(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記タイポグラフィ決定部は、一定の期間内で収集された前記特定のコンテンツを閲覧したユーザによる閲覧履歴情報を用いて、前記特定のコンテンツの提供先への表示時に用いられるタイポグラフィを決定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のコンテンツ提供装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、ユーザがアプリやサービスの提供を受ける際には、情報をユーザに効果的に伝えるための方法が重要である。例えば、現在自分が閲覧している記事がどのようなユーザ層によく閲覧されているのかを表示形式で表現できれば、ユーザに新たな気づきを与える可能性があるが、上記のような技術では、そのような表現で情報を提供することはできない。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、コンテンツを閲覧したユーザによる閲覧履歴情報を反映させて効果的な表現で情報を表示するコンテンツ提供装置、コンテンツ提供のための方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)上記の目的を達成するため、本発明のコンテンツ提供装置は、コンテンツの提供の際に表示形式を指定するコンテンツ提供装置であって、メタ情報に基づいて、タイポグラフィの候補を抽出する候補抽出部と、表示しようとする特定のコンテンツの情報および前記特定のコンテンツを閲覧したユーザによる閲覧履歴情報に基づいて、前記タイポグラフィの候補のうちから、前記特定のコンテンツの提供先への表示時に用いられるタイポグラフィを決定するタイポグラフィ決定部と、を備えることを特徴としている。このようにして、タイポグラフィというテキストの表示形式により、コンテンツを閲覧したユーザによる閲覧履歴情報を反映させて効果的な表現で情報を表示できる。
【0010】
(2)また、本発明のコンテンツ提供装置は、前記特定のコンテンツの閲覧履歴情報からメタ情報に含まれる項目毎の閲覧頻度を算出する情報評価部を更に備え、前記タイポグラフィ決定部は、前記算出された閲覧頻度に基づいて、前記特定のコンテンツの提供先への表示時に用いられるタイポグラフィを決定することを特徴としている。これにより、閲覧頻度によりタイポグラフィを決定することで、例えば、あるユーザグループの閲覧頻度の高い記事のタイトルを特有のフォントで大きく表示することができる。
【0011】
(3)また、本発明のコンテンツ提供装置は、前記候補抽出部が、前記メタ情報として、指定された単一のユーザまたは複数ユーザからなるユーザグループのメタ情報を用いて、タイポグラフィの候補を抽出し、前記タイポグラフィ決定部は、前記特定のコンテンツの閲覧履歴情報として、指定された単一のユーザまたは複数ユーザからなるユーザグループによるコンテンツの閲覧履歴情報を用い、前記特定のコンテンツの提供先への表示時に用いられるタイポグラフィを決定することを特徴としている。これにより、対象とするユーザグループに応じて個人や配信グループに合わせたタイポグラフィの制御が可能となる。
【0012】
(4)また、本発明のコンテンツ提供装置は、前記タイポグラフィ決定部が、一定の期間内で収集された前記特定のコンテンツを閲覧したユーザによる閲覧履歴情報を用いて、前記特定のコンテンツの提供先への表示時に用いられるタイポグラフィを決定することを特徴としている。これにより、一定の期間内にコンテンツを閲覧したユーザによる閲覧履歴の傾向を、そのコンテンツのタイポグラフィに反映することができる。
【0013】
(5)また、本発明のコンテンツ提供装置は、前記決定されたタイポグラフィを用いたデザインシートとともに前記特定のコンテンツを配信するコンテンツ配信部と、前記決定されたタイポグラフィを用いたデザインシートにより前記特定のコンテンツを表示するコンテンツ表示部と、を更に備えることを特徴としている。これにより、デザインシートを用いてコンテンツの表示をすることができる。
【0014】
(6)また、本発明の通信端末装置は、上記のコンテンツ提供装置から前記特定のコンテンツを配信される配信先の通信端末装置であって、前記特定のコンテンツを前記決定されたタイポグラフィを用いたデザインシートで表示する表示部と、前記特定のコンテンツの表示中に、所定の契機で前記コンテンツ提供装置に対して前記決定されたタイポグラフィを確認するタイポグラフィ確認部と、を備え、前記表示部は、前記確認されたタイポグラフィを動的に更新して前記特定のコンテンツを表示することを特徴としている。これにより、他ユーザの現在時刻の閲覧行動に動的に反応してコンテンツのタイポグラフィを更新することができる。
