0088】
ブロック1104で、再生コンテンツセレクタ426が、似た再生コンテンツまたは類似再生コンテンツが選択可能かつ再生可能であると決定した場合、ゾーンプレーヤーは、似た再生コンテンツでコンテンツ再生を再開する。制御は、図10に示す例示的なプログラム1000のような呼び出し機能または呼び出しプロセスに戻り、図11のプロセスは終了する。
【0089】
一方、ブロック1104で、再生コンテンツセレクタ426により、似た再生コンテンツまたは類似再生コンテンツが選択不可能かつ/または再生不可能であると決定された場合、ブロック1108で、「お気に入り」コンテンツが選択可能かつ再生可能であるか否かが再生コンテンツセレクタ426により決定される。お気に入りは、ユーザーにより構成される(または、例えばユーザーにより選択された他の再生コンテンツに基づいて決定される)プレイリストまたはストリーミングコンテンツを含んでもよい。ある例では、デフォルトのお気に入りコンテンツのプレイリストは、再生コンテンツセレクタ426が選択を行う上で利用できるものである。ある例では、再生コンテンツセレクタ426は、1日のうちの特定の時間(例えば、午前、午後、夕方)、1週間のうちの特定の日、再生ゾーン(例えばベッドルーム、キッチン、パティオ)などに基づいて、お気に入りコンテンツを決定する。ある例では、再生コンテンツセレクタ426は、ユーザーが再生のためにアクセスまたは選択するストリーミングコンテンツ(例えばラジオステーション)のプレイリストの再生頻度に基づいて、お気に入りコンテンツを決定する。
【0090】
ブロック1108で、再生コンテンツセレクタ426が、お気に入りコンテンツが再生に選択可能かつ再生可能であると決定した場合、ブロック1110で、ゾーンプレーヤーは、お気に入りコンテンツでコンテンツ再生を再開する。制御は、図10に示す例示的なプログラム1000のような呼び出し機能または呼び出しプロセスに戻り、図11のプロセスは終了する。
【0091】
一方、ブロック1108で、再生コンテンツセレクタ426が、お気に入りコンテンツが選択不可能かつ/または再生不可能であると決定した場合、ブロック1112で、再生コンテンツセレクタ426は、ゾーンプレーヤー(またはゾーングループ)に関連する再生キューに由来するコンテンツが、選択可能かつ再生可能であるか否かを決定する。例えば、再生コンテンツセレクタ426は、以前に再生した再生キューまたは次に再生する予定の再生キューであって、選択可能かつ再生可能である再生コンテンツを含むもの、を特定する。ブロック1112で、再生コンテンツセレクタ426が、少なくとも1つの以前に関連した再生キューに由来するコンテンツが、選択可能かつ再生可能であると決定した場合、ブロック1114で、ゾーンプレーヤーは、当該ゾーンプレーヤー(またはゾーングループ)に関連する再生キューに由来するコンテンツでコンテンツ再生を再開する。制御は、図10に示す例示的なプログラム1000のような呼び出し機能または呼び出しプロセスに戻り、図11のプロセスは終了する。
【0092】
一方、ブロック1112で、再生コンテンツセレクタ426が、当該ゾーンプレーヤーに関連する再生キューに由来するコンテンツが選択不可能かつ/または当該ゾーンプレーヤーにより再生不可能であると決定した場合、再生コンテンツセレクタ426は、ブロック1116で、同じネットワークに含まれる別のゾーンプレーヤー(またはゾーングループ)(例えばゾーンプレーヤー112)に由来するコンテンツ(例えば再生キュー)が選択可能であるか否かを決定する。ブロック1116で、別のゾーンプレーヤー(またはゾーングループ)に由来するコンテンツが選択可能かつ再生可能であると決定した場合、ゾーンプレーヤーは、当該ネットワークに含まれる別のゾーンプレーヤー(またはゾーングループ)からのコンテンツで、コンテンツ再生を再開する。制御は、図10に示す例示的なプログラム1000のような呼び出し機能または呼び出しプロセスに戻り、図11のプロセスは終了する。
【0093】
これに対して、ブロック1116で、再生コンテンツセレクタ426が、当該別のゾーンプレーヤー(またはゾーングループ)に由来するコンテンツが選択不可能かつ/または再生不可能であると決定した場合、ブロック1120で、再生コンテンツセレクタ426は、コンテンツが再生できない(例えば、当該ゾーンプレーヤーによる選択は不可能、選択できるがフォーマットが異なる、など)ことを表示する。例えば、再生コンテンツセレクタ426は、LED(例えば、図9のユーザーインターフェース900)を点灯させる。制御は、図10に示す例示的なプログラム1000のような呼び出し機能または呼び出しプロセスに戻り、図11のプロセスは終了する。
【0094】
