(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ヘッドボックスから吊下支持される複数本のラダーコードにスラットをそれぞれのラダーコードの各段で2本の縦糸間に設けた横糸にて支持し、操作装置の操作により前記ラダーコードを介して前記スラットを回動可能とするとともに、昇降コードを昇降して前記スラットを昇降操作可能とした横型ブラインドであって、
前記各段に設けた横糸は、複数本の横糸で構成され、前記2本の縦糸間に跨るように配されており、
前記各段には、前記複数本の横糸と一方の前記縦糸とで前記昇降コードが挿通される閉空間が構成されている
横型ブラインド。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】第1実施形態を説明する図であって、(a)は横型ブラインドのスラット支持部を示す斜視図、(b)は昇降コードの挿通状態を示す図、(c)は昇降コード、第1及び第2横糸スラットと切欠きとの関係を説明する平面図である。
【
図2】横型ブラインドのスラット支持部を示す平面図である。
【
図5】スラットを挿通したラダーコードを示す正面図である。
【
図6】スラットを挿通したラダーコードを示す正面図である。
【
図10】(a)(b)はラダーコードへのスラットの取付手順を示す斜視図である。
【
図11】同じく、(a)(b)はラダーコードへのスラットの取付手順を示す斜視図である。
【
図12】(a)はスラットが全閉状態のときのラダーコードの横糸と切欠きとの係合状態を示す図、(b)はスラットが全閉状態のときのラダーコードの第2横糸と切欠きとの係合状態を示す図、(c)はスラットが全閉状態のときのラダーコードのと切欠きとの係合状態を示す図である。
【
図13】(a)はスラットが全閉状態のときの昇降コードの作用を説明するための斜視図、(b)はスラットが逆全閉状態のときの昇降コードの作用を説明するための斜視図、(c)はスラットが全閉状態のときの昇降コードの作用を説明するためのす側面図、(d)はスラットが逆全閉状態のときの昇降コードの作用を説明するためのす側面図である。
【
図15】第3実施形態を説明する図であって、(a)はラダーコードの第1及び第2縦糸と第1及び第2横糸の関係を説明する側面図、(b)は同じく、スラットの幅を説明するための側面図である。
【
図16】第4実施形態を説明する図であって、(a)はスラットが水平に支持された状態を示す要部斜視図、(b)はスラットが全閉状態で支持された状態を示す要部斜視図である。
【
図17】第5実施形態を説明するためのスラットとラダーコードを示す図である。
【
図18】同じく、左側ラダーコードの第1及び第2横糸スラットの交差状態を示す図である。
【
図19】同じく、右側ラダーコードの第1及び第2横糸スラットの交差状態を示す図である。
【
図20】同じく、(a)はスラットが全閉状態のときの左側ラダーコードの第1及び第2横糸スラットの交差状態を示す図、(b)はスラットが全閉状態のときの右側ラダーコードの第1及び第2横糸スラットの交差状態を示す図、(c)(d)は左側昇降コードの挿通方法を示す図である。
【
図21】第6実施形態を説明する図であって、(a)はスラットが全閉状態のときの昇降コードの作用を説明するための斜視図、(b)はスラットが逆全閉状態のときの昇降コードの作用を説明するための斜視図、(c)はスラットが全閉状態のときの昇降コードの作用を説明するための側面図、(d)はスラットが逆全閉状態のときの昇降コードの作用を説明するための側面図である。
【
図22】第7実施形態を説明するための図であって、4本の横糸でスラットを支持する構造を説明する図である。
【
図23】第7実施形態の別例であってスラットを支持する構造を説明する図である。
【
図24】同じく、(a)(b)は1本の横糸が切れた場合のスラットの支持構造を説明する図である。
【
図25】同じく、第7実施形態の別例であってスラットを支持する構造を説明する図である。
【
図26】同じく、別例のスラットを支持する構造を説明する図である。
【
図27】同じく、別例の3本の横糸でスラットを支持する構造を説明する図である。
【
図28】同じく、別例の3本の横糸でスラットを支持する構造を説明する図である。
【
図29】同じく、第7実施形態における昇降コードの挿通の仕方を説明する図である。
【
図30】第8実施形態を説明するための図であって、スラットを支持する横糸の構造を説明する図である。
【
図31】同じく、昇降コードを挿通した状態を示す図である。
【
図32】同じく、昇降コードを挿通した状態を示す図である。
【
図33】同じく、別例の昇降コードを挿通した状態を示す図である。
【
図34】同じく、別例の昇降コードを挿通した状態を示す図である。
【
図35】第8実施形態の別例を説明するための図であって、スラットを支持する横糸の構造を説明する図である。
【
図36】同じく、昇降コードを挿通した状態を示す図である。
【
図37】同じく、昇降コードを挿通した状態を示す図である。
【
図38】第9実施形態を説明するための図であって、スラットを支持する横糸の構造を説明する図である。
【
図39】同じく、昇降コードを挿通した状態を示す図である。
【
図40】同じく、昇降コードを挿通した状態を示す図である。
【
図41】第9実施形態の別例を説明するための図であって、スラットを支持する横糸の構造を説明する図である。
【
図42】同じく、スラット及び昇降コードを挿通した状態を示す図である。
【
図43】第10実施形態を説明するための図であって、スラットを支持する横糸の構造を説明する図である。
【
図44】同じく、昇降コードを挿通した状態を示す図である。
【
図45】同じく、(a)(b)(c)は昇降コードの各種の挿通態様を示す図である。
【
図46】第10実施形態の別例を説明するための図であって、スラットを支持する横糸の構造を説明する図である。
【
図47】同じく、スラット及び昇降コードを挿通した状態を示す図である。
【
図48】同じく、昇降コードの別の挿通方法を示す図である。
【
図49】第11実施形態を説明するための図であって、スラットを支持する横糸の構造を説明する図である。
【
図50】同じく、昇降コードを挿通した状態を示す図である。
【
図51】第11実施形態の別例を説明するための図であって、スラットを支持する横糸の構造を説明する図である。
【
図52】同じく、スラット及び昇降コードを挿通した状態を示す図である。
【
図53】同じく、スラットが逆全閉状態のときの第1及び第2横糸と切欠きとの係合状態を示す図である。
【
図54】第12実施形態を説明する横型ブラインドの正面図である。
【
図55】同じく、スラット及び昇降コードを組付けたラダーコードを示す斜視図である。
【
図56】同じく、スラットが挿入されたラダーコードに昇降コードを挿入した状態を示す図である。
【
図57】同じく、(a)〜(c)は、スラットの支持状態を示す図である。
【
図58】同じく、(a)は逆全閉時の左右両側位置のスラットの状態を示す図、(b)は逆全閉時の中央位置の切欠きを有したスラットの状態を示す図、(c)は逆全閉時の中央位置の切欠きの無いスラットの状態を示す図である。
【
図59】同じく、(a)は全閉時の左右両側位置のスラットの状態を示す図、(b)は逆全閉時の中央位置の切欠きを有したスラットの状態を示す図、(c)は逆全閉時の中央位置の切欠きの無いスラットの状態を示す図である。