【0015】
(7)また、本発明のコンテンツ提供装置は、前記決定されたタイポグラフィを用いたデザインシートにより前記特定のコンテンツを表示するコンテンツ表示部を更に備えることを特徴としている。これにより、例えば、家庭用の装置としてもコンテンツ提供装置を用いることができ、子供がコンテンツを閲覧済みなのか否かをコンテンツの表示で知ることができる。
【0016】
(8)また、本発明の方法は、コンテンツの提供の際に表示形式を指定するコンテンツ提供のための方法であって、メタ情報に基づいて、タイポグラフィの候補を抽出するステップと、表示しようとする特定のコンテンツの情報および前記特定のコンテンツを閲覧したユーザによる閲覧履歴情報に基づいて、前記タイポグラフィの候補のうちから、前記特定のコンテンツのユーザへの表示時に用いられるタイポグラフィを決定するステップと、を含むことを特徴としている。これにより、コンテンツを閲覧したユーザによる閲覧履歴情報を反映させて効果的な表現で情報を表示できる。
【0017】
(9)また、本発明のプログラムは、コンテンツの提供の際に表示形式を指定するコンテンツ提供のためのプログラムであって、メタ情報に基づいて、タイポグラフィの候補を抽出する処理と、表示しようとする特定のコンテンツの情報および前記特定のコンテンツを閲覧したユーザによる閲覧履歴情報に基づいて、前記タイポグラフィの候補のうちから、前記特定のコンテンツのユーザへの表示時に用いられるタイポグラフィを決定する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴としている。これにより、コンテンツを閲覧したユーザによる閲覧履歴情報を反映させて効果的な表現で情報を表示できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、タイポグラフィというテキストの表示形式により、コンテンツを閲覧したユーザによる閲覧履歴情報を反映させて効果的な表現で情報を表示することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
【0021】
[第1の実施形態]
(コンテンツ提供システムの構成)
図1は、コンテンツ提供システム100の構成を示すブロック図である。コンテンツ提供システム100は、サーバ110および通信端末装置120を備えており、ソーシャルネットワーク等のサービスやアプリ上で閲覧されたというソーシャル情報に基づいて、表示するコンテンツのタイポグラフィ、さらにはデザインを自動で制御する。その結果、ユーザの記憶に残る、着目点を気づかせるための新たな情報配信を実現できる。
【0022】
(コンテンツ提供装置の構成)
サーバ110(コンテンツ提供装置)は、通信端末装置120に対してネットワークを介してコンテンツを提供し、そのコンテンツの提供の際に表示形式を指定する。
図1に示すように、サーバ110は、コンテンツ・データベース111、ユーザ情報データベース112、コンテンツ選別部113、候補抽出部114、情報収集部115、デザイン生成部116およびコンテンツ配信部117を備えている 。
【0023】
コンテンツ・データベース111は、配信用のコンテンツを格納している。例えば、ニュース記事やブログ、SNSへの投稿テキスト等を格納している。コンテンツ・データベースの要素は、例えば、記事ID、コンテンツ配信元、記事カテゴリ、配信者名、配信日、本文、配信対象ユーザ・グループ、ユーザ毎の閲覧頻度などを利用することができる。
図2は、コンテンツ・データベース111によるコンテンツ管理例を示すテーブルである。なお、コンテンツ・データベース111は、通信機能を搭載することも可能であり、事前に登録したインターネット上の更新情報を取得することや、特定の検索キーワードを用いて検索エンジンの結果を登録することが可能である。
【0024】
また、コンテンツ・データベース111に登録されている記事カテゴリに応じたキーワードリストを作成しておき、コンテンツに含まれる各カテゴリキーワードを事前に抽出して格納することもできる。登録されている記事カテゴリに従う必要はなく、任意のキーワードを事前に設定しておくことも可能である。例えば
図3は、コンテンツ・データベースによるコンテンツ管理例を示すテーブルである。なお、図に示す例は一例で、この限りではない。
【0025】
