特許第6290640号(P6290640)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6290640
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月7日
(54)【発明の名称】車両用灯具
(51)【国際特許分類】
   F21S 41/00 20180101AFI20180226BHJP
   F21S 43/00 20180101ALI20180226BHJP
   F21S 45/00 20180101ALI20180226BHJP
   F21V 8/00 20060101ALI20180226BHJP
   F21W 103/00 20180101ALN20180226BHJP
   F21W 104/00 20180101ALN20180226BHJP
   F21W 105/00 20180101ALN20180226BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20180226BHJP
【FI】
   F21S8/10 371
   F21S8/10 352
   F21V8/00 310
   F21W101:14
   F21Y115:10
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-20575(P2014-20575)
(22)【出願日】2014年2月5日
(65)【公開番号】特開2015-149159(P2015-149159A)
(43)【公開日】2015年8月20日
【審査請求日】2017年1月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100109047
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 雄祐
(74)【代理人】
【識別番号】100109081
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 友由
(72)【発明者】
【氏名】仲田 麻美
【審査官】 竹中 辰利
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−096417(JP,A)
【文献】 特開2012−190762(JP,A)
【文献】 特開2009−259557(JP,A)
【文献】 特開2010−153271(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 41/00
F21S 43/00
F21S 45/00
F21V 8/00
F21W 103/00
F21W 104/00
F21W 105/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光源と、
前記光源からの光を導光する導光部をそれぞれ有する複数の板状透明部材と、
複数の前記板状透明部材を互いに重なり合うように支持する支持部材と、
を備え、
各板状透明部材の前記導光部は、前記板状透明部材の端面に形成された、前記光源からの光を入射する入射部と、前記板状透明部材の裏面に形成された、前記入射部から前記板状透明部材の内部に入射した光を全反射する全反射部と、前記板状透明部材の表面に形成された、前記全反射部で全反射した光を出射する出射部と、を備え
前記全反射部および前記出射部は、板状透明部材ごとに異なった形状を有し、
前記全反射部には、前記導光部内を進む光を前記出射部に向けて反射するための複数のステップが、互いに密接した状態で前記導光部の延出方向に沿って形成されている、
ことを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】
前記全反射部および前記出射部の両方が、前記板状透明部材の表面より突出して形成されることを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項3】
前記全反射部および前記出射部は、曲線状に形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用灯具。
【請求項4】
各板状透明部材は、湾曲形状に形成されることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の車両用灯具。
【請求項5】
各板状透明部材は、スラント状に形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車両用灯具。
【請求項6】
前記複数の光源は、同一の基板に搭載されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用灯具に関し、特に導光体を用いた車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テールランプやストップランプに用いられる車両用灯具として、棒状の導光体の端部にLED等の光源を配置し、線状の発光が得られるように構成されたものが知られている。例えば特許文献1には、2つの棒状導光体を立体交差するように配置することで、灯具意匠の斬新性を高めた車両用灯具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−16460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された車両用灯具によれば、2つの棒状導光体を立体交差させることで、立体的な発光を実現できる。しかしながら、2つの別個の棒状導光体を精度良く立体交差するように配置することは容易ではない。
