特許第6290941号(P6290941)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6290941サーバー装置、電話発信システム、サーバー装置の制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6290941
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月7日
(54)【発明の名称】サーバー装置、電話発信システム、サーバー装置の制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/487 20060101AFI20180226BHJP
【FI】
   H04M3/487
【請求項の数】10
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-5183(P2016-5183)
(22)【出願日】2016年1月14日
(65)【公開番号】特開2017-126880(P2017-126880A)
(43)【公開日】2017年7月20日
【審査請求日】2016年4月18日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [掲載年月日] 平成27年11月5日 [掲載アドレス] http://docs.xoxzo.com/ja/ http://docs.xoxzo.com/ja/readme.html http://docs.xoxzo.com/ja/sms.html http://docs.xoxzo.com/ja/voice.html http://docs.xoxzo.com/ja/error.html http://docs.xoxzo.com/en/ http://docs.xoxzo.com/en/readme.html http://docs.xoxzo.com/en/sms.html http://docs.xoxzo.com/en/voice.html http://docs.xoxzo.com/en/errors.html
(73)【特許権者】
【識別番号】511053252
【氏名又は名称】株式会社Xoxzo
(74)【代理人】
【識別番号】100089026
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 高明
(72)【発明者】
【氏名】イクバル アバドゥラ
【審査官】 西巻 正臣
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−114453(JP,A)
【文献】 特開2012−044544(JP,A)
【文献】 特許第4889813(JP,B1)
【文献】 特開2001−309040(JP,A)
【文献】 特開2002−300307(JP,A)
【文献】 米国特許第04766604(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04M 1/00、
1/24− 3/00、
3/16− 3/20、
3/38− 3/58、
7/00− 7/16、
11/00−11/10、
99/00
H04W 4/00− 8/24、
8/26−16/32、
24/00−28/00、
28/02−72/02、
72/04−74/02、
74/04−74/06、
74/08−84/10、
84/12−88/06、
88/08−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置からのリクエストデータを受け、前記リクエストデータに基づいてゲートウェイに前記リクエストデータに基づいた処理を実行する指示を行い、前記リクエストデータにより指定した音声端末に前記リクエストデータにより指定した音声通信サービスを実行するサーバー装置であって、
前記端末装置が前記サーバー装置と異なる箇所に配置され、各端末装置が前記サーバー装置にインターネット回線で接続されており、
複数の前記端末装置からの前記リクエストデータを受信してイベントシグナルを発生するサービス制御部と、
前記サービス制御部からの前記イベントシグナルを受けて前記音声端末に接続可能な前記ゲートウェイを呼び出すと共に前記音声通信サービスを実現する処理を実行する電話交換処理部と、を備え、
前記サービス制御部は、
前記端末装置からの、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)のPOSTメソッドが用いられた前記リクエストデータを受けて解析し、少なくとも接続すべき前記音声端末の電話番号、及び希望する前記音声通信サービスの内容を指定すると共に、前記解析したリクエストデータに基づいて選択すべきゲートウェイを指定する前記イベントシグナルを前記電話交換処理部に発生するリクエストデータ解析手段を備え、
前記電話交換処理部は、CPUがソフトウエアを実行して交換処理を行うソフトウエア交換機で構成され、
前記サービス制御部からの前記イベントシグナルを受け、このイベントシグナルに基づいて前記複数のゲートウェイから適切なゲートウェイを選択すると共に前記選択したゲートウェイに対し前記イベントシグナルで指定される電話番号で特定された前記音声端末への発呼を指令するゲートウェイ選択手段と、
選択された前記ゲートウェイの通信手順に従って、前記選択した前記ゲートウェイに前記音声端末への発呼を指令する発呼制御手段と、
発呼された前記音声端末から応答があったとき、前記イベントシグナルで指定された前記音声通信サービスを行う音声通信サービス手段と、を備えるものであり、
前記サーバー装置が、前記端末装置からの前記リクエストデータの受信、前記リクエストデータの解析、前記イベントシグナルの出力、ゲートウェイの選択、前記ゲートウェイからの前記音声端末への発呼の指令、及び発呼された前記音声端末から応答があったときの前記イベントシグナルで指定された前記音声通信サービスの実行を自動的に行うことを特徴とするサーバー装置。
【請求項2】
前記サービス制御部は、前記ゲートウェイを経由して受信した処理結果を、JSON(Java(登録商標)Script Object Notation)形式のフォーマットに変換して前記端末装置に送信するレスポンスデータ変換手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のサーバー装置。
【請求項3】
前記端末装置の前記リクエストデータには、前記音声端末の電話番号、前記端末装置を識別しうる識別番号、及び前記音声端末に対して行う音声通信サービスを指定するデータが含まれると共に、
前記サーバー装置から前記端末装置へのレスポンスデータには、前記リクエストデータに対する要求の処理結果を示す、ステータスデータ、詳細ステータス確認用のURL、前記端末装置から受けたリクエストデータを個別に特定するユニークID、送信失敗時のエラーメッセージ、及び前記音声端末の電話番号が含まれることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサーバー装置。
【請求項4】
前記サーバー装置から前記端末装置へのレスポンスデータには、前記リクエストデータで検索要求された前記音声端末の電話番号の有無情報、前記音声端末の電話番号、前記音声端末の所属国コード、相手先のネットワークコード、前記音声端末が所属しているキャリアのコード、及び処理における処理ステータス情報のうちの少なくとも一つが含まれることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項5】
前記ゲートウェイ毎の通信料金を保存するゲートウェイ通信料金保存手段を備え、前記電話交換処理部には、前記端末装置から前記リクエストデータを受信した場合、前記ゲートウェイ通信料金保存手段を参照すると共に、通信費用が最低となるゲートウェイを選択する、ゲートウェイ選択手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項6】
前記端末装置は、パーソナルコンピュータであることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項7】
