特許第6291570号(P6291570)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6291570電子素子における金属被覆のための銅合金障壁層およびキャッピング層
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6291570
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月14日
(54)【発明の名称】電子素子における金属被覆のための銅合金障壁層およびキャッピング層
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/044 20060101AFI20180305BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20180305BHJP
【FI】
   G06F3/044 125
   G06F3/041 422
   G06F3/041 495
【請求項の数】47
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2016-517985(P2016-517985)
(86)(22)【出願日】2014年6月5日
(65)【公表番号】特表2016-526233(P2016-526233A)
(43)【公表日】2016年9月1日
(86)【国際出願番号】US2014041026
(87)【国際公開番号】WO2014197661
(87)【国際公開日】20141211
【審査請求日】2015年12月16日
(31)【優先権主張番号】61/831,865
(32)【優先日】2013年6月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】509303512
【氏名又は名称】エイチ.シー. スターク インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】サン, シュウェイ
(72)【発明者】
【氏名】フランソワ−チャールズ, ダリー
(72)【発明者】
【氏名】アブーアフ, マーク
(72)【発明者】
【氏名】ホーガン, パトリック
(72)【発明者】
【氏名】ザン, チー
【審査官】 菅原 浩二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−154293(JP,A)
【文献】 特開2011−165191(JP,A)
【文献】 特開2012−234796(JP,A)
【文献】 特開2013−073374(JP,A)
【文献】 特開2012−230881(JP,A)
【文献】 特開2012−221075(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/013636(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0166640(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0019450(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0032793(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0135224(US,A1)
【文献】 韓国公開特許第10−2000−0056517(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/044
G06F 3/041
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルディスプレイであって、
基板と、
(i)第1の方向に沿って延在するラインに配列され、(ii)前記基板上に配置される、複数の伝導性タッチパネル列センサと、
(i)前記列センサのラインと交差し第2の方向に沿って延在するラインに配列され(ii)前記基板上に配置される、複数の伝導性タッチパネル行センサと、
(i)列センサのラインと行センサのラインとの間の交差点に配置され、(ii)2つの行センサまたは2つの列センサを電気的に接続する、相互配線と、
を備え、前記相互配線は、
(i)Cu、Ag、Al、またはAuのうちの少なくとも1つを含む、導体層と、
(ii)前記導体層上に配置される、Cuと、Ta、Nb、Zr、Hf、Re、Os、Ru、Rh、Ti、V、およびCrから成るリストから選択される1つ以上の耐火金属元素との合金から本質的に成る、キャッピング層と、
を備える、タッチパネルディスプレイ。
【請求項2】
前記キャッピング層は、Cuと、Ta、Nb、およびCrから成るリストから選択される1つ以上の耐火金属元素との合金から本質的に成る、請求項1に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項3】
前記相互配線は、列センサ上またはその下に延在し、2つの行センサを電気的に接続し、そして前記相互配線と前記列センサとの間に配置され、前記相互配線および前記列センサを電気的に絶縁する、絶縁層をさらに備える、請求項1に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項4】
前記相互配線は、行セン上またはその下に延在し、2つの列センサを電気的に接続し、そして前記相互配線と前記行センサとの間に配置され、前記相互配線および前記行センサを電気的に絶縁する、絶縁層をさらに備える、請求項1に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項5】
前記基板は、絶縁材料を含む、請求項1に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項6】
前記基板は、ガラスを含む、請求項1に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項7】
前記列センサおよび行センサは、実質的に透明である伝導性材料を含む、請求項1に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項8】
前記列センサおよび行センサは、インジウムスズ酸化物を含む、請求項1に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項9】
前記キャッピング層は、Cu、Ta、およびCrの合金を含む、請求項1に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項10】
前記キャッピング層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、請求項に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項11】
前記キャッピング層は、約5重量%Ta、約2重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、請求項に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項12】
前記キャッピング層は、約2重量%Ta、約1重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、請求項に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項13】
前記キャッピング層は、Cu、Ta、およびTiの合金を含む、請求項1に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項14】
前記キャッピング層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Ti、および残りのCuから本質的に成る、請求項13に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項15】
前記キャッピング層は、約5重量%Ta、約2重量%Ti、および残りのCuから本質的に成る、請求項13に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項16】
前記キャッピング層は、Cu、Nb、およびCrの合金を含む、請求項1に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項17】
前記キャッピング層は、1重量%〜10重量%Nb、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、請求項16に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項18】
前記キャッピング層は、約5重量%Nb、約2重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、請求項16に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項19】
(i)前記相互配線は、(a)前記キャッピング層の暴露された部分と、(b)前記導体層の暴露された部分と、(c)前記キャッピング層の暴露された部分と前記導体層の暴露された部分との間の界面とを含む、側壁を備え、(ii)前記電極の側壁は、前記界面にもかかわらず、実質的に断絶がない、請求項1に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項20】
(i)前記キャッピング層は、粒界によって分離される複数の結晶粒を含み、(ii)前記粒界のうちの少なくとも1つは、その中に微粒子を含み、(iii)前記微粒子は、前記耐火金属元素のうちの少なくとも1つの集塊を含む、請求項1に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項21】
タッチパネルディスプレイの相互配線を形成する方法であって、
