特許第6290781号(P6290781)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6290781[(3−ヒドロキシピリジン−2−カルボニル)アミノ]アルカン酸、エステル及びアミドの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6290781
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月7日
(54)【発明の名称】[(3−ヒドロキシピリジン−2−カルボニル)アミノ]アルカン酸、エステル及びアミドの製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 405/04 20060101AFI20180226BHJP
   C07D 213/79 20060101ALN20180226BHJP
   C07D 213/81 20060101ALN20180226BHJP
   A61K 31/4418 20060101ALN20180226BHJP
   A61P 43/00 20060101ALN20180226BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20180226BHJP
【FI】
   C07D405/04CSP
   !C07D213/79
   !C07D213/81
   !A61K31/4418
   !A61P43/00 111
   !C07B61/00 300
【請求項の数】20
【全頁数】48
(21)【出願番号】特願2014-514536(P2014-514536)
(86)(22)【出願日】2012年6月5日
(65)【公表番号】特表2014-522409(P2014-522409A)
(43)【公表日】2014年9月4日
(86)【国際出願番号】US2012040833
(87)【国際公開番号】WO2012170377
(87)【国際公開日】20121213
【審査請求日】2015年5月22日
(31)【優先権主張番号】61/493,536
(32)【優先日】2011年6月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513297117
【氏名又は名称】アケビア セラピューティクス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】AKEBIA THERAPEUTICS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100097456
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 徹
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー エム.ランシエル
(72)【発明者】
【氏名】ボリス ゴリン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン オウデネス
(72)【発明者】
【氏名】クレイグ エドワード ディクソン
(72)【発明者】
【氏名】アラン クイグボ ル
(72)【発明者】
【氏名】ジェームス デンスモア コップ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン マイケル ジャヌスズ
【審査官】 阿久津 江梨子
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第03655679(US,A)
【文献】 国際公開第2010/113942(WO,A1)
【文献】 特表2009−541486(JP,A)
【文献】 特表2014−522410(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 213/79
C07D 213/81
A61K 31/4418
A61P 43/00
C07B 61/00
CAplus/REGISTRY(STN)
CASREACT(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式を有する化合物:
【化1】
(式中、Aは:
i)C6若しくはC10アリール;又は
ii)C1-C9ヘテロアリール:から選択された環であり;
2つのR10単位が一緒に、置換又は非置換のC2-C8複素環を形成し、ここで該複素環は、酸素(O)、窒素(N)、又は硫黄(S)から独立して選択されたヘテロ原子を1個以上含む)。
【請求項2】
前記2つのR10単位が一緒に:
【化2】
から選択された式を有するA環を形成する、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
下記式を有する化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩を調製する方法であって:
【化3】
(式中、R1は:
i)置換若しくは非置換のC6若しくはC10アリール;又は
ii)置換若しくは非置換のC1-C9ヘテロアリール:から選択され;
Lは、下記式を有する連結単位であり:
-(CR7aR7b)n-
R7a及びR7bは各々独立して:
i)水素;又は
ii)C1-C6直鎖、C3-C6分岐鎖、若しくはC3-C6環式アルキル:であり;
R8は、水素、メチル、又はエチルから選択され;並びに
添え字nは、1〜4の整数である。);
A)下記式を有するボロン酸又はエステル:
【化4】
(式中、Yは、OR20であり、R20は、水素、又はC1-C6直鎖、C3-C6分岐鎖、若しくはC3-C6環式アルキルであるか、或いは2つのOR20単位は一緒に、5-員〜7-員のC3-C10環式エステルを形成することができる。)を、下記式を有する3,5-ジハロ-2-シアノピリジン:
【化5】
(各Zは独立して、クロロ又はブロモである。)と、触媒の存在下で反応させ、下記式を有する5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-ハロ-2-シアノピリジン:
【化6】
を形成する工程;
B)工程(A)において形成された5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-ハロ-2-シアノピリジンを、下記式を有するアルコキシド陰イオン:
【化7】
(式中、R2は、C1-C12直鎖アルキル又はC3-C12分岐鎖アルキルである。)と反応させ、下記式を有する5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-アルコキシ-2-シアノピリジン:
【化8】
を形成する工程;
C)工程(B)において形成された5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-アルコキシ-2-シアノピリジンを、酸と反応させ、下記式を有する5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-ヒドロキシ-2-カルボキシピリジン:
【化9】
を形成する工程;並びに、
D)工程(C)において形成された5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-ヒドロキシ-2-カルボキシピリジンを、下記式を有するアミノ酸:
【化10】
と反応させる工程:を含む、前記方法。
【請求項4】
前記工程(A)のボロン酸が、置換又は非置換のフェニルボロン酸である、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記工程(A)のボロン酸が:
i)C1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、又はC3-C12環式アルキル、アルケニル、及びアルキニル;
ii)C6又はC10アリール;
iii)C1-C9複素環;
iv)C1-C9ヘテロアリール環;
v) -(CR102aR102b)aOR101
vi) -(CR102aR102b)aC(O)R101
vii) -(CR102aR102b)aC(O)OR101
viii) -(CR102aR102b)aC(O)N(R101)2
ix) -(CR102aR102b)aN(R101)C(O)R101
x) -(CR102aR102b)aN(R101)C(O)2R101
xi) -(CR102aR102b)aN(R101)2
xii)ハロゲン;
xiii) -(CR102aR102b)aNO2
xiv) -(CHj’Xk’)aCHjXk;(式中、Xはハロゲンであり、添え字jは、0〜2の整数であり、j+k=3であり;添え字j’は、0〜2の整数であり、j’+k’=2である。);
xv) -(CR102aR102b)aSR101
xvi) -(CR102aR102b)aSO2R101;並びに
xvii) -(CR102aR102b)aSO3R101
(式中、各R101は独立して、水素、置換若しくは非置換のC1-C6直鎖、C3-C6分岐鎖、若しくはC3-C6環式アルキル、フェニル、ベンジル、複素環式、又はヘテロアリールであるか;或いは、2つのR101単位は一緒に、3〜7個の原子を含む環を形成することができ;R102a及びR102bは各々独立して、水素、又はC1-C4直鎖若しくはC3-C4分岐鎖アルキルであり;添え字「a」は、0〜4である。):
から独立して選択された1つ以上の単位により置換されたフェニルボロン酸である、請求項3又は4のいずれか記載の方法。
【請求項6】
前記工程(A)におけるボロン酸が:
i)C1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、若しくはC3-C12環式アルキル;
ii)C1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、若しくはC3-C12環式アルコキシ;又は
iii)ハロゲン:
から独立して選択された1つ以上の単位により置換される、請求項3〜5のいずれか記載の方法。
【請求項7】
前記工程(A)におけるボロン酸が、2-フルオロフェニルボロン酸、3-フルオロフェニルボロン酸、4-フルオロフェニルボロン酸、2-クロロフェニルボロン酸、3-クロロフェニルボロン酸、4-クロロフェニルボロン酸、2-メチルフェニルボロン酸、3-メチルフェニルボロン酸、4-メチルフェニルボロン酸、2-メトキシフェニルボロン酸、3-メトキシフェニル-ボロン酸、4-メトキシフェニルボロン酸、2-シアノフェニルボロン酸、3-シアノフェニルボロン酸、4-シアノフェニルボロン酸、2-ニトロフェニルボロン酸、3-ニトロフェニルボロン酸、4-ニトロフェニルボロン酸、2-トリフルオロメチルフェニルボロン酸、3-トリフルオロメチルフェニルボロン酸、4-トリフルオロメチルフェニルボロン酸、2-カルバモイルフェニルボロン酸、3-カルバモイルフェニルボロン酸、4-カルバモイルフェニル-ボロン酸、2-(ピロリジン-1-カルボニル)フェニルボロン酸、3-(ピロリジン-1-カルボニル)フェニルボロン酸、4-(ピロリジン-1-カルボニル)フェニルボロン酸、2-(シクロプロパンカルボニルアミノ)フェニルボロン酸、3-(シクロプロパンカルボニル-アミノ)フェニルボロン酸、及び4-(シクロプロパンカルボニルアミノ)フェニルボロン酸から選択される、請求項3〜6のいずれか記載の方法。
【請求項8】
前記工程(A)における触媒が、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロ-パラジウム(II)である、請求項3〜7のいずれか記載の方法。
【請求項9】
前記工程(B)におけるアルコキシドが、メトキシドである、請求項3〜8のいずれか記載の方法。
【請求項10】
前記工程(D)のアミノ酸が、グリシン、アラニン、イソロイシン、ロイシン、バリン、2-アミノ-2-メチル-プロパン酸、3-アミノブタン酸、3-アミノ-3-メチルブタン酸、3-アミノ-2-メチルブタン酸、及び4-アミノブタン酸から選択される、請求項3〜9のいずれか記載の方法。
【請求項11】
下記式を有する化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩を調製する方法であって:
【化11】
(式中、Aは:
i)置換若しくは非置換のC6若しくはC10アリール;又は
ii)置換若しくは非置換のC1-C9ヘテロアリール:から選択された環であり;
R10は、水素に関して1つ以上の独立して選択された任意に存在する置換を表し;
Xは:
i) -OH;
ii) -OR3
iii) -NR4R5;及び
iv) -OM1:から選択され;
R3は、C1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、若しくはC3-C12環式アルキル;C2-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、若しくはC3-C12環式アルケニル;又は、C2-C12直鎖、C3-C12分岐鎖若しくはC3-C12環式アルキニル、又はベンジル:であり;
R4及びR5は各々独立して、水素、C1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、若しくはC3-C12環式アルキル;C2-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、若しくはC3-C12環式アルケニル;又は、C2-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、若しくはC3-C12環式アルキニル;ベンジル:であるか;或いは、R4及びR5は窒素原子と一緒に、3〜10員環を形成することができ、ここで該環は任意に、酸素(O)、窒素(N)、又は硫黄(S)から選択されたヘテロ原子を1個以上含むことができ;
M1は、医薬として許容し得る陽イオンであり;
R7a及びR7bは各々独立して:
i)水素;又は
ii)C1-C6直鎖、C3-C6分岐鎖、若しくはC3-C6環式アルキル:であり;
R8は、水素、メチル、又はエチルから選択され;並びに
添え字nは、1〜4の整数である。);
A)下記式を有するボロン酸又はエステル:
【化12】
(式中、Yは、OR20であり、R20は、水素、又はC1-C6直鎖、C3-C6分岐鎖、若しくはC3-C6環式アルキルであるか、或いは2つのOR20単位は一緒に、5-員〜7-員のC3-C10環式エステルを形成することができる。)を、下記式を有する3,5-ジハロ-2-シアノピリジン:
【化13】
(各Zは独立して、クロロ又はブロモである。)と、触媒の存在下で反応させ、下記式を有する5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-ハロ-2-シアノピリジン:
【化14】
を形成する工程;
B)工程(A)において形成された5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-ハロ-2-シアノピリジンを、下記式を有するアルコキシド陰イオン:
【化15】
(式中、R2は、C1-C12直鎖アルキル又はC3-C12分岐鎖アルキルである。)と反応させ、下記式を有する5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-アルコキシ-2-シアノピリジン:
【化16】
を形成する工程;
C)工程(B)において形成された5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-アルコキシ-2-シアノピリジンを、酸と反応させ、下記式を有する5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-ヒドロキシ-2-カルボキシピリジン:
【化17】
を形成する工程;並びに、
D)工程(C)において形成された5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-ヒドロキシ-2-カルボキシピリジンを、下記式を有する化合物:
【化18】
と反応させる工程:を含む、前記方法。
【請求項12】
前記工程(A)のボロン酸が、置換又は非置換のフェニルボロン酸である、請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記工程(A)におけるボロン酸が、フェニルボロン酸であり、ここでR10が:
i)C1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、又はC3-C12環式アルキル、アルケニル、及びアルキニル;
ii)C6又はC10アリール;
iii)C1-C9複素環;
iv)C1-C9ヘテロアリール環;
