(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明を実施することができる特定の実施形態を例示として示す添付の図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施するのに十分なように詳しく説明する。本発明の多様な実施形態は互いに異なるが、相互に排他的である必要はないことが理解されなければならない。例えば、ここに記載されている特定の形状、構造、及び特性は、一実施形態に関連して本発明の精神及び範囲を外れないながらも、他の実施形態で具現されてもよい。また、それぞれの開示された実施形態内の個別構成要素の位置又は配置は、本発明の精神及び範囲を外れないながらも、変更されてもよいことが理解されなければならない。したがって、後述する詳細な説明は、限定的な意味として取ろうとするのではなく、本発明の範囲は、適切に説明されるならば、その請求項が主張するのと均等なすべての範囲とともに添付された請求項によってのみ限定される。図面において類似の参照符号は様々な側面にわたって同一もしくは類似の機能を指し示す。
【0013】
以下、添付される図面を参照して、本発明の実施形態によるタッチ入力装置及びタッチ検出方法を説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態によるタッチ入力装置の構造図である。
図1を参照すると、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000は、複数の第1電極、複数の第2電極及び複数の第3電極を含むタッチセンサパネル100、複数の第1電極に駆動信号を印加する駆動信号供給部200、及び複数の第2電極から前記タッチセンサパネルのタッチ表面に対するタッチにより変わる静電容量に対する情報を含む第1信号の入力を受け、前記タッチセンサパネルのタッチ表面に対するタッチ位置及びタッチ圧力を検出できるようにする感知部300を含んでもよい。
【0015】
一般的に、タッチセンサパネル100は、複数の駆動電極(Driving Electrode)Tと複数の受信電極(Receiving Electrode)Rを含んでもよい。以下の説明及び添付される図面では、タッチセンサパネル100の複数の駆動電極Tと複数の受信電極Rは、直交アレイを構成することで示されているが、本発明はこれに限定されず、複数の駆動電極Tと複数の受信電極Rが、対角線、同心円及び三次元ランダム配列などをはじめとする任意の数の次元、及びこの応用配列を有するようにすることができる。ここで、複数の駆動電極T及び複数の受信電極Rの個数は正の整数であって、互いに同じか、もしくは異なる値を有してもよく、実施形態により大きさが変わってもよい。本発明の一部の実施形態において、複数の駆動電極Tと複数の受信電極Rの個数は、それぞれ4個で例示される。
【0016】
複数の駆動電極Tと複数の受信電極Rは、それぞれ互いに交差するように配列されてもよい。駆動電極Tは、第1軸方向に延びる複数の駆動電極Tを含み、受信電極Rは、第1軸方向と交差する第2方向に延びる複数の受信電極Rを含んでもよい。
【0017】
本発明の実施形態によるタッチセンサパネル100において、複数の駆動電極Tと複数の受信電極Rは、互いに同一の層に形成されてもよい。例えば、複数の駆動電極Tと複数の受信電極Rは、絶縁膜(
図3の130)の同一の面に形成されてもよい。また、複数の駆動電極Tと複数の受信電極Rは、互いに異なる層に形成されてもよい。例えば、複数の駆動電極Tと複数の受信電極Rは、一つの絶縁膜(
図3の130)の両面にそれぞれ形成されてもよく、又は複数の駆動電極Tは第1絶縁膜(
図3の110)の一面に、そして複数の受信電極Rは前記第1絶縁膜と異なる第2絶縁膜(
図3の130)の一面上に形成されてもよい。
【0018】
複数の駆動電極Tと複数の受信電極Rは、透明伝導性物質(例えば、ITO(Indium Tin Oxide)又はATO(Antimony Tin Oxide))などで形成されてもよい。しかし、これは単に例示に過ぎず、駆動電極T及び受信電極Rは、他の透明伝導性物質又は銅などの不透明伝導性物質から構成されてもよい。本発明の実施形態において、駆動電極Tは
図5ないし
図8と関連して説明される第1電極Tに対応し、受信電極Rは第2電極Rに対応し、実施形態により駆動電極T及び受信電極Rは、それぞれ第3電極Cを含んでもよい。本願明細書において第3電極Cは、第1電極T及び/又は第2電極と同一の物質及び工程によって形成されてもよい。
【0019】
本発明の実施形態によるタッチセンサパネル100は、複数の第3電極Cをさらに含んでもよいので、これに対しては
図5ないし
図8と関連してさらに詳しく説明されるだろう。
【0020】
本発明の実施形態による駆動信号供給部200は、駆動信号を駆動電極Tに印加することができる。本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、駆動信号は複数の駆動電極に順次一度に一つの駆動電極に対して印加されてもよい。このような駆動信号の印加は、再び反復的に成されてもよい。これは単に例示に過ぎず、実施形態により多数の駆動電極に駆動信号が同時に印加されてもよい。この時、感知部300は、受信電極Rを通じて静電容量に関する情報を含む信号を受信することによって、静電容量の変化量を感知することができる。このように、複数の駆動電極Tに印加された駆動信号を受信電極Rを通じて感知する過程は、タッチセンサパネル100をスキャン(scan)すると指称することができる。
【0021】
指又はスタイラスペンのような客体がタッチセンサパネル100に近接する場合、駆動電極Tと受信電極Rを通じた静電容量の値が変更されてもよい。このような電気的な特性を感知部300で感知して、タッチセンサパネル100に対するタッチの有無及びタッチ位置を感知することができる。例えば、第1軸と第2軸からなる二次元平面において、タッチセンサパネル100に対するタッチの有無及び/又はその位置を感知することができる。本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000では、タッチ圧力もまた感知することができる。
【0022】
より具体的に、タッチセンサパネル100に対するタッチが生じる時、駆動信号が印加された駆動電極Tを検出することにより、タッチの第2軸方向の位置を検出することができる。これと同様に、タッチセンサパネル100に対するタッチ時に受信電極Rを通じて受信された受信信号から静電容量の変化を検出することにより、タッチの第1軸方向の位置を検出することができる。
【0023】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000は、タッチセンサパネル100、駆動信号供給部200、及び感知部300の動作を制御することができる制御部400をさらに含んでもよい。タッチセンサパネル100と制御部400に対しては、追って
図2ないし
図8と関連してさらに詳しく説明する。
【0024】
以下では、
図2を参照して、タッチセンサパネル100に対するタッチ時、タッチ位置及び/又はタッチ圧力を感知する原理について詳しく見てみる。