(i)基板と、(ii)(a)第1の方向に沿って延在するラインに配列され、(b)前記基板上に配置される、複数の伝導性タッチパネル列センサと、(iii)(a)前記列センサのラインと交差し第2の方向に沿って延在するラインに配列され(b)前記基板上に配置される、複数の伝導性タッチパネル行センサとを備える、構造を提供するステップと、
少なくとも、列センサのラインと行センサのラインとの間の交差点に、絶縁体層を堆積させるステップと、
前記絶縁体層上に、Cu、Ag、Al、またはAuのうちの少なくとも1つを含む、導体層を堆積させるステップと、
前記導体層上に、Cuと、Ta、Nb、Zr、Hf、Re、Os、Ru、Rh、Ti、V、およびCrから成る群から選択される1つ以上の耐火金属元素との合金から本質的に成る、キャッピング層を堆積させるステップと、
前記キャッピング層上に、マスク層を形成するステップと、
前記マスク層をパターン化し、前記キャッピング層の一部を露出させるステップであって、前記マスク層の残りの部分は、少なくとも部分的に、前記相互配線の形状を画定する、ステップと、
その後、エッチング液を付与し、前記パターン化されたマスク層によってマスクされていない前記キャッピング層および前記導体層の部分を除去し、それによって、
(i)前記キャッピング層の暴露された部分と、(ii)前記導体層の暴露された部分と、(iii)前記キャッピング層の暴露された部分と前記導体層の暴露された部分との間の界面とを含み、
前記界面にもかかわらず、実質的に断絶がない、
前記相互配線の側壁を形成する、ステップと、
を含む、方法。
【請求項22】
前記キャッピング層は、Cuと、Ta、Nb、およびCrから成るリストから選択される1つ以上の耐火金属元素との合金から本質的に成る、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記マスク層は、フォトレジストを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記エッチング液は、リン酸、酢酸、硝酸、および水の混合物を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記エッチング液は、50〜60重量%リン酸、15〜25重量%酢酸、3〜5重量%硝酸、および残りの水から本質的に成る、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記エッチング液は、50重量%リン酸、25重量%酢酸、3重量%硝酸、および残りの水から本質的に成る、請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記パターン化されたマスク層の前記残りの部分を除去するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項28】
前記キャッピング層は、粒界によって分離される複数の結晶粒を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項29】
前記粒界のうちの少なくとも1つ内に微粒子を形成するために十分な温度で前記相互配線をアニーリングするステップをさらに含み、前記微粒子は、前記耐火金属元素のうちの少なくとも1つの集塊を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記基板は、絶縁材料を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項31】
前記基板は、ガラスを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項32】
前記列センサおよび行センサは、実質的に透明である伝導性材料を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項33】
前記列センサおよび行センサは、インジウムスズ酸化物を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項34】
前記キャッピング層は、Cu、Ta、およびCrの合金を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項35】
前記キャッピング層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記キャッピング層は、約5重量%Ta、約2重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記キャッピング層は、約2重量%Ta、約1重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記キャッピング層は、Cu、Ta、およびTiの合金を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項39】
前記キャッピング層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Ti、および残りのCuから本質的に成る、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記キャッピング層は、約5重量%Ta、約2重量%Ti、および残りのCuから本質的に成る、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記キャッピング層は、Cu、Nb、およびCrの合金を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項42】
前記キャッピング層は、1重量%〜10重量%Nb、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記キャッピング層は、約5重量%Nb、約2重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記導体層は、Cu、Ag、またはAuのうちの少なくとも1つから本質的に成る、請求項1に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項45】
前記キャッピング層は、Cuと、Hf、Re、Os、Ru、およびRhから成るリストから選択される1つ以上の耐火金属元素との合金を含む、請求項1に記載のタッチパネルディスプレイ。
【請求項46】
前記導体層は、Cu、Ag、またはAuのうちの少なくとも1つから本質的に成る、請求項21に記載の方法。
【請求項47】
前記キャッピング層は、Cuと、Hf、Re、Os、Ru、およびRhから成るリストから選択される1つ以上の耐火金属元素との合金を含む、請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2013年6月6日に出願された米国仮特許出願番号第61/831,865号に基づく利益および優先権を主張しており、その全体の開示は参考として本明細書中に本明細書によって援用される。
【0002】
(技術分野)
種々の実施形態では、本発明は、フラットパネルディスプレイおよびタッチパネルディスプレイ等の電子素子の金属被覆に関し、具体的には、そのような金属被覆のためのキャッピングおよび障壁層に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
フラットパネルディスプレイは、種々の市場に急速に普及しつつあり、現在、種々の器具、テレビ、コンピュータ、携帯電話、および他の電子素子において一般に利用されている。一般に使用されるフラットパネルディスプレイの一実施例は、薄膜トランジスタ(TFT)液晶ディスプレイ(LCD)またはTFT−LCDである。典型的TFT−LCDは、それぞれがLCDの画素またはサブ画素からの光の放出を制御する、TFTのアレイを含む。図1Aは、TFT−LCDに見出され得るように従来のTFT100の断面を描写する。示されるように、TFT100は、ガラス基板110上に形成されるゲート電極105を含む。ゲート絶縁体115は、ゲート電極105を上にある伝導性構造から電気的に絶縁する。活性層120は、典型的には、非晶質シリコンから成り、ゲート電極105の電気制御下、ソース電極125とドレイン電極130との間で電荷を伝導させ、伝導された電荷は、そこに接続される画素またはサブ画素(図示せず)の動作を制御する。ソース/ドレイン絶縁体132は、ソース電極125をドレイン電極130から電気的に絶縁し、TFT100を保護するようにシールする。示されるように、ゲート電極105、ソース電極125、およびドレイン電極130はそれぞれ、典型的には、障壁金属層135と、それを覆う金属導体層140とを含む。障壁135は、導体140と下にあるガラスおよび/またはシリコンとの間に良好な接着を提供し、その間の拡散を低減または防止する。
【0004】
経年的に、LCDパネルサイズは増加しており、そしてTFTベースの画素サイズは減少しており、TFT−LCD構造内の導体にますます過剰な要求を突き付けている。導体内の抵抗を減少させ、それによって、TFT−LCD内の電気信号伝搬速度を増加させるため、製造業者は、現在、ディスプレイ内の導体140のために、銅(Cu)等の低抵抗率金属を利用している。モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、またはモリブデン−チタン合金(Mo−Ti)等の金属が、Cu導体140の下にある障壁135のために利用されている。しかしながら、これらの金属は、TFT−LCDの性能を制限し、そして/またはTFT−LCDのための製作プロセスに難点を呈するという1つ以上の欠点に悩まされる。例えば、いくつかの従来の障壁135は、比較的に高抵抗率を有し、したがって、電極の全体的伝導性を損なわせる。さらに、図1Bに示されるように、ゲート電極105等の電極のエッチングの際、(一方または両方電極材料の)残留物145またはエッッチング断絶150、例えば、段付きまたは非線形外形(2つの異なる電極材料の非均一エッチング率によって生じる)のいずれかが、生じ得る。
【0005】