前記電話交換処理部の音声通信サービス手段は、前記リクエストデータで指定された音声データサーバーに蓄積された音声を前記音声端末に送信する音声送信サービス、前記リクエストデータで指定された複数の音声端末による電話会議サービス、前記音声端末が指定した番号データを蓄積する番号データ蓄積サービス、及び前記音声端末からの音声データを蓄積する音声データ蓄積サービスのうち少なくとも一つを実行することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載のサーバー装置と、このサーバー装置に接続された前記端末装置と、前記サーバー装置に接続された複数のゲートウェイと、前記ゲートウェイに接続される音声端末とを備えることを特徴とする電話発信システム。
【請求項9】
端末装置からのリクエストデータを受け、前記リクエストデータに基づいてゲートウェイに前記リクエストデータに基づいた処理を実行する指示を行い、前記リクエストデータにより指定した音声端末に前記リクエストデータにより指定した音声通信サービスを実行するサーバー装置であって、前記端末装置が、前記サーバー装置と異なる箇所に配置され、各端末装置がサーバー装置にインターネット回線で接続されたサーバー装置の制御方法であって、
前記端末装置からの、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)のPOSTメソッドが用いられた前記リクエストデータを受けて解析し、少なくとも接続すべき前記音声端末の電話番号、及び希望する前記音声通信サービスの内容を指定すると共に、前記解析したリクエストデータに基づいて選択すべきゲートウェイを指定するイベントシグナルを発生するステップと、
前記イベントシグナルを受け、このイベントシグナルに基づいて前記複数のゲートウェイから適切なゲートウェイを選択すると共に前記選択したゲートウェイに対し前記イベントシグナルで指定される電話番号で特定された前記音声端末への発呼を指令するステップと、
選択された前記ゲートウェイの通信手順に従って、前記選択した前記ゲートウェイに前記音声端末への発呼を指令するステップと、
発呼された前記音声端末から応答があったとき、前記イベントシグナルで指定された前記音声通信サービスを行うステップと、を備えるものであり、
前記端末装置からの前記リクエストデータを受信したとき、前記リクエストデータの解析、前記イベントシグナルの出力、ゲートウェイの選択、前記ゲートウェイからの前記音声端末への発呼の指令、及び発呼された前記音声端末から応答があったときの前記イベントシグナルで指定された前記音声通信サービスの実行を自動的に行うことを特徴とするサーバー装置の制御方法。
【請求項10】
端末装置からのリクエストデータを受け、前記リクエストデータに基づいてゲートウェイに前記リクエストデータに基づいた処理を実行する指示を行い、前記リクエストデータにより指定した音声端末に前記リクエストデータにより指定した音声通信サービスを実行するサーバー装置であって、前記端末装置が前記サーバー装置と異なる箇所に配置され、各端末装置が前記サーバー装置にインターネット回線で接続されたサーバー装置のコンピューターに実行させるプログラムであって、
前記端末装置からの、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)のPOSTメソッドが用いられた前記リクエストデータを受けて解析し、少なくとも接続すべき前記音声端末の電話番号、及び希望する前記音声通信サービスの内容を指定すると共に、前記解析したリクエストデータに基づいて選択すべきゲートウェイを指定するイベントシグナルを発生するステップと、
前記イベントシグナルを受け、このイベントシグナルに基づいて前記複数のゲートウェイから適切なゲートウェイを選択すると共に前記選択したゲートウェイに対し前記イベントシグナルで指定される電話番号で特定された前記音声端末への発呼を指令するステップと、
選択された前記ゲートウェイの通信手順に従って、前記選択した前記ゲートウェイに前記音声端末への発呼を指令するステップと、
発呼された前記音声端末から応答があったとき、前記イベントシグナルで指定された前記音声通信サービスを行うステップと、を備えるものであり、
前記端末装置からの前記リクエストデータを受信したとき、前記リクエストデータの解析、前記イベントシグナルの出力、ゲートウェイの選択、前記ゲートウェイからの前記音声端末への発呼の指令、及び発呼された前記音声端末から応答があったときの前記イベントシグナルで指定された前記音声通信サービスの実行を自動的に行わせることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの送信装置から電話番号を指定した音声端末に音声通信サービスを実行するサーバー装置、電話発信システム、サーバー装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、本件出願人は、パーソナルコンピュータ等の送信元端末から携帯電話等の音声端末にショートメッセージサービス(いわゆるSMSメール)を送信する技術を提案している(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1は、相手先携帯端末に対してリクエストデータを送信する送信元端末と、上記送信元端末と公衆回線、若しくは広域ネットワークを介して接続され、上記リクエストデータを受信しうる管理装置と、上記管理装置と公衆回線、若しくは広域ネットワークを介して接続され、上記相手先携帯端末に接続しうるショートメッセージサービス(SMS)を提供する複数のゲートウェイとを備えるデータ仲介システムを開示する。
【0004】
このシステムでは、送信元端末からのリクエストデータの送信に、HTTPのPOSTメソッドを用いていることから、SMTPを用いた場合と異なり、インターフェース構築の制約が少なく、また、レスポンスデータがJSON形式フォーマットで記載されているため、送信対象のデータの取り出し処理が容易であることから、専用のメールソフトを用いる必要がない。また、プロトコル変換手段によって、ゲートウェイのAPIに従って、通信プロトコルを変換すると共に、ゲートウェイを経由して受信したレスポンスデータは、JSON形式フォーマットに変換されるため、国内、海外のゲートウェイ間のAPIの差異を意識することなく、相互にSMSメールの送受信を行うことができる。
【特許文献1】特許第4889813号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、SMSを使用できない固定電話や、SMSを使用操作ができない者の携帯電話への音声での連絡が要望され、例えば、端末装置からに音声通信によるサービスを行いたいという要望がある。メールやSMSによる案内が一般的に使用されている現在、音声による情報の提供やサービスは、差別化を図ることができる。
【0006】
しかし、特許文献1が開示する技術では、端末装置から固定電話、携帯電話等のへの音声による通信ができないという問題がある。
【0007】
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、端末装置からのリクエストにより所望の音声端末に音声サービスを容易に行うことができるサーバー装置、電話発信システム、サーバー装置の制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明に係るサーバー装置は、端末装置からのリクエストデータを受け、前記リクエストデータに基づいてゲートウェイに前記リクエストデータに基づいた処理を実行する指示を行い、前記リクエストデータにより指定した音声端末に前記リクエストデータにより指定した音声通信サービスを実行するサーバー装置であって、前記端末装置が前記サーバー装置と異なる箇所に配置され、各端末装置が前記サーバー装置にインターネット回線で接続されており、