v) -(CR102aR102b)aOR101
vi) -(CR102aR102b)aC(O)R101
vii) -(CR102aR102b)aC(O)OR101
viii) -(CR102aR102b)aC(O)N(R101)2
ix) -(CR102aR102b)aN(R101)C(O)R101
x) -(CR102aR102b)aN(R101)C(O)2R101
xi) -(CR102aR102b)aN(R101)2
xii)ハロゲン;
xiii) -(CR102aR102b)aNO2
xiv) -(CHj’Xk’)aCHjXk;(式中、Xはハロゲンであり、添え字jは、0〜2の整数であり、j+k=3であり;添え字j’は、0〜2の整数であり、j’+k’=2である。);
xv) -(CR102aR102b)aSR101
xvi) -(CR102aR102b)aSO2R101;並びに
xvii) -(CR102aR102b)aSO3R101
(式中、各R101は独立して、水素、置換若しくは非置換のC1-C6直鎖、C3-C6分岐鎖、若しくはC3-C6環式アルキル、フェニル、ベンジル、複素環、又はヘテロアリールであるか;或いは、2つのR101単位は一緒に、3〜7個の原子を含む環を形成することができ;R102a及びR102bは各々独立して、水素、又はC1-C4直鎖若しくはC3-C4分岐鎖アルキルであり;添え字「a」は、0〜4である。):
から独立して選択された水素に関する1つ以上の置換を表す、請求項11又は12のいずれか記載の方法。
【請求項14】
前記R10が:
i)C1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、若しくはC3-C12環式アルキル;
ii)C1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、若しくはC3-C12環式アルコキシ;又は
iii)ハロゲン:
から独立して選択された1つ以上の単位である、請求項11〜13のいずれか記載の方法。
【請求項15】
前記工程(A)におけるボロン酸が、2-フルオロフェニルボロン酸、3-フルオロフェニルボロン酸、4-フルオロフェニルボロン酸、2-クロロフェニルボロン酸、3-クロロフェニルボロン酸、4-クロロフェニルボロン酸、2-メチルフェニルボロン酸、3-メチルフェニルボロン酸、4-メチルフェニルボロン酸、2-メトキシフェニルボロン酸、3-メトキシフェニル-ボロン酸、4-メトキシフェニルボロン酸、2-シアノフェニルボロン酸、3-シアノフェニルボロン酸、4-シアノフェニルボロン酸、2-ニトロフェニルボロン酸、3-ニトロフェニルボロン酸、4-ニトロフェニルボロン酸、2-トリフルオロメチルフェニルボロン酸、3-トリフルオロメチルフェニルボロン酸、4-トリフルオロメチルフェニルボロン酸、2-カルバモイルフェニルボロン酸、3-カルバモイルフェニルボロン酸、4-カルバモイルフェニルボロン酸、2-(ピロリジン-1-カルボニル)フェニルボロン酸、3-(ピロリジン-1-カルボニル)フェニルボロン酸、4-(ピロリジン-1-カルボニル)フェニルボロン酸、2-(シクロプロパンカルボニルアミノ)フェニルボロン酸、3-(シクロプロパンカルボニルアミノ)フェニルボロン酸、及び4-(シクロプロパンカルボニルアミノ)フェニルボロン酸から選択される、請求項11〜14のいずれか記載の方法。
【請求項16】
前記工程(A)における触媒が、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロ-パラジウム(II)である、請求項11〜15のいずれか記載の方法。
【請求項17】
前記工程(D)の化合物が、グリシン、アラニン、イソロイシン、ロイシン、バリン、2-アミノ-2-メチル-プロパン酸、3-アミノブタン酸、3-アミノ-3-メチルブタン酸、3-アミノ-2-メチルブタン酸、及び4-アミノブタン酸から選択される、請求項11〜16のいずれか記載の方法。
【請求項18】
前記工程(D)において形成された化合物を加水分解し、Xが-OHである化合物を形成する工程を更に含む、Xが、-OR3又は-NR4R5である、請求項11〜16のいずれか記載の方法。
【請求項19】
前記加水分解が、酸触媒の存在下で実行される、請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記加水分解が、塩基触媒の存在下で実行される、請求項18記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権)
本出願は、2011年6月6日に出願された、米国特許仮出願第61/493,536号の優先権を主張するものであり、その出願の全体は引用により本明細書中に組み込まれている。
【発明の概要】
【0002】
(分野)
[(3-ヒドロキシピリジン-2-カルボニル)アミノ]-アルカン酸、誘導体、とりわけ5-アリール置換された及び5-ヘテロアリール置換された[(3-ヒドロキシピリジン-2-カルボニル]
アミノ}酢酸の調製方法を、開示している。更に[(3-ヒドロキシピリジン-2-カルボニル)- アミノ]酢酸のプロドラッグ、例えば、[(3-ヒドロキシピリジン-2-カルボニル]アミノ}酢酸エステル及び{[3-ヒドロキシピリジン-2-カルボニル]アミノ}酢酸アミドの製造方法を、開示している。これらの開示された化合物は、プロリルヒドロキシラーゼ阻害剤として、又はプロリルヒドロキシラーゼ阻害が望ましい状態の治療のために、有用である。
【図面の簡単な説明】
【0003】
(図面の簡単な説明)
図1図1は、開示されたプロリルヒドロキシラーゼ阻害剤を調製する一実施態様の概略を描いている。
図2図2は、開示されたプロリルヒドロキシラーゼ阻害剤エステルプロドラッグを調製する一実施態様の概略を描いている。
図3図3は、開示されたプロリルヒドロキシラーゼ阻害剤アミドプロドラッグを調製する一実施態様の概略を描いている。
【発明を実施するための形態】
【0004】
(詳細な開示)
本明細書に記載の物質、化合物、組成物、製品及び方法は、開示された主題の特定の態様の以下の詳細な説明及び本明細書に含まれる実施例を参照することによって、より容易に理解することができる。
【0005】
本発明の物質、化合物、組成物、製品、装置及び方法を開示し、記載する前に、以下に記載の態様は特定の合成法又は特定の試薬に限定されず、従って当然のことながら変わり得ることを理解されたい。本明細書で使用する用語法は、特定の態様のみを説明する目的のものであり、限定することを意図しないことも理解されたい。
【0006】
また、本明細書を通して様々な刊行物を参照している。これらの刊行物の開示の全体は、開示された事物が関連する技術分野の状況をより完全に説明するために、本出願へ引用により組み込まれている。開示された参考文献はまた、その参考文献に依存する文章において考察されるものに含まれる物質に関して、個々にかつ具体的に、引用により本明細書中に組み込まれている。
【0007】
(一般的定義)
本明細書において及び以下の特許請求の範囲において、いくつかの用語に言及するが、それらは以下の意味を有すると定義される:
本明細書における全ての百分率、比及び割合は、別に指定しない限りは、重量によるものである。全ての温度は、別に指定しない限りは、摂氏(℃)である。
【0008】
「医薬として許容し得る」とは、生物学的に望ましい、又はその他の点でも望ましい物質を意味し、すなわち該物質は、関連する活性化合物と共に、臨床的に許容されない生物学的作用を引き起こすことなく、又は該化合物を含有する医薬組成物の他の成分のどれとも有害な方式で相互反応することなく、個体に投与することができる。
【0009】
成分の重量%は、反対を具体的に言及しない限りは、該成分が含まれる製剤又は組成物の総重量を基にしている。
一般に本明細書において使用される「混合」又は「配合」は、2種以上の異なる成分の物理的組合せを意味する。
【0010】
本明細書の説明及び特許請求の範囲を通して、単語「含む(comprise)」及びこの単語の他の形、例えば「含んでいる(comprising)」及び「含有する(comprises)」は、限定することなく含むことを意味し、且つ例えば他の添加剤、成分、整数又は工程を排除することを意図するものではない。
【0011】
説明及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、状況によって別段明示されない限り、複数の指示対象を含む。従って、例えば「[(3-ヒドロキシピリジン-2-カルボニル)アミノ]アルカン酸」の言及は、2種以上のそのような[(3-ヒドロキシピリジン-2-カルボニル)アミノ]アルカン酸の混合物を含み、「該化合物」の言及は、光学異性体の混合物(ラセミ混合物)などを含み得る、2つ以上のそのような化合物の混合物などを含む。
【0012】
「任意の」又は「任意に」とは、その後に記載される事象又は状況が生じても生じなくてもよく、事象又は状況が生じる場合、及びそれが生じない場合をその記載が含むことを意味する。
【0013】
範囲は、本明細書では「約」ある特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値までと表すことができる。そのような範囲が表される場合、別の態様は、ある特定の値から、及び/又は他の特定の値までを含む。同様に、先行する「約」の使用によって値が近似として表される場合、特定の値は、別の態様を形成することが理解されよう。更に、範囲のそれぞれの端点は、他の端点に関連して重要であること、及び他の端点とは独立して重要であることの両方を意味することが理解されよう。また、本明細書では多くの値が開示されており、各値は、その値自体に加えて「約」その特定の値としても本明細書に開示されることを理解されたい。例えば、値「10」が開示されている場合、「約10」も開示されている。また、ある値が開示される場合、当業者によって適切に理解される通り、その値「以下」、「その値以上」、及び値の間の可能な範囲も開示されることを理解されたい。例えば、値「10」が開示されている場合、「10以下」に加え「10以上」も開示されている。本出願を通して、データは多くの異なるフォーマットで提供され、このデータは、そのデータ点の任意の組合せに関して、端点及び起始点及び範囲を表すことも理解されたい。例えば、特定のデータ点「10」及び特定のデータ点「15」が開示されている場合、10及び15を超える、それ以上、それ未満、それ以下及びそれに等しい点に加え、10と15の間が開示されると見なされることを理解されたい。また、2つの特定の単位間の各単位も開示されることを理解されたい。例えば10及び15が開示されている場合、11、12、13、及び14も開示されている。
【0014】
以下の化学的序列は、本明細書を通して、本開示の範囲を記載し、且つ可能にし、本開示の化合物を含む単位を具体的に指摘し、且つ明確に特許請求するために使用されるが、別段具体的に定義されない限り、本明細書で使用される用語は、当業者の使用する用語と同じである。用語「ヒドロカルビル」は、任意の炭素原子系単位(有機分子)を表し、該単位は、塩、とりわけカルボン酸塩、第四級アンモニア塩を含む無機原子を含む1以上の有機官能基を任意に含む。広範な意味の用語「ヒドロカルビル」には、「非環式ヒドロカルビル」及び「環式ヒドロカルビル」といった種類が含まれ、これらの用語は、ヒドロカルビル単位を、環式及び非環式の種類に分類するために使用される。
【0015】
以下の定義に関する場合、「環式ヒドロカルビル」単位は、環(すなわち、炭素環及びアリール環)中に炭素原子だけを含むことができ、又はこれらの単位は、環(すなわち、複素環及びヘテロアリール環)中に1個以上のヘテロ原子を含むことができる。「炭素環式」環に関して、環中の炭素原子の最小数は、炭素原子3個である;シクロプロピルである。「アリール」環に関して、環中の炭素原子の最小数は、炭素原子6個である;フェニルである。「複素」環に関して、環中の炭素原子の最小数は、炭素原子1個である;ジアジリニル、C1複素環である。エチレンオキシドは2個の炭素原子を含み、C2複素環である。「ヘテロアリール」環に関して、環中の炭素原子の最小数は、炭素原子1個である;1,2,3,4-テトラゾリル、C1ヘテロアリール環である。用語「ヘテロ環」及び「複素環」はまた、「ヘテロアリール環」を含むことができる。以下は、本明細書で使用される用語「非環式ヒドロカルビル」及び「環式ヒドロカルビル」に包含される単位の非限定的な説明である。
【0016】
A.置換及び非置換の非環式ヒドロカルビル:
本開示の目的に関して、用語「置換及び非置換の非環式ヒドロカルビル」は、以下の単位の3つの分類を包含している:
1)直鎖又は分枝鎖アルキル(その非限定的な例には、メチル(C1)、エチル(C2)、n-プロピル(C3)、イソ-プロピル(C3)、n-ブチル(C4)、sec-ブチル(C4)、イソ-ブチル(C4)、tert-ブチル(C4)などが含まれる);置換された直鎖又は分枝鎖アルキル(その非限定的な例には、ヒドロキシメチル(C1)、クロロメチル(C1)、トリフルオロメチル(C1)、アミノメチル(C1)、1-クロロエチル(C2)、2-ヒドロキシエチル(C2)、1,2-ジフルオロエチル(C2)、3-カルボキシプロピル(C3)などが含まれる)。
【0017】
2)直鎖又は分枝鎖アルケニル(その非限定的な例には、エテニル(C2)、3-プロペニル(C3)、1-プロペニル(2-メチルエテニルとも)(C3)、イソプロペニル(2-メチルエテン-2-イルとも)(C3)、ブテン-4-イル(C4)などが含まれる);置換された直鎖又は分枝鎖アルケニル(その非限定的な例には、2-クロロエテニル(2-クロロビニルとも)(C2)、4-ヒドロキシブテン-1-イル(C4)、7-ヒドロキシ-7-メチルオクタ-4-エン-2-イル(C9)、7-ヒドロキシ-7-メチルオクタ-3,5-ジエン-2-イル(C9)などが含まれる)。
【0018】
3)直鎖又は分枝鎖アルキニル(その非限定的な例には、エチニル(C2)、プロパ-2-イニル(プロパルギルとも)(C3)、プロピン-1-イル(C3)、及び2-メチル-ヘキサ-4-イン-1-イル(C7)が含まれる);置換された直鎖又は分枝鎖アルキニル(その非限定的な例には、5-ヒドロキシ-5-メチルヘキサ-3-イニル(C7)、6-ヒドロキシ-6-メチルヘプタ-3-イン-2-イル(C8)、5-ヒドロキシ-5-エチルヘプタ-3-イニル(C9)などが含まれる)。
【0019】
B.置換及び非置換の環式ヒドロカルビル:
本開示の目的に関して、用語「置換及び非置換の環式ヒドロカルビル」は、以下の単位の5つの分類を包含している:
1)用語「炭素環式」は、「3〜20個の炭素原子、一実施態様において3〜10個の炭素原子、別の実施態様において3〜7個の炭素原子、また更なる実施態様において5若しくは6個の炭素原子を含む環を包含し、ここで該環を構成する原子は炭素原子に限定され、さらに各環は、1個以上の水素原子を置き換えることが可能である1以上の部分で独立に置換され得る」ものとして、本明細書では定義される。以下は、「置換及び非置換の炭素環」の非限定的な例であり、これらは以下の単位の分類を包含している:
i)単一の置換又は非置換の炭化水素環を有する炭素環(その非限定的な例には、シクロプロピル(C3)、2-メチル-シクロプロピル(C3)、シクロプロペニル(C3)、シクロブチル(C4)、2,3-ジヒドロキシシクロブチル(C4)、シクロブテニル(C4)、シクロペンチル(C5)、シクロペンテニル(C5)、シクロペンタジエニル(C5)、シクロヘキシル(C6)、シクロヘキセニル(C6)、シクロヘプチル(C7)、シクロオクタニル(C8)、2,5-ジメチルシクロペンチル(C5)、3,5-ジクロロシクロヘキシル(C6)、4-ヒドロキシシクロヘキシル(C6)、及び3,3,5-トリメチルシクロヘキサ-1-イル(C6)が含まれる)。
ii)2つ以上の置換又は非置換の縮合炭化水素環を有する炭素環(その非限定的な例には、オクタヒドロペンタレニル(C8)、オクタヒドロ-1H-インデニル(C9)、3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-3H-インデン-4-イル(C9)、デカヒドロアズレニル(C10)が含まれる)。
iii)置換又は非置換の二環式炭化水素環である炭素環(その非限定的な例には、ビシクロ-[2.1.1]ヘキサニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、1,3-ジメチル[2.2.1]ヘプタン-2-イル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、及びビシクロ[3.3.3]ウンデカニルが含まれる)。
【0020】
