(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の非接触給電システムを詳しく説明する。
なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0013】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る非接触給電システム1の要部構成を示すブロック図である。
図1中符号1は非接触給電システムであり、この非接触給電システム1は、電気自動車やハイブリッド自動車等の車両(移動体)に搭載されたバッテリを充電するためのシステム(装置)である。
【0014】
非接触給電システム1は、地面側に設置された給電装置3と、車両2(移動体)側に設けられる受電装置4と、漏れ磁束を回収するための漏れ磁束回収部30と、を備えて構成される。給電装置3は、地表面に設置されており、地上を走行する車両2が、予め定められた位置関係(後述する電磁気結合回路が形成される位置関係)で停車しているときに、車両2の受電装置4に対して電力(バッテリ24を充電するための電力)を非接触で伝送できるように構成されている。
【0015】
この給電装置3は、電源11、整流回路12、給電回路13、給電用制御部14、給電コイル15(給電レゾネータ)等を備えて構成されており、受電装置4に対する非接触給電に適した電力を生成するとともに、受電装置4に対する非接触給電を行う上で必要となる各種制御を行う。
【0016】
電源11は、車両2に伝送すべき電力を生成するために必要となる電力を供給する電源であり、例えば電圧が200[V]である三相交流電力を供給する電源である。なお、この電源11は、三相交流電源に限られることはなく、商用交流電源のような単相交流電力を供給する電源であってもよい。
整流回路12は、電源11から供給される交流電力を整流して直流電力に変換する回路である。なお、電源11としては燃料電池や太陽電池など直流電源を利用することも可能であり、その場合には、整流回路12を省略することができる。
【0017】
給電回路13は、整流回路12から供給される電力を、給電コイル15と車両2に設けられる受電コイル25とによって形成される電磁気結合回路を介して、非接触で車両2に供給する。具体的には、給電回路13は、給電コイル15とともに給電側共振回路を構成する共振用コンデンサを備えており、給電用制御部14の制御の下で、整流回路12からの直流電力を電源11の交流電力よりも周波数が高い交流電力(高周波電力)に変換して給電コイル15に出力する。
【0018】
給電用制御部14は、給電回路13を制御して受電装置4に供給すべき電力を生成させる。この給電用制御部14は、CPU(中央処理装置)やメモリ等を備えており、予め用意された制御プログラムに基づいて上記の各種制御を行う。
【0019】
給電コイル15は、前述したように給電回路13から供給される交流電力を非接触で車両2に給電するためのコイルであり、例えば予め規定されたコイル形状寸法を有する螺旋状のヘリカルコイルによって形成されている。なお、給電コイル15は、この給電コイル15をモールドするプラスチック等の非磁性材料によって形成されるカバーと一体的に設けられていてもよい。この給電コイル15は、給電回路13から供給される高周波電力に応じた磁界を発生することによって受電装置4に対して非接触で給電を行う。なお、給電コイル15としては、巻軸方向が水平方向を向いた、いわゆるソレノイドタイプのコイルによって形成されていてもよい。
【0020】
車両2は、運転者によって運転されて道路上を走行する自動車であり、例えば動力発生源として走行モータを備える電気自動車やハイブリッド自動車であり、
図1に示すように受電装置4を備えている。なお、
図1では省略しているが、車両2は、エンジン、走行モータ、操作ハンドル、及びブレーキ等の走行に必要な構成を備えている。
【0021】