複数の前記端末装置からの前記リクエストデータを受信してイベントシグナルを発生するサービス制御部と、前記サービス制御部からの前記イベントシグナルを受けて前記音声端末に接続可能な前記ゲートウェイを呼び出すと共に前記音声通信サービスを実現する処理を実行する電話交換処理部と、を備え、前記サービス制御部は、前記端末装置からの、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)のPOSTメソッドが用いられた前記リクエストデータを受けて解析し、少なくとも接続すべき前記音声端末の電話番号、及び希望する前記音声通信サービスの内容を指定すると共に、前記解析したリクエストデータに基づいて選択すべきゲートウェイを指定する前記イベントシグナルを前記電話交換処理部に発生するリクエストデータ解析手段を備え、前記電話交換処理部は、CPUがソフトウエアを実行して交換処理を行うソフトウエア交換機で構成され、前記サービス制御部からの前記イベントシグナルを受け、このイベントシグナルに基づいて前記複数のゲートウェイから適切なゲートウェイを選択すると共に前記選択したゲートウェイに対し前記イベントシグナルで指定される電話番号で特定された前記音声端末への発呼を指令するゲートウェイ選択手段と、選択された前記ゲートウェイの通信手順に従って、前記選択した前記ゲートウェイに前記音声端末への発呼を指令する発呼制御手段と、発呼された前記音声端末から応答があったとき、前記イベントシグナルで指定された前記音声通信サービスを行う音声通信サービス手段と、を備えるものであり、前記サーバー装置が、前記端末装置からの前記リクエストデータの受信、前記リクエストデータの解析、前記イベントシグナルの出力、ゲートウェイの選択、前記ゲートウェイからの前記音声端末への発呼の指令、及び発呼された前記音声端末から応答があったときの前記イベントシグナルで指定された前記音声通信サービスの実行を自動的に行うことを特徴とするサーバー装置である。
【0009】
請求項1に係る発明によれば、端末装置からのリクエストデータの送信に、HTTPのPOSTメソッドを用いていることから、POSTメソッド以外の例えばSMTPを用いた場合と異なり、インターフェース構築の制約が少なくなる。
ここで、HTTPプロトコルのPOSTメソッドによるデータ送信は、端末装置からサーバー装置に対して、データを送信する手段として広く用いられており、例えば、自己のホームページ上のWebフォームからの入力データの送信、電子掲示板への投稿インターフェース等に広く用いられている技術である。従って、携帯用のアプリケーションの他、一般的なパーソナルコンピュータ上においても、自由にインターフェースの設計が可能である。
また、サービス制御装置は、リクエストデータを解析して電話交換処理部にイベントシグナルを送出し、電話交換処理部は、指定の音声端末に音声通信サービスを行うため、端末装置からは、電話交換処理部や、ゲートウェイを意識することなく、音声通信サービスを実行できる。このため、交換処理部やゲートウェイの処理内容が変更されたとしても、サービス制御部の処理を変更することで対応できる。
また、本発明によれば、サービス制御部のリクエストデータ解析手段によって、端末装置からのリクエストデータが解析されてイベントシグナルが発生され、電話交換部の動作内容が指定される。電話交換部では、ゲートウェイ選択手段により指定された電話番号で特定される音声端末に対応するゲートウェイを選択し、発呼制御手段により選択されたゲートウェイの通信手順に従って発呼がなされ、音声端末から応答があったとき、音声端末に対して音声通信サービス手段が指定された音声通信サービスを実行することができる。
更に、本発明によれば、送信のインターフェースの開発が容易であり、端末装置側ではサーバー装置の交換処理部やゲートウェイの処理を意識することなくリクエストデータで指定ができる。
【0010】
同じく請求項2に係る発明は、前記サービス制御部は、前記ゲートウェイを経由して受信した処理結果を、JSON(Java(登録商標)Script Object Notation)形式のフォーマットに変換して前記端末装置に送信するレスポンスデータ変換手段を備えることを特徴とする。
【0011】
求項2に係る発明によれば、サービス制御部のレスポンスデータ変換手段から、ゲートウェイを経由して受信した処理結果を、JSON形式のフォーマットに変換して前記端末装置に送信する。ここで、JSONとは、Java(登録商標)Scriptをベースとしたデータ表現のフォーマットであり、構造が単純であり、異なるプログラミング言語間でのデータの受け渡しが簡単に行えるという特徴を有している。このため、送信対象のデータの取り出し処理が容易であることから、専用の表示ソフトを用いる必要がない。
【0012】
同じく請求項3に係る発明は、前記端末装置の前記リクエストデータには、前記音声端末の電話番号、前記端末装置を識別しうる識別番号、及び前記音声端末に対して行う音声通信サービスを指定するデータが含まれると共に、前記サーバー装置から前記端末装置へのレスポンスデータには、前記リクエストデータに対する要求の処理結果を示す、ステータスデータ、詳細ステータス確認用のURL、前記端末装置から受けたリクエストデータを個別に特定するユニークID、送信失敗時のエラーメッセージ、及び前記音声端末の電話番号が含まれることを特徴とする。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、端末装置からのリクエストデータに、音声端末の電話番号、端末装置を識別しうる識別番号、及び音声端末に対して行う音声通信サービスを指定するデータが含まれる。このため、サーバー装置は、発呼を行う音声端末の電話番号、端末装置の識別番号、実行する音声通信サービスを認識して実行することができる。そして、端末装置では、レスポンスデータにより、リクエストデータに対する要求の処理結果を示すステータスデータ、詳細ステータス確認用のURL、ユニークID、送信失敗時のエラーメッセージ、及び前記音声端末の電話番号を知ることができる。
【0014】
同じく請求項4に係る発明は、前記サーバー装置から前記端末装置へのレスポンスデータには、前記リクエストデータで検索要求された前記音声端末の電話番号の有無情報、前記音声端末の電話番号、前記音声端末の所属国コード、相手先のネットワークコード、前記音声端末が所属しているキャリアのコード、及び処理における処理ステータス情報のうちの少なくとも一つが含まれることを特徴とする。
【0015】
請求項4に係る発明によれば、ゲートウェイから受信した検索結果から、リクエストデータで検索要求された音声端末の電話番号の存在有無の情報、音声端末の電話番号、音声端末の所属国コード、相手先のネットワークコード、音声端末が所属しているキャリアのコード、及び処理における処理ステータス情報のうちの少なくとも一つがJSON形式のフォーマットに変換されて、端末装置に返信され、端末装置において、音声端末が実在しているか否かが把握できる。
そして、端末装置では、レスポンスデータにより、リクエストデータで検索要求された音声端末の電話番号の存在有無の情報、音声端末の電話番号、音声端末の所属国コード、相手先のネットワークコード、音声端末が所属しているキャリアのコード、及び処理における処理ステータス情報を知ることができる。
【0016】
同じく請求項5に係る発明は、前記電話交換処理部は、前記ゲートウェイ毎の通信料金を保存するゲートウェイ通信料金保存手段と、前記端末装置から前記リクエストデータを受信した場合、前記ゲートウェイ通信料金保存手段を参照すると共に、通信費用が最低となるゲートウェイを選択する、ゲートウェイ選択手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
請求項5に係る発明によれば、端末装置側で負担する通信費用が最低となるように、ゲートウェイが自動的に選択される。
【0018】
同じく請求項6に係る発明は、前記端末装置は、パーソナルコンピュータであることを特徴とする。
【0019】
請求項6に係る発明によれば、端末装置として、パーソナルコンピュータ、例えばデスクトップコンピューター、ラップトップ型コンピューター、タブレット型コンピューター、スマートフォンを使用することができる。
【0020】
同じく請求項7に係る発明は、前記電話交換処理部の音声通信サービス手段は、前記リクエストデータで指定された音声データサーバーに蓄積された音声を前記音声端末に送信する音声送信サービス、前記リクエストデータで指定された複数の音声端末による電話会議サービス、前記音声端末が指定した番号データを蓄積する番号データ蓄積サービス、及び前記音声端末からの音声データを蓄積する音声データ蓄積サービスのうち少なくとも一つを実行することを特徴とする。
【0021】