2)用語「アリール」は、「少なくとも1つのフェニル又はナフチル環を包含する単位であり、ここでそのフェニル又はナフチル環に縮合しているヘテロアリール環又は複素環は存在せず、且つ更に各環は、1個以上の水素原子を置き換えることが可能である1以上の部分で独立に置換され得る」ものとして本明細書では定義される。以下は、「置換及び非置換のアリール環」の非限定的な例であり、これらは以下の単位の分類を包含している:
i)C6又はC10置換又は非置換のアリール環;置換又は非置換いずれかのフェニル及びナフチル環(その非限定的な例には、フェニル(C6)、ナフチレン-1-イル(C10)、ナフチレン-2-イル(C10)、4-フルオロフェニル(C6)、2-ヒドロキシフェニル(C6)、3-メチルフェニル(C6)、2-アミノ-4-フルオロフェニル(C6)、2-(N,N-ジエチルアミノ)フェニル(C6)、2-シアノフェニル(C6)、2,6-ジ-tert-ブチルフェニル(C6)、3-メトキシフェニル(C6)、8-ヒドロキシナフチレン-2-イル(C10)、4,5-ジメトキシナフチレン-1-イル(C10)、及び6-シアノ-ナフチレン-1-イル(C10)が含まれる)。
ii)1つ又は2つの飽和環と縮合してC8-C20環系を形成するC6又はC10アリール環(その非限定的な例には、ビシクロ[4.2.0]オクタ-1,3,5-トリエニル(C8)、及びインダニル(C9)が含まれる)。
【0021】
3)用語「複素環式」及び/又は「複素環」は、「3〜20個の原子を有する1以上の環を含む単位であり、ここで少なくとも1つの環中の少なくとも1個の原子が、窒素(N)、酸素(O)、若しくは硫黄(S)、又はN、O及びSの混合物から選択されるヘテロ原子であり、且つ更にヘテロ原子を含む環が芳香環でもない」ものとして本明細書では定義される。以下は、「置換及び非置換の複素環」の非限定的な例であり、これらは以下の単位の分類を包含している:
i)1個以上のヘテロ原子を含む単一の環を有する複素環式単位(その非限定的な例には、ジアジリニル(C1)、アジリジニル(C2)、ウラゾリル(urazolyl)(C2)、アゼチジニル(C3)、ピラゾリジニル(C3)、イミダゾリジニル(C3)、オキサゾリジニル(C3)、イソオキサゾリニル(C3)、チアゾリジニル(C3)、イソチアゾリニル(C3)、オキサチアゾリジノニル(C3)、オキサゾリジノニル(C3)、ヒダントイニル(C3)、テトラヒドロフラニル(C4)、ピロリジニル(C4)、モルホリニル(C4)、ピペラジニル(C4)、ピペリジニル(C4)、ジヒドロピラニル(C5)、テトラヒドロピラニル(C5)、ピペリジン-2-オニル(バレロラクタム)(C5)、2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-アゼピニル(C6)、2,3-ジヒドロ-1H-インドール(C8)、及び1,2,3,4-テトラヒドロキノリン(C9)が含まれる)。
ii)1つが複素環である2つ以上の環を有する複素環式単位(その非限定的な例には、ヘキサヒドロ-1H-ピロリジニル(C7)、3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾリル(C7)、3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-インドリル(C8)、1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル(C9)、及びデカヒドロ-1H-シクロオクタ[b]ピロリル(C10)が含まれる)。
【0022】
4)用語「ヘテロアリール」は、「5〜20個の原子を含む1つ以上の環を包含し、ここで少なくとも1つの環の少なくとも1個の原子が、窒素(N)、酸素(O)、若しくは硫黄(S)、又はN、O及びSの混合物から選択されるヘテロ原子であり、さらにヘテロ原子を含む環の少なくとも1つが芳香環である」ものとして本明細書では定義される。ヘテロアリール環は、1〜19個の炭素原子を含むことができ、別の実施態様においてヘテロアリール環は、1〜9個の炭素原子を含むことができる。以下は、「置換及び非置換の複素環」の非限定的な例であり、これらは以下の単位の分類を包含している:
i)単一の環を含有するヘテロアリール環(その非限定的な例には、1,2,3,4-テトラゾリル(C1)、[1,2,3]トリアゾリル(C2)、[1,2,4]トリアゾリル(C2)、トリアジニル(C3)、チアゾリル(C3)、1H-イミダゾリル(C3)、オキサゾリル(C3)、イソオキサゾリル(C3)、イソチアゾリル(C3)、フラニル(C4)、チオフェニル(C4)、ピリミジニル(C4)、2-フェニルピリミジニル(C4)、ピリジニル(C5)、3-メチルピリジニル(C5)、及び4-ジメチルアミノピリジニル(C5)が含まれる)。
ii)1つがヘテロアリール環である2つ以上の縮合環を有するヘテロアリール環(その非限定的な例には、7H-プリニル(C5)、9H-プリニル(C5)、6-アミノ-9H-プリニル(C5)、5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジニル(C6)、7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジニル(C6)、ピリド[2,3-d]ピリミジニル(C7)、2-フェニルベンゾ[d]チアゾリル(C7)、1H-インドリル(C8)、4,5,6,7-テトラヒドロ-1-H-インドリル(C8)、キノキサリニル(C8)、5-メチルキノキサリニル(C8)、キナゾリニル(C8)、キノリニル(C9)、8-ヒドロキシ-キノリニル(C9)、及びイソキノリニル(C9)が含まれる)。
【0023】
5)C1-C6アルキレン単位によってその分子の別の部分、単位又はコアに連結している、C1-C6テザー化環式ヒドロカルビル単位(炭素環式単位、C6若しくはC10アリール単位、複素環式単位又はヘテロアリール単位のいずれか)。テザー化環式ヒドロカルビル単位の非限定的な例には、下記式を有するベンジルC1-(C6):
【化1】
が含まれ、式中、Raは任意に、水素に関する1以上の独立に選択された置換である。更なる例には、他のアリール単位、とりわけ(2-ヒドロキシフェニル)ヘキシルC6-(C6);ナフタレン-2-イルメチルC1-(C10)、4-フルオロベンジルC1-(C6)、2-(3-ヒドロキシフェニル)エチルC2-(C6)に加え、置換及び非置換のC3-C10アルキレン炭素環式単位、例えば、シクロプロピルメチルC1-(C3)、シクロペンチルエチルC2-(C5)、シクロヘキシルメチルC1-(C6)が含まれる;この分類には、置換及び非置換のC1-C10アルキレン-ヘテロアリール単位、例えば、下記式を有する2-ピコリルC1-(C6)単位:
【化2】
が含まれ、式中、Raは、先に定義したものと同じである。加えて、C1-C12テザー化環式ヒドロカルビル単位には、C1-C10アルキレン複素環式単位及びアルキレン−ヘテロアリール単位が含まれ、その非限定的な例には、アジリジニルメチルC1-(C2)及びオキサゾール-2-イルメチルC1-(C3)が含まれる。
【0024】
本開示の目的に関して、炭素環はC3〜C20であり;アリール環はC6又はC10であり;複素環はC1〜C9であり;及び、ヘテロアリール環はC1〜C9である。
【0025】
本開示の目的に関して、本開示の定義に一貫性をもたらすために、単一のヘテロ原子を含む縮合環単位に加え、スピロ環、二環などを、ヘテロ原子を含有する環に相当する環式ファミリーによって包含されるものとして特徴付け、また本明細書ではそのように呼ぶが、当業者は代替の特徴付けを有することができる。例えば、下記式を有する1,2,3,4-テトラヒドロキノリン:
【化3】
は、本開示の目的では複素環式単位と定義される。下記式を有する6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタピリミジン:
【化4】
は、本開示の目的ではヘテロアリール単位と定義される。縮合環単位が、非芳香環(複素環)及びアリール環(ヘテロアリール環)の両方にヘテロ原子を含む場合、本発明を説明する目的で環が本明細書において割り当てられている分類の型は、主にアリール環によって占められ、アリール環によって決定されることになる。例えば、下記式を有する1,2,3,4-テトラヒドロ-[1,8]ナフトピリジン:
【化5】
は、本開示の目的ではヘテロアリール単位と定義される。
【0026】
用語「置換されている」は、本明細書を通して使用される。用語「置換されている」は、「置換されている単位又は部分が、本明細書で以下に定義された1又は複数の置換基によって置き換えられる1個以上の水素原子を有する、非環式又は環式いずれかのヒドロカルビル単位又は部分である」として本明細書において説明される単位に適用される。単位は、それが水素原子を置換している場合、ヒドロカルビル部分の1個の水素原子、2個の水素原子又は3個の水素原子を同時に置き換えることが可能である。加えて、これらの置換基は、2個の隣接する炭素上の2個の水素原子を置き換えて、該置換基、新しい部分又は単位を形成することができる。例えば、単一の水素原子の置き換えを必要とする置換された単位には、ハロゲン、ヒドロキシルなどが含まれる。2個の水素原子の置き換えには、カルボニル、オキシイミノなどが含まれる。隣接する炭素原子からの2個の水素原子の置き換えには、エポキシなどが含まれる。3個の水素の置き換えには、シアノなどが含まれる。置換されているという用語は、ヒドロカルビル部分、とりわけ芳香環、アルキル鎖が、置換基によって置き換えられる水素原子を1個以上有することができることを示すために、本明細書を通して使用される。ある部分が「置換されている」と記載される場合、任意の数の水素原子が置き換えられてよい。例えば、4-ヒドロキシフェニルは、「置換芳香族炭素環(アリール環)」であり、(N,N-ジメチル-5-アミノ)オクタニルは、「置換C8直鎖アルキル単位」であり、3-グアニジノプロピルは、「置換C3直鎖アルキル単位」であり、及び2-カルボキシピリジニルは、「置換ヘテロアリール単位」である。
【0027】
以下は、炭素環式、アリール、複素環式又はヘテロアリール単位上の水素原子を置換することができる単位の非限定的な例である:
i)置換又は非置換のC1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、又はC3-C12環式アルキル、アルケニル、及びアルキニル;メチル(C1)、エチル(C2)、エテニル(C2)、エチニル(C2)、n-プロピル(C3)、イソ-プロピル(C3)、シクロプロピル(C3)、3-プロペニル(C3)、1-プロペニル(2-メチルエテニルとも)(C3)、イソプロペニル(2-メチルエテン-2-イルとも)(C3)、プロパ-2-イニル(プロパルギルとも)(C3)、プロピン-1-イル(C3)、n-ブチル(C4)、sec-ブチル(C4)、イソ-ブチル(C4)、tert-ブチル(C4)、シクロブチル(C4)、ブテン-4-イル(C4)、シクロペンチル(C5)、シクロヘキシル(C6);
ii)置換又は非置換のC6又はC10アリール;例えば、フェニル、ナフチル(本明細書ではナフチレン-1-イル(C10)又はナフチレン-2-イル(C10)とも称す);
iii)置換又は非置換のC7又はC11アルキレンアリール;例えば、ベンジル、2-フェニルエチル、ナフチレン-2-イルメチル;
iv)置換又は非置換のC1-C9複素環;本明細書で以下に記載の通り;
v)置換又は非置換のC1-C9ヘテロアリール環;本明細書で以下に記載の通り;
vi) -(CR102aR102b)aOR101;例えば、-OH、-CH2OH、-OCH3、-CH2OCH3、-OCH2CH3、-CH2OCH2CH3、-OCH2CH2CH3、及び-CH2OCH2CH2CH3
vii) -(CR102aR102b)aC(O)R101;例えば、-COCH3、-CH2COCH3、-COCH2CH3、-CH2COCH2CH3、-COCH2CH2CH3、及び-CH2COCH2CH2CH3
viii) -(CR102aR102b)aC(O)OR101;例えば、-CO2CH3、-CH2CO2CH3、-CO2CH2CH3、-CH2CO2CH2CH3、-CO2CH2CH2CH3、及び-CH2CO2CH2CH2CH3
ix) -(CR102aR102b)aC(O)N(R101)2;例えば、-CONH2、-CH2CONH2、-CONHCH3、-CH2CONHCH3、-CON(CH3)2、及び-CH2CON(CH3)2
x) -(CR102aR102b)aN(R101)C(O)R101;例えば、-NHCOCH3、-CH2NHCOCH3、-NHCOCH2CH3、及び-CH2NHCOCH2CH3
xi) -(CR102aR102b)aN(R101)C(O)2R101;例えば、-NHCO2CH3、-CH2NHCO2CH3、-NHCO2CH2CH3、及び-CH2NHCO2CH2CH3
xii) -(CR102aR102b)aN(R101)2;例えば、-NH2、-CH2NH2、-NHCH3、-CH2NHCH3、-N(CH3)2、及び-CH2N(CH3)2
xiii)ハロゲン;-F、-Cl、-Br、及び-I;
xiv) -(CR102aR102b)aCN;
xv) -(CR102aR102b)aNO2
xvi) -(CHj'Xk')aCHjXk;(式中、Xはハロゲンであり、添え字jは0〜2の整数であり、j+k=3であり;添え字j'は、0〜2の整数であり、j'+k'=2である);例えば、-CH2F、-CHF2、-CH2CH2F、-CH2CHF2、-CF3、-CCl3、又は-CBr3
xvii) -(CR102aR102b)aSR101;-SH、-CH2SH、-SCH3、-CH2SCH3、-SC6H5、及び-CH2SC6H5
xviii) -(CR102aR102b)aSO2R101;例えば、-SO2H、-CH2SO2H、-SO2CH3、-CH2SO2CH3、-SO2C6H5、及び-CH2SO2C6H5;並びに
xix) -(CR102aR102b)aSO3R101;例えば、-SO3H、-CH2SO3H、-SO3CH3、-CH2SO3CH3、-SO3C6H5、及び-CH2SO3C6H5
(式中、各R101は、独立に、水素、置換若しくは非置換のC1-C6直鎖、C3-C6分枝鎖若しくはC3-C6環式アルキル、フェニル、ベンジル、複素環式又はヘテロアリールであるか;或いは、2つのR101単位は一緒に、3〜7個の原子を含む環を形成することができ;R102a及びR102bは、それぞれ独立に、水素、又はC1-C4直鎖若しくはC3-C4分枝鎖アルキルであり;添え字「a」は0〜4である。)。
【0028】
先に本明細書において定義した水素に関する置換、例えば、置換されたC1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、又はC3-C12環式アルキル、アルケニル、及びアルキニル、置換されたC6又はC10アリール、置換されたC7又はC11アルキレンアリール、置換されたC1-C9複素環、置換されたC1-C9ヘテロアリール環、並びにR101は、下記の水素に関する1以上の置換により任意に置換され得る:
i)C1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、又はC3-C12環式アルキル、アルケニル、及びアルキニル;メチル(C1)、エチル(C2)、エテニル(C2)、エチニル(C2)、n-プロピル(C3)、イソ-プロピル(C3)、シクロプロピル(C3)、3-プロペニル(C3)、1-プロペニル(2-メチルエテニルとも)(C3)、イソプロペニル(2-メチルエテン-2-イルとも)(C3)、プロパ-2-イニル(プロパルギルとも)(C3)、プロピン-1-イル(C3)、n-ブチル(C4)、sec-ブチル(C4)、イソ-ブチル(C4)、tert-ブチル(C4)、シクロブチル(C4)、ブテン-4-イル(C4)、シクロペンチル(C5)、シクロヘキシル(C6);
ii)C6又はC10アリール;例えば、フェニル、ナフチル(本明細書ではナフチレン-1-イル(C10)又はナフチレン-2-イル(C10)とも称す);
iii)C7又はC11アルキレンアリール;例えば、ベンジル、2-フェニルエチル、ナフチレン-2-イルメチル;
iv)C1-C9複素環;本明細書で以下に記載の通り;
v)C1-C9ヘテロアリール環;本明細書で以下に記載の通り;
vi) -(CR202aR202b)bOR201;例えば、-OH、-CH2OH、-OCH3、-CH2OCH3、-OCH2CH3、-CH2OCH2CH3、-OCH2CH2CH3、及び-CH2OCH2CH2CH3
vii) -(CR202aR202b)bC(O)R201;例えば、-COCH3、-CH2COCH3、-COCH2CH3、-CH2COCH2CH3、-COCH2CH2CH3、及び-CH2COCH2CH2CH3
viii) -(CR202aR202b)bC(O)OR201;例えば、-CO2CH3、-CH2CO2CH3、-CO2CH2CH3、-CH2CO2CH2CH3、-CO2CH2CH2CH3、及び-CH2CO2CH2CH2CH3
