【実施例1】
【0021】
本発明に係る薬局支援システム20の一つの形態を
図1に示す。
図1には複数の調剤薬局24を統括本部21が管理する運営形態を示しており、理解し易くするために図示では薬局の数が24A〜24Dの4か所とし、統括本部21に大容量のメモリ機能を持つサーバ21Aを設置している。
【0022】
各薬局24A〜24Dには、それぞれ調剤した薬剤の代金や保険点数、調剤報酬等を特定するための計算処理を実行するレセプト機能、及び患者に調剤した薬剤の一覧や処方履歴を含む患者の薬歴を患者ごとに収める薬歴管理機能を有するレセプトコンピュータ24AP、24BP、24CP、24DPが設置されている。レセプトコンピュータ24AP、24BP、24CP、24DPからは、インターネット22を介してサーバ21Aへアクセス可能である。
【0023】
サーバ21には、各薬局24A〜24Dにおいて調剤する薬剤の特性が記載された添付文書の全文が収められている。この添付文書は、製薬会社等において新薬が開発されたとき作成されるものであり、その新薬である薬剤の特性等を、文字、図形、写真、グラフ、表等によって詳細に表示されている。このように、添付文書の全文または全文情報は、文字情報の他に、情報量が大きくなる図形、写真、グラフ、表等が含まれているため、大きな記憶容量を備えたサーバ21AにイメージデータとしてPDFファイル形態で収められている。
【0024】
医療機関23の調剤薬局にも統括本部21が管理するレセプトコンピュータ23APが存在する場合は、このレセプトコンピュータ23APからもインターネット22を介してサーバ21Aへアクセス可能である。
【0025】
なお、添付文書の全文を統括本部21が管理するサーバ21ではなく、他のサーバ管理会社のサーバへ収めておき、このサーバ管理会社のサーバへインターネット22を介してレセプトコンピュータ23AP、24AP、24BP、24CP、24DPからアクセス可能とする構成でもよい。
【0026】
各レセプトコンピュータ24AP、24BP、24CP、24DP、及び23APは、上記のように対応する各薬局24A〜24D、及び23APにおいてそれぞれ調剤した薬剤の代金や保険点数、調剤報酬等を特定するための計算処理を実行するレセプト機能、及び患者に調剤した薬剤の一覧や処方履歴を含む患者の薬歴を患者ごとに収める薬歴管理機能を有する。このレセプト機能の実行によって各薬局24A〜24D、及び23APは、画一的に調剤報酬等を請求するための処理が実行される。
【0027】
各レセプトコンピュータ24AP、24BP、24CP、24DP、及び23APのデータベースには、調剤する薬剤の特性が記載された添付文書の情報のうち、文字で表わすことができる範囲の情報(文字情報という)が収められている。
【0028】
前記薬歴管理機能は、各レセプトコンピュータ24AP、24BP、24CP、24DP、及び23APごとにそれぞれ入力された患者ごとの後述の個人情報や、その患者に調剤した薬剤の一覧や処方履歴等を示す患者ごとの薬歴情報1を収め管理する機能であり、対応するレセプトコンピュータの操作によって、そのレセプトコンピュータの表示画面(モニタ画面ともいう)に、その患者ごとの薬歴1が
図2に示す形態で表示されるものである。
【0029】
調剤薬局に初めて来局した患者は、処方箋の提出とともに、住所、氏名、年齢等の基本情報と、過去の病歴、服用中の薬剤、アレルギー薬剤や食品等々を個人情報として所定の申請を行い、薬局ではそれをレセプトコンピュータに登録する。一方、再度来局した患者については、上記同様の個人情報は、既にその薬局のレセプトコンピュータに登録されているため、それに変更がない限り、再度来局した患者は処方箋を提出し、薬局ではそれをレセプトコンピュータに登録する。
【0030】
このような登録処理が行われたレセプトコンピュータ24AP、24BP、24CP、24DP、及び23APにおいて、例えば、レセプトコンピュータ24APの操作によって患者リストを表示画面(モニタ画面ともいう)24AP1に表示し、その中の一人の患者2に対する調剤を行う場合には、この患者の名前箇所を選択(この患者の名前箇所をレセプトコンピュータ24APのマウス24APMによってクリック)することにより、
