特許第6291503号(P6291503)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6291503
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月14日
(54)【発明の名称】整復施術ロボット及びその駆動制御方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/10 20160101AFI20180305BHJP
   A61B 6/03 20060101ALI20180305BHJP
   A61B 5/055 20060101ALI20180305BHJP
【FI】
   A61B34/10
   A61B6/03 377
   A61B6/03 360G
   A61B6/03 360P
   A61B5/05 390
【請求項の数】21
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-542951(P2015-542951)
(86)(22)【出願日】2013年11月15日
(65)【公表番号】特表2016-503322(P2016-503322A)
(43)【公表日】2016年2月4日
(86)【国際出願番号】KR2013010387
(87)【国際公開番号】WO2014077613
(87)【国際公開日】20140522
【審査請求日】2016年11月15日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0130543
(32)【優先日】2012年11月16日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515131471
【氏名又は名称】キュンポク ナショナル ユニバーシティ インダストリー−アカデミック コーオペレーション ファウンデーション
【氏名又は名称原語表記】Kyungpook National University Industry−Academic Coorperation Foundation
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100132067
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 喜雅
(74)【代理人】
【識別番号】100137903
【弁理士】
【氏名又は名称】菅野 亨
(72)【発明者】
【氏名】パク イルヒョン
【審査官】 宮下 浩次
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−339725(JP,A)
【文献】 米国特許第05546942(US,A)
【文献】 特開2011−172977(JP,A)
【文献】 特開2003−180701(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/33516(US,A1)
【文献】 特表2000−510730(JP,A)
【文献】 特表2005−529667(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 34/00 − 34/37
A61B 5/055
A61B 6/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
整復施術ロボットにおいて、
X−ray、MRI及びCTのうち少なくとも1つの装置を用いて、患者の骨折領域及び前記骨折領域に対応する正常領域のそれぞれに対する相互異なる角度の複数の骨イメージを撮影する撮影部と、
前記撮影された複数の骨イメージを用いて、前記骨折領域及び前記正常領域のそれぞれに対する3次元補間イメージを生成するイメージ処理部と、
前記生成された骨折領域に対する3次元補間イメージ及び前記生成された正常領域に対する3次元補間イメージを同時に表示する表示部と、を含み、
前記イメージ処理部は、前記骨イメージの骨幹(diaphysis)部分を抽出し、前記抽出された骨幹部分に対する3次元補間イメージを生成することを特徴とする整復施術ロボット。
【請求項2】
前記イメージ処理部は、
前記骨イメージの骨の直径、反り、長さのうち少なくとも1つを考慮し、3次元補間イメージを生成することを特徴とする請求項1に記載の整復施術ロボット。
【請求項3】
前記骨折領域中で移動が可能な骨領域の位置を検知する位置検知部を更に含み、
前記表示部は、
前記検知された位置を基準に前記正常領域に対する3次元補間イメージ上に前記骨折領域に対する3次元補間イメージをオーバーラップして表示することを特徴とする請求項1に記載の整復施術ロボット。
【請求項4】
前記生成された骨折領域に対する3次元補間イメージ及び前記生成された正常領域に対する3次元補間イメージのそれぞれに対する骨外郭線を抽出し、抽出された骨外郭線の一致程度を計算するマッチング部を更に含み、
前記表示部は、
前記計算された一致程度を表示することを特徴とする請求項1に記載の整復施術ロボット。