請求項7に係る発明によれば、音声通信サービスとして、リクエストデータで指定された音声データサーバーに蓄積された音声を音声端末に送信する音声送信サービス、リクエストデータで指定された複数の端末による電話会議サービス、音声端末が指定した番号データを蓄積する番号データ蓄積サービス、及び音声端末からの音声データを蓄積する音声データ蓄積サービスを提供できる。
【0022】
同じく請求項8に係る発明は、前記サーバー装置と、このサーバー装置に接続された前記端末装置と、前記サーバー装置に接続された複数のゲートウェイと、前記ゲートウェイに接続される音声端末とを備えることを特徴とする電話発信システムである。
【0023】
請求項8に係る発明によれば、端末装置からのリクエストデータの送信に、HTTPのPOSTメソッドを用いていることから、POSTメソッド以外の例えばSMTPを用いた場合と異なり、インターフェース構築の制約が少なくなる。
従って、携帯用のアプリケーションの他、一般的なパーソナルコンピュータ上においても、自由にインターフェースの設計が可能である。
また、サービス制御装置は、リクエストデータを解析して電話交換処理部にイベントシグナルを送出し、電話交換処理部は、指定の音声端末に音声通信サービスを行うため、端末装置からは、電話交換処理部や、ゲートウェイを意識することなく、音声通信サービスを実行できる。このため、交換処理部やゲートウェイの処理内容が変更されたとしても、サービス制御部の処理を変更することで対応できる。
また、本発明によれば、サービス制御部のリクエストデータ解析手段によって、端末装置からのリクエストデータが解析されてイベントシグナルが発生され、電話交換部の動作内容が指定される。電話交換部では、ゲートウェイ選択手段により指定された電話番号で特定される音声端末に対応するゲートウェイを選択し、発呼制御手段により選択されたゲートウェイの通信手順に従って発呼がなされ、音声端末から応答があったとき、音声端末に対して音声通信サービス手段が指定された音声通信サービスを実行することができる。
更に、本発明によれば、送信のインターフェースの開発が容易であり、端末装置側ではサーバー装置の交換処理部やゲートウェイの処理を意識することなくリクエストデータで指定ができる。
このため、端末装置から利用しやすい電話発信システムを提供できる。
【0024】
同じく請求項9に係る発明は、端末装置からのリクエストデータを受け、前記リクエストデータに基づいてゲートウェイに前記リクエストデータに基づいた処理を実行する指示を行い、前記リクエストデータにより指定した音声端末に前記リクエストデータにより指定した音声通信サービスを実行するサーバー装置であって、前記端末装置が、前記サーバー装置と異なる箇所に配置され、各端末装置がサーバー装置にインターネット回線で接続されたサーバー装置の制御方法であって、
前記端末装置からの、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)のPOSTメソッドが用いられた前記リクエストデータを受けて解析し、少なくとも接続すべき前記音声端末の電話番号、及び希望する前記音声通信サービスの内容を指定すると共に、前記解析したリクエストデータに基づいて選択すべきゲートウェイを指定するイベントシグナルを発生するステップと、前記イベントシグナルを受け、このイベントシグナルに基づいて前記複数のゲートウェイから適切なゲートウェイを選択すると共に前記選択したゲートウェイに対し前記イベントシグナルで指定される電話番号で特定された前記音声端末への発呼を指令するステップと、選択された前記ゲートウェイの通信手順に従って、前記選択した前記ゲートウェイに前記音声端末への発呼を指令するステップと、発呼された前記音声端末から応答があったとき、前記イベントシグナルで指定された前記音声通信サービスを行うステップと、を備えるものであり、前記端末装置からの前記リクエストデータを受信したとき、前記リクエストデータの解析、前記イベントシグナルの出力、ゲートウェイの選択、前記ゲートウェイからの前記音声端末への発呼の指令、及び発呼された前記音声端末から応答があったときの前記イベントシグナルで指定された前記音声通信サービスの実行を自動的に行うことを特徴とするサーバー装置の制御方法である。
【0025】
請求項9に係る発明によれば、端末装置からのリクエストデータの送信に、HTTPのPOSTメソッドを用いていることから、POSTメソッド以外の例えばSMTPを用いた場合と異なり、インターフェース構築の制約が少なくなる。
従って、携帯用のアプリケーションの他、一般的なパーソナルコンピュータ上においても、自由にインターフェースの設計が可能である。
また、サービス制御装置は、リクエストデータを解析して電話交換処理部にイベントシグナルを送出し、電話交換処理部は、指定の音声端末に音声通信サービスを行うため、端末装置からは、電話交換処理部や、ゲートウェイを意識することなく、音声通信サービスを実行できる。このため、交換処理部やゲートウェイの処理内容が変更されたとしても、サービス制御部の処理を変更することで対応できる。
また、本発明によれば、サービス制御部のリクエストデータ解析手段によって、端末装置からのリクエストデータが解析されてイベントシグナルが発生され、電話交換部の動作内容が指定される。電話交換部では、ゲートウェイ選択手段により指定された電話番号で特定される音声端末に対応するゲートウェイを選択し、発呼制御手段により選択されたゲートウェイの通信手順に従って発呼がなされ、音声端末から応答があったとき、音声端末に対して音声通信サービス手段が指定された音声通信サービスを実行することができる。
更に、本発明によれば、送信のインターフェースの開発が容易であり、端末装置側ではサーバー装置の交換処理部やゲートウェイの処理を意識することなくリクエストデータで指定ができる。
【0026】
同じく請求項10に係る発明は、端末装置からのリクエストデータを受け、前記リクエストデータに基づいてゲートウェイに前記リクエストデータに基づいた処理を実行する指示を行い、前記リクエストデータにより指定した音声端末に前記リクエストデータにより指定した音声通信サービスを実行するサーバー装置であって、前記端末装置が前記サーバー装置と異なる箇所に配置され、各端末装置が前記サーバー装置にインターネット回線で接続されたサーバー装置のコンピューターに実行させるプログラムであって、前記端末装置からの、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)のPOSTメソッドが用いられた前記リクエストデータを受けて解析し、少なくとも接続すべき前記音声端末の電話番号、及び希望する前記音声通信サービスの内容を指定すると共に、前記解析したリクエストデータに基づいて選択すべきゲートウェイを指定するイベントシグナルを発生するステップと、前記イベントシグナルを受け、このイベントシグナルに基づいて前記複数のゲートウェイから適切なゲートウェイを選択すると共に前記選択したゲートウェイに対し前記イベントシグナルで指定される電話番号で特定された前記音声端末への発呼を指令するステップと、選択された前記ゲートウェイの通信手順に従って、前記選択した前記ゲートウェイに前記音声端末への発呼を指令するステップと、発呼された前記音声端末から応答があったとき、前記イベントシグナルで指定された前記音声通信サービスを行うステップと、を備えるものであり、前記端末装置からの前記リクエストデータを受信したとき、前記リクエストデータの解析、前記イベントシグナルの出力、ゲートウェイの選択、前記ゲートウェイからの前記音声端末への発呼の指令、及び発呼された前記音声端末から応答があったときの前記イベントシグナルで指定された前記音声通信サービスの実行を自動的に行わせることを特徴とするプログラム。
である。
【0027】
請求項10に係る発明によれば、端末装置からのリクエストデータの送信に、HTTPのPOSTメソッドを用いていることから、POSTメソッド以外の例えばSMTPを用いた場合と異なり、インターフェース構築の制約が少なくなる。
従って、携帯用のアプリケーションの他、一般的なパーソナルコンピュータ上においても、自由にインターフェースの設計が可能である。