【
図60】第12実施形態の別例を示すスラット及び昇降コードを組付けたラダーコードを示す斜視図である。
【
図61】同じく、(a)(b)(c)は案内環と第1及び第2横糸スラットの形成方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(第1実施形態)
以下、この発明を具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、横型ブラインドのスラット1はアルミニウムの薄板で形成され、ラダーコード2に支持される位置で幅方向の一方の側縁に切欠き3が形成されている。切欠き3は略四角形状に形成され、その開口部の両側は斜めに切除されて案内部が形成されている。
【0022】
前記ラダーコード2は前記スラット1を支持するために、ヘッドボックス(図示しない)から少なくとも2本垂下され、この実施形態では4本のラダーコード2が垂下されている。そして、
図1(a)で示される側面視で縦糸5aと横糸6a,6b間に囲まれる空間であり、且つ、
図1(c)に示される、横糸6a,6bで囲まれる平面視で見ても閉じた空間(閉空間)に昇降コード8が挿入される。
【0023】
図2に示すように、前記切欠き3は前記ラダーコード2の支持位置において各スラット1にそれぞれ設けられている。
前記ラダーコード2は、一対の縦糸5a,5b間にそれぞれ一枚のスラット1を支持するための2本ずつの横糸6a,6bが上下方向に多数段設けられている。
【0024】
図3に示すように、前記横糸6a,6bは一方の縦糸5aに横糸6aの端部が横糸6bの端部より上方に位置するように形成されるとともに、他方の縦糸5bには横糸6bの端部が横糸6aの端部より上方に位置するように形成されている。従って、横糸6a,6bはその中間で互いに交差する交差部7を備えている。
【0025】
前記スラット1は、前記横糸6a,6bの交差部7が前記切欠き3内に位置するように、交差部7と他方の縦糸5bとの間に挿通されている。
図1及び
図2に示すように、前記スラット1を昇降するための昇降コード8は、前記各切欠き3内に位置する交差部7と一方の縦糸5aとの間で横糸6a,6b間に挿通されている。従って、スラット1の長手方向両側部では昇降コード8が例えばスラット1の室内側に位置し、スラット1の長手方向中央部では昇降コード8がスラット1の室外側に位置して、各昇降コード8の下端にボトムレールが取着されている。
【0026】
上記のように構成されたラダーコード2にスラット1及び昇降コード8を組み付けるには、
図7に示すように、ラダーコード2の横糸6a,6bの交差部7と縦糸5bとの間に細い棒状の操作軸9を挿入する。そして、
図8に示すように、その操作軸9を縦糸5a側にスライドさせて交差部7と縦糸5bとの間にスラット1を挿通可能とする空間を確保する。
【0027】
次いで、
図9に示すように、交差部7と縦糸5bとの間において横糸6a,6b間にスラット1を挿入する。
詳述すると、
図10(a)に示すように、横糸6a,6bの交差部7と一方の縦糸5bとの間に、スラット1を挿通するために治具30を使用する。この治具30は、各段の横糸6a,6b間に挿通可能とした操作軸9が等間隔に多数突出されるとともに、スラット1を挿通するための挿通孔31が形成されている。
【0028】
そして、ラダーコード2の一方の縦糸5b、保持装置32で保持しながら、
図10(b)に示すように、各横糸6a,6bの間に操作軸9をそれぞれ挿通する。
次に、
図11(a)に示すように、治具30を縦糸5a側に移動させて、操作軸9で交差部7を縦糸5a側に移動させ、交差部7と縦糸5bとの間隔をスラット1の幅以上としてスラット挿通空間SPを形成する。
【0029】
次に、
図11(b)に示すように、治具30の挿通孔31にスラット1を挿通すると、スラット挿通空間SPにスラット1が挿通される。そして、ラダーコード2から治具30を取り外すことによって、同治具30を使ってのスラット1のラダーコード2への挿入が完了する。
【0030】
次いで、
図5に示すように横糸6a,6b間から操作軸9を引き抜く。そして、交差部7と縦糸5aと横糸6a,6bで囲まれる空間に昇降コード8を挿通する。すると、ラダーコード2に対するスラット1及び昇降コード8を組み付けが完了する。
【0031】
そして、ラダーコード2の縦糸5a,5bの上端をヘッドボックス内のラダーコード支持装置に取着し、ラダーコード2の縦糸5a,5bの下端をボトムレールに取着する。そして、昇降コード8の上端をヘッドボックス内の昇降装置に取着し、昇降コード8の下端をボトムレールに取着する。特許文献1のように、スラット端隅部で交差部と縦糸との間を押し拡げることなくスラット1を挿入することができる。
【0032】
次に、上記のように構成された横型ブラインドの作用を説明する。操作装置の操作により、ヘッドボックスから垂下される昇降コード8が引き上げられると、ボトムレールが引き上げられて、下段のスラット1から順次ボトムレール上に積層された状態で引き上げられる。
【0033】
また、操作装置の操作により、昇降コード8が下降すると、ボトムレールが下降して、上段のスラット1から順次ラダーコード2に支持される状態に復帰する。
操作装置の操作により、ラダーコード支持装置を介してラダーコード2の一方の縦糸が引き上げられると、スラット1が全閉方向あるいは逆全閉方向に回動される。
【0034】
上記のようなスラット1の昇降操作時において、スラット1の切欠き3に横糸6a,6bの交差部7が係合しているので、スラット1の横ずれ、すなわちスラット1の長手方向への位置ずれが阻止される。
【0035】
昇降コード8と切欠き3の端縁との間には、横糸6a,6b及び交差部7が介在して、昇降コード8が切欠き3の端縁と直接には当接しない。従って、昇降コード8の端縁との摩擦による操作力の増大が防止されるとともに、繰り返しのスラット昇降操作による昇降コード8の磨耗も抑制される。
【0036】
また、昇降コード8が横糸6a,6bと交差部7及び縦糸5aとで囲まれる空間に挿通されているので、ラダーコード2の吊下げ位置の変動が昇降コード8で規制され、スラット1の引き上げ操作時に、ボトムレール上で積層されるスラット1の蛇行を防止することができる。
【0037】
また、昇降コード8は、
図12(a)〜(c)に示すように、横糸6aが横糸6bに対して右側から交差する交差部7と縦糸5aの間であって横糸6a、横糸6b及び縦糸5aとで形成する空間に挿通されている。そのとき、昇降コード8は、上から見て右側に横糸6aが、横糸6bが配置されるように挿通する。
【0038】
これによって、
図12(b)に示すように、スラット1が矢印方向にずれようとしても、横糸6bがスラット1の矢印方向への横ずれが規制される。一方、
図12(c)に示すように、スラット1が矢印方向にずれようとしても、昇降コード8がスラット1の矢印方向への横ずれが規制される。
【0039】
図4に示すように、スラット1の回動時に、縦糸5bが上方へ移動し、縦糸5aが下方へ移動すると、スラット1の下面側に位置する横糸6aが若干弛むのに反して、スラット1の上面側に位置する横糸6bは緊張される。この結果、
図6に示すように、スラット1の回動操作時に横糸6bでスラット1の上面が押圧されるので、スラット1が垂直方向すなわち室外側に向かって凸曲面となる全閉状態までに確実に回動される。
【0040】
