(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6291146
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月14日
(54)【発明の名称】レトロフィット電球
(51)【国際特許分類】
F21K 9/23 20160101AFI20180305BHJP
F21V 29/503 20150101ALI20180305BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20180305BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20180305BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20180305BHJP
【FI】
F21K9/23
F21V29/503
F21Y115:10
F21Y115:15
F21Y115:30
【請求項の数】11
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-542872(P2017-542872)
(86)(22)【出願日】2016年2月26日
(86)【国際出願番号】EP2016054046
(87)【国際公開番号】WO2016135276
(87)【国際公開日】20160901
【審査請求日】2017年8月15日
(31)【優先権主張番号】15156766.6
(32)【優先日】2015年2月26日
(33)【優先権主張国】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】フィリップス ライティング ホールディング ビー ヴィ
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ブッケムス ペーテル ヨハンネス マルティヌス
(72)【発明者】
【氏名】ヴァイエルス アルデゴンガ ルチア
(72)【発明者】
【氏名】アンセムス ヨハンネス ペトルス マリア
(72)【発明者】
【氏名】ライスカムプ ペーテル
【審査官】
河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】
特表2015−537354(JP,A)
【文献】
特開2012−109147(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3161215(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光軸を有するレトロフィット電球であって、
開口を有する実質的に平坦なヒートスプレッダであって、前記平坦なヒートスプレッダは、前記光軸に沿って配されると共に、前記光軸に垂直な法線を有して互いに平行な第1の側面及び第2の側面を有している、平坦なヒートスプレッダと、
前記ヒートスプレッダを挟んでいる前記第1及び第2のカバー部材であって、各々 前記ヒートスプレッダから離れる方に向けられていると共に開口と位置合わせされている突出部分を有しており、前記2つの突出部分は一緒にコンパートメントを形成している、第1及び第2のカバー部材と、
前記ヒートスプレッダと熱的に接触している、前記コンパートメント内に配されたキャリアに取り付けられる1つ以上の固体照明装置であって、各突出部分が各固体照明装置から直接的に光を受け取るように配されている、1つ以上の固体照明装置と
を有するレトロフィット電球。
【請求項2】
前記第1のカバー部材は前記第1の側面に面しており、前記第2のカバー部材は前記第2の側面に面している、請求項1に記載のレトロフィット電球。
【請求項3】
前記開口は前記レトロフィット電球の光学的中心を含む、請求項1又は2に記載のレトロフィット電球。
【請求項4】
支持表面が開口内に位置決めされ、前記支持表面が前記支持表面の中央点を通り抜ける光軸と平行な法線を有する、請求項1乃至3の何れか一項に記載のレトロフィット電球。
【請求項5】
各突出部分は、ヒートスプレッダと平行な断面を有し、前記断面の大きさは前記開口以上の大きさである、請求項1乃至4の何れか一項に記載のレトロフィット電球。
【請求項6】
前記第1及び第2のカバー部材は実質的に同じ形状を有する、請求項1乃至5の何れか一項に記載のレトロフィット電球。
【請求項7】
各カバー部材は前記突出部分を部分的に囲む少なくとも平坦な部分を有する、請求項1乃至6の何れか一項に記載のレトロフィット電球。
【請求項8】
前記レトロフィット電球の端部により配される機械的及び電気的なコネクタを更に有し、各固体照明装置は 前記コネクタから離れる方向に光を発するように配されている、請求項1乃至7の何れか一項に記載のレトロフィット電球。
【請求項9】
前記突出部分は、前記コネクタに向かう方向において前記開口を越えて延在する、請求項8に記載のレトロフィット電球。
【請求項10】
各突出部分の端部はリフレクタを備えており、前記端部はコネクタよりも末梢側である、請求項8又は9の何れか一項に記載のレトロフィット電球。