【請求項5】
前記マッチング部は、
前記3次元補間イメージを複数の領域に区分し、前記区分された領域別の骨外郭線の一致程度を計算することを特徴とする請求項4に記載の整復施術ロボット。
【請求項6】
前記骨折領域中で移動が可能な骨領域の一側に固定され、前記骨領域を移動させる駆動部と、
前記駆動部の動作を制御するための制御命令を入力される操作部と
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の整復施術ロボット。
【請求項7】
前記操作部は、
停止命令を制御命令として入力され、
前記駆動部は、
前記停止命令が入力されると、前記骨領域の位置を現状として保持することを特徴とする請求項6に記載の整復施術ロボット。
【請求項8】
前記骨折領域中で移動が可能な骨領域を整復(reduction)するための移動経路を算出する経路算出部と、
前記骨領域が前記算出された移動経路から外れると、前記駆動部の動作を停止させる制御部と
を更に含むことを特徴とする請求項6に記載の整復施術ロボット。
【請求項9】
前記駆動部は、
固定ピン、接続部及び外固定部を介して前記骨領域の一側に接続されることを特徴とする請求項6に記載の整復施術ロボット。
【請求項10】
前記固定ピンは、
骨折した骨領域に挿入される螺旋領域及び前記螺旋領域が予め設定された深さ分だけ挿入されるように突出しているしきい領域を含むことを特徴とする請求項9に記載の整復施術ロボット。
【請求項11】
前記しきい領域の外形は、前記固定ピンの中心軸を基準に多角形状であることを特徴とする請求項10に記載の整復施術ロボット。
【請求項12】
前記接続部は、
一側に前記固定ピンを固定することができる第1領域及び他側に前記外固定部を固定することができる第2領域を含むことを特徴とする請求項9に記載の整復施術ロボット。
【請求項13】
前記外固定部は、
U字型、環形リング型、半円型、一字型のうち、少なくとも1つの形を有することを特徴とする請求項9に記載の整復施術ロボット。
【請求項14】
整復施術ロボットの駆動制御方法において、
X−ray、MRI及びCTのうち少なくとも1つの装置を用いて、患者の骨折領域及び前記骨折領域に対応する正常領域のそれぞれに対する相互異なる角度の複数の骨イメージを撮影するステップと、
前記撮影された複数の骨イメージを用いて、前記骨折領域及び前記正常領域のそれぞれに対する3次元補間イメージを生成するステップと、
前記生成された骨折領域に対する3次元補間イメージ及び前記生成された正常領域に対する3次元補間イメージを同時に表示するステップと、を含み、
前記3次元補間イメージを生成するステップは、前記骨イメージの骨幹(diaphysis)部分を抽出し、前記抽出された骨幹部分に対する3次元補間イメージを生成することを特徴とする駆動制御方法。
【請求項15】
前記3次元補間イメージを生成するステップは、
前記骨イメージの骨の直径、反り、長さのうち少なくとも1つを考慮し、3次元補間イメージを生成することを特徴とする請求項14に記載の駆動制御方法。
【請求項16】
前記骨折領域中で移動が可能な骨領域の位置を検知するステップを更に含み、
前記表示するステップは、
前記検知された位置を基準に前記正常領域に対する3次元補間イメージ上に前記骨折領域に対する3次元補間イメージをオーバーラップして表示することを特徴とする請求項14に記載の駆動制御方法。
【請求項17】
前記生成された骨折領域に対する3次元補間イメージ及び前記生成された正常領域に対する3次元補間イメージのそれぞれに対する骨外郭線を抽出し、抽出された骨外郭線の一致程度を計算するステップを更に含み、
前記表示するステップは、
前記計算された一致程度を表示することを特徴とする請求項14に記載の駆動制御方法。
【請求項18】
前記計算するステップは、
前記3次元補間イメージを複数の領域に区分し、前記区分された領域別の骨外郭線の一致程度を計算することを特徴とする請求項17に記載の駆動制御方法。
【請求項19】
前記整復施術ロボットの駆動を制御するための制御命令を入力されるステップと、
前記入力された制御命令に従って、前記骨折領域中で移動が可能な骨領域を移動させるように駆動するステップと
を更に含むことを特徴とする請求項14に記載の駆動制御方法。
【請求項20】
前記制御命令を入力されるステップは、
停止命令を入力され、
前記駆動するステップは、
前記停止命令が入力されると、前記骨領域の位置を現状として保持することを特徴とする請求項19に記載の駆動制御方法。
【請求項21】
前記骨折領域中で移動が可能な骨領域を整復(reduction)するための移動経路を算出するステップと、
前記骨領域が前記算出された移動経路から外れると、前記整復施術ロボットの駆動を停止させるステップと
を更に含むことを特徴とする請求項19に記載の駆動制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、整復施術ロボット及びその駆動制御方法に関し、より詳細には、骨折部位と骨折の生じていない対称的位置の3次元補間イメージを同時に表示することができる整復施術ロボット及びその駆動制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットは、人間の代わりに大変かつ困難な様々な作業を可能とするために作られた機械装置を意味する。近年、ロボットは産業現場だけでなく、医療分野でも適用されつつある。