【0025】
図2は、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000に圧力が加えられる時の状態を示す断面図である。本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000は、ディスプレイパネル600を含んで構成されてもよい。本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000のタッチセンサパネル100は、ディスプレイパネル600の上部又は内部に配置されてもよい。
図2では、タッチセンサパネル100がディスプレイパネル600の上部に配置されたことを示しているが、これは単に例示に過ぎず、タッチセンサパネル100の位置は、これに限定されない。本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000のタッチセンサパネル100が形成され得るディスプレイパネル600は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD)、有機発光表示装置(Organic Light Emitting Diode:OLED)などに含まれたディスプレイパネルであってもよい。
図2において図面符号600は、ディスプレイパネルと例示されているが、該当構成は任意の基板で構成されてもよい。
【0026】
図2に示されたように、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000は、基準電位層700を含んでもよい。基準電位層700は、本発明の実施形態によるタッチセンサパネル100に含まれた駆動電極T及び受信電極R、そして追って説明される第3電極Cと離隔して配置されてもよい。
図2に示されたように、本発明の実施形態によるタッチセンサパネル100がディスプレイパネル600と結合して形成される場合、基準電位層700はディスプレイパネル600のグランド(ground)層であってもよい。この時、基準電位層700は、タッチセンサパネル100の二次元平面と平行な平面を有してもよい。また、基準電位層700は、タッチセンサパネル100の二次元平面と平行な平面上に特定パターンで形成されることも可能である。
【0027】
図2に示されたように、タッチセンサパネル100とディスプレイパネル600とは離隔して位置する。この時、タッチセンサパネル100とディスプレイパネル600の接着方法の相違によって、タッチセンサパネル100とディスプレイパネル600との間の空間は、エアギャップ(air gap)が存在するか、もしくは特定の物質又は接着剤で満たされてもよい。
【0028】
図2においては、タッチセンサパネル100と基準電位層700との間にはエアギャップ500が存在することが例示されている。この時、タッチセンサパネル100とディスプレイパネル600とを固定するために、両面接着テープ510(DAT:Dauble Adhesive Tape)が用いられてもよい。例えば、タッチセンサパネル100とディスプレイパネル600は、それぞれの面積が積み重ねられた形態であり、タッチセンサパネル100とディスプレイパネル600それぞれの端領域において両面接着テープ510を通じて二つの層が接着されるが、残りの領域においてタッチセンサパネル100とディスプレイパネル600とが所定の距離dに離隔されてもよい。この時、
図2においては、基準電位層700がディスプレイパネル600とタッチセンサパネル100との間に位置し、タッチセンサパネル100と基準電位層700が距離dほど離隔されたことが例示されている。
【0029】
図2に示されたように、タッチセンサパネル100のタッチ表面を客体900でタッチする時、圧力が加えられた場合の状態を示す。
図2では説明の便宜のために、タッチ圧力によるタッチセンサパネル100の撓みが誇張されて表示された。
【0030】
一般的に、タッチセンサパネル100のタッチ表面を、表面の撓みなしにタッチする場合でも、駆動電極Tと受信電極Rとの間の相互静電容量(Cm)101が変化する。すなわち、タッチセンサパネル100に対するタッチ時に相互静電容量(Cm)101が基本相互静電容量に比べて減少してもよい。これは、指のような導体である客体900がタッチセンサパネル100に近接した場合、客体900がグランド(GND)の役割をして、相互静電容量(Cm)101のフリンジング静電容量(fringing capacitance)が客体900に吸収されるためである。基本相互静電容量は、タッチセンサパネル100に対するタッチがない場合に、駆動電極Tと受信電極Rとの間の相互静電容量の値である。
【0031】
図2に示されたように、タッチセンサパネル100のタッチ表面を客体900でタッチ時に圧力が加えられた場合、タッチセンサパネル100が撓んでもよい。この時、駆動電極Tと受信電極Rとの間の相互静電容量(Cm)101の値は、さらに減少してもよい。これは、タッチセンサパネル100が撓んで基準電位層700との距離がdからd’に減少することによって、前記相互静電容量(Cm)101のフリンジング静電容量が、客体900だけでなく基準電位層700にも吸収されるためである。タッチ客体900が不導体である場合には、相互静電容量(Cm)の変化は、単にタッチセンサパネル100と基準電位層700との間の距離の変化(d−d’)にのみ起因してもよい。
【0032】
また、駆動電極T及び受信電極Rのそれぞれと基準電位層700との間に、自己静電容量(self capacitance)(Cs)102が形成されてもよい。すなわち、駆動電極Tとグランドとの間に生成される静電容量、そして受信電極Rとグランドとの間に生成される静電容量、それぞれが自己静電容量である。タッチセンサパネル100に対するタッチ時に圧力が印加されない場合には、自己静電容量(Cs)102の値は変わらない。これは、タッチ客体900が導体でも不導体でも関係がない。
【0033】
しかし、
図2に示されたように、タッチセンサパネル100のタッチ表面を客体900でタッチ時に圧力が加えられた場合、タッチセンサパネル100が撓んでもよい。この時、タッチセンサパネル100が基準電位層700との距離が近くなった領域の自己静電容量(Cs)102の値は増加してもよい。これは、Cs’102で図面に示される。これは、タッチセンサパネル100が撓んで基準電位層700との距離がdからd’に減少するためである。
【0034】
図2では、ディスプレイパネル600とタッチセンサパネル100との間がエアギャップ500で満たされ、タッチセンサパネル100に圧力が印加される時、タッチセンサパネル100のみ撓んでディスプレイパネル600は撓まない場合について説明した。この時、エアギャップ500は必ずしも空気で満たされる必要はなく、フレキシブルな任意の物質で満たされてもよい。すなわち、タッチセンサパネル100が撓んでも基準電位層700は撓まないので、タッチセンサパネル100に圧力が加えられる時、タッチ圧力が加えられた領域においてタッチセンサパネル100と基準電位層700との間の距離が変わってもよい。したがって、基準電位層700とタッチセンサパネル100との間の距離の変化に伴う相互静電容量(Cm)101及び/又は自己静電容量(Cs)102の変化量を測定することによって、タッチ位置及び/又はタッチ圧力の大きさを検出することができる。