図2に示すように、選択された患者2(図示では、患者名がファーネス 一子で表示されている)の薬歴情報1が、1ページ表示形態でもって表示画面(モニタ画面ともいう)24AP1に一覧表示される。
【0031】
この薬歴情報1には種々の情報があるが、少なくとも処方箋ごとに調剤した薬剤が一覧表示される調剤記録欄3を備えている。実施例で示す調剤記録欄3には、今回の処方箋により調剤する薬剤を一覧表示する今回処方欄4と、過去の処方履歴が参照できるように過去処方欄が設けられている。
【0032】
今回選択された患者2(図示では、ファーネス 一子)は、過去にも当該薬局24Aで薬剤を処方したことがあるため、その過去の処方状態が表示画面(モニタ画面ともいう)24AP1に表示される。
図2に示す実施例では、少なくとも過去2回の実績があるため、この過去処方欄として、前回の処方欄5と、前々回の処方欄6に、そのときの処方データが表示される。選択された患者2(図示では、ファーネス 一子)の薬歴情報1は、
図2に示すように1ページ表示形態でもって表示画面(モニタ画面ともいう)24AP1に一覧表示されるため、一目で薬歴情報1の全体を把握し易くなっている。また、調剤記録欄3は、今回処方欄4と過去処方欄5、6が時系列状態で横並びに並列表示されるため、一目でその状態を把握し易くなっている。
【0033】
このように選択された患者2(図示では、ファーネス 一子)の薬歴情報1の表示状態において、薬剤師が、調剤記録欄3に表示された薬剤についての特性等を確認できるようになっている。例えば、今回の処方に基づき調剤する薬剤についての特性等を確認したい場合には、今回処方欄4に表示された薬剤のうちの確認したい薬剤7の一つを選択操作(レセプトコンピュータ24APのマウス24APMによってクリック)することにより、
図3に示すように、選択された薬剤7に関して、薬歴情報1の表示の上に、別ウインドウの形で添付文書の全文情報9か(PDF添付文書(A)と表示された箇所)、添付文書の文字情報10か(添付文書(P)と表示された箇所)のいずれを選択するかの選択項目8が表示される。
【0034】
この選択項目のうち、添付文書(P)と表示された箇所10を選択(レセプトコンピュータ24APのマウス24APMによってクリック)することにより、前記文字情報がレセプトコンピュータ24APの表示画面(モニタ画面ともいう)24AP1に表示される。一方、前記選択項目のうちのPDF添付文書(A)と表示された箇所9を選択(レセプトコンピュータ24APのマウス24APMによってクリック)することにより、前記添付文書の全文情報(本実施形態では添付文書のイメージ情報)がサーバ21Aから読み出されて、レセプトコンピュータ24APの表示画面(モニタ画面ともいう)24AP1に表示される。
【0035】
患者2の薬歴情報1には、上記した調剤記録欄3の他に、他の診療科での受診、即ち、他病院や他診療科で処方された薬剤を記録する他科受診欄11と、患者が服用している市販薬剤を記録する併用薬欄12を備えている。
【0036】
このため、サーバ21Aには、調剤記録欄3に表示された薬剤と、他科受診欄11に表示された薬剤と、併用薬欄12に表示された市販薬に係る添付文書の全文が収められている。一方、該当するレセプトコンピュータ24AP、24BP、24CP、24DP、及び23APには、調剤記録欄3に表示された薬剤に係る添付文書のうち文字で表わすことができる範囲の情報(文字情報という)、及び他科受診欄11に表示された薬剤に係る添付文書の全文のうち文字で表わすことができる範囲の情報(文字情報という)が収められている。また、サーバ21Aには、調剤記録欄3に表示された薬剤に係る添付文書の全文と、他科受診欄11に表示された薬剤に係る添付文書の全文と、併用薬欄12に表示された市販薬に係る添付文書の全文が収められている。
【0037】