ix) -(CR202aR202b)bC(O)N(R201)2;例えば、-CONH2、-CH2CONH2、-CONHCH3、-CH2CONHCH3、-CON(CH3)2、及び-CH2CON(CH3)2
x) -(CR202aR202b)bN(R201)C(O)R201;例えば、-NHCOCH3、-CH2NHCOCH3、-NHCOCH2CH3、及び-CH2NHCOCH2CH3
xi) -(CR202aR202b)bN(R201)C(O)2R201;例えば、-NHCO2CH3、-CH2NHCO2CH3、-NHCO2CH2CH3、及び-CH2NHCO2CH2CH3
xii) -(CR202aR202b)bN(R201)2;例えば、-NH2、-CH2NH2、-NHCH3、-CH2NHCH3、-N(CH3)2、及び-CH2N(CH3)2
xiii)ハロゲン;-F、-Cl、-Br、及び-I;
xiv) -(CR202aR202b)bCN;
xv) -(CR202aR202b)bNO2
xvi) -(CHj'Xk')aCHjXk;(式中、Xはハロゲンであり、添え字jは0〜2の整数であり、j+k=3であり;添え字j'は、0〜2の整数であり、j'+k'=2である。);例えば、-CH2F、-CHF2、-CH2CH2F、-CH2CHF2、-CF3、-CCl3、又は-CBr3
xvii) -(CR202aR202b)bSR201;-SH、-CH2SH、-SCH3、-CH2SCH3、-SC6H5、及び-CH2SC6H5
xviii) -(CR202aR202b)bSO2R201;例えば、-SO2H、-CH2SO2H、-SO2CH3、-CH2SO2CH3、-SO2C6H5、及び-CH2SO2C6H5;並びに
xix) -(CR202aR202b)bSO3R201;例えば、-SO3H、-CH2SO3H、-SO3CH3、-CH2SO3CH3、-SO3C6H5、及び-CH2SO3C6H5
(式中、各R201は、独立に、水素、C1-C6直鎖、C3-C6分岐鎖、若しくはC3-C6環式アルキル、フェニル、ベンジル、複素環式、又はヘテロアリールであるか;或いは、2つのR201単位は一緒に、3〜7個の原子を含む環を形成することができ;R202a及びR202bは、それぞれ独立に、水素、又はC1-C4直鎖若しくはC3-C4分枝鎖アルキルであり;添え字「b」は0〜4である。)。
【0029】
本開示の目的に関して、用語「化合物」、「類似体」及び「物質の組成物」は、互いを同様に表し、本明細書を通して交換可能に使用される。開示された化合物には、全ての鏡像異性形態、ジアステレオマー形態、塩などが含まれる。
【0030】
本明細書に開示された化合物には、全ての塩の形態、例えば塩基性基の塩、とりわけアミンの塩、ならびに酸性基の塩、とりわけカルボン酸の塩の両方が含まれる。塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、硫酸水素塩、炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、ピルビン酸塩、乳酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩などは、プロトン化塩基性基と共に塩を形成することができる陰イオンの非限定的な例である。アンモニウム、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ビスマス、リジン、トロメタミン、メグルミンなどは、酸性基と共に塩を形成することができる陽イオンの非限定的な例である。
【0031】
開示された方法は、下記式を有する化合物:
【化6】
を調製するために使用することができ、式中、R及びR1は更に本明細書において定義される。
【0032】
下記式を有する化合物(式中、Lは本明細書に定義された連結基である。):
【化7】
は、プロリルヒドロキシラーゼ阻害(拮抗作用)を示すことがわかった。この式の化合物は、低酸素症誘導因子-2α(HIF-2a)を安定化することもわかった。下記式を有するエステル及びアミド:
【化8】
は、インビボ、インビトロ及びエクスビボにおいて、先に示された対応するカルボン酸へと、加水分解されることもわかった。従ってこれらのエステル及びアミドは、本明細書において「プロドラッグ」と称される。
【0033】
(R単位)
R単位は、下記式:
【化9】
を有し、式中、Xは:
i) -OH;
ii) -OR3
iii) -NR4R5;及び
iv) -OM1:から選択される。
【0034】
R3は、C1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、若しくはC3-C12環式アルキル;C2-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、若しくはC3-C12環式アルケニル;又は、C2-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、若しくはC3-C12環式アルキニル、又はベンジルである。
【0035】
R4及びR5は、各々独立して、水素、C1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、若しくはC3-C12環式アルキル;C2-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、若しくはC3-C12環式アルケニル;又は、C2-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、若しくはC3-C12環式アルキニル;ベンジルであるか;或いは、R4とR5は窒素原子と一緒に、3〜10員環を形成することができ、ここで環は、任意に、酸素(O)、窒素(N)、又は硫黄(S)から選択されたヘテロ原子を1個以上含むことができる。M1は、本明細書において以下に更に説明される陽イオンを表す。
【0036】
環がR4及びR5から形成され、且つ環がR4とR5が結合した窒素原子以外に環窒素を含む場合、この窒素原子は、-NR9-又は=N-の形を有することができ、ここでR9は、水素又はメチルであることができる。この実施態様の非限定的例は、下記式を有する化合物:
【化10】
である。
【0037】
一態様において、Xは、ヒドロキシル、-OHである。
更なる態様において、Xは、-OR3である。この態様の一実施態様は、R3が、C1-C6直鎖アルキル、例えば、メチル(C1)、エチル(C2)、n-プロピル(C3)、n-ブチル(C4)、n-ペンチル(C5)、及びn-ヘキシル(C6)である、X単位に関する。非限定的例としては、メチルエステル、エチルエステル、n-プロピルエステルなどが挙げられる。
【0038】
この態様の別の実施態様は、R3が、C3-C6分岐鎖アルキルである、X単位に関し、その非限定的例としては、イソ-プロピル(C3)、sec-ブチル(C4)、イソ-ブチル(C4)、tert-ブチル(C4)、1-メチルブチル(C5)、2-メチルブチル(C5)、3-メチルブチル(C5)、及び4-メチルペンチル(C6)が挙げられる。
【0039】
この態様の更なる実施態様は、R3が、C3-C6環式アルキルである、X単位に関し、例えば、シクロプロピル(C3)、シクロブチル(C4)、シクロペンチル(C5)、及びシクロヘキシル(C6)である。
【0040】
別の態様において、Xは、-NR4R5である。この態様の一実施態様は、R4及びR5が両方共水素である、X単位;-NH2に関する。
この態様の更なる実施態様は、R4及びR5が、水素、C1-C4直鎖アルキル、C3-C4分岐鎖アルキル、又はC3-C4環式アルキル、例えば、メチル(C1)、エチル(C2)、n-プロピル(C3)、イソ-プロピル(C3)、n-ブチル(C4)、sec-ブチル(C4)、イソ-ブチル(C4)、及びtert-ブチル(C4)から独立して選択される、X単位に関する。この実施態様の非限定的例としては、-NH2、-NHCH3、-N(CH3)2、-NHC2H5、-N(C2H5)2、及び-N(CH3)(C2H5)が挙げられる。
【0041】
Lは、式-(CR7aR7b)n-を有する連結単位であり、式中、R7a及びR7bは、独立して、水素、C1-C6直鎖、C3-C6分岐鎖、又はC3-C6環式アルキルから選択されることができる。添え字nは、1〜4の整数である。
【0042】
L単位の一態様において、R7a及びR7bは、両方共水素であり、且つ添え字nは、1〜4の整数であり、すなわち、-CH2-(メチレン)、-CH2CH2-(エチレン)、-CH2CH2CH2-(プロピレン)、及び-CH2CH2CH2CH2-(ブチレン)である。この態様に従うL単位の一つの反復適用(iteration)は、下記式を有する化合物:
【化11】
に関する。
【0043】
L単位の更なる態様は、式中、R7a及びR7bが、水素、メチル(C1)、エチル(C2)、n-プロピル(C3)、及びイソ-プロピル(C3)から独立して選択され、且つ添え字nが、1〜4の整数である、L単位に関する。この態様の一実施態様は、式中、R7aが水素であり、並びにR7bが、メチル(C1)、エチル(C2)、n-プロピル(C3)、及びイソ-プロピル(C3)から選択され、且つ添え字nが、1〜3の整数である、L単位に関する。この実施態様の非限定的例としては、-CH(CH3)-、-CH2CH(CH3)-、-CH(CH3)CH2-、-CH(CH3)CH2CH2-、-CH2CH(CH3)CH2-、及び-CH2CH2CH(CH3)-が挙げられる。
【0044】
L単位のまた更なる態様は、式中、R7a及びR7bが、メチル(C1)、エチル(C2)、n-プロピル(C3)、及びイソ-プロピル(C3)から独立して選択され、且つ添え字nが、1〜4の整数である、L単位に関する。この態様の非限定的例としては、式-C(CH3)2-がある。
【0045】
L単位のまた更なる態様において、L単位は、方法工程Dの開示における、本明細書において以下に説明したような、アミノ酸の、5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-ヒドロキシ-2-カルボキシピリジンとの反応から誘導することができる。このLの態様の一実施態様は、式中、R7bが水素であり、並びにR7aが、水素、メチル、イソ-プロピル、イソ-ブチル、sec-ブチル、ヒドロキシメチル、1-ヒドロキシエチル、チオメチル、2-(メチルチオ)エチル、ベンジル、(4-ヒドロキシフェニル)メチル、インドール-3-イルメチル、イミダゾール-4-イルメチル、3-グニジニル(gunidinyl)プロピル、4-アミノブチル、カルボキシメチル、2-カルボキシエチル、アセトアミドから選択されるか、或いはR8及びR7aが一緒に、例えばプロリンが5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-ヒドロキシ-2-カルボキシピリジンと反応する場合には、ピロリジニル環を形成することができる、L単位に関する。
【0046】
添え字nは、1〜4の任意の整数であることができ、例えばnは1と等しいことができ、nは2と等しいことができ、nは3と等しいことができ、及びnは4と等しいことができる。
R8は、水素、メチル(C1)又はエチル(C2)である。一態様において、R8は水素である。更なる態様において、R8はメチル(C1)である。別の態様において、R8はエチル(C2)である。
【0047】
(R1単位)
R1単位は:
i)置換又は非置換のC6又はC10アリール;及び
ii)置換又は非置換のC1-C9ヘテロアリール:から選択される。
【0048】
R1単位、或いはR1がA環で表される場合のR10単位上の水素原子に関する置換の非限定的例は:
i)C1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、又はC3-C12環式アルキル、アルケニル、及びアルキニル;例えば、メチル(C1)、エチル(C2)、エテニル(C2)、エチニル(C2)、n-プロピル(C3)、イソ-プロピル(C3)、シクロプロピル(C3)、3-プロペニル(C3)、1-プロペニル(2-メチルエテニルとも)(C3)、イソプロペニル(2-メチルエテン-2-イルとも)(C3)、プロパ-2-イニル(プロパルギルとも)(C3)、プロピン-1-イル(C3)、n-ブチル(C4)、sec-ブチル(C4)、イソ-ブチル(C4)、tert-ブチル(C4)、シクロブチル(C4)、ブテン-4-イル(C4)、シクロペンチル(C5)、シクロヘキシル(C6);
ii)C6又はC10アリール;例えば、フェニル、ナフチル(本明細書ではナフチレン-1-イル(C10)又はナフチレン-2-イル(C10)とも称す);
iii)C7又はC11アルキレンアリール;例えば、ベンジル、2-フェニルエチル、ナフチレン-2-イルメチル;
iv)C1-C9複素環;本明細書で以下に記載の通り;
v)C1-C9ヘテロアリール環;本明細書で以下に記載の通り;
vi) -(CR102aR102b)aOR101;例えば、-OH、-CH2OH、-OCH3、-CH2OCH3、-OCH2CH3、-CH2OCH2CH3、-OCH2CH2CH3、及び-CH2OCH2CH2CH3
vii) -(CR102aR102b)aC(O)R101;例えば、-COCH3、-CH2COCH3、-COCH2CH3、-CH2COCH2CH3、-COCH2CH2CH3、及び-CH2COCH2CH2CH3
viii) -(CR102aR102b)aC(O)OR101;例えば、-CO2CH3、-CH2CO2CH3、-CO2CH2CH3、-CH2CO2CH2CH3、-CO2CH2CH2CH3、及び-CH2CO2CH2CH2CH3
ix) -(CR102aR102b)aC(O)N(R101)2;例えば、-CONH2、-CH2CONH2、-CONHCH3、-CH2CONHCH3、-CON(CH3)2、及び-CH2CON(CH3)2
x) -(CR102aR102b)aN(R101)C(O)R101;例えば、-NHCOCH3、-CH2NHCOCH3、-NHCOCH2CH3、及び-CH2NHCOCH2CH3
xi) -(CR102aR102b)aN(R101)C(O)2R101;例えば、-NHCO2CH3、-CH2NHCO2CH3、-NHCO2CH2CH3、及び-CH2NHCO2CH2CH3
xii) -(CR102aR102b)aN(R101)2;例えば、-NH2、-CH2NH2、-NHCH3、-CH2NHCH3、-N(CH3)2、及び-CH2N(CH3)2
xiii)ハロゲン;-F、-Cl、-Br、及び-I;
xiv) -(CR102aR102b)aCN;
xv) -(CR102aR102b)aNO2
xvi) -(CHj'Xk')aCHjXk;(式中、Xは、ハロゲンであり、添え字jは、0〜2の整数であり、j+k=3であり;添え字j'は、0〜2の整数であり、j'+k'=2である。);例えば、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CCl3、又は-CBr3
xvii) -(CR102aR102b)aSR101;-SH、-CH2SH、-SCH3、-CH2SCH3、-SC6H5、及び-CH2SC6H5
xviii) -(CR102aR102b)aSO2R101;例えば、-SO2H、-CH2SO2H、-SO2CH3、-CH2SO2CH3、-SO2C6H5、及び-CH2SO2C6H5;並びに
xix) -(CR102aR102b)aSO3R101;例えば、-SO3H、-CH2SO3H、-SO3CH3、-CH2SO3CH3、-SO3C6H5、及び-CH2SO3C6H5:を含むか、或いは
xx)水素に関する2つの置換は一緒に、置換又は非置換のC2-C8複素環を形成することができ、ここで該環の置換は、本明細書において先に定義した(i)〜(xix)の置換の1つ以上であることができ、且つ該環は、酸素(O)、硫黄(S)、又は窒素(N)から選択されたヘテロ原子を1個以上含むことができ;
式中、各R101は、独立して水素、置換若しくは非置換のC1-C6直鎖、C3-C6分岐鎖、若しくはC3-C6環式アルキル、フェニル、ベンジル、複素環式、又はヘテロアリールであるか;或いは、2つのR101単位は、一緒に、3〜7個の原子を含む環を形成することができ;R102a及びR102bは、各々独立して、水素、又はC1-C4直鎖若しくはC3-C4分岐鎖アルキルであり;添え字「a」は、0〜4である。
【0049】
別の方式で言及したように、開示された方法は、下記式を有する化合物:
【化12】
の形成に関し、式中、A環は、R1単位を表し、ここでR1は:
i)置換又は非置換のC6又はC10アリール;及び
ii)置換又は非置換のC1-C9ヘテロアリール:であることができ;
ここで、A環上の水素原子に関する置換は、独立して選択され、且つ本明細書において更に説明された1つ以上のR10単位である。
【0050】
