特許第6291103号(P6291103)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6291103抗ウイルス処置のための化合物および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6291103
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月14日
(54)【発明の名称】抗ウイルス処置のための化合物および方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/04 20060101AFI20180305BHJP
   C07D 487/04 20060101ALI20180305BHJP
   C07D 519/00 20060101ALI20180305BHJP
   A61K 31/4545 20060101ALI20180305BHJP
   A61K 31/5025 20060101ALI20180305BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20180305BHJP
   A61K 31/53 20060101ALI20180305BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20180305BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20180305BHJP
   A61P 31/14 20060101ALI20180305BHJP
【FI】
   C07D471/04 101
   C07D471/04CSP
   C07D471/04 104Z
   C07D471/04 106A
   C07D471/04 107E
   C07D471/04 108Q
   C07D487/04 141
   C07D487/04 142
   C07D487/04 144
   C07D487/04 146
   C07D519/00 311
   A61K31/4545
   A61K31/5025
   A61K31/519
   A61K31/53
   A61K31/5377
   A61P43/00 121
   A61P31/14
【請求項の数】36
【外国語出願】
【全頁数】262
(21)【出願番号】特願2017-54488(P2017-54488)
(22)【出願日】2017年3月21日
(62)【分割の表示】特願2015-507151(P2015-507151)の分割
【原出願日】2013年4月17日
(65)【公開番号】特開2017-128596(P2017-128596A)
(43)【公開日】2017年7月27日
【審査請求日】2017年3月21日
(31)【優先権主張番号】61/625,480
(32)【優先日】2012年4月17日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500029420
【氏名又は名称】ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ダスティン シーゲル
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド スペランディオ
(72)【発明者】
【氏名】ハイ ヤン
(72)【発明者】
【氏名】マイケル サンギ
(72)【発明者】
【氏名】ジェイ ピー. パリシュ
(72)【発明者】
【氏名】ホン チャン フイ
(72)【発明者】
【氏名】リチャード エル. マックマン
【審査官】 齋藤 光介
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/163518(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/104306(WO,A1)
【文献】 特表2009−532415(JP,A)
【文献】 特表2009−532414(JP,A)
【文献】 国際公開第2003/037274(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物
【化279】
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または薬学的に許容されるその塩であって、
式中、
a)Yは、N、NH、またはCHであり、YはCであり、Yは、NまたはCR8’であり、Yは、NまたはCであり、Yは、N、NR2’、またはCRであり、ここで、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、NH、またはNR2’であり、YおよびYのうちの少なくとも1個は、独立してNであるか;あるいは
b)Yは、N、NH、またはCHであり、Yは、NまたはCであり、Yは、NまたはCR8’であり、Yは、NまたはCであり、Yは、NまたはNR2’であり、ここで、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、NH、またはNR2’であり、Y、Y、およびYのうちの少なくとも1個は、独立してNであるか;あるいは
c)Yは、N、NH、またはCHであり、Yは、NまたはCであり、YはCR8’であり、Yは、NまたはCであり、Yは、N、NR2’、またはCRであり、ここで、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、NH、またはNR2’であり、YおよびYのうちの少なくとも1個は、独立してNであり、
破線結合----は、芳香環系をもたらすように、単結合および二重結合から選択され;
Aは−(CH−であり;
各pは、1または2であり;
Arは、C〜C20ヘテロシクリル基またはC〜C20アリール基であり、ここで、前記C〜C20ヘテロシクリル基または前記C〜C20アリール基は、1〜5個のRで必要に応じて置換されており;
Xは、−C(R13)(R14)−、−N(CH14)−、もしくは−NH−であるか、またはXは存在せず;
は、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR11、−S(O)、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
は、H、CN、NO、ハロゲン、または(C〜C)アルキルであり;
2’は、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
は、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
3’は、H、−OR11、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
各Rは、独立に、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
各R5’は、独立に、H、−OR11、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
各Rは、独立に、H、オキソ、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであるか;あるいは
隣接する炭素原子上の2個のRは、一緒になる場合、(C〜C)シクロアルキル環を形成していてよく、ここで、前記(C〜C)シクロアルキル環の1個の炭素原子は、−O−、−S−、−S(O)−、−NH−、または−NR−によって必要に応じて置き換えられていてもよいか;あるいは
前記Arの必須のカルボニル基に隣接する任意のRは、Rと一緒になる場合、結合または−(CR5’−基を形成していてよく、ここで、mは1または2であるか;あるいは
前記Arの必須のカルボニル基に隣接する任意のRは、RまたはR2’と一緒になる場合、結合を形成していてよく;
は、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
は、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
8’は、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
各Rは、独立に、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、または(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり、ここで、Rの任意の(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、(C〜C)アルケニル、または(C〜C)アルキニルは、1個または複数のOH、NH、COH、C〜C20ヘテロシクリルで必要に応じて置換されており、Rの任意のアリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、または(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルは、1個または複数の−OH、−NH、COH、C〜C20ヘテロシクリル、または(C〜C)アルキルで必要に応じて置換されており;
各R11または各R12は、独立に、H、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキル、−C(=O)R、または−S(O)であるか;あるいはR11およびR12が窒素に結合している場合、それらは必要に応じて、それらが両方とも結合している窒素と一緒になって、3〜7員の複素環を形成していてもよく、ここで、前記複素環の任意の1個の炭素原子は、−O−、−S−、−S(O)−、−NH−、−NR−、または−C(O)−で必要に応じて置き換えられていてもよく;
13は、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
14は、H、(C〜C)アルキル、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、−NR11S(O)、−NR11S(O)(OR11)、または−NR11SONR1112であり;
ここで、各R、各R、各R2’、各R、各R3’、各R、各R5’、各R、各R、各R、各R8’、各R11、または各R12の各(C〜C)アルキル、各(C〜C)アルケニル、各(C〜C)アルキニル、各アリール(C〜C)アルキル、各C〜C20アリール、各C〜C20ヘテロシクリル、各C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、各(C〜C)シクロアルキル、または各(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルは、独立に、1個または複数のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、−NH、CN、N、−N(R、−NHR、−SH、−SR、−S(O)、−OR、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)H、−C(=O)OR、−C(=O)OH、−C(=O)N(R、−C(=O)NHR、−C(=O)NH、−NHS(O)、−NRS(O)、−NHC(O)R、−NRC(O)R、−NHC(O)OR、−NRC(O)OR、−NRC(O)NHR、−NRC(O)N(R、−NRC(O)NH、−NHC(O)NHR、−NHC(O)N(R、−NHC(O)NH、=NH、=NOH、=NOR、−NRS(O)NHR、−NRS(O)N(R、−NRS(O)NH、−NHS(O)NHR、−NHS(O)N(R、−NHS(O)NH、−OC(=O)R、−OP(O)(OH)またはRで必要に応じて置換されている、
化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項2】
a)Yが、N、NH、またはCHであり、YがCであり、Yが、NまたはCR8’であり、Yが、NまたはCであり、Yが、N、NR2’またはCRであり、ここで、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、NH、またはNR2’であり、YおよびYのうちの少なくとも1個は、独立してNであるか;あるいは
b)Yが、N、NH、またはCHであり、Yが、NまたはCであり、Yが、NまたはCR8’であり、Yが、NまたはCであり、Yが、NまたはNR2’であり、ここで、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、NH、またはNR2’であり、Y、YおよびYのうちの少なくとも1個は、独立してNであるか;あるいは
c)Yが、N、NH、またはCHであり、Yが、NまたはCであり、YがCR8’であり、Yが、NまたはCであり、Yが、N、NR2’またはCRであり、ここで、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、NH、またはNR2’であり、YおよびYのうちの少なくとも1個は、独立してNであり;
破線結合----は、芳香環系をもたらすように、単結合および二重結合から選択され;
Aが−(CH−であり;
各pが、1または2であり;
Arが、C〜C20ヘテロシクリル基またはC〜C20アリール基であり、ここで、前記C〜C20ヘテロシクリル基または前記C〜C20アリール基は、1〜5個のRで必要に応じて置換されており;
Xが、−C(R13)(R14)−、−N(CH14)−、もしくは−NH−であるか、またはXが存在せず;
が、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR11、−S(O)、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
が、H、CN、NO、ハロゲン、または(C〜C)アルキルであり;
2’が、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
が、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
3’が、H、−OR11、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
各Rが、独立に、H、オキソ、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
が、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
が、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
8’が、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
各Rが、独立に、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、または(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり、ここで、Rの任意の(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、(C〜C)アルケニル、または(C〜C)アルキニルは、1個または複数のOH、NH、COH、C〜C20ヘテロシクリルで必要に応じて置換されており、Rの任意のアリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、または(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルは、1個または複数の−OH、−NH、COH、C〜C20ヘテロシクリル、または(C〜C)アルキルで必要に応じて置換されており;
各R11または各R12が、独立に、H、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキル、−C(=O)R、または−S(O)であるか;あるいはR11およびR12が窒素に結合している場合、それらは必要に応じて、それらが両方とも結合している窒素と一緒になって、3〜7員の複素環を形成していてもよく、ここで、前記複素環の任意の1個の炭素原子は、−O−、−S−、−S(O)−、−NH−、−NR−、または−C(O)−で必要に応じて置き換えられていてもよく;
13が、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
14が、H、(C〜C)アルキル、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、−NR11S(O)、−NR11S(O)(OR11)、または−NR11SONR1112であり;
ここで、各R、各R、各R2’、各R、各R3’、各R、各R、各R、各R8’、各R11、または各R12の各(C〜C)アルキル、各(C〜C)アルケニル、各(C〜C)アルキニル、各アリール(C〜C)アルキル、各C〜C20アリール、各C〜C20ヘテロシクリル、各C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、各(C〜C)シクロアルキル、または各(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルは、独立に、1個または複数のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、−NH、CN、N、−N(R、−NHR、−SH、−SR、−S(O)、−OR、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)H、−C(=O)OR、−C(=O)OH、−C(=O)N(R、−C(=O)NHR、−C(=O)NH、−NHS(O)、−NRS(O)、−NHC(O)R、−NRC(O)R、−NHC(O)OR、−NRC(O)OR、−NRC(O)NHR、−NRC(O)N(R、−NRC(O)NH、−NHC(O)NHR、−NHC(O)N(R、−NHC(O)NH、=NH、=NOH、=NOR、−NRS(O)NHR、−NRS(O)N(R、−NRS(O)NH、−NHS(O)NHR、−NHS(O)N(R、−NHS(O)NH、−OC(=O)R、−OP(O)(OH)またはRで必要に応じて置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記式Iの化合物が式Icの化合物
【化280】
[この文献は図面を表示できません]

である、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項4】
およびR3’が各々Hである、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
a)Yが、N、NH、またはCHであり、YがCであり、YがNであり、Yが、NまたはCであり、Yが、NR2’またはCRであり、ここで、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、NH、またはNR2’であるか;あるいは
b)Yが、N、NH、またはCHであり、Yが、NまたはCであり、Yが、NまたはCR8’であり、Yが、NまたはCであり、YがNであり、ここで、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、NまたはNHであり、Y、Y、およびYのうちの少なくとも1個は、独立してNであるか;
あるいは
c)Yが、N、NH、またはCHであり、Yが、NまたはCであり、YがCR8’であり、Yが、NまたはCであり、Yが、NR2’またはCRであり、ここで、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、NH、またはNR2’であり、YおよびYのうちの少なくとも1個は、独立してNである、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
a)YがNであり、YがCであり、YがNであり、YがNであり、YがCRであるか;または
b)YがNであり、YがNであり、YがCR8’であり、YがCであり、YがCRである、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
2’、R、およびR8’が各々Hである、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
前記式Iの化合物が、式Ix4の化合物。
【化281】
[この文献は図面を表示できません]

であり、式中、Zは、
【化282】
[この文献は図面を表示できません]

である、請求項1に記載の化合物またはその塩。
【請求項9】
前記式Iの化合物が、式Imの化合物である、
【化283】
[この文献は図面を表示できません]

請求項1に記載の化合物またはその塩。
【請求項10】
がHである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
Xが−C(R13)(R14)−であるか、またはXが存在しない、請求項1から7または9から10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
13がHであり、R14が−NHS(O)(C〜C)アルキルである、請求項1から7または9から10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
Xが存在しない、請求項1から7または9から10からのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
が、Hまたは(C〜C)アルキルであり、ここで、(C〜C)アルキルは、1個または複数のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、−NH、CN、N、−N(R、−NHR、−SH、−SR、S(O)、−OR、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)H、−C(=O)OR、−C(=O)OH、−C(=O)N(R、−C(=O)NHR、−C(=O)NH、−NHS(O)、−NRS(O)、−NHC(O)R、−NRC(O)R、−NHC(O)OR、−NRC(O)OR、−NRC(O)NHR、−NRC(O)N(R、−NRC(O)NH、−NHC(O)NHR、−NHC(O)N(R、−NHC(O)NH、=NH、=NOH、=NOR、−NRS(O)NHR、−NRS(O)N(R、−NRS(O)NH、−NHS(O)NHR、−NHS(O)N(R、−NHS(O)NH、−OC(=O)R、−OP(O)(OH)またはRで必要に応じて置換されている、請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項15】
が、Hまたはメチルである、請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項16】
が、H、−NR1112、(C〜C)アルキル、またはC〜C20ヘテロシクリルであり、ここで、(C〜C)アルキルまたはC〜C20ヘテロシクリルは、1個または複数のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、−NH、CN、N、−N(R、−NHR、−SH、−SR、−S(O)、−OR、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)H、−C(=O)OR、−C(=O)OH、−C(=O)N(R、−C(=O)NHR、−C(=O)NH、NHS(O)、−NRS(O)、−NHC(O)R、−NRC(O)R、−NHC(O)OR、−NRC(O)OR、−NRC(O)NHR、−NRC(O)N(R、−NRC(O)NH、−NHC(O)NHR、−NHC(O)N(R、−NHC(O)NH、=NH、=NOH、=NOR、−NRS(O)NHR、−NRS(O)N(R、−NRS(O)NH、−NHS(O)NHR、−NHS(O)N(R、−NHS(O)NH、−OC(=O)R、−OP(O)(OH)またはRで必要に応じて置換されている、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項17】
が、H、(C〜C)アルキル、または−NR1112であり、ここで、各R11または各R12は、独立に、Hまたは(C〜C)アルキルであるか;あるいはR11およびR12は、それらが両方とも結合している窒素と一緒に、3〜7員の複素環を形成しており、ここで、前記複素環の任意の1個の炭素原子は、−O−、−S−、−S(O)−、−NH−、−NR−、または−C(O)−で必要に応じて置き換えられていてもよい、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項18】
が、H、メチル、またはアゼチジニルである、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項19】
が、−NR1112、(C〜C)アルキル、またはC〜C20ヘテロシクリルであり、ここで、(C〜C)アルキルまたはC〜C20ヘテロシクリルは、1個または複数のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、−NH、CN、N、−N(R、−NHR、−SH、−SR、−S(O)、−OR、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)H、−C(=O)OR、−C(=O)OH、−C(=O)N(R、−C(=O)NHR、−C(=O)NH、−NHS(O)、−NRS(O)、−NHC(O)R、−NRC(O)R、−NHC(O)OR、−NRC(O)OR、−NRC(O)NHR、−NRC(O)N(R、−NRC(O)NH、−NHC(O)NHR、−NHC(O)N(R、−NHC(O)NH、=NH、=NOH、=NOR、−NRS(O)NHR、−NRS(O)N(R、−NRS(O)NH、−NHS(O)NHR、−NHS(O)N(R、−NHS(O)NH、−OC(=O)R、−OP(O)(OH)またはRで必要に応じて置換されている、請求項1から18のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項20】
が、(C〜C)アルキル、アゼチジニル、またはピロリジニルであり、ここで、アゼチジニルまたはピロリジニルは、1個または複数のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、−NH、CN、N、−N(R、−NHR、−SH、−SR、−S(O)、−OR、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)H、−C(=O)OR、−C(=O)OH、−C(=O)N(R、−C(=O)NHR、−C(=O)NH、−NHS(O)、−NRS(O)、−NHC(O)R、−NRC(O)R、−NHC(O)OR、−NRC(O)OR、−NRC(O)NHR、−NRC(O)N(R、−NRC(O)NH、−NHC(O)NHR、−NHC(O)N(R、−NHC(O)NH、=NH、=NOH、=NOR、−NRS(O)NHR、−NRS(O)N(R、−NRS(O)NH、−NHS(O)NHR、−NHS(O)N(R、−NHS(O)NH、−OC(=O)R、−OP(O)(OH)またはRで必要に応じて置換されている、請求項1から18のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項21】
が、メチル、アゼチジニル、またはピロリジニルであり、ここで、アゼチジニルまたはピロリジニルは、1個または複数のヒドロキシ、NH、またはCNで必要に応じて置換されている、請求項1から18のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項22】
Arが、フェニルまたは5〜6員の単環式ヘテロアリールであり、ここで、フェニルまたは5〜6員の単環式ヘテロアリールは、1〜5個のRで必要に応じて置換されている、請求項1から21のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項23】
Arが、フェニル、ピリジニル、またはチエニルであり、ここで、フェニル、ピリジニル、またはチエニルは、1〜5個のRで必要に応じて置換されている、請求項1から21のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項24】
各Rが、−NR11S(O)、ハロゲン、または(C〜C)アルキルである、請求項1から23のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項25】
各Rが、−NHS(O)CH、クロロ、ブロモ、またはメチルである、請求項1から23のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項26】
以下の
【化284-1】
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【化284-2】
[この文献は図面を表示できません]


【化284-3】
[この文献は図面を表示できません]

ならびに薬学的に許容されるこれらの塩から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項27】
以下の
【化286】
[この文献は図面を表示できません]
ならびに薬学的に許容されるその塩から選択される化合物。
【請求項28】
治療有効量の、請求項1から27のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
【請求項29】
リバビリン、パリビズマブ、モタビズマブ、RSV−IGIV、MEDI−557、A−60444、MDT−637、BMS−433771、ALN−RSV01、およびALX−0171、ならびにその混合物から選択される少なくとも1種の治療剤をさらに含む、請求項28に記載の医薬組成物。
【請求項30】
哺乳動物におけるニューモウイルス亜科ウイルス感染症を処置するための、治療有効量の、請求項1から27のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む、組成物。
【請求項31】
前記ニューモウイルス亜科ウイルス感染症が呼吸器合胞体ウイルスに起因する、請求項30に記載の組成物。
【請求項32】
前記組成物が、治療有効量の、リバビリン、パリビズマブ、モタビズマブ、RSV−IGIV、MEDI−557、A−60444、MDT−637、BMS−433771、ALN−RSV01、およびALX−0171、ならびにその混合物からなる群から選択される少なくとも1種の他の治療剤とともに投与されることによって特徴づけられる、請求項30または請求項31に記載の組成物。
【請求項33】
ニューモウイルス亜科ウイルス感染症または呼吸器合胞体ウイルス感染症の治療的または予防的処置において使用するための、請求項1から27のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む、組成物。
【請求項34】
前記組成物が、リバビリン、パリビズマブ、モタビズマブ、RSV−IGIV、MEDI−557、A−60444、MDT−63、BMS−433771、ALN−RSV01、およびALX−0171、ならびにその混合物からなる群から選択される、治療有効量の少なくとも1種の他の治療剤またはその組成物とともに投与されることによって特徴づけられる、請求項33に記載の組成物。
【請求項35】
医学的療法において使用するための、請求項1から27のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む、組成物。
【請求項36】
ニューモウイルス亜科ウイルス感染症または呼吸器合胞体ウイルス感染症を処置するための医薬を製造するための、請求項1から27のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本特許出願は、2012年4月17日に出願された米国出願第61/625480号の
優先権の利益を主張する。これにより、この仮特許出願の内容は、その全体が、本明細書
において援用される。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
ニューモウイルス亜科のウイルスは、多くの流行性のヒトおよび動物疾患に関与するネ
ガティブセンス一本鎖RNAウイルスである。ウイルスのニューモウイルス亜科サブファ
ミリーは、パラミクソウイルス科ファミリーの一部であり、ヒト呼吸器合胞体ウイルス(
HRSV)が含まれる。殆ど全ての小児は、2才の誕生日までにHRSVに感染している
。HRSVは、幼児および小児において下気道感染症の主な原因であり、感染したものの
0.5%から2%は入院を必要とする。慢性の心臓疾患、肺疾患を有する高齢者および成
人、または免疫抑制されている人はまた、重症のHRSV疾患を発症する高い危険性を有
する(www.cdc.gov/rsv/index.html)。HRSV感染症を予
防するワクチンは現在使用可能でない。モノクローナル抗体であるパリビズマブは免疫学
的予防に使用可能であるが、その使用は、危険性が高い幼児、例えば、未熟児、または先
天性の心臓疾患もしくは肺疾患を有する人に制限されており、一般使用のための費用は法
外に高いことが多い。さらに、ヌクレオシド類似体であるリバビリンは、HRSV感染症
を処置する唯一の抗ウイルス剤として承認されてきているが、有効性は限定される。した
がって、抗ニューモウイルス亜科の処置が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
(発明の要旨)
本明細書では、ニューモウイルス亜科ウイルスファミリーに起因する感染症を処置する
ための方法および化合物を提供する。
【0004】
したがって、一実施形態は、式Iの化合物
【0005】
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
【0006】
または薬学的に許容されるその塩
[式中、
a)Yは、N、NH、またはCHであり、YはCであり、Yは、NまたはCR
であり、Yは、NまたはCであり、Yは、N、NR2’、またはCRであり、こ
こで、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、N
H、またはNR2’であるか;あるいは
b)Yは、N、NH、またはCHであり、Yは、NまたはCであり、Yは、Nま
たはCR8’であり、Yは、NまたはCであり、Yは、NまたはNR2’であり、こ
こで、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、N
H、またはNR2’であるか;あるいは
c)Yは、N、NH、またはCHであり、Yは、NまたはCであり、YはCR
であり、Yは、NまたはCであり、Yは、N、NR2’、またはCRであり、こ
こで、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、N
H、またはNR2’であり、
破線結合----は、芳香環系をもたらすように、単結合および二重結合から選択され;
Aは−(CR4’−であり、ここで、上記−(CR4’−のうちのい
ずれか1個のCR4’は、−O−、−S−、−S(O)−、NH、またはNR
必要に応じて置き換えられていてもよく;
nは、3、4、5、または6であり;
各pは、1または2であり;
Arは、C〜C20ヘテロシクリル基またはC〜C20アリール基であり、ここで
、上記C〜C20ヘテロシクリル基または上記C〜C20アリール基は、1〜5個の
で必要に応じて置換されており;
Xは、−C(R13)(R14)−、−N(CH14)−、もしくは−NH−であ
るか、またはXは存在せず;
は、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11
C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR
、−S(O)、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)O
11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11
)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C
)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテ
ロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
は、H、CN、NO、ハロゲン、または(C〜C)アルキルであり;
2’は、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
は、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11
C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR
、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)
OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR
)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
NR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C
)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20
テロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
3’は、H、−OR11、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(
〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C
〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C
〜C)シクロアルキル、または(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキ
ルであり;
各Rは、独立に、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11
−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO
、SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C
(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)
(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR
SONR1112、NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C
〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(
〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C
20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C
〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
各R4’は、独立に、H、OR11、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケ
ニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリ
ール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキ
ル、(C〜C)シクロアルキル、または(C〜C)シクロアルキル(C〜C
)アルキルであるか;あるいは
隣接する炭素原子上の2個のRは、一緒になる場合、それらが結合している2個の炭
素の間に二重結合を形成していてよいか、または(C〜C)シクロアルキル環を形成
していてよく、ここで、上記(C〜C)シクロアルキル環の1個の炭素原子は、−O
−、−S−、−S(O)−、−NH−、または−NR−によって必要に応じて置き換
えられていてもよいか;あるいは
隣接していない炭素原子上の2個のRは、一緒になる場合、(C〜C)シクロア
ルキル環を形成していてよく、ここで、上記(C〜C)シクロアルキル環の1個の炭
素原子は、−O−、−S−、−S(O)−、−NH−、または−NR−によって必要
に応じて置き換えられていてもよいか;あるいは
隣接する炭素原子上の2個のRおよび2個のR4’は、一緒になる場合、必要に応じ
て置換されているCアリール環を形成していてよいか;あるいは
同じ炭素原子上の1個のRおよび1個のR4’は、一緒になる場合、(C〜C
シクロアルキル環を形成していてよく、ここで、上記(C〜C)シクロアルキル環の
1個の炭素原子は、−O−、−S−、−S(O)−、−NH−、または−NR−によ
って必要に応じて置き換えられていてもよく;
各Rは、独立に、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11
−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO
、−SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−
C(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)
(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR
11SONR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(
〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリー
ル(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C
〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは
(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
各R5’は、独立に、H、−OR11、(C〜C)アルキル、(C〜C)アル
ケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20
リール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アル
キル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C
)アルキルであり;
各Rは、独立に、H、オキソ、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)
11、−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN
、NO、−SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R
11、−C(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−
S(O)(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11
、−NR11SONR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロ
ゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル
、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリ
ル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキ
ルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであるか;あるいは
隣接する炭素原子上の2個のRは、一緒になる場合、(C〜C)シクロアルキル
環を形成していてよく、ここで、上記(C〜C)シクロアルキル環の1個の炭素原子
は、−O−、−S−、−S(O)−、−NH−、または−NR−によって必要に応じ
て置き換えられていてもよいか;あるいは
上記Arの必須のカルボニル基に隣接する任意のRは、Rと一緒になる場合、結合
または−(CR5’−基を形成していてよく、ここで、mは1または2であるか
;あるいは
上記Arの必須のカルボニル基に隣接する任意のRは、RまたはR2’と一緒にな
る場合、結合を形成していてよく;
は、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11
C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR
、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)
OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR
)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
NR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C
)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20
テロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
は、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11
C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR
、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)
OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR
)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
NR1112、NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C
)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテ
ロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
8’は、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR
C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR
11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O
)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR
11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
NR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C
〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20
ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
各Rは、独立に、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、(C
)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C
〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C
)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、または(C〜C)シクロアルキル
(C〜C)アルキルであり、ここで、Rの任意の(C〜C)アルキル、(C
〜C)ハロアルキル、(C〜C)アルケニル、または(C〜C)アルキニルは
、1個または複数のOH、NH、COH、C〜C20ヘテロシクリルで必要に応じ
て置換されており、Rの任意のアリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリー
ル、C〜C20ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、または(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルは、1個または複数の−OH、−NH、CO
H、C〜C20ヘテロシクリル、または(C〜C)アルキルで必要に応じて置換
されており;
各R11または各R12は、独立に、H、(C〜C)アルキル、(C〜C)ア
ルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20
アリール、C〜C20ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキル、−C(=O)R、または−S(O)
であるか;あるいはR11およびR12が窒素に結合している場合、それらは必要に応じ
て、それらが両方とも結合している窒素と一緒になって、3〜7員の複素環を形成してい
てもよく、ここで、上記複素環の任意の1個の炭素原子は、−O−、−S−、−S(O)
−、−NH−、−NR−、または−C(O)−で必要に応じて置き換えられていても
よく;
13は、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
14は、H、(C〜C)アルキル、NR1112、NR11C(O)R11
NR11C(O)OR11、NR11C(O)NR1112、NR11S(O)
、−NR11S(O)(OR11)、またはNR11SONR1112であり;
ここで、各R、各R、各R2’、各R、各R3’、各R、各R4’、各R
各R5’、各R、各R、各R、各R8’、各R11、または各R12の各(C
)アルキル、各(C〜C)アルケニル、各(C〜C)アルキニル、各アリー
ル(C〜C)アルキル、各C〜C20アリール、各C〜C20ヘテロシクリル、
各C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、各(C〜C)シクロアルキ
ル、または各(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルは、独立に、1個ま
たは複数のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、−NH、CN、N、−N(R、−
NHR、−SH、−SR、−S(O)、−OR、(C〜C)アルキル、
(C〜C)ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)H、−C(=O)OR、−
C(=O)OH、−C(=O)N(R、−C(=O)NHR、−C(=O)NH
、−NHS(O)、−NRS(O)、−NHC(O)R、−NR
(O)R、−NHC(O)OR、−NRC(O)OR、−NRC(O)NHR
、−NRC(O)N(R、−NRC(O)NH、−NHC(O)NHR
、−NHC(O)N(R、−NHC(O)NH、=NH、=NOH、=NOR
、−NRS(O)NHR、−NRS(O)N(R、−NRS(O)
NH、−NHS(O)NHR、−NHS(O)N(R、−NHS(O)
NH、−OC(=O)R、−OP(O)(OH)またはRで必要に応じて置換さ
れている]を提供する。
【0007】
一実施形態は、式1〜103の化合物(すなわち、実施例117〜218に記載のとお
りの化合物1〜103)またはその塩もしくはエステルを提供する。
【0008】
一実施形態は、式Iの化合物(実施例219〜237の化合物104〜122を含む)
またはその立体異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオ異性体(diaster
omer)、アトロプ異性体)もしくは塩もしくはエステル、あるいは式1〜103の化
合物またはその立体異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオ異性体、アトロプ異
性体)もしくは塩もしくはエステルを提供する。
【0009】
一実施形態は、本明細書において開示する化合物または薬学的に許容されるその塩もし
くはエステル(例えば、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはエステル
、あるいは式1〜103の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはエステル)と
、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。
【0010】
一実施形態は、治療有効量の本明細書において開示する化合物または薬学的に許容され
るその塩もしくはエステル(例えば、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩もし
くはそのエステル、あるいは式1〜103の化合物または薬学的に許容されるその塩もし
くはエステル)を投与することによって、ニューモウイルス亜科感染症の処置を必要とす
る哺乳動物(例えば、ヒト)におけるニューモウイルス亜科感染症を処置する方法を提供
する。
【0011】
一実施形態は、治療有効量の本明細書において開示する化合物または薬学的に許容され
るその塩もしくはエステル(例えば、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩もし
くはエステル、あるいは式1〜103の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは
エステル)の互変異性体、多形、擬多形、非晶質形態、水和物、または溶媒和物を投与す
ることによって、ニューモウイルス亜科感染症の処置を必要とする哺乳動物(例えば、ヒ
ト)におけるニューモウイルス亜科感染症を処置する方法を提供する。
【0012】
一実施形態は、治療有効量の本明細書において開示する化合物または薬学的に許容され
るその塩もしくはエステル(例えば、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩もし
くはエステル、あるいは式1〜103の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは
エステル)を投与することによって、呼吸器合胞体ウイルス感染症の処置を必要とする哺
乳動物(例えば、ヒト)における呼吸器合胞体ウイルス感染症を処置する方法を提供する
【0013】
一実施形態は、治療有効量の本明細書において開示する化合物または薬学的に許容され
るその塩もしくはエステル(例えば、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩もし
くはエステル、あるいは式1〜103の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは
エステル)の互変異性体、多形、擬多形、非晶質形態、水和物、または溶媒和物を投与す
ることによって、呼吸器合胞体ウイルス感染症の処置を必要とする哺乳動物(例えば、ヒ
ト)における呼吸器合胞体ウイルス感染症を処置する方法を提供する。
【0014】
一実施形態は、治療有効量の本明細書において開示する化合物または薬学的に許容され
るその塩もしくはエステル(例えば、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩もし
くはエステル、あるいは式1〜103の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは
エステル)と、薬学的に許容される賦形剤または担体とを投与することによって、ニュー
モウイルス亜科感染症(例えば、呼吸器合胞体ウイルス感染症)の処置を必要とする哺乳
動物(例えば、ヒト)におけるニューモウイルス亜科感染症(例えば、呼吸器合胞体ウイ
ルス感染症)を処置する方法を提供する。
【0015】
一実施形態は、治療有効量の本明細書において開示する化合物または薬学的に許容され
るその塩もしくはエステル(例えば、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩もし
くはエステル、あるいは式1〜103の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは
エステル)を少なくとも1種の追加の治療剤と組み合わせて投与することによって、ニュ
ーモウイルス亜科感染症(例えば、呼吸器合胞体ウイルス感染症)の処置を必要とする哺
乳動物(例えば、ヒト)におけるニューモウイルス亜科感染症(例えば、呼吸器合胞体ウ
イルス感染症)を処置する方法を提供する。
【0016】
一実施形態は、
a)本明細書において開示する化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはエステ
ル(例えば、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはエステル、あるいは
式1〜103の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはエステル)を含む第1の
医薬組成物と;
b)感染性ニューモウイルス亜科ウイルスに対して活性な少なくとも1種の追加の治療
剤を含む第2の医薬組成物と
を含む治療有効量の組合せ医薬品を投与することによって、ニューモウイルス亜科感染症
の処置を必要とする哺乳動物(例えば、ヒト)におけるニューモウイルス亜科感染症を処
置する方法を提供する。
【0017】
一実施形態は、
a)本明細書において開示する化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはエステ
ル(例えば、式Iの化合物ならびに薬学的に許容されるその塩およびエステル、ならびに
式1〜103の化合物および薬学的に許容されるその塩またはエステルから選択される治
療剤と;
b)感染性ニューモウイルス亜科ウイルスに対して活性な治療剤と
を含む治療有効量の組合せ医薬品を投与することによって、ニューモウイルス亜科感染症
の処置を必要とする哺乳動物(例えば、ヒト)におけるニューモウイルス亜科感染症を処
置する方法を提供する。
【0018】
一実施形態は、
a)本明細書において開示する化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはエステ
ル(例えば、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはエステル、あるいは
式1〜103の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはエステル)を含む第1の
医薬組成物と;
b)感染性呼吸器合胞体ウイルスに対して活性な少なくとも1種の追加の治療剤を含む
第2の医薬組成物と
を含む治療有効量の組合せ医薬品を投与することによって、呼吸器合胞体ウイルス感染症
の処置を必要とする哺乳動物(例えば、ヒト)における呼吸器合胞体ウイルス感染症を処
置する方法を提供する。
【0019】
一実施形態は、
a)本明細書において開示する化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはエステ
ル(例えば、式Iの化合物ならびに薬学的に許容されるその塩およびエステル、ならびに
式1〜103の化合物および薬学的に許容されるその塩またはエステル)から選択される
治療剤と;
b)感染性ニューモウイルス亜科ウイルスに対して活性な治療剤と
を含む治療有効量の組合せ医薬品を投与することによって、呼吸器合胞体ウイルス感染症
の処置を必要とする哺乳動物(例えば、ヒト)における呼吸器合胞体ウイルス感染症を処
置する方法を提供する。
【0020】
一実施形態は、医薬療法において使用するための、本明細書において開示する化合物ま
たは薬学的に許容されるその塩もしくはエステル(例えば、式Iの化合物または薬学的に
許容されるその塩もしくはそのエステル、あるいは式1〜103の化合物または薬学的に
許容されるその塩もしくはエステル)を提供する。
【0021】
一実施形態は、ニューモウイルス亜科ウイルスまたは呼吸器合胞体ウイルスに起因する
ウイルス感染症の予防的または治療的処置において使用するための、本明細書において開
示する化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはエステル(例えば、式Iの化合物
または薬学的に許容されるその塩もしくはエステル、あるいは式1〜103の化合物また
は薬学的に許容されるその塩もしくはエステル)を提供する。
【0022】
一実施形態は、ニューモウイルス亜科ウイルスまたは呼吸器合胞体ウイルスに起因する
ウイルス感染症を処置するのに有用な医薬を製造するための、本明細書において開示する
化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはエステル(例えば、式Iの化合物または
薬学的に許容されるその塩もしくはそのエステル、あるいは式1〜103の化合物または
薬学的に許容されるその塩もしくはエステル)の使用を提供する。
【0023】
一実施形態は、本明細書において開示する化合物(例えば、式Iの化合物または式1〜
103の化合物)を調製するのに有用な、本明細書において開示するプロセスおよび新規
の中間体を提供する。
【0024】
一実施形態は、本明細書において開示する化合物を合成、分析、分離、単離、精製、特
性決定、および検査するための新規の方法を提供する。
例えば、本発明は、以下の項目を提供する。
(項目1)
式Iの化合物
【化279】
[この文献は図面を表示できません]

または薬学的に許容されるその塩であって、
式中、
a)Yは、N、NH、またはCHであり、YはCであり、Yは、NまたはCR
であり、Yは、NまたはCであり、Yは、N、NR2’、またはCRであり、こ
こで、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、N
H、またはNR2’であるか;あるいは
b)Yは、N、NH、またはCHであり、Yは、NまたはCであり、Yは、Nま
たはCR8’であり、Yは、NまたはCであり、Yは、NまたはNR2’であり、こ
こで、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、N
H、またはNR2’であるか;あるいは
c)Yは、N、NH、またはCHであり、Yは、NまたはCであり、YはCR
であり、Yは、NまたはCであり、Yは、N、NR2’、またはCRであり、こ
こで、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、N
H、またはNR2’であり、
破線結合----は、芳香環系をもたらすように、単結合および二重結合から選択され;
Aは−(CR4’−であり、ここで、前記−(CR4’−のうちのい
ずれか1個のCR4’は、−O−、−S−、−S(O)−、NH、またはNR
必要に応じて置き換えられていてもよく;
nは、3、4、5、または6であり;
各pは、1または2であり;
Arは、C〜C20ヘテロシクリル基またはC〜C20アリール基であり、ここで
、前記C〜C20ヘテロシクリル基または前記C〜C20アリール基は、1〜5個の
で必要に応じて置換されており;
Xは、−C(R13)(R14)−、−N(CH14)−、もしくは−NH−であ
るか、またはXは存在せず;
は、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11
C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR
、−S(O)、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)O
11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−−S(O)(OR
)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
NR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C
)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20
テロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
は、H、CN、NO、ハロゲン、または(C〜C)アルキルであり;
2’は、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
は、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11
C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR
、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)
OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR
)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
NR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C
)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20
テロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
3’は、H、−OR11、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(
〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C
〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C
〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキル
であり;
各Rは、独立に、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11
−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO
、SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C
(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)
(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR
SONR1112、NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C
〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(
〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C
20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C
〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
各R4’は、独立に、H、OR11、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケ
ニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリ
ール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキ
ル、(C〜C)シクロアルキル、または(C〜C)シクロアルキル(C〜C
)アルキルであるか;あるいは
隣接する炭素原子上の2個のRは、一緒になる場合、それらが結合している2個の炭
素の間に二重結合を形成していてよいか、または(C〜C)シクロアルキル環を形成
していてよく、ここで、前記(C〜C)シクロアルキル環の1個の炭素原子は、−O
−、−S−、−S(O)−、−NH−、または−NR−によって必要に応じて置き換
えられていてもよいか;あるいは
隣接していない炭素原子上の2個のRは、一緒になる場合、(C〜C)シクロア
ルキル環を形成していてよく、ここで、前記(C〜C)シクロアルキル環の1個の炭
素原子は、−O−、−S−、−S(O)−、−NH−、または−NR−によって必要
に応じて置き換えられていてもよいか;あるいは
隣接する炭素原子上の2個のRおよび2個のR4’は、一緒になる場合、必要に応じ
て置換されているCアリール環を形成していてよいか;あるいは
同じ炭素原子上の1個のRおよび1個のR4’は、一緒になる場合、(C〜C
シクロアルキル環を形成していてよく、ここで、前記(C〜C)シクロアルキル環の
1個の炭素原子は、−O−、−S−、−S(O)−、−NH−、または−NR−によ
って必要に応じて置き換えられていてもよく;
各Rは、独立に、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11
−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO
、−SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−
C(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)
(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR
11SONR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(
〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリー
ル(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C
〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは
(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
各R5’は、独立に、H、−OR11、(C〜C)アルキル、(C〜C)アル
ケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20
リール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アル
キル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C
)アルキルであり;
各Rは、独立に、H、オキソ、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)
11、−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN
、NO、−SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R
11、−C(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−
S(O)(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11
、−NR11SONR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロ
ゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル
、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリ
ル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキ
ルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであるか;あるいは
隣接する炭素原子上の2個のRは、一緒になる場合、(C〜C)シクロアルキル
環を形成していてよく、ここで、前記(C〜C)シクロアルキル環の1個の炭素原子
は、−O−、−S−、−S(O)−、−NH−、または−NR−によって必要に応じ
て置き換えられていてもよいか;あるいは
前記Arの必須のカルボニル基に隣接する任意のRは、Rと一緒になる場合、結合
または−(CR5’−基を形成していてよく、ここで、mは1または2であるか
;あるいは
前記Arの必須のカルボニル基に隣接する任意のRは、RまたはR2’と一緒にな
る場合、結合を形成していてよく;
は、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11
C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR
、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)
OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR
)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
NR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C
)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20
テロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
は、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11
C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR
、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)
OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR
)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
NR1112、NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C
)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテ
ロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
8’は、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR
C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR
11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O
)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR
11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
NR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C
〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20
ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
各Rは、独立に、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、(C
)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C
〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C
)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、または(C〜C)シクロアルキル
(C〜C)アルキルであり、ここで、Rの任意の(C〜C)アルキル、(C
〜C)ハロアルキル、(C〜C)アルケニル、または(C〜C)アルキニルは
、1個または複数のOH、NH、COH、C〜C20ヘテロシクリルで必要に応じ
て置換されており、Rの任意のアリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリー
ル、C〜C20ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、または(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルは、1個または複数の−OH、−NH、CO
H、C〜C20ヘテロシクリル、または(C〜C)アルキルで必要に応じて置換
されており;
各R11または各R12は、独立に、H、(C〜C)アルキル、(C〜C)ア
ルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20
アリール、C〜C20ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキル、−C(=O)R、または−S(O)
であるか;あるいはR11およびR12が窒素に結合している場合、それらは必要に応じ
て、それらが両方とも結合している窒素と一緒になって、3〜7員の複素環を形成してい
てもよく、ここで、前記複素環の任意の1個の炭素原子は、−O−、−S−、−S(O)
−、−NH−、−NR−、または−C(O)−で必要に応じて置き換えられていても
よく;
13は、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
14は、H、(C〜C)アルキル、NR1112、NR11C(O)R11
NR11C(O)OR11、NR11C(O)NR1112、NR11S(O)
、−NR11S(O)(OR11)、またはNR11SONR1112であり;
ここで、各R、各R、各R2’、各R、各R3’、各R、各R4’、各R
各R5’、各R、各R、各R、各R8’、各R11、または各R12の各(C
)アルキル、各(C〜C)アルケニル、各(C〜C)アルキニル、各アリー
ル(C〜C)アルキル、各C〜C20アリール、各C〜C20ヘテロシクリル、
各C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、各(C〜C)シクロアルキ
ル、または各(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルは、独立に、1個ま
たは複数のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、−NH、CN、N、−N(R、−
NHR、−SH、−SR、−S(O)、−OR、(C〜C)アルキル、
(C〜C)ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)H、−C(=O)OR、−
C(=O)OH、−C(=O)N(R、−C(=O)NHR、−C(=O)NH
、−NHS(O)、−NRS(O)、−NHC(O)R、−NR
(O)R、−NHC(O)OR、−NRC(O)OR、−NRC(O)NHR
、−NRC(O)N(R、−NRC(O)NH、−NHC(O)NHR
、−NHC(O)N(R、−NHC(O)NH、=NH、=NOH、=NOR
、−NRS(O)NHR、−NRS(O)N(R、−NRS(O)
NH、−NHS(O)NHR、−NHS(O)N(R、−NHS(O)
NH、−OC(=O)R、−OP(O)(OH)またはRで必要に応じて置換さ
れている、
化合物または薬学的に許容されるその塩。
(項目2)
a)Yが、N、NH、またはCHであり、YがCであり、Yが、NまたはCR
であり、Yが、NまたはCであり、Yが、N、NR2’またはCRであり、ここ
で、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、NH
、またはNR2’であるか;あるいは
b)Yが、N、NH、またはCHであり、Yが、NまたはCであり、Yが、Nま
たはCR8’であり、Yが、NまたはCであり、Yが、NまたはNR2’であり、こ
こで、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、N
H、またはNR2’であるか;あるいは
c)Yが、N、NH、またはCHであり、Yが、NまたはCであり、YがCR
であり、Yが、NまたはCであり、Yが、N、NR2’またはCRであり、ここ
で、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、NH
、またはNR2’であり;
破線結合----は、芳香環系をもたらすように、単結合および二重結合から選択され;
Aが−(CR4’−であり、ここで、前記−(CR4’−のうちの任
意の1個のCR4’は、−O−、−S−、−S(O)−、NH、またはNRで必
要に応じて置き換えられていてもよく;
nが、3、4、5、または6であり;
各pが、1または2であり;
Arが、C〜C20ヘテロシクリル基またはC〜C20アリール基であり、ここで
、前記C〜C20ヘテロシクリル基または前記C〜C20アリール基は、1〜5個の
で必要に応じて置換されており;
Xが、−C(R13)(R14)−、−N(CH14)−、もしくは−NH−であ
るか、またはXが存在せず;
が、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11
C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR
、−S(O)、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)O
11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−−S(O)(OR
)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
NR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C
)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20
テロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
が、H、CN、NO、ハロゲン、または(C〜C)アルキルであり;
2’が、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
が、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11
C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR
、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)
OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR
)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
NR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C
)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20
テロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
3’が、H、−OR11、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(
〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C
〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C
〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキル
であり;
各Rが、独立に、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11
−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO
、SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C
(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)
(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR
SONR1112、NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C
〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(
〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C
20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C
〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
各R4’が、独立に、H、OR11、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケ
ニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリ
ール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキ
ル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C
アルキルであり;
各Rが、独立に、H、オキソ、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)
11、−NR11C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN
、NO、−SR11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R
11、−C(=O)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−
S(O)(OR11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11
、−NR11SONR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロ
ゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル
、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリ
ル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキ
ルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
が、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11
C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR
、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)
OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR
)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
NR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C
)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20
テロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
が、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11
C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR
、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)
OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR
)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
NR1112、NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C
)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテ
ロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
8’が、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR
C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR
11、−S(O)、−NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O
)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR
11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
NR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C
〜C)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20
ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
各Rが、独立に、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、(C
)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C
〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C
)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、または(C〜C)シクロアルキル
(C〜C)アルキルであり、ここで、Rの任意の(C〜C)アルキル、(C
〜C)ハロアルキル、(C〜C)アルケニル、または(C〜C)アルキニルは
、1個または複数のOH、NH、COH、C〜C20ヘテロシクリルで必要に応じ
て置換されており、Rの任意のアリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリー
ル、C〜C20ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、または(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルは、1個または複数の−OH、−NH、CO
H、C〜C20ヘテロシクリル、または(C〜C)アルキルで必要に応じて置換
されており;
各R11または各R12が、独立に、H、(C〜C)アルキル、(C〜C)ア
ルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20
アリール、C〜C20ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキル、−C(=O)R、または−S(O)
であるか;あるいはR11およびR12が窒素に結合している場合、それらは必要に応じ
て、それらが両方とも結合している窒素と一緒になって、3〜7員の複素環を形成してい
てもよく、ここで、前記複素環の任意の1個の炭素原子は、−O−、−S−、−S(O)
−、−NH−、−NR−、または−C(O)−で必要に応じて置き換えられていても
よく;
13が、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
14が、H、(C〜C)アルキル、NR1112、NR11C(O)R11
NR11C(O)OR11、NR11C(O)NR1112、NR11S(O)
、−NR11S(O)(OR11)、またはNR11SONR1112であり;
ここで、各R、各R、各R2’、各R、各R3’、各R、各R4’、各R
各R、各R、各R8’、各R11、または各R12の各(C〜C)アルキル、各
(C〜C)アルケニル、各(C〜C)アルキニル、各アリール(C〜C)ア
ルキル、各C〜C20アリール、各C〜C20ヘテロシクリル、各C〜C20ヘテ
ロシクリル(C〜C)アルキル、各(C〜C)シクロアルキル、または各(C
〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルは、独立に、1個または複数のオキソ、
ハロゲン、ヒドロキシ、−NH、CN、N、−N(R、−NHR、−SH、
−SR、−S(O)、−OR、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロ
アルキル、−C(O)R、−C(O)H、−C(=O)OR、−C(=O)OH、−
C(=O)N(R、−C(=O)NHR、−C(=O)NH、−NHS(O)
、−NRS(O)、−NHC(O)R、−NRC(O)R、−NH
C(O)OR、−NRC(O)OR、−NRC(O)NHR、−NRC(O
)N(R、−NRC(O)NH、−NHC(O)NHR、−NHC(O)N
(R、−NHC(O)NH、=NH、=NOH、=NOR、−NRS(O)
NHR、−NRS(O)N(R、−NRS(O)NH、−NHS(
O)NHR、−NHS(O)N(R、−NHS(O)NH、−OC(=
O)R、−OP(O)(OH)またはRで必要に応じて置換されている、項目1
に記載の化合物。
(項目3)
前記式Iの化合物が式Icの化合物
【化280】
[この文献は図面を表示できません]

である、項目1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
(項目4)
およびR3’が各々Hである、項目1から3のいずれか一項に記載の化合物。
(項目5)
nが3である、項目1から4のいずれか一項に記載の化合物。
(項目6)
各Rおよび各R4’がHである、項目1から5のいずれか一項に記載の化合物。
(項目7)
Aが−(CH−である、項目1から6のいずれか一項に記載の化合物。
(項目8)
a)Yが、N、NH、またはCHであり、YがCであり、YがNであり、Y
、NまたはCであり、Yが、NR2’またはCRであり、ここで、Y、Y、Y
、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、NH、またはNR2’であ
るか;あるいは
b)Yが、N、NH、またはCHであり、Yが、NまたはCであり、Yが、Nま
たはCR8’であり、Yが、NまたはCであり、YがNであり、ここで、Y、Y
、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、NまたはNHであるか;
あるいは
c)Yが、N、NH、またはCHであり、Yが、NまたはCであり、YがCR
であり、Yが、NまたはCであり、Yが、NR2’またはCRであり、ここで、
、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、NH、ま
たはNR2’である、項目1から7のいずれか一項に記載の化合物。
(項目9)
a)YがNであり、YがCであり、YがNであり、YがNであり、YがCR
であるか;または
b)YがNであり、YがNであり、YがCR8’であり、YがCであり、Y
がCRである、項目1から7のいずれか一項に記載の化合物。
(項目10)
2’、R、およびR8’が各々Hである、項目1から8のいずれか一項に記載の
化合物。
(項目11)
前記式Iの化合物が、式Ix4の化合物
【化281】
[この文献は図面を表示できません]

であり、式中、Zは、
【化282】
[この文献は図面を表示できません]

である、項目1に記載の化合物またはその塩。
(項目12)
前記式Iの化合物が、式Imの化合物である、
【化283】
[この文献は図面を表示できません]