【0005】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易な構造で立体的な発光を実現する車両用灯具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の車両用灯具は、複数の光源と、光源からの光を導光する導光部をそれぞれ有する複数の板状透明部材と、複数の板状透明部材を互いに重なり合うように支持する支持部材とを備える。各板状透明部材の導光部は、板状透明部材の端面に形成された、光源からの光を入射する入射部と、板状透明部材の裏面に形成された、入射部から板状透明部材の内部に入射した光を全反射する全反射部と、板状透明部材の表面に形成された、全反射部で全反射した光を出射する出射部とを備える。
【0007】
全反射部および出射部の少なくとも一方は、板状透明部材の表面より突出して形成されてもよい。
【0008】
全反射部および出射部は、ライン状に形成されてもよい。
【0009】
全反射部および出射部は、板状透明部材ごとに異なった形状を有してもよい。
【0010】
各板状透明部材は、湾曲形状に形成されてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、簡易な構造で立体的な発光を実現する車両用灯具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係る車両用灯具を説明するための概略正面図である。
図2】灯具ユニットの概略斜視図である。
図3】灯具ユニットの上面図である。
図4図1に示す灯具ユニットのA−A断面図である。
図5】灯具ユニットの変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る車両用灯具について詳細に説明する。なお、本明細書において「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」等の方向を表す用語が用いられる場合、それらは車両用灯具が車両に装着されたときの姿勢における方向を意味する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る車両用灯具10を説明するための概略正面図である。本実施形態に係る車両用灯具10は、例えば車両後部に設けられるテールランプまたはストップランプとして用いられる。
【0015】
図1に示すように、車両用灯具10は、ランプボディ12と、ランプボディ12の前面開口部を覆う透明なアウターカバー13とを備える。ランプボディ12とアウターカバー13は、灯室14を形成しており、該灯室14内には、灯具ユニット20が設けられている。灯具ユニット20は、図示しない支持部材によりランプボディ12に固定支持されている。
【0016】
図2は、灯具ユニット20の概略斜視図である。また、図3は、灯具ユニット20の上面図である。また、図4は、図1に示す灯具ユニット20のA−A断面図である。以下、図1乃至図4を参照して、灯具ユニット20の構造について説明する。
【0017】
図1乃至図4に示すように、灯具ユニット20は、光源ユニット22と、第1板状透明部材24と、第2板状透明部材26と、支持部材28とを備える。
【0018】
図1には、光源ユニット22の内部構造が透視的に図示されている。図1に示すように、光源ユニット22は、光源としての4つのLED(第1LED30a、第2LED30b、第3LED30cおよび第4LED30d)と、これらのLEDを搭載する基板32と、LEDおよび基板32を収容する収容部34とを備える。第1LED30a、第2LED30b、第3LED30cおよび第4LED30dは、基板32から電流の供給を受けて発光する。
【0019】
第1板状透明部材24および第2板状透明部材26は、アクリルやポリカーボネートなどの透明樹脂を射出成形することにより形成された透明部材である。本実施形態において、第1板状透明部材24および第2板状透明部材26は、湾曲形状に形成されている。より詳細には、第1板状透明部材24および第2板状透明部材26は、それぞれ略中空半円柱状に形成されている。本実施形態では、第1板状透明部材24および第2板状透明部材26は、図3に示すように車両後部の形状に倣ってスラント状に形成されているが、これは必須ではない。
【0020】
第1板状透明部材24と第2板状透明部材26は、両端に設けられた支持部材28により、互いに重なり合うように固定支持される。支持部材28は、略中空半円柱状の第1板状透明部材24と第2板状透明部材26とが略円柱状体を形成するように、2つの透明部材を組み合わせている。第1板状透明部材24は車両後方(灯具としての光出射方向)に配置され、第2板状透明部材26は車両前方に配置される。
【0021】
第1板状透明部材24および第2板状透明部材26には、それぞれ、光源ユニット22のLEDからの光を導光する導光部が形成されている。すなわち、図1乃至図4に示すように、第1板状透明部材24は、その上方に形成された第1導光部36aと、その下方に形成された第2導光部36bとを有する。また、第2板状透明部材26は、その上方に形成された第3導光部36cと、その下方に形成された第4導光部36dとを有する。
【0022】