【0035】
本発明の実施形態によるタッチ位置及び/又はタッチ圧力の大きさを検出する技法は、
図2とは異なり、ディスプレイパネル600とタッチセンサパネル100が接着剤で完全ラミネーション(lamination)された場合にも適用することができる。このような場合、タッチセンサパネル100のタッチ表面にタッチ圧力が加えられる場合、タッチセンサパネル100だけでなくディスプレイパネル600まで同時に撓むので、
図2に示されたような位置に配置された基準電位層700とタッチセンサパネル100との間の距離の変化に伴う相互静電容量(Cm)101及び/又は自己静電容量(Cs)102を測定することによって、タッチ位置及び/又はタッチ圧力の大きさを検出することができない。
【0036】
しかし、このような場合には、基準電位層700を
図2に示されたような位置に配置せずに、タッチセンサパネル100に対するタッチ圧力によりタッチセンサパネル100が撓む場合でも撓みがない位置に基準電位層700を配置することによって、本発明の実施形態によるタッチ圧力検出技法を適用することができる。したがって、本願発明の実施形態によるタッチ入力装置1000はタッチセンサパネル100と離隔し、タッチセンサパネル100に対するタッチ圧力にもかかわらず撓むことがないように構成された基準電位層700を含んで構成されてもよい。本発明の実施形態による基準電位層700は、必ずしもグランドである必要はなく、実施形態により、電極との距離によって相互静電容量及び/又は自己静電容量の変化を引き起こし得るようにする任意の電位を有してもよい。
【0037】
図3は、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000の断面図である。
図3では、
図2に示されたタッチ入力装置1000の断面図においてタッチセンサパネル100を拡大して例示する。本発明の実施形態によるタッチセンサパネル100は、第1絶縁膜110の一面上に形成された第1電極層120、第2絶縁膜130の一面上に形成された第2電極層140を含んで形成されてもよい。
【0038】
ここで、第1絶縁膜110と第2絶縁膜130は、PET(Polyethylene terephthalate)のようなプラスチック材質の薄い透明フィルム(film)からなってもよい。第3絶縁膜150の外部表面は、客体900が接し得るタッチ表面を形成してもよい。また、
図3では、第2電極層140がガラス(glass)のような第3絶縁膜150に接着したことが例示されているが、これは単に例示に過ぎず、第3絶縁膜150と第2電極層140との間には、光学的透明接着剤(OCA:Optical Clear Adhesive:図示せず)が位置して互いに接着されてもよい。また、実施形態により、第1電極層120と第2絶縁膜130との間にもOCA物質が位置して互いに接着されてもよい。
【0039】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、タッチセンサパネル100は、第1電極T、第2電極R及び第3電極Cを含み、これら3種類の電極は、第1電極層120と第2電極層140に含まれてもよい。
【0040】
図4aは、本発明の実施形態によるタッチ入力装置の駆動信号供給部の回路図を例示する。駆動信号供給部200は、多様な形態で具現されてもよく、
図4aでは、駆動信号供給部200の3つの互いに異なる回路図を示す。駆動信号供給部200は、制御部400に含まれた駆動制御信号生成部420で生成された駆動制御信号に対応して動作してもよい。駆動信号供給部200は、駆動制御信号に対応して発生するクロック生成器からの信号をタッチセンサパネル100の駆動電極tに駆動信号として印加する。
【0041】
第1駆動信号供給部200−1において、クロック生成器から生成された信号は、デジタルバッファを通過した後、タッチセンサパネル100に印加されてもよい。
【0042】
第2駆動信号供給部200−2において、クロック生成器から生成された信号は、演算増幅器(OP−amp)のようなアナログバッファを通過した後、タッチセンサパネル100に印加されてもよい。この時、タッチセンサパネル100に印加される信号は、第1駆動信号供給部200−1の信号に比べて上昇・下降スロープ(slope)がシャープ(sharp)ではなく、EMI(ElectroMagnetic Interference)関連の特性を改善することができる。
【0043】
第3駆動信号供給部200−3は、クロック生成器とアナログバッファとの間にフィルタをさらに含んでもよい。フィルタを通じてクロック生成器から生成された信号をサイン波(sine−wave)で作った後、アナログバッファに入力されてもよい。この時、駆動信号Tを駆動するための周波数の信号のみタッチセンサパネル100に伝達されるので、EMI特性を非常に大きく改善することができる。
【0044】
図4bは、本発明の実施形態によるタッチ入力装置の感知部の回路図を例示する。感知部300は、多様な形態で具現されてもよく、
図4bでは、感知部300の二つの互いに異なる回路図を示す。感知部300は、制御部400に含まれた感知制御信号生成部430で生成された感知制御信号に対応して動作することができる。感知部300は、感知制御信号に対応して受信電極Rから信号を受信してタッチ位置/タッチ圧力を検出することができる。
【0045】
感知部300は、キャパシタンスセンサ310及びADC320を含んで構成されてもよい。キャパシタンスセンサ310は、増幅器311及び増幅器311の負(−)入力端と増幅器311の出力端との間、すなわち、帰還経路に結合した帰還キャパシタ312を含んで構成されてもよい。この時、増幅器の正(+)入力端は、グランド(ground)又は基準電位(Vref)に接続されてもよい。また、キャパシタンスセンサ310は、帰還キャパシタ312と並列に連結されるリセットスイッチ313をさらに含んでもよい。リセットスイッチ313は、キャパシタンスセンサ310により遂行される電流から電圧への変換をリセットすることができる。増幅器311の負入力端は、該当受信電極RXと連結して静電容量101、102に対する情報を含む電流信号を受信した後、積分して電圧に変換することができる。感知部300は、キャパシタンスセンサ310を通過したアナログデータ信号をデジタルデータに変換するADC320をさらに含んでもよい。この後、デジタルデータは、プロセッサ(図示せず)に入力されてタッチセンサパネル100に対するタッチ情報を取得するように処理されてもよい。感知部300は、キャパシタンスセンサ310及びADC320とともに、プロセッサを含んで構成されてもよい。
【0046】
第1感知部300−1において、復調器330を通じてキャパシタンスセンサ310を通過したアナログ・デジタルデータ信号をDC信号に変換(down−conversion)した後、積分器340を用いて所定回数積分した信号がADC320に入力されてもよい。
【0047】
第2感知部300−2において、キャパシタンスセンサ310から出力されるデータ信号は、ADC320に入力されてもよい。この時、ADC320に入力される信号は、駆動電極Tに印加される駆動信号の周波数を有する信号である。