実施する上で、例えば、ユーザーは、朝の準備をしながら、友人に勧められたストリーミング配信のインターネットラジオステーションを聴くことがある。ユーザーは、最初はカントリーミュージックを聴いて楽しんで、(例えばゾーンプレーヤーのユーザーインターフェース900の再生/一時停止制御部908により)ラジオステーションの再生を一時停止し、家を出て仕事に行く。ユーザーは、仕事から戻って普段着に着替えながら、再生/一時停止制御部908を選択して、ストリーミング配信のインターネットラジオステーションの再生を再開するかもしれない。このとき、ゾーンプレーヤーのコンテンツ再生セレクタは、再生情報を得てインターネットラジオステーションの再生を再開する。コンテンツ再生セレクタは、当該コンテンツ再生情報に基づく再生コンテンツを要求するリクエストメッセージをインターネットラジオステーションに送信する。再生コンテンツセレクタは、インターネットラジオステーションに由来する再生コンテンツを要求するメッセージに応答して、インターネットラジオステーションから送信される「再生不可能」メッセージを受信する。再生コンテンツセレクタは、再生/一時停止命令とコンテンツ「再生不可能」メッセージとに応答して、ユーザーに提供する代替コンテンツの特定を試みる。
【0095】
ユーザーはカントリーミュージックを聴くのはこれが最初であり、ゾーンプレーヤーの再生コンテンツセレクタは、再生すべき似た音楽または「類似」音楽を特定できない。次に、再生コンテンツセレクタは、当該ゾーンプレーヤー、同じネットワークの別のゾーンプレーヤーまたはゾーングループから、お気に入りコンテンツまたは関連するキューの特定を試みる。図示している例では、図4の再生コンテンツセレクタ426は、別のゾーンプレーヤーから再生キューを得て、関連するキューに由来するコンテンツによりコンテンツ再生を再開する。ただし、コンテンツ再生セレクタが代替コンテンツを特定できない場合、再生コンテンツセレクタは、現時点では再生に利用可能なコンテンツが存在しないことをゾーンプレーヤーにより表示してもよい。例えば、ゾーンプレーヤーに設けられる一組のLEDが一定時間(例えば2秒間)点滅する。
【0096】
IX.結論
本明細書では、様々な例示のシステム、方法、装置、および生産物は、他のコンポーネントの中で、ハードウェア上で実行されるファームウェアおよび/またはソフトウェアを含むことが開示されている。しかしながら、そのような例は、単なる例示であり、これにより限定されものではない。例えば、これらのファームウェアコンポーネント、ハードウェアコンポーネント、および/またはソフトウェアコンポーネントの幾つかまたは全てが、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、ファームウェアのみ、またはハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアの任意の組み合わせにおいて具現化可能であることが意図されている。したがって、例示のシステム、方法、装置、および/または生産物を説明しているが、提供されるそれらの例は、それらのシステム、方法、装置、および/または生産物を実施する唯一の方法ではない。
【0097】
既に提案した通り、本願では、ゾーンプレーヤーに設けられるユーザーインターフェースを介して、コンテンツ再生の制御を可能にする。一態様では、方法が提供される。前記方法は、ゾーンがオーディオ再生命令を受信するステップを含む。前記ゾーンは、1つ以上の再生デバイスを含むものであり、かつ、前記オーディオ再生命令に応答して、再生キューに由来するアイテムを再生するように構成されている。また、前記方法は、前記再生キューが再生可能アイテムを含まないことを決定するステップを含む。また、前記方法は、前記再生キューに、少なくとも1つの再生可能アイテムを表す情報を自動的に追加するステップを含む。また、前記方法は、前記オーディオ再生命令に応答して、前記少なくとも1つの再生可能アイテムを前記ゾーンにより再生するステップを含む。
【0098】
別の態様では、システムが提供される。前記システムは、1つ以上の再生デバイスを含むゾーン、および、命令を実行するように構成されたプロセッサを備える。前記命令は、前記プロセッサに、前記ゾーンがオーディオ再生命令を受信するステップを実行させるものである。ここで、前記ゾーンは、前記オーディオ再生命令に応答して、再生キューに由来するアイテムを再生するように構成されている。また、前記命令は、前記プロセッサに、前記再生キューが再生可能アイテムを含まないことを決定するステップを実行させるものである。また、前記命令は、前記プロセッサに、前記再生キュー内で、少なくとも1つの再生可能アイテムを表す情報を自動的に追加するステップを実行させるものである。また、前記命令は、前記プロセッサに、前記オーディオ再生命令に応答して、前記少なくとも1つの再生可能アイテムを前記ゾーンにより再生するステップを実行させるものである。
【0099】