【0003】
このような医療分野においてロボット技術を用いてより精密な医療手術が可能になったということから、手術用ロボットは急ピッチで拡張を遂げつつある。しかし、従来は、腹腔境分野と関節置換手術分野のみにロボット技術が適用されて商用化されているだけで、骨折及び筋骨格復元技術には適用されていないというのが現状である。
【0004】
しかし、近年高齢者人口の増加に伴い、骨折及び筋骨格復元手術が増加していることにおいて、骨折及び筋骨格復元手術に使用できるロボット技術の開発が要求されるようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、骨折部位と骨折の生じていない対称的位置の3次元補間イメージを同時に表示することができる整復施術ロボット及びその駆動制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上のような目的を達成するための本発明の一実施形態に係る整復施術ロボットは、患者の骨折領域及び前記骨折領域に対応する正常領域のそれぞれに対する相互異なる角度の複数の骨イメージを撮影する撮影部と、前記撮影された複数の骨イメージを用いて、前記骨折領域及び前記正常領域のそれぞれに対する3次元補間イメージを生成するイメージ処理部と、前記生成された骨折領域に対する3次元補間イメージ及び前記生成された正常領域に対する3次元補間イメージを同時に表示する表示部とを含む。
【0007】
この場合、前記撮影部は、X−ray、MRI及びCTのうち少なくとも1つの装置を用いて、前記骨折領域及び前記正常領域を撮影してよい。
【0008】
一方、前記イメージ処理部は、前記骨イメージの骨幹(diaphysis)部分を抽出し、前記抽出された骨幹部分に対する3次元補間イメージを生成してよい。
【0009】
一方、前記イメージ処理部は、前記骨イメージの骨の直径、反り、長さのうち少なくとも1つを考慮し、3次元補間イメージを生成してよい。
【0010】
一方、前記本整復施術ロボットは、前記骨折領域中で移動が可能な骨領域の位置を検知する位置検知部を更に含み、前記表示部は、前記検知された位置を基準に前記正常領域に対する3次元補間イメージ上に前記骨折領域に対する3次元補間イメージをオーバーラップして表示してよい。
【0011】
一方、本整復施術ロボットは、前記生成された骨折領域に対する3次元補間イメージ及び前記生成された正常領域に対する3次元補間イメージのそれぞれに対する骨外郭線を抽出し、抽出された骨外郭線の一致程度を計算するマッチング部を更に含み、前記表示部は、前記計算された一致程度を表示してよい。
【0012】
この場合、前記マッチング部は、前記3次元補間イメージを複数の領域に区分し、前記区分された領域別の骨外郭線の一致程度を計算してよい。
【0013】
一方、本整復施術ロボットは、前記骨折領域中で移動が可能な骨領域の一側に固定され、前記骨領域を移動させる駆動部と、前記駆動部の動作を制御するための制御命令を入力される操作部とを更に含んでよい。
【0014】
この場合、前記操作部は、停止命令を制御命令として入力され、前記駆動部は、前記停止命令が入力されると、前記骨領域の位置を現状として保持してよい。
【0015】
一方、本整復施術ロボットは、前記骨折領域中で移動が可能な骨領域を整復(reduction)するための移動経路を算出する経路算出部と、前記骨領域が前記算出された移動経路から外れると、前記駆動部の動作を停止させる制御部とを更に含んでよい。
【0016】
一方、前記駆動部は、固定ピン、接続部及び外固定部を介して前記骨領域の一側に接続されてよい。
【0017】
この場合、前記固定ピンは、骨折した骨領域に挿入される螺旋領域及び前記螺旋領域が予め設定された深さ分だけ挿入されるように突出しているしきい領域を含んでよい。
【0018】
この場合、前記しきい領域の外形は、前記固定ピンの中心軸を基準に多角形状であってよい。
【0019】
一方、前記接続部は、一側に前記固定ピンを固定することができる第1領域及び他側に前記外固定部を固定することができる第2領域を含んでよい。
【0020】
一方、前記外固定部は、U字型、環形リング型、半円型、一字型のうち、少なくとも1つの形を有してよい。
【0021】
一方、本実施形態に係る整復施術ロボットの駆動制御方法は、患者の骨折領域及び前記骨折領域に対応する正常領域のそれぞれに対する相互異なる角度の複数の骨イメージを撮影するステップと、前記撮影された複数の骨イメージを用いて、前記骨折領域及び前記正常領域のそれぞれに対する3次元補間イメージを生成するステップと、前記生成された骨折領域に対する3次元補間イメージ及び前記生成された正常領域に対する3次元補間イメージを同時に表示するステップとを含む。
【0022】
この場合、前記撮影するステップは、X−ray、MRI及びCTのうち少なくとも1つの装置を用いて、前記骨折領域及び前記正常領域を撮影してよい。