【0048】
プロセッサ(図示せず)では、ADC320を通過した信号を用いて、タッチした場合とタッチしない場合の各ノード別のADC値の差を求めて、該当ADCの差の値が所定の臨界値(threshold)を超えるノードからなるグループを作り、該当グループ内で重心を求めることでタッチ位置を検出することができる。ここで、ノードは駆動電極Tと受信電極Rとが交差して静電容量が生成される領域を指し示す。
【0049】
また、プロセッサ(図示せず)では、タッチした場合とタッチしない場合の各ノード別のADC値の差を求めて、該当ADCの差の値が所定の臨界値を超えるノードからなるグループを作り、必要な領域のADCの差の値の合計を求めて圧力の大きさとして用いることができる。例えば、タッチセンサパネル100の全体領域に対して1つの圧力値が必要な場合、全体領域のADCの差の値を圧力の大きさとして用いることができる。
【0050】
以上で説明したプロセッサにおけるタッチ位置/タッチ圧力を検出する技法は、単に例示に過ぎず、多様な他の方法を通じて検出することができる。
【0051】
相互静電容量は、駆動電極Tに駆動信号を印加して駆動電極Tと受信電極Rとの間の静電容量を受信電極Rから感知することによって検出することができる。自己静電容量は、一つの電極に駆動信号を印加し、前記電極を通じて前記電極自体の静電容量を測定することによって検出することができる。例えば、一定の電圧を前記電極に充電した後にIC内部のキャパシタと外部ラインのキャパシタとの間の電荷共有(charge sharing)を通じてIC内部のキャパシタに充電された電荷量を求めたり、一定量の電流を外部ラインキャパシタに充電し、一定時間後にIC内部のキャパシタに充電された電荷量を測定したりするなど、多様な方法により自己静電容量を検出することができる。
図4cは、本発明の実施形態によるタッチ入力装置のインピーダンス調節部の回路図を例示する。インピーダンス調節部210は、多様な形態で具現されてもよく、
図4cでは、一実施形態による回路図を示す。インピーダンス調節部210は、制御部400に含まれたインピーダンス制御信号生成部421で生成されたインピーダンス制御信号に対応して動作することができる。インピーダンス調節部210は、インピーダンス制御信号に対応して第3電極Cのインピーダンスを調節することができる。
図4cにおいて、インピーダンス調節部210の一端は、タッチセンサパネル100に含まれた第3電極Cに連結されてもよい。
【0052】
第3電極Cが受信電極として用いられる時は、インピーダンス調節部210の第1スイッチ211が閉じられて、第2スイッチ212及び第3スイッチ213は開かれることになる。この場合、第3電極Cは、感知部300のキャパシタンスセンサ310に連結されるだけでなく、増幅器311のバーチャルグランドノード(virtual ground node)に連結されて低インピーダンスに連結されることになるので、第3電極Cはノイズ遮蔽の役割を遂行することができる。
【0053】
第3電極Cが駆動電極として用いられる時は、第1スイッチ211及び第3スイッチ213は開かれて第2スイッチ212は閉じられる。この時、第2スイッチ212の一端は第3電極Cに連結され、他端は駆動信号供給部200に連結されている。駆動信号供給部200から第3電極Cに駆動信号が印加される。この場合、駆動信号供給部200の最終出力に使用されるバッファ(デジタルバッファ、アナログバッファ)の出力インピーダンスが低いので、第3電極Cはノイズ遮蔽の役割を遂行することができる。
【0054】
第3電極Cがグランドに連結される時は、第1スイッチ211及び第2スイッチ212が開かれて第3スイッチ213が閉じられる。この時、第3スイッチ213の一端は、第3電極Cに連結され、他端はグランドに連結されている。この場合、第3電極Cが低インピーダンスでグランドに連結されれば、ノイズ遮蔽の役割を遂行することができる。
【0055】
第1スイッチ〜第3スイッチ212、212、213すべてが開かれる場合、第3電極Cはフローティング(floating)状態に置かれることになる。以上では、インピーダンス調節部210が第3電極Cのインピーダンスを調節することが例示されたが、実施形態により、インピーダンス調節部210は、第1電極T/第2電極Rのインピーダンスを調節するように構成されてもよい。
【0056】
図5は、本発明の実施形態によるタッチ入力装置の電極の第1構成例を示す。
図5では、第1電極層120に第1電極Tと第3電極Cが位置し、第1電極層120と絶縁膜130を挟んで位置する第2電極層140には第2電極Rが位置する場合を例示する。
図5において、第1電極Tは、第1軸方向に延びる複数の第1電極T0、T1、T2、T3を含み、第2電極Rは、第1軸方向と交差する第2軸方向に延びる複数の第2電極R0,R1、R2、R3を含んでもよい。
【0057】
従来には、タッチセンサパネル100が二種類の電極、すなわち駆動電極Tと受信電極Rを含むように構成された。したがって、第1電極層120に一種類の第1電極Tのみが位置した。この時、ディスプレイパネル600のような構成から生成される電磁気的信号を含むノイズ(noise)を遮断する遮蔽機能を高めるために、複数の第1電極Tそれぞれの幅は受信電極である第2電極Rの幅より広く形成されるのが一般的であった。このような従来の構成において、第1電極Tの幅が広い場合、第1電極Tと第2電極Rとの間の相互静電容量の変化を感知することによって、第1軸と第2軸からなる二次元平面からタッチ位置を感知するのは容易であった。しかし、
図2に示されたような本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において幅が広い第1電極Tを使用する場合、基準電位層700と第2電極Rとの間の自己静電容量の変化及び/又は基準電位層700により、第1電極Tと第2電極Rとの間の相互静電容量の変化が減少してタッチ圧力の大きさの測定が妨害されることがある。
【0058】
したがって、本発明の実施形態では、このような問題点を解消するために、第1電極Tの幅は第2電極Rと同様に形成されてもよい。すなわち、第1電極Tの幅は広くなく形成されてもよい。この場合に、ノイズによって二次元タッチ位置の検出正確度が落ちることがある。また、このような問題点を解消するために、本発明の実施形態では、第3電極Cをさらに含んでもよい。
【0059】
図5において、第3電極Cは、第1電極Tと同様に第1軸に延びる複数の第3電極C0、C1、C2、C3を含んでもよい。これは単に例示に過ぎず、第3電極Cは、実施形態により他の形状及び/又は延長方向を有してもよい。
【0060】
本発明の実施形態による制御部400は、インピーダンス制御信号を通じて第3電極Cの作動を制御してノイズの影響を減らし、タッチ位置の検出時に誤差を最小化にしつつタッチ圧力の大きさもまた正確に測定できるようにインピーダンス制御信号生成部421を含んで構成されてもよい。以下では、本発明の実施形態による制御部400による第3電極C、第1電極T及び第2電極Rの動作例を説明する。
【0061】
第1動作例