項目1に記載の化合物またはその塩。
(項目13)
がHである、項目12に記載の化合物。
(項目14)
Xが−C(R13)(R14)−であるか、またはXが存在しない、項目1から10
または12から13のいずれか一項に記載の化合物。
(項目15)
13がHであり、R14が−NHS(O)(C〜C)アルキルである、項目
1から10または12から13のいずれか一項に記載の化合物。
(項目16)
Xが存在しない、項目1から10または12から13からのいずれか一項に記載の化
合物。
(項目17)
が、Hまたは(C〜C)アルキルであり、ここで、(C〜C)アルキルは
、1個または複数のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、−NH、CN、N、−N(R
、−NHR、−SH、−SR、S(O)、−OR、(C〜C)アル
キル、(C〜C)ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)H、−C(=O)OR
、−C(=O)OH、−C(=O)N(R、−C(=O)NHR、−C(=O
)NH、−NHS(O)、−NRS(O)、−NHC(O)R、−N
C(O)R、−NHC(O)OR、−NRC(O)OR、−NRC(O)
NHR、−NRC(O)N(R、−NRC(O)NH、−NHC(O)N
HR、−NHC(O)N(R、−NHC(O)NH、=NH、=NOH、=N
OR、−NRS(O)NHR、−NRS(O)N(R、−NRS(
O)NH、−NHS(O)NHR、−NHS(O)N(R、−NHS(
O)NH、−OC(=O)R、−OP(O)(OH)またはRで必要に応じて
置換されている、項目1から16のいずれか一項に記載の化合物。
(項目18)
が、Hまたはメチルである、項目1から16のいずれか一項に記載の化合物。
(項目19)
が、H、−NR1112、(C〜C)アルキル、またはC〜C20ヘテロ
シクリルであり、ここで、(C〜C)アルキルまたはC〜C20ヘテロシクリルは
、1個または複数のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、−NH、CN、N、−N(R
、−NHR、−SH、−SR、−S(O)、−OR、(C〜C)ア
ルキル、(C〜C)ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)H、−C(=O)O
、−C(=O)OH、−C(=O)N(R、−C(=O)NHR、−C(=
O)NH、NHS(O)、−NRS(O)、−NHC(O)R、−N
C(O)R、−NHC(O)OR、−NRC(O)OR、−NRC(O)
NHR、−NRC(O)N(R、−NRC(O)NH、−NHC(O)N
HR、−NHC(O)N(R、−NHC(O)NH、=NH、=NOH、=N
OR、−NRS(O)NHR、−NRS(O)N(R、−NRS(
O)NH、−NHS(O)NHR、−NHS(O)N(R、−NHS(
O)NH、−OC(=O)R、−OP(O)(OH)またはRで必要に応じて
置換されている、項目1から18のいずれか一項に記載の化合物。
(項目20)
が、H、(C〜C)アルキル、または−NR1112であり、ここで、各R
11または各R12は、独立に、Hまたは(C〜C)アルキルであるか;あるいはR
11およびR12は、それらが両方とも結合している窒素と一緒に、3〜7員の複素環を
形成しており、ここで、前記複素環の任意の1個の炭素原子は、−O−、−S−、−S(
O)−、−NH−、−NR−、または−C(O)−で必要に応じて置き換えられてい
てもよい、項目1から18のいずれか一項に記載の化合物。
(項目21)
が、H、メチル、またはアゼチジニルである、項目1から18のいずれか一項に
記載の化合物。
(項目22)
が、−NR1112、(C〜C)アルキル、またはC〜C20ヘテロシク
リルであり、ここで、(C〜C)アルキルまたはC〜C20ヘテロシクリルは、1
個または複数のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、−NH、CN、N、−N(R
、−NHR、−SH、−SR、−S(O)、−OR、(C〜C)アルキ
ル、(C〜C)ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)H、−C(=O)OR
、−C(=O)OH、−C(=O)N(R、−C(=O)NHR、−C(=O)
NH、−NHS(O)、−NRS(O)、−NHC(O)R、−NR
C(O)R、−NHC(O)OR、−NRC(O)OR、−NRC(O)N
HR、−NRC(O)N(R、−NRC(O)NH、−NHC(O)NH
、−NHC(O)N(R、−NHC(O)NH、=NH、=NOH、=NO
、−NRS(O)NHR、−NRS(O)N(R、−NRS(O
NH、−NHS(O)NHR、−NHS(O)N(R、−NHS(O
NH、−OC(=O)R、−OP(O)(OH)またはRで必要に応じて置
換されている、項目1から21のいずれか一項に記載の化合物。
(項目23)
が、(C〜C)アルキル、アゼチジニル、またはピロリジニルであり、ここで
、アゼチジニルまたはピロリジニルは、1個または複数のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ
、−NH、CN、N、−N(R、−NHR、−SH、−SR、−S(O)
、−OR、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、−C(O)
、−C(O)H、−C(=O)OR、−C(=O)OH、−C(=O)N(R
、−C(=O)NHR、−C(=O)NH、−NHS(O)、−NRS(
O)、−NHC(O)R、−NRC(O)R、−NHC(O)OR、−N
C(O)OR、−NRC(O)NHR、−NRC(O)N(R、−N
C(O)NH、−NHC(O)NHR、−NHC(O)N(R、−NHC
(O)NH、=NH、=NOH、=NOR、−NRS(O)NHR、−NR
S(O)N(R、−NRS(O)NH、−NHS(O)NHR、−N
HS(O)N(R、−NHS(O)NH、−OC(=O)R、−OP(O
)(OH)またはRで必要に応じて置換されている、項目1から21のいずれか一
項に記載の化合物。
(項目24)
が、メチル、アゼチジニル、またはピロリジニルであり、ここで、アゼチジニルま
たはピロリジニルは、1個または複数のヒドロキシ、NH、またはCNで必要に応じて
置換されている、項目1から21のいずれか一項に記載の化合物。
(項目25)
Arが、フェニルまたは5〜6員の単環式ヘテロアリールであり、ここで、フェニルま
たは5〜6員の単環式ヘテロアリールは、1〜5個のRで必要に応じて置換されている
、項目1から24のいずれか一項に記載の化合物。
(項目26)
Arが、フェニル、ピリジニル、またはチエニルであり、ここで、フェニル、ピリジニ
ル、またはチエニルは、1〜5個のRで必要に応じて置換されている、項目1から2
4のいずれか一項に記載の化合物。
(項目27)
各Rが、−NR11S(O)、ハロゲン、または(C〜C)アルキルであ
る、項目1から26のいずれか一項に記載の化合物。
(項目28)
各Rが、−NHS(O)CH、クロロ、ブロモ、またはメチルである、項目1
から26のいずれか一項に記載の化合物。
(項目29)
以下の
【化284-1】
[この文献は図面を表示できません]

【化284-2】
[この文献は図面を表示できません]

【化284-3】
[この文献は図面を表示できません]

ならびに薬学的に許容されるこれらの塩から選択される、項目1に記載の化合物。
(項目30)
以下の
【化285-1】
[この文献は図面を表示できません]

【化285-2】
[この文献は図面を表示できません]

【化285-3】
[この文献は図面を表示できません]

【化285-4】
[この文献は図面を表示できません]

【化285-5】
[この文献は図面を表示できません]

【化285-6】
[この文献は図面を表示できません]

【化285-7】
[この文献は図面を表示できません]

【化285-8】
[この文献は図面を表示できません]

【化285-9】
[この文献は図面を表示できません]

【化285-10】
[この文献は図面を表示できません]

【化285-11】
[この文献は図面を表示できません]

【化285-12】
[この文献は図面を表示できません]

【化285-13】
[この文献は図面を表示できません]