【0023】
一方、前記3次元補間イメージを生成するステップは、前記骨イメージの骨幹(diaphysis)部分を抽出し、前記抽出された骨幹部分に対する3次元補間イメージを生成してよい。
【0024】
一方、前記3次元補間イメージを生成するステップは、前記骨イメージの骨の直径、反り、長さのうち少なくとも1つを考慮し、3次元補間イメージを生成してよい。
【0025】
一方、本駆動制御方法は、前記骨折領域中で移動が可能な骨領域の位置を検知するステップを更に含み、前記表示するステップは、前記検知された位置を基準に前記正常領域に対する3次元補間イメージ上に前記骨折領域に対する3次元補間イメージをオーバーラップして表示してよい。
【0026】
一方、本駆動制御方法は、前記生成された骨折領域に対する3次元補間イメージ及び前記生成された正常領域に対する3次元補間イメージのそれぞれに対する骨外郭線を抽出し、抽出された骨外郭線の一致程度を計算するステップを更に含み、前記表示するステップは、前記計算された一致程度を表示してよい。
【0027】
この場合、前記計算するステップは、前記3次元補間イメージを複数の領域に区分し、前記区分された領域別の骨外郭線の一致程度を計算してよい。
【0028】
一方、本駆動制御方法は、前記整復施術ロボットの駆動を制御するための制御命令を入力されるステップと、前記入力された制御命令に従って、前記骨折領域中で移動が可能な骨領域を移動させるように駆動するステップとを更に含んでよい。
【0029】
この場合、前記制御命令を入力されるステップは、停止命令を入力され、前記駆動するステップは、前記停止命令が入力されると、前記骨領域の位置を現状として保持してよい。
【0030】
一方、本駆動制御方法は、前記骨折領域中で移動が可能な骨領域を整復(reduction)するための移動経路を算出するステップと、前記骨領域が前記算出された移動経路から外れると、前記整復施術ロボットの駆動を停止させるステップとを更に含んでよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の一実施形態に係る整復施術ロボットの概略ブロック図である。
図2】本発明の一実施形態に係る整復施術ロボットの具体的なブロック図である。
図3】本実施形態に係る固定ピンの形状を示す図である。
図4】本実施形態に係る接続部の形状を示す図である。
図5】本実施形態に係る接続部及び外固定部の結合例を示す図である。
図6】骨の構造を説明するための図である。
図7図1の表示部で表示され得るユーザインターフェースウィンドウの多様な例を示す図である。
図8図1の表示部で表示され得るユーザインターフェースウィンドウの多様な例を示す図である。
図9図1の表示部で表示され得るユーザインターフェースウィンドウの多様な例を示す図である。
図10】本発明の一実施形態に係る整復施術ロボットの駆動制御方法を説明するためのフローチャートである。
図11図10の駆動制御方法を具体的に説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0033】
図1は、本発明の一実施形態に係る整復施術ロボットの概略ブロック図である。
【0034】
図1を参照すると、整復施術ロボット100は、撮影部110、イメージ処理部120、表示部130で構成されてよい。
【0035】
撮影部110は、患者の骨折領域及び骨折領域に対応する正常領域のそれぞれに対する相互異なる角度の複数の骨イメージを撮影する。具体的に、撮影部110は、骨撮影が可能なX−ray、MRI及びCTのような技術を用いて、患者の骨折領域及び骨折領域に対応する正常領域のそれぞれに対して回転しつつ、複数の骨イメージを撮影することができる。ここで、正常領域は、骨折領域に位置する骨に対向して位置する骨領域として、例えば、骨折領域が左側大腿骨の場合、正常領域は右側大腿骨となる。
【0036】
ここで、同一の領域に対して相互異なる角度から撮影する理由は、2次元イメージのみを用いて骨折整復を確認する場合、骨の回転状態等に対して確認が困難なためである。よって、本実施形態において、同一の領域に対して相互異なる角度から撮影を行い、後述のイメージ処理部120で相互異なる角度から撮影された骨イメージを用いて3次元補間を行う。
【0037】
イメージ処理部120は、撮影された複数の骨イメージを用いて、骨折領域及び正常領域のそれぞれに対する補間イメージを生成する。具体的に、イメージ処理部120は、撮影部110で撮影された複数の骨イメージを用いて骨折領域に対する3次元補間イメージ(以下では、3次元骨折イメージという)と正常領域に対する3次元補間イメージ(以下では、3次元正常イメージという)を生成することができる。より具体的な補間イメージの生成方法については、図6を参照して後述する。
【0038】
イメージ処理部120は、後述の検知部140から検知された骨の位置に応じて、生成された3次元補間イメージに対するイメージ処理を行うことができる。具体的に、整復手術によって骨折領域の骨は移動するようになる。よって、イメージ処理部120は、検知部140から検知された骨の移動程度に応じて、3次元骨折イメージ上の移動可能な領域の位置を可変した3次元骨折イメージを生成することができる。