さらに別の態様では、命令が記憶されたコンピュータ可読有形記憶媒体が提供される。前記命令は、前記コンピュータ装置に、ゾーンがオーディオ再生命令を受信する機能を実行させるものである。ここで、前記ゾーンは、1つ以上の再生デバイスを含むものであり、かつ、前記オーディオ再生命令に応答して、再生キューに由来するアイテムを再生するように構成されている。前記命令は、前記コンピュータ装置に、前記再生キューが再生可能アイテムを含まないことを決定する機能を実行させるものである。前記命令は、前記コンピュータ装置に、前記再生キューに、少なくとも1つの再生可能アイテムを表す情報を自動的に追加する機能を実行させるものである。前記命令は、前記コンピュータ装置に、前記オーディオ再生命令に応答して、前記少なくとも1つの再生可能アイテムを前記ゾーンにより再生する機能を実行させるものである。
【0100】
さらに、本明細書での「実施形態」の言及は、実施形態に関連して述べられた特定の特徴、構造、または特性が、発明の少なくとも1つの実施形態に含まれ得ることを意味する。本明細書の様々な場所でこの語句が用いられているが、その全てが必ずしも同じ実施形態を言及するものではなく、また、他の実施形態に対して相互排他的な別個の実施形態または代替の実施形態でもない。このように、本明細書で述べられた実施形態に関して他の実施形態との組合せが可能であることが、当業者によって明示的および暗黙的に理解される。
【0101】
本明細書は、環境、システム、手順、ステップ、論理ブロック、処理、および他のシンボル表現に関して広く示されており、それらはネットワークに接続されるデータ処理デバイスの動作に直接または間接的に類似するものである。これらの処理説明および表現は、一般的に当業者によって使用され、それらの仕事の内容を他の当業者に最も効率良く伝えることができる。本開示を理解するために、多くの具体的な内容が提供されている。しかしながら、本開示のある実施形態が特定の具体的な詳細なしに実施され得ることが当業者に理解される。他の例では、実施形態を不必要に曖昧にすることを避けるために、周知の方法、手順、コンポーネント、および回路を詳細に説明していない。したがって、本開示の範囲は、上記した実施形態よりむしろ添付された特許請求の範囲によって定義される。
【0102】
図10および/または図11に示す例示的なプロセスは、コード化(暗号化)された命令(例えば、コンピュータ可読命令および/または機械可読命令)を用いて実施できる。命令は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ(ROM)、コンパクトディスク(CD)、デジタル多目的ディスク(DVD)、キャッシュ、ランダムアクセスメモリ(RAM)および/または他の任意の記憶デバイスまたは記憶ディスクなどの記憶媒体であってある期間(例えば、長期間、永久的に、短時間だけ、一時的なバッファリングの間だけ、かつ/または情報をキャッシュに格納する間だけ)情報が記録されるもの、に記憶されてよい。本明細書で用いる限り、コンピュータ可読有形(タンジブル)記憶媒体は、あらゆる種類のコンピュータ可読記憶デバイスおよび/またはコンピュータ可読記憶ディスクを含み、かつ、信号の伝搬は除外するものと明確に規定される。本明細書で用いる限り、「コンピュータ可読有形記憶媒体」と「機械可読有形記憶媒体」は、互換的に用いられる。さらに、またはこれに代えて、図10および/または図11に示すプロセスは、コード化された命令(例えば、コンピュータ可読命令および/または機械可読命令)を用いて実行できる。命令は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ、コンパクトディスク、デジタル多目的ディスク、キャッシュ、ランダムアクセスメモリおよび/または他の任意の記憶デバイスまたは記憶ディスクなどの非一時的コンピュータ可読媒体および/または非一時的機械可読媒体であってある期間(例えば、長期間、永久的に、短時間だけ、一時的なバッファリングの間だけ、かつ/または情報をキャッシュに格納する間だけ)情報が記録されるもの、に記憶されてよい。本明細書で用いる限り、非一時的コンピュータ可読媒体は、あらゆる種類のコンピュータ可読デバイスまたはコンピュータ可読ディスクを含み、かつ、信号の伝搬を除外するものと明確に規定される。本明細書では、クレームのプリアンブルで移行語として「少なくとも」を用いる場合、「備える、有する、含む」と同じように非限定的である。
【0103】
添付の特許請求の範囲のいずれかがソフトウェアおよび/またはファームウェアへの実装を純粋にカバーするように読み取れる場合には、少なくとも1つの例における要素の1つまたは複数が、ソフトウェアおよび/またはファームウェアを記憶するメモリ、DVD、CD、Blu−ray等の有形媒体を含むように、本明細書で明示的に定められる。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11