受電装置4は、受電コイル25、受電回路26、充電回路27、前記バッテリ24、受電用制御部28を備える。受電コイル25は、前述した給電コイル15とほぼ同じコイル径を有する螺旋状のヘリカルコイルからなる。なお、受電コイル25は、この受電コイル25をモールドするプラスチック等の非磁性材料によって形成されるカバーと一体的に設けられていてもよい。このような受電コイル25は、前記給電コイル15と対向可能なようにコイル軸が上下方向(鉛直方向)となる姿勢で、車両2の底部に設けられている。この受電コイル25は、両端が受電回路26の入力端に接続されており、給電コイル15の磁界が作用すると起電力を発生し、発生した起電力を受電回路26に出力する。なお、受電コイル25としては、巻軸方向が水平方向を向いた、いわゆるソレノイドタイプによって形成されていてもよい。
【0022】
受電回路26は、給電コイル15と受電コイル25とによって形成される電磁気結合回路を介して非接触で供給されてくる電力(交流電力)を受電し、受電した電力を直流電力に変換して充電回路27に出力する。この受電回路26は、受電コイル25とともに受電側共振回路を構成する共振用コンデンサを備えている。なお、受電回路26の共振用コンデンサの静電容量は、受電側共振回路の共振周波数が前述した給電側共振回路の共振周波数と同一周波数になるように設定されている。
【0023】
充電回路27は、入力端が受電回路26の出力端に接続されるとともに出力端がバッテリ24の入力端に接続されており、受電回路26からの電力(直流電力)をバッテリ24に充電する。バッテリ24は、車両2に搭載された再充電が可能な電池(例えば、リチウムイオン電池やニッケル水素電池等の二次電池)であり、図示しない走行モータ等に電力を供給する。受電用制御部28は、CPUやメモリ等を備えており、予め用意された受電用制御プログラムに基づいて充電回路27を制御する。
【0024】
また、本実施形態では、地表面と車両2との間における、給電コイル15と受電コイル25とに挟まれる空間の近傍に、漏れ磁束回収部30が配置されている。漏れ磁束回収部30は、本実施形態では
図2に示すように柱状の支持体31と、この支持体31に設けられた回収用コイル32とによって構成されている。回収用コイル32は、支持体31の長さ方向(高さ方向)に沿ってほぼ等間隔で複数取り付けられている。すなわち、回収用コイル32は、これら給電コイル15と受電コイル25とに挟まれる空間の高さ方向に沿うように取り付けられている。これら回収用コイル32は、丸線或いは平角線等の導線を、同一平面内で螺旋状に巻回したヘリカル型のコイルである。
【0025】
また、これら回収用コイル32は、それぞれ給電コイル15から受電コイル25に向けて送電される際に生じる漏れ磁束Aに対して、その巻回面32a(コイル軸と直交する面)がより直交に近い状態で交差するように、支持体31に適宜な取り付け治具を介して取り付けられている。すなわち、これら回収用コイル32は、その巻回面32aが漏れ磁束Aに対してほぼ直交するべく、支持体31への取り付け位置(取り付け高さ)等に応じて巻回面32aが適宜な角度となるように調整されている。このような構成のもとに回収用コイル32は、漏れ磁束Aを効率良く受信し、誘起電圧を生じて電力を得ることができる。
【0026】
ここで、支持体31には、前記受電装置4と同様の構成からなる送受電装置40が設けられている。すなわち、この送受電装置40には、前記受電装置4における受電回路26や充電回路27と同様の回路(図示せず)が設けられており、さらに、必要に応じてバッテリ24や受電用制御部28と同様の構成要素も設けられている。また、この送受電装置40にはケーブル41が接続され、あるいは非接触給電を行うための中継給電コイル(図示せず)が設けられている。
【0027】
これによって回収用コイル32で得られた電力は、送受電装置40を介して外部に設けられた負荷に供給される。負荷としては、例えば
図2に示すような、給電装置3の近くに配置されるライト33とすることができる。
【0028】
一般に非接触給電は、ケーブル給電と異なり、車両2に対して給電中であるか否かが、周囲の者には分からないという欠点がある。すなわち、ケーブル給電であれば、車両2にケーブルが接続されているため、周囲の者にとって給電中であることが容易に確認できるが、非接触給電ではケーブルに代わるようなものが無いため、給電中である否かが分からなかった。