同様に、タッチパネルディスプレイは、電子素子においてより一般的になりつつあり、そしてTFT−LCD内で直列利用さえされ得る。典型的タッチパネルディスプレイは、列および行に配列されるセンサのアレイを含み、容量結合を介して、例えば、指のタッチ(または、近接近)を感知する。図2Aは、行220を形成するように相互接続される、複数の伝導性行センサ210と、ならびに列240を形成するように相互接続される、複数の伝導性列センサ230とを含む、タッチパネルディスプレイのための例示的センサアレイ200を図式的に描写する。センサ210、230は、「タッチ」を表す、容量結合の変化を感知し、かつこれらの信号を素子内の他の電子構成元素(例えば、タッチスクリーンを組み込む、コンピュータまたはモバイルコンピューティング素子)に提供する、基板250を覆って形成され、プロセッサ260に電気的に結合される。センサ210、230は、インジウムスズ酸化物(ITO)等の透明導体から形成されてもよく、基板250は、ガラスまたは任意の他の好適に剛性(および/または透明)支持材料であってもよい。
【0006】
図2Bは、センサアレイ200内の点の拡大斜視図を描写し、相互接続された行センサ210は、相互接続された列センサ230に交差する。行220と列240との間の電気短絡を回避するために(図2A参照)、行センサ210間の相互接続は、下にあるまたは上にある列センサ230から隔離される。例えば、図2Bに示されるように、絶縁体層270は、行センサ210の行220と、列240内の列センサ230を電気的に接続する、伝導性相互配線(または、「ブリッジ」)280との間に配置される。図2Cに示されるように、相互配線280は、典型的には、典型的にはMo、Ti、またはMo−Tiから成る、上にある障壁またはキャッピング層295を伴う、Al伝導性層290から成る。キャッピング層295は、伝導性層290からの拡散を防止するのに役立ち、処理および製品使用の間、伝導性層290を腐食から保護する。キャッピング層295はまた、上にある層への接着を改良し得る。しかしながら、TFT−LCDに関して前述のように、キャッピング層295のために従来使用される金属は、性能を制限する、および/または加工プロセスにおいて難点を呈するという、1つ以上の欠点に悩まされる。例えば、キャッピング層295は、比較的に高抵抗率を有し、したがって、相互配線280の全体的伝導性を損なわせ、電気性能を劣化させ得る。さらに、図2Dに示されるように、相互配線280のエッチングの際、(伝導性層290またはキャッピング層295の一方または両方の)残留物296またはエッチング断絶297、例えば、段付きまたは非線形外形(2つの異なる材料の非均一エッチング速度によって生じる)のいずれかが生じ得る。
【0007】
前述に照らして、下にある基板への優れた接着を提供し、近傍層の中への導体金属の拡散を防止し、導体金属を腐食から保護し、そして製作の間、下にあるまたは上にある導体金属と均一にエッチングされる、TFT−LCDおよびタッチパネルディスプレイ等の電子素子のための障壁および/またはキャッピング金属層の必要性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
(要旨)
本発明の種々の実施形態によると、TFT−LCDおよびタッチパネルディスプレイ等の電子素子ならびにその中の金属相互配線および電極は、Cuと、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、Mo、タングステン(W)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、Ti、バナジウム(V)、クロム(Cr)、またはニッケル(Ni)等の1つ以上の耐火金属元素との合金を含むか、または本質的にそれから成るキャッピングおよび/または障壁層を利用して製作される。1つ以上の耐火元素は、1〜50%の重量濃度で合金内に存在し得る。例示的実装では、合金障壁層は、直接、ガラスおよび/またはシリコンベースの層等の基板層上に形成され、Cu、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、または金(Au)等の高伝導性金属を含むか、または本質的にそれから成る導体層が、それを覆って形成され、TFT構造内に種々の電極を形成する。別の例示的実装では、Cu、Ag、Al、および/またはAu等の高伝導性金属は、タッチパネルディスプレイ内の伝導性相互配線として利用され、CuとTa、Nb、Mo、W、Zr、Hf、Re、Os、Ru、Rh、Ti、V、Cr、またはNi等の1つ以上の耐火金属元素の合金を含むか、または本質的にそれから成る保護キャッピング層でキャッピングされる。1つ以上の耐火元素は、1〜50%の重量濃度(以下、重量%)で合金内に存在し得る。
【0009】
驚くべきことに、たとえ障壁およびキャッピング層が主にCuであっても、耐火金属合金元素の存在は、Cu導体層と併用されるとき、純粋Mo障壁層とほぼ同様に、近傍層、例えば、下にあるシリコン層の中へのCuの拡散を減少またはさらに防止する。本現象に関する任意の特定の理論または機構によって拘束されることを所望するわけではないが、耐火金属合金元素は、シリコン層の原子と反応し、障壁またはキャッピング金属内の粒界(grain boundaries)を占有する珪化物領域を形成し、それによって、そうでなければ、高速拡散経路となるであろう、粒界に沿った基板(または、他の隣接層)の中へのCuの拡散を防止し得る。
【0010】
種々の実施形態では、障壁および/またはキャッピング層は、Cuと、(i)TaおよびCr、(ii)TaおよびTi、または(iii)NbおよびCrの合金を含むか、または本質的にそれから成る。例えば、障壁および/またはキャッピング層は、(i)1重量%〜12重量%Ta(好ましくは、約5重量%Ta)および1重量%〜5重量%Cr(好ましくは、約2重量%Cr)、(ii)1重量%〜12重量%Ta(好ましくは、約5重量%Ta)および1重量%〜5重量%Ti(好ましくは、約2重量%Ti)、または(iii)1重量%〜10重量%Nb(好ましくは、約5重量%Nb)および1重量%〜5重量%Cr(好ましくは、約2重量%Cr)を含んでもよい。さらに、Cu等の高伝導性導体層と併用され、電極および/または相互配線を形成するとき、障壁および/またはキャッピング層ならびに導体層は、水と混合され、高温まで加熱され得る、PANエッチング液、すなわち、リン酸、酢酸、および硝酸の混合物等の好ましいエッチング液中において、実質的に、同じエッチング速度を呈する。したがって、エッチング関連残留物および断絶は、本発明の好ましい実施形態に従って、障壁および/またはキャッピング層の使用を介して、最小限にされる、または排除される。
【0011】
ある側面では、本発明の実施形態は、基板および電極を含むか、または本質的にそれから成る薄膜トランジスタを特徴とする。基板は、シリコンおよび/またはガラスを含むか、または本質的にそれから成ってもよい。電極は、(i)基板を覆ってまたはその上に配置される、Cuと、Ta、Nb、Mo、W、Zr、Hf、Re、Os、Ru、Rh、Ti、V、Cr、およびNiから成るリストから選択される1つ以上の耐火金属元素との合金を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成る障壁層と、(ii)障壁層を覆ってまたはその上に配置される、Cu、Ag、Al、および/またはAuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成る導体層とを含むか、または本質的にそれから成る。
【0012】
本発明の実施形態は、種々の異なる組み合わせのいずれかにおいて、以下のうちの1つ以上のものを含んでもよい。基板は、ガラスを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。基板は、シリコン、例えば、非晶質シリコンを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、Cu、Ta、およびCrの合金を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、約5重量%Ta、約2重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、5重量%Ta、2重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、約2重量%Ta、約1重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、2重量%Ta、1重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。
【0013】
障壁層は、Cu、Ta、およびTiの合金を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Ti、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、約5重量%Ta、約2重量%Ti、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、5重量%Ta、2重量%Ti、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。
【0014】
障壁層は、Cu、Nb、およびCrの合金を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、1重量%〜10重量%Nb、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、約5重量%Nb、約2重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、5重量%Nb、2重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。
【0015】
電極は、(a)障壁層の暴露された部分と、(b)導体層の暴露された部分と、(c)障壁層の暴露された部分と導体層の暴露された部分との間の界面とを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成る、側壁を含んでもよい。電極の側壁は、界面にもかかわらず、実質的にまたはさらに全体的に断絶がないであろう。基板は、実質的にまたはさらに全体的に、障壁層からのCu拡散がないであろう。障壁層は、粒界によって分離される複数の結晶粒を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。粒界のうちの少なくとも1つは、その中に微粒子を含んでもよい。微粒子は、シリコンと耐火金属元素のうちの少なくとも1つとの反応生成物を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。