ユーザ情報データベース112は、コンテンツ・データベース111に格納されるコンテンツの配信に関する情報に加え、ユーザID、ユーザ所属グループ、ユーザの属性、コンテンツに対する嗜好情報(以下、メタ情報)が格納される。
図4は、ユーザ情報データベースによるユーザ情報の管理例を示すブロック図である。
【0026】
コンテンツ嗜好については、例えば、コンテンツ・データベース111に登録されている記事ジャンルを要素として、ユーザが過去に高頻度で閲覧した記事ジャンルを登録することや、ユーザ自己申告による登録が可能である。また、必ずしも記事ジャンルを登録する必要はなく、ジャンルをベクトルの要素として、頻度に基づくベクトル値を格納することも可能である。ユーザの属性は例えば、性別、年齢層、職業、などを設定できるが、この限りではない。その他に、例えば、Twitter(登録商標)やFacebook(登録商標)等のソーシャルネットワークの利用頻度を登録してもよい。
【0027】
また、ユーザ情報データベース112は、ウェブサイトの特徴を格納することもできる。例えば、ニュースサイトAを登録する場合には、ニュースサイトが想定している閲覧ユーザの属性を入力することや、ニュースサイトAでよく提示される情報のジャンル、キーワードを登録することができる。
【0028】
コンテンツ選別部113は、配信対象ユーザ、グループ情報や、新着情報に基づいて処理を適用するコンテンツを選別する。コンテンツ選別部113は、入力コンテンツを複数同時に表示させる場合に、複数コンテンツの位置関係やレイアウトを決定する。例えば、雑誌や新聞形式のレイアウトなども適用することができる。
【0029】
候補抽出部114は、メタ情報に基づいて、タイポグラフィの候補を抽出する。候補抽出部114は、メタ情報として、指定された単一のユーザまたは複数ユーザからなるユーザグループのメタ情報を用いて、タイポグラフィの候補を抽出する。
【0030】
情報収集部115は、得られた情報を更新する。また、コンテンツ・データベース111に含まれている記事IDごとの閲覧頻度情報などを更新して取得することなどができる。情報収集部115は、コンテンツ・データベース111およびユーザ情報に登録するためのフィードバック情報を収集する。例えば、記事閲覧履歴や操作履歴、アクセス時間などの情報を収集し、コンテンツ・データベース、およびユーザ情報に登録する。コンテンツ・データベースには、閲覧ユーザ毎の頻度を登録し、ユーザ情報データベースにはコンテンツ嗜好情報を更新することができる。
【0031】
デザイン生成部116は、情報評価部116a、タイポグラフィ決定部116bおよびデザインシート生成部116cを備えている。デザイン生成部116は、フィードバック情報に応じて選別されたコンテンツに対するデザインを生成する。
【0032】
情報評価部116aは、特定のコンテンツの閲覧履歴情報からメタ情報に含まれる項目毎の閲覧頻度を算出する。情報評価部116aでは、ポジネガ比率に応じてフォント色情報の色相、明度、彩度のうち、彩度を比率に応じて変化させることができる。例えば、ポジティブ共有回数がP回、ネガティブ共有回数がQ回だとした際に、彩度=P/(P+Q)*255として計算することができる。
【0033】
タイポグラフィ決定部116bは、表示しようとする特定のコンテンツの情報および特定のコンテンツを閲覧したユーザによる閲覧履歴情報に基づいて、タイポグラフィの候補のうちから、特定のコンテンツの提供先への表示時に用いられるタイポグラフィを決定する。このように、タイポグラフィというテキストの表示形式により、コンテンツを閲覧したユーザによる閲覧履歴情報を反映させて効果的な表現で情報を表示できる。
【0034】
なお、閲覧履歴情報には、指定された単一のユーザまたは複数ユーザからなるユーザグループによるコンテンツの閲覧履歴情報が含まれる。これにより、対象とするユーザグループに応じて個人や配信グループに合わせたタイポグラフィの制御が可能となる。
【0035】
参照される閲覧履歴情報は、一定の期間内で収集された特定のコンテンツを閲覧したユーザによるものとすることができる。これにより、一定の期間内にコンテンツを閲覧したユーザによる閲覧履歴の傾向を、そのコンテンツのタイポグラフィに反映することができる。
【0036】
タイポグラフィ決定部116bは、算出された閲覧頻度に基づいて、特定のコンテンツの提供先への表示時に用いられるタイポグラフィを決定する。これにより、閲覧頻度によりタイポグラフィを決定することで、例えばあるユーザグループの閲覧頻度の高い記事のタイトルを特有のフォントで大きく表示することができる。