【0029】
そこで、前記したようにライト33を設け、非接触給電中に必然的に生じる漏れ磁束Aを回収用コイル32で回収し、得られた電力でライト33を点灯することにより、車両2が非接触給電中であることを、周囲の者に容易に知らしめることができる。
なお、負荷としては、
図2に示したライト33以外にも、種々のものを適用することができる。
【0030】
例えば、前記の送受電装置40に送電用の端子を設け、車両2に受電用の端子を設けておくことにより、これら端子を接続することで、車両2のフロントガラスやリアウインドガラスに設けられるヒータなどに通電できるようにしてもよい。すなわち、車両2に設けられる各種電気器具を、負荷として用いることができる。
また、給電コイル15が設置された地面の周囲にヒータを埋設しておき、このヒータに前記の送受電装置40を接続しておくこともできる。このようにすれば、回収用コイル32で回収し、得られた電力で前記ヒータを発熱させることにより、該ヒータが埋設された地面に積もった雪を融かすことができる。すなわち、漏れ磁束回収部30を、ヒータからなる融雪装置の電源として用いることができる。
【0031】
本実施形態の非接触給電システム1によれば、給電コイル15と受電コイル25とに挟まれる空間の近傍に、給電コイル15から受電コイル25に電力が供給される際に生じる漏れ磁束Aに対して巻回面32aがほぼ直交するように(交差するように)回収用コイル32を設けたので、給電に用いられずに空費されてしまう漏れ磁束A(電磁界)を回収用コイル32で回収し、電力に変換することで有効利用することができる。すなわち、得られた電力をライト33等の負荷に供給することにより、非接触給電中であることを周囲に容易に分からせることができるなど、有効に利用することができる。
したがって、給電装置3から供給したエネルギーを効率良く利用し、エネルギー効率を高めることができる。
また、このように給電装置3から供給したエネルギーを効率良く利用することで、周囲への放射電磁界の影響を低減することができる。
【0032】
また、複数の回収用コイル32を、給電コイル15と受電コイル25とに挟まれる空間の高さ方向に沿うように、支持体31の長さ方向(高さ方向)に沿って取り付けているので、これら回収用コイル32によって分布する漏れ磁束Aをより多く受信し、より多くの電力を得ることができる。
【0033】
[第2実施形態]
図3は、本発明の第2実施形態を説明するための模式図である。
図3に示す非接触給電システムが
図1、
図2に示した第1実施形態の非接触給電システム1と異なるところは、前記回収用コイル32にその状態を変位させる移動機構50を設けた点にある。
【0034】
すなわち、本実施形態では、複数の回収用コイル32を支持する支持体51として、伸縮可能に構成されたものを用いており、このような伸縮可能に構成された支持体51により、前記移動機構50の一部が構成されている。この支持体51は、複数の回収用コイル32にそれぞれ対応する複数(回収用コイル32と同数)の柱体52と、これら柱体52、52間に設けられたエアアクチュエータ53とが直線状に配置されて形成され、その先端部(上端部)に前記送受電装置40が設けられ、さらにその先(上)にゴム等からなるクッション部54が設けられている。
【0035】
エアアクチュエータ53は、エアシリンダー等からなるもので、空気圧によってピストンロッドを昇降(進退)させ、これによって柱体52、52間の間隔を伸縮させる。これにより、支持体51はその長さが伸縮可能になっている。ここで、支持体51の長さ(高さ)は、全てのエアアクチュエータ53がそのピストンロッドを降下させた最も短縮した状態で、車両が法律上で定められた最小の車高、すなわちタイヤ下端から車体の底面までの距離(高さ)より短く(低く)なるように形成されている。
【0036】
また、最下段の柱体52は、地表面に設けられた固定金具55に対して回動可能に軸支されている。これにより支持体51は、その下端部が地表面に対して、