【0016】
別の側面では、本発明の実施形態は、薄膜トランジスタの電極を形成する方法を特徴とする。基板が、提供される。基板は、シリコンおよび/またはガラスを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層が、基板を覆って堆積され、導体層が、障壁層を覆って堆積される。障壁層は、Cuと、Ta、Nb、Mo、W、Zr、Hf、Re、Os、Ru、Rh、Ti、V、Cr、およびNiから成る群から選択される1つ以上の耐火金属元素との合金を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成る。導体層は、Cu、Ag、Al、および/またはAuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成る。マスク層が、障壁層を覆って形成され、マスク層は、パターン化され、導体層の一部を露出させる。マスク層の残りの部分は、少なくとも部分的に、電極の形状を画定し得る。エッチング液が、付与され、パターン化されたマスク層によってマスクされていない導体層および障壁層の部分を除去し、それによって、電極の側壁を形成する。側壁は、(a)障壁層の暴露された部分と、(b)導体層の暴露された部分と、(c)障壁層の暴露された部分と導体層の暴露された部分との間の界面とを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成る。側壁は、界面にもかかわらず、実質的にまたはさらに全体的に断絶がない。
【0017】
本発明の実施形態は、種々の異なる組み合わせのいずれかにおいて、以下のうちの1つ以上のものを含んでもよい。マスク層は、フォトレジストを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。エッチング液は、リン酸、酢酸、硝酸、および水の混合物を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。エッチング液は、50〜60重量%リン酸、15〜25重量%酢酸、3〜5重量%硝酸、および残りの水を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。エッチング液は、50重量%リン酸、25重量%酢酸、3重量%硝酸、および残りの水を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。パターン化されたマスク層の残りの部分は、例えば、エッチング液が付与された後、除去されてもよい。障壁層は、粒界によって分離される複数の結晶粒を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。基板は、シリコンを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。電極は、粒界のうちの少なくとも1つ内に微粒子を形成するために十分な温度(例えば、200℃〜700℃または300℃〜500℃)でアニーリングされてもよい。微粒子は、シリコンと耐火金属元素のうちの少なくとも1つ(例えば、耐火金属珪化物)との反応生成物を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。基板は、ガラスまたは非晶質シリコンを含むか、本質的にそれから成る、またはそれから成ってもよい。
【0018】
障壁層は、Cu、Ta、およびCrの合金を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、約5重量%Ta、約2重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、5重量%Ta、2重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、約2重量%Ta、約1重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、2重量%Ta、1重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。
【0019】
障壁層は、Cu、Ta、およびTiの合金を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Ti、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、約5重量%Ta、約2重量%Ti、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、5重量%Ta、2重量%Ti、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。
【0020】
障壁層は、Cu、Nb、およびCrの合金を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、1重量%〜10重量%Nb、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、約5重量%Nb、約2重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。障壁層は、5重量%Nb、2重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。
【0021】
さらに別の側面では、本発明の実施形態は、基板と、複数の伝導性タッチパネル列センサと、複数の伝導性タッチパネル行センサと、相互配線とを含むか、または本質的にそれから成るタッチパネルディスプレイを特徴とする。列センサは、基板を覆って配置され、第1の方向に沿って延在するラインに配列される。行センサは、基板を覆って配置され、第2の方向に沿って延在するラインに配列され、列センサのラインと交差する。相互配線は、列センサのラインと行センサのラインとの間の交差点に配置され、相互配線は、2つの行センサまたは2つの列センサを電気的に接続する。相互配線は、(i)Cu、Ag、Al、および/またはAuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成る、導体層と、(ii)導体層を覆ってまたはその上に配置される、Cuと、Ta、Nb、Mo、W、Zr、Hf、Re、Os、Ru、Rh、Ti、V、Cr、およびNiから成るリストから選択される1つ以上の耐火金属元素との合金を含む、本質的にそれから成るか、またはそれから成るか、キャッピング層とを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成る。
【0022】
本発明の実施形態は、種々の異なる組み合わせのいずれかにおいて、以下のうちの1つ以上のものを含んでもよい。相互配線は、列センサを覆ってまたはその下に延在し、2つの行センサを電気的に接続してもよい。絶縁層は、相互配線と列センサとの間に配置されてもよく、相互配線および列センサを電気的に絶縁してもよい。相互配線は、行センサを覆ってまたはその下に延在し、2つの列センサを電気的に接続してもよい。絶縁層は、相互配線と行センサとの間に配置されてもよく、相互配線および行センサを電気的に絶縁してもよい。基板は、絶縁材料、例えば、ガラスを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。列センサおよび/または行センサは、実質的に透明である伝導性材料、例えば、インジウムスズ酸化物を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。
【0023】
キャッピング層は、Cu、Ta、およびCrの合金を含むか、本質的にそれから成る、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、約5重量%Ta、約2重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、5重量%Ta、2重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、約2重量%Ta、約1重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、2重量%Ta、1重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。
【0024】
キャッピング層は、Cu、Ta、およびTiの合金を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Ti、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、約5重量%Ta、約2重量%Ti、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、5重量%Ta、2重量%Ti、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。
【0025】
キャッピング層は、Cu、Nb、およびCrの合金を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、1重量%〜10重量%Nb、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、約5重量%Nb、約2重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、5重量%Nb、2重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。
【0026】