本発明の実施形態による制御部400は、感知制御信号及びインピーダンス制御信号を通じて、感知部300をして複数の第2電極Rからタッチセンサパネル100のタッチ表面に対するタッチにより変わる静電容量に対する情報を含む第1信号の入力を受け取るとともに、複数の第3電極Cからタッチセンサパネルのタッチ表面に対するタッチにより変わる静電容量に対する情報を含む第2信号の入力を受けるように制御することができる。
【0062】
感知部300は、第1信号から第1軸と第2軸からなる二次元平面においてタッチ位置を検出することがでる。この時、第3電極Cもまた受信電極として機能するので、感知部300がタッチ位置を検出する時、第3電極Cは低インピーダンス(low impedance)でDC電圧に連結されて遮蔽機能を遂行することができる。したがって、タッチ位置の検出時にノイズによる誤差を減少させることができる。
【0063】
感知部300は、受信電極として機能する第3電極Cから受信される第2信号からタッチ圧力の大きさを検出することができる。この時、第1電極T及び第3電極Cと基準電位層700との間に遮蔽機能をするいかなる構成も存在しない。したがって、第1電極Tと第3電極Cとの間に形成される相互静電容量の変化だけでなく、基準電位層700との関係において自己静電容量の変化が発生することが妨害されないので、第3電極Cからの第2信号を通じてタッチ圧力検出の正確度を向上させることができる。
【0064】
第2動作例
本発明の実施形態による制御部400は、インピーダンス制御信号を通じて、第1時間区間に複数の第3電極Cが第1インピーダンスで維持され、前記第1時間区間と異なる第2時間区間に複数の第3電極が第2インピーダンスで維持されるように制御することができる。この時、第2インピーダンスは第1インピーダンスより大きくてもよい。制御部400は、感知部300が第2電極Rから信号を受信する時間を時分割して、第1時間区間では第3電極Cが第1インピーダンスで維持されるようにし、第2時間区間には第3電極Cが第2インピーダンスで維持されるように制御する。
【0065】
感知部300は、第1時間区間の間に第2電極Rから受信された第1信号からタッチ位置を検出することができ、ここで前記タッチ位置は第1軸と第2軸からなる二次元平面における位置であってもよい。この時、第3電極Cは低インピーダンスで維持されDC電圧に連結されて遮蔽機能を遂行するので、タッチ位置の検出時にノイズによる誤差を減少させることができる。本願明細書において、遮蔽機能を遂行するために第3電極Cが低インピーダンスを有するように制御されてもよい。
【0066】
インピーダンスは電流の流れの交流抵抗値を意味し、本発明の実施形態により、遮蔽機能を遂行するための低インピーダンスは10KΩ以下の抵抗値を示す。本願明細書において、ノイズ遮蔽のための遮蔽インピーダンスは低インピーダンスと指称されてもよい。第3電極Cが10KΩより大きいインピーダンスでDC電圧に印加される場合、ノイズ遮蔽機能を遂行することが難しい。本願明細書において、低インピーダンス又は第1インピーダンスは、遮蔽機能を実施できるようにする遮蔽インピーダンスと同一に解釈されてもよく、実施形態により異なって設定されてもよく、例えば10KΩ以下の範囲を有してもよい。遮蔽機能を遂行するために、本発明の実施形態による第3電極Cは、グランド(ground)やDC(Direct Current)電源などのDC電圧に低インピーダンスで連結されてもよい。本明細書において、第3電極Cが低インピーダンスで維持される場合は、第3電極Cがグランド(ground)で維持される場合も含んでもよい。
【0067】
感知部300は、第2時間区間の間に第2電極Rから受信された第1信号からタッチ圧力の大きさを検出することができる。この時、第3電極Cは、高インピーダンスでDC電圧に連結されるので、遮蔽機能を遂行しない。したがって、第1電極Tと第2電極Rとの間に形成される相互静電容量の変化だけでなく、基準電位層700との関係において自己静電容量の変化が発生することが妨害されないので、第2電極Rからの第1信号を通じてタッチ圧力検出の正確度を向上させることができる。
【0068】
本発明の実施形態により、第3電極Cの第2インピーダンスは1000Ω以上の高い抵抗値を有してもよい。本願明細書において、ノイズ遮蔽が防止される遮蔽防止インピーダンスは、高インピーダンスと指称されてもよい。抵抗値が高くなるほど遮蔽機能が落ち、抵抗値が小さくなるほど遮蔽機能が良くなる。第3電極Cが1000Ωより小さいインピーダンスでDC電圧に印加される場合、ノイズ遮蔽性能が非常に高いことがある。本願明細書において、高インピーダンス又は第2インピーダンスは、遮蔽機能が弱まるようにする遮蔽防止インピーダンスと同一に解釈されてもよく、実施形態により異なって設定されてもよく、例えば、1000Ω以上の範囲を有してもよい。本発明の実施形態において、遮蔽機能を遂行しないように第3電極Cはグランド(ground)やDC(Direct Current)電源などのDC電圧に高インピーダンスで連結されてもよい。また、本明細書において、第3電極Cが第2インピーダンスで維持される場合は、第3電極Cがフローティング(floating)状態で維持される場合を含んでもよい。フローティング状態は抵抗値が無限である場合であってもよい。
【0069】
第3動作例
本発明の実施形態による制御部400は、感知制御信号及びインピーダンス制御信号を通じて、感知部300をして第1時間区間に複数の第2電極Rからタッチセンサパネル100のタッチ表面に対するタッチにより変わる静電容量に対する情報を含む第1信号の入力を受けるようにし、第1時間区間と異なる第2時間区間に複数の第3電極Cからタッチセンサパネルのタッチ表面に対するタッチにより変わる静電容量に対する情報を含む第2信号の入力を受けるように制御することができる。
【0070】
この時、制御部400は、第1時間区間の間に複数の第3電極Cは低インピーダンスで維持されるようにし、第2時間区間の間に複数の第2電極Rは低インピーダンスで維持されるように制御することができる。ここで、低インピーダンスは10KΩ以下のインピーダンスであってもよい。
【0071】
感知部300は、第1時間区間の間に第2電極Rから受信された第1信号からタッチ位置を検出することができ、ここで前記タッチ位置は第1軸と第2軸からなる二次元平面における位置であってもよい。この時、第3電極Cは、低インピーダンスでDC電圧に連結されて遮蔽機能を遂行するので、タッチ位置の検出時にノイズによる誤差を減少させることができる。
【0072】
感知部300は、第2時間区間の間に第3電極Cから受信された第2信号からタッチ圧力の大きさを検出することができる。この時、第1電極T及び第3電極Cと基準電位層700との間に遮蔽機能をするいかなる構成も存在しない。したがって、第1電極Tと第3電極Cとの間に形成される相互静電容量の変化だけでなく、基準電位層700との関係において自己静電容量の変化が発生することが妨害されないので、第3電極Cからの第2信号を通じてタッチ圧力検出の正確度を向上させることができる。この時、第2電極Rが低インピーダンスで維持されるので、ディスプレイパネル600と対向する方向から入ってくるノイズを遮断することができる。
【0073】
第4動作例