【請求項11】
前記ヒートスプレッダと同一平面上に配されているドライバ基板上に配されている駆動回路を更に有し、前記キャリアは接続部材によって前記ドライバ基板に機械的及び電気的に接続されている、請求項1乃至10の何れか一項に記載のレトロフィット電球。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レトロフィット電球に関し、より正確には固体照明(SSL)装置を持つレトロフィット電球に関する。
【背景技術】
【0002】
国際出願第2014/087366号は、少なくとも2つの固体光源を備える発光部を有する照明装置を開示している。前記発光部は、各々光源キャリア及び光透過部分を有する第1及び第2のカバー部材を含んでいる。2つの光源キャリアは、同一平面上にある。異なる光源キャリアの光源は、対向する方向に光を発し、前記照明装置の周りの光の一様な分布のために数が等しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したもののような、レトロフィット電球が高い技術的な性能標準をもたらす及び満たすために廉価であることが、望ましい。既存のレトロフィット電球は、これらの点において改善されることができる。
【0004】
米国特許出願公開第2013/0250587号には、水平な方向において互いに接続されている(即ち垂直な接続線を有する)一対のハウジング部材により形成されたハウジングを有するLEDランプが開示されている。前記LEDは水平面のキャリアに取り付けられ、前記キャリアは前記ハウジング部材によって適所に保持され、熱は、前記キャリアから上向き及び下向きの方向に放散される。
【0005】
高い技術的な性能標準をもたらす及び満たすために廉価である改善された又は代替的なレトロフィット電球を提供することが、有利である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これらの懸念により良好に対処するために、本発明の第1の見地において、開口を有する実質的に平坦なヒートスプレッダと、前記ヒートスプレッダを挟んでいる第1及び第2のカバー部材であって、各カバー部材は、前記ヒートスプレッダから離れる方に向けられると共に前記開口と位置合わせされている突出部分を有し、2つの前記突出部分が一緒にコンパートメントを形成している、第1及び第2のカバー部材と、前記ヒートスプレッダと熱的に接触しており、前記コンパートメント内に配されているキャリア上に取り付けられている1つ以上のSSL装置とを有するレトロフィット電球が提案される。1つ以上のSSL装置は、各突出部分が各SSL装置から直接的に光を受け取るように配される。
【0007】
「実質的に平坦」とは、前記ヒートスプレッダが、凹部又は突起等のような、ヒートスプレッダの主に平坦な形状から逸脱している相対的に小さい部分を有し得ることを意味している。「熱的接触」とは、熱が、熱伝導によって前記キャリアから前記ヒートスプレッダへ輸送されることができることを意味している。SSL装置から「直接的に」光を受け取る突出部分とは、前記突出部分が、発された光がSSL装置を出た後に衝突する最初の表面であることを意味している。
【0008】
上述した電球は、光分布が対称になるように偶数のSSL装置を有する必要はなく、このことは、特定のアプリケーションのために必要な最も少ない数SSL装置を使用することも可能にする。このことは、生産費用を低減させ、ほんの少数のSSL装置によって、電球のSSL装置の全体の費用を低減させており、ますます一般的になっており、特にかなりの程度に影響を受けている。
【0009】
更に、前記コンパートメントは、前記SSL装置の全てにより発される光が混合される単一の光混合チャンバを形成する。SSL装置の全てからの光を同じ光混合チャンバ内で混合することは、SSL装置(及び費用)に対するビニング(binning)要件を減少することができる。SSL装置の全費用を低く保持すると共に、それは異なる色のSSL装置から光の特に効果的な混合を可能にすることもできる。
【0010】
前記レトロフィット電球は、多くの他の類似の電球よりも少ない電気的な接続を有することもできる。例えば、典型的にキャリアの2つの側に取り付けられるSSL装置を有する電球は、提供するのに費用が高い前記キャリアを介した接続があることを必要とする。幾つかのキャリア、例えば、ヒートスプレッダの対応する側に取り付けられる2つのキャリアを備える電球は、通常、本発明によるレトロフィット電球よりも多くの接続及びワイヤを必要としている電球の他の実施例である。より少ない電気的な接続は、典型的には、これらに関連するより単純な製造工程及び低い費用を意味する。
【0011】
一実施例によれば、前記開口は、前記レトロフィット電球の光学的中心を含む。特定の種類の電球に関する光学的中心の場所は、米国国家規格照明グループのもののような、業界の規格によって与えられており、前記開口をこのような仕方において位置決めすることは、一定の業界の規格との適合を容易にすることができる。通常、電球の光学的中心は、この幾何学的な中心の近くに位置されている。