相互配線は、(a)キャッピング層の暴露された部分と、(b)導体層の暴露された部分と、(c)キャッピング層の暴露された部分と導体層の暴露された部分との間の界面とを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成る、側壁を含んでもよい。電極の側壁は、界面にもかかわらず、実質的にまたはさらに全体的に断絶がないであろう。キャッピング層は、粒界によって分離される複数の結晶粒を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。粒界のうちの少なくとも1つは、その中に微粒子を含んでもよい。微粒子は、耐火金属元素のうちの1つ以上の集塊(例えば、拡散を介して一体となる原子の集積)を含む、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。粒界の1つ以上は、キャッピング層の粒子のバルク体積より大きい濃度の耐火金属元素を含有してもよい。
【0027】
別の側面では、本発明の実施形態は、タッチパネルディスプレイの相互配線を形成する方法を特徴とする。基板と、複数の伝導性タッチパネル列センサと、複数の伝導性タッチパネル行センサとを含むか、または本質的にそれから成る構造が提供される。列センサは、基板を覆って配置され、第1の方向に沿って延在するラインに配列される。行センサは、基板を覆って配置され、第2の方向に沿って延在するラインに配列され、列センサのラインと交差する。絶縁体層が、少なくとも、列センサのラインと行センサのラインとの間の交差点に堆積される。導体層が、絶縁体層を覆って堆積され、キャッピング層が、導体層を覆ってまたはその上に堆積される。導体層は、Cu、Ag、Al、および/またはAuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成る。キャッピング層は、CuとTa、Nb、Mo、W、Zr、Hf、Re、Os、Ru、Rh、Ti、V、Cr、およびNiから成る群から選択される1つ以上の耐火金属元素の合金を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成る。マスク層が、キャッピング層を覆って形成される。マスク層は、パターン化され、キャッピング層の一部を露出させる。マスク層の残りの部分は、少なくとも部分的に、相互配線の形状を画定し得る。エッチング液が、付与され、パターン化されたマスク層によってマスクされていないキャッピング層および導体層の部分を除去し、それによって、相互配線の側壁を形成する。側壁は、(a)キャッピング層の暴露された部分と、(b)導体層の暴露された部分と、(c)キャッピング層の暴露された部分と導体層の暴露された部分との間の界面とを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成る。側壁は、界面にもかかわらず、実質的にまたはさらに全体的に断絶がない。
【0028】
本発明の実施形態は、種々の異なる組み合わせのいずれかにおいて、以下のうちの1つ以上のものを含んでもよい。マスク層は、フォトレジストを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。エッチング液は、リン酸、酢酸、硝酸、および水の混合物を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。エッチング液は、50〜60重量%リン酸、15〜25重量%酢酸、3〜5重量%硝酸、および残りの水を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。エッチング液は、50重量%リン酸、25重量%酢酸、3重量%硝酸、および残りの水を含む、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。パターン化されたマスク層の残りの任意の部分が、除去されてもよい。キャッピング層は、粒界によって分離される複数の結晶粒を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。相互配線は、粒界のうちの少なくとも1つ内に微粒子を形成するために十分な温度でアニーリングされてもよい(例えば、200℃〜700℃、または300℃〜500℃)。微粒子は、耐火金属元素のうちの少なくとも1つの集塊を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。基板は、絶縁材料、例えば、ガラスを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。列センサおよび行センサは、実質的透明伝導性材料、例えば、インジウムスズ酸化物を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。
【0029】
キャッピング層は、Cu、Ta、およびCrの合金を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、約5重量%Ta、約2重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、5重量%Ta、2重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、約2重量%Ta、約1重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、2重量%Ta、1重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。
【0030】
キャッピング層は、Cu、Ta、およびTiの合金を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Ti、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、約5重量%Ta、約2重量%Ti、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、5重量%Ta、2重量%Ti、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。
【0031】
キャッピング層は、Cu、Nb、およびCrの合金を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、1重量%〜10重量%Nb、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、約5重量%Nb、約2重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。キャッピング層は、5重量%Nb、2重量%Cr、および残りのCuを含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから成ってもよい。
【0032】
これらおよび他の目的は、本明細書に開示される本発明の利点および特徴とともに、以下の説明、付随の図面、および請求項の参照を通して、より明白になるであろう。さらに、本明細書に説明される種々の実施形態の特徴は、相互に排他的ではなく、種々の組み合わせおよび順列で存在し得ることを理解されたい。本明細書で使用されるように、用語「約」および「実質的に」は、±10%、いくつかの実施形態では、±5%を意味する。用語「本質的に成る」は、別様に本明細書に定義されない限り、機能に寄与する他の材料を排除することを意味する。それにもかかわらず、そのような他の材料は、集合的に、または個々に、微量に存在し得る。例えば、複数の金属から本質的に成る構造は、概して、それらの金属のみと、化学分析を介して検出可能であり得るが、機能に寄与しない、非意図的不純物(金属または非金属であり得る)のみとを含み得る。本明細書で使用されるように、「少なくとも1つの金属から本質的に成る」は、金属と、酸素または窒素等の非金属元素または化学種との間の化合物(例えば、金属窒化物または金属酸化物)ではなく、金属あるいは2つ以上の金属の混合物を指す。そのような非金属元素または化学種は、集合的に、または個々に、例えば、不純物として、微量に存在し得る。本明細書で使用されるように、「行(column)」および「列(row)」は、異なる方向に配列される(しかも交差し得る)要素を指し、別様に注記されない限り、その他の点では、任意である。すなわち、要素の配列は、空間内または素子の中のその配向にかかわらず、列または行であってもよい。本明細書で使用されるように、「基板」または「基層」は、その上にあるいは1つ以上の付加的層自体に配置される1つ以上の付加的層の有無にかかわらず、支持部材(例えば、シリコン、GaAs、GaN、SiC、サファイア、またはInP等の半導体基板、あるいは別の材料、例えば、ガラス等の絶縁材料を含むt、または本質的にそれから成る、プラットフォーム)を指す。
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
薄膜トランジスタであって、
シリコンまたはガラスのうちの少なくとも1つを含む、基板と、
電極であって、
(i)前記基板上に配置される、Cuと、Ta、Nb、Mo、W、Zr、Hf、Re、Os、Ru、Rh、Ti、V、Cr、およびNiから成るリストから選択される1つ以上の耐火金属元素との合金を含む、障壁層と、
(ii)前記障壁層上に配置される、Cu、Ag、Al、またはAuのうちの少なくとも1つを含む、導体層と、
を含む、電極と、
を備える、薄膜トランジスタ。
(項目2)
前記基板は、ガラスを含む、項目1に記載の薄膜トランジスタ。
(項目3)
前記基板は、シリコンを含む、項目1に記載の薄膜トランジスタ。
(項目4)
前記基板は、非晶質シリコンを含む、項目3に記載の薄膜トランジスタ。
(項目5)
前記障壁層は、Cu、Ta、およびCrの合金を含む、項目1に記載の薄膜トランジスタ。
(項目6)
前記障壁層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目5に記載の薄膜トランジスタ。
(項目7)
前記障壁層は、約5重量%Ta、約2重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目5に記載の薄膜トランジスタ。