本発明の実施形態による制御部400は、駆動制御信号を通じて、駆動信号供給部200をして第1時間区間に複数の第1電極Tと複数の第3電極Cに駆動信号を印加するようにし、前記第1時間区間と異なる第2時間区間に複数の第1電極Tにのみ駆動信号を印加するように制御することができる。この時、制御部400は、インピーダンス制御信号を通じて、第2時間区間の間に第3電極Cが遮蔽防止インピーダンスで維持されるように制御することができる。ここで、遮蔽防止インピーダンスは1000Ω以上のインピーダンスであってもよい。
【0074】
制御部400は、駆動信号供給部200が駆動信号を印加する時間を時分割して、第1時間区間では第1電極T以外に第3電極Cもまた駆動電極として機能するようにし、第2時間区間には第1電極Tのみが駆動電極で機能するように制御する。
【0075】
感知部300は、第1時間区間の間に第2電極Rから受信された第1信号からタッチ位置を検出することができ、ここで前記タッチ位置は第1軸と第2軸からなる二次元平面における位置であってもよい。この時、第3電極Cは駆動電極として機能するので、低インピーダンスでDC電圧に連結されて遮蔽機能を遂行するため、タッチ位置の検出時にノイズによる誤差を減少させることができる。
【0076】
感知部300は、第2時間区間の間に第2電極Rから受信された第1信号からタッチ圧力の大きさを検出することができる。この時、第3電極Cは、高インピーダンスで維持されるので、遮蔽機能を遂行しない。したがって、第1電極Tと第2電極Rとの間に形成される相互静電容量の変化だけでなく、基準電位層700との関係において自己静電容量の変化が発生することが妨害されないので、第2電極Rからの第1信号を通じてタッチ圧力検出の正確度を向上させることができる。
【0077】
第5動作例
本発明の実施形態による制御部400は、駆動制御信号及び感知制御信号を通じて、駆動信号供給部200をして第1時間区間に複数の第1電極Tと複数の第3電極Cに駆動信号を印加するようにし、感知部300をして前記第1時間区間と異なる第2時間区間に複数の第3電極Cからタッチセンサパネル100のタッチ表面に対するタッチにより変わる静電容量に対する情報を含む第2信号の入力を受けるように制御することができる。
【0078】
制御部400は、駆動信号供給部200が駆動信号を印加する時間を時分割して、第1時間区間では第1電極T以外に第3電極Cもまた駆動電極として機能するようにし、第2時間区間には第1電極Tのみが駆動電極で機能するように制御する。これと同様に、制御部400は、第1時間区間には複数の第2電極Rが受信電極として機能するようにし、第2時間区間には複数の第3電極Cが受信電極として機能するように制御することができる。第2時間区間に第2電極Rの受信電極としての機能が排除される必要はない。
【0079】
感知部300は、第1時間区間の間に第2電極Rから受信された第1信号からタッチ位置を検出することができ、ここで前記タッチ位置は第1軸と第2軸からなる二次元平面における位置であってもよい。この時、第3電極Cは駆動電極として機能するので、低インピーダンスでDC電圧に連結されて遮蔽機能を遂行するため、タッチ位置の検出時にノイズによる誤差を減少させることができる。
【0080】
感知部300は、第2時間区間の間に第3電極Cから受信された第2信号からタッチ圧力の大きさを検出することができる。この時、第1電極T及び第3電極Cと基準電位層700との間に遮蔽機能をするいかなる構成も存在しない。したがって、第1電極Tと第3電極Cとの間に形成される相互静電容量の変化だけでなく、基準電位層700との関係において自己静電容量の変化が発生することが妨害されないので、第3電極Cからの第2信号を通じてタッチ圧力検出の正確度を向上させることができる。
【0081】
図6は、本発明の実施形態によるタッチ入力装置の電極の第2構成例を示す。すなわち、
図5及び以下の
図7と関連した説明において、複数の第3電極Cは互いに電気的に連結されておらず、別途のチャネルを構成することができる。しかし、これは単に例示に過ぎず、複数の第3電極Cのうち少なくとも二つ以上は互いに電気的に連結されていてもよい。
図6では、四つの第3電極C0、C1、C2、C3は、伝導性トレース(trace)bを通じて互いに電気的に連結されて第3電極Cを構成することが例示されている。複数の第3電極Cのうち互いに電気的に連結され得る電極の個数は、任意の数に定めることができる。例えば、複数の第3電極Cのうち2個ずつ互いに電気的に連結されたり、3個ずつ、又は、任意の個数の電極どうし互いに電気的に連結されたりするのも可能である。
【0082】
図6に示されたように、電気的に連結された複数の第3電極の間には、チャネル(channel)を共有することができるので、ピン(pin)の個数を減らすことができる。本発明の実施形態において、第3電極Cが低い第1インピーダンス又は高い第2インピーダンスで維持されたり、圧力を検出する受信電極として機能したり、又は、駆動信号が印加される駆動電極で機能したりする場合に、複数の第3電極どうし電気的に連結して一つのチャネルだけを構成することができる。タッチ圧力の大きさは、一つのチャネルを通じて静電容量の変化量の総合が反映された信号から取得することができる。このような事項は、明細書全般にわたった実施形態に適用することができる。
【0083】
図7は、本発明の実施形態によるタッチ入力装置の電極の第3構成例を示す。
図7では、第1電極層120に第3電極Cが位置し、第1電極層120と絶縁膜130を挟んで位置する第2電極層140には、第1電極T及び第2電極Rが位置する場合を例示する。
図7において特定パターンが例示されているが、第1電極Tと第2電極Rは、同一の層に形成されてタッチ位置及びタッチ圧力を検出できる任意の形態のパターンを含んでもよい。
【0084】
図7において、第1電極Tと第2電極Rは互いに同一の層に形成され、タッチセンサパネル100に対するタッチ位置だけでなくタッチ圧力を検出するように構成されてもよい。
図7に示されたように、複数の第1電極Tと複数の第2電極Rは、第2軸方向に延びるM個の列及び第1軸方向に延びるN個の行(M×N、ここでM及びNは自然数)に配置された複数の感知セルAを含むタッチ検出領域を形成することができる。
【0085】
この時、複数の感知セルAのそれぞれは、互いに接触しない第1電極T及び第2電極Rを含んでもよい。
図7では、各感知セルAにおけるパターンの形状がすべて同一なものを例示する。第1電極Tは、第1軸方向に延びるバー(bar)形態である。したがって、タッチセンサパネルに対するタッチ時に第1電極Tの信号を処理することによって第2軸方向のタッチ位置を検出することができる。
【0086】
第2電極Rは、感知セルAごとに分割された四角形態のパターンを有することが分かる。しかし、感知セルAに含まれたそれぞれの分割第2電極ごとに伝導性トレースに連結されている。この時、
図7に示されたように、同一の列に含まれた分割第2電極は、互いに伝導性トレースを通じて電気的に連結されていることが分かる。互いに異なる列に含まれた分割第2電極は、互いに電気的に絶縁されていることが分かる。したがって、一番目の列(最上段の列)に位置した4個の分割第2電極はR0電極を構成し、二番目の列に位置した4個の分割第2電極はR1電極を構成し、同様に4番目の列に位置した4個の分割第2電極はR3電極を構成している。したがって、第2電極Rからの信号を処理することによって、タッチセンサパネルに対するタッチ時に第1軸方向のタッチ位置を検出することができる。