図3(b)中矢印Bで示す方向(正逆方向)に回動可能に固定されている。そして、この支持体51には、前記エアアクチュエータ53とは別に、回動用エアアクチュエータ56が連結されている。この回動用エアアクチュエータ56は、例えばシリンダー部が地中に埋設され、ピストンロッドの先端が支持体51の最下段の柱体52に回動可能に連結されている。
【0037】
このような構成により、支持体51は回動用エアアクチュエータ56の作動によって
図3(b)中二点鎖線で示すように地面側に倒れた状態から、
図3(b)中実線で示すように給電コイル15と受電コイル25とに挟まれる空間の近傍に立ち上がった状態に、変位可能になっている。そして、支持体51は、車両2が給電コイル15に駐車していない状態では、地面側に倒れた状態にあるように制御される。
【0038】
このような回動用エアアクチュエータ56も、伸縮可能に構成された支持体51とともに、本実施形態における移動機構50を構成している。すなわち、支持体51には前述したように個々の柱体52にそれぞれ回収用コイル32が取り付けられており、したがって支持体51が回動用エアアクチュエータ56によって地面側に倒れた状態から立ち上がった状態に変位することにより、回動用エアアクチュエータ56も地面側に倒れた状態から立ち上がった状態に変位するように、移動させられる。なお、回動用エアアクチュエータ56や前記エアアクチュエータ53にはコンプレッサー(図示せず)が接続されており、圧搾空気の供給、排気がなされる。
【0039】
ここで、移動機構50にはこれの動作を制御する制御部(図示せず)が設けられており、この制御部は例えば給電装置3に設けられている。そして、制御部は、例えば車両2から給電装置3に対して給電を受ける旨の信号が発せられた際、この信号を受けて移動機構50に動作指令を出し、漏れ磁束回収部30を機能させるようになっている。
【0040】
すなわち、移動機構50はまず回動用エアアクチュエータ56を作動させて支持体51を地面側に倒れた状態から立ち上がった状態に変位させる。このようにして支持体51を立ち上がらせたら、次に、エアアクチュエータ53をそれぞれ作動させ、シリンダーからピストンロッドを上昇させることで柱体52、52間を伸長させる。すると、各エアアクチュエータ53が伸長することで支持体31は鉛直方向に伸長し、その先端(上端)のクッション部54が車両2の底面(底部)に当接する。これにより、支持体51はその伸長を停止し、クッション部54を車両2の底面(底部)に押し当てた状態に維持され、かつ、給電コイル15と受電コイル25とに挟まれる空間の側方に位置するようになる。
【0041】
これにより、支持体31に取り付けられた回収用コイル32は
図2に示した第1実施形態と同様に、給電コイル15と受電コイル25とに挟まれる空間の近傍に位置するとともに、その巻回面32aを漏れ磁束Aに対してほぼ直交(交差)させる。
そして、車両2から給電装置3に対して給電の指示信号が送られると、給電コイル15から受電コイル25に向けて非接触で電力が供給される。また、これに付随して、この非接触給電中に必然的に生じる漏れ磁束Aを回収用コイル32がそれぞれ受け、電力を得る。
【0042】
そして、給電が終了し、その旨の信号が車両2から給電装置3に送られると、支持体51はその移動機構50の動作によって初期状態に戻る。すなわち、各エアアクチュエータ53がそのピストンロッドを降下させることで柱体52、52間を短縮させる。また、全てのエアアクチュエータ53が短縮した後、回動用エアアクチュエータ56がそのピストンロッドを後退させることで支持体51を地表面上に倒す。
【0043】
このように支持体51を倒すことにより、風等の影響によって漏れ磁束回収部30が劣化するのを抑制することができる。すなわち、車両2に対して給電を行っていないときにも立ち上がっていると、風等の影響により異物等が付着し易く、また、大きな異物がぶつかることで故障の原因になる可能性もあるが、地表面上に倒しておくことにより、このような風等の影響を緩和することができる。
【0044】
なお、本実施形態にあっても、漏れ磁束回収部30の送受電装置40にはケーブル41が接続され、あるいは非接触給電を行うための中継給電コイル(図示せず)が設けられている。これによって回収用コイル32で得られた電力は、第1実施形態と同様に、送受電装置40を介して外部に設けられた負荷に供給される。負荷としては、図示しないものの、例えば