本実施形態において、第1板状透明部材24に形成された第1導光部36aは、第1板状透明部材24の長手方向の一方の端面24aに形成された、第1LED30aからの光を入射する第1入射部38aと、第1板状透明部材24の裏面(凹側面)に形成された、第1入射部38aから第1板状透明部材24の内部に入射した光を全反射する第1全反射部40aと、第1板状透明部材24の表面(凸側面)に形成された、第1全反射部40aで全反射した光を出射する第1出射部42aとを備える。また、第2導光部36bは、第1板状透明部材24の長手方向の一方の端面24aに形成された、第2LED30bからの光を入射する第2入射部38bと、第1板状透明部材24の裏面(凹側面)に形成された、第2入射部38bから第1板状透明部材24の内部に入射した光を全反射する第2全反射部40bと、第1板状透明部材24の表面(凸側面)に形成された、第2全反射部40bで全反射した光を出射する第2出射部42bとを備える。
【0023】
同じように、第2板状透明部材26に形成された第3導光部36cは、第2板状透明部材26の長手方向の一方の端面26aに形成された、第3LED30cからの光を入射する第3入射部38cと、第2板状透明部材26の裏面(凸側面)に形成された、第3入射部38cから第2板状透明部材26の内部に入射した光を全反射する第3全反射部40cと、第2板状透明部材26の表面(凹側面)に形成された、第3全反射部40cで全反射した光を出射する第3出射部42cとを備える。第4導光部36dは、第2板状透明部材26の長手方向の一方の端面26aに形成された、第4LED30dからの光を入射する第4入射部38dと、第2板状透明部材26の裏面(凸側面)に形成された、第4入射部38dから第2板状透明部材26の内部に入射した光を全反射する第4全反射部40dと、第2板状透明部材26の表面(凹側面)に形成された、第4全反射部40dで全反射した光を出射する第4出射部42dとを備える。
【0024】
第1〜第4導光部36a〜36dにおいて、第1〜第4全反射部40a〜40dおよび第1〜第4出射部42a〜42dは、板状透明部材の平表面から突出して形成されている。第1〜第4全反射部40a〜40dおよび第1〜第4出射部42a〜42dは、第1〜第4入射部38a〜38dが形成された一方の端面24aおよび26aから、他方の端面24bおよび26bまでライン状に形成されている。
【0025】
第1〜第4全反射部40a〜40dには、第1〜第4導光部36a〜36d内を進む光を第1〜第4出射部42a〜42dに向けて反射するための複数のステップが、導光部の延出方向に沿って形成されている。各ステップの形状は三角柱状であるが、その形状は特に限定されない。各ステップの表面は、導光体内を進行する光を内面反射すべく鏡面加工されている。この鏡面加工は、ステップの表面の平坦度を高めることにより為されてもよいし、アルミ蒸着等の処理を施すことにより為されてもよい。本実施形態においてステップは互いに密接した状態で配置されているが、多少の間隔をおいて離散的に配置されていてもよい。ステップの形状、間隔等を適切に設計することにより、各導光体を所望の配光(すなわちここではテールランプまたはストップランプに求められる配光)に制御することができる。
【0026】
図4には、灯具ユニット20から出射される光線の一例が図示されている。第1〜第4LED30a〜30dから出射された光は、それぞれ、第1〜第4入射部38a〜38dより第1〜第4導光部36a〜36d内に入射する。第1〜第4導光部36a〜36d内に入射した光は、全反射を繰り返しながら第1〜第4導光部36a〜36d内を進行する。第1〜第4導光部36a〜36d内を進行する間に第1〜第4全反射部40a〜40dに設けられたステップに入射した光は、該ステップにより第1〜第4出射部42a〜42dに向けて反射され、該第1〜第4出射部42a〜42dから灯具前方、すなわち車両後方に出射される。これにより、灯具ユニット20をライン状に発光させることができる。
【0027】
ここで本実施形態では、第1〜第4全反射部40a〜40dおよび第1〜第4出射部42a〜42dは、略正弦波曲線状に形成されている。また、第1〜第4全反射部40a〜40dおよび第1〜第4出射部42a〜42dは、板状透明部材ごとに異なった形状を有している。具体的には、第1板状透明部材24および第2板状透明部材26の上方にそれぞれ形成された略正弦波曲線状の第1導光部36aおよび第3導光部36cでは、正面視において正弦波の位相が約πずれてさらに正弦波が一部で交差するように、第1全反射部40aおよび第3全反射部40c並びに第1出射部42aおよび第3出射部42cが形成されている。同様に、第1板状透明部材24および第2板状透明部材26の下方にそれぞれ形成された略正弦波曲線状の第2導光部36bおよび第4導光部36dでも、正面視において正弦波の位相が約πずれてさらに正弦波が一部で交差するように、第2全反射部40bおよび第4全反射部40d並びに第2出射部42bおよび第4出射部42dが形成されている。このような構成とすることで、正面視において、導光体が互いに絡み合ったような灯具意匠を提示することができ、立体的且つ斬新な発光を実現することができる。
【0028】
図1乃至図4に示す実施形態では、上記のように正面視において正弦波の位相が約πずれるように第1板状透明部材24と第2板状透明部材26の導光部を形成したが、導光部の形状はこれに限定されない。例えば、第1板状透明部材24と第2板状透明部材26の導光部は直線状に形成されていてもよい。好適に立体的な発光を実現するために、第1板状透明部材24と第2板状透明部材26の導光部は、正面視において完全に重なり合っていないことが望ましい。また、第1板状透明部材24と第2板状透明部材26の導光部は、正面視において一部で交差していてもよい。