また、サービス制御装置は、リクエストデータを解析して電話交換処理部にイベントシグナルを送出し、電話交換処理部は、指定の音声端末に音声通信サービスを行うため、端末装置からは、電話交換処理部や、ゲートウェイを意識することなく、音声通信サービスを実行できる。このため、交換処理部やゲートウェイの処理内容が変更されたとしても、サービス制御部の処理を変更することで対応できる。
また、本発明によれば、サービス制御部のリクエストデータ解析手段によって、端末装置からのリクエストデータが解析されてイベントシグナルが発生され、電話交換部の動作内容が指定される。電話交換部では、ゲートウェイ選択手段により指定された電話番号で特定される音声端末に対応するゲートウェイを選択し、発呼制御手段により選択されたゲートウェイの通信手順に従って発呼がなされ、音声端末から応答があったとき、音声端末に対して音声通信サービス手段が指定された音声通信サービスを実行することができる。
更に、本発明によれば、送信のインターフェースの開発が容易であり、端末装置側ではサーバー装置の交換処理部やゲートウェイの処理を意識することなくリクエストデータで指定ができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の請求項1に係るサーバー装置によれば、端末装置からのリクエストにより所望の音声端末に音声サービスの設定や指定を容易に行うことができる。また、端末装置からのリクエストデータの送信に、HTTPのPOSTメソッドを用いていることから、POSTメソッド以外の例えばSMTPを用いた場合と異なり、インターフェース構築の制約が少なくなる。ここで、HTTPプロトコルのPOSTメソッドによるデータ送信は、端末装置からサーバー装置に対して、データを送信する手段として広く用いられており、例えば、自己のホームページ上のWebフォームからの入力データの送信、電子掲示板への投稿インターフェース等に広く用いられている技術である。従って、携帯用のアプリケーションの他、一般的なパーソナルコンピュータ上においても、自由にインターフェースの設計が可能である。
また、サービス制御装置は、リクエストデータを解析して電話交換処理部にイベントシグナルを送出し、電話交換処理部は、指定の音声端末に音声通信サービスを行うため、端末装置からは、電話交換処理部や、ゲートウェイを意識することなく、音声通信サービスを実行できる。このため、交換処理部やゲートウェイの処理内容が変更されたとしても、サービス制御部の処理を変更することで対応できる。
また、本発明によれば、サービス制御部のリクエストデータ解析手段によって、端末装置からのリクエストデータが解析されてイベントシグナルが発生され、電話交換部の動作内容が指定される。電話交換部では、ゲートウェイ選択手段により指定された電話番号で特定される音声端末に対応するゲートウェイを選択し、発呼制御手段により選択されたゲートウェイの通信手順に従って発呼がなされ、音声端末から応答があったとき、音声端末に対して音声通信サービス手段が指定された音声通信サービスを実行することができる。
更に、本発明によれば、送信のインターフェースの開発が容易であり、端末装置側ではサーバー装置の交換処理部やゲートウェイの処理を意識することなくリクエストデータで指定ができる。
【0029】
同請求項2に係るサーバー装置によれば、サービス制御部のレスポンスデータ変換手段から、ゲートウェイを経由して受信した処理結果を、JSON形式のフォーマットに変換して前記端末装置に送信する。ここで、JSONとは、Java(登録商標)Scriptをベースとしたデータ表現のフォーマットであり、構造が単純であり、異なるプログラミング言語間でのデータの受け渡しが簡単に行えるという特徴を有している。このため、送信対象のデータの取り出し処理が容易であることから、専用の表示ソフトを用いる必要がない。
【0030】
同請求項3に係るサーバー装置によれば、端末装置からのリクエストデータに、音声端末の電話番号、端末装置を識別しうる識別番号、及び音声端末に対して行う音声通信サービスを指定するデータが含まれる。このため、サーバー装置は、発呼を行う音声端末の電話番号、端末装置の識別番号、実行する音声通信サービスを認識して実行することができる。
【0031】
請求項4に係るサーバー装置によれば、ゲートウェイから受信した検索結果から、リクエストデータで検索要求された音声端末の電話番号の存在有無の情報、音声端末の電話番号、音声端末の所属国コード、相手先のネットワークコード、音声端末が所属しているキャリアのコード、及び処理における処理ステータス情報がJSON形式のフォーマットに変換されて、送信元端末に返信され、端末装置において、音声端末が実在しているか否かが把握できる。
【0032】
請求項5に係るサーバー装置によれば、端末装置側で負担する通信費用が最低となるように、ゲートウェイが自動的に選択される。
【0033】
請求項6に係るサーバー装置によれば、端末装置として、パーソナルコンピュータ、例えばデスクトップコンピューター、ラップトップ型コンピューター、タブレット型コンピューター、スマートフォンを使用することができる。
【0034】
請求項7に係るサーバー装置によれば、音声通信サービスとして、リクエストデータで指定された音声データサーバーに蓄積された音声を音声端末に送信する音声送信サービス、リクエストデータで指定された複数の端末による電話会議サービス、音声端末が指定した番号データを蓄積する番号データ蓄積サービス、及び音声端末からの音声データを蓄積する音声データ蓄積サービスを提供できる。
【0035】
請求項8に係る電話発信システムによれば、端末装置からのリクエストにより所望の音声端末に音声サービスを容易に行うことができる。また、端末装置からのリクエストデータの送信に、HTTPのPOSTメソッドを用いていることから、POSTメソッド以外の例えばSMTPを用いた場合と異なり、インターフェース構築の制約が少なくなる。従って、携帯用のアプリケーションの他、一般的なパーソナルコンピュータ上においても、自由にインターフェースの設計が可能である。
また、サービス制御装置は、リクエストデータを解析して電話交換処理部にイベントシグナルを送出し、電話交換処理部は、指定の音声端末に音声通信サービスを行うため、端末装置からは、電話交換処理部や、ゲートウェイを意識することなく、音声通信サービスを実行できる。このため、交換処理部やゲートウェイの処理内容が変更されたとしても、サービス制御部の処理を変更することで対応できる。
また、本発明によれば、サービス制御部のリクエストデータ解析手段によって、端末装置からのリクエストデータが解析されてイベントシグナルが発生され、電話交換部の動作内容が指定される。電話交換部では、ゲートウェイ選択手段により指定された電話番号で特定される音声端末に対応するゲートウェイを選択し、発呼制御手段により選択されたゲートウェイの通信手順に従って発呼がなされ、音声端末から応答があったとき、音声端末に対して音声通信サービス手段が指定された音声通信サービスを実行することができる。
更に、本発明によれば、送信のインターフェースの開発が容易であり、端末装置側ではサーバー装置の交換処理部やゲートウェイの処理を意識することなくリクエストデータで指定ができる。 このため、端末装置から利用しやすい電話発信システムを提供できる。
【0036】
請求項9に係るサーバー装置の制御方法によれば、端末装置からのリクエストにより所望の音声端末に音声サービスを容易に行うことができる。また、端末装置からのリクエストデータの送信に、HTTPのPOSTメソッドを用いていることから、POSTメソッド以外の例えばSMTPを用いた場合と異なり、インターフェース構築の制約が少なくなる。また、携帯用のアプリケーションの他、一般的なパーソナルコンピュータ上においても、自由にインターフェースの設計が可能である。
また、サービス制御装置は、リクエストデータを解析して電話交換処理部にイベントシグナルを送出し、電話交換処理部は、指定の音声端末に音声通信サービスを行うため、端末装置からは、電話交換処理部や、ゲートウェイを意識することなく、音声通信サービスを実行できる。このため、交換処理部やゲートウェイの処理内容が変更されたとしても、サービス制御部の処理を変更することで対応できる。