【0012】
一実施例によれば、各突出部分は断面を有し、前記断面は前記ヒートスプレッダに平行であると共に、前記断面の大きさは前記開口以上の大きさである。
【0013】
一実施例によれば、第1及び第2のカバー部材は、実質的に同じ形状を有する。このようなカバー部材は、高度に対称的な光分布を必要としているアプリケーションに適している。幾つかの場合において、同じ道具が両方のカバー部材を形成するのに使用されることができるように、製造工程において必要な道具の数を減少することもできる。
【0014】
一実施例によれば、各カバー部材は、少なくとも部分的に前記突出部分を囲む平坦部分を有する。このようなカバー部材は薄いものであることができ、前記レトロフィット電球の大きさを減少する。また、熱は、このようなカバー部材と前記平坦なヒートスプレッダとの間で、接点のこれらの面積が比較的大きくあることができるので、効果的に輸送されることができる。
【0015】
一実施例によれば、レトロフィット電球は、レトロフィット電球の端部により配されている機械的及び電気的なコネクタを有する。各SSL装置は、コネクタから離れる方向に光を発するように配されることができる。コネクタは、標準的な電球ソケットに適合するように作られることができ、元々従来の白熱電球向けであるランプ及び照明器具等におけるレトロフィット電球の使用を容易にする。
【0016】
一実施例によれば、前記突出部分は、前記コネクタに向かう方向において前記開口を越えて延在する。
【0017】
一実施例によれば、各突出部分の端部はリフレクタを備えており、前記端部はコネクタによりも末梢側である。前記リフレクタは、特にレトロフィット電球が少数のSSL装置のみを有する場合に、"Energy Star"のような幾つかの技術的な性能規格の光分布要件への適合を促進する。
【0018】
一実施例によれば、当該レトロフィット電球は、前記ヒートスプレッダと同一平面上に配されているドライバボード上に配される駆動回路を有し、前記キャリアは、接続部材によって前記ドライバボードに機械的及び電気的に接続されている。このような仕方でドライバを配することは、電球を小型で薄いものにすることができる。
【0019】
本発明は、添付の請求項において詳述されるフィーチャの全てのあり得る組合せに関することに留意されたい。
【0020】
本発明は、ここで、添付図面を参照して更に詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】レトロフィット電球の実施例の斜視図における模式的な分解図を示している。
【
図2】
図1のレトロフィット電球の斜視図における模式的な断面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図に示されているように、層及び領域の大きさは、説明の便宜上誇張されており、従って、本発明の実施例の一般的な構造を例示するために提供されている。
【0023】
ここで、本発明の現在好適な実施例が、添付図面を参照してより十分に記載される。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態において実施されることができ、本願明細書に記載される実施例に限定されるものであると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施例は、徹底及び完全さのために提供されているものであり、本発明の範囲を当業者に対して十分に伝えるものである。
【0024】
図1及び2は、レトロフィット電球1(例えば、A21又はA60レトロフィット電球)を示している。レトロフィット電球1は、レトロフィット電球1の中心軸である光軸OAを有する。レトロフィット電球1により発される光の分布は、光軸OAの周りにほぼ回転対称である。光軸OAに沿ったレトロフィット電球1の長さlは、例えば、60mmと350mmとの間のどこかであり得る。実質的に平坦なヒートスプレッダ2は、光軸OAに沿って配される。ヒートスプレッダ2の厚さtは、意図されたアプリケーションによって必要とされる熱性能に依存するが、典型的には、厚さtは0.5mmから2mmまでの範囲にある。ヒートスプレッダ2は、深絞りによって、単一の部分として生成されることができる。ヒートスプレッダ2が作られることが可能である材料の例は、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化アルミニウム、銅、銅の合金、マグネシウム、亜鉛、鉄、鋼、グラファイト圧縮剥片、熱分解グラファイト、及び高いグラファイト含有量を有する熱伝導性プラスチックである。
【0025】