ならびに薬学的に許容されるこれらの塩から選択される化合物。
(項目31)
治療有効量の、項目1から30のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容さ
れるその塩と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
(項目32)
リバビリン、パリビズマブ、モタビズマブ、RSV−IGIV、MEDI−557、A
−60444、MDT−637、BMS−433771、ALN−RSV01、およびA
LX−0171、ならびにその混合物から選択される少なくとも1種の治療剤をさらに含
む、項目31に記載の医薬組成物。
(項目33)
ニューモウイルス亜科ウイルス感染症の処置を必要とする哺乳動物におけるニューモウ
イルス亜科ウイルス感染症を処置する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の、請
求項1から30のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与す
ることを含む方法。
(項目34)
前記ニューモウイルス亜科ウイルス感染症が呼吸器合胞体ウイルスに起因する、項目
33に記載の方法。
(項目35)
治療有効量の、リバビリン、パリビズマブ、モタビズマブ、RSV−IGIV、MED
I−557、A−60444、MDT−637、BMS−433771、ALN−RSV
01、およびALX−0171、ならびにその混合物からなる群から選択される少なくと
も1種の他の治療剤を投与することをさらに含む、項目33または項目34に記載の
方法。
(項目36)
ニューモウイルス亜科ウイルス感染症または呼吸器合胞体ウイルス感染症の治療的また
は予防的処置において使用するための、項目1から30のいずれか一項に記載の化合物
または薬学的に許容されるその塩。
(項目37)
リバビリン、パリビズマブ、モタビズマブ、RSV−IGIV、MEDI−557、A
−60444、MDT−63、BMS−433771、ALN−RSV01、およびAL
X−0171、ならびにその混合物からなる群から選択される、治療有効量の少なくとも
1種の他の治療剤またはその組成物を投与することをさらに含む、項目36に記載の化
合物。
(項目38)
医学的療法において使用するための、項目1から30のいずれか一項に記載の化合物
または薬学的に許容されるその塩。
(項目39)
ニューモウイルス亜科ウイルス感染症または呼吸器合胞体ウイルス感染症を処置するた
めの医薬を製造するための、項目1から30のいずれか一項に記載の化合物または薬学
的に許容されるその塩の使用。
【0025】
発明の詳細な説明
定義
他に述べない限り、次の用語および語句は、本明細書で使用する場合、次の意味を有す
ることが意図されている。
【0026】
商品名を本明細書で使用する場合、本出願人らは、その商品名の製品および商品名の製
品の活性医薬成分(複数可)を独立に含むことを意図している。
【0027】
用語「アルキル」は、直鎖または分枝鎖の炭化水素を指す。例えば、アルキル基は、1
〜20個の炭素原子(すなわち、C〜C20アルキル)、1〜8個の炭素原子(すなわ
ち、C〜Cアルキル)、または1〜6個の炭素原子(すなわち、C〜Cアルキル
)を有することができる。適切なアルキル基の例には、メチル(Me、−CH)、エチ
ル(Et、−CHCH)、1−プロピル(n−Pr、n−プロピル、−CHCH
CH)、2−プロピル(i−Pr、i−プロピル、−CH(CH)、1−ブチル
(n−Bu、n−ブチル、−CHCHCHCH)、2−メチル−1−プロピル(
i−Bu、i−ブチル、−CHCH(CH)、2−ブチル(s−Bu、s−ブチ
ル、−CH(CH)CHCH)、2−メチル−2−プロピル(t−Bu、t−ブチ
ル、−C(CH)、1−ペンチル(n−ペンチル、−CHCHCHCH
)、2−ペンチル(−CH(CH)CHCHCH)、3−ペンチル(−CH
(CHCH)、2−メチル−2−ブチル(−C(CHCHCH)、3
−メチル−2−ブチル(−CH(CH)CH(CH)、3−メチル−1−ブチル
(−CHCHCH(CH)、2−メチル−1−ブチル(−CHCH(CH
)CHCH)、1−ヘキシル(−CHCHCHCHCHCH)、2−ヘ
キシル(−CH(CH)CHCHCHCH)、3−ヘキシル(−CH(CH
CH)(CHCHCH))、2−メチル−2−ペンチル(−C(CHCH
CHCH)、3−メチル−2−ペンチル(−CH(CH)CH(CH)CH
CH)、4−メチル−2−ペンチル(−CH(CH)CHCH(CH)、3
−メチル−3−ペンチル(−C(CH)(CHCH)、2−メチル−3−ペン
チル(−CH(CHCH)CH(CH)、2,3−ジメチル−2−ブチル(−
C(CHCH(CH)、3,3−ジメチル−2−ブチル(−CH(CH
C(CHおよびオクチル(−(CHCH)が含まれるが、これらに限定さ
れない。
【0028】
用語「アルコキシ」は、上で定義したとおりのアルキル基が酸素原子を介して親分子に
結合している式−O−アルキルを有する基を指す。アルコキシ基のアルキル部分は、1〜
20個の炭素原子(すなわち、C〜C20アルコキシ)、1〜12個の炭素原子(すな
わち、C〜C12アルコキシ)、または1〜6個の炭素原子(すなわち、C〜C
ルコキシ)を有することができる。適切なアルコキシ基の例には、メトキシ(−O−CH
または−OMe)、エトキシ(−OCHCHまたは−OEt)、およびt−ブトキ
シ(−O−C(CHまたは−OtBu)などが含まれるが、これらに限定されない
【0029】
用語「ハロアルキル」は、上記アルキル基の1個または複数の水素原子がハロゲン原子
で置き換えられている、上で定義したとおりのアルキル基を指す。ハロアルキル基のアル
キル部分は、1〜20個の炭素原子(すなわち、C〜C20ハロアルキル)、1〜12
個の炭素原子(すなわち、C〜C12ハロアルキル)、または1〜6個の炭素原子(す
なわち、C〜Cアルキル)を有することができる。適切なハロアルキル基の例には、
−CF、−CHF、−CFH、および−CHCFなどが含まれるが、これらに
限定されない。
【0030】
用語「アルケニル」は、少なくとも1個の不飽和部位、すなわち、炭素−炭素、sp
二重結合を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素を指す。例えば、アルケニル基は、2〜2
0個の炭素原子(すなわち、C〜C20アルケニル)、2〜8個の炭素原子(すなわち
、C〜Cアルケニル)、または2〜6個の炭素原子(すなわち、C〜Cアルケニ
ル)を有することができる。適切なアルケニル基の例には、エチレンまたはビニル(−C
H=CH)、アリル(−CHCH=CH)、シクロペンテニル(−C)、お
よび5−ヘキセニル(−CHCHCHCHCH=CH)が含まれるが、これら
に限定されない。
【0031】
用語「アルキニル」は、少なくとも1個の不飽和部位、すなわち、炭素−炭素、sp三
重結合を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素を指す。例えば、アルキニル基は、2〜20
個の炭素原子(すなわち、C〜C20アルキニル)、2〜8個の炭素原子(すなわち、
〜Cアルキン)、または2〜6個の炭素原子(すなわち、C〜Cアルキニル)
を有することができる。適切なアルキニル基の例には、アセチレン系(−C≡CH)、お
よびプロパルギル(−CHC≡CH)などが含まれるが、これらに限定されない。
【0032】
用語「ハロゲン」または「ハロ」は、F、Cl、Br、またはIを指す。
【0033】
用語「アリール」は、親芳香環系の単一の炭素原子から1個の水素原子を除去すること
により誘導される芳香族炭化水素基を指す。例えば、アリール基は、6〜20個の炭素原
子、6〜14個の炭素原子、または6〜10個の炭素原子を有することができる。典型的
なアリール基には、ベンゼン(例えば、フェニル)、置換ベンゼン、ナフタレン、アント
ラセン、およびビフェニルなどに由来する基が含まれるが、これらに限定されない。
【0034】
用語「アリールアルキル」は、炭素原子に結合している水素原子のうちの1個が本明細
書に記載のとおりのアリール基に置き換えられている、本明細書に記載のとおりの非環式
アルキル基を指す。典型的なアリールアルキル基には、ベンジル、2−フェニルエタン−
1−イル、ナフチルメチル、2−ナフチルエタン−1−イル、ナフトベンジル、および2
−ナフトフェニルエタン−1−イルなどが含まれるが、これらに限定されない。アリール
アルキル基は、7〜20個の炭素原子を含むことができ、例えば、アルキル部分は1〜6
個の炭素原子であり、アリール部分は6〜14個の炭素原子である。
【0035】
「置換(されている)」という用語は、アルキル、アルキレン、アリール、アリールア
ルキル、アルコキシ、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、カルボシクリルなど、例えば、
「置換アルキル」、「置換アルキレン」、「置換アリール」、「置換アリールアルキル」
、「置換ヘテロシクリル」、および「置換カルボシクリル」に関して、他に示さない限り
、1個または複数の水素原子が、各々独立に、非水素置換基で置き換えられている、アル
キル、アルキレン、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、カルボシクリルをそ
れぞれ意味する。典型的な置換基には、−X、−R、−O、=O、−OR、−SR
、−S、−NR、−N、=NR、−CX、−CN、−OCN、−S
CN、−N=C=O、−NCS、−NO、−NO、=N、−N、−NHC(=O)
、−OC(=O)R、−NHC(=O)NR、−S(=O)−、−S(=O
OH、−S(=O)、−OS(=O)OR、−S(=O)NR、−
S(=O)R、−OP(=O)(OR、−P(=O)(OR、−P(=O
)(O、−P(=O)(OH)、−P(O)(OR)(O)、−C(=O)
、−C(=O)X、−C(S)R、−C(O)OR、−C(O)O、−C(S
)OR、−C(O)SR、−C(S)SR、−C(O)NR、−C(S)NR
、−C(=NR)NRが含まれるが、これらに限定されず、各Xは、独立に、
ハロゲンであるF、Cl、Br、またはIであり、各Rは、独立に、H、アルキル、ア
リール、アリールアルキル、複素環、または保護基またはプロドラッグ部分である。アル
キレン、アルケニレン、およびアルキニレン基はまた、同様に置換されていてもよい。他
に示さない限り、「置換(されている)」という用語が、置換することができる2つ以上
の部分を有するアリールアルキルなどの基と併せて使用されるとき、置換基は、アリール
部分もしくはアルキル部分または両方に結合することができる。
【0036】
用語「複素環」または「ヘテロシクリル」は、本明細書において使用する場合、限定の
ためではなく例示として、Paquette, Leo A.;Principles
of Modern Heterocyclic Chemistry(W.A. Be
njamin、New York、1968年)、特に、第1章、第3章、第4章、第6
章、第7章、および第9章;「The Chemistry of Heterocyc
lic Compounds, A Series of Monographs」(J
ohn Wiley & Sons、New York、1950年から現在まで)、特
に、第13巻、第14巻、第16巻、第19巻、および第28巻;ならびにJ. Am.
Chem. Soc.(1960年)82巻:5566頁に記載されているそれらの複
素環を含む。本発明の1つの特定の実施形態において、「複素環」は、1個または複数(
例えば、1個、2個、3個、もしくは4個)の炭素原子が、ヘテロ原子(例えば、O、N
、またはS)で置き換えられている本明細書に定義されている「炭素環」を含む。「複素
環」または「ヘテロシクリル」という用語は、飽和環、部分不飽和環、および芳香環(す
なわち、芳香族複素環)を含む。置換ヘテロシクリルは、例えば、本明細書において開示
されている置換基のいずれか(カルボニル基を含めた)で置換されている複素環を含む。
カルボニル置換ヘテロシクリルの非限定的な例は、
【0037】
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
【0038】
である。
【0039】
複素環の例には、限定のためではなく例示として、ピリジル、ジヒドロピリジル、テト
ラヒドロピリジル(ピペリジル)、チアゾリル、テトラヒドロチオフェニル、硫黄酸化テ
トラヒドロチオフェニル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、
イミダゾリル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、チアナフタレニル、インドリル、インド
レニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ピペリジニル、4−ピペリ
ドニル、ピロリジニル、2−ピロリドニル、ピロリニル、テトラヒドロフラニル、テトラ
ヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オクタヒドロ
イソキノリニル、アゾシニル、トリアジニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、2H
,6H−1,5,2−ジチアジニル、チエニル、チアントレニル、ピラニル、イソベンゾ
フラニル、クロメニル、キサンテニル、フェノキサチニル、2H−ピロリル、イソチアゾ
リル、イソオキサゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル
、3H−インドリル、1H−インダゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、フタラジニ
ル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、4
aH−カルバゾリル、カルバゾリル、β−カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジ
ニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フラザニ
ル、フェノキサジニル、イソクロマニル、クロマニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニ
ル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペラジニル、インドリニル、イソインドリニル、
キヌクリジニル、モルホリニル、オキサゾリジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイソオ
キサゾリル、オキシンドリル、ベンゾオキサゾリニル、イサチノイル、およびビス−テト
ラヒドロフラニル
【0040】
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
【0041】
が含まれる。
【0042】
限定のためではなく例示として、炭素結合複素環は、ピリジンの2位、3位、4位、5
位、または6位、ピリダジンの3位、4位、5位、または6位、ピリミジンの2位、4位
、5位、または6位、ピラジンの2位、3位、5位、または6位、フラン、テトラヒドロ
フラン、チオフラン、チオフェン、ピロールまたはテトラヒドロピロールの2位、3位、
4位、または5位、オキサゾール、イミダゾールまたはチアゾールの2位、4位、または
5位、イソオキサゾール、ピラゾール、またはイソチアゾールの3位、4位、または5位
、アジリジンの2位または3位、アゼチジンの2位、3位、または4位、キノリンの2位
、3位、4位、5位、6位、7位、または8位、あるいはイソキノリンの1位、3位、4
位、5位、6位、7位、または8位において結合している。またより典型的には、炭素結
合複素環には、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、5−ピリジル、6−ピリジ
ル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、5−ピリダジニル、6−ピリダジニル、2−
ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、6−ピリミジニル、2−ピラジニ
ル、3−ピラジニル、5−ピラジニル、6−ピラジニル、2−チアゾリル、4−チアゾリ
ル、または5−チアゾリルが含まれる。
【0043】
限定のためではなく例示として、窒素結合複素環は、アジリジン、アゼチジン、ピロー
ル、ピロリジン、2−ピロリン、3−ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2−イ
ミダゾリン、3−イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2−ピラゾリン、3−ピラゾ
リン、ピペリジン、ピペラジン、インドール、インドリン、1H−インダゾールの1位、
イソインドール、またはイソインドリンの2位、モルホリンの4位、およびカルバゾール
、またはβ−カルボリンの9位において結合している。またより典型的には、窒素結合複
素環には、1−アジリジル、1−アゼテジル(azetedyl)、1−ピロリル、1−
イミダゾリル、1−ピラゾリル、および1−ピペリジニルが含まれる。
【0044】
用語「ヘテロシクリル」は、環系内に2〜20個の炭素原子ならびに環系内に酸素、窒
素、および硫黄から選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を有する単環式ヘテ
ロシクリル環または多環式ヘテロシクリル環を指し、ここで、このヘテロシクリルは、C
〜C20ヘテロシクリルとも称される。C〜C20ヘテロシクリルは、飽和、部分不
飽和、または芳香族であってよい。多環式C〜C20ヘテロシクリルの環は、縮合、架
橋、またはスピロ結合によって、互いに連結されていてよい。
【0045】
用語「ヘテロアリール」とは、環中に少なくとも1個のヘテロ原子を有する芳香族ヘテ
ロシクリルを意味する。芳香環に含まれ得る適切なヘテロ原子の非限定的な例には、酸素
、硫黄、および窒素が含まれる。ヘテロアリール環の非限定的な例には、ピリジニル、ピ
ロリル、オキサゾリル、インドリル、イソインドリル、プリニル、フラニル、チエニル、
ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、カルバゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソ
オキサゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、キノリル、イソキノリル、ピリダジル、ピ
リミジル、ピラジルなどを含めて、「ヘテロシクリル」の定義において一覧表示されてい
る芳香環の全てが含まれる。
【0046】
用語「ヘテロシクリルアルキル」は、炭素原子に結合している水素原子のうちの1個が
本明細書に記載のとおりのヘテロシクリル基で置き換えられている、本明細書に記載のと
おりの非環式アルキル基を指す。ヘテロシクリルは、ヘテロシクリルの任意の許容される
炭素またはヘテロ原子においてアルキル基に連結されていてよいことが理解されるべきで
ある。典型的な、ただし非限定的なヘテロシクリルアルキル基の例には、ピリジルメチル
、ピリミジニルエチル、ピペリジニルメチル、および1−イミダゾリルエチルが含まれる
【0047】
用語「炭素環」または「カルボシクリル」とは、単環として3〜7個の炭素原子、二環
として7〜12個の炭素原子、および多環として約20個までの炭素原子を有する、飽和
環(すなわち、シクロアルキル)、部分不飽和環(例えば、シクロアルケニル(cycl
oakenyl)、シクロアルカジエニルなど)または芳香環を意味する。単環式炭素環
は、3〜7個の環原子、またより典型的には5個または6個の環原子を有する。二環式炭
素環は、例えば、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]もしくは[6,6]系と
して配置されている7〜12個の環原子、またはビシクロ[5,6]もしくは[6,6]
系として配置されている9個もしくは10個の環原子、またはスピロ縮合環を有する。単
環式炭素環の非限定的な例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1−
シクロペンタ−1−エニル、1−シクロペンタ−2−エニル、1−シクロペンタ−3−エ
ニル、シクロヘキシル、1−シクロヘキサ−1−エニル、1−シクロヘキサ−2−エニル
、1−シクロヘキサ−3−エニル、およびフェニルが含まれる。ビシクロ炭素環の非限定
的な例には、ナフチル、テトラヒドロナフタレン、およびデカリン(decaline)
が含まれる。
【0048】
用語「シクロアルキル」とは、単環として3〜7個の炭素原子、二環として7〜12個
の炭素原子、および多環として約20個までの炭素原子を有する飽和環または部分不飽和
環を意味する。単環式シクロアルキル基は、3〜7個の環原子、またより典型的には5個
または6個の環原子を有する。二環式シクロアルキル基は、例えば、ビシクロ(4,5)
、(5,5)、(5,6)もしくは(6,6)系として配置されている7〜12個の環原
子、またはビシクロ(5,6)もしくは(6,6)系として配置されている9個もしくは
10個の環原子を有する。シクロアルキル基には、縮合型であろうと架橋型であろうとス
ピロ型であろうと、炭化水素の単環式環、二環式環、および多環式環が含まれる。単環式
炭素環の非限定的な例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1−シク
ロペンタ−1−エニル、1−シクロペンタ−2−エニル、1−シクロペンタ−3−エニル
、シクロヘキシル、1−シクロヘキサ−1−エニル、1−シクロヘキサ−2−エニル、1
−シクロヘキサ−3−エニル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−6−イルなどが含まれる
【0049】
用語「シクロアルキルアルキル」は、炭素原子に結合している水素原子のうちの1個が
本明細書に記載のとおりのシクロアルキル基で置き換えられている、本明細書に記載のと
おりの非環式アルキル基を指す。典型的な、ただし非限定的なカルボシクリルアルキル基
の例には、シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル、シクロ
ペンチルメチル、およびシクロヘキシルメチルが含まれる。
【0050】
用語「カルボシクリルアルキル」は、炭素原子に結合している水素原子のうちの1個が
本明細書に記載のとおりのカルボシクリル基で置き換えられている、本明細書に記載のと
おりの非環式アルキル基を指す。典型的な、ただし非限定的なカルボシクリルアルキル基
の例には、シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル、シクロ
ペンチルメチル、およびシクロヘキシルメチルが含まれる。
【0051】
式Iの化合物の特定の部分に関しての用語「必要に応じて置換されている」(例えば、
必要に応じて置換されているアリールまたはアルキル基)は、すべての置換基(subs
titutents)が水素である部分か、あるいは、上記部分の水素のうちの1個また
は複数が「置換(されている)」の定義において一覧表示したものなどの置換基によって
、または他に示すとおりに置き換えられていてよい部分を指す。
【0052】
式Iの化合物を構成する選択された置換基は、反復する程度まで存在してもよい。この
状況において、「反復置換基」とは、置換基がそれ自体の別の例を列挙し得ることを意味
する。複数の列挙は、一連の他の置換基によって直接的または間接的でよい。このような
置換基の反復的な性質によって、理論的に、多数の化合物が任意の所与の実施形態におい
て存在し得る。このような置換基の総数は、意図する化合物の所望の特性によって適度に
制限されることを、医薬品化学の当業者は理解する。このような特性には、限定のためで
はなく例示として、物理的特性(分子量、溶解度またはlog Pなど)、適用特性(意
図する標的に対する活性など)、および実用的特性(合成の容易さなど)が含まれる。反
復置換基は、本発明の意図する態様でよい。医薬品化学の当業者は、このような置換基の
汎用性を理解する。反復置換基が本発明の一実施形態において存在する程度まで、反復置
換基はそれら自体の別の例を、0回、1回、2回、3回、または4回列挙し得る。
【0053】
当業者であれば、許容され得る安定な医薬組成物へと製剤化することができる薬学的に
有用な化合物を得るのに十分に安定な化合物が得られるように、式Iの化合物の置換基お
よび他の部分を選択すべきであることを認めるであろう。そのような安定性を有する式I
の化合物は、本発明の範囲内に該当すると企図されている。
【0054】
「保護基」とは、官能基の特性または化合物全体としての特性を遮蔽または変化させる
化合物の部分を意味する。保護基の化学的下部構造は広範に変化する。保護基の1つの機
能は、親薬物物質の合成における中間体としての役割を果たすことである。化学的保護基
および保護/脱保護のための戦略は、当技術分野で周知である。「Protective
Groups in Organic Chemistry」、Theodora W
. Greene(John Wiley & Sons, Inc.、New Yor
k、1991年)を参照されたい。保護基を利用して、特定の官能基の反応性を遮蔽し、
所望の化学反応の効率を補助し、例えば、順序付けて計画した様式で化学結合を形成およ
び分解することが多い。化合物の官能基を保護することは、保護されている官能基の反応
性以外の他の物理的特性(通常の分析ツールによって測定することができる極性、親油性
(疎水性)、および他の特性など)を変化させる。化学的に保護された中間体は、それら
自体が生物学的に活性であっても不活性であってもよい。
【0055】
保護された化合物はまた、変化した特性、場合によっては、最適化された特性(細胞膜
の通過、および酵素分解または金属イオン封鎖に対する抵抗性など)をインビトロおよび
インビボで示し得る。この役割において、意図する治療作用を有する保護された化合物は
、プロドラッグと称し得る。保護基の別の機能は、親薬物をプロドラッグに変換させるこ
とであり、それによってプロドラッグのインビボでの変換によって親薬物が放出される。
活性プロドラッグは親薬物より効果的に吸収され得るため、プロドラッグは、親薬物より
大きな効力をインビボで有し得る。保護基は、化学的中間体の場合は、インビトロで、ま
たはプロドラッグの場合は、インビボで除去される。化学的中間体では、脱保護の後この
ように得られた生成物、例えば、アルコールは、生理学的に許容されることは特に重要で
ないが、一般に、生成物が薬理学的に無害であればより望ましい。
【0056】
用語「プロドラッグ」は、本明細書で使用する場合、生物系に投与されると、自発的な
化学反応(複数可)、酵素に触媒される化学反応(複数可)、光分解、および/または代
謝による化学反応(複数可)の結果として、薬物物質、すなわち、活性成分を生成する任
意の化合物を指す。したがって、プロドラッグは、治療活性な化合物の、共有結合により
修飾された類似体または潜在形態である。
【0057】
「プロドラッグ部分」とは、全身的に、細胞内で、加水分解によって、酵素的切断によ
って、またはいくつかの他の過程によって、代謝の間に活性阻害性化合物から分離する不
安定な官能基を意味する(Bundgaard, Hans、「Design and
Application of Prodrugs」、Textbook of Dru
g Design and Development(1991年)、P. Krogs
gaard−LarsenおよびH. Bundgaard編、Harwood Aca
demic Publishers、113〜191頁)。例えば、本発明の任意のホス
フェートまたはホスホネートプロドラッグ化合物を用いる酵素的活性化機序を有し得る酵
素には、アミダーゼ、エステラーゼ、微生物酵素、ホスホリパーゼ、コリンエステラーゼ
、およびホスファターゼ(phosphases)が含まれるが、これらに限定されない
。プロドラッグ部分は、溶解度、吸収および親油性を増強し、薬物送達、バイオアベイラ
ビリティーおよび有効性を最適化する役割を果たすことができる。プロドラッグ部分は、
活性代謝物または薬物自体を含み得る。
【0058】
式Iの範囲内の化合物ならびに薬学的に許容されるその塩およびエステル、ならびに式
1〜103の化合物ならびに薬学的に許容されるその塩およびエステルのすべての互変異
性体、多形、擬多形が、本発明に包含されることに留意されたい。
【0059】
式Iの範囲内の化合物ならびに薬学的に許容されるその塩およびエステル、ならびに式
1〜103の化合物ならびに薬学的に許容されるその塩およびエステルのすべての立体異
性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオ異性体、アトロプ異性体など)が本発明に
包含されることにも留意されたい。
【0060】
式Iの化合物または式1〜103の化合物およびそれらの薬学的に許容される塩は、種
々の多形または擬多形として存在し得る。本明細書で使用する場合、結晶多形性は、結晶
質化合物の、種々の結晶構造で存在する能力を意味する。結晶多形性は、結晶充填の相違
(充填多形性(packing polymorphism))または同じ分子の異なる
配座異性体の間での充填の相違(配座異性多形性)の結果として生じ得る。本明細書で使
用する場合、結晶擬多形性は、化合物の水和物または溶媒和物の、種々の結晶構造で存在
する能力を意味する。本発明の擬多形性は、結晶充填の相違(充填擬多形性)によって、
または同じ分子の異なる配座異性体の間での充填の相違(配座異性擬多形性)によって存
在し得る。本発明は、式Iおよび式1〜103の化合物ならびにそれらの薬学的に許容さ
れる塩のすべての多形および擬多形を含む。
【0061】
式Iの化合物または式1〜103の化合物およびそれらの薬学的に許容される塩はまた
、非晶質固体として存在し得る。本明細書で使用する場合、非晶質固体は、固体内に原子
の位置の長距離秩序が存在しない固体である。この定義は、結晶サイズが2ナノメートル
以下である場合にも適用される。溶媒を含む添加物を使用して、本発明の非晶質形態を作
製することができる。本発明は、式Iおよび式1〜103の化合物ならびにそれらの薬学
的に許容される塩のすべての非晶質形態を含む。
【0062】
量に関連して使用する修飾語句「約」は、表示の値を含み、内容によって規定される意
味を有する(例えば、特定の量の測定に関連した誤差程度を含む)。
【0063】
用語「処置すること」は、本明細書で使用する場合、他に示さない限り、そのような用
語が適用される障害もしくは状態、またはそのような障害もしくは状態の一つもしくは複
数の症状を反転させることか、該障害もしくは該状態または該一つもしくは複数の症状を
緩和することか、該障害もしくは該状態または該一つもしくは複数の症状の進行を阻害す
ることか、あるいは、該障害もしくは該状態または該一つもしくは複数の症状を予防する
ことを意味する。「処置すること」は直前で定義したが、用語「処置」は、本明細書で使
用する場合、処置することの行為を指す。
【0064】
用語「治療有効量」は、本明細書で使用する場合、選択した投与経路によって当該組成
物を投与した場合に、所望のレベルの薬物を気道および肺の分泌物および組織に、または
別法では、処置する被験体の血流に提供して、予期している生理学的応答または所望の生
物学的作用をもたらすために必要な、本明細書に記載の組成物中に存在する式Iの化合物
または式1〜103の化合物の量である。正確な量は、多数の因子、例えば、特定の式I
の化合物または式1〜103の化合物、組成物の具体的な活性、使用される送達デバイス
、組成物の物理的特性、その意図されている使用、さらには病態の重症度、患者の協力な
どの患者側の事情などに依存し、当業者であれば、本明細書中で提供されている情報を参
照して容易に決定することができる。
【0065】
用語「生理食塩水」は、0.9%(w/v)NaClを含有する水溶液を意味する。
【0066】
用語「高張食塩水」は、0.9%(w/v)超のNaClを含有する水溶液を意味する
。例えば、3%高張食塩水は、3%(w/v)NaClを含有するであろう。
【0067】
本明細書に記載の本発明の化合物についてのいずれの言及も、生理学的に許容されるそ
の塩(例えば、薬学的に許容される塩)についての言及を含む。本発明の化合物の生理学
的に許容される塩の例には、アルカリ金属またはアルカリ土類金属(例えば、Na、L
、K、Ca+2、およびMg+2)、アンモニウム、およびNR(式中、Rは
本明細書において定義されている)などの適切な塩基に由来する塩が含まれる。窒素原子
またはアミノ基の生理学的に許容される塩には、(a)無機酸、例えば、塩酸、臭化水素
酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、および硝酸などと共に形成される酸付加塩;(b)
例えば、酢酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルコン酸、クエ
ン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、安息香酸、イセチオン酸、ラクトビオン酸、タンニン
酸、パルミチン酸、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンスルホン酸、メタンスル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、ポリ
ガラクツロン酸、マロン酸、スルホサリチル酸、グリコール酸、2−ヒドロキシ−3−ナ
フトエート、パモエート、サリチル酸、ステアリン酸、フタル酸、マンデル酸、乳酸、エ
タンスルホン酸、リシン、アルギニン、グルタミン酸、グリシン、セリン、トレオニン、
アラニン、イソロイシン、およびロイシンなどの有機酸と共に形成される塩;および(c
)元素アニオン、例えば、塩素、臭素、およびヨウ素から形成される塩が含まれる。ヒド
ロキシ基の化合物の生理学的に許容される塩には、NaおよびNRなどの適切なカ
チオンと組み合わせた上記化合物のアニオンが含まれる。一実施形態では、各Rは、独立
に、Hまたは(C〜C)アルキルである。
【0068】
治療用途では、本発明の化合物の活性成分の塩は生理学的に許容される、すなわち、そ
れらは、生理学的に許容される酸または塩基に由来する塩である。しかしながら、生理学
的に許容されない酸または塩基の塩も、例えば、生理学的に許容される化合物の調製また
は精製において有用である。生理学的に許容される酸または塩基に由来するかどうかに関
わらず、すべての塩は本発明の範囲内である。
【0069】
本明細書に記載の組成物は、非イオン化形態、さらには双性イオン形態の本発明の化合
物、および、水和物の場合と同様に、化学量論的量の水との組合せを含むことが理解され
るべきである。
【0070】
本明細書において使用される立体化学の定義および規則は一般に、S. P. Par
ker編、McGraw−Hill Dictionary of Chemical
Terms(1984年)McGraw−Hill Book Company、New
York;およびEliel, E.およびWilen, S.、Stereoche
mistry of Organic Compounds(1994年)John W
iley & Sons, Inc.、New Yorkに従う。多くの有機化合物は光
学活性な形態で存在し、すなわち、平面偏光面を回転させる能力を有する。光学活性な化
合物の記載において、接頭辞DおよびLまたはRおよびSは、そのキラル中心(複数可)
の周りの分子の絶対配置を表すために使用される。接頭辞dおよびl、DおよびL、また
は(+)および(−)は、化合物による平面偏光の回転の向き(sign of rot
ation)を指定するために用いられ、S、(−)、またはlは、化合物が左旋性であ
り、一方、R、(+)、またはdを接頭辞として付けた化合物は右旋性であることを意味
する。所与の化学構造について、これらの立体異性体は、互いの鏡像であることを除いて
同一である。特定の立体異性体はまた、エナンチオマーと称されてもよく、このような異
性体の混合物は、エナンチオマー混合物と称されることが多い。エナンチオマーの50:
50混合物は、ラセミ混合物またはラセミ化合物と称され、これは化学反応または化学過
程において立体選択または立体特異性がなかった場合に生じ得る。「ラセミ混合物」およ
び「ラセミ化合物」という用語は、2つのエナンチオマー種の等モル混合物を意味し、こ
れは光学活性を欠く。
【0071】
式Iおよび式1〜103によって例示される本明細書において開示する化合物は、キラ
ル中心、例えば、キラル炭素を有することがある。本発明の化合物には、任意またはすべ
ての不斉キラル原子における、富化された光学異性体または分割された光学異性体が含ま
れる。言い換えると、描写から明らかなキラル中心は、キラル異性体として提供される。
それらのエナンチオマーまたはジアステレオ異性体パートナーを実質的に含まずに単離ま
たは合成された個々のエナンチオマーまたはジアステレオ異性体はすべて、本発明の範囲
内である。例えば、光学的に活性な補助剤、例えば、酸または塩基と共に形成されるジア
ステレオ異性体塩を分離し、続いて、光学的に活性な物質に再び変換するなどの周知の技
法を介して、立体異性体の混合物をそれらの個々の、実質的に光学的に純粋な異性体に分
離する。多くの場合に、所望の出発材料の適切な立体異性体から開始して、立体特異的反
応によって、所望の光学異性体を合成する。
【0072】
用語「キラル」は、その鏡像パートナーを重ね合せることができないという特性を有す
る分子を指すのに対して、用語「アキラル」は、鏡像対に重ね合わせることができる分子
を指す。
【0073】
用語「立体異性体」は、同一の化学構造を有するが、空間における原子または基の配置
については異なる化合物を指す。
【0074】
「ジアステレオ異性体」は、2個以上のキラリティー中心を有し、それらの分子が互い
に鏡像ではない立体異性体を指す。ジアステレオ異性体は、異なる物理的特性、例えば、
融点、沸点、スペクトル特性、および反応性を有する。ジアステレオ異性体の混合物は、
電気泳動およびクロマトグラフィーなどの高分解能分析手順で分離し得る。エナンチオマ
ー」は、互いに重ね合わせることができない鏡像である、化合物の2種の立体異性体を指
す。
【0075】
本発明の化合物(例えば、式Iの化合物(化合物104〜122)および化合物1〜1
03)を含む本明細書において開示する化合物について、結合が非立体化学的手法(例え
ば、平面)で図示されている場合、その結合が付されている原子は、すべての立体化学の
可能性を含むことが理解されるべきである。また、結合が立体化学的手法(例えば、太字
、太字のくさび、破線、または破線のくさび)で図示されている場合、その立体化学的結
合が付されている原子は、他に特記しない限り、示されているとおりの立体化学を有する
ことが理解されるべきである。
【0076】
したがって、一実施形態では、本発明の化合物は50%超が、単一エナンチオマーであ
る。別の実施形態では、本発明の化合物は少なくとも51%が、単一エナンチオマーであ
る。別の実施形態では、本発明の化合物は少なくとも60%が、単一エナンチオマーであ
る。別の実施形態では、本発明の化合物は少なくとも70%が、単一エナンチオマーであ
る。別の実施形態では、本発明の化合物は少なくとも80%が、単一エナンチオマーであ
る。別の実施形態では、本発明の化合物は少なくとも90%が、単一エナンチオマーであ
る。別の実施形態では、本発明の化合物は少なくとも95%が、単一エナンチオマーであ
る。別の実施形態では、本発明の化合物は少なくとも98%が、単一エナンチオマーであ
る。別の実施形態では、本発明の化合物は少なくとも99%が、単一エナンチオマーであ
る。別の実施形態では、本発明の化合物は50%超が、単一ジアステレオ異性体である。
別の実施形態では、本発明の化合物は少なくとも51%が、単一ジアステレオ異性体であ
る。別の実施形態では、本発明の化合物は少なくとも60%が、単一ジアステレオ異性体
である。別の実施形態では、本発明の化合物は少なくとも70%が、単一ジアステレオ異
性体である。別の実施形態では、本発明の化合物は少なくとも80%が、単一ジアステレ
オ異性体である。別の実施形態では、本発明の化合物は少なくとも90%が、単一ジアス
テレオ異性体である。別の実施形態では、本発明の化合物は少なくとも95%が、単一ジ
アステレオ異性体である。別の実施形態では、本発明の化合物は少なくとも98%が、単
一ジアステレオ異性体である。別の実施形態では、本発明の化合物は少なくとも99%が
、単一のジアステレオ異性体である。
【0077】
本発明の化合物を含む本明細書において開示する特定の化合物は、キラリティーの位置
にアステリスクが付されている以下に示すとおりの式Ic(ならびにその塩およびエステ
ル)
【0078】
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
【0079】
によって表される。
【0080】
アステリスクの位置のキラリティーは、これらの特定の式Icの化合物(さらには関連
する式の化合物)の特徴である。式Icについて上で示したようにアステリスクが付され
ている炭素における立体化学は、Aが、Cahn−Ingold−Prelog系に従う
とアステリスク炭素の3個の置換基のうちで最も低く(3)または最も高く(1)ランク
されることを条件とする(S)立体化学であるか、またはAが、Cahn−Ingold
−Prelog系に従うとアステリスク炭素の3個の置換基のうちで2番にランクされる
ことを条件とする(R)立体化学である(March, J.、Advanced Or
ganic Chemistery、4th Addition、John Wiley
and Sons、109〜111頁)。例えば、Aが例えば、アルキル基(例えば、
−(CH3〜6−)である式Icについて、上に示したようにアステリスクが付され
ている炭素での立体化学は、(S)立体化学である。一実施形態では、式Icの本発明の
化合物は50%超が、上記アステリスク位置において単一の立体異性体である。別の実施
形態では、式Icの本発明の化合物は少なくとも60%が、上記アステリスク位置におい
て単一の立体異性体である。別の実施形態では、式Icの本発明の化合物は少なくとも7
0%が、上記アステリスク位置において単一の立体異性体である。別の実施形態では、式
Icの本発明の化合物は少なくとも80%が、上記アステリスク位置において単一の立体
異性体である。別の実施形態では、式Icの本発明の化合物は少なくとも90%が、上記
アステリスク位置において単一の立体異性体である。別の実施形態では、式Icの本発明
の化合物は少なくとも95%が、上記アステリスク位置において単一の立体異性体である
【0081】
本発明の化合物を含む本明細書において開示する特定の化合物は、キラリティーの位置
にアステリスクが付されている以下に示すとおりの式II(ならびに塩およびエステル)
によって表され得る。この式は、式II中のR、X、およびAr基が化合物1〜103の
対応する基を表す化合物1〜103を表す。
【0082】
【化5-1】
[この文献は図面を表示できません]
【0083】
アステリスクの位置のキラリティーは、これらの特定の式IIの本発明の化合物(さら
には関連する式の化合物)の特徴である。式IIについて、上に示したようにアステリス
クが付されている炭素での立体化学は(S)立体化学である。一実施形態では、式IIに
よって表される本発明の化合物は50%超が、上記アステリスク位置において単一の立体
異性体である。別の実施形態では、式IIによって表される本発明の化合物は少なくとも
60%が、上記アステリスク位置において単一の立体異性体である。別の実施形態では、
式IIによって表される本発明の化合物は少なくとも70%が、上記アステリスク位置に
おいて単一の立体異性体である。別の実施形態では、式IIによって表される本発明の化
合物は少なくとも80%が、上記アステリスク位置において単一の立体異性体である。別
の実施形態では、式IIによって表される本発明の化合物は少なくとも90%が、上記ア
ステリスク位置において単一の立体異性体である。別の実施形態では、式IIによって表
される本発明の化合物は少なくとも95%が、上記アステリスク位置において単一の立体
異性体である。
【0084】
式Iおよび式1〜103の化合物を含む本明細書において開示する化合物には、特定の
分子中に、指定された原子の同位体を含んでいる分子も含まれる。これらの同位体の非限
定的例には、D、T、14C、13C、および15Nが含まれる。
【0085】
本明細書に記載の化合物が、同一の指定基(例えば、「R」または「R」)のうちの
一個より多くのもので置換されている場合は常に、それらの基は同じであっても異なって
いてもよく、すなわち、各基は、独立に選択されることが理解される。波線
【0086】
【化5-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0087】
は、隣接する下部構造、基、部分、または原子への共有結合の部位を示している。
【0088】
本発明の化合物はまた、特定の場合には、互変異性体として存在し得る。唯一の非局在
化共鳴構造を図示することもあるが、すべてのそのような形態が、本発明の範囲内である
と企図されている。
【発明を実施するための形態】
【0089】
例示的な実施形態の詳細な説明
次に、本発明の特定の実施形態について詳細に言及し、それらの例を添付の説明、構造
、および式において説明する。本発明を実施形態に関連して説明するが、それらは、本発
明をそれらの実施形態に限定することを意図したものではないことは理解されるであろう
。それとは逆に、本発明は、本明細書に記載の本発明の全範囲内に含まれ得るすべての改
変形態、変更形態、および均等物を網羅することが意図されている。
【0090】
基、置換基、および範囲について以下に一覧表示する特定の値は、実例に過ぎず、それ
らは、他の規定値ならびに基および置換基についての規定範囲内の他の値を排除するもの
ではない。一覧表示する特定の値は、式Iの化合物、さらには、すべての関連する式(例
えば、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Im、
In、Ip1、Ip2、Ip3、Ip4、Iq1、Iq2、Iq3、Iq4、Ir1、I
r2、Ir3、Ir4、Is1、Is2、Is3、Is4、It1、It2、It3、I
t4、Iu1、Iu2、Iu3、Iu4、Iv1、Iv2、Iv3、Iv4、Iw1、I
w2、Iw3、Iw4、Ix1、Ix2、Ix3、またはIx4)についての値である。
【0091】
式Iの化合物の特定の群は、式Iaの化合物
【0092】
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
【0093】
ならびにその塩およびエステルである。
【0094】
式Iの化合物の別の特定の群は、式Ibの化合物
【0095】
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
【0096】
ならびにその塩およびエステルである。
【0097】
式Iの化合物の別の特定の群は、式Icの化合物
【0098】
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
【0099】
ならびにその塩およびエステルである。
【0100】
式Iの化合物の別の特定の群は、式Idの化合物
【0101】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0102】
ならびにその塩およびエステルである。
【0103】
式Iの化合物の別の特定の群は、式Ieの化合物
【0104】
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
【0105】
である。
【0106】
式Iの化合物の別の特定の群は、式Ifの化合物
【0107】
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
【0108】
ならびにその塩およびエステルである。
【0109】
式Iの化合物の別の特定の群は、式Igの化合物
【0110】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0111】
ならびにその塩およびエステルである。
【0112】
式Iの化合物の別の特定の群は、式Ihの化合物
【0113】
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
【0114】
ならびにその塩およびエステルである。
【0115】
式Iの化合物の別の特定の群は、式Iiの化合物
【0116】
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
【0117】
ならびにその塩およびエステルである。
【0118】
式Iの化合物の別の特定の群は、式Ijの化合物
【0119】
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
【0120】
ならびにその塩およびエステルである。
【0121】
式Iの化合物の別の特定の群は、式Ikの化合物
【0122】
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
【0123】
ならびにその塩およびエステルである。
【0124】
式Iの化合物の別の特定の群は、式Imの化合物
【0125】
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
【0126】
ならびにその塩およびエステルである。
【0127】
式Iの化合物の別の特定の群は、式Inの化合物
【0128】
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
【0129】
ならびにその塩およびエステルである。
【0130】
式Iの化合物の追加の特定の群は、式Ip1、Ip2、Ip3、またはIp4の化合物
【0131】
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
【0132】
またはその塩もしくはエステルである。
【0133】
式Iの化合物の追加の特定の群は、式Iq1、Iq2、Iq3、またはIq4の化合物
【0134】
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
【0135】
またはその塩もしくはエステルである。
【0136】
式Iの化合物の追加の特定の群は、式Ir1、Ir2、Ir3、またはIr4の化合物
【0137】
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
【0138】
またはその塩もしくはエステルである。
【0139】
式Iの化合物の追加の特定の群は、式Is1、Is2、Is3、またはIs4の化合物
【0140】
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
【0141】
またはその塩もしくはエステルである。
【0142】
式Iの化合物の追加の特定の群は、式It1、It2、It3、またはIt4の化合物
【0143】
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
【0144】
またはその塩もしくはエステルである。
【0145】
式Iの化合物の追加の特定の群は、式Iu1、Iu2、Iu3、またはIu4の化合物
【0146】
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
【0147】
またはその塩もしくはエステルである。
【0148】
式Iの化合物の追加の特定の群は、式Iv1、Iv2、Iv3、またはIv4の化合物
【0149】
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
【0150】
またはその塩もしくはエステルである。
【0151】
式Iの化合物の追加の特定の群は、式Iw1、Iw2、Iw3、またはIw4の化合物
【0152】
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
【0153】
またはその塩もしくはエステルである。
【0154】
式Iの化合物の追加の特定の群は、式Ix1、Ix2、Ix3またはIx4の化合物
【0155】
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
【0156】
またはその塩もしくはエステルであり、
式中、Zは
【0157】
【化28】
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【0158】
である。
【0159】
式Iの化合物の特定の群は、各Rおよび各R3’がHである化合物である。
【0160】
についての特定の値はHである。
【0161】
3’についての特定の値はHである。
【0162】
nについての特定の値は3である。
【0163】
式Iの化合物の特定の群は、各pが2である化合物である。
【0164】
式Iの化合物の特定の群は、各Rおよび各R4’がHである化合物である。
【0165】
についての特定の値はHである。
【0166】
4’についての特定の値はHである。
【0167】
Aについての特定の値は−(CH−である。
【0168】
式Iの化合物の特定の群は、
a)Yが、N、NH、またはCHであり、YがCであり、Yが、NまたはCR
であり、Yが、NまたはCであり、Yが、N、NR2’、またはCRであり、こ
こで、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個が、独立に、N、N
H、またはNR2’であるか;あるいは
b)Yが、N、NH、またはCHであり、Yが、NまたはCであり、YがCR
であり、Yが、NまたはCであり、Yが、N、NR2’、またはCRであり、こ
こで、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個が、独立に、N、N
H、またはNR2’である化合物である。
【0169】
式Iの化合物の別の特定の群は、
a)YがNであり、YがCであり、YがNであり、YがNであり、YがCR
であるか;または
b)YがCHであり、YがCであり、YがNであり、YがNであり、YがC
であるか;または
c)YがNであり、YがNであり、YがCR8’であり、YがCであり、Y
がNであるか;または
d)YがNであり、YがNであり、YがCR8’であり、YがCであり、Y
がCRであるか;または
e)YがNであり、YがNであり、YがNであり、YがCであり、YがNで
あるか;または
f)YがCHであり、YがNであり、YがNであり、YがCであり、YがN
であるか;または
g)YがNであり、YがCであり、YがNであり、YがCであり、YがNR
であるか;または
h)YがCHであり、YがNであり、YがCR8’であり、YがCであり、Y
がNであるか;または
i)YがNHであり、YがCであり、YがNであり、YがCであり、YがC
である化合物である。
【0170】
式Iの化合物の別の特定の群は、
a)YがNまたはCHであり、YがCであり、YがNであり、YがNであり、
がCRであるか;または
b)YがNであり、YがNであり、YがCR8’であり、YがCであり、Y
がNまたはCRであるか;または
c)YがNまたはCHであり、YがNであり、YがNであり、YがCであり、
がNであるか;または
d)YがNであり、YがCであり、YがNであり、YがCであり、YがNR
であるか;または
e)YがCHであり、YがNであり、YがCR8’であり、YがCであり、Y
がNであるか;または
f)YがNHであり、YがCであり、YがNであり、YがCであり、YがC
である化合物である。
【0171】
式Iの化合物の別の特定の群は、
a)YがNであり、YがCであり、YがNであり、YがNであり、YがCR
であるか;または
b)YがNであり、YがNであり、YがCR8’であり、YがCであり、Y
がCRである化合物である。
【0172】
式Iの化合物の別の特定の群は、
a)Yが、N、NH、またはCHであり、YがCであり、YがNであり、Y
、NまたはCであり、Yが、NR2’またはCRであり、ここで、Y、Y、Y
、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、NH、またはNR2’であ
るか;あるいは
b)Yが、N、NH、またはCHであり、Yが、NまたはCであり、Yが、Nま
たはCR8’であり、Yが、NまたはCであり、YがNであり、ここで、Y、Y
、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、NまたはNHであるか;
あるいは
c)Yが、N、NH、またはCHであり、Yが、NまたはCであり、YがCR
であり、Yが、NまたはCであり、Yが、NR2’またはCRであり、ここで、
、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、NH、ま
たはNR2’である化合物である。
【0173】
、Y、Y、Y、およびYについての値は各々、Y、Y、Y、Y
ならびにYおよびYに連結されている炭素原子によって形成される環が芳香環である
ように選択されることが理解されるべきである。
【0174】
、Y、Y、Y、およびYについての値は各々、Y、Y、Y、Y
ならびにYおよびYに連結されている炭素原子によって形成される環が芳香環である
ように選択され、破線結合(----)は、Y、Y、Y、Yが、YおよびYに連
結されている炭素原子と共に形成する環が芳香環であるように、単結合および二重結合か
ら選択されることが理解されるべきである。
【0175】
についての特定の値はNである。
【0176】
についての特定の値はCRである。
【0177】
についての特定の値はHである。
【0178】
2’についての特定の値はHである。
【0179】
8’についての特定の値はHである。
【0180】
式Iの化合物の特定の群は、R2’、R、およびR8’が各々Hである化合物である
【0181】
についての特定の値は、Hまたは(C〜C)アルキルであり、ここで、(C
〜C)アルキルは、1個または複数のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、NH、CN、
、N(R、NHR、SH、SR、S(O)、OR、(C〜C
)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)H、−C(=O
)OR、−C(=O)OH、−C(=O)N(R、−C(=O)NHR、−C
(=O)NH、−NHS(O)、−NRS(O)、−NHC(O)R
、−NRC(O)R、−NHC(O)OR、−NRC(O)OR、−NR
(O)NHR、−NRC(O)N(R、−NRC(O)NH、−NHC(
O)NHR、−NHC(O)N(R、−NHC(O)NH、=NH、=NOH
、=NOR、−NRS(O)NHR、−NRS(O)N(R、−NR
S(O)NH、−NHS(O)NHR、−NHS(O)N(R、−N
HS(O)NH、−OC(=O)R、−OP(O)(OH)またはRで必要に
応じて置換されている。
【0182】
についての別の特定の値は、Hまたは(C〜C)アルキルである。
【0183】
についての別の特定の値は、Hまたは(C〜C)アルキルである。
【0184】
についての別の特定の値は、Hまたはメチルである。
【0185】
についての特定の値は、H、−NR1112、(C〜C)アルキル、または
〜C20ヘテロシクリルであり、ここで、(C〜C)アルキルまたはC〜C
ヘテロシクリルは、1個または複数のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、−NH、CN
、N、−N(R、−NHR、−SH、−SR、−S(O)、−OR
、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)
H、−C(=O)OR、−C(=O)OH、−C(=O)N(R、−C(=O)
NHR、−C(=O)NH、−NHS(O)、−NRS(O)、−N
HC(O)R、−NRC(O)R、−NHC(O)OR、−NRC(O)OR
、−NRC(O)NHR、−NRC(O)N(R、−NRC(O)NH
、−NHC(O)NHR、−NHC(O)N(R、−NHC(O)NH、=
NH、=NOH、=NOR、−NRS(O)NHR、−NRS(O)N(R
、−NRS(O)NH、−NHS(O)NHR、−NHS(O)N(
、−NHS(O)NH、−OC(=O)R、−OP(O)(OH)また
はRで必要に応じて置換されている。
【0186】
についての別の特定の値は、H、−NR1112、(C〜C)アルキル、ま
たはC〜C20ヘテロシクリルである。
【0187】
についての別の特定の値は、H、(C〜C)アルキル、またはC〜C20
テロシクリルである。
【0188】
についての別の特定の値は、H、−NR1112、または(C〜C)アルキ
ルである。
【0189】
についての別の特定の値は、H、(C〜C)アルキル、または−NR11
であり、ここで、各R11または各R12は、独立に、Hまたは(C〜C)アルキ
ルであるか;あるいはR11およびR12は、それらが両方とも結合している窒素と一緒
に、3〜7員の複素環を形成しており、ここで、上記複素環のいずれか1個の炭素原子は
、−O−、−S−、−S(O)−、−NH−、−NR−、または−C(O)−で必要
に応じて置き換えられていてもよい。
【0190】
についての別の特定の値は、H、(C〜C)アルキル、または−NR11
であり、ここで、各R11または各R12は、独立に、Hまたは(C〜C)アルキ
ルであるか;あるいはR11およびR12は、それらが両方とも結合している窒素と一緒
に、4〜5員の複素環を形成している。
【0191】
についての別の特定の値は、H、メチル、またはアゼチジニルである。
【0192】
についての別の特定の値は、H、(C〜C)アルキル、またはC〜C20
テロシクリルであり、ここで、C〜C20ヘテロシクリルは、1個または複数のオキソ
、ハロゲン、ヒドロキシ、−NH、CN、N、−N(R、−NHR、−SH
、SR、−S(O)、−OR、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロ
アルキル、−C(O)R、−C(O)H、−C(=O)OR、−C(=O)OH、−
C(=O)N(R、−C(=O)NHR、−C(=O)NH、−NHS(O)
、−NRS(O)、−NHC(O)R、−NRC(O)R、−NH
C(O)OR、−NRC(O)OR、−NRC(O)NHR、−NRC(O
)N(R、−NRC(O)NH、−NHC(O)NHR、−NHC(O)N
(R、−NHC(O)NH、=NH、=NOH、=NOR、−NRS(O)
NHR、−NRS(O)N(R、−NRS(O)NH、−NHS(
O)NHR、−NHS(O)N(R、−NHS(O)NH、−OC(=
O)R、−OP(O)(OH)またはRで必要に応じて置換されている。
【0193】
についての別の特定の値は、H、(C〜C)アルキル、またはC〜C20
テロシクリルである。
【0194】
についての別の特定の値は、H、(C〜C)アルキル、または3〜7員の単環
式飽和ヘテロシクリルである。
【0195】
についての別の特定の値は、H、(C〜C)アルキル、または3〜7員の単環
式飽和ヘテロシクリルであり、ここで、3〜7員の単環式飽和ヘテロシクリルは、環内に
2〜6個の炭素原子ならびに環内に酸素、硫黄、および窒素から選択される1〜3個のヘ
テロ原子を含む。
【0196】
についての別の特定の値は、H、(C〜C)アルキル、または3〜7員の単環
式飽和ヘテロシクリルであり、ここで、3〜7員の単環式飽和ヘテロシクリルは、環内に
2〜6個の炭素原子ならびに環内に酸素、硫黄、および窒素から選択される1〜3個のヘ
テロ原子を含む。
【0197】
についての別の特定の値は、H、(C〜C)アルキル、または4〜5員の単環
式飽和ヘテロシクリルであり、ここで、4〜5員の単環式飽和ヘテロシクリルは、環内に
3〜4個の炭素原子ならびに環内に酸素、硫黄、および窒素から選択される1個のヘテロ
原子を含む。
【0198】
についての特定の値は、NR1112、(C〜C)アルキル、またはC
20ヘテロシクリルであり、ここで、(C〜C)アルキルまたはC〜C20ヘテ
ロシクリルは、1個または複数のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、−NH、CN、N
、−N(R、−NHR、−SH、−SR、−S(O)、−OR、(C
〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)H、−
C(=O)OR、−C(=O)OH、−C(=O)N(R、−C(=O)NHR
、−C(=O)NH、−NHS(O)、−NRS(O)、−NHC(
O)R、−NRC(O)R、−NHC(O)OR、−NRC(O)OR、−
NRC(O)NHR、−NRC(O)N(R、−NRC(O)NH、−
NHC(O)NHR、−NHC(O)N(R、−NHC(O)NH、=NH、
=NOH、=NOR、−NRS(O)NHR、−NRS(O)N(R
、−NRS(O)NH、−NHS(O)NHR、−NHS(O)N(R
、−NHS(O)NH、−OC(=O)R、−OP(O)(OH)またはR
で必要に応じて置換されている。
【0199】
についての別の特定の値は、(C〜C)アルキルまたは3〜7員の単環式飽和
ヘテロシクリルであり、ここで、(C〜C)アルキルまたは3〜7員の単環式飽和ヘ
テロシクリルは、1個または複数のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、−NH、CN、N
、−N(R、−NHR、−SH、−SR、−S(O)、−OR、(
〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)H、
−C(=O)OR、−C(=O)OH、−C(=O)N(R、−C(=O)NH
、−C(=O)NH、−NHS(O)、−NRS(O)、−NHC
(O)R、−NRC(O)R、−NHC(O)OR、−NRC(O)OR
−NRC(O)NHR、−NRC(O)N(R、−NRC(O)NH
−NHC(O)NHR、−NHC(O)N(R、−NHC(O)NH、=NH
、=NOH、=NOR、−NRS(O)NHR、−NRS(O)N(R
、−NRS(O)NH、−NHS(O)NHR、−NHS(O)N(R
、−NHS(O)NH、−OC(=O)R、−OP(O)(OH)またはR
で必要に応じて置換されている。
【0200】
についての別の特定の値は、(C〜C)アルキルまたは3〜7員の単環式飽和
ヘテロシクリルであり、ここで、3〜7員の単環式飽和ヘテロシクリルは、環内に2〜6
個の炭素原子ならびに環内に酸素、硫黄、および窒素から選択される1〜3個のヘテロ原
子を含み、(C〜C)アルキルまたは3〜7員の単環式飽和ヘテロシクリルは、1個
または複数のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、−NH、CN、N、−N(R
−NHR、−SH、−SR、−S(O)、−OR、(C〜C)アルキル
、(C〜C)ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)H、−C(=O)OR
−C(=O)OH、−C(=O)N(R、−C(=O)NHR、−C(=O)N
、−NHS(O)、−NRS(O)、−NHC(O)R、−NR
C(O)R、−NHC(O)OR、−NRC(O)OR、−NRC(O)NH
、−NRC(O)N(R、−NRC(O)NH、−NHC(O)NHR
、−NHC(O)N(R、−NHC(O)NH、=NH、=NOH、=NOR
、−NRS(O)NHR、−NRS(O)N(R、−NRS(O)
NH、−NHS(O)NHR、−NHS(O)N(R、−NHS(O)
NH、−OC(=O)R、−OP(O)(OH)またはRで必要に応じて置換
されている。
【0201】
についての別の特定の値は、(C〜C)アルキルまたは3〜7員の単環式飽和
ヘテロシクリルであり、ここで、3〜7員の単環式飽和ヘテロシクリルは、1個または複
数のヒドロキシ、NH、またはCNで必要に応じて置換されている。
【0202】
についての別の特定の値は、(C〜C)アルキルまたは3〜7員の単環式飽和
ヘテロシクリルであり、ここで、3〜7員の単環式飽和ヘテロシクリルは、環内に2〜6
個の炭素原子ならびに環内に酸素、硫黄、および窒素から選択される1〜3個のヘテロ原
子を含み、3〜7員の単環式飽和ヘテロシクリルは、1個または複数のヒドロキシ、NH
、またはCNで必要に応じて置換されている。
【0203】
についての別の特定の値は、(C〜C)アルキルまたは3〜7員の単環式飽和
ヘテロシクリルであり、ここで、3〜7員の単環式飽和ヘテロシクリルは、1個または複
数のヒドロキシ、NH、またはCNで必要に応じて置換されている。
【0204】
についての別の特定の値は、(C〜C)アルキルまたは3〜7員の単環式飽和
ヘテロシクリルであり、ここで、3〜7員の単環式飽和ヘテロシクリルは、環内に2〜6
個の炭素原子ならびに環内に酸素、硫黄、および窒素から選択される1〜3個のヘテロ原
子を含み、3〜7員の単環式飽和ヘテロシクリルは、1個または複数のヒドロキシ、NH
、またはCNで必要に応じて置換されている。
【0205】
についての別の特定の値は、(C〜C)アルキルまたは4〜5員の単環式飽和
ヘテロシクリルであり、ここで、4〜5員の単環式飽和ヘテロシクリルは、環内に3〜4
個の炭素原子および環内に1個の窒素原子を含み、4〜5員の単環式飽和ヘテロシクリル
は、1個または複数のヒドロキシ、NH、またはCNで必要に応じて置換されている。
【0206】
についての別の特定の値は、(C〜C)アルキル、アゼチジニル、またはピロ
リジニルであり、ここで、アゼチジニルまたはピロリジニルは、1個または複数のオキソ
、ハロゲン、ヒドロキシ、−NH、CN、N、−N(R、−NHR、−SH
、−SR、−S(O)、−OR、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハ
ロアルキル、−C(O)R、−C(O)H、−C(=O)OR、−C(=O)OH、
−C(=O)N(R、−C(=O)NHR、−C(=O)NH、−NHS(O
、−NRS(O)、−NHC(O)R、−NRC(O)R、−N
HC(O)OR、−NRC(O)OR、−NRC(O)NHR、−NRC(
O)N(R、−NRC(O)NH、−NHC(O)NHR、−NHC(O)
N(R、−NHC(O)NH、=NH、=NOH、=NOR、−NRS(O
NHR、−NRS(O)N(R、−NRS(O)NH、−NHS
(O)NHR、−NHS(O)N(R、−NHS(O)NH、−OC(
=O)R、−OP(O)(OH)またはRで必要に応じて置換されている。
【0207】
についての別の特定の値は、メチル、アゼチジニル、またはピロリジニルであり、
ここで、アゼチジニルまたはピロリジニルは、1個または複数のヒドロキシ、NH、ま
たはCNで必要に応じて置換されている。
【0208】
式Iの化合物の特定の群は、各Rが(C〜C)アルキルである化合物である。
【0209】
式Iの化合物の特定の群は、各Rが(C〜C)アルキルである化合物である。
【0210】
式Iの化合物の特定の群は、各Rが(C〜C)アルキルである化合物である。
【0211】
式Iの化合物の特定の群は、各Rがメチルである化合物である。
【0212】
式Iの化合物の特定の群は、Xが−C(R13)(R14)−であるか、またはXが存
在しない化合物である。
【0213】
13についての特定の値はHである。
【0214】
14についての特定の値は−NR11S(O)である。
【0215】
14についての特定の値は−NHS(O)(C〜C)アルキルである。
【0216】
14についての特定の値は−NHS(O)CHである。
【0217】
式Iの化合物の特定の群は、R13がHであり、R14が−NR11S(O)
ある化合物である。
【0218】
式Iの化合物の特定の群は、R13がHであり、R14が−NHS(O)(C〜C
)アルキルである化合物である。
【0219】
式Iの化合物の特定の群は、R13がHであり、R14が−NHS(O)CHであ
る化合物である。
【0220】
式Iの化合物の特定の群は、Xが−C(H)(NHS(O)CH)−であるか、ま
たはXが存在しない化合物である。
【0221】
式Iの化合物の特定の群は、Xが存在しない化合物である。
【0222】
Arについての特定の値は、フェニルまたはピリジルであり、ここで、フェニルまたは
ピリジルは、1〜5個のRで必要に応じて置換されている。
【0223】
Arについての別の特定の値は、フェニルまたは5〜6員の単環式ヘテロアリールであ
り、ここで、フェニルまたは5〜6員の単環式ヘテロアリールは、1〜5個のRで必要
に応じて置換されている。
【0224】
Arについての別の特定の値は、フェニル、ピリジニル、またはチエニルであり、ここ
で、フェニル、ピリジニル、またはチエニルは、1〜5個のRで必要に応じて置換され
ている。
【0225】
についての別の特定の値は、−NR11S(O)、ハロゲン、(C〜C
)アルキル、またはNR11C(O)R11である。
【0226】
についての別の特定の値は、−NR11S(O)、ハロゲン、または(C
〜C)アルキルである。
【0227】
についての別の特定の値は、−NHS(O)(C〜C)アルキル、ハロゲン
、または(C〜C)アルキルである。
【0228】
についての別の特定の値は、−NHS(O)CH、クロロ、ブロモ、またはメ
チルである。
【0229】
式Iの化合物の特定の群は、
a)YがNであり、YがCであり、YがNであり、YがNであり、YがCR
であるか;または
b)YがCHであり、YがCであり、YがNであり、YがNであり、YがC
であるか;または
c)YがNであり、YがNであり、YがCR8’であり、YがCであり、Y
がNであるか;または
d)YがNであり、YがNであり、YがCR8’であり、YがCであり、Y
がCRであるか;または
e)YがNであり、YがNであり、YがNであり、YがCであり、YがNで
あるか;または
f)YがCHであり、YがNであり、YがNであり、YがCであり、YがN
であるか;または
g)YがNであり、YがCであり、YがNであり、YがCであり、YがNR
であるか;または
h)YがCHであり、YがNであり、YがCR8’であり、YがCであり、Y
がNであるか;または
i)YがNHであり、YがCであり、YがNであり、YがCであり、YがC
であり、
破線結合----は、芳香環系をもたらすように、単結合および二重結合から選択され;
Aが−(CR4’−であり;
nが3であり;
各pが2であり;
Arが、C〜C20ヘテロシクリル基またはC〜C20アリール基であり、ここで
、上記C〜C20ヘテロシクリル基または上記C〜C20アリール基は、1〜5個の
で必要に応じて置換されており;
Xが−C(R13)(R14)−であるか、またはXは存在せず;
が、H、−NR1112、(C〜C)アルキル、またはC〜C20ヘテロ
シクリルであり;
がHであり;
2’がHであり;
がHであり;
3’がHであり;
各RがHであり;
各R4’がHであり;
各Rが、独立に、−NR11S(O)、ハロゲン、または(C〜C)アル
キルであり;
が、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
が、(C〜C)アルキルまたはC〜C20ヘテロシクリルであり;
8’がHであり;
各Rが、独立に、(C〜C)アルキルであり;
各R11または各R12が、独立にHであるか;あるいはR11およびR12が窒素に
結合している場合、それらは必要に応じて、両方とも結合している窒素と一緒になって、
3〜7員の複素環を形成していてもよく、ここで、上記複素環のいずれか1個の炭素原子
は、−O−、−S−、−S(O)−、−NH−、−NR−、または−C(O)−で必
要に応じて置き換えられていてもよく;
13がHであり;
14がNR11S(O)であり;
ここで、各Rまたは各Rの各C〜C20ヘテロシクリルは、独立に、1個または
複数のヒドロキシ、−NH、またはCNで必要に応じて置換されている、化合物である
【0230】
一実施形態では、式Iの化合物は、YがNであり、RがOHである化合物を含まな
い。
【0231】
式Iの化合物ならびにその塩およびエステルの特定の群は、
a)Yが、N、NH、またはCHであり、YがCであり、Yが、NまたはCR
であり、Yが、NまたはCであり、Yが、N、NR2’またはCRであり、ここ
で、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個が、独立に、N、NH
、またはNR2’であるか;あるいは
b)Yは、N、NH、またはCHであり、Yは、NまたはCであり、Yは、Nま
たはCR8’であり、Yは、NまたはCであり、Yは、NまたはNR2’であり、こ
こで、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、N
H、またはNR2’であるか;あるいは
c)Yは、N、NH、またはCHであり、Yは、NまたはCであり、YはCR
であり、Yは、NまたはCであり、Yは、N、NR2’、またはCRであり、こ
こで、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、N
H、またはNR2’であり、
破線結合----は、芳香環系をもたらすように、単結合および二重結合から選択され;
Aは−(CR4’−であり、ここで、上記−(CR4’−のうちのい
ずれか1個のCR4’は、−O−、−S−、−S(O)−、NH、またはNR
必要に応じて置き換えられていてもよく;
nは、3、4、5、または6であり;
各pは、1または2であり;
Arは、C〜C20ヘテロシクリル基またはC〜C20アリール基であり、ここで
、上記C〜C20ヘテロシクリル基または上記C〜C20アリール基は、1〜5個の
で必要に応じて置換されており;
Xは、−C(R13)(R14)−、−N(CH14)−、もしくは−NH−であ
るか、またはXは存在せず;
が、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11
C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR
、−S(O)、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)O
11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−−S(O)(OR
)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
NR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C
)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20
テロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
が、H、CN、NO、ハロゲン、または(C〜C)アルキルであり;
2’が、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
が、H、OR11、NR1112、NR11C(O)R11、NR11C(O)
OR11、NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、SR11、S(O)
、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(
=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SO
1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112
NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C
〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C
〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C
〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル
(C〜C)アルキルであり;
3’が、H、OR11、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C
〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C
〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C
〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルで
あり;
が、H、OR11、NR1112、NR11C(O)R11、NR11C(O)
OR11、NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、SR11、S(O)
、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(
=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SO
1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112
NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C
〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C
〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C
〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル
(C〜C)アルキルであり;
4’が、H、OR11、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C
〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C
〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C
〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルで
あり;
が、H、OR11、NR1112、NR11C(O)R11、NR11C(O)
OR11、NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、SR11、S(O)
、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(
=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SO
1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112
NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C
〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C
〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C
〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル
(C〜C)アルキルであり;
5’が、H、OR11、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C
〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C
〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C
〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルで
あり;
各Rが、独立に、H、オキソ、OR11、NR1112、NR11C(O)R11
、NR11C(O)OR11、NR11C(O)NR1112、N、CN、NO
SR11、S(O)、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O
)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR
11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
NR1112、NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C
)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20
テロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
が、H、OR11、NR1112、NR11C(O)R11、NR11C(O)
OR11、NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、SR11、S(O)
、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(
=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SO
1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112
NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C
〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C
〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C
〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル
(C〜C)アルキルであり;
が、H、OR11、NR1112、NR11C(O)R11、NR11C(O)
OR11、NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、SR11、S(O)
、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(
=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SO
1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112
NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C
〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C
〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C
〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル
(C〜C)アルキルであり;
8’が、H、OR11、NR1112、NR11C(O)R11、NR11C(O
)OR11、NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、SR11、S(O
、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C
(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SO
NR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112
、NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C
〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、
〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C
〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキ
ル(C〜C)アルキルであり;
各Rは、独立に、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、(C
)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C
〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、また
は(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり、ここで、Rの任意の
(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、(C〜C)アルケニル、ま
たは(C〜C)アルキニルは、1個または複数のOH、NH、COH、C〜C
20ヘテロシクリルで必要に応じて置換されており、Rの任意のアリール(C〜C
)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、(C〜C)シク
ロアルキル、または(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルは、1個また
は複数(例えば、1、2、3、4、または5個)のOH、NH、COH、C〜C
ヘテロシクリル、または(C〜C)アルキルで必要に応じて置換されており;
各R11または各R12は、独立に、H、(C〜C)アルキル、(C〜C)ア
ルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20
アリール、C〜C20ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキル、−C(=O)R、または−S(O)
であるか;あるいはR11およびR12が、それらが両方とも結合している窒素と一緒に
なって、3〜7員の複素環を形成し、ここで、上記複素環の任意の1個の炭素原子は、−
O−、−S−、−S(O)−、−NH−、−NR−、または−C(O)−で必要に応
じて置き換えられていてもよく;
13は、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
14は、H、(C〜C)アルキル、NR1112、NR11C(O)R11
NR11C(O)OR11、NR11C(O)NR1112、NR11S(O)
、−NR11S(O)(OR11)、またはNR11SONR1112であり;
ここで、各R、各R、各R2’、各R、各R3’、各R、各R4’、各R
各R5’、各R、各R、各R、各R8’、各R11、または各R12の各(C
)アルキル、各(C〜C)アルケニル、各(C〜C)アルキニル、各アリー
ル(C〜C)アルキル、各C〜C20アリール、各C〜C20ヘテロシクリル、
各(C〜C)シクロアルキル、または各(C〜C)シクロアルキル(C〜C
)アルキルは、独立に、1個または複数(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、また
はそれより多数)のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、NH、CN、N、N(R
、NHR、SH、SR、S(O)、OR、(C〜C)アルキル、(C
〜C)ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)H、−C(=O)OR、−C(=
O)OH、−C(=O)N(R、−C(=O)NHR、−C(=O)NH、N
HS(O)、NRS(O)、NHC(O)R、NRC(O)R、N
HC(O)OR、NRC(O)OR、NRC(O)NHR、NRC(O)N
(R、NRC(O)NH、NHC(O)NHR、NHC(O)N(R
、NHC(O)NH、=NH、=NOH、=NOR、NRS(O)NHR、N
S(O)N(R、NRS(O)NH、NHS(O)NHR、NH
S(O)N(R、NHS(O)NH、−OC(=O)R、−OP(O)(
OH)またはRで必要に応じて置換されている、化合物である。
【0232】
一実施形態では、式Iの化合物は、
a)Yは、N、NH、またはCHであり、YはCであり、Yは、NまたはCR
であり、Yは、NまたはCであり、Yは、N、NR2’、またはCRであり、こ
こで、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、N
H、またはNR2’であるか;あるいは
b)Yは、N、NH、またはCHであり、Yは、NまたはCであり、Yは、Nま
たはCR8’であり、Yは、NまたはCであり、Yは、NまたはNR2’であり、こ
こで、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、N
H、またはNR2’であるか;あるいは
c)Yは、N、NH、またはCHであり、Yは、NまたはCであり、YはCR
であり、Yは、NまたはCであり、Yは、N、NR2’、またはCRであり、こ
こで、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも2個は、独立に、N、N
H、またはNR2’であり、
破線結合----は、芳香環系をもたらすように、単結合および二重結合から選択され;
Aは−(CR4’−であり、ここで、上記−(CR4’−のうちのい
ずれか1個のCR4’は、−O−、−S−、−S(O)−、NH、またはNR
必要に応じて置き換えられていてもよく;
nは、3、4、5、または6であり;
各pは、1または2であり;
Arは、C〜C20ヘテロシクリル基またはC〜C20アリール基であり、ここで
、上記C〜C20ヘテロシクリル基または上記C〜C20アリール基は、1〜5個の
で必要に応じて置換されており;
Xが、−C(R13)(R14)−、−N(CH14)−、または−NH−である
か、あるいはXが存在せず(例えば、Arが、式Iのカルボニルに直接結合している);
が、H、−OR11、−NR1112、−NR11C(O)R11、−NR11
C(O)OR11、−NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、−SR
、−S(O)、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)O
11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−−S(O)(OR
)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
NR1112、−NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C
)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20
テロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり;
が、H、CN、NO、ハロゲン、または(C〜C)アルキルであり;
2’が、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
が、H、OR11、NR1112、NR11C(O)R11、NR11C(O)
OR11、NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、SR11、S(O)
、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(
=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SO
1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112
NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C
〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C
〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C
〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル
(C〜C)アルキルであり;
3’が、H、OR11、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C
〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリール、C
〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、(C
〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルで
あり;
各Rが、独立に、H、OR11、NR1112、NR11C(O)R11、NR
C(O)OR11、NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、SR11
、S(O)、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR
、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、
−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR
12、NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキ
ル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)ア
ルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシク
リル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シク
ロアルキル(C〜C)アルキルであり;
各R4’が、独立に、H、OR11、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケ
ニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリ
ール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキ
ル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C
アルキルであるか;あるいは
隣接する炭素原子上の2個のRが、一緒になる場合、それらが結合している2個の炭
素の間に二重結合を形成していてよいか、または(C〜C)シクロアルキル環を形成
していてよく、ここで、上記(C〜C)シクロアルキル環の1個の炭素原子は、−O
−、−S−、−S(O)−、−NH−、または−NR−によって必要に応じて置き換
えられていてもよいか;あるいは
隣接していない炭素原子上の2個のRが、一緒になる場合、(C〜C)シクロア
ルキル環を形成していてよく、ここで、上記(C〜C)シクロアルキル環の1個の炭
素原子は、−O−、−S−、−S(O)−、−NH−、または−NR−によって必要
に応じて置き換えられていてもよいか;あるいは
隣接する炭素原子上の2個のRおよび2個のR4’が、一緒になる場合、必要に応じ
て置換されているCアリール環を形成していてよいか;あるいは
同じ炭素原子上の1個のRおよび1個のR4’が、一緒になる場合、(C〜C
シクロアルキル環を形成していてよく、ここで、上記(C〜C)シクロアルキル環の
1個の炭素原子は、−O−、−S−、−S(O)−、−NH−、または−NR−によ
って必要に応じて置き換えられていてもよく;
各Rが、独立に、H、OR11、NR1112、NR11C(O)R11、NR
C(O)OR11、NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、SR11
、S(O)、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR
、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、
−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR
12、NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキ
ル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)ア
ルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシク
リル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シク
ロアルキル(C〜C)アルキルであり;
各R5’が、独立に、H、OR11、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケ
ニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリ
ール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキ
ル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル(C〜C
アルキルであり;
各Rが、独立に、H、オキソ、OR11、NR1112、NR11C(O)R11
、NR11C(O)OR11、NR11C(O)NR1112、N、CN、NO
SR11、S(O)、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O
)OR11、−C(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR
11)、−SONR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SO
NR1112、NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C
)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C
)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20
テロシクリル(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルであるか;あるいは
隣接する炭素原子上の2個のRが、一緒になる場合、(C〜C)シクロアルキル
環を形成していてよく、ここで、上記(C〜C)シクロアルキル環の1個の炭素原子
は、−O−、−S−、−S(O)−、−NH−、または−NR−によって必要に応じ
て置き換えられていてもよいか;あるいは
上記Arの必須のカルボニル基に隣接する任意のRが、Rと一緒になる場合、結合
または−(CR5’−基を形成していてよく、ここで、mは1または2であるか
;あるいは
上記Arの必須のカルボニル基に隣接する任意のRが、RまたはR2’と一緒にな
る場合、結合を形成していてよく;
が、H、OR11、NR1112、NR11C(O)R11、NR11C(O)
OR11、NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、SR11、S(O)
、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(
=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SO
1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112
NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C
〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C
〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C
〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル
(C〜C)アルキルであり;
が、H、OR11、NR1112、NR11C(O)R11、NR11C(O)
OR11、NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、SR11、S(O)
、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C(
=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SO
1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112
NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C
〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C
〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C
〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキル
(C〜C)アルキルであり;
8’が、H、OR11、NR1112、NR11C(O)R11、NR11C(O
)OR11、NR11C(O)NR1112、N、CN、NO、SR11、S(O
、NR11S(O)、−C(=O)R11、−C(=O)OR11、−C
(=O)NR1112、−C(=O)SR11、−S(O)(OR11)、−SO
NR1112、−NR11S(O)(OR11)、−NR11SONR1112
、NR11C(=NR11)NR1112、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C
〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、
〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C
〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたは(C〜C)シクロアルキ
ル(C〜C)アルキルであり;
各Rは、独立に、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、(C
)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C
〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20ヘテロシクリル(C
)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、または(C〜C)シクロアルキル
(C〜C)アルキルであり、ここで、Rの任意の(C〜C)アルキル、(C
〜C)ハロアルキル、(C〜C)アルケニル、または(C〜C)アルキニルは
、1個または複数のOH、NH、COH、C〜C20ヘテロシクリルで必要に応じ
て置換されており、Rの任意のアリール(C〜C)アルキル、C〜C20アリー
ル、C〜C20ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、または(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキルは、1個または複数(例えば、1、2、3、4
、または5個)のOH、NH、COH、C〜C20ヘテロシクリル、または(C
〜C)アルキルで必要に応じて置換されており;
各R11または各R12は、独立に、H、(C〜C)アルキル、(C〜C)ア
ルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C〜C20
アリール、C〜C20ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C
)シクロアルキル(C〜C)アルキル、−C(=O)R、または−S(O)
であるか;あるいはR11およびR12が窒素に結合している場合、それらは必要に応じ
て、それらが両方とも結合している窒素と一緒になって、3〜7員の複素環を形成してい
てもよく、ここで、上記複素環の任意の1個の炭素原子は、−O−、−S−、−S(O)
−、−NH−、−NR−、または−C(O)−で必要に応じて置き換えられていても
よく;
13は、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
14は、H、(C〜C)アルキル、NR1112、NR11C(O)R11
NR11C(O)OR11、NR11C(O)NR1112、NR11S(O)
、−NR11S(O)(OR11)、またはNR11SONR1112であり;
ここで、各R、各R、各R2’、各R、各R3’、各R、各R4’、各R
各R5’、各R、各R、各R、各R8’、各R11、または各R12の各(C
)アルキル、各(C〜C)アルケニル、各(C〜C)アルキニル、各アリー
ル(C〜C)アルキル、各C〜C20アリール、各C〜C20ヘテロシクリル、
各C〜C20ヘテロシクリル(C〜C)アルキル、各(C〜C)シクロアルキ
ル、または各(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルは、独立に、1個ま
たは複数(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、またはそれより多数)のオキソ、ハ
ロゲン、ヒドロキシ、NH、CN、N、N(R、NHR、SH、SR、S
(O)、OR、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、−C(
O)R、−C(O)H、−C(=O)OR、−C(=O)OH、−C(=O)N(R
、−C(=O)NHR、−C(=O)NH、NHS(O)、NRS(
O)、NHC(O)R、NRC(O)R、NHC(O)OR、NRC(
O)OR、NRC(O)NHR、NRC(O)N(R、NRC(O)N
、NHC(O)NHR、NHC(O)N(R、NHC(O)NH、=NH
、=NOH、=NOR、NRS(O)NHR、NRS(O)N(R
NRS(O)NH、NHS(O)NHR、NHS(O)N(R、NH
S(O)NH、−OC(=O)R、−OP(O)(OH)またはRで必要に応
じて置換されている、式Iの化合物またはその塩もしくはエステルから選択される。
【0233】
一実施形態では、式Iの化合物は、
【0234】
【化29-1】
[この文献は図面を表示できません]
【0235】
【化29-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0236】
【化29-3】
[この文献は図面を表示できません]
【0237】
ならびにその塩およびエステルから選択される。
【0238】
一実施形態では、本発明の化合物は、
【0239】
【化30-1】
[この文献は図面を表示できません]
【0240】
【化30-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0241】
【化30-3】
[この文献は図面を表示できません]
【0242】
【化30-4】
[この文献は図面を表示できません]
【0243】
【化30-5】
[この文献は図面を表示できません]
【0244】
【化30-6】
[この文献は図面を表示できません]
【0245】
【化30-7】
[この文献は図面を表示できません]
【0246】
【化30-8】
[この文献は図面を表示できません]
【0247】
【化30-9】
[この文献は図面を表示できません]
【0248】
【化30-10】
[この文献は図面を表示できません]
【0249】
【化30-11】
[この文献は図面を表示できません]
【0250】
【化30-12】
[この文献は図面を表示できません]
【0251】
【化30-13】
[この文献は図面を表示できません]
【0252】
ならびにその塩およびエステルから選択される。
【0253】
本発明の化合物のエステル
本発明の化合物には、本発明の化合物の「エステル」も含まれる。したがって、本発明
の化合物のエステルの一例には、本発明の化合物のヒドロキシル基がエステルであるエス
テルが含まれる。これらの本発明のエステルは典型的には、不安定であり、したがって、
このエステルは、インビボで(例えば、投与後に)対応するヒドロキシル基に変換され得
る。エステルには、炭素およびリンをベースとするエステルが含まれる。
【0254】
典型的なエステルには:(RO)P(=O)O−、(HO)P(=O)O−、(
〜C)アルキル(C=O)O−、C〜C20アリール(C=O)O−、C〜C
20ヘテロシクリル(heterocycyl)(C=O)O−、または(C〜C
シクロアルキル(cyclolalkyl)(C=O)O−が含まれ、ここで、各(C
〜C)アルキル(C=O)O−、C〜C20アリール(C=O)O−、C−C20
ヘテロシクリル(C=O)O−、または(C〜C)シクロアルキル(C=O)O−は
、独立に、1個または複数のオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、NH、CN、N、N(
、NHR、SH、SR、S(O)、OR、(C〜C)アルキル
、(C〜C)ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)H、−C(=O)OR
−C(=O)OH、−C(=O)N(R、−C(=O)NHR、−C(=O)N
、NHS(O)、NRS(O)、NHC(O)R、NRC(O)
、NHC(O)OR、NRC(O)OR、NRC(O)NHR、NR
(O)N(R、NRC(O)NH、NHC(O)NHR、NHC(O)N(
、NHC(O)NH、=NH、=NOH、=NOR、NRS(O)NH
、NRS(O)N(R、NRS(O)NH、NHS(O)NHR
、NHS(O)N(R、NHS(O)NH、−OC(=O)R、−OP
(O)(OH)またはRで必要に応じて置換されており;
各Rは、独立に、(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、(C
)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール(C〜C)アルキル、C
〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、また
は(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルであり、ここで、Rのいずれ
の(C〜C)アルキル、(C〜C)ハロアルキル、(C〜C)アルケニル、
または(C〜C)アルキニルも、1個または複数のOH、NH、COH、C
20ヘテロシクリルで必要に応じて置換されており、Rのいずれのアリール(C
)アルキル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリル、(C〜C
シクロアルキル、または(C〜C)シクロアルキル(C〜C)アルキルも、1個
または複数のOH、NH、COH、C〜C20ヘテロシクリル、または(C〜C
)アルキルで必要に応じて置換されている。
【0255】
本発明の化合物への、エステル(RO)P(=O)O−、(HO)P(=O)O
−、(C〜C)アルキル(C=O)O−、C〜C20アリール(C=O)O−、C
〜C20ヘテロシクリル(C=O)O−、および(C〜C)シクロアルキル(C=
O)O−の連結点は、エステルの酸素を介するものであることが理解されるべきである。
【0256】
本発明の化合物の調製
式Iの化合物および化合物1〜103を、本明細書中、以下で提示する実施例1〜23
7に記載の手順によって調製した。記載の化合物に関連する化合物は、これらの手順を変
更するか、または他の合成手順を使用することによって調製することができ、そのような
合成変形形態は十分に、実務者の理解の範囲内であることが理解されるべきである。
【0257】
一般的スキーム1〜9は、本発明の追加の実施形態として提供されるものであり、本発
明の化合物を調製するために使用することができる方法を説明している。
【0258】
一般的スキーム1
【0259】
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
【0260】
一般的スキーム1は、本発明の化合物A7を調製することができる方法を説明している
。出発材料は、6員環、7員環、もしくはそれを超える大きさの環であり得、また、環の
周囲に置換基を必要に応じて含有し得る、保護(PG)シクロアミノアルキル環である。
このシクロアミノアルキル環は、窒素基に隣接する炭素原子において、メチルエステル基
で置換されている。一実施形態では、この位置での立体化学は(S)立体化学である。シ
クロアミノアルキル窒素に対する保護基は、Green and Wutts、Prot
ecting Groups in Organic Synthesis 3rd E
ditionに記載されている方法を使用して合成の間に除去することができる。前出の
スキームでは、N保護シクロアミノアルキルA1のカルボン酸メチルエステル基を初めに
、テッベ試薬の溶液を利用してエノールエーテルに変換して、A2を得る。典型的には、
低温(−78℃)にて、適切な溶媒(例えば、乾燥THF)中で、エステルをテッベ試薬
と反応させる。次いで、生成物A2を、エノールエーテルの臭素化を介してアルファ−ブ
ロモケトンA3に転換する。この転換を、混合溶媒(例えば、THFおよび水)中でNB
Sなどの臭素化試薬を使用して実施する。次いで、塩基、例えば、炭酸水素ナトリウムが
存在する状態で、高温下で、A3を2−アミノピリジン、例えばA4と縮合させることを
介して、イミダゾピリジンA5の形成を達成する。Green and Wutts、P
rotecting Groups in Organic Synthesis 3r
d Editionに記載されている手順を使用して、シクロアルキルアミンに対する保
護基、例えば、BOCまたはCBZの除去を行い、A6を得る。例えばBOC基は、有機
溶媒(例えば、ジクロロメタン)中でTFAを使用して、またはリン酸で処理して除去す
る。A6のシクロアミノアルキル環中の保護されていないNHを、標準的なアシル化手順
を使用してアシル化して、構造A7の化合物を得る。例えば、有機溶媒、例えば、ジクロ
ロメタン中で、有機塩基、例えばトリエチルアミンが存在する状態で、塩化チオニルまた
は塩化オキサリルを使用して対応する酸から生成した酸塩化物をA6と反応させる。別法
では、A6と酸とのペプチドカップリングを、様々な標準的なカップリング剤を使用して
行うことができる。例えば、初めに有機溶媒、例えば、DMF中で、HATUおよび酸を
一緒に混合し、次いで、短時間、例えば、30分後に、アミンA6および有機塩基、例え
ば、トリエチルアミンを加えることによって、A6をアシル化して、A7を生成する。
【0261】
一般的スキーム2
【0262】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【0263】
(NRは、NR1112などのアミンまたはC〜C20ヘテロシクリルまたは
変数Rの任意のアミンを表す)。
【0264】
一般的スキーム2は、本発明の化合物B6を調製することができる方法を説明している
。出発材料A3(一般的スキーム1)は、6員環、7員環、もしくはそれを超える大きさ
の環であり得、また、環の周囲に置換基を必要に応じて含有し得る、保護(PG)シクロ
アミノアルキル環である。このシクロアミノアルキル環は、窒素基に隣接する炭素原子に
おいて、ハロケトンで置換されている。一実施形態では、この位置での立体化学は(S)
立体化学である。シクロアミノアルキル窒素に対する保護基は、Green and W
utts、Protecting Groups in Organic Synthe
sis 3rd Editionに記載されている方法を使用して合成の間に除去するこ
とができる。高温にて、有機溶媒、例えば、エタノール中で、A3と置換6−クロロピリ
ダジン−3−アミンB1とを縮合させることにより、イミダゾピリダジン骨格B2がもた
らされる。Green and Wutts、Protecting Groups i
n Organic Synthesis 3rd Editionに記載されている手
順を使用して、シクロアルキルアミンに対する保護基、例えば、BOCまたはCBZの除
去を行い、B3を得る。例えばBOC基は、有機溶媒(例えば、ジクロロメタン)中でT
FAを使用して、またはリン酸で処理して除去する。B3のシクロアミノアルキル環中の
保護されていないNHを、標準的なアシル化手順を使用してアシル化して、構造B4の化
合物を得る。例えば、有機溶媒、例えば、ジクロロメタン中で、有機塩基、例えばトリエ
チルアミンが存在する状態で、塩化チオニルまたは塩化オキサリルを使用して対応する酸
から生成した酸塩化物をB3と反応させる。別法では、B3と酸とのペプチドカップリン
グを、様々な標準的なカップリング剤を使用して行うことができる。例えば、初めに有機
溶媒、例えば、DMF中でHATUおよび酸を一緒に混合し、次いで、短時間、例えば、
30分後に、アミンB3および有機塩基、例えば、トリエチルアミンを加えることによっ
て、B3をアシル化して、B4を生成する。
【0265】
次いで、B4中のクロリドを求核性アミンで置き換えて、B5を形成する。典型的には
、塩基、例えば、トリエチルアミンおよび適切なアミンが存在する状態で、50℃超の高
温にて、B4を処理して、B5を形成する。必要な場合には次いで、化合物B5に対する
残っているいずれの保護基も、Green and Wutts、Protecting
Groups in Organic Synthesis 3rd Edition
に記載されているとおりの条件を使用して除去して、B6型の化合物を得る。
【0266】
ステップの代替シークエンスを利用して、B3をB5に変換することもできる。塩基、
例えば、トリエチルアミンが存在する状態で、50℃超の高温にて、イミダゾ−クロロピ
リダジンB3をアミンと反応させて、クロリドを置き換え、B7を形成する。次いで、B
7のシクロアミノアルキル環中の保護されていないNHを上記のとおりアシル化して、構
造B5の化合物を得る。
【0267】
一般的スキーム3
【0268】
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
【0269】
一般的スキーム3は、本発明の化合物C5を調製することができる方法を説明している
。出発材料は、6員環、7員環、またはそれを超える大きさの環であり得、また、環の周
囲に置換基を必要に応じて含有し得る、保護(PG)シクロアミノアルキル環A1である
。このシクロアミノアルキル環は、窒素基に隣接する炭素原子において、エステル基で置
換されている。一実施形態では、この位置での立体化学は(S)立体化学である。シクロ
アミノアルキル窒素に対する保護基は、Green and Wutts、Protec
ting Groups in Organic Synthesis 3rd Edi
tionに記載されている方法を使用して合成の間に除去することができる。N保護環式
アミノ複素環A1を初めに、アルファ−メチル置換ピリジンのアニオンと反応させて、C
1を形成する。例えば、初めに、THFなどの有機溶媒中のピリジン試薬を塩基(BuL
i、NaHMDS、LDA、またはKOi−Buなどの塩基が好ましいが、これらに限定
されない)で処理することによってアニオンを生成し、次いで、A1を加える。次いで、
ヒドロキシルアミンで処理することによって、中間体C1をC2に変換する。典型的な生
産は、酢酸ナトリウムが存在する状態で、エタノール溶液中のケトンをヒドロキシルアミ
ンで処理して、C2を得ることを含む。次のステップで、ヒドロキシルアミン−o−スル
ホン酸、O−(ジフェニル−ホスフィニル)ヒドロキシルアミン/ヨウ化水素、およびO
−(2,4−ジニトロフェニル)ヒドロキシルアミンなどの、この転換について文献に記
載されている様々な試薬を使用することによって、C2中のピリジン窒素をアミノ化する
。典型的には、C2を適切な有機溶媒(例えば、アセトニトリル)に溶かし、塩基、例え
ば、炭酸セシウムが存在する状態で、アミノ化試薬で処理する。対応するアミノ化ピリジ
ンを多くの場合に、その場で反応させて、所望の環化生成物C3を形成することができる
か、または別法では、酸または塩基を加えて、C3へのこの変換を容易にすることができ
る。次いで、A6を経由するA5からA7への変換についてスキーム1において説明した
とおりに、生成物C3をC4に、次いで、C5に変換する。
【0270】
一般的スキーム4
【0271】
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
【0272】
一般的スキーム4は、本発明の化合物D6を調製することができる方法を説明している
。出発材料は、6員環、7員環、もしくはそれを超える大きさの環であり得、また、環の
周囲に置換基を必要に応じて含有し得る、保護(PG)シクロアミノアルキル環である。
このシクロアミノアルキル環は、窒素基に隣接する炭素原子において、メチルエステル基
で置換されている。一実施形態では、この位置での立体化学は(S)立体化学である。シ
クロアミノアルキル窒素に対する保護基は、Green and Wutts、Prot
ecting Groups in Organic Synthesis 3rd E
ditionに記載されている方法を使用して合成の間に除去することができる。文献で
公知の多くの方法のうちの1つによって、典型的には、A1の対応するアルデヒド類似体
を経由して、N保護環式アミノ複素環A1のエステル基を初めにアルキンD2に変換する
。例えば、DIBALを適切な有機溶媒(例えば、ジクロロメタンおよびTHFなど)中
で使用し、エステル基を還元することによって、アルデヒドを形成する。アルデヒドから
アルキンへの変換は、文献Corey−Fuchs, Ohira Bestmann
reagentなどに記載されているいくつかの有効な方法によって達成することができ
る。例えば、有機溶媒(例えば、ジクロロメタン)中でアルデヒドとトリフェニルホスフ
ィンおよび四臭化炭素とをカップリングさせて、中間体ジブロモアルケンを形成し、次い
で、これを、THF中−78℃にて強塩基、例えば、nBuLiで処理して、アルキンを
生成する。別法では、ジアルキル(ジアゾメチル)ホスホネート(Ohira Best
mann)または(ジアゾメチル)−トリメチルシランとアルデヒドおよびアリールケト
ンとの塩基促進反応は直接、対応する同族アルキンをもたらす。例えば、アルコール溶媒
中で、炭酸カリウムが存在する状態でアルデヒドをOhira−Bestmannホスホ
ネート試薬で処理することによって、アルキンを生成する。次いで、典型的には、薗頭型
の条件下およびそれらの多くの変形形態下(ただし、これらに限定されない)で、アルキ
ンをブロモピリジンと反応させる。例えば、トリエチルアミン中、CuIおよびパラジウ
ム(II)触媒、例えば、PdCl(PPhが存在する状態で、アルキンD2を
ハロゲン化ピリジンで処理して、D3を得る。生じたピリジルアルキンは多くの場合に、
反応条件下で環化して、生成物D4になるか、または別法では、これをフッ化物塩基、例
えば、TBAFまたは触媒量の遷移金属と反応させて、環化させることができる。次いで
、A6を経由するA5からA7への変換についてスキーム1において説明したとおりに、
生成物D4をD5に、次いで、D6に変換する。
【0273】
一般的スキーム5
【0274】
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
【0275】
(NRは、NR1112などのアミンまたはC〜C20ヘテロシクリルまたは
変数RもしくはRの任意のアミンを表す)。
【0276】
一般的スキーム5は、本発明の化合物E9を調製することができる方法を説明している
。出発材料は、6員環、7員環、もしくはそれを超える大きさの環であり得、また、環の
周囲に置換基を必要に応じて含有し得る、保護(PG)シクロアミノアルキル環である。
このシクロアミノアルキル環は、窒素基に隣接する炭素原子において、酸基で置換されて
いる。一実施形態では、この位置での立体化学は(S)立体化学である。シクロアミノア
ルキル窒素に対する保護基は、Green and Wutts、Protecting
Groups in Organic Synthesis 3rd Edition
に記載されている方法を使用して合成の間に除去することができる。カルボン酸E1を初
めに、適切な脱離基、例えば、イミダゾールで活性化させる。典型的には、不活性有機溶
媒中で、このカルボン酸をカルボニルジイミダゾールで処理することによって、イミダゾ
ール生成物E2が生成される。この酸をアシルイミダゾールE2として活性化させたら、
ニトロメタンアニオンの付加を行う。DMSOなどの溶媒中で、アニオンをニトロメタン
および強塩基(例えば、カリウムtert−ブトキシド)から生成し、次いで、これにE
2を加えて、E3を形成する。次いで、ニトロ基の還元についての文献に記載されている
様々な方法のうちの1つを使用して、ニトロケトンを還元して、E4を得る。例えば、酢
酸およびエタノール中のニトロ化合物の溶液を、炭素上のパラジウムが存在する状態で水
素ガスで還元して、アミノケトン中間体E4を生成する。次いで、アミノケトンを1H−
ピラゾール−1−カルボキシイミドアミドと反応させて、アミノイミダゾール中間体E5
を生成する。この変換を、エタノール/酢酸などの有機溶媒中で塩基、例えば、炭酸ナト
リウムが存在する状態で実施する。中間体E5を使用し、塩基が存在する状態での非置換
マロネートおよび置換マロネートとの縮合反応によって二環式複素環E6を形成する。例
えば、マロン酸ジメチルをエタノール中の中間体E5に加え、ナトリウムエトキシドで処
理し、続いて加熱して、RxがHであるE6を得る。次いで、E6をニートのPOC1
で高温で処理して、ジクロリドE7を得る。POCl条件下で、酸に不安定な保護基、
例えば、BOCを典型的には除去するが、これが一部である場合には、酸、例えば、ジオ
キサン中4NのHClでのさらなる処理を使用して、残りのBOC保護された材料を除去
することができる。他の保護基を利用する場合には、Green and Wutts、
Protecting groups in Organic Synthesis 3
rd Editionに記載されている手順を使用して、保護基を除去することができる
。次いで、芳香族塩化物の置き換えを、様々な求核試薬で行う。典型的な求核試薬は、例
えば、トリエチルアミンなどの塩基が存在しない状態で、または存在する状態で反応して
、E8を形成することができるアミンであろう。次いで、A6からA7の形成について一
般的スキーム1に説明したとおり、シクロアミノアルキル環中の保護されていないNHを
アシル化してE9にする。E9が続いて、保護基の除去を必要とする場合には、これを、
Green and Wutts、Protecting groups in Org
anic Synthesis 3rd Editionに記載されているとおりの条件
を使用して達成する。
【0277】
一般的スキーム6
【0278】
【化36】
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【0279】
スキーム1は、本発明の化合物F5を調製することができる方法を説明している。出発
材料は、上記のアルデヒドF1である。アルデヒドF1を初めに、ヒドラジンカルボキシ
イミドアミドと縮合させると、自己酸化の後に、アミノトリアゾールF2が生成する。一
実施形態では、F1についてアルデヒドを担持する炭素の立体化学は(S)立体化学であ
る。典型的にはこれを、有機溶媒、例えば、DMF中で行う。次いで、この重要な中間体
F2を使用し、種々の縮合反応によって種々の側鎖を有する二環式複素環F3を形成する
。例えば、1,3−ジカルボニル化合物と縮合させて、R、R=MeおよびR=H
である複素環F3を形成する。典型的には、有機溶媒、例えば、DMF中、塩基、例えば
、炭酸セシウムが存在する状態で、アミノトリアゾールF2をアセチルアセトンと共に加
熱する。次いで、A6を経由するA5からA7への変換についてスキーム1において説明
したとおりに、生成物F3をF4に、次いで、F5に変換する。
【0280】
一般的スキーム7
【0281】
【化37】
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【0282】
一般的スキーム7は、本発明の化合物G7を調製することができる方法を説明している
。出発材料は、上記のアルデヒドF1であり、これをアミノピリジニウム中間体で処理し
、次いで、環化させて、標的の複素環を形成する。例えば、エチルO−メシチルスルホニ
ルアセトヒドロキサネートをジオキサン中70%のHClOで処理して、スルホン酸ア
ンモニウム塩G2を形成し、次いで、これを、アミノピリジンG3と反応させて、アミノ
ピリジニウム塩G4を形成する。典型的には、G3をジクロロメタンなどの有機溶媒中で
試薬G2で処理して、G4を形成する。G4をアルデヒドF1と縮合させて、トリアゾロ
ピリジンG5を得る。このステップでは、典型的な手順は、有機溶媒、例えば、DMF中
、塩基、例えば、トリエチルアミンが存在する状態で、混合物を加熱することである。次
いで、A6を経由するA5からA7への変換についてスキーム1において説明したとおり
に、生成物G5をG6に、次いで、G7に変換する。
【0283】
一般的スキーム8
【0284】
【化38】
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【0285】
(NRは、NR1112などのアミンまたはC〜C20ヘテロシクリルまたは
変数Rの任意のアミンを表す)。
【0286】
一般的スキーム8は、本発明の化合物H4を調製することができる方法を説明している
。出発材料は、上記のブロモケトンA3である。化合物A3をピリダジンH2と反応させ
る。典型的には、有機溶媒、例えば、アセトニトリル中、高温にて、ブロモケトンA3を
処理して、最初の縮合を行い、次いで、DBUを加え、続いて、さらに加熱して環化させ
て、H1を得る。次いで、A6を経由するA5からA7への変換についてスキーム1にお
いて説明したとおりに、生成物H1をH3に、次いで、H4に変換する。
【0287】
一般的スキーム9
【0288】
【化39】
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【0289】
一般的スキーム9は、本発明の化合物I5を調製することができる方法を説明している
。出発材料は、上記の酸E1である。酸E1を初めに、アミドカップリング試薬が存在す
る状態で、ジアミノピリジンI2にカップリングさせ、その後に続いて、酸が存在する状
態で環化させて、複素環I3を形成する。典型的には、有機溶媒、例えば、DMF中、カ
ップリング試薬、例えば、HATUおよび塩基、例えば、トリエチルアミンが存在する状
態で、化合物E1をジアミノピリジンI2と反応させる。次いで、混合物を酸、例えば、
HOAcで処理し、高温170℃にて加熱して、I3を形成する。次いで、A6を経由す
るA5からA7への変換についてスキーム1において説明したとおりに、生成物I3をI
4に、次いで、I5に変換する。
【0290】
医薬製剤
本明細書に開示される化合物は、通常の実践を踏まえて選択される通常の担体および添
加剤と共に製剤される。錠剤は、添加剤、流動促進剤、充填剤、結合剤などを含有する。
水性製剤は無菌の形態で調製され、経口投与以外による送達を意図するとき、一般に等張
である。全ての製剤は、「Handbook of Pharmaceutical E
xcipients」(1986年)に記載されているものなどの添加剤を必要に応じて
含有する。添加剤には、アスコルビン酸および他の抗酸化剤、キレート剤(EDTAなど
)、炭水化物、例えば、デキストラン、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアル
キルメチルセルロース、ステアリン酸などが含まれる。製剤のpHは約3〜約11の範囲
であるが、通常約7〜10である。
【0291】
活性成分を単独で投与することが可能である一方、活性成分を医薬製剤として与えるこ
とが好ましい可能性がある。獣医学およびヒトへの使用の両方のための本発明の製剤は、
1種または複数種の許容される担体および必要に応じて他の治療成分、特に、本明細書に
おいて考察されているようなさらなる治療成分と一緒に、上記定義のような少なくとも1
種の活性成分を含む。担体(複数可)は、製剤の他の成分と適合性であり、そのレシピエ
ントに対して生理学的に無害であるという意味で「許容可能」でなくてはならない。
【0292】
製剤には、上記投与経路に適したものが含まれる。製剤は、単位剤形で好都合に与えら
れてもよく、製剤分野で周知の方法のいずれかによって調製されてもよい。技術および製
剤は一般に、Remington’s Pharmaceutical Science
s(Mack Publishing Co.、Easton、PA)に見出される。こ
のような方法は、活性成分と1種または複数種の補助成分を構成する担体とを合わせるス
テップを含む。一般に、製剤は、活性成分と液体担体もしくは微粉化した固体担体または
その両方とを均一および密接に合わせ、次いで必要に応じて、生成物を成形することによ
って調製される。
【0293】
経口投与に適した本発明の製剤は、個別単位(各々が所定の量の活性成分を含有するカ
プセル剤、カシェ剤または錠剤など)として;散剤または顆粒剤として;水性もしくは非
水性液体中の液剤または懸濁剤として;あるいは水中油型液体乳剤または油中水型液体乳
剤として与えられ得る。活性成分はまた、ボーラス、舐剤またはペースト剤として投与さ
れ得る。
【0294】
錠剤は、必要に応じて1種または複数種の補助成分と共に、圧縮または成形によって作
製される。圧縮錠剤は、適切な機械において、易流動性形態(粉末または顆粒など)の活
性成分を圧縮し、結合剤、滑沢剤、不活性な賦形剤、保存剤、界面活性剤または分散化剤
と必要に応じて混合することによって調製され得る。成形錠剤は、適切な機械において、
不活性な液体賦形剤で湿らせた粉末状活性成分の混合物を成形することによって作製され
得る。錠剤は必要に応じてコーティングまたは刻み目を付けてもよく、そこから活性成分
の持続放出または制御放出をもたらすように必要に応じて製剤される。
【0295】
目または他の外部組織、例えば、口および皮膚の感染症については、製剤は、例えば、
0.075〜20%w/w(0.6%w/w、0.7%w/wなど、0.1%w/w刻み
で0.1%〜20%の範囲の活性成分(複数可)を含めた)、好ましくは0.2〜15%
w/w、最も好ましくは0.5〜10%w/wの量で、活性成分(複数可)を含有する局
所軟膏剤またはクリーム剤として好ましくは塗布される。軟膏剤に製剤されるとき、活性
成分をパラフィン性または水混和性軟膏基剤と共に用いてもよい。代わりに、活性成分は
、水中油型クリーム基剤を有するクリーム剤に製剤され得る。
【0296】
所望される場合、クリーム基剤の水相は、例えば、少なくとも30%w/wの多価アル
コール、すなわち、2つ以上のヒドロキシル基を有するアルコール、例えば、プロピレン
グリコール、ブタン1,3−ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロールおよ
びポリエチレングリコール(PEG400を含めた)およびこれらの混合物を含み得る。
局所製剤は望ましくは、皮膚または他の患部を通した活性成分の吸収または浸透を増強さ
せる化合物を含めてもよい。このような皮膚浸透促進剤の例には、ジメチルスルホキシド
および関連する類似体が含まれる。
【0297】
本発明の乳剤の油性相は、公知の様式で公知の成分から構成されてもよい。相は単に乳
化剤(別にエマルジェントとしても公知である)を含み得る一方、少なくとも1種の乳化
剤と、脂肪もしくは油または脂肪および油の両方との混合物を望ましくは含む。好ましく
は安定剤として作用する親油性乳化剤と一緒に、親水性乳化剤が含まれる。油および脂肪
の両方を含むこともまた好ましい。一緒に、乳化剤(複数可)は、安定剤(複数可)を伴
ってまたは伴わずに、いわゆる乳化ワックスを構成し、ワックスは、油脂と一緒に、いわ
ゆるクリーム製剤の油性分散相を形成する乳化軟膏基剤を構成する。
【0298】
本発明の製剤における使用に適したエマルジェントおよび乳化安定剤には、Tween
(登録商標)60、Span(登録商標)80、セトステアリルアルコール、ベンジルア
ルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリルおよびラウリル硫酸ナト
リウムが含まれる。
【0299】
製剤のための適切な油または脂肪の選択は、所望の表面的特性の達成に基づく。クリー
ム剤は好ましくは、チューブまたは他の容器からの漏れを避けるのに適切な粘稠性を有す
る、脂っぽくなく非汚染性で可洗の生成物であるべきである。直鎖または分岐鎖の一塩基
性または二塩基性アルキルエステル、例えば、ジイソアジペート、ステアリン酸イソセチ
ル、ココナツ脂肪酸のプロピレングリコールジエステル、ミリスチン酸イソプロピル、オ
レイン酸デシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、パルミチン酸2−エ
チルヘキシル、または分岐鎖エステルのブレンド(Crodamol CAPとして公知
である)を使用してもよいが、最後の3つが好ましいエステルである。これらは、必要と
される特性に応じて、単独で、または組み合わせて使用され得る。代わりに、高融点の脂
質(白色軟パラフィンおよび/または流動パラフィンまたは他の鉱油など)を使用する。
【0300】
本発明による医薬製剤は、1種または複数種の薬学的に許容される担体または添加剤お
よび必要に応じて他の治療剤と一緒に、本発明による組合せたものを含む。活性成分を含
有する医薬製剤は、意図する投与方法に適した任意の形態でよい。経口使用で使用される
とき、例えば、錠剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、水性もしくは油懸濁剤、分散性散剤もし
くは顆粒剤、乳剤、硬質もしくは軟質カプセル剤、シロップ剤またはエリキシル剤を調製
し得る。経口使用が意図されている組成物は、医薬組成物の製造のために当業者に公知の
任意の方法によって調製されてもよく、このような組成物は、味の良い調製物を提供する
ために、甘味剤、香味剤、着色剤および保存料を含めた1種または複数種の剤を含有し得
る。錠剤の製造に適した無毒性の薬学的に許容される添加剤と混合した、活性成分を含有
する錠剤は許容され得る。これらの添加剤は、例えば、不活性な賦形剤(炭酸カルシウム
もしくは炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムもしくはリン酸ナトリウムなど
);造粒剤および崩壊剤(トウモロコシデンプン、またはアルギン酸など);結合剤(デ
ンプン、ゼラチンまたはアカシアなど);ならびに滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム、
ステアリン酸またはタルクなど)でよい。錠剤はコーティングされていなくてもよく、ま
たはマイクロカプセル化を含めた公知の技術によってコーティングされており、消化管に
おける崩壊および吸着を遅延させ、それによってより長期間に亘る持続作用を提供しても
よい。例えば、時間遅延材料(モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセ
リルなど)を、単独でまたはワックスと共に用いてもよい。
【0301】
経口使用のための製剤はまた、硬質ゼラチンカプセル剤として与えられてもよく、ここ
で活性成分は不活性な固体賦形剤、例えば、リン酸カルシウムもしくはカオリンと混合さ
れるか、または上記製剤は軟質ゼラチンカプセル剤として与えられてもよく、ここで活性
成分は水または油媒体(落花生油、流動パラフィンもしくはオリーブ油など)と混合され
る。
【0302】
本発明の水性懸濁剤は、水性懸濁剤の製造に適した添加剤と混合した活性材料を含有す
る。このような添加剤には、懸濁化剤(カルボキシルメチルセルロースナトリウム、メチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(methylcelluose)
、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガムおよびアラビアゴム
など)、ならびに分散化剤または湿潤剤(天然ホスファチド(例えば、レシチン)など)
、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンステアレー
ト)、酸化エチレンと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレ
ンオキシセタノール)、酸化エチレンと脂肪酸およびヘキシトール無水物に由来する部分
エステルとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)が含
まれる。水性懸濁液はまた、1種または複数種の保存剤(エチルp−ヒドロキシ−ベンゾ
エートまたはn−プロピルp−ヒドロキシ−ベンゾエートなど)、1種または複数種の着
色剤、1種または複数種の香味剤、ならびに1種または複数種の甘味剤(スクロースまた
はサッカリンなど)を含有し得る。
【0303】
油懸濁剤は、植物油(ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油もしくはヤシ油)に、または
鉱油(流動パラフィンなど)に活性成分を懸濁させることによって製剤され得る。経口懸
濁剤は、増粘剤(蜜蝋、固形パラフィンまたはセチルアルコールなど)を含有し得る。甘
味剤(上に記載したものなど)、および香味剤を加えて、味の良い経口調製物を提供し得
る。これらの組成物は、抗酸化剤(アスコルビン酸など)を加えることによって保存され
得る。
【0304】
水を加えることによる水性懸濁液の調製に適した本発明の分散性散剤もしくは顆粒剤は
、分散化剤または湿潤剤、懸濁化剤、および1種もしくは複数の保存剤と混合した活性成
分を提供する。適切な分散化剤または湿潤剤および懸濁化剤は、上で開示したものによっ
て例示される。さらなる添加剤、例えば、甘味剤、香味剤および着色剤もまた存在しても
よい。
【0305】
本発明の医薬組成物はまた、水中油型乳剤の形態でよい。油性相は、植物油(オリーブ
油もしくはラッカセイ油など)、鉱油(流動パラフィンなど)、またはこれらの混合物で
よい。適切な乳化剤には、天然ゴム(アラビアゴムおよびトラガカントガムなど)、天然
ホスファチド(ダイズレシチンなど)、脂肪酸およびヘキシトール無水物に由来するエス
テルまたは部分エステル(ソルビタンモノオレエートなど)、ならびにこれらの部分エス
テルと酸化エチレンとの縮合生成物(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートなど
)が含まれる。乳剤はまた、甘味剤および香味剤を含有し得る。シロップ剤およびエリキ
シル剤は、甘味剤(グリセロール、ソルビトールまたはスクロースなど)と共に製剤され
得る。このような製剤はまた、粘滑剤、保存剤、香味剤または着色剤を含有し得る。
【0306】
本発明の医薬組成物は、無菌の注射可能な調製物(無菌の注射可能な水性または油性の
懸濁剤など)の形態でよい。この懸濁剤は、上記の適切な分散化剤または湿潤剤および懸
濁化剤を使用して公知の技術によって製剤され得る。無菌の注射可能な調製物はまた、無
毒性の非経口的に許容される賦形剤または溶剤中の無菌の注射可能な液剤または懸濁剤(
1,3−ブタン−ジオールの溶液など)であってよく、あるいは凍結乾燥した散剤として
調製されてもよい。用いてもよい許容されるビヒクルおよび溶剤の中には、水、リンゲル
液および等張食塩液がある。さらに、無菌の不揮発性油を、溶剤または懸濁媒として通常
に用いてもよい。この目的で、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドを含めた任意
の無刺激性の不揮発性油を用いてもよい。さらに、オレイン酸などの脂肪酸を同様に、注
射剤の調製において使用し得る。
【0307】
担体材料と合わせて単一の剤形を生成し得る活性成分の量は、処置を受けるホストおよ
び特定の投与方法によって変化する。例えば、ヒトへの経口投与を意図する持効性製剤(
time−release formulation)は、総組成物の約5〜約95%(
重量:重量)で変化し得る適当および好都合な量の担体材料と共に配合した、概ね1〜1
000mgの活性材料を含有し得る。医薬組成物は、投与するために容易に測定可能な量
を提供するように調製され得る。例えば、静脈内注入を意図する水溶液は、約30mL/
時間の速度で適切な容量の注入が起き得るように、溶液1ミリリットル毎に約3〜500
μgの活性成分を含有し得る。
【0308】
目への局所投与に適した製剤はまた、活性成分が、適切な担体、特に、活性成分のため
の水性溶剤に溶解または懸濁している点眼薬を含む。活性成分は好ましくは、このような
製剤中に、0.5〜20%w/w、有利には、0.5〜10%w/w、特に、約1.5%
w/wの濃度で存在する。
【0309】
口中の局所投与に適した製剤には、香味を付けたベース(通常、スクロースおよびアカ
シアまたはトラガカント)中に活性成分を含むロゼンジ剤;不活性なベース(ゼラチンお
よびグリセリン、またはスクロースおよびアカシアなど)中に活性成分を含む香錠;なら
びに適切な液体担体中に活性成分を含む口内洗剤が含まれる。
【0310】
直腸投与のための製剤は、例えば、カカオバターまたはサリチレートを含む適切な基剤
と共に坐剤として与えられ得る。
【0311】
肺内または経鼻投与に適した製剤は、肺胞嚢に達するように、鼻道を通した急速な吸入
によって、または口を通した吸入によって投与される、例えば、0.5ミクロン、1ミク
ロン、30ミクロン、35ミクロンなどの0.1〜500ミクロンの範囲の粒径を有する
。適切な製剤は、活性成分の水性または油性の液剤を含む。エアゾールまたは乾燥粉末投
与に適した製剤は、通常の方法によって調製されてもよく、他の治療剤(下記のようなニ
ューモウイルス亜科感染症の処置または予防において今までに使用された化合物など)と
共に送達されてもよい。
【0312】
別の態様では、本発明は、ニューモウイルス亜科感染症および関連する可能性がある細
気管支炎を処置するのに適した、本明細書において開示する化合物または薬学的に許容さ
れるその塩(例えば、式Iの化合物もしくは薬学的に許容されるその塩または式1〜10
3の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩)を含む新規、有効、安全、非刺激性、か
つ生理学的に適合可能な吸入可能組成物である。好ましい薬学的に許容される塩は、より
小さい肺刺激を引き起こし得るので、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、またはリン酸塩を
含む無機酸塩である。好ましくは、吸入可能製剤を気管支内空間に、約1〜約5μmの空
気動力学的中央粒子径(mass median aerodynamic diame
ter;MMAD)を有する粒子を含むエアロゾルで送達する。好ましくは、本明細書に
おいて開示する化合物または薬学的に許容されるその塩(例えば、式Iの化合物もしくは
薬学的に許容されるその塩または式1〜103の化合物もしくは薬学的に許容されるその
塩)を、ネブライザー、加圧式定量用量吸入器(pMDI)、または乾燥粉末吸入器(D
PI)を使用するエアロゾル送達用に製剤化する。
【0313】
ネブライザーの非限定的例には、適応エアロゾル送達技術を利用するネブライザー(D
enyer, J. Aerosol medicine Pulmonary Dru
g Delivery 2010、23巻、Supp 1、S1〜S10)を含む噴霧式
、ジェット式、超音波式、加圧式、振動多孔板式、または同等のネブライザーが含まれる
。ジェット式ネブライザーは空気圧を利用して、液体溶液をエアロゾル液滴にする。超音
波式ネブライザーは、液体を小さなエアロゾル液滴に剪断(shear)する圧電結晶に
よって作動する。加圧式噴霧システムは、溶液を圧力下で小さな空孔から押し出して、エ
アロゾル液滴を生成する。振動多孔板デバイスは急速振動を利用して、液流を適切な液滴
サイズに剪断する。
【0314】
好ましい実施形態では、本明細書において開示する化合物または薬学的に許容されるそ
の塩(例えば、式Iの化合物もしくは薬学的に許容されるその塩または式1〜103の化
合物もしくは薬学的に許容されるその塩)の製剤を、必要なMMADの粒子にエアロゾル
化することができるネブライザーを使用して、噴霧用の製剤を気管支内空間に、主に約1
〜約5μmのMMADを有する粒子を含むエアロゾルで送達する。最適に治療上有効であ
るように、かつ上気道および全身性副作用を回避するために、大部分のエアロゾル化粒子
は、約5μm超のMMADを有するべきではない。エアロゾルが、5μm超のMMADを
有する粒子を多数含有する場合には、それらの粒子は上気道に沈着し、下気道内の炎症お
よび気管支収縮部位に送達される薬物の量が低減する。エアロゾルのMMADが約1μ未
満である場合には、それらの粒子は、吸入空気中に懸濁したままとなる傾向を有し、その
後、呼気の最中に吐き出される。
【0315】
本発明の方法に従って製剤化および送達される場合、噴霧用のエアロゾル製剤は、ニュ
ーモウイルス亜科感染症を処置するのに十分な治療有効用量の本明細書において開示する
化合物または薬学的に許容されるその塩(例えば、式Iの化合物もしくは薬学的に許容さ
れるその塩または式1〜103の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩)をニューモ
ウイルス亜科感染部位に送達する。投与する薬物の量を、本明細書において開示する化合
物または薬学的に許容されるその塩の治療有効用量の送達の効率を反映するように調整す
る必要がある。好ましい実施形態では、水性エアロゾル製剤と噴霧式、ジェット式、加圧
式、振動多孔板式、または超音波式ネブライザーとの組合せによって、ネブライザーに応
じて、本明細書において開示する化合物または薬学的に許容されるその塩(例えば、式I
の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩または式1〜103の化合物もしくは薬学的
に許容されるその塩)の投与用量のうちの少なくとも約20〜約90%、典型的には約7
0%の送達が可能となる。好ましい実施形態では、活性化合物のうちの少なくとも約30
〜約50%が送達される。より好ましくは、活性化合物のうちの約70〜約90%が送達
される。
【0316】
別の実施形態では、本明細書において開示する化合物または薬学的に許容されるその塩
(例えば、式Iの化合物もしくは薬学的に許容されるその塩または式1〜103の化合物
もしくは薬学的に許容されるその塩)を乾燥吸入可能粉末として送達する。乾燥粉末吸入
器または定量用量吸入器を使用して、本発明の化合物を気管支内に、乾燥粉末製剤として
投与して、化合物の微粒子を気管支内空間に有効に送達する。DPIによる送達では、本
明細書において開示する化合物を、粉砕噴霧乾燥、臨界流体加工、または溶液からの沈殿
によって、主に約1μm〜約5μmのMMADを有する粒子に加工する。約1μm〜約5
μmのMMADを有する粒径を製造することができる媒体粉砕、ジェット粉砕、および噴
霧乾燥デバイスならびに手順は、当技術分野で周知である。一実施形態では、必要なサイ
ズの粒子に加工する前に、添加剤を、本明細書において開示する化合物または薬学的に許
容されるその塩(例えば、式Iの化合物もしくは薬学的に許容されるその塩または式1〜
103の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩)に加える。別の実施形態では、添加
剤を必要なサイズの粒子とブレンドして、例えば、ラクトースを添加剤として使用するこ
とによって、薬物粒子の分散を助ける。
【0317】
当技術分野で周知のデバイスを使用して、粒径を決定する。例えば、多段式Ander
sonカスケードインパクター、または定量用量吸入器および乾燥粉末吸入器内のエアロ
ゾル用の特性決定デバイスとしてUS Pharmacopoeia Chapter
601内に特に引用されている方法などの他の適切な方法である。
【0318】
別の好ましい実施形態では、本明細書において開示する化合物または薬学的に許容され
るその塩(例えば、式Iの化合物もしくは薬学的に許容されるその塩または式1〜103
の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩)を乾燥粉末として、乾燥粉末吸入器または
他の乾燥粉末分散デバイスなどのデバイスを使用して送達する。乾燥粉末吸入器およびデ
バイスの非限定的例には、US5,458,135;US5,740,794;US57
75320;US5,785,049;US3,906,950;US4,013,07
5;US4,069,819;US4,995,385;US5,522,385;US
4,668,218;US4,667,668;US4,805,811、およびUS5
,388,572において開示されているものが含まれる。乾燥粉末吸入器には2種の主
要なデザインが存在する。一方のデザインは、薬物用のレザバーがデバイス内に位置し、
患者がある用量の薬物を吸入チャンバーに加える計量デバイスである。第二のデザインは
、各々個別の用量が別々のコンテナで製造されている工場定量デバイス(factory
−metered device)である。両システムは、1μm〜約5μmのMMAD
の小さな粒子への薬物の製剤化に依存しており、多くの場合に、これに限定されないが、
ラクトースなどのより大きな添加剤粒子との共製剤化を含む。薬物粉末は、吸入チャンバ
ーに入れられ(デバイスによる計量か、または工場定量投薬量の破砕かのいずれかによる
)、患者の吸気フローが、デバイスから口腔への粉末の運動を加速する。粉末経路の非層
状フローという特徴は、添加剤−薬物凝集体を分解させ、大きな添加剤粒子の塊は、喉の
後部でのそれらの嵌入を引き起こす一方で、より小さな薬物粒子は、肺の深部に沈着する
。好ましい実施形態では、本明細書において開示する化合物または薬学的に許容されるそ
の塩(例えば、式Iの化合物もしくは薬学的に許容されるその塩または式1〜103の化
合物もしくは薬学的に許容されるその塩)を乾燥粉末として、本明細書に記載されたよう
な乾燥粉末吸入器のいずれかのタイプを使用して送達するが、その際、添加剤はいずれも
除いて、乾燥粉末のMMADは、主に1μm〜約5μmの範囲内である。
【0319】
別の好ましい実施形態では、本明細書において開示する化合物または薬学的に許容され
るその塩(例えば、式Iの化合物もしくは薬学的に許容されるその塩または式1〜103
の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩)を乾燥粉末として、定量用量吸入器を使用
して送達する。定量用量吸入器およびデバイスの非限定的例には、US5,261,53
8;US5,544,647;US5,622,163;US4,955,371;US
3,565,070;US3,361306、およびUS6,116,234に開示され
ているものが含まれる。好ましい実施形態では、本明細書において開示する化合物または
薬学的に許容されるその塩(例えば、式Iの化合物もしくは薬学的に許容されるその塩ま
たは式1〜103の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩)を乾燥粉末として、定量
用量吸入器を使用して送達するが、その際、添加剤はいずれも除いて、乾燥粉末のMMA
Dは、主に1μm〜約5μmの範囲内である。
【0320】
膣投与に適した製剤は、活性成分に加えて、当技術分野において適当であることが公知
である担体を含有する、ペッサリー、タンポン、クリーム剤、ゲル剤、ペースト剤、フォ
ーム剤またはスプレー製剤として与えられ得る。
【0321】
非経口投与に適切な製剤は、水性および非水性の無菌注射液(抗酸化剤、緩衝剤、制菌
剤、および製剤を目的のレシピエントの血液と等張性にする溶質を含有し得る);ならび
に水性および非水性の無菌懸濁剤(懸濁化剤および増粘剤を含み得る)を含む。
【0322】
製剤は単位用量または複数用量の容器、例えば、密封したアンプルおよびバイアルで与
えられ、注射のために、使用の直前に、無菌の液体担体、例えば、水を加えることのみを
必要とする冷凍乾燥(凍結乾燥)条件で貯蔵され得る。即席の注射液および懸濁剤は、上
記の種類の無菌の散剤、顆粒剤および錠剤から調製される。好ましい単位投与量製剤は、
活性成分の、本明細書中で上に記載される通りの1日用量もしくは1日の単位部分用量、
またはその適当な画分を含有するものである。
【0323】
特に上記成分に加えて、本発明の製剤は、問題となっている製剤のタイプを考慮して、
当技術分野で常用の他の剤を含んでもよく、例えば、経口投与に適したものは、香味剤を
含んでもよいことを理解すべきである。
【0324】
本発明は、その獣医学的担体と一緒に、上で定義したような少なくとも1種の活性成分
を含む獣医学的組成物をさらに提供する。
【0325】
獣医学の担体は、組成物を投与する目的に対して有用な材料であり、獣医学の技術分野
においてその他の点で不活性であるかまたは許容され、かつ活性成分と適合性である、固
体、液体または気体材料であってよい。これらの獣医学的組成物は、経口的、非経口的に
、または任意の他の所望の経路によって投与され得る。
【0326】
本発明の化合物を使用して、活性成分として1種または複数種の本発明の化合物を含有
する制御放出医薬製剤(「制御放出製剤」)を提供し、ここで、活性成分の放出は制御お
よび調節され、より少ない頻度の投与を可能とするか、または所与の活性成分の薬物動態
もしくは毒性プロファイルを改善する。
【0327】
活性成分の有効用量は、処置される状態の性質、毒性、化合物が予防的に(より低い用
量で)または活動性ウイルス感染に対して使用されているかどうか、送達方法、および医
薬製剤によって少なくとも決まり、通常の用量増大研究を使用して臨床医が決定する。活
性成分の有効用量は、1日当たり約0.0001〜約100mg/kg体重、典型的には
1日当たり約0.01〜約10mg/kg体重、より典型的には1日当たり約0.01〜
約5mg/kg体重、最も典型的には1日当たり約0.05〜約0.5mg/kg体重で
あると予想することができる。例えば、およそ70kgの体重の成人のヒトについての毎
日の候補用量は、1mg〜1000mg、好ましくは5mg〜500mgの範囲であり、
単一または複数回用量の形態をとり得る。
【0328】
投与経路
1種または複数種の本発明の化合物(本明細書で活性成分と称する)は、処置される状
態に適した任意の経路によって投与される。適切な経路には、経口、直腸、経鼻、肺、局
所(口腔および舌下を含む)、膣ならびに非経口(皮下、筋内、静脈内、皮内、くも膜下
腔内および硬膜外を含む)などが含まれる。好ましい経路は例えば、レシピエントの状態
によって変わり得ることが理解されるべきである。本発明の化合物の利点は、当該化合物
が経口で生物学的に利用可能であり、経口投与できることである。
【0329】
併用療法
本発明の組成物をまた、他の活性成分と組み合わせて使用する。ニューモウイルス亜科
ウイルス感染症を処置するために、好ましくは、他の活性治療剤は、ニューモウイルス亜
科ウイルス感染症、特に呼吸器合胞体ウイルス感染症に対して活性である。これらの他の
活性治療剤の非限定的例は、リバビリン、パリビズマブ、モタビズマブ、RSV−IGI
V(RespiGam(登録商標))、MEDI−557、A−60444(RSV60
4としても公知)、MDT−637、BMS−433771、ALN−RSV01、AL
X−0171、およびそれらの混合物である。
【0330】
ニューモウイルス亜科ウイルスの感染症のうちの多くが、呼吸器感染症である。したが
って、呼吸器症状および感染症の続発症を処置するために使用される追加の活性治療剤は
、本明細書において開示する化合物または薬学的に許容されるその塩(例えば、式Iの化
合物もしくは薬学的に許容されるその塩または式1〜103の化合物もしくは薬学的に許
容されるその塩)と組み合わせて使用することができる。追加の薬剤を好ましくは、経口
で、または直接吸入によって投与する。例えば、ウイルス性呼吸器感染症を処置するため
に本明細書において開示する化合物と組み合わせる他の好ましい追加の治療剤には、気管
支拡張剤およびコルチコステロイドが含まれるが、これらに限定されない。
【0331】
1950年に喘息療法として最初に導入されたグルココルチコイド(Carryer,
Journal of Allergy、21巻、282〜287頁、1950年)は
、この疾患に対する最も強力かつ一貫して有効な療法であり続けているが、それらの作用
機序は未だ十分には分かっていない(Morris, J. Allergy Clin
. Immunol.、75巻(1Pt)1〜13頁、1985年)。残念なことに、経
口グルココルチコイド療法は、体幹肥満、高血圧、緑内障、グルコース不耐性、白内障形
成の加速、骨ミネラル損失、および心理的作用などの重大な望ましくない副作用に関連し
ており、これらの副作用すべてによって、長期治療剤としてのそれらの使用は制限されて
いる(Goodman and Gilman、第10版、2001年)。全身性副作用
の解決法は、炎症部位に直接、ステロイド薬を送達することである。吸入用コルチコステ
ロイド(ICS)が、経口ステロイドの重度の有害作用を緩和するために開発されてきた
。本明細書において開示する化合物または薬学的に許容されるその塩(例えば、式Iの化
合物もしくは薬学的に許容されるその塩または式1〜103の化合物もしくは薬学的に許
容されるその塩)と組み合わせて使用することができるコルチコステロイドの非限定的例
は、デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾンナトリウム、フルオロメトロン、酢酸フルオ
ロメトロン、ロテプレドノール、ロテプレドノールエタボナート、ヒドロコルチゾン、プ
レドニゾロン、フルドロコルチゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、
ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、メチルプレドニゾロン、フルオシノロン
、フルオシノロンアセトニド、フルニソリド、フルオコルチン−21−ブチレート、フル
メタゾン、ピバル酸フルメタゾン、ブデソニド、プロピオン酸ハロベタゾール、フロ酸モ
メタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、シクレソニド;または薬学的に許容されるその塩
である。
【0332】
抗炎症カスケード機序を介して作動する他の抗炎症剤も、ウイルス性呼吸器感染症を処
置するために、本明細書において開示する化合物または薬学的に許容されるその塩(例え
ば、式Iの化合物もしくは薬学的に許容されるその塩または式1〜103の化合物もしく
は薬学的に許容されるその塩)と組み合わせる追加の治療剤として有用である。ホスホジ
エステラーゼ阻害剤(例えば、PDE−4、PDE−5、またはPDE−7特異的なもの
)、転写因子阻害剤(例えば、IKK阻害を介してNFκBを遮断)、またはキナーゼ阻
害剤(例えば、P38 MAP、JNK、PI3K、EGFR、またはSykを遮断)な
どの「抗炎症性シグナル伝達調節剤」(本文書においてはAISTMと称される)を適用
することは、これらの小分子が、限られた数の共通する細胞内経路、すなわち、抗炎症性
治療介入のための臨界点であるシグナル伝達経路を標的化しているので、炎症のスイッチ
を切るための論理的取組みである(P.J. Barnes、2006年による総説を参
照されたい)。これらの非限定的な追加の治療剤には、5−(2,4−ジフルオロ−フェ
ノキシ)−1−イソブチル−1H−インダゾール−6−カルボン酸(2−ジメチルアミノ
−エチル)−アミド(P38 Mapキナーゼ阻害剤ARRY−797);3−シクロプ
ロピルメトキシ−N−(3,5−ジクロロ−ピリジン−4−イル)−4−ジフルオロメト
キシ(difluorormethoxy)−ベンズアミド(PDE−4阻害剤ロフルミ
ラスト);4−[2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2−フェ
ニル−エチル]−ピリジン(PDE−4阻害剤CDP−840);N−(3,5−ジクロ
ロ−4−ピリジニル)−4−(ジフルオロメトキシ)−8−[(メチルスルホニル)アミ
ノ]−1−ジベンゾフランカルボキサミド(PDE−4阻害剤オグレミラスト);N−(
3,5−ジクロロ−ピリジン−4−イル)−2−[1−(4−フルオロベンジル)−5−
ヒドロキシ−1H−インドール−3−イル]−2−オキソ−アセトアミド(PDE−4阻
害剤AWD12−281);8−メトキシ−2−トリフルオロメチル−キノリン−5−カ
ルボン酸(3,5−ジクロロ−1−オキシ−ピリジン−4−イル)−アミド(PDE−4
阻害剤Sch 351591);4−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(4−メタ
ンスルフィニル−フェニル)−1H−イミダゾール−4−イル]−ピリジン(P38阻害
剤SB−203850);4−[4−(4−フルオロ−フェニル)−1−(3−フェニル
−プロピル)−5−ピリジン−4−イル−1H−イミダゾール−2−イル]−ブタ−3−
イン−1−オール(P38阻害剤RWJ−67657);4−シアノ−4−(3−シクロ
ペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−シクロヘキサンカルボン酸2−ジエチルア
ミノ−エチルエステル(シロミラストの2−ジエチル−エチルエステルプロドラッグ、P
DE−4阻害剤);(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−[7−メトキシ−6−(3
−モルホリン−4−イル−プロポキシ)−キナゾリン−4−イル]−アミン(ゲフィチニ
ブ、EGFR阻害剤);および4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−N−
[4−メチル−3−(4−ピリジン−3−イル−ピリミジン−2−イルアミノ)−フェニ
ル]−ベンズアミド(イマチニブ、EGFR阻害剤)が含まれる。
【0333】
ホルモテロール、アルブテロール、またはサルメテロールなどの吸入β2−アドレノレ
セプターアゴニスト気管支拡張剤を本明細書において開示する化合物または薬学的に許容
されるその塩(例えば、式Iの化合物もしくは薬学的に許容されるその塩または式1〜1
03の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩)と共に含む組合せも、呼吸器ウイルス
感染症を処置するのに有用で適切であるが、非限定的な組合せである。
【0334】
ホルモテロールまたはサルメテロールなどの吸入β2−アドレノレセプターアゴニスト
気管支拡張剤とICSとの組合せも、気管支収縮および炎症の両方を処置するために使用
される(それぞれSymbicort(登録商標)およびAdvair(登録商標))。
これらのICSおよびβ2−アドレノレセプターアゴニストの組合せを本明細書において
開示する化合物と共に含む組合せも、呼吸器ウイルス感染症を処置するのに有用で適切で
あるが、非限定的な組合せである。
【0335】
肺気管支収縮の処置または予防では、抗コリン作動剤も使用することができ、したがっ
て、呼吸器ウイルス感染症を処置するために本明細書において開示する化合物または薬学
的に許容されるその塩(例えば、式Iの化合物もしくは薬学的に許容されるその塩または
式1〜103の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩)と組み合わせる追加の治療剤
として有用である。これらの抗コリン作動剤には、COPDにおけるコリン作動性緊張の
制御についてヒトにおいて治療効力を示しているムスカリン様受容体(特に、M3サブタ
イプ)のアンタゴニスト(Witek、1999年);1−{4−ヒドロキシ−1−[3
,3,3−トリス−(4−フルオロ−フェニル)−プロピオニル]−ピロリジン−2−カ
ルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸(1−メチル−ピペリジン−4−イルメチル)
−アミド;3−[3−(2−ジエチルアミノ−アセトキシ)−2−フェニル−プロピオニ
ルオキシ]−8−イソプロピル−8−メチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オ
クタン(イプラトロピウム−N,N−ジエチルグリシネート);1−シクロヘキシル−3
,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−カルボン酸1−アザ−ビシクロ[2.2.2
]オクタ−3−イルエステル(ソリフェナシン);2−ヒドロキシメチル−4−メタンス
ルフィニル−2−フェニル−酪酸1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イルエ
ステル(レバトロパート);2−{1−[2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−
イル)−エチル]−ピロリジン−3−イル}−2,2−ジフェニル−アセトアミド(ダリ
フェナシン);4−アゼパン−1−イル−2,2−ジフェニル−ブチルアミド(ブゼピド
);7−[3−(2−ジエチルアミノ−アセトキシ)−2−フェニル−プロピオニルオキ
シ]−9−エチル−9−メチル−3−オキサ−9−アゾニア−トリシクロ[3.3.1.
02,4]ノナン(オキシトロピウム−N,N−ジエチルグリシネート);7−[2−(
2−ジエチルアミノ−アセトキシ)−2,2−ジ−チオフェン−2−イル−アセトキシ]
−9,9−ジメチル−3−オキサ−9−アゾニア−トリシクロ[3.3.1.02,4]
ノナン(チオトロピウム−N,N−ジエチルグリシネート);ジメチルアミノ−酢酸2−
(3−ジイソプロピルアミノ−1−フェニル−プロピル)−4−メチル−フェニルエステ
ル(トルテロジン−N,N−ジメチルグリシネート);3−[4,4−ビス−(4−フル
オロ−フェニル)−2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル]−1−メチル−1−(2−
オキソ−2−ピリジン−2−イル−エチル)−ピロリジニウム;1−[1−(3−フルオ
ロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−4,4−ビス−(4−フルオロ−フェニル)
−イミダゾリジン−2−オン;1−シクロオクチル−3−(3−メトキシ−1−アザ−ビ
シクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)−1−フェニル−プロパ−2−イン−1−オー
ル;3−[2−(2−ジエチルアミノ−アセトキシ)−2,2−ジ−チオフェン−2−イ
ル−アセトキシ]−1−(3−フェノキシ−プロピル)−1−アゾニア−ビシクロ[2.
2.2]オクタン(アクリジニウム(Aclidinium)−N,N−ジエチルグリシ
ネート);または(2−ジエチルアミノ−アセトキシ)−ジ−チオフェン−2−イル−酢
酸1−メチル−1−(2−フェノキシ−エチル)−ピペリジン−4−イルエステルが含ま
れるが、これらに限定されない。
【0336】
式Iの化合物または式1〜103の化合物をまた、呼吸器感染症の感染および症状の両
方を処置するために粘液溶解剤と組み合わせることもできる。粘液溶解剤の非限定的例は
アンブロキソールである。同様に、式Iの化合物または式1〜103の化合物は、呼吸器
感染症の感染および症状の両方を処置するために去痰剤と組み合わせることができる。去
痰剤の非限定的例はグアイフェネシンである。
【0337】
肺疾患患者の末梢気道の即時および長期クリアランスを改善するために、噴霧高張食塩
水が使用される(Kuzik, J. Pediatrics、2007年、266巻)
。特に、ニューモウイルス亜科ウイルス感染症を細気管支炎と併発している場合には、式
Iの化合物または式1〜103の化合物を、噴霧高張食塩水と組み合わせることもできる
。式Iの化合物または式1〜103の化合物と高張食塩水との組合せは、上で検討した追
加の剤のうちのいずれを含んでもよい。好ましい態様では、噴霧約3%高張食塩水を使用
する。
患者への同時または逐次投与のための単位剤形において、任意の本発明の化合物と1種
または複数種のさらなる活性治療剤とを合わせることがまた可能である。併用療法は、同
時または逐次の投与計画として投与し得る。逐次的に投与されるとき、組合せたものは2
回以上の投与で投与され得る。
【0338】
本発明の化合物と1種または複数種の他の活性治療剤との共投与は一般に、治療有効量
の本発明の化合物および1種または複数種の他の活性治療剤が、患者の体内に両方存在す
るように、本発明の化合物と1種または複数種の他の活性治療剤とを同時または逐次に投
与することを意味する。
【0339】
共投与は、1種または複数種の他の活性治療剤の単位用量の投与の前または後の、本発
明の化合物の単位投与量の投与、例えば、1種または複数種の他の活性治療剤の投与の数
秒、数分、または数時間以内の本発明の化合物の投与を含む。例えば、本発明の化合物の
単位用量を最初に投与し、続いて数秒または数分以内に1種または複数種の他の活性治療
剤の単位用量を投与することができる。代わりに、1種または複数種の他の治療剤の単位
用量を最初に投与し、続いて数秒または数分以内に、本発明の化合物の単位用量を投与す
ることができる。場合によっては、最初に本発明の化合物の単位用量を投与し、続いて数
時間の期間(例えば、1〜12時間)後に、1種または複数種の他の活性治療剤の単位用
量を投与することが望ましい可能性がある。他の場合、最初に1種または複数種の他の活
性治療剤の単位用量を投与し、続いて数時間の期間(例えば、1〜12時間)後に、本発
明の化合物の単位用量を投与することが望ましい可能性がある。
【0340】
併用療法は、「相乗作用」および「相乗的」をもたらし得る、すなわち、活性成分を一
緒に使用した場合に達成される作用が、化合物を別々に使用した結果生じる作用の合計よ
り大きい。活性成分が、(1)一緒に製剤にされ(co−formulate)、合わせ
た製剤で同時に投与もしくは送達される場合か、(2)別々の製剤として交互にもしくは
平行して送達される場合か、または(3)ある他の投与計画による場合に、相乗作用を達
成し得る。交互療法において送達されるとき、化合物が、逐次的に、例えば、別々の錠剤
、丸剤もしくはカプセル剤で、または別々のシリンジで異なる注射によって投与もしくは
送達されるとき、相乗作用を達成し得る。一般に、交互療法の間、有効量の各活性成分は
、逐次的、すなわち、連続的に投与されるのに対し、併用療法において、有効量の2種以
上の活性成分は一緒に投与される。相乗的な抗ウイルス作用は、組合せの個々の化合物の
予想される純粋に相加的な作用より大きい抗ウイルス作用を表す。
【0341】
一実施形態は、患者(例えば、ヒト)に、治療有効量の式Iの化合物もしくは式1〜1
03の化合物、または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、および/もしくはエステル
を投与することを含む、患者におけるニューモウイルス亜科ウイルス感染症(例えば、ヒ
ト呼吸器合胞体ウイルス感染症)を処置する方法を提供する。
【0342】
一実施形態は、患者(例えば、ヒト)に、治療有効量の式Iの化合物もしくは式1〜1
03の化合物、または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、および/もしくはエステル
と、少なくとも1種の追加の活性治療剤とを投与することを含む、患者におけるニューモ
ウイルス亜科ウイルス感染症を処置する方法を提供する。
【0343】
一実施形態は、患者(例えば、ヒト)に、治療有効量の式Iの化合物もしくは式1〜1
03の化合物、または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、および/もしくはエステル
と、少なくとも1種の追加の活性治療剤とを投与することを含む、患者におけるヒト呼吸
器合胞体ウイルス感染症を処置する方法を提供する。
【0344】
本発明の化合物の代謝物
また、本明細書に記載されている化合物のインビボの代謝産物が、従来技術と比較して
新規であり自明でないならば、当該代謝産物は本発明の範囲内に入る。このような産物は
、例えば、主に酵素的プロセスによる、投与した化合物の酸化、還元、加水分解、アミド
化、エステル化などに起因し得る。したがって、本発明は、本発明の化合物の代謝産物を
生じさせるのに十分な期間、本発明の化合物と哺乳動物とを接触させることを含むプロセ
スによって生成される新規であり自明でない化合物を含む。このような生成物は典型的に
は、放射性標識(例えば、14CまたはH)した本発明の化合物を調製し、それを非経
口的に検出可能な用量(例えば、約0.5mg/kg超)で動物(ラット、マウス、モル
モット、サルなど)に、またはヒトに投与し、代謝のための十分な時間が経過することを
可能にし(典型的には、約30秒から30時間)、その変換生成物を尿、血液または他の
生体試料から単離することによって同定される。これらの生成物は、標識されているので
容易に単離される(他のものは代謝物中に残存するエピトープに結合することができる抗
体を使用することによって単離される)。代謝物の構造は、通常の様式において、例えば
、MSまたはNMR分析によって決定する。一般に、代謝物の分析は、当業者には周知の
通常の薬物代謝研究と同様に行われる。変換生成物は、インビボでその他に見出されない
限り、たとえそれら自体ではHSV抗ウイルス活性を有さなくても、本発明の化合物の治
療的投与についての診断アッセイにおいて有用である。
【0345】
代用消化管分泌物における化合物の安定性を決定するための手法および方法は公知であ
る。保護された基の約50モルパーセント未満が、37℃での1時間のインキュベーショ
ンによって、代用腸液または胃液中で脱保護される場合、化合物は本明細書において、消
化管において安定であると定義される。化合物が消化管に対して安定であるというだけの
理由で、化合物はインビボで加水分解され得ないことを意味しない。本発明のプロドラッ
グは典型的には、消化器系において安定であるが、消化腔、肝臓、肺もしくは他の代謝器
官において、または一般に細胞内で、親薬物へと実質的に加水分解され得る。
【0346】
組織分布
本発明の本明細書に開示される特定の化合物は、治療に有益であり得る高い肺血漿比を
示すことがまた発見されてきた。この特性を示す本発明の化合物の1つの特定の群は、ア
ミン官能基を含む化合物である。
【実施例】
【0347】
実験の詳細を説明する際に、特定の略語および頭字語を使用する。これらのうちのほと
んどは、当業者に理解されるであろうが、表1は、その略語および頭字語のうちの多くの
一覧からなる。
【0348】
【表1-1】
[この文献は図面を表示できません]
【0349】
【表1-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0350】
本発明を、以下の非限定的な本発明の化合物を調製することによって例示する。本明細
書に記載の特定の中間体も、本発明の化合物であり得ることが理解されるべきである。
【0351】
(実施例1a)
中間体1の調製
【0352】
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
【0353】
1−エトキシ−プロペン(5.1mL、46mmol)のピリジン(3.4mL)溶液
を添加漏斗(約1滴/秒)を介して、ニートのトリクロロアセチルクロリド(4.7mL
、42mmol)に−10℃にてアルゴン雰囲気下で徐々に加えた。次いで、反応混合物
を23℃まで徐々に加温した。20時間後に、反応混合物をジクロロメタン(50mL)
で希釈し、生じた混合物を0.01NのHCl(3×50mL)およびブライン(50m
L)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製の残渣に、ナト
リウムエトキシド(エタノール中21重量%、7.1g、44mmol)をシリンジを介
して徐々に加えた。30分後に、反応混合物をジクロロメタン(500mL)と水(50
0mL)とに分配した。相を分割し、水性層をジクロロメタン(500mL)で抽出した
。合わせた有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、中間体1(6.8g
、95%)を橙色の油状物として得た。
H−NMR (CDCl, 400MHz): 7.28 (ほぼs, 1H),
4.09 (q, J=7.1Hz, 2H), 3.96 (q, J=7.1Hz,
2H), 1.66 (s, 3H), 1.25 (t, J=7.1Hz, 3H
), 1.20 (t, J=7.1Hz, 3H)。
【0354】
(実施例1b)
中間体2の調製
【0355】
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
【0356】
DMF(100mL)中のN−Boc−(S)−ピペリジン−2−カルボン酸(5.0
g、22mmol)をCsCO(3.5g、10.9mmol)およびMeI(1.
5mL、24mmol)で処理した。混合物を4時間撹拌し、MTBE(250mL)で
希釈した。混合物を水(100mLで2回)および飽和塩化ナトリウム溶液(100mL
)で洗浄した。溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、エステル中間体2(粗
製物5.1g、96%)を油状物として得、これをさらに精製することなく使用した。
H NMR (CDCl, 300MHz): δ 4.80 (m, 1H),
3.97 (m, 1H), 3.73 (s, 3H), 2.93 (m, 1H)
, 2.18 (ほぼd, J=13.2Hz, 1H), 1.67 (m, 2H)
, 1.45 (br s, 10H), 1.20 (ほぼt, J=13.5Hz,
1H).
=0.90(30%EtOAc−ヘキサン)。
【0357】
(実施例2)
中間体3の調製
【0358】
【化42】
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【0359】
DMF(500mL)中の(S)−1−Boc−ピペリジン−2−カルボン酸(25g
、109mmol、Sigma−Aldrich)を順次、MeNHOMe・HCl(1
1.2g、115mmol)、N−メチルモルホリン(36mL、327mmol)、H
OBt(16.2g、120mmol)、およびEDCI(23g、120mmol)で
処理し、18時間撹拌した。溶液をEtOAc(1000mL)で希釈し、HO(50
0mLで2回)および飽和NaCl溶液(500mL)で洗浄した。溶液をMgSO
乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を330g SiO Combiflash Hi
gh Performance Goldカラム(0〜100%EtOAc−ヘキサン勾
配)に掛けて、ワインレブアミド中間体3(18.4g、61%)を透明な油状物として
得た。
H NMR (CDCl, 300MHz): δ 5.06 (br m, 1H
), 3.93 (br m, 1H), 3.77 (br s, 3H), 3.1
8 (s, 3H), 2.01 (ほぼd, J=13.5Hz, 1H), 1.7
1 (m, 4H), 1.45 (s, 9H);
LCMS(ESI)m/z 273[M+H]、t=2.31分;
HPLC(RP:6〜98%MeCN−HO勾配、0.05%TFA調整剤)t=4
.423分。
=0.60(50%EtOAc−ヘキサン)。
【0360】
(実施例3)
中間体4の調製
【0361】
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
【0362】
アセトニトリル(5ml、93.8mmol)の乾燥THF(50ml)溶液に−78
℃にて、NaN(TMS)(34ml、68mmol、ヘキサン中2M)を滴下添加し
た。溶液を−40℃まで加温し、20分間撹拌した。次いで、溶液を−78℃に冷却し、
エステル(中間体2)(7.6g、31.1mmol)のTHF(20ml)溶液を滴下
添加した。溶液を−40℃まで加温し、2時間撹拌した。次いで、溶液を−78℃に冷却
し、酢酸(4.8ml、80mmol)のTHF(20ml)溶液を滴下添加した。次い
で、溶液を室温まで加温し、揮発性物質を減圧下、40℃にて除去した。生じた残渣をE
tOAc(300mL)に溶かし、有機相を2回、それぞれブラインで洗浄した。揮発性
物質を減圧下、40℃にて除去した。
H NMR (DMSO, 300MHz): δ 4.63 (br s, 1H)
, 4.18−4.13 (m, 1H), 3.82−3.78 (m, 1H),
3.65 (s, 2H), 2.85−2.63 (m, 1H), 1.65−1.
52 (m, 9H), 1.38 (s, 9H).
LCMS m/z:153 [M−Boc基+H]、t=2.50分。
【0363】
残渣をEtOH(150ml)に溶かし、酢酸ヒドラジン(4.5g、47mmol)
を加えた。溶液を室温にて16時間撹拌した。揮発性物質を減圧下、40℃にて除去し、
EtOAc(200ml)を加え、有機相を希NaHCO水溶液、次いで、HO、続
いて、ブラインで洗浄した。揮発性物質を減圧下、40℃にて除去し、生じた残渣をシリ
カゲルカラム(DCM/MeOH、0%から20%への勾配)によって精製して、生成物
中間体4(7.5g、90%)を油状物として得た。
LCMS m/z[M+H]1322の必要値:266.34。実測値
266.84
HPLC(分、純度)t=2.13、100%
H NMR (DMSO, 300MHz): δ 11.20 (br s, 1
H), 5.09 (m, 1H), 5.07 (s, 1H), 4.67 (br
s, 2H), 3.81 (ほぼd, J=12.0Hz, 1H), 2.72
(ほぼbr t, J=12.0Hz, 1H), 2.08 (ほぼd, J=12.
9Hz, 1H), 1.57 (m, 4H), 1.39 (s, 9H);MS(
ESI)m/z 267[M+H]、t=1.97分。(3.5分法);HPLC(
キラル:Chiralpak AD−H、定組成n−ヘプタン−イソプロパノール 70
:30)。t(所望)=22.42分、t(所望の異性体のエナンチオマー)=25
.67分;%ee=93。
【0364】
(実施例4)
ワインレブアミドを経由する中間体4の調製
【0365】
【化44】
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【0366】
THF(50mL)中のMeCN(3.20mL、60.7mmol)を−78℃にA
r下で冷却した。NaHMDS溶液(THF中1.0M、36.8mL、36.8mmo
l)を5分かけて滴下添加したが、その時間の間に、オフホワイト色の懸濁液が形成した
。懸濁液を−20℃まで加温し、20分間撹拌した。懸濁液を−78℃に冷却し、カニュ
ーレを介して、THF(50mL)中のワインレブアミド中間体3(5.02g、18.
4mmol)に−78℃にて5分かけて移した。懸濁液を−45℃まで加温し、3時間撹
拌したが、その時間の間に、懸濁液は黄色の溶液になった。溶液を−78℃に冷却し、A
cOH(THF10mL中に4.2mL、73.6mmol)を滴下添加した。溶液を室
温まで加温し、EtOAc(100mL)で希釈した。溶液をHO(50mL)および
飽和NaCl溶液(50mL)で洗浄した。溶液をMgSOで乾燥させ、濃縮して、シ
アノケトンを黄色の油状物として得、これをさらに精製することなく使用した。
【0367】
粗製のα−シアノケトンを次の反応で、酢酸ヒドラジンと共に使用して、所望のアミノ
ピラゾール中間体4を上記のとおり合成した。
MS(ESI)m/z 267[M+H]、t=1.81分。
HPLC(RP:6〜98%MeCN−HO勾配、0.05%TFA調整剤)t=3
.212分(純度>95%@254nM)。
HPLC(キラル:Chiralpak AD−H 250×4.6mm、5ミクロン;
定組成n−ヘプタン−イソプロパノール 70:30)t(所望の異性体)=22.3
5分、t(b異性体)=25.78分;α=1.15;%ee=>90%。
【0368】
(実施例5)
中間体5の調製
【0369】
【化45】
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【0370】
中間体1(11.8g、67.6mmol)およびCsCO(22.0g、67.
6mmol)を中間体4(12.0g、45.1mmol)の溶液に室温にて加え、反応
混合物を130℃に加熱した。17時間後に、反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮
した。粗製の残渣を酢酸エチル(250mL)で希釈し、濾過した。生じた濾液を減圧下
で濃縮し、残渣をSiOカラムクロマトグラフィー(330g SiO Combi
flash HP Gold Column、0〜100%酢酸エチル/ヘキサン)によ
って精製して、中間体5(8.58g、57%)を薄黄色の固体として得た。
H NMR (CDCl, 400MHz): δ 12.01 (br s, 1
H), 7.99 (s, 1H), 5.73 (s, 1H), 5.42 (br
s, 1H), 4.01 (br d, J=12.2Hz, 1H), 2.81
(br t, J=11.2Hz, 1H), 2.29 (d, J=13.5Hz
, 1H), 2.07 (d, J=1.1Hz, 3H), 1.87−1.69
(m, 1H), 1.68−1.41 (m, 4H), 1.48 (s, 9H)