(項目8)
前記障壁層は、約2重量%Ta、約1重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目5に記載の薄膜トランジスタ。
(項目9)
前記障壁層は、Cu、Ta、およびTiの合金を含む、項目1に記載の薄膜トランジスタ。
(項目10)
前記障壁層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Ti、および残りのCuから本質的に成る、項目9に記載の薄膜トランジスタ。
(項目11)
前記障壁層は、約5重量%Ta、約2重量%Ti、および残りのCuから本質的に成る、項目9に記載の薄膜トランジスタ。
(項目12)
前記障壁層は、Cu、Nb、およびCrの合金を含む、項目1に記載の薄膜トランジスタ。
(項目13)
前記障壁層は、1重量%〜10重量%Nb、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目12に記載の薄膜トランジスタ。
(項目14)
前記障壁層は、約5重量%Nb、約2重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目12に記載の薄膜トランジスタ。
(項目15)
(i)前記電極は、(a)前記障壁層の暴露された部分と、(b)前記導体層の暴露された部分と、(c)前記障壁層の暴露された部分と前記導体層の暴露された部分との間の界面を含む、側壁を備え、(ii)前記電極の側壁は、前記界面にもかかわらず、実質的に断絶がない、項目1に記載の薄膜トランジスタ。
(項目16)
前記基板は、前記障壁層からのCu拡散が実質的にない、項目1に記載の薄膜トランジスタ。
(項目17)
(i)前記障壁層は、粒界によって分離される複数の結晶粒を含み、(ii)前記粒界のうちの少なくとも1つは、その中に微粒子を含み、(iii)前記微粒子は、シリコンと前記耐火金属元素のうちの少なくとも1つの反応生成物を含む、項目1に記載の薄膜トランジスタ。
(項目18)
薄膜トランジスタの電極を形成する方法であって、
シリコンまたはガラスのうちの少なくとも1つを含む、基板を提供するステップと、
前記基板上に、Cuと、Ta、Nb、Mo、W、Zr、Hf、Re、Os、Ru、Rh、Ti、V、Cr、およびNiから成る群から選択される1つ以上の耐火金属元素との合金を含む、障壁層を堆積させるステップと、
前記障壁層上に、Cu、Ag、Al、またはAuのうちの少なくとも1つから成る、導体層を堆積させるステップと、
前記障壁層上に、マスク層を形成するステップと、
前記マスク層をパターン化し、前記導体層の一部を露出させるステップであって、前記マスク層の残りの部分は、少なくとも部分的に、前記電極の形状を画定する、ステップと、
その後、エッチング液を付与し、前記パターン化されたマスク層によってマスクされていない前記導体層および前記障壁層の部分を除去し、それによって、
(i)前記障壁層の暴露された部分と、(ii)前記導体層の暴露された部分と、(iii)前記障壁層の暴露された部分と前記導体層の暴露された部分との間の界面とを含み、
前記界面にもかかわらず、実質的に断絶がない、
前記電極の側壁を形成するステップと、
を含む、方法。
(項目19)
前記マスク層は、フォトレジストを含む、項目18に記載の方法。
(項目20)
前記エッチング液は、リン酸、酢酸、硝酸、および水の混合物を含む、項目18に記載の方法。
(項目21)
前記エッチング液は、50〜60重量%リン酸、15〜25重量%酢酸、3〜5重量%硝酸、および残りの水から本質的に成る、項目18に記載の方法。
(項目22)
前記エッチング液は、50重量%リン酸、25重量%酢酸、3重量%硝酸、および残りの水から本質的に成る、項目18に記載の方法。
(項目23)
前記パターン化されたマスク層の前記残りの部分を除去するステップをさらに含む、項目18に記載の方法。
(項目24)
(i)前記障壁層は、粒界によって分離される複数の結晶粒を含み、(ii)前記基板は、シリコンを含む、項目18に記載の方法。
(項目25)
前記粒界のうちの少なくとも1つ内に微粒子を形成するために十分な温度で前記電極をアニーリングするステップをさらに含み、前記微粒子は、シリコンと前記耐火金属元素のうちの少なくとも1つの反応生成物を含む、項目24に記載の方法。
(項目26)
前記基板は、ガラスを含む、項目18に記載の方法。
(項目27)
前記基板は、シリコンを含む、項目18に記載の方法。
(項目28)
前記基板は、非晶質シリコンを含む、項目27に記載の方法。
(項目29)
前記障壁層は、Cu、Ta、およびCrの合金を含む、項目18に記載の方法。
(項目30)
前記障壁層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目29に記載の方法。
(項目31)
前記障壁層は、約5重量%Ta、約2重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目29に記載の方法。
(項目32)
前記障壁層は、約2重量%Ta、約1重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目29に記載の方法。
(項目33)
前記障壁層は、Cu、Ta、およびTiの合金を含む、項目18に記載の方法。
(項目34)
前記障壁層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Ti、および残りのCuから本質的に成る、項目33に記載の方法。
(項目35)
前記障壁層は、約5重量%Ta、約2重量%Ti、および残りのCuから本質的に成る、項目33に記載の方法。
(項目36)
前記障壁層は、Cu、Nb、およびCrの合金を含む、項目18に記載の方法。
(項目37)
前記障壁層は、1重量%〜10重量%Nb、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目36に記載の方法。
(項目38)
前記障壁層は、約5重量%Nb、約2重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目36に記載の方法。
(項目39)
タッチパネルディスプレイであって、
基板と、
(i)第1の方向に沿って延在するラインに配列され、(ii)前記基板上に配置される、複数の伝導性タッチパネル列センサと、
(i)第2の方向に沿って延在するラインに配列され、前記列センサのラインと交差し、(ii)前記基板上に配置される、複数の伝導性タッチパネル行センサと、
(i)列センサのラインと行センサのラインとの間の交差点に配置され、(ii)2つの行センサまたは2つの列センサを電気的に接続する、相互配線と、
を備え、前記相互配線は、
(i)Cu、Ag、Al、またはAuのうちの少なくとも1つを含む、導体層と、
(ii)前記導体層上に配置される、Cuと、Ta、Nb、Mo、W、Zr、Hf、Re、Os、Ru、Rh、Ti、V、Cr、およびNiから成るリストから選択される1つ以上の耐火金属元素との合金を含む、キャッピング層と、
を備える、タッチパネルディスプレイ。
(項目40)
前記相互配線は、列センサ上またはその下に延在し、2つの行センサを電気的に接続し、そして前記相互配線と前記列センサとの間に配置され、前記相互配線および前記列センサを電気的に絶縁する、絶縁層をさらに備える、項目39に記載のタッチパネルディスプレイ。
(項目41)
前記相互配線は、行セン上またはその下に延在し、2つの列センサを電気的に接続し、そして前記相互配線と前記行センサとの間に配置され、前記相互配線および前記行センサを電気的に絶縁する、絶縁層をさらに備える、項目39に記載のタッチパネルディスプレイ。
(項目42)
前記基板は、絶縁材料を含む、項目39に記載のタッチパネルディスプレイ。
(項目43)
前記基板は、ガラスを含む、項目39に記載のタッチパネルディスプレイ。
(項目44)
前記列センサおよび行センサは、実質的に透明である伝導性材料から成る、項目39に記載のタッチパネルディスプレイ。
(項目45)
前記列センサおよび行センサは、インジウムスズ酸化物を含む、項目39に記載のタッチパネルディスプレイ。
(項目46)
前記キャッピング層は、Cu、Ta、およびCrの合金を含む、項目39に記載のタッチパネルディスプレイ。
(項目47)
前記キャッピング層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目46に記載のタッチパネルディスプレイ。
(項目48)
前記キャッピング層は、約5重量%Ta、約2重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目46に記載のタッチパネルディスプレイ。
(項目49)
前記キャッピング層は、約2重量%Ta、約1重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目46に記載のタッチパネルディスプレイ。
(項目50)
前記キャッピング層は、Cu、Ta、およびTiの合金を含む、項目39に記載のタッチパネルディスプレイ。
(項目51)
前記キャッピング層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Ti、および残りのCuから本質的に成る、項目50に記載のタッチパネルディスプレイ。
(項目52)
前記キャッピング層は、約5重量%Ta、約2重量%Ti、および残りのCuから本質的に成る、項目50に記載のタッチパネルディスプレイ。
(項目53)
前記キャッピング層は、Cu、Nb、およびCrの合金を含む、項目39に記載のタッチパネルディスプレイ。
(項目54)
前記キャッピング層は、1重量%〜10重量%Nb、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目53に記載のタッチパネルディスプレイ。
(項目55)
前記キャッピング層は、約5重量%Nb、約2重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目53に記載のタッチパネルディスプレイ。
(項目56)