ヒートスプレッダ2は、平坦で互いに平行である第1及び第2の側面3、4を有する。第1の側面3の面法線は光軸OAに対して垂直であり、同じことが面法線第2の側面4の面法線にも当てはまる。ヒートスプレッダ2は、第1及び第2の側面3、4において中央に置かれる開口5を有し、この間に延在している。第1及び第2の側面3、4の面法線に沿って見られた場合、光軸OAは開口5を2つの対称な半分に分割する。開口5はテーパー状及び湾曲された形状を有するが、円形及び楕円形状のような、他の形状も可能である。開口5は、レトロフィット電球1の光学的中心を含んでいるが、このことは、他の実施例において、そうであってもなくとも良い。支持表面6は、開口5内に位置される。支持表面6は、ヒートスプレッダ2を有する1つの部分において形成される。他の実施例において、支持表面6は、ヒートスプレッダ2に取り付けられた部分の一部であっても良い。支持している表面6は平坦であり、開口5を通って延在し、ヒートスプレッダ2の両側において外側に突出しており、従って、ヒートスプレッダ2の実質的に平坦な形状から逸脱している。支持表面6の面法線は、光軸OAと平行である。光軸OAは、支持表面6の中央点を通り抜ける。
【0026】
ヒートスプレッダ2は第1のカバー部材7と第2のカバー部材8との間に挟まれており、第1のカバー部材7が第1の側面3に面しており、第2のカバー部材8が第2の側面4に面している。第1及び第2のカバー部材7、8は、少なくとも部分的に光透過性材料でできている。射出成形が、例えば、第1及び第2のカバー部材7、8を生産するために使用されることができる。第1及び第2のカバー部材7、8が作られることが可能である材料の例は、PC、PMMA、PET及びSANを含む。第1及び第2のカバー部材7、8は実質的に同じ形状を有し、ヒートスプレッダ2の平面に対して鏡面対称に配されている。第1及び第2のカバー部材7、8は、第1及び第2のカバー部材が互いに取り付けられることを可能にする相補的なギザギザ、突起、スリット又はエッジ等を備えることができる。
【0027】
各カバー部材7、8は、ヒートスプレッダ2から離れる方向に向けられた突出部分9、10を備えている。従って、第1のカバー部材7の突出部分9及び第2のカバー部材8の突出部分10が対向する方向に向けられることになる。突出部分9、10は、同じ形状を有する。突出部分9、10の断面の大きさは開口5より大きく、断面は光軸OAに沿っていると共にヒートスプレッダ2と平行である。他の実施例において、断面の大きさは開口5以下の大きさである。突出部分9、10は、コネクタ17(更に以下で議論される)に向かう方向において開口5を越えて延在する。一緒に、2つの突出部分9、10はコンパートメント11を形成する。コンパートメント11の最大の幅w(光軸OAに対して垂直に測定される)はアプリケーション間で異なり、前記幅wは、例えば、所望の光分布及びSSL装置18の数(更に後述する)に依存する。幾つかのアプリケーションにおいて、幅wの適切な値は、5mmから50mmまでの範囲内のどこかにあり得る。コンパートメント11の内側から露出されるヒートスプレッダ2の何らかの部分は、光学効率の理由のために反射材料によって、覆われることができる。
【0028】
突出部分9、10は、対応するリフレクタ12、23を備えており、リフレクタ12、23は他の実施例において含まれても含まれなくても良い。リフレクタ12、23は、コネクタ17(更に後述する)よりも末梢側である突出部分9、10の端部に配される。リフレクタ12、23の場所は、SSL装置18(更に、後述する)により発される光がリフレクタ12、23によって受け取られるようにされている。リフレクタ12、23は、突出部分9、10を備える1つの部分において形成されることができる又は突出部分9、10に取り付けられることが可能である。リフレクタ12、23は、部分的に光透過性であり得る又は全反射するように構成されることができる。リフレクタ12、23による光の反射は、鏡のようである又は拡散性のものであり得る。リフレクタ12、23は、プラスチック材料(例えば反射性PC)又は金属(例えばアルミニウム)でできていることができる。リフレクタ12、23は、コーティング(例えば白色コーティング又は二色性コーティング)により形成されることができる。リフレクタ12、13は、高い後方散乱値を有する突出部分9、10の半透明の部分により形成されることができる。
【0029】
各カバー部材7、8は、対応するカバー部材7、8の突出部分9、10を少なくとも部分的に囲む平坦部分13、14を有する。平坦部分13、14は、ヒートスプレッダ2と平行に配される。ヒートスプレッダ2及び平坦部分13、14は互いに熱的に接触しており、このことは幾つかの仕方において達成されることができる。平坦部分13、14及びヒートスプレッダ2は、例えば、互いに直接的に物理的な接触をしていても良く、又は熱界面材料が、平坦部分13、14及びヒートスプレッダ2が間接的に物理的な接触をしているように平坦部分13、14とヒートスプレッダ2との間に配されることができる。このような熱界面材料は、平坦部分13、14をヒートスプレッダ2に取り付けるための接着剤の層であっても良い。他の可能性は、空気層が平坦部分13、14とヒートスプレッダ2との間にあることにある。空気層の厚さは、空気層が断熱されることがないように約0.2mm以下でなければならない。
【0030】