【0087】
図7では、タッチ位置検出時にノイズを遮蔽させて検出誤差を減らしつつも、タッチ圧力の検出正確度を高めるために第3電極Cをさらに含んでもよい。この時、第3電極Cは、第2電極層140と絶縁膜130を挟んで位置した第1電極層120に位置してもよい。
【0088】
図7において、第3電極Cは、第1電極Tと同様に第1軸に延びる複数の第3電極C0、C1、C2、C3を含んでもよい。この時、第3電極Cの幅は、遮蔽機能を高めるために広い幅を有するように形成されてもよい。
図5及び
図7において、第3電極Cは、第1軸方向に延びることが例示されているが、これは単に例示に過ぎず、実施形態により他の形態及び他の方向に形成されてもよい。
【0089】
本発明の実施形態による制御部400は、インピーダンス制御信号を通じて、第3電極Cの作動を制御してノイズの影響を減らし、タッチ位置の検出時に誤差を最小化にしつつタッチ圧力の大きさもまた正確に測定できるように構成されてもよい。以下では、
図7を参照して本発明の実施形態による制御部400による第3電極C、第1電極T及び第2電極Rの動作例を説明する。
【0090】
第6動作例
本発明の実施形態による制御部400は、インピーダンス制御信号を通じて、第1時間区間に複数の第3電極Cが第1インピーダンスで維持され、前記第1時間区間と異なる第2時間区間に複数の第3電極が第2インピーダンスで維持されるように制御することができる。この時、第2インピーダンスは第1インピーダンスより大きくてもよい。これに対する説明は、
図5と関連した内容を参照することができ、重複した事項は省略する。制御部400は、感知部300が第2電極Rから信号を受信する時間を時分割して、第1時間区間では第3電極Cが第1インピーダンスで維持されるようにし、第2時間区間には第3電極Cが第2インピーダンスで維持されるように制御する。
【0091】
感知部300は、第1時間区間の間に第2電極Rから受信された第1信号からタッチ位置を検出することができ、ここで前記タッチ位置は第1軸と第2軸からなる二次元平面における位置であってもよい。この時、第3電極Cは、低インピーダンスでDC電圧に連結されて遮蔽機能を遂行するので、タッチ位置の検出時にノイズによる誤差を減少させることができる。
【0092】
感知部300は、第2時間区間の間に第2電極Rから受信された第1信号からタッチ圧力の大きさを検出することができる。この時、第3電極Cは、高インピーダンスでDC電圧に連結されて遮蔽機能を遂行しない。したがって、第1電極Tと第2電極Rとの間に形成される相互静電容量の変化だけでなく、基準電位層700との関係において自己静電容量の変化が発生することが妨害されないので、第2電極Rからの第1信号を通じてタッチ圧力検出の正確度を向上させることができる。
【0093】
第7動作例
本発明の実施形態による制御部400は、駆動制御信号及びインピーダンス制御信号を通じて、駆動信号供給部200をして第1時間区間に複数の第1電極Tと複数の第3電極Cに駆動信号を印加するようにし、前記第1時間区間と異なる第2時間区間に複数の第1電極Tにのみ駆動信号を印加するように制御することができる。この時、制御部400は、第2時間区間の間に第3電極Cが遮蔽防止インピーダンスで維持されるように制御することができる。
【0094】
制御部400は、駆動信号供給部200が駆動信号を印加する時間を時分割して、第1時間区間では第1電極T以外に第3電極Cもまた駆動電極として機能するようにし、第2時間区間には第1電極Tのみが駆動電極で機能するように制御する。
【0095】
感知部300は、第1時間区間の間に第2電極Rから受信された第1信号からタッチ位置を検出することができ、ここで前記タッチ位置は第1軸と第2軸からなる二次元平面における位置であってもよい。この時、第3電極Cは駆動電極として機能するので、低インピーダンスでDC電圧に連結されて遮蔽機能を遂行するため、タッチ位置の検出時にノイズによる誤差を減少させることができる。
【0096】
感知部300は、第2時間区間の間に第2電極Rから受信された第1信号からタッチ圧力の大きさを検出することができる。この時、第3電極Cは高インピーダンスで維持されるので、遮蔽機能を遂行しない。したがって、第1電極Tと第2電極Rとの間に形成される相互静電容量の変化だけでなく、基準電位層700との関係において自己静電容量の変化が発生することが妨害されないので、第2電極Rからの第1信号を通じてタッチ圧力検出の正確度を向上させることができる。
【0097】
本発明の実施形態による第3電極Cは、必ずしも第1電極T又は第2電極Rと形状及び構成物質において区分される必要はない。すなわち、本発明の実施形態による第3電極Cは、第1電極Tと同一の形状及び構成物質で形成されてもよい。したがって、前述した本発明の実施形態は、明示的に第3電極Cを別に区分して形成せず、第1電極Tの一部を借用しても具現することができる。
図8は、本発明の実施形態によるタッチ入力装置の電極の第4構成例を示す。
図8では、絶縁膜130を挟んで位置する複数の第1電極Tと複数の第2電極Rのみを含みつつも、タッチ位置検出時にノイズを遮蔽させて検出誤差を減らしつつもタッチ圧力の検出正確度を高められるようにする構成が示される。複数の第1電極Tは第1電極層120に位置し、第2電極Rは絶縁膜130を挟んで位置した第2電極層140に位置してもよい。ここで、第1電極Tは、駆動電極だけでなく
図4ないし
図6と関連して説明された第3電極Cとしての機能も遂行することができる。
【0098】
本発明の実施形態による制御部400は、第2電極Tの作動を制御してノイズの影響を減らし、タッチ位置の検出時に誤差を最小化にしてタッチ圧力の大きさもまた正確に測定できるように構成されてもよい。以下では、
図8を参照して本発明の実施形態による制御部400による第1電極T及び第2電極Rの動作例を説明する。
【0099】
第8動作例
本発明の実施形態による制御部400は、駆動制御信号を通じて、駆動信号供給部200をして第1時間区間に複数の第1電極Tに駆動信号を印加し、前記第1時間区間と異なる第2時間区間に前記複数の第1電極Tのうち一部の電極にのみ駆動信号を印加するように制御することができる。また、制御部400は、感知部300をして前記第1時間区間に前記複数の第2電極から前記タッチセンサパネルのタッチ表面に対するタッチにより変わる静電容量に対する情報を含む第1信号の入力を受け、前記第2時間区間に前記複数の第1電極のうち前記一部の電極を除いた残りの電極から前記タッチセンサパネルのタッチ表面に対するタッチにより変わる静電容量に対する情報を含む第2信号の入力を受けるように制御することができる。
【0100】