このとき、昇降コード8が、縦糸5a,5bの内側に配置されていることから、
図13(a)(c)に矢印で示す方向にスラット1を、上から見て交差している横糸6a,6bを介して押す作用が働き、全閉時における遮蔽性が増す効果を有する。
【0041】
また、逆全閉状態も同様に、
図13(b)(d)に矢印で示す方向にスラット1を、上から見て交差している横糸6a,6bを介して押す作用が働くことから、逆全閉時における遮蔽性が増す効果を有する。
【0042】
尚、
図13(a)(b)では、説明の便宜上切欠きを省略している。
上記のように構成された横型ブラインドでは、次に示す効果を得ることができる。
(1)スラット1の切欠き3に横糸6a,6bの交差部7が係合しているので、スラット1の長手方向への位置ずれを阻止することができる。特に、切欠き3がスラット1の上縁となるように回動した場合にも、交差部7は切欠き3に係合し易いので、位置ずれが生じない。
(2)横糸6a,6bの交差部7と縦糸5bとの間で横糸6a,6b間にスラット1を挿通し、交差部7と縦糸5aとの間で横糸6a,6b間に昇降コード8を挿通したので、スラット引き上げ操作時にボトムレール上に積層されるスラット1の左右方向すなわち長手方向の蛇行を防止することができる。
(3)昇降コード8と切欠き3の端縁との間に横糸6a,6bが介在されるので、昇降コード8の磨耗を抑制し、かつ昇降操作時に要する操作力を軽減することができる。
(4)スラット1の回動操作時にスラット1の上面に当接する横糸6bが緊張され、スラット1の下面を支持する横糸6aが弛むので、スラット1を全閉状態とするときスラット1を略垂直方向まで容易に回動させることができる。従って、スラット全閉時の遮光性を向上させることができる。
(5)横糸6a,6bの交差部7と縦糸5bとの間隔を操作軸9で拡げてスラット1を挿入することができるので、ラダーコード2に対するスラット1の挿通工程を機械化して製造コストを低減することができる。
【0043】
上記第1実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
○第1実施形態において、昇降コード8は多数段の横糸6a,6bのすべての段において横糸6a,6b間に挿通する必要はなく、例えば上下に連続する5段の横糸6a,6bのうちの1段にのみ挿通するようにしてもよい。
【0044】
○第1実施形態において、昇降コードは、スラットの前方又は後方のいずれかのみに垂下され、その昇降コードの下端にボトムレールを取着してもよい。
(第2実施形態)
図14は、第2実施形態を示す。この実施形態は、ラダーコード2の縦糸5aに、横糸6a,6bの取付位置の近傍に案内環10を設けたものである。そして、昇降コード8は横糸6a,6bの1ピッチ毎に、横糸6a,6bと交差部7と縦糸5aとの間と、前記案内環10とに交互に挿通されている。
【0045】
この実施形態の横型ブラインドでは、第1実施形態で得られた効果に加えて、次に示す効果を得ることができる。
昇降コード8が横糸6a,6bの1ピッチ毎に案内環10に挿通されているので、昇降コード8と横糸6a,6bとの摩擦を低減することができる。従って、スラット1の昇降操作に要する操作力を、第1実施形態に比してさらに軽減することができる。
【0046】
上記第2実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
○第2実施形態において、昇降コード8は多数段の横糸6a,6bのすべての段において横糸6a,6b間に挿通する必要はなく、例えば上下に連続する5段の横糸6a,6bのうちの1段にのみ挿通するようにしてもよい。
【0047】
○第2実施形態において、昇降コード8を案内環10と、横糸6a,6bと交差部7と縦糸5aとの間に交互に挿通したが、2ピッチあるいは3ピッチおきに横糸6a,6bの交差部7と縦糸5aとの間に挿通すれば、昇降コード8と横糸6a,6bとの摩擦をさらに低減することができる。
【0048】
○第2実施形態において、昇降コードは、スラットの前方又は後方のいずれかのみに垂下され、その昇降コードの下端にボトムレールを取着してもよい。
(第3実施形態)
図15は、第3実施形態を示す。本実施形態は、第1実施形態で示すラダーコード2の縦糸5a,5bの間隔及び横糸6a,6bの間隔を、スラット1の幅との関係で特定した実施形態である。
【0049】
図15(a)に示すように、ラダーコード2において、第1縦糸5aには、第1横糸6aが第2横糸6bより上方に位置するように形成される。また、第2縦糸5bには、第2横糸6bが第1横糸6aより上方に位置するように形成されている。
【0050】
このとき、第1横糸6aと第2横糸6bの上下方向の間隔を間隔Aと定義する。
そして図のように第1縦糸5aと第2縦糸5bとの間隔を間隔Wとし、
図15(b)に示すように、スラット1の幅(短手方向の長さ)をSとしたとき、
W+(A/2)≧S
の関係が成り立つように形成されている。
【0051】
これによって、スラット1を挿入するための操作軸9(
図5参照)にて、第1縦糸5a側にスライドさせて交差部7と第2縦糸5bとの間にスラット1を挿可能な空間を確保することができる。その結果、スラット1は、交差部7と第2縦糸5bとの間において第1及び第2横糸6a,6b間に容易に挿入することができる。
【0052】
そして、前記
図1(a)(b)に示すように、スラット1の切欠き3に第1及び第2横糸6a,6bの交差部7が係合される。また、その交差部7と第2縦糸5bとの間において第1及び第2横糸6a,6b間にスラット1が挿通されているとともに、その交差部7と第1縦糸5aとの間において第1及び第2横糸6a,6b間に形成される空間に昇降コード8が挿通されている。
【0053】
そして、
図1(c)に示すように、第1実施形態と同様に、切欠き3は、略四角形状に形成され、その開口部の両側に案内部が形成されている切欠き3の深さDは、昇降コード8の太さをH1、第1及び第2横糸6a,6bの太さにH2としたとき、本実施形態では、
H1+H2≦D
の関係が成り立つように形成されている。
【0054】
これによって、切欠き3内に昇降コード8及び交差部7を介在することができ、スラット引き上げ操作時にボトムレール上に積層されるスラット1の左右方向すなわち長手方向の蛇行をより確実に防止することができる。
【0055】
このように本実施形態では、第1実施形態の効果に加えて、スラット1を、交差部7と第2縦糸5bとの間において第1及び第2横糸6a,6b間に形成される空間に確実に挿入することができるとともに、スラット引き上げ操作時のスラット1の長手方向の蛇行を防止することができる。
【0056】
(第4実施形態)
図16(a)(b)は、第4実施形態を示す。
図16(a)に示すように、左右両側のラダーコード2において、第1縦糸5aには、第1横糸6aの端部が第2横糸6bの端部より上方に位置するように形成され、その第1縦糸5aと対向する第2縦糸5bには、第2横糸6bの端部が第1横糸6aの端部より上方に位置するように形成されている。これによって、第1縦糸5aと第2縦糸5bとの間において、第1横糸6aと第2横糸6bが交差する交差部7が形成される。
【0057】
この実施形態では、交差部7は、
図16(a)(b)に示すように第1及び第2横糸6a,6bでスラット1を支持している。ラダーコード2の交差部7は、第1縦糸5a側に偏寄させている。この偏寄させる方法は、ラダーコード2の製造時にヒートセットにて交差部7が第1縦糸5a側に寄るように製造する。