13C NMR (CDCl, 100MHz): δ 162.87, 156.3
4, 155.43, 140.16, 135.00, 113.29, 86.50
, 79.75, 28.41, 27.79, 25.27, 21.00, 19.
88, 13.38.
LCMS(ESI)m/z 333.0[M+H]、t=2.24分。
HPLC t(分)、純度%:3.969、99%。
=0.50(EtOAc)。
キラルHPLC、98%ee(Chiralpak IC 5mM、4.6×150mm
、10〜95%MeCN/HO、0.05%トリフルオロ酢酸調整剤)(S)−異性体
=22.234分、(R)−異性体t=20.875分。
【0371】
(実施例6)
中間体6の調製
【0372】
【化46】
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【0373】
POCl(5.60mL、59.8mmol)を中間体5(993.4mg、2.9
9mmol)に室温にて加え、反応混合物を100℃に加熱した。2時間後に、反応混合
物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、中間体6を橙色の半固体として得、これをそのま
ま、次のステップで使用した。
H NMR (DMSO−d, 400MHz): δ 9.40 (br d,
J=7.6Hz, 1H), 9.27−9.16 (m, 2H), 6.85 (s
, 1H), 4.54 (t, J=112.4Hz, 1H), 3.32 (d,
J=12.8Hz, 1H), 3.08 (q, J=8.81Hz, 1H),
2.33 (s, 3H), 2.23−2.14 (m, 1H), 1.92−1.
61 (m, 5H).
LCMS(ESI)m/z 251.1[M+H]、t=0.21分。
HPLC t=2.35分。
【0374】
(実施例7)
中間体7の調製
【0375】
【化47】
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【0376】
中間体10の溶液(実施例11の中間体10の合成において記載したとおり、BOC中
間体1gから、ギ酸を使用して調製)をMeOH(10ml)に溶かした。溶液に、中間
体6(944mg、3.76mmol)およびNEt(2ml)を加えた。反応混合物
を70℃にて一晩加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をコンビ−フラッシュカラムクロマト
グラフィー(0〜100% MeOH/DCM)によって精製して、中間体7(922m
g、60%)を得た。
LCMS(m/z)327.40[M+H]
MW 326.19。
【0377】
(実施例8)
中間体8(異性体のシス混合物)の調製
【0378】
【化48】
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【0379】
シス/トランスtert−ブチル3−シアノ−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボ
キシレートの混合物を、EA:PE=1:10、EA:PE=1:5で溶離するシリカカ
ラム(200〜300)で分離して、中間体8(初期溶離ピークとしての異性体のシス混
合物、30g、46%)を白色の固体として得た。TLC(溶離剤:PE:EA=1:1
):出発材料はシス/トランス混合物(R=0.4および0.45)
H NMR: ( 400MHz DMSO): δ 4.60−4.48 (m,
1H), 3.8−3.65 (m, 1H),3.51−3.63 (m, 1H),
3.5−3.3 (m, 2H), 2.9−3.1 (m, 1H), 2.70
(s, 1H), 1.3−1.45 (s, 9H)。
【0380】
(実施例9)
中間体9の調製
【0381】
【化49】
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【0382】
DMF(100ml)中の中間体8(10g、0.047mol)およびイミダゾール
(6.4g、0.094mol)の混合物に、TBDPSCl(14.2g、0.05m
ol)を滴下添加し、混合物を室温にて一晩撹拌した。クエン酸(10%)を加え、EA
で抽出し、乾燥させ、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:
50から1:25)によって精製して、中間体9を無色の油状物(9g、60%)として
得た。
【0383】
TLC情報(溶離剤:PE:EA=1:1)、出発材料R=0.40、生成物R
0.90
H NMR (400MHz DMSO) δ 7.74−7.62 (m, 4H)
,7.47−7.41(m,6H), 4.51 (m, 1H), 3.8−3.65
(m, 1H),3.51−3.63 (m, 1H), 3.5−3.3 (m,
2H), 2.9−3.1 (m, 1H), 1.3−1.45 (s, 9H)。
【0384】
(実施例10)
中間体9aおよび9bの調製
【0385】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
【0386】
中間体9をキラルSFC(下記参照)によって分離して、中間体9a(初期溶離、16
.3g、41%)および中間体9b(後期溶離、16.7g、41%)を白色の固体とし
て得た。
【0387】
カラム:ChiralPak IC−H、250×50mmI.D、移動相:CO
iPrOH(35%定組成)、保持時間(9a)1.94分、保持時間(9b):2.7
3分。
【0388】
(実施例11)
中間体10の調製
【0389】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
【0390】
中間体9a(16.3g、0.036mol)のCHCl(200mL)溶液に室
温にて、TBAF(8.0g、0.025mol)を加えた。反応混合物を室温にて30
分間撹拌し、次いで、CHCl(500mL)で希釈し、飽和NHCl水溶液およ
びブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製の生成物をシリカ
ゲルクロマトグラフィー(PE:EA=10:1から2:1)によって精製して、BOC
ピロリジン中間体を単一のシス異性体(5.9g、収率:76%)として白色の固体とし
て得た。
TLC情報(10a)(溶離剤:PE:EA=1:1)
1.出発材料(R=0.90)
2.反応混合物(生成物:R=0.4)
H NMR: 400MHz DMSO: δ 4.60−4.58 (m, 1H)
, 3.87−3.79 (m, 1H),3.69−3.64 (m, 1H), 3
.56−3.49 (m, 2H), 2.9−3.1 (m, 1H), 1.4−1
.5 (s, 9H)
【0391】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
【0392】
BOCピロリジン中間体(1g、4.7mmol)をHCOOH(5ml)に加え、4
0℃にて2時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、予め加熱したIPA(100℃)を
加えて、残渣を溶かした。IPA溶液を冷却した後に、白色の沈殿物が形成された。生成
物を濾過し、IPAで洗浄して、中間体10(470mg、63%)を得、これをさらに
精製することなく、後続の反応で使用した。
【0393】
(実施例12)
中間体11の調製
【0394】
【化53】
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【0395】
HATU(1.37g、3.59mmol)を、5−クロロ−2−(メチルスルホンア
ミド)安息香酸(823mg、3.29mmol)のDMF(15.0mL)溶液に加え
、反応混合物を室温にて撹拌した。1時間後に、粗製の中間体6(220mg、2.99
mmol)のDMF(1mL)溶液を加え、続いて、トリエチルアミン(2.00mL、
14.3mmol)を加え、反応混合物を室温にて19時間撹拌した。反応混合物を酢酸
エチル(250mL)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)とに分配し、層を
分離した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)および飽和塩化ナトリ
ウム溶液(200mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製の
残渣をSiOカラムクロマトグラフィー(12g SiO Combiflash
HP Gold Column、0〜100%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して
、中間体11(736.2mg、51%(2ステップ)を白色の固体として得た。
H NMR (CDCl, 400MHz): δ 10.05 (br s, 0
.2H), 9.13 (br s, 1H), 8.95 (br s, 1H),
8.81 (br s, 0.2H), 7.70 (d, J=8.8Hz, 1H)
, 7.56 (d, J=8.8Hz, 0.2H), 7.40 (dd, J=8
.8, 2.4Hz, 1H), 7.33 (d, J=2.4Hz, 1H), 7
.31 (d, J=4.4Hz, 0.2H), 6.45 (s, 1H), 6.
40 (br s, 0.2H), 6.28 (br d, J=4.4Hz, 1H
), 5.01 (br s, 0.2H), 4.54 (br d, J=14.0
Hz, 0.2H), 3.35 (br d, J=13.2Hz, 1H), 3.
15−3.03 (m, 1H), 2.92 (s, 3H), 2.39 (s,
3H), 2.13−1.98 (m, 1H), 1.90−1.59 (m, 2H
), 1.59−1.31 (m, 3H).
13C NMR (CDCl, 100MHz): δ 167.09, 156.1
2, 153.13, 147.86, 135.68, 131.79, 131.6
6, 131.38, 130.12, 125.91, 125.44, 117.0
8, 93.74, 47.65, 44.07, 39.81, 27.83, 25
.47, 19.78, 16.90.
LCMS(ESI)m/z 482.1[M+H]、t=2.79分。
HPLC t(分)、純度%:5.438、99%
=0.47(50%EtOAc/ヘキサン)。
キラルHPLC、99%ee(Chiralpak IC 5mM、4.6×150mm
、10〜95%MeCN/HO、0.05%トリフルオロ酢酸調整剤)(S)−異性体
=29.739分、(R)−異性体t=29.495分。
【0396】
(実施例13)
中間体12の調製
【0397】
【化54】
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【0398】
中間体6(100.0mg、0.35mmol)のMeOH(1.74mL)溶液に、
(S)−tert−ブチルピロリジン−3−イルカルバメート(648mg、3.48m
mol)およびトリエチルアミン(970μL、6.96mmol)を室温にて加え、反
応混合物を70℃に加熱した。4時間後に、反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮し
た。粗製の残渣を分取HPLC(5〜100%MeCN/HO、0.1%トリフルオロ
酢酸調整剤)によって精製して、中間体12(169mg、95%)を橙色の固体として
得た。
LCMS(ESI)m/z 401.23[M+H]、t=1.86分。
【0399】
(実施例14)
中間体14の調製
【0400】
【化55】
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【0401】
2−アミノ−5−クロロ安息香酸(82mg、0.48mmol)およびHATU(2
28mg、0.6mmol)を無水DMF(2ml)に溶かした。1時間活性化させた後
に、中間体12(120mg、0.3mmol)およびトリエチルアミン(0.17ml
)を、上記溶液に加えた。反応物を窒素下で2時間撹拌した。溶媒を回転蒸発によって除
去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体14を得た。(
収率134mg、81%)。
LCMS m/z[M+H]2836ClNの必要値:554.26。実
測値554.18
HPLC Tr(分)、純度%:2.00、98%。
【0402】
(実施例15)
中間体15の調製
【0403】
【化56】
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【0404】
2−アミノ−5−メチル安息香酸(316mg、2.09mmol)およびHATU(
992mg、2.61mmol)を無水DMF(2ml)に溶かした。1時間活性化させ
た後に、中間体6(500mg、1.74mmol)およびトリエチルアミン(0.7m
l)を上記溶液に加えた。反応物を窒素下で2時間撹拌した。溶媒を回転蒸発によって除
去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体15(収率32
0mg、42%)を得た。
LCMS m/z[M+H]2022ClNOの必要値:384.15。実測
値383.99
HPLC Tr(分)、純度%:2.00、98%。
【0405】
(実施例16)
中間体16の調製
【0406】
【化57】
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【0407】
中間体15(320mg、0.84mmol)をピリジン(2ml)に溶かした。次い
で、塩化アセチル(78mg、1.0mmol)を上記溶液に加えた。反応物を窒素下で
30分間撹拌した。溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製して、中間体16(収率305mg、86%)を得た。
LCMS m/z[M+H]2224ClNの必要値:426.16。実
測値425.89
HPLC Tr(分)、純度%:2.40、98%。
【0408】
(実施例17)
中間体18の調製
【0409】
【化58】
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【0410】
ピラゾール中間体4(7.2g、27.1mmol)の酢酸(100ml)溶液に、2
−メチルアセトアセテート(3.9ml、27.1nM)を加え、溶液を100℃にて4
5分間撹拌した。揮発性物質を減圧下、40℃にて除去し、生じた残渣をシリカゲルカラ
ム(DCM/MeOH、0%から20%への勾配)によって精製して、中間体18(7.
23g、77%)を油状物として得た。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 7.26 (s, 1H), 5
.79 (s, 1H), 5.42 (s, 1H), 3.99 (m, 1H),
2.81 (m, 1H), 2.56 (m, 1H), 2.36 (m, 3H
), 2.08 (m, 3H), 1.76 (m, 3H), 1.53−1.28
(m, 14H).
LCMS m/z[M+H]1826の必要値:346.42。実測値
347.07
HPLC Tr(分)、純度%:1.45、100%。
【0411】
(実施例18)
中間体19の調製
【0412】
【化59】
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【0413】
中間体18(0.3g、0.867mmol)およびDMAP(0.117g、0.9
58mmol)を無水ピリジン(15mL)に溶かし、撹拌しながら窒素下に置いた。P
OCl(0.567ml、6.07mmol)をそのまま加え、反応物を100℃に2
時間加熱した。反応物をLC/MSによってモニタリングした。反応が約2時間で完了し
たら、反応物を室温に冷却し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣をDCM200m
lに再び溶かし、水200mlで洗浄した。有機層を収集し、MgSO(無水)で乾燥
させ、濾過し、次いで、蒸発させた。生成物を、ヘキサン中の酢酸エチル(25%)を使
用するカラムクロマトグラフィーによって精製して、中間体19(0.234g、0.6
43mmol、74%)を溶離した。
H−NMR (CDCN, 300MHz): δ 1.45 (m, 11H),
1.64 (m, 2H), 1.87 (m 1H), 2.39 (m 4H),
2.55 (s, 3H), 2.95 (t, 1H), 4.04 (d, 1H
), 5.57 (d, 1H), 6.39 (s, 1H)。
【0414】
(実施例19)
中間体20の調製
【0415】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0416】
出発中間体19(0.06g、0.165mmol)を酢酸ナトリウム(0.027g
、0.330mmol)と一緒に、無水エタノール(10mL)に溶かした。固体Pd/
C(5重量%)(0.030g)を加え、反応物を水素バルーン下に20分間置いた。4
0ミクロンシリンジフィルターを使用して、触媒を濾別した。溶媒を回転蒸発によって除
去した。残渣をDCMに溶かし、シリカゲルカラムに載せた。中間体20をヘキサン中0
%から50%EtOAcへの勾配で溶離した。(収率約40mg、0.121mmol、
73%)。
H−NMR (CDCN, 300MHz): δ 1.45 (m, 11H),
1.64 (m, 2H), 1.87 (m, 1H), 2.25 (s, 3H
), 2.38 (d, 1H), 2.51 (s, 3H), 2.95 (t,
1H), 4.02 (d, 1H), 5.55 (d, 1H), 6.25 (s
, 1H), 8.41 (s, 1H)。
【0417】
(実施例20)
中間体21の調製
【0418】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
【0419】
ピラゾール中間体4(0.5g、2.2mmol)の酢酸(5ml)溶液に、3−メチ
ルペンタン−2,4−ジオン(0.25g、2.2mmol)を加え、溶液を90℃にて
30分間撹拌した。揮発性物質を減圧下、40℃にて除去し、生じた残渣をシリカゲルカ
ラム(DCM/MeOH、0%から10%への勾配)によって精製して、生成物中間体2
1(0.353g、47%)を粘稠性油状物として得た。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 6.31 (s 1H), 5.
58 (s 1H), 4.06 (d, J=12.8, 1H), 2.92 (m
1H), 2.79 (m 3H), 2.58 (s, 3H), 2.52 (m
1H), 2.30 (s 3H), 1.91 (m 1H), 1.57−1.4
0 (m, 12H).
LCMS m/z[M+H]1928の必要値:344.45。実測値
345.20
HPLC Tr(分)、純度%:5.96、95%。
【0420】
(実施例21)
中間体22の調製
【0421】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【0422】
中間体21(56mg、0.16mmol)を1,4−ジオキサン(2mL)に溶かし
、溶液に、濃HCl(0.5mL)を加えた。反応混合物を室温にて1時間撹拌し、次い
で、溶媒を蒸発させた。残渣の中間体22をさらに精製することなく使用した。
【0423】
(実施例22)
中間体23の調製
【0424】
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
【0425】
中間体19(0.110g、0.301mmol)を1,4−ジオキサン5mlに溶か
した。メチルアミン(水中40%)(2mL)を加え、反応物を2時間撹拌した。溶媒を
回転蒸発によって除去した。残渣をDCMに溶かし、シリカゲルカラムに載せた。中間体
23をヘキサン中0〜80%EtOAc勾配で溶離した(98mg、0.272mmol
、90%)。
H−NMR (CDCN, 300MHz): δ 1.45 (m, 11H),
1.60 (m, 2H), 1.82 (m, 1H), 2.30 (s, 3H
), 2.40 (m, 1H, 2.42 (s, 3H), 2.95 (t, 1
H), 3.35 (d, 3H), 4.01 (d, 1H), 5.49 (m,
1H), 6.00 (s, 1H), 6.29 (bs, 1H)。
【0426】
(実施例23)
中間体24の調製
【0427】
【化64】
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【0428】
中間体23(0.10g、0.28mmol)を無水1,4−ジオキサン(6ml)に
溶かした。窒素下で撹拌しながら、ジオキサン中4NのHCl(3ml)を、シリンジを
介して加えた。反応物を室温にて2時間撹拌し、その間、LC/MSによってモニタリン
グした。反応が完了したら、溶媒を回転蒸発によって除去した。生成物の中間体24を、
LC/MSによって特性決定した後に、さらに精製することなく持ち越した(収率約73
mg、0.28mmol、100%)。
LCMS m/z[M+H] 261。
【0429】
(実施例24)
中間体25の調製
【0430】
【化65】
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【0431】
ピラゾール中間体4(3.22g、12.08mmol)の酢酸(25ml)溶液に、
1−シクロプロピル−1,3−ブタンジオン(2.28g、18.13mmol)を加え
、溶液を120℃にて30分間撹拌した。揮発性物質を減圧下、40℃にて除去し、生じ
た残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン/EtOAc、0%から50%への勾配)によって
精製して、中間体25(1.72g、26%)を得た。
H−NMR (CDCl, 400MHz): δ 6.44 (s 1H), 6
.28 (s 1H), 5.58 (s, 1H), 4.13−4.04 (m,
1H), 2.96−2.92 (m, 1H), 2.67 (s, 3H), 2.
46−2.42 (m, 1H), 2.14−1.85 (m, 4H), 1.47
(s, 9H), 1.13−1.02 (m, 6H).
LCMS m/z[M+H]2028の必要値:357.46。実測値
357.13。
【0432】
(実施例25)
中間体26の調製
【0433】
【化66】
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【0434】
中間体25(0.60g、1.68mmol)を無水1,4−ジオキサン(6ml)に
溶かした。窒素下で撹拌しながら、ジオキサン中4NのHCl(3ml)を、シリンジを
介して加えた。反応物を室温にて2時間撹拌し、その間、LC/MSによってモニタリン
グした。反応が完了したら、溶媒を回転蒸発によって除去した。生成物の中間体26をさ
らに精製することなく、持ち越した(収率0.55g、100%)。
H−NMR (CHOD, 400MHz): δ 6.95 (d, J=1.2
Hz, 1H), 6.73 (s, 1H), 4.64 (d, J=12Hz,
1H), H), 3.52−3.51 (m, 1H), 3.23−3.20 (m
, 1H), 2.86 (s 3H), 2.40−2.02 (m, 2H), 2
.26−1.81 (m, 5H), 1.41−1.30 (m, 4H).
LCMS m/z[M+H]1520の必要値:257.35。実測値25
7.15
HPLC Tr(分)、純度%:1.65、98%。
【0435】
(実施例26)
中間体27の調製
【0436】
【化67】
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【0437】
中間体4(10g、37.5mmol)を無水DMF(60mL)に溶かした。エチル
3−エトキシ−2−ブテノエート(butenoate)(11g、67.5mmol)
および炭酸セシウム(18g、56.3mmol)を加えた。反応物を110℃にて48
時間撹拌し、室温に冷却した。反応物を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾
燥させ、次いで、減圧下で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルカラム(ヘキサン中0〜8
0%EtOAc)で精製して、中間体27(9.55g、収率77%)を得た。
H NMR (400MHz, CDOD): δ 5.86 (s, 1H),
5.73 (s, 1H), 5.40 (m, 1H), 4.00 (m, 1H)
, 2.91 (m, 1H), 2.54 (s, 3H), 2.36 (m, 1
H), 1.80 (m, 1H), 1.63 (m, 2H), 1.58−1.4
5 (m, 11H).
LC/MS(m/z):333.1[M+H]
【0438】
(実施例27)
中間体28の調製
【0439】
【化68】
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【0440】
中間体27(S)−tert−ブチル−2−(7−メチル−5−オキソ−4,5−ジヒ
ドロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
(100mg、0.3mmol)をPOCl(1mL)と混合し、110℃にて1時間
撹拌した。材料を減圧下で濃縮し、次いで、アセトニトリルに溶かし、少量のMeOHを
加えた。反応物を0℃にて30分間撹拌した。固体を収集し、高真空下で乾燥させた。
【0441】
5−クロロ−2−(メチルスルホンアミド)安息香酸(47mg、0.187mmol
)をHATU(71mg、0.187mmol)と混合し、無水DMF(1mL)に溶か
し、1時間撹拌した。上記のアミン塩酸塩(amine hydrogen chlor
ide)(49mg、0.17mmol)を無水DMF(1mL)に溶かし、反応物にT
EA(71μL、0.51mmol)を加え、材料を16時間撹拌した。反応材料を酢酸
エチルで希釈し、飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄した。有機抽出物を無水硫酸ナト
リウムで乾燥させ、次いで、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラム(ヘキサン中0〜50%
EtOAc)で精製して、中間体28(57mg、収率39%)を得た。
LC/MS(m/z):482.2[M+H]
【0442】
(実施例28)
中間体29の調製
【0443】
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0444】
中間体4(3g、0.02mol)をMeOH(30ml)に溶かし、溶液にマロン酸
ジメチル(2.6ml、0.02mmol)およびMeOH中10%NaOMe(25m
l、0.1mmol)を加えた。反応混合物を78℃にて5時間加熱した。溶媒を蒸発さ
せ、残渣をEtOAc(20mL)に再び溶かし、HOAcを加えて、溶液をやや酸性に
し、ブラインで洗浄し、有機溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーによって精製して、中間体29(3g、78%)を得た。
LCMS m/z[M+H]1622の必要値:335.16。実測値
335.05
HPLC Tr(分)、純度%:2.82、98%。
【0445】
(実施例29)
中間体30の調製
【0446】
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
【0447】
中間体29(10g)をニートのPOCl(25ml)に加え、反応混合物を100
℃にて3時間加熱した。溶媒を蒸発させ、気泡が形成されなくなるまで、残渣にMeOH
を加えた。次いで、アセトニトリル30mLを上記残渣に加えると、橙色の固体が混合物
から沈殿して、中間体30(7.4g、92%)が得られた。
LCMS m/z[M+H]1112Clの必要値:271.04。実測
値271.07
HPLC Tr(分)、純度%:1.78、98%。
【0448】
(実施例30)
中間体31の調製
【0449】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
【0450】
中間体30(4.2g、15.5mmol)をCHCN(40ml)およびHO(
40ml)に加え、上記混合物にNaHCO(2.6G、31mmol)およびモルホ
リン(1.35g、15.5mmol)を加えた。反応混合物を室温にて30分間撹拌し
、溶媒を蒸発させ、残渣にDCM20mlを加え、混合物を濾過し、濾液を蒸発させて、
中間体31(4.5g、91%)を得た。
LCMS m/z[M+H]1520ClNOの必要値:322.14。実測
値322.10
HPLC Tr(分)、純度%:1.81、98%。
【0451】
(実施例31)
中間体32の調製
【0452】
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
【0453】
5−クロロ−2−(メチルスルホンアミド)安息香酸(5g、19.94mmol)お
よびHATU(9.5、24.92mmol)を無水DMF(50ml)に溶かした。1
時間活性化させた後に、上記溶液に中間体31(4g、12.46mmol)およびトリ
エチルアミン(6.93ml)を加えた。反応物を窒素下で2時間撹拌した。溶媒を回転
蒸発によって除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体
32(収率4.7g、68%)を得た。
LCMS m/z[M+H]2326ClSの必要値:553.11
。実測値553.16
HPLC Tr(分)、純度%:2.72、98%。
【0454】
(実施例32)
中間体33の調製
【0455】
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
【0456】
DCM(6ml)中の(5−クロロ−2−(メチルスルホンアミド)安息香酸)(0.
7g、2.8mmol)の懸濁液に、塩化オキサリル(DCM中2M、6ml、12mm
ol)およびDMF(5マイクロリットル)を加え、室温にて3時間撹拌した。揮発性物
質を真空下で除去し、残渣をDCM(20ml)に溶かした。氷水浴で冷却しながら、ア
ミン中間体30(0.78g、2.54mmol)およびETN(0.55g)を加え
、10分間撹拌し、次いで、室温にて30分間撹拌した。反応混合物をDCM(100m
l)で希釈し、水で3回洗浄した。揮発性物質を除去し、残渣をシリカゲル(ヘキサン/
AcOEt=1/1)で精製した。生成物の中間体33が純度75%の無色の油状物とし
て得られ、さらに精製することなく、次のステップで使用した。
【0457】
(実施例33)
中間体34の調製
【0458】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0459】
HOAc(20mL)中の中間体4(5g、0.02mol)を3−シクロプロピル−
3−オキソプロパン酸メチルエステル(14g、0.1mmol)で処理し、混合物を1
00℃にて一晩撹拌した。混合物を濃縮し、SiOカラムクロマトグラフィー(40g
SiO Combiflash HP Gold Column、0〜100%Et
OAc/ヘキサン勾配)によって精製して、中間体34(4g、83%)を得た。
LCMS m/z[M+H]1926の必要値:359.20。実測値
359.10
HPLC Tr(分)、純度%:2.45、98%。
【0460】
(実施例34)
中間体35の調製
【0461】
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
【0462】
出発材料中間体34(400mg、1.1mol)をルチジン(5ml)に溶かし、こ
の混合物にPOCl(340mg、2.2mmol)を加え、混合物を140℃にて加
熱した。反応は30分で完了した。混合物を濃縮し、SiOカラムクロマトグラフィー
(40g SiO Combiflash HP Gold Column、0〜10
0%EtOAc/ヘキサン勾配)によって精製して、中間体35(388mg、92%)
を得た。
LCMS m/z[M+H]1925ClNの必要値:377.17。実
測値377.11
HPLC Tr(分)、純度%:3.21、98%。
【0463】
(実施例35)
中間体36の調製
【0464】
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【0465】
出発材料の中間体35(400mg、1.1mmol)をEtOH(10ml)に溶か
し、混合物に、炭素に担持されている5%Pd(20mg、0.053mmol)および
EtN(0.5ml)を加えた。混合物を水素バルーン下、室温にて1.5時間加熱し
た。混合物を濾過し、濾液を濃縮し、SiOカラムクロマトグラフィーによって精製し
て、中間体36(283mg、80%)を得た。
LCMS m/z[M+H]1926の必要値:343.21。実測値
343.13
HPLC Tr(分)、純度%:2.93、98%。
【0466】
(実施例36)
中間体37の調製
【0467】
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【0468】
出発材料の中間体35(200mg、0.55mmol)をモルホリン(10ml)に
溶かし、混合物を室温にて30分間撹拌した。混合物を濃縮し、SiOカラムクロマト
グラフィーによって精製して、中間体37(200mg、88%)を得た。
LCMS m/z[M+H]2333の必要値:428.26。実測値
428.17
HPLC Tr(分)、純度%:2.90、98%。
【0469】
(実施例37)
中間体38の調製
【0470】
【化78】
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【0471】
化合物32を合成するための手順に従って、中間体115(54mg、0.255mm
ol)およびtert−ブチル(S)−1−(6−メチル−2−((S)−ピペリジン−
2−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イル)ピロリジン−3−イルカルバ
メート(中間体12(79mg、0.198mmol)から開始して、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン中15〜75%酢酸エチル)の後に、中間体38を白色の
固体(107mg、90%)として合成した。
【0472】
(実施例38)
中間体39の調製
【0473】
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
【0474】
トリフェニルホスフィン(87mg、0.332mmol)を中間体38(97mg、
0.163mmol)のTHF(5mL)溶液に室温にて加えた。90分後に、水0.2
mLを加え、混合物を60℃にて一晩加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜10%メタノール)によって精製し
て、中間体39(44mg、48%)を得た。
【0475】
(実施例39)
中間体40の調製
【0476】
【化80】
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【0477】
中間体27(1.68g、5mmol)をジオキサン中4NのHCl(5mL)に溶か
し、1時間撹拌した。材料を減圧下で濃縮し、高真空下で乾燥させて、固体を得、次いで
、これを、THF(10mL)およびTEA(2.1mL、15mmol)と混合した。
Cbz−Cl(739μL、5.25mmol)を滴下添加し、1時間撹拌した。材料を
酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で
洗浄した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウム上に置き、次いで、減圧下で濃縮した。材料
をシリカゲルカラム(ヘキサン中0〜80%EtOAc)で精製して、中間体40(92
9mg、収率51%)を得た。
H NMR (400MHz, CDOD): δ 7.31 (m, 5H),
5.85 (s, 1H), 5.74 (s, 1H), 5.47 (m, 1H)
, 5.20−5.10 (m, 2H), 4.08 (m, 1H), 3.05
(m, 1H), 2.50 (s, 3H), 2.34 (m, 1H), 1.8
5 (m, 1H), 1.63−1.51 (m, 4H).
LC/MS(m/z):367.2[M+H]
【0478】
(実施例40)
中間体41の調製
【0479】
【化81】
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【0480】
中間体40(848mg、2.3mmol)をトルエン(7mL)と混合した。POC
(635μL、6.94mmol)を加え、110℃にて1.5時間撹拌した。材料
を減圧下で濃縮した。材料を酢酸エチルで溶かし、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回
および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥さ
せ、次いで、減圧下で濃縮した。材料をシリカゲルカラム(ヘキサン中0〜30%EtO
Ac)で精製して、中間体41(425mg、収率48%)を得た。
H NMR (400MHz, CDOD): δ 7.29 (m, 5H),
6.88 (s, 1H), 6.40 (s, 1H), 5.64 (m, 1H)
, 5.21−5.10 (m, 2H), 4.12 (m, 1H), 3.08
(m, 1H), 2.68 (s, 3H), 2.41 (m, 1H), 1.9
4 (m, 1H), 1.67−1.49 (m, 4H).
LC/MS(m/z):385.0[M+H]
【0481】
(実施例41)
中間体42の調製
【0482】
【化82】
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【0483】
中間体14(100mg、0.18mmol)のピリジン(2.00mL)溶液に、N
,N−ジメチルスルファモイルクロリド(258mg、0.19mmol)およびトリエ
チルアミン(500μL、3.6mmol)を加え、反応混合物を90℃にて一晩撹拌し
た。次いで、反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。粗製の残渣をコンビ−フラ
ッシュカラムクロマトグラフィー(0〜100%EtOAc/ヘキサン)によって精製し
て、中間体42(20mg、17%)を得た。
LCMS(m/z)661.09[M+H]
MW 660.26。
【0484】
(実施例42)
中間体43の調製
【0485】
【化83】
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【0486】
N−クロロスクシンイミド(239mg、1.79mmol)を、4−フルオロ−2−
(メチルスルホンアミド)安息香酸(351mg、1.51mmol)のDMF(9mL
)溶液に室温にて加えた。一晩撹拌した後に、混合物を水90mLの中に注ぎ入れ、酢酸
エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgS
)、濾過し、減圧下で濃縮して、中間体43(384mg、95%)を5−クロロ−
4−フルオロ−2−(メチルスルホンアミド)安息香酸と3−クロロ−4−フルオロ−2
−(メチルスルホンアミド)安息香酸との5:1混合物として得、これをさらに精製する
ことなく使用した。
LCMS m/z[M+H]ClFNOSの必要値:265.98。実測
値266.07。
【0487】
(実施例43)
中間体44の調製
【0488】
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
【0489】
中間体30(1g、3.7mmol)をMeOH(5ml)に溶かし、溶液に、1−N
−Boc−ピペラジン(0.83g、4.4mmol)を加えた。反応混合物を室温にて
10分間撹拌した。溶媒を減圧蒸発させ、残渣をコンビ−フラッシュカラムクロマトグラ
フィー(0〜50%MeOH/DCM)で精製して、中間体44(1.7g、100%)
を得た。
LCMS(m/z)421.05[M+H]
MW 420.20。
【0490】
(実施例44)
中間体45の調製
【0491】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0492】
中間体44(800mg、1.9mmol)をMeOH(3ml)に溶かし、溶液に、
アゼチジン(1g、19mmol)を加えた。反応混合物を70℃にて一晩加熱した。溶
媒を減圧蒸発させ、残渣をコンビ−フラッシュカラムクロマトグラフィー(0〜60%M
eOH/DCM)で精製して、中間体45(0.54g、65%)を得た。
LCMS(m/z)442.39[M+H]
MW 441.57。
【0493】
(実施例45)
中間体46の調製
【0494】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0495】
2−アミノ−5−クロロ安息香酸(340mg、1.96mmol)およびHATU(
930mg、2.44mmol)をDMF(3ml)に溶かした。反応混合物を室温にて
10分間撹拌した。上記溶液に、中間体45(500mg、1.22mmol)およびN
Et(680μl)を加えた。反応物を室温にて30分間撹拌し、ブライン(10ml
)でクエンチし、次いで、EtOAc(20ml)で抽出した。有機層をブライン(10
ml)で2回洗浄し、次いで、減圧下で蒸発させた。残渣をコンビ−フラッシュカラムク
ロマトグラフィー(0〜100%EtOAc/ヘキサン)で精製して、中間体46(0.
5g、75%)を得た。
LCMS(m/z)595.28[M+H]
MW 594.14。
【0496】
(実施例46)
中間体47の調製
【0497】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
【0498】
中間体33(50mg、0.1mmol)をTHF(2mL)に溶かし、溶液に、(S
)−3−(Boc−アミノ)ピペリジン(22mg、0.11mmol)およびNEt
(27μl)を加えた。反応混合物を室温にて一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残
渣をコンビ−フラッシュカラムクロマトグラフィー(0〜50%MeOH/DCM)で精
製して、中間体47(29mg、44%)を得た。
【0499】
(実施例47)
中間体48の調製
【0500】
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【0501】
3−(5−アミノ−1H−ピラゾール−3−イル)−モルホリン−4−カルボン酸te
rt−ブチルエステルおよび中間体4(100mg、0.37mmol)をHOAc(2
ml)に溶かし、3−シクロプロピル−2−メチル−3−オキソ−プロピオン酸エチルエ
ステル(0.24ml、1.88mmol)を加えた。材料を還流にて1時間撹拌し、減
圧下で濃縮した。物質を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和
塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで
、減圧下で濃縮した。材料をCombiflashシリカゲルカラム(DCM中0〜80
%MeOHの直線勾配)で精製して、中間体48(78mg、71%)を得た。
LCMS(m/z)273.25[M+H]
MW 272.16。
【0502】
(実施例48)
中間体49の調製
【0503】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
【0504】
5−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]安息香酸(126mg、0.55m
mol)のDMF(3ml)溶液に、HATU(281mg、0.74mmol)を加え
、室温にて20分間撹拌した。上記溶液に、DMF(1ml)中の中間体48を加え、続
いて、TEA(0.1ml)を加えた。反応物を室温にて1時間撹拌した。酢酸エチルで
希釈し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥
させ、次いで、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して、中間体49(110
mg、62%)を得た。
LCMS(m/z)474.23[M+H]
MW 483.19。
【0505】
(実施例49)
中間体50の調製
【0506】
【化90】
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【0507】
中間体49(30mg、0.06mmol)をPOCl(30μL)とルチジン(2
mL)中で混合し、100℃にて3時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。材料をDC
Mに溶かし、Combiflashシリカゲルカラム(ヘキサン中0〜80%EtOAc
の直線勾配)で精製して、中間体50(15mg、48%)を得た。
LCMS(m/z)502.10[M+H]
MW 501.03。
【0508】
(実施例50)
中間体51の調製
【0509】
【化91】
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【0510】
中間体19(200mg、0.55mmol)をアゼチジン(1ml)に溶かし、反応
混合物を60℃にて30分間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣を1,4−ジオキサンに再
び溶かし、4NのHCl(1ml)を上記溶液に加えた。反応混合物を室温にて2時間撹
拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取HPLC(0〜100%CHCN/H
)で精製して、中間体51(144mg、92%)を得た。
LCMS(m/z)286.21[M+H]
MW 285。
【0511】
(実施例51)
中間体52の調製
【0512】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【0513】
DMSO7mLおよび水0.3mL中のtert−ブチル2,5−ジヒドロ−1H−ピ
ロール−1−カルボキシレート(955mg、5.64mmol)の溶液を0℃に冷却し
た。NBS(1.51g、8.44mmol)を8分かけて徐々に加え、次いで、反応混
合物を室温まで加温した。4時間後に、混合物を氷水100mLの中に注ぎ入れ、酢酸エ
チル(2×70mL)で抽出した。合わせた有機層を水100mLおよびブライン100
mLで洗浄し、次いで、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、中間体5
2(1.48g、99%)を黄色のフィルムとして得、これをさらに精製することなく、
次のステップで使用した。
H NMR (CDCl, 400MHz): δ 4.46 (m, 1H),
4.15 (m, 1H), 4.02 (dd, J=5.2Hz, 13 Hz),
3.81 (m, 2H), 3.40 (m, 1H), 1.46 (s, 9H
)。
【0514】
(実施例52)
中間体53の調製
【0515】
【化93】
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【0516】
中間体52(467mg、1.75mmol)のメタノール(7mL)溶液に0℃にて
、1.0NのNaOH水溶液(2.4mL、2.4mmol)を徐々に加えた。反応混合
物を室温まで加温し、一晩撹拌した。次いで、メタノールを減圧下で濃縮し、水20mL
を加えた。水性層を酢酸エチル(3×25mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン5
0mLで洗浄し、次いで、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、中間体
53(1.48g、99%)を無色の油状物として得、これをさらに精製することなく、
次のステップで使用した。
H NMR (CDCl, 400MHz): δ 3.80 (d, J=12.
8Hz, 1H), 3.73 (d, J=12.8 Hz), 3.65 (d,
J=3.2Hz, 2H), 3.31 (d, J=4.8Hz, 1H), 3.2
8 (d, J=4.8Hz, 1H), 1.43 (s, 9H)。
【0517】
(実施例53)
中間体54の調製
【0518】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【0519】
ジエチルアルミニウムシアニドのトルエン溶液(1.0M、3.3mL、3.3mmo
l)を中間体53(298mg、1.61mmol)のトルエン(9mL)溶液に室温に
て徐々に加えた。一晩撹拌した後に、1.0NのNaOH溶液(水溶液)を徐々に加える
ことによって、反応混合物を慎重にクエンチし(注意:発熱性)、次いで、水15mLで
希釈した。水性層を酢酸エチル(2×60mL)で抽出し、合わせた有機層を水(2×6
0mL)およびブライン60mLで洗浄し、次いで、乾燥させ(MgSO)、濾過し、
減圧下で濃縮して、中間体54(314mg、85%)を薄黄色の油状物として得、これ
をさらに精製することなく使用した。
H NMR (CDCl, 400MHz): δ 4.63 (m, 1H),
3.80−3.61 (m, 3H), 3.36 (m, 1H), 3.05 (m
, 1H), 2.64 (br s, 1H), 1.47 (s, 9H)。
【0520】
(実施例54)
中間体55の調製
【0521】
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0522】
中間体4(266mg、1mmol)をアセトニトリル(5mL)に溶かした。次いで
、エチルアセトイミデート塩酸塩(247mg、2mmol)を加え、続いて、酢酸(5
7μL、1mmol)を滴下添加した。エタノール(1mL)を加え、反応混合物を48
時間撹拌した。生じた固体を濾過し、アセトニトリルで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し
、分取HPLC(水中5〜95%アセトニトリル、0.1%酢酸緩衝液)で精製して、中
間体55(185mg、60%)を得た。
H NMR (400MHz, CDOD): δ 5.93 (s, 1H),
5.45 (m, 1H), 4.05 (m, 1H), 2.78 (m, 1H)
, 2.40 (s, 3H), 2.18 (m, 1H), 1.78 (m, 1
H), 1.70−1.60 (m, 2H), 1.47 (m, 12H).
LC/MS(m/z):308.1[M+H]
【0523】
(実施例55)
中間体56の調製
【0524】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0525】
中間体55(31mg、0.1mmol)をキシレン(2mL)と混合した。オルト酢
酸トリエチル(60μL、0.33mmol)を加え、反応混合物を120℃にて24時
間撹拌した。室温に冷却した後に、混合物を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン中40%EtOAc)で精製して、中間体56(16mg、48%
)を得た。
H NMR (400MHz, CDOD): δ 6.30 (s, 1H),
5.54 (m, 1H), 4.04 (m, 1H), 2.95 (m, 1H)
, 2.87 (s, 3H), 2.58 (s, 3H), 2.47 (m, 1
H), 1.89 (m, 1H), 1.65 (m, 2H), 1.47 (m,
12H).
LC/MS(m/z):332.1[M+H]
【0526】
(実施例56)
中間体57の調製
【0527】
【化97】
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【0528】
中間体2(1.52g、6.26mmol)の無水THF(15mL)溶液をアルゴン
下で−78℃に冷却した。テッベ試薬の溶液(トルエン中0.5M、15mL、7.5m
mol)を滴下添加し、反応混合物を−78℃にて1時間撹拌し、次いで、室温まで加温
した。2時間後に、反応混合物を滴下漏斗に入れ、次いで、1NのNaOH(水溶液)の
撹拌溶液が入っている500mL丸底フラスコに0℃にて滴下添加した。添加が完了した
後に、酢酸エチル75mLを加え、混合物を一晩激しく撹拌した(黄色の沈殿物)。次い
で、混合物を中等級フリット(medium frit)で濾過し、濾液を分液漏斗に加
えた。水性層を分離した後に、残りの有機層をブライン(2×125mL)で洗浄し、乾
燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮すると、黄色の油状残渣が残った。ヘキ
サンを加えて、さらなる固体を破砕し、混合物を濾過した。濾液を濃縮し、残りの残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜25%酢酸エチル)によって精製
して、中間体57(332mg、22%)を透明な油状物として得た。
H−NMR (CDCl, 400MHz): δ 4.74 (m, 1H),
4.06 (m, 1H), 3.95 (m, 1H), 3.91 (m, 1H)
, 3.54 (s, 3H), 2.91 (m, 1H), 2.07 (m, 1
H), 1.65−1.50 (m, 3H), 1.47 (s, 9H), 1.4
5−1.32 (m, 2H)。
【0529】
(実施例57)
中間体58の調製
【0530】
【化98】
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【0531】
NBS(339mg、1.89mmol)を、THF10mLおよび水3mL中の中間
体57(454mg、1.88mmol)の溶液に室温にて徐々に加えた。25分後に、
反応混合物を飽和NaHCO(水溶液)45mLに注いだ。水性層を酢酸エチル(3×
30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン75mLで洗浄し、乾燥させ(Na
SO)、濾過し、減圧下で濃縮した。生じた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ヘキサン中5〜20%酢酸エチル)して、中間体58(219mg、40%)を透明
な油状物として得た。
H−NMR (CDCl, 400MHz): δ 4.89 (m, 1H),
4.03 (s, 2H), 3.05−2.75 (m, 1H), 2.14 (m
, 1H), 1.75−1.61 (m, 3H), 1.47 (s, 9H),
1.44−1.33 (m, 2H)。
【0532】
(実施例58)
中間体59の調製
【0533】
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
【0534】
エタノール3mL中の中間体58(73mg、0.238mmol)、NaHCO
41mg、0.488mmol)、および2,4−ジメチル−6−アミノピリジン(60
mg、0.491mmol)の混合物を一晩還流加熱した。室温に冷却した後に、反応混
合物を減圧下で濃縮し、分取HPLC(水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む)中15〜
100%アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸を含む))によって精製して、凍結
乾燥の後に、中間体59(6.0mg、7.6%)を固体のトリフルオロ酢酸塩として得
た。
LCMS m/z[M+H]1927の必要値:330.21。実測値
330.38。
【0535】
(実施例59)
中間体60の調製
【0536】
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
【0537】
コリジン(1g、8.25mmol)のTHF(5mL)溶液を−78℃に冷却し、B
uLi(5.15mL、ヘキサン中1.6M)を滴下添加した。すぐに、暗赤色が生じた
。溶液を−78℃にて10分間撹拌した。THF(5mL)中の中間体2(0.5g、0
.2mmol)を滴下添加し、−78℃にて15分間撹拌した。溶液をTHF(2mL)
中の酢酸(0.5mL)でクエンチし、室温まで加温した。揮発性物質を減圧下で部分的
に除去し、EtOAc(50mL)を加えた。有機層をブライン(2×50mL)で洗浄
し、乾燥させ、減圧下で濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0
〜60%EtOAc)によって、中間体60を無色の油状物(1.36g、91%)とし
て得た。
LCMS m/z[M+H] 332.99。
HPLC Tr(分)、純度%:2.34、60%。
【0538】
(実施例60)
中間体61の調製
【0539】
【化101】
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【0540】
中間体60(1.3g、3.91mmol)、ヒドロキシルアミン(1.35g、19
.5mmol)、およびNaOAc(1.92g、23.46mmol)を還流にて、E
tOH(20mL)中で1時間撹拌した。揮発性物質を減圧下で部分的に除去した。Et
OAc(50mL)を加え、有機層をブライン(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ、減
圧下で濃縮した。化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜60%
EtOAc)によって精製して、中間体61を無色の油状物(1.10g、81%)とし
て得た。
LCMS m/z[M+H] 348.04
HPLC Tr(分)、純度%:2.28、80%。
【0541】
(実施例61)
中間体62の調製
【0542】
【化102】
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【0543】
中間体61(0.348g、1.0mmol)およびO−(2,4−ジニトロ−フェニ
ル)−ヒドロキシルアミン(0.239g、1.2mmol)をMeCN中、窒素下で1
6時間撹拌した。CsCO(0.5g)を加え、懸濁液を室温にて2時間撹拌した。
揮発性物質を減圧下で除去し、残渣をMeCN/水に溶かし、分取HPLC(5〜95%
O/MeCN、0.1% TFA)によって精製して、中間体62を無色の粉末(0
.119g、34%)として得た。
LCMS m/z[M+H] 329.95
HPLC Tr(分)、純度%:2.81、98%。
【0544】
(実施例62)
中間体63の調製
【0545】
【化103】
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【0546】
中間体62(0.119g、0.362mmol)をジオキサン(2mL)中で撹拌し
、HCl(4mL、ジオキサン中4M)を室温にて加え、1時間撹拌した。揮発性物質を
減圧下で除去して、中間体63のHCl塩をオフホワイト色の粉末(0.125g、>1
00%)として得た。
LCMS m/z[M+H] 230.16
H NMR (CDCl, 400MHz): δ 9.44 (s, 2H),
7.36 (s, 1H), 6.73 (s, 1H), 6.70 (s, 1H)
, 4.46 (m, 1H), 3.28 (d, 12.4Hz, 1H), 3.
04 (m, 1H), 2.62 (s, 3H), 2.30 (s, 3H),
2.10 (d, 13.6 Hz), 1.93−1.78 (m, 4H), 1.
66 (m, 1H).
HPLC Tr(分)、純度%:1.34、98%。
【0547】
(実施例63)
中間体64の調製
【0548】
【化104】
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【0549】
エタノール1.2mL中の中間体58(14mg、0.046mmol)および6−ク
ロロピリダジン−3−アミン(17mg、0.131mmol)の混合物を一晩還流加熱
した。室温に冷却した後に、反応混合物を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン中5〜50%酢酸エチル)によって精製して、中間体64を透明なフ
ィルム(9mg、60%)として得た。
LCMS m/z[M+H]1722ClNの必要値:337.14。実
測値337.04。
【0550】
(実施例64)
中間体65の調製
【0551】
【化105】
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【0552】
トリフルオロ酢酸(0.070mL、0.831mmol)を中間体64(8mg、0
.024mmol)のCHCl(1mL)溶液に加えた。一晩撹拌した後に、LC/
MSによって、Boc基の完全な除去が示された。反応混合物を減圧下で濃縮し、真空下
で2時間乾燥させた。生じた残渣を無水CHCl1.5mLに溶かした溶液に、5−
クロロ−2−(メチルスルホンアミド)ベンゾイルクロリド(6.5mg、0.0252
mmol)を加えた。混合物を0℃に冷却し、トリエチルアミン(7.0μL、0.04
9mmol)を加え、生じた混合物を室温まで加温し、一晩撹拌した。LC/MSモニタ
リングによって、中間体65(11.5mg、99%)への完全な変換が示された。反応
混合物を減圧下で濃縮し、さらに精製することなく使用した。
LCMS m/z[M+H]1919ClSの必要値:468.06
。実測値467.89。
【0553】
(実施例65)
中間体66の調製
【0554】
【化106】
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【0555】
エタノール16mL中の中間体58(293mg、0.958mmol)および6−ク
ロロ−5−メチルピリダジン−3−アミン(195mg、1.35mmol)の混合物を
77℃にて一晩加熱した。室温に冷却した後に、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5〜100%酢酸エチル)によって精製
して、中間体66(125mg、38%)を白色の固体として得た。
LCMS m/z[M+H]1723ClNの必要値:351.15。実
測値351.12。
H−NMR (CDCl, 400MHz): δ 7.76 (s, 1H),
7.62 (s, 1H), 5.57 (m, 1H), 4.09 (m, 1H)
, 2.89 (m, 1H), 2.52 (m, 1H), 2.45 (s, 3
H), 1.86 (m, 1H), 1.70−1.30 (m, 4H), 1.4
7 (s, 9H)。
【0556】
(実施例66)
中間体67の調製
【0557】
【化107】
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【0558】
中間体65を合成するための手順に従って、中間体66(120mg、0.343mm
ol)から開始して、中間体67(129mg、78%)を白色の固体として合成した。
LCMS m/z[M+H]2021ClSの必要値:482.07
。実測値 481.86。
H−NMR (CDCl, 400MHz): δ 10.0 (s, 1H),
8.34 (s, 1H), 7.73 −7.53 (m, 2H), 7.37−7
.30 (m, 1H), 6.27 (s, 1H), 3.31 (m, 1H),
2.95 (s, 3H), 2.46 (s, 3H), 2.27 (m, 2H
), 1.77 (m, 2H), 1.68−1.38 (m, 4H)。
【0559】
(実施例67)
中間体68の調製
【0560】
【化108】
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【0561】
トリエチルアミン(0.35mL、2.51mmol)を、無水メタノール9mL中の
中間体67(109mg、0.226mmol)および(S)−tert−ブチルピロリ
ジン−3−イルカルバメート(469mg、2.52mmol)の混合物に加えた。混合
物を75℃にて一晩加熱した。分析HPLCによって、中間体68への約15%の変換率
が示された。追加の(S)−tert−ブチルピロリジン−3−イルカルバメート(1.
81g)をトリエチルアミン(0.9mL)と共に加え、混合物を再び5日間加熱した。
反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮し、生じた残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン中10〜50%酢酸エチル)によって精製して、中間体68(91m
g、64%)を白色の固体として得た。
LCMS m/z[M+H]2938ClNSの必要値:632.23。
実測値632.55。
【0562】
(実施例68)
中間体69の調製
【0563】
【化109】
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【0564】
28%NHOH3.3mLおよびエタノール2mL中の、3,6−ジクロロ−4−メ
チルピリダジン(333mg、2.04mmol)の混合物を100℃にて、密閉管中で
48時間加熱した。室温に冷却した後に、反応混合物を減圧下で濃縮した。生じた固体を
エーテルで洗浄およびデカンテーション(5×)して、薄黄色の固体(123mg、42
%)を、分析HPLCによると6−クロロ−5−メチルピリダジン−3−アミンおよび中
間体69の55/45混合物として得た。
LCMS m/z[M+H]ClNの必要値:144.03。実測値14
4.10。
【0565】
(実施例69)
中間体70の調製
【0566】
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
【0567】
中間体58(105mg、0.343mmol)と、エタノール6mL中の6−クロロ
−5−メチルピリダジン−3−アミンおよび中間体69(75mg、0.521mmol
)の混合物との混合物を77℃にて一晩加熱した。室温に冷却した後に、反応混合物を減
圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5〜40%酢酸
エチル)によって精製して、中間体70(7mg、6%)を最初に溶離する生成物として
得、続いて、その異性体の中間体66(17mg、14%)を得た。
中間体70:LCMS m/z[M+H]1723ClNの必要値:35
1.15。実測値351.04。
【0568】
(実施例70)
中間体72の調製
【0569】
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
【0570】
中間体65を合成するための手順に従って、ただし、中間体70(7mg、0.020
mmol)から開始して、中間体72を透明なフィルム(5.8mg、60%)として回
収した。
LCMS m/z[M+H]2021ClSの必要値:482.07
。実測値481.94。
【0571】
(実施例71)
中間体73の調製
【0572】
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
【0573】
(S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(30.
0g、130mmol)のテトラヒドロフラン(260mL)溶液に、カルボニルジイミ
ダゾール(21.2g、130mmol)を室温にて加えた。18時間後に、反応混合物
を減圧下で濃縮し、粗製の残渣を酢酸エチル(600mL)と水(200mL)とに分配
した。相を分離し、有機層を水(200mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200
mL)、および飽和塩化ナトリウム溶液(200mL)で洗浄した。有機層をNaSO
で乾燥させ、減圧下で濃縮して、中間体73(36g、99%)を白色の結晶質の固体
として得た。
H NMR (CDCl, 400MHz): δ 8.21 (br s, 1H
), 7.51 (br s, 1H), 7.08 (br s, 1H), 5.4
5−5.01 (m, 1H), 3.92 (br d, J=13.6Hz, 1H
), 3.39−3.05 (m, 1H), 2.13−1.98 (m, 1H),
1.96−1.82 (m, 1H), 1.78−1.56 (m, 2H), 1
.55−1.30 (m, 11H).
=0.30(50%酢酸エチル/ヘキサン)。
【0574】
(実施例72)
中間体74の調製
【0575】
【化113】
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【0576】
カリウム2−メチルプロパン−2−オレート(14.5g、129mmol)のジメチ
ルスルホキシド(129mL)溶液に、ニトロメタン(6.93mL、129mmol)
を室温にて加えた。1時間後に、中間体73(36.0g、129mmol)のジメチル
スルホキシド溶液を、カニューレを介して加え、反応混合物を室温にて撹拌した。15時
間後に、酢酸(50mL)を加え、生じた混合物をジクロロメタン(400mL)と水(
1L)とに分配した。相を分離し、水性層をジクロロメタン(3×400mL)で抽出し
た。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製の残渣をSiO
カラムクロマトグラフィー(330g SiO Combiflash HP Go
ld Column、0〜100%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、中間体7
4(35.2g、99%)を黄色の固体として得た。
H NMR (CDCl, 400MHz): δ 5.36 (s, 2H),
4.73 (br s, 1H), 4.09−3.74 (m, 1H), 3.04
−2.69 (m, 1H), 2.14 (br d, J=10.6Hz, 1H)
, 1.75−1.55 (m, 3H), 1.54−1.39 (m, 11H).
LCMS(ESI)m/z 271.42[M−H]、t=2.48分。
=0.70(50% 酢酸エチル/ヘキサン。
【0577】
(実施例73)
中間体75の調製
【0578】
【化114】
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【0579】
エタノール(3.6mL)中の炭素上のパラジウム(10重量%、78.0mg、73
.0μmol)の懸濁液に、中間体74(400mg、1.47mmol)を室温にてア
ルゴン雰囲気下で加えた。反応容器から気体を抜き、かつ反応容器に水素ガスを再充填し
(3×)、水素ガスを充填したバルーンを容器に取り付けた。反応混合物を2時間激しく
撹拌し、2時間たった時点で、反応物をセライトパッドで濾過した。濾液に、1H−ピラ
ゾール−1−カルボキシイミドアミド(323mg、2.20mmol)を、続いて、炭
酸ナトリウム(233mg、2.20mmol)を加え、生じた混合物を室温にて撹拌し
た。16時間後に、反応混合物を酢酸エチル(150mL)と水(150mL)とに分配
した。相を分離し、水性層を酢酸エチル(2×150mL)で抽出した。合わせた有機層
をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製の残渣をSiOカラムクロマトグ
ラフィー(12g SiO Combiflash HP Gold Column、
0〜20%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、中間体75(119mg、
30%)を黄色の油状物として得た。
H NMR (CDOD, 400MHz): δ 6.25 (s, 1H),
5.19 (d, J=4.9Hz, 1H), 3.93 (d, J=10.4Hz
, 1H), 2.91 (t, J=13.4Hz, 1H), 2.13 (d,
J=13.3Hz, 1H), 1.76−1.62 (m, 1H), 1.62−1
.51 (m, 3H), 1.43 (s, 10H).
HPLC t(分)、純度%:2.83、99%。
=0.45(20%メタノール/ジクロロメタン)。
【0580】
(実施例74)
中間体76の調製
【0581】
【化115】
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【0582】
中間体75(92mg、0.35mmol)およびマロン酸ジメチル(80μL、0.
70mmol)のエタノール(1.7mL)溶液に、ナトリウムエトキシド(エタノール
中21重量%、225mg、0.70mmol)を室温にてアルゴン雰囲気下で加え、生
じた混合物を70℃に加熱した。19時間後に、反応混合物を室温に冷却し、混合物がp
H=7になるまで、酢酸を加えた。生じた混合物を分取HPLC(5〜100%MeCN
/HO、0.1%トリフルオロ酢酸調整剤)によって精製して、中間体76(80mg
、69%)を無色の油状物として得た。
H NMR (CDOD, 400MHz): δ 7.26 (s, 1H),
7.08 (s, 1H), 5.44 (d, J=4.8Hz, 1H), 4.0
4 (d, J=14.0Hz, 1H), 2.90 (t, J=13.1Hz,
1H), 2.16 (d, J=14.0Hz, 1H), 1.94−1.81 (
m, 1H), 1.75−1.52 (m, 4H), 1.49 (s, 9H).
LCMS(ESI)m/z 335.14[M+H]、t=2.24分。
【0583】
(実施例75)
中間体77の調製
【0584】
【化116】
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【0585】
塩化ホスホリル(1mL)を中間体76(38mg、0.11mmol)に室温にてア
ルゴン雰囲気下で加え、生じた混合物を100℃に加熱した。7時間後に、反応混合物を
室温に冷却し、減圧下で濃縮した。生じた残渣に、アゼチジン塩酸塩(106mg、1.
14mmol)、トリエチルアミン(317μL、2.28mmol)、およびメタノー
ル(2mL)を室温にて加え、反応混合物を70℃に加熱した。16時間後に、反応混合
物を室温に冷却し、分取HPLC(5〜100%MeCN/HO、0.1%トリフルオ
ロ酢酸調整剤)によって精製して、中間体77(20.2mg、56%)を橙色の油状物
として得た。
LCMS(ESI)m/z 313.13[M+H]、t=1.49分。
【0586】
(実施例76)
中間体78の調製
【0587】
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
【0588】
エチルO−メシチルスルホニルアセトヒドロキサネート(1g、3.5mmol)およ
びジオキサン(3mL)をアルゴン下で混合した。懸濁液を0℃に冷却し、次いで、HC
lO(70%水溶液、0.39mL)で処理した。0℃にて30分間撹拌した後に、氷
水(7mL)を反応混合物に加えた。形成した白色の沈殿物を濾過し、水で洗浄し、湿っ
たままで丸底フラスコに移し、直ちにDCM(30mL)に溶かした。痕跡量の水を、分
液漏斗を介して除去し、有機層をMgSOで乾燥させ、濾過した。次いで、上記DCM
溶液に、6−アミノ−2,4−ルチジンのDCM(2mL)溶液を0℃にて徐々に加えた
。次いで、反応混合物を室温にて1時間撹拌した。反応混合物に、tert−ブチルメチ
ルエーテル(5mL)を加えた。白色の沈殿物を濾過し、DCM/tert−ブチルメチ
ルエーテル(1/1、40mL)で洗浄し、真空乾燥して、中間体78(0.68g、5
8%)を得た。
LCMS m/z[M+H]12の必要値:138.19。実測値138
.12
HPLC Tr(分)、純度%:0.39、95%。
【0589】
(実施例77)
中間体79の調製
【0590】
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
【0591】
中間体78(100mg、0.3mmol)および(S)−2−ホルミル−ピペリジン
−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(128mg、1.2mmol)をDMF(
2mL)に溶かした。反応物を一晩90℃にて加熱し、次いで、トリエチルアミン(0.
17mL、1.2mmol)を加えた。1時間後に、反応物を酢酸エチル(20mL)で
希釈し、ブライン(3×20mL)で洗浄した。有機相を真空下で蒸発させ、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜100%酢酸エチル)で精製して、中
間体79(16mg、11%)を得た。
LCMS m/z[M+H]1826の必要値:330.42。実測値
330.97
HPLC Tr(分)、純度%:2.40、98%。
【0592】
(実施例78)
中間体80の調製
【0593】
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
【0594】
85%リン酸水溶液(0.010mL)を、中間体79(16mg、0.05mmol
)のDCM(0.2mL)溶液に加えた。室温にて10分間撹拌した後に、反応混合物を
減圧下で蒸発させ、残渣を、分取HPLC(水中0〜100%アセトニトリル)を使用し
て精製して、中間体80(9.6mg、86%)を得た。
LCMS m/z[M+H]1318の必要値:231.31。実測値23
1.08
HPLC Tr(分)、純度%:1.30、98%。
【0595】
(実施例79)
中間体81の調製
【0596】
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
【0597】
3クロロ−6−メチルピリダジン(1g、7.8mmol)をアゼチジン(4.5g、
78mmol)に溶かした混合物を、90℃にて一晩加熱した。次いで、反応混合物を減
圧下で蒸発させ、残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜
10%メタノール)を使用して精製して、中間体81(980mg、84%)を得た。
LCMS m/z[M+H]11の必要値:149.19。実測値149
.08
HPLC Tr(分)、純度%:1.80、98%。
【0598】
(実施例80)
中間体82の調製
【0599】
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
【0600】
中間体81(387mg、2.6mmol)および中間体58(200mg、0.65
mmol)をCHCN(2mL)に溶かした。反応物を90℃にて一晩加熱し、次いで
、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]ウンデカ−7−エン(0.19mL、1.3
mmol)を加えた。1時間後に、反応物を酢酸エチル(20mL)で希釈し、ブライン
(3×20mL)で洗浄した。有機相を減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン中0〜100%酢酸エチル)で精製して、中間体82(14m
g、4%)を得た。
LCMS m/z[M+H]2028の必要値:356.46。実測値
356.94
HPLC Tr(分)、純度%:2.64、98%。
【0601】
(実施例81)
中間体83の調製
【0602】
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
【0603】
中間体82(14mg、0.04mmol)をDCM(0.2mL)に溶かし、85%
リン酸水溶液(0.010mL)を加えた。室温にて10分間撹拌した後に、反応混合物
をNaHCOでクエンチし、EtOAcで抽出した。有機相を減圧下で蒸発させ、残渣
を、分取HPLC(水中0〜100%アセトニトリル)を使用して精製して、中間体83
(10mg、100%)を得た。
LCMS m/z[M+H]1520の必要値:257.35。実測値25
7.13
HPLC Tr(分)、純度%:1.59、98%。
【0604】
(実施例82)
中間体84の調製
【0605】
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
【0606】
(S)−(−)−1−(カルボベンジルオキシ)−2−ピペリジンカルボン酸(500
mg、1.9mmol)およびHATU(1.16g、3mmol)を無水DMF(1m
L)に溶かした。1時間活性化させた後に、2,3−ジアミノ−4,6−ジメチルピリジ
ン(253mg、1.9mmol)およびトリエチルアミン(0.53mL、3.80m
mol)を加えた。反応混合物を窒素下で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣
を酢酸(2.5mL)で処理し、170℃にて加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣
を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜100%酢酸エチル)によっ
て精製して、中間体84(収率111mg、16%)を得た。
LCMS m/z[M+H]2124の必要値:365.19。実測値
365.12
HPLC Tr(分)、純度%:2.47、98%。
【0607】
(実施例83)
中間体85の調製
【0608】
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
【0609】
中間体84(43mg、0.118mmol)をEtOH(5mL)にアルゴン下で溶
かした。溶液に、炭素に担持されたPd(40mg)を加え、反応混合物をH雰囲気下
で室温にて一晩撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残りの残渣を分取
HPLC(水中0〜100%アセトニトリル)で精製して、中間体85(27mg、87
%)を得た。
LCMS m/z[M+H]1318の必要値:231.15。実測値23
1.07
HPLC Tr(分)、純度%:0.79、98%。
【0610】
(実施例84)
中間体86の調製
【0611】
【化125】
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【0612】
ヒドラジンカルボキシイミドアミド塩酸塩(320mg、2.81mmol)のジメチ
ルホルムアミド(14mL)溶液に、tert−ブチル−2−ホルミルピペリジン−1−
カルボキシレート(600mg、2.81mmol)を室温にて、大気に開放した状態で
加えた。生じた混合物を90℃に加熱し、大気に開放した状態で激しく撹拌した。16時
間後に、反応混合物を室温に冷却し、大気に開放した状態で激しく撹拌した。2日後に、
アセチルアセトン(290μL、2.81mmol)および炭酸セシウム(915mg、
2.81mmol)を加え、反応混合物を大気に開放した状態で90℃に加熱した。6時
間後に、反応物を室温に冷却し、酢酸エチル(250mL)と水(250mL)とに分配
した。相を分離し、有機層を飽和塩化ナトリウム溶液(3×100mL)で洗浄した。有
機層をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製の残渣を、SiOカラムクロ
マトグラフィー(12g SiO Combiflash HP Gold Colu
mn、0〜100%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、中間体86(67.6m
g、7%)を黄色の油状物として得た。
LCMS(ESI)m/z 332.14[M−H]、t=2.38分。
=0.45(酢酸エチル)。
【0613】
(実施例85)
中間体87の調製
【0614】
【化126】
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【0615】
トリフルオロ酢酸(1mL、12.9mmol)を中間体66(131mg、0.37
5mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液に室温にて加えた。一晩撹拌した後に、
反応混合物を減圧下で濃縮し、2時間真空乾燥した。生じたフィルムをメタノール4mL
に溶かし、(S)−tert−ブチルピロリジン−3−イルカルバメート(710mg、
3.82mmol)およびトリエチルアミン(0.52mL、3.7mmol)を加えた
。混合物を77℃にて一晩加熱した。LC/MSによって、所望の生成物への約25%の
変換率が示された。さらに(S)−tert−ブチルピロリジン−3−イルカルバメート
(1.1g、5.9mmol)を加え、混合物を77℃にて72時間撹拌した。室温に冷
却した後に、生じた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0
〜10%メタノール)によって精製して、中間体87(135mg、90%)をオフホワ
イト色のフィルムとして得た。
LCMS m/z[M+H]2132の必要値:401.26。実測値
401.24。
【0616】
(実施例86)
中間体88の調製
【0617】
【化127】
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【0618】
HATU(48mg、0.126mmol)を、5−メチル−3−(メチルスルホンア
ミド)チオフェン−2−カルボン酸(24mg、0.102mmol)の無水DMF(2
mL)溶液に室温にて加えた。90分後に、中間体87(36mg、0.09mmol)
のアセトニトリル0.5mL溶液を加え、続いて、トリエチルアミン(0.030mL、
0.217mmol)を加えた。一晩撹拌した後に、反応混合物を水およびブラインの1
:1溶液の中に注ぎ入れ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相を水およびブライ
ンの1:1溶液で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を
、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5〜100%酢酸エチル)によって
精製して、中間体88(22mg、40%)を透明なフィルムとして得た。
LCMS m/z[M+H]2839Sの必要値:618.25。実測
値618.28。
【0619】
(実施例87)
中間体89の調製
【0620】
【化128】
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【0621】
中間体88の手順に従って、中間体87(38mg、0.095mmol)および中間
体95(44mg、0.143mmol)から開始して、中間体89(12mg、18%
)を透明なフィルムとして回収した。
LCMS m/z[M+H]3040BrNSの必要値:690.20。
実測値690.21。
【0622】
(実施例88)
中間体90の調製
【0623】
【化129】
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【0624】
トリフルオロ酢酸(0.070mL、0.831mmol)を、中間体64(110m
g、0.33mmol)のCHCl(5mL)溶液に加えた。室温にて一晩撹拌した
後に、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を、分取HPLC(水(0.1%トリフルオロ
酢酸を含む)中15〜100%アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸を含む))に
よって精製して、凍結乾燥の後に、中間体90(114mg、100%)を固体のトリフ
ルオロ酢酸塩として得た。
LCMS m/z[M+H]1113ClNの必要値:237.08。実測値
237.10。
HPLC Tr(分)、純度%:1.36、95%。
【0625】
(実施例89)
中間体91の調製
【0626】
【化130】
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【0627】
HATU(45mg、0.12mmol)および6−メチル−2−ピコリン酸(12m
g、0.09mmol)をDMF2mL中で混合し、反応混合物を10分間撹拌し、その
後、中間体90(20mg、0.06mmol)およびトリエチルアミン(33μL、0
.24mmol)を溶液に加えた。反応混合物を室温にて1時間撹拌し、CHCN/H
O(2/2mL)で希釈し、次いで、分取HPLC(水(0.1%トリフルオロ酢酸を
含む)中15〜100%アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸を含む))によって
精製して、凍結乾燥の後に、中間体91(12mg、63%)を固体のトリフルオロ酢酸
塩として得た。
LCMS m/z[M+H]1818ClNOの必要値:356.12。実測
値356.14。
HPLC Tr(分)、純度%:1.89、98%。
【0628】
(実施例90)
中間体92の調製
【0629】
【化131】
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【0630】
HATU(45mg、0.12mmol)および2−メチル−5−クロロ安息香酸(1
6mg、0.09mmol)をDMF2mL中で混合し、反応混合物を10分間撹拌し、
その後、中間体90(20mg、0.06mmol)およびトリエチルアミン(33μL
、0.24mmol)を溶液に加えた。反応混合物を室温にて1時間撹拌し、CHCN
/HO(2/2mL)で希釈し、次いで、分取HPLC(水(0.1%トリフルオロ酢
酸を含む)中15〜100%アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸を含む))によ
って精製して、凍結乾燥の後に、中間体92(14mg、64%)を固体のトリフルオロ
酢酸塩として得た。
LCMS m/z[M+H]1918ClOの必要値:389.09。実
測値389.13。
HPLC Tr(分)、純度%:2.34、98%。
【0631】
(実施例91)
中間体93の調製
【0632】
【化132】
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【0633】
(S)−tert−ブチル2−エチニルピペリジン−1−カルボキシレート(Anic
hem LLC、North Brunswick、NJ、USA)(100mg、0.
48mmol)、2−ブロモ−4,6−ジメチルピリジン−3−アミン(96mg、0.
48mmol)、CuI(4.3mg、0.0225mmol)、およびPd(Cl)
(PPh(16mg、0.025mmol)のトリエチルアミン(5mL)溶液を
窒素下、0℃にて5分間撹拌し、続いて、90℃に1時間加熱した。室温に冷却した後に
、揮発性物質を減圧下で除去し、粗製の生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン中0〜60%酢酸エチル)によって精製して、中間体93(78mg、49%
)を無色の油状物として得た。
LCMS m/z[M+H] 330.02。
HPLC Tr(分)、純度%:2.41、95%。
【0634】
(実施例92)
中間体94の調製
【0635】
【化133】
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【0636】
塩化水素のジオキサン溶液(4N、8mL、32mmol)を、ジオキサン10mL中
の中間体93(429mg、1.3mmol)の混合物に加えた。1時間撹拌した後に、
揮発性物質を減圧下で除去し、生じた残渣をアセトニトリルおよび水から凍結乾燥して、
中間体94(366mg、>100%)をオフホワイト色粉末の塩酸塩として得た。
LCMS m/z[M+H] 229.97
HPLC Tr(分)、純度%:1.57、95%。
【0637】
(実施例93)
中間体95の調製
【0638】
【化134】
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【0639】
塩化メタンスルホニル(0.7mL、9.14mmol)を、THF8mLおよび1N
の水酸化ナトリウム水溶液7mL(7mmol)中の2−アミノ−2−(2−ブロモフェ
ニル)酢酸(660mg、2.87mmol)の混合物に徐々に加えた。混合物を室温に
て一晩激しく撹拌し、次いで、水5mLに注いだ。材料を酢酸エチルで3回抽出し、合わ
せた有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、
中間体95(742mg、84%)を白色の固体として得た。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 13.2 (s, 1H), 8
.24 (d, J=8.8Hz, 1H), 7.64 (m, 1H), 7.44
(m, 1H), 7.39 (m, 1H), 7.27 (m, 1H), 5.
42 (d, J=8.8Hz, 1H), 2.84 (s, 3H)。
【0640】
(実施例94)
中間体96の調製
【0641】
【化135】
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【0642】
中間体95の手順に従って、2−アミノ−2−(2−クロロフェニル)酢酸(535m
g、2.88mmol)から開始して、中間体96(397mg、52%)を白色の固体
として合成した。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 13.2 (s, 1H), 8
.21 (d, J=8.8Hz, 1H), 7.51−7.25 (m, 4H),
5.42 (d, J=8.8Hz, 1H), 2.84 (s, 3H)。
【0643】
(実施例95)
中間体97の調製
【0644】
【化136】
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【0645】
(R)−2−アミノ−2−フェニルプロパン酸(304mg、1.84mmol)およ
び濃HSO0.7mLの無水メタノール(6.5mL)溶液を一晩加熱した。室温に
冷却した後に、メタノールを減圧下で濃縮した。残渣を水40mLに溶かし、分液漏斗に
加えた。ガスの発生が止まるまで(pH9〜10)、固体の炭酸ナトリウムを徐々に加え
た。水性層を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO
(水溶液)100mLおよびブライン100mLで洗浄し、分離し、乾燥させ(MgS
)、濾過し、減圧下で濃縮して、中間体97(225mg、68%)を油状の残渣と
して得、これをさらに精製することなく、次のステップで使用した。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 7.44 (m, 2H), 7
.30 (m, 2H), 7.22 (m, 1H), 3.58 (s, 3H),
2.36 (s, 2H), 1.50 (s, 3H)。
【0646】
(実施例96)
中間体98の調製
【0647】
【化137】
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【0648】
中間体97(225mg、1.25mmol)およびピリジン(0.30mL、3.7
5mmol)の無水CHCL(4mL)溶液に、メタンスルホニルクロリド(0.1
5mL、1.91mmol)を徐々に加えた。一晩撹拌した後に、反応混合物を1NのH
Cl(水溶液)30mLでクエンチした。水性混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽
出し、合わせた有機層を1NのHCl(水溶液)で、次いで、ブラインで洗浄した。有機
層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、中間体98(312mg、9
7%)を黄緑色の油状残渣として得、これをさらに精製することなく、次のステップで使
用した。
LCMS m/z[M+H]1115NOSの必要値:258.08。実測値
258.31。
【0649】
(実施例97)
中間体99の調製
【0650】
【化138】
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【0651】
水酸化リチウム一水和物(507mg、12.1mmol)を、中間体98(310m
g、1.2mmol)のTHF:MeOH:HO(1:1:1、15mL)溶液に室温
にて加えた。反応混合物を一晩撹拌し、次いで、1NのHCl(水溶液)40mLで酸性
化し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン100mLで
洗浄し、分離し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、中間体99を油
状の残渣(285mg、98%)として得た。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 13.1 (s, 1H), 7
.50 (m, 2H), 7.39 (m, 2H), 7.31 (m, 1H),
2.80 (s, 3H), 1.86 (s, 3H)。
【0652】
(実施例98)
中間体100の調製
【0653】
【化139】
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【0654】
オーブン乾燥した50mL丸底フラスコに、メチル2−ブロモ−5−メチルベンゾエー
ト(352mg、1.54mmol)、スルタム(236mg、1.95mmol)、炭
酸セシウム(732mg、2.25mmol)、酢酸パラジウム(40.4mg、0.1
8mmol)、およびキサントホス(Xanphos)(136mg、0.235mmo
l)を加え、フラスコをアルゴン下に置いた。試薬を無水ジオキサン8mLに懸濁させ、
混合物を100℃にて一晩加熱した。室温に冷却した後に、反応混合物を濾過し、酢酸エ
チルで洗浄した。合わせた濾液を減圧下で濃縮し、生じたフィルムをシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ヘキサン中25〜100%酢酸エチル)によって精製して、中間体1
00(322mg、78%)を黄色オフホワイト色の固体として得た。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 7.75 (d, 1H), 7
.44 (m, 1H), 7.35 (m, 1H), 3.89 (s, 3H),
3.81 (t, 2H), 3.28 (t, 2H), 2.55 (m, 2H
), 2.39 (s, 3H).
LCMS m/z[M+H]1215NOSの必要値:270.07。実測値
270.12。
【0655】
(実施例99)
中間体101の調製
【0656】
【化140】
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【0657】
水酸化リチウム一水和物(496mg、11.8mmol)を、THF22mLおよび
水12mL中の中間体100(316mg、1.17mmol)の溶液に室温にて加えた
。反応混合物を60℃にて2時間加熱した。室温に冷却した後に、反応混合物を1NのH
Cl(水溶液)40mLで酸性化し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた
有機層をブライン50mLで洗浄し、分離し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下
で濃縮して、中間体101をオフホワイト色の固体(293mg、98%)として得た。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 12.9 (s, 1H), 7
.57 (d, J=1.6Hz, 1H), 7.41−7.34 (m, 2H),
3.66 (t, J=6.8Hz, 2H), 3.28 (m, 2H), 2.
37 (m, 2H), 2.33 (s, 3H).
LCMS m/z[M+H]1113NOSの必要値:254.06。実測値
254.18。
【0658】
(実施例100)
中間体102の調製
【0659】
【化141】
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【0660】
DMF(0.070mL、0.908mmol)を、無水ジクロロメタン11mL中の
5−メチル−2−(メチルスルホンアミド)安息香酸(1.01g、4.59mmol)
および塩化オキサリル(1.6mL、18.3mmol)の懸濁液に徐々に加えた。3時
間後に、反応混合物を濃縮し、真空中で乾燥させて、中間体102を黄色の固体(987
mg、90%)として得、これをさらに精製することなく、次のステップで使用した。
H−NMR (CDCl, 400MHz): δ 10.2 (s, 1H),
7.92 (s, 1H), 7.64 (m, 1H), 7.39 (m, 1H)
, 3.03 (s, 3H), 2.35 (s, 3H)。
【0661】
(実施例101)
中間体103の調製
【0662】
【化142】
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【0663】
2−アミノ−5−クロロ−3−メチル安息香酸(928mg、4.99mmol)およ
び濃HSO2.0mLの無水メタノール(15mL)溶液を66時間加熱した。室温
に冷却した後に、メタノールを減圧下で濃縮した。残渣を水50mLに溶かし、分液漏斗
に加えた。ガスの発生が止むまで(pH9〜10)、固体の炭酸ナトリウムを徐々に加え
た。水性層を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO
(水溶液)100mLおよびブライン100mLで洗浄し、分離し、乾燥させ(MgS
)、濾過し、減圧下で濃縮して、中間体103(817mg、83%)を褐色の固体
として得、これをさらに精製することなく使用した。
H−NMR (CDCl, 300MHz): δ 7.75 (d, J=2.7
Hz, 1H), 7.17 (d, J=2.7Hz, 1H), 5.83 (br
s, 2H), 3.88 (s, 3H), 2.16 (s, 3H)
LCMS m/z[M+H]10ClNOの必要値:200.04。実測値
200.10。
【0664】
(実施例102)
中間体104の調製
【0665】
【化143】
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【0666】
中間体103(392mg、1.97mmol)およびピリジン(0.45mL、5.
68mmol)の無水CHCL(9mL)溶液に、メタンスルホニルクロリド(0.
46mL、5.66mmol)を徐々に加えた。一晩撹拌した後に、追加のピリジンおよ
びメタンスルホニルクロリドを各々0.7mLずつ加え、反応混合物を2時間撹拌した。
次いで、反応混合物を1NのHCl(水溶液)30mLでクエンチした。水性混合物を酢
酸エチル(3×40mL)で抽出し、合わせた有機層を1NのHCl(水溶液)で、次い
で、ブラインで洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮して
、薄黄色のフィルムを得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0
〜50%酢酸エチル)によって精製して、中間体104(330、60%)を薄黄色の固
体として得た。
H−NMR (CDCl, 300MHz): δ 8.47 (s, 1H),
7.86 (d, J=2.4Hz, 1H), 7.50 (d, J=2.4Hz,
1H), 3.96 (s, 3H), 2.90 (s, 3H), 2.53 (
s, 3H)
LCMS m/z[M+H]1012ClNOSの必要値:278.03。実
測値278.08。
【0667】
(実施例103)
中間体105の調製
【0668】
【化144】
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【0669】
水酸化リチウム一水和物(228mg、5.43mmol)を中間体104(120m
g、0.433mmol)のTHF:MeOH:HO(1:1:1、3mL)溶液に室
温にて加えた。反応混合物を50℃にて4時間加熱した。室温に冷却した後に、反応混合
物を1NのHCl(水溶液)20mLで酸性化し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出し
た。合わせた有機層をブライン50mLで洗浄し、分離し、乾燥させ(MgSO)、濾
過し、減圧下で濃縮して、中間体105を白色の固体(114mg、100%)として得
た。
H−NMR (DMSO, 300MHz): δ 9.2 (s, 1H), 7.
59 (m, 2H), 2.96 (s, 3H), 2.37 (s, 3H)
LCMS m/z[M+H]10ClNOSの必要値:264.00。実測
値264.09。
【0670】
(実施例104)
中間体106の調製
【0671】
【化145】
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【0672】
2−アミノ−3−フルオロ安息香酸(559mg、3.62mmol)および1.7m
Lの濃HSOの無水メタノール(11mL)溶液を66時間加熱した。室温に冷却し
た後に、メタノールを減圧下で濃縮した。残渣を水30mLに溶かし、分液漏斗に加えた
。ガスの発生が止むまで(pH9〜10)、固体の炭酸ナトリウムを徐々に加えた。水性
層を酢酸エチル(3×40mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO(水溶
液)100mLおよびブライン100mLで洗浄し、分離し、乾燥させ(MgSO)、
濾過し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5%酢酸エチル)に
よって、中間体106(491mg、80%)を白色の固体として得た。
H−NMR (CDCl, 300MHz): δ 7.66−7.63(m, 1
H), 7.15−7.08 (m, 1H), 6.60−6.55 (m, 1H)
, 5.40 (br s, 2H), 3.89 (s, 3H),
LCMS m/z[M+H]FNOの必要値:170.05。実測値17
0.10。
【0673】
(実施例105)
中間体107の調製
【0674】
【化146】
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【0675】
ジクロロメタン5.5mL中の、中間体106(334mg、1.97mmol)およ
びピリジン(0.41mL、4.95mmol)の混合物に0℃にて、塩化メタンスルホ
ニル(0.40mL、4.95mmol)を徐々に加えた。混合物を室温まで加温し、一
晩撹拌した。HPLCによって、所望の生成物への約48%の変換率が示された。次いで
、ピリジン(0.55mL)および塩化メタンスルホニル0.50mL(各々約6.8m
mol)を室温にて加えた。合計40時間後に、反応混合物を1NのHCl10mLでク
エンチした。5分間の撹拌の後に、混合物を水20mLに注いだ。水性層を酢酸エチル(
3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を1NのHCl(水溶液)100mLおよび
ブライン100mLで洗浄し、分離し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮
した。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中15〜50%酢酸エチル)によって、中間
体107(360mg、74%)を白色の固体として得た。
H−NMR (CDCl, 300MHz): δ 9.79 (s, 1H),
7.83 (d, J=7.8Hz, 1H), 7.35 (m, 1H), 7.1
9−7.17 (m, 1H), 3.96 (s, 3H), 7.21 3.35
(s, 3H)
LCMS m/z[M+H]10FNOSの必要値:248.03。実測値
248.08。
【0676】
(実施例106)
中間体108の調製
【0677】
【化147】
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【0678】
NaOH水溶液(2.85M、3mL、8.55mmol)を、激しく撹拌している、
中間体107のTHF(8.5mL)溶液に加えた。反応混合物を室温にて一晩撹拌した
。次いで、混合物を15mLの1NのHClで酸性化し、酢酸エチル(3×30mL)で
抽出した。合わせた有機層をブライン80mLで洗浄し、分離し、乾燥させ(MgSO
)、濾過し、減圧下で濃縮して、中間体108を白色の固体(284mg、91%)とし
て得た。
H−NMR (DMSO, 300MHz): δ 9.77 (s, 1H), 7
.70−7.68 (m, 1H), 7.57−7.50 (m, 1H), 7.3
8−7.33 (m, 1H), 3.15 (s, 3H)
LCMS m/z[M+H]10FNOSの必要値:234.02。実測値
234.09。
【0679】
(実施例107)
中間体109の調製
【0680】
【化148】
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【0681】
N−クロロスクシンイミド(528mg、3.95mmol)を、5−フルオロ−2−
(メチルスルホンアミド)安息香酸(705mg、3.03mmol)の無水DMF(9
mL)溶液に加えた。一晩撹拌した後に、反応混合物を水100mLおよびブライン50
mLの中に注ぎ入れ、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を1:
1の水:ブライン300mLで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮
して、中間体109(746mg、93%)を得た。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 9.5 (s, 1H), 7.
76 (dd, JHF=8Hz, JHH=3Hz, 1H), 7.52 (dd,
HF=8Hz, JHH=3Hz, 1H), 3.01 (s, 3H)
LCMS m/z[M+H]ClFNOSの必要値:265.98。実測
値265.09。
【0682】
(実施例108)
中間体112の調製
【0683】
【化149】
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【0684】
(S)−2−アミノ−2−フェニルプロパン酸(246.2mg、1.49mmol)
および0.6mLの濃HSOの無水メタノール(6mL)溶液を一晩加熱した。室温
に冷却した後に、メタノールを減圧下で濃縮した。残渣を水20mLに溶かし、分液漏斗
に加えた。ガスの発生が止むまで(pH9〜10)、固体の炭酸ナトリウムを徐々に加え
た。水性層を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO
(水溶液)80mLおよびブライン80mLで洗浄し、分離し、乾燥させ(MgSO
)、濾過し、減圧下で濃縮して、中間体112(117mg、44%)を黄緑色の油状残
渣として得た。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 7.44 (m, 2H), 7
.32 (m, 2H), 7.24 (m, 1H), 3.59 (s, 3H),
2.37 (s, 2H), 1.51 (s, 3H)
LCMS m/z[M+H]1013NOの必要値:180.09。実測値1
80.19。
【0685】
(実施例109)
中間体113の調製
【0686】
【化150】
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【0687】
中間体112(116mg、0.647mmol)およびピリジン(0.16mL、1
.98mmol)の無水CHCL(4mL)溶液に、メタンスルホニルクロリド(0
.070mL、0.91mmol)を徐々に加えた。一晩撹拌した後に、反応混合物を1
NのHCl(水溶液)20mLでクエンチした。水性混合物を酢酸エチル(3×20mL
)で抽出し、合わせた有機層を1NのHCl(水溶液)で、次いで、ブラインで洗浄した
。有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、中間体113(312
mg、97%)を黄緑色の油状残渣として得、これをさらに精製することなく、次のステ
ップで使用した。
LCMS m/z[M+H]1115NOSの必要値:258.08。実測値
258.19。
【0688】
(実施例110)
中間体114の調製
【0689】
【化151】
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【0690】
水酸化リチウム一水和物(169mg、4.02mmol)を、中間体113(102
mg、0.397mmol)のTHF:MeOH:HO(1:1:1、6mL)溶液に
室温にて加えた。反応混合物を一晩撹拌し、次いで、1NのHCl(水溶液)15mLで
酸性化し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン50mL
で洗浄し、分離し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、中間体114
を薄緑色のフィルム(93.6mg、97%)として得た。
LCMS m/z[M+H]1013NOSの必要値:242.06。実測値
242.10。
【0691】
(実施例111)
中間体115の調製
【0692】
【化152】
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【0693】
ステップ1:アジ化ナトリウム(158mg、2.43mmol)を、メチル2−(ブ
ロモメチル)−5−クロロ安息香酸塩(518mg、1.97mmol)のDMF(3m
L)溶液に室温にて加えた。一晩撹拌した後に、反応混合物を水25mLでクエンチした
。水性層を酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、合わせた有機層を水(2×40mL)
およびブライン50mLで洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧
下で濃縮して、メチル2−(アジドメチル)−5−クロロベンゾエート(429mg、9
7%)をオフホワイト色の固体として得、これをさらに精製することなく、次のステップ
で使用した。
【0694】
ステップ2:水酸化リチウム一水和物(794mg、18.9mmol)を、前のステ
ップからのメチル2−(アジドメチル)−5−クロロベンゾエート(426mg、1.8
8mmol)の、THF:メタノール:水(1:1:1、27mL)溶液に室温にて加え
た。一晩撹拌した後に、反応混合物を2NのHCl(水溶液)20mLでクエンチし、酢
酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(
MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、中間体115(395mg、99%)を白色
の固体として得た。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 7.88 (m, 1H), 7
.70−7.65 (m, 1H), 7.54 (m, 1H), 4.78 (s,
2H)。
【0695】
(実施例112)
中間体116の調製
【0696】
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
【0697】
中間体95の手順に従って、2−アミノ−2−(2−フルオロフェニル)酢酸(1.2
7g、7.51mmol)から開始して、中間体116(1.33g、72%)を黄色の
固体として合成した。
【0698】
(実施例113)
中間体117の調製
【0699】
【化154】
[この文献は図面を表示できません]
【0700】
中間体88を合成するための手順に従って、ただし、中間体87(53mg、0.13
3mmol)および5−メチル−2−(メチルスルホンアミド)安息香酸(42mg、0
.183mmol)から開始して、中間体117(31mg、38%)を透明なフィルム
として回収した。
LCMS m/z[M+H]3041Sの必要値:612.29。実測
値612.31。
【0701】
(実施例114)
中間体118の調製
【0702】
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
【0703】
ジクロロメタン(1.4ml)中のtert−ブチル3,6−ジアザビシクロ[3.1
.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(50mg、0.271mmol)およびトリエ
チルアミン(38μL、0.271mmol)の混合物に、4−ニトロベンゼン−1−ス
ルホニルクロリド(60mg、0.271mol)を加えた。6.5時間後に、反応混合
物をそのまま、ヘキサン/酢酸エチル1:0から0:1への勾配を使用するシリカゲルク
ロマトグラフィーによって精製して、中間体118(57mg、52%)を無色の油状物
として得た。
H NMR (400MHz, CDCl) δ 8.41 (d, J=8.9H
z, 2H), 8.16 (d, J=8.9Hz, 2H), 3.76−3.67
(m, 3H), 3.62 (dd, J=5.6, 2.6Hz, 1H), 3
.45−3.37 (m, 1H), 1.41 (s, 9H)。
【0704】
(実施例115)
中間体119の調製
【0705】
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
【0706】
アセトニトリル(564μL)および水(141μL)中の、中間体118(57mg
、0.141mmol)の混合物に、シアン化ナトリウム(10.4mg、0.21mm
ol)を加えた。24時間後に、反応混合物をそのまま、水/アセトニトリル(0.1%
TFA調整剤を含む)75:15から0:1への勾配を使用する分取シリカHPLC(G
emini C18、100×30mm、5ミクロンカラム)によって精製した。生じた
中間体にジクロロメタン(1mL)中で、トリフルオロ酢酸(1mL)を加えた。2時間
後に、反応混合物を濃縮して、中間体119(20mg、37%)を無色の油状物として
得た。
LCMS(m/z)297.04[M+H]、t=1.63分。
【0707】
(実施例116)
中間体120の調製
【0708】
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
【0709】
DCM(6ml)中の(5−クロロ−2−(メチルスルホンアミド)安息香酸)(0.
7g、2.8mmol)の懸濁液に、塩化オキサリル(DCM中2M、6ml、12mm
ol)およびDMF(5マイクロリットル)を加え、材料を室温にて3時間撹拌した。揮
発性物質を真空下で除去して、中間体120を粗製の残渣として得、これをさらに精製す
ることなく使用した。
【0710】
(実施例117)
化合物1の調製
【0711】
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
【0712】
中間体32(20.0mg、0.036mmol)のMeOH(1.00mL)溶液に
、3−メチルアゼチジン塩酸塩(165mg、0.72mmol)およびトリエチルアミ
ン(200μL、1.44mmol)を加え、反応混合物を70℃にて撹拌した。2時間
後に、反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。粗製の残渣を分取HPLC(5〜
100%MeCN/HO、0.1%トリフルオロ酢酸調整剤)によって精製して、化合
物1(28mg、96%)を白色の固体として得た。
LCMS(m/z)588.20[M+H]
MW 587.21。
【0713】
(実施例118)
化合物2の調製
【0714】
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
【0715】
中間体11(30.0mg、0.06mmol)のMeOH(1.0mL)溶液に、(
S)−2−アミノプロパン−1−オール(47mg、0.62mmol)およびトリエチ
ルアミン(174μL、1.25mmol)を加え、反応混合物を70℃にて撹拌した。
2時間後に、反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。粗製の残渣を分取HPLC
(5〜100%MeCN/HO、0.1%トリフルオロ酢酸調整剤)によって精製して
、化合物2(6.7mg、22%)を白色の固体(TFA塩)として得た。
LCMS(m/z)521.10[M+H]
MW 520.17。
【0716】
(実施例119)
化合物3の調製
【0717】
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
【0718】
中間体11(25mg、0.05mmol)のMeOH(0.5mL)溶液に、中間体
119(20mg、0.047mmol)およびトリエチルアミン(174μL、1.2
5mmol)を加え、反応混合物を70℃にて撹拌した。2時間後に、反応混合物を室温
に冷却し、減圧下で濃縮した。生じた残渣に、DMF(0.5mL)およびDBU(40
.0μL、0.268mmol)を加え、続いて、2−メルカプト酢酸(5μL、0.0
7mmol)を加えた。18時間後に、反応混合物を分取HPLC(5〜100%MeC
N/HO、0.1%トリフルオロ酢酸調整剤)によって精製して、化合物3(4.2m
g、14%、1:1のジアステレオ異性体混合物)を白色の固体(TFA塩)として得た