【0039】
表示部130は、整復施術ロボット100で提供する各種情報を表示する。
【0040】
そして、表示部130は、生成された骨折領域に対する3次元補間イメージ(すなわち、3次元骨折イメージ)と生成された正常領域に対する3次元補間イメージ(すなわち、3次元正常イメージ)を表示する。このとき、表示部130は、図7に示すように、3次元正常イメージ上に3次元骨折イメージをオーバーレイして表示することができる。そして、表示部130は、図9に示すように、後述のマッチング部で計算されたマッチング程度を同時に表示することができる。表示部130において表示され得る多様なユーザインターフェースウィンドウについては、図7ないし図9を参照して後述する。
【0041】
このように、本実施形態に係る整復施術ロボット100は、骨折領域及び骨折領域に対応する正常領域の3次元補間イメージを生成して表示するため、医師はより精密な制服施術を行うことができるようになる。
【0042】
一方、以上では、撮影部110、イメージ処理部120及び表示部130が整復施術ロボット100のみに適用されるものとして示して説明したが、実現時には上述の撮影部110、イメージ処理部120及び表示部130の構成は、患者の骨折の程度を測定するための診断装置としても実現されてよい。
【0043】
以上では、整復施術ロボット100の概略構成についてのみ示して説明してきたが、整復施術ロボット100は、上述の構成以外の構成を更に含んでよい。整復施術ロボット100のより詳細な構成については、図2を参照して以下で説明する。
【0044】
図2は、本発明の一実施形態に係る整復施術ロボットの具体的なブロック図である。
【0045】
図2を参照すると、整復施術ロボット100は、撮影部110、イメージ処理部120、表示部130、検知部140、マッチング部150、駆動部160、操作部170、経路算出部180及び制御部190で構成されてよい。
【0046】
撮影部110、イメージ処理部120及び表示部130の具体的な機能及び動作は、図1を参照して行った説明と同様であるため、繰り返し説明は省略する。
【0047】
検知部140は、骨折領域中で移動が可能な骨領域の位置を検知する。具体的に、整復施術ロボット100は、骨の整復のために、骨折領域中で移動が可能な骨領域を移動させるようになる。しかし、このような移動により、骨折領域の骨位置は変更されるようになるため、このような移動がどのくらい行われるべきか確認が必要になる。従来は、このような移動による骨の状態を追加的なX−ray撮影を通して確認したが、本実施形態では、骨折領域中で固定された領域及び移動が可能な領域のそれぞれにマーカーを設置し、検知部140は移動が可能な領域に設置されたマーカーを追跡して移動が可能な骨領域の位置を検知することができる。このような検知部140を用いることにより、追加的なX−ray撮影なしに、骨折領域中で移動可能な骨領域の移動追跡が可能である。
【0048】
マッチング部150は、生成された骨折領域に対する3次元補間イメージ及び生成された正常領域に対する3次元補間イメージのそれぞれに対する骨外郭線を抽出し、抽出されは骨外郭線の一致程度を計算する。
【0049】
そして、マッチング部150は、3次元補間イメージを複数の領域に区分し、区分された領域別の外郭線の一致程度を計算することができる。具体的に、マッチング部150は、3次元補間イメージ上で上部領域、中間領域及び下部領域に区分し、各領域別のマッチング程度を個別的に計算することができる。このように、複数の領域に区分して骨の一致有無を計算することで、全骨の回転及び短縮または引張り過ぎ有無を確認することができるようになる。
【0050】
一方、以上では、3次元補間イメージ上で骨外郭線を抽出し、抽出された骨外郭線を用いて両骨の一致程度を計算するものとして説明したが、実現時には、骨の嵩、面積等の多様なパラメータを用いて両骨の一致程度を計算することができる。
【0051】
このように計算された骨の一致程度は、上述の表示部130に表示されてよい。そして、このようなマッチング程度の計算は、骨の移動に応じてリアルタイムで行われてよい。
【0052】
駆動部160は、骨折領域中で移動が可能な骨領域の一側に固定され、骨領域を移動させる。具体的に、駆動部160は、モータ及びロボットアームを備え、後述の操作部170の操作命令に基づいて骨折領域中で移動が可能な骨領域をロボットアームを用いて移動させる。このような駆動部160は、図3ないし図5に示すような装置を介して骨折領域と接続されてよい。
【0053】
操作部170は、整復施術ロボット100でサポートする各種機能をユーザが設定または選択できる複数の機能を備える。そして、操作部170は、駆動部160の動作を制御するための制御命令を受信する。本実施形態では、表示部130と操作部170とが別途の構成として示して説明したが、実現時に、表示部130と操作部170とは入力と出力とが同時に実現されるタッチスクリーンのような装置で実現されてよい。
【0054】