(i)前記相互配線は、(a)前記キャッピング層の暴露された部分と、(b)前記導体層の暴露された部分と、(c)前記キャッピング層の暴露された部分と前記導体層の暴露された部分との間の界面とを含む、側壁を備え、(ii)前記電極の側壁は、前記界面にもかかわらず、実質的に断絶がない、項目39に記載のタッチパネルディスプレイ。
(項目57)
(i)前記キャッピング層は、粒界によって分離される複数の結晶粒を含み、(ii)前記粒界のうちの少なくとも1つは、その中に微粒子を含み、(iii)前記微粒子は、前記耐火金属元素のうちの少なくとも1つの集塊を含む、項目39に記載のタッチパネルディスプレイ。
(項目58)
タッチパネルディスプレイの相互配線を形成する方法であって、
(i)基板と、(ii)(a)第1の方向に沿って延在するラインに配列され、(b)前記基板上に配置される、複数の伝導性タッチパネル列センサと、(iii)(a)第2の方向に沿って延在するラインに配列され、前記列センサのラインと交差し、(b)前記基板上に配置される、複数の伝導性タッチパネル行センサとを備える、構造を提供するステップと、
少なくとも、列センサのラインと行センサのラインとの間の交差点に、絶縁体層を堆積させるステップと、
前記絶縁体層上に、Cu、Ag、Al、またはAuのうちの少なくとも1つを含む、導体層を堆積させるステップと、
前記導体層上に、Cuと、Ta、Nb、Mo、W、Zr、Hf、Re、Os、Ru、Rh、Ti、V、Cr、およびNiから成る群から選択される1つ以上の耐火金属元素との合金を含む、キャッピング層を堆積させるステップと、
前記キャッピング層上に、マスク層を形成するステップと、
前記マスク層をパターン化し、前記キャッピング層の一部を露出させるステップであって、前記マスク層の残りの部分は、少なくとも部分的に、前記相互配線の形状を画定する、ステップと、
その後、エッチング液を付与し、前記パターン化されたマスク層によってマスクされていない前記キャッピング層および前記導体層の部分を除去し、それによって、
(i)前記キャッピング層の暴露された部分と、(ii)前記導体層の暴露された部分と、(iii)前記キャッピング層の暴露された部分と前記導体層の暴露された部分との間の界面とを含み、
前記界面にもかかわらず、実質的に断絶がない、
前記相互配線の側壁を形成する、ステップと、
を含む、方法。
(項目59)
前記マスク層は、フォトレジストを含む、項目58に記載の方法。
(項目60)
前記エッチング液は、リン酸、酢酸、硝酸、および水の混合物を含む、項目58に記載の方法。
(項目61)
前記エッチング液は、50〜60重量%リン酸、15〜25重量%酢酸、3〜5重量%硝酸、および残りの水から本質的に成る、項目58に記載の方法。
(項目62)
前記エッチング液は、50重量%リン酸、25重量%酢酸、3重量%硝酸、および残りの水から本質的に成る、項目58に記載の方法。
(項目63)
前記パターン化されたマスク層の前記残りの部分を除去するステップをさらに含む、項目58に記載の方法。
(項目64)
前記キャッピング層は、粒界によって分離される複数の結晶粒を含む、項目58に記載の方法。
(項目65)
前記粒界のうちの少なくとも1つ内に微粒子を形成するために十分な温度で前記相互配線をアニーリングするステップをさらに含み、前記微粒子は、前記耐火金属元素のうちの少なくとも1つの集塊を含む、項目64に記載の方法。
(項目66)
前記基板は、絶縁材料を含む、項目58に記載の方法。
(項目67)
前記基板は、ガラスを含む、項目58に記載の方法。
(項目68)
前記列センサおよび行センサは、実質的に透明である伝導性材料を含む、項目58に記載の方法。
(項目69)
前記列センサおよび行センサは、インジウムスズ酸化物を含む、項目58に記載の方法。
(項目70)
前記キャッピング層は、Cu、Ta、およびCrの合金を含む、項目58に記載の方法。
(項目71)
前記キャッピング層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目70に記載の方法。
(項目72)
前記キャッピング層は、約5重量%Ta、約2重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目70に記載の方法。
(項目73)
前記キャッピング層は、約2重量%Ta、約1重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目70に記載の方法。
(項目74)
前記キャッピング層は、Cu、Ta、およびTiの合金を含む、項目58に記載の方法。
(項目75)
前記キャッピング層は、1重量%〜12重量%Ta、1重量%〜5重量%Ti、および残りのCuから本質的に成る、項目74に記載の方法。
(項目76)
前記キャッピング層は、約5重量%Ta、約2重量%Ti、および残りのCuから本質的に成る、項目74に記載の方法。
(項目77)
前記キャッピング層は、Cu、Nb、およびCrの合金を含む、項目58に記載の方法。
(項目78)
前記キャッピング層は、1重量%〜10重量%Nb、1重量%〜5重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目77に記載の方法。
(項目79)
前記キャッピング層は、約5重量%Nb、約2重量%Cr、および残りのCuから本質的に成る、項目77に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図面中、同様の参照文字は、概して、異なる図全体を通して、同一部品を指す。また、図面は、必ずしも、正確な縮尺ではなく、代わりに、概して、本発明の原理の例証であることが強調される。以下の説明では、本発明の種々の実施形態は、以下の図面を参照して説明される。
図1図1Aは、液晶ディスプレイのための薄膜トランジスタの概略断面図である。図1Bは、エッチングされた従来のTFT電極の概略断面図である。
図2-1】図2Aは、タッチパネルディスプレイのセンサアレイの概略平面図である。
図2-2】図2Bは、図2Aのセンサアレイの一部の拡大斜視図である。
図2-3】図2Cは、図2Bのセンサアレイ部分の概略断面図である。図2Dは、図2Cのものに垂直な平面に沿った、エッチングされた従来の相互配線を描写する図2Bのセンサアレイ部分の概略断面図である。
図3図3は、本発明の種々の実施形態による、製作の際のTFT電極の概略断面図である。
図4図4は、本発明の種々の実施形態による、製作の際のTFT電極の概略断面図である。
図5図5は、本発明の種々の実施形態による、タッチパネルディスプレイのための相互配線の概略断面図である。
図6図6は、本発明の種々の実施形態による、タッチパネルディスプレイのための相互配線の概略断面図である。
図7A図7Aは、その間に拡散障壁を伴わない、CuおよびSiの相互拡散のオージェスペクトルグラフである。
図7B図7Bは、その間に拡散障壁を伴わない、CuおよびSiの相互拡散のオージェスペクトルグラフである。
図8A図8Aは、本発明の種々の実施形態による、Si層とCu合金キャッピングまたは障壁層との間のCuおよびSiの相互拡散のオージェスペクトルグラフである。
図8B図8Bは、本発明の種々の実施形態による、Si層とCu合金キャッピングまたは障壁層との間のCuおよびSiの相互拡散のオージェスペクトルグラフである。
図9図9A−9Cは、本発明の種々の実施形態による、堆積時(図9A)、300℃でアニーリング後(図9B)、および500℃でアニーリング後(図9C)のCu合金キャッピングまたは障壁層の表面の平面顕微鏡写真である。
図10図10Aおよび10Bは、本発明の種々の実施形態による、Si上にアニーリングされたCu合金キャッピングまたは障壁層の走査電子顕微鏡(図10A)および伝送電子顕微鏡(図10B)を介して撮影された平面顕微鏡写真である。
図11図11は、本発明の種々の実施形態による、純Mo、純Cu、CuTaCr合金、およびCuNbCr合金のサンプルの環境腐食試験後の腐食レベルを描写する。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図3は、本発明の実施形態による、TFTゲート電極の製作における初期ステップを描写する。示されるように、障壁層300は、例えば、スパッタリングまたは他の物理的堆積プロセスによって、基板310(例えば、ガラスまたはシリコン基板)上に堆積される。導体層320は、続いて、例えば、スパッタリングまたは他の物理的堆積プロセスによって、障壁層300上に堆積される。典型的には、障壁層300の厚さは、導体層320の厚さの約5%〜約25%(例えば、約10%)であり得る。例えば、障壁層300の厚さは、約50nmであってもよく、導体層320の厚さは、約500nmであってもよい。マスク層330(例えば、フォトレジスト)が、導体層320を覆って形成され、そして従来のフォトリソグラフィによってパターン化されている。
【0035】
図4に示されるように、ゲート電極400が、次いで、好ましくは、単一ステップ湿式エッチングにおいて、マスク層330によって被覆されていない導体層320および障壁層300の部分をエッチングすることによって製作される。湿式エッチング液(例えば、PANエッチング)が、実質的に同一速度で金属層をエッチングするために利用され、実質的に平滑および/または線形であって、しかも導体層320と障壁層300との間の界面420に任意の断絶(例えば、段付きまたは非線形外形)が実質的にない、側壁410をもたらす。湿式エッチング液は、例えば、50〜60重量%リン酸、15〜25重量%酢酸、3〜5重量%硝酸、および残りの脱イオン水を含むか、または本質的にそれから成る、PANエッチングを含んでもよく、または本質的にそれから成ってもよい。いくつかの具体的実施例は、以下の表に提供される。一好ましい実施形態では、湿式エッチング液は、50重量%リン酸、25重量%酢酸、3重量%硝酸、および残りの(22重量%)脱イオン水を含むか、または本質的にそれから成る。
【表1】
【0036】
エッチング後、基板310(ならびに電極400)は、好ましくは、ゲート電極400に近接する領域内に導体層320および障壁層300の一方または両方のエッチング残留物が実質的にない。本発明の種々の実施形態によると、湿式エッチングプロセスは、室温で行われる。湿式エッチング液は、基板310上に噴霧されてもよいか、または基板310は、部分的または完全に湿式エッチング液内に浸漬されてもよい。湿式エッチングプロセスは、バッチ(すなわち、複数の基板)プロセスとして、または単一基板プロセスとして行われてもよい。好ましい実施形態では、エッチング後、側壁410は、下にある基板310の表面と、約50o〜約70o、例えば、約60oの角度430を形成する。エッチング後、マスク層330は、従来の手段、例えば、アセトン、市販のフォトレジスト剥離剤、および/または酸素プラズマへの暴露によって、除去されてもよい。