第1及び第2のカバー部材7、8は、対応する下部15、16を有する。下部15、16の各々は半円であり、下部15、16は、一緒に、ねじ切りされた口金の形態における機械的及び電気的なコネクタ17内に、光軸OAの方向に沿って、挿入可能である管状の首部を形成する。コネクタ17は、レトロフィット電球1の端部により配され、電気的なソケットに接続されるように適応化される。コネクタ17は、金属(例えばアルミニウム、真鍮若しくはニッケル、又はプラスチック材料と金属との組合せ)から作られることが可能である。
【0031】
レトロフィット電球1は、コンパートメント11内に配される幾つかのSSL装置18を有する。他の実施例は、単一のSSL装置18を有することができる。SSL装置18の数は、奇数又は偶数であり得る。SSL装置18は、例えば、半導体発光ダイオード、有機発光ダイオード、ポリマ発光ダイオード又はレーザダイオードであり得る。SSL装置18の全ては、同じ色(例えば白色光)の光を発するように構成されることができる。代替的には、異なるSSL装置18が異なる色の光を発するように構成されることができる。レトロフィット電球1は、例えば赤、緑及び青色のSSL装置18を有することができる。SSL装置18の全ては、コネクタ17から離れる方向に光を発するように配される。突出部分9、10の両方が、各SSL装置18から直接的に光を受け取る。従って、両方の突出部分9、10が、あらゆるSSL装置18により照明される。SSL装置18は、ヒートスプレッダ2に対して垂直に延在しているキャリア19に取り付けられる。キャリア19は平坦であり、SSL装置18のための電気的な接続を有し、キャリア19は典型的にプリント回路基板である。他の実施例において、キャリア19は、平坦であってもなくても良い。例えば、キャリア19は、アーチ形又はV字形であっても良い。接続部材20は、キャリア18をSSL装置18を駆動するドライバボード21に機械的及び電気的に接続する。接続部材20は、ドライバボード21を有する1つの部分において形成されることができる又はドライバボード21に取り付けられる別個の部分として形成されることができる。接続部材20は、例えば、ホイル又は1つ以上のワイヤであり得る。駆動回路22は、ドライバボード21上に配置される。ドライバボード21は、ヒートシンク2と同一平面上に配される。ドライバボード21の一部は、コネクタ17内に延在する。他の実施例において、ドライバボード21は、光軸OAに垂直に及び/又はコネクタ17の完全に外側に配されることができる。
【0032】
キャリア19は支持表面6と熱的に接触しており、SSL装置18により生成される熱は支持表面6を介してヒートスプレッダ2に輸送され、第1及び第2のカバー部材7,8を介して周囲に輸送される。
【0033】
レトロフィット電球1は、コネクタ17を電力供給に接続している電気的ソケットにコンセント接続ことにより作動され、これによりドライバボード21は、接続部材20及びキャリア19を介してSSL装置18に電力を供給する。SSL装置18は、発された光が第1及び第2のカバー部材7、8を通って出る前に混合する光混合チャンバとして機能するコンパートメント11内に光を発する。SSL装置18により発される光の一部は反射面12、13に当たり、出る前に、コンパートメント11内に反射され戻される。第1及び第2のカバー部材7、8を通って出る光は、レトロフィット電球1により提供される照明を作り出す。レトロフィット電球1の動作中に生成される熱はヒートスプレッダ2及び第1及び第2のカバー部材7、8を介して周囲の空気へ輸送される。
【0034】
当業者であれば、本発明が上述の好ましい実施例に決して限定されるものではないと理解するであろう。逆に、多くの変形及び変化は、添付の請求項の範囲内で可能である。例えば、コネクタ17は、第1及び第2のカバー部材7、8と一体化されることができる。更に、開示された実施例に対する変更は、添付の図面、開示及び添付の請求項の研究から、添付の請求項に係る本発明を実施する当業者により理解され達成されることができる。添付の請求項において、「有する」なる語は他の要素又はステップを排除するものではなく、単数形は複数形を排除するものではない。特定の手段が、相互に異なる従属請求項において引用されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利になるように使用されることができないと示すものではない。
【要約】
レトロフィット電球1が開示される。レトロフィット電球1は、開口5を有する実質的に平坦なヒートスプレッダ2と、ヒートスプレッダ2を挟んでいる第1及び第2のカバー部材7、8であって、各カバー部材7、8は ヒートスプレッダ2から離れる方に向けられていると共に開口5と位置合わせされている突出部分9、10を有し、2つの突出部分9、10は一緒にコンパートメント11を形成している、第1及び第2のカバー部材7、8と、ヒートスプレッダ2と熱的に接触している、コンパートメント11内に配されるキャリア19に取り付けられる1つ以上の固体照明装置18であって、各突出部分9、10が各固体照明装置18から直接的に光を受け取るように配されている1つ以上の固体照明装置18を有する。従って、前記コンパートメントは、前記SSL装置の全てにより発される光が混合される単一の光を混合しているチャンバを形成する。