【0058】
このように製造されたラダーコード2に対してスラット1は、第1縦糸5aと第2縦糸5bとの間において、交差部7が第1縦糸5aに偏寄した第1横糸6aと第2横糸6bの上に載置される。
【0059】
また、昇降コード8は、切欠き3の位置において、第1縦糸5aと偏寄した交差部7の間で第1横糸6aと第2横糸6bとの間に形成される空間に挿通されている。
これによって、スラット1の左右両側部が、互いに交差した第1横糸6aと第2横糸6bの上に配置される。そして、スラット1が水平に配置されているときには、
図16(a)に示すように、交差部7は第1縦糸5a側に位置し、全閉のときには、
図16(b)に示すように、交差部7は、切欠き3側に位置する。
【0060】
尚、このように構成したスラット支持構造は、多数段のスラットからなる横型ブラインドにおいて、上部の所定段数以下のスラットを本実施形態の支持構造で実施することが好適である。
【0061】
このように、本実施形態の場合も、スラット1の長手方向への位置ずれを阻止することができるとともに、スラット引き上げ操作時のスラット1の長手方向の蛇行を防止することができる。さらに、昇降コード8と切欠き3の端縁との間に第1及び第2横糸6a,6bが介在されるので、昇降コード8の磨耗を抑制し、かつ昇降操作時に要する操作力を軽減することができる。
【0062】
(第5実施形態)
図17〜
図20は、第5実施形態を示す。
図17は、スラット1と、スラット1の左右側に設けたラダーコード2及び左右側に設けた昇降コード8の関係を説明する説明図である。
【0063】
図17に示すように、スラット1は、その左側部が左側ラダーコード2Lに、スラット1の右側部が右側ラダーコード2Rに支持されている。スラット1は、一側縁の左右両側部において、左側ラダーコード2Lに支持される位置で幅方向に左側切欠き3Lが形成され、右側ラダーコード2Rに支持される位置で幅方向に右側切欠き3Rが形成されている。
【0064】
図18に示すように、左側ラダーコード2Lの左側第1縦糸5aLには、左側第1横糸6aLの端部が左側第2横糸6bLの端部より上方に位置するように形成される。また、左側第2縦糸5bLには、左側第2横糸6bLの端部が左側第1横糸6aLの端部より上方に位置するように形成されている。すなわち、左側第1及び左側第2横糸6aL,6bLは、交差して左側第1縦糸5aLと左側第2縦糸5bLとの間に形成されている。
【0065】
ここで、
図20(a)(c)(d)に示すように、その交差する左側第1及び左側第2横糸6aL,6bLは、その左側交差部7Lにおいて、左側第1横糸6aLが左側第2横糸6bLに対して
図20(a)から見て左側位置するように交差させている。
【0066】
一方、
図19に示すように、右側ラダーコード2Rの右側第1縦糸5aRには、右側第1横糸6aRの端部が右側第2横糸6bRの端部より上方に位置するように形成される。また、右側第2縦糸5bRには、右側第2横糸6bRの端部が右側第1横糸6aRの端部より上方に位置するように形成されている。すなわち、右側第1及び右側第2横糸6aR,6bRは、交差して右側第1縦糸5aRと右側第2縦糸5bRとの間に形成されている。
【0067】
ここで、右側第1及び右側第2横糸6aR,6bRを交差させるとき、
図20(b)に示すように、左側ラダーコード2Lと相違して、その交差する右側交差部7Rにおいて、右側第1横糸6aRが右側第2横糸6bRに対して右側位置するように交差させている。
【0068】
つまり、
図20(a)(b)に示すように、左側ラダーコード2Lでは、左側第1横糸6aLは左側第2横糸6bLに対して左側を通って交差するのに対し、右側ラダーコード2Rでは、右側第1横糸6aRは右側第2横糸6bRに対して
図20(b)から見て右側を通って交差するようにしている。
【0069】
スラット1は、左側交差部7Lが左側切欠き3L内に位置するとともに、右側交差部7Rが右側切欠き3R内に位置するように、左側及び右側第1横糸6aL,6bRと左側及び右側第2横糸6bL,6bLの間に挿通されている。
【0070】
そして、
図18に示すように、左側昇降コード8Lは、左側切欠き3L内に位置する左側交差部7Lと左側第1縦糸5aLとの間で左側第1横糸6aL及び左側第2横糸6bL間に形成される空間に挿通される。つまり、
図20(a)(c)に示すように、縦糸5aL,5bLの内側に配置されている昇降コード8Lは、上から見て横糸6aL,6bLが交差していない状態となっている。また、
図19に示すように、右側昇降コード8Rは、右側切欠き3R内に位置する右側交差部7Rと右側第1縦糸5aRとの間で右側第1横糸6aR及び右側第2横糸6bR間に形成される空間に挿通される。つまり、
図20(b)(d)に示すように、縦糸5aR,5bRの内側に配置されている昇降コード8Rは、上から見て横糸6aR,6bRが交差していない状態となっている。
【0071】
これによって、本実施形態では以下の効果を奏する。
左側ラダーコード2Lにおいて、左側第1横糸6aLは左側第2横糸6bLに対して左側を通って交差するようにしたことから、
図20(a)に示すように、スラット1が左方にズレようとしても、左側第2横糸6bLが左側切欠き3Lと係合し、その係合状態を昇降コード8Lで保持することからスラット1の左方への横ズレを規制することができる。
【0072】
一方、右側ラダーコード2Rにおいて、右側第1横糸6aRは右側第2横糸6bRに対して右側を通って交差するようにしたことから、
図20(b)に示すように、スラット1が右方にズレようとしても、右側第2横糸6bRが右側切欠き3Rと係合し、その係合状態を昇降コード8Rで保持することからスラット1の右方への横ズレを規制することができる。
【0073】
(第6実施形態)
図21は第6実施形態を示す。
昇降コード8L,8Rは、それぞれ縦糸5aL,5bL,5aR,5bRの内側に配置されている。
図21(a)(c)に矢印で示す方向にスラット1を、上から見て横糸6aL,6bL,6aR,6bR,が交差していなくても直接に押す作用が働き、全閉時における遮蔽性が増す効果を有する。
【0074】
また、逆全閉状態も同様に、
図21(b)(d)に矢印で示す方向にスラット1を、上から見て横糸6aL,6bL,6aR,6bR,が交差してなくても直接押す作用が働くことから、逆全閉時における遮蔽性が増す効果を有する。
【0075】
(第7実施形態)
図22は、第7実施形態を示す。
図22に示すように、第1及び第2縦糸5a,5b間には、4本の第1〜第4横糸6a〜6dが形成されている。この4本の第1〜第4横糸6a〜6dが1組として第1及び第2縦糸5a,5bに上下方向に等間隔で設けられている。(
図22では1組のみを図示している)
第1及び第2横糸6a,6bは、同第1横糸6aが同第2横糸6bより上側に位置する状態で互いに平行に第1及び第2縦糸5a,5b間に形成されている。また、第3及び第4横糸6c,6dは、同第3横糸6cが同第4横糸6dより上側に位置する状態で互いに平行に第1及び第2縦糸5a,5b間に形成されている。
【0076】
また、
図22に示すように、ラダーコード2において、第1縦糸5aには、第1及び第2横糸6a,6bの端部が第3及び第4横糸6c,6dの端部より上方に位置するように形成される。一方、第2縦糸5bには、第3及び第4横糸6c,6dの端部が第1及び第2横糸6a,6bの端部より上方に位置するように形成されている。