上記同様に個人情報等の登録処理が行われたレセプトコンピュータ24AP、24BP、24CP、24DP、及び23APにおいて、例えば、レセプトコンピュータ24APの操作によって患者リストを表示画面(モニタ画面ともいう)24AP1に表示し、その中の一人の患者2に対する調剤を行う場合には、この患者の名前箇所を選択(この患者の名前箇所をレセプトコンピュータ24APのマウス24APMによってクリック)することにより、
図2に示すように、選択された患者2(図示では、ファーネス 一子)の薬歴情報1が、1ページ表示形態でもって表示画面(モニタ画面ともいう)24AP1に一覧表示される。
【0038】
そして、上記同様に、今回選択された患者2(図示では、ファーネス 一子)の薬歴情報1の表示状態において、薬剤師が、調剤記録欄3に表示された薬剤についての特性等を確認する場合、例えば、今回の処方に基づき調剤する薬剤についての特性等を確認したい場合には、今回処方欄4に表示された薬剤のうちの確認したい薬剤の一つを選択操作(レセプトコンピュータ24APのマウス24APMによってクリック)することにより、
図3に示すように、選択された薬剤に関して、薬歴情報1の表示の上に、別ウインドウの形で添付文書の全文情報9か(PDF添付文書(A)と表示された箇所)、添付文書の文字情報10か(添付文書(P)と表示された箇所)のいずれを選択するかの選択項目8が表示される。
【0039】
この選択項目のうち、添付文書(P)と表示された箇所10を選択(レセプトコンピュータ24APのマウス24APMによってクリック)することにより、前記文字情報がレセプトコンピュータ24APの表示画面(モニタ画面ともいう)24AP1に表示される。一方、前記選択項目のうちのPDF添付文書(A)と表示された箇所9を選択(レセプトコンピュータ24APのマウス24APMによってクリック)することにより、前記添付文書の全文情報がサーバ21Aから読み出されて、レセプトコンピュータ24APの表示画面(モニタ画面ともいう)24AP1に表示される。
【0040】
また、薬剤師が、他科受診欄11に記載された薬剤についての特性等を確認したい場合には、他科受診欄11に表示された薬剤のうちの確認したい薬剤の一つを選択操作(レセプトコンピュータ24APのマウス24APMによってクリック)することにより、
図3に示すものと同様に、選択された薬剤に関して、薬歴情報1の表示の上に、別ウインドウの形で添付文書の全文情報9か(PDF添付文書(A)と表示された箇所)、添付文書の文字情報10か(添付文書(P)と表示された箇所)のいずれを選択するかの選択項目8が表示される。
【0041】
この選択項目のうち、添付文書(P)と表示された箇所10を選択(レセプトコンピュータ24APのマウス24APMによってクリック)することにより、前記文字情報がレセプトコンピュータ24APの表示画面(モニタ画面ともいう)24AP1に表示される。一方、前記選択項目のうちのPDF添付文書(A)と表示された箇所9を選択(レセプトコンピュータ24APのマウス24APMによってクリック)することにより、前記添付文書の全文情報がサーバ21Aから読み出されて、レセプトコンピュータ24APの表示画面(モニタ画面ともいう)24AP1に表示される。
【0042】
また、薬剤師が、併用薬欄12に表示された市販薬についての特性等を確認したい場合には、併用薬欄12に表示された市販薬のうちの確認したい薬剤の一つを選択操作(レセプトコンピュータ24APのマウス24APMによってクリック)することにより、
図3に示すものと同様に、選択された薬剤に関して、薬歴情報1の表示の上に、別ウインドウの形で添付文書の全文情報9か(PDF添付文書(A)と表示された箇所)、添付文書の文字情報10か(添付文書(P)と表示された箇所)のいずれを選択するかの選択項目8が表示される。
【0043】
この選択項目のうち、PDF添付文書(A)と表示された箇所9を選択(レセプトコンピュータ24APのマウス24APMによってクリック)することにより、前記添付文書の全文情報がサーバ21Aから読み出されて、レセプトコンピュータ24APの表示画面(モニタ画面ともいう)24AP1に表示される。
【0044】