また、本発明によれば、サービス制御部のリクエストデータ解析手段によって、端末装置からのリクエストデータが解析されてイベントシグナルが発生され、電話交換部の動作内容が指定される。電話交換部では、ゲートウェイ選択手段により指定された電話番号で特定される音声端末に対応するゲートウェイを選択し、発呼制御手段により選択されたゲートウェイの通信手順に従って発呼がなされ、音声端末から応答があったとき、音声端末に対して音声通信サービス手段が指定された音声通信サービスを実行することができる。
更に、本発明によれば、送信のインターフェースの開発が容易であり、端末装置側ではサーバー装置の交換処理部やゲートウェイの処理を意識することなくリクエストデータで指定ができる。
【0037】
請求項10に係るプログラムによれば、端末装置からのリクエストにより所望の音声端末に音声サービスを容易に行うことができる。また、端末装置からのリクエストデータの送信に、HTTPのPOSTメソッドを用いていることから、POSTメソッド以外の例えばSMTPを用いた場合と異なり、インターフェース構築の制約が少なくなる。また、携帯用のアプリケーションの他、一般的なパーソナルコンピュータ上においても、自由にインターフェースの設計が可能である。
また、サービス制御装置は、リクエストデータを解析して電話交換処理部にイベントシグナルを送出し、電話交換処理部は、指定の音声端末に音声通信サービスを行うため、端末装置からは、電話交換処理部や、ゲートウェイを意識することなく、音声通信サービスを実行できる。このため、交換処理部やゲートウェイの処理内容が変更されたとしても、サービス制御部の処理を変更することで対応できる。
また、本発明によれば、サービス制御部のリクエストデータ解析手段によって、端末装置からのリクエストデータが解析されてイベントシグナルが発生され、電話交換部の動作内容が指定される。電話交換部では、ゲートウェイ選択手段により指定された電話番号で特定される音声端末に対応するゲートウェイを選択し、発呼制御手段により選択されたゲートウェイの通信手順に従って発呼がなされ、音声端末から応答があったとき、音声端末に対して音声通信サービス手段が指定された音声通信サービスを実行することができる。
更に、本発明によれば、送信のインターフェースの開発が容易であり、端末装置側ではサーバー装置の交換処理部やゲートウェイの処理を意識することなくリクエストデータで指定ができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の実施形態に係る電話発信システムを示す模式図である。
図2】同サーバー装置の構成を示すブロック図である。
図3】同電話発信システムの構成と信号のやりとりを示す模式図である。
図4】同電話発信システムの処理の概略を示すフローチャートである。
図5】同電話発信システムにおける端末装置、サーバー装置、音声データサーバー、ゲートウェイ及び音声端末装置における処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本発明を実施するための形態に係るサーバー装置、電話発信システム、サーバー装置の制御方法、及びプログラムについて説明する。先ず、本発明の実施形態に係る電話発信システムについて説明する。以下、提供できる音声通信サービスとして、指定した音声端末に音声を送出する場合を例として説明する。
【0040】
<電話発信システムの構成>
図1は本発明の実施形態に係る電話発信システムを示す模式図である。電話発信システム10は、サーバー装置30と、複数台の端末装置90、90、…、90と、複数台のゲートウェイ100、100、…、100とを備える。サーバー装置30、端末装置90、ゲートウェイ100、100、…、100はインターネット20を介して接続され、各種のデータをやりとりする。
【0041】
また、各ゲートウェイ100、100、…、100からは、音声端末である音声端末装置110、110、…、110に音声接続がなされる。音声端末装置110、110、…、110は、固定電話、携帯電話、スマートフォン等である。また、本実施形態では、インターネット20には、音声端末装置110に送出する音声データファイルを格納した音声データサーバー80が接続されている。
【0042】
サーバー装置30は、サービス制御部40と、電話交換処理部50と、クレジット処理部60と、データベース70とを備える。サーバー装置30は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)等を備えたパーソナルコンピュータとして構成され、CPUで本発明に係るプログラムを実行することにより、サービス制御部40、電話交換処理部50、クレジット処理部60、データベース70の機能を実現する。
【0043】
音声データサーバー80は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)等を備えたパーソナルコンピュータとして構成され、音声圧縮ファイルとして例えばMP3(MPEG−1 Audio Layer−3)ファイルを格納して、端末装置90のURL(Uniform Resource Locator)を指定することにより音声圧縮ファイルをダウンロードすることができる。なお、音声圧縮ファイルとしては、上述したMP3の他、WMA(Windows(登録商標) Media Audio)AAC(Advanced Audio Coding)等の形式を使用することができる。
【0044】
また、端末装置90は、サーバー装置30に接続可能であり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)等を備えたパーソナルコンピュータとして構成される。端末装置90は、ウェブフラウザーソフトウェアで表示された入力画面から、HTTP(HyperTextTransferProtocol)のPOSTメソッドによるリクエストデータをサーバー装置30に入力できる。端末装置90としては、リクエストデータを入力できれば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット型コンピューター端末等を使用できる。
【0045】
各ゲートウェイ100は、音声端末装置110に音声通信サービスを提供する各キャリアに属するものであり、サーバー装置30と指定された音声端末装置110、110、…、110との間で公知の通信手順に従って音声通信を行わせる。
【0046】
次にサーバー装置30の構成について詳細に説明する。図2は同サーバー装置の構成を示すブロック図、図3は同電話発信システムの構成と信号のやりとりを示す模式図である。上述のようにサーバー装置30は、サービス制御部40と、電話交換処理部50と、クレジット処理部60と、データベース70とを備えて構成される。
【0047】
先ず、サービス制御部40について説明する。サービス制御部40は、リクエストデータ受付手段41と、リクエストデータ解析手段42と、レスポンスデータ変換手段43とを備える。
【0048】
リクエストデータ受付手段41は、端末装置90からのリクエストデータを受け付ける。例えば、サーバー装置30に表示可能な入力画面を表示させ、HTTPのPOSTメソッドで入力された各種指定データを受信する。リクエストデータには、少なくとも接続する前記音声端末の電話番号、及び希望する前記音声通信サービスの内容が指定される。指定された音声データサーバー80に蓄積された音声を音声端末装置110に送信する音声送信サービスを例とすると、リクエストデータには、発信者電話番号、音声端末装置110の電話番号である受信者電話番号、端末装置90を識別しうる識別番号、音声端末に対して行う音声データサーバー80のURL等が含まれる。本実施形態では、リクエストデータとして、HTTPのPOSTメソッドを用いていることから、POSTメソッド以外の例えばSMTPを用いた場合と異なり、インターフェース構築の制約が少なくなる。
【0049】
リクエストデータ解析手段42は、HTTPで記述されたリクエストデータを解析して、イベントシグナルを生成する。このイベントシグナルは、電話交換処理部50が解釈可能な形式で記述される。
【0050】