【0077】
従って、第1横糸6aと第3横糸6cは、その中間位置で互いに交差し、その交差によって第1交差部7aが形成される。
また、第1横糸6aと第4横糸6dは、第1交差部7aより第2縦糸5b側であって同第1交差部7aより下方位置で互いに交差し、その交差によって第2交差部7bが形成される。
【0078】
さらに、第2横糸6bと第4横糸6dは、その中間位置であって第1交差部7aより下方位置で互いに交差し、その交差によって第3交差部7cが形成される。
さらにまた、第2横糸6bと第3横糸6cは、第1交差部7aより第2縦糸5b側であって同第1交差部7aより下方位置で互いに交差し、その交差によって第4交差部7dが形成される。
【0079】
この4つの第1〜第4交差部7a〜7dは、側面から見ると形状が菱形になる。そして、第1〜第4交差部7a〜7dで囲まれた菱形形状の空間にスラット1が挿入される。このとき、スラット1は、第4交差部7dが切欠き3内に位置するように挿入される。
【0080】
そして、
図22に示すように、昇降コード8は、第1縦糸5a側において、第2横糸6b、第3横糸6c及び第1縦糸5aとで形成される空間に挿通される。
このとき、昇降コード8は、
図22に示すように、第1及び第2横糸6a,6b側、即ち反第3及び第4横糸6c,6d側から空間に挿入され、第3及び第4横糸6c,6d側、即ち反第1及び第2横糸6a,6b側に引き出されるようにしている。これにより昇降コードがスラット挿入空間への通り抜けすることにより無い閉空間が形成される。
【0081】
これによって、本実施形態によれば、昇降コード8が、第2横糸6bと第3横糸6cとの間に配置されることから、スラット1端縁との摩擦が防止される。さらに、スラット1は、第4交差部7dと第2交差部7bとで係合支持されることから、前後対称に配置され前後の遮蔽性を均等にすることができる。
【0082】
尚、上記実施形態では、スラット1を第1〜第4交差部7a〜7dで囲まれた菱形形状の空間に挿入した。
これを、
図23に示すように、第2縦糸5b側において、第1横糸6a、第4横糸6d及び第2縦糸5bとで形成される空間に、スラット1を挿通すように実施してもよい。このとき、スラット1は、第2交差部7bと縦糸5bの間に位置するように挿入される。
【0083】
これによって、昇降コード8は、スラット1側に2つの第2及び第4交差部7b、7dが介在し、2つの第1及び第2横糸6a,6bと2つの第3及び第4横糸6c,6dとの間に配置されることから、スラット1との摩擦が防止されるとともに耐久性の向上を実現できる。
【0084】
さらに、例えば、
図24(a)に示すように、第2横糸6bが切れたり、
図24(b)に示すように、第3横糸6cが切れたりしても、スラット1は、依然として第1横糸6a、第4横糸6d及び第2縦糸5bとで形成される空間に配置され、切欠き3が第2交差部7bに介在していることから使用することができる。
【0085】
同様に、
図25に示すように、第2縦糸5b側において、第1横糸6a、第3横糸6c、第4横糸6d及び第2縦糸5bとで形成される空間に、スラット1を挿通すように実施してもよい。このとき、スラット1は、第1交差部7aと縦糸5bとの間に位置するように挿入される。
【0086】
この場合にも、スラット1を、前記
図23に示すように、第2縦糸5b側において、第1横糸6a、第4横糸6d及び第2縦糸5bとで形成される空間に挿通した場合と同様な効果を奏する。
【0087】
また同様に、
図26に示すように、第2縦糸5b側において、第1横糸6a、第2横糸6b、第4横糸6d及び第2縦糸5bとで形成される空間に、スラット1を挿通すように実施してもよい。このとき、スラット1は、第2交差部7bと縦糸5bとの間に位置するように挿入される。
【0088】
この場合にも、スラット1を、前記
図23に示すように、第2縦糸5b側において、第1横糸6a、第4横糸6d及び第2縦糸5bとで形成される空間に挿通した場合と同様な効果を奏する。
【0089】
また、
図28に示すように、第1横糸6aか第2横糸6bのいずれか一方(
図27では、第2横糸6b)を省略して実施してもよい。勿論、反対に
図27に示すように、第3横糸6cか第4横糸6dのいずれか一方(
図28では、第2横糸6d)を省略したりして実施してもよい。
【0090】
さらにまた、
図29に示すように、第1及び第2横糸6a,6bと第3及び第4横糸6c,6dとの交差を、上の段と下の段で異なるようにして実施してもよい。この場合、昇降コード8は、第1及び第2横糸6a,6bと第3及び第4横糸6c,6dとの第2及び第4交差部7b、7dにおいて、上から見て(ヘッドボックス側から見て)、第1及び第2横糸6a,6bと第3及び第4横糸6c,6dとが交差するように挿通される。
【0091】
これによって、各段の昇降コード8と切欠き3の端縁との間には、第1〜第4横糸6a〜6dが介在されるので、昇降コード8の磨耗をより抑制することができる。
(第8実施形態)
図30〜
図32は、第8実施形態を示す。この例では、特に昇降コードの挿入方向を気にすることなく、予め閉空間が形成されたラダーコードを使用することを特徴とする。
【0092】
図30に示すように、ラダーコード2において、第2横糸6bは、第1縦糸5aと第2縦糸5bに対して、その高さ位置が同じ位置となるように、その両端部がそれぞれ形成されている。
【0093】
第1横糸6aは、第1縦糸5a側の端部が第2横糸6bの端部より上方に位置するように形成されている。そして、第1横糸6aは、第2横糸6bの下側をくぐって(半回絡んで)、第2縦糸5b側の端部が第2横糸6bの端部より上方に位置するように形成されている。
【0094】
従って、第1横糸6aは、同第1横糸6aの下側に位置する第2横糸6bに掛かった状態で第1縦糸5aと第2縦糸5bの間に連結されることから、その掛かりによる交差部7が形成される。その結果、ラダーコード2は、縦糸5a、横糸6a,6bとで囲まれることにより、予め閉空間が形成されたラダーコードとなっている。
【0095】
図31で2点鎖線及び
図32に示すように、スラット1は、第1横糸6aが第2横糸6bに対する掛かりによる交差部7が、切欠き3内に位置するように、交差部7と第2縦糸5bとの間に挿通されている。
【0096】
また、
図31、
図32に示すように、昇降コード8は、各切欠き3内に位置する交差部7と第1縦糸5aとの間で第1横糸6a及び第2横糸6b間に形成される空間(閉空間)に挿通されている。
【0097】
このとき、昇降コード8の挿通方法は、交差部7が第1横糸6aと第2横糸6bにおいて掛かりによって形成されていることから、
図33、
図34に示すように、挿通してもよい。この場合でも、昇降コード8Rは、上から見て横糸6aR,6bRが交差していない場合のようにスラット1側に通り抜けることがない。
【0098】
これによって、本実施形態によれば、各段の昇降コード8と切欠き3の端縁との間には、第1及び第2横糸6a,6bが2重になって介在されるので、昇降コード8の磨耗をより抑制することができる。
【0099】
尚、上記実施形態では、交差部7を形成するにあたって、第1横糸6aを第2横糸6bの下側をくぐって、その端部をそのまま第2横糸6bの上側位置の第2縦糸5bに形成した、所謂、半掛かり(半回絡み)による交差部7であった。
【0100】
これを、