LCMS(m/z)557.10[M+H]
MW 556.18。
【0719】
(実施例120)
化合物4〜18を調製するための一般的手順
【0720】
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
【0721】
50mL一口丸底フラスコに、DMF(8.8mL)中の中間体12(2640mg、
6.59mmol)およびTEA(1.83mL、13.2mmol)を入れた。カルボ
ン酸(B2)(0.10mmol〜0.50mmol)を別々の2mlバイアルに入れた
。次いで、各バイアルに、中間体12(0.050mmol)の溶液を分配し、続いて、
HATU(38mg、0.10mmol)を加えた。生じた反応混合物を室温にて16時
間撹拌した。次いで、各反応混合物に、EtOAc(4mL)を加え、飽和NaHCO
(2mL×2)で洗浄し、濃縮して、カップリングした生成物(B3)を粗製の固体とし
て得た。粗製の生成物をジクロロメタン(0.5mL)に再び溶かし、続いて、TFA(
0.2mL)を加えた。反応混合物を室温にて1時間撹拌した後に、これをCUBCXカ
ラムに載せた。混合物をMeOH:EtOAc(1:4、4mL)およびMeOH:ジク
ロロメタン(1:4、4mL)で洗浄し、7NのNHOMe:EtOAc(3:7、4
mL)で溶離し、濃縮して、最終化合物(すなわち、化合物4〜18)を得た。
【0722】
(実施例121)
化合物4の調製
【0723】
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
【0724】
実施例120の一般的手順に従って、中間体12および2,4−ジメチル安息香酸から
出発して、表題化合物を収率15%で調製した。
LCMS(m/z)433.46[M+H]
MW 432.26。
【0725】
(実施例122)
化合物5の調製
【0726】
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
【0727】
実施例120の一般的手順に従って、中間体12および安息香酸から出発して、表題化
合物を収率65%で調製した。
LCMS(m/z)405.48[M+H]
MW 404.23。
【0728】
(実施例123)
化合物6の調製
【0729】
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
【0730】
実施例120の一般的手順に従って、中間体12および3−メチルピコリン酸から出発
して、表題化合物を収率95%で調製した。
LCMS(m/z)420.33[M+H]
MW 419.24。
【0731】
(実施例124)
化合物7の調製
【0732】
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
【0733】
実施例120の一般的手順に従って、中間体12および4−メチルニコチン酸から出発
して、表題化合物を収率80%で調製した。
LCMS(m/z)420.41[M+H]
MW 419.24。
【0734】
(実施例125)
化合物8の調製
【0735】
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
【0736】
実施例120の一般的手順に従って、中間体12および2−メトキシ−5−メチル安息
香酸から出発して、表題化合物を収率89%で調製した。
LCMS(m/z)449.36[M+H]
MW 448.26。
【0737】
(実施例126)
化合物9の調製
【0738】
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
【0739】
一般的手順に従って、中間体12および2−(トリフルオロメトキシ)安息香酸から出
発して、表題化合物を収率68%で調製した。
LCMS(m/z)489.30[M+H]
MW 448.21。
【0740】
(実施例127)
化合物10の調製
【0741】
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
【0742】
実施例120の一般的手順に従って、中間体12および5−クロロ−2−メトキシ安息
香酸から出発して、表題化合物を収率39%で調製した。
LCMS(m/z)469.30[M+H]
MW 468.20。
【0743】
(実施例128)
化合物11の調製
【0744】
【化169】
[この文献は図面を表示できません]
【0745】
実施例120の一般的手順に従って、中間体12および中間体101から出発して、表
題化合物を収率67%で調製した。
LCMS(m/z)538.14[M+H]
MW 537.25。
【0746】
(実施例129)
化合物12の調製
【0747】
【化170】
[この文献は図面を表示できません]
【0748】
実施例120の一般的手順に従って、中間体12および5−メチル−3−(メチルスル
ホンアミド)チオフェン−2−カルボン酸から出発して、表題化合物を収率23%で調製
した。
LCMS(m/z)518.04[M+H]
MW 517.19。
【0749】
(実施例130)
化合物13の調製
【0750】
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
【0751】
実施例120の一般的手順に従って、中間体12および2−アセトアミドチオフェン−
3−カルボン酸から出発して、表題化合物を調製した。
LCMS(m/z)468.4[M+H]
MW 467.21。
【0752】
(実施例131)
化合物14の調製
【0753】
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
【0754】
実施例120の一般的手順に従って、中間体12および2−アミノ−5−メチルニコチ
ン酸から出発して、表題化合物を調製した。
LCMS(m/z)435.4[M+H]
MW 434.25。
【0755】
(実施例132)
化合物15の調製
【0756】
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
【0757】
実施例120の一般的手順に従って、中間体12および5−フルオロ−1H−インダゾ
ール−3−カルボン酸から出発して、表題化合物を調製した。
LCMS(m/z)463.4[M+H]
MW 462.23。
【0758】
(実施例133)
化合物16の調製
【0759】
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
【0760】
実施例120の一般的手順に従って、中間体12および2−ヒドロキシ−3−メチル安
息香酸から出発して、表題化合物を調製した。
LCMS(m/z)435.4[M+H]
MW 434.24。
【0761】
(実施例134)
化合物17の調製
【0762】
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
【0763】
実施例120の一般的手順に従って、中間体12および1H−インドール−2−カルボ
ン酸から出発して、表題化合物を調製した。
LCMS(m/z)444.4[M+H]
MW 443.24。
【0764】
(実施例135)
化合物18の調製
【0765】
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
【0766】
実施例120の一般的手順に従って、中間体12および3−クロロピコリン酸から出発
して、表題化合物を収率92%で調製した。
LCMS(m/z)440.05[M+H]
MW 439.19。
【0767】
(実施例136)
化合物19の調製
【0768】
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
【0769】
(R)−ピペラジン−2−イルメタノール(11.6μL、0.10mmol)および
炭酸水素ナトリウム(16.0mg、0.20mmol)を、アセトニトリル(0.50
mL)および水(0.50mL)中の中間体33(50mg、0.10mmol)の溶液
に加え、反応混合物を室温にて撹拌した。12時間後に、アゼチジン塩酸塩(46.0m
g、0.50mmol)を加え、反応混合物を70℃にて撹拌した。5時間後に、反応混
合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。粗製の残渣を分取HPLC(5〜100%Me
CN/HO、0.1%トリフルオロ酢酸調整剤)によって精製して、化合物19(16
mg、22%)を白色の固体として得た。
LCMS(m/z)603.14[M+H]
MW 602.22。
【0770】
(実施例137)
化合物20の調製
【0771】
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
【0772】
エタン−1,2−ジアミン(6.7μL、0.10mmol)および炭酸水素ナトリウ
ム(16.0mg、0.20mmol)を、アセトニトリル(0.50mL)および水(
0.50mL)中の中間体33(50mg、0.10mmol)の溶液に加え、反応混合
物を室温にて撹拌した。12時間後に、アゼチジン塩酸塩(46.0mg、0.50mm
ol)を加え、反応混合物を70℃にて撹拌した。5時間後に、反応混合物を室温に冷却
し、減圧下で濃縮した。粗製の残渣を分取HPLC(5〜100%MeCN/HO、0
.1%トリフルオロ酢酸調整剤)によって精製して、化合物20(2mg、3%)を白色
の固体として得た。
LCMS(m/z)547.13[M+H]
MW 546.19。
【0773】
(実施例138)
化合物21の調製
【0774】
【化179】
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【0775】
中間体11(30.0mg、62.0μmol)のMeOH(1mL)溶液に、(S)
−tert−ブチル−ピロリジン−3−イルメチルカルバメート(146mg、0.62
mmol)およびトリエチルアミン(174μL、1.25mmol)を室温にて加え、
反応混合物を70℃に加熱した。12時間後に、反応混合物を室温に冷却し、分取HPL
C(5〜100%MeCN/HO、0.1%トリフルオロ酢酸調整剤)によって精製し
た。トリフルオロ酢酸(1mL)を室温にて加えた。30分後に、生じた混合物を濃縮し
て、化合物21(40.0mg、98%)を薄黄色固体のトリフルオロ酢酸塩として得た