図2に示したようなライト33や、前述した車両2に設けられるヒータ等の各種電気器具、給電コイル15が設置された地面の周囲に埋設されるヒータ(融雪装置)などに適用される。
【0045】
本実施形態の非接触給電システム1にあっても、給電コイル15と受電コイル25とに挟まれる空間の近傍に、給電コイル15から受電コイル25に電力が供給される際に生じる漏れ磁束Aに対して巻回面32aがほぼ直交するように(交差するように)回収用コイル32を設けたので、給電に用いられずに空費されてしまう漏れ磁束A(電磁界)を回収用コイル32で回収し、電力に変換することで有効利用することができる。すなわち、得られた電力をライト33等の負荷に供給することにより、非接触給電中であることを周囲に容易に分からせることができるなど、有効に利用することができる。
したがって、給電装置3から供給したエネルギーを効率良く利用し、エネルギー効率を高めることができる。
また、このように給電装置3から供給したエネルギーを効率良く利用することで、周囲への放射電磁界の影響を低減することができる。
【0046】
また、支持体51を介して回収用コイル32に移動機構50を設け、特に回動用エアアクチュエータ56によって回収用コイル32を地面側に倒れた状態から立ち上がった状態に変位するように移動可能にしているので、前述したように車両2に対して給電を行っていないときには支持体51とともに回収用コイル32を倒しておくことにより、風等の影響によって漏れ磁束回収部30が劣化するのを抑制することができる。
【0047】
また、エアアクチュエータ53によって支持体51を伸縮可能に構成するとともに、該支持体51の伸縮に伴って回収用コイル32、32間の間隔を伸縮させるように構成し、さらに該支持体51の先端が車両2の底部に当接することでその伸長を停止するように構成しているので、車両2の車高に応じて支持体51を充分に伸長させ、これに伴って回収用コイル32を高さ方向に大きく分布させる(広げる)ことができる。したがって、漏れ磁束Aをより多く受信し、電力に変換してこれを有効利用することができる。
【0048】
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では回収用コイル32を、全て給電コイル15と受電コイル25とに挟まれる空間の近傍、すなわち該空間の外に配置し、給電コイル15と受電コイル25と間でなされる正規の受給電の効率を低下させないようにしているが、この正規の受給電の効率を予め設定された高い効率に維持できれば、回収用コイル32の一部を、給電コイル15と受電コイル25とに挟まれる空間内に位置させてもよい。このように回収用コイル32の一部を給電コイル15と受電コイル25とに挟まれる空間内に位置させることで、漏れ磁束回収部30ではより多くの電力を生成することができ、したがってライト33等の負荷に対してより多くの電力を供給することが可能になる。
【0049】
また、前記実施形態では、回収用コイルを複数(図示例では5個)備えるようにしたが、回収用コイルの数やそのコイル径などについては、非接触給電システムの設計等に応じて任意に設定可能である。
【0050】
さらに、前記実施形態では移動機構50として、支持体51を地面側に倒れた状態から立ち上がった状態に変位させる回動用エアアクチュエータ56を用いたが、これに代えて、支持体51を地面側に埋没した状態から立ち上がった状態に変位させるエアアクチュエータ等の装置を用いてもよい。例えば、地面に縦穴を掘っておき、この縦穴底部にエアアクチュエータを配置する。そして、このエアアクチュエータのピストンロッドの上端に支持体51を連結しておくことにより、このエアアクチュエータの作動によって支持体を昇降させ、支持体51を地面側に埋没した状態から立ち上がった状態に変位させることができる。
【0051】
また、支持体51を伸縮させる手段として、柱体52、52間を伸縮させるエアアクチュエータ53を用いたが、例えばエアアクチュエータ53に代えて圧縮バネ(押しバネ)を用いることもできる。