図35に示すように、第1横糸6aに対して第2横糸6bを1回絡み(1重巻き)して形成した交差部7にして実施してもよい。
詳述すると、
図35に示すように、ラダーコード2において、第1縦糸5aには、第1横糸6aの端部が第2横糸6bの端部より上方に位置するように形成される。また、第2縦糸5bには、第2横糸6bの端部が第1横糸6aの端部より上方に位置するように形成されている。
【0101】
このとき、第2横糸6bは、第1横糸6aに1重巻きして、その両端部が第1縦糸5aと第2縦糸5bにそれぞれ形成されている。
そして、
図36で2点鎖線及び
図37に示すように、スラット1は、第1横糸6aが第2横糸6bに対する1周巻きによる交差部7が、切欠き3内に位置するように、交差部7と第2縦糸5bとの間に挿通されている。
【0102】
また、
図37に示すように、昇降コード8は、各切欠き3内に位置する交差部7と第1縦糸5aとの間で第1横糸6a及び第2横糸6b間に形成される空間に挿通されている。
これによって、同様に、昇降コード8の磨耗をより抑制することができる。
【0103】
(第9実施形態)
図38〜
図40は、第9実施形態を示す。
図38に示すように、ラダーコード2において、第1縦糸5aは、1本で編み込まれた第1編み糸L1に第2編み糸L2を絡ませるように編み込んで形成されている。第2編み糸L2は、その第1編み糸L1に編み込む際に一定の間隔毎に、第2縦糸5b側に引き出しながら編み込まれている。そして、第2縦糸5b側に引き出されたループ状の第2編み糸L2を外側横糸6oとしている。
【0104】
第2縦糸5bは、1本で編み込まれた第3編み糸L3に第4編み糸L4を絡ませるように編み込んで形成されている。第4編み糸L4は、その第3編み糸L3に編み込む際に一定の間隔毎に、第1縦糸5a側に引き出され、かつ、前記第2編み糸L2で形成したループ状の外側横糸6oのループに通しながら編み込まれている。そして、第2縦糸5b側に引き出され、外側横糸6oのループに通されたループ状の第4編み糸L4を内側横糸6iとしている。
【0105】
従って、外側横糸6oのループに内側横糸6iのループが通されることによって、外側横糸6oと内側横糸6iが連結され、外側横糸6oと内側横糸6iとの間に交差部7が形成される。その結果、縦糸5a、外側横糸6oにより閉空間が形成される。
【0106】
また、内側横糸6iは、外側横糸6oより長く形成されていて、
図39に2点鎖線で示すように、スラット1が挿通されるに十分な長さに設定されている。
そして、
図39、
図40に示すように、スラット1は、外側横糸6oと内側横糸6iとの連結による交差部7が、切欠き3内に位置するように、内側横糸6iのループ内に挿通されている。
【0107】
同じく、
図39、
図40に示すように、昇降コード8は、各切欠き3内に位置する内側横糸6iと連結する外側横糸6oのループで形成される空間(閉空間)に挿通されている。
【0108】
これによって、本実施形態によれば、各段の昇降コード8と切欠き3の端縁との間には、外側及び内側横糸6o,6iが介在されるので、昇降コード8の磨耗をより抑制することができる。
【0109】
尚、本実施形態では、第1縦糸5aを構成する第1編み糸L1と第2縦糸5bを構成する第3編み糸L3の材質を同じものとするとともに、第1縦糸5aを構成する第2編み糸L2と第2縦糸5bを構成する第4編み糸L4を同じものとした。これを、例えば、昇降コード8を通す、外側横糸6oの第2編み糸L2は太くしたり、摩擦に強いアラミド繊維や超高分子ポリエチレン繊維等を用いたりして強度を高くするとさらによい効果がある。一方、スラット1を支持する内側横糸6iの第4編み糸L4はスラット1を挿通し易い柔らかな繊維にして実施してもよい。
【0110】
また、
図41及び
図42に示すように、前記した摩擦に強いアラミド繊維や超高分子ポリエチレン繊維等を用いた外側横糸6oを2重(又は、それ以上でもよい)に、絡ませて実施してもよい。これにより、横糸の柔軟性を維持しスラットの遮蔽性を維持しながら、閉空間を構成する糸の強度を高め昇降コードとの摩耗性を向上させることが可能である。この場合、外側横糸6o及び内側横糸6iの上分と下部分との間隔を大きくするように、第2編み糸L2及び第4編み糸L4をそれぞれ引き出すことによって、スラット1及び昇降コード8の挿通をそれぞれ容易にすることができる。
【0111】
(第10実施形態)
図43〜
図45は、第10実施形態を示す。
図43に示すように、第1横糸6aと第2横糸6bが、上下方向において平行となるように、第1及び第2縦糸5a,5b間にその両端部が形成されている。
【0112】
また、第1縦糸5aには、第1横糸6aの端部の上側位置に、案内環10を設けている。案内環10は、第1及び第2縦糸5a,5b間において平行に形成された第1及び第2横糸6a,6bを貫挿するように設けられている。
【0113】
従って、案内環10に第1及び第2横糸6a、6bが通されることによって、案内環10に第2横糸6bとの間に交差部7が形成される。
そして、
図44に2点鎖線で示すように、スラット1は、交差部7が、切欠き3内に位置するように、第2縦糸5bと切欠き3との間であって第1横糸6aと第2横糸6bの間に挿通されている。また、
図44に示すように、昇降コード8は、案内環10に挿通され、第1及び第2横糸6a,6bの一側を通って、次の段の案内環10に挿通される。
【0114】
これによって、本実施形態の横型ブラインドは、昇降コード8が第1及び第2横糸6a,6bの1ピッチ毎に案内環10に挿通されるので、昇降コード8は第1及び第2横糸6a,6bとの摩擦及び切欠き3との摩擦を低減することができる。
【0115】
尚、本実施形態では、昇降コード8を、案内環10に挿通するとともに、第1及び第2横糸6a,6bの一側を通って行くように挿通案内した。
これを、
図45(a)に示すように、昇降コード8を、案内環10に挿通するとともに、第1横糸6aと第2横糸6bの間の空間を通って行くようにして実施してもよい。また、
図45(b)に示すように、昇降コード8を、案内環10内に挿通させないで、第1横糸6aと第2横糸6bの間の空間を通って行くようにして実施してもよい。さらに、
図45(c)に示すように、昇降コード8を、案内環10内及び第1横糸6aと第2横糸6bの間の空間に挿通させないで、案内環10と第1及び第2横糸6a,6bの間で形成される空間を挿通されるようにして実施してもよい。
【0116】
また、本実施形態では、第1及び第2横糸6a、6bの2本が案内環10に挿通された実施形態であった。
これを、
図46及び
図47に示すように、第1及び第2縦糸5a,5b間に1本の横糸(
図46では第2横糸6b)のみが形成されている場合、即ち、スラット1の上側を規制する必要がない場合には、その1本の第2横糸6bを第1縦糸5aに設けた前記した摩擦に強いアラミド繊維や超高分子ポリエチレン繊維等を用いた案内環10に挿通させて実施する。そして、スラット1を、第2横糸6bの上に配置するとともに、昇降コード8を案内環10に挿通するように実施してもよい。
【0117】
また、
図48に示すように、昇降コード8を、案内環10内に挿通させないで、案内環10と第2横糸6bの間で形成される空間(閉空間)を挿通されるようにして実施してもよい。
【0118】
(第11実施形態)
図49、
図50は、第11実施形態を示す。
図49及び