LCMS(ESI)m/z 546.19[M+H]、t=1.95分。
MW 545.20。
【0776】
(実施例139)
化合物22の調製
【0777】
【化180】
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【0778】
HATU(57mg、0.149mmol)を、中間体96(34mg、0.129m
mol)のDMF(1.2mL)溶液に室温にて加えた。60分間の撹拌の後に、中間体
7(22mg、0.067mmol)を加え、すぐ後にトリエチルアミン(0.023m
L、0.168mmol)を加えた。反応混合物を室温にてアルゴン下で一晩撹拌した。
次いで、混合物をHO30mLの中に注ぎ入れ、酢酸エチル30mLで3回抽出した。
合わせた有機層をブライン50mLで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下
で濃縮すると、残渣が残り、これを分取HPLC(水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む
)中15〜100%アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸を含む))によって精製
して、凍結乾燥の後に、化合物22を固体(5mg、11%)トリフルオロ酢酸塩(ジア
ステレオ異性体の約1:1混合物)として得た。
LCMS m/z[M+H]2630ClNSの必要値:572.18。
実測値572.08。
HPLC Tr(分)、純度%:5.65、88%。
【0779】
(実施例140)
化合物23の調製
【0780】
【化181】
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【0781】
化合物22を合成するための手順に従って、中間体95(40mg、0.130mmo
l)および中間体7(25mg、0.076mmol)から開始して、凍結乾燥の後に、
化合物23を固体(7mg、13%)トリフルオロ酢酸塩(ジアステレオ異性体の約1:
1混合物)として合成した。
LCMS m/z[M+H]2630BrNSの必要値:616.13。
実測値615.98。
HPLC Tr(分)、純度%:5.69、93%。
【0782】
(実施例141)
化合物24の調製
【0783】
【化182】
[この文献は図面を表示できません]
【0784】
化合物22の合成に従って、中間体109(31.4mg、0.117mmol)およ
び中間体24(30.6mg、0.09mmol)およびトリエチルアミン(0.045
mL、0.315mmol)から開始して、凍結乾燥の後に、化合物24(38mg、6
8%)を白色固体のトリフルオロ酢酸塩として合成した。
LCMS m/z[M+H]2226ClNSの必要値:509.15。
実測値509.30。
HPLC Tr(分)、純度%:5.00、99%。
【0785】
(実施例142)
化合物25の調製
【0786】
【化183】
[この文献は図面を表示できません]
【0787】
化合物22の合成に従って、中間体105(21.5mg、0.081mmol)およ
び中間体24(20.1mg、0.06mmol)およびトリエチルアミン(0.030
mL、0.210mmol)から開始して、凍結乾燥の後に、化合物25(29mg、7
7%)を白色固体のトリフルオロ酢酸塩として合成した。
LCMS m/z[M+H]2329ClNSの必要値:505.17。
実測値505.32。
HPLC Tr(分)、純度%:5.58、99%。
【0788】
(実施例143)
化合物26の調製
【0789】
【化184】
[この文献は図面を表示できません]
【0790】
化合物22の合成に従って、3,5−ジクロロ−2−(メチルスルホンアミド)安息香
酸(58mg、0.204mmol)、0.5Mの中間体26のDMF溶液(0.3mL
、0.15mmol)、およびトリエチルアミン(0.060mL、0.420mmol
)から開始して、凍結乾燥の後に、化合物26(69mg、72%)を白色固体のトリフ
ルオロ酢酸塩として合成した。
LCMS m/z[M+H]2325ClSの必要値:522.11
。実測値522.41。
HPLC Tr(分)、純度%:7.19、99%。
【0791】
(実施例144)
化合物27の調製
【0792】
【化185】
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【0793】
HATU(150mg、0.394mmol)を、中間体99(80mg、0.33m
mol)のDMF(3.3mL)溶液に室温にて加えた。45分間の撹拌の後に、中間体
12(106mg、0.266mmol)を加え、直後にトリエチルアミン(0.090
mL、0.639mmol)を加えた。反応混合物を室温にてアルゴン下で一晩撹拌した
。次いで、混合物をHO30mLの中に注ぎ入れ、酢酸エチル30mLで3回抽出した
。合わせた有機層をブライン50mLで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧
下で濃縮すると、残渣が残り、これをジクロロメタン7mLに溶かした。トリフルオロ酢
酸(0.7mL、8.9mmol)を加え、反応混合物を室温にて18時間撹拌した。次
いで、混合物を減圧下で濃縮し、分取HPLC(水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む)
中15〜100%アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸を含む))によって精製し
て、凍結乾燥の後に、化合物27(7.5mg、5%)を白色固体のトリフルオロ酢酸塩
として得た。
LCMS m/z[M+H]2635Sの必要値:526.25。実測
値526.18。
HPLC Tr(分)、純度%:4.87、96%。
【0794】
(実施例145)
化合物28の調製
【0795】
【化186】
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【0796】
中間体114(59mg、0.243mmol)を、ニートの塩化チオニル(2mL、
27.5mmol)に室温にて懸濁させた。混合物を70℃にて一晩加熱した。室温に冷
却した後に、反応混合物を濃縮して、残渣を得た。この残渣のジクロロメタン(2mL)
溶液に、中間体12(78mg、0.195mmol)およびトリエチルアミン(0.0
40mL、0.283mmol)を加え、混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を
減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中10〜80%
酢酸エチル)によって精製して、所望の前駆体27mgを得、これをジクロロメタン2m
Lに溶かし、トリフルオロ酢酸(0.150mL、1.95mmol)で処理した。室温
にて1時間撹拌した後に、反応混合物を減圧下で濃縮して、化合物28(26mg、3ス
テップで17%)を橙黄色固体のトリフルオロ酢酸塩として得た。
LCMS m/z[M+H]2635Sの必要値:526.25。実測
値526.19。
HPLC Tr(分)、純度%:4.88、97%。
【0797】
(実施例146)
化合物29の調製
【0798】
【化187】
[この文献は図面を表示できません]
【0799】
N−クロロスクシンイミド(chlorosuccinimde)(99.4mg、0
.744mmol)を、中間体108(142mg、0.609mmol)のDMF(3
.5mL)溶液に室温にて加えた。一晩撹拌した後に、反応混合物を水中に注ぎ入れ、酢
酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(Mg
SO)、濾過し、減圧下で濃縮して、5−クロロ−3−フルオロ−2−(メチルスルホ
ンアミド)安息香酸(142mg、87%、HPLC純度90%)を得、これをさらに精
製することなく使用した。HATU(87.4mg、0.230mmol)を、5−クロ
ロ−3−フルオロ−2−(メチルスルホンアミド)安息香酸(55.1mg、0.206
mmol)のDMF(5mL)溶液に室温にて加えた。45分後に、0.5Mの中間体2
6のDMF溶液(0.3mL、0.15mmol)およびトリエチルアミン(0.050
mL、0.375mmol)を加えた。反応混合物を室温にてアルゴン下で一晩撹拌した
。次いで、混合物をHO50mLの中に注ぎ入れ、酢酸エチル30mLで3回抽出した
。合わせた有機層をブライン50mLで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧
下で濃縮すると、残渣が残った。生成物を分取HPLC(水(0.1%トリフルオロ酢酸
を含む)中15〜100%アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸を含む))によっ
て精製して、凍結乾燥の後に、化合物29(28mg、31%)を白色固体のトリフルオ
ロ酢酸塩として得た。
LCMS m/z[M+H]2325ClFNSの必要値:506.14
。実測値506.07。
HPLC Tr(分)、純度%:7.52、99%。
【0800】
(実施例147)
化合物30および化合物31の調製
【0801】
【化188】
[この文献は図面を表示できません]
【0802】
化合物29の手順に従って、5−クロロ−4−フルオロ−2−(メチルスルホンアミド
)安息香酸および中間体43(53mg、0.198mmol)の約5:1混合物、0.
5Mの中間体26のDMF溶液(0.3mL、0.15mmol)、およびトリエチルア
ミン(0.060mL、0.420mmol)から開始して、凍結乾燥の後に、化合物3
0(36mg、39%)および化合物31(7mg、8%)を白色固体のトリフルオロ酢
酸塩として合成した。
化合物30:LCMS m/z[M+H]2325ClFNSの必要値:
506.14。実測値506.12。
HPLC Tr(分)、純度%:7.62、98%。
化合物31:LCMS m/z[M+H]2325ClFNSの必要値:
506.14。実測値506.10。
HPLC Tr(分)、純度%:6.73、99%。
【0803】
(実施例148)
化合物32の調製
【0804】
【化189】
[この文献は図面を表示できません]
【0805】
化合物22の合成に従って、中間体109(15.1mg、0.056mmol)およ
び中間体22およびトリエチルアミン(0.020mL、0.137mmol)から開始
して、凍結乾燥の後に、化合物32(13mg、55%)を白色固体のトリフルオロ酢酸
塩として合成した。
LCMS m/z[M+H]2225ClFNSの必要値:494.14
。実測値494.30。
HPLC Tr(分)、純度%:6.19、95%。
【0806】
(実施例149)
化合物33の調製
【0807】
【化190】
[この文献は図面を表示できません]
【0808】
化合物27の合成に従って、中間体95(148mg、0.795mmol)および中
間体12(82mg、0.151mmol)から開始して、化合物33(89mg、2ス
テップで84%)を白色固体のトリフルオロ酢酸塩(ジアステレオ異性体の約1:1混合
物)として合成した。
LCMS m/z[M+H]2532BrNSの必要値:590.15。
実測値590.33。
HPLC Tr(分)、純度%:4.93、99%。
【0809】
(実施例150)
化合物34の調製
【0810】
【化191】
[この文献は図面を表示できません]
【0811】
化合物27の合成に従って、中間体96(48mg、0.183mmol)および中間
体12(49mg、0.122mmol)から開始して、化合物34(47mg、2ステ
ップで58%)を白色固体のトリフルオロ酢酸塩(ジアステレオ異性体の約1:1混合物
)として合成した。
LCMS m/z[M+H]2532ClNSの必要値:546.20。
実測値546.32。
HPLC Tr(分)、純度%:4.88、96%。
【0812】
(実施例151)
化合物35の調製
【0813】
【化192】
[この文献は図面を表示できません]
【0814】
化合物27の合成におけるBOC脱保護ステップに従って、ただし、中間体38(11
mg)から開始して、化合物35(11mg、99%)を白色の固体フィルムとして合成
した。
LCMS m/z[M+H]2428ClNOの必要値:494.21。実測
値494.09。
HPLC Tr(分)、純度%:5.24、99%。
【0815】
(実施例152)
化合物36の調製
【0816】
【化193】
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【0817】
ステップ1:トリフェニルホスフィン(87mg、0.332mmol)を、中間体3
8(97mg、0.163mmol)のTHF(5mL)溶液に室温にて加えた。90分
後に、水0.2mLを加え、混合物を60℃にて一晩加熱した。反応混合物を減圧下で濃
縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜10%メタノール)
によって精製して、中間体ベンジルアミン(44mg、48%)を得た。
【0818】
ステップ2:ステップ1からの上述の中間体をジクロロメタン2mLに溶かし、トリエ
チルアミン(0.035mL、0.249mmol)を加えた。溶液を0℃に冷却し、メ
タンスルホニルクロリド(0.020mL、0.238mmol)を加えた。反応混合物
を室温まで加温し、一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ヘキサン中10〜90%酢酸エチル)によって精製して、中間体ベン
ジルスルホンアミド(35mg、78%)を得た。
【0819】
ステップ3:ステップ2からの上述の中間体(27mg、0.042mmol)をジク
ロロメタン1.5mLに室温にて溶かした。トリフルオロ酢酸(0.135mL、1.7
4mmol)を加え、反応混合物を一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、化合
物36(26mg、99%)を白色の固体フィルムのトリフルオロ酢酸塩として得た。
LCMS m/z[M+H]2532ClNSの必要値:546.20。
実測値546.32。
HPLC Tr(分)、純度%:4.96、99%。
【0820】
(実施例153)
化合物37の調製
【0821】
【化194】
[この文献は図面を表示できません]
【0822】
中間体39(5mg、0.00882mmol)を、ジクロロメタン0.5mLに室温
にて溶かした。トリフルオロ酢酸(0.03mL、0.386mmol)を加え、混合物
を室温にて1時間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、化合物37(6.
6mg、93%)をビス−トリフルオロ酢酸塩として得た。
LCMS m/z[M+H]24ClNOの必要値:468.22。実測値
468.09。
HPLC Tr(分)、純度%:4.32、97%。
【0823】
(実施例154)
化合物38および化合物39の調製
【0824】
【化195】
[この文献は図面を表示できません]
【0825】
塩酸のジオキサン溶液(4N、1.25mL、5mmol)を、中間体54(106m
g、0.5mmol)のジオキサン(6mL)溶液に加えた。18時間撹拌した後に、溶
媒を減圧下で濃縮して、残渣を生じさせ、これをメタノール4mLに溶かし、中間体11
(41.4mg、0.0858mmol)およびトリエチルアミン(0.14mL、1.
00mmol)で処理した。混合物を75℃にて一晩加熱した。室温に冷却した後に、反
応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を生じさせた。分取HPLC(水(0.1%トリフル
オロ酢酸を含む)中15〜100%アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸を含む)
)によって精製して、凍結乾燥の後に、化合物38(18mg、19%)および化合物3
9(3mg、3%)を白色固体のトリフルオロ酢酸塩として得た。
化合物38:LCMS m/z[M+H]2530ClNSの必要値:5
76.17。実測値576.44。
HPLC Tr(分)、純度%:5.36、99%
化合物39:LCMS m/z[M+H]2530ClNSの必要値:5
76.17。実測値576.43。
HPLC Tr(分)、純度%:5.51、76%。
【0826】
(実施例155)
化合物40の調製
【0827】
【化196】
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【0828】
実施例154の第2ステップの手順に従って、中間体11(50mg、0.104mm
ol)および2−メチルアゼチジン塩酸塩(72mg、0.669mmol)から開始し
て、化合物40(43mg、80%)を白色の固体(ジアステレオ異性体の約1:1混合
物)として合成した。
LCMS m/z[M+H]2429ClNSの必要値:517.17。
実測値517.06。
HPLC Tr(分)、純度%:6.62、96%。
【0829】
(実施例156)
化合物41の調製
【0830】
【化197】
[この文献は図面を表示できません]
【0831】
実施例154の第2ステップの手順に従って、中間体11(54mg、0.112mm
ol)および3−エチニルピロリジン2,2,2−トリフルオロアセテート(108mg
、0.519mmol)から開始して、化合物41(59mg、96%)を白色の固体(
ジアステレオ異性体の約1:1混合物)として合成した。
LCMS m/z[M+H]2629ClNSの必要値:541.17。
実測値541.07。
HPLC Tr(分)、純度%:7.25、99%。
【0832】
(実施例157)
化合物42の調製
【0833】
【化198】
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【0834】
トリエチルアミン(0.100mL、0.717mmol)を、メタノール5mL中の
中間体11(71mg、0.147mmol)およびtert−ブチル1,6−ジアザス
ピロ[3.3]ヘプタン−6−カルボキシレート(114mg、0.575mmol)の
混合物に室温にて加えた。75℃にて一晩加熱した後に、反応混合物を室温に冷却し、減
圧下で濃縮した。残りの残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5〜7
5%酢酸エチル)によって精製して、(S)−tert−ブチル1−(2−(1−(5−
クロロ−2−(メチルスルホンアミド)ベンゾイル)ピペリジン−2−イル)−6−メチ
ルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イル)−1,6−ジアザスピロ[3.3]ヘ
プタン−6−カルボキシレートを固体(33mg、35%)として得た。この固体をジク
ロロメタン3mLに溶かし、トリフルオロ酢酸(0.15mL、1.95mmol)を加
えた。一晩撹拌した後に、反応混合物を減圧下で濃縮して、化合物42(33mg、99
%)を白色の固体として得た。
LCMS m/z[M+H]2530ClNの必要値:544.18。実
測値544.37。
HPLC Tr(分)、純度%:5.67、96%。
【0835】
(実施例158)
化合物43の調製
【0836】
【化199】
[この文献は図面を表示できません]
【0837】
炭酸水素ナトリウム(54mg、0.643mmol)およびピペラジン−2−カルボ
ニトリル二塩酸塩(38mg、0.206mmol)を中間体33(99mg、0.19
7mmol)の溶液に加えた。混合物を室温にて一晩激しく撹拌した。次いで、混合物を
濾過し、減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して
、N−(4−クロロ−2−((2S)−2−(5−クロロ−7−(3−シアノピペラジン
−1−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボニ
ル)フェニル)メタンスルホンアミド(30mg、26%)を得た。この黄色のフィルム
(27mg、0.047mmol)をTHF3mLに溶かし、アゼチジン塩酸塩(22m
g、0.237mmol)およびトリエチルアミン(0.066mL、0.470mmo
l)を加えた。反応混合物を70℃にて一晩加熱した。次いで、反応混合物を室温に冷却
し、減圧下で濃縮し、生じた残渣を分取HPLC(水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む
)中15〜100%アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸を含む))によって精製
して、凍結乾燥の後に、化合物43(10mg、30%)を薄黄色固体のトリフルオロ酢
酸塩(ジアステレオ異性体の約1:1混合物)として得た。
LCMS m/z[M+H]2732ClNSの必要値:597.21。
実測値597.17。
HPLC Tr(分)、純度%:4.79、91%。
【0838】
(実施例159)
化合物44の調製
【0839】
【化200】
[この文献は図面を表示できません]
【0840】
化合物42の手順に従って、中間体28(49.7mg、0.103mmol)および
(S)−tert−ブチルピロリジン−3−イルカルバメート(144mg、0.744
mmol)から開始して、凍結乾燥の後に、化合物44(63mg、95%)をオフホワ
イト色固体のトリフルオロ酢酸塩として得た。
LCMS m/z[M+H]2430ClNSの必要値:532.18。
実測値532.03。
HPLC Tr(分)、純度%:4.79、99%。
【0841】
(実施例160)
化合物45の調製
【0842】
【化201】
[この文献は図面を表示できません]
【0843】
中間体26(100mg、0.034mmol)のDMF(5ml)溶液に、2−アミ
ノ−6−メチル安息香酸(0.5g、3.3mmol)およびHATU(1.13g、3
.9mmol)を加えた。室温にて5時間撹拌した後に、揮発性物質を減圧下で除去した
。粗製の残渣を分取HPLC(5〜100%MeCN/HO、0.1%トリフルオロ酢
酸調整剤)によって精製して、カップリングした中間体(44mg、33%)を白色の固
体として得た。次いで、この中間体をメタンスルホニルクロリド(0.3ml)とDMF
(3ml)中で室温にて反応させた。室温にて0.5時間撹拌した後に、揮発性物質を減
圧下で除去した。粗製の残渣を分取HPLC(5〜100%MeCN/HO、0.1%
トリフルオロ酢酸調整剤)によって精製して、生成物45(44mg、47%)を白色の
固体として得た。
LCMS(m/z)468.15[M+H]
MW 467.6。
【0844】
(実施例161)
化合物46の調製
【0845】
【化202】
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【0846】
中間体26(0.5mmol)のDMF(1.5ml)溶液に、カルボキシレート(0
.1g、0.46mmol)およびHATU(0.132g、0.46mmol)を加え
た。室温にて1時間撹拌した後に、揮発性物質を減圧下で除去した。粗製の残渣を分取H
PLC(5〜100%MeCN/HO、0.1%トリフルオロ酢酸調整剤)によって精
製して、生成物46(66mg、32%)を白色の固体として得た。
LCMS(m/z)454.19[M+H]
MW 453.6。
【0847】
(実施例162)
化合物47の調製
【0848】
【化203】
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【0849】
化合物46の手順に従って、生成物を白色の固体(5.4mg、12%)として得た。
LCMS(m/z)522.15[M+H]
MW 521.6。
【0850】
(実施例163)
化合物48の調製
【0851】
【化204】
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【0852】
化合物46の手順に従って、生成物を白色の固体(46.1mg、24%)として得た