レスポンスデータ変換手段43は、音声端末装置110ヘの通信結果に基づくレスポンスデータを端末装置90に送出する。レスポンスデータには、リクエストデータで検索要求された音声端末の電話番号の有無情報、音声端末の電話番号、及び処理における処理ステータス情報が含まれる。なお、レスポンスデータには、音声端末の所属国コード、相手先のネットワークコード、音声端末が所属しているキャリアのコードを更に含むようにすることができる。また、レスポンスデータには、リクエストデータに対する要求の処理結果を示す、ステータスデータ、詳細ステータス確認用のURL、ユニークID、送信失敗時のエラーメッセージが含まれる。レスポンスデータは、ゲートウェイを経由して受信した処理結果を、JSON(Java(登録商標)Script Object Notation)形式のフォーマットに変換される。
JSONとは、Java(登録商標)Scriptをベースとしたデータ表現のフォーマットであり、構造が単純であり、異なるプログラミング言語間でのデータの受け渡しが簡単に行えるという特徴を有している。このため、送信対象のデータの取り出し処理が容易であることから、専用の表示ソフトを用いる必要がない。
また、処理ステータス情報は、発信処理の状況を示すものであり、数字や文字列で表示される。
【0051】
端末装置90では、レスポンスデータにより、リクエストデータに対する要求の処理結果を示すステータスデータ、詳細ステータス確認用のURL、端末装置から受けたリクエストを個別に特定するユニークID、送信失敗時のエラーメッセージ、及び前記音声端末の電話番号を知ることができる。ユニークIDは、端末装置からリクエストを受取り、処理する際において、リクエストを特定するために割り振られる個別のIDである。ユニークIDには、すべてのリクエストに異なるIDが振り当られる。例えば同一の端末装置から同じリクエスト、例えばまったく宛先やパラメータが同じリクエストデータを2回送ったとしても、それぞれのリクエストに、異なるIDをそれぞれ振り当てる。また、サーバー装置30は、レスポンスデータに、検索要求された音声端末の電話番号の存在有無の情報、音声端末の電話番号、音声端末の所属国コード、相手先のネットワークコード、音声端末が所属しているキャリアのコード、及び処理における処理ステータス情報を含むことができる。この場合、端末装置90では、レスポンスデータからこれらの情報を得ることができる。
【0052】
以上の構成により、サービス制御部40は、電話交換処理部50に端末装置90からの処理の依頼を変換して出力し、電話交換処理部50の動作を制御する。サービス制御部40の主要な処理は、リクエストデータ解析手段42において、リクエストデータから電話交換処理部50が受け付ける指定形式に合わせてイベントシグナルを生成することである。即ち、端末装置90側からは電話交換処理部50の存在を意識させることはない。通常、電話交換処理部50を制御するためには、電話交換処理部50に特有の形式で指示を行う必要があるが、本例では端末装置90からの指定は、HTMLのPOST形式という簡易なものでよく、端末装置90の入力を簡単にする。また、何らかの理由により、電話交換処理部50の処理形式が変更され、電話交換処理部50の入力形式が変更されたとしても、端末装置90からのリクエストデータの形式を変更することなく、リクエストデータ解析手段42の出力形式を変更するだけで対応できる。
【0053】
次に、電話交換処理部50について説明する。電話交換処理部50は、電話交換機能の他、音声サービス機能を備え、CPUでソフトウェアを実行することにより実現されるいわゆるソフト交換機である。このようなソフト交換機は公知である。 電話交換処理部50は、ゲートウェイ選択手段51と、音声通信サービス手段52と、発呼制御手段53と、ゲートウェイ課金データ発生手段54とを備える。
【0054】
ゲートウェイ選択手段51は、サービス制御部40からのイベントシグナルで指定される電話番号で特定された音声端末装置110に発呼を指令するゲートウェイ選択手段51を選択する。この選択は、データベース70に蓄積されたゲートウェイ通信料金保存手段である後述するゲートウェイ課金情報71に格納されたゲートウェイ毎の通信費用を参照して、最も通信費用が最低となるにゲートウェイ100を選択する。
【0055】
音声通信サービス手段52は、端末装置90から指定された音声通信サービスを実行する。この例では、音声通信サービス手段52は、音声通信サービスとして音声データサーバー80からの音声圧縮ファイルとして例えばMP3データをデコードして着信した音声端末装置110に送出して、音声端末装置110で音声を再生させる。なお、発呼制御手段53にリクエストデータで指定された複数の端末による電話会議サービス、音声端末がテンキー等で指定した番号データを蓄積する番号データ蓄積サービス、及び音声端末からの音声データを蓄積する音声データ蓄積サービスを行わせることができる。
【0056】
電話会議を行う場合には、端末装置90のリクエストデータには、接続すべき複数の電話番号が指定され、音声通信サービス手段52は、複数の音声端末が接続された状態で、相互の音声通信を可能とする。また、番号データ蓄積サービスを実行する場合には、リクエストデータで指定され、接続された音声端末がテンキーで指定した番号データを予め定めた記憶部に蓄積する。この番号データは、端末装置90からの指定により端末装置90、90から参照される。更に、音声データ蓄積サービスを実行する場合には、リクエストデータで指定され、接続された音声端末からの音声データを予め定めた記憶部に蓄積する。この音声データは、端末装置90からの指定により端末装置90、90から参照される。
【0057】
発呼制御手段53は、イベントシグナルで指定された音声端末装置110に、ゲートウェイ選択手段51で選択したゲートウェイ100から所定の通信手順で発呼し、接続を行う。ゲートウェイ課金データ発生手段54は、ゲートウェイ100から送出される課金に基づいて生成されるクレジット情報をクレジット処理部60に送出する。
【0058】
以上のように電話交換処理部50は、サービス制御部40からのイベントシグナルに基づいて、発呼、音声通信サービス、課金情報の取得を行う。
【0059】
次にクレジット処理部60について説明する。クレジット処理部60は、端末装置90、90を使用するクライアントのクレジットを管理する。例えばクライアントは、クレジットを購入し、サーバー装置30に接続して電話発信システムを使用するたびにクレジットを消費する。クレジットがなくなると電話発信システムのサービスを受けることができなくなる。 クレジット処理部60は、クレジット管理手段61と、クレジット残高確認手段62とを備える。
【0060】
クレジット管理手段61は、電話交換処理部50からのクレジット情報に基づいてデータベース70が蓄積するクレジット情報72を更新する。即ち、クライアント別のクレジットを常に最新の状態に保持する。
クレジット残高確認手段62は、端末装置90、90からリクエストデータが入力されたとき、クレジット情報72を参照して、クライアントのクレジット残高を確認して、電話発信システムの使用の可否を判断する。また、クレジット残高確認手段62は、クライアントの電話発信システムの使用によりクレジット情報72から当該クライアントのクレジットを差し引く処理を行う。
【0061】
次にデータベース70について説明する。データベース70には、ゲートウェイ課金情報71と、クレジット情報72とが格納されている。ゲートウェイ課金情報71には、各ゲートウェイ100、100、…、100の最新の課金情報が格納されている。また、クレジット情報72には、クライアント別のクレジットの残高、使用経過情報が格納されている。なお、クレジット処理部60及びデータベース70は、サービス制御部40の一部として構成することができる。
【0062】
次に電話発信システム10の全体の処理手順について、図3及び図4を用いて説明する。ここでは、電話発信システム10が音声通信サービス処理の一例である音声送信サービスを行う場合について説明する。図3は電話発信システム10の全体構成と信号のやりとりを示す模式図であり、図4は同電話発信システムの処理の概略を示すフローチャートである。図4(a)はアカウント処理と音声格納処理とを示し、図4(b)は音声送信サービスの手順を示している。
【0063】
端末装置90がサーバー装置30により音声端末装置110で音声を送出させるためには、アカウントの登録と、送出する音声の格納が必要である。先ず、図4(a)に示すように、ユーザは、端末装置90からサーバー装置30にアカウントの登録処理を行う(ステップS1)。そして、ユーザは、端末装置90から音声データサーバー80への例えばMP3形式による音声圧縮ファイルの格納を行う(ステップS2)。アカウント登録では、端末装置90からID、パスワードの登録の他、費用負担のためのクレジットの購入がなされる。クレジットはサービスの内容、時間等により適宜消費され、クレジットがなくなるとサービスを使用できない。