R1の一態様は、置換又は非置換のC6アリール、すなわち、置換又は非置換のフェニルに関する。この態様の第一の実施態様は、フェニルと等しいR1、例えば、下記式を有する化合物:
【化13】
に関する。
【0051】
R1の更なる態様は、下記式を有する置換されたフェニル:
【化14】
であるR1単位に関し、式中、R10は、水素に関して1〜5の独立して選択された置換を表すか;又は、2つのR10単位は一緒に、置換若しくは非置換のC4-C8シクロアルキル環、置換若しくは非置換のC6アリール環(フェニル)、置換若しくは非置換のC2-C8複素環、又は置換若しくは非置換のC3-C5ヘテロアリール環を形成することができ、ここで複素環及びヘテロアリール環は、酸素(O)、窒素(N)、又は硫黄(S)から独立して選択されたヘテロ原子を1個以上含む。
【0052】
このR1単位の態様の一実施態様は:
i)C1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、又はC3-C12環式アルキル;
ii)C1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、又はC3-C12環式アルコキシ;及び
iii)ハロゲン:-F、-Cl、-Br、及び-I:から独立して選択された1以上の単位のR1上の置換を含む化合物に関する。
【0053】
この実施態様の一つの反復適用は、ハロゲンであるR10単位を1つ以上含む化合物に関し、これにより下記のR1単位の非限定的例を形成する:2-フルオロフェニル、3-フルオロフェニル、4-フルオロフェニル、2,3-ジフルオロフェニル、3,4-ジフルオロフェニル、3,5-ジフルオロフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,3-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、3,5-ジクロロフェニル、2,3,4-トリフルオロフェニル、2,3,5-トリフルオロフェニル、2,3,6-トリフルオロフェニル、2,4,5-トリフルオロフェニル、2,4,6-トリフルオロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、2,5-ジクロロフェニル、2,6-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2,3,4-トリクロロフェニル、2,3,5-トリクロロフェニル、2,3,6-トリクロロフェニル、2,4,5-トリクロロフェニル、3,4,5-トリクロロフェニル、及び2,4,6-トリクロロフェニル。
【0054】
更なる反復適用は、C1-C4直鎖、C3-C4分岐鎖又はC3-C4環式アルキルであるR10単位を1つ以上含む化合物に関し、これにより下記のR1単位の非限定的例を形成する:2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、2,3-ジメチルフェニル、2,4-ジメチルフェニル、2,5-ジメチルフェニル、2,6-ジメチルフェニル、3,4-ジメチルフェニル、2,3,4-トリメチルフェニル、2,3,5-トリメチルフェニル、2,3,6-トリメチルフェニル、2,4,5-トリメチルフェニル、2,4,6-トリメチルフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2,3-ジエチルフェニル、2,4-ジエチルフェニル、2,5-ジエチルフェニル、2,6-ジエチルフェニル、3,4-ジエチルフェニル、2,3,4-トリエチルフェニル、2,3,5-トリエチルフェニル、2,3,6-トリエチルフェニル、2,4,5-トリエチルフェニル、2,4,6-トリエチルフェニル、2-イソプロピルフェニル、3-イソプロピルフェニル、及び4-イソプロピルフェニル。
【0055】
別の反復適用は、C1-C4直鎖、C3-C4分岐鎖又はC3-C4環式アルコキシであるR10単位を1つ以上含む化合物に関し、これにより下記のR1単位の非限定的例を形成する:2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2,3-ジメトキシフェニル、2,4-ジメトキシフェニル、2,5-ジメトキシフェニル、2,6-ジメトキシフェニル、3,4-ジメトキシフェニル、2,3,4-トリメトキシフェニル、2,3,5-トリメトキシフェニル、2,3,6-トリメトキシフェニル、2,4,5-トリメトキシフェニル、2,4,6-トリメトキシフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、2,3-ジエトキシフェニル、2,4-ジエトキシフェニル、2,5-ジエトキシフェニル、2,6-ジエトキシフェニル、3,4-ジエトキシフェニル、2,3,4-トリエトキシフェニル、2,3,5-トリエトキシフェニル、2,3,6-トリエトキシフェニル、2,4,5-トリエトキシフェニル、2,4,6-トリエトキシフェニル、2-イソプロポキシフェニル、3-イソプロポキシフェニル、及び4-イソプロポキシフェニル。
【0056】
なおまた更なる反復適用は、C1-C4直鎖又はハロゲンから選択された各置換を少なくとも一つ含むR10単位を1つ以上含む化合物に関し、これにより下記のR1単位の非限定的例を形成する:2-クロロ-3-メチルフェニル、2-クロロ-4-メチルフェニル、2-クロロ-5-メチルフェニル、2-クロロ-6-メチルフェニル、3-クロロ-2-メチルフェニル、3-クロロ-4-メチルフェニル、3-クロロ-5-メチルフェニル、3-クロロ-6-メチル-フェニル、2-フルオロ-3-メチルフェニル、2-フルオロ-4-メチルフェニル、2-フルオロ-5-メチルフェニル、2-フルオロ-6-メチルフェニル、3-フルオロ-2-メチルフェニル、3-フルオロ-4-メチルフェニル、3-フルオロ-5-メチルフェニル、及び3-フルオロ-6-メチルフェニル。
【0057】
このR1単位の態様の一実施態様は:
i) -(CR102aR102b)aCN;
ii) -(CR102aR102b)aNO2;及び
iii) -(CHj'Xk')aCHjXk;(式中、Xはハロゲンであり、添え字jは、0〜2の整数であり、j+k=3であり;添え字j'は、0〜2の整数であり、j'+k'=2である。):から独立して選択されるR10単位を1つ以上含む化合物に関する。
【0058】
この実施態様の一つの(On)反復適用は、-(CH2)aCN(式中、添え字aは0又は1である。)であるR10単位を1つ以上含む化合物に関し、これにより下記のR1単位の非限定的例を形成する:2-シアノフェニル、3-シアノフェニル、4-シアノフェニル、2-(シアノメチル)フェニル、3-(シアノメチル)フェニル、4-(シアノメチル)フェニル、2,3-ジシアノフェニル、3,4-ジシアノフェニル、及び3,5-ジシアノフェニル。
【0059】
この実施態様の別の反復適用は、-(CH2)aNO2(式中、添え字aは0又は1である。)であるR10単位を1つ以上含む化合物に関し、これにより下記のR1単位の非限定的例を形成する:2-ニトロフェニル、3-ニトロフェニル、4-ニトロフェニル、2-(ニトロメチル)フェニル、3-(ニトロメチル)フェニル、4-(ニトロメチル)フェニル、2,3-ジニトロフェニル、3,4-ジニトロフェニル、及び3,5-ジニトロフェニル。
【0060】
この実施態様の更なる反復適用は、-CHjXk(式中、Xはハロゲンであり、添え字jは、0〜2の整数であり、j+k=3であり、ここで添え字aは、0又は1である。)であるR10単位を1つ以上含む化合物に関し;これにより下記のR1単位の非限定的例を形成する:-CH2F、-CH2CH2F、-CHF2、-CH2CHF2、-CF3、-CH2CF3、-CHFCH2F、-CF2CHF2、-CF2CF3、-CH2Cl、-CH2CH2Cl、-CHCl2、-CH2CHCl2、-CCl3、-CH2CCl3、-CHClCH2Cl、-CCl2CHCl2、及び-CCl2CCl3
【0061】
このR1単位の態様の一実施態様は:
i) -(CR102aR102b)aN(R101)2
ii) -(CR102aR102b)aC(O)N(R101)2;及び
iii) -(CR102aR102b)aN(R101)C(O)2R101
から独立して選択されたR10単位を1つ以上含む化合物に関する。
【0062】
この実施態様の一つの反復適用は、-(CR102aR102b)aN(R101)2(式中、添え字aは0又は1である。)であるR10単位を1つ以上含む化合物に関し、これにより下記のR1単位の非限定的例を形成する:2-アミノフェニル、3-アミノフェニル、4-アミノフェニル、2,3-ジアミノフェニル、3,4-ジアミノフェニル、3,5-ジアミノフェニル、2-メチルアミノフェニル、3-メチルアミノフェニル、4-メチルアミノフェニル、2,3-(ジメチルアミノ)フェニル、3,4-(ジメチルアミノ)フェニル、3,5-(ジメチルアミノ)フェニル、2,3,4-トリアミノフェニル、2,3,5-トリアミノフェニル、2,3,6-トリアミノフェニル、2,4,5-トリアミノフェニル、2,4,6-トリアミノフェニル、2,4-(ジメチルアミノ)フェニル、2,5-(ジメチルアミノ)フェニル、2,6-(ジメチルアミノ)フェニル、3,4-(ジメチルアミノ)フェニル、2,3,4-(ジメチルアミノ)フェニル、2,3,5-(ジメチルアミノ)フェニル、2,3,6-(ジメチルアミノ)フェニル、2,4,5-(ジメチルアミノ)フェニル、3,4,5-(ジメチルアミノ)フェニル、及び2,4,6-(ジメチルアミノ)フェニル。
【0063】
この実施態様の別の反復適用は、-(CR102aR102b)aC(O)N(R101)2(式中、R101は、水素、C1-C6直鎖、C3-C6分岐鎖アルキル又はC3-C6環式アルキルから選択され、且つ添え字aは0又は1である。)であるR10単位を1つ以上含む化合物に関し、これにより下記のR1単位の非限定的例を形成する:-C(O)NH2、-C(O)NHCH3、-CH2C(O)NHCH3、-C(O)N(CH3)2、-CH2C(O)N(CH3)2、-C(O)NHCH2CH3、-CH2C(O)NHCH2CH3、-C(O)N(CH2CH3)2、-CH2C(O)N(CH2CH3)2、-C(O)NHCH(CH3)2、-CH2C(O)NHCH(CH3)2、-C(O)N[CH(CH3)2]2、及び-CH2C(O)N[CH(CH3)2]2
【0064】
この実施態様の別の反復適用は、-(CR102aR102b)aC(O)N(R101)2(式中、2つのR101単位は一緒に、3〜7個の原子を有する環を形成し、且つ添え字aは0又は1である。)であるR10単位を1つ以上含む化合物に関し、これにより、例えば、下記式を有するR1単位:
【化15】
を形成する。
【0065】
この実施態様の更なる反復適用は、-(CR102aR102b)aN(R101)C(O)2R101(式中、R101は、水素、C1-C6直鎖、C3-C6分岐鎖アルキル又はC3-C6環式アルキルから選択され、且つ添え字aは0又は1である。)であるR10単位を1つ以上含む化合物に関し;これにより、下記のR1単位の非限定的例を形成する:-NHC(O)CH3、-CH2NHC(O)CH3、-NHC(O)CH2CH3、-CH2NHC(O)CH2CH3、-NHC(O)CH2CH2CH3、-CH2NHC(O)CH2CH2CH3、-NHC(O)(シクロプロピル)、及び-CH2NHC(O)(シクロプロピル)。
【0066】
R1の別の態様は、置換又は非置換のC1-C9ヘテロアリールであるR1単位に関する。この態様の一実施態様は、C1-C9ヘテロアリールと等しいR1、例えば、下記式を有する化合物(式中、環Aは、C1-C9ヘテロアリール単位を表す。):
【化16】
に関し、その非限定的例は下記を含む:1,2,3,4-テトラゾリル(C1)、[1,2,3]トリアゾリル(C2)、[1,2,4]トリアゾリル(C2)、[1,2,4]オキサジアゾリル(C2)、[1,3,4]オキサジアゾリル(C2)、[1,2,4]チアジアゾリル(C2)、[1,3,4]チアジアゾリル(C2)、イソチアゾリル(C3)、チアゾリル(C3)、イミダゾリル(C3)、オキサゾリル(C3)、イソオキサゾリル(C3)、ピラゾリル(C3)、ピロリル(C4)、フラニル(C4)、チオフェニル(C4)、トリアジニル(C3)、ピリミジニル(C4)、ピラジニル(C4)、ピリダジニル(C4)、ピリジニル(C5)、プリニル(C5)、キサンチニル(C5)、ヒポキサンチニル(C5)、ベンズイミダゾリル(C7)、インドリル(C8)、キナゾリニル(C8)、キノリニル(C9)、及びイソキノリニル(C9)。
【0067】
この態様の更なる実施態様において、C1-C9ヘテロアリール単位は、コアピリジン環へ、任意の好適な位置で結合することができ、その非限定的例は下記:
【化17】
を含む。
【0068】
この態様の別の実施態様は、置換されたC1-C9ヘテロアリールと等しいR1単位、例えば下記式を有する化合物(式中、環Aは、C1-C9ヘテロアリール単位を表す。):
【化18】
に関し、その非限定的例は下記を含む:1,2,3,4-テトラゾリル(C1)、[1,2,3]トリアゾリル(C2)、[1,2,4]トリアゾリル(C2)、[1,2,4]オキサジアゾリル(C2)、[1,3,4]オキサジアゾリル(C2)、[1,2,4]チアジアゾリル(C2)、[1,3,4]チアジアゾリル(C2)、イソチアゾリル(C3)、チアゾリル(C3)、イミダゾリル(C3)、オキサゾリル(C3)、イソオキサゾリル(C3)、ピラゾリル(C3)、ピロリル(C4)、フラニル(C4)、チオフェニル(C4)、トリアジニル(C3)、ピリミジニル(C4)、ピラジニル(C4)、ピリダジニル(C4)、ピリジニル(C5)、プリニル(C5)、キサンチニル(C5)、ヒポキサンチニル(C5)、ベンズイミダゾリル(C7)、インドリル(C8)、キナゾリニル(C8)、キノリニル(C9)、及びイソキノリニル(C9)。
【0069】
R1のC1-C9ヘテロアリール単位上の水素原子に関する置換の非限定的例は、下記を含む:
i)C1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、又はC3-C12環式アルキル、アルケニル、及びアルキニル;メチル(C1)、エチル(C2)、エテニル(C2)、エチニル(C2)、n-プロピル(C3)、イソ-プロピル(C3)、シクロプロピル(C3)、3-プロペニル(C3)、1-プロペニル(2-メチルエテニルとも)(C3)、イソプロペニル(2-メチルエテン-2-イルとも)(C3)、プロパ-2-イニル(プロパルギルとも)(C3)、プロピン-1-イル(C3)、n-ブチル(C4)、sec-ブチル(C4)、イソ-ブチル(C4)、tert-ブチル(C4)、シクロブチル(C4)、ブテン-4-イル(C4)、シクロペンチル(C5)、シクロヘキシル(C6);
ii)C6又はC10アリール;例えば、フェニル、ナフチル(本明細書ではナフチレン-1-イル(C10)又はナフチレン-2-イル(C10)とも称す);
iii)C7又はC11アルキレンアリール;例えば、ベンジル、2-フェニルエチル、ナフチレン-2-イルメチル;
iv)C1-C9複素環;本明細書で以下に記載の通り;
v)C1-C9ヘテロアリール環;本明細書で以下に記載の通り;
vi) -(CR102aR102b)aOR101;例えば、-OH、-CH2OH、-OCH3、-CH2OCH3、-OCH2CH3、-CH2OCH2CH3、-OCH2CH2CH3、及び-CH2OCH2CH2CH3
vii) -(CR102aR102b)aC(O)R101;例えば、-COCH3、-CH2COCH3、-COCH2CH3、-CH2COCH2CH3、-COCH2CH2CH3、及び-CH2COCH2CH2CH3
viii) -(CR102aR102b)aC(O)OR101;例えば、-CO2CH3、-CH2CO2CH3、-CO2CH2CH3、-CH2CO2CH2CH3、-CO2CH2CH2CH3、及び-CH2CO2CH2CH2CH3
ix) -(CR102aR102b)aC(O)N(R101)2;例えば、-CONH2、-CH2CONH2、-CONHCH3、-CH2CONHCH3、-CON(CH3)2、及び-CH2CON(CH3)2
x) -(CR102aR102b)aN(R101) C(O)R101;例えば、-NHCOCH3、-CH2NHCOCH3、-NHCOCH2CH3、及び-CH2NHCOCH2CH3
xi) -(CR102aR102b)aN(R101) C(O)2R101;例えば、-NHCO2CH3、-CH2NHCO2CH3、-NHCO2CH2CH3、及び-CH2NHCO2CH2CH3
xii) -(CR102aR102b)aN(R101)2;例えば、-NH2、-CH2NH2、-NHCH3、-CH2NHCH3、-N(CH3)2、及び-CH2N(CH3)2
xiii)ハロゲン;-F、-Cl、-Br、及び-I;