経路算出部180は、骨折領域中で移動が可能な骨領域を整復するための移動経路を算出する。具体的には、経路算出部180は、3次元正常イメージと3次元骨折イメージとを用いて、3次元骨折イメージ上の骨折した骨が3次元正常イメージ上の正常骨と同一の位置を有するようにするための骨折領域の骨領域の移動経路を算出することができる。このような移動経路の算出は、多様な実験による最適化したアルゴリズムによって算出されてよい。
【0055】
制御部190は、整復施術ロボット100内の各構成に対する制御を行う。具体的に、整復手術開始命令が入力されると、制御部190は、骨折領域及び正常領域に対する撮影が行われるように撮影部110を制御することができる。そして、制御部190は、複数の骨イメージに対する3次元補間イメージが生成されるようにイメージ処理部120を制御することができ、生成された3次元補間イメージが表示されるように表示部130を制御することができる。
【0056】
そして、制御部190は、生成された3次元補間イメージによる補間経路が算出されるように経路算出部180を制御することができる。そして、操作部170を介して駆動命令が入力されると、入力された駆動命令による駆動が行われるように駆動部160を制御することができる。このような駆動によって骨領域が移動されると、検知部140は骨の移動を検知し、制御部190は、検知された移動経路に沿って表示部130で表示される3次元補間イメージが更新されるようにすることができる。
【0057】
そして、制御部190は、操作部170を介して精微命令を受信すると、骨領域の位置を現状として保持するように、すなわち、駆動部160のモータ状態がフリージングされるように(より具体的に、モータ回転角度が現状を保持するように)駆動部160を制御することができる。
【0058】
このように、本実施形態に係る整復施術ロボット100は、骨折領域及び骨折領域に対応する正常領域の3次元補間イメージを生成して表示し、手術過程における骨移動に対応してリアルタイムで変更された3次元補間イメージを表示するため、医師はより簡単に整復施術を行うことができるようになる。このように、3次元補間イメージを用いるため、全骨の回転状態、短縮状態等をより精密に確認しながら整復施術を行うことができるようになる。
【0059】
図3は、本実施形態に係る固定ピンの形状を示す図である。
【0060】
図3を参照すると、固定ピン200は、骨折領域の骨と駆動部160のロボットアームとが接続される構成である。具体的に、固定ピン200は、螺旋領域210及びしきい領域220を含む。
【0061】
螺旋領域210は、骨折した骨領域に挿入される領域である。このような螺旋領域は、略7cmの長さであってよい。しかし、このような数値に本願が限定されるものではなく、螺旋領域210の長さは、患者の状態によって異なってよい。
【0062】
しきい領域220は、固定ピン200が骨に一定以上挿入されないようにする突出領域である。このようなしきい領域220は、円形、多角形(3角、4角等)の形を有してよい。一方、図示の例においては、しきい領域220が固定ピン200の螺旋領域210の端部分に一定の長さだけ位置するものとして示しているが、実現時に、しきい領域220は螺旋領域210の端部分から固定ピン200の端部分まで位置する形態でも実現できてよい。なお、しきい領域200の直径が同一のものとして示しているが、実現時には、しきい領域220は螺旋領域210の端部分で固定ピン200の端部分までの間で直径が異なってよい。
【0063】
一方、図示の例においては、しきい領域の形が円形のものとして示しているが、実現時には、しきい領域の外形は、固定ピン200の中心軸を基準に多角形状であることが好適である。このように、しきい領域の形状を多角形状とするため、特殊な固定ピン挿入工具を使用することなく、一般的なロチェドライバやモンキー等の工具でも簡単に骨の挿入できるというメリットがある。なお、円形に比べて、その強度を高く実現することができるというメリットもある。
【0064】
このように、本実施形態に係る固定ピン200は、骨に一定以上挿入されないようにするしきい領域220が具備されるため、骨に固定ピンが貫通することを防止することができるようになる。
【0065】
図4は、本実施形態に係る接続部の形状を示す図である。
【0066】
図4を参照すると、接続部300は、固定ピン200と外固定部400とを結合する。具体的に、接続部300は、一側に固定ピンを固定することができる第1領域及び他側に外固定部400を固定することができる第2領域を含む。より具体的に、接続部300は、一側に固定ピンを固定することができる第1領域を含み、前記第1領域にピンを位置させてレンチ等を用いて固定ピン200と結着されてよい。このような第1領域の形状は、固定ピン200の外形に対応する形状を有してよい。例えば、固定ピン200の外形が円形なら、第1領域の外形も円形であってよく、固定ピン200の外形が3角なら、第1領域の外形も3角であってよい。
【0067】