例えば、第1時間区間に複数の第1電極T全体は駆動電極として機能することができ、第2時間区間に複数の第1電極Tのうち一部の電極のみが駆動電極として機能することができる。ここで、第1時間区間に駆動される第1電極の個数は、第2時間区間の間に駆動される第1電極の個数より大きい場合を含み、必ずしも複数の第1電極Tのすべてが第1時間区間の間に駆動されなければならない訳ではない。また、一部の意味は、1以上の整数であって複数の第1電極Tの総数より小さい値を有する整数であってもよい。例えば、一部の電極は奇数番目の電極T1、T3であってもよい。また、第1時間区間の間に第2電極Rは受信電極として機能し、第2時間区間の間に前記複数の第1電極Tのうち前記一部の電極T1、T2を除いた残りの電極T0、T2が受信電極として機能することができる。ここで、残りの電極T0、T2は、前記複数の第1電極Tのうち前記一部の電極T1、T2を除いた電極のうちの一部のみを含んでもよい。
【0101】
感知部300は、第1時間区間の間に第2電極Rから受信された第1信号からタッチ位置を検出することができ、ここで前記タッチ位置は第1軸と第2軸からなる二次元平面における位置であってもよい。この時、第1電極Tはすべて低インピーダンスでDC電圧に連結されて遮蔽機能を遂行するので、タッチ位置の検出時にノイズによる誤差を減少させることができる。
【0102】
感知部300は、第2時間区間の間に複数の第1電極Tのうち前記一部の電極T1、T3を除いた残りの電極T0、T2から受信された第2信号からタッチ圧力の大きさを検出することができる。この時、前記一部の電極T1、T3及び残りの電極T0、T2と基準電位層700との間に遮蔽機能をするいかなる構成も存在しない。したがって、前記一部の電極T1、T3及び残りの電極T0、T2との間に形成される相互静電容量の変化だけでなく、基準電位層700との関係において自己静電容量の変化が発生することが妨害されないので、残りの電極T0、T2からの第2信号を通じてタッチ圧力検出の正確度を向上させることができる。この時、第2電極Rが受信電極として機能することが排除されない。
【0103】
第9動作例
本発明の実施形態による制御部400は、駆動制御信号を通じて、駆動信号供給部200をして第1時間区間に複数の第1電極Tに駆動信号を印加し、前記第1時間区間と異なる第2時間区間に前記複数の第1電極Tのうち一部の電極T1、T3にのみ駆動信号を印加するように制御することができる。この時、制御部400は、第2時間区間の間に前記複数の第1電極Tのうち前記一部の電極T1、T3を除いた残り電極T0、T2が遮蔽防止インピーダンスで維持されるように制御することができる。ここで、遮蔽防止インピーダンスは1000Ω以上のインピーダンスであってもよい。
【0104】
例えば、第1時間区間に複数の第1電極Tは駆動電極として機能することができ、第2時間区間に複数の第1電極Tのうち一部の電極T1、T3のみが駆動電極として機能することができる。
【0105】
感知部300は、第1時間区間の間に第2電極Rから受信された第1信号からタッチ位置を検出することができ、ここで前記タッチ位置は第1軸と第2軸からなる二次元平面における位置であってもよい。この時、第1電極Tは駆動電極として機能するので、低インピーダンスでDC電圧に連結されて遮蔽機能を遂行するため、タッチ位置の検出時にノイズによる誤差を減少させることができる。
【0106】
感知部300は、第2時間区間の間に第2電極Rから受信された第1信号からタッチ圧力の大きさを検出することができる。この時、複数の第1電極Tのうち一部の電極T1、T3を除いた残りの電極T0、T2が高インピーダンスで維持されるので、遮蔽機能を遂行しない。したがって、一部の電極T1、T3と第2電極Rとの間に形成される相互静電容量の変化だけでなく、基準電位層700との関係において自己静電容量の変化が発生することが妨害されないので、第2電極Rからの第1信号を通じてタッチ圧力検出の正確度を向上させることができる。
【0107】
以上で詳しく見てみた、駆動信号供給部200、インピーダンス調節部210、感知部300及び/又は制御部400は、本発明の実施形態によるタッチ検出器を構成することができる。タッチ検出器は、タッチ入力装置1000のタッチセンシングチップで集積回路上に具現することができる。実施形態により、タッチ検出器は、タッチ入力装置1000全体を指称してもよい。
【0108】
以下では、
図1ないし
図8を参照して説明されたタッチ位置とタッチ圧力とを区分して検出するタッチ検出方法を、
図9を参照して簡略に説明する。
【0109】
図9を参照すると、本発明の実施形態によるタッチ検出方法は、タッチセンサパネル100に駆動信号を印加する段階(S10)、及び、タッチ位置及びタッチ圧力を区分して検出する段階(S20)を含んでもよい。
【0110】
この時、タッチ位置及びタッチ圧力を区分して検出する段階(S20)は、タッチ位置を検出するための検出信号を取得する電極とタッチ圧力を検出するための検出信号を取得する電極とを区分して検出したり(2−1)、及び/又は、タッチ位置を検出するための時間区間とタッチ圧力を検出するための時間区間とを区分し、すなわち時分割して検出(2−2)することができる。この時、前記二つの区分方法は、いずれか一つだけ利用されるか、又は、同時に利用されてもよい。
【0111】
本発明の実施形態によるタッチ検出方法でタッチ位置を検出する場合には、ノイズ遮断のための遮蔽がなされるようにして、タッチ圧力を検出する場合には遮蔽が防止されるようにすることができる。このような遮蔽及び遮蔽防止のために本発明の実施形態によるタッチ検出方法で駆動信号を印加する段階(S10)は、駆動電極の全部又は駆動電極の一部に駆動信号を時分割して印加したり(1−1)、駆動電極及び遮蔽電極に駆動信号を時分割して印加(1−2)することができる。駆動信号を印加する段階(S10)は、
図5ないし
図8を参照した動作例で詳しく説明されたところと同じである。
【0112】
また、本発明の実施形態によるタッチ検出方法は、遮蔽又は遮蔽防止のために以下で説明される一部の駆動電極又は遮蔽電極(第3電極)を遮蔽インピーダンス又は遮蔽防止インピーダンスで維持する段階(S30)をさらに含んでもよい。この段階(S30)もまた
図5ないし
図8を参照した動作例で詳しく説明されたところと同じである。
【0113】
以上で実施形態に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の一つの実施形態に含まれて、必ずしも一つの実施形態にだけ限定される訳ではない。さらに、各実施形態で例示された特徴、構造、効果などは、実施形態が属する分野の通常の知識を有する者によって、他の実施形態に対しても組み合わせ又は変形されて実施可能である。したがって、このような組み合わせと変形に関係した内容は、本発明の範囲に含まれると解釈されなければならないだろう。また、以上において、実施形態を中心に説明したが、これは単に例示に過ぎず、本発明を限定する訳ではなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、本実施形態の本質的な特徴を外れない範囲で、以上に例示されない様々な変形と応用が可能であることが分かるはずである。例えば、実施形態に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に係る相違点は、添付の特許請求の範囲において規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。