xiv) -(CR102aR102b)aCN;
xv) -(CR102aR102b)aNO2
xvi) -(CHj'Xk')aCHjXk;(式中、Xはハロゲンであり、添え字jは、0〜2の整数であり、j+k=3であり;添え字j'は、0〜2の整数であり、j'+k'=2である。);例えば、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CCl3、又は-CBr3
xvii) -(CR102aR102b)aSR101;-SH、-CH2SH、-SCH3、-CH2SCH3、-SC6H5、及び-CH2SC6H5
xviii) -(CR102aR102b)aSO2R101;例えば、-SO2H、-CH2SO2H、-SO2CH3、-CH2SO2CH3、-SO2C6H5、及び-CH2SO2C6H5;並びに
xix) -(CR102aR102b)aSO3R101; 例えば、-SO3H、-CH2SO3H、-SO3CH3、-CH2SO3CH3、-SO3C6H5、及び-CH2SO3C6H5
(式中、各R101は独立して、水素、置換若しくは非置換のC1-C6直鎖、C3-C6分岐鎖、若しくはC3-C6環式アルキル、フェニル、ベンジル、複素環式、又はヘテロアリールであるか;或いは、2つのR101単位は一緒に、3〜7個の原子を含む環を形成することができ;R102a及びR102bは各々独立して、水素、又はC1-C4直鎖若しくはC3-C4分岐鎖アルキルであり;添え字「a」は0〜4である。)。
【0070】
置換されたC5-C9 R1ヘテロアリール単位の非限定的例としては、2-メチルチアゾール-4-イル、2-エチルチアゾール-4-イル、2-(n-プロピル)チアゾール-4-イル、2-(イソ-プロピル)チアゾール-4-イル、4,5-ジメチルチアゾール-2-イル、4-エチル-5-メチルチアゾール-2-イル、4-メチル-5-エチルチアゾール-2-イル、4,5-ジエチルチアゾール-2-イル、3-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル、4,5-ジメチルイミダゾール-2-イル、4-エチル-5-メチルイミダゾール-2-イル、4-メチル-5-エチルイミダゾール-2-イル、4,5-ジエチルイミダゾール-2-イル、2,5-ジメチルチアゾール-4-イル、2,4-ジメチルチアゾール-5-イル、3-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル、4,5-ジメチルオキサゾール-2-イル、4-エチル-5-メチルオキサゾール-2-イル、4-メチル-5-エチルオキサゾール-2-イル、4,5-ジエチルオキサゾール-2-イル、2-メチルオキサゾール-4-イル、2-エチルオキサゾール-4-イル、2-(n-プロピル)オキサゾール-4-イル、2-(イソ-プロピル)オキサゾール-4-イル、2-メチルオキサゾール-4-イル、2-エチルオキサゾール-4-イル、2-(n-プロピル)オキサゾール-4-イル、2-(イソ-プロピル)オキサゾール-4-イル、5-メチル[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-エチル[1,2,4]-オキサジアゾール-3-イル、5-プロピル[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-シクロプロピル[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、3-メチル[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル、3-エチル[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル、3-(n-プロピル)[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル、3-(イソ-プロピル)[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル、2,5-ジメチルチアゾール-4-イル、2,4-ジメチルチアゾール-5-イル、4-エチルチアゾール-2-イル、3-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル、4,5-ジメチルピリミジン-2-イル、4,5-ジエチルピリミジン-2-イル、4-メチル-5-エチル-ピリミジン-2-イル、4-エチル-5-メチル-ピリミジン-2-イル、4-(チオフェン-2-イル)ピリミジン-2-イル、5-(チオフェン-2-イル)ピリミジン-2-イル、4-(チオフェン-3-イル)ピリミジン-2-イル、及び5-(チオフェン-2-イル)ピリミジン-3-イルが挙げられる。
【0071】
置換されたC2-C4 5-員ヘテロアリール環の非限定的例は:
【化19】
を含む。
【0072】
R1単位のまた更なる態様は、一緒に置換又は非置換のC2-C8複素環を形成する、水素に関する2つのR10置換を含む環に関する。この態様の一実施態様は、2つのR10単位が一緒に、置換又は非置換のC7-C9複素環式R1環系を形成するR1単位に関し、ここで2つのR10置換により形成された複素環は、1個以上の窒素原子を含む。この実施態様の非限定的反復適用は、下記式を有するR1単位:
【化20】
を含む。
【0073】
この態様の別の実施態様は、2つのR10単位が一緒に、置換又は非置換のC7-C9複素環式R1環系を形成するR1単位に関し、ここで2つのR10置換により形成された複素環は、1個以上の酸素原子を含む。この実施態様の非限定的反復適用は、下記式を有するR1単位:
【化21】
を含む。
【0074】
(R2単位)
R2単位は、C1-C12直鎖アルキル又はC3-C12分岐鎖アルキルから選択される。一実施態様において、R2は、水素を表すことができる。別の実施態様において、R2は、C1-C4直鎖アルキルである。非限定的例は、メチル、エチル及びn-プロピルを含む。一実施例において、R2はメチルである。R2単位は、下記式を有するアルコキシド単位:
【化22】
に関し、これは本明細書に開示された方法において使用される。前記アルコキシドに関するように、アルコキシドは、任意の好適な給源から、すなわちその製剤者(formulator)が選択し得るナトリウムメトキシド、リチウムエトキシドなどから誘導することができる。
【0075】
本開示の更なる態様は、下記式を有する中間体:
【化23】
を調製する方法に関し、式中、R1は、本明細書において先に定義されたものと同じである。この態様はまた、酸の塩、例えば、下記式を有する化合物:
【化24】
を含み、式中、Mは、塩形成性陽イオンであり、且つNは、Mについての陽イオン電荷、及び開示された中間体の対応する陰イオン単位の数を表す。このM単位は、一実施態様において無機の陽イオン、とりわけ、アンモニウム、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ビスマスなどを含むことができる。別の実施態様において、M単位は、有機の陽イオン形成単位、とりわけ、リジン、オルニチン、グリシン、アラニン、又は他のアミノ酸、塩基性有機化合物、とりわけ、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミンなどを含むことができる。
【0076】
本開示の別の態様は、下記式を有する中間体:
【化25】
を調製する方法に関し、式中、Wは、塩形成性陰イオンであり、且つYは、Wについての陰イオン電荷、及びこの塩の形態中の開示された中間体の対応する数の数値を表す。このW単位は、一実施態様において無機の陰イオン、とりわけ、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、硫酸水素塩、炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩などを含むことができる。別の実施態様において、W単位は、有機の陰イオン形成単位、とりわけ、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、ピルビン酸塩、乳酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩などを含むことができる。
【0077】
一態様において、開示されたプロリルヒドロキシラーゼ阻害剤は、下記式を有する医薬として許容し得る塩:
【化26】
として単離することができ、式中、Mは、塩形成性陽イオンであり、且つNは、Mについての陽イオン電荷、及び該塩に存在する対応する陰イオン単位の数を表す。
【0078】
開示された塩の一態様は、下記式を有する一価の塩の形態のプロリルヒドロキシラーゼ阻害剤:
【化27】
に関し、式中、Mは、無機又は有機の陽イオンを表す。一価の陽イオンの非限定的例としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、アンモニウム、銀、式HNRaRbRcを有する有機陽イオンが挙げられ、式中、Ra、Rb及びRcは、各々独立して:
i)水素;
ii)置換又は非置換のC1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、又はC3-C12環式アルキル;
iii)置換又は非置換のベンジル:であり;
ここで、Ra、Rb及びRcの1以上は独立して:
i)C1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、又はC3-C12環式アルコキシ;
ii)C1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、又はC3-C12環式ハロアルコキシ;
iii)ハロゲン;
iv)ヒドロキシル;
v)チオ:から選択された単位の1つ以上により置換されるか;或いは、
vi)Ra、Rb及びRcの1以上は、陽イオン、陰イオン、又は両性イオンを形成することが可能である単位を1つ以上含むことができる。
【0079】
この実施態様の一つの反復適用は、式中、Ra、Rb及びRcの各々が、水素又はC1-C12直鎖アルキルである、陽イオンに関する。非限定的例としては、メチルアンモニウム[HNH2(CH3)]、ジメチルアンモニウム[HNH(CH3)2]、トリメチルアンモニウム[HN(CH3)3]、エチルアンモニウム[HNH2(CH2CH3)]、ジエチルアンモニウム[HNH(CH2CH3)2]、トリエチルアンモニウム[HN(CH2CH3)3]、ジメチルエチルアンモニウム[HN(CH3)2(CH2CH3)]、及びメチルジエチルアンモニウム[HN(CH3)(CH2CH3)2]が挙げられる。
【0080】
この実施態様の別の反復適用は、式中、Ra、Rb及びRcの1つ以上が、水素、置換されないC1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、若しくはC3-C12環式アルキル、又は置換されたC1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、若しくはC3-C12環式アルキルから選択される、陽イオンに関する。一実施態様は、ヒドロキシにより置換された、C1-C12直鎖、C3-C12分岐鎖、又はC3-C12環式アルキル鎖を1つ以上有する、有機陽イオンに関する。非限定的例としては、2-ヒドロキシエチルアンモニウム(モノエタノールアミンの陽イオン、コリン系(cholinate))[HNH2(CH2CH2OH)]、メチル-2-ヒドロキシエチルアンモニウム[H2N(CH3)(CH2CH2OH)]、ジ(2-ヒドロキシエチル)アンモニウム[H2N(CH2CH2OH)2]、トリ(2-ヒドロキシエチル)アンモニウム[HN(CH2CH2OH)3]、及びトリス(ヒドロキシメチル)メチルアンモニウム(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンの陽イオン)[H3NC[(CH2OH)]3]が挙げられる。アミノ糖から形成された陽イオン、例えば、式H2N(CH3)[(CHOH)nCH2OH]を有するアミノ糖も含まれ、式中、nは1〜7である。有機陽イオンの形成に適したアミノ糖の非限定的例は、メグルミン(1-デオキシ-1-メチルアミノ-ソルビトール)である。
【0081】
この実施態様の更なる反復適用は、アミノ酸から形成された陽イオンに関する。非限定的例は、リジン、オルニチン、アルギニン、グルタミンなどを含む。
【0082】
開示された安定剤(stabilizer)の塩の形成に適した有機アミンの別の態様は、Ra、Rb及びRcの1つ以上が一緒に、3〜20個の原子、並びに任意に窒素、酸素及び硫黄から選択されたヘテロ原子を1個以上含むことができる複素環を形成する、アミンを含む。非限定的例は、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリンなどである。
【0083】
加えて、二価の陽イオンを使用することができ、ここでこれらの例の塩は、下記式:
【化28】
を有する。二価の陽イオンの非限定的例は、カルシウム、マグネシウム、バリウムなどを含む。
【0084】
塩の別の例は、下記式を有する二価-陰イオン(di-anion):
【化29】
を含み、式中、Mは、本明細書において先に定義したものと同じである。
【0085】
本明細書において開示された中間体の重要性は、製剤者は、本明細書において記したような最終方法工程における反応物を選択することにより、一工程において、複数の最終化合物を含有する混合物を調製することができるという事実にある。例えば当業者には、2種以上の類似体は、ほぼ等しい薬理活性を有することができるが、生物学的利用能などの他の特性は異なることができることはわかっている。最終の類似体の混合物を形成するために開示された中間体を使用し、製剤者は、一定レベルの所望の特性を提供するために該分子類の異なる薬理活性を利用する最終組成物を提供することができる。例えば、該混合物中の一つの類似体は、即時の生物学的利用能を有すことができるのに対し、第二又は第三の化合物は、より遅い生物学的利用能を有し、このことは、使用者において不変のレベル又はほぼ不変のレベルの薬物活性を有する医薬活性組成物を提供することができる。
【0086】
(方法)
本明細書において先に開示された[(5-フェニル-3-ヒドロキシピリジン-2-カルボニル)-アミノ]アルカン酸、及び[(5-ヘテロアリール-3-ヒドロキシピリジン-2-カルボニル)-アミノ]アルカン酸を調製する方法が、ここで開示される。本明細書において開示されたように、5-フェニル環及び5-ヘテロアリール環は、水素に関して1つ以上の独立して選択された置換により置換することができる。
【0087】
以下は、開示された方法を構成する工程のまとめである。
(工程A)
【化30】
工程Aは、アリール又はヘテロアリールホウ酸エステル前駆体A1と、3,5-ジハロ-2-シアノピリジンA2(式中、各Zは、独立してクロロ又はブロモである。)が縮合し、5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-ハロ-2-シアノピリジンA3を形成することに関連する。
【0088】
ホウ酸エステル前駆体A1は、環Aを含み、式中、環Aは:
A)置換又は非置換のC6又はC10アリール;及び
ii)置換又は非置換のC1-C9ヘテロアリール:
であることができ、式中、A環上の水素原子に関する置換は、独立して選択され且つ更に本明細書に記載された1個以上のR10単位である。Yは、OR20であり、式中、R20は、水素、又はC1-C6直鎖、C3-C6分岐鎖、若しくはC3-C6環式アルキルであるか、或いは、2つのOR20単位は一緒に、5-員から7-員のC3-C10環式エステル、例えば下記式を有する環式エステル:
【化31】
を形成することができる。
【0089】
ホウ酸エステル前駆体の一態様は、下記式を有するフェニルボロン酸:
【化32】
に関する。
ホウ酸エステル前駆体の別の態様は、下記式を有する置換されたボロン酸に関する:
【化33】
(式中、R10は、本明細書において先に定義された1〜5の置換を表す。)。この態様の非限定的例は、下記式を有するホウ酸エステル前駆体:
【化34】
を含む。
【0090】
3,5-ジハロ-2-シアノピリジンA2は、3,5-ジクロロ-2-シアノピリジン、3-クロロ-5-ブロモ-2-シアノピリジン、3,5-ジブロモ-2-シアノピリジン及び3-ブロモ-5-クロロ-2-シアノピリジンから選択される。
【0091】