【0037】
タイポグラフィ決定部116bは、タイポグラフィを決定する対象となる記事の記事IDに対して、事前に設定した変更パラメータごとにタイポグラフィをリアルタイムで反映するための判定処理を実行する。変更パラメータは、例えば、ユーザメタ情報(年齢層、性別、嗜好、閲覧頻度など)や、WEB上でのキーワード頻度等を利用でき、それぞれを単独で利用することや、2、もしくは3パラメータの組み合わせ、また追加パラメータを設定することなども可能である。
【0038】
タイポグラフィ決定部116bは、上記の判定結果に基づいてタイポグラフィを更新、決定する。タイポグラフィの項目については、例えば、フォント種別、色情報、フォントサイズなどを利用することができるがこの限りではない。なお、本処理は閲覧数が増加するごとに再度判定処理を実施することで、閲覧ユーザ、ユーザ数の増加に合わせてタイポグラフィを動的に制御することができる。
【0039】
デザインシート生成部116cは、コンテンツ・データベースに登録されたコンテンツをユーザ端末に配信するためのデザインを作成する。例えば、単一もしくは複数コンテンツの記事を配信する際にHTML5形式などを用いることでデザインシートを(タイポグラフィ、レイアウト含む)を作成することなどができる。
【0040】
デザインの更新は、新規コンテンツが登録されたタイミングだけではなく、一定時間で更新がかかるように設定することも可能である。その場合に、更新対象とする期間は、任意に設定することができる。また、フィードバック情報の更新は、配信対象グループごとに変化させることも可能である。
【0041】
タイポグラフィ制御処理によって決定されたパラメータに基づいてデザインシートを生成する。デザインシートは例えばHTMLやHTML5形式を利用することができ、表示形態に合わせて適用対象を変化させる。例えば、タイトルだけをリスト表示している場合は、タイトルだけのデザインシートを出力する。また、雑誌または新聞形式の表示形態であれば、表示されているタイトルや本文部分のタイポグラフィを変化させる。
【0042】
また、本デザインシートは表示期間やユーザグループごとに保管しておくことで、下記コンテンツを閲覧するときに、デザインシートを任意に選択することもできる。また、時系列という概念を加え、閲覧時間に応じてデザインシートを動的に変化させることもできる。
【0043】
コンテンツ配信部117は、決定されたタイポグラフィを用いたデザインシートとともに特定のコンテンツを配信する。このように、コンテンツ配信部117は、利用する環境に合わせてコンテンツを表示または配信できる。
【0044】
(通信端末装置の構成)
通信端末装置120は、サーバ110において選別されたコンテンツ(特定のコンテンツ)の配信先であり、例えば、PCや携帯端末である。タイポグラフィ確認部121は、特定のコンテンツの表示中に、所定の契機でコンテンツ提供装置に対して決定されたタイポグラフィを確認する。
【0045】
表示部122は、特定のコンテンツを決定されたタイポグラフィを用いたデザインシートで表示する。表示部122は、決定されたタイポグラフィを用いたデザインシートにより特定のコンテンツを表示する。これにより、デザインシートを用いてコンテンツの表示をすることができる。
【0046】
表示部122は、タイポグラフィ確認部121で確認されたタイポグラフィを動的に更新して特定のコンテンツを表示する。これにより、他ユーザの現在時刻の閲覧行動に動的に反応してコンテンツのタイポグラフィを更新することができる。操作部123は、ユーザによる記事閲覧の指示操作等を受け付ける。
【0047】
(コンテンツ提供装置の基本的動作)
上記のように構成されたコンテンツ提供装置の動作を説明する。
図5は、サーバ110(コンテンツ提供装置)の基本的動作を示すフローチャートである。まず、サーバ110は、ユーザに提供するコンテンツを選別する(ステップS1)。
【0048】
選別されたコンテンツが複数あるか否かを判定し(ステップS2)、選別されたコンテンツが複数ある場合にはその配置を決定する(ステップS3)。一方、選別されたコンテンツが単一である場合には、タイポグラフィ制御を行う(ステップS4)。タイポグラフィ制御の詳細は後述する。 タイポグラフィ制御の結果、選別されたコンテンツに対して決定されたタイポグラフィをもとにデザインシートを更新する(ステップS5)。
【0049】
(タイポグラフィ制御)
図6は、タイポグラフィ制御の動作を示すフローチャートである。まず、制御対象となる配信ユーザ・グループ情報を取得する(ステップS41)。次に、得られたユーザ・グループ情報から、該当するユーザに関連する年齢層、性別、嗜好、閲覧頻度情報を取得する(ステップS42)。