図50に示すように、第1及び第2縦糸5a,5b間に1本の横糸(
図49及び
図50では第2横糸6b)が形成されている。その第2横糸6bには、螺旋横糸6sが螺旋状に絡められている。ここで、絡められた螺旋横糸6sは、第2横糸6bとともにヒートセット加工を行うことにより、第2横糸6bに定着する。
【0119】
螺旋横糸6sは、第2縦糸5b側が第2縦糸5bの近傍位置まで絡められて、その端部が第2横糸6bの上側近傍位置の第2縦糸5bに形成されている。一方、螺旋横糸6sは、第1縦糸5a側が第1縦糸5aから予め定めた離間位置まで絡められて、その端部が第2横糸6bの上側の予め定めた離間位置の第1縦糸5aに形成されている。
【0120】
そして、
図50に2点鎖線で示すように、スラット1は、螺旋横糸6sが第2横糸6bから離間し第1縦糸5aに形成されるその離間部分が切欠き3内に位置するように、第2横糸6bの上側に配置される。また、
図50に示すように、昇降コード8は、螺旋横糸6sに離間部分、第2横糸6b及び第1縦糸5aとで形成される空間(閉空間)に挿通される。
【0121】
これによって、本実施形態の横型ブラインドは、切欠き3内に螺旋横糸6sの離間部分が介在し、左右方向のズレ、即ち横ズレが防止される。また、昇降コード8が、螺旋横糸6sに離間部分と第2横糸6bとの間に配置されることから、スラット1の切欠き3部分との摩擦が防止される。
【0122】
尚、本実施形態では、螺旋横糸6sを第1縦糸5aに対して第2横糸6bの上側位置に形成した構成であった。これを、
図51に示すように、螺旋横糸6sの第1縦糸5a側の端部を、第2横糸6bの下側の予め定めた離間位置の第1縦糸5aに形成する。
【0123】
また、
図51に示すように、第1縦糸5aと第2縦糸5bとの間において、螺旋横糸6sを螺旋状に絡ませた第2横糸6bを交差するように、第1横糸6aを形成する。詳述すると、第1縦糸5aには、第1横糸6aの端部が第2横糸6bの端部より上方に位置するように形成される。また、第2縦糸5bには、第1横糸6aの端部が第2横糸6bの端部より下方に位置するように形成されている。
【0124】
これによって、
図51に示すように、第1横糸6aと螺旋横糸6sを絡ませた第2横糸6bは、その中間部で互いに交差し、その交差によって交差部7が形成される。
そして、スラット1を挿入するための操作軸9(
図5参照)にて、第1縦糸5a側にスライドさせて交差部7と第2縦糸5bとの間にスラット1を挿可能な空間を確保し、
図52に2点鎖線で示すように、スラット1を、交差部7と第2縦糸5bとの間において第1及び第2横糸6a,6b間に挿入する。
【0125】
また、
図52に示すように、昇降コード8は、螺旋横糸6sに離間部分、第2横糸6b及び第1縦糸5aとで形成される空間(閉空間)に挿通される。
これによって、
図53に示すように、昇降コード8が、切欠き3に介在する螺旋横糸6sに離間部分と第2横糸6bの間を通ることから、正全閉だけでなく、逆全閉においても、横ズレを規制する。また、上記と同様に、昇降コード8が、螺旋横糸6sに離間部分と第2横糸6bとの間に配置されることから、スラット1の切欠き3部分との摩擦が防止される。
(第12実施形態)
図54〜
図58は、第12実施形態を示す。
【0126】
図54に示す横型ブラインドは、ヘッドボックス41から複数本(本実施形態では
図55に示すように5本)のラダーコード2a〜2eが等間隔を隔てて垂下され、そのラダーコード2a〜2dに多数段のスラット1が支持されている。
【0127】
各ラダーコード2a〜2eの上方において、ヘッドボックス41内には支持部材42が配設され、その支持部材42にラダーコード吊下軸43が回転可能に支持され、そのラダーコード吊下軸43にラダーコード2a〜2eの上端が取着されている。そして、ラダーコード吊下軸43が回転されると、ラダーコード2a〜2eを介して各スラット1が同位相で回動される。
【0128】
ラダーコード吊下軸43には6角棒状の角度調節軸44が相対回転不能に挿通され、その角度調節軸44の一端は、ヘッドボックス41の右端部に設けられた操作装置45の出力軸に嵌合されている。
【0129】
操作装置45内にはギヤ機構が配設され、そのギヤ機構の入力軸46はヘッドボックス41から室内側に向かって斜め下方に突出されている。そして、入力軸46の先端にユニバーサルジョイント47を介して操作棒48が吊下支持されている。
【0130】
このように構成したことにより、操作棒48の回転操作により操作装置45を介して角度調節軸44が回転され、ラダーコード吊下軸43が角度調節軸44と一体回転される。
前記ラダーコード2a〜2dのうち、ヘッドボックス41の長手方向両側及び中間部に吊下されたラダーコード2a,2c,2eの吊下げ位置近傍において、ヘッドボックス41から3本の昇降コード8が垂下されている。3本の昇降コード8は、ヘッドボックス41の両側部から垂下される昇降コード8が、スラット1の室外側でラダーコード2a,2eの第1縦糸5aに沿って垂下され、ヘッドボックス41の中間部から垂下される昇降コード8が、スラット1の室内側でラダーコード2cの第2縦糸2bに沿って垂下される。
【0131】
ラダーコード2a〜2e及び昇降コード8の下端にはボトムレール49が取着されている。そして、昇降コード8が引き上げられると、ボトムレール49が引き上げられてスラット1が引き上げられる。
【0132】
昇降コードの上端部は、ヘッドボックス41内に案内されるとともに、
図54においてヘッドボックス41の右端側に案内される。そして、ヘッドボックス41内に配設され、ストッパー装置50及び操作装置45の入力軸46を経て、操作棒48内に挿通され、操作棒48の下端の取着される把持部の下方でコードイコライザー51に取着されている。
【0133】
また、
図54において、最上段のスラット1には、昇降コード8が垂下される位置にスラット押さえ52が取着され、ラダーコード2a,2c,2eの第1、第2縦糸5a,5b及び昇降コード8に係合して、スラット1の横ずれを防止するようになっている。
【0134】
図55は、複数のスラット1が複数のラダーコード2a〜2eに吊下され支持されている状態を示す斜視図である。尚、
図55では、説明の都合上、スラット押さえ52を図示していない。
【0135】
各スラット1は、その一側(第1縦糸5a側)の左右両側部に、
図55に示すように、切欠き3がそれぞれ形成されている。また、上から数えて1段目から6段目のスラット1には、その他側(第2縦糸5b側)の中央位置に切欠き3がそれぞれ形成されている。
【0136】
各ラダーコード2a〜2eの各段は、前記第1実施形態の
図3を適用している。
そして、
図55、
図56に示すように、各段のスラット1は、その左右両側が左右両側のラダーコード2a,2eに対して、交差部7が第1縦糸5a側に形成された切欠き3内に位置するように、交差部7、第1横糸6a、第2横糸6b及び第2縦糸5bとで形成される空間に挿通されている。
【0137】
また、
図55において上から数えて1段目〜6段目までの各スラット1の中央部は、
図57(a)に示すように、中央のラダーコード2cに対して、交差部7が第2縦糸5b側に形成された切欠き3内に位置するように、交差部7、第1横糸6a、第2横糸6b及び第1縦糸5aとで形成される空間に挿通されている。
【0138】
そして、
図55において7段目より下の各スラット1の中央部は、