【0029】
例えば4つの別個の棒状導光体を用いた場合でも、本実施形態と同様の立体的な発光を実現することは可能である。しかしながらこの場合、4つの細い棒状導光体を所定の位置に精度良く支持する支持構造を形成することは容易ではない。一方、本実施形態に係る車両用灯具10によれば、棒状導光体に代えて、導光部が形成された2枚の板状透明部材を重なり合うように支持すればよい。板状透明部材は棒状導光体よりも大きく、また棒状導光体よりも剛性が高いため、板状透明部材の支持構造は、棒状導光体の支持構造に比べて簡易なものとすることが可能である。その結果、部品コストおよび組立てコストが低減され、安価な車両用灯具を実現できる。
【0030】
上記実施形態では、全反射部および出射部の両方を板状透明部材の平表面から突出させることで導光部を形成したが、全反射部および出射部の少なくとも一方を板状透明部材の平表面から突出させることで導光部を形成してもよい。
【0031】
また、上述の実施形態では、湾曲形状の第1板状透明部材24および第2板状透明部材26を用いたが、第1板状透明部材24および第2板状透明部材26は平板状であってもよい。但し、第1板状透明部材24および第2板状透明部材26を湾曲形状とした場合には、上方や下方から車両用灯具10を見たときであっても、立体的な発光を提示することができる。
【0032】
また、上述の実施形態では、光源としてLEDを例示したが、光源はLEDに限定されず、例えば半導体レーザやバルブ等であってもよい。
【0033】
図5は、灯具ユニットの変形例を示す。図5に示す灯具ユニット50において、図1乃至図4に示す車両用灯具10と同一または対応する部材については、同一の符号を付すとともに対応する説明は適宜省略する。
【0034】
図5に示すように、灯具ユニット50は、第1板状透明部材24と第2板状透明部材26の内側に、第3板状透明部材52と第4板状透明部材54が配置されている。第3板状透明部材52および第4板状透明部材54は、第1板状透明部材24および第2板状透明部材26と同様に略中空半円柱状に形成されているが、それらの直径は第1板状透明部材24および第2板状透明部材26よりも小さい。
【0035】
第3板状透明部材52と第4板状透明部材54は、両端に設けられた支持部材(図示せず)により、互いに重なり合うように固定支持される。支持部材28は、略中空半円柱状の第3板状透明部材52と第4板状透明部材54とが略円柱状体を形成するように、2つの透明部材を組み合わせている。第3板状透明部材52は車両後方(灯具としての光出射方向)に配置され、第4板状透明部材54は車両前方に配置される。このように、本変形例に係る灯具ユニット50では、第1板状透明部材24、第2板状透明部材26、第3板状透明部材52および第4板状透明部材54の4つの板状透明部材が、互いに重なり合うように配置されている。第1板状透明部材24と第2板状透明部材26から形成される略中空円柱と、第3板状透明部材52と第4板状透明部材54から形成される略中空円柱は同心となっている。
【0036】
第3板状透明部材52および第4板状透明部材54には、それぞれ、光源ユニットのLEDからの光を導光する導光部が形成されている。すなわち、図5に示すように、第3板状透明部材52は、その上方に形成された第5導光部36eと、その下方に形成された第6導光部36fとを有する。また、第4板状透明部材54は、その上方に形成された第7導光部36gと、その下方に形成された第8導光部36hとを有する。第5〜第8導光部36e〜36hは、それぞれ、第1〜第4導光部36a〜36dと同様に、入射部、全反射部および出射部から構成される。全反射部および出射部は、ライン状に形成されている。
【0037】
第5〜第8導光部36e〜36hの全反射部および出射部は、第1〜第4導光部36a〜36dの全反射部および出射部と同様に、略正弦波曲線状に形成されている。本変形例において、第1〜第8導光部36a〜36hの全反射部および出射部は、板状透明部材ごとに異なった形状を有している。第1〜第8導光部36a〜36hは、正面視において完全に重なり合っていないことが望ましい。また、第1〜第8導光部36a〜36hは、正面視において一部で交差していてもよい。
【0038】
図5には、本変形例に係る灯具ユニット50から出射される光線の一例が図示されている。この灯具ユニット50によれば、4つの板状透明部材を用いることで、図1乃至図4で説明した灯具ユニット20と比較して、より複雑に導光体が絡み合ったような灯具意匠を提示することができ、さらに立体的且つ斬新な発光を実現することができる。また、8つの別個の棒状導光体を用いた場合と比較して、支持構造を簡易なものとすることが可能となり、安価な車両用灯具を実現できる。
【0039】
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。これらの実施形態は例示であり、各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【符号の説明】
【0040】
10 車両用灯具、 12 ランプボディ、 13 アウターカバー、 14 灯室、 20、50 灯具ユニット、 22 光源ユニット、 24 第1板状透明部材、 26 第2板状透明部材、 28 支持部材、 52 第3板状透明部材、 54 第4板状透明部材。
図1
図2
図3
図4
図5