【0050】
年齢層判定では、ユーザの年齢層別の頻度を計算し、例えば最大頻度を示す年齢層情報を出力することができる(ステップS43)。
性別判定では、ユーザの性別の頻度を計算し、例えば最大頻度を示す性別情報を出力することができる(ステップS44)。
【0051】
嗜好判定では、ユーザのコンテンツ嗜好毎の頻度を計算し、例えば最大頻度や、上位N件のコンテンツ嗜好カテゴリを出力することができる(ステップS45)。閲覧頻度判定では、ユーザが記事を閲覧した回数をカウントし、閲覧影響度を計算する。閲覧影響度は例えば、(閲覧頻度/配信グループ人数(最大で1))で計算することができる(ステップS46)。
【0052】
次に、得られた情報に基づいて、タイポグラフィ制御を行い、コンテンツにパラメータに応じた表示を反映させる(ステップS47)。そして、閲覧数の増加のチェックし、増加傾向(加速)があれば、ステップS41に戻る。
【0053】
(タイポグラフィの更新・決定)
次に、特にタイポグラフィ制御パラメータ出力処理における、フォント種別、色情報、フォントサイズの更新または決定処理の例について説明する。
【0054】
年齢層判定結果については、例えばあらかじめ以下の表1に示すように年齢層別のフォント種別を設定しておき、判定結果に基づいてフォントを更新または決定することができる。対応するフォントは必ずしも一対一で対応づける必要はなく、日替わりでローテーションすることや、ランダムに変化させることも可能である。
【表1】
【0055】
性別判定結果については、あらかじめ以下の表2に示すように性別毎のフォント種別を設定しておき、判定結果に基づいてフォントを決定することができる。
【表2】
【0056】
コンテンツ嗜好の判定結果については、以下の表3に示すように、あらかじめコンテンツ嗜好毎のフォント種別を設定しておき、判定結果に基づいてフォントを決定する。また、フォント更新、決定の際に、コンテンツ・データベースに事前に抽出してあった、コンテンツ嗜好カテゴリ別のキーワードだけを更新することなどもできる。
【表3】
【0057】
閲覧判定結果については、以下の表4に示すように、あらかじめ数値範囲毎のフォント種別を設定しておき、判定結果に基づいてフォントを決定する。範囲の設定の仕方は例えば、0.2刻みで設定するなど、任意に変更することができる。
【表4】
【0058】
また、複数の判定結果を利用する場合には、判定結果カテゴリ間で、頻度値が最大となる判定結果を優先的に使用することや、判定項目ごとに頻度値に重みをつけて計算することも可能である。
【0059】
年齢層判定結果については、例えば、あらかじめ以下の表5に示すように年齢層別の色を設定しておき、判定結果に基づいて色を更新・決定することもできる。対応する色は必ずしも一対一で対応づける必要はなく、日替わりでローテーションすることや、ランダムに変化させることも可能である。
【表5】
性別判定結果についても同様である。
【0060】
コンテンツ嗜好の判定結果については、以下の表6に示すように、あらかじめコンテンツ嗜好毎の色情報を設定しておき、判定結果に基づいてフォントを決定する。また、フォント更新、決定の際に、コンテンツ・データベースに事前に抽出してあった、コンテンツ嗜好カテゴリ別のキーワードだけを更新することもできる。
【表6】
【0061】
閲覧判定結果については、以下の表7に示すように、あらかじめ数値範囲毎の色種別を設定しておき、判定結果に基づいて色を決定する。範囲の設定の仕方は例えば、0.2刻みで設定するなど、任意に変更することができる。
【表7】
【0062】
また、色情報の設定に加え、透過率を対応付けることも可能である。例えば影響度×100の値で透過させることなどが可能である。計算式はこの限りではない。
【0063】
フォントサイズも同様に判定結果に対応づけた値を利用することができる。また、閲覧頻度判定結果だけを利用することも可能であり、例えば、以下の表8に示すようにあらかじめ数値範囲毎のフォントサイズを設定しておき、判定結果に基づいてフォントサイズを決定する。範囲の設定の仕方は例えば、0.2刻みで設定するなど、任意に変更することができる。また、フォントサイズ自体も任意に設定できる。
【表8】
【0064】
(実施例1:WEBニュース連動)