LCMS(m/z)375.16[M+H]
MW 374.5。
【0853】
(実施例164)
化合物49の調製
【0854】
【化205】
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【0855】
化合物46の手順に従って、生成物を白色の固体(100mg、43%)として得た。
LCMS(m/z)389.17[M+H]
MW 388.5。
【0856】
(実施例165)
化合物50の調製
【0857】
【化206】
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【0858】
中間体30(1g、3.68mmol)のMeOH(5ml)溶液に、3−ヒドロキシ
アゼチジン(2g、18.4mmol)を加えた。還流にて16時間撹拌した後に、揮発
性物質を減圧下で除去した。粗製の残渣を分取HPLC(5〜100%MeCN/H
、0.1%トリフルオロ酢酸調整剤)によって精製して、ビス−付加物(92mg、9%
)を白色の固体として得た。この固体をDMF(2.5ml)に溶かし、NEt(0.
3ml)および2−トリフルオロ(trifluro)メチル−ベンゾイルクロリド(0
.2ml)を加えた。室温にて1時間撹拌した後に、揮発性物質を減圧下で除去した。粗
製の残渣を分取HPLC(5〜100%MeCN/HO、0.1%トリフルオロ酢酸調
整剤)によって精製して、生成物50(81mg、64%)を白色の粉末として得た。
LCMS(m/z)517.3[M+H]
MW 516.5。
【0859】
(実施例166)
化合物51の調製
【0860】
【化207】
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【0861】
中間体33(0.14g、0.28mmol)のMeCN(4ml)溶液に、N−ジフ
ルオロエチル−ピペラジン(0.062g、0.42mmol)を加えた。室温にて10
分間撹拌した後に、揮発性物質を減圧下で除去した。粗製の材料をMeOH(3ml)に
溶かし、アゼチジン(1ml)を加えた。室温にて16時間撹拌した後に、揮発性物質を
減圧下で除去した。粗製の残渣を分取HPLC(5〜100%MeCN/HO、0.1
%トリフルオロ酢酸調整剤)によって精製して、生成物51(133mg、74%)を白
色の粉末として得た。
LCMS(m/z)637.26[M+H]
MW 637.2。
【0862】
(実施例167)
化合物52の調製
【0863】
【化208】
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【0864】
EtOH(2ml)およびHOAc(2ml)中の、中間体4(0.59g、2.21
mmol)の溶液に、2,5−ペンタンジオン(0.332g)を加えた。還流にて1時
間撹拌した後に、揮発性物質を減圧下で除去した。粗製の残渣を、ヘキサン/酢酸エチル
1:0から0:1への勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。
残渣をDCM(2ml)およびTFA(2ml)に溶かし、2時間撹拌した。溶媒を除去
した後に、生じたアミン(0.078g、0.34mmol)にDMF(1.5ml)中
で、カルボキシレート(0.102g、0.44mmol)、HATU(0.146g、
0.51mmol)、およびNEt(0.1ml)を加えた。室温にて1時間撹拌した
後に、揮発性物質を減圧下で除去した。粗製の残渣を分取HPLC(5〜100%MeC
N/HO、0.1%トリフルオロ酢酸調整剤)によって精製して、生成物52(108
mg、95%)を白色の固体として得た。
LCMS(m/z)442.14[M+H]
MW 441.6。
【0865】
(実施例168)
化合物53の調製
【0866】
【化209】
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【0867】
中間体33(0.2g、0.65mmol)のMeCN(3ml)溶液に、N−メチル
−ピペラジン(0.071g、0.65mmol)および飽和NaCO水溶液を加え
て、pHを8未満に調整した。室温にて1.5時間撹拌した後に、揮発性物質を減圧下で
除去した。粗製の材料をMeOH(3ml)に溶かし、N−Boc−アミノ−アゼチジン
(0.167g)を加えた。室温にて16時間撹拌した後に、揮発性物質を減圧下で除去
した。残渣をDCM(2ml)に溶かし、TFA(2ml)を加え、室温にて2時間撹拌
した。揮発性物質を除去し、粗製の残渣を分取HPLC(5〜100%MeCN/H
、0.1%トリフルオロ酢酸調整剤)によって精製して、生成物53(49mg、12%
)を白色の粉末として得た。
LCMS(m/z)602.18[M+H]
MW 602.2。
【0868】
(実施例169)
化合物54の調製
【0869】
【化210】
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【0870】
中間体33(0.1g、0.2mmol)のMeCN(3ml)溶液に、N−メチル−
ピペラジン(0.114g、0.4mmol)を加えた。室温にて1.5時間撹拌した後
に、揮発性物質を減圧下で除去した。粗製の材料をMeOH(3ml)に溶かし、アゼチ
ジン(1ml)を加えた。室温にて16時間撹拌した後に、揮発性物質を減圧下で除去し
た。残渣をTHF(3ml)およびヒドラジン(1ml)に溶かし、室温にて2時間還流
させた。揮発性物質を除去し、粗製の残渣を分取HPLC(5〜100%MeCN/H
O、0.1%トリフルオロ酢酸調整剤)によって精製して、対応するアゼチジンアミドを
得た。アミドを、水(5ml)中のLiOH(1.1g)に、還流させながら2時間曝し
、分取HPLC(5〜100%MeCN/HO、0.1%トリフルオロ酢酸調整剤)に
よる精製の後に、生成物54(36mg)を白色の粉末として得た。
LCMS(m/z)615.15[M−H]
MW 617.1。
【0871】
(実施例170)
化合物55の調製
【0872】
【化211】
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【0873】
中間体30(0.111g、0.4mmol)のMeCN(5ml)溶液に、N−Bo
c−ピペラジン(0.152g、0.82mmol)を加えた。室温にて2時間撹拌した
後に、揮発性物質を減圧下で除去した。粗製の材料をMeOH(3ml)に溶かし、アゼ
チジン(1ml)を加えた。室温にて16時間撹拌した後に、揮発性物質を減圧下で除去
した。粗製の残渣を分取HPLC(5〜100%MeCN/HO、0.1%トリフルオ
ロ酢酸調整剤)によって精製して、アミンを白色の固体として得た。生じたアミン(0.
078g、0.34mmol)にDMF(1.5ml)中で、2−アミノ−5−クロロ−
安息香酸(0.102g、0.44mmol)およびHATU(0.146g、0.51
mmol)およびNEt(0.1ml)を加えた。室温にて1時間撹拌した後に、揮発
性物質を減圧下で除去した。粗製の残渣を分取HPLC(5〜100%MeCN/H
、0.1%トリフルオロ酢酸調整剤)によって精製して、アニリン(108mg、95%
)を白色の固体として得た。この固体をピリジン(2.5ml)に溶かし、完全な変換が
観察されるまで、塩化スルホニルを室温にて滴下添加した。揮発性物質を除去し、残渣を
DCM(2ml)に溶かし、TFA(2ml)を加え、室温にて2時間撹拌した。揮発性
物質を除去し、粗製の残渣を分取HPLC(5〜100%MeCN/HO、0.1%ト
リフルオロ酢酸調整剤)によって精製して、生成物55(49mg、12%)を白色の粉
末として得た。
LCMS(m/z)641.24[M+H]
MW 641.1。
【0874】
(実施例171)
化合物56の調製
【0875】
【化212】
[この文献は図面を表示できません]
【0876】
中間体33(0.1g、0.2mmol)のMeCN(3ml)溶液に、モルホリン(
0.2mmol)を加えた。室温にて1.5時間撹拌した後に、揮発性物質を減圧下で除
去した。粗製の残渣を分取HPLC(5〜100%MeCN/HO、0.1%トリフル
オロ酢酸調整剤)によって精製して、モノ付加物を得た。この中間体(0.06g)をT
HF(2ml)に溶かし、NMP(0.2ml)、Fe(acac)3(0.002g)
、および3−ヨード−N−boc−アゼチジン(0.31g)を加えた。iPrMgCl
溶液(1.3M、1.7ml)を−78℃にて滴下添加し、溶液を室温まで徐々に加温し
た。反応物を飽和NHCl水溶液でクエンチした。揮発性物質を除去し、粗製の残渣を
分取HPLC(5〜100%MeCN/HO、0.1%トリフルオロ酢酸調整剤)によ
って精製して、生成物56(16.1mg)を白色の粉末として得た。
LCMS(m/z)574.19[M+H]
MW 574.1。
【0877】
(実施例172)
化合物57の調製
【0878】
【化213】
[この文献は図面を表示できません]
【0879】
化合物56のための手順に従って、臭化シクロペンチルマグネシウムを用いて、生成物
57を白色の固体(16mg、30%)として得た。
LCMS(m/z)587.32[M+H]
MW 587.1。
【0880】
(実施例173)
化合物58の調製
【0881】
【化214】
[この文献は図面を表示できません]
【0882】
中間体4(0.94g、4.15mmol)のHOAc(5ml)溶液に、3−メチル
−2,5−ペンタンジオン(0.332g)を加えた。還流にて0.5時間撹拌した後に
、揮発性物質を減圧下で除去した。粗製の残渣を、ヘキサン/酢酸エチル1:0から0:
1への勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。残渣をDCM(
2ml)およびTFA(2ml)に溶かし、2時間撹拌した。溶媒を除去した後に、生じ
たアミン(0.26g)にDMF(1.5ml)中で、5−フルオロ−2−(メチルスル
ホンアミド)安息香酸カルボキシレート(0.26g)、HATU(0.35g)、およ
びNEt3(0.1ml)を加えた。室温にて1時間撹拌した後に、揮発性物質を減圧下
で除去した。粗製の残渣を分取HPLC(5〜100%MeCN/HO、0.1%トリ
フルオロ酢酸調整剤)によって精製して、生成物58(101mg、72%)を白色の固
体として得た。
LCMS(m/z)460.12[M+H]
MW 459.5。
【0883】
(実施例174)
化合物59の調製
【0884】
【化215】
[この文献は図面を表示できません]
【0885】
中間体35(0.54g、1.4mmol)のMeOH(2ml)溶液に、N−メチル
−ピペラジン(2ml)を加え、室温にて4時間撹拌した。揮発性物質を除去し、粗製の
残渣を、ヘキサン/酢酸エチルの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって
精製した。残渣をDCM(2ml)およびTFA(2ml)に溶かし、2時間撹拌した。
溶媒を除去した後に、生じたアミン(0.09g)にDMF(1.5ml)中で、カルボ
キシレート(0.26g)、HATU(0.35g)、およびNEt3(0.1ml)を
加えた。室温にて1時間撹拌した後に、揮発性物質を減圧下で除去した。粗製の残渣を分
取HPLC(5〜100%MeCN/HO、0.1%トリフルオロ酢酸調整剤)によっ
て精製して、生成物59(70.8mg、44%)を白色の固体として得た。
LCMS(m/z)572.24[M+H]
MW 572.1。
【0886】
(実施例175)
化合物60の調製
【0887】
【化216】
[この文献は図面を表示できません]
【0888】
中間体41(43mg、0.109mmol)をDMF(500μL)および2−(メ
チルアミノ)エタノール(88μL、1.09mmol)に溶かし、TEA(304μL
、2.18mmol)を加えた。材料を70℃にて2時間撹拌し、次いで、室温に冷却し
た。酢酸エチルで溶かし、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回および飽和塩化ナトリウ
ム水溶液で洗浄した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで、減圧下で濃
縮した。材料をMeOHに溶かし、Pd/Cを加え、H(g)雰囲気下で1時間撹拌し
た。セライトで濾過し、減圧下で濃縮した。5−クロロ−2−(メチルスルホンアミド)
安息香酸(28mg、0.109mmol)をHATU(42mg、0.109mmol
)と混合し、無水DMF(300μL)に溶かした。1時間撹拌した。水素化生成物を無
水DMF(300μL)に溶かし、反応物に加えた。TEA(30μL、0.218mm
ol)を加えた。12時間撹拌した。アセトニトリルで希釈し、分取HPLCで精製して
、表題生成物60(19mg、収率27%)を得た。
H NMR (400MHz, CDOD): δ 7.49 (m, 3H),
6.72 (m, 1H), 6.08 (m, 1H), 4.60 (m, 1H)
, 3.85 (m, 4H), 3.45−3.30 (m, 4H), 3.02
(m, 4H), 2.79 (s, 3H), 2.40−2.05 (m, 2H)
, 1.73−1.50 (m, 4H).
LC/MS(m/z):521.3[M+H]
【0889】
(実施例176)
化合物61の調製
【0890】
【化217】
[この文献は図面を表示できません]
【0891】
中間体42(12mg、0.018mmol)のジオキサン(2.00mL)溶液に、
濃HCl(50μL)を加え、反応混合物を室温にて一晩撹拌した。次いで、反応混合物
を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。粗製の残渣を分取HPLC(0〜100%CH
N/HO)によって精製して、化合物61(8mg、86%)を得た。
LCMS(m/z)561.11[M+H]
MW 560.10。
【0892】
(実施例177)
化合物62の調製
【0893】
【化218】
[この文献は図面を表示できません]
【0894】
化合物61のための一般的手順(すなわち、中間体42を調製するためのアシル化ステ
ップおよび化合物61を調製するためのBOC除去ステップ)に従って、中間体14およ
び塩化ベンゾイルから出発して、表題化合物を合計収率54%で調製した。
LCMS(m/z)558.12[M+H]
MW 557.07。
【0895】
(実施例178)
化合物63の調製
【0896】
【化219】
[この文献は図面を表示できません]
【0897】
化合物61のための一般的手順(すなわち、中間体42を調製するためのアシル化ステ
ップおよび化合物61を調製するためのBOC除去ステップ)に従って、中間体14およ
び2,2,2−トリフルオロエチルカルボノクロリデートから出発して、表題化合物を合
計収率14%で調製した。
LCMS(m/z)580.20[M+H]
MW 579.00。
【0898】
(実施例179)
化合物64の調製
【0899】
【化220】
[この文献は図面を表示できません]
【0900】
化合物61のための一般的手順(すなわち、中間体42を調製するためのアシル化ステ
ップおよび化合物61を調製するためのBOC除去ステップ)に従って、中間体14およ
びジメチルカルバモイルクロリドから出発して、表題化合物を合計収率27%で調製した