そして、接続部300の他側に外固定部400を固定することができる第2領域を含み、第2領域に外固定部を位置させてレンチ等を用いて外固定部400と結着されてよい。このように、接続部300に外固定部400が結着された形状は、図5に示されている。一方、外固定部400は、U字型、環形リング型、半円型、一字型のうち、少なくとも1つの形を有することができるため、第2領域の形状は外固定部400の外形に対応する形状を有してよい。
【0068】
このような外固定部400は、上述の駆動部160のロボットアームに接続されてよい。それにより、駆動部160は、ロボットアーム、外固定部400、接続部300、固定ピン200のような、連続する結着環形を通じ、骨折した骨に固定され、骨折した骨領域を移動させることができるようになる。
【0069】
一方、図5においては、1つの外固定部400と1つの接続部300の接続関係のみを示しているが、実現時に骨折した骨領域には複数の固定ピン200及び複数の接続部300及び複数の外固定部400が複合的に接続される形態でも実現されてよい。
【0070】
図6は、骨の構造を説明するための図である。
【0071】
具体的に、図6に示す骨は人間の大腿部の骨であり、このような骨は上部部分(上下骨端(epiphysis))、中間部分(骨幹(diaphysis))、端部分(骨幹端(metaphysis))で区分されてよい。
【0072】
骨の骨折の多くは骨幹(すなわち、骨の中間部分)で生じると、本実施形態に係る整復施術ロボットは、このような骨幹における骨折を主な対象とするため、上部領域(上下骨端)、下部領域(骨幹端)は骨折後に回転変形の判断及び矯正過程における主要指標として使用されてよい。
【0073】
ここで、骨の中間領域、すなわち骨幹は形が単純な曲線の円筒である。このような点から、イメージ処理部120は、複数のイメージのそれぞれで骨の長さ、直径及び反り程度のパラメータを抽出し、抽出されたパラメータを用いて3次元補間イメージを生成することができる。このように、本実施形態においては、最低2枚の骨イメージのみを用いて3次元補間イメージを生成することができるため、患者に対する放射線被曝を軽減することができ、妊娠中の患者や小児の患者に対しても適用が可能である。
【0074】
一方、上述のような3次元補間は、骨の全体に対して行うことができるだけでなく、骨の一定領域のみに対して行うことができる。具体的に、3次元補間が困難な上下骨幹と骨幹端部分の補間は、予め保存された通常の人間の規格化されたデータを用いて、補間が比較的簡単な中間部分(すなわち、骨幹)のみを用いて3次元補間を行うことができる。
【0075】
図7ないし図9は、図1の表示部で表示され得るユーザインターフェースウィンドウの多様な例を示す図である。
【0076】
図7を参照すると、ユーザインターフェースウィンドウは、3次元正常イメージ710上に3次元骨折イメージ720をオーバーレイして表示する。このように、3次元正常イメージ上に3次元骨折イメージ720がオーバーレイして表示されるため、医師は骨折領域中で移動が可能な骨領域721の移動経路をより簡単に確認することができる。そして、このようなユーザインターフェースウィンドウは、骨移動によってリアルタイムで変更されてよい。
【0077】
このとき、ユーザインターフェースウィンドウは、オーバーレイして表示される3次元骨折イメージ720の色、照度、輝度等を3次元正常イメージと異なるように表示することができる。そして、表示される3次元骨折イメージのオーバーレイ程度(すなわち、透明度)及びオーバーレイ位置は、ユーザの操作によって変更されてよい。
【0078】
一方、図7においては、3次元骨折イメージと3次元正常イメージとをオーバーレイして表示する例を示しているが、実現時には、図8に示すように、3次元骨折イメージ820と3次元正常イメージ180とをオーバーレイせずに、個別的に表示する形態でも実現可能である。
【0079】
図9を参照すると、ユーザインターフェースウィンドウ900は、図7に示すように、3次元正常イメージ上に3次元骨折イメージがオーバーレイしたイメージ910を表示し、各領域別のマッチング程度920を同時に表示する。このように、ユーザインターフェースウィンドウ900は、マッチング程度を同時に表示するため、手術過程で医師は簡単に整復有無を判断することができ、領域別のマッチング程度を確認することができるため、全骨の回転及び短縮引張り過ぎ有無を確認することができるようになる。
【0080】
図10は、本発明の一実施形態に係る整復施術ロボットの駆動制御方法を説明するためのフローチャートである。
【0081】
図10を参照すると、まず、患者の骨折領域及び骨折領域に対応する正常領域のそれぞれに対する相互異なる角度の複数の骨イメージを撮影する(S1010)。具体的に、骨撮影が可能なX−ray、MRI及びCTのような技術を用いて、患者の骨折領域及び骨折領域に対応する正常領域のそれぞれに対して回転をしながら、複数の骨イメージを撮影することができる。ここで、正常領域は、骨折領域に位置する骨に対向して位置する骨領域として、例えば、骨折領域が左側大腿骨の場合、正常領域は右側大腿骨となる。
【0082】
そして、撮影された複数の骨イメージを用いて骨折領域及び正常領域のそれぞれに対する3次元補間イメージを生成する(S1020)。3次元補間イメージを生成する動作については、図6に関連して詳細に説明しているため、繰り返し説明は省略する。