コンテンツ提供システム100は、WEBニュースに連動させてタイポグラフィを変化させることもできる。その場合、ユーザデータベースに登録されているWEBサイトへの投稿や、WEBサイト上のコメント回数、WEBサイト自体の共有回数(リツイート回数)に応じてタイポグラフィを動的に変化させることが可能である。その際に、WEBサイトで高頻度に利用されるキーワード群があれば、そのキーワード群のみを対象として、タイポグラフィを制御することもできる。
【0065】
例えば、まず、WEBサイトの該当記事のコメント回数、リツイート回数、投稿回数の取得する。次に、ユーザデータベースよりWEBサイトのデータベース構成情報を参照をして、WEBサイトが想定しているユーザに関する情報を取得する。そして、重要キーワードの抽出(WEBサイトの記事から重要単語、事前に登録した単語を使用)する。
【0066】
次に、年齢層・性別・嗜好・閲覧頻度を判定し、重要キーワードに対するタイポグラフィー制御パラメータ出力する。そして、閲覧数の増加のチェックし、増加傾向(加速)があれば、WEBサイトの情報収集に戻る。
【0067】
(実施例2:Twitter(登録商標) でのプロフィール等により動的に表示を変化)
実施例1を応用して、Twitter(登録商標) 等のマイクロブログサービスやFacebook(登録商標)などのSNSにおける共有・リツイート回数に応じて、タイポグラフィを動的に変動させることもできる。
【0068】
まず、対象サービス上での該当記事のリツイートまたは共有回数の取得する。一方、ユーザデータベースよりWEBサイトのデータベース構成情報を取得し、重要キーワードを抽出する。年齢層・性別・嗜好・閲覧頻度を判定する。重要キーワードに対するタイポグラフィー制御パラメータを出力する。そして、閲覧数増加のチェックし、増加傾向(加速)があれば最初の情報収集に戻る。
【0069】
なお、ユーザデータベースからの情報収集の際に、リツイートしたユーザがユーザデータベースに登録されていた場合には、登録ユーザの属性情報を利用して判定処理を実施してもよい。また、重要キーワードの抽出は必ずしも必須ではなく、入力記事・コンテンツ全体を対象としてもよい。
【0070】
(実施例3:Facebook(登録商標)等を利用した例)
Facebook(登録商標)のユーザ重要度、「いいね」数、リツイート時の付随コメントのポジネガ判定で重みを加えつつ、閲覧アプリ側でのタイポグラフィ表示を動的に制御してもよい。
【0071】
これを応用して、Twitter(登録商標)等のマイクロブログサービスやFacebook(登録商標)などのユーザ情報からユーザの重要度を設定したり、「いいね」またはLIKE等の付加情報に応じて、判定処理を重み付けするいうこともできる。
【0072】
例えば、閲覧頻度を用いる場合には、ユーザ重要度が大と設定されたユーザの閲覧頻度をM倍することや、閲覧頻度に加え、「いいね」またはLIKEの付加情報を閲覧頻度として扱うことなどができる。また、リツイートされた内容がポジティブまたはネガティブであるかを判定し、ポジティブ頻度・ネガティブ頻度に応じて色情報を変化させるなども可能である。
【0073】
例えば、まず、対象サービス上での該当記事のリツイート・共有回数の取得する。そして、ポジティブ・ネガティブ判定を行う。次に、ユーザデータベースよりWEBサイトのデータベース構成情報を取得し、重要キーワードを抽出する。
【0074】
次に、年齢層、性別、思考または閲覧頻度の判定を行い、ポジティブ・ネガティブまたは頻度を判定する。そして、重要キーワードに対するタイポグラフィー制御パラメータを出力する。閲覧数増加のチェックし、増加傾向(加速)があれば、最初の記事からの情報収集に戻る。
【0075】
(実施例4:ニュースアプリへの応用例)
配信ニュースのタイトルリストを、閲覧したユーザプロフィール・閲覧頻度に応じてタイポグラフィを動的に制御できる。このような処理では、必ずしも本文だけでなく、タイトル一覧などに適用することもできる。
【0076】
なお、以上の動作は、プログラムが処理を装置に実行させることにより行われる。
【0077】
[第2の実施形態]
コンテンツ提供装置は、単体でユーザとのインタラクションを行うものであってもよい。その場合、コンテンツ提供装置は、コンテンツ配信部117に代えて、コンテンツ表示部を備え、コンテンツ表示部がユーザにコンテンツを表示することができる。
【0078】
コンテンツ表示部の前段までの構成は、サーバ110と同様であり、コンテンツ表示部は、決定されたタイポグラフィを用いたデザインシートにより特定のコンテンツを表示する。これにより、例えば、家庭用の装置としてもコンテンツ提供装置を用いることができ、子供がコンテンツを閲覧済みなのか否かをコンテンツの表示で知ることができる。