工程Aは、触媒、例えば鈴木カップリング触媒の存在下で実行する。製剤者は、前記試薬、すなわちホウ酸エステル前駆体及び3,5-ジハロ-2-シアノピリジンと適合性のある、触媒及び条件を選択することができる(Suzuki, A.の文献、Pure Appl. Chem. 1991, 63, 419-422;Suzuki, A.の文献、J. Organometallic Chem. 1999, 576, 147-168;Barder, T. E.らの文献、「鈴木-宮浦カップリング法のための触媒:リガンド構造の作用の範囲と研究(Catalysts for Suzuki-Miyaura Coupling Processes: Scope and Studies of the Effect of Ligand Structure)」、J. Am. Chem. Soc. 2005, 127, 4685-4696を参照し、これらの文献はそれらの全体が引用により本明細書中に組み込まれている。)。
【0092】
一実施態様において、触媒は、[1,1'-ビス(ジフェニル(dipheny)ホスフィノ)フェロセン]ジクロロ-パラジウム(II)[PdCl2(dppf)]である。
【0093】
触媒の別の範疇は、一般式[Pd(X)(κ2N,C-C6H4CH2NMe2)(PR3)]のアルキルホスフィンリガンドによりオルト-メタル化された触媒であり、式中、RはCyであり、Xは、トリフルオロ酢酸塩、トリフルオロメタンスルホニル、クロロ、又はヨードであり;PR3は、PCy2(o-ビフェニル)であり、Xは、トリフルオロ酢酸塩である。)。この範疇の非限定的例としては、[{Pd(μ-TFA)(κ2N,C-C6H4CH2NMe2)}2]及び[{Pd(TFA)(κ2N,C-C6H4CH=NiPr)}2]が挙げられる。
【0094】
前記触媒は、予め形成することができ、例えば化学薬品供給業者から購入するか、或いは該触媒は現場で生成することができる。前記触媒が現場で生成される工程Aの非限定的例の一つは、以下の手順を含む。Pd(OAc)2 (1.5mmol%)、3,3'-ジメチル-1,1'(2,4-ビスメチレンメシチレン)(4,4,5,6-テトラヒドロピリミジニウム)クロリド(1.5mmol%)、ホウ酸エステル前駆体(1.5mmol)、3,5-ジハロ-2-シアノピリジン(1.0mmol)、K2CO3 (2mmol)、水(3mL)-DMF(3mL)を、小型のシュレンク管に添加し、これらの混合物を80℃で5時間加熱する。この反応の終結時に、混合物を収集し、好適な溶媒による抽出により除去し、且つ所望の生成物を、当業者に公知の方法により単離する。
【0095】
工程Aは、塩基の存在下で実行する。工程Aにおいて使用することができる好適な塩基の非限定的例は、LiOH、NaOH、KOH、Ca(OH)2、Li2CO3、Na2CO3、K2CO3、及びCaCO3である。一実施態様において、塩基はK2CO3である。別の実施態様において、塩基はNa2CO3である。
【0096】
工程Aは、溶媒の存在下で、任意に実行することができる。溶媒の非限定的例としては、水、ギ酸、酢酸;アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、2,2,2-トリクロロエタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、tert-ブタノールなど;ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトンなど;エステル類、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなど;エーテル類、例えば、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ビス(2-メトキシエチル)エーテル(ジグリム)、1,4-ジオキサンなど;アルカン類、例えば、ペンタン、イソペンタン、石油エーテル、ヘキサン、ヘキサン混合物、シクロヘキサン、35エプタン(35eptanes)、イソヘプタン、オクタン、イソオクタンなど;ハロゲン化された溶媒類、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1-ジクロロエタン、1,1,1-トリクロロエタン、1,2-ジクロロエタン、クロロベンゼンなど;芳香族炭化水素類、例えば、ベンゼン、トルエン、1,2-ジメチルベンゼン(オルト-キシレン)、1,3-ジメチルベンゼン(メタ-キシレン)、1,4-ジメチルベンゼン(パラ-キシレン)、ニトロベンゼンなど;双極性非プロトン性溶媒、例えば、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、二硫化炭素、及びヘキサメチルリン酸アミド;並びに、1種以上の溶媒の混合物が挙げられる。
【0097】
この反応は、前記所望の生成物又は所望の生成物を提供するのに十分な任意の温度で実行することができる。
【0098】
(工程B)
【化35】
工程Bは、5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-ハロ-2-シアノピリジンA3の、5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-アルコキシ-2-シアノピリジンBへの転換に関する。
【0099】
化合物A3は、下記式を有するアルコキシド(式中、R2は、C1-C12直鎖アルキル又はC3-C12分岐鎖アルキルである。):
【化36】
と反応する。工程Bの一実施態様において、中間体A3は、メトキシド陰イオンと反応することができる。メトキシド陰イオンは、例えばアルカリ金属のメタノールへの添加により、現場で生成することができる。一例において、工程Bにおいて転換されるべきA3の量を基に1当量〜10当量のナトリウム金属を、過剰なメタノールへ添加する。別の例においては、例えば工程Bがメタノール以外の溶媒中で実行される場合、アルカリ金属を、過剰なメタノールへ添加し、溶媒を除去し、且つ得られるナトリウムメトキシドを、使用のために維持する。
【0100】
別の実施態様において、中間体A3は、エタノールから生成されるエトキシド陰イオンと反応することができる。更に別の実施態様において、中間体A3は、イソプロパノールから生成されるイソプロポキシ陰イオンと反応することができる。
【0101】
従って、工程Bは、前記所望の生成物又は所望の生成物を提供するのに十分な任意の温度で実行することができる。加えて、工程Bは、製剤者により選択された条件下で、メトキシド陰イオンと反応しない、任意の溶媒又は溶媒混合物中で実行することができる。
【0102】
(工程C)
【化37】
工程Cは、5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-ヒドロキシ-2-カルボキシピリジンC(5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-ヒドロキシピコリン酸)を形成するための工程Bにおいて形成される5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-アルコキシ-2-シアノピリジンの転換に関連している。この転換は、シアノ部分のカルボン酸部分への、及びメトキシ部分のヒドロキシル部分への加水分解が可能な任意の酸の存在下で実行することができる。一実施態様において、48%HBr水溶液を使用することができる。別の実施態様において、37%HCl水溶液を使用することができる。
【0103】
式Cを有する化合物は、更に本明細書に説明されるように、遊離酸として又は塩として、例えば、下記式を有する化合物:
【化38】
として単離することができる。工程Cの生成物の意図された用途に応じて、製剤者は、工程Dへ進めるか、或いはプロリルヒドロキシラーゼ阻害剤の混合物の調製における使用のため、又はプロリルヒドロキシラーゼ阻害剤のプロドラッグの調製のため、工程Cの生成物を保持することができる。
【0104】
(工程D)
【化39】
工程Dは、工程Cにおいて形成された5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-ヒドロキシ-2-カルボキシピリジンを、式D1を有する化合物(式中、Xは、本明細書において先に定義されたように、-OH、-OR3、-NR4R5、又は-OM1から選択される。)と反応させ:
i)プロリルヒドロキシラーゼ阻害剤;
ii)プロリルヒドロキシラーゼ阻害剤プロドラッグ;
iii)プロリルヒドロキシラーゼ阻害剤の混合物;
iv)プロリルヒドロキシラーゼ阻害剤プロドラッグの混合物;又は
v)それらの好適な医薬としての塩:を形成することに関連している。
【0105】
工程Dの一態様は、下記スキームに従うプロリルヒドロキシラーゼ阻害剤の形成に関連している:
【化40】
(式中、R7a、R7b、R8、及び添え字nは、本明細書において先に定義している。)。
【0106】
工程Dの別の態様は、下記スキームに従うプロリルヒドロキシラーゼエステルプロドラッグの形成に関連している:
【化41】
(式中、R3、R7a、R7b、R8、及び添え字nは、本明細書において先に定義している。)。
【0107】
工程Dの更なる態様は、下記スキームに従うプロリルヒドロキシラーゼアミドプロドラッグの形成に関連している:
【化42】
(式中、R4、R5、R7a、R7b、R8、及び添え字nは、本明細書において先に定義している。)。
【0108】
工程Dは、工程Cにおいて調製された5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-ヒドロキシ-2-カルボキシ-ピリジンCの、アミノ酸、アミノ酸エステル、又はアミノ酸アミドとのカップリングに関連している。5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-ヒドロキシ-2-カルボキシ-ピリジン、アミノ酸、アミノ酸エステル、又はアミノ酸アミドと適合性のある任意のカップリング試薬を、所望のプロリルヒドロキシラーゼ阻害剤又はそれらのプロドラッグを調製するために、使用することができる。カップリング試薬の非限定的例としては、カルボニルジイミダゾール(CDI)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、及びエチル-(N',N'-ジメチルアミノ)プロピルカルボジイミド(EDC)、(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP)、(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N'N'-テトラエチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N'N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N'N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、O-(6-クロロベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N'N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HCTU)、O-(3,4-ジヒドロ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアジン-3-イル)-N,N,N'N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(TDBTU)、及び3-(ジエチルホスホリルオキシ)-1,2,3-ベンゾトリアジン-4(3H)-オン(DEPBT)が挙げられる。R8が水素ではない一つの反復適用において、工程Dは、ブロモ-トリス-ピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBrOP)などの好適な試薬により、実行することができる。
【0109】
工程Dに概略した反応の更なる反復適用は、5-アリール又は5-ヘテロアリール-3-ヒドロキシ-2-カルボキシピリジンの現場で生成された混合された無水物を利用し、例えば、化合物Cを、混合された無水物形成試薬と反応させる。非限定的例としては、クロロギ酸イソブチル(IBCF)、クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソプロピルなどが挙げられる。他のカップリング試薬は、2-クロロ-3,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン、塩化ピバロイル及びトリホスゲンを含む。別の反復適用において、アシルクロリドを使用し、工程Dにおいて例示されたカップリングのために、化合物Cのカルボニル部分を活性化することができる。
【0110】
また更なる実施態様において、THF中の塩化ピバロイルを使用し、このカップリング反応を触媒することができる。
有機又は無機の塩基を、工程Dを実行するために使用することができる。好適な有機塩基の非限定的例は、ジイソプロピルエチルアミンなどを含む。
【0111】
工程Dは、1種以上の溶媒中で実行することができる。溶媒の非限定的例としては、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジエチルホルムアミド(DEF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジエチルアセトアミド(DEA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジオキサン、及び水が挙げられる。一実施態様において、水と、1種以上の極性有機溶媒の混合物、例えば、DMF/水、DMSO/水、ジオキサン/水、DMF/ジオキサン/水などを使用することができる。
【0112】
開示された方法の一部の実施態様において、環A上の置換型R10のために、製剤者は、プロドラッグを形成し、その後プロドラッグを最終プロリルヒドロキシラーゼ阻害剤へと更に処理することができる。例えば、中間体Cは、保護基が存在する、すなわちカルボベンジルオキシ、tert-ブトキシカルボニルなどを有するR10単位を含んでよい。そのような例において、プロドラッグ形成において最終生成物を形成し、次に工程Eにおいて保護基を除去し、該プロドラッグを遊離酸へと加水分解することは、製剤者にとってより好都合であり得る。加水分解は、任意の好適な酸又は塩基中で実行することができる。
工程Dの条件は、前記試薬の特性に合致するように、製剤者により改変することができる。
【実施例】
【0113】
スキームIを、本明細書において以下に概略し、且つ実施例1は、開示されたプロリルヒドロキシラーゼエステルプロドラッグの調製方法の非限定的例を説明している。
【化43】
試薬及び条件:(a)K2CO3、PdCl2(dppf)、DMF;45℃、18時間。
【化44】
試薬及び条件:(b)NaOCH3、CH3OH;還流温度、20時間。
【化45】
試薬及び条件:(c)48%HBr;還流温度、20時間。
【化46】
試薬及び条件:(d)CDI、DIPEA、DMSO;室温、2.5時間。
【0114】
(実施例1)
{[5-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシピリジン-2-イル]アミノ}酢酸メチル(4)
5-(3-クロロフェニル)-3-クロロ-2-シアノピリジン(1)の調製:磁気攪拌子のために改造し且つ窒素投入口を装着した100mLの丸底フラスコに、(3-クロロフェニル)ボロン酸(5g, 32mmol)、3,5-ジクロロ-2-シアノピリジン(5.8g, 34mmol)、K2CO3 (5.5g, 40mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロ-パラジウム(II)[PdCl2(dppf)] (0.1g, 0.13mmol)、ジメチルホルムアミド(50mL)及び水(5mL)を充填した。この反応溶液を攪拌し、45℃に加熱し、且つその温度で18時間保持し、その後、移動相として酢酸エチル/メタノール(4:1)及び反応成分の可視化のためにUV 435nmを使用するTLC分析により測定し、3,5-ジクロロ-2-シアノピリジンの消滅により、この反応が完了したことを決定した。次に反応溶液を、室温まで冷却し、内容物を、酢酸エチル(250mL)と飽和NaCl水溶液(100mL)の間で分配した。有機相を単離し、飽和NaCl水溶液(100mL)により2回洗浄した。有機相を、MgSO4上で4時間乾燥させ、濾過によりMgSO4を除去し、溶媒を減圧下で除去した。その後残存する残渣を、メタノール(50mL)中で、室温で20時間かけてスラリー化した。得られた固形物を、濾過により収集し、冷メタノール(50mL)、次にヘキサン(60mL)により洗浄し、乾燥させ、所望の位置異性体を比96:4で含有する混合物5.8g(収率73%)を得た。
【化47】
【0115】