【0083】
そして、生成された骨折領域に対する3次元補間イメージ及び生成された正常領域に対する3次元補間イメージを同時に表示する(S1030)。このとき、生成された正常領域に対する3次元補間イメージ上に骨折領域に対する3次元補間イメージをオーバレイして表示することができる。
【0084】
よって、本実施形態に係る駆動制御方法は、骨折領域及び骨折領域に対応する3次元補間イメージを生成して表示するため、医師は表示された3次元補間イメージを用いてより簡単に整復技術を行うことができるようになる。図10のような駆動制御方法は、図1または図2の構成を有する整復施術ロボット100上で実行されてよく、その他の構成を有する整復施術ロボット100上でも実行されてよい。
【0085】
なお、上述のようにな駆動制御方法は、コンピュータで実行可能なアルゴリズムを含むプログラムで実現されてよく、前記プログラムは非一時的な読み取り可能な媒体(Non−transitory computer readable medium)に保存されて提供されてよい。
【0086】
非一時的な読み取り可能な媒体とは、レジスタやキャッシュ、メモリ等のような短い間データを保存する媒体ではなく、半永久的にデータを保存し、機器によって読み取り(reading)が可能な媒体を意味する。具体的には、上述の多様なアプリケーションまたはプログラムは、CDやDVD、ハードディスク、ブルーレイディスク、USB、メモリカード、ROM等のような非一時的な読み取り可能な媒体に保存されて提供されてよい。
【0087】
図11は、図10の駆動制御方法を具体的に説明するためのフローチャートである。
【0088】
図11を参照すると、医師は図3ないし図5に関連して示したような固定ピン、接続部、外固定部を用いて骨折した領域とロボットアームを接続する(S1110)。
【0089】
そして、患者の骨折領域及び骨折領域に対応する正常領域のそれぞれに対する相互異なる角度の複数の骨イメージを撮影する(S1120)。一方、図示の例においては、骨折した領域とロボットアームの接続動作の後に、骨イメージを撮影するものとして示したが、実現時には、骨イメージの撮影及び後述の3次元補間イメージの生成後にロボットアームとの接続動作が行われてよい。
【0090】
そして、撮影された複数の骨イメージを用いて3次元骨折イメージ及び3次元正常イメージを生成する(S1130)。3次元補間イメージを生成する過程については、図6に関連して既に説明しているため、繰り返し説明は省略する。
【0091】
そして、生成された3次元骨折イメージと3次元正常イメージとを用いて、マッチング程度を計算する(S1140)。具体的に、生成された2つの3次元補間イメージの外郭線または他のパラメータ(例えば、嵩等)を用いて一致有無を計算することができる。このような一致有無の計算は、区分された領域(例えば、上部領域、中間領域、下部領域)別に行われてよい。
【0092】
そして、生成された3次元骨折イメージと3次元正常イメージとを用いて、骨折領域中で移動が可能な骨領域の移動経路を計算する。
【0093】
そして、生成された3次元骨折イメージと3次元正常イメージとを表示する(S1160)。具体的に、生成された3次元正常イメージ上に3次元骨折イメージをオーバーレイして表示することができる。このとき、先に計算されたマッチング程度が同時に表示されてよい。
【0094】
そして、ユーザ(具体的に、医師)から駆動命令を受信する(S1170)、ロボットアームを駆動して骨折領域中で移動可能な骨領域を移動する(S1180)。
【0095】
そして、骨領域の移動が検知部を介して検知されると、検知された移動経路に沿って、先に上述のような動作を繰り返す(S1190)。
【0096】
よって、本実施形態に係る駆動制御方法は、骨折領域及び骨折領域に対応する正常領域の3次元補間イメージを生成して表示し、手術過程における骨移動に対応してリアルタイムで変更された3次元補間イメージを表示するため、医師はより簡単に整復施術を行うことができるようになる。特に、3次元補間イメージを用いるため、全骨の回転状態、短縮状態等をより精密に確認しつつ、整復施術を行うことができるようになる。図11のような駆動制御方法は、図2の構成を含む整復施術ロボット100上で実効されてよく、その他の構成を有する整復施術ロボット100上でも実行されてよい。
【0097】
なお、上述のようにな駆動制御方法は、コンピュータで実行可能なアルゴリズムを含むプログラムで実現されてよく、前記プログラムは非一時的な読み取り可能な媒体(Non−transitory computer readable medium)に保存されて提供されてよい。
【0098】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は以上の実施形態に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的趣旨の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11