図57(b)(c)に示すように、中央のラダーコード2cに対して、第1縦糸5aと第2縦糸5bとの間において、交差した第1横糸6aと第2横糸6bの上に載置されている。
【0139】
また、各段のスラット1の左側と中央部の中間位置は、左側のラダーコード2aと中央のラダーコード2cの間に設けたラダーコード2bに対して、第1縦糸5aと第2縦糸5bとの間において、交差した第1横糸6aと第2横糸6bの上に載置されている。同様に、各段のスラット1の右側と中央部の中間位置は、右側のラダーコード2eと中央のラダーコード2cの間に設けたラダーコード2dに対して、第1縦糸5aと第2縦糸5bとの間において、交差した第1横糸6aと第2横糸6bの上に載置されている。
【0140】
また、左右両側のラダーコード2a,2eにおいて、
図55に示すように、上から2段目と4段目の第1縦糸5aの第1横糸6aの上側には、リングRを貫挿させ、そのリングRに、左右両側の昇降コード8をそれぞれ挿通される。そして、上から1段目、3段目及び5段目は、交差部7と第1縦糸5aの間であって第1横糸6a、第2横糸6b及び第1縦糸5aとで形成する空間に挿通させない。
【0141】
尚、2段目と4段目のリングRは、そのサイズを相違させてもよい。例えば、2段目のリングRのサイズを、4段目のリングRのサイズより大きくして実施してもよい。
次に、左右両側のラダーコード2a,2eの6段目から下の段にあっては、
図56に示すように、左右両側の昇降コード8は、交差部7と第1縦糸5aの間であって第1横糸6a、第2横糸6b及び第1縦糸5aとで形成する空間に挿通させる。
【0142】
一方、中央のラダーコード2cにおいて、
図55において、上から1段目〜6段目では、左右両側のラダーコード2a,2eと同様に、2段目と4段目における第2縦糸5bの第2横糸6bの上側にリングRを貫挿させ、そのリングRに、中央の昇降コード8をそれぞれ挿通される。
【0143】
次に、ラダーコード2cの6段目から下の段にあっては、中央の昇降コード8は、
図55、
図57(c)に示すように、中央のラダーコード2cの6段目から3段ごとに、交差部7と第2縦糸5bの間であって第1横糸6a、第2横糸6b及び第2縦糸5bとで形成する空間に挿通させる。
【0144】
従って、
図55、
図57(b)に示すように、上から1段目、3段目、5段目、7段目、8段目、10段目、11段目に形成される前記空間には、昇降コード8が挿通されていない。
【0145】
尚、この昇降コード8を前記空間に挿通させる場合、左右両側の昇降コード8と同様な方法で挿通する。
このように構成することにより、スラット1を水平位置から逆全閉の状態にしたとき、スラット1の左右両側部は、
図58(a)示すように配置される。又、中央部に切欠き3があるスラット1の中央部は、
図58(b)示すように配置されるとともに、中央部に切欠き3が無いスラット1の中央部は、
図58(c)示すように配置される。
【0146】
その結果、逆全閉の状態にしたとき、中央のラダーコード2cの中央部は、
図58(b)(c)に示すように、第1横糸6aが緊張してスラット1を倒れる方向に押すため、スラット1の遮蔽性が向上する。
【0147】
反対に、スラット1を水平位置から全閉の状態にしたとき、スラット1の左右両側部は、
図59(a)示すように配置される。又、中央部に切欠き3があるスラット1の中央部は、
図59(b)示すように配置されるとともに、中央部に切欠き3が無いスラット1の中央部は、
図59(c)示すように配置される。
【0148】
その結果、全閉の状態にしたとき、中央のラダーコード2cの中央部は、
図59(b)(c)に示すように、第1横糸6aが緊張してスラット1を倒れる方向に押すため、スラット1の遮蔽性が向上する。
【0149】
このように、本実施形態では、上記各実施形態の効果に加えてさらにより遮蔽性に優れた横型ブラインドを実現できる。
尚、本実施形態では、左右両側のラダーコード2a,2eは、昇降コード8を交差部7と第1縦糸5aの間であって第1横糸6a、第2横糸6b及び第1縦糸5aとで形成する空間に挿通させた。また、中央のラダーコード2cは、昇降コード8を交差部7と第2縦糸5bの間であって第1横糸6a、第2横糸6b及び第2縦糸5bとで形成する空間に挿通させる。
【0150】
これを、
図60に示すように、左右両側のラダーコード2a,2eの第1縦糸5aの各段及び中央のラダーコード2cの第2縦糸5bの各段に案内環10を設け、その案内環10に、昇降コード8を挿通して実施してもよい。
【0151】
この場合、これら案内環10は、例えば、
図61(a)(b)(c)に示すように形成してもよい。
ここで、第1及び第2横糸6a,6bと案内環10の形成方法を説明する。
【0152】
図61(a)に示すように、第1縦糸5aは複数本の糸Lから構成されている。第2縦糸5bも、同様に複数本の糸Lから構成されている。そして、第1縦糸5aのうちの1本(1本でなくてもよい)の糸Lを第1横糸6aとして第2縦糸5b側に引出し、第2縦糸5bのうちの1本(1本でなくてもよい)の糸Lを第2横糸6bとして第1縦糸5a側に引き出す。このとき、第1横糸6aとして引き出す第1縦糸5aの1本の糸Lと第1縦糸5aとして引き出す第2縦糸5bのうちの1本の糸Lは、それぞれ同じ高さ位置から引き出す。
【0153】
第1横糸6aとして引き出された第1縦糸5aの糸Lは、第2縦糸5bの引き出された糸Lの引き出し位置よりも下側の位置において、同第2縦糸5bの引き出された糸Lに替わって第2縦糸5bを構成する糸にする。一方、第2横糸6bとして引き出された第2縦糸5bの糸Lは、第1縦糸5aの引き出された糸Lの引き出された位置よりも下側の位置において、同第1縦糸5aの引き出された糸Lに替わって第1縦糸5aを構成する糸にする。
【0154】
そして、次の段において、第2横糸6bから第1縦糸5aに一部なった糸Lは、第1横糸6aとして第2縦糸5b側に上記と同様に引き出される。一方、第1横糸6aから第2縦糸5bに一部なった糸Lは、第2横糸6bとして第1縦糸5a側に上記と同様に引き出される。
【0155】
続いて、同様に、第1横糸6aとして引き出された第1縦糸5aの糸Lは、第2縦糸5bの引き出された糸Lに替わって第2縦糸5bを構成する糸となる。一方、第2横糸6bとして引き出された第2縦糸5bの糸Lは、第1縦糸5aの引き出された糸Lに替わって第1縦糸5aを構成する糸となる。
【0156】
以後、これを繰り返すことにより、各段において、交差した第1横糸6aと第2横糸6bが形成される。
この第1及び第2横糸6a,6bの形成とともに、第1縦糸5aの案内環10は、
図61(a)に示すように、第1縦糸5aにおいて、第1横糸6aと第2横糸6bとの間おいて、第1縦糸5aを構成する第1横糸6aとなる糸を除いた複数本の糸Lのうちの1本の糸Lを、ループ状に引き出して案内環10を形成する。このとき、案内環10は、第1横糸6aと第2横糸6bとの交差部7と同じ高さ位置に形成される。
【0157】
尚、案内環10の別の形成として、
図61(b)に示すように、第2縦糸5bから第2横糸6bとして引き出され、第1縦糸5aを構成する糸Lになる前に、第1縦糸5aからループ状に引き出して案内環10を形成してもよい。
【0158】
また、
図61(c)に示すように、第1縦糸5aから第2横糸6aとして引き出される糸Lについて、第1縦糸5aから引き出される前に、第1縦糸5aからループ状に引き出して案内環10を形成してもよい。