LCMS(m/z)525.05[M+H]
MW 524.05。
【0901】
(実施例180)
化合物65の調製
【0902】
【化221】
[この文献は図面を表示できません]
【0903】
化合物61のための一般的手順(すなわち、中間体42を調製するためのアシル化ステ
ップおよび化合物61を調製するためのBOC除去ステップ)に従って、中間体14およ
びジフルオロ酢酸無水物から出発して、表題化合物を合計収率47%で調製した。
LCMS(m/z)532.25[M+H]
MW 530.99。
【0904】
(実施例181)
化合物66の調製
【0905】
【化222】
[この文献は図面を表示できません]
【0906】
化合物4〜18のための一般的手順に従って、中間体12および4.6−ジメチル−ピ
リジン−2−カルボン酸から出発して、表題化合物を合計収率25%で調製した。
LCMS(m/z)434.27[M+H]
MW 433.55。
【0907】
(実施例182)
化合物67の調製
【0908】
【化223】
[この文献は図面を表示できません]
【0909】
化合物4〜18のための一般的手順に従って、中間体12および6−トリフルオロメチ
ル−ピリジン−2−カルボン酸から出発して、表題化合物を合計収率68%で調製した。
LCMS(m/z)473.85[M+H]
MW 472.49。
【0910】
(実施例183)
化合物68の調製
【0911】
【化224】
[この文献は図面を表示できません]
【0912】
中間体46(80mg、0.13mmol)をピリジン(2ml)に溶かし、溶液に、
クロロギ酸イソプロピル(331mg、2.7mmol)およびNEt(54μl)を
加えた。反応物を室温にて一晩撹拌し、溶媒を蒸発させた。残渣をコンビ−フラッシュカ
ラムクロマトグラフィー(0〜100%EtOAc/ヘキサン)で精製して、化合物68
(46mg、50%)を得た。
LCMS(m/z)681.21[M+H]
MW 680.22。
【0913】
(実施例184)
化合物69の調製
【0914】
【化225】
[この文献は図面を表示できません]
【0915】
化合物68をDCM(0.2mL)に溶かし、HPO(5μL)を溶液に加えた。
反応混合物を室温にて2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取HPLC(0
〜100%CHCN/HO)で精製して、化合物69(11mg、50%)を得た。
LCMS(m/z)581.26[M+H]
MW 580.11。
【0916】
(実施例185)
化合物70の調製
【0917】
【化226】
[この文献は図面を表示できません]
【0918】
中間体47(29mg、0.04mmol)をMeOH(2mL)に溶かし、溶液に、
アゼチジン(0.1mL)を加えた。反応物を70℃に一晩加熱した。次いで、上記反応
混合物に、濃HCl(0.1mL)を加え、70℃にて一晩加熱した。次いで、反応物を
NaHCO(10mL)でクエンチし、EtOAc(20mL)で抽出した。有機溶媒
を減圧下で除去し、残渣を分取HPLC(0〜100%CHCN/HO)で精製して
、化合物70(6mg、24%)を得た。
LCMS(m/z)587.20[M+H]
MW 586.14。
【0919】
(実施例186)
化合物71の調製
【0920】
【化227】
[この文献は図面を表示できません]
【0921】
中間体47および化合物70を合成するための一般的手順に従って、表題化合物を収率
27%で調製した。したがって、中間体33から出発して、中間体47の調製に従って(
R)−(+)−3−(Boc−アミノ)ピロリジンを導入し、次いで、化合物70の手順
に従ってアゼチジンを導入して、化合物71を得た。
LCMS(m/z)573.31[M+H]
MW 572.11。
【0922】
(実施例187)
化合物72の調製
【0923】
【化228】
[この文献は図面を表示できません]
【0924】
中間体47および化合物70を合成するための一般的手順に従って、表題化合物を収率
30%で調製した。したがって、中間体33から出発して、中間体47の調製に従って(
(R)−(+)−3−(ジメチルアミノ)ピロリジンを導入し、次いで、化合物70の手
順に従ってアゼチジンを導入して、化合物72を得た。
LCMS(m/z)600.92[M+H]
MW 600.16。
【0925】
(実施例188)
化合物73の調製
【0926】
【化229】
[この文献は図面を表示できません]
【0927】
中間体50(15mg、0.03mmol)をEtOH(2mL)に溶かした。溶液に
、5%Pd(0.006mmol)およびTEA(17μl)を加えた。反応物を室温に
て45分間撹拌した。触媒をセライトで濾過し、溶媒を減圧下で濃縮した。残渣を分取H
PLCで精製して、化合物73(14mg、100%)を得た。
LCMS(m/z)467.75[M+H]
MW 466.58。
【0928】
(実施例189)
化合物74の調製
【0929】
【化230】
[この文献は図面を表示できません]
【0930】
中間体109(85mg、0.32mmol)およびHATU(152mg、0.4m
mol)をDMF(3ml)に溶かした。反応混合物を室温にて10分間撹拌した。上記
溶液に、中間体26(50mg、0.2mmol)およびNEt(50μl)を加えた
。反応物を室温にて30分間撹拌し、ブライン(10ml)でクエンチし、次いで、Et
OAc(20ml)で抽出した。有機層をブライン(10ml)で2回洗浄し、次いで、
減圧下で蒸発させた。残渣をコンビ−フラッシュカラムクロマトグラフィー(0〜100
%EtOAc/ヘキサン)で精製して、化合物74(35mg、36%)を得た。
LCMS(m/z)506.21[M+H]
MW 504.99。
【0931】
(実施例190)
化合物75の調製
【0932】
【化231】
[この文献は図面を表示できません]
【0933】
化合物74のための手順に従って、中間体26および5−フルオロ−2−メタンスルホ
ンアミド安息香酸から出発して、表題化合物を収率16%で調製した。
LCMS(m/z)471.68[M+H]
MW 470.55。
【0934】
(実施例191)
化合物76の調製
【0935】
【化232】
[この文献は図面を表示できません]
【0936】
化合物74のための手順に従って、中間体26および4−メチル−2−メタンスルホン
アミド安息香酸から出発して、表題化合物を収率32%で調製した。
LCMS(m/z)467.82[M+H]
MW 466.58。
【0937】
(実施例192)
化合物77の調製
【0938】
【化233】
[この文献は図面を表示できません]
【0939】
化合物74のための手順に従って、中間体26および5−クロロ−2−アミノ安息香酸
から出発して、表題化合物を収率68%で調製した。
LCMS(m/z)410.10[M+H]
MW 408.91。
【0940】
(実施例193)
化合物78の調製
【0941】
【化234】
[この文献は図面を表示できません]
【0942】
5−クロロ−2−メタンスルホンアミド安息香酸(18mg、0.073mmol)お
よびHATU(32mg、0.084mmol)をDMF(3ml)に溶かした。反応混
合物を室温にて10分間撹拌した。上記溶液に、中間体51(16mg、0.056mm
ol)およびNEt(16μl)を加えた。反応物を室温にて30分間撹拌し、ブライ
ン(10ml)でクエンチし、次いで、EtOAc(20ml)で抽出した。有機層をブ
ライン(10ml)で2回洗浄し、次いで、減圧下で蒸発させた。残渣を分取HPLC(
0〜100%CHCN/HO)で精製して、化合物78(10mg、34%)を得た

LCMS(m/z)517.17[M+H]
MW 516.04。
【0943】
(実施例194)
化合物79の調製
【0944】
【化235】
[この文献は図面を表示できません]
【0945】
化合物78のための手順に従って、中間体51および5−メチル−2−メタンスルホン
アミド安息香酸から出発して、表題化合物を収率39%で調製した。
LCMS(m/z)497.28[M+H]
MW 496.62。
【0946】
(実施例195)
化合物80の調製
【0947】
【化236】
[この文献は図面を表示できません]
【0948】
中間体37(65mg、0.13mmol)を1,4−ジオキサン(2mL)に溶かし
、この溶液に、濃HCl(0.5mL)を加えた。反応混合物を室温にて1時間撹拌し、
次いで、溶媒を蒸発させた。次いで、残渣を5−エチル−2−メタンスルホンアミド安息
香酸(47mg、0.2mmol)のDMF溶液(3mL)およびHATU(95mg、
0.26mmol)に加え、続いて、Net(50μl)を加えた。反応物を室温にて
30分間撹拌し、ブライン(10ml)でクエンチし、次いで、EtOAc(20ml)
で抽出した。有機層をブライン(10ml)で2回洗浄し、次いで、減圧下で蒸発させた
。残渣をコンビ−フラッシュカラムクロマトグラフィー(0〜100%EtOAc/ヘキ
サン)で精製して、化合物80(39mg、46%)を得た。
LCMS(m/z)552.94[M+H]
MW 551.69。
【0949】
(実施例196)
化合物81の調製
【0950】
【化237】
[この文献は図面を表示できません]
【0951】
中間体20(1.08g、3.3mmol)を1,4−ジオキサン(20mL)に溶か
し、この溶液に、濃HCl(2mL)を加えた。反応混合物を室温にて1時間撹拌し、次
いで、溶媒を蒸発させた。次いで、残渣を5−メチル−2−メタンスルホンアミド安息香
酸(1.1g、5mmol)およびHATU(2.5g、6.6mmol)のDMF溶液
(20mL)に加え、続いて、NEt(1.4ml)を加えた。反応物を室温にて30
分間撹拌し、ブライン(10ml)でクエンチし、次いで、EtOAc(20ml)で抽
出した。有機層をブライン(10ml)で2回洗浄し、次いで、減圧下で蒸発させた。残
渣をコンビ−フラッシュカラムクロマトグラフィー(0〜100%EtOAc/ヘキサン
)で精製して、化合物81(652mg、45%)を得た。
LCMS(m/z)442.16[M+H]
MW 441.55。
【0952】
(実施例197)
化合物82の調製
【0953】
【化238】
[この文献は図面を表示できません]
【0954】
中間体22を、5−メチル−2−アミノ安息香酸(35mg、0.19mmol)およ
びHATU(85mg、0.22mmol)のDMF溶液(2mL)に加え、続いて、N
Et(50μl)を加えた。反応物を室温にて30分間撹拌し、カーボネート樹脂(c
arbonate resin)(50mg)を加え、振盪機を使用して一晩撹拌した。
次いで、樹脂を濾過し、濾液に、塩化アセチル(50μl)を加えた。溶媒を減圧下で蒸
発させた。残渣を分取HPLC(0〜100%CHCN/HO)で精製して、化合物
82(54mg、59%)を得た。
LCMS(m/z)419.68[M+H]
MW 418.52。
【0955】
(実施例198)
化合物83の調製
【0956】
【化239】
[この文献は図面を表示できません]
【0957】
化合物82のための手順に従って、中間体22および2−アミノ−5−メチル−6−ブ
ロモ安息香酸から出発して、表題化合物を収率26%で調製した。
LCMS(m/z)498.35[M+H]
MW 497.42。
【0958】
(実施例199)
化合物84の調製
【0959】
【化240】
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【0960】
中間体28(50mg、0.1mmol)をTHF(2mL)に溶かし、溶液に、(R
)−3−N−Boc−N−メチルアミノ−ピロリジン(200mg)およびDIPEA(
0.3mL)を加えた。反応混合物を70℃に3時間加熱した。上記溶液に濃HCl(0
.2mL)を加え、70℃に30分間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取HP
LC(0〜100%CHCN/HO)で精製して、化合物84(20mg、35%)
を得た。
LCMS(m/z)546.23[M+H]
MW 545.08。
【0961】
(実施例200)
化合物85の調製
【0962】
【化241】
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【0963】
中間体36(66mg、0.16mmol)を1,4−ジオキサン(2mL)に溶かし
、この溶液に、濃HCl(0.2mL)を加えた。反応混合物を室温にて30分間撹拌し
、次いで、溶媒を蒸発させた。次いで、残渣を5−クロロ−2−メタンスルホンアミド安
息香酸(60mg、0.24mmol)およびHATU(122mg、0.32mmol
)のDMF溶液(2mL)に加え、続いて、NEt(50μl)を加えた。反応物を室
温にて30分間撹拌し、ブライン(10ml)でクエンチし、次いで、EtOAc(20
ml)で抽出した。有機層をブライン(10ml)で2回洗浄し、次いで、減圧下で蒸発
させた。残渣を分取HPLC(0〜100%CHCN/HO)で精製して、化合物8
5(39mg、52%)を得た。
LCMS(m/z)474.12[M+H]
MW 472.98。
【0964】
(実施例201)
化合物86の調製
【0965】
【化242】
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【0966】
中間体16(50mg、0.11mmol)をMeOH(2mL)に溶かし、この溶液
に、(S)−3−(Boc−アミノ)ピペリジン(65mg、0.33mmol)および
Net(60μl)を加えた。反応混合物を70℃に3時間加熱した。上記溶液にTF
A(0.2mL)を加え、室温にて30分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分
取HPLC(0〜100%CHCN/HO)で精製して、化合物86(10mg、1
8%)を得た。
LCMS(m/z)489.98[M+H]
MW 488.61。
【0967】
(実施例202)
化合物87の調製
【0968】
【化243】
[この文献は図面を表示できません]
【0969】
実施例154の第2ステップの手順に従って、中間体16および3−N−Boc−アミ
ノアゼチジンから出発して、表題化合物を収率56%で調製した。
LCMS(m/z)561.92[M+H]
MW 560.68。
【0970】
(実施例203)
化合物88の調製
【0971】
【化244】
[この文献は図面を表示できません]
【0972】
中間体11(40mg、0.083mmol)をMeOH(2mL)に溶かし、この溶
液に、(S)−3−(Boc−アミノ)ピペリジン(166mg、0.83mmol)を
加えた。反応混合物を一晩還流させた。上記溶液に、濃HCl(0.2mL)を加え、室
温にて30分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取HPLC(0〜100%C
CN/HO)で精製して、化合物88(20mg、45%)を得た。
LCMS(m/z)546.21[M+H]
MW 545.08。
【0973】
(実施例204)
化合物89の調製
【0974】
【化245】
[この文献は図面を表示できません]
【0975】
中間体32(10.0mg、0.018mmol)のMeOH(1.00mL)溶液に
、3−ヒドロキシメチルアゼチジン(20mg、0.23mmol)およびトリエチルア
ミン(55μL、0.4mmol)を加え、反応混合物を70℃にて撹拌した。2時間後
に、反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。粗製の残渣を分取HPLC(5〜1
00%MeCN/HO)によって精製して、化合物89(10mg、91%)を白色の
固体として得た。
LCMS(m/z)604.35[M+H]
MW 603.12。
【0976】
(実施例205)
化合物90の調製
【0977】
【化246】
[この文献は図面を表示できません]
【0978】
化合物89のための手順に従って、中間体32およびピロリジンから出発して、表題化
合物を収率92%で調製した。
LCMS(m/z)588.31[M+H]
MW 587.12。
【0979】
(実施例206)
化合物91の調製
【0980】
【化247】
[この文献は図面を表示できません]
【0981】
化合物89のための手順に従って、中間体32およびメチルアミンから出発して、表題
化合物を収率31%で調製した。
LCMS(m/z)548.16[M+H]
MW 547.06。
【0982】
(実施例207)
化合物92の調製
【0983】
【化248】
[この文献は図面を表示できません]
【0984】
化合物89のための手順に従って、中間体32およびジメチルアミンから出発して、表
題化合物を収率57%で調製した。
LCMS(m/z)562.14[M+H]
MW 561.08。
【0985】
(実施例208)
化合物93の調製
【0986】
【化249】
[この文献は図面を表示できません]
【0987】
化合物89のための手順に従って、中間体32および(R)−(−)−3−フルオロピ
ロリジンから出発して、表題化合物を収率50%で調製した。
LCMS(m/z)606.21[M+H]
MW 605.11。
【0988】
(実施例209)
化合物94の調製
【0989】
【化250】
[この文献は図面を表示できません]
【0990】
化合物88のための手順に従って、中間体32および3−N−Boc−3−N−メチル
アミノ−ピロリジンから出発して、表題化合物を収率27%で調製した。
LCMS(m/z)617.25[M+H]
MW 616.23。
【0991】
(実施例210)
化合物95の調製
【0992】
【化251】
[この文献は図面を表示できません]
【0993】
化合物88のための手順に従って、中間体32および(R)−(−)−3−N−Boc
−アミノ−ピロリジンから出発して、表題化合物を収率21%で調製した。
LCMS(m/z)603.21[M+H]
MW 602.14。
【0994】
(実施例211)
化合物96の調製
【0995】
【化252】
[この文献は図面を表示できません]
【0996】
化合物89のための手順に従って、中間体32および(S)−(−)−3−ヒドロキシ
ピロリジンから出発して、表題化合物を収率50%で調製した。
LCMS(m/z)604.23[M+H]
MW 603.12。
【0997】
(実施例212)
化合物97の調製
【0998】
【化253】
[この文献は図面を表示できません]
【0999】
実施例154の第2ステップの手順に従って、中間体11(67mg、0.139mm
ol)およびアゼチジン−3−カルボニトリル(57mg、0.695mmol)から開
始して、化合物97(10mg、14%)を合成した。
LCMS m/z[M+H]2426ClNSの必要値:528.15。
実測値528.15。
HPLC Tr(分)、純度%:6.87、99%。
【1000】
(実施例213)
化合物98の調製
【1001】
【化254】
[この文献は図面を表示できません]
【1002】
実施例154の第2ステップの手順に従って、中間体11(60mg、0.124mm
ol)および3,3−ジフルオロアゼチジン塩酸塩(80mg、0.618mmol)か
ら開始して、化合物98(21mg、31%)を合成した。
LCMS m/z[M+H]2325ClFSの必要値:539.1
4。実測値517.06。
HPLC Tr(分)、純度%:7.62、99%。
【1003】
(実施例214)
化合物99の調製
【1004】
【化255】
[この文献は図面を表示できません]
【1005】
実施例154の第2ステップの手順に従って、中間体11(80mg、0.124mm
ol)およびメチルアゼチジン−2−カルボキシレート(98mg、0.646mmol
)から開始し、80℃に加熱して、化合物99(38mg、40%)をジアステレオ異性
体の混合物として合成した。
LCMS m/z[M+H]2529ClNSの必要値:561.16。
実測値561.37。
HPLC Tr(分)、純度%:7.04、86%。
【1006】
(実施例215)
化合物100の調製
【1007】
【化256】
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【1008】
化合物27の合成に従って、中間体116(66mg、0.27mmol)および中間
体12(28mg、0.07mmol)から開始し、ステップ2においてHClでBoc
の脱保護をして、化合物100(10mg、2ステップで25%)を合成した(ジアステ
レオ異性体の約1:1混合物)。
LCMS m/z[M+H]2532FNSの必要値:530.23。実
測値530.42。
HPLC Tr(分)、純度%:4.74、96%。
【1009】
(実施例216)
化合物101の調製
【1010】
【化257】
[この文献は図面を表示できません]
【1011】
化合物27の合成に従って、2−(メチルスルホンアミド)−2−フェニル酢酸(90
mg、0.39mmol)および中間体12(60mg、0.15mmol)から開始し
、ステップ2においてHClでBocの脱保護をして、化合物101(8mg、2ステッ
プで10%)を合成した(ジアステレオ異性体の約1:1混合物)。
LCMS m/z[M+H]2533Sの必要値:512.24。実測
値512.15。
HPLC Tr(分)、純度%:4.72、97%。
【1012】
(実施例217)
化合物102の調製
【1013】
【化258】
[この文献は図面を表示できません]
【1014】
化合物27の合成に従って、(S)−2−シクロプロピル−2−(メトキシカルボニル
アミノ)酢酸(42mg、0.243mmol)および中間体12(75mg、0.18
8mmol)から開始し、ステップ2においてHClでBocの脱保護をして、化合物1
02(18mg、2ステップで20%)を合成した。
LCMS m/z[M+H]2333の必要値:456.26。実測値
546.32。
HPLC Tr(分)、純度%:4.36、99%。
【1015】
(実施例218)
化合物103の調製
【1016】
【化259】
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【1017】
中間体56(16mg、0.048mmol)をメタノール(1mL)に溶かした。H
Cl(ジオキサン中4N、1mL、4mmol)を加え、反応混合物を30分間撹拌した
。減圧下で濃縮した後に、残渣を無水DCM(2mL)およびTEA(0.020mL、
0.144mol)と混合し、中間体102(12mg、0.048mmol)を加えた
。30分後に、トリエチルアミン(0.020mL、0.144mmol)を加えた。3
0分後に、追加のメタノールを加え、次いで、混合物を減圧下で濃縮した。分取HPLC
(水中5〜95%アセトニトリル)によって精製して、化合物103(12mg、56%
)を得た。
H NMR (400MHz, CDOD): δ 7.40−7.25 (m,
3H), 6.55−6.45 (m, 1H), 6.21 (m, 1H), 2.
95 (m, 7H), 2.60 (s, 3H), 2.45−2.34 (m,
5H), 2.11 (m, 1H), 1.75−1.55 (m, 4H).
LC/MS(m/z):443.2[M+H]
【1018】
(実施例219)
化合物104の調製
【1019】
【化260】
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【1020】
塩化水素のジオキサン溶液(4N、0.25mL、1.0mmol)を中間体59(5
.8mg、0.0176mmol)のジオキサン(1mL)溶液に加えた。一晩撹拌した
後に、LC/MSによって、Boc基の完全な除去が示された。反応混合物を減圧下で濃
縮し、2時間真空乾燥した。生じた残渣を無水CHCl2mLに溶かした溶液に、中
間体120(5−クロロ−2−(メチルスルホンアミド)ベンゾイルクロリド)(5.1
mg、0.020mmol)を加えた。0℃に冷却した後に、トリエチルアミン(7.0
μL、0.049mmol)を加え、生じた混合物を室温まで加温し、一晩撹拌した。反
応混合物を減圧下で濃縮し、分取HPLC(水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む)中1
5〜100%アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸を含む))によって精製して、
凍結乾燥の後に、化合物104(3mg、37%)を黄色固体のトリフルオロ酢酸塩とし
て得た。
LCMS m/z[M+H]2225ClNSの必要値:461.13。
実測値461.31。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 7.76 (s, 1H), 7
.58 (m, 1H), 7.43−7.31 (m, 3H), 6.93 (s,
1H), 6.20 (s, 1H), 3.65 (s, 1H), 3.16 (
s, 3H), 3.14 (m, 1H), 2.71 (s, 3H), 2.52
(s, 3H), 2.50 (m, 1H), 2.11 (m, 1H), 1.
87 (m, 1H), 1.71−1.45 (m, 4H).
HPLC Tr(分)、純度%:5.15、99%。
【1021】
(実施例220)
化合物105の調製
【1022】
【化261】
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【1023】
HATU(0.225mg、1.49mmol)を、DMF(2mL)中の5−メチル
−2−(メチルスルホンアミド)安息香酸(0.15g、0.65mmol)の懸濁液に
加えた。懸濁液を室温にて30分間撹拌した。中間体63(0.125g、0.54mm
ol)をDMF(2mL)に溶かし、トリエチルアミン(0.1mL、9.88mmol
)を加えた。これに、5−メチル−2−(メチルスルホンアミド)安息香酸およびHAT
UのDMF溶液を加えた。室温にて2時間撹拌した後に、揮発性物質を減圧下で除去し、
残渣をMeCN/水に溶かし、分取HPLC(5〜95%HO/MeCN、0.1%T
FA)によって精製して、化合物105を無色の粉末(0.134g、57%)として得
た。
H−NMR (DMSO−d, 400MHz): δ 8.95 (s, 1 H
), 7.31−7.19 (m, 3 H), 6.61 (s, 1 H0, 6.
51 (s, 1 H), 6.40 (s, 1 H), 6.04 (s, 1 H
), 4.90 (s, 0.5 H), 4.46 (s, 0.5 H), 4.2
2−3.33 (m, 3 H), 3.18 (m, 0.5 H), 3.04 (
m, 1 H), 2.99 (s, 3 H), 2.63 (s, 3 H), 2
.48 (s, 3 H), 2.19−1.29 (4 H)
LCMS m/z[M+H] 441.14
HPLC Tr(分)、純度%:2.48、98%。
【1024】
(実施例221)
化合物106の調製
【1025】
【化262】
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【1026】
トリエチルアミン(0.050mL、0.363mmol)を、無水メタノール2mL
中の中間体65(11.2mg、0.024mmol)およびアゼチジン塩酸塩(14m
g、0.150mmol)の混合物に加えた。混合物を75℃に一晩加熱した。室温に冷
却した後に、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を分取HPLC(水(0.1%トリフル
オロ酢酸を含む)中の15〜100%アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸を含む
))によって精製して、凍結乾燥の後に、化合物106(5.8mg、40%)を固体の
トリフルオロ酢酸塩として得た。
LCMS m/z[M+H]2225ClNSの必要値:489.14。
実測値489.05。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 9.19 (s, 1H), 8
.66 (m, 1H), 7.55−7.36 (m, 3H), 6.32 (s,
1H), 5.98 (m, 1H), 3.88 (m, 2H), 3.57 (
m, 1H), 3.22 (m, 2H), 3.04 (s, 3H), 2.89
(t, J= 12.4Hz, 2H), 2.37 (m, 1H), 2.06−
1.82 (m, 2H), 1.74−1.41 (m, 4H).
HPLC Tr(分)、純度%:5.49、85%。
【1027】
(実施例222)
化合物107の調製
【1028】
【化263】
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【1029】
トリフルオロ酢酸(0.45mL、5.78mmol)を中間体68(65mg、0.
10mmol)のジクロロメタン(6mL)溶液に室温にて加えた。150分後に、反応
混合物を減圧下で濃縮し、24時間真空乾燥して、化合物107(66mg、99%)を
褐色固体のトリフルオロ酢酸塩として得た。
LCMS m/z[M+H]2430ClNSの必要値:532.18。
実測値532.01。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 10.1 (s, 1H), 8
.05 (s, 3H), 7.85 (s, 1H), 7.61−7.40 (m,
3H), 5.99 (m, 1H), 4.76 (m, 1H), 4.30−3
.45 (m, 3H), 3.18 (m, 1H), 2.99 (s, 3H),
2.41 (s, 3H), 2.37−2.17 (m, 3H), 2.04−1
.82 (m, 3H), 1.71−1.21 (m, 5H).
HPLC Tr(分)、純度%:4.37、97%。
【1030】
(実施例223)
化合物108の調製
【1031】
【化264】
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【1032】
メタノール2.5mL中の中間体72(5.8mg、0.012mmol)および(S
)−tert−ブチルピロリジン−3−イルカルバメート(73mg、0.28mmol
)およびトリエチルアミン(0.030mL、0.21mmol)の混合物を75℃にて
120時間加熱した。LC/MS分析によって、中間体72から分離不可能な所望の生成
物への約12%の変換率が示された。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得、これを
CHCl2mLに溶かし、トリフルオロ酢酸(0.100mL、1.30mmol)
を加えた。1時間後に、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を分取HPLC(水(0.1
%トリフルオロ酢酸を含む)中15〜100%アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢
酸を含む))によって精製して、凍結乾燥の後に、化合物108(0.8mg、10%)
を黄色のフィルムのトリフルオロ酢酸塩として得た。
LCMS m/z[M+H]2430ClNSの必要値:532.18。
実測値532.02。
HPLC Tr(分)、純度%:4.33、99%。
【1033】
(実施例224)
化合物109の調製
【1034】
【化265】
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【1035】
中間体77(20mg、0.06mmol)およびトリエチルアミン(25μl、0.
18mmol)のジクロロメタン(0.5mL)溶液に、中間体120(5−クロロ−2
−(メチルスルホンアミド)ベンゾイルクロリド)(16mg、0.06mmol)を室
温にてアルゴン雰囲気下で加えた。2時間後に、反応混合物をそのまま、SiOカラム
クロマトグラフィー(4g SiO Combiflash HP Gold Col
umn、0〜100%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、化合物109(8.2
mg、25%)を無色の固体として得た。
H NMR (CDOD, 400MHz): δ 7.53−7.47 (m,
1H), 7.46−7.39 (m, 3H), 5.85 (s, 1H), 4.
39−4.25 (m, 5H), 4.10 (t, J=7.8Hz, 4H),
3.09 (s, 3H), 2.47 (五重線, J=7.7Hz, 2H), 2
.39 (五重線, J=7.5Hz, 2H), 2.05−1.87 (m, 1H
), 1.78−1.53 (m, 3H), 1.46−1.24 (m, 4H)
HPLC t(分)、純度%:3.55、85%。
LCMS(ESI)m/z 545.19[M+H]、t=1.97分。
=0.50(5%メタノール/ジクロロメタン)。
【1036】
(実施例225)
化合物110の調製
【1037】
【化266】
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【1038】
HATU(23mg、0.06mmol)および5−メチル−2−(メチルスルホンア
ミド)安息香酸(11mg、0.05mmol)を無水DMF(1mL)に溶かした。1
時間活性化させた後に、中間体80(7mg、0.03mmol)およびトリエチルアミ
ン(0.1mL、0.72mmol)を加えた。反応物を窒素下で2時間撹拌した。溶媒
を減圧下で除去した。残渣を分取HPLC(水中0〜100%アセトニトリル)で精製し
て、化合物110(2mg、15%)を得た。
H−NMR (CDOD, 400MHz): δ 7.61 (s, 1H),
7.46 (bs, 1H), 7.34 (d, J=12Hz, 1H), 7.2
2−7.19 (m, 1H), 6.80 (bs, 1H), 6.10 (bs,
1H), 2.89−2.81 (m, 2H), 2.65 (s, 3H), 2
.37 (s, 3H), 2.29 (s, 3H), 1.93 (bs, 1H)
, 1.67−1.64 (m, 3H), 1.46 (bs, 2H), 1.19
(s, 3H).
LCMS m/z[M+H]2227Sの必要値:442.55。実測
値442.13
HPLC Tr(分)、純度%:3.35、98%。
【1039】
(実施例226)
化合物111の調製
【1040】
【化267】
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【1041】
HATU(9.5mg、0.038mmol)および5−クロロ−2−(メチルスルホ
ンアミド)安息香酸(7.8mg、0.03mmol)を無水DMF(1mL)に溶かし
た。1時間活性化させた後に、中間体83(5mg、0.019mmol)およびトリエ
チルアミン(0.1mL、0.718mmol)を加えた。反応物を窒素下で2時間撹拌
した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取HPLC(水中0〜100%アセトニトリル)
で精製して、化合物111(3mg、32%)を得た。
H−NMR (CDOD, 400MHz): δ 7.94 (d, J=1.8
Hz, 1H), 7.47 (d, J=6.6Hz, 2H), 7.42−7.3
6 (m, 2H), 7.30−7.26 (m, 2H), 5.99 (d, J
=7.2Hz, 1H), 3.94 (t, J=5.4Hz, 4H), 2.96
−2.95 (m, 3H), 2.85 (s, 3H), 2.30 (五重線,
J=5.7Hz, 2H), 2.29 (s, 3H), 2.09−1.98 (m
, 2H), 1.59−1.48 (m, 4H)
LCMS m/z[M+H]2326ClNSの必要値:488.00。
実測値488.00
HPLC Tr(分)、純度%:2.32、98%。
【1042】
(実施例227)
化合物112の調製
【1043】
【化268】
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【1044】
HATU(32mg、0.084mmol)および5−メチル−2−(メチルスルホン
アミド)安息香酸(15.5mg、0.068mmol)を無水DMF(2mL)に溶か
した。1時間活性化させた後に、中間体85(15mg、0.056mmol)およびト
リエチルアミン(0.1mL、0.718mmol)を加えた。反応混合物を窒素下で2
時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取HPLC(水中0〜100%アセトニ
トリル)で精製して、化合物112(16mg、57%)を得た。
H−NMR (CDOD, 400MHz): δ 7.60 (d, J=6.0
Hz, 1H), 7.31−7.26 (m, 1H), 7.23−7.09 (m
, 2H), 6.33 (bs, 1H), 3.54−3.51 (m, 2H),
3.16−3.12 (m, 2H), 2.99 (s, 3H), 2.77 (
s, 3H), 2.38 (s, 3H), 2.32 (s, 3H), 1.88
(bs, 2H), 1.55 (bs, 2H).
LCMS m/z[M+H]2227Sの必要値:442.18。実測
値442.12
HPLC Tr(分)、純度%:2.26、98%。
【1045】
(実施例228)
化合物113の調製
【1046】
【化269】
[この文献は図面を表示できません]
【1047】
中間体86(67mg、0.20mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液に、トリ
フルオロ酢酸(2mL)を室温にて加えた。1時間後に、生じた混合物を減圧下で濃縮し
た。残渣に、5−クロロ−2−(メチルスルホンアミド)安息香酸(54.9mg、0.
22mmol)、HATU(83.7mg、0.22mmol)を加え、続いて、アセト
ニトリル(1mL)およびジイソプロピルエチルアミン(139μL、0.80mmol
)を加え、生じた混合物を室温にて撹拌した。16時間後に、反応混合物を酢酸エチル(
50mL)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)とに分配した。相を分離し、有
機層を飽和塩化ナトリウム溶液(2×50mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾
燥させ、減圧下で濃縮した。粗製の残渣を分取HPLC(5〜100%MeCN/H
、0.1%トリフルオロ酢酸調整剤)によって精製して、化合物113(25.8mg、
28%)を単褐色の固体として得た。
LCMS(ESI)m/z 463.10[M+H]、t=2.35分。
H NMR (CDOD, 400MHz): δ 7.71−7.32 (m,
3H), 7.11 (s, 1H), 6.18 (s, 1H), 3.59−3.
37 (m, 2H), 3.07 (s, 3H), 2.84 (s, 3H),
2.65 (s, 3H), 2.15−2.01 (m, 1H), 1.84−1.
37 (m, 5H).
HPLC t(分)、純度%:4.03、95%。
=0.55(酢酸エチル)。
【1048】
(実施例229)
化合物114の調製
【1049】
【化270】
[この文献は図面を表示できません]
【1050】
化合物107を合成するための手順に従って、ただし、中間体88(21mg、0.0
34mmol)から開始して、化合物114(20mg、99%)を薄黄色のフィルムの
トリフルオロ酢酸塩として回収した。
LCMS m/z[M+H]2331の必要値:518.19。実
測値518.19。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 10.4 (s, 1H), 8
.01 (s, 3H), 7.94 (m, 1H), 7.73 (s, 1H),
6.89 (s, 1H), 6.51 (br s, 2H), 3.89 (m,
2H), 3.68 (m, 3H), 3.07 (s, 3H), 2.65 (
m, 1H), 2.42 (s, 3H), 2.40 (s, 3H), 2.35
−2.21 (m, 3H), 1.97 (m, 1H), 1.85 (m, 1H
), 1.68−1.38 (m, 3H).
HPLC Tr(分)、純度%:4.36、98%。
【1051】
(実施例230)
化合物115の調製
【1052】
【化271】
[この文献は図面を表示できません]
【1053】
化合物107を合成するための手順に従って、ただし、中間体117(30mg、0.
049mmol)から開始して、化合物115(27mg、88%)を薄黄褐色のフィル
ムのトリフルオロ酢酸塩として回収した。
LCMS m/z[M+H]2533Sの必要値:512.24。実測
値512.27。
H−NMR (MeOD, 400MHz): δ 8.28 (s, 1H), 7
.86 (s, 1H), 7.41−7.22 (m, 2H), 7.33 (s,
2H), 6.15 (s, 1H), 4.00 (m, 3H), 3.82 (
m, 2H), 3.58 (m, 1H), 3.17 (m, 1H), 3.02
(s, 3H), 3.00 (m, 1H), 2.66 (s, 3H), 2.
58−2.32 (m, 4H), 2.40 (s, 3H), 2.19 (m,
2H), 1.85 (m, 1H), 1.78−1.58 (m, 2H).
HPLC Tr(分)、純度%:4.30、94%。
【1054】
(実施例231)
化合物116の調製
【1055】
【化272】
[この文献は図面を表示できません]
【1056】
化合物107を調製するために使用した手順に従って、ただし、中間体89(11mg
、0.049mmol)から開始して、化合物116(10.6mg、94%)を薄黄色
のフィルムのトリフルオロ酢酸塩として回収した。
LCMS m/z[M+H]2532BrNSの必要値:590.15。
実測値590.48。
HPLC Tr(分)、純度%:4.84、95%。
【1057】
(実施例232)
化合物117の調製
【1058】
【化273】
[この文献は図面を表示できません]
【1059】
中間体65(20mg、0.043mmol)および(S)−tert−ブチルピロリ
ジン−3−イルカルバメート(240mg、1.29mmol)を無水メタノール2mL
中で混合した。混合物を75℃に3日間加熱した。室温に冷却した後に、反応混合物を減
圧下で濃縮し、残渣をジクロロメタン(1mL)に溶かし、TFA(0.1mL、1.3
0mmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌し、溶媒を減圧下で濃縮した。残
渣を分取HPLC(水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む)中15〜100%アセトニト
リル(0.1%トリフルオロ酢酸を含む))によって精製して、凍結乾燥の後に、化合物
117(10mg、45%)を固体のトリフルオロ酢酸塩として得た。
LCMS m/z[M+H]2328ClNSの必要値:518.17。
実測値518.22。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 8.01 (d, J=9.2H
z, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.49−7.37 (m, 3H),
6.91 (bs, 1H), 6.04 (s, 1H), 3.99 (s, 2
H), 3.75−3.66 (m, 2H), 3.60 (m, 2H), 2.8
9 (s, 3H), 2.43−2.40 (m, 2H), 2.31−2.13
(m, 2H), 1.89 (bs, 2H), 1.68 (m, 2H), 1.
49 (s, 2H).
HPLC Tr(分)、純度%:2.26、85%。
【1060】
(実施例233)
化合物118の調製
【1061】
【化274】
[この文献は図面を表示できません]
【1062】
中間体65(20mg、0.043mmol)および(3S,4R)−4−ヒドロキシ
ピロリジン−3−カルボニトリル(120mg、1.08mmol)を無水メタノール2
mL中で混合した。混合物に、トリエチルアミン(0.12mL、0.868mmol)
を加え、反応混合物を75℃に5日間加熱した。室温に冷却した後に、反応混合物を減圧
下で濃縮し、残渣を分取HPLC(水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む)中15〜10
0%アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸を含む))によって精製して、凍結乾燥
の後に、化合物118(10mg、45%)を固体のトリフルオロ酢酸塩として得た。
LCMS m/z[M+H]2426ClNSの必要値:544.15。
実測値544.21。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 8.20 (s, 1H), 8
.15 (s, 1H), 7.52−7.46 (m, 4H), 6.15 (s,
1H), 4.10−3.95 (m, 2H), 3.81−3.62 (m, 4
H), 3.61−3.45 (m, 4H), 3.02 (s, 3H), 1.8
1 (bs, 2H), 1.66 (bs, 3H).
HPLC Tr(分)、純度%:2.07、90%。
【1063】
(実施例234)
化合物119の調製
【1064】
【化275】
[この文献は図面を表示できません]
【1065】
中間体91(12mg、0.034mmol)および(S)−tert−ブチルピロリ
ジン−3−イルカルバメート(375mg、2.04mmol)を無水メタノール2mL
中で混合した。混合物を75℃にて5日間加熱した。室温に冷却した後に、反応混合物を
減圧下で濃縮し、残渣をジクロロメタン(1mL)に溶かし、TFA(0.1mL、1.
30mmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌し、溶媒を減圧下で濃縮した。
残渣を分取HPLC(水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む)中15〜100%アセトニ
トリル(0.1%トリフルオロ酢酸を含む))によって精製して、凍結乾燥の後に、化合
物119(8mg、56%)を固体のトリフルオロ酢酸塩として得た。
LCMS m/z[M+H]2227Oの必要値:406.23。実測値4
06.30。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 8.31 (s, 1H), 8
.09−8.04 (m, 1H), 7.96−7.88 (m, 1H), 7.6
1−7.30 (m, 3H), 6.22 (s, 1H), 4.12 (s, 1
H), 3.95−3.90 (m, 1H), 3.85−3.66 (m, 4H)
, 2.60 (s, 3H), 2.55−2.42 (m, 3H), 2.15−
2.00 (m, 2H), 1.83−1.60 (m, 5H).
HPLC Tr(分)、純度%:1.52、90%。
【1066】
(実施例235)
化合物120の調製
【1067】
【化276】
[この文献は図面を表示できません]
【1068】
中間体65(20mg、0.043mmol)および3−ヒドロキシアゼチジン(46
mg、0.43mmol)を無水メタノール2mL中で混合した。溶液に、トリエチルア
ミン(0.24mL、1.72mmol)を加えた。混合物を75℃に2日間加熱した。
室温に冷却した後に、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を分取HPLC(水(0.1%
トリフルオロ酢酸を含む)中15〜100%アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸
を含む))によって精製して、凍結乾燥の後に、化合物120(7mg、47%)を固体
のトリフルオロ酢酸塩として得た。
LCMS m/z[M+H]2225ClNSの必要値:505.13。
実測値505.19。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 7.95 (s, 1H), 7
.76−7.44 (m, 1H), 7.33 (m, 3H), 6.59−6.5
0 (m, 1H), 6.03 (s, 1H), 4.64−4.59 (m, 2
H), 4.23−4.19 (m, 2H), 3.78−3.75 (m, 2H)
, 2.90 (s, 3H), 2.43−2.16 (m, 2H), 1.94−
1.44 (m, 6H).
HPLC Tr(分)、純度%:2.02、95%。
【1069】
(実施例236)
化合物121の調製
【1070】
【化277】
[この文献は図面を表示できません]
【1071】
中間体92(14mg、0.036mmol)および(S)−tert−ブチルピロリ
ジン−3−イルカルバメート(375mg、2.04mmol)を無水メタノール2mL
中で混合した。混合物を75℃に5日間加熱した。室温に冷却した後に、反応混合物を減
圧下で濃縮し、残渣をジクロロメタン(1mL)に溶かし、TFA(0.1mL、1.3
0mmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌し、溶媒を減圧下で濃縮した。残
渣を分取HPLC(水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む)中15〜100%アセトニト
リル(0.1%トリフルオロ酢酸を含む))によって精製して、凍結乾燥の後に、化合物
121(12mg、73%)を固体のトリフルオロ酢酸塩として得た。
LCMS m/z[M+H]2327ClNOの必要値:439.19。実測
値439.30。
H−NMR (DMSO, 400MHz): δ 7.90−7.61 (m, 2
H), 7.38−7.19 (m, 3H), 7.02−6.10 (m, 1H)
, 6.10 (s, 1H), 4.00 (s, 1H), 3.78−3.59
(m, 5H), 2.28 (s, 3H), 2.20−2.05 (m, 2H)
, 1.93−1.80 (m, 2H), 1.70−1.50 (m, 6H).
HPLC Tr(分)、純度%:1.71、90%。
【1072】
(実施例237)
化合物122の調製
【1073】
【化278】
[この文献は図面を表示できません]
【1074】
PyBOP(223mg、0.78mmol)を、DMF2mL中の2−(メチルスル
ホンアミド)安息香酸(150mg、0.69mmol)の懸濁液に室温にて加えた。3
0分後に、中間体94(150mg、0.65mmol)を加え、続いて、pHが>9に
なるまで、トリエチルアミンを加えた。窒素下で3時間撹拌した後に、揮発性物質を減圧
下で除去した。残渣をMeCN/水に溶かし、分取HPLC(5〜95%HO/MeC
N、0.1%TFA)によって精製して、化合物122(154mg、54%)を無色の
粉末として得た。
H NMR (CDCl, 400MHz): δ 9.07 (s, 1H),
7.31−7.23 (m, 5H), 6.85 (s, 1H), 4.93 (s
, 1H), 3.31 (m, 5H), 2.98 (s, 3H), 2.29
(s, 3H), 2.08−1.53 (m, 6H).
LCMS m/z[M+H] 441.12
HPLC Tr(分)、純度%:2.11、98%。
【1075】
抗ウイルス活性
本発明の別の態様は、本発明の組成物を用いるウイルス感染の阻害を必要としている疑
いがある試料を処理するかまたは被験体を処置するステップを含む、ウイルス感染を阻害
する方法に関する。
【1076】
本発明の状況内で、ウイルスを含有する疑いがある試料には、天然または人造の材料、
例えば、生存している生物;組織または細胞培養物;生体試料、例えば、生体材料試料(
血液、血清、尿、脳脊髄液、涙、痰、唾液、組織試料など);実験室試料;食物、水、ま
たは空気の試料;バイオ製品試料(細胞、特に、所望の糖タンパク質を合成する組換え細
胞の抽出物など)などが含まれる。典型的には、試料は、ウイルス感染を誘発する生物、
しばしば病原生物(腫瘍ウイルスなど)を含有することが疑われる。試料は、水および有
機溶媒/水混合物を含めた任意の媒体中に含まれ得る。試料には、生存している生物(ヒ
トなど)、および人造の材料(細胞培養物など)が含まれる。
【1077】
必要に応じて、組成物の適用後の本発明の化合物の抗ウイルス活性は、このような活性
を検出する直接的および間接的方法を含めた任意の方法によって観察することができる。
このような活性を決定する定量的、定性的、および半定量的方法は、全て意図される。典
型的には上記のスクリーニング方法の1つが利用されるが、生存している生物の生理学的
特性の観察などの任意の他の方法もまた、利用可能である。
【1078】
本発明の化合物の抗ウイルス活性は、公知の標準的スクリーニングプロトコルを使用し
て測定することができる。例えば、化合物の抗ウイルス活性は、下記の一般プロトコルを
使用して測定することができる。
【1079】
呼吸器合胞体ウイルス(RSV)抗ウイルス活性および細胞毒性アッセイ
抗RSV活性
RSVに対する抗ウイルス活性を、Hep2細胞におけるインビトロの細胞保護アッセ
イを使用して決定した。このアッセイにおいて、ウイルス複製を阻害する化合物は、ウイ
ルスが誘発する細胞死滅に対して細胞保護的作用を示し、細胞生存度試薬を使用して定量
化した。使用した方法は、公開されている文献(Chapmanら、Antimicro
b Agents Chemother.、2007年、51巻(9号):3346〜5
3頁)において従前に記載されている方法と同様であった。
【1080】
Hep2細胞をATCC(Manassas、VI)から得て、10%ウシ胎仔血清お
よびペニシリン/ストレプトマイシンを補充したMEM培地中に保持した。細胞を週2回
継代し、サブコンフルエントな段階に保持した。化合物の試験の前に、RSV株A2の市
販の系統(Advanced Biotechnologies、Columbia、M
D)を滴定し、Hep2細胞において望ましい細胞変性作用を生じさせるウイルス系統の
適当な希釈を決定した。
【1081】
抗ウイルス試験のために、Hep2細胞を、アッセイの24時間前に3,000個の細
胞/ウェルの密度で96ウェルプレートに播種した。別々の96ウェルプレート上に、試
験する化合物を細胞培地中で連続希釈した。各々の試験した化合物について3倍連続希釈
比で8つの濃度を調製し、100μL/ウェルの各希釈物を播種したHep2細胞を有す
るプレートに2連で移した。引き続いて、滴定によって事前に決定されたウイルス系統の
適当な希釈物を細胞培地において調製し、100μL/ウェルを細胞および連続希釈した
化合物を含有する試験プレートに加えた。各プレートは、各々、0%および100%ウイ
ルス阻害対照としての役割を果たす、感染した未処理細胞の3つのウェルおよび未感染細
胞の3つのウェルを含んだ。RSVによる感染の後、試験プレートを組織培養インキュベ
ーター中で4日間インキュベートした。インキュベート後、RSVが誘発する細胞変性作
用を、Cell TiterGlo試薬(Promega、Madison、WI)を使
用し、続いて発光読取りを使用して決定した。阻害百分率を、0%および100%阻害対
照に対して各々の試験した濃度について計算し、各化合物についてのEC50値を、RS
Vが誘発する細胞変性作用を50%阻害する濃度として非線形回帰によって決定した。リ
バビリン(Sigma(St.Louis、MO)から購入)を、抗ウイルス活性につい
ての陽性対照として使用した。
【1082】
化合物はまた、384ウェルフォーマットを使用してHep2細胞においてRSVに対
する抗ウイルス活性について試験した。化合物は、4つの隣接する複製物の各々において
3倍の比での10ステップの連続希釈を使用して自動制御によってDMSOで希釈した。
希釈プレート毎に8つの化合物を試験した。次いで、0.4μLの希釈した化合物を、B
iomekによって20μLの培地(グルタミン、10%FBSおよびPen/Stre
pを補充したMediatech Inc.のMEM)を含有する384ウェルプレート
(Nunc142761または164730w/lid264616)中にスタンプした
。DMSOおよび適切な陽性対照化合物(80μMのGS−329467または10μM
の427346など)を、各々、100%および0%細胞死滅対照のために使用した。
【1083】
Hep2細胞(1.0×10個の細胞/ml)を、試料プレートの数の少なくとも4
0ml過剰までバッチで上記のように調製し(プレート毎に8mlの細胞ミックス)、販
売業者が供給した(ABI)RSV株A2に感染させ、1:1000(ウイルス:細胞数
)または1:3000(ウイルス容量:細胞容量)のMOIにした。ウイルスを加えた直
後、RSVに感染したHep2細胞懸濁液を、uFlowディスペンサーを使用してウェ
ル毎に20μlでスタンプした384ウェルプレートにそれぞれ加え、各々が2000個
の感染細胞を有する40μL/ウェルの最終容量とした。次いで、プレートを、37℃お
よび5%COで5日間インキュベートした。インキュベート後、プレートをバイオセー
フティキャビネットフード中で1.5時間室温に平衡化し、40μLのCell−Tit
er Glo生存度試薬(Promega)を、uFlowによって各ウェルに加えた。
10〜20分のインキュベーショト後、プレートを、EnVisionまたはVicto
r発光プレートリーダー(Perkin−Elmer)を使用して読み取った。次いで、
データをアップロードし、RSVの細胞感染力および8−プレートEC50−Hep2−
384または8−プレートEC50−Hep2−Envisionプロトコル下でバイオ
インフォマティクスのポータルで分析した。
【1084】
アッセイにおいて生じた複数のポイントデータを、Pipeline Pilot(A
ccelrys、Inc.、Version7.0)を使用して分析し、4パラメーター
曲線に対する最小二乗適合に基づいた用量反応曲線を生成させた。次いで、曲線について
生成させた式を使用して、所与の濃度における阻害%を計算した。次いで、表に報告する
阻害%は、曲線阻害%値の最小値および最大値を、各々、0%および100%に正規化す
ることに基づいて調節した。
【1085】
RSV誘発細胞変性効果に対する本明細書において開示する化合物での代表的な活性を
以下の表に示す。
【1086】
【表2-1】
[この文献は図面を表示できません]
【1087】
【表2-2】
[この文献は図面を表示できません]
【1088】
【表2-3】
[この文献は図面を表示できません]
【1089】
【表2-4】
[この文献は図面を表示できません]
【1090】
細胞毒性
他の細胞型(Cihlarら、Antimicrob Agents Chemoth
er.、2008年、52巻(2号):655〜65頁)について従前に記載されている
のと同様の様式で、感染していないHep2細胞において、細胞生存度試薬を使用した抗
ウイルス活性と平行して、試験した化合物の細胞毒性を決定した。細胞がRSVに感染し
ていなかったことを除いて、抗ウイルス活性の決定のためのプロトコルと同じプロトコル
を、化合物の細胞毒性の測定のために使用した。代わりに、ウイルスを有さない新鮮な細
胞培地(100μL/ウェル)を、細胞および事前に希釈した化合物を有する試験プレー
トに加えた。次いで、細胞を4日間インキュベートし、続いてCellTiter Gl
o試薬および発光読取りを使用した細胞生存度試験を行った。未処理細胞、および50μ
g/mLのピューロマイシン(Sigma、St.Louis、MO)で処理した細胞を
、各々、100%および0%細胞生存度対照として使用した。細胞生存度のパーセントを
、0%および100%対照に対して、試験した化合物濃度のそれぞれについて計算し、C
C50値を、細胞生存度を50%減少させる化合物濃度として非線形回帰によって決定し
た。
【1091】
384ウェルフォーマットを使用してHep2細胞における化合物の細胞毒性について
試験するために、化合物を、4つの隣接する複製物の各々において3倍の比での10段階
連続希釈を使用して自動制御によってDMSOで希釈した。希釈プレート毎に8つの化合
物を試験した。次いで、0.4μLの希釈した化合物を、Biomekによって20μL
の培地(グルタミン、10%FBSおよびPen/Strepを補充したMediate
ch Inc.のMEM)を含有する384ウェルプレート(Nunc142761また
は164730w/lid264616)中にスタンプした。50μg/mLのピューロ
マイシンおよびDMSOを、各々、100%および0%細胞毒性対照のために使用した。
【1092】
Hep2細胞(1.0×10個の細胞/ml)を、スタンプした各プレートにウェル
毎に20μlで加え、全部で2000個の細胞/ウェルおよび40μL/ウェルの最終容
量を得た。通常、細胞は、試料プレートの数を超えて1.0×10個の細胞/mLまで
バッチで事前希釈し、uFlowディスペンサーを使用してウェル毎に20μlで各アッ
セイプレート中に加えた。次いで、プレートを、37℃および5%COで4日間インキ
ュベートした。インキュベート後、プレートをバイオセーフティキャビネットフード中で
1.5時間室温に平衡化し、40μLのCell−Titer Glo生存度試薬(Pr
omega)をuFlowによって各ウェルに加えた。10〜20分のインキュベート後
、EnVisionまたはVictor発光プレートリーダー(Perkin−Elme
r)を使用してプレートを読み取った。次いで、データをアップロードし、細胞毒性アッ
セイ下で、8−プレートCC50−Hep2または8−プレートCC50−Hep2 E
nvisionプロトコルを使用して、バイオインフォマティクスのポータル(Pipe
line Pilot)で分析した。
【1093】
本明細書において上で引用した全ての出版物、特許、および特許文献は、個々に参考と
して援用されているかのように、本明細書において参考として援用される。様々な具体的
な実施形態および好ましい実施形態、ならびに様々な具体的な技術および好ましい技術に
関して本発明について記載してきた。しかし、当業者は、本発明の精神および範囲内であ
ることを維持しながら、多くの変形および改変を行い得ることを理解する。