【0037】
図5は、本発明の実施形態による、タッチパネルセンサ相互配線の製作における初期ステップを描写する。示されるように、伝導性層500が、例えば、スパッタリングまたは他の物理的堆積プロセスによって、基板520(例えば、ガラスまたはシリコン基板)上のセンサ510(例えば、ITO等の透明導体から構成得る列または行センサ)を覆って堆積される。キャッピング層530が、続いて、例えば、スパッタリングまたは他の物理的堆積プロセスによって、伝導性層500上に堆積される。典型的には、キャッピング層530の厚さは、伝導性層500の厚さの約5%〜約25%(例えば、約10%)であり得る。例えば、キャッピング層530の厚さは、約50nmであってもよく、伝導性層500の厚さは、約500nmであってもよい。マスク層540(例えば、フォトレジスト)が、キャッピング層530を覆って形成され、そして従来のフォトリソグラフィによってパターン化される。
【0038】
図6に示されるように、相互配線600が、次いで、好ましくは、単一ステップ湿式エッチングにおいて、マスク層540によって被覆されていないキャッピング層530および伝導性層500の部分をエッチングすることによって製作される。湿式エッチング液(例えば、PANエッチング)が、実質的に同一速度で金属層をエッチングするために利用され、実質的に平滑および/または線形であって、キャッピング層530と伝導性層500との間の界面620に任意の断絶(例えば、段付きまたは非線形外形)が実質的にない側壁610をもたらす。湿式エッチング液は、例えば、50〜60重量%リン酸、15〜25重量%酢酸、3−5重量%硝酸、および残りの脱イオン水を含むか、または本質的にそれから成るか、PANエッチング液を含むか、または本質的にそれから成ってもよい。一好ましい実施形態では、湿式エッチング液は、50重量%リン酸、25重量%酢酸、3重量%硝酸、および残りの(22重量%)脱イオン水を含むか、または本質的にそれから成る。
【0039】
エッチング後、基板520および電極510(ならびに相互配線600)は、好ましくは、相互配線600に近接する領域内に、キャッピング層530および伝導性層500の一方または両方のエッチング残留物が実質的にない。本発明の種々の実施形態によると、湿式エッチングプロセスは、室温で行われる。湿式エッチング液は、基板520上に噴霧されてもよいか、または基板520は、部分的または完全に湿式エッチング液内に浸漬されてもよい。湿式エッチングプロセスは、バッチ(すなわち、複数の基板)プロセスとして、または単一基板プロセスとして行われてもよい。好ましい実施形態では、エッチング後、側壁610は、下にある基板520の表面と、約50o〜約70o、例えば、約60oの角度630を形成する。エッチング後、マスク層330は、従来の手段、例えば、アセトン、市販のフォトレジスト剥離剤、および/または酸素プラズマへの暴露によって、除去されてもよい。
【0040】
本発明の種々の実施形態による、障壁層300およびキャッピング層530はまた、例えば、Cu、Ag、Al、またはAuを含むか、または本質的にそれから成る金属層のための効果的な拡散障壁としての役割も果たす。具体的には、障壁層300および/またはキャッピング層530内の合金元素(単数または複数)は、例えば、最大2時間の時間、高温(例えば、最大約200℃、最大約350℃、最大約500℃、またはさらにより高い)に暴露された後も、下にあるシリコン基板または隣接層の中への導体層材料(例えば、Cu)の拡散を実質的に防止する。図7Aおよび7Bは、加工時(アニーリングなし)および200℃〜500℃のアニーリング後、オージェ電子顕微鏡(AES)を用いて測定されたCu/シリコン界面(すなわち、Cuとシリコンとの間の障壁層を伴わない)を横断するCuおよびシリコンの濃度を示す。示されるように、Cuおよびシリコンの相互拡散が、200℃程度(またはさらにそれを下回る)の低い温度で生じ、界面は、500℃でアニーリング後、著しく拡散される。加えて、Cu層は、Cuとシリコンとの間の障壁層の不在下、シリコンへの接着不良を呈する。
【0041】
図8Aおよび8Bは、無アニーリング後および200℃〜500℃のアニーリング後、AESを用いて測定された、CuTaCrを含むか、または本質的にそれから成る、シリコンと障壁層300またはキャッピング層530との間の界面を横断するCuおよびシリコンの濃度を示す。図示される実施形態では、障壁層300またはキャッピング層530は、2重量%Ta、1重量%Cr、および残りのCuから構成される(類似挙動を呈する別の実施形態では、障壁層300またはキャッピング層530は、5重量%Ta、2重量%Cr、および残りのCuを含むか、または本質的にそれから成る)。図7Aおよび7Bに示される結果とは対照的に、2時間、500℃でのアニーリング後でも、界面を横断するCuまたはシリコンの拡散は無視され得る。図9A−9Cは、堆積時(図9A)、300℃で1時間アニーリング後(図9B)、および500℃で1時間アニーリング後(図9C)の障壁層300またはキャッピング層530の表面の一連の走査電子顕微鏡(SEM)の顕微鏡写真である。示されるように、障壁層300またはキャッピング層530の粒子構造およびサイズは、認識可能な変化を示さず、そして500℃の熱処理後も、異なる相(例えば、銅珪化物相)の形成の証拠は存在しない。これらの結果は、アニーリングされた構造のX線回折(XRD)走査によって確認され、珪化物相は、500℃で2時間アニーリング後でも検出されなかった。対照的に、銅珪化物相は、500℃で2時間アニーリングされたSi上の純粋Cu層のサンプルで行われたSEMおよびXRDでは、明確に明白である。
【0042】
図10Aおよび10Bは、それぞれシリコン(例えば、シリコン基板および/またはシリコン上層)と接触して配置され、350℃で30分間アニーリングされた、障壁層300またはキャッピング層530のSEMおよび透過型電子顕微鏡(TEM)画像を示す。沈殿物1000が、障壁層300またはキャッピング層530のCu粒界1010内で明白である。種々の実施形態では、沈殿物は、障壁層300またはキャッピング層530の耐火金属合金元素のうちの1つ以上のもの珪化物を含むか、または本質的にそれから成り、そしてそのような沈殿物は、粒界に沿った隣接シリコンの中へのCu拡散を低減または実質的に排除する。
【0043】
同様に、本発明の種々の実施形態では、障壁層300および/またはキャッピング層530の耐火金属ドーパントは、Cu粒界を分離し、シリコンとの反応が不在下でも、珪化物を形成するための有益な影響を提供する傾向にある。例えば、Cu粒界は、耐火金属ドーパントで占有されるか、部分的にまたは実質的に完全に「ブロックされ」、それによって、Cu粒界に沿った酸素拡散を遅延または実質的に防止し得る。このように、接触する障壁層300、キャッピング層530、および/または伝導性層の腐食は、低下または実質的に防止される。したがって、本発明の種々の実施形態では、障壁層300またはキャッピング層530は、1つ以上の耐火金属元素でドープされた多結晶Cuマトリックスを含むか、または本質的にそれから成ってもよく、ここでドープされたCu粒子間の層の粒界は、粒子自体内の濃度より高い濃度の耐火金属ドーパント(単数または複数)を含有する。例えば、粒界内の耐火金属濃度は、5倍、10倍、またはさらに100倍、粒子内のものを上回り得る。
【0044】
図11は、260時間、60℃および80%湿度で行われた環境腐食試験後の4つの異なる金属サンプルの画像を描写する。示されるように、純粋Cuおよび純粋Moのサンプルは、本発明の実施形態による、Cu合金サンプルが経験したよりもはるかに深刻な腐食を経験した。2つのCu合金サンプルは、(1)Cuと10重量%Taおよび2重量%Cr(図11では、CuTaCrとして標識される)と、(2)Cuと5重量%Nbおよび2重量%Cr(図11では、CuNbCrとして標識される)であった。以下の表は、各々のサンプルについて、環境腐食試験の間に腐食した暴露表面積の量に関するデータを提供する。示されるように、本発明の実施形態によるCu合金サンプルは、純粋CuおよびMoサンプルよりはるかに少ない腐食を経験し、従来のMo拡散障壁およびキャッピング層ならびに純粋Cuに優るそのような合金の利点を実証した。
【表2】
【0045】
本発明の好ましい実施形態では、障壁層300またはキャッピング層530は、最大500℃、最大600℃、またはさらにより高い温度のアニーリング後でも、低い抵抗率を有し、例えば、10microOhm−cmを下回る、またはさらに5microOhm−cmを下回る。さらに、好ましい実施形態では、障壁層300またはキャッピング層530は、例えば、ASTM標準的テープ試験によって測定されるように、ガラスへの良好な接着を呈する。本発明の実施形態はまた、高伝導性材料(例えば、Cu、Ag、Al、および/またはAu)が、導体または電極の全部または一部を形成するために利用され、そしてその下に障壁層300およびその上にキャッピング層530の両方を有する、電子素子(または、その一部)を含む。
【0046】
本明細書に採用される用語および表現は、限定ではなく、説明の用語および表現として使用され、そのような用語および表現の使用において、図示および説明される特徴またはその一部の任意の均等物を除外する意図はない。加えて、本発明のある実施形態が説明されたが、本明細書に開示される概念を組み込む他の実施形態が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく使用されてもよいことが、当業者に明白となるであろう。故に、説明される実施形態は、あらゆる点において、制限ではなく、例証にすぎないものと考えられるべきである。
図1
図2-1】
図2-2】
図2-3】
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9
図10
図11