一方、添付文書(P)と表示された箇所10を選択(レセプトコンピュータ24APのマウス24APMによってクリック)した場合、併用薬欄12に表示された市販薬に係る前記文字情報がレセプトコンピュータ24APのデータベースには収められていないため、表示画面(モニタ画面ともいう)24AP1には表示されない。
【0045】
患者2の薬歴情報1には、上記した調剤記録欄3、他科受診欄11、及び併用薬欄12の他に、薬剤師が患者に聞き取り調査した事項や、患者に対する服薬指導事項や、調剤した薬剤の注視事項や、訂正事項等々、任意にメモとして残しておきたい注視事項や必要事項を書き込むことができるメモ欄13として、薬歴情報1の表示ページの右下領域に、「服薬指導プランニングメモ」と名付けたメモ欄13を備えている。
【0046】
メモ欄13を設ける目的は、薬剤師が調剤する業務において、または患者への服薬指導を行う業務において、薬剤師がその業務を的確に行うために注視すべき事項や必要事項を記載するわけであるから、メモ欄13の名称は、「服薬指導プランニングメモ」が適切であるが、本発明の趣旨からすれば、服薬指導プランニングメモでなく、他の名称であってもよい。このため、本発明の詳細を以下に記載するために、便宜上、メモ欄13の名称を服薬指導プランニングメモ欄13として説明する。
【0047】
上記のように調剤した薬剤に係る前記文字情報が表示された状態において、その文字情報の一部分をコピー操作し(例えば、レセプトコンピュータ24APのマウス24APMによってその部分をドラッグ操作し、その部分を選択しコピーする)、注視事項としてそれをこの服薬指導プランニングメモ欄13に貼り付け操作することにより、次回からこの箇所が、上記のように患者の薬歴情報表示モードにおいて、例えばレセプトコンピュータ24APの表示画面(モニタ画面ともいう)24AP1に表示させることができるため、薬剤師は必要に応じてこの服薬指導プランニングメモ欄13の記載内容を参照できるものとなる。
【0048】
従来は、この服薬指導プランニングメモ欄13がなかったため、薬剤師は、患者に聞き取り調査した事項や、患者に対する服薬指導事項や、調剤した薬剤の注視事項や、訂正事項等々を、手持ちのメモ用紙などへ手書きしており、時にはそのメモ用紙の紛失が生じたり、整理不備等により、患者への適切な指導実施の点で好ましい状態ではなかったが、本発明により、服薬指導プランニングメモ欄13に記載した事項は、レセプトコンピュータの表示画面に整理された状態で任意に目視確認できることとなり、患者への服薬指導も的確に行えるものとなる。
【0049】
また、患者2の薬歴情報1には、調剤記録欄3に対応する位置に、即ち、今回処方欄4と過去処方欄5、6のそれぞれに対応する位置として、今回処方欄4と過去処方欄5、6のそれぞれの下部に、疑義照会や服薬指導の実績を記録する疑義・指導欄7Aを設け、薬剤師が必要に応じてこの疑義・指導欄7Aの記載内容を参照して、患者への服薬指導も的確に行えるようにしている。このため、服薬指導プランニングメモ欄13に記載した事項は、その全文または一部分は、レセプトコンピュータのコピー操作によって、例えば、レセプトコンピュータ24APのマウス24APMによってその部分をドラッグ操作することによって、その部分を選択しコピーして、それを、疑義照会や服薬指導の実績を記録する疑義・指導欄7Aへ貼り付け操作することにより、次回からこの箇所が、上記のように患者の薬歴情報表示モードにおいて、例えばレセプトコンピュータ24APの表示画面(モニタ画面ともいう)24AP1に表示させることができるため、薬剤師は必要に応じてこの疑義・指導欄7Aの記載内容を参照でき、患者への服薬指導も的確に行えるものとなる。
【0050】
各調剤薬局24A、24B、24C、24D、及び医療機関23の調剤薬局にそれぞれ設置されたレセプトコンピュータ24AP、24BP、24CP、24DP、及び23APは、それぞれ表示画面(モニタ画面)24AP1、24BP1、24CP1、24DP1、及び23AP1と、マウス24APM、24BPM、24CPM、24DPM、及び23APMを備えている。上記では、主として薬局24Aに関して、レセプトコンピュータ24APによる動作や表示に関して説明したが、他の薬局24B、24C、24D、及び医療機関23の調剤薬局に関しても、上記同様の操作によって上記同様の機能・動作・表示・効果を得ることができる。