【0064】
この状態で、電話発信システム10で音声送信サービスを実行させる。図4(b)に示すように、ユーザは、端末装置90を、インターネット20経由でサーバー装置30に接続し、HTTPのPOSTメソッドでリクエストデータを送出する(ステップS11)。サーバー装置30のサービス制御部40においてリクエストデータ受付手段41がリクエストデータを受け付け、リクエストデータ解析手段42がリクエストデータを解析してイベントシグナルを生成する(ステップS12)。
【0065】
そして、電話交換処理部50の電話交換処理部50は、イベントシグナルを受け、送信先の音声端末の電話番号、送出すべき音声データが格納された音声データサーバー80のURLを特定する(ステップS13)。次いで、ゲートウェイ選択手段51は、電話番号からデータベース70のゲートウェイ課金情報71を参照してゲートウェイ100を選定する(ステップS14)。
【0066】
更に発呼制御手段53が選定したゲートウェイ100が指定された電話番号にSIPにより発呼する(ステップS15、ステップS16)。この発呼に音声端末装置110が応答すると音声端末装置110がゲートウェイ100を介してサーバー装置30に接続される(ステップS17)。この状態で、音声通信サービス手段52が指定されたURLで特定される音声データサーバー80からの音声を取得し、デコードして音声端末装置110に送出する(ステップS18)。これにより、音声端末装置110から音声データサーバー80に格納された音声が出力される(ステップS19)。音声端末装置110が切断処理をすると(ステップS20のYes)、発呼制御手段53は切断処理を行い、音声端末装置110が切断処理をしない場合(ステップS20のNo)、ゲートウェイ選択手段51は音声送信終了(ステップS21)の後に切断処理を行う(ステップS22)。その後、クレジット処理部60がクレジットの処理を行う(ステップS23)。
【0067】
次に端末装置90からサーバー装置30にリクエストデータを入力して、サーバー装置30からゲートウェイ100経由で音声端末装置110に接続して音声を出力する、サーバー装置30、音声データサーバー80、端末装置90、ゲートウェイ100、音声端末装置110の各動作手順について説明する。
【0068】
図5は同電話発信システムにおける端末装置、サーバー装置、音声データサーバー、ゲートウェイ及び音声端末装置における処理の手順を示すフローチャートである。図5において(a)はアカウント処理、(b)は音声入力処理、(c)は音声送出サービスでの処理を示している。
【0069】
図5(a)に示すように、端末装置90からアカウント登録を入力し(ステップSA1)、サーバー装置30でアカウントの登録処理を行う(ステップSC2)。 次いで、図5(b)示すように、サーバー装置30で準備した音声データファイルをサーバー装置30経由で音声データサーバー80に格納する(ステップSA2、ステップSC2、ステップSB1)。例えば音声ファイルとして、新曲のプロモーション音声を格納する。これらの処理は、図4(a)でも示した。
【0070】
次いで、音声送出サービスにおける処理について説明する。図5(c)に示すように、先ず、端末装置90は、サーバー装置30への接続処理を行う(ステップSA3)。サーバー装置30では接続処理を行う(ステップSC3)。サーバー装置30のクレジット処理部60は、クレジットの残量を確認する。
【0071】
次いで、端末装置90は、リクエストデータをサーバー装置30に送信し(ステップSA4)、サーバー装置30のサービス制御部40ではリクエストデータ受付手段41がこれを受け(ステップSC4)、レスポンスデータ変換手段43がレスポンスデータを端末装置90に送信する(ステップSC5)。端末装置90では、このレスポンスデータを受信する(ステップSA5)更に、リクエストデータ解析手段42がリクエストデータを解析しイベントシグナル生成し、電話交換処理部50に送出する(ステップSC6)。
【0072】
電話交換処理部50ではイベントシグナルを受け、ゲートウェイ選択手段51がゲートウェイ選択手段51を選択し(ステップSC7)、発呼制御手段53が選択したゲートウェイ100に発呼する(ステップSC8)。ゲートウェイ100は、交換処理を行い(ステップSD1)、音声端末装置110を呼び出し、音声端末装置110では呼び出し音が鳴動する(ステップSE1)。音声端末装置110で使用者が応答を処理すると(ステップSE2)、ゲートウェイ100経由で接続されたサーバー装置30では、音声通信サービス手段52が音声データサーバー80に接続して、音声ファイルの転送をリクエストする(ステップSC9)。音声データサーバー80では、このリクエストを受け(ステップSB2)、所定の音声ファイルをサーバー装置30に送出する(ステップSB3)。
【0073】
サーバー装置30では、音声データサーバー80からの音声データを音声通信サービス手段52でデコードして、ゲートウェイ100に転送され(ステップSC10)、音声端末装置110で出力される(ステップSE3)。そして、音声端末装置110が再生途中で切断ない場合には、電話交換処理部50において音声の再生が終了(ステップSC11)した後、ゲートウェイ100の接続切断処理を行い、ゲートウェイ100からの通信ログを受領する(ステップSC11)。更に、サービス制御部40では、レスポンスデータ変換手段43がレスポンスデータを端末装置90に送出し(ステップSC13)、端末装置90はレスポンスデータを受信する(ステップSA6)。なお、音声端末装置110が音声の再生途中で切断処理をした場合(ステップSE4)には、電話交換処理部50は、切断処理(ステップSC12)と、端末装置90へのレスポンスデータ送信(ステップSC13)を行う。
【0074】
なお、端末装置90がクレジット情報を取得するときには、サーバー装置30に対してクレジット情報取得用のリクエストデータを送信する。このリクエストデータもHTTPのPOSTメソッドが用いられ、サーバー装置30は、レスポンスデータとしてデータベース70から取得したクレジット情報をJSON形式でサーバー装置30に送信する。
【0075】
以上のようにして、電話発信システム10において、端末装置90からのリクエストデータに基づいてサーバー装置30は、ゲートウェイ100を介して音声端末装置110に音声を送信する。
【0076】
なお、この実施形態では、音声通信サービスとして音声配信サービスを例として説明したが、電話会議サービス、番号データ蓄積サービス、及び音声データ蓄積サービス等、他の音声通信サービスを実施させることができる。この場合には、電話交換処理部50の音声通信サービス手段52がそれぞれのサービスを実行できる構成を備えるようにする。そして、端末装置90は、リクエストデータにより、各サービスの実行に必要な事項を指定し、サービス制御部40のリクエストデータ解析手段42がこの指定された事項を電話交換処理部50が解釈可能なシグナルイベントに変換して出力する。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、端末装置から、指定した音声端末に対して、音声交換サービスを提供するサーバー装置、電話発信システム、サーバー装置の制御方法、及びプログラムに適用でき、産業上の適用可能性を有する。
【符号の説明】
【0078】
10:電話発信システム
20:インターネット
30:サーバー装置
40:サービス制御部
41:リクエストデータ受付手段
42:リクエストデータ解析手段
43:レスポンスデータ変換手段
50:電話交換処理部
51:ゲートウェイ選択手段
52:音声通信サービス手段
53:発呼制御手段
54:ゲートウェイ課金データ発生手段
60:クレジット処理部
61:クレジット管理手段
62:クレジット情報保存手段
63:クレジット残高確認手段
70:データベース
71:クレジット情報
72:ゲートウェイ課金情報
80:音声データサーバー
90:端末装置
100:ゲートウェイ
110:音声端末装置
図1
図2
図3
図4
図5