5-(3-クロロフェニル)-3-メトキシ-2-シアノピリジン(2)の調製:磁気攪拌子のために改造し且つ還流冷却器及び窒素投入口を固定した500mLの丸底フラスコに、5-(3-クロロフェニル)-3-クロロ-2-シアノピリジン1(10g, 40mmol)、ナトリウムメトキシド(13.8mL, 60mmol)及びメタノール(200mL)を充填した。攪拌しながら、反応溶液を還流温度で20時間加熱した。移動相としてヘキサン/酢酸エチル(6:3)及び反応成分の可視化のためにUV 435nmを使用するTLC分析により測定し、5-(3-クロロフェニル)-3-クロロ-2-シアノピリジンの消滅により、この反応が完了したことを決定した。反応混合物を、室温まで冷却し、水(500mL)と一緒にした。固形物が形成され始めた。この混合物を、0℃〜5℃に冷却し、3時間攪拌した。得られた固形物を、濾過により収集し、水、次にヘキサンにより洗浄した。得られたケーキを、真空中、40℃で乾燥させ、所望の生成物9.4g(収率96%)を帯黄白色固形物として得た。
【化48】
【0116】
5-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシピリジン-2-カルボン酸(3)の調製:磁気攪拌子のために改造し且つ還流冷却器を固定した50mLの丸底フラスコに、5-(3-クロロフェニル)-3-メトキシ-2-シアノピリジン2 (1g, 4mmol)及び48%HBr水溶液(10mL)を充填した。攪拌しながら、反応溶液を還流温度で20時間加熱した。移動相としてヘキサン/酢酸エチル(6:3)及び反応成分の可視化のためにUV 435nmを使用するTLC分析により測定し、5-(3-クロロフェニル)-3-メトキシ-2-シアノピリジンの消滅により、この反応が完了したことを決定した。その後、反応内容物を、攪拌しながら0℃〜5℃に冷却し、且つそのpHを、50%NaOH水溶液のゆるやかな添加により、およそ2に調節した。その後攪拌を、0℃〜5℃で、3時間続けた。得られた固形物を、濾過により収集し、水、次にヘキサンにより洗浄した。得られたケーキを、真空中、40℃で乾燥させ、所望の生成物1.03g(定量的収率)を帯黄白色固形物として得た。
【化49】
【0117】
{[5-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシピリジン-2-イル]アミノ}酢酸メチル(4)の調製:磁気攪拌子のために改造し且つ窒素投入チューブを固定した50mLの丸底フラスコに、5-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシピリジン-2-カルボン酸3 (1g, 4mmol)、N,N'-カルボニルジイミダゾール(CDI)(0.97g, 6mmol)及びジメチルスルホキシド(5mL)を充填した。反応混合物を、45℃で約1時間攪拌し、その後室温まで冷却した。グリシンメチルエステル塩酸塩(1.15g, 12mmol)を添加し、引き続きジイソプロピルエチルアミン(3.2mL, 19mmol)を滴加した。次にこの混合物を、室温で2.5時間攪拌し、その後水(70mL)を添加した。反応フラスコの内容物を、0℃〜5℃に冷却し、溶液のpHがおよそ2になるまで、1N HClを添加した。この溶液を、ジクロロメタン(100mL)により抽出し、有機層を、MgSO4上で16時間乾燥した。シリカゲル(3g)を添加し、この溶液を2時間かけてスラリー化し、その後固形物を濾過により除去した。濾液を、減圧下で、濃縮乾固し、得られた残渣を、メタノール(10mL)中で2時間かけてスラリー化した。得られた固形物を、濾過により収集し、冷メタノール(20mL)、次にヘキサンにより洗浄し、得られたケーキを乾燥させ、所望の生成物0.85gを帯黄白色固形物として得た。濾液を処理し、第二収穫物として所望の生成物0.026gを得た。所望の生成物の一緒にした収穫物0.88g(収率68%)を得た。
【化50】
【0118】
製剤者は、先に開示された合成を、容易に大規模化することができる。開示された方法が商業的用途のために大規模化される場合、その合成は、本明細書において以下に明らかにされる。
【0119】
(実施例2)
{[5-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシピリジン-2-イル]アミノ}酢酸メチル(4)
5-(3-クロロフェニル)-3-クロロ-2-シアノピリジン(1)の調製:機械攪拌装置、浸漬管、温度計及び窒素投入口を装着した20Lの反応器に、(3-クロロフェニル)ボロン酸(550g, 3.52mol)、3,5-ジクロロ-2-シアノピリジン(639g, 3.69mol)、K2CO3 (5.5g, 40mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロ-パラジウム(II)[PdCl2(dppf)] (11.5g, 140mmol)、及びジメチルホルムアミド(3894g, 4.125L)を充填した。この反応溶液を、攪拌し、且つ浸漬管を通して窒素を30分間掃流した。次に、温度を50℃未満に25時間維持しながら、反応混合物に脱気した水(413g)を充填した。移動相として酢酸エチル/メタノール(4:1)及び反応成分の可視化のためにUV 435nmを使用するTLC分析により測定し、3,5-ジクロロ-2-シアノピリジンの消滅により、この反応が完了したことを決定した。その後、反応溶液を5℃まで冷却し、ヘプタン(940g, 1.375L)を充填し、30分間攪拌した。水(5.5L)を充填し、且つこの混合物を、その温度を15℃まで上昇させながら、更に1時間攪拌した。固形生成物を、濾過により単離し、水(5.5L)、引き続きヘプタン(18881g, 2750mL)により洗浄した。得られたケーキを、真空下で18時間風乾させ、その後2-プロパノール(6908g, 8800mL)とヘプタン(1g, 2200mL)の混合物により50℃で4時間摩砕し、外界温度まで冷却させ、その後外界温度で1時間攪拌した。次に生成物を濾過により単離し、冷2-プロパノール(3450g, 4395mL)、引き続きヘプタン(3010g, 4400mL)により洗浄した。得られた固形物を、高真空下で、40℃で64時間乾燥させ、所望の生成物 565.9g(収率65%)をベージュ色固形物として得た。HPLCによる純度は、98.3であった。
【化51】
【0120】
5-(3-クロロフェニル)-3-メトキシ-2-シアノピリジン(2)の調製:機械攪拌装置、冷却器、温度計及び窒素投入口を装着した20Lの反応器に、5-(3-クロロフェニル)-3-クロロ-2-シアノピリジン1 (558g, 2.24mol)及びナトリウムメトキシド(メタノール中25%溶液、726.0g, 3.36mol)を充填した。攪拌しながら、反応溶液を、還流温度で24時間加熱し、ベージュ色の懸濁液を生じた。移動相としてヘキサン/酢酸エチル(6:3)及び反応成分の可視化のためにUV 435nmを使用するTLC分析により測定し、5-(3-クロロフェニル)-3-クロロ-2-シアノピリジンの消滅により、この反応が完了したことを決定した。反応混合物を5℃まで冷却し、その後水(5580mL)を充填した。得られたスラリーを、5℃で3時間攪拌した。固形生成物を、濾過により単離し、濾液がpH7を有するまで、水(5580mL)により洗浄した。フィルターケーキを、真空下で16時間風乾した。その後フィルターケーキを、反応器に戻し充填し、MeOH (2210g, 2794mL)中で、外界温度で1時間摩砕した。固形物を濾過により収集し、MeOH (882g, 1116mL, 5℃)、引き続きヘプタン(205mL, 300mL)により洗浄し、高真空下で、45℃で72時間乾燥し、所望の生成物448g(収率82%)を帯黄白色固形物として得た。HPLCによる純度は、97.9%であった。
【化52】
【0121】
5-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシピリジン-2-カルボン酸(3)の調製:機械攪拌装置、冷却器、温度計、窒素投入口、及び25%NaOH水溶液トラップを装着した20Lの反応器に、5-(3-クロロフェニル)-3-メトキシ-2-シアノピリジン2 (440.6g, 1.8mol)及び37%HCl水溶液(5302g)を充填した。攪拌しながら、反応溶液を、102℃で24時間加熱した。追加の37%HCl水溶液(2653g)を添加し、その後104℃で18時間攪拌した。次に反応内容物を5℃まで冷却し、水(4410g)を充填し、その後0℃で16時間攪拌した。得られた沈殿した生成物を、濾過により単離し、濾液がpH6を有するまで、水により洗浄した(水約8,000L)。フィルターケーキを、減圧下で2時間乾燥させ、取り出した。その後ケーキを、反応器に移し戻し、THF(1958g, 2201mL)中で、外界温度で2時間摩砕した。その後固形生成物を、濾過により単離し、THF (778g, 875mL)により洗浄し、減圧下、5℃で48時間乾燥させ、所望の生成物385g(収率89%)を帯黄白色固形物として得た。HPLCによる純度は、96.2%であった。
【化53】
【0122】
{[5-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシピリジン-2-イル]アミノ}酢酸メチル(4)の調製:機械攪拌装置、冷却器、温度計、及び窒素投入口を装着した20Lの反応器に、5-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシピリジン-2-カルボン酸3 (380g, 1.52mol)及びジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(295g, 2.28mol)を充填した。攪拌しながら、この溶液を3℃まで冷却し、且つ温度を11℃未満に維持しながら、トリメチルアセチルクロライド(275.7g, 2.29mol)を充填した。その後この混合物を、外界温度で2時間攪拌した。次に混合物を10℃まで冷却し、グリシンメチルエステルHCl (573.3g, 4.57mol)及びTHF(1689g, 1900mL)のスラリーを充填し、その後DIPEA (590.2g, 4.57mol)を充填し、外界温度で16時間攪拌した。次に混合物に、EtOH (1500g, 1900mL)を充填し、反応容積が約5.8Lとなるよう、減圧下で濃縮した。EtOH添加及び濃縮は、2回以上反復した。その後水(3800g)を添加し、この混合物を外界温度で16時間、攪拌した。得られた固形生成物を、濾過により単離し、EtOH (300g, 380mL)及び水(380g)の混合液、引き続き水(3800g)により洗浄し、減圧下、50℃で18時間乾燥させ、所望の生成物443g(収率91%)を帯黄白色固形物として得た。HPLCによる純度は、98.9%であった。
【化54】
【0123】
スキームIIを、本明細書において以下に概略し、且つ実施例2は、エステルプロドラッグからのプロリルヒドロキシラーゼ阻害剤の調製に関する開示された方法の非限定的例を説明している。
スキームII
【化55】
試薬及び条件:(a)NaOH、THF;2時間。
【0124】
(実施例3)
{[5-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシピリジン-2-イル]アミノ}酢酸(5)
{[5-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシピリジン-2-イル]アミノ}酢酸(5)の調製:50mLフラスコへ、{[5-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシピリジン-2-イル]アミノ}-酢酸メチル4 (0.45g, 1.4mmol)、テトラヒドロフラン(4.5mL)及び1M NaOH (4.5mL, 4.5mmol)を充填した。この混合物を、室温で2時間攪拌し、その後移動相としてヘキサン/酢酸エチル(6:3)及び反応成分の可視化のためにUV 435nmを使用するTLC分析により、この反応が完了したことを決定した。この反応溶液を、濃HClによりpH1に調節し、この溶液を、全てのテトラヒドロフランが除去されるまで、真空下、35℃で加熱した。この溶液は濃縮されたので、スラリーが形成された。十分に攪拌しながら、1M NaOHのゆっくりした添加により、そのpHを〜2に調節した。形成された固形物を、濾過により収集し、水、引き続きヘキサンにより洗浄し、その後真空下で乾燥させ、所望の生成物0.38g(収率88%)を白色固形物として得た。
【化56】
【0125】
製剤者は、先に明らかにされた合成を、容易に大規模化することができる。明らかにされた方法が商業的用途のために大規模化される場合、その合成は、本明細書において以下に明らかにされる。
【0126】
(実施例4)
{[5-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシピリジン-2-イル]アミノ}酢酸(5)
{[5-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシピリジン-2-イル]アミノ}酢酸(5)の調製:機械攪拌装置、冷却器、温度計、及び窒素投入口を装着した20Lの反応器に、{[5-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシピリジン-2-イル]アミノ}-酢酸メチル4 (440g, 1.42mol)、テトラヒドロフラン(3912g, 4400mL)及び1M NaOH (4400mL)を充填した。この混合物を、室温で2時間攪拌し、その後移動相としてヘキサン/酢酸エチル(6:3)及び反応成分の可視化のためにUV 435nmを使用するTLC分析により、この反応が完了したことを決定した。この反応溶液を、2M HCl (2359g)のゆっくりした添加によりpH2に酸性化した。得られた混合物を、容積約7.5Lまで、減圧下で、濃縮した。水(Ware)(2210g)を添加し、この溶液を外界温度まで冷却し、18時間攪拌した。固形生成物を、濾過により単離し、水(6L)により洗浄した。粗生成物を、反応器へ移し戻し、脱イオン水2215gにより、70℃で16時間摩砕した。この混合物を、外界温度まで冷却した。固形生成物を、濾過により単離し、水(500mL)により洗浄し、減圧下、70℃で20時間乾燥させ、所望の生成物368g(収率87%)を帯黄白色固形物として得た。HPLCによる純度は、99.3%であった。
【化57】
【0127】
スキームIIIを、本明細書において以下に概略し、且つ実施例3は、プロリルヒドロキシラーゼアミドプロドラッグの調製に関する開示された方法の非限定的例を説明している。
スキーム III
【化58】
試薬及び条件:(a)EDCI、HOBt、DIPEA、DMF;室温。
【0128】
(実施例5)
5-(3-クロロフェニル)-N-(2-アミノ-2-オキソエチル)-3-ヒドロキシルピリジン-2-イルアミド
5-(3-クロロフェニル)-N-(2-アミノ-2-オキソエチル)-3-ヒドロキシルピリジン-2-イルアミド(6)の調製:DMF(20mL)中の5-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシピリジン-2-カルボン酸3 (749mg, 3mmol)の溶液へ、室温、N2下で、1-(3-ジメチル-アミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド(EDCI)(0.925g, 5.97mmol)及び1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(0.806g, 5.97mmol)を添加する。得られた溶液を、15分間攪拌し、その後2-アミノアセトアミド塩酸塩(0.66g, 5.97mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(1.56mL, 8.96mmol)を添加する。この反応をTLCによりモニタリングし、反応が完了した場合、反応混合物を減圧下で濃縮し、且つH2Oを添加する。この生成物は、通常の後処理により単離することができる:下記のデータは、化合物(6)について報告されている。
【化59】
【0129】
スキームIVは、R10保護基の除去後の、アミドプロドラッグの、プロリルヒドロキシラーゼ阻害剤への加水分解の非限定的例を説明している。
スキーム IV
【化60】
本開示の特定の実施態様が例示されかつ説明されているが、当業者には、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な他の変更及び改変を行うことができることは明らかであろう。従って、添付された特許請求の範囲において、本開示の範囲内であるそのような変更及び改変の全てを対象とすることが意図されている。
図1
図2
図3