【0051】
上記の説明で明らかなように、レセプトコンピュータ24AP、24BP、24CP、24DP、及び23APの表示画面に表示される患者の薬歴1には、処方箋ごとに調剤した薬剤が一覧表示される調剤記録欄3(4、5、6)と指導事項を記録する疑義・指導欄7A、調剤記録欄及び疑義・指導欄7Aとは別個に必要事項を追記可能なメモ欄13を備え、各レセプトコンピュータは、文字情報の一部をメモ欄13に転記可能な機能を備え、調剤記録欄3(4、5、6)と疑義・指導欄7A及びメモ欄13が患者ごとの患者の薬歴1として、
図2または
図3に示すように、表示画面内に重複することなく一緒に表示する形態である1ページ表示形態でもって各レセプトコンピュータ24AP、24BP、24CP、24DP、及び23APの表示画面24AP1、24BP1、24CP1、24DP1、及び23AP1に一覧表示される構成である。このため、薬剤師は、調剤記録欄3(4、5、6)のみならず、疑義・指導欄7A及びメモ欄13に記載された事項を視認し易くなり、薬剤師が患者へ薬剤を提供する際に行う服薬指導において、詳細な説明や的確な指導を行うことに適するものとなる。
【0052】
本発明では、上記のように、薬剤に係る添付文書の全文は、複数の薬局を統括管理する統括本部が管理する大容量のメモリ機能を持つサーバや、大容量のメモリ機能を持つサーバ管理会社のサーバ等の特定サーバに収めておき、各薬局に設置されるレセプトコンピュータには、レセプト機能と薬歴管理機能を備えることにより、薬歴管理機能に基づき、調剤した薬剤の一覧がそのレセプトコンピュータの表示画面上に表示されるため、その画面に表示された薬剤の一つを選択し、その薬剤に係る添付文書の全文表示の選択により、レセプトコンピュータの表示画面上に添付文書の全文を表示できることとなる。
【0053】
このため、薬局としては、レセプトコンピュータのメモリ容量をアップさせる等のコストアップもなく、また薬剤師は必要時に簡単に添付文書の全文をレセプトコンピュータの表示画面上に表示できる。そして、レセプトコンピュータの薬歴管理機能の有効活用が図れるとともに、レセプトコンピュータに収めた文字情報によって薬剤の特性等を把握する場合に比して、その把握に要する時間の短縮し薬剤師の作業の簡素化が図られる。更に、添付文書の全文をレセプトコンピュータの表示画面上に表示できることにより、操作が慣れたレセプトコンピュータへ適宜添付文書の全文を表示でき、その添付文書の全文を引用することにより、患者へ薬剤を提供する際に行う薬剤師による服薬指導も、詳細かつ的確に行うことができるものとなる。
【0054】
また、各薬局に設置のレセプトコンピュータには、添付文書の情報のうち、文字で表わすことができる範囲の情報(文字情報という)が収められており、薬剤師は、薬歴管理機能によってレセプトコンピュータに画面表示された薬剤の一つを選択操作することに基づき、レセプトコンピュータの画面に、文字情報を表示するか、レセプトコンピュータの前記添付文書を表示するかを選択できるため、薬剤師による選択余地を残すことができるものとなる。
【0055】
更に、各レセプトコンピュータの画面に表示される患者ごとの薬歴には、他病院や他診療科で処方された薬剤と、患者が服用している市販薬剤も表示されるため、薬剤師は、薬歴管理機能によってレセプトコンピュータに画面表示される調剤記録欄に表示された薬剤の一つを選択すれば、その薬剤に係る添付文書の全文をレセプトコンピュータの表示画面上に表示できることとなる。このため、レセプトコンピュータの薬歴管理機能の有効活用が図られ、薬剤師は他病院や他診療科で処方された薬剤と、患者が服用している市販薬剤についても、その添付文書の全文をレセプトコンピュータの表示画面上に表示して、患者へ薬剤を提供する際に行う薬剤師による服薬指導において、詳細な説明や的確な指導を行うことに適するものとなる。